JP2004120459A - 音声出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる音声出力装置を提供する。
【解決手段】視聴者1から見て左側に左スピーカボックス2と右側に右スピーカボックス3が設けられている。この左スピーカボックス2の中には、正面方向を向いた左スピーカ4と正面方向より右側を向いた左内スピーカ5と、左スピーカ4と左内スピーカ5とを切り替え選択するための左スイッチ38が設けられている。同様に、右スピーカボックス3の中には、正面方向を向いた右スピーカ6と正面方向より左側を向いた右内スピーカ7と、右スピーカ6と右内スピーカ7とを切り替え選択するための右スイッチ39が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】視聴者1から見て左側に左スピーカボックス2と右側に右スピーカボックス3が設けられている。この左スピーカボックス2の中には、正面方向を向いた左スピーカ4と正面方向より右側を向いた左内スピーカ5と、左スピーカ4と左内スピーカ5とを切り替え選択するための左スイッチ38が設けられている。同様に、右スピーカボックス3の中には、正面方向を向いた右スピーカ6と正面方向より左側を向いた右内スピーカ7と、右スピーカ6と右内スピーカ7とを切り替え選択するための右スイッチ39が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声出力装置又は、それを備える画像表示装置に係る発明であって、特に、音声出力装置から良好な音を得るための音声出力の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術に係る音声出力装置を備える画像表示装置では、モニタには、左側に左スピーカボックス、右側に右スピーカボックスがそれぞれ設けられ、それぞれ左スピーカボックスには左スピーカ、右スピーカボックスには右スピーカが内蔵されている。また、従来のモニタでは、左右に回転できるように回転台上に設けられている場合があった。
【0003】
今、モニタの正面に視聴者がいる場合を考えると、左スピーカから視聴者までの距離と右スピーカから視聴者までの距離とはほぼ同じである。また、左スピーカ及び右スピーカに対する視聴者の角度もほぼ同じであるのでスピーカの指向性もほぼ同じとなる。そのため、左スピーカ及び右スピーカからステレオ音声の左右のバランスがとれた良好な音を聞くことができる。
【0004】
次に、モニタの正面にいた視聴者が移動し、モニタに対して左に位置する視聴者の場合を考えると、左スピーカから視聴者までの距離に比べ右スピーカから視聴者までの距離の方が長く、また、左スピーカに対して視聴者はほぼ正面に位置するが、右スピーカに対しては左側に位置するためスピーカの指向性も異なる。そのため、左スピーカの音はよく聞こえるが、右スピーカの音はよく聞こえないステレオ音声の左右のバランス悪い音を聞くことになる。
【0005】
従来、上記の問題を解決するために、回転台によりモニタを左方向に回転させ、左スピーカから視聴者までの距離と右スピーカから視聴者までの距離がほぼ同じになるようにしていた。これにより、左の位置の視聴者であっても左スピーカ及び右スピーカからステレオ音声の左右のバランスがとれた良好な音を聞くことができた。
【0006】
また従来、音声出力装置を備える画像表示装置を回転させる場合、手動で回転させたり、リモコンで左右に回転させる画像表示装置があった。特に、視聴者が持つリモコンにより、その位置を検出して、画像表示装置を回転する方法については特許文献1に詳しく示されている。また、赤外線により視聴者の位置を検出して、ステレオ音量バランスを自動調整する方法は、特許文献2に詳しく示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平9−51585号公報(第9−14頁、第1−7図)
【特許文献2】特開平5−137200号公報(第2頁、第1−3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の音声出力装置を備える画像表示装置では、回転の方向を視聴者が手動、又はリモコンで調整しない限り、視聴者は良好な音を聞くことができないという問題点があった。また、画像表示装置を回転させるための可動手段が必要であったため画像表示装置の小型化という点で問題があった。また、画像表示装置を回転できるように画像表示装置の周辺に物理的空間を確保することが必要であり、画像表示装置の設置場所の省スペース化という点で問題があった。さらに、大きな画像表示装置全体を物理的に動かすため、即座に応答できないという問題もあった。また、ステレオ音量バランスの調整のみでは視聴者に良好な音を提供できない問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる音声出力装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段は、各音声チャンネルごとに異なる方向に音声信号を出力できるように配置された複数のスピーカと、視聴者の位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出された視聴者の位置情報に基づいて、各音声チャンネルごとに異なる方向に配置されたスピーカを切り替える切替手段とを備える。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
図1に、本実施の形態1に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図1では画像表示装置の部分は記載を省略している。まず、視聴者1から見て左側に左スピーカボックス2と右側に右スピーカボックス3が設けられている。この左スピーカボックス2の中には、正面方向を向いた左スピーカ4と正面方向より右側を向いた左内スピーカ5と、左スピーカ4と左内スピーカ5とを切り替え選択するための左スイッチ38が設けられている。同様に、右スピーカボックス3の中には、正面方向を向いた右スピーカ6と正面方向より左側を向いた右内スピーカ7と、右スピーカ6と右内スピーカ7とを切り替え選択するための右スイッチ39が設けられている。
【0013】
左内スピーカ5と右内スピーカ7とは、それぞれ音声の出力方向を内側に変えるためのスピーカである。左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3には、音声の入力端子である左音声入力端子10及び右音声入力端子11、音声を増幅するための左アンプ14及び右アンプ15がそれぞれ接続されている。
【0014】
次に、音声方向・出力制御回路22は、音声の出力方向と、出力レベルを制御する回路であり、位置検出回路26は、視聴者の位置を検出する回路である。左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30は、人の体温を感知する指向性のある赤外線温度センサである。3個の指向性のあるセンサを角度をつけて配置することによって、左、中、右の視聴者位置を検出することができる。
【0015】
次に、左音声信号12及び右音声信号13は、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から左アンプ14及び右アンプ15に入力される信号である。左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、左アンプ14及び右アンプ15から左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3に入力される信号である。左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19は、音声方向・出力制御回路22から左アンプ14及び右アンプ15に入力される信号である。
【0016】
左方向制御信号20及び右方向制御信号21は、音声方向・出力制御回路22から左スイッチ38及び右スイッチ39に入力される信号である。位置信号23は、位置検出回路26から音声方向・出力制御回路22に入力される信号である。左検出信号24、右検出信号25、中検出信号27は、左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30のそれぞれから位置検出回路26に入力される信号である。
【0017】
まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。正面位置にいる視聴者1の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。ここで、図1では視聴者1が発する体温を正面視聴者赤外線32として図示している。各赤外線温度センサで検出される左検出信号24、右検出信号25、中検出信号27は、視聴者1と方向があっている中赤外線温度センサ29の中検出信号27が、他の検出信号に比べて大きな信号となる。そのため、位置検出回路26は、一番出力の大きい中検出信号27から視聴者が正面位置に存在することを検出して、正面位置情報を位置信号23にて音声方向・出力制御回路22に送信する。
【0018】
正面位置情報を受信した音声方向・出力制御回路22は、正面位置に存在する視聴者が良好な音を聞くことができるようにスピーカの方向を制御する。音声方向・出力制御回路22は、左スイッチ38に対して左スピーカ4を利用するように左方向制御信号20を送信する。同様に、音声方向・出力制御回路22は、右スイッチ39に対して右スピーカ6を利用するように右方向制御信号21を送信する。
【0019】
そして、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から入力された左音声信号12及び右音声信号13は、それぞれ左アンプ14及び右アンプ15に入力される。この左音声信号12及び右音声信号13は、左アンプ14及び右アンプ15において、音声方向・出力制御回路22からの左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従って、それぞれ増幅される。なお、位置信号23が正面位置情報の場合は、それぞれの左アンプ14及び右アンプ15において同じ増幅率で増幅される。
【0020】
左アンプ14及び右アンプ15で増幅された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3に入力される。左スピーカボックス2では、左スピーカ駆動信号16が、左スイッチ38を通り左スピーカ駆動信号41となり、左スピーカ4を駆動する。同様に、右スピーカボックス3でも、右スピーカ駆動信号17が右スイッチ39を通り右スピーカ駆動信号44となり、右スピーカ6を駆動する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0021】
次に、視聴者が左位置で視聴する場合について考える。左位置にいる視聴者8の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。ここで、図1では視聴者8が発する体温を左視聴者赤外線31として図示している。各赤外線温度センサで検出される左検出信号24、右検出信号25、中検出信号27は、視聴者8の方向と一致している左赤外線温度センサ28の左検出信号24が、他の検出信号に比べて大きな信号となる。そのため、位置検出回路26は、一番出力の大きい左検出信号24から視聴者が左位置に存在することを検出して、左位置情報を位置信号23にて音声方向・出力制御回路22に送信する。
【0022】
左位置情報を受信した音声方向・出力制御回路22は、左位置に存在する視聴者が良好な音を聞くことができるようにスピーカの方向を制御する。音声方向・出力制御回路22は、左スイッチ38に対して左スピーカ4を利用するように左方向制御信号20を送信する。一方、音声方向・出力制御回路22は、右スイッチ39に対して右内スピーカ7を利用するように右方向制御信号21を送信する。
【0023】
そして、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から入力された左音声信号12及び右音声信号13は、それぞれ左アンプ14及び右アンプ15に入力される。この左音声信号12及び右音声信号13は、左アンプ14及び右アンプ15において、音声方向・出力制御回路22からの左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従って、それぞれ増幅される。
