JP2004110931A - 光ピックアップ及び光情報記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、記録媒体のチルトを高精度で検出できず、記録媒体のラジアル方向及びタンジェンシャル方向の両方向のチルトを検出できず、既存の光ディスクに対してチルトを検出できないという課題を解決しようとするものである。
【解決手段】この発明は、記録媒体14の記録面で反射された光ビームの光路外に記録媒体14のトラック直交相当方向に光軸対象に設けられ、対物レンズ13の有効領域を透過して記録媒体14の表面で反射された光ビームを受光する受光素子15、16を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ピックアップ及び光情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ピックアップにおいては、光ディスクにチルトがあると、光ディスクの記録面上の集光スポットにコマ収差が生じて信号品質が劣化する。特に、光ディスクの高密度化のために光源の短波長化が進むにつれて(他の条件が同じであれば)、その劣化の度合いは大きくなる。
これを解決するためには、光ディスクのチルト検出およびチルト補正が必要である。光ディスクのチルトを補正する手段は、メカ的に光ピックアップあるいは光ディスクを傾けるもの、対物レンズのみを傾けるもの、光路に入れた液晶素子で光ビームの波面を操作するもの等いろいろある。
【0003】
光ディスクのチルト検出で最もオーソドックスで実用化もされているのは、チルトセンサによる光ディスクのチルト検出であり、これは図22に示すように光ピックアップ1上にチルトセンサ2を載せて光ディスク3のチルトをチルトセンサ2により検出するものである。
【0004】
また、光ピックアップで用いている半導体レーザからの光ビームに対する光ディスクからの反射光を用いて光ディスクのチルト検出を行う方法が考えられている。その一つは、光ディスクのトラックから左右にずれた位置にチルト検出用のプリピットを設け、これを検出してその信号成分から光ディスクのチルトを検出しようとする方法である(例えば特許文献1参照)。
【0005】
この方法は、光ディスクのチルトがあると、左右のチルト検出用ピットの再生信号にレベル差が生じることを利用している。この方法では、光ディスクのチルトと他の誤差(特にトラックずれ)との分離が難しいが、それ以前に、光ディスクにあらかじめ専用のチルト検出用ピットを構成しておく必要があり、専用の光ディスクしか光ディスクのチルトを検出できない。
【0006】
特許文献2には、光ディスクのチルトによるプッシュプルパターンの変化を分割素子で検知するものが記載されている。これは、光ディスクのチルトと他の誤差との分離が難しく、きわめて多くのビーム分割と、受光エレメント数が必要になる。たとえ光ディスクのチルトを検出できても検出の精度には疑問が残る。
【0007】
【特許文献1】
特開平2000―242949号公報
【特許文献2】
特開2001―297459号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
チルトセンサ2は、それなりに有効な手段では有るが、光源の短波長化が進んで光ディスクのチルトに対する要求が高まると、精度的な問題が出てくる。チルトセンサ2がそもそも抱えている精度のほかに、チルトセンサ2は、実際に情報の読み書きを行う対物レンズ部分とはかけ離れた位置でしか光ディスクのチルトを検出ができないため、検出位置に起因する誤差が乗る。
【0009】
また、チルトセンサ2では、光ディスクのラジアル(Radial)方向、タンジェンシャル(Tangential)方向の2方向について光ディスクのチルトを検出することが困難である。また、光ディスクのチルト補正方法によっては(例えば対物レンズのみを傾けて光ディスクのチルトを補正する方法とは)相性が悪い。また、チルトセンサを載せるスペースの確保も、2波長互換型の光ピックアップ、あるいは3波長互換型の光ピックアップにおいては大きな課題となってくる。
【0010】
また、光ディスクのトラックから左右にずれた位置に設けたチルト検出用のプリピットを検出してその信号成分から光ディスクのチルトを検出する方法では、チルト検出用のプリピットを持つ光ディスクが準備できれば有効な方法ではあるが、そのようなプリピットを持たない既存の光ディスクに対しては光ディスクのチルト検出が不能であり、現行の光ディスクとの互換機には適用できない。
【0011】
また、光ディスクからの反射光の受光素子上のパターンから光ディスクのチルトを検出する方法もいくつか提案されているが(例えば特許文献2参照)、光ディスクからの反射光にはトラックズレに伴うプッシュプルパターンのアンバランスや対物レンズ位置ズレの影響等も一緒に乗ってくるため、光ディスクのチルトだけ分離して取り出すことは難しい。
【0012】
本発明は、記録媒体のチルトを高精度で検出することができ、記録媒体のラジアル方向、タンジェンシャル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の記録媒体のチルトを検出することができる光ピックアップ及び情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光路外に前記記録媒体のトラック直交相当方向に光軸対象に設けられ、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを受光する受光素子を備えたものである。
【0014】
請求項2に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光路外に前記記録媒体のトラック相当方向に光軸対象に設けられ、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを受光する受光素子を備えたものである。
【0015】
請求項3に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光路外に前記記録媒体のトラック相当方向およびトラック直交方向に光軸対象に設けられ、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを受光する2対の受光素子を備えたものである。
【0016】
