JP2004096392A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】マニュアルシフト操作を行う場合に、被写体の撮影状況を容易に確認することが可能なデジタルカメラを提供する。
【解決手段】デジタルカメラにおいて、本撮影用の露出制御パラメータ(絞り、シャッタースピード、ゲイン)が撮影者のマニュアルシフト操作によって設定される(ステップSP20)。この設定内容に応じて、ライブビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定される(ステップSP30)。具体的には、絞り値は本撮影用と同一の値が用いられる。また、シャッタースピードおよびゲインは、状況に応じて、露出状態が本撮影時と同一となるような組合せに変更される。その後、ライブビュー画像撮影用の露出制御パラメータによって取得された画像がライブビュー画像としてデジタルカメラ背面の液晶ディスプレイ(LCD)などに表示される(ステップSP40,SP50)。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタルカメラにおいて、本撮影用の露出制御パラメータ(絞り、シャッタースピード、ゲイン)が撮影者のマニュアルシフト操作によって設定される(ステップSP20)。この設定内容に応じて、ライブビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定される(ステップSP30)。具体的には、絞り値は本撮影用と同一の値が用いられる。また、シャッタースピードおよびゲインは、状況に応じて、露出状態が本撮影時と同一となるような組合せに変更される。その後、ライブビュー画像撮影用の露出制御パラメータによって取得された画像がライブビュー画像としてデジタルカメラ背面の液晶ディスプレイ(LCD)などに表示される(ステップSP40,SP50)。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラに関し、特に、その露出制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀塩カメラの中には、露出状態を制御するため、各種の露出モードを有するものが存在する。たとえば、プログラムモード(Pモード)、絞り優先モード(Aモード)、シャッタースピード優先モード(Sモード)、マニュアルモード(Mモード)などの各種の露出モードが存在する。これらの各モードにおいては、それぞれ固有の方法で絞り値およびシャッタースピードが決定されて撮影が行われる。
【0003】
プログラムモード(Pモード)は、撮影シーンに応じて絞り値とシャッタースピードとがカメラにより自動的に決定されるモードである。絞り優先モード(Aモード)は、撮影者が希望の絞り値を定めると、露出状態が最適となるようにカメラがシャッタースピードを自動的に決定するモードである。シャッタースピード優先モード(Sモード)は、撮影者が希望のシャッタースピードを定めると、露出状態が最適となるようにカメラが絞り値を自動的に決定するモードである。マニュアルモードは、撮影者が絞り値とシャッタースピードとの両方を手動操作によって定めるモードである。
【0004】
さらに、マニュアルモードにおいては、「マニュアルシフト」と呼ばれる操作が行われる。「マニュアルシフト」は、撮影者によって定められた露出状態を維持したまま、絞り値とシャッタースピードとの組合せを変更する操作である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなマニュアルシフトの操作によって露出制御値の設定を行うカメラの中には、マニュアルシフトの操作による変更後の設定による画像を撮影前に予め見るプレビュー機能を有するものは存在しない。したがって、撮影者は、被写体がその露出制御値の設定によって、どのような写真表現で撮影されるのかを確認することが困難であるという問題がある。
【0006】
また、現時点においては、デジタルカメラの中には、このようなマニュアルシフト機能を有するものは存在しない。ただし、デジタルカメラにおいて上記のマニュアルシフト操作を行う場合には、上記と同様の問題が生じることになる。
【0007】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、マニュアルシフト操作を行う場合に、被写体の撮影状況を容易に確認することが可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、デジタルカメラであって、露出状態を設定する第1の操作と、前記第1の操作により設定された露出状態に対応するシャッタースピードおよび絞り値の組合せを設定する第2の操作とを含む操作に応じて、本撮影用の露出制御パラメータを設定する設定手段と、前記本撮影用の露出制御パラメータに応じて、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータを、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定する決定手段と、前記プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いてプレビュー画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段により取得された前記プレビュー画像を表示する表示手段と、を備え、前記決定手段は、プレビュー画像撮影用の絞り値を、前記第2の操作によって設定された本撮影用の絞り値と同一の値として決定すること特徴とするデジタルカメラことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記決定手段は、前記第2の操作により設定された本撮影用のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、当該本撮影用のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードと前記設定手段により設定された本撮影用の感度調整用ゲインよりも大きな感度調整用ゲインとを、前記プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記画像取得手段は、本撮影時には、前記設定手段により設定された、シャッタースピード、絞り値、および感度調整用ゲインをそのまま用いて前記被写体に関する本撮影画像を取得することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記設定手段は、前記第1の操作および前記第2の操作の両方に用いられる第1の操作部材と、前記第1の操作部材を前記第1の操作および前記第2の操作のいずれの操作に用いるかについて切り換える第2の操作部材と、を有していることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記表示手段は、前記プレビュー画像における輝度の度数分布を示すヒストグラムを前記プレビュー画像に重ねて表示することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
<A.構成>
<A1.概略>
図1、図2及び図3は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の外観構成を示す図であり、図1は正面図、図2は上面図、図3は背面図に相当する。これらの図は必ずしも三角図法に則っているものではなく、デジタルカメラ1の外観を例示することを主眼としている。
【0015】
デジタルカメラ1の正面側には撮影レンズ2が設けられる。この撮影レンズ2はズーム機能を有しており、ズームリング2aを手動操作で回動させることによって撮影倍率の変更を行うことができるように構成される。
【0016】
また、デジタルカメラ1のグリップ部1aの上部にはシャッターボタン(レリーズボタン)9が設けられており、該シャッターボタン9はユーザによる半押し状態と全押し状態とを区別して検出可能な2段階押し込みスイッチとなっており、自動合焦モードが設定されている場合には半押し状態のときに自動合焦制御を開始し、全押し状態のときに記録用画像を撮影するための本撮影動作を開始する。
【0017】
また、グリップ部1aの上部には正逆の2方向(つまり左右双方向)に回動可能な前ダイヤル10が設けられている。前ダイヤル10はグリップ部1aに設けられているので、ユーザがデジタルカメラ1を構えた状態でもこの前ダイヤル10の回動操作は比較的容易である。
【0018】
また、デジタルカメラ1の上面には、「撮影モード」と「再生モード」とを切替設定するモード切替えダイヤル3が設けられている。撮影モードは被写体の撮影を行って画像データの生成を行うモードである。また、再生モードはメモリカード90に記録された画像データを、デジタルカメラ1の背面側に設けられた液晶表示部(以下、LCDという。)5に再生表示するモードである。
【0019】
デジタルカメラ1の背面には、本撮影動作前のライブビュー表示及び記録画像の再生表示等を行うためのLCD5と電子ビューファインダ(以下、EVFという。)4とが設けられている。このLCD5及びEVF4では、それぞれカラー画像の表示が行われる。
【0020】
また、デジタルカメラ1の背面にはメニューボタン6が設けられており、例えば、撮影モード時にメニューボタン6が押下されると、各種撮影条件を設定するための各種メニュー画面がLCD5に表示される。また、デジタルカメラ1の背面には、LCD5における表示カーソルを4方向に移動させるための十字カーソルボタン7a〜7d、及び十字カーソルボタンの中央部に設けられる決定ボタン7eで構成されるコントロールボタン7が設けられる。これらメニューボタン6及びコントロールボタン7を用いて各種撮影パラメータの設定操作が行われる。各種撮影パラメータの設定状態はデジタルカメラ1の上面側に配置されるデータパネル8に表示される。
【0021】
また、デジタルカメラ1の背面には、AEロックボタン(以下、単にロックボタンとも称する)12が設けられている。このロックボタン12を押下すると、自動露出(AE)制御時においては、その露出状態の自動調節機能を一時的に停止させること(すなわちAEロック)が可能である。また、後述するように、マニュアルモードにおいては、このロックボタン12を前ダイヤル10と組み合わせて用いることによって、AEロックではなく「マニュアルシフト」を行うことが可能である。
【0022】
さらに、デジタルカメラ1の側面には、デジタルカメラ1の設定状態に関する操作を行うためのファンクション操作部11が設けられている。このファンクション操作部11は、中央部に設けられたファンクションボタン11aと、回動可能なように設けられたファンクションダイヤル11bとを備えて構成される。
【0023】
また、デジタルカメラ1の側面には、着脱自在な記録媒体であるメモリカード90の挿入装着部が設けられており、本撮影によって得られる画像データはこの挿入装着部にセットされるメモリカード90に記録される。
【0024】
次に、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図4は、デジタルカメラ1の内部機能を示すブロック図である。
【0025】
撮影レンズ2はレンズ駆動部41によって駆動され、CCD撮像素子20に結像される像の合焦状態を変化させるように構成される。自動合焦(オートフォーカス)設定時には全体制御部30において画像から自動的に撮影レンズ2のレンズ駆動量が決定され、このレンズ駆動量に基づいて撮影レンズ2が駆動されるのに対し、手動合焦(マニュアルフォーカス)設定時にはユーザによるコントロールボタン7の操作量に応じてレンズ駆動量が決定され、このレンズ駆動量に基づいて撮影レンズ2が駆動される。
【0026】
CCD撮像素子20は被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮像手段として機能するものであり、例えば2560×1920個の画素を有し、撮影レンズ2によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。タイミングジェネレータ42は、CCD撮像素子20の駆動を制御するための各種のタイミングパルスを生成するものである。
【0027】
