JP2004118492A - デジタルコンテンツ・プレーヤー - Google Patents

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栗原 定見
Yamato Sato
佐藤 大和
Tetsuya Kubota
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Abstract

【課題】情報活動における利用者の欲求を満たす。
【解決手段】デジタルコンテンツ・プレーヤーのプレーヤー制御装置8は、電子出版物のデジタルコンテンツを複数のブロックデータに分割したプレイコンテンツを作成し、利用者が文字画像表示と音声出力のうち少なくとも一方のアクセス形式によってプレイコンテンツにアクセスするためのアクセス制御データを作成し、利用者が指定したアクセス形式に対応するアクセス制御データに基づいて利用者が指定したプレイコンテンツを再生し、利用者のアクセス履歴または反応履歴をブロックごとに採取して保存し、保存した履歴に基づいて利用者個人または複数の利用者が属するグループの情報活動を支援する。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子出版物のデジタルコンテンツを再生するデジタルコンテンツ・プレーヤーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、従来の紙ベースの出版物の電子化、デジタルコンテンツ化、電子ブック化が進んでいる。電子ブックは、ペーパレスによる流通性のメリット、紙資源の節約メリットなどが謳われている。しかし、コンピュータベースの操作性、PDA(Personal Digital Assistance )ベースの操作性の面で従来の紙ベースでの使い慣れた良さが失われることもあり、電子ペーパヘの期待などにつながっている。このような動向は、紙ベースのコンテンツ提供にどれだけ迫れるかに比重がかたより、読者の欲求である「真相ニーズ」を充分に満足させるものとはなっていない。
【0003】
読者は、読書の際に、出版物コンテンツに触れて、コンテンツに心を動かされ、メモ、マーキング、切り張りなどの行動をとり、自らの心(脳)にコンテンツを焼き付け、読書の結果を日常のビジネス活動や生活にフィードバックしようとしている。このようなフィードバックをもっと容易にできたらというのが前述の「真相ニーズ」の一つである。
【0004】
一方、カセットテープ等の記録媒体に本の内容を吹き込んだ朗読本も発行されている。これは、本の内容を、耳から入手させようとする面白い試みである。しかし、一般に、朗読は垂れ流し型で情報が提示されることから、聴者の反応への対応力が弱いため、前述の「真相ニーズ」の解決手段としては不十分であり、朗読本の普及の度合いはそれほど高くはないようである。
【0005】
また、マルチメディアという言葉が一時期流行し、光ファイバーの伝送能力や情報処理装置の高速処理能力といった技術分野、すなわちデータ量の大きい映像コンテンツの流通に主眼をおいた技術分野で様々な挑戦が行われている。このような挑戦は、現在も高速広帯域のネットワーク、所謂ブロードバンドについて行われている。しかし、映像コンテンツが本来もつ特性を考えると、このような挑戦は、必ずしも楽観できるものではないと考えられる。つまり、映像コンテンツは、本来は視聴者を補足するメディアであり、このような映像コンテンツにゆっくり付き合える時間的ゆとりのある視聴者はそれほど多くはないという背景は無視できないからである。
【0006】
身の回りにあふれている従来の文字ベース、紙ベースの出版物コンテンツについては、割り込みアクセス、部分アクセスなどの利便性はあるものの、人が能動的にアクセスしない限りコンテンツ接触機会がつくれないという側面がある。日本放送協会放送文化研究所「国民生活時間調査報告書」によると、例えば2000年に調査された日曜日の国民全体の総平均のテレビ試聴時間は4時間13分であるのに対し、新聞、雑誌、漫画や本などに触れた時間は、合計で40分となっている。これは、テレビやラジオのような音声メディアの持つ行動の並列性、例えば台所仕事中にテレビやラジオを聞きながら他のことができるという特性によるものと考えられる。
【0007】
コンピュータの情報処理機能を前提とした電子出版物に本来備わっている文字画像表示と音声出力の並行利用などのマルチモーダル性と能受動並存性実現の潜在能力を前述の「真相ニーズ」の充足策に適応させることは未だ不十分である。従来の文字情報中心の新聞、雑誌、書籍類の出版物において、文字画像表示と音声出力の併用を実現すれば、特定個所の停止、再読、再聴、マーキングなどの能動型のアクセス機能と受動型の聞き流し機能とが可能となり、かつ、それらの全行動の履歴を収集して活用できれば、読者の情報活動の記憶代行的機能が可能になる。その意味で、このような機能を実行できるデジタルコンテンツ・プレーヤーが実現できれば、脳の活動を代行するに匹敵し、正に、「代脳」マシンと読んでもおかしくないものを実現できる。従来、このようなデジタルコンテンツ・プレーヤーを実現したものとして、デジタルコンテンツオペレーティングシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−91955号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のデジタルコンテンツオペレーティングシステムは、デジタルコンテンツに対する読者のアクセス履歴及び反応履歴を収集する機能を備えている。しかしながら、このデジタルコンテンツオペレーティングシステムは、収集した履歴を利用する機能については履歴を表示する機能しか備えておらず、人々の情報活動における欲求を満たすという機能が不十分であるという問題点があった。
我々の日常生活において、出版物を介した情報取得と思考活動は、経済、社会活動に大きな影響をもたらす活力源といっても過言ではない。しかし、各個人にレベルの差はあるものの、読書活動にはある種の能動性が必要となるため、自ら抱えている「真相ニーズ」を満たそうとする行動が不発に終わっているのが現状である。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、各種出版物をベースとする人々の情報活動における欲求を満たすことができるデジタルコンテンツ・プレーヤーを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーは、電子出版物のデジタルコンテンツを複数のブロックデータに分割し、このブロックデータを生成元のデジタルコンテンツごとにまとめたプレイコンテンツを作成するプレイコンテンツ作成手段と、利用者が文字画像表示と音声出力のうち少なくとも一方のアクセス形式によって前記プレイコンテンツにアクセスするためのアクセス制御データを作成するアクセス制御データ作成手段と、利用者が指定したアクセス形式に対応するアクセス制御データに基づいて、利用者が指定したプレイコンテンツを利用者が指定したアクセス形式で再生する再生手段と、前記プレイコンテンツに対する利用者のアクセス履歴または反応履歴をブロックごとに採取して保存するプレイログ採取保存手段と、記録保存されたアクセス履歴および反応履歴に基づいて利用者個人または複数の利用者が属するグループの情報活動を支援する情報活動支援手段とを有するものである。本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーは、従来の紙ベース出版物(ドキュメント)を介した情報活動における利用者の活動面のハードルを、ブロック単位での文字画像表示と音声出力とを併用したマルチモーダルなコンテンツ接触手段と、利用者のアクセス履歴および反応履歴の自動収集とその分析情報のフィードバックとによって大幅に緩和することにより、ドキュメント類を利用した情報活動における利用者の要求に応える手段を提供するものである。
【0012】
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記アクセス制御データ作成手段は、前記アクセス制御データを前記プレイコンテンツのブロックデータごとに作成し、作成したブロックアクセス制御データをブロックデータ・テーブルに登録するものである。アクセス制御データ作成手段は、新聞、雑誌、書籍、資料など、または、テキスト形式、HTML形式、XML形式、PDF形式などデジタルコンテンツのメディア管理属性の相違を、デジタルコンテンツ・プレーヤーが許容して扱うためにデータの規格化を可能にする手段を提供する。ブロックデータ・テーブルは、プレイコンテンツのデータ様式を規定し、電子出版物のデジタルコンテンツのブロック単位でのアクセスを可能にすると共に、文字画像表示や音声出力などのマルチモーダルなアクセスを可能にする手段を提供するものである。
【0013】
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、アクセス制御データ作成手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータへのリンク情報を、前記文字画像表示に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録するものである。これは、プレイコンテンツのブロックデータに対するアクセスの1実現例で、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツとの連動を前提とする文字画像表示の1例である。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記アクセス制御データ作成手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータを、前記文字画像表示に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録するものである。これは、プレイコンテンツのブロックデータに対するアクセスの1実現例で、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツと独立にアクセス制御できる文字画像表示の1例である。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記アクセス制御データ作成手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータを予め音声符号化した音声データへのリンク情報を、前記音声出力に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録するものである。これは、プレイコンテンツのブロックデータに対するアクセスの1実現例で、音声出力の1例である。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータに基づいて音声合成処理を行って音声データを生成する音声合成手段を有し、前記アクセス制御データ作成手段は、前記音声合成手段へのリンク情報を、前記音声出力に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録するものである。これは、プレイコンテンツのブロックデータに対するアクセスの1実現例で、事前の音声符号化と音声データ登録処理とが不要な音声出力の1例である。
