JP2004108196A - エンジン始動・停止制御システム - Google Patents

エンジン始動・停止制御システム Download PDF

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Yoshi Abe
阿部 喜
Hiroyasu Hasegawa
長谷川 博康
Toshihiro Nagae
長江 敏広
Tomoyuki Funayama
舟山 友幸
Tomohisa Kakegawa
掛川 智央
Hiroyuki Yamada
山田 寛之
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Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】スマートイグニッション機能を有するエンジン始動・停止制御システムにおいて、製造コストの低減を図ることができるエンジン始動・停止制御システムを提供する。
【解決手段】エンジン始動・停止制御システム1は、エマージェンシーキー25と、通信機能を有する携帯機11と、その携帯機11との相互通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する車両制御装置12とを備えている。車両制御装置12は、車両2の室内に配設されたグローブボックスの開閉部(蓋部)を施解錠する施解錠機構に用いられるキーシリンダにエマージェンシーキー25が装着されると、エマージェンシーキー25に設けられたトランスポンダ制御部26とトランスポンダ通信を行う。そして、車両制御装置12は、そのトランスポンダ通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばワンプッシュ操作でエンジンの始動・停止動作を行うことができるエンジン始動・停止制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車においては、その基本性能や安全性の向上はもとより、その操作性の向上が求められている。そこで、こうした操作性の向上を目的として、従来、スマートイグニッション機能を有するエンジン始動・停止制御システムが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。この種のエンジン始動・停止制御システムでは、所有者(運転者)によって所持される携帯機が車両室内に侵入すると車両に配設されたエンジン制御装置との間で自動的に相互通信が行われ、その相互通信が確立したことを条件としてエンジンが始動可能な状態となる。そして、車両室内に設けられた始動・停止操作部が操作されることによってエンジンの始動・停止が可能となっている。つまり、運転者は、車両に搭乗して始動・停止操作部を操作するだけでエンジンを始動・停止させることができ、操作性が向上する。
【0003】
また、エンジンの始動・停止操作の更なる簡便化を図るために、始動・停止操作部として押しボタンスイッチを用い、このスイッチが押されたときにエンジンを始動・停止させるワンプッシュ式エンジン始動・停止制御システムが提案されている。
【0004】
ところで、こうしたエンジン始動・停止制御システムでは、携帯機のバッテリ切れ時や通信不良時などにおいてもエンジンの始動を可能にすることが望ましい。そこで従来では、携帯機にエマージェンシーキーとしての機械鍵を付加し、ステアリングの周辺に設けられた専用のイグニッション用キーシリンダに機械鍵を挿入・回動させてエンジンを始動させるといった従来通りの機構が用いられている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−289142号公報
【特許文献2】
特開2001−311333号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、機械鍵を用いたエンジン始動操作はあくまで非常時での操作であるため、使用頻度は低い。それにも拘わらず専用のイグニッション用キーシリンダを車両室内に配設することはコスト高となる。
【0007】
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スマートイグニッション機能を有するエンジン始動・停止制御システムにおいて、製造コストの低減を図ることができるエンジン始動・停止制御システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、機械鍵からなるエマージェンシーキーと、通信機能を有する携帯機と、その携帯機との相互通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する車両制御装置とを備えたエンジン始動・停止制御システムにおいて、前記車両制御装置は、車両室内に配設された多目的収容部の開閉部を施解錠する施解錠機構に用いられるキーシリンダ、または、機械鍵を用いてシフトロックを解除可能なシフトロック解除機構に用いられるキーシリンダに前記