JP2004117523A - 液晶表示セル、液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及び液晶表示セルの製造方法 - Google Patents
液晶表示セル、液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及び液晶表示セルの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004117523A JP2004117523A JP2002277428A JP2002277428A JP2004117523A JP 2004117523 A JP2004117523 A JP 2004117523A JP 2002277428 A JP2002277428 A JP 2002277428A JP 2002277428 A JP2002277428 A JP 2002277428A JP 2004117523 A JP2004117523 A JP 2004117523A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- crystal display
- seal portion
- display cell
- crystal material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
【課題】表示部に気泡の残存や未注入部がないうえ、基板に変形のない高品位な液晶表示セルとその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも一方が透明である一対の電極基板11、12を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して矩形枠状に塗布されたシール部13で貼り合わせ、該間隙内に液晶材料を常圧下で注入して形成される液晶表示セルであって、該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口14として使用される複数の開口部が設けられ、該注入口14が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口15として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、該排気口15は、前記他の1辺のシール部のうち、前記注入口14から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも一方が透明である一対の電極基板11、12を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して矩形枠状に塗布されたシール部13で貼り合わせ、該間隙内に液晶材料を常圧下で注入して形成される液晶表示セルであって、該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口14として使用される複数の開口部が設けられ、該注入口14が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口15として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、該排気口15は、前記他の1辺のシール部のうち、前記注入口14から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、液晶表示セル、その液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及びその液晶表示セルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は種々の分野において表示装置として広く使用されている。特に薄型・軽量・低消費電力の特徴を活かし、携帯電話やPDAなどのモバイルディスプレイ分野において、幅広く使用されている。これらの分野では、更なるディスプレイの薄型・軽量化が望まれている。これに対し、その重量の大半を占める基板の軽量化として、ガラス基板の薄板化やプラスチック基板を用いた液晶パネルの開発が進んでいる。
【0003】
ところが、このような液晶ディスプレイを作製するに際し、新たな問題が発生している。液晶ディスプレイを作製する工程のうち、注入工程は最終的な表示特性を決定する重要な工程であり、一般的には真空注入方式が採用されている。
【0004】
真空注入方式は、真空容器内で空セル内を排気し、その状態で注入口を液晶に浸した後常圧に戻し、セル内に液晶を満たす方法である。比較的剛直な基板、例えば1.1mm厚のガラス基板を使用する場合には、空セル内に存在するガスの排気は容易であるが、0.4mm厚以下の薄いガラスやプラスチックのような柔軟性に富む基板をセルの少なくとも一方の基板として使用する場合は、真空注入法では空セル内外の気圧差による基板の変形が生じやすい。すなわち、真空容器内を減圧する際には、空セル内よりも外気がより早く真空度が高くなる。その結果、一時的ではあるがセルギャップは、常圧時に比べ非常に厚くなる。その際に、セルギャップを均一に保つための球状のスペーサが移動してしまい、スペーサが表示面内で均一に存在しないために液晶注入完了時にセルギャップが不均一になる。そのため、表示装置の品質の低下を招くことになる。
【0005】
また、減圧時にセルギャップが非常に厚くなることにより、一対の基板を貼り合わせているシール部周辺に力が集中してかかり、シールが剥がれてしまうこともあり、注入処理が不可能となる。
【0006】
一方、注入口を液晶に浸し常圧に戻してセル内部に液晶を注入する際は、セル内よりも外気がより早く常圧に戻り、注入時のセルギャップは常圧時のそれと比べ非常に薄くなってしまう。その結果、注入時に液晶がセル内部に浸透し難くなり、空セル内部を液晶で満たすには非常に長い時間を要してしまうという問題がある。
【0007】
更にこのとき、基板が変形し易いために、セルギャップを一定に保つための球状のプラスチックスペーサや柱状スペーサとの接触部分やシール部近傍の基板に集中して圧力がかかり、そこで基板の変形が発生し、気圧差が大きい場合には、基板にスペーサがめり込むこともある。このように一旦生じた基板の変形は、セル内部に液晶材が満たされた後も残存することになり、その結果、基板の変形はセルギャップムラとなり、表示品位の低下を招く。
【0008】
前記真空注入法の問題点を回避するために、常圧注入法が採用されている。常圧注入法は、常圧で空セルの注入口を液晶材料に浸し、毛細管現象を利用してセル内に液晶を満たす方法である。
【0009】
このような常圧注入法に使用されるセルは、そのシールパターンが真空注入用のセルのそれと異なっている。
【0010】
即ち、毛細管現象を利用した常圧注入用のセルでは、液晶材料に浸される注入口以外に、セル内部のガスをセル外に放出する排気口が設けられている。その排気口は、毛細管現象にて液晶がセル内部に満たされ、セル内部から気泡が除去された状態ではじめて封止され、同時に注入口も塞がれる。前記従来技術によると注入口数ならびに排気口数を増やすことによって、セル内部のガスを効率よく排気することができるとされている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−95069号公報
【特許文献2】
特開平8−201821号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術に示されるように排気口を複数個設けても、効率よくセル内部のガスの排気ができず、液晶未注入領域が発生してしまうことがある。このような不具合は次の理由により発生する。
【0013】
空セル内に液晶材が浸含していく際に、ある注入口に着目すると、液晶材はその注入口を中心にほぼ同心円状に浸透していく。従って、複数の注入口を設けている場合、隣り合う2つの注入口から注入された液晶が合流する領域、即ち、空セルの注入口を垂直方向真上から液晶材料に浸した場合、2つの注入口に挟まれたシール部の中心を通りシール部に垂直な線上の領域は、注入口側に窪んだ液端面を形成する。一方、前記注入口の中心を通り、シール部に垂直な線上の領域は、排気口側に膨出した液端面を形成する。
【0014】
よって、液晶材料の注入が進み、前記突出した液端面が注入口と対向するシール部に達したとき、前記窪んだ液端面を形成する領域は、該対向するシール部への到達が遅れ、該シール部との間に気泡を形成することとなる。更に液晶材料の注入が進むと、この気泡が残存してしまい、未注入部が生じたまま排気口が液晶材料で塞がれてしまうことになる。その結果、このようなセルを表示装置として使用した場合、未注入部が表示不良等の原因となってしまう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記問題点を解決するために、以下に示す手段を講じた。
