JP2004121311A - ルーパ糸通し装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単で、ルーパ糸を円滑にルーパ先端のルーパ糸孔まで通すことのできるルーパ糸通し装置を提供する。
【解決手段】ルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ2,3側面まで連続するように糸導入管21,31を配置し、糸導入管21,31のルーパ2,3側面とルーパ糸孔2a,3a近傍とを連通させるようにルーパ2,3に貫通孔2h,3hを形成し、貫通孔2h,3hとルーパ糸孔2a,3aとを連通させるようにルーパ2,3側面に開口する溝部2b,3bを形成し、ルーパ糸孔2a,3aに接離可能な吸引部材4と、溝部2b,3bの開口に接離可能な蓋部材5と、吸引部材4に接続され、貫通孔2h,3hのルーパ糸孔2a,3a側に負圧を発生させてルーパ糸T1,T2をルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ糸孔2a,3aまで導く吸引装置7とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】ルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ2,3側面まで連続するように糸導入管21,31を配置し、糸導入管21,31のルーパ2,3側面とルーパ糸孔2a,3a近傍とを連通させるようにルーパ2,3に貫通孔2h,3hを形成し、貫通孔2h,3hとルーパ糸孔2a,3aとを連通させるようにルーパ2,3側面に開口する溝部2b,3bを形成し、ルーパ糸孔2a,3aに接離可能な吸引部材4と、溝部2b,3bの開口に接離可能な蓋部材5と、吸引部材4に接続され、貫通孔2h,3hのルーパ糸孔2a,3a側に負圧を発生させてルーパ糸T1,T2をルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ糸孔2a,3aまで導く吸引装置7とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は縁かがり縫いミシンや二重環縫いミシンなどのルーパを有するミシンのルーパにルーパ糸を通すためのルーパ糸通し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ルーパを有するミシンのルーパにルーパ糸を通すために、例えば特許文献1に開示されているように、ルーパ糸導入口からルーパ先端部のルーパ糸孔まで、加圧気体を利用してルーパ糸を通す糸通し装置が案出されている。
【0003】
この特許文献1に記載の技術では、加圧気体を利用してルーパ糸を通すために、ルーパ糸導入孔からルーパ糸孔までの間を連続した管とした状態で、この管の途中から加圧気体をルーパ糸の導入方向に噴出させている。そして、ルーパ糸導入孔から挿入されたルーパ糸が、管の中を流れる気流によりルーパ糸孔へと送られるようになっている。
【0004】
ここで、ミシンの縫い作業時にはルーパが揺動するため、ルーパに備えられたルーパ糸導入孔とミシン本体に固定された糸挿入管(導管)との間を、連結された状態(連結状態)と離れた状態(非連結状態)とに変化させる移動装置を備えている。これにより、連結状態においてルーパ糸孔にルーパ糸を通してから非連結状態に移行させてルーパが揺動可能な状態とし、ミシンで縫い作業を行うようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特許2865470号公報(図1、図6、図7)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような機構では、糸挿入管の糸差込口から、気体が噴出される気体導入部までが深いため、糸ルーパを糸挿入管の奥まで差し込まなければ糸が送り込まれていかないという問題があった。
また、ルーパのルーパ糸導入孔と糸挿入管とを接離させる移動装置が不可欠となっているため、ミシンの構造が複雑なものとなり、また、ルーパ糸導入孔と糸挿入管との連結部分にゴミや油が付着したりして、ルーパ糸の挿入を妨げたりする恐れがあった。
【0007】
本発明の課題は、構造が簡単で、ルーパ糸を円滑にルーパ先端のルーパ糸孔まで通すことのできるルーパ糸通し装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、ルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ(上ルーパ)2,(下ルーパ)3側面まで連続するように配置された糸導入管21,31と、
前記糸導入管21,31のルーパ2,3側面側とルーパ糸孔2a,3a近傍とを連通させるようにルーパ2,3に形成された貫通孔2h,3hと、
前記貫通孔2h,3hとルーパ糸孔2a,3aを連続させるようにルーパ2,3側面に開口する溝部2b,3bと、
前記ルーパ糸孔2a,3aに接離可能な吸引部材4と、
前記溝部2b,3bの開口に接離可能な蓋部材5と、
