JP2004121989A - 屎尿攪拌装置。 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受、パッキンの寿命が長く、攪拌羽根の回転が良好で、製造コストが低く、軸嵌合部のフレッチング摩耗のない屎尿攪拌装置1を提供。
【解決手段】屎尿タンク3の撹拌軸2を支承するためのころがり軸受7をタンク上蓋3aの上部に配置する。また、軸受の下部に2個のオイルシール12を備えた密封機構を設け、軸受が嵌合する軸受穴11aと、オイルシール取付穴11bと、軸穴11cとを一体物から形成されたハウジング11を用い、軸穴と撹拌軸とが微少隙間となるようにする。さらに、2個のオイルシールの下側をダストシール17とする。さらにまた、撹拌軸の軸端取り付け部2eが挿入される出力軸穴9bを有する出力軸9aとし、軸端取り付け部との段部と、出力軸の端部との間に出力軸穴を密封する密封部材23を挟持させる。
【選択図】 図5
【解決手段】屎尿タンク3の撹拌軸2を支承するためのころがり軸受7をタンク上蓋3aの上部に配置する。また、軸受の下部に2個のオイルシール12を備えた密封機構を設け、軸受が嵌合する軸受穴11aと、オイルシール取付穴11bと、軸穴11cとを一体物から形成されたハウジング11を用い、軸穴と撹拌軸とが微少隙間となるようにする。さらに、2個のオイルシールの下側をダストシール17とする。さらにまた、撹拌軸の軸端取り付け部2eが挿入される出力軸穴9bを有する出力軸9aとし、軸端取り付け部との段部と、出力軸の端部との間に出力軸穴を密封する密封部材23を挟持させる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、屎尿処理装置の屎尿攪拌装置の構造に関し、特に撹拌軸を支承する軸受及びシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、屎尿をタンクに貯留してタンク内の屎尿を撹拌し、ヒータや火炎等の加熱手段を用いて加熱してタンク内の屎尿を蒸発、乾燥、さらには炭化粉体化する屎尿処理装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。ところで、特許文献1に記載のものでは、図7に示すように、屎尿タンク内3を撹拌する撹拌軸に連結され撹拌軸と一体となるようにされた中間軸32をころがり軸受37で支承することにより撹拌軸を支承するようにしている。この支承部38は2個のころがり軸受37及びパッキン42を上下に配設し、上下のパッキン押さえ31でパッキンボルト35で挟持固定している。ころがり軸受37の上下の内輪端は中間軸32の下側の段部32a及び上側の中間軸に固着されたスリーブ34の下端に当接され、ころがり軸受の外輪が穴51の上下に設けられた段部51aに当接するようにされ、回転支承部40に中間軸32が回転可能にかつ軸方向に移動しないように支承されている。また、プリー41によるプーリー駆動により駆動される。かかる屎尿処理装置のタンク内を撹拌する撹拌軸32を支承する屎尿攪拌装置30の支承部40は、その下部40aが屎尿タンク内33にかなり深く入り込んでいた。このため特に回転支承部40の下側ころがり軸受37は屎尿の加熱攪拌により発生する高温のアンモニアガス等の雰囲気にさらされて腐食の進行が早いという問題があった。
【0003】
そこで、高温ガス等の腐蝕対策としてころがり軸受の外内輪や玉の材質をセラミックスとすればよいが、非常に高価であるという問題があった。一方、図8に示すように、特許文献2に記載のものでは、屎尿攪拌装置50の回転支承部60の軸受57をころがり軸受方式からすべり軸受方式に変更したものが記載されている。また、プーリー駆動に代えてギヤードモータ9を使用して、中空軸9aに撹拌軸52の上部を挿入し、キー22によりキー止めし、軸受57への負荷の軽減を図っている。また、必ずしも明確でないが固定部材53を撹拌軸57の上部端57aにボルト54でボルト締めし、撹拌軸大径52aの上端52bを中空軸9aの下端部9bに当接させて軸方向の固定を行っている。すべり軸受57の下方には、特許文献1と同様にパッキン55及びパッキン押さえ56が設けられ、上部にはパッキン58が嵌挿されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−15534号公報(段落[0010]、[0011]、[0073]−[0083]、図7−図12)
【特許文献2】
