JP2004114216A - ブレード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブレード1は、台金2にセグメント3が固着されて形成されている。セグメント3には、その外周面側に開口した凹部4が設けられている。
この凹部4の形状は、例えば、開口部において矩形状であって、外周面側から底面側に向かう方向(深さ方向)について、セグメント外周面3aから所定の位置までは同じ幅を有し、この所定の位置から底面側においては、底面側に向かうほど幅が狭くなっている。
凹部4内に取りこまれた硬脆性材料は、砥粒によって切削されるのではなく、溝入れ機械自体の回転や振動によって破壊される。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石材、コンクリート、耐火物などの硬脆性材料の溝入れ等に用いられるブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】
石材、コンクリート、耐火物などの硬脆性材料の溝入れ用の砥石として、ダイヤモンド等の砥粒を含んだセグメントを、円盤状の台金に一体に結合した構造のブレードが用いられている。
硬脆性材料の溝入れにおいては、溝幅分の材料をブレードによって除去するため、ブレードのセグメントの幅は、溝幅と同等の幅が必要となる。溝幅が広くなるほど材料の削除量が増えるため、ブレードのセグメント中の砥粒を材料に食い込ませて駆動するために、大型の溝入れ機械が必要となる。
また、溝幅が広くなると、ブレードのセグメント中の砥粒に対してかかる溝入れ機械の出力が分散される。そのため、材料への砥粒の食い込みが浅くなる。
【0003】
このような材料への砥粒の食い込みを改善するものとして、セグメントに溝(スリット)を形成してセグメントを分断し、セグメントの実質的な長さを短くしたダイヤモンド切断砥石がある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。
また、セグメントにスリットを設け、このスリット内に充填材を埋設したダイヤモンドソーブレードがある(例えば、特許文献2、特許文献6参照)。
しかし、これらのいずれにおいても、セグメントの先端の面積を小さくして、材料への砥粒の食い込みを良くする効果はあるものの、砥粒の劣化が激しい硬質コンクリートや石材などの硬質材料の溝入れに用いるためには、食い込みの改善は不充分であった。
【0004】
また、材料への砥粒の食い込みを改善したものとして、セグメントに研磨セグメントと超砥粒を含むセグメントを交互に配置するか、超砥粒セグメントに超砥粒含有濃度の高低を与え、超砥粒含有濃度の異なる超砥粒セグメントを交互に分散させた研磨工具がある(例えば、特許文献7参照)。
この研磨工具では、工具の使用によって生じるセグメントの摩耗高さに差をつけることで、結果的にセグメント先端の面積を小さくして、材料への砥粒の食い込みを良くすることができる。
しかし、この構成によると、セグメントの製造が複雑となり、製造コストが高く、実用性に欠ける。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−128671号公報(段落番号0009から0012)
【特許文献2】
特開昭58−10461号公報(図8から図13)
【特許文献3】
特開平10−329034号公報(図1、図7)
【特許文献4】
特開平10−58330号公報(図1、図2、図5)
【特許文献5】
特開2001−150353号公報(図1)
【特許文献6】
特開平11−309711号公報(段落番号0012から0014)
【特許文献7】
特表平9−508589号公報(図2,図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
溝入れされる材料への砥粒の食い込みが浅くなると、溝入れによって発生する材料の切粉が小さくなる。
ブレードにおいては、セグメント中のボンドが切粉によって摩耗し、摩滅した砥粒が脱落して新たな砥粒がセグメント表面に現れる自生発刃が進行し、これによって、ブレードの溝入れ性能が持続する。