前記吸引部材4に接続され、前記貫通孔2h,3hのルーパ糸孔2a,3a側に負圧を発生させてルーパ糸T1,T2を前記ルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ糸孔2a,3aまで導く吸引装置7と
が備えられていることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、ルーパ糸孔に吸引部材と蓋部材を接触させた状態で吸引装置を作動させることにより、ルーパ糸導入孔から糸導入管、貫通孔を経由してルーパ糸がルーパ糸孔まで吸引されて引き出される。
したがって、ルーパ糸の先をルーパ糸導入孔に近づけるだけで、ルーパ糸をルーパのルーパ糸孔まで通すことができ、ルーパ糸の糸通し作業が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸がルーパ糸孔から十分な長さ引き出されなかった場合や、ルーパ糸孔まで到達しなかった場合にも、ルーパの側面に開口する溝部からルーパ糸を手で引き出して、ルーパ糸をルーパ糸孔に確実に通すことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項1に記載のルーパ糸通し装置において、
前記吸引部材4を前記ルーパ糸孔2a,3aに対して、また前記蓋部材5を前記溝部2b,3bに対して、同時に接離させる連動機構6が備えられていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材とが同時にルーパに接近し、また同時にルーパから離れるので、ルーパ糸を通すために要する時間を短縮できる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のルーパ糸通し装置において、
前記吸引部材4と前記蓋部材5のそれぞれの前記ルーパ2,3の側面に当接する部分が弾性材(シリコン)で形成されていること
ここで、上記弾性材としては、例えばシリコンやゴムなどを用いることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材のそれぞれのルーパの側面に当接する部分が弾性材で形成されているので、吸引部材でルーパのルーパ糸孔を被覆するとともに蓋部材でルーパの側面の溝部を閉塞するときの気密性が高くなる。
したがって、溝部を蓋部材で閉塞した状態でルーパ糸孔に吸引部材を接触させて閉塞し、吸引装置を作動させ、ルーパ糸をルーパ糸孔まで引き出す際の、糸を吸引する吸引力を高めることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、例えば図1、図5に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載のルーパ糸通し装置1において、
ミシン(縁かがり縫いミシン)11,12本体の所定位置に固定された糸挿入管22,32と、
前記ルーパ(上ルーパ)2,(下ルーパ)3が動くことによって前記糸挿入管22,32と前記ルーパ2,3のルーパ糸導入孔21a,31aとの間の距離が変化しても、これら糸挿入管22,32とルーパ糸導入孔との間に中空部を有する経路を形成し続ける連通部材(コイル状チューブ)23,33と
が備えられていることを特徴とする。
ここで、上記連通部材としては、例えば柔軟性のあるチューブ(シリコンチューブ、やゴムチューブなど)を用いることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるとともに、ミシン本体の所定位置に固定された糸挿入管から連通部材、ルーパの糸導入管を経由してルーパ糸孔までが、常に1本の管となる状態に繋げられているので、ルーパ糸導入孔とミシン本体に固定された糸挿入管との間を、連結された状態と離れた状態とに切り替える方法に比較して、ミシンの構造が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸導入孔と糸挿入管との連結部分にゴミや油が付着したりしてルーパ糸の挿入が妨げられることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るルーパ糸通し装置の好適な実施の形態について、詳細に説明する。本実施の形態のルーパ糸通し装置1は、図1に示すように、2つのルーパ(上ルーパ2、下ルーパ3)を備える縁かがり縫いミシン11(図5参照)に適用されたものである。
【0017】
図1〜図3に示すように、縁かがり縫いミシン11のミシンフレーム(図示省略)には、上ルーパ2と下ルーパ3のルーパ軸2x,3xが回動自在に組み付けられ、上ルーパ2と下ルーパ3のルーパ腕24a,34を揺動させるようになっている。
22,32は、上ルーパ2と下ルーパ2へ供給されるルーパ糸T1,T2を案内するための糸挿入管であり、その糸挿入部22a,32aが取付板を介してミシンフレームに固定されている。糸挿入管22,32の他端は、後述する上ルーパ2と下ルーパの糸導入管21,31のルーパ糸導入孔21a,31aに、コイル状チューブ(連通部材)23,33で連結されている。
【0018】