特開2000−126754号公報(段落[0010]、[0011]、[0055]−[0066]、図5、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2に記載のものでは、すべり軸受57を使用するため、撹拌軸52の径方向の動きが多く、過大なトルクが作用して装置が停止したり、軸受に部分的な摩耗が発生して攪拌羽根が円滑に回転しない、あるいはギヤードモータ9側の軸受(図示しない)に負担がかかる等の問題があった。同様に、パッキン55と撹拌軸52(あるいは中間軸)との同芯度がでないので、隙間が大きく、パッキンの摺動面の変形が大きく密封性が悪い、寿命が短くなるという問題があった。なお、特許文献1(図7)も特許文献2(図8)のものよりは小さいが隙間を確保する必要があり、同様の問題があった。また、特許文献1のものと同様に、密封機構においてはパッキン押え31,56で固定する構造のため、部品加工と管理及び組み立て工数が必要となり、その結果として製造コストが高くなるという問題もあった。また、特許文献2のものでは、さらに、撹拌軸52がモータ出力軸(中空軸)9aに挿入されているが、両者の接触面を潤滑するための潤滑剤が時間の経過とともに流れ落ち、その結果両者の接触面にフレッチング摩耗が発生して攪拌羽根が円滑に回転しない、あるいは大量のグリースが必要であるという問題があった。
【0006】
本発明の課題は前述した問題点に鑑みて軸受、パッキンの寿命が長く、攪拌羽根の回転円滑度が良好で、製造コストの低い屎尿攪拌装置を提供することである。さらには、中空軸と撹拌軸との嵌合部でのフレッチング摩耗を防ぐことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために、請求項1に記載の発明においては、屎尿を貯留するタンクと、前記タンクに取り付けられ前記タンク内の屎尿を攪拌する攪拌軸と、前記タンク内の屎尿を加熱する加熱手段と、を有し、前記タンク内の屎尿を蒸発あるいは乾燥処理する屎尿処理装置において、前記撹拌軸を支承するためのころがり軸受が前記タンクの上部に配置された屎尿攪拌装置を提供することにより上記課題を解決した。
【0008】
即ち、屎尿攪拌装置回転支承部のころがり軸受を屎尿タンクの上に位置させることにより、屎尿タンクからの熱は、タンク上部の空気に触れ、ころがり軸受支承部は空冷状態となり、ころがり軸受に伝わる熱は非常に小さく、セラミック等の特殊な材料は不要であり、標準の材料、さらには標準のころがり軸受を使用できる。また、ころがり軸受の使用により、すべり軸受のようにラジアル方向の移動や隙間を大きくなることがないので、装置が停止したり、部分的な摩耗により攪拌羽根が円滑に回転しない、あるいはギヤードモータ側の軸受に負担がかかる等の問題がない。さらに、パッキンの摺動面の変形も小さく、密封性もよく、寿命が長い。
【0009】
使用するパッキンは、バリシール、オイルシール、Oリング等が考えられるが、価格、取扱、変形に強く、取り付け構造の簡略さから、密封挿入される軸との摺接部がリップ状にされ、かつ、外周部の高圧側端部とリップ部との間に隙間を有したゴム材等の弾性を有するオイルシールを使用すること望ましい。そこで、請求項2に記載の発明においては、前記ころがり軸受の下部に密封機構を備え、前記密封機構は、前記タンク側からころがり軸受側へ漏れが生じない向きに2個のオイルシールを設けるようにした。
【0010】
かかるオイルシールをより効果的に使用するために、請求項3に記載の発明においては、前記密封機構を、前記ころがり軸受の下部に、前記ころがり軸受の少なくとも一のころがり軸受が嵌合する軸受穴と、前記オイルシールが配設されたオイルシール取付穴と、最下端に設けられた軸穴と、が一体物から形成されたハウジングから形成し、前記軸穴を、前記オイルシール取付穴を貫通する軸部とは微少隙間となるようにした。
【0011】
即ち、オイルシールを使用することにより、シールの変形がし易く、取り外しが容易になるので、ころがり軸受が嵌合する軸受穴と、オイルシールが配設されたオイルシール取付穴と、最下端に設けられた軸穴とを有するハウジングを一体物で形成できる。そこで、パッキン押さえとオイルシールを取り付けるハウジング(撹拌軸の支承部の一部又は全部)とを一体物にした。従って、軸受穴、オイルシール取り付け穴、軸穴は同芯加工を行う等することにより、高精度の同芯を得ることができ、撹拌軸と軸穴との隙間を小さくでき、さらに、ラビリンスシール機能を持たせることができ、炭化粉体化物等の異物のオイルシール側への侵入を抑止する。
【0012】
さらに、また、請求項4に記載の発明においては、前記2個のオイルシールの下側をダストシールとした。即ち、オイルシール2個使いの代わりにオイルシールとダストシールとを組み合わせ、屎尿タンク側をダストシールとしタンク内で発生する炭化粉体のオイルシール側への侵入を阻止する。前述したラビリンスシールと併用すればより効果的である。
【0013】
撹拌軸と撹拌軸を駆動する駆動軸との接続をキー溝、スプライン溝等を有する出力軸穴にキー接続、スプライン接続する場合等において、撹拌軸の軸端取り付け部と駆動軸の出力軸穴との間に発生するフレッチング摩耗等を防止する為のグリースを保持するため、請求項5に記載の発明においては、前記撹拌軸はころがり軸受支承端から上部に突出する軸部と該軸部より小径の軸端取り付け部を有し、前記軸端取り付け部が挿入されかつ回転力を伝達可能な出力軸穴を有する出力軸を有しており、前記出力軸は駆動装置からの駆動力が伝達するようにされ、前記軸端取り付け部との段部と、前記出力軸の端部との間に前記出力軸穴を密封する密封部材が挟持されているようにした。即ち、出力軸の端面と密封部材と軸端部とは共回りし、互いに摺接することなくグリース等の落下を防ぐことができる。密封部材はOリング、Xリング、角リング等、材質がゴム等の弾性体が好ましい。