JP2004109815A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】ショートの発生等が少ない電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器を提供する。
【解決手段】シール材を介して相互に対向して配置される第1の基板と、第2の基板と、その間に電気光学的物質と、を含む電気光学装置において、それぞれ配線パターンを有する第1の基板および第2の基板のうち少なくとも一方に、配線パターンに延設された配線検査用パターンの残部を有するとともに、第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差が設けてあり、かつ、シール材の外側に位置する配線検査用パターンの残部を樹脂封止するか、または被覆材により被覆する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および、電気光学装置を含む電子機器に関する。
特に、配線検査に使用した配線検査用パターンの残部を有するものの、ショート等の不具合が発生しない電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および、電気光学装置を含む電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、互いに対向する一対の基板の一方に形成した走査線電極と、他方の基板に形成したデータ線電極とを、ドットマトリクス状の複数の点で交差させることによって画素を形成し、それらの画素に印加する電圧を選択的に変化させることによって、当該画素に含まれる液晶物質を通過する光を変調させ、文字等の像を表示する液晶表示装置が多用されている。
このような液晶表示装置においては、走査線電極やデータ線電極、およびそれらの電極につながる配線パターンのいずれかに断線等といった欠陥が存在していると、所望の鮮明な像を表示することができないという問題がある。したがって、このような液晶表示装置を製造する際には、一対の基板において、各電極や配線パターンに欠陥がなく、正常に形成されているかどうかを検査する必要がある。
【0003】
そこで、例えば、それぞれ微細ピッチの検査に対応した検査電極を有する配線回路基板がある。
より具体的には、図13に示すように、配線回路に接続された検査電極であって、検査電極の形状が電極先端部に向かうほど、表面積が小さくなっており、かつ、電極先端部が平坦になっている配線回路基板である。また、図14に示すのは、配線回路に接続された検査電極であって、検査電極の形状が電極先端部に向かうほど、表面積が大きくなっており、かつ、電極先端部が平坦になっている配線回路基板である。
また、チップオングラス方式の実装構造に関して、半導体素子(ICチップ)の実装領域の周辺部分の面積が狭い場合であっても、信頼性の高い検査を行うことができる液晶表示装置がある(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、図15に示すように、基板張り出し部に形成される配線パターンは、半導体素子側端子と導電接続する部分を越えて、半導体素子が実装される領域である実装領域の内部へ延びる延在部分を有し、それらの延在部分は少なくとも2つの群に分離して形成してある基板を利用した液晶表示装置である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−5016号公報(第4頁−第5頁、図1−図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図13や図14に示した検査電極は、使用後にそのまま残されるため、当該検査電極に起因して、コロージョンが促進されたり、さらには、金属フレームや異物が接触してショートが発生したりするという問題が見られた。また、検査電極のスペースが必要であるため、配線回路基板が大型化しやすいという問題も見られた。
また、特許文献1に記載の検査パターンは、半導体素子の実装密度が高まるにつれ、検査用接触コネクターを接触させることが困難になったり、信頼性の高い検査を行うことが困難になったりするという問題が見られた。
一方、検査パターンのピッチを広くしようとすると、基板自体に検査パターン用の大きなスペースを設けなければならないという問題が見られた。
【0006】
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、電気光学装置を基板の状態で配線検査した後に、配線検査に使用した配線検査用パターンの一部を残して除去するとともに、配線検査に使用した配線検査用パターンの端部処理を施すことにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、電気光学装置自体の検査が容易である一方、電気光学装置の大きさを小さくすることができ、しかも信頼性に優れた電気光学装置を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、このような電気光学装置の効率的な製造方法を提供することであり、さらに別の目的は、このような電気光学装置を含む電子機器を効率的に提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、シール材を介して相互に対向して配置される第1の基板と、第2の基板と、その間に電気光学的物質と、を含む電気光学装置において、第1の基板および第2の基板のいずれか一方が、信号電極としての第1の配線パターンを有し、もう一方の基板が、走査電極としての第2の配線パターンを有しており、第1の基板および第2の基板のうち少なくとも一方に、第1の配線パターンまたは第2の配線パターンに延設された配線検査用パターンの残部を有するとともに、第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差が設けてあり、かつ、シール材の外側に位置する配線検査用パターンの残部が、樹脂封止してあるか、または被覆材により覆ってあることを特徴とする電気光学装置が提供され、上述した問題点を解決することができる。
すなわち、このように構成されているため、配線検査に使用した配線検査用パターンの端部処理を施すことにより、配線検査用パターンが外部に露呈しないため、コロージョンが促進されたり、さらには、金属フレームや異物が接触してショートが発生したりすることがなくなる。
また、電気光学装置を基板の状態で配線検査した後に、配線検査に使用した配線検査用パターンの大部分を除去することにより、配線回路基板の小型化を図ることができる。