上ルーパ2のルーパ腕24aは、ネジ2s1で、ルーパ軸2xに止められている。ルーパ腕24aには、スライド軸ガイド2gへ挿通されたスライド軸24bの一端が、軸結ピン2p、ネジ2s2で取り付けられている。スライド軸24bの他端には、上ルーパ2と、この上ルーパ2に穿設された貫通孔2hに連通するように取り付けられた糸導入管21とが、ネジ2s3で固定されている。
貫通孔2hは、ルーパ2先端部の一側面に開口するルーパ糸孔2aに連通している。貫通孔2hのルーパ糸孔2a近傍には、ルーパ2の他方の側面に開口する溝部2bが形成されている。
【0019】
下ルーパ3のルーパ腕34は、ネジ3s1で、ルーパ軸3xに止められている。ルーパ腕34には、上ルーパ3と、この上ルーパ3に穿設された貫通孔3hに連通するように取り付けられた糸導入管31とが、ネジ3s2,3s3で固定されている。
貫通孔3hは、ルーパ3先端部の一側面に開口するルーパ糸孔3aに連通している。貫通孔3hのルーパ糸孔3a近傍には、ルーパ3の他方の側面に開口する溝部3bが形成されている。
【0020】
また、図1,図4に示すように、ルーパ糸通し装置1には、シリコン(弾性材)から形成された略ラッパ形状の吸引部材4をルーパ糸孔3aに対して、また同じくシリコン(弾性材)から形成された略シート形状の蓋部材5を前記溝部3bに対して、同時に接離させる連動機構6が備えられている。
吸引部材4には、吸気管71を介して吸引装置7が連結され、吸引部材4から空気を吸入するようになっている。。
【0021】
連動機構6では、図4に示すように、駆動源(図示省略)によって押し引きされるリンク61の動作により、吸引部材4と蓋部材5とが互いに接離するようになっている。
【0022】
駆動台62には、吸引部材4が取り付けられる取付台63と、蓋部材5が取り付けられる取付台64とが、吸引部材4と蓋部材5とが接離する方向にそれぞれ摺動自在に取り付けられている。すなわち、各取付台63,64には、その摺動方向に長い孔63a,64aが穿設され、この孔63a,64aを貫通するようにピン65が挿通されることで、駆動台62に対する各取付台63,64の摺動方向が規定されている。
【0023】
駆動台62の下面には、回転ピン66pを介して、駆動リンク66が取り付けられている。駆動リンク66の両端には、連絡リンク66a,66bが水平面内で回動自在に取り付けられ、これら連絡リンク66a,66bの他端がそれぞれ取付台63,64に回動自在に取り付けられている。そして、上記のリンク61が、駆動リンク66の片側に、回動自在に取り付けられている。
【0024】
また、駆動台には突出部62bが形成され、この突出部の位置、すなわち吸引部材4と蓋部材5の位置を検出するためのセンサ67が備えられている。
さらに、駆動台62の側面に形成されたラック62aにモータ68のギヤが咬合しており、モータ68の動作により、連動機構6全体が移動して、上ルーパ2のルーパ糸T1を通す時の位置と、下ルーパ3のルーパ糸T2を通すときの位置とに移動可能とされている。
【0025】
図5に示すように、縁かがり縫いミシン11のカバー前面には、ルーパ糸T1,T2を通すための溝11a,11bが形成されており、それらの下方には、糸挿入管22,32の糸挿入部22a,32aが位置している。
また、縁かがり縫いミシン11のカバーには、タッチパネル11pが取り付けられ、各設定をこのタッチパネル11pを操作することで実行可能としている。タッチパネル11p画面上には、「糸通し」の表示11p1があり、溝11a,11bの下端部までルーパ糸T1,T2を垂らした状態でここをふれることで、ルーパ糸T1,T2の糸通しが行われるよう、プログラムされている。
【0026】
以上、本実施の形態に記載のルーパ糸通し装置1によれば、ルーパ糸孔2a,3aに吸引部材4と蓋部材5を接触させた状態で吸引装置7を作動させることにより、ルーパ糸導入孔21a,31aから糸導入管21,31、貫通孔2h,3hを経由してルーパ糸T1,T2がルーパ糸孔2a,3aまで吸引されて引き出される。
したがって、ルーパ糸T1,T2の先をルーパ糸導入孔21a,31aに近づけるだけで、ルーパ糸T1,T2をルーパ2,3のルーパ糸孔2a,3aまで通すことができ、ルーパ糸T1,T2の糸通し作業が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸T1,T2がルーパ糸孔2a,3aから十分な長さ引き出されなかった場合や、ルーパ糸孔2a,3aまで到達しなかった場合にも、ルーパ2,3の側面に開口する溝部2b,3bからルーパ糸T1,T2を手で引き出して、ルーパ糸T1,T2をルーパ糸孔2a,3aに確実に通すことができる。
【0027】
また、吸引部材4と蓋部材5とを同時にルーパ2,3に接近させ、また同時にルーパ2,3から離す連動機構6が備えられているので、ルーパ糸T1,T2を通すために要する時間を短縮できる。
【0028】
また、吸引部材4と蓋部材5のそれぞれのルーパ2,3の側面に当接する部分がシリコンで形成されているので、吸引部材4でルーパ2,3のルーパ糸孔2a,3aを被覆するとともに蓋部材5でルーパ2,3の側面の溝部2b,3bを閉塞するときの気密性が高くなる。