【0016】
即ち、本発明は、TFT(Thin Film Transister)を有するアレイ基板やCF(Color Filter)基板などの電極基板であって、少なくとも一方が透明である一対の基板を電極が向かい合うように、所定間隙を保持して矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせて空セルを形成し、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セル、その液晶表示セルを用いた液晶表示装置、及び液晶表示セルの製法に関する。
【0017】
具体的に、請求項1に係る発明は、少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して周辺部に塗布されたシール部で貼り合わせて、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、該シール部には注入口として使用される複数の開口部と、排気口として使用される複数の開口部が設けられ、該排気口は、前記シール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられていることを特徴とする。
【0018】
このように構成されることにより、注入された液晶材料が排気口の設けられるシール部へ到達するのが遅い部位に気泡が閉じ込まれることなく、セル内に液晶材料を完全に注入することができる。
【0019】
請求項2に係る発明は、少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して周辺部に矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせて、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口として使用される複数の開口部が設けられ、該注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、該排気口は、前記他の1辺のシール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられていることを特徴とする。
【0020】
このように構成されることにより、注入口が設けられたシール部に対向する他の1辺のシール部に排気口が形成されている場合においても、注入された液晶材料が排気口の設けられるシール部へ到達するのが遅い部位に気泡が閉じ込まれることなく、セル内に完全に液晶材料を注入することができる。
【0021】
請求項3に係る発明は、少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して周辺部に矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせて、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口として使用される複数の開口部が設けられ、該注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、該排気口は、前記複数の注入口のうち隣り合う2つの注入口の各中心位置から等距離にある点を結んだ直線が前記他の1辺のシール部と交差する部位に設けられていることを特徴とする。
【0022】
このように構成されることにより、前記複数の注入口のうち隣り合う2つの注入口の各中心位置から等距離にある点を結んだ直線上に前記窪んだ液端面が形成されるが、該直線と前記対向するシール部との交差する部位に排気口が設けられているため、前記窪んだ液端面を形成する領域と前記シール部との間に気泡が閉じ込まれることなく、セル内に完全に液晶材料を注入することができる。
【0023】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の液晶表示セルであって、前記排気口は、注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部の両端のコーナー部にも設けられていることを特徴とする。
【0024】
このように構成されることにより、液端面の到達が遅れ、気泡の生じ易いシール部のコーナー部に気泡が閉じ込まれるこがなく、完全にセル内に液晶材料を注入することができる。
【0025】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載された液晶表示セルであって、前記一対の基板のうち少なくとも1つの基板は、その端面が、上記注入口と排気口とに隣接する各シール部の少なくとも一部あるいは全長にわたり、該シール部の外側端面と一致するように、あるいは該シール部上に位置するように貼り合わされたことを特徴とする。
【0026】
本発明のように構成されることにより、前記表示部の外側に液晶材料が導通する隙間部が形成されないため、前記問題を解決することができる。
【0027】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載された液晶表示セルの製造方法であって、前記一対の電極基板がシール部で貼り合わされ注入口と排気口が設けられた空セルと貯留された液晶材料とを加熱して所定温度に保持した状態で、前記注入口を貯留された液晶材料に浸してセル内に液晶材料を注入することを特徴とする。
【0028】
このように構成されることにより、液晶材料の粘度が低下し、従来、長時間を要していた液晶材料の注入時間を短縮することができる。
【0029】
【本発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、具体的に実施例を挙げ、図面を参照して説明する。
【0030】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例に係る液晶表示セルのシールパターンを示す図である。図1において、例えば、セルサイズは15インチであり、少なくとも一方が透明な電極が形成されている一対の電極基板11、12をシール材を用いて貼り合わせたものである。前記電極基板11、12は、例えば、TFT素子を有するアレイ基板やCF基板等である。両電極基板11、12の対向面には、それぞれ配向膜が形成され、ラビング処理などの配向処理が施されている。両電極基板間には、例えばセルギャップを5μmで一定に間隔に保持するために、球状あるいは柱状のスペーサが均一に散布されている。
【0031】
液晶表示セルの表示領域16を区画するシール部13は、エポキシ樹脂系接着剤からなるシール材を用いて、スクリーン印刷などにより所定の形状に形成される。ここで、表示領域16とは、画素電極が配列する領域や画素電極に駆動電圧を印可するための配線が敷設された領域などシール部13によって区画された内側の領域のすべてをいう。
【0032】
シール部13の形状は、一対の短辺13aと一対の長辺13bからなる矩形枠状であって、本実施形態において、その幅は1.5mmで厚みは5〜7μmである。シール部13の1つの短辺13aの両端部には、注入口14として使用される開口部が2箇所形成されている。本実施例において、該注入口14の長さはそれぞれ20mmである。
【0033】
注入口14が形成された短辺13aに対向する他の短辺(以下、「対辺」ともいう。)13a′には、排気口15として使用される開口部が形成される。本実施例において、該排気口15の長さは60mmである。該排気口15は、前記シール部13の短辺13a′のうち、前記注入口14から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられている。即ち、本実施例においては、図2に示すように、前記各注入口14から注入された液晶材料は、各注入口14を中心とする略同心円状に表示部16の隙間内部に浸透してゆく。従って、両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上付近を流れる液晶材料は、他の領域を流れる液晶材料よりも排気口15が設けられているシール部13a′へ到達するのが遅れる。
【0034】
そこで、本実施例において、排気口15は、前記中心線17が、前記注入口14が設けられた短辺13aに対向する短辺13a′と交わる点にその中心が位置するように設けられている。
【0035】
前記電極基板11、12をシール部13で貼り合わせ、空セルを形成する。該空セルの注入口14を貯留された液晶材料に浸すことにより、液晶材料が毛細管現象によって表示部16の隙間内部に注入される。各注入口14を中心に同心円状に浸透した液晶材料は、前記中心線17付近で合流し、排気口15が設けられたシール部13a′に向かって浸透してゆく。
【0036】
図2に示すように、合流した液晶材料の液端面18は、隙間内部のガスを排気口15から押し出しながら、前記中心線17付近が窪んだ形を保って浸透を続ける。そして、該液端面18の両端部は、前記窪んだ部位よりも早く前記短辺13a′の両端部付近に到達する。