さらに、検査パターンのピッチを広くすることができるため、半導体素子の実装密度が高い場合にも、検査用接触コネクターを接触させることや、信頼性の高い検査を簡単に行うことができる。
【0008】
なお、本発明をパッシブ型の液晶装置用基板として用いる場合には、本発明にかかる第1の配線パターンおよび第2の配線パターンは、少なくともその一部が液晶層に電界を与えるための表示用電極としても機能する。
また、本発明をTFDを用いたアクティブ型の液晶装置に用いる場合には、本発明にかかる第1の配線パターンは、少なくともその一部が画素電極に信号電位を供給するための配線として機能し、本発明にかかる第2の配線パターンは、少なくともその一部が、走査電位を供給するための配線として、あるいは、液晶層に電界を与えるための表示用電極として機能する。
さらに、本発明をTFTを用いたアクティブ型の液晶装置に用いる場合には、本発明にかかる第1の配線パターンは、画素電極に信号電位を供給するための信号線として機能する。
【0009】
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、第1の基板および第2の基板、あるいはいずれか一方の基板の端部に、段差、窪み、穴部、または凹凸を設けることが好ましい。
このように構成されているため、少なくとも一方の基板の端部を広い表面積とすることができ、樹脂封止する領域あるいは被覆材により覆う領域を広い領域とすることができる。
【0010】
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、第1の基板および第2の基盤の接合部における端部の段差幅を0.001〜0.5mmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成されているため、配線検査用パターンの残部を樹脂封止する領域あるいは被覆材により覆う領域を十分に確保することができるとともに、基板全体の大型化を阻止することができる。
この場合、基板の段差の幅が0.001mmより小さいと、配線検査用パターンの残部を樹脂封止する領域あるいは被覆材により覆う領域を十分に確保することができない場合がある。一方、基板の段差の幅が0.5mmより大きいと、基板全体の大型化が阻止することができない場合がある。
【0011】
また、本発明の電気光学装置を構成するにあたり、第1の配線パターンおよび第2の配線パターンが、二重マトリクスを構成していることが好ましい。
このように構成されているため、電気光学装置用基板の配線パターンが二重マトリクス用配線パターンである場合にも、信頼性の高い検査を確実に行うことができる。
【0012】
また、本発明の別の態様は、シール材を介して相互に対向して配置される第1の基板と、第2の基板と、その間に電気光学的物質と、を備えるとともに、第1の基板および第2の基板のいずれか一方が、信号電極としての第1の配線パターンを有し、もう一方の基板が、走査電極としての第2の配線パターンを有しており、かつ、第1の基板および第2の基板のうち少なくとも一方に、第1の配線パターンまたは第2の配線パターンに延設された配線検査用パターンの残部を有する電気光学装置の製造方法であって、
(1)配線検査用パターンを用いて、配線パターンの検査をする工程と、
(2)第1の基板と第2の基板とを、シール材により貼り合わせる工程と、
(3)第1の基板および第2の基板、並びに配線検査用パターンの一部を切断し、第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差を設ける工程と、
(4)シール材の外側に位置する配線検査用パターンの残部を樹脂封止するか、または被覆材により覆う工程と、を含む電気光学装置の製造方法である。
このような方法であるため、コロージョンが促進されたり、さらには、金属フレームや異物が接触してショートが発生したりすることがない電気光学装置を得ることができる。
また、配線検査に使用した配線検査用パターンの大部分を除去することにより、小型化が図れる電気光学装置を得ることができる。
さらに、半導体素子の実装密度が高い場合にも、検査用接触コネクターの接触や信頼性の高い検査が簡単に行える電気光学装置を得ることができる。
【0013】
また、本発明の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、配線検査用パターンの残部が、配線パターンの外部回路に接続される側の端部とは反対側に設けてあることが好ましい。
このような方法であるため、半導体素子の実装密度が高い場合にも、検査用接触コネクターの接触や信頼性の高い検査が簡単に行える電気光学装置を得ることができる。
【0014】
また、本発明の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、第1の基板および第2の基板、並びに配線検査用パターンの一部を切断し、第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差を設ける工程において、第1の基板および第2の基板の切断線の位置をそれぞれずらした状態で切断することにより段差を設けることが好ましい。
このような方法であるため、基板切断時に第1の基板と第2の基板との間に容易に段差を形成することができる。
【0015】
また、本発明の電気光学装置の製造方法を実施するにあたり、第1の基板および第2の基板の端部、あるいはいずれか一方の基板の端部に、段差、窪み、穴部、または凹凸を設ける工程を含むことが好ましい。
このような方法であるため、配線検査用パターンの残部を樹脂封止するための領域あるいは被覆材により被覆するための領域を確保することができる。
【0016】
また、本発明の別の態様は、上述したいずれかの電気光学装置と、当該電気光学装置を制御するための制御手段と、を備えることを特徴とする電子機器である。
このような電子機器によれば、配線検査に使用した配線検査用パターンの端部処理を施すことにより、配線検査用パターンが外部に露呈しないため、コロージョンの発生を防止し、さらには、金属フレームや異物が接触してショートが発生することがなくなる。
また、電気光学装置を基板の状態で検査した後に、配線検査に使用した配線検査用パターンの大部分を除去することにより、配線回路基板の小型化を図ることができる。
さらに、検査パターンのピッチを広くすることができるため、半導体素子の実装密度が高い場合にも、検査用接触コネクターを接触させることや、信頼性の高い検査を簡単に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電気光学装置を含む電子機器に関する実施形態について具体的に説明する。
ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
【0018】
[第1実施形態]
第1実施形態は、図1に例示するように、シール材を介して相互に対向して配置される第1の基板と、第2の基板と、その間に電気光学的物質と、を含む電気光学装置であって、第1の基板および第2の基板のいずれか一方が、信号電極としての第1の配線パターンを有し、もう一方の基板が、走査電極としての第2の配線パターンを有しており、第1の基板および第2の基板のうち少なくとも一方に、第1の配線パターンまたは第2の配線パターンに延設された配線検査用パターンの残部を有するとともに、第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差が設けてあり、かつ、シール材の外側に位置する配線検査用パターンの残部が、樹脂封止してあるか、または被覆材により覆ってある電気光学装置である。
以下、図1〜図3を適宜参照しながら、本発明の第1実施形態の電気光学装置について、カラーフィルタ基板およびそれを用いた液晶パネルを例に採って説明する。
なお、図1は、本発明に係る第1実施形態の電気光学装置の要部を概略して示す断面図であり、図2は、本発明に係る第1実施形態の電気光学装置を構成する液晶パネル200の外観を示す概略斜視図であり、図3(a)は、液晶パネル200の模式的な概略断面図、図3(b)は、液晶パネル200を構成するカラーフィルタ基板210の部分拡大平面図である。
【0019】
1.液晶パネルの基本構造
図2に示される電気光学装置を構成する液晶パネル200は、いわゆる反射半透過方式のパッシブマトリクス型構造を有する液晶パネル200であって、図示しないもののバックライトやフロントライト等の照明装置やケース体などを、必要に応じて、適宜取付けることが好ましい。
また、当該液晶パネル200は、用途に応じて、パッシブマトリクス型構造のかわりに、反射半透過方式のアクティブマトリクス型構造、例えば、TFD(Thin Film Diode)やTFT(Thin Film Transistor)等のアクティブ素子(能動素子)を用いた液晶パネルであっても良い。
【0020】
(1)セル構造
図2に示すように、液晶パネル200は、ガラス板や合成樹脂板等からなる透明な第1の基板211を基体とする電気光学装置用基板、すなわち、カラーフィルタ基板210と、これに対向して、実質的に同様の構成を有する第2の基板221を基体とする対向基板220とが、接着剤等のシール材230を介して貼り合わせられていることが好ましい。
そして、図3に示すように、カラーフィルタ基板210と、対向基板220とが形成する空間であって、シール材230の内側部分に対して、開口部230aを介して液晶材料232を注入した後、封止材231にて封止されてなるセル構造を備えていることが好ましい。
【0021】
(2)配線
▲1▼マトリクス
第1の基板211の内面(第2の基板221に対向する表面)上に、並列した複数のストライプ状の透明電極216を形成し、第2の基板221の内面上には、当該透明電極216に直交する方向に並列した、複数のストライプ状の透明電極222を形成することが好ましい。また、透明電極216を、配線218Aに対して導電接続するとともに、もう一方の透明電極222を、配線228に対して導電接続することが好ましい。
そして、透明電極216と透明電極222とは相互に直交するため、その交差領域がマトリクス状に配列された多数の画素を構成し、これら多数の画素の配列が、全体として二重マトリクス方式による液晶表示領域Aを構成することになる。
【0022】
ここで、二重マトリクス方式による配線パターンにつき、かかる配線パターンを示す平面図である図4を用いて説明する。
かかる配線パターンは、一つの走査電極に2行のピクセル群が対応しており、信号線と平行な方向の1列のピクセル群は2本の信号電極で構成されている。すなわち、1本の走査電極には、2本の信号電極が別々に接続されている一つずつのピクセルが対応するようになっている。
【0023】
そして、X方向には、透明導電材であるITO(Indium Tin Oxide)からなる走査電極222が棒状に形成されている。Y方向には、同じく透明導電材であるITOからなる信号電極216が形成されており、一列の信号線に対して2本の電極が対応している。例えば、n番目の列のピクセル領域を形成するのに、na,nb2本の電極を用いて、2つおきに2つずつのピクセルに接続している。図中ピクセル領域P1、P2はna電極に接続し、ピクセル領域P3、P4はnb電極に接続している。そして、各a電極およびb電極に別々に接続された、隣り合うピクセル領域2つに重なるように1つの走査電極が形成されている。すなわち、走査電極222aはP2とP3のピクセルに重なるように形成されている。
【0024】
このような構成にすると、例えばピクセルP2またはP3を点灯表示させたい場合、na電極、nb電極のどちらかの信号電極を選択して電圧を供給すれば、どちらも一つの走査電極222aから電圧を供給することで対応可能となる。すなわち、単純マトリクス構造と同数の走査電極数であれば、2倍のピクセル数に対応できることになる。言い換えると、デューティー数を半分にしてオン・オフ比を大きくすることが可能になり、コントラストが向上する。
【0025】
なお、本発明をパッシブ型の液晶装置用基板として用いる場合には、本発明にかかる第1の配線パターンおよび第2の配線パターンは、少なくともその一部が液晶層に電界を与えるための表示用電極としても機能する。
また、本発明をTFDを用いたアクティブ型の液晶装置に用いる場合には、本発明にかかる第1の配線パターンは、少なくともその一部が画素電極に信号電位を供給するための配線として機能し、本発明にかかる第2の配線パターンは、少なくともその一部が、走査電位を供給するための配線として、あるいは、液晶層に電界を与えるための表示用電極として機能する。
さらに、本発明をTFTを用いたアクティブ型の液晶装置に用いる場合には、本発明にかかる第1の配線パターンは、画素電極に信号電位を供給するための信号線として機能する。
【0026】
▲2▼入力端子部
また、第1の基板211は、第2の基板221の外形よりも外側に張り出してなる基板張出部210Tを有し、この基板張出部210T上には、配線218A、配線228に対して、シール材230の一部で構成される上下導通部を介して導電接続された配線218B、および、独立して形成された複数の配線パターンからなる入力端子部219が形成されていることが好ましい。
また、基板張出部210T上には、これら配線218A、218Bおよび入力端子部219に対して導電接続されるように、液晶駆動回路等を内蔵した半導体素子(ICチップ)261が実装されていることが好ましい。