【0014】
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記再生手段は、利用者からプレイコンテンツの指定を受付けると共に、文字画像表示、音声出力、文字画像表示と音声出力の併用のいずれかのアクセス形式の指定を受付け、指定されたプレイコンテンツとアクセス形式に対応する、前記ブロックデータ・テーブルに登録されたブロックアクセス制御データを用いて、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定されたアクセス形式で再生するものである。本発明では、電子出版物のデジタルコンテンツを音声で聞き流しつつ、任意の時点で、ブロック単位での反応履歴の採取を可能にし、深堀ができることも新たに得られる機能である。従来のカセットテープ型のストリームではこのような機能は極めて弱かったため、ドキュメント媒体としては爆発的な普及には至っていない。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記再生手段は、前記指定されたプレイコンテンツを音声出力する場合に、利用者から音声出力の速度の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定された速度で音声出力するものである。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記再生手段は、前記指定されたプレイコンテンツを音声出力する場合に、利用者から音質の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定された音質で音声出力するものである。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記再生手段は、出版物を閲覧するときのイメージで前記プレイコンテンツを表示するフレーム表示、前記フレーム内の特定ブロックの強調表示、前記フレームにおける前記特定ブロックの位置表示、前記特定ブロックの文字フォント・文字サイズといったアクセス形式の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定されたアクセス形式で再生するものである。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記再生手段は、複数のブロックに跨る再生の自動進行、自動進行中の特定ブロックでの一時停止、前記一時停止からの再生再開、自動進行における特定ブロックの繰り返し再生、ブロック単位での再生の手動進行、手動進行におけるブロックの再生開始、手動進行におけるブロック先頭への戻り、手動進行におけるブロックの繰り返し再生といったアクセス形式の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定されたアクセス形式で再生するものである。
【0015】
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記プレイログ採取保存手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータに対する利用者のアクセス履歴または反応履歴をブロックごとに採取してブロックログ・テーブルに登録保存するものである。ブロックログ・テーブルは、プレイコンテンツのブロックに関して採取した利用者のアクセス履歴および反応履歴を事後に利用できる形で登録保存するためのテーブルであり、これをプレイログとしてデジタルコンテンツ・プレーヤーが利用者の情報活動への支援機能を実現するための手段を提供するものである。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記プレイログ採取保存手段は、再生中のブロックデータの特定箇所に対する利用者からの反応を受付け、この反応の履歴を前記ブロックログ・テーブルに登録保存するものである。プレイログ採取保存手段は、デジタルコンテンツのブロック単位(例えば、文単位)での反応履歴の採取、記録、保存を可能にするものである。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例は、再生中のブロックデータに付加するメモの作成指示を利用者から受付け、利用者の指示に応じて文字または音声によるメモデータを作成するメモ作成手段を有し、前記プレイログ採取保存手段は、前記作成されたメモデータを利用者の反応履歴として前記ブロックログ・テーブルに登録保存するものである。メモ作成手段は、利用者がデジタルコンテンツへのアクセス時に、メモを作成したいという要求に応える手段を提供するものである。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例は、再生中のブロックデータの特定箇所に対する辞書検索の指示を利用者から受付け、前記特定箇所について辞書検索を行い、この辞書検索の結果を表示する辞書検索手段を有し、前記プレイログ採取保存手段は、前記辞書検索の指示と結果を利用者の反応履歴として前記ブロックログ・テーブルに登録保存するものである。
【0016】
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記情報活動支援手段は、前記ブロックログ・テーブルに登録保存されたアクセス履歴および反応履歴に基づいて、利用者の電子出版物全般に対するアクセスおよび反応の傾向、特定の分野に対するアクセスおよび反応の傾向、あるいは特定の電子出版物に対するアクセスおよび反応の傾向を利用者の指示に応じて編集分析し、分析結果を利用者に通知するものである。情報活動支援手段は、デジタルコンテンツ・プレーヤーのブロックログ・テーブルに収納されたアクセス履歴および反応履歴を整理・分析・編集して利用者個人にフィードバックする手段を提供するものである。
また、本発明のデジタルコンテンツ・プレーヤーの1構成例において、前記情報活動支援手段は、前記ブロックログ・テーブルに登録保存されたアクセス履歴および反応履歴を複数の利用者が属するグループ単位で集約し、集約したアクセス履歴および反応履歴に基づいて、前記グループの電子出版物全般に対するアクセスおよび反応の傾向、特定の分野に対するアクセスおよび反応の傾向、あるいは特定の電子出版物に対するアクセスおよび反応の傾向を前記グループの指示に応じて編集分析し、分析結果を前記グループに通知するものである。情報活動支援手段は、任意のグループ内でのアクセス動向と反応動向を整理・分析・編集する手段を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の内容について説明する前に、本明細書で用いる重要な用語について説明する。まず、電子出版物とは、電子化された書籍、雑誌、新聞、資料、講演内容(音声、付属資料)、マルチメディア作品とその解説等の総称である。デジタルコンテンツとは、電子出版物の中身の情報を意味し、文字画像情報、音声情報、画像情報などのデジタル符号化情報の組み合わせで構成されるマルチメディア情報である。
【0018】
デジタルコンテンツ・プレーヤーとは、利用者の要求に応じて電子出版物のデジタルコンテンツを再生し、再生したデジタルコンテンツに対する利用者のアクセスと反応の履歴(ログ)を逐次採取して記録保存し、さらに、このログを用いて利用者の読書に関する情報活動を支援するサービスを提供する装置のことである。情報処理装置とは、情報の入出力機能、処理機能、記憶機能を有するコンピュータ等の装置である。
【0019】
ブロック化とは、オリジナルデジタルコンテンツを、文単位などに分割し、全ブロックに採番処理を施すことである。ブロックは、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを用いてアクセス、反応する際の代表的な処理単位として使用される。ブロックデータ・テーブルとは、オリジナルデジタルコンテンツをブロック化して、デジタルコンテンツ・プレーヤーのアクセス用にデータを設定し、オリジナルデジタルコンテンツの記述様式の多様性を吸収するためのデータテーブルである。
【0020】
プレイコンテンツとは、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツを分割したブロックデータを生成元のオリジナルデジタルコンテンツごとにまとめたものである。プレイコンテンツは、コンテンツデータ・ケースに格納され、デジタルコンテンツ・プレーヤーは、コンテンツデータ・ケースに格納されたプレイコンテンツに対応するブロックデータ・テーブルを参照して、文字画像表示・音声出力を実行する。アクセスとは、作成されたプレイコンテンツを読み出して、文字画像表示または音声出力の少なくとも一方を行うことをいう。利用者の反応としては、例えばマーキング(印を付ける)などの行為がある。
【0021】
ブロックログ・テーブルは、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを利用して、デジタルコンテンツにアクセスし、反応した履歴をブロック単位で登録するためのテーブルであり、プレイログ・ケースに格納される。デジタルコンテンツ・プレーヤーの利用者向けのサービス機能は、このブロックログ・テーブルを利用することで創出される。プレイログは、デジタルコンテンツ・プレーヤーの利用により生成されたブロックログ・テーブルをまとめたものであり、プレイログ・ケースに格納される。デジタルコンテンツ・プレーヤーは、このプレイログを編集・分析して多様なサービスを提供することができる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。本実施の形態では、デジタルコンテンツ・プレーヤーを、図1に示すように、(I)実現形態、(II)装置構成、(III)データ構成、(IV)機能構成、(IV)データ構成、(V)具体例の順に説明する。
【0023】
実現形態に関しては、専用装置方式と汎用のパーソナルコンピュータ(PC))に搭載する方式について説明する。装置構成に関しては、デジタルコンテンツ・プレーヤーが8つの主要装置から構成されることを説明する。データ構成に関しては、デジタルコンテンツ・プレーヤーの機能を実現するために必要となるブロックデータ・テーブルとブロックログ・テーブルの構成を中心に説明する。機能構成(詳細構成)に関しては、デジタルコンテンツ・プレーヤーの中心的主要装置である、プレーヤー制御装置とファイル記憶装置の構成を中心に説明する。
【0024】
[デジタルコンテンツ・プレーヤーの実現形態]
デジタルコンテンツ・プレーヤーの実現形態を図2に示す。デジタルコンテンツ・プレーヤーは、演算装置、記憶装置及びインタフェース等のハードウェア資源とこれらのハードウェア資源を制御するプログラムとを備えた情報処理装置(コンピュータ)によって実現できるが、その形態には専用装置10aとして実現する方式と汎用PC10bに搭載する方式がある。
【0025】