【0037】
液端面18は、該短辺13a′の両端部からその中心に向かって徐々に到達してゆき、それに伴い、液端面18の窪んだ領域に残留するガスを前記排気口15から押し出して排気する。
【0038】
前記空セルを貯留された液晶材料に浸す際、液晶材料、空セルを形成する基板11、12及び注入作業が行なわれる雰囲気を例えば70℃程度に加熱しておくことが好ましい。このように加熱しながら、液晶材料を注入することにより、液晶材料の粘度が下がり、注入時間を短縮することができる。
【0039】
液晶表示セルの表示領域16が液晶材料で満たされると、注入口14ならびに排気口15は、紫外線硬化樹脂等で封止される。
【0040】
このように形成された液晶表示セルは、モジュール工程において液晶ドライバ回路やその他必要な部品、材料が組み込まれて液晶表示装置として構成される。
【0041】
本実施例に係る液晶表示セルにおいて、注入口14が設けられているシール部13aの一辺に対し、向かい合う短辺13a′に排気口15を前記各注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上にその中心がくるように設けたことにより、シール部13で区画される表示領域16内に気泡が残ることなく、均一に液晶材料を注入することができる。この液晶表示セルを使用した液晶表示装置は、全体に均一でムラのないセルギャップを保持でき、気泡や未注入部がセル内部に残存することもない。従って、高品位で信頼性の高い液晶表示装置を得ることができる。
【0042】
尚、図3は、実施例1の変形例を示す図である。このようなシールパターンにおいても、同様に、気泡がセル内部に残存しない良好な液晶表示装置が得られた。
【0043】
(比較例)
図4に示す比較例において、注入口14は、シール部13の1つの短辺13aの両端部付近に設けられている。一方、排気口15は、注入口14が設けられている短辺13aに向かい合う対辺13a′の両端部付近に設けられている。このように形成された空セルを貯留された液晶材料に浸すと、液晶材料は両注入口14から毛細管現象によってセル内に浸透してゆく。液晶材料は、各注入口14から同心円状に浸透してゆき、両注入口から等距離にある点を結んだ中心線上で合流する。合流した液晶材料の液端面18は、前記中心線17付近で窪んだ形状を形成し、対辺13a′に向かって浸透してゆく。該液端面18の両端部が対辺13a′に到達すると、液端面18の窪んだ領域と対辺13a′との間に気泡が閉じ込まれてしまい、未注入部19が生じてしまう。
【0044】
このような未注入部19は、液晶表示に悪影響を及ぼし、液晶表示装置の品位と信頼性を低下させる原因となる。
【0045】
(実施例2)
図5は、本発明の他の実施例に係る液晶表示セルのシールパターンを示す図である。シールパターン以外は実施例1と同様に形成される。
【0046】
本実施例において、前記シール部13の1つの短辺13aには、注入口14として2箇所の開口部が設けられている。各開口部は、該辺13aを4等分する点のうち、2等分点以外の点付近を中心としている。一方、排気口15は、注入口14が設けられた短辺13aに向かい合う短辺13a′の両端部、及び両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17が該短辺13a′と交わる部位の3箇所に設けられている。
【0047】
図6に示すように、本実施例に係る空セルの注入口14を貯留された液晶材料に浸すと、液晶材料は毛細管現象によって表示領域16の隙間内部に浸透してゆく。液晶材料は、各注入口14を中心とする略同心円状に浸透してゆき、両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上で合流する。合流した液晶材料の液端面18は、その両端部と前記中心線付近が窪み、前記注入口14に正対する付近が膨出した形状を形成し、対辺13a′に向かって浸透してゆく。液端面18の膨出した領域が対辺に到達すると、液端面18は、到達した領域からその両側に向かって液端面18の窪んだ領域に残留するガスを前記排気口15から押し出して排気する。
【0048】
前記空セルを貯留された液晶材料に浸す際、液晶材料、空セルを形成する基板11、12及び注入作業が行なわれる雰囲気を、例えば70℃程度に加熱しておくことが好ましい。このように加熱しながら、液晶材料を注入することにより、液晶材料の粘度が下がり、迅速に注入することができる。
【0049】
液晶表示セルの表示領域16が液晶材料で満たされると、注入口14ならびに排気口15は、紫外線硬化樹脂等で封止される。
【0050】
このように形成された液晶表示セルは、モジュール工程において液晶ドライバ回路やその他必要な部品、材料が組み込まれて液晶表示装置となる。
【0051】
本実施例に係る液晶表示セルは、注入口14が設けられたシール部13の短辺13aに対向する他の短辺13a′のコーナー部にも排気口15が設けられているため、コーナー部付近においても気泡が残留することがなく、均一に液晶材料を注入することができる。この液晶表示セルを使用した液晶表示装置は、全体に均一でムラのないセルギャップを保持でき、気泡や未注入部がセル内部に残存することもない。従って、高品位で信頼性の高い液晶表示装置を得ることができる。
【0052】
図6に、実施例2において、液晶材料が空セル内に浸透していく様子を示す。
【0053】
(実施例3)
図7は、本発明の他の実施例に係る液晶表示セルのシールパターンを示す図である。シールパターンの形状以外は実施例1と同様に形成される。
【0054】
本実施例において、前記シール部13の1つの短辺13aには、注入口14として2箇所の開口部が設けられている。各開口部は、該辺13aを4等分する点のうち、2等分点以外の点付近を中心としている。
【0055】
本実施例では、排気口15は、前記実施例1、2とは異なり、排気口15の中心が、2つの注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上から外れた位置に設けられている。また、該排気口15は、前記中心線17を跨ぐように配置されている。更にこの排気口15が形成された短辺13a′の両端部には、他の排気口15が形成されている。
【0056】
このように形成された空セルの注入口14を貯留された液晶材料に浸すと、注入口14から液晶材料が毛細管現象によって表示領域16のセルギャップ内に浸透してゆく。液晶材料は、各注入口14を中心とする略同心円状に浸透してゆき、両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上で合流する。合流した液晶材料の液端面18は、その両端部と前記中心線17付近が窪み、前記注入口14に正対する付近が膨出した形状を形成し、対辺13a′に向かって浸透してゆく。液端面18の膨出した領域が対辺13a′に到達すると、液端面18は、実施例2と同様に到達した領域からその両側に向かって液端面18の窪んだ領域に残留するガスを前記排気口15から押し出して排気する。
【0057】
前記空セルを貯留された液晶材料に浸す際、液晶材料、空セルを形成する基板11、12及び注入作業が行なわれる雰囲気を例えば70℃程度に加熱しておくことが好ましい。このように加熱しながら、液晶材料を注入することにより、液晶材料の粘度が下がり、迅速に注入することができる。
【0058】
液晶表示セルの表示領域16が液晶材料で満たされると、注入口14ならびに排気口15は、紫外線硬化樹脂等で封止される。
【0059】
このように形成された液晶表示セルは、モジュール工程において液晶ドライバ回路やその他必要な部品、材料が組み込まれて液晶表示装置として構成される。
【0060】
本実施例に係る液晶表示セルは、排気口15の中心が、2つの注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上から外れた位置に形成されている。しかし、該排気口15は、前記中心線17を跨ぐように配置されているため、シール部13と液晶材料の液端面18の間に気泡が残存することがない。また、コーナー部にも排気口15が設けられているため、該コーナー部に気泡が残存することもない。従って、液晶表示セルの表示領域16全体に均一に液晶材料を注入することができ、高品位で信頼性の高い液晶表示装置を得ることができる。
【0061】
図8に、実施例2において、液晶材料が空セル内に浸透してゆく様子を示す。
【0062】
以上の各実施例では、注入口14は2箇所に設けられているが、注入口14の数は2箇所に限定されるものではなく、複数個であれば良い。
【0063】
前記各実施例において、前記一対の基板のうち少なくとも1つの基板は、その端面が、上記注入口と排気口とに隣接する各シール部の少なくとも一部あるいは全長にわたり、該シール部の外側端面と一致するように貼り合わされることも可能である。更に、前記一対の基板のうち少なくとも1つの基板は、その端面が、上記注入口と排気口とに隣接する各シール部の少なくとも一部あるいは全長にわたり、該シール部上に位置するように貼り合わせることも可能である。