【0024】
なお、左位置に視聴者8がいる場合は、視聴者8と左スピーカ4との距離に比べて視聴者8と右内スピーカ7との距離が長いため、左アンプ14及び右アンプ15が同じ増幅率で増幅したならば、右内スピーカ7から聞こえる音声は小さく視聴者8に聞こえる。よって、視聴者8が左スピーカ4から聞こえる音声と右内スピーカ7から聞こえる音声とがほぼ同じ大きさになるように、音声方向・出力制御回路22は、右アンプ15に右音声出力制御信号19を送信し増幅率を上げるように制御する。
【0025】
左アンプ14及び右アンプ15で増幅された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3に入力される。左スピーカボックス2では、左スピーカ駆動信号16が、左スイッチ38を通り左スピーカ駆動信号41となり、左スピーカ4を駆動する。一方、右スピーカボックス3でも、右スピーカ駆動信号17が右スイッチ39を通り右スピーカ駆動信号43となり、右内スピーカ7を駆動する。
【0026】
上記のように、右アンプ15の増幅率を上げることで左スピーカ4から聞こえる音声の大きさと右内スピーカ7から聞こえる音声の大きさとをほぼ同じ大きさにできる。また、右スピーカ6の代わりに右内スピーカ7を駆動することで、視聴者8に対する左スピーカ4と右内スピーカ7との指向性をほぼ同じにすることができる。その結果、本実施の形態に係る音声出力装置は良好な音を聞くことができる。
【0027】
また、視聴者が右にいる場合は、右赤外線温度センサ30の右検出信号25が、他のセンサの検出信号より大きくなり、右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置は、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0028】
なお、本実施の形態に係る音声出力装置では、左右にスピーカを設けた2チャンネルの場合で説明したが、本発明ではスピーカが2チャンネル以外の多チャンネルの場合や1チャンネルの場合でも、有効に動作して視聴者に良好な音を出力できる。また、本実施の形態における音声出力装置では、1チャンネルごとに方向の異なる2個のスピーカと、位置検出のための赤外線温度センサを3個設けた場合について説明したが、本発明では方向が異なるスピーカの個数やセンサの個数を増やすことで、位置検出の精度を上げ、より良好な音の出力が可能である。また、本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。
【0029】
(実施の形態2)
図2及び図3に、実施の形態2に係る音声出力装置のスピーカボックスの構成図を示す。図2及び図3では、右スピーカボックス3のみが図示されているが、左スピーカボックス2も同様の構成となっている。この右スピーカボックス3には右回転装置59Rとともに右スピーカ6が設けられている。そのため、右スピーカ6の方向を自由に変えられるようになっている。右スピーカ6の方向は、スピーカ方向制御回路57からの制御信号である右回転装置駆動信号58Rにより制御する。なお、スピーカ方向制御回路57の制御は、位置検出回路26からの位置信号23によって制御される。
【0030】
本実施の形態に係る音声出力装置は、図1における左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3を図2及び図3に示すスピーカボックスに置き換えた構成になっている。以下の本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。
【0031】
まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。正面位置にいる視聴者1の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。そして、位置検出回路26は、一番出力の大きい中検出信号27から視聴者が正面位置に存在することを検出して、正面位置情報を含む位置信号23をスピーカ駆動方向制御回路57に送信する。
【0032】
図2は、視聴者が正面位置で視聴する場合の右スピーカボックス3を示している。スピーカ駆動方向制御回路57では、受信した位置信号23に従い、右スピーカ6の方向を正面に向けるべく右回転装置駆動信号58Rを右回転装置59Rに送信する。右回転装置59Rは、右回転装置駆動信号58Rを受信して右スピーカ6を正面に向かせる。
【0033】
右スピーカ6を正面に向かせた状態で、右スピーカ駆動信号17で右スピーカ6を駆動する。図示していないが、左スピーカ4も同様に左回転装置59Lは、左回転装置駆動信号58Lを受信して正面を向き、左スピーカ駆動信号16で駆動されている。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0034】
次に、視聴者が左位置で視聴する場合について考える。左位置にいる視聴者8の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。そして、位置検出回路26は、一番出力の大きい左検出信号28から視聴者8が左位置に存在することを検出して、左位置情報を含む位置信号23をスピーカ駆動方向制御回路57に送信する。
【0035】
図3は、視聴者が左位置で視聴する場合の右スピーカボックス3を示している。スピーカ駆動方向制御回路57では、受信した位置信号23に従い、右スピーカ6の方向を左側に向けるべく右回転装置駆動信号58Rを右回転装置59Rに送信する。右回転装置59Rは、右回転装置駆動信号58Rを受信して右スピーカ6を左側に向かせる。
【0036】
右スピーカ6を左側に向かせた状態で、右スピーカ駆動信号17で右スピーカ6を駆動する。図示していないが、左スピーカ4は、左回転装置59Lから左回転装置駆動信号58Lを受信して正面を向き、左スピーカ駆動信号16で駆動されている。これにより、左スピーカ4の向きと右スピーカ6の向きとが視聴者8の方向を向くことになり、スピーカの指向性はほぼ同じとなる。
【0037】
本実施の形態でも実施の形態1と同様に、視聴者8と左スピーカ4との距離に比べて視聴者8と右内スピーカ7との距離が長い。そのため、視聴者8が左スピーカ4から聞こえる音声の大きさを右内スピーカ7から聞こえる音声の大きさとほぼ同じ大きさにする必要がある。図示していないが、位置信号23を受信した出力制御回路が、右音声出力制御信号19を右アンプ15に送信して、右アンプ15の増幅率を上げるように制御する。
【0038】
上記によって、視聴者8は本実施の形態に係る音声出力装置で良好な音を聞くことができる。なお、本実施の形態に係る音声出力装置では、精度の良い位置情報が得られれば、スピーカの方向が細かく変えられるため、いずれの位置にいる視聴者に対しても、実施の形態1に比べ良好な音を得ることが可能である。また、本実施の形態における音声出力装置は、スピーカが多チャンネルの場合や1チャンネルの場合でも、有効に動作して良好な音を得ることが可能である。また、本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。
【0039】
(実施の形態3)
図4に、実施の形態3に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図4では画像表示装置の部分は記載を省略している。図4では、左音声入力端子10及び右音声入力端子11と左アンプ14及び右アンプ15との間に左遅延回路45及び右遅延回路46を設けている。この左遅延回路45及び右遅延回路46は、音声遅延・出力制御回路49からの左遅延制御信号47及び右遅延制御信号48で制御されている。視聴者の位置を検出する手段は、カメラ83と位置検出回路85で構成され、カメラ83で撮像されたカメラ出力信号84は位置検出回路85で画像処理されて位置信号23として音声遅延・出力制御回路49に送信される。なお、図4に示す符号であって、図1に示す符号と同じ場合は同図と同一の構成を示す。
【0040】
図5及び図6に、本実施の形態に係るカメラの映像を示す。映像86は、カメラ83によって視聴者を撮影した映像である。なお、この映像86は、カメラ83側からの映像であるため、視聴者側から見た場合とは左右が逆転する関係にある。視聴者1が正面にいる場合は、図5の正面肌色領域87のように撮像されるが、視聴者8が左側にいる場合は、図6の右肌色領域88のように撮像される。位置検出回路85は、映像86の左領域A、中領域B,右領域Cのどの領域に肌色の面積重心があるかで視聴者位置を検出する。左領域Aの場合は右位置、中領域Bの場合は正面位置、右領域Cの場合は左位置と、それぞれ視聴者位置を検出する。
【0041】
図7に、本実施の形態に係る音声出力を示す。左スピーカの波形60及び振幅64(図7(a))は、音声遅延・出力制御回路49による補正後、左スピーカの波形62及び振幅66(図7(c))となる。一方、右スピーカの波形61及び振幅65(図7(b))は、音声遅延・出力制御回路49による補正後、右スピーカの波形63及び振幅67(図7(d))となる。左スピーカの波形60に対する右スピーカの波形61の遅延量は、遅延68である。
【0042】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。図4において、視聴者1の正面視聴者映像82がカメラ83で撮影され、そのカメラ出力信号84が、位置検出回路85に送信される。
【0043】
図5は、視聴者1が正面にいる場合の映像86であり、領域Bに正面肌色領域87の重心があるため、位置検出回路85は視聴者1を正面位置と検出する。そして、位置検出回路85は、正面位置の情報を含む位置信号23を音声遅延・出力制御回路49に送信する。音声遅延・出力制御回路49は、正面位置の情報に基づき左遅延制御信号47及び右遅延制御信号48を左遅延回路45及び右遅延回路46に送信する。視聴者が正面にいる場合は、視聴者1から左スピーカ4及び右スピーカ6までの距離はほぼ同じであるため、左スピーカ4の波形と右スピーカ6の波形との間に遅延が生じないので、左遅延回路45及び右遅延回路46にはともに遅延量が設定されない。
【0044】
音声信号は、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から入力され、左音声信号12及び右音声信号13が、それぞれ左遅延回路45及び右遅延回路46に入力され遅延量は付加されず、左遅延出力70及び右遅延出力71として出力される。そして、この左遅延出力70及び右遅延出力71は、左アンプ14及び右アンプ15に入力される。
【0045】
左アンプ14及び右アンプ15では、左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従ってそれぞれ増幅されるが、位置信号23が正面位置の情報の場合、同じ増幅率で増幅される。そして、アンプ14及び右アンプ15から出力された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、スピーカ4及びスピーカ6に入力される。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6から良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0046】
次に、視聴者が左位置で視聴する場合について考える。図4において、視聴者8の左視聴者映像81がカメラ83で撮影され、そのカメラ出力信号84が、位置検出回路85に送信される。図6は、視聴者6が左側にいる場合の映像86であり、領域Cに正面肌色領域88の重心があるため、位置検出回路85は視聴者1を左位置と検出する。そして、位置検出回路85は、左位置の情報を含む位置信号23を音声遅延・出力制御回路49に送信する。音声遅延・出力制御回路49は、左位置の情報に基づき左遅延制御信号47及び右遅延制御信号48を左遅延回路45及び右遅延回路46に送信し、遅延量を設定する。
【0047】
視聴者8が左側にいる場合は、視聴者8から左スピーカ4までの距離に比べて視聴者8から右スピーカ6までの距離の方が長い。そのため、左スピーカ4から出力された音声に比べ、右スピーカ6から出力された音声の方が遅れて視聴者8に届く。そこで、右スピーカ6から出力された波形の遅延分を左スピーカ4から出力された波形に付加して、視聴者8が左スピーカ4からの音声と右スピーカ6からの音声とが同時に聞こえるようにする。
【0048】