エマージェンシーキーが装着されたことを条件としてエンジンの始動を許可する非常用エンジン始動許可手段を備えることを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のエンジン始動・停止制御システムにおいて、前記キーシリンダに、エンジンの駆動状態における前記エマージェンシーキーの離脱を禁止するキー保持機構を設けたことを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明では、通信機能を有する携帯機と、その携帯機との相互通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する車両制御装置とを備えたエンジン始動・停止制御システムであって、前記携帯機は、前記車両制御装置から出力されるトランスポンダ駆動電波によって起電力を発生し、その起電力を利用して応答信号を出力するトランスポンダ制御部を備え、前記車両制御装置は、車両室内に設けられた多目的収容部の内部空間に前記トランスポンダ駆動電波を出力して前記トランスポンダ制御部との通信を行うトランスポンダ通信手段と、該トランスポンダ制御部との通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する非常用エンジン始動許可手段とを備え、エンジンの駆動状態においては前記多目的収容部の開閉部の動作を規制して前記内部空間を閉塞状態に維持することを要旨とする。
【0011】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1に記載の発明によると、多目的収容部の開閉部を施解錠する施解錠機構に用いられるキーシリンダまたはシフトロック解除機構に用いられるキーシリンダにエマージェンシーキーが装着されたことを条件としてエンジンの始動が許可される。すなわち、本来エンジンを始動させるためには用いられない既存のキーシリンダにエマージェンシーキーを装着することを条件としてエンジンの始動が可能となる。このため、使用頻度の低いエマージェンシーキー用のキーシリンダを車両室内に個別に設ける必要がなくなり、部品点数の低減及びそれに伴う製造コストの低減を図ることが可能となる。
【0012】
請求項2に記載の発明によると、キー保持機構により、エンジンの駆動状態におけるエマージェンシーキーの離脱が防止される。このため、エンジンの駆動状態においてキーシリンダからエマージェンシーキーが抜け落ちてしまうなどといった不都合が防止される。
【0013】
請求項3に記載の発明によると、多目的収容部に携帯機を収容すると、携帯機と車両制御装置との間でトランスポンダ通信が行われる。そして、携帯機と車両制御装置との通信が確立したことを条件としてエンジンの始動が可能となる。このため、携帯機のバッテリ切れ時など、携帯機と車両制御装置との通常の通信が不能となった際には、多目的収容部に携帯機を収容することによってエンジンの始動が可能となる。しかも、トランスポンダ通信を行わせるためのスペースを別途設ける必要がないため、車両の製造コストも低減する。また、エンジンの駆動状態においては多目的収容部の内部空間が閉塞状態に維持される。このため、エンジン駆動中に多目的収容部から携帯機を取り出すことを防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図3に基づき詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、エンジン始動・停止制御システム1は、携帯機11と、車両2に配設された車両制御装置12と、エマージェンシーキー25とを備えている。
【0016】
携帯機11は、所有者(運転者)によって所持され、車両制御装置12と相互通信可能となっている。詳しくは、携帯機11は、車両制御装置12から出力されたリクエスト信号を受信すると、所定のIDコードを含むIDコード信号を自動的に送信する。このIDコード信号は、所定周波数(例えば300MHz)の電波として送信される。
【0017】
エマージェンシーキー25は、携帯機11に付加された機械鍵であり、内部にトランスポンダ制御部26を備えている。このエマージェンシーキー25は、車両室内に設けられた所定のキーシリンダに装着可能となっている。また、トランスポンダ制御部26は、所定のトランスポンダ駆動電波を受信すると起電力を発生し、その起電力を利用して所定のトランスポンダコードを含む応答信号を出力するようになっている。
【0018】
車両制御装置12は、送受信部13、照合制御部14、電源制御部15、エンジン制御部16、メータ制御部17、ステアリングロック機構18及びエマージェンシーキー機構31を備えている。各制御部14〜17は、具体的には図示しないCPU、ROM、RAMからなるCPUユニットによって構成されている。送受信部13は照合制御部14に電気的に接続され、照合制御部14は電源制御部15、エンジン制御部16及びステアリングロック機構18に電気的に接続されている。電源制御部15には、エンジン制御部16、メータ制御部17、ステアリングロック機構18及び始動・停止スイッチ20が電気的に接続されている。なお、本実施形態においてこの始動・停止スイッチ20は、モーメンタリ式の押しボタンスイッチによって構成されている。また、照合制御部14、エンジン制御部16、メータ制御部17及びステアリングロック機構18は、図示しない通信ラインによって電気的に接続されている。