さらに、基板張出部210Tの端部には、入力端子部219に導電接続されるように、フレキシブル配線基板263が実装されていることが好ましい。
【0027】
(3)位相差板および偏光板
図2に示される液晶パネル200において、図3に示すように、第1の基板211の外面の所定位置に、位相差板(1/4波長板)240および偏光板241が配置されていることが好ましい。
そして、第2の基板221の外面においても、鮮明な画像表示が認識できるように、位相差板(1/4波長板)250および偏光板251が配置されていることが好ましい。
【0028】
2.カラーフィルタ基板
(1)基板
図3に示すように、カラーフィルタ基板210における第1の基板211上に、反射部212r、開口部212aおよび非開口部212tを備えた反射層212が形成され、この反射層212上に着色層214が形成されている。この着色層214は、反射層212の反射部212r、開口部212aおよび非開口部212tをそれぞれ実質的に覆うように配置されている。
また、着色層214は、反射層212の開口部212aと重なる領域において、他の領域よりも厚く形成した厚肉部233を備えている。
【0029】
図2に示すように、第1の基板211の基板張出部210T上に延在して形成された配線218Bの端部には、半導体素子261がバンプ(図示せず)を介して電気接続されている。
基板張出部210Tの表面に液晶駆動用の半導体素子261を直接実装される構造の液晶パネル200は、COG(Chip On Glass)方式の液晶パネルと呼ばれている。
このような実装構造をもつ液晶パネルにおいて、配線パターン等の断線によって所望の鮮明な液晶表示を行うことができないため、通常、液晶装置を製造する際には断線の有無を検査する必要がある。このため、カラーフィルタ基板210においては、半導体素子261の実装領域以外の領域(例えば実装領域と反対側の基板端部)において形成される配線検査用パターン(後述)に検査用プローブ等を接触させて走査電極222および信号電極216に検査用信号を供給して液晶表示領域に像を表示し、この像を観察することにより検査をすることが好ましい。
【0030】
(2)反射層
図2および図3に示すように、第1の基板211の表面には、反射層212が形成されている。この反射層212は、アルミニウム、アルミニウム合金、クロム、クロム合金、銀、銀合金などからなる金属薄膜と、反射基部とから構成することが好ましい。また、反射層212には、画素毎に、反射面を有する反射部212rと、開口部212aとが設けられていることが好ましい。
そして、反射層212の上には、画素毎に着色層214が形成され、その上をアクリル樹脂やエポキシ樹脂などの透明樹脂からなる表面保護層(オーバーコート層)315が被覆していることが好ましい。この着色層214と表面保護層315とによってカラーフィルタが形成されることになる。
【0031】
また、反射層は、基材の表面に独立して形成された複数の凸部を有する第1の反射基部と、その上に形成された比較的なだらかな表面状態を有する連続層からなる第2の反射基部と、さらにその上に形成された金属薄膜からなる反射膜と、を含むことが好ましい。
【0032】
(3)着色層
▲1▼構成
また、図2および図3に示す着色層214は、通常、透明樹脂中に顔料や染料等の着色材を分散させて所定の色調を呈するものとされている。着色層の色調の一例としては原色系フィルタとしてR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の組合せからなるものがあるが、これに限定されるものではなく、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)等の補色系や、その他の種々の色調で形成することができる。
通常、基板表面上に顔料や染料等の着色材を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法によって不要部分を除去することによって、所定のカラーパターンを有する着色層を形成する。ここで、複数の色調の着色層を形成する場合には上記工程を繰り返すことになる。
【0033】
▲2▼遮光膜
また、図3に示すように、画素毎に形成された着色層214の間の画素間領域に、黒色遮光膜(ブラックマトリクス或いはブラックマスク)214BMが形成してあることが好ましい。
この黒色遮光膜214BMとしては、例えば黒色の顔料や染料等の着色材を樹脂その他の基材中に分散させたものや、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色材を共に樹脂その他の基材中に分散させたものなどを用いることができる。
【0034】
▲3▼配列パターン
また、着色層の配列パターンとして、ストライプ配列や、斜めモザイク配列、あるいは、デルタ配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
【0035】
(5)表面保護層
図3に示すように、着色層214上に、表面保護層215が設けてあることが好ましい。このように表面保護層215を設けることにより、着色層214自体、ひいては着色層214を含むカラーフィルタ基板210の耐久性や耐熱性等を著しく向上させることができる。
また、画素毎に、反射層212の開口部212aの直上領域(開口部212aと平面的に重なる領域)に、表面保護層215の開口部215aが形成されていることが好ましい。この理由は、このように表面保護層315を構成することにより、透過光の吸収を効果的に防止し、十分な光量を確保することができるためである。
したがって、表面保護層215の開口部215aが形成されている場合には、着色層214の表面が、その開口部215aを通して、上層構造に対して露出した状態となっている。
【0036】
(6)透明電極および配向膜
図2および図3に示すように、表面保護層215の上には、ITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる透明電極216を形成することが好ましい。かかる透明電極216は、図3(b)において、上下方向に伸びる帯状に形成されているが、複数の透明電極216が並列したストライプ状に構成されていることが好ましい。
また、透明電極216の上には、ポリイミド樹脂等からなる配向膜217が形成されていることが好ましい。
この理由は、このように配向膜217を設けることにより、カラーフィルタ基板210を液晶表示装置等に使用した場合に、液晶材料の電圧駆動を容易に実施することができるためである。
【0037】
(7)配線検査用パターンの残部
▲1▼長さ