請求項4に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子と、この素子からの光ビームを受光する、前記記録媒体のトラック直交相当方向に2分割された受光素子を備えたものである。
【0017】
請求項5に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子と、この素子からの光ビームを受光する、前記記録媒体のトラック相当方向に2分割された受光素子を備えたものである。
【0018】
請求項6に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子と、この素子からの光ビームを受光する、前記記録媒体のトラック相当方向およびトラック直交相当方向に分割された4分割受光素子を備えたものである。
【0019】
請求項7に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームのうち前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子と、この輪環状集光素子で略平行にされた光ビームと前記記録媒体の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子と、情報信号を検出するための分割素子と前記記録媒体の表面からの光ビームを受光する、トラック直交相当方向に2分割された受光素子とを一体的に設けた多分割素子とを備えたものである。
【0020】
請求項8に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームのうち前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子と、この輪環状集光素子で略平行にされた光ビームと前記記録媒体の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子と、信号検出を行うための分割素子と前記記録媒体の表面からの光ビームを受光する、トラック相当方向に2分割された受光素子とを一体的に設けた多分割素子とを備えたものである。
【0021】
請求項9に係る発明は、回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームのうち前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子と、この輪環状集光素子で略平行にされた光ビームと前記記録媒体の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子と、信号検出を行うための分割素子と前記記録媒体の表面からの光ビームを受光する、トラック相当方向およびトラック直交相当方向に4分割された受光素子とを一体的に設けた多分割素子とを備えたものである。
【0022】
請求項10に係る発明は、請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は中央部が中空で外周部が輪環状レンズであるものである。
【0023】
請求項11に係る発明は、請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は中央部が平行平板で外周部が輪環状レンズであるものである。
【0024】
請求項12に係る発明は、請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は、中央部と外周部のパワーが異なる2段レンズであるものである。
【0025】
請求項13に係る発明は、請求項10〜12のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状レンズまたは前記2段レンズは、外周部のレンズ球心が、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光軸に対して偏心しているものである。
【0026】
請求項14に係る発明は、請求項10〜12のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状レンズまたは前記2段レンズは、外周部のうちの1面がその法線が光軸に対して傾いた平面であるものである。
【0027】
請求項15に係る発明は、請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は、平行平板で外周部が集光性を持つホログラムであるものである。
【0028】
請求項16に係る発明は、請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は、一面が平面で、その平面の外周部を集光性を持つホログラム面としたものである。
【0029】
請求項17に係る発明は、請求項15または16記載の光ピックアップにおいて、前記ホログラムは、偏心した集光性を持つものである。
【0030】
請求項18に係る発明は、請求項1〜17のいずれか1つに記載の光ピックアップを搭載したものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1を示す。
この実施形態1の光ピックアップ10においては、光源としての半導体レーザ11から出射された光ビーム(レーザビーム)は、コリメートレンズ12により平行光とされ、対物レンズ13により集光されて記録媒体としての光ディスク14上の記録層に微小なスポットとして照射される。光ディスク14は記録層の上に光透過層が形成されており、対物レンズ13からの光ビームは光ディスク14の光透過層を透過して記録層に微小なスポットとして集光される。光ディスク14の記録層で反射された光ビームは、対物レンズ13を経へ図示しない周知の検出系により受光されて情報信号やトラッキング誤差信号、フォーカス誤差信号が検出され、光ディスク14の記録層に対する情報の記録再生が行われる。
【0032】
対物レンズ13から光ディスク14の記録層に向かう光ビームは、当然光ディスク14の記録層に光スポットを結ぶが、その一部(5%程度)は光ディスク14の表面(光透過層の表面)で反射される。光ディスク14からの反射光は往路と同じ経路を逆にたどって行く。従って、光ディスク14の記録層に光スポットを結ぶ光ビームが通る有効領域は対物レンズ13の開口数(NA)によって決まる。なお、通常の無限系対物レンズでは、途中の光ビーム(コリメートレンズ12と対物レンズ13との間の光ビーム)は平行であり、光ビーム有効径は対物レンズ有効径と一致する。本発明の各実施形態は全てそのようになっているが、有限系でも検出原理は同じである。