また、出力軸が中空軸である前述したギヤードモータ等の使用に適する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態について、図面に基づいて説明する。各図面において、図1は本発明の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図、図2は図1に示す撹拌軸の支承部の部分拡大説明図である。図1において、屎尿撹拌装置1は、屎尿が貯留される屎尿タンク3と、屎尿タンクの真下に屎尿加熱用ヒータ(加熱手段)4が設けられ、屎尿タンク3のタンク底部に近接して回転する羽根2aを有する撹拌軸2を回転することにより、屎尿タンク内の屎尿を炭化粉体化するようにされている。屎尿タンク3には上蓋3aが設けられている。撹拌軸2を支承するころがり軸受7は下部に2個のオイルシール12が取り付けられたハウジング11と上部に駆動装置であるモータ9が載置された軸箱5からなる回転支承部10の軸受穴11a,5aに設けられており、回転支承部の下部がボルト14aで上蓋3aに固定されている。特に、回転支承部10のころがり軸受7は屎尿タンクより上に位置するようにされている。
【0015】
撹拌軸2は下端の攪拌羽根2a、撹拌羽根とボルト16で連結された主軸2b、オイルシール12と摺接する摺接部2c、軸受7の内輪に嵌合する嵌合部2d、軸端部2eが順次上方に向かって設けられている。撹拌軸2の軸端には図示しないキーが設けられており、継ぎ手8により、軸箱5の上部にボルト14bで固定されたモータ9の出力軸9aと連結され、回転可能にされている。図2に示すように、上下ころがり軸受7の外輪7aはハウジング11の上部及び軸箱5の中間部に設けられた軸受穴11a,5aにそれぞれ段部11e,5bに当接するように配置され、一方、内輪7bの間には内輪間座6が設けられ、上部ころがり軸受の内輪の上側(内輪間座とは反対側)7cに主軸2の嵌合部2dの外周溝2fに取り付けられた止め輪15、下側の軸受7の内輪の下側7dに撹拌軸2の摺接部2cの上部2gが当接するようにされており、撹拌軸を軸方向に移動しないようにされている。
【0016】
回転支承部10の軸箱5とハウジング11はボルト14cにより固定され、ハウジングは一体物で形成されている。ハウジング11は、下方に向かって、ころがり軸受の外輪が嵌合する軸受穴11a、オイルシール取付穴11b、軸穴11cが例えば同心加工され、従来のパッキン押さえに代えて軸穴11cが明けられた底部11dが設けられている。リップ部12aを有し、かつ、外周部の高圧側端部12bとリップ部12aとの間に隙間12cを有したオイルシール12は屎尿タンク3側からアンモニアガスや炭化粉体がころがり軸受7側へ漏れが生じない向き(隙間側が下になる向き)にオイルシール取付穴11bに取り付けられ、軸穴11cと撹拌軸の摺接部2cとは微少隙間にされラビリンスシールを形成した密封機構を備えている。なお、軸穴11cと摺接部2cとは円筒面でよいが、一方又は他方に適宜にラビリンス溝を設けたラビリンスシールでもよいことはいうまでもない。
【0017】
かかる構成によれば、屎尿タンク3内で発生した高温のアンモニアガスや炭化粉体はラビリンスシール11c、2c及びダブルに配置されたオイルシール12によりせき止められ、また、ころがり軸受7の位置がタンク上蓋3aより上部に配置されているので熱の影響も少ない。従って、ころがり軸受7の外内輪や玉の材質をセラミックス等の高価なものにする必要はなくなる。またすべり軸受方式での攪拌羽根の回転円滑度不良もなくなる。また、オイルシール用ハウジング11はパッキン押え相当部と一体物構造なので、部品加工、管理及び組立て工数が削減できて製造コスはト低減される。
【0018】
なお、ハウジング11を一体物としたので、オイルシール12の取り外しは困難になるが、次のような治具を用いることで可能である。即ち、図3は本発明の実施の形態を示す密封部材であるオイルシール12をハウジング11から取り外す方法を示す説明図である。図3に示すように、ハウジング11をタンク上蓋3a、軸箱5から取り外し、ころがり軸受7を外し、ハウジングの軸受穴11a側を下にする。例えば、軸穴11cより外径19aの小さな後ろ押し板19には2個の雌ねじ19bが設けられ、2枚の羽18がボルト20で螺着可能にされている。羽18は回転させることにより、その先端18aを後ろ押し板19の外径19aより外部に張出又は、全体が外径19aより内側に配設できるようにされている。かかる後ろ押し板19を羽18を内側にした形で軸穴に挿通させ、オイルシール12の図でみて上側12b(底部11dの内側でもある)との隙間12cに羽を回転挿入させボルト20で固定し、矢印のように力を後ろ押し板19にかけてオイルシール12を取り外すことができ、本発明のシール機構でも屎尿攪拌装置のメンテナンスについては問題のないことが確認できる。なお、羽18と後ろ押し板19を別々にして、先に後ろ押し板をセットし、後から羽を挿入してもよい。
【0019】