【0019】
送受信部13は、照合制御部14から出力されたリクエスト信号を所定周波数の電波(例えば134kHz)に変調し、その電波を車両室内に出力する。また、送受信部13は、携帯機11から送信されたIDコード信号を受信すると、そのIDコード信号をパルス信号に復調して照合制御部14に対して出力する。
【0020】
照合制御部14は、送受信部13に対してリクエスト信号を間欠的に出力する。また、照合制御部14は、送受信部13からIDコード信号が入力されると、IDコード信号に含まれるIDコードと、自身に予め設定されたIDコードとの比較(IDコード照合)を行う。その結果、それらIDコード同士が一致したときには、照合制御部14はステアリングロック機構18に対してロック解除要求信号を出力する。そして、照合制御部14は、ステアリングロック機構18からロック解除完了信号が入力されると、電源制御部15及びエンジン制御部16に対して始動許可信号を出力する。これに対し、照合制御部14は、各IDコード同士が一致しないときには、電源制御部15及びエンジン制御部16に対して始動禁止信号を出力する。また、照合制御部14は、エンジンが駆動中であることを示すエンジン駆動信号が電源制御部15から入力されると、送受信部13に対するリクエスト信号の出力を停止する。なお、本実施形態において、ロック解除要求信号、ロック解除完了信号、始動許可信号、始動禁止信号及びエンジン駆動信号は、所定ビット数の2値信号パターンによって構成されている。このため、照合制御部14と各制御部15,16及びステアリングロック機構18との間の通信経路に短絡や断線などの異常が生じた場合には、各制御部14〜16及びステアリングロック機構18によってその旨が検知可能になる。
【0021】
電源制御部15には、アクセサリリレー(ACCリレー)21、第1イグニッションリレー(IG1リレー)22、第2イグニッションリレー(IG2リレー)23及びスタータリレー(STリレー)24におけるコイル部L1〜L4の一端が接続されている。詳しくは、電源制御部15には、図示しないFETなどのスイッチング素子を介して、各リレー21〜24のコイル部L1〜L4の一端が接続されている。また、それらコイル部L1〜L4の他端は接地されている。そして、各リレー21〜24は、電源制御部15から作動信号(本実施形態ではHレベルの作動信号)が出力されたときに作動するようになっている。
【0022】
電源制御部15は、照合制御部14から始動許可信号が入力されると、エンジン始動許可状態となる。そして、このエンジン始動許可状態において始動・停止スイッチ20が押圧操作されて押圧操作信号(本実施形態ではHレベルの信号)が入力されると、電源制御部15は、IG1リレー22、IG2リレー23及びSTリレー24に対して作動信号を出力する。このため、IG1リレー22、IG2リレー23及びSTリレー24が作動し、各リレー22〜24の接点CP2〜CP4がON状態となる。各接点CP2〜CP4の一端は、バッテリ端子に接続されている。また、CP2の他端はエンジン制御部16及びメータ制御部17の電源端子に接続され、CP3の他端はエンジン制御部16の電源端子に接続されている。つまり、エンジン制御部16に対しては2重の給電系統となっている。よって、IG1リレー22及びIG2リレー23が作動すると、エンジン制御部16及びメータ制御部17への給電が行われる。また、CP4の他端は図示しないエンジンスタータに接続されている。そして、STリレー24が作動すると、エンジンスタータが作動する。また、始動・停止スイッチ20から押圧操作信号が入力されたことに伴い、電源制御部15はエンジン制御部16に対して始動信号を出力する。
【0023】
エンジン制御部16は、照合制御部14から始動許可信号が入力されるとともに、電源制御部15から始動信号が入力されると、燃料噴射制御や点火制御などを行う。そして、エンジン制御部16は、イグニッションパルスやオルタネータ出力などに基づいてエンジンの駆動状態を検出し、エンジンが駆動していると判断したときに電源制御部15に対して完爆信号を出力する。
【0024】
そして、電源制御部15は、エンジン制御部16から完爆信号が入力されると、STリレー24への作動信号の出力を停止して同STリレー24を非作動状態にするとともに、ACCリレー21に対して作動信号を出力する。なお、ACCリレー21の接点CP1の一端はバッテリに接続され、他端はアクセサリ駆動系の各種電装品の電源端子に接続されている。
【0025】
また、メータ制御部17は、インストルメントパネルに設けられたコンビネーションメータ類の動作を制御し、作動時には、車速情報などの車両情報信号を電源制御部15に対して出力する。