【0033】
一方、光ディスク14の表面で反射された光は、復路においては対物レンズ13を透過した後拡散光になり、その一部が上記有効領域の外にはみ出してくる。このはみ出しは対物レンズ13からの距離につれて次第に増してくるので、その適当な距離のところで上記有効領域の外の位置にトラック直交方向に相当する方向(トラック直交相当方向)に光軸対称に一対の受光素子15、16を配する。
【0034】
図1(a)に示すように光ディスク14にラジアル方向のチルトがない場合には、両受光素子15、16の受光量は等しい。もともとの受光素子15、16の受光する光ビームの光量バランスが悪い場合は両受光素子15、16の受光量が等しくならないが、その場合はチルトのない光ディスク14を置いたときの受光素子15、16の受光量を基準にすれば良い。
【0035】
図1(c)に示すように光ディスク14にラジアル方向のチルトがある場合には、光ディスク14のラジアル方向チルトに伴い、上記有効領域外にはみ出す光ビームにアンバランスが生じ、一対の受光素子15、16の受光量に差が生じてくる。従って、一対の受光素子15、16の受光量の差をとってやれば光ディスク14のラジアル方向チルトを示すラジアル方向チルト(TILT)誤差信号が得られる。そこで、演算手段としての演算器17は受光素子15の出力信号と受光素子16の出力信号との差をとってラジアル方向チルト誤差信号を得、図示しない周知のチルト補正手段は演算器17からのラジアル方向チルト誤差信号により光ディスク14のラジアル方向チルトを補正する。
【0036】
光ディスク14の表面は、反射率は低いが、鏡面である。このため、光ディスク14の表面で反射された反射光にはプッシュプルパターンやピットの影響が乗っていないため、受光素子15、16の受光量差はそのまま光ディスク14のラジアル方向チルトを示すラジアル方向チルト誤差信号になる。
【0037】
受光素子15、16は、配置位置が対物レンズ13に近いほど受光量が少ないが感度が良く、配置位置が対物レンズ13より遠いほど受光量が多いが感度が落ちる。受光素子15、16の配置位置は、受光素子15、16のサイズ、他の光学素子(ビームスプリッタ等)を考慮して適宜な位置にすればよい。
【0038】
図2は本実施形態1を具体的に示す。一対の受光素子15、16はトラック直交方向に相当する方向(トラック直交相当方向)に光軸対象に配されている。これによって、プッシュプルパターンやクロストークの影響のないラジアル方向チルト誤差信号、つまり、光ディスク14のラジアル方向のチルトを示すラジアル方向チルト誤差信号が演算器17から得られる。コリメートレンズ12からの光ビームは偏向プリズム18で反射されて対物レンズ13に入射し、偏向プリズム18は図1では図示が省略されている。
【0039】
この実施形態1によれば、記録媒体としての光ディスク14の記録面で反射された光ビームの光路外に光ディスク14のトラック直交相当方向に光軸対象に設けられ、対物レンズ13の有効領域を透過して光ディスク14の表面で反射された光ビームを受光する受光素子15、16を備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のラジアル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0040】
図3は本発明の実施形態2を示す。この実施形態2では、上記実施形態1において、1対の受光素子15、16は、上記有効領域の外の位置にトラック方向に相当する方向(トラック相当方向)へ光軸対象に配され、対物レンズ13の有効領域を透過して光デテイク14の表面で反射された光ビームを受光する。これによって、ピットの影響のない、光ディスク14のタンジェンシャル方向のチルトを示すタンジェンシャル方向チルト誤差信号が演算器17から得られる。
【0041】
この実施形態2によれば、記録媒体としての光ディスク14の記録面で反射された光ビームの光路外に光ディスク14のトラック相当方向に光軸対象に設けられ、対物レンズ13の有効領域を透過して光ディスク14の表面で反射された光ビームを受光する受光素子15、16を備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のタンジェンシャル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0042】
図4は本発明の実施形態3を示す。この実施形態3では、上記実施形態1において、1対の受光素子15、16が上記有効領域の外の位置にトラック直交方向に相当する方向(トラック直交相当方向)へ光軸対象に配され、他の1対の受光素子19、20が上記有効領域の外の位置にトラック方向に相当する方向(トラック相当方向)へ光軸対象に配される。これらの受光素子15、16、19、20は対物レンズ13の有効領域を透過して光デテイク14の表面で反射された光ビームを受光する。
【0043】
演算手段としての演算器17は受光素子15の出力信号と受光素子16の出力信号との差をとってラジアル方向チルト誤差信号を得、図示しない周知のラジアル方向チルト補正手段は演算器17からのラジアル方向チルト誤差信号により光ディスク14のラジアル方向チルトを補正する。また、図示しない演算手段としての演算器は受光素子19の出力信号と受光素子20の出力信号との差をとってタンジェンシャル方向チルト誤差信号を得、図示しない周知のタンジェンシャル方向チルト補正手段は上記図示しない演算器からのタンジェンシャル方向チルト誤差信号により光ディスク14のタンジェンシャル方向チルトを補正する。
【0044】
この実施形態3によれば、記録媒体としての光ディスク14の記録面で反射された光ビームの光路外に光ディスク14のトラック相当方向およびトラック直交相当方向に光軸対象に設けられ、対物レンズ13の有効領域を透過して光ディスク14の表面で反射された光ビームを受光する2対の受光素子15、16、19、20を備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のラジアル方向チルト及びタンジェンシャル方向チルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0045】