しかし、溝入れによって発生する材料の切粉が小さくなると、切粉によるセグメント中のボンドの摩耗が起こりにくくなり、自生発刃の進行が妨げられる。これによって、溝入れの効率が低下する事態を生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、溝入れ性能を持続することが可能なブレードを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明のブレードは、セグメントが円盤状の台金の外周部に設けられたブレードにおいて、前記セグメントの外周面側に開口した凹部が設けられ、前記凹部は、前記セグメントの外周面から深さ方向に所定の位置までは同じ幅を有し、前記所定の位置から底面側においては、底面側に向かうほど幅が狭くなる形状を有していることを特徴とする。
【0008】
このように凹部を構成することにより、凹部のうち、セグメントの外周面に近い側は幅が広くなっており、凹部に接触する硬脆性材料の破片は、この幅が広い部分に取りこまれる。
凹部内に取りこまれた硬脆性材料の破片は、凹部の下面側の幅が狭くなっていることによって、溝入れ機械自体の回転や振動によって破壊されやすくなる。すなわち、凹部に接触する硬脆性材料は、その破片が凹部内に取りこまれた後、溝入れ機械自体の回転や振動によって破壊されて取り除かれる。これにより、砥粒によって切削された切粉よりも粗い破片を発生させることができる。
凹部内に取りこまれて破砕された硬脆性材料の破片によって、セグメント中の砥粒を結合するボンドが摩耗しやすくなる。このように、硬脆性材料の破片が砥粒を結合するボンドに対して研磨剤として機能し、摩滅した砥粒を脱落させて新たな砥粒がセグメントの表面に現れる自生発刃が進行し、ブレードの溝入れ性能が持続する。
【0009】
前記凹部は、少なくとも、前記セグメントの径方向面と、この径方向面に対して所定の角度をなすテーパ面とによって囲まれた空隙を形成し、前記テーパ面が前記径方向面に対してなす角度は、3°から30°であり、前記径方向面から前記テーパ面へ移行する位置であるテーパ起点の、セグメント外周面からの深さは、セグメント高さの25%以内であることが好ましい。なお、径方向面とは、台金の厚み方向に対して直交する面をいう。
テーパ面が径方向面に対してなす角度が3°未満であると、セグメントの凹部内に取り込まれた硬脆性材料である被削材が破壊しないで空隙内部に滞留することがあるため、本発明の効果が得られにくい。また、30°を超えるとセグメントの凹部内に取り込まれた硬脆性材料である被削材がテーパ面に沿って次第に破壊するのではなく、凹部の最深部で破壊するために切断時の抵抗となり、本発明の効果が得られにくい。また、テーパ起点の、セグメント外周面からの深さが、セグメントの高さの長さの25%を超えると、セグメントの凹部内に取り込まれた硬脆性材料である被削材がセグメントの凹部内に深く入り込むため破壊しにくい。またテーパ起点が深くなると結果的にテーパ部分の深さが不足するため、本発明の効果が得られにくい。
従って、凹部を本発明のように形成することで、凹部内に取り込まれた硬脆性材料の破片を、溝入れ機械自体の回転や振動によって破壊しやすくなる。これにより、硬脆性材料の破片が砥粒を結合するボンドに対して研磨剤として機能し、摩滅した砥粒を脱落させて新たな砥粒がセグメントの表面に現れる自生発刃が進行し、超砥粒ブレードの溝入れ性能を持続させることができる。
【0010】
セグメントの外周面における前記凹部の幅方向の寸法は、前記セグメント中の砥粒の粒径より大きいことが好ましい。セグメントの凹部内に取り込まれた硬脆性材料である被削材を破壊して得られる粒の大きさを、セグメント中の砥粒によって発生する切粉よりも大きくするためであり、これによって新たな砥粒がセグメントの表面に現れる自生発刃を促進することができる。
【0011】
凹部の深さは、セグメントの高さの50%以上であることが好ましい。
凹部の深さが、セグメントの高さの50%未満であると、硬脆性材料である被削材をセグメントの凹部内に十分に取り込めず、これを破壊して得られる粒の量が不足する。そのため、凹部の深さを、セグメントの高さの50%以上とすることにより、セグメントの凹部内に取り込まれた硬脆性材料である被削材を効果的に破壊することができ、これによって得られる粒により新たな砥粒がセグメントの表面に現れる自生発刃を促進することができる。
凹部の長さは、セグメントの長さの50%以上であることが好ましい。
凹部の長さが、セグメントの長さの50%未満であると、硬脆性材料である被削材をセグメントの凹部内に十分に取り込むことができず、これを破壊して得られる粒の量が不足する。そのため、凹部の長さを、セグメントの長さの50%以上とすることにより、セグメントの凹部内に取り込まれた硬脆性材料である被削材を破壊して得られる粒によって新たな砥粒がセグメントの表面に現れる自生発刃を促進することができる。また、ブレードの切断が進行するにつれて凹部内部も磨耗するため、凹部全体の深さや幅およびテーパの角度、テーパ起点などを適度に設計することでブレードの寿命に至るまで凹部を設けたことによる効果を持続させることができる。