図1に示すように、液晶パネル200の製造時に第1の基板211と第2の基板221との貼り合わせ基板を切断することにより、配線218Aおよび配線228(共に図2に図示)に延在する配線検査用パターン100の残部100aが外部に突出して形成されていることが好ましい。そして、その残部100aの長さは0.001〜5mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる残部の長さが0.001mm未満の値となると、基板を正確に切断することが困難になる場合があるためである。一方、かかる残部の長さが5mmを越えると、得られる電気光学装置が大型化してしまう場合があるためである。また、かかる残部の長さが5mmを越えると、コロージョンが生じやすくなる場合があるためである。
【0038】
▲2▼形状
配線検査用パターン100は、液晶パネル200における半導体素子261の実装領域とは反対側の端部に配置され、全体が配線218Aおよび配線228(共に図2に図示)に延在してストライプ状のパターンによって形成されていることが好ましい。
【0039】
▲3▼絶縁処理および端部形状
配線検査用パターン100の残部100aが配線検査後にそのまま残ると、コロージョンが促進されたり、金属フレームや異物の接触によってショートが発生したりするため、残部100aにはモールド樹脂,絶縁キャップ等の絶縁材あるいはこれら組み合わせによって被覆処理が施されている。
また、モールド樹脂によって被覆処理を施す場合は、図1に示すように第2の基板221の端部に段差221aを設け、この段差221aの部分にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。この段差221aの幅Wを0.001〜0.5mmの範囲内の値とすることが好ましい。なお、段差の幅Wとは、例えば図1に示すように、第1の基板または第2の基板のうち、いずれか一方の基板の端部における突出した部分の長さを意味する。
このように構成されているため、配線検査用パターン100の残部100aを樹脂封止する領域あるいは被覆材により覆う領域を十分に確保することができるとともに、基板全体の大型化を阻止することができる。
この場合、基板の段差の幅が0.001mmより小さいと、配線検査用パターンの残部を樹脂封止する領域あるいは被覆材により覆う領域を十分に確保することができない。一方、基板の段差の幅が0.5mmより大きいと、基板全体の大型化を阻止することができない。
【0040】
モールド樹脂による被覆処理は、図5(a)〜(c)に示すような形態も採用し得る。
図5(a)に示す被覆処理は、第1の基板211の端部に段差211aを設け、この段差211aの部分にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
図5(b)に示す被覆処理は、第1の基板211および第2の基板221の各端部に段差211b,221bを設け、この段差211b,221bの部分にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
図5(c)に示す被覆処理は、第1基板211の端部において、配線検査用パターン100に向かって窪み211cを設け、この窪み211cの部分にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
図5(d)に示す被覆処理は、第1の基板211および第2の基板221の各端部に複数の段差211d,221dを設け、この段差211d,221dの部分にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
【0041】
このようなモールド樹脂による被覆処理は、図6(a)〜(d)に示すような基板の端部形状にして施せば、より強固に行うことができる。
図6(a)に示す被覆処理は、第2の基板221の端部に段差221aを設けるとともに、この段差221aを覆う絶縁キャップcを装着し、この絶縁キャップc内にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
図6(b)に示す被覆処理は、第1の基板211の端部に段差211bを設けるとともに、この段差211bを覆う絶縁キャップcを装着し、この絶縁キャップc内にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
図6(c)に示す被覆処理は、第1の基板211および第2の基板221の端部に段差211c、221cを設けるとともに、これら段差211c,221cを覆う絶縁キャップcを装着し、この絶縁キャップc内にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
図6(d)に示す被覆処理は、第1の基板211および第2の基板221の各端部に複数の段差211d,221dを設けるとともに、これら段差211d,221dを覆う絶縁キャップcを装着し、この絶縁キャップc内にモールド樹脂mを付着させることにより行われる。
【0042】
この他、配線検査用パターン100の残部100aは、図7(a)および(b)に示すように絶縁キャップcによって直接覆うこともできる。
また、図8に示すように液晶パネル200の端部を絶縁キャップcで覆うとともに、モールド樹脂mによって封止してもよい。
なお、モールド樹脂あるいは絶縁キャップは、電気抵抗が1012〜1015Ω・mの値をもつガラス、ゴム、磁器等の絶縁材が使用される。
【0043】
(8)対向基板
また、図3(b)に示すカラーフィルタ基板210と対向する対向基板220は、ガラス等からなる第2の基板221上に、第1の基板と同様の透明電極222、SiOやTiOなどからなる硬質保護膜223や配向膜224を順次積層させたものであることが好ましい。
なお、このカラーフィルタ基板210の例では、着色層が第1の基板に設けてあるが、着色層を、かかる対向基板220の第2の基板221上に設けることも好ましい。
【0044】
(9)液晶層
図3(b)に示すように、上記のように構成されたカラーフィルタ基板210と対向基板220との間に液晶材料232が充填されている。このとき、カラーフィルタ基板210の内面上には画素毎に凹部が形成されているので、液晶材料232は、この凹部内に入り込んだ状態(すなわち、上記表面保護層215の開口部215aの内側に入り込んだ状態)に構成される。
このため、液晶層232の厚さは、表面保護層215の開口部215aの形成された領域(すなわち、反射層212の開口部212aの形成された領域)において、それ以外の領域(すなわち反射部212rの形成された領域)に較べて厚く構成されることとなる。
【0045】
[第2実施形態]