図7に示す音声出力波形の図を用いて説明する。ここで、図7の視聴者の位置は、モニタに対して左位置の視聴者8である。このとき、左スピーカ4からの出力を左スピーカの波形60、右スピーカ6からの出力を右スピーカの波形61として示している。図4でも分かるように視聴者8から右スピーカ6までの距離が左スピーカ4に対して長い分、右スピーカの波形61は左スピーカの波形60に対して遅延68を有している。そこで、左遅延回路45において左スピーカの波形60に遅延68に対応する遅延量を付加して補正を行う。その結果、左スピーカの波形60は、左スピーカの波形61のように補正される。一方、右遅延回路46では、右スピーカの波形61に遅延量は付加せずに右スピーカの波形63に補正される。
【0049】
次に、左遅延出力70及び右遅延出力71は、左アンプ14及び右アンプ15に入力される。左アンプ14及び右アンプ15は、左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従ってそれぞれ増幅される。位置信号23が左位置情報を含む場合、視聴者8から左スピーカ4までの距離に比べて視聴者8から右スピーカ6までの距離の方が長い。そのため、視聴者8に届く右スピーカ6から出力された音声の振幅は、左スピーカ4から出力された音声の振幅に比べて小さくなる。そこで、視聴者8に届く右スピーカ6の振幅が左スピーカ4の振幅とが同じになるように、右アンプ15の増幅率を左アンプ14に比べて上げる。
【0050】
図7に示す音声出力波形図を用いて説明すると、視聴者8の距離の関係から右スピーカの振幅65(図7(a))は、左スピーカの振幅64(図7(b))に比べて小さい。そこで、左アンプ14及び右アンプ15において増幅し、左スピーカの振幅64と右スピーカの振幅65同じになるように補正する。つまり、図7(c)及び図7(d)のように、左スピーカの振幅66と右スピーカの振幅67の振幅とが同じになるように補正される。
【0051】
そして、左遅延出力70及び右遅延出力71、アンプ14及び右アンプ15で補正された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、スピーカ4及びスピーカ6に入力される。これにより、視聴者8が左側にいる場合であっても、左スピーカ4及び右スピーカ6から良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。なお、本実施の形態において、視聴者が右にいる場合には、左にいる場合の左右反対の動作となる。また、本実施の形態に係る音声出力装置では、スピーカの可動部や複数のスピーカが不必要なためシンプルな音声出力装置を構成することができる。
【0052】
本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率については、予め視聴する位置において、視聴者が微調設定して記憶しておき、位置検出の出力によって、記憶した値を読み出すように構成することによって、より良い音を得ることが可能である。また、本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率については、位置検出回路によって、方向だけでなく、距離も検出することによって、それらの情報に応じて補正するよう構成することによって、より良い音を得ることが可能である。本実施の形態における、位置検出回路の画像処理部において、人の画像の特徴抽出によっても検出することが可能である。また、本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。さらに、本実施の形態で行った音声出力補正を他の実施の形態と組み合わせて用いることも可能である。
【0053】
(実施の形態4)
図8に、実施の形態4に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図8では画像表示装置の部分は記載を省略している。左回転装置59Lは、左回転装置駆動信号58Lにより左スピーカ4の方向を制御する。本実施の形態に係る左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3の構成は、実施の形態2で説明した構成と同じである。また、本実施の形態に係る左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3の以外の構成は、実施の形態3で説明した構成と同じである。そのため、図8に示す符号であって図3及び図4と同じ符号の場合、図3及び図4と同一の構成を示す。
【0054】
まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。実施の形態3における説明と同様にカメラ83のカメラ出力信号84の画像処理により正面位置の検出が行われ、位置検出回路85より正面位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られる。スピーカ方向制御回路57から、右回転装置駆動信号58Rが右回転装置59Rに送られ、右スピーカ6は正面を向く(図示せず)。同様に、左回転装置駆動信号58Lが左回転装置59Lに送られ、左スピーカ4は正面を向く。
【0055】
また、正面位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られるのと同時に、正面位置の情報を含む位置信号23は音声・遅延制御回路49にも送られる。そして、実施の形態3の動作と同様スピーカと視聴者との距離の違いにより生じる遅延量及び振幅の補正を行う。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0056】
次に、視聴者8が左位置で視聴する場合について考える。実施の形態3における説明と同様にカメラ83のカメラ出力信号84の画像処理により左位置の検出が行われ、位置検出回路85より左位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られる。スピーカ方向制御回路57から、右回転装置駆動信号58Rが右回転装置59Rに送られ、スピーカ7は左を向く。一方、左回転装置駆動信号58Lが左回転装置59Lに送られ、左スピーカ4は正面を向く。また、左位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られるのと同時に、左位置の情報を含む位置信号23は音声・遅延制御回路49にも送られる。そして、実施の形態3の動作と同様にスピーカと視聴者との距離の違いにより生じる遅延量及び振幅の補正を行う。これにより、視聴者8は、実施の形態3の場合に比べ右スピーカ6の方向を視聴者8の方向に変えることができるため、さらなる良好な音を聞くことができる音声出力装置を得ることができる。
【0057】
本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率、スピーカの角度については、予め視聴する位置において、視聴者が微調設定して記憶しておき、位置検出の出力によって、記憶した値を読み出すように構成することによって、より良い音を得ることが可能である。また、本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率、スピーカの角度については、位置検出回路によって、方向だけでなく、距離も検出することによって、それらの情報に応じて補正するよう構成することによって、より良い音を得ることが可能である。本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。
【0058】
(実施の形態5)
図9に、実施の形態5に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図9では画像表示装置の部分は記載を省略している。図9では、図1に示した位置検出手段である左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30の代わりに左超音波受信回路72と左超音波送信回路73、正面超音波受信回路74と正面超音波送信回路75、右超音波受信回路76と右超音波送信回路77を用いる。また、図9に示す符号であって図1と同じ符号の場合、図1と同一の構成を示す。
【0059】
本実施の形態の位置検出手段は、超音波送信回路73,75,77と超音波受信回路72,74,76の一対のペアから構成されており、超音波送信回路73,75,77から送信された超音波が視聴者に反射されて超音波受信回路72,74,76で受信されることにより位置を検出する。また、それぞれ一対の超音波回路には指向性をもたせ異なる角度に取り付けられている。このことにより、異なる方向にいる視聴者の位置を検出できる。図9においては、3個の指向性のある一対の超音波回路を角度をつけて配置することによって、左、中、右の視聴者位置を検出する。なお、超音波が視聴者に反射し、戻ってくるまでの時間を測定することで一対の超音波回路から視聴者までの距離も知ることができる。
【0060】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。左超音波送信回路73から超音波を送信し、その反射を左超音波受信回路73で受信する。その次に正面超音波送信回路74から超音波を送信し、その反射の正面超音波信号79を正面超音波受信回路75で受信する。その次に右超音波送信回路76から超音波を送信し、その反射を右超音波受信回路77で受信する。それぞれ超音波受信回路73,75,77が受信した検出信号24,27,25を位置検出回路26に送る。視聴者1が正面位置にいる場合、位置検出回路26では、中検出信号27が一番大きく、反射波の戻ってくる時間が短いことから、視聴者1が正面位置にいることが検出される。
【0061】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から正面位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0062】
視聴者8が左位置で視聴する場合について考える。左超音波送信回路73から超音波を送信し、その反射の左超音波信号78を左超音波受信回路73で受信する。その次に正面超音波送信回路74から超音波を送信し、その反射の正面超音波信号79を正面超音波受信回路75で受信する。その次に右超音波送信回路76から超音波を送信し、その反射を右超音波受信回路77で受信する。それぞれ超音波受信回路73,75,77が受信した検出信号24,27,25を位置検出回路26に送る。視聴者8が左位置にいる場合、位置検出回路26では、左検出信号24が一番大きく、反射波の戻ってくる時間が短いことから、視聴者8が左位置にいることが検出される。
【0063】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から左位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。例えば、右スイッチ39は、右内スピーカ7に切り替えて、右アンプ15は、右音声出力制御信号19を増幅して右スピーカ駆動信号17として右内スピーカ7に出力する。これにより、本実施の形態に係る音声出力装置では、視聴者が左の位置にいても良好な音を聞くことができる。
【0064】
また、視聴者が右にいる場合は、右超音波受信回路77の右検出信号25が他のセンサの検出信号より大きくなり、右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置でも、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0065】
なお、本実施の形態において、予め視聴位置における反射データを記憶しておき、記憶された反射データとの相関をみて、位置を決定する方法であっても視聴者は良好な音を得ることができる。また、本発明のスピーカボックスの構成は上述の構成に限られず、他の実施の形態で説明するスピーカボックスの構成などであっても良い。
【0066】
(実施の形態6)
図10に、実施の形態6である音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図10では画像表示装置の部分は記載を省略している。図10では、図1に示した位置検出手段である左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30の代わりに、左音声受信回路50と右音声受信回路51を用いる。また、図9に示す符号であって図1と同じ符号の場合、図1と同一の構成を示す。
【0067】