デジタルコンテンツ・プレーヤーの持ち味である「ながら聞き」には、携帯性を持たせた専用装置10aが適している。しかし、きめの細かいプレイログ分析および結果のフィードバックや、デスクトップベースでの読書、メモ作成などまで要求する場合は汎用PC10bに搭載するタイプが適している。後述のように、本実施の形態のデジタルコンテンツ・プレーヤーでは、ブロックデータ・テーブルとブロックログ・テーブルでデータの規格化を図っているため、利用者の要求に合わせて両方式の併用も標準的な利用方法として考慮している。
【0026】
[デジタルコンテンツ・プレーヤーの装置構成]
図3にデジタルコンテンツ・プレーヤーの装置構成を示す。デジタルコンテンツ・プレーヤーは、図3に示すように、プレーヤー操作装置1、文字画像表示装置2、音声出力装置3、音声入力装置4、ファイル記憶装置5、通信装置6、入出力制御装置7およびプレーヤー制御装置8の8つの装置から構成される。
【0027】
プレーヤー操作装置1は、デジタルコンテンツ・プレーヤーの利用者の要求を受付けるための装置である。文字画像表示装置2は、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを使用する際に必要となる文字や絵図を表示する装置である。音声出力装置3は、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを使用する際に必要となる音声を出力する装置である。音声入力装置4は、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを使用する際に必要となる音声を入力する装置である。
【0028】
ファイル記憶装置5は、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを使用する際に必要となるデータを記憶する装置である。通信装置6は、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを使用する際に必要となるデータを、他のデジタルコンテンツ・プレーヤーやシステムと交換するための装置である。入出力制御装置7は、プレーヤー操作装置1、文字画像表示装置2、音声出力装置3、音声入力装置4、ファイル記憶装置5および通信装置6の入出力制御を行う装置である。プレーヤー制御装置8は、プレーヤー操作装置1を介して利用者の意向を受付け、必要に応じてデジタルコンテンツ・プレーヤーの他の装置を制御してデジタルコンテンツ・プレーヤーの機能を実現する中心的装置である。
【0029】
[データ構成]
デジタルコンテンツ・プレーヤーの機能実現上、重要となるブロックデータ・テーブル、ブロックログ・テーブルについてデータ構成を説明する。
デジタルコンテンツ・プレーヤーは、利用者の指示を受付けて特定のプレイコンテンツを再生する際に、このプレイコンテンツに対応するブロックデータ・テーブルを参照して要求された機能を実現する。ただし、利用者が特定のプレイコンテンツにアクセス可能となるためには、当該プレイコンテンツに対応する所要のブロックアクセス制御データがプレーヤー制御装置8によってブロックデータ・テーブルに予め設定されている必要がある。
【0030】
図4にブロックデータ・テーブル101の構成を示す。ブロックデータ・テーブル101は、デジタルコンテンツのブロックごとに作成される。このブロックデータ・テーブル101には、対応するブロックデータにアクセスするためのブロックアクセス制御データが格納され、また対応するブロックデータそのものをブロックデータ・テーブル101に埋め込むようブロックアクセス制御データで指定されている場合には、ブロックデータも格納される。
【0031】
ブロックアクセス制御データは、テキストブロック番号BD1、文字画像データリンクモードデータBD2、音声データリンクモードデータBD3、ページ・ライン・カラム番号BD4、音声出力時間データBD5、音声データファイルアドレスBD6、文字情報BD7、コントロールモードデータBD8および予備空間BD9からなる。
【0032】
テキストブロック番号BD1は、デジタルコンテンツをブロック単位に分割(ブロック化)したときに各ブロックに付与されるシーケンス番号である。このテキストブロック番号BD1は、電子出版物のデジタルコンテンツの単位で採番され、このデジタルコンテンツの各ブロックの間では互いに異なる固有の値となる。後述のプレイログでは、このテキストブロック番号BD1が各種編集のマスターキー的役割を演じる。
【0033】
文字画像データリンクモードデータBD2は、対応するブロックの文字画像データ(ブロックデータ)へのアクセス方法として、リンク情報を用いてオリジナルデジタルコンテンツの文字画像データにアクセスする方法と、対応するブロックの文字画像データをオリジナルデジタルコンテンツからブロックデータ・テーブル101に予め転記しておき、転記した文字画像データにアクセスする方法のいずれかを指定する識別データである。
【0034】
リンク情報を用いてオリジナルデジタルコンテンツの文字画像データにアクセスする方法は、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツとの連動を前提とする方法である。この方法は、オリジナルデジタルコンテンツの著作権縛りを、より強く意識した場合のアクセス機能の実現を狙いとするものである。この場合には、リンク情報を用いることを示す識別データと共に、オリジナルデジタルコンテンツの文字画像データへのリンク情報(アドレス)が文字画像データリンクモードデータBD2として格納される。
【0035】
一方、オリジナルデジタルコンテンツから転記した文字画像データにアクセスする方法は、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツと独立させてアクセス制御ができる手段を提供するものである。この方法は、著作権縛りの緩やかな場合にグループ内などでの柔軟なコンテンツ・アクセス共有機能の実現を狙いとするものである。これにより、特定のグループ構成員だけがオリジナルデジタルコンテンツを所有している場合でも、他のグループ構成員がコンテンツにアクセスできる機能を実現することができる。この機能を利用して、会社や団体でコンテンツ契約を行うことにより、その構成員のコンテンツ・アクセスを合法的に実施することができる。
【0036】
音声データリンクモードデータBD3は、対応するブロックの音声データへのアクセス方法として、予め登録された音声符号化データに音声符号ブロックリンク情報を用いてアクセスする方法と、対応するブロックの音声データを自動生成する音声出力装置3内の音声合成手段(不図示)に音声合成制御リンク情報を用いてアクセスする方法のいずれかを指定する識別データである。
【0037】
予め登録された音声符号化データに音声符号ブロックリンク情報を用いてアクセスする方法は、リンク情報を用いてオリジナルデジタルコンテンツの文字画像データにアクセスする方法と対をなすもので、文字画像表示と音声出力とを組み合わせたコンテンツ・アクセスを可能にする方法である。なお、音声符号化データは、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツを読み上げる人の音声を収録してブロックごとにデジタル符号化したものである。
【0038】
一方、音声データを自動生成する音声合成手段に音声合成制御リンク情報を用いてアクセスする方法は、事前の音声符号化処理と音声符号化データの登録処理とを不要にし、対応するブロックの音声データをリアルタイムに生成させる手段を提供するものである。プレイコンテンツには、品質に拘らずタイミングを優先すべきものもあり、「流し聞き」や「ながら聞き」といったアクセス方法をより多くのデジタルコンテンツで手軽に実現したいという要望に応える有効な方法である。
【0039】
ページ・ライン・カラム番号BD4は、対応するブロックの先頭文字位置をページ番号と行番号と列番号の値で示すデータである。このページ・ライン・カラム番号BD4は、後述するフレーム表示を行う際に、そのフレーム内でのブロックの位置を表示する時などに利用するものである。音声出力時間データBD5は、対応するブロックの音声符号化データの出力時間を示す。
【0040】
音声データファイルアドレスBD6は、対応するブロックの音声符号化データの格納場所を示す音声符号ブロックリンク情報(アドレス)である。この音声データファイルアドレスBD6は、音声データリンクモードデータBD3において、音声符号化データにアクセスする方法が指定された場合に設定される。
【0041】
文字情報BD7は、対応するブロックの文字画像データである。この文字情報BD7は、文字画像データリンクモードデータBD2において、オリジナルデジタルコンテンツから転記した文字画像データにアクセスする方法が指定された場合に、オリジナルデジタルコンテンツから転記される。
【0042】
コントロールモードデータBD8は、デジタルコンテンツ・プレーヤーの世代情報など、制御モジュール間で必要となるコントロールデータである。予備空間BD9は、デジタルコンテンツ・プレーヤーの将来の機能拡充などを容易にするために予め確保されているデータ空間である。
【0043】
デジタルコンテンツ・プレーヤーを用いて、特定のプレイコンテンツにアクセスすると、プレイコンテンツのブロック毎に利用者のアクセスと反応の履歴(ログ)が採取され記録保存される。デジタルコンテンツ・プレーヤーを利用する利用者は読書中に意識しなくても、このログが採取・保存される。このため、デジタルコンテンツ・プレーヤーは、利用者が読書の途中や終了時などに、過去に遡ってなにかを要求する場合、ブロックログ・テーブルを参照して所要の機能を実現する。
【0044】
図5にブロックログ・テーブル102の構成を示す。ブロックログ・テーブル102には、プレイログデータ(アクセスログデータまたは反応ログデータ)が格納される。プレイログデータは、図5に示すように、コンテンツ区分コードPL1、コンテンツ識別データPL2、テキストブロック番号PL3、アクションタイムデータPL4、アクセスモードデータPL5、一次リアクションモードデータPL6、二次リアクションモードデータPL7、コントロールモードデータPL8および予備空間PL9からなり、利用者がアクセスまたは反応したブロック(以下、当該ブロックと呼ぶ)ごとに生成される。
【0045】
コンテンツ区分コードPL1は、当該ブロックの生成元となった電子出版物の種別を区分するデータである。ここで、種別とは、書籍、雑誌、新聞等の区分である。コンテンツ識別データPL2は、当該ブロックの生成元となった電子出版物を特定するための識別データである。この識別データとしては、ISBN(International Standard Book Number)などの識別情報がある。
【0046】
テキストブロック番号PL3は、当該ブロックに付与された番号である。このテキストブロック番号PL3は、利用者が当該ブロックにアクセスまたは反応した時点で、ブロックデータ・テーブル101から当該ブロックのテキストブロック番号BD1を取得することで設定される。アクションタイムデータPL4は、利用者が当該ブロックにアクセスした日時のデータである。
【0047】