【0026】
ステアリングロック機構18は、図示しないロック状態検出スイッチ及びアクチュエータを備え、照合制御部14からロック解除要求信号が入力されると、アクチュエータに対してステアリングロックを解除するための駆動信号(アンロック駆動信号)を出力する。これによりアクチュエータは駆動して図示しないロックピンを移動させ、同ロックピンとステアリングシャフトとの係合状態を解除させる。また、ステアリングロック機構18は、電源制御部15からの制御信号やドアカーテシスイッチからの出力信号などに基づき、所定の条件を満たしたときにアクチュエータに対してロックを行うための駆動信号(ロック駆動信号)を出力する。これによりアクチュエータは、同ロックピンとステアリングシャフトとを係合させる。ロック状態検出スイッチは、ロックピンがステアリングシャフトとの係合状態から完全に解除されたときにON状態となるスイッチである。このため、ステアリングロック機構18は、このロック状態検出スイッチの開閉状態によってステアリングシャフトに対するロックピンの係脱状態を認識可能となっている。そして、ステアリングロック機構18は、ロック状態検出スイッチの開閉状態に基づき、ロックピンの係合解除状態を認識すると照合制御部14に対してロック解除完了信号を出力し、ロックピンの係合状態を認識すると電源制御部15に対してロック信号を出力する。
【0027】
エマージェンシーキー機構31は、キー検出センサ32及びトランスポンダ通信部33を備えている。そして、キー検出センサ32は電源制御部15に電気的に接続され、トランスポンダ通信部33は照合制御部14に接続されている。このエマージェンシーキー機構31は、図2及び図3に示す車両室内のグローブボックス3に設けられたキーシリンダ4に設けられている。詳しくは、キーシリンダ4は、グローブボックス3の開閉部(蓋部)を施解錠する施解錠機構として用いられている。そして、このキーシリンダ4の奥部に、キー検出センサ32及びトランスポンダ通信部33が配設されている。より詳しくは、図3に破線で示すように、キーシリンダ4の奥部近傍にはトランスポンダ通信部33を構成する通信アンテナ33aが配設されている。
【0028】
図3に示すようにキーシリンダ4は、エマージェンシーキー25を装着可能に構成され、同キー25が時計回り方向に回動されるとグローブボックス3の蓋部を解錠させるようになっている。これに対し、同キー25が反時計回り方向に回動されるとその状態がキー検出センサ32によって検出され、その検出信号が電源制御部15に対して入力されるようになっている。そして、車両制御装置12は、電源制御部15に検出信号が入力されると、非常用エンジン始動許可制御を行うようになっている。すなわち、車両制御装置12は、非常用エンジン始動許可手段として機能する。また、キーシリンダ4は、中立位置においてグローブボックス3の蓋部を施錠させるようになっている。なお、キーシリンダ4は、少なくとも中立位置においてエマージェンシーキー25の着脱が可能となり、反時計回り方向の回動状態においてはエマージェンシーキー25の抜き出しが不能となるように構成されている。
【0029】
次に、キーシリンダ4にエマージェンシーキー25が装着されることによって行われる非常用エンジン始動許可制御について説明する。
まず、電源制御部15は、キー検出センサ32から検出信号が入力されると、照合制御部14に対してトランスポンダ駆動信号を出力する。照合制御部14は、このトランスポンダ駆動信号が入力されると、トランスポンダ通信部33に対して駆動信号を出力する。そして、トランスポンダ通信部33は、この駆動信号が入力されると、通信アンテナ33aから所定周波数(ここでは134kHz)のトランスポンダ駆動電波を出力させる。このトランスポンダ駆動電波は、キーシリンダ4の周辺の小領域に出力されるようになっている。そして、エマージェンシーキー25がキーシリンダ4に装着された状態でトランスポンダ駆動電波が出力されると、トランスポンダ制御部26はそのトランスポンダ駆動電波を受信できるようになっている。
【0030】
一方、トランスポンダ制御部26は、トランスポンダ駆動電波を受信すると応答信号を出力する。そして、トランスポンダ通信部33は、その応答信号を受信すると復調して受信信号を生成し、同受信信号を照合制御部14に対して出力する。次いで照合制御部14は、受信信号に含まれるトランスポンダコードと、自身に予め設定されたトランスポンダコードとの照合(トランスポンダ照合)を行う。これによりトランスポンダコード同士が一致すると、照合制御部14は、ステアリングロック機構18に対してロック解除要求信号を出力する。そして、照合制御部14は、ステアリングロック機構18からロック解除完了信号が入力されると、電源制御部15及びエンジン制御部16に対して始動許可信号を出力する。つまりここでは、携帯機11と車両制御装置12との間で行われる通常の相互通信(スマート通信)が確立したときと同様の制御を行う。このため、携帯機11がバッテリ切れによって車両制御装置12との通信が不能となってしまうといった非常時においても、エマージェンシーキー25をグローブボックス3のキーシリンダ4に装着することによってエンジンを始動可能な状態にすることができるようになる。