本実施の形態の位置検出手段は、左音声受信回路50と右音声受信回路51から構成されており、受信する音声の大きさとタイミングから視聴者の位置を検出する。視聴者が近い音声受信回路の方が、大きな音声を早いタイミングで受信するため、左音声受信回路50と右音声受信回路51とで受信する音声を比較することにより視聴者位置を検出する。なお、左音声受信回路50と右音声受信回路51とで受信する音声のタイミングから視聴者までの距離も知ることができる。
【0068】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。視聴者1が発した正面左発生音54と正面右発生音55が、それぞれ左音声受信回路50と右音声受信回路51で受信される。それぞれ音声受信回路50,51で受信した音声の大きさやタイミングに応じて、音声受信回路50,51は、それぞれ左検出信号24と右検出信号25を位置検出回路26に送る。視聴者1が正面位置にいる場合、音声受信回路50,51で受信した音声の大きさやタイミングが同じであるため、位置検出回路26に送られる左検出信号24と右検出信号25は同じになり、視聴者1が正面位置にいることが検出される。
【0069】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から正面位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0070】
視聴者8が左位置で視聴する場合について考える。左視聴者8が発した左発生音52と右発生音53が、それぞれ左音声受信回路50と右音声受信回路51で受信される。それぞれ音声受信回路50,51で受信した音声の大きさやタイミングに応じて、音声受信回路50,51は、それぞれ左検出信号24と右検出信号25を位置検出回路26に送る。視聴者8が左位置にいる場合、視聴者8が右音声受信回路51より左音声受信回路50に近いため、左音声受信回路50が受信する左発生音52は、右音声受信回路51が受信する右発生音53に比べて大きくなる。また、受信するタイミングも左音声受信回路50の方が早くなる。そのため、検出信号24は右検出信号25より大きくなり、視聴者8が左位置にいることが検出される。
【0071】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から左位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。例えば、右スイッチ39は、右内スピーカ7に切り替えて、右アンプ15は、右音声出力制御信号19を増幅して右スピーカ駆動信号17として右内スピーカ7に出力する。これにより、本実施の形態に係る音声出力装置では、視聴者が左の位置にいても良好な音を聞くことができる。
【0072】
また、視聴者が右にいる場合は、右音声受信回路51の右検出信号25が他のセンサの検出信号より大きくなり、右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置でも、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0073】
なお、本実施の形態において、位置検出に用いる音声の代わりに、手をたたく音、足を踏み鳴らす音、笛の音等の他の音を用いても検出が可能で、同様に良い音を得ることができる。また、本発明のスピーカボックスの構成は上述の構成に限られず、他の実施の形態で説明するスピーカボックスの構成などであっても良い。
【0074】
(実施の形態7)
図11に、実施の形態7に係る音声出力装置の位置検出手段の構成図を示す。図11では、図1に示した位置検出手段である左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30と位置検出回路26の代わりに、音声受信回路35と位置検出回路34を用いる。他の音声出力装置の構成は、実施の形態1で示した図1と同じであるため、図11では記載を省略している。
【0075】
本実施の形態の位置検出手段は、音声受信回路35と位置検出回路34から構成されており、視聴者が発声する音声を受信して、その音声の内容を位置検出回路34で音声認識処理を行って理解する。例えば、視聴者が「正面」と発声すれば、位置検出回路34で音声認識処理を行って視聴者が正面にいることを理解する。本実施の形態は、実施の形態1の位置検出手段を音声認識により検出する方法で構成したものである。
【0076】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。図11において、視聴者1が「正面」という正面視聴者音声37を音声受信回路35に発声する。音声受信回路35から「正面」という受信回路出力信号33が位置検出回路34に入力され、位置検出回路34では、受信回路出力信号33に対して音声認識処理を行い「正面」という音声の内容を理解して、視聴者が正面位置にいることを検出する。
【0077】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から正面位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0078】
視聴者1が左位置で視聴する場合について考える。図11において、視聴者8が「左」という左視聴者音声36を音声受信回路35に発声する。音声受信回路35から「左」という受信回路出力信号33が位置検出回路34に入力され、位置検出回路34では、受信回路出力信号33に対して音声認識処理を行い「左」という音声の内容を理解して、視聴者が左位置にいることを検出する。
【0079】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から左位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。例えば、右スイッチ39は、右内スピーカ7に切り替えて、右アンプ15は、右音声出力制御信号19を増幅して右スピーカ駆動信号17として右内スピーカ7に出力する。これにより、本実施の形態に係る音声出力装置では、視聴者が左の位置にいても良好な音を聞くことができる。
【0080】
なお、上記のように左位置に補正した後、まだ補正が十分出ない場合には、再度視聴者8が「もう少し左」という左視聴者音声36を音声受信回路35に発声する。音声受信回路35から「もう少し左」という受信回路出力信号33が位置検出回路34に入力され、位置検出回路34では、音声認識処理を行い「もう少し左」という音声の内容を理解して、音声方向・出力制御回路22に対してもう少し左に補正するように位置信号23を送信する。
【0081】
また、視聴者が右にいる場合は、視聴者が「右」と発声すれば、位置検出回路34より右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置でも、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0082】
本実施の形態において、実施の形態6の視聴者の発する音の大きさとタイミングによる位置検出の方法をまず行い、その後、音声認識を行い微調する方法により、より良い音を得ることも可能である。また、本発明のスピーカボックスの構成は上述の構成に限られず、他の実施の形態で説明するスピーカボックスの構成などであっても良い。
【0083】
実施の形態1乃至実施の形態7において、位置検出を行うタイミングは、常時動作させる、一定間隔で自動的に動作させる、画像表示装置の電源投入時に動作させる、視聴者が特定のスイッチを操作した後に動作させるなどのタイミングが考えられる。本発明ではどのタイミングであっても、視聴者は、良好な音を得ることが可能である。また、実施の形態1乃至実施の形態7において、モニタのある画像表示装置について説明してきたが、モニタのない音声出力装置のみの場合でも、同じように良好な音を得ることが可能である。
【0084】
【発明の効果】
本発明の音声出力装置は、位置検出手段によって検出された視聴者の位置情報に基づいて、各音声チャンネルごとに異なる方向に配置されたスピーカを切り替える切替手段を備えるので、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る音声出力装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る音声出力装置のスピーカボックスの構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る音声出力装置のスピーカボックスの構成図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る音声出力装置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係るカメラの映像を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係るカメラの映像を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る音声出力の波形図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係る音声出力装置の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態5に係る音声出力装置の構成図である。
【図10】本発明の実施の形態6に係る音声出力装置の構成図である。
【図11】本発明の実施の形態7に係る音声出力装置の位置検出手段の構成図である。
【符号の説明】
1,8 視聴者、2 左スピーカボックス、3 右スピーカボックス、4 左スピーカ、5 左内スピーカ、6 右スピーカ、7 右内スピーカ、10 左音声入力端子、11 右音声入力端子、12 左音声信号、13 右音声信号、14 左アンプ、15 右アンプ、16 左スピーカ駆動信号、17 右スピーカ駆動信号、18 左音声出力制御信号、19 右音声出力制御信号、20 左方向制御信号、21 右方向制御信号、22 音声方向・出力制御回路、23 位置信号、24 左検出信号、25 右検出信号、26,34,85 位置検出回路、27 中検出信号、28 左赤外線温度センサ、29 中赤外線温度センサ、30 右赤外線温度センサ、31 左視聴者赤外線、32 正面視聴者赤外線、33 受信回路出力信号、35 音声受信回路、36 左視聴者音声、37 正面視聴者音声、38 左スイッチ、39 右スイッチ、41 左スピーカ駆動信号、43 右スピーカ駆動信号、44 右スピーカ駆動信号、45 左遅延回路、46 右遅延回路、47 左遅延制御信号、48 右遅延制御信号、49 音声遅延・出力制御回路、50 左音声受信回路、51 右音声受信回路、52左発生音、53 右発生音、54 正面左発生音、55 正面右発生音、57スピーカ方向制御回路、58R 右回転装置駆動信号、58L 左回転装置駆動信号、59R 右回転装置、59L 左回転装置、60,62 左スピーカの波形、61,63 右スピーカの波形、64,66 左スピーカの振幅、65,67 右スピーカの振幅、68 遅延、70 左遅延出力、71 右遅延出力、72 左超音波受信回路、73 左超音波送信回路、74 正面超音波受信回路、75 正面超音波送信回路、76 右超音波受信回路、77 右超音波送信回路、78 左超音波信号、79 正面超音波信号、81 左視聴者映像、82 正面視聴者映像、83 カメラ、84 カメラ出力信号、86 映像、87 正面肌色領域、88 右肌色領域。
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声出力装置又は、それを備える画像表示装置に係る発明であって、特に、音声出力装置から良好な音を得るための音声出力の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術に係る音声出力装置を備える画像表示装置では、モニタには、左側に左スピーカボックス、右側に右スピーカボックスがそれぞれ設けられ、それぞれ左スピーカボックスには左スピーカ、右スピーカボックスには右スピーカが内蔵されている。また、従来のモニタでは、左右に回転できるように回転台上に設けられている場合があった。
【0003】
今、モニタの正面に視聴者がいる場合を考えると、左スピーカから視聴者までの距離と右スピーカから視聴者までの距離とはほぼ同じである。また、左スピーカ及び右スピーカに対する視聴者の角度もほぼ同じであるのでスピーカの指向性もほぼ同じとなる。そのため、左スピーカ及び右スピーカからステレオ音声の左右のバランスがとれた良好な音を聞くことができる。
【0004】