【0064】
図9に示す実施例では、液晶表示セルの表示領域16を区画するシール部13は、一対の短辺13aと一対の長辺13bからなる矩形枠状であって、シール部13の1つの短辺13aの両端部には、注入口14として使用される開口部が2箇所形成されている。注入口14が形成された短辺13aに対向する他の短辺13a′には、排気口15として使用される開口部が形成される。
【0065】
本実施例において、前記一対の電極基板11、12のうち、一方の基板は、その端部が、上記注入口14と排気口15とに隣接するシール部13の長辺13bの外側端面と一致している。
【0066】
このように構成されることにより、前記表示領域16を区画する長辺13bの外側には、液晶材料が浸透する基板隙間部が形成されない。従って、液晶表示セルの表示領域16の外側への液晶材料のまわり込みを防止することができる。それにより、液晶材料が、表示領域16内に充填されるよりも早く該表示領域16の外側から排気口15へ流れ込み、排気口15を外側から塞いでしまうといった不具合もないうえ、液晶材料のロスを削減することができる。
【0067】
図10に示す実施例では、排気口15が設けられているシール部短辺13a′の外側端面の一部が、前記一対の電極基板11、12のうち、一方の基板11の端部と一致しているものである。
【0068】
このように構成されることにより、前記表示領域16を区画するシール部13の外側に形成される基板隙間部が、排気口15の手前で途切れるため、液晶材料が排気口15へまわり込むのを防止することができる。それにより、液晶材料が、表示領域16内に充填されるよりも早く該表示領域16の外側から排気口15へ流れ込み、排気口15を外側から塞いでしまうといった不具合もないうえ、液晶材料のロスを削減することができる。
【0069】
以上、各実施例では、液晶材料種や液晶表示モード、セルを構成する全ての材料を制限するものではなく、いずれの液晶表示装置の作成に係るものであり、ムラがなくセル内残存気泡のない均一な液晶表示セルを得ることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明に係る液晶表示セルは、シール部の一辺に複数個の注入口が設けられ、注入口が配されている辺に対向する辺に排気口が設けられ、該排気口は、前記他の1辺のシール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられている。そのため、液晶材料が注入口から注入された場合、シール部と液晶材料の液端面に気泡が残留することがない。
【0071】
また、本発明において常圧注入法を適用するため、液晶表示セルを形成する電極基板が合成樹脂製であって、薄く柔軟な場合であっても、基板に撓みやスペーサによる変形が生じることがない。
【0072】
従って、本発明に係る液晶セルを用いた液晶表示装置は、高品位であって高い信頼性を発揮することができる。
【0073】
本発明に係る液晶表示装置において、シール部13の外側に液晶材料が回り込む基板間隙間を形成しないように構成することで、液晶材料が表示部の外側から排気口へまわり込むことを防止することができる。従って、液晶材料が排気口を外側から塞いでしまうといった不具合がないため製造工程上有利である。更に、液晶材料のロスを削減することができ、製造コストを低減することも可能である。
【0074】
本発明の係る液晶表示セルの製造方法によれば、表示領域内に気泡や未注入部がなく、しかもセルギャップが均一で基板に変形のない極めて高品位の液晶表示セルを得ることができる。更に、液晶材料を注入する際、液晶材料や基板など加熱することにより、液晶材料の注入速度を速めることができ、製造工程上も有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図2】本発明の実施例1に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図3】実施例1の変形例に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図4】本発明の比較例に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図5】本発明の実施例2に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図6】本発明の実施例2に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図7】本発明の実施例3に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図8】本発明の実施例3に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図9】本発明の実施例1において、シール部の外周端部と基板端部とを一部一致させた液晶セルの模式図である。
【図10】本発明の実施例1において、シール部の外周端部と基板端部とを一部一致させた他の液晶セルの模式図である。
【符号の説明】
11 基板
12 基板
13 シール部
13a 短辺
13b 長辺
14 注入口
15 排気口
16 表示領域
17 中心線
18 注入時の液晶材料の液端面
19 未注入部
【産業上の利用分野】
本発明は、液晶表示セル、その液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及びその液晶表示セルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は種々の分野において表示装置として広く使用されている。特に薄型・軽量・低消費電力の特徴を活かし、携帯電話やPDAなどのモバイルディスプレイ分野において、幅広く使用されている。これらの分野では、更なるディスプレイの薄型・軽量化が望まれている。これに対し、その重量の大半を占める基板の軽量化として、ガラス基板の薄板化やプラスチック基板を用いた液晶パネルの開発が進んでいる。
【0003】
ところが、このような液晶ディスプレイを作製するに際し、新たな問題が発生している。液晶ディスプレイを作製する工程のうち、注入工程は最終的な表示特性を決定する重要な工程であり、一般的には真空注入方式が採用されている。
【0004】
真空注入方式は、真空容器内で空セル内を排気し、その状態で注入口を液晶に浸した後常圧に戻し、セル内に液晶を満たす方法である。比較的剛直な基板、例えば1.1mm厚のガラス基板を使用する場合には、空セル内に存在するガスの排気は容易であるが、0.4mm厚以下の薄いガラスやプラスチックのような柔軟性に富む基板をセルの少なくとも一方の基板として使用する場合は、真空注入法では空セル内外の気圧差による基板の変形が生じやすい。すなわち、真空容器内を減圧する際には、空セル内よりも外気がより早く真空度が高くなる。その結果、一時的ではあるがセルギャップは、常圧時に比べ非常に厚くなる。その際に、セルギャップを均一に保つための球状のスペーサが移動してしまい、スペーサが表示面内で均一に存在しないために液晶注入完了時にセルギャップが不均一になる。そのため、表示装置の品質の低下を招くことになる。
【0005】
また、減圧時にセルギャップが非常に厚くなることにより、一対の基板を貼り合わせているシール部周辺に力が集中してかかり、シールが剥がれてしまうこともあり、注入処理が不可能となる。
【0006】
一方、注入口を液晶に浸し常圧に戻してセル内部に液晶を注入する際は、セル内よりも外気がより早く常圧に戻り、注入時のセルギャップは常圧時のそれと比べ非常に薄くなってしまう。その結果、注入時に液晶がセル内部に浸透し難くなり、空セル内部を液晶で満たすには非常に長い時間を要してしまうという問題がある。
【0007】
更にこのとき、基板が変形し易いために、セルギャップを一定に保つための球状のプラスチックスペーサや柱状スペーサとの接触部分やシール部近傍の基板に集中して圧力がかかり、そこで基板の変形が発生し、気圧差が大きい場合には、基板にスペーサがめり込むこともある。このように一旦生じた基板の変形は、セル内部に液晶材が満たされた後も残存することになり、その結果、基板の変形はセルギャップムラとなり、表示品位の低下を招く。
【0008】
前記真空注入法の問題点を回避するために、常圧注入法が採用されている。常圧注入法は、常圧で空セルの注入口を液晶材料に浸し、毛細管現象を利用してセル内に液晶を満たす方法である。
【0009】
このような常圧注入法に使用されるセルは、そのシールパターンが真空注入用のセルのそれと異なっている。
【0010】