CCD撮像素子20から得られる画像信号は信号処理回路21に与えられ、信号処理回路21において画像信号(アナログ信号)に対して所定のアナログ信号処理が施される。信号処理回路21は相関二重サンプリング回路(CDS)とオートゲインコントロール回路(AGC)とを有しており、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路で感度調整用のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。また、信号処理回路21は、AGC回路により自動調整されたゲインではなく、所定の感度特性を実現するゲインを用いて画像信号を調整することも可能である。これによれば、たとえば、ISO100,ISO200,ISO400,ISO800などの予め定められた値の感度特性を実現することが可能である。後述するマニュアルモードなどにおいては、操作者の設定等に基づいて、このような複数の段階値のいずれの感度特性が実現される。
【0028】
A/D変換器22は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器22は、全体制御部30から入力されるA/D変換用のクロックに基づいて各画素信号(アナログ信号)を12ビットのデジタル信号に変換する。
【0029】
WB(ホワイトバランス)回路23は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行うものである。WB回路23は、全体制御部30で記憶されるレベル変換テーブルを用いてR,G,Bの各色成分のレベルを変換する。なお、レベル変換テーブルの各色成分のパラメータ(特性の傾き)は全体制御部30により、オートまたはマニュアルで、撮影画像毎に設定される。γ補正回路24は、画素データの階調を補正するものである。
【0030】
色補正部25は、γ補正回路24から入力される画像データに対し、ユーザから設定された色補正に関するパラメータに基づいて色補正を行うとともに、RGB色空間で表現されたカラー情報をYCrCb色空間で表現されたカラー情報に変換する。この表色系変換により、全画素について輝度成分値Yが得られることになる。
【0031】
解像度変換部26は、CCD撮像素子20から得られる画像データに対して所定の解像度変換を行うものである。
【0032】
例えばライブビュー表示時にはCCD撮像素子20から取得される画像データに対して、解像度変換部16が所定の解像度変換を施し、LCD5の表示画素数に適合した画像サイズの画像データ(320×240画素)、すなわちライブビュー画像を生成する。また、自動合焦時には、ライブビュー表示時とは異なり、AF評価領域に対応する画像成分の抽出が行われる。なお、本撮影時には解像度変換部26は解像度変換処理を行うことなく、色補正部25から得られる画像データをそのまま全体制御部30に出力する。そして本撮影時に得られる画像データは全体制御部30を介して画像メモリ44に格納されることになる。
【0033】
ライブビュー表示時には、解像度変換部26によって所定の解像度変換が施された画像データは、全体制御部30を介して画像合成部43に与えられ、LCD5及びEVF4に対してライブビュー画像の表示が行われるとともに、測光演算部28にも与えられ、自動露出(AE)制御用の評価値が算出される。これに対し、自動合焦制御時には、全体制御部30から指定されるAF評価領域に対応する画像成分が抽出され、その画像成分の画像データがAF評価値演算部27に与えられ、自動合焦(AF)制御用の評価値が算出される。
【0034】
AF評価値演算部27はユーザによってシャッターボタン9が半押し状態とされた場合に機能し、コントラスト方式の自動合焦制御を行うための評価値演算動作が行われる。ここでは、AF評価領域に対応する画像成分について水平方向に隣接する2画素間での差分絶対値の総和がAF用評価値として算出される。そしてAF評価値演算部27において算出されるAF用評価値は全体制御部30へと出力され、自動合焦制御が実現される。
【0035】
測光演算部28は、解像度変換部26から出力される画像データを複数のブロックに分割し、各ブロックの代表輝度値に基づいてAE用評価値を算出する。そして測光演算部28において算出されるAE用評価値は全体制御部30へと出力され、全体制御部30における露光制御に用いられる。また、測光演算部28は、後述するマニュアルモードなどにおいては、画像内の輝度分布を求める処理を行う。
【0036】
画像メモリ44は、本撮影時にCCD撮像素子20で取得され、上記の画像処理が施された画像データを一時的に記憶するメモリである。画像メモリ44は、少なくとも1フレーム分の記憶容量を有している。そして本撮影後に画像のアフタービュー等が行われる場合には、画像メモリ44から画像合成部43に画像データが与えられ、撮影画像を確認するための画像表示が行われる。また、ユーザによって記録指示が与えられた場合には、画像メモリ44からメモリカード90に対して画像データが転送され、画像データの記録保存が行われる。
【0037】
カードインタフェース(カードI/F)47は、デジタルカメラ1側面の挿入装着部に対して装着されるメモリカード90への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。メモリカード90に対する画像データの読み書き時には、圧縮・伸張部46において例えばJPEG方式で画像データの圧縮処理又は伸張処理が行われる。また、外部接続インタフェース(外部接続I/F)48は通信ケーブル等を介して外部コンピュータ91と通信可能にするためのインタフェースであり、例えばUSB規格に準拠した通信用インタフェース等で実現される。これらカードI/F47、外部接続I/F48を介して、メモリカード90や外部コンピュータ91にセットされるCD−ROM等の記録媒体に記録される制御プログラムを、全体制御部30のRAM30a又はROM30b内に取り込むことができる。そして全体制御部30においてそのプログラムが実行されることにより、後述する各種機能が実現される。
【0038】
操作部45は、上述したメニューボタン6、コントロールボタン7、シャッターボタン9、前ダイヤル10、ファンクション操作部11等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ1の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。後述するように、撮影者(操作者)は、この操作部45を用いて、本撮影用の露出制御パラメータを設定することができる。
【0039】
全体制御部30は内部にRAM30a及びROM30bを備えたマイクロコンピュータによって構成され、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する制御手段として機能する。なお、ROM30bは電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性メモリである。
【0040】
撮影モード時において、全体制御部30はCCD撮像素子20を駆動する駆動方式をタイミングジェネレータに指令する。特に、ユーザがシャッターボタン9を操作していないときには、全体制御部30はライブビュー画像を取得するためにCCD撮像素子20での撮影動作を繰り返すようにタイミングジェネレータに指令する。これによってCCD撮像素子20ではライブビュー表示用の撮影画像(ライブビュー画像)が取得される。
【0041】
そして全体制御部30は、ユーザがフレーミング操作等の撮影準備を行う際に、ユーザが希望する、撮影を補助するための撮影情報をライブビュー画像とともに表示させるように構成される。
【0042】
また、全体制御部30は、パラメータ決定部31を有している。このパラメータ決定部31は、上記の処理プログラム等がマイクロコンピュータ等を用いて実行されることによって、機能的に実現される機能部である。後述するように、パラメータ決定部31は、各種の操作によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、ライブビュー画像(プレビュー画像)撮影用の露出制御パラメータを決定する機能を有している。
【0043】
<A2.本撮影用の露出制御パラメータの設定操作>
つぎに、本撮影用の露出制御パラメータの設定操作について説明する。デジタルカメラ1における露出制御は、3つの露出制御パラメータ、具体的には、シャッタースピードと絞り値と感度調整用のゲインとを調整することによって行われる。
【0044】
本撮影用の露出制御パラメータのうち、感度調整用のゲインは、操作者による操作等によってあらかじめ所定の値に設定される。具体的には、操作者がファンクションダイヤル11bを回して設定対象の選択肢として「ISO」(図10参照)を選択した後、前ダイヤル10を回すことによって撮像感度を調整することができる。このような操作によって、デジタルカメラ1の撮像感度は、たとえば、ISO100,ISO200,ISO400,ISO800などの予め定められた複数の段階の値のうちのいずれかの値に設定される。なお、デジタルカメラにおける撮像感度は、「ISO400」などのように、銀塩カメラにおけるフィルム感度に換算された値で表現される。
【0045】
また、このデジタルカメラ1は、露出状態を制御する各種の露出モードを有している。具体的には、プログラムモード(Pモード)、絞り優先モード(Aモード)、シャッタースピード優先モード(Sモード)、マニュアルモード(Mモード)などの各種の露出モードを有している。これらの各モードにおいては、それぞれ固有の方法で、残る2つの露出制御パラメータ、すなわち絞り値およびシャッタースピードが決定される。
【0046】
プログラムモード(Pモード)は、撮影シーンに応じて絞り値とシャッタースピードとがカメラにより自動的に決定されるモードである。絞り優先モード(Aモード)は、撮影者が希望の絞り値を定めると、露出状態が最適となるようにカメラがシャッタースピードを自動的に決定するモードである。シャッタースピード優先モード(Sモード)は、撮影者が希望のシャッタースピードを定めると、露出状態が最適となるようにカメラが絞り値を自動的に決定するモードである。マニュアルモード(Mモード)は、撮影者が絞り値とシャッタースピードとの両方を手動操作によって定めるモードである。
【0047】
これらのモードは、ファンクション操作部11および前ダイヤル10を用いて変更することができる。具体的には、ファンクションダイヤル11bを回動させて露出モード選択用の位置「PASM」(図10参照)に合わせた後、今度はファンクションボタン11aを押しながら前ダイヤル10を回すことによって各モードを選択することが可能である。
【0048】
ここでは、このような操作によって、露出モードがマニュアルモードに設定された場合を想定する。
【0049】
なお、マニュアルモードにおいては、前ダイヤル10を回動させることによってシャッタースピードを変更することが可能である。また、マニュアルモードにおける絞り値の変更は、一旦、ファンクション操作部11の操作によって「絞り優先モード(Aモード)」に変更した後、前ダイヤル10の回動動作によって複数の候補値の中から所望の絞り値を選択することによって行われる。そして、撮影者は、「絞り優先モード(Aモード)」での絞り値の変更動作後に、ファンクション操作部11を操作することによって、露出モードを再びマニュアルモードに戻す設定動作を行えばよい。これにより、シャッタースピードの変更動作をさらに行うことが可能になる。
【0050】
さて、このマニュアルモードにおいては、「マニュアルシフト」と呼ばれる操作が行われる。「マニュアルシフト」は、撮影者によって定められた露出状態を維持したまま、絞り値とシャッタースピードとの組合せを変更する操作である。
【0051】
より詳細には、このマニュアルシフト操作は、デジタルカメラ1の前ダイヤル10とロックボタン12とを用いて行われる。
【0052】
まず、撮影者が露出状態を決定する操作(以下、操作P1とも称する)を行う。露出状態は、絞り値を固定したままシャッタースピードを変更することによって調整される。
【0053】
具体的には、撮影者が前ダイヤル10を単独で左側あるいは右側に回すことにより、撮影者がシャッタースピードを変更する。詳細には、前ダイヤル10が右側に1段階回されるとシャッタースピードは1段回低速に変更され、前ダイヤル10が左側に1段階回されるとシャッタースピードは1段回高速に変更される。これにより、撮影者は、シャッタースピードを所定の範囲(たとえば、4秒〜1/2000秒の範囲)にわたって変更することが可能である。