したがって、溝部2b,3bを蓋部材5で閉塞した状態でルーパ糸孔2a,3aに吸引部材4を接触させて閉塞し、吸引装置7を作動させ、ルーパ糸T1,T2をルーパ糸孔2a,3aまで引き出す際の、糸を吸引する吸引力を高めることができる。
【0029】
また、縁かがり縫いミシン11本体の所定位置に固定された糸挿入管22,32からコイル状チューブ23,33、糸導入管21,31、ルーパ2,3の貫通孔2h,3hを経由してルーパ糸孔2a,3aまでが、常に1本の管となる状態に繋げられているので、ルーパ糸導入孔21a,31aと縁かがり縫いミシン11本体に固定された糸挿入管22,32との間を、連結された状態と離れた状態とに切り替える方法に比較して、ミシンの構造が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸導入孔21a,31aと糸挿入管22,32との連結部分にゴミや油が付着したりしてルーパ糸T1,T2の挿入が妨げられることがない。
【0030】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。
例えば、本実施の形態では、2つのルーパを備えた縁かがり縫いミシンのみならず、1以上のルーパを持つミシンであれば全て適用できることはいうまでもない。
また、図6に示すように、縁かがり縫いミシン11のカバー前面に形成された、ルーパ糸T1,T2を通すための溝12a,12bを、ルーパ2,3のルーパ糸導入孔21a,31a近傍まで延在させることで、図5に示された糸挿入管22,32を省略することも可能である。
その他、具体的な細部構造などについても適宜に変更可能であることはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ルーパ糸孔に吸引部材と蓋部材を接触させた状態で吸引装置を作動させることにより、ルーパ糸導入孔から糸導入管、貫通孔を経由してルーパ糸がルーパ糸孔まで吸引されて引き出される。
したがって、ルーパ糸の先をルーパ糸導入孔に近づけるだけで、ルーパ糸をルーパのルーパ糸孔まで通すことができ、ルーパ糸の糸通し作業が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸がルーパ糸孔から十分な長さ引き出されなかった場合や、ルーパ糸孔まで到達しなかった場合にも、ルーパの側面に開口する溝部からルーパ糸を手で引き出して、ルーパ糸をルーパ糸孔に確実に通すことができる。
【0032】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材とが同時にルーパに接近し、また同時にルーパから離れるので、ルーパ糸を通すために要する時間を短縮できる。
【0033】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材のそれぞれのルーパの側面に当接する部分が弾性材で形成されているので、吸引部材でルーパのルーパ糸孔を被覆するとともに蓋部材でルーパの側面の溝部を閉塞するときの気密性が高くなる。
したがって、溝部を蓋部材で閉塞した状態でルーパ糸孔に吸引部材を接触させて閉塞し、吸引装置を作動させ、ルーパ糸をルーパ糸孔まで引き出す際の、糸を吸引する吸引力を高めることができる。
【0034】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるとともに、ミシン本体の所定位置に固定された糸挿入管から連通部材、ルーパの糸導入管を経由してルーパ糸孔までが、常に1本の管となる状態に繋げられているので、ルーパ糸導入孔とミシン本体に固定された糸挿入管との間を、連結された状態と離れた状態とに切り替える方法に比較して、ミシンの構造が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸導入孔と糸挿入管との連結部分にゴミや油が付着したりしてルーパ糸の挿入が妨げられることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るルーパ糸装置の構成の一例を示す斜視図である。
【図2】図1におけるルーパ(上ルーパ)の構造の詳細を示す斜視図である。
【図3】図1におけるルーパ(下ルーパ)の構造の詳細を示す斜視図である。
【図4】図1における吸引部材、蓋部材、連動機構の詳細を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るルーパ糸装置を適用したミシンの一例を示す正面図である。
【図6】本発明に係るルーパ糸装置を適用したミシンの他の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ルーパ糸通し装置
2 上ルーパ(ルーパ)
3 下ルーパ(ルーパ)
2a,3a ルーパ糸孔
2b,3b 溝部
2h,3h 貫通孔
4 吸引部材
5 蓋部材
6 連動機構
7 吸引装置
11,12 ミシン(縁かがり縫いミシン)
21,31 糸導入管
21a,31a ルーパ糸導入孔
22,32 糸挿入管
23,33 連通部材(コイル状チューブ)
41,51 弾性材(シリコン)
T1,T2 ルーパ糸
【発明の属する技術分野】