図5は本発明の実施形態4を示す。この実施形態4の光ピックアップでは、上記実施形態1において、光源としての半導体レーザ11から出射された光ビーム(レーザビーム)は、コリメートレンズ12により平行光とされてビームスプリッタ21により反射され、対物レンズ13により集光されて記録媒体としての光ディスク14上の記録層に微小なスポットとして照射される。光ディスク14は記録層の上に光透過層が形成されており、対物レンズ13からの光ビームは光ディスク14の光透過層を透過して記録層に微小なスポットとして集光される。光ディスク14の記録層で反射された光ビームは、対物レンズ13及びビームスプリッタ21を透過してビームスプリッタ22により反射された後に検出系23により受光されて情報信号やトラッキング誤差信号、フォーカス誤差信号が検出され、光ディスク14の記録層に対する情報の記録再生が行われる。
【0046】
対物レンズ13から光ディスク14に向かう光ビームは当然光ディスク14の記録層に光スポットを結ぶが、その一部(5%程度)は光ディスク14の表面で反射されて光ディスク14の手前に焦点を結ぶ(この焦点のスポットは記録面ほどきれいなスポットではない)。光ディスク14の表面で反射された光は、復路においては対物レンズ13を透過した後に拡散光になる。復路には通常の光ピックフップ光学系の光とチルト検出系の光を分けるための光路分離素子としてのビームスプリッタ22が配されている。通常の光ピックフップ光学系は従来と同じである。チルト検出系には検出レンズとしての集光レンズ24が配され、その集光点近傍に光軸対称な分割受光素子(分割線が光軸対称になるように配置された分割受光素子)25が配されている。
【0047】
図5(a)に示すように光ディスク14にチルトがない場合には、ビームスプリッタ22を透過した光ビームは、集光レンズ24で集光されて光軸対称に集光し、分割受光素子25により受光される。従って、光軸対称な分割受光素子25の各エレメント(分割部分)の受光量は等しく、その差分は0になる。
【0048】
図5(b)に示すように光ディスク14にチルトがある場合には、光ディスクのチルトに伴い、対物レンズ13による光ディスク反射光の集光点は対物レンズ13の光軸からずれる(図5(b)では下側にずれている)。それに伴い、チルト検出系の集光レンズ24による集光点は対物レンズ13と集光レンズ24の焦点距離比等によって決まる分だけ逆方向(図5(b)では上方向)にずれる。従って、分割受光素子25のエレメント間に受光量の差が生じ、その受光量差を採ってやればチルト誤差信号が得られる。
【0049】
この実施形態4が上記実施形態1と異なるところは、上記実施形態1では有効光束の外側にはみだした光を直接受光素子で受けているために感度がにぶいのに対し、本実施形態4では光ディスク14の表面で反射された光を集光レンズ24で集光しているので、受光素子25をその集光点近傍に置くことで高い感度が得られる。また、検出レンズである集光レンズ24で集光しているので、光ビームの角度成分が効いてきて対物レンズ13の位置ズレの影響が小さい。
【0050】
図6に示すように、分割受光素子25はトラック直交方向に相当する方向に分割された1対のエレメント25a、25bを有する。演算手段としての演算器17はエレメント25a、25bの出力信号の差をとってラジアル方向チルト誤差信号を得る。これによって、プッシュプルパターンやクロストークの影響がなく、対物レンズ位置変動の影響が小さくて感度の高いラジアル方向チルト(Rad−TIlT)誤差信号が得られる。図示しない周知のチルト補正手段は演算器17からのラジアル方向チルト誤差信号により光ディスク14のラジアル方向チルトを補正する。
【0051】
この実施形態4によれば、対物レンズ13の有効領域を透過して記録媒体としての光ディスク14の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子である集光レンズ24と、この集光レンズ24からの光ビームを受光する、対物レンズ13のトラック直交相当方向に2分割された受光素子25を備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のラジアル方向チルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0052】
図7は本発明の実施形態5を示す。この実施形態5では、上記実施形態4において、分割受光素子25はトラック方向に相当する方向に分割されて1対のエレメント25a、25bを有する。演算手段としての演算器17はエレメント25a、25bの出力信号の差をとってタンジェンシャル方向チルト(Tan−TIlT)誤差信号を得る。これによって、ピットの影響がなく感度の高いタンジェンシャル方向チルト(Tan−TIlT)誤差信号が得られる。図示しない周知のチルト補正手段は演算器17からのタンジェンシャル方向チルト誤差信号により光ディスク14のタンジェンシャル方向チルトを補正する。
【0053】
この実施形態5によれば、対物レンズ13の有効領域を透過して記録媒体としての光ディスク14の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子である集光レンズ24と、この集光レンズ24からの光ビームを受光する、光ディスク14のトラック相当方向に2分割された受光素子25を備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のタンジェンシャル方向チルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0054】
図8は本発明の実施形態6を示す。この実施形態6では、上記実施形態4において、4分割受光素子25はトラック直交相当方向およびトラック相当方向に分割されて2対のエレメントA、B、C、Dを有し、エレメントA、B、C、Dがそれぞれ集光レンズ24からの光ビームを受光して信号a、b、c、dを出力する。
【0055】
演算手段としての演算器17はエレメントA、B、C、Dの出力信号a、b、c、dを演算して感度の高いラジアル方向チルト誤差信号(=(a+b)−(c+d))を得、図示しない周知のラジアル方向チルト補正手段は演算器17からのラジアル方向チルト誤差信号により光ディスク14のラジアル方向チルトを補正する。また、図示しない演算手段としての演算器26はエレメントA、B、C、Dの出力信号を演算して感度の高いタンジェンシャル方向チルト誤差信号(=(a+d)−(b+c))を得、図示しない周知のタンジェンシャル方向チルト補正手段は上記図示しない演算器からのタンジェンシャル方向チルト誤差信号により光ディスク14のタンジェンシャル方向チルトを補正する。