【0054】
この変更時において、絞り値は所定の値(たとえば、前ダイヤル10操作の直前の値)で固定されたままである。したがって、前ダイヤル10の回動操作によってシャッタースピードが変化するとそれに応じて露出量が変化する。具体的には、シャッタースピードがより高速な値に変更されると露出量が減少し、シャッタースピードがより低速な値に変更されると露出量が増大する。したがって、前ダイヤル10を単独で回動させることによって、撮影者が希望する露出レベル(露出状態)を設定することが可能になる。
【0055】
つぎに、撮影者は、上記の操作P1によって定めた露出状態を維持したまま、絞り値とシャッタースピードとの組合せを変更する操作、いわゆる「マニュアルシフト」操作(以下、操作P2とも称する)を行う。このマニュアルシフト操作P2による変更後のシャッタースピードおよび絞り値の組合せは、上記の操作P1により設定された露出状態(すなわち変更前の露出状態)と同一の露出状態を実現する。
【0056】
図5は、マニュアルシフトにおける絞り値とシャッタースピードとの組合せの変更を説明する図である。図5においては、斜めに延びる複数の直線(実線で表す)が示されているが、同一直線上の各点が示す両者の組合せは、いずれも同一の露出状態に対応するものである。なお、操作P1によって、いずれの直線に沿うことになるかは既に選択されていることになる。
【0057】
具体的には、操作P2として、撮影者は、ロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を左側あるいは右側に回転させることにより、図5のいずれかの直線に沿って両者(絞り値およびシャッタースピード)の組合せを変更する操作を行う。
【0058】
たとえば、図5に示すように、現時点での絞り値およびシャッタースピードの組合せが(4.0,1/60)であるとき、操作者がロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を右側に1段階回すと、絞り値およびシャッタースピードの組合せは(5.6,1/30)に変更される。また、逆にロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を左側に1段階回すと、絞り値およびシャッタースピードの組合せは(2.8,1/125)に変更される。
【0059】
ここで、絞り値は、いわゆるfナンバーで表現され、数値が大きくなるにつれてより絞られた状態(より暗い状態)になる。また、シャッタースピードは、露出時間(秒)の長さで表現され、数値が大きくなるにつれて低速になる。なお、CCD撮像素子20におけるシャッタースピードは、電子シャッターおよび/またはメカニカルシャッタを制御することなどにより変更される。
【0060】
以上のようにして、本撮影用の3つの露出制御パラメータ、具体的には、絞り値、シャッタースピード、および感度調整用のゲインが操作者によって設定される。また、特に、マニュアルシフト操作P2によれば、本撮影時におけるシャッタースピードおよび絞り値の組合せを、操作P1等によって予め定められた露出状態に対応する所望の組合せに設定することが可能である。
【0061】
<A3.プレビュー表示>
つぎに、このようなマニュアルシフト操作時におけるプレビュー表示について説明する。ここでは、プレビュー表示として、ライブビュー表示を例示する。
【0062】
このプレビュー表示においては、上記の設定操作によって定められた本撮影用の露出制御パラメータに応じてプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定され、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いて取得された画像がプレビュー画像として表示される。
【0063】
また、このプレビュー画像の撮影時においては、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータが、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして用いられる。
【0064】
具体的には、ライブビュー表示においては、原則として、上記のマニュアルシフト操作等の本撮影用に設定された露出制御パラメータと同一の露出制御パラメータに基づいて撮影された画像がライブビュー画像として用いられる。より具体的には、本撮影用に設定された3つの露出制御パラメータ(すなわち、絞り値、シャッタースピード、および感度調整用のゲイン)をそのまま用いて撮像された複数の画像が連続的にLCD5(および/またはEVF4)に表示される。これにより、プレビュー用の動画像であるライブビュー画像がLCD5などに表示される。
【0065】
たとえば、本撮影時の絞り値およびシャッタースピードが(4.0,1/60)に設定され、且つ、本撮影時の感度調整用のゲインがISO200相当に設定されている場合には、ライブビュー画像撮影時における3つのパラメータ(絞り値、シャッタースピード、ゲイン)を本撮影時の各パラメータと同一の値として被写体を撮像した画像がライブビュー画像として取得され、このライブビュー画像がLCD5などに表示される。
【0066】
ところで、被写体に関する本撮影前の画像を表示するライブビュー表示においては、所定の微小時間間隔(例えば、1/15秒間隔)で複数の画像を表示することによって動画表示を実現している。
【0067】
これに対して、この時間間隔よりも長い時間で露光するような、より低速のシャッタースピードにより撮像された画像を用いてライブビュー表示を行う場合には、表示における更新時間間隔が長くなり、被写体の動きがぎこちなくなってしまうことになる。
【0068】
この実施形態においては、次のような工夫により、このような事態を防止する。
【0069】
具体的には、上記のマニュアルシフト操作により設定された本撮影時のシャッタースピードが所定値(例えば、ライブビュー表示における表示時間間隔(1/15秒など)に相当する値)よりも低速である場合には、上記の原則に従わず例外的に、本撮影時のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードを用いてライブビュー画像を撮像する。さらに、このライブビュー画像の撮像においては、予め設定されていた本撮影時のゲインよりも大きなゲインを用いる。このとき、シャッタースピードの変更前後でライブビュー画像の被写体の露出状態が同一となるようなゲインを用いる。
【0070】
また、ライブビュー画像撮影用の絞り値は、上記のマニュアルシフト操作P2によって設定された本撮影用の絞り値をそのまま用いる。仮に、絞り値を変更して撮影した画像をライブビュー画像として用いると、被写界深度が変更されてしまうため、本撮影画像(本撮影時の撮影画像)とライブビュー画像とで背景のぼけ具合が異なるなどの問題が生じることになるからである。これに対して、マニュアルシフトによって設定された本撮影時の絞り値をライブビュー画像撮影時の絞り値としてそのまま用いることによれば、本撮影時の被写体深度とライブビュー画像撮影時の被写界深度とを同一にすることができる。したがって、ライブビュー画像と本撮影画像との間で背景のぼけ具合が異なるなどの問題を回避することができる。
【0071】
図6は、シャッタースピードとゲインとの変更の様子を示す図である。左欄においては、撮影者が設定した本撮影用の各シャッタースピードが垂直方向に配列されており、上欄には、撮影者が設定した本撮影用の各ゲインが水平方向に配列されている。また、中央には、撮影者が設定した本撮影用の両パラメータ(シャッタースピードおよびゲイン)の組合せに対する、ライブビュー画像撮影用に変更した後の両パラメータの組合せが示されている。なお、図6には「絞り値」は示されていないが、上述したように、ライブビュー画像撮影時における絞り値は、本撮影時における絞り値と同一の値として決定される。
【0072】
たとえば、1/4秒のシャッタースピード、且つ、ISO400相当の感度で本撮影を行うように撮影者により設定されている場合においては、シャッタースピードおよびゲインの組合せを(1/8,800)に変更してライブビュー画像を撮像する。すなわち、1/8秒のシャッタースピード、ISO800相当の感度のライブビュー画像が取得される。このように、シャッタースピードを2倍高速(言い換えれば、露出時間を半分)にする一方で、感度を2倍にすることにより、ライブビュー画像における被写体の露出状態を、本撮影時と同一の露出状態にすることができる。
【0073】
このようにして、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータとして決定される。
【0074】
なお、予め設定されていたゲインよりも大きなゲインを用いることができない場合には、マニュアルシフトによる設定後のシャッタースピードが所定値よりも低速であっても必ずしもそのシャッタースピードを高速化することを要しない。むしろ、この場合には、ライブビュー画像と本撮影画像との間での露出状態の同一性を優先させて、シャッタースピードを低速のままにしておくことが好ましい。たとえば、図6の最右欄に示すように、本撮影時の撮影感度が予め最高感度(ISO800の感度)に設定されている場合には、本撮影時のシャッタースピード、絞り値、感度をそのまま用いて撮影した画像をライブビュー画像として用いて、ライブビュー表示を行えばよい。この場合、動画像におけるなめらかさは犠牲になるが、ライブビュー画像と本撮影画像との間での露出状態の同一性が維持されるので、LCD5などにおいてより正確なライブビュー表示が行われる。
【0075】
このように、マニュアルシフト操作P2により設定された本撮影時のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、図6に示す関係に従って、シャッタースピードとゲインとを変更する。
【0076】
以上のようにして、ライブビュー表示に用いられる画像の撮影時において、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータが、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定される。
【0077】
そして、このように求められたプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いてライブビュー画像が撮像され、撮像されたライブビュー画像がLCD5などに表示される。この結果、被写体の露出状態が本撮影時と同一になるように撮影されたライブビュー画像がLCD5などに表示されることになる。
【0078】
<B.動作>
つぎに、図7を参照しつつ、マニュアルモードにおける動作について説明する。なお、図7は、この実施形態における動作を示すフローチャートである。
【0079】
まず、ステップSP10に示すように、撮影モード下において、その露出モードが「マニュアルモード」に設定されると、ライブビュー画像がLCD5に表示される。
【0080】
図8は、このときのライブビュー画像を示す図である。LCD5においては、最初の設定に基づくライブビュー画像が表示されるとともに、絞り値、シャッタースピード、ゲインの3種類の露出制御パラメータの値がそのライブビュー画像に重ね合わせて表示されている。
【0081】
図8において、画面左下側の「M」は、露出モードがマニュアルモードに設定されていることを示す。また、「F4」は本撮影時の絞り値が4.0に設定されていることを示し、「1/60」は本撮影時のシャッタースピードが1/60秒に設定されていることを示す。さらに、「ISO200」は、本撮影時のゲインがISO200相当に設定されていることを示す。
【0082】
また、図8に示すように、このライブビュー画像においては、画像の輝度分布を示すヒストグラムHGも表示されている。このヒストグラムHGは、ライブビュー画像について求められた輝度分布を示している。なお、このヒストグラムHGは、全てのライブビュー画像について生成する必要はなく、所定のタイミングで間引いた幾つかのライブビュー画像について求めるようにしてもよい。あるいは、輝度分布が大きく変動したときにのみ表示を変更するようにしてもよい。
【0083】