アクセスモードデータは、利用者が指定した、当該ブロックへのアクセス形式を示すデータである。ここで、アクセス形式の指定方法には、文字画像表示、音声出力、あるいは文字画像表示と音声出力の併用のいずれかを指定する指定方法がある。
【0048】
利用者は、文字画像表示、音声出力、あるいは文字画像表示と音声出力の併用のいずれかのアクセス形式を指定することで、そのときの状況に相応しいアクセス形式を選ぶことができる。この機能により、利用者は、車中や歩行中でも、文字画像表示機能を使わないで、音声出力機能だけ活かして、「ながら聞き」ができる。また、デスクトップで電子出版物に気分を集中してアクセスするときは、文字画像表示のみの方が能率的な場合も考えられる。さらに、小説のような読み物の場合は、文字画像表示と音声出力の併用によって、耳で聴きながら文字も流し読みするという新しい読書スタイルの台頭も期待できる。
【0049】
また、アクセス形式の他の指定方法として、音声出力を指定し、かつ音声出力の速度を指定する指定方法がある。音声出力の速度調整は、音声出力装置3内の速度調整手段(不図示)によって実現できる。これにより、デジタルコンテンツ・プレーヤーは、利用者が音声出力のアクセス形式を利用する場合に、利用者の指示に応じて音声出力の速度を切り替える。一般に、文字画像表示の場合、利用者は自らの能力の範囲内で読解の速度を調整できるが、音声の場合は再生側にそのような機能を持たせる必要がある。本実施の形態では、音声メディア処理技術により、ある範囲で利用者の要望に応えることができる。
【0050】
また、アクセス形式の他の指定方法として、音声出力を指定し、かつ音声出力の音質を指定する指定方法がある。音質の調整は、音声出力装置3内の音質調整手段(不図示)によって実現できる。このような指定方法は、難聴者や高齢者など聴力に難がある利用者の場合でも、利用者が自分の聴力や好みに合った音質で聴くことができるようにする手段を提供するものである。音質制御機能は、個人の聴力差を克服することで、音による「流し聞き」、「ながら聞き」をより多くの利用者に愛用してもらえるための重要な手段である。
【0051】
また、アクセス形式の他の指定方法として、プレイコンテンツの生成元となる出版物を閲覧するときのイメージでプレイコンテンツを表示するフレーム表示、フレーム内の特定ブロックの強調表示、フレームにおける特定ブロックの位置表示、特定ブロックの文字フォント・文字サイズといったアクセス形式の指定方法がある。
【0052】
このような指定方法は、いわゆるソフトコピー機能を有するディスプレイに、出版物を閲覧するときのイメージでプレイコンテンツを表示するフレーム表示(例えば書籍や雑誌、新聞のページのイメージでプレイコンテンツを表示する)を行わせる手段を提供する。また、現在アクセス中の特定ブロックをフレームから切り出して強調表示したり、この特定ブロックを利用者の嗜好に合った文字フォント、文字サイズで表示したり、この特定ブロックのフレーム上の位置を示すためにフレーム中の特定ブロックの色を変えたりするなどの手段を提供する。これにより、利用者は、自分が利用し易い表示形式での閲覧が可能になる。
【0053】
また、アクセス形式の他の指定方法として、複数のブロックに跨る再生を自動的に進める自動進行モード、またはブロックごとに再生を手動で進める手動進行モードを指定する指定方法がある。さらに、自動進行モードでは、再生開始、自動進行中の特定ブロックでの一時停止、一時停止からの再生再開、特定ブロックの繰り返し再生といったアクセス形式を指定することができ、手動進行モードでは、再生開始、ブロック先頭への戻り、ブロックの繰り返し再生といったアクセス形式を指定することができる。
【0054】
このような指定方法は、デジタルコンテンツを気軽に聞き流すような場合は自動進行モードで再生し、自動進行中に、特定の箇所で再生を停止したり、読み返したり聞き返したりすることを可能にする。また、デジタルコンテンツをじっくり鑑賞したい場合には、手動進行モードを選択することで、利用者のペースで再生することを可能にする。
【0055】
一次リアクションモードデータPL6は、当該ブロックに対する利用者の反応を示すデータである。例えば、プレイコンテンツの再生中に利用者が後述するチェックボタンを操作して、心に留まったブロックにマーク(印)を付けた場合、マーク付与を示す一次リアクションモードデータPL6がブロックログ・テーブル102に設定される。
【0056】
二次リアクションモードデータPL7は、当該ブロックの一部に対する利用者の反応を示すデータである。例えば、プレイコンテンツの再生中に利用者が当該ブロックの特定フレーズ、特定の用語や単語にマークを付けた場合、マーク付与を示す二次リアクションモードデータPL7がブロックログ・テーブル102に設定される。このようなマーク付与は、特定のキーワードヘアンダーラインを施す動作に相当し、利用者に肌理の細かいドキュメント鑑賞支援機能を提供するものである。
【0057】
前述の一次リアクションモードデータPL6がプレイコンテンツのブロック単位(例えば、文単位)での利用者の反応履歴を記録保存することを可能にするデータであるのに対し、二次リアクションモードデータPL7は、ブロックの構成要素(例えば、フレーズ、キーワード、単語など)についての利用者の反応履歴を記録保存することを可能にするデータである。
【0058】
また、再生中のブロックデータに付加するメモの作成指示を利用者から受付けたときには、利用者の指示に応じて文字または音声によるメモデータが作成されるが、このメモデータが二次リアクションモードデータPL7としてブロックログ・テーブル102に設定される。これにより、再生中のブロックデータにメモを付加したいという利用者の要望に応えることができる。
【0059】
コントロールモードデータPL8は、デジタルコンテンツ・プレーヤーの世代情報など、制御モジュール間で必要となるコントロールデータである。予備空間PL9は、デジタルコンテンツ・プレーヤーの将来の機能拡充などを容易にするために予め確保されているデータ空間である。
【0060】
[デジタルコンテンツ・プレーヤーの機能構成]
デジタルコンテンツ・プレーヤーの機能を実現する中心的装置であるプレーヤー制御装置8の構成を図6に示す。プレーヤー制御装置8は、図6に示すように、イニシャライザー81、エグゼキューター82、アナライザー83、コンテンツデータマネージャー84、プレイログマネージャー85およびパーソナルライブラリーマネージャー86から構成される。
【0061】
イニシャライザー81は、ファイル記憶装置5のオリジナルコンテンツファイル装置51に格納された電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツにブロック化処理を施して、個々のブロックに対応するブロックアクセス制御データをブロックデータ・テーブル101に設定する。イニシャライザー81は、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツの出版区分(書籍、雑誌、新聞、資料、講演など)やデジタルコンテンツの記述形式(テキスト形式、XML(eXtensible Markup Language)形式、HTML(Hyper Text Markup Language)形式、PDF(Portable Document Format)形式など)の相違をデジタルコンテンツ・プレーヤーのアクセス系制御に継承させないデータ規格化を実現する手段である。
【0062】
イニシャライザー81は、このデータ規格化を実現するために、ブロックデータ・テーブル101に図4で説明したようなブロックアクセス制御データを設定する。イニシャライザー81は、対象となる電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツを参照して、このデジタルコンテンツを文単位などにブロック分割し、オリジナルデジタルコンテンツのブロックデータ(文字画像データ)へのリンク情報を作成して、ブロックデータ・テーブル101にテキストブロック番号BD1、ページ・ライン・カラム番号BD4などブロックデータの位置情報とともに設定する。
【0063】
オリジナルデジタルコンテンツのブロックデータの転記が許容されているドキュメントについては、ブロックデータヘのリンク情報ではなく、ブロックデータ(文字情報BD7)そのものをブロックデータ・テーブル101の所定のエリアに設定することができる。
【0064】
リンク情報を用いてオリジナルデジタルコンテンツの文字画像データにアクセスする場合には、利用者が再生対象のデジタルコンテンツにアクセスする際は、必ずオリジナルデジタルコンテンツを参照する必要がある。ブロックデータ・テーブル101にブロックデータが設定されているドキュメントの場合は、オリジナルデジタルコンテンツにアクセスすることなく、利用者のアクセス要求に対応できる。
【0065】
エグゼキューター82は、利用者がプレーヤー操作装置1を介して指定したプレイコンテンツとアクセス形式とに対応するブロックデータ・テーブル101を参照して、利用者が指定したプレイコンテンツを利用者が指定したアクセス形式で出力する。また、エグゼキューター82は、出力したプレイコンテンツに対する利用者のアクセスログと反応ログを採取し、採取したアクセスログと反応ログをブロックログ・テーブル102に格納する。
【0066】
アナライザー83は、ブロックログ・テーブル102の情報を整理、編集、分析して、個人利用者やグループの要請に応じた情報活動分析情報を提供する。アナライザー83は、利用者がマーキング箇所の再アクセスなどを行いたい場合、エグゼキューター82からの要求によりブロックログ・テーブル102の編集・抽出を行う。例えば、利用者が数百頁のビジネス書籍を読み終わった時点で、読書中にマーキングした箇所のみをピックアップしたいと思えば、アナライザー83は、当該書籍のブロックログ・テーブル102からマーク付与を示す二次リアクションモードデータPL7が設定されたブロックを検索して、マーク付与されたブロックデータのみを利用者に提示する。これにより、利用者は、提示されたブロックデータヘの再アクセスを行うことができる。また、数時間を要して読み通した書物のブロックログ・テーブル102に基づいて、マーキング箇所のみを数分で再生するという超速読支援機能も可能になる。
【0067】
コンテンツデータマネージャー84は、ブロックデータ・テーブル101の効率的なアクセス管理、安全性、信頼性の確保を実現し、イニシャライザー81、エグゼキューター82、アナライザー83等からの要求を実現する。プレイログマネージャー85は、ブロックログ・テーブル102の効率的なアクセス管理、安全性、信頼性の確保を実現し、イニシャライザー81、エグゼキューター82、アナライザー83等からの要求を実現する。
【0068】
パーソナルライブラリーマネージャー86は、通信装置6などを経由して入手した電子出版物のデジタルコンテンツに関するライブラリー管理、プレイコンテンツに関するライブラリー管理、デジタルコンテンツ・プレーヤーの各種生産物に関するライブラリー管理を行い、利用者のコンテンツアクセス全般の操作性を容易にする機能を実現する。
【0069】