【0031】
なお、車両制御装置12は、エンジンの始動許可状態においてエマージェンシーキー25が中立位置に回動されるとエンジンを始動禁止状態にし、エンジンの駆動中にエマージェンシーキー25がエンジン始動許可位置から中立位置に回動されるとエンジンを停止させるようになっている。
【0032】
したがって、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)グローブボックス3の開閉部(蓋部)を施解錠する施解錠機構に用いられるキーシリンダ4にエマージェンシーキー25が装着されたことを条件としてエンジンの始動が許可される。すなわち、本来エンジンを始動させるためには用いられない既存のキーシリンダ4にエマージェンシーキー25を装着することを条件としてエンジンの始動が可能となる。このため、使用頻度の低いエマージェンシーキー25用のキーシリンダを車両室内に個別に設ける必要がなくなり、部品点数の低減及びそれに伴う製造コストの低減を図ることができる。
【0033】
(2)車両制御装置12は、キーシリンダ4に装着されたエマージェンシーキー25が反時計回り方向に回動されたことを条件としてエンジンを始動可能な状態にするようになっている。そして、この回動状態においてエマージェンシーキー25は抜き出し不能な状態となるため、エンジンの駆動状態でキーシリンダ4からエマージェンシーキー25が抜け落ちてしまうのを確実に防止することができる。
【0034】
(3)車両制御装置12は、キーシリンダ4に対するエマージェンシーキー25の装着・回動に加え、トランスポンダ照合を用いた非常用エンジン始動許可制御を行うようになっている。このため、高いセキュリティレベルを維持することができる。
【0035】
なお、この第1実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記第1実施形態においてエマージェンシーキー機構31は、グローブボックス3の蓋部を施解錠するキーシリンダ4に設けられている。しかし、エマージェンシーキー機構31は、例えば図2に示すように、インストルメントパネル5の略中央箇所に設けられたコインケースなどの小物入れ6の開閉部(蓋部)を施解錠するキーシリンダ7に設けられてもよい。また、同図に示すように、エマージェンシーキー機構31は、シフトレバー8のシフトロックを解除可能なシフトロック解除機構に用いられるキーシリンダ9に設けられてもよい。すなわち、エマージェンシーキー機構31は、車両2の室内に設けられたグローブボックス3や小物入れ6等の多目的収容部の開閉部を施解錠する施解錠機構に用いられる既存のキーシリンダや、機械鍵を用いてシフトロックを解除可能なシフトロック解除機構に用いられる既存のキーシリンダなどに設けられていればよい。
【0036】
・ 第1実施形態においてキーシリンダ4は、中立位置から反時計回り方向にエマージェンシーキー25を回動可能に構成されている。そして、車両制御装置12は、中立位置から反時計回り方向にエマージェンシーキー25が回動されたことを条件として非常用エンジン始動制御を行うようになっている。しかし、キーシリンダ4は、中立位置から反時計回り方向に回動不能となっていてもよい。そして、車両制御装置12は、キーシリンダ4にエマージェンシーキー25が装着されたことを条件として非常用エンジン始動制御を行うようになっていてもよい。このようにすれば、エマージェンシーキー25をキーシリンダ4に挿入・回動させるといった2段階の操作を行うことなく、挿入操作のみにて非常用エンジン始動制御を行わせることができ、操作性の向上を図ることができる。
【0037】
また、この場合には、図1に2点鎖線で示すように、エマージェンシーキー機構31に、エンジンの駆動状態におけるエマージェンシーキー25の抜き出しを禁止するキー保持機構34を追加してもよい。具体的には、ソレノイド等のアクチュエータからなるキー保持機構34をキーシリンダ4の奥部に配設する。そして、電源制御部15によってキー保持機構34を駆動制御し、エンジンの駆動状態においてはキー保持機構34を駆動させてエマージェンシーキー25の抜き出しを禁止させるようにする。このようにすれば、エンジンの駆動状態でキーシリンダ4からエマージェンシーキー25が抜け落ちてしまうのを確実に防止することができる。
【0038】
なお、トランスポンダ通信に基づいてエンジンが駆動された場合にのみキー保持機構34を駆動させ、スマート通信に基づいてエンジンが駆動された場合にはキー保持機構34を駆動させないようにしてもよい。このようにすれば、スマート通信によってエンジンを駆動させた場合には、エンジン駆動状態であってもグローブボックス3の開閉を行うことができる。
【0039】