撮影者は、このヒストグラムHGを見て、被写体の露出状態が適切な状態になっているか否かをより容易に判定することが可能である。そして、この判定の結果に応じて、撮影者は、マニュアルモードにおける露出状態を変更することが可能である。
【0084】
次のステップSP20においては、イベントが発生したか否か、具体的には、撮影者による操作が行われたか否かなどが判定される。デジタルカメラ1は、撮影者による操作が行われたと判定する場合には、その操作に応じた処理をステップSP30で行った後、ステップSP40に進む。一方、撮影者による操作が行われていないと判定される場合には、ステップSP30における処理を行うことなく、そのままステップSP40に進む。
【0085】
ステップSP30においては、撮影者の本撮影時における露出制御パラメータの設定変更に応じて、ライブビュー画像撮影時における露出制御パラメータが設定される。言い換えれば、デジタルカメラ1における露出制御パラメータがライブビュー画像撮影用に再設定される。
【0086】
上述したように、原則的には、ライブビュー画像撮影時における露出制御パラメータは、本撮影時における露出制御パラメータと同一である。ただし、本撮影時におけるシャッタースピードが所定値よりも低速に設定された場合には、例外的に、図6に示す関係に従って、ライブビュー画像撮影時のシャッタースピードおよびゲインは本撮影時とは異なる値に変更される。このとき、シャッタースピードをより高速にすることによって、被写体の動きがぎこちなくなることが防止される。また、ゲインを増大させることにより、被写体に関する露出状態が低くなること(いわゆる露出アンダーになること)が防止される。
【0087】
その後、ステップSP40において、ステップSP30で再設定された露出制御パラメータでライブビュー画像を撮影し、ステップSP50において撮影結果をLCD5において表示する。
【0088】
図9は、ステップSP20において本撮影時の露出制御パラメータが変更された後のステップSP40におけるライブビュー画像を示す図である。ここでは、上記のマニュアルシフト動作によって、本撮影時の絞り値が5.6に変更され且つシャッタースピードが1/30に変更された場合が示されている。このとき、ライブビュー画像は、本撮影時と同一の露出制御パラメータ(絞り、シャッタースピード、ゲイン)で撮影される。
【0089】
図9においては、ライブビュー時の露出制御パラメータではなく本撮影時の露出制御パラメータがライブビュー画像に重ねて表示されている。したがって、ステップSP30の処理によって、ライブビュー画像の露出制御パラメータが本撮影用の露出制御パラメータと異なる値になっている場合には、ライブビュー画像に用いられる露出制御パラメータと異なる値が表示されることになる。ただし、LCD5などに表示されるライブビュー画像自体は、本撮影時と同一の露出状態を有しているので、本撮影時の撮影状況を予め確認することが可能である。また、ライブビュー画像の撮影用の絞り値を本撮影時と同じ値にすることによって、本撮影時における撮影状況をより正確に予測することが可能になる。
【0090】
なお、ステップSP20においてはシャッターボタン9の状態も判定され、SP30においてはシャッターボタン9の状態判定の結果に応じた処理も行われる。具体的には、シャッターボタン9が半押し状態S1にまで押下されたと判定されたときには、その判定結果に応じてオートフォーカス制御が行われる。また、シャッターボタン9が全押し状態S2にまで押下されたと判定されたときには、その判定結果に応じて本撮影が行われる。そして、この本撮影時においては、ライブビュー画像撮影時の露出制御パラメータではなく、本撮影用の露出制御パラメータを用いて撮影が行われる。上述したように、本撮影用の露出制御パラメータは、上記のマニュアルシフト操作P2によって設定された値であり、必ずしもライブビュー画像撮影時の値と一致しない。
【0091】
以上のように、この実施形態のデジタルカメラによれば、いわゆるマニュアルシフト操作によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定され、そのプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いて取得されたプレビュー画像が表示手段に表示される。したがって、マニュアルシフト操作を行う場合に、このプレビュー画像によって、被写体の撮影状況を容易に確認することが可能である。また、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータは、本撮影画像と同一の露出状態を実現するものであるので、より正確なプレビュー表示を行うことができる。さらに、プレビュー画像撮影用の絞り値は、マニュアルシフト操作によって設定された本撮影用の絞り値と同一の値として決定されるので、本撮影画像とプレビュー画像との被写界深度を同一にすることができる。
【0092】
また、本撮影用のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、本撮影用のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードにより撮影された画像がライブビュー画像として用いられるので、被写体の動きのぎこちなさを抑制することができる。また、この場合において、本撮影用のゲインよりも大きなゲインにより撮影された画像がプレビュー画像として用いられるので、露出不足になることを防止できる。さらに、プレビュー画像撮影用の絞り値、シャッタースピードおよびゲインの組合せは、本撮影用の絞り値、シャッタースピードおよびゲインの組合せと同一の露出状態を実現するので、より正確なプレビュー表示(ライブビュー表示)が可能になる。また、ライブビュー表示においてはシャッタースピードを調整する一方で、本撮影時においては、撮影者による設定通りの設定値で撮影が行われるので、撮影者の意図通りの表現が可能になる。
【0093】
さらに、ロックボタン12は前ダイヤル10を2つの操作P1,P2のいずれに用いるかを切り換える操作部材として機能し、前ダイヤル10は2つの操作P1,P2の両方における操作部材として機能する。言い換えれば、ロックボタン12による切換によって前ダイヤル10を2つの操作で共用できるので、高い操作性を得ることができる。ここで、2つの操作P1,P2とは、上述したように、マニュアルシフト操作における2つの操作、より詳細には、シャッタースピードの変更による露出状態の変更操作P1と、その露出状態に対応する2つのパラメータ(具体的には、絞り値およびシャッタースピード)の組合せの変更操作P2である。
【0094】
また、LCD5は、ライブビュー画像における輝度の度数分布を示すヒストグラムをライブビュー画像に重ねて表示するので、操作者は、前ダイヤル10を用いた操作によって設定された露出状態が適切か否かをより容易に評価することが可能になる。
【0095】
<C.その他>
上記実施形態においては、マニュアルシフト操作P2によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータを、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定している。ここにおいて、この露出状態の同一性は、厳密な程度を要求されるものではなく、撮影者が両画像の露出状態を同一と認識できる程度であれば十分である。
【0096】
また、上記実施形態においては、前ダイヤル10を単独で回すことによって操作P1を行い、ロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を回すことによって操作P2を行う場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、ロックボタン12を1回押下する毎に、前ダイヤル10を操作P1に用いるか操作P2に用いるかを切り換えるようにしてもよい。これによれば、ロックボタン12を一度押下し、そのロックボタン12から撮影者の手指を一旦離した後、前ダイヤル10を操作することによって、操作P2(具体的には、絞り値とシャッタースピードとの組合せを決定する操作)を行うことが可能になる。
【0097】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、第1の操作および第2の操作を含む操作によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定され、そのプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いて取得されたプレビュー画像が表示手段に表示される。したがって、いわゆるマニュアルシフト操作を行う場合においても、このプレビュー画像によって被写体の撮影状況を容易に確認することが可能である。また、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータは、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現するものであるので、より正確なプレビュー表示を行うことができる。さらに、プレビュー画像撮影用の絞り値は、第2の操作によって設定された本撮影用の絞り値と同一の値として決定されるので、本撮影画像とプレビュー画像との被写界深度を同一にすることができる。したがって、背景のぼけ具合が本撮影時とプレビュー時とで異なるという問題を回避することが可能である。
【0098】
特に、請求項2に記載の発明によれば、本撮影用のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、本撮影用のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードにより撮影された画像がプレビュー画像として用いられるので、プレビュー表示として動画表示を用いる場合においても、被写体の動きのぎこちなさを抑制することができる。また、本撮影用のゲインよりも大きなゲインにより撮影された画像がプレビュー画像として用いられるので、露出不足を防止できる。
【0099】
また、請求項3に記載の発明によれば、プレビュー表示においてはシャッタースピードを調整する一方で、本撮影時においては、撮影者による設定通りの設定値で撮影が行われるので、撮影者の意図通りの表現が可能になる。
【0100】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、第1の操作部材を第1の操作および第2の操作のいずれの操作に用いるかを、第2の操作部材によって切り換えることによって、第1の操作部材を両操作で共用することができるので、高い操作性を得ることができる。
【0101】
また、請求項5に記載の発明によれば、表示手段は、プレビュー画像における輝度の度数分布を示すヒストグラムをプレビュー画像に重ねて表示するので、操作者は、第1の操作で設定された露出状態が適切か否かをより容易に評価することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観構成を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの外観構成を示す上面図である。
【図3】デジタルカメラの外観構成を示す背面図である。
【図4】デジタルカメラの内部機能を示すブロック図である。
【図5】マニュアルシフトにおける絞り値とシャッタースピードとの組合せの変更を説明する図である。
【図6】ライブビュー画像撮影用のシャッタースピードおよびゲインの変更の様子を示す図である。
【図7】マニュアルモードにおける動作を示すフローチャートである。
【図8】ライブビュー画像を示す図である。
【図9】パラメータ変更後のライブビュー画像を示す図である。
【図10】ファンクション操作部11の詳細を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
4 EVF
5 LCD
9 シャッターボタン
10 前ダイヤル
11 ファンクション操作部
11a ファンクションボタン
11b ファンクションダイヤル
12 ロックボタン
HG ヒストグラム