第2実施形態は、シール材を介して相互に対向して配置される第1の基板と、第2の基板と、その間に電気光学的物質と、を備えるとともに、第1の基板および第2の基板のいずれか一方が、信号電極としての第1の配線パターンを有し、もう一方の基板が、走査電極としての第2の配線パターンを有しており、かつ、第1の基板および第2の基板のうち少なくとも一方に、第1の配線パターンまたは第2の配線パターンに延設された配線検査用パターンの残部を有する電気光学装置の製造方法であって、
(1)配線検査用パターンを用いて、配線パターンの検査をする工程と、
(2)第1の基板と第2の基板とを、シール材により貼り合わせる工程と、
(3)第1の基板および第2の基板、並びに配線検査用パターンの一部を切断し、第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差を設ける工程と、
(4)シール材の外側に位置する配線検査用パターンの残部を樹脂封止するか、または被覆材により覆う工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法である。
以下、図9〜図10を参照しながら、本発明に係る電気光学装置の製造方法の実施形態について詳細に説明する。
【0046】
1.構成
製造対象の電気光学装置用基板として、カラーフィルタ基板およびその対向基板を例にとって説明するが、カラーフィルタ基板およびその対向基板の構成については、第1の実施形態と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0047】
2.製造工程
図9(a)〜(c)、および図3(a)、(b)は、図2に示す液晶パネルおよびこれを構成するカラーフィルタ基板210,対向基板220を形成するための製造工程を示す。
【0048】
(1)マザー基板の準備
まず、図9(a)に示すように、縦横に並列する多数の第1の基板211および第2の基板221を形成するためのマザー基板A、Bを準備する。
【0049】
(2)カラーフィルタ基板の形成
▲1▼着色層の形成
次いで、各第1の基板211上には、図2に示す液晶表示領域Aに相当する領域に、上記の反射層212、黒色遮光層214BM、および着色層214を順次形成することが好ましい。
ここで、開口部212aを備えた反射層212は、蒸着法やスパッタリング法にて金属材料等を基板上に被着させた後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いてパターニングすることにより形成される。また、黒色遮光層214BMは、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を塗布し、これにパターン露光、現像処理を順次施すことによって形成することが好ましい。
また、着色層214についても、顔料や染料等の着色材を分散させた透明樹脂等からなる感光性樹脂を、反射層212等の上に塗布し、これにパターン露光、現像処理を順次施すことによって形成することができる。
なお、複数の色の着色層214を配列形成する場合には、色毎に上記工程を繰り返すことになる。
【0050】
▲2▼透光保護層の形成
次に、第1基板211上に全面的に透光保護層を形成することが好ましい。この透光保護層は、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂などで構成することができる。これらの樹脂は流動性を有する未硬化状態で基板上に塗布され、乾燥、光硬化、熱硬化などの適宜の手段で硬化される。塗布方法としては、スピンコート法や印刷法などを用いることができる。
【0051】
次に、上記透光保護層にフォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いてパターニングを施し、液晶表示領域Aに限定された表面保護層215を形成することが好ましい。このとき、これと同時に表面保護層215には開口部215aが形成される。この工程によって、透光保護層から液晶表示領域A以外の領域B、すなわち、図3に示すシール材230の外側に配置される領域(基板張出部210Tを含む。)とほぼ同じ領域上から透光性素材が除去される。
【0052】
▲3▼透明導電層の形成
次に、基板上に全面的にITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる透明導電層を形成することが好ましい。この透明導電層は、スパッタリング法により成膜できる。そして、この透明導電層に対してフォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いてパターニングを施し、透明電極216、配線218A、配線検査用パターン(図示せず)、入力端子部219を一度に形成することが好ましい。
また、図2に示す配線218Bも上記工程にて同時に形成することが好ましい。
しかる後、図9(b)に示すように、第1の基板211の実装領域に半導体素子261を配置する。この場合、半導体素子261が実装領域に実装すると、半導体素子261のバンプが配線218Bに接続することができる。
【0053】
(3)対向基板の形成
各第2の基板221上に、全面的に形成されたITO(インジウムスズ酸化物)等の透明導電体からなる透明導電層を、スパッタリング法等を用いて形成した後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いてパターニングを施し、透明電極222、配線、および入力端子部を一度に形成することが好ましい。
次いで、透明電極222上に、SiOやTiO等からなる硬質保護膜223や配向膜224を順次積層し、対向基板を形成することができる。
【0054】
(4)検査工程
検査工程は、図1に示す配線検査用パターン100に検査用プローブ等を接触させることにより実施することができる。
すなわち、検査用プローブを介して信号電極216および走査電極222に検査用信号を供給し、例えば全点灯状態の像を表示し、この全点灯像を目視や画像認識等によって観察することが好ましい。
【0055】
(5)中間基板の準備(基板の切断工程)
図9(b)に示すように、マザー基板Aを所定の大きさに切断することにより、複数の第1の基板211を形成することができる。また、同様に、マザー基板Bを切断することにより、複数の第2の基板221を形成することが好ましい。
また、この段階で、図1に示す配線検査用パターン100を可及的に小さく切断することが好ましい。この理由は、かかる配線検査用パターンの残部が大きいと、液晶表示装置等を構成した場合に、小型化が困難となったり、ショートが発生しやすくなったりする場合があるためである。
