JP2004115872A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004115872A
JP2004115872A JP2002281628A JP2002281628A JP2004115872A JP 2004115872 A JP2004115872 A JP 2004115872A JP 2002281628 A JP2002281628 A JP 2002281628A JP 2002281628 A JP2002281628 A JP 2002281628A JP 2004115872 A JP2004115872 A JP 2004115872A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
holding
rotation
holding members
wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002281628A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Kurata
倉田 康弘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2002281628A priority Critical patent/JP2004115872A/ja
Priority to US10/623,927 priority patent/US7018555B2/en
Publication of JP2004115872A publication Critical patent/JP2004115872A/ja
Priority to US11/120,242 priority patent/US7241362B2/en
Priority to US11/332,637 priority patent/US7413628B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構成で、挟持部材による基板の挟持/解放を行う。基板の挟持/解放を行う状態と挟持状態または解放状態に保持する状態とを切り換える。
【解決手段】この基板処理装置は、ウエハWを保持しつつ回転するスピンチャック1と、ウエハWを挟持/解放可能な複数の挟持ピン21と、複数の挟持ピン21の動作をスピンチャック1の回転と連動させる連動機構とを有する。この連動機構は、スピンチャック1の回転軸12と平行な方向に関して凹凸するカム面31を有するカム部材30と、スピンチャック1の回転に伴ってカム面31上を移動することにより上下動するカムフォロワ25を備え、このカムフォロワ25の挟持ピン21の挟持/解放動作に変換する動作変換機構20とを有する。カム部材30を上下動させることで、スピンチャック1の回転と挟持ピン21の動作との連動/非連動を切り換えることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板を回転させながら当該基板に対して処理(とくに処理流体による処理)を施す基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象の基板には、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板およびフォトマスク用基板等の各種の基板が含まれる。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程においては、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面および周端面(場合によってはさらに裏面)の全域に銅薄膜などの金属薄膜を形成した後、この金属薄膜の不要部分をエッチング除去する処理が行われる場合がある。たとえば、配線形成のための銅薄膜は、ウエハの表面のデバイス形成領域に形成されていればよいから、ウエハの表面の周縁部(たとえば、ウエハの周端から幅5mm程度の部分)、裏面および周端面に形成された銅薄膜は不要となる。そればかりでなく、周縁部、裏面および周端面の銅または銅イオンは、基板処理装置に備えられた基板搬送ロボットのハンドを汚染し、さらにこの汚染が当該ハンドによって保持される別の基板へと転移するという問題を引き起こす。
【0003】
同様の理由から、基板周縁に形成された金属膜以外の膜(酸化膜や窒化膜など)を薄くエッチングすることによって、その表面の金属汚染物(金属イオンを含む)を除去するための処理が行われることがある。
ウエハの周縁部および周端部の薄膜を選択的にエッチングするための基板周縁処理装置は、たとえば、ウエハを水平に保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックの上方においてウエハ上の空間を制限する遮断板と、ウエハの下面にエッチング液を供給するエッチング液供給ノズルとを含む。ウエハの下面に供給されたエッチング液は、遠心力によってウエハの下面を伝わってその回転半径方向外方へと向かい、ウエハの周端面を伝ってその上面に回り込み、このウエハの上面の周縁部の不要物をエッチングする。このとき、遮断板は、ウエハの上面に近接して配置され、この遮断板とウエハとの間には、窒素ガス等の不活性ガスが供給される。
【0004】
この不活性ガスの流量、遮断板とウエハとの距離およびスピンチャックの回転数を適切に調整することによって、エッチング液の回り込み量を調整できるので、ウエハ上面の周縁部の所定幅(たとえば1〜7mm)の領域を選択的にエッチング処理することができる(いわゆるベベルエッチング処理)。
ウエハの下面からエッチング液を供給する関係で、スピンチャックには、複数の挟持ピンでウエハの周縁部を挟持する構成のメカニカルチャックが用いられる。しかし、挟持ピンがウエハの周縁部の同一箇所に終始接触していると、挟持ピンの陰になる箇所についてはウエハの周縁部の処理を行うことができない。
【0005】
そこで、下記特許文献1に開示されているように、スピンチャックを回転している途中で挟持ピンによる挟持を一時的に緩和または解除し、スピンチャックとウエハとの相対回転を生じさせることにより、挟持ピンによる挟持位置をずらす構成が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−118824号公報
【特許文献2】
特開平4−186626号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の先行技術では、挟持ピンを駆動するために、スピンベース内にエアシリンダおよびリンク機構を組み込み、スピンベースに駆動用の圧縮空気を供給する構成をとっているため、構成が複雑であり、それに応じて、挟持ピンによる挟持/解放動作が安定しないという問題があった。
また、上記のような構成では、スピンチャックに対してウエハを相対回転させるときに、挟持ピンとウエハの周端面とが擦れ合うから、挟持ピンの摩耗が生じるという問題がある。
【0008】
さらに、スピンチャックに対するウエハの相対回転量を正確に制御することができないから、ウエハの回転位置を管理することができない。
また、処理中に挟持ピンによるウエハの挟持を解除すると、ウエハと遮断板との間の微小な間隙を一定に保持することができず、これにより、ウエハの裏面からのエッチング液の回り込み量を正確に制御することができなくなる。
