JP2004092908A - 減速機付モータ及び減速機付モータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、組付性の良好な減速機付モータ及び減速機付モータの製造方法を得る。
【解決手段】 減速機付モータ10では、ギヤハウジング26内で、モータ部10Aのアーマチャシャフト16に一体回転可能に結合された鼓型ウォーム30が、鼓型ウォームホイール32と噛み合っており、その組立の際には、鼓型ウォーム30を、鼓型ウォームホイール32を収容したギヤハウジング26に、その軸線方向に沿って挿入し、該軸線に直交する方向に移動して鼓型ウォームホイール32に噛み合わせる。さらに、軸受ホルダ44、46を別体であるギヤハウジング26に取り付けて、上記噛み合い状態の鼓型ウォーム30を軸支する。
【選択図】 図2
【解決手段】 減速機付モータ10では、ギヤハウジング26内で、モータ部10Aのアーマチャシャフト16に一体回転可能に結合された鼓型ウォーム30が、鼓型ウォームホイール32と噛み合っており、その組立の際には、鼓型ウォーム30を、鼓型ウォームホイール32を収容したギヤハウジング26に、その軸線方向に沿って挿入し、該軸線に直交する方向に移動して鼓型ウォームホイール32に噛み合わせる。さらに、軸受ホルダ44、46を別体であるギヤハウジング26に取り付けて、上記噛み合い状態の鼓型ウォーム30を軸支する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、減速機付モータに関し、特に、歯車対を構成する小歯車と大歯車とが交差軸間または食い違い軸間で回転を伝達する減速機構を備えた減速機付モータに関する。
また、本発明は、上記減速機付モータの製造方法に関する。
小形かつ簡単な構造で大減速比を得ることができる減速機付モータには、減速機としてウォームギヤを備えたものがある。ウォームギヤは、ウォームと該ウォームに噛み合うウォームホイールとで構成され、減速機として用いる場合にはウォームを入力側すなわち電気モータの回転軸に接続する。
このような減速機付モータについて、一部切欠いた平面図である図18に基づいて説明する。図18に示される減速機付モータ200は、電気モータを構成するモータ部202と、該モータ部202に連結し減速機を構成するギヤ部204とによって構成されている。
モータ部202のヨーク206内では、電機子208の回転軸210の一端部が軸受部(図示省略)によって支持されている。回転軸210の先端部は、ヨーク206に連結されたギヤ部204のハウジング212内へ延出されている。
このギヤ部204のハウジング212内では、ウォーム214が回転軸210に同軸的かつ一体回転可能に連結されており、このウォーム214の先端部216が軸受部218によってハウジング212に支持されている。そして、ウォーム214は、ハウジング212内に収容されたウォームホイール220に噛み合わされる。
ハウジング212は、ウォーム214の軸線方向に長手とされ該ウォーム214がその軸線方向に沿って挿入される筒状のウォーム収容部222と、略カップ状に形成されウォームホイール220がその軸線方向に沿って挿入されるホイール収容部224とを有して構成されている。
軸受部218は、ハウジング212のウォーム収容部222におけるヨーク206とは反対側の端部に位置する軸受保持孔226内に設けられたスラスト軸受228及びラジアル軸受230によって構成されている。
また、ホイール収容部224には、図示しない軸支持部が設けられており、ウォームホイール220を回転自在に支持するようになっている。このホイール収容部224の開口部は、カバー232にて閉鎖されている。カバー232の中央部には出力軸孔234が設けられており、該出力軸孔234からはウォームホイール220に直接的または間接的に接続された出力軸236が突出している。この出力軸236には、負荷(被駆動)側システムが接続される。
この減速機付モータ200を組み付けるにあたっては、ハウジング212内でウォームホイール220を回転自在に支持した状態で、ウォーム214を(軸線廻りに適宜回転させながら)その軸線方向に移動させてウォームホイール220に噛み合わせる。そして、この動作に伴って、ウォーム214の先端部216を軸受部218に挿入してラジアル軸受230によって回転自在に軸支させると共に、ヨーク206とハウジング212とを連結する。これにより、ウォーム214及びウォームホイール220は、互いに噛み合わされた状態で、それぞれハウジング212内で回転可能に支持される。また、ウォームホイール220の歯がその軸線方向に平行に形成された構成では、ヨーク206とハウジング212とが連結されウォーム214がハウジング212内で軸受部218によって軸支された状態で、ウォームホイール220をその軸線方向に移動させてウォーム214に噛み合わせることで減速機付モータ200を組み付けても良い。