さらに、図9(b)に示す中間基板は、一単位の配線パターンが形成されているが、数単位の配線パターンが形成してあっても良い。その場合には、後述する貼り合わせ工程の後、再度一単位の配線パターンごとに切断すれば良い。
なお、切断方法は特に制限されるものでなく、ダイヤモンドカッターや衝撃式切断器等を好適に使用することができる。
【0056】
(6)貼り合わせ工程
次いで、貼り合わせ工程において、図9に示すように、第1の基板211と第2の基板221とを対向させた状態で、シール材(図示せず)によって貼り合わせるとともに、これら両基板211、221内に液晶材料232を注入することが好ましい。
なお、この貼り合わせ工程において、シール材の一部を利用して、配線検査用パターンの残部を予め絶縁処理することも好ましい。
【0057】
(7)切断工程
次いで、切断工程において、図10(a)に実線で示すように、第1の基板211および第2の基板221、場合によっては、配線検査用パターン100の一部をさらに切断して除去することが好ましい。
かかる切断の際、各基板211、221に対する厚さ方向の切断線の位置を水平方向にそれぞれずらした状態で切断することにより、両基板211、221の端部に段差221aを形成することが好ましい。すなわち、図11(a)に示すように第1の基板211において2点鎖線a1の部分を除去し、これを上下反転させた後、図11(b)に示すように第2の基板211において2点鎖線a2の部分を除去することが好ましい。このように実施すると、後述する被覆工程の処理が極めて容易になるとともに、被覆処理の耐久性も著しく向上する。
【0058】
また、かかる段差221aの幅を0.001〜0.5mmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、配線検査用パターンの残部を樹脂封止する領域あるいは被覆材により覆う領域を十分に確保することができるとともに、基板全体の大型化を阻止することができるためである。
すなわち、基板の段差の幅が0.001mmより小さいと、配線検査用パターンの残部を樹脂封止する領域あるいは被覆材により覆う領域を十分に確保することができない場合があるためである。一方、基板の段差の幅が0.5mmより大きいと、基板全体の大型化が阻止することができない場合があるためである。
なお、図11では段差を設ける例を挙げたが、これに限らず、窪み、穴部または凹凸等を設けることも好ましい。
【0059】
(8)被覆工程
次いで、基板等の切断後に配線検査用パターン100の残部100aが残るため、この残部100aに対して、図10(b)に示すように、モールド樹脂mによって被覆処理を施すことが好ましい。
この場合、絶縁キャップあるいはモールド樹脂・絶縁キャップの組み合わせによって被覆処理を施してもよい。また、電極においてコロージョンが促進されたり、金属フレームや異物の接触によってショートが発生したりすることがなくなる。そして、このようにして、液晶パネルを形成することができる。
【0060】
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態としての電気光学装置を、電子機器における表示装置として用いた場合について具体的に説明する。
【0061】
(1)電子機器の概要
図12は、本実施形態の電子機器の全体構成を示す概略構成図である。この電子機器は、液晶パネル180と、これを制御するための制御手段190とを有している。また、図12中では、液晶パネル180を、パネル構造体180Aと、半導体IC等で構成される駆動回路180Bと、に概念的に分けて描いてある。また、制御手段190は、表示情報出力源191と、表示処理回路192と、電源回路193と、タイミングジェネレータ194とを有することが好ましい。
また、表示情報出力源192は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ194によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路192に供給するように構成されていることが好ましい。
【0062】
また、表示情報処理回路192は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路180Bへ供給することが好ましい。そして、駆動回路180Bは、走査線駆動回路、データ線駆動回路および検査回路を含むことが好ましい。また、電源回路193は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する機能を有している。
【0063】
(2)電子機器
本発明に係る電気光学装置としての液晶表示装置を適用可能な電子機器としては、モバイル型のパーソナルコンピュータ(いわゆる携帯型パーソナルコンピュータ)、携帯電話機、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電気泳動装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた電子機器などが挙げられる。
【0064】
さらに、本発明の電気光学装置および電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記各実施形態に示す液晶パネルは単純マトリクス型の構造を備えているが、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード)等のアクティブ素子(能動素子)を用いたアクティブマトリクス方式の電気光学装置にも適用することができる。
また、上記実施形態の液晶パネルは所謂COGタイプの構造を有しているが、ICチップを直接実装する構造ではない液晶パネル、例えば液晶パネルにフレキシブル配線基板やTAB基板を接続するように構成されたものであっても構わない。
さらに、液晶表示装置だけでなく、エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動表示装置、電界放出表示装置、およびLED(ライトミッティングダイオード)表示装置のように、複数の画素毎に表示状態を制御可能な各種の電気光学装置においても本発明を同様に適用することが可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電気光学装置、電気光学装置の製造方法、および電子機器によれば、配線検査に使用した配線検査用パターンの残部の端部処理を施すことにより、配線検査用パターンが外部に露呈していないため、コロージョンが促進されたり、さらには、金属フレームや異物が接触してショートが発生したりすることが少なくなった。