ファイル記憶装置5は、デジタルコンテンツ・プレーヤーが前述の各種制御機能を実現する際に、処理対象となるデータおよび処理結果データを格納するための装置である。ファイル記憶装置5は、図7に示すように、オリジナルコンテンツファイル装置(PLF−G1)51、プレイコンテンツファイル装置(PLF−G2)52、プレイログデータファイル装置(PLF−G3)53、音声データファイル装置(PLF−G4)54、プレイログ編集分析データファイル装置(PLF−G5)55、ユーティリティーファイル装置(PLF−G6)56およびプレーヤーファイル制御装置(PLFC)57から構成される。
【0070】
オリジナルコンテンツファイル装置51は、電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツを記憶する記憶装置である。プレイコンテンツファイル装置52は、オリジナルデジタルコンテンツを分割することによって生成されるブロックデータ・テーブル101を記憶する記憶装置である。
【0071】
プレイログデータファイル装置53は、利用者のデジタルコンテンツ・プレーヤーの利用によって生成されるプレイログデータ(ブロックログ・テーブル102)を記憶する記憶装置である。音声データファイル装置54は、デジタルコンテンツ・プレーヤーが音声出力装置3に出力する際の音声データを記憶する記憶装置である。
【0072】
プレイログ編集分析データファイル装置55は、プレイログデータから生成される各種のプレイログ編集分析データを記憶する記憶装置である。ユーティリティーファイル装置56は、デジタルコンテンツ・プレーヤー用の支援データやツール類(各種辞書データ等を含む)を記憶する記憶装置である。プレーヤーファイル制御装置57は、プレーヤー制御装置8のコンテンツデータマネージャー84、プレイログマネージャー85およびパーソナルライブラリーマネージャー86等を介して発信される指示を受付け、対応するファイル装置から所要のファイルを取り出したりファイルを格納したりする。
【0073】
[具体例]
以上の説明では、デジタルコンテンツ・プレーヤーの構成と機能概要を主体に説明した。ここでは、利用者が電子出版物のオリジナルデジタルコンテンツを入手し、このオリジナルデジタルコンテンツをデジタルコンテンツ・プレーヤーがプレイコンテンツに変換して再生し、利用者のアクセス履歴および反応履歴を採取して、編集・分析データを入手する一連の具体例について説明する。
【0074】
まず、利用者は、電子出版物のデジタルコンテンツを入手したい場合、既に利用されているインターネットなどのネットワークを通じて、オンラインで入手することができる。このようなデジタルコンテンツの入手機能は、インターネットとの通信機能を有する通信装置6によって実現することができる。利用者が対象となるデジタルコンテンツの入手要求をプレーヤー操作装置1に入力すると、この要求がプレーヤー操作装置1から入出力制御装置7に対して発行され、入出力制御装置7が通信装置6を制御してデジタルコンテンツを入手する。なお、一般のパーソナルコンピュータ(PC)によって入手したものをデジタルコンテンツ・プレーヤーで利用することも可能である。
【0075】
プレーヤー制御装置8のパーソナルライブラリーマネージャー86は、通信装置6を介して入手した電子出版物のデジタルコンテンツ(オリジナルデジタルコンテンツ)をファイル記憶装置5のオリジナルコンテンツファイル装置51に格納する。
【0076】
次に、電子出版物のデジタルコンテンツ(オリジナルデジタルコンテンツ)をデジタルコンテンツ・プレーヤーを介して利用者に表示・表音するためには、デジタルコンテンツ・プレーヤー用のデータ変換処理(イニシャライズ処理)が必要である。このイニシャライズ処理は、プレーヤー制御装置8のイニシャライザー81により実行される。
【0077】
プレーヤー制御装置8のイニシャライザー81は、パーソナルライブラリーマネージャー86およびファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてオリジナルコンテンツファイル装置51から対象となるオリジナルデジタルコンテンツを取り出し、このオリジナルデジタルコンテンツに基づいて図4で説明したようなブロックアクセス制御データを作成する。
【0078】
そして、プレーヤー制御装置8のコンテンツデータマネージャー84は、イニシャライザー81が作成したブロックアクセス制御データを、ファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてプレイコンテンツファイル装置52のブロックデータ・テーブル101に格納すると共に、このブロックアクセス制御データの文字画像データリンクモードデータBD2において、オリジナルデジタルコンテンツから転記したブロックデータにアクセスする方法が指定されている場合には、オリジナルデジタルコンテンツからブロックデータ・テーブル101にブロックデータを転記する。
【0079】
次に、利用者は、プレイコンテンツファイル装置52に格納されたプレイコンテンツ(ブロックデータ・テーブル101)の中から所望のプレイコンテンツをプレーヤー操作装置1によって指定すると共に、所望のアクセス形式(文字画像表示、音声出力、音声出力と文字画像表示の併用など)をプレーヤー操作装置1によって指定して、デジタルコンテンツ・プレーヤーを起動する。
【0080】
プレイコンテンツの選定方法としては、対象となる電子出版物の全てのプレイコンテンツの中から、利用者が指定したジャンルに対応するプレイコンテンツを選定する方法、利用者が指定した分類法に基づいてプレイコンテンツを選定する方法、利用者の日常の利用慣行に順応したプレイコンテンツを選定する方法、利用者の行動の連続性を考慮してプレイコンテンツを選定する方法などがある。このような選定は、プレーヤー制御装置8のエグゼキューター82が、パーソナルライブラリーマネージャー86およびファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてプレイコンテンツファイル装置52を参照することにより実現される。なお、アクセス形式の切り替えは、アクセス開始時のみでなく、アクセス中の任意の時点でも切り替えが可能である。
【0081】
続いて、プレーヤー制御装置8のエグゼキューター82は、入出力制御装置7を通じて文字画像表示装置2と音声出力装置3を制御し、利用者の指定に基づいて選定したプレイコンテンツを利用者が指定したアクセス形式で出力する。例えば、利用者が文字画像表示のみを指定した場合、エグゼキューター82は、当該プレイコンテンツのブロックデータ・テーブル101を参照して、文字画像データリンクモードデータBD2からオリジナルデジタルコンテンツのブロックデータ(文字画像データ)へのリンク情報を取得して、ファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてオリジナルコンテンツファイル装置51からブロックデータを取得し、このブロックデータを文字画像表示装置2に渡す。あるいは、エグゼキューター82は、ブロックデータ・テーブル101の文字情報BD7からブロックデータを取得して文字画像表示装置2に渡す。こうして、文字画像表示装置2の画面にブロックデータが表示される。
【0082】
また、利用者が音声出力のみを指定した場合、エグゼキューター82は、当該プレイコンテンツのブロックデータ・テーブル101を参照して、音声データリンクモードデータBD3から音声データへのリンク情報を取得して、ファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じて音声データファイル装置54から音声データを取得し、この音声データを音声出力装置3に渡す。あるいは、エグゼキューター82は、ブロックデータ・テーブル101の音声データリンクモードデータBD3から音声出力装置3の音声合成手段へのリンク情報を取得し、オリジナルコンテンツファイル装置51から取得した当該プレイコンテンツのブロックデータを音声合成手段に渡す。音声合成手段は、ブロックデータに基づいて音声合成処理を行って音声データを生成する。こうして、音声出力装置3からブロックデータが音声出力される。
【0083】
以上のような文字画像表示の処理と音声出力の処理とを同時に行うことで、文字画像表示と音声出力を併用できることは言うまでもない。また、エグゼキューター82は、利用者が音声出力の速度を指定した場合、入出力制御装置7を通じて音声出力装置3の速度調整手段に利用者が指定した速度を伝え、利用者が音質を指定した場合、音声出力装置3の音質調整手段に利用者が指定した音質を伝える。これにより、音声出力の速度や音質を調整することができる。
【0084】
さらに、利用者は、複数のブロックに跨る再生を自動的に進める自動進行モード、またはブロックごとに再生を手動で進める手動進行モードを指定することが可能である。自動進行モードでは、再生開始、特定ブロックでの一時停止、一時停止からの再生再開、特定ブロックの繰り返し再生といった指定ができ、手動進行モードでは、再生開始、ブロック先頭への戻り、ブロックの繰り返し再生といった指定ができる。エグゼキューター82は、利用者の指定に従ってこれらの処理を行う。
【0085】
図8は最も一般的なアクセス形式における、デジタルコンテンツ・プレーヤーの文字画像表示装置2による画面表示例である。表示中の画面は、サブコンテンツ表示エリア201と文(ブロック)表示エリア202と操作ボタン表示エリア203に分けられる。サブコンテンツ表示エリア201は、書籍のページのイメージでコンテンツを表示するためのエリアである。文(ブロック)表示エリア202は、サブコンテンツ表示エリア201に表示されているコンテンツのうち利用者が現在読んでいる文(ブロック)または音声出力装置3が現在表音している文を強調表示したものである。なお、文(ブロック)表示エリア202に表示されている文が、サブコンチンツ表示エリア201のどこに位置するかをサブコンチンツ表示エリア201の文字の色を変えるなどの手法で識別できるようにしている。
【0086】
次に、利用者は、デジタルコンテンツ・プレーヤーを利用してコンテンツを観賞している最中に、特定のブロックに何らかのマーキングを施したい場合がある。図8の例では、サブコンテンツ表示エリア201に表示されているコンテンツに異なるマークを付けることができる2種類のチェックボタン207,208を操作ボタン表示エリア203に用意している。
【0087】
例えば、利用者は、重要性の大小や印象度の大小などに応じてマーキングを施したい場合に、プレーヤー操作装置1によってチェックボタン207,208を選択操作して、所望の文にマークを付けることができる。なお、アクセス形式として音声出力モードが指定され、音声出力装置3が音声出力している場合には、プレーヤー操作装置1に無線接続されたワイヤレス機器のボタン(機械的なボタンでも音声で操作するボタンでも可)からチェックボタン207,208を選択操作することも可能である。
【0088】