そこで、この発明の目的は、簡単な構成で、基板の回転中に、挟持部材による基板の挟持/解放を行うことができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【0009】
また、この発明の他の目的は、挟持部材による基板の挟持/解放を行う状態と基板を挟持状態または解放状態に保持する状態とを切り換えることができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、部品の摩耗の問題を軽減でき、基板を安定に保持して回転させることができ、これにより高品質な基板処理を可能とした基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【0010】
また、この発明のさらに他の目的は、基板の回転位置の管理が容易な基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
さらに、この発明の他の目的は、基板の周縁部に対する処理を良好に行うことができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
また、この発明のさらに他の目的は、基板処理中に、基板を終始安定に保持することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板(W)を保持しつつ所定の回転軸まわりに回転する基板回転部材(1)と、この基板回転部材に設けられ、基板を挟持/解放可能な複数の挟持部材(21,21−1〜21−6,21A,21B,21C,21D,21a,21b,21c)と、これらの複数の挟持部材の挟持/解放動作を上記基板回転部材の回転と連動させる連動機構(20,30)とを含み、上記連動機構が、上記回転軸と平行な方向に関して凹凸を有し、上記基板回転部材の回転軸を周回する形状のカム面(31)を有するカム部材(30)と、上記基板回転部材に設けられ、上記カム部材のカム面に当接し、上記基板回転部材と上記カム部材との相対回転に伴って上記カム面上を移動することにより上記回転軸にほぼ平行な方向に運動するカムフォロワ(25)を備え、このカムフォロワの運動を上記複数の挟持部材の挟持/解放動作に変換する動作変換機構(20)とを有するものであることを特徴とする基板処理装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0012】
この構成によれば、基板回転部材が回転軸まわりに回転すると、この基板回転部材とカム部材との相対回転に伴って、カムフォロワがカム部材のカム面上を周回移動し、その結果、カムフォロワは回転軸に沿って運動する。このカムフォロワの運動は、基板回転部材に設けられた複数の挟持部材の動作に変換される。このような簡単な構成によって、基板を回転させている状態で、挟持部材による基板の挟持/解放を行わせることができる。
【0013】
複数の挟持部材は、同時に基板を挟持し、かつ同時に基板を解放するように動作してもよい。たとえば、すべての挟持部材が基板の挟持を解放している状態で基板回転部材の回転を加速または減速することにより、基板回転部材に対する基板の相対回転を生じさせることができる。これにより、挟持部材による基板の挟持位置を変更することができる。
ただし、このような構成を採用すると、挟持部材と基板との摺接に起因して挟持部材が摩耗するので、基板回転部材に対する基板の相対回転が生じないようにする方が好ましい。
【0014】
請求項2記載の発明は、上記カム面と上記カムフォロワとの関係が、上記複数の挟持部材のうちの少なくとも一対の挟持部材による基板の挟持/解放をタイミングをずらして生じさせるように定められていることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置である。
この構成によれば、複数の挟持部材のうちの少なくとも一対の挟持/解放のタイミングがずれるから、いずれかの挟持部材で基板を挟持する一方で、別の挟持部材は基板の周端面から退避させることができる。したがって、複数の挟持部材を順次基板の周端面から退避させていけば、基板の周縁部および周端面に対して処理流体(処理液または処理ガス)による処理を施すときに、基板の全周にわたって良好な処理を施すことができる。しかも、この場合には、基板回転部材に対して基板を相対回転させる必要がないので、挟持部材の摩耗を抑制することができる。
【0015】
さらに、基板が終始いずれかの挟持部材によって挟持されるようにしておけば、基板の保持を、その回転期間中終始安定に行うことができる。したがって、たとえば、基板の表面に遮断板を近接させた状態で基板表面に対する処理を行う場合には、遮断板と基板表面との間の間隔を終始厳密に制御できる。これによって、基板に対する処理品質を向上することができる。
さらに、基板の回転中、基板が終始いずれかの挟持部材によって保持され、基板回転部材に対する基板の相対回転を生じないようにすることによって、基板の回転位置の管理を容易に行える。
【0016】
請求項3記載の発明は、上記基板回転部材と上記カム部材のカム面との間の上記回転軸に沿う方向の距離を変化させることにより、上記連動機構を作動モードと不作動モードとの間で切り換えるモード切り換え手段(43,50)をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板回転部材とカム部材のカム面との間の距離を変化させることにより、カムフォロワとカム面とが接触しない状態としたり、カムフォロワがカム面上を移動することにより挟持部材が挟持/解放動作する状態としたり、カム面と基板回転部材とを近接させて、たとえば挟持部材が終始解放状態保持にされるようにしたりすることができる。このようにして、基板回転部材の回転に連動して挟持部材の挟持/解放が生じる作動モードと、このような連動が生じない不作動モードとの間で、連動機構の動作モードを切り換えることができる。
【0017】
たとえば、基板回転部材に対する基板の搬入または搬出を行うときは、基板回転部材の回転位置によらずに挟持部材が解放状態に維持されることが好ましいから、このような状態となり得る不作動モードとすればよい。また、とくに、基板回転部材に保持された基板の周縁部に対して処理流体による処理を施すときには、連動機構を作動モードとして、挟持部材による基板の挟持を開閉させることが好ましい。また、たとえば処理液によって基板を処理した後に、基板を高速回転させてその表面の処理液を振り切って乾燥する乾燥処理を行うときには、挟持部材が挟持状態に維持されるように、連動機構を不作動モードとすることが好ましい。
【0018】
請求項4記載の発明は、基板を保持しつつ回転する基板回転部材(1)と、この基板回転部材に設けられ、基板を挟持/解放可能な複数の挟持部材(21,21−1〜21−6,21A,21B,21C,21D,21a,21b,21c)と、これらの複数の挟持部材の挟持/解放動作を上記基板回転部材の回転と連動させるとともに、上記複数の挟持部材のうちの少なくとも一対の挟持部材による基板の挟持/解放をタイミングをずらして生じさせる連動機構(20,30)と、この連動機構を作動モードと不作動モードとで切り換えるモード切り換え手段(43,50)とを含むことを特徴とする基板処理装置である。
【0019】
この構成により、請求項2および請求項3に関連して説明した効果と同様な効果を達成できる。