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラに関し、特に、その露出制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀塩カメラの中には、露出状態を制御するため、各種の露出モードを有するものが存在する。たとえば、プログラムモード(Pモード)、絞り優先モード(Aモード)、シャッタースピード優先モード(Sモード)、マニュアルモード(Mモード)などの各種の露出モードが存在する。これらの各モードにおいては、それぞれ固有の方法で絞り値およびシャッタースピードが決定されて撮影が行われる。
【0003】
プログラムモード(Pモード)は、撮影シーンに応じて絞り値とシャッタースピードとがカメラにより自動的に決定されるモードである。絞り優先モード(Aモード)は、撮影者が希望の絞り値を定めると、露出状態が最適となるようにカメラがシャッタースピードを自動的に決定するモードである。シャッタースピード優先モード(Sモード)は、撮影者が希望のシャッタースピードを定めると、露出状態が最適となるようにカメラが絞り値を自動的に決定するモードである。マニュアルモードは、撮影者が絞り値とシャッタースピードとの両方を手動操作によって定めるモードである。
【0004】
さらに、マニュアルモードにおいては、「マニュアルシフト」と呼ばれる操作が行われる。「マニュアルシフト」は、撮影者によって定められた露出状態を維持したまま、絞り値とシャッタースピードとの組合せを変更する操作である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなマニュアルシフトの操作によって露出制御値の設定を行うカメラの中には、マニュアルシフトの操作による変更後の設定による画像を撮影前に予め見るプレビュー機能を有するものは存在しない。したがって、撮影者は、被写体がその露出制御値の設定によって、どのような写真表現で撮影されるのかを確認することが困難であるという問題がある。
【0006】
また、現時点においては、デジタルカメラの中には、このようなマニュアルシフト機能を有するものは存在しない。ただし、デジタルカメラにおいて上記のマニュアルシフト操作を行う場合には、上記と同様の問題が生じることになる。
【0007】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、マニュアルシフト操作を行う場合に、被写体の撮影状況を容易に確認することが可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、デジタルカメラであって、露出状態を設定する第1の操作と、前記第1の操作により設定された露出状態に対応するシャッタースピードおよび絞り値の組合せを設定する第2の操作とを含む操作に応じて、本撮影用の露出制御パラメータを設定する設定手段と、前記本撮影用の露出制御パラメータに応じて、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータを、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定する決定手段と、前記プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いてプレビュー画像を取得する画像取得手段と、前記画像取得手段により取得された前記プレビュー画像を表示する表示手段と、を備え、前記決定手段は、プレビュー画像撮影用の絞り値を、前記第2の操作によって設定された本撮影用の絞り値と同一の値として決定すること特徴とするデジタルカメラことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記決定手段は、前記第2の操作により設定された本撮影用のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、当該本撮影用のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードと前記設定手段により設定された本撮影用の感度調整用ゲインよりも大きな感度調整用ゲインとを、前記プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記画像取得手段は、本撮影時には、前記設定手段により設定された、シャッタースピード、絞り値、および感度調整用ゲインをそのまま用いて前記被写体に関する本撮影画像を取得することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記設定手段は、前記第1の操作および前記第2の操作の両方に用いられる第1の操作部材と、前記第1の操作部材を前記第1の操作および前記第2の操作のいずれの操作に用いるかについて切り換える第2の操作部材と、を有していることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の発明に係るデジタルカメラにおいて、前記表示手段は、前記プレビュー画像における輝度の度数分布を示すヒストグラムを前記プレビュー画像に重ねて表示することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
<A.構成>
<A1.概略>
図1、図2及び図3は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1の外観構成を示す図であり、図1は正面図、図2は上面図、図3は背面図に相当する。これらの図は必ずしも三角図法に則っているものではなく、デジタルカメラ1の外観を例示することを主眼としている。
【0015】
デジタルカメラ1の正面側には撮影レンズ2が設けられる。この撮影レンズ2はズーム機能を有しており、ズームリング2aを手動操作で回動させることによって撮影倍率の変更を行うことができるように構成される。
【0016】
また、デジタルカメラ1のグリップ部1aの上部にはシャッターボタン(レリーズボタン)9が設けられており、該シャッターボタン9はユーザによる半押し状態と全押し状態とを区別して検出可能な2段階押し込みスイッチとなっており、自動合焦モードが設定されている場合には半押し状態のときに自動合焦制御を開始し、全押し状態のときに記録用画像を撮影するための本撮影動作を開始する。
【0017】
また、グリップ部1aの上部には正逆の2方向(つまり左右双方向)に回動可能な前ダイヤル10が設けられている。前ダイヤル10はグリップ部1aに設けられているので、ユーザがデジタルカメラ1を構えた状態でもこの前ダイヤル10の回動操作は比較的容易である。
【0018】
また、デジタルカメラ1の上面には、「撮影モード」と「再生モード」とを切替設定するモード切替えダイヤル3が設けられている。撮影モードは被写体の撮影を行って画像データの生成を行うモードである。また、再生モードはメモリカード90に記録された画像データを、デジタルカメラ1の背面側に設けられた液晶表示部(以下、LCDという。)5に再生表示するモードである。
【0019】
デジタルカメラ1の背面には、本撮影動作前のライブビュー表示及び記録画像の再生表示等を行うためのLCD5と電子ビューファインダ(以下、EVFという。)4とが設けられている。このLCD5及びEVF4では、それぞれカラー画像の表示が行われる。
【0020】
また、デジタルカメラ1の背面にはメニューボタン6が設けられており、例えば、撮影モード時にメニューボタン6が押下されると、各種撮影条件を設定するための各種メニュー画面がLCD5に表示される。また、デジタルカメラ1の背面には、LCD5における表示カーソルを4方向に移動させるための十字カーソルボタン7a〜7d、及び十字カーソルボタンの中央部に設けられる決定ボタン7eで構成されるコントロールボタン7が設けられる。これらメニューボタン6及びコントロールボタン7を用いて各種撮影パラメータの設定操作が行われる。各種撮影パラメータの設定状態はデジタルカメラ1の上面側に配置されるデータパネル8に表示される。
【0021】
また、デジタルカメラ1の背面には、AEロックボタン(以下、単にロックボタンとも称する)12が設けられている。このロックボタン12を押下すると、自動露出(AE)制御時においては、その露出状態の自動調節機能を一時的に停止させること(すなわちAEロック)が可能である。また、後述するように、マニュアルモードにおいては、このロックボタン12を前ダイヤル10と組み合わせて用いることによって、AEロックではなく「マニュアルシフト」を行うことが可能である。
【0022】
さらに、デジタルカメラ1の側面には、デジタルカメラ1の設定状態に関する操作を行うためのファンクション操作部11が設けられている。このファンクション操作部11は、中央部に設けられたファンクションボタン11aと、回動可能なように設けられたファンクションダイヤル11bとを備えて構成される。
【0023】
また、デジタルカメラ1の側面には、着脱自在な記録媒体であるメモリカード90の挿入装着部が設けられており、本撮影によって得られる画像データはこの挿入装着部にセットされるメモリカード90に記録される。
【0024】
次に、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図4は、デジタルカメラ1の内部機能を示すブロック図である。
【0025】
撮影レンズ2はレンズ駆動部41によって駆動され、CCD撮像素子20に結像される像の合焦状態を変化させるように構成される。自動合焦(オートフォーカス)設定時には全体制御部30において画像から自動的に撮影レンズ2のレンズ駆動量が決定され、このレンズ駆動量に基づいて撮影レンズ2が駆動されるのに対し、手動合焦(マニュアルフォーカス)設定時にはユーザによるコントロールボタン7の操作量に応じてレンズ駆動量が決定され、このレンズ駆動量に基づいて撮影レンズ2が駆動される。
【0026】
CCD撮像素子20は被写体像を撮影して電子的な画像信号を生成する撮像手段として機能するものであり、例えば2560×1920個の画素を有し、撮影レンズ2によって結像された被写体の光像を、画素毎にR(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。タイミングジェネレータ42は、CCD撮像素子20の駆動を制御するための各種のタイミングパルスを生成するものである。
【0027】
CCD撮像素子20から得られる画像信号は信号処理回路21に与えられ、信号処理回路21において画像信号(アナログ信号)に対して所定のアナログ信号処理が施される。信号処理回路21は相関二重サンプリング回路(CDS)とオートゲインコントロール回路(AGC)とを有しており、相関二重サンプリング回路により画像信号のノイズ低減処理を行い、オートゲインコントロール回路で感度調整用のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。また、信号処理回路21は、AGC回路により自動調整されたゲインではなく、所定の感度特性を実現するゲインを用いて画像信号を調整することも可能である。これによれば、たとえば、ISO100,ISO200,ISO400,ISO800などの予め定められた値の感度特性を実現することが可能である。後述するマニュアルモードなどにおいては、操作者の設定等に基づいて、このような複数の段階値のいずれの感度特性が実現される。
【0028】
A/D変換器22は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器22は、全体制御部30から入力されるA/D変換用のクロックに基づいて各画素信号(アナログ信号)を12ビットのデジタル信号に変換する。
【0029】
WB(ホワイトバランス)回路23は、R,G,Bの各色成分のレベル変換を行うものである。WB回路23は、全体制御部30で記憶されるレベル変換テーブルを用いてR,G,Bの各色成分のレベルを変換する。なお、レベル変換テーブルの各色成分のパラメータ(特性の傾き)は全体制御部30により、オートまたはマニュアルで、撮影画像毎に設定される。γ補正回路24は、画素データの階調を補正するものである。
【0030】
色補正部25は、γ補正回路24から入力される画像データに対し、ユーザから設定された色補正に関するパラメータに基づいて色補正を行うとともに、RGB色空間で表現されたカラー情報をYCrCb色空間で表現されたカラー情報に変換する。この表色系変換により、全画素について輝度成分値Yが得られることになる。
【0031】
解像度変換部26は、CCD撮像素子20から得られる画像データに対して所定の解像度変換を行うものである。