ところで、減速機付モータにおいて、大出力を得るための技術として、ウォームギヤとして鼓型ウォームギヤまたはコーン型ウォームギヤを採用する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
鼓型ウォームギヤは、鼓型ウォームと鼓型ウォームホールとを組み合わせたウォームギヤであり、コーン型ウォームギヤは、コーン型ウォームと鼓型ウォームホイールとを組み合わせたウォームギヤである。鼓型ウォーム及びコーン型ウォームは、それぞれ鼓型ウォームホイールの周方向に沿って湾曲した外周部に歯が形成されており、この歯の歯先は軸線廻りの略円弧状に形成されている。一方、鼓型ウォームホイールは、その歯先が鼓型ウォームまたはコーン型ウォームの軸線廻りの円弧状に形成(全体として短鼓形状と)されるか、歯底が円弧状で歯先がその回転軸に平行な全体として短円筒状に形成されている。
これらにより、鼓型ウォームギヤまたはコーン型ウォームギヤを備えた減速機付モータでは、歯面の接触面積が増加し、電気モータの発生するトルクがロスなく負荷側へ伝達され、大出力を得ることができる。
特開平9−132152号公報
特開2002−106646号公報
しかしながら、鼓型ウォームまたはコーン型ウォームは、その軸線方向へ移動しつつ鼓型ウォームホイールに噛み合わせることが不能または困難であるため、通常、その軸線方向に直交すると共に鼓型ウォームホイールの歯側を向く方向に移動(相対移動)して該鼓型ウォームホイールに噛み合わせる必要がある。このため、ハウジング内において鼓型ウォーム(コーン型ウォーム)と鼓型ウォームホイールとを噛み合わせ、かつ該鼓型ウォーム(コーン型ウォーム)及び鼓型ウォームホイールをそれぞれ該ハウジング内で回転可能に軸支させることが困難であった。
特に、自動組付装置によって、ハウジング内において鼓型ウォーム(コーン型ウォーム)と鼓型ウォームホイールとを噛み合わせ、かつそれぞれ上記の如く軸支させることは非常に困難であった。このため、鼓型ウォームギヤまたはコーン型ウォームギヤを備えた従来の減速機付モータでは、量産性が悪く製造コストが高いという問題があった。
本発明は、上記事実を考慮して、それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、組付性の良好な減速機付モータ及び減速機付モータの製造方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る減速機付モータは、ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車をそれぞれの軸線方向に沿って挿入させて収容するハウジングと、前記ハウジングに固定され、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材と、を備えた減速機付モータであって、前記ハウジングは、前記大歯車を収容した状態で前記小歯車をその軸線方向に沿って挿入可能とされ、前記軸受部材は、前記ハウジングとは別体であり、前記小歯車の軸線方向に沿って該ハウジングに取り付けられて前記小歯車を軸支する、ことを特徴としている。
請求項1記載の減速機付モータでは、ハウジング内に収容される歯車対を構成する小歯車が電気モータの回転軸に一体回転可能に接続されており、この小歯車には大歯車が噛み合わされている。小歯車と大歯車とは、互いの軸線方向が交差するか食い違っており(平行ではなく)、電気モータの回転を交差軸間または食い違い軸間で減速しつつ伝達する。
ここで、ハウジングが大歯車を収容した状態で小歯車をその軸線方向に沿って挿入可能とされている(例えば、歯車対として鼓型ウォームギヤを採用した構成では、ハウジングは、鼓型ウォームホイールの歯先と鼓型ウォーム側周壁との最小間隔が該鼓型ウォームの最大径よりも大きく形成されている)ため、小歯車を大歯車に干渉させることなくハウジング内に挿入できる。
また、大歯車に噛み合わされた状態の小歯車を回転可能に軸支するための軸受部材がハウジングとは別体であるため、該軸受部材がハウジングに取り付けられていない状態では、小歯車がその軸線と交差する方向へ移動することが許容されている。すなわち、上記の如く大歯車との非噛合状態でハウジング内に挿入された(非噛合位置に位置する)小歯車を、その軸線に直交する方向に移動して大歯車に噛み合わせる(噛合位置に移動させる)ことができる。
そして、小歯車は、噛合位置への移動後に、軸受部材が該小歯車の軸線方向に沿ってハウジングに取り付けられることで、該軸受部材によって適切に軸支される。