【0056】
この実施形態6によれば、対物レンズ13の有効領域を透過して記録媒体としての光ディスク14の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子である集光レンズ24と、この集光レンズ24からの光ビームを受光する、光ディスク14のトラック相当方向およびトラック直交方向に分割された4分割受光素子25を備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のラジアル方向及びタンジェンシャル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0057】
図9は本発明の実施形態7を示す。この実施形態7は上記実施形態4とは光路分離方法が異なる。この実施形態7では、上記実施形態4において、光ディスク14の表面で反射された光は復路においては対物レンズ13を透過した後に拡散光になり、その一部が従来の有効領域の外にはみ出してくる。このはみ出しは対物レンズ13からの距離につれて次第に増してくるので、その適当な距離のところに外周部(上記有効領域の外)のみパワーを持った輪環状集光素子27を置く。光ディスク14の表面で反射された光は、対物レンズ13及びビームスプリッタ21を透過した後に輪環状集光素子27により有効ビーム(光ディスク14の記録面反射光)と略平行な光ビームとなる。ここに、略平行とは、やや発散、やや集光、あるいは平行であるが、やや角度ズレを持ってもよい。
【0058】
その後、輪環状集光素子27からの有効ビームとチルト検出ビーム(光ディスク14の表面反射光)は同一の集光素子28で集光される。有効ビームとチルト検出ビームの集光点はほぼ同じになるので、同一平面上に配した多分割受光素子29で集光素子28からの有効ビームとチルト検出ビームが受光され、従来の光ピックアップで得られる信号と同様な信号(情報信号等)とチルト誤差信号が得られて検出系が一つにまとめられる。
【0059】
図10は本実施形態7を具体的に示す。本実施形態7はナイフエッジ法と組み合わせて光ディスク14のラジアル方向チルトを検出する。チルト検出ビームは途中の輪環状集光素子27で例えば平行より若干集光気味のビームにされ、多分割受光素子29の受光面では有効ビームを囲むような形で受光される。有効ビームからは従来の光ピックアップと同様な信号が従来と同様な方法で検出され、チルト検出ビームからは光ディスク14のラジアル方向チルトが検出される。
【0060】
多分割受光素子29は、有効ビームを受光する中心部の4分割受光部A、B、C、Dと、チルト検出ビームを受光する外側の2分割受光部E、Fとを有する。4分割受光部A、B、C、Dはトラック直交相当方向およびトラック相当方向に分割されたエレメントであり、2分割受光部E、Fはトラック直交相当方向に分割されたエレメントである。集光素子28からの光ビームはナイフエッジ30により一部が遮断された後に多分割受光素子29で受光される。図示しない演算手段は、4分割受光部A、B、C、Dの出力信号a、b、c、dを演算して情報信号Rf=a+b+c+dやトラッキング誤差信号TE=(a+d)−(b+c)、フォーカス誤差信号FE=(a+b)−(c+d)を検出し、2分割受光部E、Fの出力信号e、fの差(e−f)を演算してラジアル方向チルト誤差信号を検出する。図示しない周知のラジアル方向チルト補正手段は上記演算手段からのラジアル方向チルト誤差信号により光ディスク14のラジアル方向チルトを補正する。
【0061】
この実施形態7によれば、対物レンズ13の有効領域を透過して記録媒体としての光ディスク14の表面で反射された光ビームのうち光ディスク14の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子27と、この輪環状集光素子27で略平行にされた光ビームと光ディスク14の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子28と、情報信号を検出するための分割受光素子A、B、C、Dと光ディスク14の表面からの光ビームを受光する、トラック直交相当方向に2分割された受光素子E、Fとを一体的に設けた多分割受光素子29とを備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のラジアル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0062】
図11は本発明の実施形態8を示す。この実施形態8は非点収差法と組み合わせて光ディスク14のテンジェンシャル方向のチルトを検出する。この実施形態8では、上記実施形態7において、チルト検出ビームは途中の輪環状集光素子27で平行より若干集光気味のビームにされ、多分割受光素子29の受光面では有効ビームが輪環状に囲むような形になる。
【0063】
多分割受光素子29は、有効ビームを受光する中心部の4分割受光部A、B、C、Dと、チルト検出ビームを受光する外側の2分割受光部E、Fとを有する。4分割受光部A、B、C、Dはトラック直交相当方向およびトラック相当方向に分割されたエレメントであり、2分割受光部E、Fはトラック相当方向に分割されるように配置される。集光素子28からの光ビームは、非点収差発生素子31により非点収差が発生させられ、多分割受光素子29で受光される。図示しない演算手段は、4分割受光部A、B、C、Dの出力信号a、b、c、dを従来と同様に演算して情報信号Rf=a+b+c+dやトラッキング誤差信号TE=(a+d)−(b+c)、フォーカス誤差信号FE=(a+b)−(c+d)を検出し、2分割受光部E、Fの出力信号の差e、fの差(e−f)を演算してタンジェンシャル方向チルト誤差信号を検出する。図示しない周知のタンジェンシャル方向チルト補正手段は上記演算手段からのタンジェンシャル方向チルト誤差信号により光ディスク14のタンジェンシャル方向チルトを補正する。
【0064】
この実施形態8によれば、対物レンズ13の有効領域を透過して記録媒体としての光ディスク14の表面で反射された光ビームのうち光ディスク14の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子27と、この輪環状集光素子27で略平行にされた光ビームと光ディスク14の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子28と、信号検出を行うための分割受光素子A、B、C、Dと光ディスク14の表面からの光ビーム受光する、トラック相当方向に2分割された受光素子E、Fとを一体的に設けた多分割受光素子29とを備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のタンジェンシャル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