また、本発明の電気光学装置等によれば、電気光学装置を基板の状態で検査した後に、配線検査に使用した配線検査用パターンの大部分を除去することにより、配線回路基板の小型化を図ることができるようになった。
さらに、本発明の電気光学装置等によれば、検査パターンのピッチを比較的広くすることができるため、二重マトリクス配線パターンを有する基板であっても、あるいは、半導体素子の実装密度が高い場合や実装箇所が制限される場合であっても、検査用接触コネクターを接触させることが容易に実施することができるようになった。よって、信頼性の高い検査を簡単に行うことができるようになった。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の電気光学装置用基板の要部を概略して示す断面図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の電気光学装置を構成する液晶パネルの外観を示す概略斜視図である。
【図3】(a)は、液晶パネルを模式的に示す断面図であり、(b)は、液晶パネルを構成するカラーフィルタ基板を拡大して示す平面図である。
【図4】二重マトリクス方式の電極パターンを示す平面図である。
【図5】(a)〜(d)は、配線検査用パターンの端部処理を説明するために示す断面図である(その1)。
【図6】(a)〜(d)は、配線検査用パターンの端部処理を説明するために示す断面図である(その2)。
【図7】(a)および(b)は、配線検査用パターンの端部処理を説明するために示す斜視図である(その3)。
【図8】配線検査用パターンの端部処理を説明するために示す斜視図である(その4)。
【図9】(a)〜(c)は、液晶パネルを形成するための製造工程を示す斜視図である(その1)。
【図10】(a)および(b)は、液晶パネルを形成するための製造工程を示す断面図である(その2)。
【図11】(a)および(b)は、液晶パネルを形成するための製造工程を示す断面図である(その3)。
【図12】本発明に係る電子機器の実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【図13】従来の配線回路基板の構成を示す断面図である(その1)。
【図14】従来の配線回路基板の構成を示す断面図である(その2)。
【図15】従来における液晶装置の半導体素子の実装領域に形成される配線パターンを拡大して示す平面図である。
【0067】
【符号の説明】
100:配線検査用パターン
100a:残部
104:シール材
200:液晶パネル
210:カラーフィルタ基板
211:第1の基板
211a:段差
212:反射層
212a:開口部
212r:反射部
212t:非開口部
214:着色層
216:透明電極
220:対向基板
221:第2の基板
221a:段差
222:透明電極
230:シール材
240・250:偏光板
315:表面保護層

Claims (9)

  1. シール材を介して相互に対向して配置される第1の基板と、第2の基板と、その間に電気光学的物質と、を含む電気光学装置において、
    前記第1の基板および第2の基板のいずれか一方が、信号電極としての第1の配線パターンを有し、もう一方の基板が、走査電極としての第2の配線パターンを有しており、
    前記第1の基板および第2の基板のうち少なくとも一方に、第1の配線パターンまたは第2の配線パターンに延設された配線検査用パターンの残部を有するとともに、前記第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差が設けてあり、かつ、前記シール材の外側に位置する配線検査用パターンの残部が、樹脂封止してあるか、または被覆材により覆ってあることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1の基板および第2の基板、あるいはいずれか一方の基板の端部に、段差、窪み、穴部、または凹凸を設けることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記接合部における端部の段差幅を0.001〜0.5mmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第1の配線パターンおよび第2の配線パターンが、二重マトリクスを構成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. シール材を介して相互に対向して配置される第1の基板と、第2の基板と、その間に電気光学的物質と、を備えるとともに、前記第1の基板および第2の基板のいずれか一方が、信号電極としての第1の配線パターンを有し、もう一方の基板が、走査電極としての第2の配線パターンを有しており、かつ、前記第1の基板および第2の基板のうち少なくとも一方に、前記第1の配線パターンまたは第2の配線パターンに延設された配線検査用パターンの残部を有する電気光学装置の製造方法であって、
    (1)前記配線検査用パターンを用いて、前記配線パターンの検査をする工程と、
    (2)前記第1の基板と第2の基板とを、前記シール材により貼り合わせる工程と、
    (3)前記第1の基板および第2の基板、並びに配線検査用パターンの一部を切断し、当該第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差を設ける工程と、
    (4)前記シール材の外側に位置する配線検査用パターンの残部を樹脂封止するか、または被覆材により覆う工程と、を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 前記配線検査用パターンの残部が、前記配線パターンの外部回路に接続される側の端部とは反対側に設けてあることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記第1の基板および第2の基板、並びに配線検査用パターンの一部を切断し、当該第1の基板および第2の基板の接合部における端部に段差を設ける工程において、前記第1の基板および第2の基板の切断線の位置をそれぞれずらした状態で切断することにより段差を設けることを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記第1の基板および第2の基板の端部、あるいはいずれか一方の基板の端部に、段差、窪み、穴部、または凹凸を設ける工程を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載された電気光学装置と、当該電気光学装置を制御するための制御手段と、を備えることを特徴とする電子機器。
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