【0012】
凹部には、研磨剤片を充填してもよい。凹部に研磨剤片を充填することにより、この研磨剤片が自生発刃を進行させ、超砥粒ブレードの溝入れ性能を持続させることができる。
この研磨剤片は、セグメントの外周面から突出しないように凹部に充填されていることが好ましい。
研磨剤片は、ホワイトアランダム,グリーンカーボン,またはアランダムのうちの少なくとも1種類の砥粒を含むことが好ましい。これによって、セグメント表面がドレッシングされて自生発刃を促進することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づいて説明する。
図1は、本発明のブレードの正面図である。
また、図2は第1実施形態における部分斜視図、図3(a)は同平面図、図3(b)は同正面図、図3(c)は同側面図である。
図1、図2、図3において、符号1はブレードであり、このブレード1は、台金2にセグメント3が固着されて形成されている。セグメント3には、その外周面側に開口した凹部4が設けられている。なお、ここでは、セグメント3が研削材と接触する側を外周面側といい、セグメント3が台金に固着されている側を底面側という。
この凹部4の形状は、例えば、開口部において矩形状であって、外周面側から底面側に向かう方向(深さ方向)について、セグメント外周面3aから所定の位置までは同じ幅を有し、この所定の位置から底面側においては、底面側に向かうほど幅が狭くなっている。
【0014】
凹部4は、図3(c)に示すように、径方向面3bと、この径方向面3bに対して所定の角度をなすテーパ面3cと、平坦面3dとによって囲まれた空隙を形成している。
テーパ面3cが径方向面3bに対してなす角度は、5〜10°とすることがより好ましい。
径方向面3bからテーパ面3cへ移行する位置をテーパ起点3eとすると、セグメント外周面3aからテーパ起点3eまでの深さは、セグメント外周面3aからセグメント底面3fまでの長さ(以下「セグメントの高さ」という)の15〜20%とするのがより好ましい。
【0015】
凹部4の開口部における幅方向の寸法は、ダイヤモンド等の砥粒の粒径より大きいことが好ましい。
また、凹部4の深さ、すなわち、セグメント外周面3aから平坦面3dまでの深さは、セグメントの高さの50〜80%とするのがより好ましい。
凹部4の長さ、すなわち、セグメント3の長さ方向の両端のセグメント内面3gの間の長さは、セグメントの長さ、すなわち、セグメント3の長さ方向の両端面3hの間の長さの70〜90%とするのがより好ましい。
【0016】
次に、本発明のブレードの第2実施形態について説明する。
図4は本発明の第2実施形態におけるブレードの部分斜視図、図5(a)は同平面図、図5(b)は同正面図、図5(c)は同側面図である。
図4、図5においても、符号1はブレードであり、このブレード1は、台金2にセグメント3が固着されて形成されている。セグメント3には、その外周面側に開口した凹部4が設けられている。本実施形態においては、凹部4が複数設けられていることが、第1実施形態と相違する。
【0017】
本実施例においても、凹部4の形状は、例えば、開口部において矩形状であって、外周面側から底面側に向かう方向(深さ方向)について、セグメント外周面3aから所定の位置までは同じ幅を有し、この所定の位置から底面側においては、底面側に向かうほど幅が狭くなっている。
凹部4は、径方向面3bと、この径方向面3bに対して所定の角度をなすテーパ面3cとによって囲まれた空隙を形成している。
【0018】
図5(c)に示すように、凹部4の深さ方向の最下点3iの深さは必ずしも同じである必要はないが、いずれの凹部4においても、その深さが、セグメント高さの50%以上であることが好ましい。
また、凹部4は、セグメントの長さ方向に対して、図5(a)のように同じ位置に設けられることに限定されるものではなく、所定の長さの凹部が、長さ方向の異なる位置に設けられていてもよい。
また、凹部4の形状は、図5(c)に示すものに限定されず、第1実施例の図3(c)に示したように、径方向面3bと、テーパ面3cと、平坦面3dとによって囲まれた空隙を形成するものを複数個設けてもよい。
【0019】