【0065】
図12は本発明の実施形態9を示す。この実施形態9は、非点収差法と組み合わせで、トラッキングエラー信号検出に差動プッシュプル法を採り、ラジアル方向、タンジェンシャル方向の両方向のチルトを検出する。この実施形態9では、上記実施形態8において、コリメートレンズ12とビームスプレッタ21との間にグレーティング33が挿入され、チルト検出ビームは途中の輪環状集光素子27で平行であるが若干角度をもった光ビームにされ、多分割受光素子32の受光面では有効ビームからやや離れた位置に集光するようになっている。
【0066】
多分割受光素子32は、有効ビームを受光する中心部の多分割受光部A、B、C、D、E、F、G、Hと、上側の4分割受光部J、K、L、Mとを有する。多分割受光部A、B、C、D、E、F、G、Hはトラック直交相当方向およびトラック相当方向に分割されたエレメントであり、4分割受光部J、K、L、Mはトラック直交相当方向およびトラック相当方向に分割されたエレメントである。集光素子28からの光ビームは、非点収差発生素子31により非点収差が発生させられ、多分割受光素子32で受光される。
【0067】
図示しない演算手段は、多分割受光部A、B、C、D、E、F、G、Hの出力信号a、b、c、d、e、f、g、hを従来と同様に演算して情報信号Rf=a+b+c+dやトラッキング誤差信号TE={(a+d)−(b+c)}−{(e+g)−(f+h)}、フォーカス誤差信号FE=(a+c)−(b+d)を検出し、4分割受光部J、K、L、Mの出力信号j、k、l、mを演算してラジアル方向チルト誤差信号Rad−TIlT=(j+k)−(l+m)、タンジェンシャル方向チルト誤差信号Tan−TIlT=(j+m)−(k+l)を検出する。図示しない周知のチルト補正手段は、上記演算手段からのタンジェンシャル方向チルト誤差信号により光ディスク14のタンジェンシャル方向チルトを補正し、上記演算手段からのラジアル方向チルト誤差信号により光ディスク14のラジアル方向チルトを補正する。
【0068】
この実施形態9によれば、対物レンズ13の有効領域を透過して記録媒体としての光ディスク14の表面で反射された光ビームのうち光ディスク14の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子27と、この輪環状集光素子27で略平行にされた光ビームと光ディスク14の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子28と、信号検出を行うための分割受光素子A、B、C、D、E、F、G、Hと光ディスク14の表面からの光ビームを受光する、トラック相当方向および直交方向に4分割された受光素子J、K、L、Mとを一体的に設けた多分割素子32とを備えたので、光ディスク14のチルトを高精度で検出することができ、光ディスク14のラジアル方向及びタンジェンシャル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の光ディスク14のチルトを検出することができる。
なお、従来の検出法とチルト検出法の組み合わせは、上記実施形態の他にもいろいろ考えられる。また、図5〜図12は、上記偏向プレズム18の図示が省略されている。
【0069】
図13は本発明の実施形態10における輪環状集光素子の構造を示す。この実施形態10では、上記実施形態7〜9のいずれかにおいて、輪環状集光素子27として、中央部が中空で外周部が輪環状レンズに形成されている図13(a)(b)に示すような輪環状集光素子、または図13(a)(c)に示すような輪環状集光素子を用いるようにしたものである。図13(a)(b)に示す輪環状集光素子は、片面が平面で、もう一方の片面が傾斜している中空の輪環状レンズである。図13(a)(c)に示す輪環状集光素子は、両面が傾斜している中空の輪環状レンズである。このような輪環状集光素子は、中空であるため、有効ビームに影響せず、重量的にも軽い。
【0070】
図14は本発明の実施形態11における輪環状集光素子の構造を示す。この実施形態11では、上記実施形態7〜9のいずれかにおいて、輪環状集光素子27として、中央部が平行平板で外周部が輪環状レンズである、図14(a)(b)に示すような輪環状集光素子、または図14(a)(c)に示すような輪環状集光素子を用いるようにしたものである。図14(a)(b)に示す輪環状集光素子は、片面が平面で、もう一方の片面が傾斜している。図14(a)(c)に示す輪環状集光素子は、片面が傾斜し、もう一方の片面が球面になっている。このような輪環状集光素子は、中央が平行平板で埋まっているため、中央部が中空であるものより強度が強く、取り付けが楽で信頼性も高い。
【0071】
図15は本発明の実施形態12における輪環状集光素子の構造を示す。この実施形態12では、上記実施形態7〜9のいずれかにおいて、輪環状集光素子27として、中央部と外周部のパワーが異なる、図15(a)(b)に示すような2段レンズ、または図15(a)(c)に示すような2段レンズを用いるようにしたものである。図15(a)(b)に示す2段レンズは、片面が平面で、もう一方の片面が傾斜している。図15(a)(c)に示す輪環状集光素子は、片面が傾斜し、もう一方の片面が球面になっている。このような2段レンズは、中央部と周辺部のパワーが異なり、輪環状集光素子27と集光レンズ28を1枚化できる。
【0072】
図16は本発明の実施形態13における輪環状集光素子の構造を示す。この実施形態13では、上記実施形態10〜12のいずれかにおいて、輪環状レンズまたは2段レンズとして、外周部のレンズ球心が、光ディスク14の記録面で反射された光ビームの光軸に対して偏心しているものを用いるようにしたものである。このような輪環状レンズまたは2段レンズは、レンズ球心が偏心しているため、上記有効ビームとチルト検出ビームの結像位置をずらすことができる。これによって、光ディスク14のチルトをより集光点に近い位置で検出でき、チルト誤差の検出精度を高く採ることができる。図16では、輪環状レンズまたは2段レンズは、片面平面になっているが、両面レンズでも差し支えない。その場合、輪環状レンズまたは2段レンズは、両面偏心でも、片面偏心でも構成可能である。