次に、モニタの正面にいた視聴者が移動し、モニタに対して左に位置する視聴者の場合を考えると、左スピーカから視聴者までの距離に比べ右スピーカから視聴者までの距離の方が長く、また、左スピーカに対して視聴者はほぼ正面に位置するが、右スピーカに対しては左側に位置するためスピーカの指向性も異なる。そのため、左スピーカの音はよく聞こえるが、右スピーカの音はよく聞こえないステレオ音声の左右のバランス悪い音を聞くことになる。
【0005】
従来、上記の問題を解決するために、回転台によりモニタを左方向に回転させ、左スピーカから視聴者までの距離と右スピーカから視聴者までの距離がほぼ同じになるようにしていた。これにより、左の位置の視聴者であっても左スピーカ及び右スピーカからステレオ音声の左右のバランスがとれた良好な音を聞くことができた。
【0006】
また従来、音声出力装置を備える画像表示装置を回転させる場合、手動で回転させたり、リモコンで左右に回転させる画像表示装置があった。特に、視聴者が持つリモコンにより、その位置を検出して、画像表示装置を回転する方法については特許文献1に詳しく示されている。また、赤外線により視聴者の位置を検出して、ステレオ音量バランスを自動調整する方法は、特許文献2に詳しく示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平9−51585号公報(第9−14頁、第1−7図)
【特許文献2】特開平5−137200号公報(第2頁、第1−3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の音声出力装置を備える画像表示装置では、回転の方向を視聴者が手動、又はリモコンで調整しない限り、視聴者は良好な音を聞くことができないという問題点があった。また、画像表示装置を回転させるための可動手段が必要であったため画像表示装置の小型化という点で問題があった。また、画像表示装置を回転できるように画像表示装置の周辺に物理的空間を確保することが必要であり、画像表示装置の設置場所の省スペース化という点で問題があった。さらに、大きな画像表示装置全体を物理的に動かすため、即座に応答できないという問題もあった。また、ステレオ音量バランスの調整のみでは視聴者に良好な音を提供できない問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる音声出力装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段は、各音声チャンネルごとに異なる方向に音声信号を出力できるように配置された複数のスピーカと、視聴者の位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出された視聴者の位置情報に基づいて、各音声チャンネルごとに異なる方向に配置されたスピーカを切り替える切替手段とを備える。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
図1に、本実施の形態1に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図1では画像表示装置の部分は記載を省略している。まず、視聴者1から見て左側に左スピーカボックス2と右側に右スピーカボックス3が設けられている。この左スピーカボックス2の中には、正面方向を向いた左スピーカ4と正面方向より右側を向いた左内スピーカ5と、左スピーカ4と左内スピーカ5とを切り替え選択するための左スイッチ38が設けられている。同様に、右スピーカボックス3の中には、正面方向を向いた右スピーカ6と正面方向より左側を向いた右内スピーカ7と、右スピーカ6と右内スピーカ7とを切り替え選択するための右スイッチ39が設けられている。
【0013】
左内スピーカ5と右内スピーカ7とは、それぞれ音声の出力方向を内側に変えるためのスピーカである。左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3には、音声の入力端子である左音声入力端子10及び右音声入力端子11、音声を増幅するための左アンプ14及び右アンプ15がそれぞれ接続されている。
【0014】
次に、音声方向・出力制御回路22は、音声の出力方向と、出力レベルを制御する回路であり、位置検出回路26は、視聴者の位置を検出する回路である。左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30は、人の体温を感知する指向性のある赤外線温度センサである。3個の指向性のあるセンサを角度をつけて配置することによって、左、中、右の視聴者位置を検出することができる。
【0015】
次に、左音声信号12及び右音声信号13は、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から左アンプ14及び右アンプ15に入力される信号である。左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、左アンプ14及び右アンプ15から左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3に入力される信号である。左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19は、音声方向・出力制御回路22から左アンプ14及び右アンプ15に入力される信号である。
【0016】
左方向制御信号20及び右方向制御信号21は、音声方向・出力制御回路22から左スイッチ38及び右スイッチ39に入力される信号である。位置信号23は、位置検出回路26から音声方向・出力制御回路22に入力される信号である。左検出信号24、右検出信号25、中検出信号27は、左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30のそれぞれから位置検出回路26に入力される信号である。
【0017】
まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。正面位置にいる視聴者1の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。ここで、図1では視聴者1が発する体温を正面視聴者赤外線32として図示している。各赤外線温度センサで検出される左検出信号24、右検出信号25、中検出信号27は、視聴者1と方向があっている中赤外線温度センサ29の中検出信号27が、他の検出信号に比べて大きな信号となる。そのため、位置検出回路26は、一番出力の大きい中検出信号27から視聴者が正面位置に存在することを検出して、正面位置情報を位置信号23にて音声方向・出力制御回路22に送信する。
【0018】
正面位置情報を受信した音声方向・出力制御回路22は、正面位置に存在する視聴者が良好な音を聞くことができるようにスピーカの方向を制御する。音声方向・出力制御回路22は、左スイッチ38に対して左スピーカ4を利用するように左方向制御信号20を送信する。同様に、音声方向・出力制御回路22は、右スイッチ39に対して右スピーカ6を利用するように右方向制御信号21を送信する。
【0019】
そして、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から入力された左音声信号12及び右音声信号13は、それぞれ左アンプ14及び右アンプ15に入力される。この左音声信号12及び右音声信号13は、左アンプ14及び右アンプ15において、音声方向・出力制御回路22からの左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従って、それぞれ増幅される。なお、位置信号23が正面位置情報の場合は、それぞれの左アンプ14及び右アンプ15において同じ増幅率で増幅される。
【0020】
左アンプ14及び右アンプ15で増幅された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3に入力される。左スピーカボックス2では、左スピーカ駆動信号16が、左スイッチ38を通り左スピーカ駆動信号41となり、左スピーカ4を駆動する。同様に、右スピーカボックス3でも、右スピーカ駆動信号17が右スイッチ39を通り右スピーカ駆動信号44となり、右スピーカ6を駆動する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0021】
次に、視聴者が左位置で視聴する場合について考える。左位置にいる視聴者8の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。ここで、図1では視聴者8が発する体温を左視聴者赤外線31として図示している。各赤外線温度センサで検出される左検出信号24、右検出信号25、中検出信号27は、視聴者8の方向と一致している左赤外線温度センサ28の左検出信号24が、他の検出信号に比べて大きな信号となる。そのため、位置検出回路26は、一番出力の大きい左検出信号24から視聴者が左位置に存在することを検出して、左位置情報を位置信号23にて音声方向・出力制御回路22に送信する。
【0022】
左位置情報を受信した音声方向・出力制御回路22は、左位置に存在する視聴者が良好な音を聞くことができるようにスピーカの方向を制御する。音声方向・出力制御回路22は、左スイッチ38に対して左スピーカ4を利用するように左方向制御信号20を送信する。一方、音声方向・出力制御回路22は、右スイッチ39に対して右内スピーカ7を利用するように右方向制御信号21を送信する。
【0023】
そして、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から入力された左音声信号12及び右音声信号13は、それぞれ左アンプ14及び右アンプ15に入力される。この左音声信号12及び右音声信号13は、左アンプ14及び右アンプ15において、音声方向・出力制御回路22からの左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従って、それぞれ増幅される。
【0024】
なお、左位置に視聴者8がいる場合は、視聴者8と左スピーカ4との距離に比べて視聴者8と右内スピーカ7との距離が長いため、左アンプ14及び右アンプ15が同じ増幅率で増幅したならば、右内スピーカ7から聞こえる音声は小さく視聴者8に聞こえる。よって、視聴者8が左スピーカ4から聞こえる音声と右内スピーカ7から聞こえる音声とがほぼ同じ大きさになるように、音声方向・出力制御回路22は、右アンプ15に右音声出力制御信号19を送信し増幅率を上げるように制御する。
【0025】
左アンプ14及び右アンプ15で増幅された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3に入力される。左スピーカボックス2では、左スピーカ駆動信号16が、左スイッチ38を通り左スピーカ駆動信号41となり、左スピーカ4を駆動する。一方、右スピーカボックス3でも、右スピーカ駆動信号17が右スイッチ39を通り右スピーカ駆動信号43となり、右内スピーカ7を駆動する。
【0026】
上記のように、右アンプ15の増幅率を上げることで左スピーカ4から聞こえる音声の大きさと右内スピーカ7から聞こえる音声の大きさとをほぼ同じ大きさにできる。また、右スピーカ6の代わりに右内スピーカ7を駆動することで、視聴者8に対する左スピーカ4と右内スピーカ7との指向性をほぼ同じにすることができる。その結果、本実施の形態に係る音声出力装置は良好な音を聞くことができる。
【0027】
また、視聴者が右にいる場合は、右赤外線温度センサ30の右検出信号25が、他のセンサの検出信号より大きくなり、右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置は、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0028】
なお、本実施の形態に係る音声出力装置では、左右にスピーカを設けた2チャンネルの場合で説明したが、本発明ではスピーカが2チャンネル以外の多チャンネルの場合や1チャンネルの場合でも、有効に動作して視聴者に良好な音を出力できる。また、本実施の形態における音声出力装置では、1チャンネルごとに方向の異なる2個のスピーカと、位置検出のための赤外線温度センサを3個設けた場合について説明したが、本発明では方向が異なるスピーカの個数やセンサの個数を増やすことで、位置検出の精度を上げ、より良好な音の出力が可能である。また、本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。