【0032】
例えばライブビュー表示時にはCCD撮像素子20から取得される画像データに対して、解像度変換部16が所定の解像度変換を施し、LCD5の表示画素数に適合した画像サイズの画像データ(320×240画素)、すなわちライブビュー画像を生成する。また、自動合焦時には、ライブビュー表示時とは異なり、AF評価領域に対応する画像成分の抽出が行われる。なお、本撮影時には解像度変換部26は解像度変換処理を行うことなく、色補正部25から得られる画像データをそのまま全体制御部30に出力する。そして本撮影時に得られる画像データは全体制御部30を介して画像メモリ44に格納されることになる。
【0033】
ライブビュー表示時には、解像度変換部26によって所定の解像度変換が施された画像データは、全体制御部30を介して画像合成部43に与えられ、LCD5及びEVF4に対してライブビュー画像の表示が行われるとともに、測光演算部28にも与えられ、自動露出(AE)制御用の評価値が算出される。これに対し、自動合焦制御時には、全体制御部30から指定されるAF評価領域に対応する画像成分が抽出され、その画像成分の画像データがAF評価値演算部27に与えられ、自動合焦(AF)制御用の評価値が算出される。
【0034】
AF評価値演算部27はユーザによってシャッターボタン9が半押し状態とされた場合に機能し、コントラスト方式の自動合焦制御を行うための評価値演算動作が行われる。ここでは、AF評価領域に対応する画像成分について水平方向に隣接する2画素間での差分絶対値の総和がAF用評価値として算出される。そしてAF評価値演算部27において算出されるAF用評価値は全体制御部30へと出力され、自動合焦制御が実現される。
【0035】
測光演算部28は、解像度変換部26から出力される画像データを複数のブロックに分割し、各ブロックの代表輝度値に基づいてAE用評価値を算出する。そして測光演算部28において算出されるAE用評価値は全体制御部30へと出力され、全体制御部30における露光制御に用いられる。また、測光演算部28は、後述するマニュアルモードなどにおいては、画像内の輝度分布を求める処理を行う。
【0036】
画像メモリ44は、本撮影時にCCD撮像素子20で取得され、上記の画像処理が施された画像データを一時的に記憶するメモリである。画像メモリ44は、少なくとも1フレーム分の記憶容量を有している。そして本撮影後に画像のアフタービュー等が行われる場合には、画像メモリ44から画像合成部43に画像データが与えられ、撮影画像を確認するための画像表示が行われる。また、ユーザによって記録指示が与えられた場合には、画像メモリ44からメモリカード90に対して画像データが転送され、画像データの記録保存が行われる。
【0037】
カードインタフェース(カードI/F)47は、デジタルカメラ1側面の挿入装着部に対して装着されるメモリカード90への画像データの書込み及び読出しを行うためのインタフェースである。メモリカード90に対する画像データの読み書き時には、圧縮・伸張部46において例えばJPEG方式で画像データの圧縮処理又は伸張処理が行われる。また、外部接続インタフェース(外部接続I/F)48は通信ケーブル等を介して外部コンピュータ91と通信可能にするためのインタフェースであり、例えばUSB規格に準拠した通信用インタフェース等で実現される。これらカードI/F47、外部接続I/F48を介して、メモリカード90や外部コンピュータ91にセットされるCD−ROM等の記録媒体に記録される制御プログラムを、全体制御部30のRAM30a又はROM30b内に取り込むことができる。そして全体制御部30においてそのプログラムが実行されることにより、後述する各種機能が実現される。
【0038】
操作部45は、上述したメニューボタン6、コントロールボタン7、シャッターボタン9、前ダイヤル10、ファンクション操作部11等を含む操作部であり、ユーザがデジタルカメラ1の設定状態を変更操作する際や撮影操作を行う際等に用いられる。後述するように、撮影者(操作者)は、この操作部45を用いて、本撮影用の露出制御パラメータを設定することができる。
【0039】
全体制御部30は内部にRAM30a及びROM30bを備えたマイクロコンピュータによって構成され、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することにより、上記各部を統括的に制御する制御手段として機能する。なお、ROM30bは電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性メモリである。
【0040】
撮影モード時において、全体制御部30はCCD撮像素子20を駆動する駆動方式をタイミングジェネレータに指令する。特に、ユーザがシャッターボタン9を操作していないときには、全体制御部30はライブビュー画像を取得するためにCCD撮像素子20での撮影動作を繰り返すようにタイミングジェネレータに指令する。これによってCCD撮像素子20ではライブビュー表示用の撮影画像(ライブビュー画像)が取得される。
【0041】
そして全体制御部30は、ユーザがフレーミング操作等の撮影準備を行う際に、ユーザが希望する、撮影を補助するための撮影情報をライブビュー画像とともに表示させるように構成される。
【0042】
また、全体制御部30は、パラメータ決定部31を有している。このパラメータ決定部31は、上記の処理プログラム等がマイクロコンピュータ等を用いて実行されることによって、機能的に実現される機能部である。後述するように、パラメータ決定部31は、各種の操作によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、ライブビュー画像(プレビュー画像)撮影用の露出制御パラメータを決定する機能を有している。
【0043】
<A2.本撮影用の露出制御パラメータの設定操作>
つぎに、本撮影用の露出制御パラメータの設定操作について説明する。デジタルカメラ1における露出制御は、3つの露出制御パラメータ、具体的には、シャッタースピードと絞り値と感度調整用のゲインとを調整することによって行われる。
【0044】
本撮影用の露出制御パラメータのうち、感度調整用のゲインは、操作者による操作等によってあらかじめ所定の値に設定される。具体的には、操作者がファンクションダイヤル11bを回して設定対象の選択肢として「ISO」(図10参照)を選択した後、前ダイヤル10を回すことによって撮像感度を調整することができる。このような操作によって、デジタルカメラ1の撮像感度は、たとえば、ISO100,ISO200,ISO400,ISO800などの予め定められた複数の段階の値のうちのいずれかの値に設定される。なお、デジタルカメラにおける撮像感度は、「ISO400」などのように、銀塩カメラにおけるフィルム感度に換算された値で表現される。
【0045】
また、このデジタルカメラ1は、露出状態を制御する各種の露出モードを有している。具体的には、プログラムモード(Pモード)、絞り優先モード(Aモード)、シャッタースピード優先モード(Sモード)、マニュアルモード(Mモード)などの各種の露出モードを有している。これらの各モードにおいては、それぞれ固有の方法で、残る2つの露出制御パラメータ、すなわち絞り値およびシャッタースピードが決定される。
【0046】
プログラムモード(Pモード)は、撮影シーンに応じて絞り値とシャッタースピードとがカメラにより自動的に決定されるモードである。絞り優先モード(Aモード)は、撮影者が希望の絞り値を定めると、露出状態が最適となるようにカメラがシャッタースピードを自動的に決定するモードである。シャッタースピード優先モード(Sモード)は、撮影者が希望のシャッタースピードを定めると、露出状態が最適となるようにカメラが絞り値を自動的に決定するモードである。マニュアルモード(Mモード)は、撮影者が絞り値とシャッタースピードとの両方を手動操作によって定めるモードである。
【0047】
これらのモードは、ファンクション操作部11および前ダイヤル10を用いて変更することができる。具体的には、ファンクションダイヤル11bを回動させて露出モード選択用の位置「PASM」(図10参照)に合わせた後、今度はファンクションボタン11aを押しながら前ダイヤル10を回すことによって各モードを選択することが可能である。
【0048】
ここでは、このような操作によって、露出モードがマニュアルモードに設定された場合を想定する。
【0049】
なお、マニュアルモードにおいては、前ダイヤル10を回動させることによってシャッタースピードを変更することが可能である。また、マニュアルモードにおける絞り値の変更は、一旦、ファンクション操作部11の操作によって「絞り優先モード(Aモード)」に変更した後、前ダイヤル10の回動動作によって複数の候補値の中から所望の絞り値を選択することによって行われる。そして、撮影者は、「絞り優先モード(Aモード)」での絞り値の変更動作後に、ファンクション操作部11を操作することによって、露出モードを再びマニュアルモードに戻す設定動作を行えばよい。これにより、シャッタースピードの変更動作をさらに行うことが可能になる。
【0050】
さて、このマニュアルモードにおいては、「マニュアルシフト」と呼ばれる操作が行われる。「マニュアルシフト」は、撮影者によって定められた露出状態を維持したまま、絞り値とシャッタースピードとの組合せを変更する操作である。
【0051】
より詳細には、このマニュアルシフト操作は、デジタルカメラ1の前ダイヤル10とロックボタン12とを用いて行われる。
【0052】
まず、撮影者が露出状態を決定する操作(以下、操作P1とも称する)を行う。露出状態は、絞り値を固定したままシャッタースピードを変更することによって調整される。
【0053】
具体的には、撮影者が前ダイヤル10を単独で左側あるいは右側に回すことにより、撮影者がシャッタースピードを変更する。詳細には、前ダイヤル10が右側に1段階回されるとシャッタースピードは1段回低速に変更され、前ダイヤル10が左側に1段階回されるとシャッタースピードは1段回高速に変更される。これにより、撮影者は、シャッタースピードを所定の範囲(たとえば、4秒〜1/2000秒の範囲)にわたって変更することが可能である。
【0054】
この変更時において、絞り値は所定の値(たとえば、前ダイヤル10操作の直前の値)で固定されたままである。したがって、前ダイヤル10の回動操作によってシャッタースピードが変化するとそれに応じて露出量が変化する。具体的には、シャッタースピードがより高速な値に変更されると露出量が減少し、シャッタースピードがより低速な値に変更されると露出量が増大する。したがって、前ダイヤル10を単独で回動させることによって、撮影者が希望する露出レベル(露出状態)を設定することが可能になる。
【0055】
つぎに、撮影者は、上記の操作P1によって定めた露出状態を維持したまま、絞り値とシャッタースピードとの組合せを変更する操作、いわゆる「マニュアルシフト」操作(以下、操作P2とも称する)を行う。このマニュアルシフト操作P2による変更後のシャッタースピードおよび絞り値の組合せは、上記の操作P1により設定された露出状態(すなわち変更前の露出状態)と同一の露出状態を実現する。
【0056】
図5は、マニュアルシフトにおける絞り値とシャッタースピードとの組合せの変更を説明する図である。図5においては、斜めに延びる複数の直線(実線で表す)が示されているが、同一直線上の各点が示す両者の組合せは、いずれも同一の露出状態に対応するものである。なお、操作P1によって、いずれの直線に沿うことになるかは既に選択されていることになる。
【0057】
具体的には、操作P2として、撮影者は、ロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を左側あるいは右側に回転させることにより、図5のいずれかの直線に沿って両者(絞り値およびシャッタースピード)の組合せを変更する操作を行う。
【0058】
たとえば、図5に示すように、現時点での絞り値およびシャッタースピードの組合せが(4.0,1/60)であるとき、操作者がロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を右側に1段階回すと、絞り値およびシャッタースピードの組合せは(5.6,1/30)に変更される。また、逆にロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を左側に1段階回すと、絞り値およびシャッタースピードの組合せは(2.8,1/125)に変更される。