デジタルコンテンツ・プレーヤーで表示したり音声出力したりしている最中に、利用者がチェックボタン207または208を操作すると、プレーヤー制御装置8のエグゼキューター82は、この操作を表示中または音声出力中の文(ブロック)に対する反応動作として認識し、この反応動作に基づいて図5で説明したような反応ログデータを作成する。この反応ログデータには、チェックボタン207または208に対応するマーク付与を示す二次リアクションモードデータPL7が設定される。プレーヤー制御装置8のプレイログマネージャー85は、エグゼキューター82が作成した反応ログデータを、ファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてプレイログデータファイル装置53のブロックログ・テーブル102に格納する。
【0089】
また、利用者は、所望の文にマーク付与しつつプレイコンテンツの再生をそのまま続けさせることができるが、特定の文(ブロック)について割り込み的にその文の細部アクセスに切り替えることも可能である。この場合には、エグゼキューター82が、その細部アクセスに基づいてアクセスログデータを作成する。作成されたアクセスログデータは、反応ログデータと同様にブロックログ・テーブル102に格納される。また、文(ブロック)全体ではなく、文中の特定の言葉にマークを施すことも可能である。この場合もエグゼキューター82によって反応ログデータが採取され、ブロックログ・テーブル102に格納される。
【0090】
また、再生中のブロックデータに付加するメモの作成指示を利用者から受付けた場合、エグゼキューター82は、利用者の指示に応じて文字または音声によるメモデータを作成して、このメモデータを二次リアクションモードデータPL7として設定した反応ログデータを生成し、この反応ログデータをブロックログ・テーブル102に格納する。
【0091】
上述の一連の機能により、利用者がデジタルコンテンツ・プレーヤーを用いて読書を行うと、読書中の利用者の活動状況がプレイログ(アクセスログデータまたは反応ログデータ)として、デジタルコンテンツの1ブロック(1文)単位でプレイログデータファイル装置53に保存される。このプレイログに基づいて、多様な機能を実現することができる。
【0092】
例えば、利用者の1ヶ月分のプレイログを編集・分析すると、電子出版物(書物)ごとの読書時間、分野ごとの読書時間、トータルの読書時間など読書時間に関する分析結果を、利用者ごとまたは複数の利用者が属するグループごとに得ることができる。すなわち、プレーヤー制御装置8のアナライザー83は、プレイログマネージャー85およびファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてプレイログデータファイル装置53のブロックログ・テーブル102の情報を整理、編集、分析して、個人利用者やグループの要請に応じた情報活動分析情報(プレイログ編集分析データ)を生成する。プレイログマネージャー85は、アナライザー83が作成したプレイログ編集分析データを、ファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてプレイログ編集分析データファイル装置55に格納する。
【0093】
また、特定の電子出版物に対する、反応の分析情報を利用者に提供することもできる。例えば、特定の電子出版物について、チェックボタン207によって付与したマークやチェックボタン208によって付与したマークがどれぐらいあるのかを知ることができ、チェックボタン207または208によってマーク付与したブロックのみを再生することも可能である。
【0094】
例えば、利用者がマーク付与したブロックの検索を要求すると、エグゼキューター82は、この要求をアナライザー83に伝える。アナライザー83は、プレイログマネージャー85およびファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてプレイログデータファイル装置53のブロックログ・テーブル102を参照して、マーク付与を示す二次リアクションモードデータPL7が設定されたブロック(テキストブロック番号PL3)を検索し、検索したテキストブロック番号PL3をエグゼキューター82に渡す。
【0095】
エグゼキューター82は、アナライザー83から受け取ったテキストブロック番号PL3を基にブロックデータ・テーブル101を参照して、テキストブロック番号PL3に対応するブロックデータを取得し、このブロックデータを文字画像表示装置2に表示させる。図9は、図8のプレイコンテンツを読み終えたときに、利用者がチェックボタン207,208によってマーク付与した箇所を色を変えて表示したものである。利用者は、一度読んだコンテンツについては、このようなマーキングの箇所だけを復習することができるので、コンテンツの利用度を従来と比較して大幅に高めることが可能になる。
【0096】
また、デジタルコンテンツ・プレーヤーの利用例として、図6の文(ブロック)表示エリア202に英文と和訳文を対応させて再生することも可能である。例えば、著名外国人の経営書の翻訳本が数多く読まれているが、サブコンテンツ表示エリア201と文(ブロック)表示エリア202に英文または日本語訳文のいずれか一方を表示させ、もう一方を音声で出力させることができる。これは、原本と翻訳の対比と判読が容易な味わい方として効果が期待でき、また語学学習用ツールとしても効果が期待できる。このような再生は、英文とそれに対応する日本語訳文のプレイコンテンツが予め用意された状態で、プレーヤー制御装置8のエグゼキューター82が指定されたアクセス形式でプレイコンテンツを出力する機能を利用することで、実現できるものである。
【0097】
また、デジタルコンテンツ・プレーヤーの他の利用例として、翻訳がない原書をデジタルコンテンツ・プレーヤーで再生しているとき、不明な単語に遭遇したような場合に、該当単語を指定して辞書に検索させることも可能である。この場合には、辞書データをユーティリティーファイル装置56に記憶させておく必要がある。
【0098】
プレーヤー制御装置8のエグゼキューター82は、利用者がプレーヤー操作装置1を介して指定した特定箇所(特定フレーズ、用語、単語)を基に、ファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてユーティリティーファイル装置56の辞書を検索し、検索結果をファイル制御装置57から受け取り、受け取った結果を入出力制御装置7を通じて文字画像表示装置2に表示させる。こうして、特定箇所に対する辞書検索の結果を表示させることができる。
【0099】
また、エグゼキューター82は、利用者による辞書検索の指示(特定箇所)と辞書検索の結果を二次リアクションモードデータPL7とする反応ログデータを作成する。プレーヤー制御装置8のプレイログマネージャー85は、エグゼキューター82が作成した反応ログデータを、ファイル記憶装置5のプレーヤーファイル制御装置57を通じてプレイログデータファイル装置53のブロックログ・テーブル102に格納する。これにより、特定箇所にアクセスしたのは何度目か、最近アクセスした特定箇所の一覧はどんなものかなどの情報をブロックログ・テーブル102から取得することができ、利用者の語学学習面での欲求を満たすことができる。
【0100】
なお、辞書のみでなく、自動翻訳ソフトパッケージ(自動翻訳手段)をユーティリティーファイル装置56に登録しておくことも有効である。この場合には、英文のプレイコンテンツに対応するブロックデータ・テーブル101に自動翻訳手段へのリンク情報を設定しておく。エグゼキューター82は、英文と日本語訳文の同時再生が指定された場合、英文のブロックデータに対応するブロックデータ・テーブル101を参照して、自動翻訳手段にアクセスし、この自動翻訳手段に英文のブロックデータを渡す。そして、エグゼキューター82は、自動翻訳手段が生成した日本語訳文のブロックデータを入出力制御装置7を通じて文字画像表示装置2に表示させる。こうして、英文に対する日本語訳文を予め用意することなく、前記英文と日本語訳文の同時再生を実現することができる。
【0101】
また、本実施の形態のデジタルコンテンツ・プレーヤーによれば、出版社による利用者の利用状況の調査も可能である。現在は多くの定期刊行雑誌が出版されており、出版社では利用者の利用状況をアンケートなどで調査している。本実施の形態のデジタルコンテンツ・プレーヤーでは、利用者のアクセス履歴と反応履歴を自動的に採取できることから、この機能を利用して、特定出版物のプレイログデータの提供を利用者に依頼することで、所要の調査が容易に実現できる。これらの調査を容易にするためのユーティリティーソフトウェアをユーティリティーファイル装置56に登録しておくことで、調査を随時または定期的に運用することが可能である。
【0102】
以上のように、本実施の形態では、電子出版物のデジタルコンテンツを対象とする情報活動に関して、利用者のコンテンツアクセスと反応の履歴を逐次採取保存することができ、さらに、この履歴の編集・分析結果を利用者が活用できるようになっているため、紙ベースの出版物、ソフトペーパ化を狙った電子ブックでは満たすことができなかった利用者の欲求を満たすことができる。
【0103】
利用者がデジタルコンテンツにアクセスするということに内在する意味、「情報処理装置であるコンピュータが全て利用者の指示に従って動作しているという事実とその事実をプレイログとして逐一採取させることもできるという事実」を認識してこれを積極的に利用するという本実施の形態のコンセプトは、従来の紙ベースコンテンツや、その延長線上の電子ブックにはないものである。さらに、人間は情報処理活動で質の面ではコンピュータに負けないが、こと、量的側面になると足元にも及ばない。たとえば、プレイログに相当する内容を人間が読書中に採取し、その集約情報をソート、マージすることは、情報処理装置では瞬時でできることでも、人間が同様のことをやろうとしても限度がある。
【0104】
従来は、本は目で読むものというのが常識となっており、この読むという行為に労力を要するため、結果としてコンテンツへの接触機会を逃していた。本実施の形態によれば、文字画像表示機能と音声出力機能の選択が可能になったため、耳が暇な利用者は、いつでも、どこでも、必要な電子出版物のコンテンツを聴くことができるようになり、本当はもっと本を読みたいのだがという利用者の欲求に応え、全体としての読書量の増加効果が期待できる。
【0105】
単純に聞き流すだけなら、これまでにもラジオやカセットテープによる文学書の朗読など例は存在するが、本実施の形態では、聞き流しているときでも、アクセス履歴が採取され、利用者が反応した部分を確実に補足して反応履歴として保存し、必要に応じてその部分に戻ることができるため、利用者は、「ながら聞き」でもマーキングとマーキング箇所の再生が可能となり、読書機会をさらに高める効果が期待できる。
【0106】