本発明は縁かがり縫いミシンや二重環縫いミシンなどのルーパを有するミシンのルーパにルーパ糸を通すためのルーパ糸通し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ルーパを有するミシンのルーパにルーパ糸を通すために、例えば特許文献1に開示されているように、ルーパ糸導入口からルーパ先端部のルーパ糸孔まで、加圧気体を利用してルーパ糸を通す糸通し装置が案出されている。
【0003】
この特許文献1に記載の技術では、加圧気体を利用してルーパ糸を通すために、ルーパ糸導入孔からルーパ糸孔までの間を連続した管とした状態で、この管の途中から加圧気体をルーパ糸の導入方向に噴出させている。そして、ルーパ糸導入孔から挿入されたルーパ糸が、管の中を流れる気流によりルーパ糸孔へと送られるようになっている。
【0004】
ここで、ミシンの縫い作業時にはルーパが揺動するため、ルーパに備えられたルーパ糸導入孔とミシン本体に固定された糸挿入管(導管)との間を、連結された状態(連結状態)と離れた状態(非連結状態)とに変化させる移動装置を備えている。これにより、連結状態においてルーパ糸孔にルーパ糸を通してから非連結状態に移行させてルーパが揺動可能な状態とし、ミシンで縫い作業を行うようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特許2865470号公報(図1、図6、図7)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような機構では、糸挿入管の糸差込口から、気体が噴出される気体導入部までが深いため、糸ルーパを糸挿入管の奥まで差し込まなければ糸が送り込まれていかないという問題があった。
また、ルーパのルーパ糸導入孔と糸挿入管とを接離させる移動装置が不可欠となっているため、ミシンの構造が複雑なものとなり、また、ルーパ糸導入孔と糸挿入管との連結部分にゴミや油が付着したりして、ルーパ糸の挿入を妨げたりする恐れがあった。
【0007】
本発明の課題は、構造が簡単で、ルーパ糸を円滑にルーパ先端のルーパ糸孔まで通すことのできるルーパ糸通し装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、ルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ(上ルーパ)2,(下ルーパ)3側面まで連続するように配置された糸導入管21,31と、
前記糸導入管21,31のルーパ2,3側面側とルーパ糸孔2a,3a近傍とを連通させるようにルーパ2,3に形成された貫通孔2h,3hと、
前記貫通孔2h,3hとルーパ糸孔2a,3aを連続させるようにルーパ2,3側面に開口する溝部2b,3bと、
前記ルーパ糸孔2a,3aに接離可能な吸引部材4と、
前記溝部2b,3bの開口に接離可能な蓋部材5と、
前記吸引部材4に接続され、前記貫通孔2h,3hのルーパ糸孔2a,3a側に負圧を発生させてルーパ糸T1,T2を前記ルーパ糸導入孔21a,31aからルーパ糸孔2a,3aまで導く吸引装置7と
が備えられていることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、ルーパ糸孔に吸引部材と蓋部材を接触させた状態で吸引装置を作動させることにより、ルーパ糸導入孔から糸導入管、貫通孔を経由してルーパ糸がルーパ糸孔まで吸引されて引き出される。
したがって、ルーパ糸の先をルーパ糸導入孔に近づけるだけで、ルーパ糸をルーパのルーパ糸孔まで通すことができ、ルーパ糸の糸通し作業が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸がルーパ糸孔から十分な長さ引き出されなかった場合や、ルーパ糸孔まで到達しなかった場合にも、ルーパの側面に開口する溝部からルーパ糸を手で引き出して、ルーパ糸をルーパ糸孔に確実に通すことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項1に記載のルーパ糸通し装置において、
前記吸引部材4を前記ルーパ糸孔2a,3aに対して、また前記蓋部材5を前記溝部2b,3bに対して、同時に接離させる連動機構6が備えられていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材とが同時にルーパに接近し、また同時にルーパから離れるので、ルーパ糸を通すために要する時間を短縮できる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のルーパ糸通し装置において、
前記吸引部材4と前記蓋部材5のそれぞれの前記ルーパ2,3の側面に当接する部分が弾性材(シリコン)で形成されていること
ここで、上記弾性材としては、例えばシリコンやゴムなどを用いることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材のそれぞれのルーパの側面に当接する部分が弾性材で形成されているので、吸引部材でルーパのルーパ糸孔を被覆するとともに蓋部材でルーパの側面の溝部を閉塞するときの気密性が高くなる。