即ち、毛細管現象を利用した常圧注入用のセルでは、液晶材料に浸される注入口以外に、セル内部のガスをセル外に放出する排気口が設けられている。その排気口は、毛細管現象にて液晶がセル内部に満たされ、セル内部から気泡が除去された状態ではじめて封止され、同時に注入口も塞がれる。前記従来技術によると注入口数ならびに排気口数を増やすことによって、セル内部のガスを効率よく排気することができるとされている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−95069号公報
【特許文献2】
特開平8−201821号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術に示されるように排気口を複数個設けても、効率よくセル内部のガスの排気ができず、液晶未注入領域が発生してしまうことがある。このような不具合は次の理由により発生する。
【0013】
空セル内に液晶材が浸含していく際に、ある注入口に着目すると、液晶材はその注入口を中心にほぼ同心円状に浸透していく。従って、複数の注入口を設けている場合、隣り合う2つの注入口から注入された液晶が合流する領域、即ち、空セルの注入口を垂直方向真上から液晶材料に浸した場合、2つの注入口に挟まれたシール部の中心を通りシール部に垂直な線上の領域は、注入口側に窪んだ液端面を形成する。一方、前記注入口の中心を通り、シール部に垂直な線上の領域は、排気口側に膨出した液端面を形成する。
【0014】
よって、液晶材料の注入が進み、前記突出した液端面が注入口と対向するシール部に達したとき、前記窪んだ液端面を形成する領域は、該対向するシール部への到達が遅れ、該シール部との間に気泡を形成することとなる。更に液晶材料の注入が進むと、この気泡が残存してしまい、未注入部が生じたまま排気口が液晶材料で塞がれてしまうことになる。その結果、このようなセルを表示装置として使用した場合、未注入部が表示不良等の原因となってしまう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記問題点を解決するために、以下に示す手段を講じた。
【0016】
即ち、本発明は、TFT(Thin Film Transister)を有するアレイ基板やCF(Color Filter)基板などの電極基板であって、少なくとも一方が透明である一対の基板を電極が向かい合うように、所定間隙を保持して矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせて空セルを形成し、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セル、その液晶表示セルを用いた液晶表示装置、及び液晶表示セルの製法に関する。
【0017】
具体的に、請求項1に係る発明は、少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して周辺部に塗布されたシール部で貼り合わせて、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、該シール部には注入口として使用される複数の開口部と、排気口として使用される複数の開口部が設けられ、該排気口は、前記シール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられていることを特徴とする。
【0018】
このように構成されることにより、注入された液晶材料が排気口の設けられるシール部へ到達するのが遅い部位に気泡が閉じ込まれることなく、セル内に液晶材料を完全に注入することができる。
【0019】
請求項2に係る発明は、少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して周辺部に矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせて、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口として使用される複数の開口部が設けられ、該注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、該排気口は、前記他の1辺のシール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられていることを特徴とする。
【0020】
このように構成されることにより、注入口が設けられたシール部に対向する他の1辺のシール部に排気口が形成されている場合においても、注入された液晶材料が排気口の設けられるシール部へ到達するのが遅い部位に気泡が閉じ込まれることなく、セル内に完全に液晶材料を注入することができる。
【0021】
請求項3に係る発明は、少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して周辺部に矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせて、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口として使用される複数の開口部が設けられ、該注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、該排気口は、前記複数の注入口のうち隣り合う2つの注入口の各中心位置から等距離にある点を結んだ直線が前記他の1辺のシール部と交差する部位に設けられていることを特徴とする。
【0022】
このように構成されることにより、前記複数の注入口のうち隣り合う2つの注入口の各中心位置から等距離にある点を結んだ直線上に前記窪んだ液端面が形成されるが、該直線と前記対向するシール部との交差する部位に排気口が設けられているため、前記窪んだ液端面を形成する領域と前記シール部との間に気泡が閉じ込まれることなく、セル内に完全に液晶材料を注入することができる。
【0023】
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の液晶表示セルであって、前記排気口は、注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部の両端のコーナー部にも設けられていることを特徴とする。
【0024】
このように構成されることにより、液端面の到達が遅れ、気泡の生じ易いシール部のコーナー部に気泡が閉じ込まれるこがなく、完全にセル内に液晶材料を注入することができる。
【0025】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載された液晶表示セルであって、前記一対の基板のうち少なくとも1つの基板は、その端面が、上記注入口と排気口とに隣接する各シール部の少なくとも一部あるいは全長にわたり、該シール部の外側端面と一致するように、あるいは該シール部上に位置するように貼り合わされたことを特徴とする。
【0026】
本発明のように構成されることにより、前記表示部の外側に液晶材料が導通する隙間部が形成されないため、前記問題を解決することができる。
【0027】
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載された液晶表示セルの製造方法であって、前記一対の電極基板がシール部で貼り合わされ注入口と排気口が設けられた空セルと貯留された液晶材料とを加熱して所定温度に保持した状態で、前記注入口を貯留された液晶材料に浸してセル内に液晶材料を注入することを特徴とする。
【0028】
このように構成されることにより、液晶材料の粘度が低下し、従来、長時間を要していた液晶材料の注入時間を短縮することができる。
【0029】
【本発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、具体的に実施例を挙げ、図面を参照して説明する。
【0030】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例に係る液晶表示セルのシールパターンを示す図である。図1において、例えば、セルサイズは15インチであり、少なくとも一方が透明な電極が形成されている一対の電極基板11、12をシール材を用いて貼り合わせたものである。前記電極基板11、12は、例えば、TFT素子を有するアレイ基板やCF基板等である。両電極基板11、12の対向面には、それぞれ配向膜が形成され、ラビング処理などの配向処理が施されている。両電極基板間には、例えばセルギャップを5μmで一定に間隔に保持するために、球状あるいは柱状のスペーサが均一に散布されている。
【0031】
液晶表示セルの表示領域16を区画するシール部13は、エポキシ樹脂系接着剤からなるシール材を用いて、スクリーン印刷などにより所定の形状に形成される。ここで、表示領域16とは、画素電極が配列する領域や画素電極に駆動電圧を印可するための配線が敷設された領域などシール部13によって区画された内側の領域のすべてをいう。
【0032】
シール部13の形状は、一対の短辺13aと一対の長辺13bからなる矩形枠状であって、本実施形態において、その幅は1.5mmで厚みは5〜7μmである。シール部13の1つの短辺13aの両端部には、注入口14として使用される開口部が2箇所形成されている。本実施例において、該注入口14の長さはそれぞれ20mmである。