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。図4は本発明の密封機構の他の実施の形態を示す部分拡大断面図である。前述した第一の実施の形態では、パッキンとしてオイルシール12を2つ用いたが、第二の実施の形態においては、オイルシール12の内、屎尿タンク3に近い側をダストシール17としたものである。ダストシール17はオイルシール12と同様にリップ部17a、外径端部17b、リップ部と外径端部との隙間17cを有する。かかる構成によれば炭化粉体化した屎尿が回転支承部内側に侵入するのをより強く防ぐことができ、シール機構の信頼性を高めることができる。
【0020】
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。図5は本発明の第三の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図、図6は図5に示す撹拌軸2の上部の軸端取り付け部2eと出力軸の出力軸穴の部分拡大説明図である。なお、第一の実施の形態で説明したと同様な部分については同符号を付し説明を省略する。図5に示すように第一の実施の形態においては、軸箱5上にモータ9を配設し、継ぎ手8を介して出力軸を撹拌軸とを接続したのに対し、第三の実施の形態においては、軸箱5の上にモータ軸と直角方向に出力軸を有するギヤードモータ9′を載置し、直接出力軸穴9bを有する中空の出力軸9aに撹拌軸2の軸端、即ち軸端取り付け部2eを挿入しキー22により駆動力を伝達するようにした点である。このものは、さらに、図6に示すように、軸端取り付け部2eの段部2hと、出力軸9aの端部9cとの間に例えばOリング等のパッキン(密封部材)23が挟持されており、グリース等が下方に漏れないようにされている。なお、本実施の形態では中空の出力軸について説明したが、止まり穴の出力軸穴の場合にも適用できる。また、第一の実施例のようにモータ9を垂直にした場合にも、継ぎ手8に代えて出力軸9aに出力軸穴9bを明けることにより適用できることはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明においては、屎尿攪拌装置回転支承部の軸受を屎尿タンクより上に位置させたので、特殊仕様のころがり軸受を使用する必要がなくなり、製造コストを低減できる。またすべり軸受使用の場合のような攪拌羽根の回転円滑度不良もなくなり、装置全体の信頼性が高まるものとなった。また、請求項2に記載の発明においては、オイルシール2個使用のため、パッキン1個使用の場合より密封性能は向上する。
【0022】
さらに、請求項3に記載の発明においては、オイルシールを取り付けるハウジングを一体物としたので、従来のオイルシール用ハウジングとパッキン押えを組み合わせて一体化したものに対し、部品加工、管理、組立費が低減できるという効果を奏する。また、請求項4に記載の発明においては、ダストシールとオイルシールとを組みあわせたので、炭化粉体化した屎尿に対するより強い密封性能を有するものとなった。従って、軸受、パッキンの寿命が長く、攪拌羽根の回転円滑度が良好で、製造コストの低い屎尿攪拌装置を提供するものとなった
【0023】
さらに、また、請求項5に記載の発明においては、攪拌軸の軸端取り付け部の肩とモータ出力軸下側端部との間に密封部材を介在させたので、攪拌軸の軸端取り付け部のモータ出力軸挿入部に塗布されたフレッチング防止用潤滑剤が流れ落るのを防ぐことができ、中空軸あるいは止まり穴軸と撹拌軸との嵌合部でのフレッチング摩耗を防ぎ、攪拌羽根が円滑に回転する状態を長時間持続することができるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す撹拌軸の支承部の部分拡大説明図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す密封部材であるオイルシールをハウジングから取り外す方法を示す説明図である。
【図4】本発明の密封機構の他の実施の形態を示す部分拡大断面図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図である。
【図6】図5に示す撹拌軸2の上部の軸端取り付け部と出力軸の出力軸穴の部分拡大説明図である。
【図7】従来のプーリー駆動による屎尿撹拌装置の縦断面図である。
【図8】従来のギヤードモータ駆動による屎尿撹拌装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 屎尿撹拌装置
2 撹拌軸
2c オイルシール取付穴を貫通する軸部
2d 上部に突出する軸部
2e 軸端取り付け部
2h 軸端取り付け部の段部
3 屎尿タンク
3a 屎尿タンク上蓋
4 加熱手段(屎尿加熱用ヒータ)
7 ころがり軸受
9、9′ 駆動装置(モータ、ギヤードモータ)
9a 出力軸
9b 出力軸穴
9c 出力軸端部
11 ハウジング
11a 軸受穴
11b オイルシール取付穴
11c 軸穴
12 オイルシール
17 ダストシール
23 密封部材
【発明の属する技術分野】