請求項5記載の発明は、上記モード切り換え手段は、上記複数の挟持部材が上記基板回転部材の回転に連動して基板を挟持/解放する作動モードと、上記複数の挟持部材を挟持状態で保持する不作動モードとの間で上記連動機構の動作モードを切り換えるものであることを特徴とする請求項3または4記載の基板処理装置である。
【0020】
この構成によれば、作動モードにおいて挟持部材による基板の挟持/解放が生じ、不作動モードにおいて挟持部材が挟持状態に保持される。これにより、たとえば基板の周縁部に処理流体を供給し、この周縁部の処理を行うときには、作動モードとし、その後に基板表面の処理液を振り切って乾燥するときには不作動モードとすることにより、基板の周縁部の処理を良好に行うことができ、かつ、乾燥工程における基板の保持を安定に行うことができる。
【0021】
請求項6記載の発明は、上記切り換え手段は、上記複数の挟持部材が上記基板回転部材の回転に連動して基板を挟持/解放動作させる作動モードと、上記複数の挟持部材を挟持状態に保持する第1不作動モードと、上記複数の挟持部材を解放状態に保持する第2不作動モードとのいずれかに、上記連動機構の動作モードを切り換えるものであることを特徴とする請求項3または4記載の基板処理装置である。
【0022】
この構成によれば、基板に処理流体を供給して処理を行うときには作動モードとし、たとえば、基板回転部材の回転を加速または減速するときや、基板表面の処理液の排除等のために基板回転部材を高速回転するときには第1不作動モードとし、基板回転部材に対する基板の相対回転を生じさせたいときや、基板回転部材に対する基板の搬入または搬出を行うときには第2不作動モードとすればよい。
【0023】
請求項7記載の発明は、上記作動モードは、上記複数の挟持部材の一部によって基板を保持する第1基板保持状態と、上記複数の挟持部材の別の一部によって基板を保持する第2基板挟持状態と、第1基板挟持状態と第2基板挟持状態との間での切り換えの際に上記複数の挟持部材の全てによって基板を挟持する中間挟持状態とを含むことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0024】
この発明によれば、作動モードにおいて、複数の挟持部材はそれらの一部により基板を保持する第1基板保持状態と、それらのうちの別の一部によって基板を保持する第2基板保持状態との間で切り換えられ、これにより、たとえば基板の周縁部に処理流体を供給する場合に、この処理流体を基板の周縁部の全域に良好に供給できる。さらに、第1基板保持状態と第2基板保持状態と間の切り換えの際に、複数の挟持部材のすべてによって基板を挟持する中間挟持状態が存在するから、基板を保持する挟持部材の切り換えの際に、基板の保持が不安定になることがない。これにより、たとえば、基板の表面に遮断板を近接させた状態で処理を行う場合に、遮断板と基板との間の距離を基板処理期間中終始安定に保持することができる。また、上記中間挟持状態が存在することによって、基板回転部材に対する基板の相対回転を確実に阻止することができるから、そのような相対回転に起因する挟持部材の摩耗を抑制することができる。
【0025】
請求項8記載の発明は、上記連動機構は、上記作動モードにおいて、上記複数の挟持部材の挟持/解放の周期を変化させる周期変更手段(50)を含むものであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の基板処理装置である。
この構成により、挟持部材の挟持/解放の周期を変更できるから、たとえば処理流体による基板の周縁部の処理に悪影響を与えない速さで挟持部材の挟持/解放を行わせることができる。
【0026】
たとえば、上記カム部材が上記カム面を上記回転軸まわりに回転させることができるように設けられており、このカム面を回転軸まわりに回転させるように上記カム部材を回転駆動するカム回転駆動機構(38)が備えられている場合には、上記周期変更手段は、上記カム回転駆動機構を制御してカム部材の回転速度を可変制御するカム回転制御手段(50)によって構成することができる。
請求項9記載の発明は、上記基板回転部材に保持された基板の周縁部にエッチング液を供給するエッチング液供給手段(15,16,18)をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0027】
この構成によって、基板の周縁部に対してエッチング処理または洗浄処理を施すことができる。
請求項10記載の発明は、基板回転部材(1)により基板を保持しつつ回転させる基板回転工程と、上記基板回転部材に設けられた複数の挟持部材(21,21−1〜21−6,21A,21B,21C,21D,21a,21b,21c)による挟持/解放動作を上記基板回転部材の回転と連動させるとともに、上記複数の挟持部材のうちの少なくとも一対の挟持部材による基板の挟持/解放をタイミングをずらして生じさせる基板挟持/解放工程と、上記複数の挟持部材による挟持/解放動作が上記基板回転部材の回転と連動する作動モードと、このような連動が生じない不作動モードとで切り換えるモード切り換え工程とを含むことを特徴とする基板処理方法である。
【0028】
この方法により、請求項2および3の発明に関連して述べた効果と同様な効果が得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解的な断面図である。この基板処理装置は、ほぼ円形の基板の一例である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wをほぼ水平に保持して、その中心を通る鉛直軸線まわりに回転させるスピンチャック1と、このスピンチャック1の上方に配置され、スピンチャック1に保持されたウエハWの上面に近接配置させることができるウエハ対向面2aを備えた遮断板2とを有している。遮断板2は、ほぼ円盤状に形成されていて、ウエハ対向面2aは、ウエハWよりも径の若干小さな円形に形成されている。遮断板2の上面には鉛直方向に沿った回転軸3が結合されており、この回転軸3には、遮断板回転駆動機構4からの回転力が与えられるようになっている。また、遮断板2をスピンチャック1に対して昇降させるために、遮断板昇降駆動機構5が設けられている。
【0030】
回転軸3は、中空軸となっており、その内部に処理液供給管6が挿通されている。この処理液供給管6の先端は、遮断板2の中央に形成された貫通孔を挿通して、スピンチャック1に保持されたウエハWの上面の中央に対向する位置まで延び、処理液供給ノズル7を形成している。処理液供給管6には、処理液供給バルブ8を介して、純水等の処理液を供給できるようになっている。
回転軸3の内部において、回転軸3の内壁と処理液供給管6との間には、不活性ガス供給通路9が形成されている。この不活性ガス供給通路9には、不活性ガス供給バルブ10を介して、窒素ガス等の不活性ガスが供給されるようになっている。
【0031】
スピンチャック1は、円盤状のスピンベース11と、スピンベース11の下面の中央部に鉛直方向に沿って結合された中空の回転軸12と、この回転軸12に回転駆動力を与えるチャック回転駆動機構13とを備えている。回転軸12には、処理液供給管15が挿通されており、この処理液供給管15には、エッチング液供給源からのエッチング液がエッチング液供給バルブ16を介して供給され、また、純水供給源からの純水が純水供給バルブ17を介して供給できるようになっている。処理液供給管15は、スピンベース11の上面まで延びていて、その先端部は、スピンチャック1に保持されたウエハWの下面の中央に向けてエッチング液または純水を供給する処理液供給ノズル18を形成している。