次に、本発明の第1、第2実施形態に係るブレードの動作について説明する。石材、コンクリート、耐火物などの硬脆性材料の溝入れ加工においては、これらの硬脆性材料にブレードの砥粒が接することによって、溝入れ加工がなされる。
硬脆性材料の一例としてコンクリートに溝入れする場合について説明すると、コンクリートは、セグメント3中の砥粒によって削られるが、コンクリートのうち、セグメント3に設けられた凹部4に接触する部分は、その破片が溝入れ加工時にこの凹部4内に取りこまれる。
凹部4の形状を、セグメント3の上面側が広くなるようにしているのは、凹部4に接触するコンクリートの破片を取りこみやすくするためである。
【0020】
凹部4内に取りこまれたコンクリートの破片は、凹部4の底面側の幅が狭くなっていることによって、溝入れ機械自体の回転や振動によって破壊されやすくなる。すなわち、凹部4に接触するコンクリートの破片は、凹部4内に取りこまれた後、溝入れ工具自体の回転や振動によって破壊されて取り除かれる。
凹部4の形状、具体的には、凹部4の幅、長さ、深さや、テーパ面3cが径方向面3bに対してなす角度を適宜変更することによって、凹部4内に取りこまれたコンクリートの破片の大きさを調整することができる。
【0021】
このようにして破砕されたコンクリートの破片の大きさは、セグメント3中の砥粒によって研削されるコンクリートの破片の大きさより大きい。そのため、セグメント3に凹部4を設けていない従来の超砥粒ブレードによって発生する切粉よりも粗いコンクリート破片を発生させることができる。
砥粒の劣化が激しい硬質コンクリートや石材のような硬質材料に対して溝入れを行う場合であっても、凹部4内に取り込まれて破砕された硬質材料の破片によって、セグメント3に固着されている砥粒を結合するボンドが摩耗する。このように、硬質材料の破片が研磨剤として機能することによって、摩滅した砥粒が脱落して新たな砥粒がセグメント3の表面に現れる自生発刃が進行し、超砥粒ブレードの溝入れ性能が持続する。
また、上述したように、凹部4の形状を適宜変更することによって、凹部4内に取りこまれたコンクリートの破片の大きさを調整することができるため、溝入れする材料の材質に応じて、凹部4の形状を選択して、自生発刃を進行させることができる。
【0022】
以上においては、凹部4内を空隙とした場合について説明したが、上述した形状を有する凹部4内にホワイトアランダム(WA),グリーンカーボン(GC),またはアランダム(A)等の砥粒をビトリファイドボンド等と焼成、成形した研磨剤片を充填してもよい。凹部4内に研磨剤片を充填することによって、この研磨剤片が、セグメント3中の砥粒を結合するボンドを摩耗させ、摩滅した砥材が脱落して新たな砥粒がセグメント3の表面に現れる自生発刃が進行し、超砥粒ブレードの溝入れ性能が持続する。
ここで、凹部4内に充填された研磨剤片は、セグメント3の外周面が被削材と接触した際に、微小に破壊し、個々の砥粒となってセグメント3の表面に現れる自生発刃を促進することができる。
研磨剤片はブレードの切断能率や被削材の硬さに応じて、材質、粒度および結合度を選定することができる。また、研磨剤片が磨耗して研磨剤が不足するときは、新たに溝の形状の合わせて成形した研磨剤片を接着剤を介して溝内部に取り付け補充することもできる。
凹部4内への研磨剤片の充填は、セグメントの外周面から突出しないようにすることが好ましい。
【0023】
以下、具体例を示す。
(実施例1)
図1、図2に示す形状の凹部4を設けた構造のブレードを作製した。
この超砥粒ブレードの寸法は、305D×45L×6T×8X×18Nであり、セグメント3の幅を6.0mm、高さを8.0mm、長さを45.0mmとした。
このセグメント3の内部に凹部4を設け、凹部4の幅を2.0mm、長さを40.0mm、深さを6.0mmとした。また、テーパ面3cが径方向面3bに対してなす角度を10°とし、径方向面3bからテーパ面3cへ移行する位置であるテーパ起点3eは、セグメント3の外周面から2mmとした。
ボンドに含まれる各元素の含有率は、コバルトが50%、鉄が20%、銅が30%である。ダイヤモンドの平均粒径は420μmとし、その集中度を20とした。
【0024】
(実施例2)
実施例1と同様の形状の凹部4を有するセグメント3を備えたブレードを作製し、この凹部内に研磨剤片を充填した。研磨剤は#46のGCを用いた。
【0025】
(比較例)
本実施例との比較のために、凹部4を設けずに、他の条件は本実施例と同様のブレードを作製し、比較例とした。
【0026】