この発明は、屎尿処理装置の屎尿攪拌装置の構造に関し、特に撹拌軸を支承する軸受及びシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、屎尿をタンクに貯留してタンク内の屎尿を撹拌し、ヒータや火炎等の加熱手段を用いて加熱してタンク内の屎尿を蒸発、乾燥、さらには炭化粉体化する屎尿処理装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。ところで、特許文献1に記載のものでは、図7に示すように、屎尿タンク内3を撹拌する撹拌軸に連結され撹拌軸と一体となるようにされた中間軸32をころがり軸受37で支承することにより撹拌軸を支承するようにしている。この支承部38は2個のころがり軸受37及びパッキン42を上下に配設し、上下のパッキン押さえ31でパッキンボルト35で挟持固定している。ころがり軸受37の上下の内輪端は中間軸32の下側の段部32a及び上側の中間軸に固着されたスリーブ34の下端に当接され、ころがり軸受の外輪が穴51の上下に設けられた段部51aに当接するようにされ、回転支承部40に中間軸32が回転可能にかつ軸方向に移動しないように支承されている。また、プリー41によるプーリー駆動により駆動される。かかる屎尿処理装置のタンク内を撹拌する撹拌軸32を支承する屎尿攪拌装置30の支承部40は、その下部40aが屎尿タンク内33にかなり深く入り込んでいた。このため特に回転支承部40の下側ころがり軸受37は屎尿の加熱攪拌により発生する高温のアンモニアガス等の雰囲気にさらされて腐食の進行が早いという問題があった。
【0003】
そこで、高温ガス等の腐蝕対策としてころがり軸受の外内輪や玉の材質をセラミックスとすればよいが、非常に高価であるという問題があった。一方、図8に示すように、特許文献2に記載のものでは、屎尿攪拌装置50の回転支承部60の軸受57をころがり軸受方式からすべり軸受方式に変更したものが記載されている。また、プーリー駆動に代えてギヤードモータ9を使用して、中空軸9aに撹拌軸52の上部を挿入し、キー22によりキー止めし、軸受57への負荷の軽減を図っている。また、必ずしも明確でないが固定部材53を撹拌軸57の上部端57aにボルト54でボルト締めし、撹拌軸大径52aの上端52bを中空軸9aの下端部9bに当接させて軸方向の固定を行っている。すべり軸受57の下方には、特許文献1と同様にパッキン55及びパッキン押さえ56が設けられ、上部にはパッキン58が嵌挿されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−15534号公報(段落[0010]、[0011]、[0073]−[0083]、図7−図12)
【特許文献2】
特開2000−126754号公報(段落[0010]、[0011]、[0055]−[0066]、図5、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2に記載のものでは、すべり軸受57を使用するため、撹拌軸52の径方向の動きが多く、過大なトルクが作用して装置が停止したり、軸受に部分的な摩耗が発生して攪拌羽根が円滑に回転しない、あるいはギヤードモータ9側の軸受(図示しない)に負担がかかる等の問題があった。同様に、パッキン55と撹拌軸52(あるいは中間軸)との同芯度がでないので、隙間が大きく、パッキンの摺動面の変形が大きく密封性が悪い、寿命が短くなるという問題があった。なお、特許文献1(図7)も特許文献2(図8)のものよりは小さいが隙間を確保する必要があり、同様の問題があった。また、特許文献1のものと同様に、密封機構においてはパッキン押え31,56で固定する構造のため、部品加工と管理及び組み立て工数が必要となり、その結果として製造コストが高くなるという問題もあった。また、特許文献2のものでは、さらに、撹拌軸52がモータ出力軸(中空軸)9aに挿入されているが、両者の接触面を潤滑するための潤滑剤が時間の経過とともに流れ落ち、その結果両者の接触面にフレッチング摩耗が発生して攪拌羽根が円滑に回転しない、あるいは大量のグリースが必要であるという問題があった。
【0006】
本発明の課題は前述した問題点に鑑みて軸受、パッキンの寿命が長く、攪拌羽根の回転円滑度が良好で、製造コストの低い屎尿攪拌装置を提供することである。さらには、中空軸と撹拌軸との嵌合部でのフレッチング摩耗を防ぐことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために、請求項1に記載の発明においては、屎尿を貯留するタンクと、前記タンクに取り付けられ前記タンク内の屎尿を攪拌する攪拌軸と、前記タンク内の屎尿を加熱する加熱手段と、を有し、前記タンク内の屎尿を蒸発あるいは乾燥処理する屎尿処理装置において、前記撹拌軸を支承するためのころがり軸受が前記タンクの上部に配置された屎尿攪拌装置を提供することにより上記課題を解決した。
【0008】
即ち、屎尿攪拌装置回転支承部のころがり軸受を屎尿タンクの上に位置させることにより、屎尿タンクからの熱は、タンク上部の空気に触れ、ころがり軸受支承部は空冷状態となり、ころがり軸受に伝わる熱は非常に小さく、セラミック等の特殊な材料は不要であり、標準の材料、さらには標準のころがり軸受を使用できる。また、ころがり軸受の使用により、すべり軸受のようにラジアル方向の移動や隙間を大きくなることがないので、装置が停止したり、部分的な摩耗により攪拌羽根が円滑に回転しない、あるいはギヤードモータ側の軸受に負担がかかる等の問題がない。さらに、パッキンの摺動面の変形も小さく、密封性もよく、寿命が長い。