【0029】
(実施の形態2)
図2及び図3に、実施の形態2に係る音声出力装置のスピーカボックスの構成図を示す。図2及び図3では、右スピーカボックス3のみが図示されているが、左スピーカボックス2も同様の構成となっている。この右スピーカボックス3には右回転装置59Rとともに右スピーカ6が設けられている。そのため、右スピーカ6の方向を自由に変えられるようになっている。右スピーカ6の方向は、スピーカ方向制御回路57からの制御信号である右回転装置駆動信号58Rにより制御する。なお、スピーカ方向制御回路57の制御は、位置検出回路26からの位置信号23によって制御される。
【0030】
本実施の形態に係る音声出力装置は、図1における左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3を図2及び図3に示すスピーカボックスに置き換えた構成になっている。以下の本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。
【0031】
まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。正面位置にいる視聴者1の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。そして、位置検出回路26は、一番出力の大きい中検出信号27から視聴者が正面位置に存在することを検出して、正面位置情報を含む位置信号23をスピーカ駆動方向制御回路57に送信する。
【0032】
図2は、視聴者が正面位置で視聴する場合の右スピーカボックス3を示している。スピーカ駆動方向制御回路57では、受信した位置信号23に従い、右スピーカ6の方向を正面に向けるべく右回転装置駆動信号58Rを右回転装置59Rに送信する。右回転装置59Rは、右回転装置駆動信号58Rを受信して右スピーカ6を正面に向かせる。
【0033】
右スピーカ6を正面に向かせた状態で、右スピーカ駆動信号17で右スピーカ6を駆動する。図示していないが、左スピーカ4も同様に左回転装置59Lは、左回転装置駆動信号58Lを受信して正面を向き、左スピーカ駆動信号16で駆動されている。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0034】
次に、視聴者が左位置で視聴する場合について考える。左位置にいる視聴者8の体温を左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30で検出する。そして、位置検出回路26は、一番出力の大きい左検出信号28から視聴者8が左位置に存在することを検出して、左位置情報を含む位置信号23をスピーカ駆動方向制御回路57に送信する。
【0035】
図3は、視聴者が左位置で視聴する場合の右スピーカボックス3を示している。スピーカ駆動方向制御回路57では、受信した位置信号23に従い、右スピーカ6の方向を左側に向けるべく右回転装置駆動信号58Rを右回転装置59Rに送信する。右回転装置59Rは、右回転装置駆動信号58Rを受信して右スピーカ6を左側に向かせる。
【0036】
右スピーカ6を左側に向かせた状態で、右スピーカ駆動信号17で右スピーカ6を駆動する。図示していないが、左スピーカ4は、左回転装置59Lから左回転装置駆動信号58Lを受信して正面を向き、左スピーカ駆動信号16で駆動されている。これにより、左スピーカ4の向きと右スピーカ6の向きとが視聴者8の方向を向くことになり、スピーカの指向性はほぼ同じとなる。
【0037】
本実施の形態でも実施の形態1と同様に、視聴者8と左スピーカ4との距離に比べて視聴者8と右内スピーカ7との距離が長い。そのため、視聴者8が左スピーカ4から聞こえる音声の大きさを右内スピーカ7から聞こえる音声の大きさとほぼ同じ大きさにする必要がある。図示していないが、位置信号23を受信した出力制御回路が、右音声出力制御信号19を右アンプ15に送信して、右アンプ15の増幅率を上げるように制御する。
【0038】
上記によって、視聴者8は本実施の形態に係る音声出力装置で良好な音を聞くことができる。なお、本実施の形態に係る音声出力装置では、精度の良い位置情報が得られれば、スピーカの方向が細かく変えられるため、いずれの位置にいる視聴者に対しても、実施の形態1に比べ良好な音を得ることが可能である。また、本実施の形態における音声出力装置は、スピーカが多チャンネルの場合や1チャンネルの場合でも、有効に動作して良好な音を得ることが可能である。また、本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。
【0039】
(実施の形態3)
図4に、実施の形態3に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図4では画像表示装置の部分は記載を省略している。図4では、左音声入力端子10及び右音声入力端子11と左アンプ14及び右アンプ15との間に左遅延回路45及び右遅延回路46を設けている。この左遅延回路45及び右遅延回路46は、音声遅延・出力制御回路49からの左遅延制御信号47及び右遅延制御信号48で制御されている。視聴者の位置を検出する手段は、カメラ83と位置検出回路85で構成され、カメラ83で撮像されたカメラ出力信号84は位置検出回路85で画像処理されて位置信号23として音声遅延・出力制御回路49に送信される。なお、図4に示す符号であって、図1に示す符号と同じ場合は同図と同一の構成を示す。
【0040】
図5及び図6に、本実施の形態に係るカメラの映像を示す。映像86は、カメラ83によって視聴者を撮影した映像である。なお、この映像86は、カメラ83側からの映像であるため、視聴者側から見た場合とは左右が逆転する関係にある。視聴者1が正面にいる場合は、図5の正面肌色領域87のように撮像されるが、視聴者8が左側にいる場合は、図6の右肌色領域88のように撮像される。位置検出回路85は、映像86の左領域A、中領域B,右領域Cのどの領域に肌色の面積重心があるかで視聴者位置を検出する。左領域Aの場合は右位置、中領域Bの場合は正面位置、右領域Cの場合は左位置と、それぞれ視聴者位置を検出する。
【0041】
図7に、本実施の形態に係る音声出力を示す。左スピーカの波形60及び振幅64(図7(a))は、音声遅延・出力制御回路49による補正後、左スピーカの波形62及び振幅66(図7(c))となる。一方、右スピーカの波形61及び振幅65(図7(b))は、音声遅延・出力制御回路49による補正後、右スピーカの波形63及び振幅67(図7(d))となる。左スピーカの波形60に対する右スピーカの波形61の遅延量は、遅延68である。
【0042】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。図4において、視聴者1の正面視聴者映像82がカメラ83で撮影され、そのカメラ出力信号84が、位置検出回路85に送信される。
【0043】
図5は、視聴者1が正面にいる場合の映像86であり、領域Bに正面肌色領域87の重心があるため、位置検出回路85は視聴者1を正面位置と検出する。そして、位置検出回路85は、正面位置の情報を含む位置信号23を音声遅延・出力制御回路49に送信する。音声遅延・出力制御回路49は、正面位置の情報に基づき左遅延制御信号47及び右遅延制御信号48を左遅延回路45及び右遅延回路46に送信する。視聴者が正面にいる場合は、視聴者1から左スピーカ4及び右スピーカ6までの距離はほぼ同じであるため、左スピーカ4の波形と右スピーカ6の波形との間に遅延が生じないので、左遅延回路45及び右遅延回路46にはともに遅延量が設定されない。
【0044】
音声信号は、左音声入力端子10及び右音声入力端子11から入力され、左音声信号12及び右音声信号13が、それぞれ左遅延回路45及び右遅延回路46に入力され遅延量は付加されず、左遅延出力70及び右遅延出力71として出力される。そして、この左遅延出力70及び右遅延出力71は、左アンプ14及び右アンプ15に入力される。
【0045】
左アンプ14及び右アンプ15では、左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従ってそれぞれ増幅されるが、位置信号23が正面位置の情報の場合、同じ増幅率で増幅される。そして、アンプ14及び右アンプ15から出力された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、スピーカ4及びスピーカ6に入力される。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6から良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0046】
次に、視聴者が左位置で視聴する場合について考える。図4において、視聴者8の左視聴者映像81がカメラ83で撮影され、そのカメラ出力信号84が、位置検出回路85に送信される。図6は、視聴者6が左側にいる場合の映像86であり、領域Cに正面肌色領域88の重心があるため、位置検出回路85は視聴者1を左位置と検出する。そして、位置検出回路85は、左位置の情報を含む位置信号23を音声遅延・出力制御回路49に送信する。音声遅延・出力制御回路49は、左位置の情報に基づき左遅延制御信号47及び右遅延制御信号48を左遅延回路45及び右遅延回路46に送信し、遅延量を設定する。
【0047】
視聴者8が左側にいる場合は、視聴者8から左スピーカ4までの距離に比べて視聴者8から右スピーカ6までの距離の方が長い。そのため、左スピーカ4から出力された音声に比べ、右スピーカ6から出力された音声の方が遅れて視聴者8に届く。そこで、右スピーカ6から出力された波形の遅延分を左スピーカ4から出力された波形に付加して、視聴者8が左スピーカ4からの音声と右スピーカ6からの音声とが同時に聞こえるようにする。
【0048】
図7に示す音声出力波形の図を用いて説明する。ここで、図7の視聴者の位置は、モニタに対して左位置の視聴者8である。このとき、左スピーカ4からの出力を左スピーカの波形60、右スピーカ6からの出力を右スピーカの波形61として示している。図4でも分かるように視聴者8から右スピーカ6までの距離が左スピーカ4に対して長い分、右スピーカの波形61は左スピーカの波形60に対して遅延68を有している。そこで、左遅延回路45において左スピーカの波形60に遅延68に対応する遅延量を付加して補正を行う。その結果、左スピーカの波形60は、左スピーカの波形61のように補正される。一方、右遅延回路46では、右スピーカの波形61に遅延量は付加せずに右スピーカの波形63に補正される。
【0049】
次に、左遅延出力70及び右遅延出力71は、左アンプ14及び右アンプ15に入力される。左アンプ14及び右アンプ15は、左音声出力制御信号18及び右音声出力制御信号19に従ってそれぞれ増幅される。位置信号23が左位置情報を含む場合、視聴者8から左スピーカ4までの距離に比べて視聴者8から右スピーカ6までの距離の方が長い。そのため、視聴者8に届く右スピーカ6から出力された音声の振幅は、左スピーカ4から出力された音声の振幅に比べて小さくなる。そこで、視聴者8に届く右スピーカ6の振幅が左スピーカ4の振幅とが同じになるように、右アンプ15の増幅率を左アンプ14に比べて上げる。
【0050】
図7に示す音声出力波形図を用いて説明すると、視聴者8の距離の関係から右スピーカの振幅65(図7(a))は、左スピーカの振幅64(図7(b))に比べて小さい。そこで、左アンプ14及び右アンプ15において増幅し、左スピーカの振幅64と右スピーカの振幅65同じになるように補正する。つまり、図7(c)及び図7(d)のように、左スピーカの振幅66と右スピーカの振幅67の振幅とが同じになるように補正される。
【0051】
そして、左遅延出力70及び右遅延出力71、アンプ14及び右アンプ15で補正された左スピーカ駆動信号16及び右スピーカ駆動信号17は、スピーカ4及びスピーカ6に入力される。これにより、視聴者8が左側にいる場合であっても、左スピーカ4及び右スピーカ6から良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。なお、本実施の形態において、視聴者が右にいる場合には、左にいる場合の左右反対の動作となる。また、本実施の形態に係る音声出力装置では、スピーカの可動部や複数のスピーカが不必要なためシンプルな音声出力装置を構成することができる。
【0052】