・ 第1実施形態において携帯機11とエマージェンシーキー25は、別体に構成されている。しかし、携帯機11とエマージェンシーキー25は一体に構成されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図4及び図5に基づいて説明する。ここでは第1実施形態と相違する点を主に述べ、共通する点については同一部材番号を付すのみとしてその説明を省略する。
【0040】
図4に示すように、本実施形態においてトランスポンダ通信部33の通信アンテナ33aは、小物入れ6内に配設され、同小物入れ6の内部空間にトランスポンダ駆動電波を出力するようになっている。この小物入れ6は、同図に矢印で示すようにスライド開閉可能に構成され、内部空間に携帯機11を収容可能となっている。また、図5に示すように、エマージェンシーキー機構31は、トランスポンダ通信部33と、開閉センサ35と、開閉規制機構36とを備えている。開閉センサ35は、小物入れ6の近辺に設けられ、同小物入れ6の開閉状態を検出するセンサである。開閉規制機構36は、小物入れ6の開閉操作を規制するアクチュエータであり、非駆動時には開閉操作を可能とし、駆動時には開閉操作を不能な状態にする。これら開閉センサ35及び開閉規制機構36は、電源制御部15に電気的に接続されている。
【0041】
これに対し、携帯機11は、車両制御装置12の送受信部13と相互通信可能なスマート通信部11aとトランスポンダ制御部26とを備えている。スマート通信部11aは携帯機11に内蔵された図示しないバッテリを電源として駆動し、送受信部13とスマート通信を行う。
【0042】
こうしたエンジン始動・停止制御システム1において、車両制御装置12は、スマート通信部11aと送受信部13との相互通信が確立すると、第1実施形態と同様にステアリングロックの解除を行った後にエンジンを始動可能な状態にする。
【0043】
また、電源制御部15は、小物入れ6の開閉動作がなされた旨を示す信号が開閉センサ35から入力されると、照合制御部14に対してトランスポンダ駆動信号を出力する。照合制御部14は、このトランスポンダ駆動信号が入力されると、トランスポンダ通信部33に対して駆動信号を出力する。そして、トランスポンダ通信部33は、この駆動信号が入力されると、通信アンテナ33aからトランスポンダ駆動電波を出力させる。このトランスポンダ駆動電波は小物入れ6の内部空間に出力されるため、小物入れ6内に携帯機11が収容されていれば、同携帯機11はトランスポンダ駆動電波を受信可能となる。そして、携帯機11のトランスポンダ制御部26は、トランスポンダ駆動電波を受信すると応答信号を出力する。すなわち、携帯機11と車両制御装置12との間でトランスポンダ通信が行われる。そして、そのトランスポンダ通信が確立すると、車両制御装置12はエンジンを始動可能な状態にする。このため、第1実施形態と同様に、携帯機11がバッテリ切れによって車両制御装置12との通信が不能となってしまうといった非常時においても、携帯機11を小物入れ6内に収容することによってエンジンを始動可能な状態にすることができる。
【0044】
また、こうしたトランスポンダ通信に基づいてエンジンが駆動された場合、電源制御部15は、開閉規制機構36に対して駆動信号を出力する。開閉規制機構36は、この駆動信号が入力されると駆動し、小物入れ6の開操作を不能な状態にする。このため、小物入れ6の内部空間が閉塞状態に維持され、小物入れ6から携帯機11を取り出すことが不能となる。
【0045】
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(4)小物入れ6内に携帯機11を収容すると携帯機11と車両制御装置12との間でトランスポンダ通信が行われ、そのトランスポンダ通信が確立したことを条件としてエンジンの始動が可能となる。このため、携帯機11のバッテリ切れ時など、携帯機11と車両制御装置12との通常の通信(スマート通信)が不能となった際には、小物入れ6内に携帯機11を収容することによってエンジンの始動が可能となる。しかも、トランスポンダ通信を行わせるためのスペースを別途設ける必要がないため、車両2の製造コストも低減させることができる。また、エンジンの駆動状態においては小物入れ6の内部空間が閉塞状態に維持され、小物入れ6から携帯機11を取り出すことが不能となる。
【0046】
(5)携帯機11を小物入れ6内に収容するだけでエンジンを始動可能な状態にすることができるため、非常時におけるエンジン始動許可制御を容易かつ確実に行うことができる。
【0047】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 第2実施形態において、エマージェンシーキー機構31に設けられた開閉規制機構36を省略してもよい。つまり、小物入れ6は、エンジンの駆動状態に開操作できるようになっていてもよい。
【0048】
・ エマージェンシーキー機構31は、小物入れ6に限らず、例えばグローブボックス3内や運転席ドアに設けられた収容部内など、種々の多目的収容部内に配設されてもよい。
【0049】
・ 第2実施形態では、携帯機11内にトランスポンダ制御部26が設けられている。しかし、携帯機11と別体に非常用携帯機を設け、その非常用携帯機内にトランスポンダ制御部26を設けてもよい。