【0059】
ここで、絞り値は、いわゆるfナンバーで表現され、数値が大きくなるにつれてより絞られた状態(より暗い状態)になる。また、シャッタースピードは、露出時間(秒)の長さで表現され、数値が大きくなるにつれて低速になる。なお、CCD撮像素子20におけるシャッタースピードは、電子シャッターおよび/またはメカニカルシャッタを制御することなどにより変更される。
【0060】
以上のようにして、本撮影用の3つの露出制御パラメータ、具体的には、絞り値、シャッタースピード、および感度調整用のゲインが操作者によって設定される。また、特に、マニュアルシフト操作P2によれば、本撮影時におけるシャッタースピードおよび絞り値の組合せを、操作P1等によって予め定められた露出状態に対応する所望の組合せに設定することが可能である。
【0061】
<A3.プレビュー表示>
つぎに、このようなマニュアルシフト操作時におけるプレビュー表示について説明する。ここでは、プレビュー表示として、ライブビュー表示を例示する。
【0062】
このプレビュー表示においては、上記の設定操作によって定められた本撮影用の露出制御パラメータに応じてプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定され、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いて取得された画像がプレビュー画像として表示される。
【0063】
また、このプレビュー画像の撮影時においては、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータが、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして用いられる。
【0064】
具体的には、ライブビュー表示においては、原則として、上記のマニュアルシフト操作等の本撮影用に設定された露出制御パラメータと同一の露出制御パラメータに基づいて撮影された画像がライブビュー画像として用いられる。より具体的には、本撮影用に設定された3つの露出制御パラメータ(すなわち、絞り値、シャッタースピード、および感度調整用のゲイン)をそのまま用いて撮像された複数の画像が連続的にLCD5(および/またはEVF4)に表示される。これにより、プレビュー用の動画像であるライブビュー画像がLCD5などに表示される。
【0065】
たとえば、本撮影時の絞り値およびシャッタースピードが(4.0,1/60)に設定され、且つ、本撮影時の感度調整用のゲインがISO200相当に設定されている場合には、ライブビュー画像撮影時における3つのパラメータ(絞り値、シャッタースピード、ゲイン)を本撮影時の各パラメータと同一の値として被写体を撮像した画像がライブビュー画像として取得され、このライブビュー画像がLCD5などに表示される。
【0066】
ところで、被写体に関する本撮影前の画像を表示するライブビュー表示においては、所定の微小時間間隔(例えば、1/15秒間隔)で複数の画像を表示することによって動画表示を実現している。
【0067】
これに対して、この時間間隔よりも長い時間で露光するような、より低速のシャッタースピードにより撮像された画像を用いてライブビュー表示を行う場合には、表示における更新時間間隔が長くなり、被写体の動きがぎこちなくなってしまうことになる。
【0068】
この実施形態においては、次のような工夫により、このような事態を防止する。
【0069】
具体的には、上記のマニュアルシフト操作により設定された本撮影時のシャッタースピードが所定値(例えば、ライブビュー表示における表示時間間隔(1/15秒など)に相当する値)よりも低速である場合には、上記の原則に従わず例外的に、本撮影時のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードを用いてライブビュー画像を撮像する。さらに、このライブビュー画像の撮像においては、予め設定されていた本撮影時のゲインよりも大きなゲインを用いる。このとき、シャッタースピードの変更前後でライブビュー画像の被写体の露出状態が同一となるようなゲインを用いる。
【0070】
また、ライブビュー画像撮影用の絞り値は、上記のマニュアルシフト操作P2によって設定された本撮影用の絞り値をそのまま用いる。仮に、絞り値を変更して撮影した画像をライブビュー画像として用いると、被写界深度が変更されてしまうため、本撮影画像(本撮影時の撮影画像)とライブビュー画像とで背景のぼけ具合が異なるなどの問題が生じることになるからである。これに対して、マニュアルシフトによって設定された本撮影時の絞り値をライブビュー画像撮影時の絞り値としてそのまま用いることによれば、本撮影時の被写体深度とライブビュー画像撮影時の被写界深度とを同一にすることができる。したがって、ライブビュー画像と本撮影画像との間で背景のぼけ具合が異なるなどの問題を回避することができる。
【0071】
図6は、シャッタースピードとゲインとの変更の様子を示す図である。左欄においては、撮影者が設定した本撮影用の各シャッタースピードが垂直方向に配列されており、上欄には、撮影者が設定した本撮影用の各ゲインが水平方向に配列されている。また、中央には、撮影者が設定した本撮影用の両パラメータ(シャッタースピードおよびゲイン)の組合せに対する、ライブビュー画像撮影用に変更した後の両パラメータの組合せが示されている。なお、図6には「絞り値」は示されていないが、上述したように、ライブビュー画像撮影時における絞り値は、本撮影時における絞り値と同一の値として決定される。
【0072】
たとえば、1/4秒のシャッタースピード、且つ、ISO400相当の感度で本撮影を行うように撮影者により設定されている場合においては、シャッタースピードおよびゲインの組合せを(1/8,800)に変更してライブビュー画像を撮像する。すなわち、1/8秒のシャッタースピード、ISO800相当の感度のライブビュー画像が取得される。このように、シャッタースピードを2倍高速(言い換えれば、露出時間を半分)にする一方で、感度を2倍にすることにより、ライブビュー画像における被写体の露出状態を、本撮影時と同一の露出状態にすることができる。
【0073】
このようにして、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータとして決定される。
【0074】
なお、予め設定されていたゲインよりも大きなゲインを用いることができない場合には、マニュアルシフトによる設定後のシャッタースピードが所定値よりも低速であっても必ずしもそのシャッタースピードを高速化することを要しない。むしろ、この場合には、ライブビュー画像と本撮影画像との間での露出状態の同一性を優先させて、シャッタースピードを低速のままにしておくことが好ましい。たとえば、図6の最右欄に示すように、本撮影時の撮影感度が予め最高感度(ISO800の感度)に設定されている場合には、本撮影時のシャッタースピード、絞り値、感度をそのまま用いて撮影した画像をライブビュー画像として用いて、ライブビュー表示を行えばよい。この場合、動画像におけるなめらかさは犠牲になるが、ライブビュー画像と本撮影画像との間での露出状態の同一性が維持されるので、LCD5などにおいてより正確なライブビュー表示が行われる。
【0075】
このように、マニュアルシフト操作P2により設定された本撮影時のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、図6に示す関係に従って、シャッタースピードとゲインとを変更する。
【0076】
以上のようにして、ライブビュー表示に用いられる画像の撮影時において、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータが、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定される。
【0077】
そして、このように求められたプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いてライブビュー画像が撮像され、撮像されたライブビュー画像がLCD5などに表示される。この結果、被写体の露出状態が本撮影時と同一になるように撮影されたライブビュー画像がLCD5などに表示されることになる。
【0078】
<B.動作>
つぎに、図7を参照しつつ、マニュアルモードにおける動作について説明する。なお、図7は、この実施形態における動作を示すフローチャートである。
【0079】
まず、ステップSP10に示すように、撮影モード下において、その露出モードが「マニュアルモード」に設定されると、ライブビュー画像がLCD5に表示される。
【0080】
図8は、このときのライブビュー画像を示す図である。LCD5においては、最初の設定に基づくライブビュー画像が表示されるとともに、絞り値、シャッタースピード、ゲインの3種類の露出制御パラメータの値がそのライブビュー画像に重ね合わせて表示されている。
【0081】
図8において、画面左下側の「M」は、露出モードがマニュアルモードに設定されていることを示す。また、「F4」は本撮影時の絞り値が4.0に設定されていることを示し、「1/60」は本撮影時のシャッタースピードが1/60秒に設定されていることを示す。さらに、「ISO200」は、本撮影時のゲインがISO200相当に設定されていることを示す。
【0082】
また、図8に示すように、このライブビュー画像においては、画像の輝度分布を示すヒストグラムHGも表示されている。このヒストグラムHGは、ライブビュー画像について求められた輝度分布を示している。なお、このヒストグラムHGは、全てのライブビュー画像について生成する必要はなく、所定のタイミングで間引いた幾つかのライブビュー画像について求めるようにしてもよい。あるいは、輝度分布が大きく変動したときにのみ表示を変更するようにしてもよい。
【0083】
撮影者は、このヒストグラムHGを見て、被写体の露出状態が適切な状態になっているか否かをより容易に判定することが可能である。そして、この判定の結果に応じて、撮影者は、マニュアルモードにおける露出状態を変更することが可能である。
【0084】
次のステップSP20においては、イベントが発生したか否か、具体的には、撮影者による操作が行われたか否かなどが判定される。デジタルカメラ1は、撮影者による操作が行われたと判定する場合には、その操作に応じた処理をステップSP30で行った後、ステップSP40に進む。一方、撮影者による操作が行われていないと判定される場合には、ステップSP30における処理を行うことなく、そのままステップSP40に進む。
【0085】
ステップSP30においては、撮影者の本撮影時における露出制御パラメータの設定変更に応じて、ライブビュー画像撮影時における露出制御パラメータが設定される。言い換えれば、デジタルカメラ1における露出制御パラメータがライブビュー画像撮影用に再設定される。
【0086】
上述したように、原則的には、ライブビュー画像撮影時における露出制御パラメータは、本撮影時における露出制御パラメータと同一である。ただし、本撮影時におけるシャッタースピードが所定値よりも低速に設定された場合には、例外的に、図6に示す関係に従って、ライブビュー画像撮影時のシャッタースピードおよびゲインは本撮影時とは異なる値に変更される。このとき、シャッタースピードをより高速にすることによって、被写体の動きがぎこちなくなることが防止される。また、ゲインを増大させることにより、被写体に関する露出状態が低くなること(いわゆる露出アンダーになること)が防止される。
【0087】
その後、ステップSP40において、ステップSP30で再設定された露出制御パラメータでライブビュー画像を撮影し、ステップSP50において撮影結果をLCD5において表示する。
【0088】
図9は、ステップSP20において本撮影時の露出制御パラメータが変更された後のステップSP40におけるライブビュー画像を示す図である。ここでは、上記のマニュアルシフト動作によって、本撮影時の絞り値が5.6に変更され且つシャッタースピードが1/30に変更された場合が示されている。このとき、ライブビュー画像は、本撮影時と同一の露出制御パラメータ(絞り、シャッタースピード、ゲイン)で撮影される。
【0089】