【0009】
使用するパッキンは、バリシール、オイルシール、Oリング等が考えられるが、価格、取扱、変形に強く、取り付け構造の簡略さから、密封挿入される軸との摺接部がリップ状にされ、かつ、外周部の高圧側端部とリップ部との間に隙間を有したゴム材等の弾性を有するオイルシールを使用すること望ましい。そこで、請求項2に記載の発明においては、前記ころがり軸受の下部に密封機構を備え、前記密封機構は、前記タンク側からころがり軸受側へ漏れが生じない向きに2個のオイルシールを設けるようにした。
【0010】
かかるオイルシールをより効果的に使用するために、請求項3に記載の発明においては、前記密封機構を、前記ころがり軸受の下部に、前記ころがり軸受の少なくとも一のころがり軸受が嵌合する軸受穴と、前記オイルシールが配設されたオイルシール取付穴と、最下端に設けられた軸穴と、が一体物から形成されたハウジングから形成し、前記軸穴を、前記オイルシール取付穴を貫通する軸部とは微少隙間となるようにした。
【0011】
即ち、オイルシールを使用することにより、シールの変形がし易く、取り外しが容易になるので、ころがり軸受が嵌合する軸受穴と、オイルシールが配設されたオイルシール取付穴と、最下端に設けられた軸穴とを有するハウジングを一体物で形成できる。そこで、パッキン押さえとオイルシールを取り付けるハウジング(撹拌軸の支承部の一部又は全部)とを一体物にした。従って、軸受穴、オイルシール取り付け穴、軸穴は同芯加工を行う等することにより、高精度の同芯を得ることができ、撹拌軸と軸穴との隙間を小さくでき、さらに、ラビリンスシール機能を持たせることができ、炭化粉体化物等の異物のオイルシール側への侵入を抑止する。
【0012】
さらに、また、請求項4に記載の発明においては、前記2個のオイルシールの下側をダストシールとした。即ち、オイルシール2個使いの代わりにオイルシールとダストシールとを組み合わせ、屎尿タンク側をダストシールとしタンク内で発生する炭化粉体のオイルシール側への侵入を阻止する。前述したラビリンスシールと併用すればより効果的である。
【0013】
撹拌軸と撹拌軸を駆動する駆動軸との接続をキー溝、スプライン溝等を有する出力軸穴にキー接続、スプライン接続する場合等において、撹拌軸の軸端取り付け部と駆動軸の出力軸穴との間に発生するフレッチング摩耗等を防止する為のグリースを保持するため、請求項5に記載の発明においては、前記撹拌軸はころがり軸受支承端から上部に突出する軸部と該軸部より小径の軸端取り付け部を有し、前記軸端取り付け部が挿入されかつ回転力を伝達可能な出力軸穴を有する出力軸を有しており、前記出力軸は駆動装置からの駆動力が伝達するようにされ、前記軸端取り付け部との段部と、前記出力軸の端部との間に前記出力軸穴を密封する密封部材が挟持されているようにした。即ち、出力軸の端面と密封部材と軸端部とは共回りし、互いに摺接することなくグリース等の落下を防ぐことができる。密封部材はOリング、Xリング、角リング等、材質がゴム等の弾性体が好ましい。また、出力軸が中空軸である前述したギヤードモータ等の使用に適する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態について、図面に基づいて説明する。各図面において、図1は本発明の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図、図2は図1に示す撹拌軸の支承部の部分拡大説明図である。図1において、屎尿撹拌装置1は、屎尿が貯留される屎尿タンク3と、屎尿タンクの真下に屎尿加熱用ヒータ(加熱手段)4が設けられ、屎尿タンク3のタンク底部に近接して回転する羽根2aを有する撹拌軸2を回転することにより、屎尿タンク内の屎尿を炭化粉体化するようにされている。屎尿タンク3には上蓋3aが設けられている。撹拌軸2を支承するころがり軸受7は下部に2個のオイルシール12が取り付けられたハウジング11と上部に駆動装置であるモータ9が載置された軸箱5からなる回転支承部10の軸受穴11a,5aに設けられており、回転支承部の下部がボルト14aで上蓋3aに固定されている。特に、回転支承部10のころがり軸受7は屎尿タンクより上に位置するようにされている。
【0015】
撹拌軸2は下端の攪拌羽根2a、撹拌羽根とボルト16で連結された主軸2b、オイルシール12と摺接する摺接部2c、軸受7の内輪に嵌合する嵌合部2d、軸端部2eが順次上方に向かって設けられている。撹拌軸2の軸端には図示しないキーが設けられており、継ぎ手8により、軸箱5の上部にボルト14bで固定されたモータ9の出力軸9aと連結され、回転可能にされている。図2に示すように、上下ころがり軸受7の外輪7aはハウジング11の上部及び軸箱5の中間部に設けられた軸受穴11a,5aにそれぞれ段部11e,5bに当接するように配置され、一方、内輪7bの間には内輪間座6が設けられ、上部ころがり軸受の内輪の上側(内輪間座とは反対側)7cに主軸2の嵌合部2dの外周溝2fに取り付けられた止め輪15、下側の軸受7の内輪の下側7dに撹拌軸2の摺接部2cの上部2gが当接するようにされており、撹拌軸を軸方向に移動しないようにされている。