本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率については、予め視聴する位置において、視聴者が微調設定して記憶しておき、位置検出の出力によって、記憶した値を読み出すように構成することによって、より良い音を得ることが可能である。また、本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率については、位置検出回路によって、方向だけでなく、距離も検出することによって、それらの情報に応じて補正するよう構成することによって、より良い音を得ることが可能である。本実施の形態における、位置検出回路の画像処理部において、人の画像の特徴抽出によっても検出することが可能である。また、本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。さらに、本実施の形態で行った音声出力補正を他の実施の形態と組み合わせて用いることも可能である。
【0053】
(実施の形態4)
図8に、実施の形態4に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図8では画像表示装置の部分は記載を省略している。左回転装置59Lは、左回転装置駆動信号58Lにより左スピーカ4の方向を制御する。本実施の形態に係る左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3の構成は、実施の形態2で説明した構成と同じである。また、本実施の形態に係る左スピーカボックス2及び右スピーカボックス3の以外の構成は、実施の形態3で説明した構成と同じである。そのため、図8に示す符号であって図3及び図4と同じ符号の場合、図3及び図4と同一の構成を示す。
【0054】
まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。実施の形態3における説明と同様にカメラ83のカメラ出力信号84の画像処理により正面位置の検出が行われ、位置検出回路85より正面位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られる。スピーカ方向制御回路57から、右回転装置駆動信号58Rが右回転装置59Rに送られ、右スピーカ6は正面を向く(図示せず)。同様に、左回転装置駆動信号58Lが左回転装置59Lに送られ、左スピーカ4は正面を向く。
【0055】
また、正面位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られるのと同時に、正面位置の情報を含む位置信号23は音声・遅延制御回路49にも送られる。そして、実施の形態3の動作と同様スピーカと視聴者との距離の違いにより生じる遅延量及び振幅の補正を行う。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0056】
次に、視聴者8が左位置で視聴する場合について考える。実施の形態3における説明と同様にカメラ83のカメラ出力信号84の画像処理により左位置の検出が行われ、位置検出回路85より左位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られる。スピーカ方向制御回路57から、右回転装置駆動信号58Rが右回転装置59Rに送られ、スピーカ7は左を向く。一方、左回転装置駆動信号58Lが左回転装置59Lに送られ、左スピーカ4は正面を向く。また、左位置の情報を含む位置信号23がスピーカ方向制御回路57に送られるのと同時に、左位置の情報を含む位置信号23は音声・遅延制御回路49にも送られる。そして、実施の形態3の動作と同様にスピーカと視聴者との距離の違いにより生じる遅延量及び振幅の補正を行う。これにより、視聴者8は、実施の形態3の場合に比べ右スピーカ6の方向を視聴者8の方向に変えることができるため、さらなる良好な音を聞くことができる音声出力装置を得ることができる。
【0057】
本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率、スピーカの角度については、予め視聴する位置において、視聴者が微調設定して記憶しておき、位置検出の出力によって、記憶した値を読み出すように構成することによって、より良い音を得ることが可能である。また、本実施の形態において、補正する遅延量、増幅率、スピーカの角度については、位置検出回路によって、方向だけでなく、距離も検出することによって、それらの情報に応じて補正するよう構成することによって、より良い音を得ることが可能である。本発明の位置検出手段は上述の手段に限られず、他の実施の形態で説明する位置検出手段などであっても良い。
【0058】
(実施の形態5)
図9に、実施の形態5に係る音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図9では画像表示装置の部分は記載を省略している。図9では、図1に示した位置検出手段である左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30の代わりに左超音波受信回路72と左超音波送信回路73、正面超音波受信回路74と正面超音波送信回路75、右超音波受信回路76と右超音波送信回路77を用いる。また、図9に示す符号であって図1と同じ符号の場合、図1と同一の構成を示す。
【0059】
本実施の形態の位置検出手段は、超音波送信回路73,75,77と超音波受信回路72,74,76の一対のペアから構成されており、超音波送信回路73,75,77から送信された超音波が視聴者に反射されて超音波受信回路72,74,76で受信されることにより位置を検出する。また、それぞれ一対の超音波回路には指向性をもたせ異なる角度に取り付けられている。このことにより、異なる方向にいる視聴者の位置を検出できる。図9においては、3個の指向性のある一対の超音波回路を角度をつけて配置することによって、左、中、右の視聴者位置を検出する。なお、超音波が視聴者に反射し、戻ってくるまでの時間を測定することで一対の超音波回路から視聴者までの距離も知ることができる。
【0060】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。左超音波送信回路73から超音波を送信し、その反射を左超音波受信回路73で受信する。その次に正面超音波送信回路74から超音波を送信し、その反射の正面超音波信号79を正面超音波受信回路75で受信する。その次に右超音波送信回路76から超音波を送信し、その反射を右超音波受信回路77で受信する。それぞれ超音波受信回路73,75,77が受信した検出信号24,27,25を位置検出回路26に送る。視聴者1が正面位置にいる場合、位置検出回路26では、中検出信号27が一番大きく、反射波の戻ってくる時間が短いことから、視聴者1が正面位置にいることが検出される。
【0061】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から正面位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0062】
視聴者8が左位置で視聴する場合について考える。左超音波送信回路73から超音波を送信し、その反射の左超音波信号78を左超音波受信回路73で受信する。その次に正面超音波送信回路74から超音波を送信し、その反射の正面超音波信号79を正面超音波受信回路75で受信する。その次に右超音波送信回路76から超音波を送信し、その反射を右超音波受信回路77で受信する。それぞれ超音波受信回路73,75,77が受信した検出信号24,27,25を位置検出回路26に送る。視聴者8が左位置にいる場合、位置検出回路26では、左検出信号24が一番大きく、反射波の戻ってくる時間が短いことから、視聴者8が左位置にいることが検出される。
【0063】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から左位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。例えば、右スイッチ39は、右内スピーカ7に切り替えて、右アンプ15は、右音声出力制御信号19を増幅して右スピーカ駆動信号17として右内スピーカ7に出力する。これにより、本実施の形態に係る音声出力装置では、視聴者が左の位置にいても良好な音を聞くことができる。
【0064】
また、視聴者が右にいる場合は、右超音波受信回路77の右検出信号25が他のセンサの検出信号より大きくなり、右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置でも、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0065】
なお、本実施の形態において、予め視聴位置における反射データを記憶しておき、記憶された反射データとの相関をみて、位置を決定する方法であっても視聴者は良好な音を得ることができる。また、本発明のスピーカボックスの構成は上述の構成に限られず、他の実施の形態で説明するスピーカボックスの構成などであっても良い。
【0066】
(実施の形態6)
図10に、実施の形態6である音声出力装置の構成図を示す。なお、本実施形態の音声出力装置は、画像表示装置に備え付けられた構成であるが、図10では画像表示装置の部分は記載を省略している。図10では、図1に示した位置検出手段である左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30の代わりに、左音声受信回路50と右音声受信回路51を用いる。また、図9に示す符号であって図1と同じ符号の場合、図1と同一の構成を示す。
【0067】
本実施の形態の位置検出手段は、左音声受信回路50と右音声受信回路51から構成されており、受信する音声の大きさとタイミングから視聴者の位置を検出する。視聴者が近い音声受信回路の方が、大きな音声を早いタイミングで受信するため、左音声受信回路50と右音声受信回路51とで受信する音声を比較することにより視聴者位置を検出する。なお、左音声受信回路50と右音声受信回路51とで受信する音声のタイミングから視聴者までの距離も知ることができる。
【0068】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。視聴者1が発した正面左発生音54と正面右発生音55が、それぞれ左音声受信回路50と右音声受信回路51で受信される。それぞれ音声受信回路50,51で受信した音声の大きさやタイミングに応じて、音声受信回路50,51は、それぞれ左検出信号24と右検出信号25を位置検出回路26に送る。視聴者1が正面位置にいる場合、音声受信回路50,51で受信した音声の大きさやタイミングが同じであるため、位置検出回路26に送られる左検出信号24と右検出信号25は同じになり、視聴者1が正面位置にいることが検出される。
【0069】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から正面位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0070】
視聴者8が左位置で視聴する場合について考える。左視聴者8が発した左発生音52と右発生音53が、それぞれ左音声受信回路50と右音声受信回路51で受信される。それぞれ音声受信回路50,51で受信した音声の大きさやタイミングに応じて、音声受信回路50,51は、それぞれ左検出信号24と右検出信号25を位置検出回路26に送る。視聴者8が左位置にいる場合、視聴者8が右音声受信回路51より左音声受信回路50に近いため、左音声受信回路50が受信する左発生音52は、右音声受信回路51が受信する右発生音53に比べて大きくなる。また、受信するタイミングも左音声受信回路50の方が早くなる。そのため、検出信号24は右検出信号25より大きくなり、視聴者8が左位置にいることが検出される。
【0071】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から左位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。例えば、右スイッチ39は、右内スピーカ7に切り替えて、右アンプ15は、右音声出力制御信号19を増幅して右スピーカ駆動信号17として右内スピーカ7に出力する。これにより、本実施の形態に係る音声出力装置では、視聴者が左の位置にいても良好な音を聞くことができる。
【0072】
また、視聴者が右にいる場合は、右音声受信回路51の右検出信号25が他のセンサの検出信号より大きくなり、右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置でも、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0073】