【0032】
スピンベース11の上面には、ウエハWの下面の周縁部を支持する支持ピン19が、スピンベース11の周方向に沿って複数個(たとえば等角度間隔で3個)設けられている。また、スピンベース11には、ウエハWの周端面に当接して支持ピン19上に保持されたウエハWの周端面に当接して、このウエハWを挟持するための複数本の挟持ピン21が取り付けられている。この実施形態では、挟持ピン21は、スピンベース11の周方向に沿って、等角度間隔で6本設けられている。
【0033】
挟持ピン21によるウエハWの挟持/解放を切り換えるために、各挟持ピン21に関連して動作変換機構20が設けられている。より具体的には、動作変換機構20は、一端に上記挟持ピン21が結合され、他端にカムフォロワとしてのコロ25が回転可能に取り付けられた揺動レバー24を備えている。この揺動レバー24は、スピンベース11の下面に固定されたブラケット22に支持されている支軸23に対して回転可能に結合されている。支軸23は、スピンベース11の回転半径方向に直交する水平方向に沿っている。したがって、揺動レバー24はスピンベース11の回転半径方向を含む鉛直面内で揺動可能となっている。
【0034】
揺動レバー24において支軸23とコロ25との間の位置には、挟持ピン21を挟持状態に付勢するための付勢手段としての圧縮コイルばね26がスピンベース11の下面との間に配置されている。すなわち、圧縮コイルばね26は、揺動レバー24をスピンベース11の回転半径方向内方側の位置において押し下げるように付勢し、これにより、揺動レバー24の支軸23よりも回転半径方向外方側の部分が押し上げられるから、挟持ピン21は、回転半径方向内方へと向かうように付勢されることになる。
【0035】
コロ25は、揺動レバー24の端部に、揺動レバー24の軸まわりに回転可能に設けられている。このコロ25の下方には、回転軸12を取り囲むように、カム部材30が設けられている。このカム部材30は、コロ25に対向する上面に、回転軸12のまわりを周回する形状のカム面31を有している。より具体的には、カム部材30は、回転軸12まわりに回転可能に設けられ、回転軸12がその内部を挿通している筒状の本体部32と、この本体部32の上端において回転半径方向外方側へと張り出したフランジ部33とを備えていて、このフランジ部33の上面にカム面31が設けられている。
【0036】
筒状の本体部32は、回転軸12の方向に沿って間隔をあけて外嵌された一対対の軸受け35,36を介してブラケット37に結合されている。このブラケット37には、カム部材30を回転軸12のまわりに回転駆動するための駆動力を発生するカム部材回転駆動機構としてのモータ38が取り付けられている。このカム部材回転用モータ38の回転力は、モータプーリ39およびタイミングベルト40を介して、筒状の本体部32の下端に結合されたプーリ41に伝達されるようになっている。
【0037】
一方、ブラケット37には、たとえば多段エアシリンダやボールねじ機構によって構成されるカム部材昇降駆動機構43が結合されていて、このカム部材昇降駆動機構43を動作させてブラケット37を昇降させることにより、カム部材30を回転軸12に沿って上下動させることができるようになっている。
図2(A)は、カム面31の構成を説明するための平面図であり、図2(B)は、カム面31の周方向に沿う切断面線IIA−IIAにおける断面図である。カム面31には、周方向に間隔をあけて、複数箇所(この実施形態では等間隔で3箇所)に、上方(回転軸と平行な方向)に突出した凸部45(図中斜線を付して示す。)が形成されている。そして、隣り合う凸部45,45の間の谷部46は平坦面をなしている。
【0038】
この実施形態では、谷部46を形成する平坦面は、60度よりも大きな角度範囲にわたって形成されており、この結果、凸部45は、60度よりも少ない角度範囲に延在して形成されている。凸部45は、周方向に沿うなだらかな勾配の登り斜面および下り斜面によって形成された山形状をしており、3箇所に形成された凸部45の頂部は、等角度間隔(すなわち120度間隔)で、カム面31上に存在している。
【0039】
6本の挟持ピン21−1〜21−6がカム面31に対して図2(A)に示す相対配置にあるとき、カム面31が適切な高さにあれば、挟持ピン21−1,21−3,21−5に対応した動作変換機構20のコロ25(図1参照)は、回転軸12に沿って上方に押し上げられ、その結果、挟持ピン21−1,21−3,21−5は、ウエハWの周端面から退避し、ウエハWの挟持を解放した解放状態となる。これに対して、谷部46に対応した位置にある挟持ピン21−2,21−4,21−6については、それらに対応する動作変換機構20のコロ25がカム面31からの上方への押し上げ力を受けないので、圧縮コイルばね26の付勢力によって、ウエハWの周端面に当接した挟持状態となっている。
【0040】
このような状態から、スピンチャック1とカム部材30とを回転軸12まわりに相対回転させると、挟持ピン21−1〜21−6と凸部45との位置関係が変動する。その結果、3本の挟持ピン21−1,21−3,21−5の組がウエハWを挟持して保持する第1保持状態と、別の3本の挟持ピン21−2,21−4,21−6の組がウエハWを挟持して保持する第2保持状態との間で交互に切り換わることになる。上記のとおり、谷部46を形成する平坦面は、60度よりも大きな角度範囲にわたって形成されているから、第1保持状態と第2保持状態との間での切り換わりに際し、すべての挟持ピン21−1〜21−6がウエハWを挟持する中間挟持状態が存在することになる。
【0041】
カム面31の高さは、カム部材昇降駆動機構43を作動させて変更することができる。これにより、カム面31を十分低い位置(全閉位置)に配置すれば、カム面31の凸部45がいずれの動作変換機構20のコロ25とも接触しない状態とすることができる。これにより、すべての挟持ピン21−1〜21−6が挟持状態(閉状態)となり、スピンチャック1とカム部材30との相対回転に拘わらず、ウエハWを終始挟持する第1不作動モードとすることができる。
【0042】
また、カム面31の高さを、凸部45がコロ25を押し上げ、谷部46においてはコロ25の押し上げが生じない中間高さ(開閉位置)に設定すると、スピンチャック1とカム部材30との相対回転に伴って、すなわち、スピンチャック1の回転に連動して、挟持ピン21−1〜21−6の開閉が生じる作動モードとすることができる。
さらに、カム面31の高さを凸部45および谷部46のいずれにおいてもコロ25の押し上げが生じる十分な高さ(全開位置)に設定すれば、スピンチャック1とカム部材30との相対回転によらずにすべての挟持ピン21−1〜21−6は、ウエハWの周端面から退避した解放状態(閉状態)に保持され、第2不作動モードとすることができる。
【0043】
チャック回転駆動機構13、カム部材回転用モータ38、カム部材昇降駆動機構43、遮断板回転駆動機構4および遮断板昇降駆動機構5の動作は、制御部50によって制御されるようになっている。また、処理液供給バルブ8、不活性ガス供給バルブ10、エッチング液供給バルブ16および純水供給バルブ17の開閉も、制御部50によって制御されるようになっている。
