JP2004121993A - 土壌の浄化方法 - Google Patents

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仲家 新太郎
Tokio Kamoshita
鴨下 時男
Masahiro Tokuda
徳田 昌弘
Takeshi Sakurai
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Abstract

【課題】重金属汚染土壌からの重金属の除去効率が高く、重金属除去後の土壌及び処理水の後処理において、なるべく小規模の処理でコストのかからない後処理方法を採用することにより、重金属汚染土壌処理の負担を軽減する。
【解決手段】重金属で汚染された土壌に水と、カルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物と、酸とを加えた後、弱酸性の水溶液にして重金属を溶出除去する。カルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物は、濃度0.5〜1.5モル/リットルの水溶液とし、重金属汚染土壌に対して重量比で5〜10倍使用する。重金属溶出後の浄化土壌はpH調整及び脱塩をすれば再利用可能である。溶出重金属を含む水溶液は公知の無害化処理を施して廃棄する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、重金属で汚染された土壌の浄化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉛、亜鉛、ヒ素、カドミウム、六価クロム、セレン、水銀、アンチモン、銅などの重金属で汚染された土壌の浄化方法としては、例えば重金属で汚染された土壌を流動化溶液で洗浄し、先ず大粒子を機械的に水洗分離し、次いで汚染物質とともに微粒子を流動化溶液で中程度粒子から分離し、さらに中程度粒子をアトリッション研磨して付着微粒子を脱落させ、得られた微粒子を中程度粒子から分離し、重金属を微粒子として捕捉する分級法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
あるいはまた、分級と化学的抽出を併用する土壌浄化法として、分級法によって得られた重金属を含む微粒子を、酸、アルカリあるいはキレート剤等の薬品を用いて処理する方法も知られている(例えば、非特許文献1参照)。
さらに、重金属で汚染された土壌に対して水と塩酸、硫酸、硝酸あるいは燐酸等の強酸を加え攪拌し、これに鉄粉を加えて強酸性下で土壌中の重金属を鉄粉に担持させて土壌から分離する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平6−343948号公報
【特許文献2】
特開2000−51835号公報
【非特許文献1】
「Hazardous Waste Remediation」,Technomic Publication Company Inc.,1995,P.103−P.112
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の分級による方法は、土壌と重金属物質の存在粒度の偏りによって土壌を浄化するため、広範囲の土壌粒度にわたって重金属汚染されている土壌や微粒子を多く含む土壌に対しては、除去効率が極めて低くなる欠点がある。
また、化学抽出による方法では、土壌からの重金属の除去効率は高くなるものの、重金属抽出後に土壌中に残留する抽出剤を除去する付加工程が必要となる上に、重金属を移行させた抽出溶液の無害化処理に大きなコストがかかるため、土壌の浄化処理コストの増大を招くこととなる難点がある。
さらに、強酸性下で重金属汚染土壌を処理する方法は、処理後の浄化土壌や水溶液を中和する処理が必要となり、酸性が強いために中和剤の必要量が多く、処理コストが増大する難点がある。
従って、本発明の目的は重金属汚染土壌を浄化処理するにあたり、土壌からの重金属の除去効率が高く、重金属除去後の土壌及び処理水の後処理において、なるべく薬品コストのかからない後処理方法を採用することにより、重金属汚染土壌処理のコスト負担を軽減することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の土壌の浄化方法は、重金属で汚染された土壌を浄化する方法であって、重金属で汚染された土壌に水と、カルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)やストロンチウム(Sr)のハロゲン化物と、酸とを加えた後、弱酸性の水溶液にして重金属を溶出除去する土壌の浄化方法を採用した。
このような方法とすることにより、ハロゲン化物イオンの錯体形成作用により、弱酸性下でも重金属の錯化合物を形成するので、重金属は溶液中に効
率良く溶出して土壌から分離除去され、しかも重金属を含んだ水溶液は弱酸性なので土壌処理後の中和処理をするコストを大幅に節減することが可能となる。
【0006】