なお、本実施の形態において、位置検出に用いる音声の代わりに、手をたたく音、足を踏み鳴らす音、笛の音等の他の音を用いても検出が可能で、同様に良い音を得ることができる。また、本発明のスピーカボックスの構成は上述の構成に限られず、他の実施の形態で説明するスピーカボックスの構成などであっても良い。
【0074】
(実施の形態7)
図11に、実施の形態7に係る音声出力装置の位置検出手段の構成図を示す。図11では、図1に示した位置検出手段である左赤外線温度センサ28、中赤外線温度センサ29、右赤外線温度センサ30と位置検出回路26の代わりに、音声受信回路35と位置検出回路34を用いる。他の音声出力装置の構成は、実施の形態1で示した図1と同じであるため、図11では記載を省略している。
【0075】
本実施の形態の位置検出手段は、音声受信回路35と位置検出回路34から構成されており、視聴者が発声する音声を受信して、その音声の内容を位置検出回路34で音声認識処理を行って理解する。例えば、視聴者が「正面」と発声すれば、位置検出回路34で音声認識処理を行って視聴者が正面にいることを理解する。本実施の形態は、実施の形態1の位置検出手段を音声認識により検出する方法で構成したものである。
【0076】
次に、本実施の形態に係る音声出力装置の動作について説明する。まず、視聴者1が正面位置で視聴する場合について考える。図11において、視聴者1が「正面」という正面視聴者音声37を音声受信回路35に発声する。音声受信回路35から「正面」という受信回路出力信号33が位置検出回路34に入力され、位置検出回路34では、受信回路出力信号33に対して音声認識処理を行い「正面」という音声の内容を理解して、視聴者が正面位置にいることを検出する。
【0077】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から正面位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。これにより、視聴者1は、左スピーカ4及び右スピーカ6がほぼ同じ距離と指向性となることから良好な音を本実施の形態に係る音声出力装置から聞くことができる。
【0078】
視聴者1が左位置で視聴する場合について考える。図11において、視聴者8が「左」という左視聴者音声36を音声受信回路35に発声する。音声受信回路35から「左」という受信回路出力信号33が位置検出回路34に入力され、位置検出回路34では、受信回路出力信号33に対して音声認識処理を行い「左」という音声の内容を理解して、視聴者が左位置にいることを検出する。
【0079】
位置検出後は、実施の形態1と同じように動作する。位置検出回路26から左位置の情報を含む位置信号23を音声方向・出力制御回路22に送信し、音声方向・出力制御回路22は、位置信号23の情報に基づき左アンプ14及び右アンプ15、左スイッチ38及び右スイッチ39を制御する。例えば、右スイッチ39は、右内スピーカ7に切り替えて、右アンプ15は、右音声出力制御信号19を増幅して右スピーカ駆動信号17として右内スピーカ7に出力する。これにより、本実施の形態に係る音声出力装置では、視聴者が左の位置にいても良好な音を聞くことができる。
【0080】
なお、上記のように左位置に補正した後、まだ補正が十分出ない場合には、再度視聴者8が「もう少し左」という左視聴者音声36を音声受信回路35に発声する。音声受信回路35から「もう少し左」という受信回路出力信号33が位置検出回路34に入力され、位置検出回路34では、音声認識処理を行い「もう少し左」という音声の内容を理解して、音声方向・出力制御回路22に対してもう少し左に補正するように位置信号23を送信する。
【0081】
また、視聴者が右にいる場合は、視聴者が「右」と発声すれば、位置検出回路34より右位置を検出する。以下の処理は、左位置の場合と左右反対の処理が行われる。従って、本実施の形態に係る音声出力装置でも、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる。
【0082】
本実施の形態において、実施の形態6の視聴者の発する音の大きさとタイミングによる位置検出の方法をまず行い、その後、音声認識を行い微調する方法により、より良い音を得ることも可能である。また、本発明のスピーカボックスの構成は上述の構成に限られず、他の実施の形態で説明するスピーカボックスの構成などであっても良い。
【0083】
実施の形態1乃至実施の形態7において、位置検出を行うタイミングは、常時動作させる、一定間隔で自動的に動作させる、画像表示装置の電源投入時に動作させる、視聴者が特定のスイッチを操作した後に動作させるなどのタイミングが考えられる。本発明ではどのタイミングであっても、視聴者は、良好な音を得ることが可能である。また、実施の形態1乃至実施の形態7において、モニタのある画像表示装置について説明してきたが、モニタのない音声出力装置のみの場合でも、同じように良好な音を得ることが可能である。
【0084】
【発明の効果】
本発明の音声出力装置は、位置検出手段によって検出された視聴者の位置情報に基づいて、各音声チャンネルごとに異なる方向に配置されたスピーカを切り替える切替手段を備えるので、画像表示装置全体を回転するような可動部分がなく、手動で操作することもなく、また画像表示装置の回転に必要な周辺のスペースも不要で、即座に任意の位置にいる視聴者に良好な音を出力できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る音声出力装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る音声出力装置のスピーカボックスの構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る音声出力装置のスピーカボックスの構成図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る音声出力装置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係るカメラの映像を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係るカメラの映像を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る音声出力の波形図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係る音声出力装置の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態5に係る音声出力装置の構成図である。
【図10】本発明の実施の形態6に係る音声出力装置の構成図である。
【図11】本発明の実施の形態7に係る音声出力装置の位置検出手段の構成図である。
【符号の説明】
1,8 視聴者、2 左スピーカボックス、3 右スピーカボックス、4 左スピーカ、5 左内スピーカ、6 右スピーカ、7 右内スピーカ、10 左音声入力端子、11 右音声入力端子、12 左音声信号、13 右音声信号、14 左アンプ、15 右アンプ、16 左スピーカ駆動信号、17 右スピーカ駆動信号、18 左音声出力制御信号、19 右音声出力制御信号、20 左方向制御信号、21 右方向制御信号、22 音声方向・出力制御回路、23 位置信号、24 左検出信号、25 右検出信号、26,34,85 位置検出回路、27 中検出信号、28 左赤外線温度センサ、29 中赤外線温度センサ、30 右赤外線温度センサ、31 左視聴者赤外線、32 正面視聴者赤外線、33 受信回路出力信号、35 音声受信回路、36 左視聴者音声、37 正面視聴者音声、38 左スイッチ、39 右スイッチ、41 左スピーカ駆動信号、43 右スピーカ駆動信号、44 右スピーカ駆動信号、45 左遅延回路、46 右遅延回路、47 左遅延制御信号、48 右遅延制御信号、49 音声遅延・出力制御回路、50 左音声受信回路、51 右音声受信回路、52左発生音、53 右発生音、54 正面左発生音、55 正面右発生音、57スピーカ方向制御回路、58R 右回転装置駆動信号、58L 左回転装置駆動信号、59R 右回転装置、59L 左回転装置、60,62 左スピーカの波形、61,63 右スピーカの波形、64,66 左スピーカの振幅、65,67 右スピーカの振幅、68 遅延、70 左遅延出力、71 右遅延出力、72 左超音波受信回路、73 左超音波送信回路、74 正面超音波受信回路、75 正面超音波送信回路、76 右超音波受信回路、77 右超音波送信回路、78 左超音波信号、79 正面超音波信号、81 左視聴者映像、82 正面視聴者映像、83 カメラ、84 カメラ出力信号、86 映像、87 正面肌色領域、88 右肌色領域。
Claims (10)
- 各音声チャンネルごとに異なる方向に音声信号を出力できるように配置された複数のスピーカと、
視聴者の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって検出された前記視聴者の位置情報に基づいて、前記各音声チャンネルごとに異なる方向に配置された前記スピーカを切り替える切替手段とを備える音声出力装置。 - 各音声チャンネルごとに音声信号を出力するスピーカと、
視聴者の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって検出された前記視聴者の位置情報に基づいて、前記各音声チャンネルごとに前記音声信号の出力方向を変えるため前記スピーカの位置を回転させる回転手段とを備える音声出力装置。 - 各音声チャンネルごとに音声信号を出力するスピーカと、
視聴者の位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって検出された前記視聴者の位置情報に基づいて、前記各音声チャンネルごとに前記スピーカから出力される前記音声信号の遅延量を制御する遅延手段と、
前記位置検出手段によって検出された前記視聴者の位置情報に基づいて、前記各音声チャンネルごとに前記スピーカから出力される前記音声信号の増幅率を制御する増幅手段とを備える音声出力装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された音声出力装置であって、
前記位置検出手段によって検出された前記視聴者の位置情報に基づいて、前記各音声チャンネルごとに前記スピーカから出力される前記音声信号の増幅率を制御することを特徴とする音声出力装置。 - 請求項4に記載された音声出力装置であって、
更に前記位置検出手段によって検出された前記視聴者の位置情報に基づいて、前記各音声チャンネルごとに前記スピーカから出力される前記音声信号の遅延量を制御することを特徴とする音声出力装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された音声出力装置であって、
前記位置検出手段は、前記視聴者の体温を検出することにより前記視聴者の位置を検出することを特徴とする音声出力装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された音声出力装置であって、
前記位置検出手段は、前記視聴者を撮像装置で撮像し、前記撮像装置により撮像された画像を処理することにより前記視聴者の位置を検出することを特徴とする音声出力装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された音声出力装置であって、
前記位置検出手段は、前記視聴者に向け超音波を送信し、前記視聴者により反射された前記超音波を受信することにより前記視聴者の位置を検出することを特徴とする音声出力装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された音声出力装置であって、
前記位置検出手段は、前記視聴者が発する音を測定することにより前記視聴者の位置を検出することを特徴とする音声出力装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された音声出力装置であって、
前記位置検出手段は、前記視聴者が発する声を音声認識処理することにより前記声の内容に基づき前記視聴者の位置を検出することを特徴とする音声出力装置。
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