【0016】
回転支承部10の軸箱5とハウジング11はボルト14cにより固定され、ハウジングは一体物で形成されている。ハウジング11は、下方に向かって、ころがり軸受の外輪が嵌合する軸受穴11a、オイルシール取付穴11b、軸穴11cが例えば同心加工され、従来のパッキン押さえに代えて軸穴11cが明けられた底部11dが設けられている。リップ部12aを有し、かつ、外周部の高圧側端部12bとリップ部12aとの間に隙間12cを有したオイルシール12は屎尿タンク3側からアンモニアガスや炭化粉体がころがり軸受7側へ漏れが生じない向き(隙間側が下になる向き)にオイルシール取付穴11bに取り付けられ、軸穴11cと撹拌軸の摺接部2cとは微少隙間にされラビリンスシールを形成した密封機構を備えている。なお、軸穴11cと摺接部2cとは円筒面でよいが、一方又は他方に適宜にラビリンス溝を設けたラビリンスシールでもよいことはいうまでもない。
【0017】
かかる構成によれば、屎尿タンク3内で発生した高温のアンモニアガスや炭化粉体はラビリンスシール11c、2c及びダブルに配置されたオイルシール12によりせき止められ、また、ころがり軸受7の位置がタンク上蓋3aより上部に配置されているので熱の影響も少ない。従って、ころがり軸受7の外内輪や玉の材質をセラミックス等の高価なものにする必要はなくなる。またすべり軸受方式での攪拌羽根の回転円滑度不良もなくなる。また、オイルシール用ハウジング11はパッキン押え相当部と一体物構造なので、部品加工、管理及び組立て工数が削減できて製造コスはト低減される。
【0018】
なお、ハウジング11を一体物としたので、オイルシール12の取り外しは困難になるが、次のような治具を用いることで可能である。即ち、図3は本発明の実施の形態を示す密封部材であるオイルシール12をハウジング11から取り外す方法を示す説明図である。図3に示すように、ハウジング11をタンク上蓋3a、軸箱5から取り外し、ころがり軸受7を外し、ハウジングの軸受穴11a側を下にする。例えば、軸穴11cより外径19aの小さな後ろ押し板19には2個の雌ねじ19bが設けられ、2枚の羽18がボルト20で螺着可能にされている。羽18は回転させることにより、その先端18aを後ろ押し板19の外径19aより外部に張出又は、全体が外径19aより内側に配設できるようにされている。かかる後ろ押し板19を羽18を内側にした形で軸穴に挿通させ、オイルシール12の図でみて上側12b(底部11dの内側でもある)との隙間12cに羽を回転挿入させボルト20で固定し、矢印のように力を後ろ押し板19にかけてオイルシール12を取り外すことができ、本発明のシール機構でも屎尿攪拌装置のメンテナンスについては問題のないことが確認できる。なお、羽18と後ろ押し板19を別々にして、先に後ろ押し板をセットし、後から羽を挿入してもよい。
【0019】
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。図4は本発明の密封機構の他の実施の形態を示す部分拡大断面図である。前述した第一の実施の形態では、パッキンとしてオイルシール12を2つ用いたが、第二の実施の形態においては、オイルシール12の内、屎尿タンク3に近い側をダストシール17としたものである。ダストシール17はオイルシール12と同様にリップ部17a、外径端部17b、リップ部と外径端部との隙間17cを有する。かかる構成によれば炭化粉体化した屎尿が回転支承部内側に侵入するのをより強く防ぐことができ、シール機構の信頼性を高めることができる。
【0020】
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。図5は本発明の第三の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図、図6は図5に示す撹拌軸2の上部の軸端取り付け部2eと出力軸の出力軸穴の部分拡大説明図である。なお、第一の実施の形態で説明したと同様な部分については同符号を付し説明を省略する。図5に示すように第一の実施の形態においては、軸箱5上にモータ9を配設し、継ぎ手8を介して出力軸を撹拌軸とを接続したのに対し、第三の実施の形態においては、軸箱5の上にモータ軸と直角方向に出力軸を有するギヤードモータ9′を載置し、直接出力軸穴9bを有する中空の出力軸9aに撹拌軸2の軸端、即ち軸端取り付け部2eを挿入しキー22により駆動力を伝達するようにした点である。このものは、さらに、図6に示すように、軸端取り付け部2eの段部2hと、出力軸9aの端部9cとの間に例えばOリング等のパッキン(密封部材)23が挟持されており、グリース等が下方に漏れないようにされている。なお、本実施の形態では中空の出力軸について説明したが、止まり穴の出力軸穴の場合にも適用できる。また、第一の実施例のようにモータ9を垂直にした場合にも、継ぎ手8に代えて出力軸9aに出力軸穴9bを明けることにより適用できることはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明においては、屎尿攪拌装置回転支承部の軸受を屎尿タンクより上に位置させたので、特殊仕様のころがり軸受を使用する必要がなくなり、製造コストを低減できる。またすべり軸受使用の場合のような攪拌羽根の回転円滑度不良もなくなり、装置全体の信頼性が高まるものとなった。また、請求項2に記載の発明においては、オイルシール2個使用のため、パッキン1個使用の場合より密封性能は向上する。