本発明の土壌の浄化方法では、重金属イオンに対して錯体形成作用があり、かつ毒性の低いイオンを含む塩類を重金属の抽出剤として使用する。このような抽出剤としては、カルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物が利用できる。特に、塩化カルシウムや塩化マグネシウムは、特に有害なイオンを含まず、且つ比較的安価に入手できるので好んで利用できる。
【0007】
本発明の土壌の浄化方法では、前記ハロゲン化物の濃度が増加するに伴い重金属の除去率も上昇するが、0.5〜1.5モル/リットルで最大の除去率に達し、ハロゲン化物濃度をそれ以上増加しても、除去率は増加しない。よって、前記ハロゲン化物を0.5〜1.5モル/リットル、より好ましくは1モル/リットルの濃度の水溶液として加えるのが好ましい。前記ハロゲン化物は水に可溶であり、水は重金属物質移動媒体として作用するので、重金属の溶出が一層容易となるからである。
また、本発明の土壌の浄化方法では、前記ハロゲン化物の水溶液を、重量比で土壌1に対して5〜10倍添加するのが好ましい。
汚染土壌中の重金属濃度は通常100〜1000mg/kg程度であり、この程度の濃度の重金属と効率よく反応させて錯体化合物を生成させるためである。水溶液を使用すれば重金属がイオンとして溶出し、土壌から効率よく分離できる利点がある。水溶液に溶出した重金属イオンは公知の手段を利用して無害化処理を行えば良い。
水溶液の添加量は処理すべき汚染土壌の粒子径にもよるが、モルタル状ないしはスラリー状にして十分攪拌接触させるようにするためである。
【0008】
さらに、本発明の土壌の浄化方法では、前記ハロゲン化物を加えた後の水溶液のpHを、3ないし5の弱酸性とするのが好ましい。水溶液の酸性度が低いほど、処理後の土壌及び処理水の中和処理にかかる負担が軽減されて有利となるからである。
本発明の土壌の浄化方法では、土壌中の重金属を酸性の水溶液中にイオンとして溶出させ、ハロゲン化物イオンの錯体形成作用を利用して、水溶液中に溶出した重金属イオンから錯化合物を生成する反応を促進させ、弱酸性下でも十分水溶液中に溶出した重金属イオンを補足することが可能である。
【0009】
さらに、本発明の土壌の浄化方法では、重金属を弱酸性の水溶液中に溶出させた後、浄化土壌を沈澱させ、次いで固液分離を行って土壌から重金属を分離除去する方法を採用する。
弱酸性下で土壌中の重金属は水溶液中に溶出し、重金属が溶出した後の土壌は静置することにより沈降し、容易に固液分離することができる。重金属を含んだ弱酸性の水溶液は、公知の水処理方法を利用して重金属の無害化処理をすれば良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、鉛、亜鉛、ヒ素、カドミウム、六価クロム、セレン、水銀、アンチモン、銅などの重金属で汚染された土壌を、化学抽出により浄化する方法に関するものである。本発明の土壌の浄化方法の基本フローを図1に示す。
本発明の土壌の浄化方法は、重金属で汚染された土壌に水と、カルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物と、酸とを加えて混合した後、pH3〜5の弱酸性水溶液にして重金属を水溶液中に溶出させて除去し、浄化された土壌を沈澱させて固液分離を行って土壌から重金属を分離除去する方法である。浄化された土壌はpH調整、洗浄による脱塩の後、埋め戻して再利用することも可能である。また、重金属を含んだ水溶液は、別途公知の無害化処理を施し、重金属を除去した後pH調整すれば、排水基準を満たしたものとなり排水可能となる。
本発明の方法によれば、化学抽出法を採用することにより効果的に重金属を除去することが可能となり、しかも処理工程中はpH値が弱酸性となる領域で処理するので、処理後の土壌や排水のpH調整に要するコストを低く抑えることができる利点を有する。
【0011】
対象となる汚染土壌は通常局所的に埋設されているので、掘り出した後夾雑物を除去して適当な粒径に整粒する前処理を行っておくのが好ましい。
先ず、汚染土壌に水と重金属イオンに対して錯体形成作用を有し、かつ毒性の低い薬剤と酸とを加えて攪拌混合して、重金属の溶出を行う。
重金属イオンに対して錯体形成作用を有する化合物としては、カルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物が挙げられる。前記ハロゲン化物のうち無害なものとしては、塩化カルシウム(CaCl)や塩化マグネシウム(MgCl)が挙げられる。これらのハロゲン化物は、最大の除去率で重金属を除去するために、予め0.5〜1.5モル/リットル、より好ましくは1.0モル/リットルの濃度の水溶液としておくのが好ましい。これらのハロゲン化物は水に可溶であり、水は重金属を移動させる物質移動媒体として作用するからである。
汚染土壌中の重金属濃度は通常100〜1000mg/kg程度であり、この程度の濃度の重金属を水溶液を使用して重金属イオンとして水溶液中に溶出させ、錯体化合物を生成させて重金属イオンの溶出を促進させる。錯体化合物となった重金属は公知の手段を利用して無害化処理を行えば良い。
【0012】