したがって、溝部を蓋部材で閉塞した状態でルーパ糸孔に吸引部材を接触させて閉塞し、吸引装置を作動させ、ルーパ糸をルーパ糸孔まで引き出す際の、糸を吸引する吸引力を高めることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、例えば図1、図5に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載のルーパ糸通し装置1において、
ミシン(縁かがり縫いミシン)11,12本体の所定位置に固定された糸挿入管22,32と、
前記ルーパ(上ルーパ)2,(下ルーパ)3が動くことによって前記糸挿入管22,32と前記ルーパ2,3のルーパ糸導入孔21a,31aとの間の距離が変化しても、これら糸挿入管22,32とルーパ糸導入孔との間に中空部を有する経路を形成し続ける連通部材(コイル状チューブ)23,33と
が備えられていることを特徴とする。
ここで、上記連通部材としては、例えば柔軟性のあるチューブ(シリコンチューブ、やゴムチューブなど)を用いることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるとともに、ミシン本体の所定位置に固定された糸挿入管から連通部材、ルーパの糸導入管を経由してルーパ糸孔までが、常に1本の管となる状態に繋げられているので、ルーパ糸導入孔とミシン本体に固定された糸挿入管との間を、連結された状態と離れた状態とに切り替える方法に比較して、ミシンの構造が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸導入孔と糸挿入管との連結部分にゴミや油が付着したりしてルーパ糸の挿入が妨げられることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るルーパ糸通し装置の好適な実施の形態について、詳細に説明する。本実施の形態のルーパ糸通し装置1は、図1に示すように、2つのルーパ(上ルーパ2、下ルーパ3)を備える縁かがり縫いミシン11(図5参照)に適用されたものである。
【0017】
図1〜図3に示すように、縁かがり縫いミシン11のミシンフレーム(図示省略)には、上ルーパ2と下ルーパ3のルーパ軸2x,3xが回動自在に組み付けられ、上ルーパ2と下ルーパ3のルーパ腕24a,34を揺動させるようになっている。
22,32は、上ルーパ2と下ルーパ2へ供給されるルーパ糸T1,T2を案内するための糸挿入管であり、その糸挿入部22a,32aが取付板を介してミシンフレームに固定されている。糸挿入管22,32の他端は、後述する上ルーパ2と下ルーパの糸導入管21,31のルーパ糸導入孔21a,31aに、コイル状チューブ(連通部材)23,33で連結されている。
【0018】
上ルーパ2のルーパ腕24aは、ネジ2s1で、ルーパ軸2xに止められている。ルーパ腕24aには、スライド軸ガイド2gへ挿通されたスライド軸24bの一端が、軸結ピン2p、ネジ2s2で取り付けられている。スライド軸24bの他端には、上ルーパ2と、この上ルーパ2に穿設された貫通孔2hに連通するように取り付けられた糸導入管21とが、ネジ2s3で固定されている。
貫通孔2hは、ルーパ2先端部の一側面に開口するルーパ糸孔2aに連通している。貫通孔2hのルーパ糸孔2a近傍には、ルーパ2の他方の側面に開口する溝部2bが形成されている。
【0019】
下ルーパ3のルーパ腕34は、ネジ3s1で、ルーパ軸3xに止められている。ルーパ腕34には、上ルーパ3と、この上ルーパ3に穿設された貫通孔3hに連通するように取り付けられた糸導入管31とが、ネジ3s2,3s3で固定されている。
貫通孔3hは、ルーパ3先端部の一側面に開口するルーパ糸孔3aに連通している。貫通孔3hのルーパ糸孔3a近傍には、ルーパ3の他方の側面に開口する溝部3bが形成されている。
【0020】
また、図1,図4に示すように、ルーパ糸通し装置1には、シリコン(弾性材)から形成された略ラッパ形状の吸引部材4をルーパ糸孔3aに対して、また同じくシリコン(弾性材)から形成された略シート形状の蓋部材5を前記溝部3bに対して、同時に接離させる連動機構6が備えられている。
吸引部材4には、吸気管71を介して吸引装置7が連結され、吸引部材4から空気を吸入するようになっている。。
【0021】
連動機構6では、図4に示すように、駆動源(図示省略)によって押し引きされるリンク61の動作により、吸引部材4と蓋部材5とが互いに接離するようになっている。
【0022】
駆動台62には、吸引部材4が取り付けられる取付台63と、蓋部材5が取り付けられる取付台64とが、吸引部材4と蓋部材5とが接離する方向にそれぞれ摺動自在に取り付けられている。すなわち、各取付台63,64には、その摺動方向に長い孔63a,64aが穿設され、この孔63a,64aを貫通するようにピン65が挿通されることで、駆動台62に対する各取付台63,64の摺動方向が規定されている。
【0023】
駆動台62の下面には、回転ピン66pを介して、駆動リンク66が取り付けられている。駆動リンク66の両端には、連絡リンク66a,66bが水平面内で回動自在に取り付けられ、これら連絡リンク66a,66bの他端がそれぞれ取付台63,64に回動自在に取り付けられている。そして、上記のリンク61が、駆動リンク66の片側に、回動自在に取り付けられている。