【0022】
さらに、請求項3に記載の発明においては、オイルシールを取り付けるハウジングを一体物としたので、従来のオイルシール用ハウジングとパッキン押えを組み合わせて一体化したものに対し、部品加工、管理、組立費が低減できるという効果を奏する。また、請求項4に記載の発明においては、ダストシールとオイルシールとを組みあわせたので、炭化粉体化した屎尿に対するより強い密封性能を有するものとなった。従って、軸受、パッキンの寿命が長く、攪拌羽根の回転円滑度が良好で、製造コストの低い屎尿攪拌装置を提供するものとなった
【0023】
さらに、また、請求項5に記載の発明においては、攪拌軸の軸端取り付け部の肩とモータ出力軸下側端部との間に密封部材を介在させたので、攪拌軸の軸端取り付け部のモータ出力軸挿入部に塗布されたフレッチング防止用潤滑剤が流れ落るのを防ぐことができ、中空軸あるいは止まり穴軸と撹拌軸との嵌合部でのフレッチング摩耗を防ぎ、攪拌羽根が円滑に回転する状態を長時間持続することができるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図である。
【図2】図1に示す撹拌軸の支承部の部分拡大説明図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す密封部材であるオイルシールをハウジングから取り外す方法を示す説明図である。
【図4】本発明の密封機構の他の実施の形態を示す部分拡大断面図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態を示す屎尿攪拌装置の縦断面図である。
【図6】図5に示す撹拌軸2の上部の軸端取り付け部と出力軸の出力軸穴の部分拡大説明図である。
【図7】従来のプーリー駆動による屎尿撹拌装置の縦断面図である。
【図8】従来のギヤードモータ駆動による屎尿撹拌装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 屎尿撹拌装置
2 撹拌軸
2c オイルシール取付穴を貫通する軸部
2d 上部に突出する軸部
2e 軸端取り付け部
2h 軸端取り付け部の段部
3 屎尿タンク
3a 屎尿タンク上蓋
4 加熱手段(屎尿加熱用ヒータ)
7 ころがり軸受
9、9′ 駆動装置(モータ、ギヤードモータ)
9a 出力軸
9b 出力軸穴
9c 出力軸端部
11 ハウジング
11a 軸受穴
11b オイルシール取付穴
11c 軸穴
12 オイルシール
17 ダストシール
23 密封部材
Claims (5)
- 屎尿を貯留するタンクと、前記タンクに取り付けられ前記タンク内の屎尿を攪拌する攪拌軸と、前記タンク内の屎尿を加熱する加熱手段と、を有し、前記タンク内の屎尿を蒸発あるいは乾燥処理する屎尿処理装置において、前記撹拌軸を支承するためのころがり軸受が前記タンクの上部に配置されていることを特徴とする屎尿攪拌装置。
- 前記ころがり軸受の下部に密封機構を備え、前記密封機構は、前記タンク側からころがり軸受側へ漏れが生じない向きに2個のオイルシールが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の屎尿攪拌装置。
- 前記密封機構は、前記ころがり軸受の下部に、前記ころがり軸受の少なくとも一のころがり軸受が嵌合する軸受穴と、前記オイルシールが配設されたオイルシール取付穴と、最下端に設けられた軸穴と、が一体物から形成されたハウジングを備え、前記軸穴は、前記オイルシール取付穴を貫通する軸部とは微少隙間となるようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の屎尿攪拌装置。
- 前記2個のオイルシールの下側をダストシールとしたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載の屎尿攪拌装置
- 前記撹拌軸はころがり軸受支承端から上部に突出する軸部と該軸部より小径の軸端取り付け部を有し、前記軸端取り付け部が挿入されかつ回転力を伝達可能な出力軸穴を有する出力軸を有しており、前記出力軸は駆動装置からの駆動力が伝達するようにされ、前記軸端取り付け部との段部と、前記出力軸の端部との間に前記出力軸穴を密封する密封部材が挟持されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の屎尿攪拌装置。
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