以上のブレード10枚をスペーサを介して溝入れ機械に取りつけ、コンクリートに深さ10mmの溝入れを行った。
溝入れの条件は、溝入れ機械の出力が36775W(50馬力)、主軸の回転速度が2500min−1、溝入れの対象物であるコンクリートの耐圧強度が600kg/cm2である。
以上の条件下で溝入れを行ったところ、実施例1のブレードでの溝入れ効率、すなわち、単位時間あたりに溝入れを行うことができる長さは、1.8m/minであり、実施例2のブレードでの溝入れ効率は2.0m/minであった。これに対し、比較例のブレードでの溝入れ効率は1.0m/minであった。
この結果から、セグメントに本発明の形状の凹部を設けたことにより、溝入れ効率が向上することが確認された。また、凹部に研磨剤片を充填することによって、さらに溝入れ効率を向上できることが確認された。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、以下の効果を奏することができる。
(1)セグメントが円盤状の台金の外周部に設けられたブレードにおいて、
セグメントの外周面側に開口した凹部が設けられ、凹部は、セグメントの外周面から深さ方向に所定の位置までは同じ幅を有し、所定の位置から底面側においては、底面側に向かうほど幅が狭くなる形状を有していることにより、凹部内に取りこまれた硬脆性材料の破片は、溝入れ機械自体の回転や振動によって破壊される。
凹部内に取りこまれて破砕された硬脆性材料の破片によって、セグメント中の砥粒を結合するボンドが摩耗し、摩滅した砥粒が脱落して新たな砥粒がセグメントの表面に現れる自生発刃が進行して、ブレードの溝入れ性能が持続する。
(2)凹部に研磨剤片が充填されることによって、この研磨剤片がセグメント中の砥粒を結合するボンドを摩耗させ、摩滅した砥粒が脱落して新たな砥粒がセグメントの表面に現れる自生発刃が進行し、ブレードの溝入れ性能が持続する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレードを示す図である。
【図2】本発明のブレードの第1実施形態におけるブレードの部分斜視図である。
【図3】図3(a)は、図2に示すブレードの平面図、図3(b)は同正面図、図3(c)は同側面図である。
【図4】本発明のブレードの第2実施形態におけるブレードの部分斜視図である。
【図5】図5(a)は、図4に示すブレードの平面図、図5(b)は同正面図、図5(c)は同側面図である。
【符号の説明】
1 ブレード
2 台金
3 セグメント
3a セグメント外周面
3b 径方向面
3c テーパ面
3d 平坦面
3e テーパ起点
4 凹部
Claims (8)
- セグメントが円盤状の台金の外周部に設けられたブレードにおいて、
前記セグメントの外周面側に開口した凹部が設けられ、
前記凹部は、前記セグメントの外周面から深さ方向に所定の位置までは同じ幅を有し、前記所定の位置から底面側においては、底面側に向かうほど幅が狭くなる形状を有していることを特徴とするブレード。 - 前記凹部は、少なくとも、前記セグメントの径方向面と、この径方向面に対して所定の角度をなすテーパ面とによって囲まれた空隙を形成し、
前記テーパ面が前記径方向面に対してなす角度は、3°から30°であり、
前記径方向面から前記テーパ面へ移行する位置であるテーパ起点の、セグメント外周面からの深さは、セグメント高さの25%以内であることを特徴とする請求項1記載のブレード。 - 前記セグメントの外周面における、前記凹部の幅方向の寸法は、前記セグメント中の砥粒の粒径より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のブレード。
- 前記凹部の深さは、前記セグメントの高さの50%以上であることを特徴とする請求項1から3に記載のブレード。
- 前記凹部の長さは、前記セグメントの長さの50%以上であることを特徴とする請求項1から4に記載のブレード。
- 前記凹部に研磨剤片が充填されていることを特徴とする請求項1から5に記載のブレード。
- 前記研磨剤片は、前記セグメントの外周面から突出しないように前記凹部に充填されていることを特徴とする請求項6に記載のブレード。
- 前記研磨剤片は、ホワイトアランダム,グリーンカーボン,またはアランダムのうちの少なくとも1種類の砥粒を含むことを特徴とする請求項6または7に記載のブレード。
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