【0024】
また、駆動台には突出部62bが形成され、この突出部の位置、すなわち吸引部材4と蓋部材5の位置を検出するためのセンサ67が備えられている。
さらに、駆動台62の側面に形成されたラック62aにモータ68のギヤが咬合しており、モータ68の動作により、連動機構6全体が移動して、上ルーパ2のルーパ糸T1を通す時の位置と、下ルーパ3のルーパ糸T2を通すときの位置とに移動可能とされている。
【0025】
図5に示すように、縁かがり縫いミシン11のカバー前面には、ルーパ糸T1,T2を通すための溝11a,11bが形成されており、それらの下方には、糸挿入管22,32の糸挿入部22a,32aが位置している。
また、縁かがり縫いミシン11のカバーには、タッチパネル11pが取り付けられ、各設定をこのタッチパネル11pを操作することで実行可能としている。タッチパネル11p画面上には、「糸通し」の表示11p1があり、溝11a,11bの下端部までルーパ糸T1,T2を垂らした状態でここをふれることで、ルーパ糸T1,T2の糸通しが行われるよう、プログラムされている。
【0026】
以上、本実施の形態に記載のルーパ糸通し装置1によれば、ルーパ糸孔2a,3aに吸引部材4と蓋部材5を接触させた状態で吸引装置7を作動させることにより、ルーパ糸導入孔21a,31aから糸導入管21,31、貫通孔2h,3hを経由してルーパ糸T1,T2がルーパ糸孔2a,3aまで吸引されて引き出される。
したがって、ルーパ糸T1,T2の先をルーパ糸導入孔21a,31aに近づけるだけで、ルーパ糸T1,T2をルーパ2,3のルーパ糸孔2a,3aまで通すことができ、ルーパ糸T1,T2の糸通し作業が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸T1,T2がルーパ糸孔2a,3aから十分な長さ引き出されなかった場合や、ルーパ糸孔2a,3aまで到達しなかった場合にも、ルーパ2,3の側面に開口する溝部2b,3bからルーパ糸T1,T2を手で引き出して、ルーパ糸T1,T2をルーパ糸孔2a,3aに確実に通すことができる。
【0027】
また、吸引部材4と蓋部材5とを同時にルーパ2,3に接近させ、また同時にルーパ2,3から離す連動機構6が備えられているので、ルーパ糸T1,T2を通すために要する時間を短縮できる。
【0028】
また、吸引部材4と蓋部材5のそれぞれのルーパ2,3の側面に当接する部分がシリコンで形成されているので、吸引部材4でルーパ2,3のルーパ糸孔2a,3aを被覆するとともに蓋部材5でルーパ2,3の側面の溝部2b,3bを閉塞するときの気密性が高くなる。
したがって、溝部2b,3bを蓋部材5で閉塞した状態でルーパ糸孔2a,3aに吸引部材4を接触させて閉塞し、吸引装置7を作動させ、ルーパ糸T1,T2をルーパ糸孔2a,3aまで引き出す際の、糸を吸引する吸引力を高めることができる。
【0029】
また、縁かがり縫いミシン11本体の所定位置に固定された糸挿入管22,32からコイル状チューブ23,33、糸導入管21,31、ルーパ2,3の貫通孔2h,3hを経由してルーパ糸孔2a,3aまでが、常に1本の管となる状態に繋げられているので、ルーパ糸導入孔21a,31aと縁かがり縫いミシン11本体に固定された糸挿入管22,32との間を、連結された状態と離れた状態とに切り替える方法に比較して、ミシンの構造が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸導入孔21a,31aと糸挿入管22,32との連結部分にゴミや油が付着したりしてルーパ糸T1,T2の挿入が妨げられることがない。
【0030】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。
例えば、本実施の形態では、2つのルーパを備えた縁かがり縫いミシンのみならず、1以上のルーパを持つミシンであれば全て適用できることはいうまでもない。
また、図6に示すように、縁かがり縫いミシン11のカバー前面に形成された、ルーパ糸T1,T2を通すための溝12a,12bを、ルーパ2,3のルーパ糸導入孔21a,31a近傍まで延在させることで、図5に示された糸挿入管22,32を省略することも可能である。
その他、具体的な細部構造などについても適宜に変更可能であることはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ルーパ糸孔に吸引部材と蓋部材を接触させた状態で吸引装置を作動させることにより、ルーパ糸導入孔から糸導入管、貫通孔を経由してルーパ糸がルーパ糸孔まで吸引されて引き出される。
したがって、ルーパ糸の先をルーパ糸導入孔に近づけるだけで、ルーパ糸をルーパのルーパ糸孔まで通すことができ、ルーパ糸の糸通し作業が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸がルーパ糸孔から十分な長さ引き出されなかった場合や、ルーパ糸孔まで到達しなかった場合にも、ルーパの側面に開口する溝部からルーパ糸を手で引き出して、ルーパ糸をルーパ糸孔に確実に通すことができる。