未処理のウエハWを搬入するときは、遮断板昇降駆動機構5が制御部50によって制御されることにより、遮断板2は、スピンチャック1の上方に退避した状態とされる。また、制御部50は、カム部材昇降駆動機構43を制御することにより、カム部材30を全開位置まで上昇させ、挟持ピン21−1〜21−6のすべてが解放状態となる上記第2不作動モードとする。この状態で、搬送ロボット(図示せず)によって、スピンベース11上の支持ピン19に、未処理のウエハWが載置される。このとき、ウエハWは、たとえば、そのデバイス形成面(活性面)が、遮断板2に対向する上面とされる。
【0044】
次に、制御部50は、カム部材昇降駆動機構43を制御することによって、カム部材30を、全閉位置まで下降させ、上記第1不作動モードとする。したがって、すべての挟持ピン21によってウエハWが安定に保持されることになる。さらに、制御部50は、遮断板昇降駆動機構5を制御することにより、遮断板2をスピンチャック1に向けて下降させ、ウエハ対向面2aをウエハWの上面に近接した位置に導く。
【0045】
この状態で、制御部50は、遮断板回転駆動機構4およびチャック回転駆動機構13を制御することによって、スピンチャック1および遮断板2を、たとえば同方向にほぼ同回転速度で同期回転させる。それとともに、制御部50は、不活性ガス供給バルブ10を開いて、ウエハWの上面に不活性ガスを供給させる。また、制御部50は、エッチング液供給バルブ16を開き、処理液供給ノズル18からウエハWの下面の中央に向けてエッチング液を吐出させる。
【0046】
また、制御部50は、カム部材回転用モータ38を制御し、スピンチャック1とカム部材30との間で所定速度での相対回転が生じるように、カム部材30を回転させる。たとえば、カム部材30は、スピンチャック1と同方向に回転され、スピンチャック1とカム部材30との回転速度の差が10rpm〜300rpm(より好ましくは約60rpm)とされることが好ましい。
スピンチャック1が、所定の回転速度まで加速されて等速回転状態になると、制御部50は、カム部材昇降駆動機構43を制御することにより、カム部材30を上昇させて、中間高さである上記開閉位置に導く。この開閉位置においては、コロ25はカム面31の凸部45によって押し上げられるが、谷部46による押し上げは生じない。これにより、120度の角度間隔で配置された3本の挟持ピン21−1,21−3,21−5が同期して開閉動作を行い、同じく120度間隔で配置された残り3本の挟持ピン21−2,21−4,21−6が同期して開閉動作を行うことになる。そして、3本の挟持ピン21−1,21−3,21−5の組と、他の3本の挟持ピン21−2,21−4,21−6の組とは、交互に、すなわちタイミングをずらして開閉される。これにより、ウエハWを終始いずれかの挟持ピン21によって挟持した状態で、その挟持位置を切り換えることができる。
【0047】
処理液供給ノズル18からウエハWの下面中央に供給されたエッチング液は、遠心力を受けて、ウエハWの下面を伝ってその回転半径方向外方側へと向かい、ウエハWの周端面を回り込んで、その上面の周縁部へと至る。これによって、ウエハWの周端面および上面の周縁部から不要物をエッチング除去することができ、いわゆるベベルエッチング処理またはベベル洗浄処理を実現できる。このようなベベルエッチング処理またはベベル洗浄処理の期間中、挟持ピン21が開閉されて、ウエハWの挟持位置が変化するから、ウエハWの周端面および上面の周縁部の全域において、良好なエッチング処理を行うことができる。
【0048】
ウエハWの上面へのエッチング液の回り込み量は、スピンチャック1の回転速度、遮断板2とウエハWの上面との距離、およびウエハWの上面に供給される不活性ガスの流量によって制御される。
こうしてベベルエッチング処理が終了すると、制御部50はエッチング液供給バルブ16を閉じ、代わって純水供給バルブ17を開く。これにより、処理液供給ノズル18からは、ウエハWの下面の中央に向けて純水が供給されるので、ウエハWの表面からエッチング液を洗い流す純水リンス処理が行われる。このとき、必要に応じて、制御部50の制御により、処理液供給バルブ8を開いて、ウエハWの上面に純水を供給するようにしてもよい。
【0049】
このような純水リンス工程中においても、挟持ピン21−1,21−3,21−5と、挟持ピン21−2,21−4,21−6とは交互に開閉動作を行うので、ウエハWの全表面を良好にリンスすることができる。
こうしてリンス工程が終了すると、制御部50は、純水供給バルブ17を閉じ、また、処理液供給バルブ8を開いていた場合には、この処理液供給バルブ8を閉じる。その後、制御部50は、カム部材昇降駆動機構43を制御することによって、カム部材30を下方の全閉位置へと導き、さらに、モータ38を停止させる。これにより、すべての挟持ピン21がウエハWを挟持した状態となる。この状態で、制御部50は、チャック回転駆動機構13および遮断板回転駆動機構4を制御することによって、スピンチャック1および遮断板2の回転を加速し、ウエハWを高速回転させる。こうして、ウエハWの表面に残留する水分を遠心力によって除去する乾燥工程が行われる。この乾燥工程中には、全ての挟持ピン21−1〜21−6によってウエハWが安定に保持される。
【0050】
スピンチャック1を所定時間だけ高速回転させることによって乾燥工程が終了すると、制御部50は、遮断板回転駆動機構4およびチャック回転駆動機構13を制御して、スピンチャック1および遮断板2の回転を停止させる。さらに、制御部50は、遮断板昇降駆動機構5を制御することによって、遮断板2をスピンチャック1の上方の退避位置へと上昇させる。また、制御部50は、カム部材昇降駆動機構43を制御することによって、カム部材30を上昇させて全開位置へと導く。これにより、すべての挟持ピン21は解放状態となる。この状態で、搬送ロボットにより、支持ピン19上に支持されている処理済のウエハWが搬出される。
【0051】
以上のように、この実施形態の構成によれば、カム機構によって揺動レバー24を揺動させる簡単な構成によって、スピンチャック1の回転と連動させて挟持ピン21を開閉動作させることができる。また、3本の挟持ピン21−1,21−3,21−5と、他の3本の挟持ピン21−2,21−4,21−6とが交互にウエハWを挟持するようにしているから、スピンチャック1に対するウエハWの相対回転を生じさせることなく、ウエハWの周縁部および周端面の全域に対する良好な処理を実現できる。したがって、挟持ピン21の摩耗を抑制できる。
【0052】
しかも、3本の挟持ピン21−1,21−3,21−5によるウエハWの挟持状態(第1保持状態)と、他の3本の挟持ピン21−2,21−4,21−6によるウエハWの挟持状態(第2保持状態)との間の中間保持状態において、すべての挟持ピン21−1〜21−6によってウエハWが保持されるから、ウエハWは、終始いずれかの挟持ピン21によって安定に保持されていて、ウエハWの保持が不安定になる期間がない。よって、スピンチャック1からのウエハWの飛び出しが生じたりすることがなく、また、ウエハWと遮断板2との間の微少な間隔を確実に保持して、エッチング液の回り込み量を厳密に制御することができる。これによって、ウエハWの周縁部の処理を精密に行うことができる。
【0053】
また、この実施形態では、カム部材30を回転軸12まわりに回転可能としていて、その回転速度をスピンチャック1の回転速度とは独立して制御することができるので、挟持ピン21の開閉動作の時間間隔を適切に設定することができる。さらに、必要であれば、ウエハWの処理中において、挟持ピン21の開閉時間間隔を変動させることもできる。