【0050】
・ 各実施形態においては、ワンプッシュ式のエンジン始動・停止制御システム1に具体化したが、ワンプッシュ式に限らず、スマートイグニッション機能を有するエンジン始動・停止制御システムであれば具体化可能である。
【0051】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 請求項1または請求項2に記載のエンジン始動・停止制御システムにおいて、前記携帯機は、前記車両制御装置から出力されるトランスポンダ駆動電波によって起電力を発生し、その起電力を利用して応答信号を出力するトランスポンダ制御部を備え、前記車両制御装置は、前記キーシリンダの周辺に前記トランスポンダ駆動電波を出力するとともに前記トランスポンダ制御部との通信を行うトランスポンダ通信手段を備え、前記非常用エンジン始動許可手段は、前記トランスポンダ通信手段と前記トランスポンダ制御部との通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可すること。この技術的思想(1)に記載の発明によれば、セキュリティレベルを高く維持することができる。
【0052】
(2) 請求項3に記載のエンジン始動・停止制御システムにおいて、前記車両制御装置は、前記トランスポンダ制御部と前記トランスポンダ通信手段との通信に基づくエンジン始動許可状態からエンジンが駆動された状態においては、前記多目的収容部の開閉部の動作を規制して前記内部空間を閉塞状態に維持すること。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、エンジン始動・停止制御システムの製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のエンジン始動・停止制御システムの概略構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態のエンジン始動・停止制御システムが搭載される車両の室内を示す斜視図。
【図3】同実施形態のエンジン始動・停止制御システムが搭載される車両室内の一部を拡大して示す部分斜視図。
【図4】第2実施形態のエンジン始動・停止制御システムが搭載される車両室内の一部を拡大して示す部分斜視図。
【図5】同実施形態のエンジン始動・停止制御システムの概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…エンジン始動・停止制御システム、2…車両、3…多目的収容部としてのグローブボックス、4,7,9…キーシリンダ、6…多目的収容部としての小物入れ、11…携帯機、12…車両制御装置、25…エマージェンシーキー、26…トランスポンダ制御部、31…エマージェンシーキー機構、33…トランスポンダ通信手段としてのトランスポンダ通信部、34…キー保持機構。

Claims (3)

  1. 機械鍵からなるエマージェンシーキーと、通信機能を有する携帯機と、その携帯機との相互通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する車両制御装置とを備えたエンジン始動・停止制御システムであって、
    前記車両制御装置は、車両室内に配設された多目的収容部の開閉部を施解錠する施解錠機構に用いられるキーシリンダ、または、機械鍵を用いてシフトロックを解除可能なシフトロック解除機構に用いられるキーシリンダに前記エマージェンシーキーが装着されたことを条件としてエンジンの始動を許可する非常用エンジン始動許可手段を備えることを特徴とするエンジン始動・停止制御システム。
  2. 前記キーシリンダに、エンジンの駆動状態における前記エマージェンシーキーの離脱を禁止するキー保持機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動・停止制御システム。
  3. 通信機能を有する携帯機と、その携帯機との相互通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する車両制御装置とを備えたエンジン始動・停止制御システムであって、
    前記携帯機は、前記車両制御装置から出力されるトランスポンダ駆動電波によって起電力を発生し、その起電力を利用して応答信号を出力するトランスポンダ制御部を備え、
    前記車両制御装置は、車両室内に設けられた多目的収容部の内部空間に前記トランスポンダ駆動電波を出力して前記トランスポンダ制御部との通信を行うトランスポンダ通信手段と、該トランスポンダ制御部との通信が確立したことを条件としてエンジンの始動を許可する非常用エンジン始動許可手段とを備え、エンジンの駆動状態においては前記多目的収容部の開閉部の動作を規制して前記内部空間を閉塞状態に維持することを特徴とするエンジン始動・停止制御システム。
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