汚染土壌はカルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物を含む弱酸性の水溶液中で良く攪拌混合して、重金属の付着した土壌粒子と水溶液とを充分に接触させることが好ましい。このため前記ハロゲン化物の水溶液は、重量比で土壌1に対して5〜10倍添加するのが好ましい。土壌粒子が数ミリメートルより大きな砂礫状の場合には、ミキサーやブレンダー等を用いて攪拌するので水分を少なめに、重量比で土壌1に対して5〜7倍程度添加するのが好ましい。また、土壌粒子が数ミリメートルより小さな砂質又は粘土質の場合には、水の添加量はスラリーとして扱えるように、重量比で土壌1に対して8〜10倍程度添加するのが好ましい。
【0013】
汚染土壌に添加したカルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物の水溶液は、酸を加えてpHが3〜5の弱酸性になるように調整する。酸はpHを3〜5の弱酸性に調整するためのもので特に制限はなく、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、酢酸等が使用できる。このような弱酸性の条件下では、土壌中の重金属が前記ハロゲン化物の水溶液中に溶け易く、土壌中からの溶出が容易となるからである。前記ハロゲン化物の弱酸性水溶液を添加した汚染土壌は、良く攪拌して重金属イオンの溶出を促進させるのが好ましい。
【0014】
攪拌手段は汚染土壌の粒子径や添加するハロゲン化物の水溶液量等を考慮して、各種ミキサー、ブレンダー、ニーダーあるいはアジテーター等から適宜選択すればよい。
攪拌時間にも特に制限はなく、汚染土壌中の重金属が十分溶出すれば良く、例えば1時間ないし数時間攪拌するのが好ましい。
【0015】
重金属を充分溶出させて浄化した土壌は、沈澱槽で静置して土壌を沈降させて固液分離を行う。静置時間は土壌の粒子径等を考慮して適宜決定すればよい。
静置して沈降した後の沈澱槽の澄水を抜き取れば、浄化された土壌を分離することができる。この浄化土壌は弱酸性の水分を含んでいるので、アルカリ成分を加えてほぼ中性になるまでpH調整をする。アルカリ成分には特に制限はないが、消石灰、苦土石灰、石灰石、ドロマイト等のアルカリ性の薬剤や小砕石を使用することができる。
この際、浄化土壌のpHはせいぜい3〜4程度の弱酸性なので、pH調整に要するアルカリの使用量はごく少なくて良い。従ってpH調整のコストも最少限に抑えることができる。
【0016】
以上のような浄化処理を施した土壌は、有害な重金属がほとんど取り除かれて浄化されており、pH調整も施されているのでこの土壌を脱塩することにより、全く無害となり、人体への影響はもちろんのこと農作物への影響も無く、埋め戻し用土壌として再利用することが可能となる。
【0017】
一方、重金属を錯体化合物として含んだ弱酸性のハロゲン化物水溶液は、公知の廃水処理技術を使用して、重金属を水に不溶な化合物として固定し、固液分離して水中から取り除く。水中の重金属の除去方法は特に制限するものではなく、重金属の種類や濃度に従って、公知の技術を適宜選択して使用すればよい。
これら公知技術としては、例えば化学的還元法、光電気化学的還元法、電解還元法等の還元法や、酸化法、吸着法、イオン交換法あるいは生物処理方法等が利用できる。これらの手段を利用して水に不溶性の沈澱物とし、濾過分離して有害物として最終処理する。
【0018】
重金属を除去した後の澄液は、弱酸性を示すのでほぼ中性にpH調整をすれば、浄水として排水処分することができる。
この際、浄水のpHはせいぜい3〜4程度の弱酸性なので、pH調整に要するアルカリ成分の使用量はごく少なくて良い。従ってpH調整のコストも最少限に抑えることができる。pH調整には消石灰のような弱アルカリの他に、苛性ソーダのような強アルカリを使用することも可能である。いずれにしても使用量はわずかで良く、処理コストが嵩むこともない。
【0019】
【実施例】
次に、実施例と比較例を挙げて本発明を説明する。
(実施例1)
3530mg/kgのカドミウム(Cd)を含む汚染土壌に、濃度1モル/リットルの塩化カルシウム(CaCl)溶液を重量比で10倍加えてスラリー状とし、さらに硫酸(HSO)を加えてこのスラリーのpHを3に調整し、ミキサー中でゆっくりと1時間攪拌した。その後スラリーを2時間放置し、土壌を沈澱させ上澄水を分離した。このような処理をした土壌のカドミウム含有量を測定したところ表1に示すように、525mg/kgと除去率は85%以上に達していた。
【0020】
(実施例2)
3530mg/kgのカドミウム(Cd)を含む汚染土壌に、濃度1モル/リットルの塩化カルシウム(CaCl)溶液を重量比で10倍加えてスラリー状とし、さらに塩酸(HCl)を加えてこのスラリーのpHを3〜5に調整し、ミキサー中でゆっくりと1〜5時間攪拌した。その後スラリーを2〜5時間放置し、土壌を沈澱させ澄水を分離した。なお、攪拌時間や放置時間等は、適切な反応性が得られるように適宜調整すればよい。なお、pHを3〜5とすることによりアルカリ消費量が少なくなる。pHを2とするとCd除去率は90%となるがアルカリ消費量が多くなる。
このような処理をした土壌のカドミウム含有量を測定したところ表1に示すように540mg/kg程度となり、除去率は71.0〜85.1%を推移することが確認できた。