【0073】
図17は本発明の実施形態14における輪環状レンズの構造を示している。この実施形態14では、上記実施形態10〜12のいずれかにおいて、輪環状レンズまたは2段レンズは、外周部のうちの1面がその法線が光軸に対して傾いた平面であるもの、例えば図17(a)に示すように外周部のうちの1面がその法線が光軸に対して傾いた平面であって他の面が傾斜している中空のものや、図17(b)に示すように外周部のうちの1面がその法線が光軸に対して傾いた平面であって中央部が平行平板で外周部が輪環状レンズであるもの、図17(c)に示すように外周部のうちの1面がその法線が光軸に対して傾いた平面であって他の面が傾斜し中央部が平行平板で外周部が輪環状レンズであるものが用いられる。
【0074】
このような輪環状レンズまたは2段レンズは、1面が平面であるので製作が容易であり、1面が傾斜しているために光ビームを曲げて、有効ビームとチルト検出ビームの結像位置をずらすことができる。これによって、光ディスク14のチルトをより集光点に近い位置で検出でき、チルト誤差の検出精度を高く採ることができる。
【0075】
図18は本発明の実施形態15におけるホログラムレンズの構造を示す。この実施形態15では、上記実施形態7〜9のいずれかにおいて、輪環状集光素子27は、図18に示すように平行平板で外周部が集光性を持つホログラムであるホログラムレンズが用いられる。このようなホログラムレンズは、ホログラムであるため、平行平板上に輪環状レンズを構成するのが容易である。
【0076】
図19は本発明の実施形態16における輪環状ホログラム付きレンズの構造を示す。この実施形態16では、上記実施形態7〜9のいずれかにおいて、輪環状集光素子27は、図19に示すように一面が平面で、その平面の外周部を集光性を持つホログラム面とした輪環状ホログラム付きレンズが用いられる。このような輪環状ホログラム付きレンズは、ホログラムであるため、平行平板上に輪環状レンズを構成するのが容易であり、もう一面の球面と合わせて段付きレンズと同様の効果が得られる。
【0077】
図20は本発明の実施形態17における偏心ホログラムレンズの構造を示す。この実施形態17では、上記実施形態15または16において、輪環状集光素子27のホログラムは、図20(a)(b)または図20(c)(d)に示すような偏心した集光性を持つものが用いられる。このような輪環状集光素子27は、ホログラムであるため、平行平板上に輪環状レンズを構成するのが容易で,かつ、受光素子状の集光点をずらすことができ、これによって光ディスクのチルトをより集光点に近い位置で検出でき、チルト誤差の検出精度を高く採ることができる。
【0078】
図21は本発明の実施形態18を示す。この実施形態18の光情報記録再生装置は、上記実施形態1〜17のいずれか1つの光ピックアップを搭載した光ディスクドライブ装置であり、光ピックアップを用いて光ディスク17に対して情報の記録再生を行う。
【0079】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、記録媒体のチルトを高精度で検出することができ、記録媒体のラジアル方向、タンジェンシャル方向のチルトを検出することができ、さらに既存の記録媒体のチルトを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の光ディスクチルト無し状態及び光ディスクチルト有り状態並びにその一部を示す概略図である。
【図2】同実施形態1を具体的に示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態2を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態3を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態4を示す概略図である。
【図6】同実施形態4及びその一部を示す概略図である。
【図7】本発明の実施形態5及びその一部を示す概略図である。
【図8】本発明の実施形態6及びその一部を示す概略図である。
【図9】本発明の実施形態7を示す概略図である。
【図10】同実施形態7及びその一部を示す概略図である。
【図11】本発明の実施形態8及びその一部を示す概略図である。
【図12】本発明の実施形態9及びその一部を示す概略図である。
【図13】本発明の実施形態10に用いられる各輪環状集光素子を示す斜視図及び断面図である。
【図14】本発明の実施形態11に用いられる各輪環状集光素子を示す斜視図及び断面図である。
【図15】本発明の実施形態12に用いられる各輪環状集光素子を示す斜視図及び断面図である。
【図16】本発明の実施形態13に用いられる輪環状集光素子を示す断面図である。
【図17】本発明の実施形態14に用いられる各輪環状集光素子を示す断面図である。
【図18】本発明の実施形態15におけるホログラムレンズの構造を示す平面図及び断面図である。
【図19】本発明の実施形態16における輪環状ホログラム付きレンズの構造を示す平面図及び断面図である。
【図20】本発明の実施形態17に用いられる各偏心ホログラムレンズの構造を示す平面図及び断面図である。
【図21】本発明の実施形態18を示す斜視図である。
【図22】従来のチルトセンサ、光ディスク及び光ピックアップを示す概略図である。
【符号の説明】
11   半導体レーザ
12   コリメートレンズ
13   対物レンズ
14   光ディスク
15、16、19、20   受光素子
17、26   演算器
18   偏向プリズム
21、22   ビームスプリッタ
23   検出系
24   集光レンズ
25   分割受光素子
27   輪環状集光素子
28   集光素子
29、32   多分割受光素子
30   ナイフエッジ
31   非点収差発生素子
33   グレーティング

Claims (18)