【0033】
注入口14が形成された短辺13aに対向する他の短辺(以下、「対辺」ともいう。)13a′には、排気口15として使用される開口部が形成される。本実施例において、該排気口15の長さは60mmである。該排気口15は、前記シール部13の短辺13a′のうち、前記注入口14から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられている。即ち、本実施例においては、図2に示すように、前記各注入口14から注入された液晶材料は、各注入口14を中心とする略同心円状に表示部16の隙間内部に浸透してゆく。従って、両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上付近を流れる液晶材料は、他の領域を流れる液晶材料よりも排気口15が設けられているシール部13a′へ到達するのが遅れる。
【0034】
そこで、本実施例において、排気口15は、前記中心線17が、前記注入口14が設けられた短辺13aに対向する短辺13a′と交わる点にその中心が位置するように設けられている。
【0035】
前記電極基板11、12をシール部13で貼り合わせ、空セルを形成する。該空セルの注入口14を貯留された液晶材料に浸すことにより、液晶材料が毛細管現象によって表示部16の隙間内部に注入される。各注入口14を中心に同心円状に浸透した液晶材料は、前記中心線17付近で合流し、排気口15が設けられたシール部13a′に向かって浸透してゆく。
【0036】
図2に示すように、合流した液晶材料の液端面18は、隙間内部のガスを排気口15から押し出しながら、前記中心線17付近が窪んだ形を保って浸透を続ける。そして、該液端面18の両端部は、前記窪んだ部位よりも早く前記短辺13a′の両端部付近に到達する。
【0037】
液端面18は、該短辺13a′の両端部からその中心に向かって徐々に到達してゆき、それに伴い、液端面18の窪んだ領域に残留するガスを前記排気口15から押し出して排気する。
【0038】
前記空セルを貯留された液晶材料に浸す際、液晶材料、空セルを形成する基板11、12及び注入作業が行なわれる雰囲気を例えば70℃程度に加熱しておくことが好ましい。このように加熱しながら、液晶材料を注入することにより、液晶材料の粘度が下がり、注入時間を短縮することができる。
【0039】
液晶表示セルの表示領域16が液晶材料で満たされると、注入口14ならびに排気口15は、紫外線硬化樹脂等で封止される。
【0040】
このように形成された液晶表示セルは、モジュール工程において液晶ドライバ回路やその他必要な部品、材料が組み込まれて液晶表示装置として構成される。
【0041】
本実施例に係る液晶表示セルにおいて、注入口14が設けられているシール部13aの一辺に対し、向かい合う短辺13a′に排気口15を前記各注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上にその中心がくるように設けたことにより、シール部13で区画される表示領域16内に気泡が残ることなく、均一に液晶材料を注入することができる。この液晶表示セルを使用した液晶表示装置は、全体に均一でムラのないセルギャップを保持でき、気泡や未注入部がセル内部に残存することもない。従って、高品位で信頼性の高い液晶表示装置を得ることができる。
【0042】
尚、図3は、実施例1の変形例を示す図である。このようなシールパターンにおいても、同様に、気泡がセル内部に残存しない良好な液晶表示装置が得られた。
【0043】
(比較例)
図4に示す比較例において、注入口14は、シール部13の1つの短辺13aの両端部付近に設けられている。一方、排気口15は、注入口14が設けられている短辺13aに向かい合う対辺13a′の両端部付近に設けられている。このように形成された空セルを貯留された液晶材料に浸すと、液晶材料は両注入口14から毛細管現象によってセル内に浸透してゆく。液晶材料は、各注入口14から同心円状に浸透してゆき、両注入口から等距離にある点を結んだ中心線上で合流する。合流した液晶材料の液端面18は、前記中心線17付近で窪んだ形状を形成し、対辺13a′に向かって浸透してゆく。該液端面18の両端部が対辺13a′に到達すると、液端面18の窪んだ領域と対辺13a′との間に気泡が閉じ込まれてしまい、未注入部19が生じてしまう。
【0044】
このような未注入部19は、液晶表示に悪影響を及ぼし、液晶表示装置の品位と信頼性を低下させる原因となる。
【0045】
(実施例2)
図5は、本発明の他の実施例に係る液晶表示セルのシールパターンを示す図である。シールパターン以外は実施例1と同様に形成される。
【0046】
本実施例において、前記シール部13の1つの短辺13aには、注入口14として2箇所の開口部が設けられている。各開口部は、該辺13aを4等分する点のうち、2等分点以外の点付近を中心としている。一方、排気口15は、注入口14が設けられた短辺13aに向かい合う短辺13a′の両端部、及び両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17が該短辺13a′と交わる部位の3箇所に設けられている。
【0047】
図6に示すように、本実施例に係る空セルの注入口14を貯留された液晶材料に浸すと、液晶材料は毛細管現象によって表示領域16の隙間内部に浸透してゆく。液晶材料は、各注入口14を中心とする略同心円状に浸透してゆき、両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上で合流する。合流した液晶材料の液端面18は、その両端部と前記中心線付近が窪み、前記注入口14に正対する付近が膨出した形状を形成し、対辺13a′に向かって浸透してゆく。液端面18の膨出した領域が対辺に到達すると、液端面18は、到達した領域からその両側に向かって液端面18の窪んだ領域に残留するガスを前記排気口15から押し出して排気する。
【0048】
前記空セルを貯留された液晶材料に浸す際、液晶材料、空セルを形成する基板11、12及び注入作業が行なわれる雰囲気を、例えば70℃程度に加熱しておくことが好ましい。このように加熱しながら、液晶材料を注入することにより、液晶材料の粘度が下がり、迅速に注入することができる。
【0049】
液晶表示セルの表示領域16が液晶材料で満たされると、注入口14ならびに排気口15は、紫外線硬化樹脂等で封止される。
【0050】
このように形成された液晶表示セルは、モジュール工程において液晶ドライバ回路やその他必要な部品、材料が組み込まれて液晶表示装置となる。
【0051】
本実施例に係る液晶表示セルは、注入口14が設けられたシール部13の短辺13aに対向する他の短辺13a′のコーナー部にも排気口15が設けられているため、コーナー部付近においても気泡が残留することがなく、均一に液晶材料を注入することができる。この液晶表示セルを使用した液晶表示装置は、全体に均一でムラのないセルギャップを保持でき、気泡や未注入部がセル内部に残存することもない。従って、高品位で信頼性の高い液晶表示装置を得ることができる。
【0052】
図6に、実施例2において、液晶材料が空セル内に浸透していく様子を示す。
【0053】
(実施例3)
図7は、本発明の他の実施例に係る液晶表示セルのシールパターンを示す図である。シールパターンの形状以外は実施例1と同様に形成される。
【0054】
本実施例において、前記シール部13の1つの短辺13aには、注入口14として2箇所の開口部が設けられている。各開口部は、該辺13aを4等分する点のうち、2等分点以外の点付近を中心としている。
【0055】
本実施例では、排気口15は、前記実施例1、2とは異なり、排気口15の中心が、2つの注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上から外れた位置に設けられている。また、該排気口15は、前記中心線17を跨ぐように配置されている。更にこの排気口15が形成された短辺13a′の両端部には、他の排気口15が形成されている。
【0056】
このように形成された空セルの注入口14を貯留された液晶材料に浸すと、注入口14から液晶材料が毛細管現象によって表示領域16のセルギャップ内に浸透してゆく。液晶材料は、各注入口14を中心とする略同心円状に浸透してゆき、両注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上で合流する。合流した液晶材料の液端面18は、その両端部と前記中心線17付近が窪み、前記注入口14に正対する付近が膨出した形状を形成し、対辺13a′に向かって浸透してゆく。液端面18の膨出した領域が対辺13a′に到達すると、液端面18は、実施例2と同様に到達した領域からその両側に向かって液端面18の窪んだ領域に残留するガスを前記排気口15から押し出して排気する。
【0057】