なお、硝酸、燐酸等、他の酸を用いた場合についても、攪拌時間や放置時間等の条件について適切な反応性が得られるように適宜調整し、上記実施例と同様に処理すれば、上記実施例と同様に良好な浄化結果が得られる。
【0021】
【表1】
Figure 2004121993
【0022】
次いで、上記のようにして浄化した土壌に消石灰(Ca(OH))を重量比で1.2%添加し、pHを6.5に調整した。また、土壌分離後の上澄水には苛性ソーダ(NaOH)を重量比で0.1%添加し、pHを6.5に調整した。pH調整に必要なアルカリ量を表2に示す。
【0023】
【表2】
Figure 2004121993
【0024】
(比較例1)
比較のため、実施例と同じ3530mg/kgのカドミウムを含む土壌に、塩化カルシウムを使用せずに、汚染土壌に水と硫酸だけを加えてスラリーのpHを3に調整し、ミキサー中でゆっくりと1時間攪拌した。その後スラリーを2時間放置し、土壌を沈澱させ上澄水を分離した。このような処理をした土壌のカドミウム含有量を測定したところ、土壌のカドミウム含有量は1430mg/kgで、除去率は約59%であった。土壌中のカドミウム含有量の変化を表1に併記する。
また、上記のように処理した土壌のpHを消石灰(Ca(OH))を使用して6.5に調整するには、重量比で1.0%添加する必要があった。また、苛性ソーダを使用して土壌分離後の上澄水のpHを6.5に調整するには、重量比で0.1%を添加する必要があった。pH調整に必要なアルカリ量を表2に併記する。
【0025】
(比較例2)
実施例と同じ汚染土壌に、重量比で10倍の濃度1規定の硫酸水を加えて、ミキサー中でゆっくりと1時間攪拌した。その後スラリーを2時間放置し、土壌を沈澱させ上澄水を分離した。このような処理をした土壌のカドミウム含有量を測定したところ、土壌のカドミウム含有量は387mg/kgで、除去率は89%に達していた。土壌中のカドミウム含有量の変化を表1に併記する。
また、上記のように処理した土壌のpHを消石灰(Ca(OH))を使用して6.5に調整するには、重量比で3.7%添加する必要があった。また、苛性ソーダを使用して土壌分離後の上澄水のpHを6.5に調整するには、重量比で0.6%を添加する必要があった。pH調整に必要なアルカリ量を表2に併記する。
【0026】
実施例1,実施例2及び比較例1、比較例2から明らかなとおり、重金属汚染土壌を弱酸性下でカルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物水溶液を使用することにより、従来の強酸性下で土壌を洗浄した場合とほぼ同等の重金属除去効果が得られ、しかも弱酸性下で処理をするので、浄化後の土壌及び処理水のpHを調整するのに要するアルカリ物質の使用量が少なくてすみ、処理コストを大幅に削減することが可能となる。
【0027】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の土壌の浄化方法によれば、重金属汚染土壌を弱酸性にした上でカルシウムやマグネシウムやストロンチウムのハロゲン化物を使用することにより、土壌中の重金属を90%近く除去することが可能となり、しかも弱酸性下で処理をするので、浄化後の土壌及び処理水のpHを調整するのに要するアルカリ物質の使用量が少なくてすみ、処理コストを大幅に削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の土壌の浄化方法の基本フローを示す図である。

Claims (6)

  1. 重金属で汚染された土壌を浄化する方法であって、重金属で汚染された土壌にSr,Mg,Caの1種または2種以上のハロゲン化物と酸とを加えて弱酸性の水溶液とし、該弱酸性の水溶液中に重金属を溶出除去することを特徴とする土壌の浄化方法。
  2. 前記ハロゲン化物が、塩化カルシウム又は塩化マグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載の土壌の浄化方法。
  3. 前記ハロゲン化物を0.5〜1.5モル/リットルの濃度の水溶液として加えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌の浄化方法。
  4. 前記ハロゲン化物の水溶液を、重量比で土壌1に対して5〜10倍添加することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の土壌の浄化方法。
  5. 前記ハロゲン化物を加えた後の汚染土壌を含む水溶液のpHを、3ないし5の弱酸性とすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の土壌の浄化方法。
  6. 重金属を弱酸性の水溶液中に溶出させた後、浄化土壌を沈澱させ、次いで固液分離を行って土壌から重金属を分離除去することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の土壌の浄化方法。
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