図9においては、ライブビュー時の露出制御パラメータではなく本撮影時の露出制御パラメータがライブビュー画像に重ねて表示されている。したがって、ステップSP30の処理によって、ライブビュー画像の露出制御パラメータが本撮影用の露出制御パラメータと異なる値になっている場合には、ライブビュー画像に用いられる露出制御パラメータと異なる値が表示されることになる。ただし、LCD5などに表示されるライブビュー画像自体は、本撮影時と同一の露出状態を有しているので、本撮影時の撮影状況を予め確認することが可能である。また、ライブビュー画像の撮影用の絞り値を本撮影時と同じ値にすることによって、本撮影時における撮影状況をより正確に予測することが可能になる。
【0090】
なお、ステップSP20においてはシャッターボタン9の状態も判定され、SP30においてはシャッターボタン9の状態判定の結果に応じた処理も行われる。具体的には、シャッターボタン9が半押し状態S1にまで押下されたと判定されたときには、その判定結果に応じてオートフォーカス制御が行われる。また、シャッターボタン9が全押し状態S2にまで押下されたと判定されたときには、その判定結果に応じて本撮影が行われる。そして、この本撮影時においては、ライブビュー画像撮影時の露出制御パラメータではなく、本撮影用の露出制御パラメータを用いて撮影が行われる。上述したように、本撮影用の露出制御パラメータは、上記のマニュアルシフト操作P2によって設定された値であり、必ずしもライブビュー画像撮影時の値と一致しない。
【0091】
以上のように、この実施形態のデジタルカメラによれば、いわゆるマニュアルシフト操作によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定され、そのプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いて取得されたプレビュー画像が表示手段に表示される。したがって、マニュアルシフト操作を行う場合に、このプレビュー画像によって、被写体の撮影状況を容易に確認することが可能である。また、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータは、本撮影画像と同一の露出状態を実現するものであるので、より正確なプレビュー表示を行うことができる。さらに、プレビュー画像撮影用の絞り値は、マニュアルシフト操作によって設定された本撮影用の絞り値と同一の値として決定されるので、本撮影画像とプレビュー画像との被写界深度を同一にすることができる。
【0092】
また、本撮影用のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、本撮影用のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードにより撮影された画像がライブビュー画像として用いられるので、被写体の動きのぎこちなさを抑制することができる。また、この場合において、本撮影用のゲインよりも大きなゲインにより撮影された画像がプレビュー画像として用いられるので、露出不足になることを防止できる。さらに、プレビュー画像撮影用の絞り値、シャッタースピードおよびゲインの組合せは、本撮影用の絞り値、シャッタースピードおよびゲインの組合せと同一の露出状態を実現するので、より正確なプレビュー表示(ライブビュー表示)が可能になる。また、ライブビュー表示においてはシャッタースピードを調整する一方で、本撮影時においては、撮影者による設定通りの設定値で撮影が行われるので、撮影者の意図通りの表現が可能になる。
【0093】
さらに、ロックボタン12は前ダイヤル10を2つの操作P1,P2のいずれに用いるかを切り換える操作部材として機能し、前ダイヤル10は2つの操作P1,P2の両方における操作部材として機能する。言い換えれば、ロックボタン12による切換によって前ダイヤル10を2つの操作で共用できるので、高い操作性を得ることができる。ここで、2つの操作P1,P2とは、上述したように、マニュアルシフト操作における2つの操作、より詳細には、シャッタースピードの変更による露出状態の変更操作P1と、その露出状態に対応する2つのパラメータ(具体的には、絞り値およびシャッタースピード)の組合せの変更操作P2である。
【0094】
また、LCD5は、ライブビュー画像における輝度の度数分布を示すヒストグラムをライブビュー画像に重ねて表示するので、操作者は、前ダイヤル10を用いた操作によって設定された露出状態が適切か否かをより容易に評価することが可能になる。
【0095】
<C.その他>
上記実施形態においては、マニュアルシフト操作P2によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータを、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定している。ここにおいて、この露出状態の同一性は、厳密な程度を要求されるものではなく、撮影者が両画像の露出状態を同一と認識できる程度であれば十分である。
【0096】
また、上記実施形態においては、前ダイヤル10を単独で回すことによって操作P1を行い、ロックボタン12を押しながら前ダイヤル10を回すことによって操作P2を行う場合について説明したが、これに限定されない。たとえば、ロックボタン12を1回押下する毎に、前ダイヤル10を操作P1に用いるか操作P2に用いるかを切り換えるようにしてもよい。これによれば、ロックボタン12を一度押下し、そのロックボタン12から撮影者の手指を一旦離した後、前ダイヤル10を操作することによって、操作P2(具体的には、絞り値とシャッタースピードとの組合せを決定する操作)を行うことが可能になる。
【0097】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、第1の操作および第2の操作を含む操作によって設定された本撮影用の露出制御パラメータに応じて、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータが決定され、そのプレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いて取得されたプレビュー画像が表示手段に表示される。したがって、いわゆるマニュアルシフト操作を行う場合においても、このプレビュー画像によって被写体の撮影状況を容易に確認することが可能である。また、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータは、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現するものであるので、より正確なプレビュー表示を行うことができる。さらに、プレビュー画像撮影用の絞り値は、第2の操作によって設定された本撮影用の絞り値と同一の値として決定されるので、本撮影画像とプレビュー画像との被写界深度を同一にすることができる。したがって、背景のぼけ具合が本撮影時とプレビュー時とで異なるという問題を回避することが可能である。
【0098】
特に、請求項2に記載の発明によれば、本撮影用のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、本撮影用のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードにより撮影された画像がプレビュー画像として用いられるので、プレビュー表示として動画表示を用いる場合においても、被写体の動きのぎこちなさを抑制することができる。また、本撮影用のゲインよりも大きなゲインにより撮影された画像がプレビュー画像として用いられるので、露出不足を防止できる。
【0099】
また、請求項3に記載の発明によれば、プレビュー表示においてはシャッタースピードを調整する一方で、本撮影時においては、撮影者による設定通りの設定値で撮影が行われるので、撮影者の意図通りの表現が可能になる。
【0100】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、第1の操作部材を第1の操作および第2の操作のいずれの操作に用いるかを、第2の操作部材によって切り換えることによって、第1の操作部材を両操作で共用することができるので、高い操作性を得ることができる。
【0101】
また、請求項5に記載の発明によれば、表示手段は、プレビュー画像における輝度の度数分布を示すヒストグラムをプレビュー画像に重ねて表示するので、操作者は、第1の操作で設定された露出状態が適切か否かをより容易に評価することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観構成を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの外観構成を示す上面図である。
【図3】デジタルカメラの外観構成を示す背面図である。
【図4】デジタルカメラの内部機能を示すブロック図である。
【図5】マニュアルシフトにおける絞り値とシャッタースピードとの組合せの変更を説明する図である。
【図6】ライブビュー画像撮影用のシャッタースピードおよびゲインの変更の様子を示す図である。
【図7】マニュアルモードにおける動作を示すフローチャートである。
【図8】ライブビュー画像を示す図である。
【図9】パラメータ変更後のライブビュー画像を示す図である。
【図10】ファンクション操作部11の詳細を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
4 EVF
5 LCD
9 シャッターボタン
10 前ダイヤル
11 ファンクション操作部
11a ファンクションボタン
11b ファンクションダイヤル
12 ロックボタン
HG ヒストグラム
Claims (5)
- デジタルカメラであって、
露出状態を設定する第1の操作と、前記第1の操作により設定された露出状態に対応するシャッタースピードおよび絞り値の組合せを設定する第2の操作とを含む操作に応じて、本撮影用の露出制御パラメータを設定する設定手段と、
前記本撮影用の露出制御パラメータに応じて、本撮影画像における露出状態と同一の露出状態を実現する露出制御パラメータを、プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定する決定手段と、
前記プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータを用いてプレビュー画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段により取得された前記プレビュー画像を表示する表示手段と、
を備え、
前記決定手段は、プレビュー画像撮影用の絞り値を、前記第2の操作によって設定された本撮影用の絞り値と同一の値として決定すること特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記決定手段は、前記第2の操作により設定された本撮影用のシャッタースピードが所定値よりも低速である場合には、当該本撮影用のシャッタースピードよりも高速のシャッタースピードと前記設定手段により設定された本撮影用の感度調整用ゲインよりも大きな感度調整用ゲインとを、前記プレビュー画像撮影用の露出制御パラメータとして決定することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項2に記載のデジタルカメラにおいて、
前記画像取得手段は、本撮影時には、前記設定手段により設定された、シャッタースピード、絞り値、および感度調整用ゲインをそのまま用いて前記被写体に関する本撮影画像を取得することを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記設定手段は、
前記第1の操作および前記第2の操作の両方に用いられる第1の操作部材と、
前記第1の操作部材を前記第1の操作および前記第2の操作のいずれの操作に用いるかについて切り換える第2の操作部材と、
を有していることを特徴とするデジタルカメラ。 - 請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、
前記表示手段は、前記プレビュー画像における輝度の度数分布を示すヒストグラムを前記プレビュー画像に重ねて表示することを特徴とするデジタルカメラ。
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