さらに、カム部材30を昇降可能としていることによって、挟持ピン21が挟持状態に保持される第1不作動モードと、解放状態に保持される第2不作動モードと、挟持状態と解放状態との間で交互に切り換えられる作動モードとの間で切り換えることができる。このように、簡単な構成で、挟持ピン21の動作状態を切り換えることができる。
【0054】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上記の実施形態では、カム面31には周方向に間隔をあけて3箇所に凸部45が設けられているが、図3(A)に示すようにカム面31上において4箇所に凸部45を設けたり、図3(B)に示すようにカム面31上において周方向に間隔をあけて6箇所に凸部45を設けたり、また図3(C)に示すように回転中心を挟んで対向する2箇所に凸部45を設けたりしてもよい。いずれの構成によっても、複数の挟持ピンを挟持状態と解放状態とで切り換えることができる。
【0055】
たとえば、図3(C)の構成の場合には、6本の挟持ピン21−1〜21−6のうち、回転軸を挟んで対向する1対の挟持ピンが順次解放状態とされ、残り4本の挟持ピンによってウエハWの保持が行われることになる。
また、図3(B)の構成の場合には、6本の挟持ピン21−1〜21−6の開閉が同時に生じることになる。スピンチャック1上において、ウエハWの相対回転を生じさせたい場合には、このような構成を採用するとよい。すなわち、挟持ピン21の摩耗がさほど問題でないのであれば、エッチング液等の処理液をウエハWに供給して処理を行っている期間中に、挟持ピン21を全開状態とし、かつスピンチャック1の回転を加速または減速させることにより、ウエハWのスピンチャック1に対する相対回転位置を変更するようにしてもよい。
【0056】
ただし、一般的には、カム面31上の凸部45の形状および配置は、カム部材30が上記開閉位置にあるときに、隣接する一対の挟持ピン21が同時に解放状態となることがないように定めることが好ましく、これにより、スピンチャック1に対するウエハWの相対回転を抑制できる。
また、上記の実施形態では、ウエハの周囲に等角度間隔で配置された6本の挟持ピン21によってウエハWを保持する構成について説明したが、ウエハWの保持が達成される限りにおいて、挟持ピンの本数は任意に定めることができる。
【0057】
さらに、ウエハWを挟持する挟持部材はピン形状を有している必要はなく、図4(A)(B)に示すように、ウエハWの周端面に一定の角度範囲で線接触するほぼ円弧形状の挟持部材21A,21B,21C,21D;21a,21b,21cを用いることができる。
たとえば、図4(A)の構成の場合、ほぼ90度の角度範囲においてウエハWの周端面にそれぞれ線接触することができる円弧形状の4個の挟持部材21A,21B,21C,21Dを等角度間隔で配置することにより、回転中心を挟んで対向する1対の挟持部材21A,21C;21B,21Dによって、ウエハWを挟持できる。そのため、エッチング液等による処理中に、1対の挟持部材21A,21Cと他の一対の挟持部材21B,21Dとを交互に開閉しても、ウエハWを安定に保持できる。
【0058】
また、図4(B)の構成の場合、ほぼ120度の角度範囲においてウエハWの周端面にそれぞれ線接触することができる円弧形状の3個の挟持部材21a,21b,21cが等角度間隔で配置されている。これらの挟持部材21a,21b,21cを一つずつ循環的に開閉させれば、ウエハWを約240度の角度範囲(すなわち、180度よりも大きい角度範囲)で安定に保持しつつ、ウエハWの周縁部に対する処理をくまなく良好に行える。
【0059】
さらに、上記の実施形態では、ウエハWの周縁部を保持するベベルエッチング処理またはベベル洗浄処理について説明したが、この発明の基板処理装置は、ベベルエッチング処理またはベベル洗浄処理以外にも、基板の全面に対してエッチング液等の処理液を供給する基板処理処理装置に対しても適用することができる。
また、上記の実施形態では、カム部材30が回転軸12まわりに回転可能に設けられているが、カム部材30を回転軸12まわりに非回転状態で設けてもよい。この場合、挟持ピン21の開閉の時間間隔は、スピンチャック1の回転速度にのみ依存することになる。
【0060】
さらに、上記の実施形態では、処理対象の基板としてウエハWを例にとったが、この発明は、光ディスク用基板や磁気ディスク用基板などの他の円形基板を処理する基板処理装置や、液晶表示装置用ガラス基板などの角形基板を処理する基板処理装置にも適用可能である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図2】カム面の構成を説明するための図である。
【図3】カム面の他の構成例を示す平面図である。
【図4】挟持部材の変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
1  スピンチャック
2  遮断板
2a ウエハ対向面
3  回転軸
4  遮断板回転駆動機構
5  遮断板昇降駆動機構
6  処理液供給管
7  処理液供給ノズル
8  処理液供給バルブ
9  不活性ガス供給通路
10  不活性ガス供給バルブ
11  スピンベース
12  回転軸
13  チャック回転駆動機構
13  回転駆動機構13
15  処理液供給管
16  エッチング液供給バルブ
17  純水供給バルブ
18  処理液供給ノズル
19  支持ピン
20  動作変換機構
21  挟持ピン
21−1〜21−6  挟持ピン
21a,21b,21c  挟持部材
21A,21B,21C,21D  挟持部材
22  ブラケット
23  支軸
24  揺動レバー
25  コロ
30  カム部材
31  カム面
32  本体部
33  フランジ部
35,36  軸受け
37  ブラケット
38  カム部材回転用モータ
39  モータプーリ
40  タイミングベルト
41  プーリ
43  カム部材昇降駆動機構
45  凸部
46  谷部
50  制御部
W   ウエハ

Claims (10)

  1. 基板を保持しつつ所定の回転軸まわりに回転する基板回転部材と、
    この基板回転部材に設けられ、基板を挟持/解放可能な複数の挟持部材と、
    これらの複数の挟持部材の挟持/解放動作を上記基板回転部材の回転と連動させる連動機構とを含み、
    上記連動機構が、
    上記回転軸と平行な方向に関して凹凸を有し、上記基板回転部材の回転軸を周回する形状のカム面を有するカム部材と、
    上記基板回転部材に設けられ、上記カム部材のカム面に当接し、上記基板回転部材と上記カム部材との相対回転に伴って上記カム面上を移動することにより上記回転軸にほぼ平行な方向に運動するカムフォロワを備え、このカムフォロワの運動を上記複数の挟持部材の挟持/解放動作に変換する動作変換機構とを有するものであることを特徴とする基板処理装置。
  2. 上記カム面と上記カムフォロワとの関係が、上記複数の挟持部材のうちの少なくとも一対の挟持部材による基板の挟持/解放をタイミングをずらして生じさせるように定められていることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 上記基板回転部材と上記カム部材のカム面との間の上記回転軸に沿う方向の距離を変化させることにより、上記連動機構を作動モードと不作動モードとの間で切り換えるモード切り換え手段をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 基板を保持しつつ回転する基板回転部材と、