前記空セルを貯留された液晶材料に浸す際、液晶材料、空セルを形成する基板11、12及び注入作業が行なわれる雰囲気を例えば70℃程度に加熱しておくことが好ましい。このように加熱しながら、液晶材料を注入することにより、液晶材料の粘度が下がり、迅速に注入することができる。
【0058】
液晶表示セルの表示領域16が液晶材料で満たされると、注入口14ならびに排気口15は、紫外線硬化樹脂等で封止される。
【0059】
このように形成された液晶表示セルは、モジュール工程において液晶ドライバ回路やその他必要な部品、材料が組み込まれて液晶表示装置として構成される。
【0060】
本実施例に係る液晶表示セルは、排気口15の中心が、2つの注入口14から等距離にある点を結んだ中心線17上から外れた位置に形成されている。しかし、該排気口15は、前記中心線17を跨ぐように配置されているため、シール部13と液晶材料の液端面18の間に気泡が残存することがない。また、コーナー部にも排気口15が設けられているため、該コーナー部に気泡が残存することもない。従って、液晶表示セルの表示領域16全体に均一に液晶材料を注入することができ、高品位で信頼性の高い液晶表示装置を得ることができる。
【0061】
図8に、実施例2において、液晶材料が空セル内に浸透してゆく様子を示す。
【0062】
以上の各実施例では、注入口14は2箇所に設けられているが、注入口14の数は2箇所に限定されるものではなく、複数個であれば良い。
【0063】
前記各実施例において、前記一対の基板のうち少なくとも1つの基板は、その端面が、上記注入口と排気口とに隣接する各シール部の少なくとも一部あるいは全長にわたり、該シール部の外側端面と一致するように貼り合わされることも可能である。更に、前記一対の基板のうち少なくとも1つの基板は、その端面が、上記注入口と排気口とに隣接する各シール部の少なくとも一部あるいは全長にわたり、該シール部上に位置するように貼り合わせることも可能である。
【0064】
図9に示す実施例では、液晶表示セルの表示領域16を区画するシール部13は、一対の短辺13aと一対の長辺13bからなる矩形枠状であって、シール部13の1つの短辺13aの両端部には、注入口14として使用される開口部が2箇所形成されている。注入口14が形成された短辺13aに対向する他の短辺13a′には、排気口15として使用される開口部が形成される。
【0065】
本実施例において、前記一対の電極基板11、12のうち、一方の基板は、その端部が、上記注入口14と排気口15とに隣接するシール部13の長辺13bの外側端面と一致している。
【0066】
このように構成されることにより、前記表示領域16を区画する長辺13bの外側には、液晶材料が浸透する基板隙間部が形成されない。従って、液晶表示セルの表示領域16の外側への液晶材料のまわり込みを防止することができる。それにより、液晶材料が、表示領域16内に充填されるよりも早く該表示領域16の外側から排気口15へ流れ込み、排気口15を外側から塞いでしまうといった不具合もないうえ、液晶材料のロスを削減することができる。
【0067】
図10に示す実施例では、排気口15が設けられているシール部短辺13a′の外側端面の一部が、前記一対の電極基板11、12のうち、一方の基板11の端部と一致しているものである。
【0068】
このように構成されることにより、前記表示領域16を区画するシール部13の外側に形成される基板隙間部が、排気口15の手前で途切れるため、液晶材料が排気口15へまわり込むのを防止することができる。それにより、液晶材料が、表示領域16内に充填されるよりも早く該表示領域16の外側から排気口15へ流れ込み、排気口15を外側から塞いでしまうといった不具合もないうえ、液晶材料のロスを削減することができる。
【0069】
以上、各実施例では、液晶材料種や液晶表示モード、セルを構成する全ての材料を制限するものではなく、いずれの液晶表示装置の作成に係るものであり、ムラがなくセル内残存気泡のない均一な液晶表示セルを得ることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明に係る液晶表示セルは、シール部の一辺に複数個の注入口が設けられ、注入口が配されている辺に対向する辺に排気口が設けられ、該排気口は、前記他の1辺のシール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられている。そのため、液晶材料が注入口から注入された場合、シール部と液晶材料の液端面に気泡が残留することがない。
【0071】
また、本発明において常圧注入法を適用するため、液晶表示セルを形成する電極基板が合成樹脂製であって、薄く柔軟な場合であっても、基板に撓みやスペーサによる変形が生じることがない。
【0072】
従って、本発明に係る液晶セルを用いた液晶表示装置は、高品位であって高い信頼性を発揮することができる。
【0073】
本発明に係る液晶表示装置において、シール部13の外側に液晶材料が回り込む基板間隙間を形成しないように構成することで、液晶材料が表示部の外側から排気口へまわり込むことを防止することができる。従って、液晶材料が排気口を外側から塞いでしまうといった不具合がないため製造工程上有利である。更に、液晶材料のロスを削減することができ、製造コストを低減することも可能である。
【0074】
本発明の係る液晶表示セルの製造方法によれば、表示領域内に気泡や未注入部がなく、しかもセルギャップが均一で基板に変形のない極めて高品位の液晶表示セルを得ることができる。更に、液晶材料を注入する際、液晶材料や基板など加熱することにより、液晶材料の注入速度を速めることができ、製造工程上も有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図2】本発明の実施例1に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図3】実施例1の変形例に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図4】本発明の比較例に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図5】本発明の実施例2に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図6】本発明の実施例2に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図7】本発明の実施例3に係る液晶表示セルのシールパターンを表わす模式図である。
【図8】本発明の実施例3に係る液晶表示セルへの液晶材料の浸透過程を示す図である。
【図9】本発明の実施例1において、シール部の外周端部と基板端部とを一部一致させた液晶セルの模式図である。
【図10】本発明の実施例1において、シール部の外周端部と基板端部とを一部一致させた他の液晶セルの模式図である。
【符号の説明】
11 基板
12 基板
13 シール部
13a 短辺
13b 長辺
14 注入口
15 排気口
16 表示領域
17 中心線
18 注入時の液晶材料の液端面
19 未注入部
Claims (7)
- 少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して、周辺部に塗布されたシール部で貼り合わせ、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、
該シール部には、注入口として使用される複数の開口部と、排気口として使用される複数の開口部が設けられ、
該排気口は、前記シール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられていることを特徴とする液晶表示セル。 - 少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して、周辺部に矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせ、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、
該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口として使用される複数の開口部が設けられ、
該注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、
該排気口は、前記他の1辺のシール部のうち、前記注入口から液晶材料が注入された際、注入された液晶材料の到達するのが遅い部位に設けられていることを特徴とする液晶表示セル。 - 少なくとも一方が透明である一対の電極基板を、電極が向かい合うように所定間隙を保持して、周辺部に矩形枠状に塗布されたシール部で貼り合わせ、該間隙内に液晶材料を注入して形成される液晶表示セルであって、
該液晶表示セルを形成する1辺のシール部には、液晶の注入口として使用される複数の開口部が設けられ、