従来の紙ベースの読書においては、利用者は、お気に入りの箇所に印を付けるなどして、何かあれば、利用したいという欲求を抱いていた。しかし、実際に利用したいときに直ちに、その本を手元に取り寄せ、印を付けた部分を紐解いてみようとしても、それはかなりの労力を要し、結果的には利用者の欲求は満たされないことが多かった。本実施の形態の機能を利用すれば、利用開始以降に、デジタルコンテンツ・プレーヤーを介してアクセスしたコンテンツについては、文(ブロック)単位でのアクセス履歴と反応履歴が採取保存できるため、利用者の欲求を満たすための労力は極端に低くなるといえる。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、電子出版物のデジタルコンテンツを複数のブロックデータに分割し、このブロックデータを生成元のデジタルコンテンツごとにまとめたプレイコンテンツを作成するプレイコンテンツ作成手段と、利用者が文字画像表示と音声出力のうち少なくとも一方のアクセス形式によってプレイコンテンツにアクセスするためのアクセス制御データを作成するアクセス制御データ作成手段と、利用者が指定したアクセス形式に対応するアクセス制御データに基づいて、利用者が指定したプレイコンテンツを利用者が指定したアクセス形式で再生する再生手段と、プレイコンテンツに対する利用者のアクセス履歴または反応履歴をブロックごとに採取して保存するプレイログ採取保存手段と、記録保存されたアクセス履歴および反応履歴に基づいて利用者個人または複数の利用者が属するグループの情報活動を支援する情報活動支援手段とを設けることにより、電子出版物のデジタルコンテンツを対象とする、読書・聴講などの情報活動に関して、利用者のコンテンツアクセスと反応の履歴を逐次採取保存することができ、さらに、この履歴を単に表示するだけでなく、履歴の編集・分析結果を利用者が活用できるようになっているため、紙ベースの出版物、ソフトペーパ化を狙った電子ブックでは満たすことができなかった利用者の欲求を満たすことができ、読書量の増加効果が期待できる。本発明の機能を利用すれば、利用開始以降に、デジタルコンテンツ・プレーヤーを介してアクセスしたコンテンツについては、文(ブロック)単位でのアクセス履歴と反応履歴が採取保存できるため、利用者の欲求を満たすための労力は極端に低くなるといえる。また、本発明によれば、各個人が、限られた時間の中でどれだけ読書ベースの思考活動ができているのかが明らかになり、いろいろなマイレージ効果も生まれ、人々の読書と思考に関する従来以上の積極性が期待でき、文化活動全般の質・量の好変が期待できる。また、本発明によれば、出版社や作家側にとっても出版物や創作品における利用者の反応をより的確に把握することが可能になり、利用者への還元につながる効果も期待できる。
【0108】
また、アクセス制御データ作成手段が、アクセス制御データをプレイコンテンツのブロックデータごとに作成し、作成したブロックアクセス制御データをブロックデータ・テーブルに登録することにより、プレイコンテンツのデータ様式を規定し、電子出版物のデジタルコンテンツのブロック単位でのアクセスを実現すると共に、文字画像表示や音声出力などのマルチモーダルなアクセスを実現することができる。
【0109】
また、アクセス制御データ作成手段が、プレイコンテンツを構成するブロックデータへのリンク情報を、文字画像表示に対応するブロックアクセス制御データとしてブロックデータ・テーブルに登録することにより、ブロックデータを文字画像表示することができる。
【0110】
また、アクセス制御データ作成手段が、プレイコンテンツを構成するブロックデータを、文字画像表示に対応するブロックアクセス制御データとしてブロックデータ・テーブルに登録することにより、電子出版物のデジタルコンテンツと独立にブロックデータを文字画像表示することができる。
【0111】
また、アクセス制御データ作成手段が、プレイコンテンツを構成するブロックデータを予め音声符号化した音声データへのリンク情報を、音声出力に対応するブロックアクセス制御データとしてブロックデータ・テーブルに登録することにより、ブロックデータを音声出力することができる。
【0112】
また、プレイコンテンツを構成するブロックデータに基づいて音声合成処理を行って音声データを生成する音声合成手段を設け、アクセス制御データ作成手段が、音声合成手段へのリンク情報を、音声出力に対応するブロックアクセス制御データとしてブロックデータ・テーブルに登録することにより、事前の音声符号化と音声データ登録処理を行うことなく、ブロックデータを音声出力することができる。
【0113】
また、再生手段が、利用者からプレイコンテンツの指定を受付けると共に、文字画像表示、音声出力、文字画像表示と音声出力の併用のいずれかのアクセス形式の指定を受付け、指定されたプレイコンテンツとアクセス形式に対応する、ブロックデータ・テーブルに登録されたブロックアクセス制御データを用いて、指定されたプレイコンテンツを指定されたアクセス形式で再生することにより、利用者は再生時の状況に相応しいアクセス形式を選ぶことができる。
【0114】
また、再生手段が、指定されたプレイコンテンツを音声出力する場合に、利用者から音声出力の速度の指定を受付け、指定されたプレイコンテンツを指定された速度で音声出力することにより、利用者は自分の聞き取り能力や好みに合った速度でプレイコンテンツを聴くことができる。
【0115】
また、再生手段が、指定されたプレイコンテンツを音声出力する場合に、利用者から音質の指定を受付け、指定されたプレイコンテンツを指定された音質で音声出力することにより、難聴者や高齢者など聴力に難がある場合でも、利用者は自分の聴力や好みに合った音質でプレイコンテンツを聴くことができる。
【0116】
また、再生手段が、出版物を閲覧するときのイメージでプレイコンテンツを表示するフレーム表示、フレーム内の特定ブロックの強調表示、フレームにおける特定ブロックの位置表示、特定ブロックの文字フォント・文字サイズといったアクセス形式の指定を受付け、指定されたプレイコンテンツを指定されたアクセス形式で再生することにより、利用者は自分が利用し易い表示形式での閲覧が可能になる。
【0117】
また、再生手段が、複数のブロックに跨る再生の自動進行、自動進行中の特定ブロックでの一時停止、一時停止からの再生再開、自動進行における特定ブロックの繰り返し再生、ブロック単位での再生の手動進行、手動進行におけるブロックの再生開始、手動進行におけるブロック先頭への戻り、手動進行におけるブロックの繰り返し再生といったアクセス形式の指定を受付け、指定されたプレイコンテンツを指定されたアクセス形式で再生することにより、利用者はデジタルコンテンツを気軽に鑑賞する場合は自動進行モードを選択し、デジタルコンテンツをじっくり鑑賞したい場合は手動進行モードを選択することができる。
【0118】
また、プレイログ採取保存手段が、プレイコンテンツを構成するブロックデータに対する利用者のアクセス履歴または反応履歴をブロックごとに採取してブロックログ・テーブルに登録保存することにより、プレイコンテンツのブロックに関して採取した利用者のアクセス履歴および反応履歴を事後に利用できる形で登録保存することができ、これをプレイログとして利用者の情報活動への支援機能を実現することができる。
【0119】
また、プレイログ採取保存手段が、再生中のブロックデータの特定箇所に対する利用者からの反応を受付け、この反応の履歴をブロックログ・テーブルに登録保存することにより、デジタルコンテンツのブロック単位(例えば、文単位)での反応履歴の採取、記録、保存が可能となり、利用者に肌理の細かいドキュメント鑑賞支援機能を提供することができる。
【0120】
また、再生中のブロックデータに付加するメモの作成指示を利用者から受付け、利用者の指示に応じて文字または音声によるメモデータを作成するメモ作成手段を設けることにより、再生中のブロックデータにメモを付加したいという利用者の要望に応えることができる。また、プレイログ採取保存手段が、作成されたメモデータを利用者の反応履歴としてブロックログ・テーブルに登録保存することにより、作成されたメモを再利用することができる。
【0121】
また、再生中のブロックデータの特定箇所に対する辞書検索の指示を利用者から受付け、特定箇所について辞書検索を行い、この辞書検索の結果を表示する辞書検索手段を設けることにより、利用者は、例えば英文ドキュメントなどを読んでいるとき、不確かな単語・用語などの特定箇所に遭遇した場合に、この特定箇所について辞書を引くことができる。また、プレイログ採取保存手段が、辞書検索の指示と結果を利用者の反応履歴としてブロックログ・テーブルに登録保存することにより、その特定箇所にアクセスしたのは何度目か、最近アクセスした特定箇所の一覧はどんなものかなどの情報を取得することができ、利用者の語学学習面での欲求を満たすことができる。
【0122】
また、情報活動支援手段が、ブロックログ・テーブルに登録保存されたアクセス履歴および反応履歴に基づいて、利用者の電子出版物全般に対するアクセスおよび反応の傾向、特定の分野に対するアクセスおよび反応の傾向、あるいは特定の電子出版物に対するアクセスおよび反応の傾向を利用者の指示に応じて編集分析し、分析結果を利用者に通知することにより、ブロックログ・テーブルに収納されたアクセス履歴および反応履歴を整理・分析・編集して利用者個人にフィードバックすることができる。これにより、利用者は、逐次、自分の読書履歴の全貌と傾向的特徴などを把握することができる。また、ブロックログ・テーブルには、デジタルコンテンツを特定できる識別情報やそのデジタルコンテンツにおける頁、行、桁などの位置情報がアクセス履歴として保存されているため、必要時には、この位置情報を利用して、いつでも、どの電子出版物でも、任意の箇所に容易に再アクセスすることができる。
【0123】
また、情報活動支援手段が、ブロックログ・テーブルに登録保存されたアクセス履歴および反応履歴を複数の利用者が属するグループ単位で集約し、集約したアクセス履歴および反応履歴に基づいて、グループの電子出版物全般に対するアクセスおよび反応の傾向、特定の分野に対するアクセスおよび反応の傾向、あるいは特定の電子出版物に対するアクセスおよび反応の傾向をグループの指示に応じて編集分析し、分析結果をグループに通知することにより、任意のグループ内でのアクセス動向と反応動向を整理・分析・編集してグループにフィードバックすることができる。グループでの反応分析結果は、出版社や発行社側へのより効果的なフィードバック情報としても利用することができる。これは、複数の利用者のアクセス履歴および反応履歴をブロックログ・テーブルによって規格化していることで可能になるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における説明手順を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態となるデジタルコンテンツ・プレーヤーの実現形態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態となるデジタルコンテンツ・プレーヤーの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるブロックデータ・テーブルの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるブロックログ・テーブルの構成を示す図である。