    この基板回転部材に設けられ、基板を挟持/解放可能な複数の挟持部材と、
    これらの複数の挟持部材の挟持/解放動作を上記基板回転部材の回転と連動させるとともに、上記複数の挟持部材のうちの少なくとも一対の挟持部材による基板の挟持/解放をタイミングをずらして生じさせる連動機構と、
    この連動機構を作動モードと不作動モードとで切り換えるモード切り換え手段とを含むことを特徴とする基板処理装置。
  5. 上記モード切り換え手段は、上記複数の挟持部材が上記基板回転部材の回転に連動して基板を挟持/解放する作動モードと、上記複数の挟持部材を挟持状態で保持する不作動モードとの間で上記連動機構の動作モードを切り換えるものであることを特徴とする請求項3または4記載の基板処理装置。
  6. 上記切り換え手段は、上記複数の挟持部材が上記基板回転部材の回転に連動して基板を挟持/解放動作させる作動モードと、上記複数の挟持部材を挟持状態に保持する第1不作動モードと、上記複数の挟持部材を解放状態に保持する第2不作動モードとのいずれかに、上記連動機構の動作モードを切り換えるものであることを特徴とする請求項3または4記載の基板処理装置。
  7. 上記作動モードは、上記複数の挟持部材の一部によって基板を保持する第1基板保持状態と、上記複数の挟持部材の別の一部によって基板を保持する第2基板挟持状態と、第1基板挟持状態と第2基板挟持状態との間での切り換えの際に上記複数の挟持部材の全てによって基板を挟持する中間挟持状態とを含むことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 上記連動機構は、上記作動モードにおいて、上記複数の挟持部材の挟持/解放の周期を変化させる周期変更手段を含むものであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の基板処理装置。
  9. 上記基板回転部材に保持された基板の周縁部にエッチング液を供給するエッチング液供給手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の基板処理装置。
  10. 基板回転部材により基板を保持しつつ回転させる基板回転工程と、
    上記基板回転部材に設けられた複数の挟持部材による挟持/解放動作を上記基板回転部材の回転と連動させるとともに、上記複数の挟持部材のうちの少なくとも一対の挟持部材による基板の挟持/解放をタイミングをずらして生じさせる基板挟持/解放工程と、
    上記複数の挟持部材による挟持/解放動作が上記基板回転部材の回転と連動する作動モードと、このような連動が生じない不作動モードとで切り換えるモード切り換え工程とを含むことを特徴とする基板処理方法。
JP2002281628A 2002-07-26 2002-09-26 基板処理装置および基板処理方法 Pending JP2004115872A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002281628A JP2004115872A (ja) 2002-09-26 2002-09-26 基板処理装置および基板処理方法
US10/623,927 US7018555B2 (en) 2002-07-26 2003-07-21 Substrate treatment method and substrate treatment apparatus
US11/120,242 US7241362B2 (en) 2002-07-26 2005-05-02 Substrate treatment method and substrate treatment apparatus
US11/332,637 US7413628B2 (en) 2002-07-26 2006-01-13 Substrate treatment method and substrate treatment apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002281628A JP2004115872A (ja) 2002-09-26 2002-09-26 基板処理装置および基板処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004115872A true JP2004115872A (ja) 2004-04-15

Family

ID=32276026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002281628A Pending JP2004115872A (ja) 2002-07-26 2002-09-26 基板処理装置および基板処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004115872A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006086222A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板保持回転装置
JP2007318016A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理方法および基板処理装置
KR100829924B1 (ko) * 2006-09-12 2008-05-19 세메스 주식회사 스핀헤드 및 이를 이용하여 웨이퍼를 홀딩/언홀딩하는 방법
JP2009026859A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Olympus Corp 基板検査装置
KR101145775B1 (ko) 2009-04-24 2012-05-17 세메스 주식회사 스핀 헤드, 기판 처리 장치, 그리고 상기 스핀 헤드에서 기판을 지지하는 방법
KR101389533B1 (ko) 2012-12-24 2014-04-25 주식회사 케이씨텍 화학 기계적 연마 시스템의 웨이퍼 로딩 장치 및 이를 이용한 웨이퍼 로딩 방법
US8714169B2 (en) 2008-11-26 2014-05-06 Semes Co. Ltd. Spin head, apparatus for treating substrate, and method for treating substrate
KR20180108435A (ko) * 2017-03-24 2018-10-04 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 기판 유지 회전 장치 및 그것을 구비한 기판 처리 장치, 및 기판 처리 방법
JP2018160509A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 株式会社荏原製作所 基板処理装置および基板処理方法
JPWO2017204082A1 (ja) * 2016-05-24 2019-04-04 三益半導体工業株式会社 回転テーブル用ウェーハ保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置
JP2019160894A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 株式会社ジェーイーエル 基板収納容器のロック解除機構