  1. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光路外に前記記録媒体のトラック直交相当方向に光軸対象に設けられ、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを受光する受光素子を備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光路外に前記記録媒体のトラック相当方向に光軸対象に設けられ、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを受光する受光素子を備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  3. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光路外に前記記録媒体のトラック相当方向およびトラック直交方向に光軸対象に設けられ、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを受光する2対の受光素子を備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  4. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子と、この素子からの光ビームを受光する、前記記録媒体のトラック直交相当方向に2分割された受光素子を備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  5. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子と、この素子からの光ビームを受光する、前記記録媒体のトラック相当方向に2分割された受光素子を備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  6. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームを集める集光機能を持つ素子と、この素子からの光ビームを受光する、前記記録媒体のトラック相当方向およびトラック直交相当方向に分割された4分割受光素子を備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  7. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームのうち前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子と、この輪環状集光素子で略平行にされた光ビームと前記記録媒体の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子と、情報信号を検出するための分割素子と前記記録媒体の表面からの光ビームを受光する、トラック直交相当方向に2分割された受光素子とを一体的に設けた多分割素子とを備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  8. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームのうち前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子と、この輪環状集光素子で略平行にされた光ビームと前記記録媒体の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子と、信号検出を行うための分割素子と前記記録媒体の表面からの光ビームを受光する、トラック相当方向に2分割された受光素子とを一体的に設けた多分割素子とを備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  9. 回転する記録媒体の記録面に対物レンズにて光源からの光ビームを集光して微小スポットを形成し、前記記録媒体の記録面からの光ビームより検出系にて信号を検出する光ピックアップにおいて、前記対物レンズの有効領域を透過して前記記録媒体の表面で反射された光ビームのうち前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの外側の光ビームを略平行にする機能を持つ輪環状集光素子と、この輪環状集光素子で略平行にされた光ビームと前記記録媒体の記録面からの光ビームとを同時に集光する集光素子と、信号検出を行うための分割素子と前記記録媒体の表面からの光ビームを受光する、トラック相当方向およびトラック直交相当方向に4分割された受光素子とを一体的に設けた多分割素子とを備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  10. 請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は中央部が中空で外周部が輪環状レンズであることを特徴とする光ピックアップ。
  11. 請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は中央部が平行平板で外周部が輪環状レンズであることを特徴とする光ピックアップ。
  12. 請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は、中央部と外周部のパワーが異なる2段レンズであることを特徴とする光ピックアップ。
  13. 請求項10〜12のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状レンズまたは前記2段レンズは、外周部のレンズ球心が、前記記録媒体の記録面で反射された光ビームの光軸に対して偏心していることを特徴とする光ピックアップ。
  14. 請求項10〜12のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状レンズまたは前記2段レンズは、外周部のうちの1面がその法線が光軸に対して傾いた平面であることを特徴とする光ピックアップ。
  15. 請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は、平行平板で外周部が集光性を持つホログラムであることを特徴とする光ピックアップ。
  16. 請求項7〜9のいずれか1つに記載の光ピックアップにおいて、前記輪環状集光素子は、一面が平面で、その平面の外周部を集光性を持つホログラム面としたことを特徴とする光ピックアップ。
  17. 請求項15または16記載の光ピックアップにおいて、前記ホログラムは、偏心した集光性を持つことを特徴とする光ピックアップ。
  18. 請求項1〜17のいずれか1つに記載の光ピックアップを搭載したことを特徴とする光情報記録再生装置。
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