【図6】図3のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおけるプレーヤー制御装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図3のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおけるファイル記憶装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態における画面表示の1例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態における画面表示の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1…プレーヤー操作装置、2…文字画像表示装置、3…音声出力装置、4…音声入力装置、5…ファイル記憶装置、6…通信装置、7…入出力制御装置、8…プレーヤー制御装置、51…オリジナルコンテンツファイル装置、52…プレイコンテンツファイル装置、53…プレイログデータファイル装置、54…音声データファイル装置、55…プレイログ編集分析データファイル装置、56…ユーティリティーファイル装置、57…プレーヤーファイル制御装置、81…イニシャライザー、82…エグゼキューター、83…アナライザー、84…コンテンツデータマネージャー、85…プレイログマネージャー、86…パーソナルライブラリーマネージャー。

Claims (17)

  1. 電子出版物のデジタルコンテンツを複数のブロックデータに分割し、このブロックデータを生成元のデジタルコンテンツごとにまとめたプレイコンテンツを作成するプレイコンテンツ作成手段と、
    利用者が文字画像表示と音声出力のうち少なくとも一方のアクセス形式によって前記プレイコンテンツにアクセスするためのアクセス制御データを作成するアクセス制御データ作成手段と、
    利用者が指定したアクセス形式に対応するアクセス制御データに基づいて、利用者が指定したプレイコンテンツを利用者が指定したアクセス形式で再生する再生手段と、
    前記プレイコンテンツに対する利用者のアクセス履歴または反応履歴をブロックごとに採取して保存するプレイログ採取保存手段と、
    記録保存されたアクセス履歴および反応履歴に基づいて利用者個人または複数の利用者が属するグループの情報活動を支援する情報活動支援手段とを有することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  2. 請求項1記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、前記アクセス制御データ作成手段は、前記アクセス制御データを前記プレイコンテンツのブロックデータごとに作成し、作成したブロックアクセス制御データをブロックデータ・テーブルに登録することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  3. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、前記アクセス制御データ作成手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータへのリンク情報を、前記文字画像表示に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  4. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、前記アクセス制御データ作成手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータを、前記文字画像表示に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  5. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記アクセス制御データ作成手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータを予め音声符号化した音声データへのリンク情報を、前記音声出力に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  6. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記プレイコンテンツを構成するブロックデータに基づいて音声合成処理を行って音声データを生成する音声合成手段を有し、
    前記アクセス制御データ作成手段は、前記音声合成手段へのリンク情報を、前記音声出力に対応する前記ブロックアクセス制御データとして前記ブロックデータ・テーブルに登録することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  7. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記再生手段は、利用者からプレイコンテンツの指定を受付けると共に、文字画像表示、音声出力、文字画像表示と音声出力の併用のいずれかのアクセス形式の指定を受付け、指定されたプレイコンテンツとアクセス形式に対応する、前記ブロックデータ・テーブルに登録されたブロックアクセス制御データを用いて、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定されたアクセス形式で再生することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  8. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記再生手段は、前記指定されたプレイコンテンツを音声出力する場合に、利用者から音声出力の速度の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定された速度で音声出力することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  9. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記再生手段は、前記指定されたプレイコンテンツを音声出力する場合に、利用者から音質の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定された音質で音声出力することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  10. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記再生手段は、出版物を閲覧するときのイメージで前記プレイコンテンツを表示するフレーム表示、前記フレーム内の特定ブロックの強調表示、前記フレームにおける前記特定ブロックの位置表示、前記特定ブロックの文字フォント・文字サイズといったアクセス形式の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定されたアクセス形式で再生することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  11. 請求項2記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記再生手段は、複数のブロックに跨る再生の自動進行、自動進行中の特定ブロックでの一時停止、前記一時停止からの再生再開、自動進行における特定ブロックの繰り返し再生、ブロック単位での再生の手動進行、手動進行におけるブロックの再生開始、手動進行におけるブロック先頭への戻り、手動進行におけるブロックの繰り返し再生といったアクセス形式の指定を受付け、前記指定されたプレイコンテンツを前記指定されたアクセス形式で再生することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  12. 請求項1記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記プレイログ採取保存手段は、前記プレイコンテンツを構成するブロックデータに対する利用者のアクセス履歴または反応履歴をブロックごとに採取してブロックログ・テーブルに登録保存することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  13. 請求項12記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記プレイログ採取保存手段は、再生中のブロックデータの特定箇所に対する利用者からの反応を受付け、この反応の履歴を前記ブロックログ・テーブルに登録保存することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  14. 請求項12記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    再生中のブロックデータに付加するメモの作成指示を利用者から受付け、利用者の指示に応じて文字または音声によるメモデータを作成するメモ作成手段を有し、
    前記プレイログ採取保存手段は、前記作成されたメモデータを利用者の反応履歴として前記ブロックログ・テーブルに登録保存することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  15. 請求項12記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    再生中のブロックデータの特定箇所に対する辞書検索の指示を利用者から受付け、前記特定箇所について辞書検索を行い、この辞書検索の結果を表示する辞書検索手段を有し、
    前記プレイログ採取保存手段は、前記辞書検索の指示と結果を利用者の反応履歴として前記ブロックログ・テーブルに登録保存することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  16. 請求項12記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記情報活動支援手段は、前記ブロックログ・テーブルに登録保存されたアクセス履歴および反応履歴に基づいて、利用者の電子出版物全般に対するアクセスおよび反応の傾向、特定の分野に対するアクセスおよび反応の傾向、あるいは特定の電子出版物に対するアクセスおよび反応の傾向を利用者の指示に応じて編集分析し、分析結果を利用者に通知することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
  17. 請求項12記載のデジタルコンテンツ・プレーヤーにおいて、
    前記情報活動支援手段は、前記ブロックログ・テーブルに登録保存されたアクセス履歴および反応履歴を複数の利用者が属するグループ単位で集約し、集約したアクセス履歴および反応履歴に基づいて、前記グループの電子出版物全般に対するアクセスおよび反応の傾向、特定の分野に対するアクセスおよび反応の傾向、あるいは特定の電子出版物に対するアクセスおよび反応の傾向を前記グループの指示に応じて編集分析し、分析結果を前記グループに通知することを特徴とするデジタルコンテンツ・プレーヤー。
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