CN110612602A (zh) * 2017-05-12 2019-12-24 科磊股份有限公司 浮动晶片夹盘

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006086222A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板保持回転装置
JP2007318016A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理方法および基板処理装置
JP4695020B2 (ja) * 2006-05-29 2011-06-08 大日本スクリーン製造株式会社 基板処理方法および基板処理装置
KR100829924B1 (ko) * 2006-09-12 2008-05-19 세메스 주식회사 스핀헤드 및 이를 이용하여 웨이퍼를 홀딩/언홀딩하는 방법
JP2009026859A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Olympus Corp 基板検査装置
US8714169B2 (en) 2008-11-26 2014-05-06 Semes Co. Ltd. Spin head, apparatus for treating substrate, and method for treating substrate
KR101145775B1 (ko) 2009-04-24 2012-05-17 세메스 주식회사 스핀 헤드, 기판 처리 장치, 그리고 상기 스핀 헤드에서 기판을 지지하는 방법
KR101389533B1 (ko) 2012-12-24 2014-04-25 주식회사 케이씨텍 화학 기계적 연마 시스템의 웨이퍼 로딩 장치 및 이를 이용한 웨이퍼 로딩 방법
US10818538B2 (en) 2016-05-24 2020-10-27 Mimasu Semiconductor Industry Co., Ltd. Wafer holding mechanism for rotary table and method and wafer rotating and holding device
JPWO2017204082A1 (ja) * 2016-05-24 2019-04-04 三益半導体工業株式会社 回転テーブル用ウェーハ保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置
JP2018160509A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 株式会社荏原製作所 基板処理装置および基板処理方法
KR20180108435A (ko) * 2017-03-24 2018-10-04 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 기판 유지 회전 장치 및 그것을 구비한 기판 처리 장치, 및 기판 처리 방법
KR102120535B1 (ko) 2017-03-24 2020-06-08 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 기판 유지 회전 장치 및 그것을 구비한 기판 처리 장치, 및 기판 처리 방법
US10998220B2 (en) 2017-03-24 2021-05-04 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate holding/rotating device, substrate processing apparatus including the same, and substrate processing method
CN110612602A (zh) * 2017-05-12 2019-12-24 科磊股份有限公司 浮动晶片夹盘
CN110612602B (zh) * 2017-05-12 2021-06-29 科磊股份有限公司 浮动晶片夹盘
JP2019160894A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 株式会社ジェーイーエル 基板収納容器のロック解除機構

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7413628B2 (en) Substrate treatment method and substrate treatment apparatus
US11465167B2 (en) Substrate treatment apparatus
TWI605534B (zh) 基板保持旋轉裝置及具備其之基板處理裝置、暨基板處理方法
JP2004115872A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
TW201720542A (zh) 基板保持旋轉裝置及具備其之基板處理裝置、暨基板處理方法
JP4031724B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2002368066A (ja) 処理装置
WO1999052143A1 (fr) Mecanisme d'alignement et dispositif de traitement de semi-conducteurs utilisant ce mecanisme
JP4275420B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2015170772A (ja) 基板処理装置
JPH11354617A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP3762275B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2004111903A (ja) 基板保持装置および基板保持方法、ならびにそれらを用いた基板処理装置および基板処理方法
JP2010080583A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
WO2019208265A1 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP3971282B2 (ja) 基板保持機構、基板処理装置および基板処理方法
JP3322630B2 (ja) 回転処理装置
JP3754334B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2003117501A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2003051477A (ja) 基板処理装置
JP3619667B2 (ja) 基板処理装置
JP7315389B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
KR102104737B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP2006049449A (ja) 基板処理装置
JP2697810B2 (ja) 塗布方法及びそれに用いる塗布装置