【0032】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材とが同時にルーパに接近し、また同時にルーパから離れるので、ルーパ糸を通すために要する時間を短縮できる。
【0033】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるとともに、吸引部材と蓋部材のそれぞれのルーパの側面に当接する部分が弾性材で形成されているので、吸引部材でルーパのルーパ糸孔を被覆するとともに蓋部材でルーパの側面の溝部を閉塞するときの気密性が高くなる。
したがって、溝部を蓋部材で閉塞した状態でルーパ糸孔に吸引部材を接触させて閉塞し、吸引装置を作動させ、ルーパ糸をルーパ糸孔まで引き出す際の、糸を吸引する吸引力を高めることができる。
【0034】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるとともに、ミシン本体の所定位置に固定された糸挿入管から連通部材、ルーパの糸導入管を経由してルーパ糸孔までが、常に1本の管となる状態に繋げられているので、ルーパ糸導入孔とミシン本体に固定された糸挿入管との間を、連結された状態と離れた状態とに切り替える方法に比較して、ミシンの構造が簡単なものとなる。
また、ルーパ糸導入孔と糸挿入管との連結部分にゴミや油が付着したりしてルーパ糸の挿入が妨げられることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るルーパ糸装置の構成の一例を示す斜視図である。
【図2】図1におけるルーパ(上ルーパ)の構造の詳細を示す斜視図である。
【図3】図1におけるルーパ(下ルーパ)の構造の詳細を示す斜視図である。
【図4】図1における吸引部材、蓋部材、連動機構の詳細を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るルーパ糸装置を適用したミシンの一例を示す正面図である。
【図6】本発明に係るルーパ糸装置を適用したミシンの他の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ルーパ糸通し装置
2 上ルーパ(ルーパ)
3 下ルーパ(ルーパ)
2a,3a ルーパ糸孔
2b,3b 溝部
2h,3h 貫通孔
4 吸引部材
5 蓋部材
6 連動機構
7 吸引装置
11,12 ミシン(縁かがり縫いミシン)
21,31 糸導入管
21a,31a ルーパ糸導入孔
22,32 糸挿入管
23,33 連通部材(コイル状チューブ)
41,51 弾性材(シリコン)
T1,T2 ルーパ糸
Claims (4)
- ルーパ糸導入孔からルーパ側面まで連続するように配置された糸導入管と、
前記糸導入管のルーパ側面側とルーパ糸孔近傍とを連通させるようにルーパに形成された貫通孔と、
前記貫通孔とルーパ糸孔を連続させるようにルーパ側面に開口する溝部と、
前記ルーパ糸孔に接離可能な吸引部材と、
前記溝部の開口に接離可能な蓋部材と、
前記吸引部材に接続され、前記貫通孔のルーパ糸孔側に負圧を発生させて前記ルーパ糸を前記ルーパ糸導入孔から前記ルーパ糸孔まで導く吸引装置と
が備えられていることを特徴とするルーパ糸通し装置。 - 請求項1に記載のルーパ糸通し装置において、
前記吸引部材を前記ルーパ糸孔に対して、また前記蓋部材を前記溝部に対して、同時に接離させる連動機構が備えられていること
を特徴とするルーパ糸通し装置。 - 請求項1又は2に記載のルーパ糸通し装置において、
前記吸引部材と前記蓋部材のそれぞれの前記ルーパの側面に当接する部分が弾性材で形成されていること
を特徴とするルーパ糸通し装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のルーパ糸通し装置において、
ミシン本体の所定位置に固定された糸挿入管と、
前記ルーパが動くことによって前記糸挿入管と前記ルーパのルーパ糸導入孔との間の距離が変化しても、これら糸挿入管とルーパ糸導入孔との間に中空部を有する経路を形成し続ける連通部材と
が備えられていることを特徴とするルーパ糸通し装置。
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JP2002286161A JP2004121311A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ルーパ糸通し装置 |
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KR200477227Y1 (ko) * | 2011-04-27 | 2015-05-19 | 가부시키가이샤 스즈끼 세이샤꾸쇼 | 미싱의 루퍼 장치 |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002286161A patent/JP2004121311A/ja active Pending
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