該注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部には、排気口として使用される1つ若しくは複数の開口部が設けられていて、
該排気口は、前記複数の注入口のうち隣り合う2つの注入口の各中心位置から等距離にある点を結んだ直線が前記他の1辺のシール部と交差する部位に設けられていることを特徴とする液晶表示セル。 - 請求項2又は3に記載の液晶表示セルであって、
前記排気口は、注入口が設けられた1辺のシール部に対向する他の1辺のシール部の両端のコーナー部にも設けられていることを特徴とする液晶表示セル。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載された液晶表示セルであって、
前記一対の基板のうち少なくとも1つの基板は、その端面が、上記注入口と排気口とに隣接する各シール部の少なくとも一部あるいは全長にわたり、該シール部の外側端面と一致するように、あるいは該シール部上に位置するように貼り合わされたことを特徴とする液晶表示セル。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載された液晶表示セルを使用した液晶表示装置。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載された液晶表示セルの製造方法であって、
前記一対の電極基板がシール部で貼り合わされ、注入口と排気口が設けられた空セルと貯留された液晶材料とを加熱して所定温度に保持した状態で、前記注入口を貯留された液晶材料に浸してセル内に液晶材料を注入することを特徴とする液晶表示セルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002277428A JP2004117523A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 液晶表示セル、液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及び液晶表示セルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002277428A JP2004117523A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 液晶表示セル、液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及び液晶表示セルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004117523A true JP2004117523A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32273026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002277428A Pending JP2004117523A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 液晶表示セル、液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及び液晶表示セルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004117523A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7605968B2 (en) | 2005-03-02 | 2009-10-20 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Display medium |
CN102096245A (zh) * | 2009-12-15 | 2011-06-15 | 塔工程有限公司 | 基板、形成密封图案的方法和制造液晶显示器装置的方法 |
KR101065402B1 (ko) | 2009-08-13 | 2011-09-16 | 삼성모바일디스플레이주식회사 | 유기 발광 표시 장치 |
CN102981303A (zh) * | 2012-12-03 | 2013-03-20 | 京东方科技集团股份有限公司 | 液晶成盒结构及采用该成盒结构进行灌注液晶的工艺方法 |
KR101496753B1 (ko) * | 2008-06-25 | 2015-03-02 | 엘지디스플레이 주식회사 | 액정표시장치 및 이의 제조방법 |
-
2002
- 2002-09-24 JP JP2002277428A patent/JP2004117523A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7605968B2 (en) | 2005-03-02 | 2009-10-20 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Display medium |
KR101496753B1 (ko) * | 2008-06-25 | 2015-03-02 | 엘지디스플레이 주식회사 | 액정표시장치 및 이의 제조방법 |
KR101065402B1 (ko) | 2009-08-13 | 2011-09-16 | 삼성모바일디스플레이주식회사 | 유기 발광 표시 장치 |
US8283688B2 (en) | 2009-08-13 | 2012-10-09 | Samsung Display Co., Ltd. | Organic light emitting diode display |
CN102096245A (zh) * | 2009-12-15 | 2011-06-15 | 塔工程有限公司 | 基板、形成密封图案的方法和制造液晶显示器装置的方法 |
CN102981303A (zh) * | 2012-12-03 | 2013-03-20 | 京东方科技集团股份有限公司 | 液晶成盒结构及采用该成盒结构进行灌注液晶的工艺方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100979373B1 (ko) | 액정 표시 장치 | |
TW200841080A (en) | Color cholesteric liquid crystal display devices and fabrication methods thereof | |
JP5588118B2 (ja) | マザー基板 | |
JPH055890A (ja) | 液晶表示パネルおよびその製造方法 | |
JP3804360B2 (ja) | 液晶表示装置及びその製造方法 | |
KR101499987B1 (ko) | 가요성 액정표시장치 및 그 제조방법 | |
TWI443415B (zh) | 彩色膽固醇液晶顯示器裝置的製造方法 | |
JP2004117523A (ja) | 液晶表示セル、液晶表示セルを使用した液晶表示装置、及び液晶表示セルの製造方法 | |
TW200941076A (en) | Color cholesteric liquid crystal display devices and fabrication methods thereof | |
JP2010032775A (ja) | 強誘電性液晶表示素子及びその製造方法 | |
JP2014119675A (ja) | 液晶表示装置の製造方法及びマザー基板 | |
JP5184055B2 (ja) | 液晶表示装置用セル | |
JP2000206544A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2001324720A (ja) | 液晶表示装置およびその製造方法 | |
JPS62267720A (ja) | 液晶素子の製造方法 | |
JPH06160874A (ja) | 強誘電性液晶素子の製造方法 | |
WO2008035421A1 (fr) | Panneau d'affichage à cristaux liquides et procédé de production de ce panneau | |
JP2007010706A (ja) | 液晶装置及びその製造方法 | |
KR100337874B1 (ko) | 액정표시소자와 이의 제조방법 | |
JPH04338926A (ja) | 液晶表示パネル | |
JP2009122154A (ja) | 液晶パネル | |
JPH04243221A (ja) | 液晶表示素子の製造方法 | |
JP5191416B2 (ja) | 液晶表示装置の製造方法 | |
JPH1048585A (ja) | 液晶素子の製造方法及びそれに用いる空セル基板 | |
JP5670241B2 (ja) | 強誘電性液晶表示素子及びその製造方法 |