すなわち、軸受部材とハウジングとを別体とすることで、小歯車と大歯車とを噛み合わせる動作(小歯車の大歯車に対する相対移動)と、小歯車を軸支する動作(小歯車の軸受部材に対する相対移動)とを別個の動作(移動方向)とすることができるため、例えば小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対を備えた構成であっても、該歯車対を容易に噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が向上する。
なお、請求項1記載の歯車対は、小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対に限られず、例えば円筒ウォームギヤ(円筒ウォームと円筒ウォームホイールの組合せ)であっても良い。
このように、請求項1記載の減速機付モータでは、それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、組付性が良好である。
また、上記目的を達成するために請求項2記載の発明に係る減速機付モータは、ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車を収容するハウジングと、を備えた減速機付モータであって、前記ハウジングは、前記大歯車の前記小歯車との噛み合わせ部分を露出させつつ分割可能な第1ハウジングと第2ハウジングとを組み合わせて構成され、該小歯車と大歯車とが噛み合わされた状態で接合される、ことを特徴としている。
請求項2記載の減速機付モータでは、ハウジング内に収容される歯車対を構成する小歯車が電気モータの回転軸に一体回転可能に接続されており、この小歯車には大歯車が噛み合わされている。小歯車と大歯車とは、互いの軸線方向が交差するか食い違っており(平行ではなく)、電気モータの回転を交差軸間または食い違い軸間で減速しつつ伝達する。
ここで、歯車対を収容するハウジングは、第1ハウジングと第2ハウジングとを組み合わせて構成され、これらの分割状態では大歯車における小歯車との噛み合わせ部分を露出させるため、該分割状態で小歯車を軸線に直交する方向に移動させて大歯車に噛み合わせることができる。
そして、この噛み合わせ後に、または、この噛み合わせ動作に伴って、第1ハウジングと第2ハウジングとは互いに接合されてハウジングを構成し、この状態で小歯車及び大歯車を収容する(上記露出部分を閉塞する)。
すなわち、ハウジングは、第1ハウジングと第2ハウジングとに分割された状態では、小歯車と大歯車とを噛み合わせる動作を阻害しないため、例えば小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対を備えた構成であっても、該歯車対を容易に噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が向上する。
また、接合状態のハウジング内において小歯車をその軸線に直交する方向に移動させる(小歯車を大歯車との非噛み合い位置に移動させるスペースが)必要がないため、ハウジングの小型化を図ることも可能である。
なお、ハウジングの分割部位は、小歯車が噛み合う部分において大歯車の歯を露出させることができれば何処でも良く、例えば、小歯車の収容部分における該小歯車の軸線に対し大歯車の歯とは反対側の略半分を第1ハウジングとすると共に残余の部分を第2ハウジングとしても良く、単に小歯車の収容部分を第1ハウジングとすると共に大歯車の収容部分を第2ハウジングとしても良い。
また、請求項2記載の歯車対は、小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対に限られず、例えば円筒ウォームギヤ(円筒ウォームと円筒ウォームホイールの組合せ)であっても良い。さらに、第1ハウジングと第2ハウジングとが小歯車の軸線に直交する方向(小歯車と大歯車との噛み合わせ方向)の相対移動によって接合される構成とすれば、該接合工程が簡素化され、特に自動組付工程に好適に適用可能である。
このように、請求項2記載の減速機付モータでは、それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、組付性が良好である。
請求項3記載の発明に係る減速機付モータは、請求項2記載の減速機付モータにおいて、前記ハウジングが接合された状態で該ハウジングに取り付けられ、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材を備えた、ことを特徴としている。
請求項3記載の減速機付モータでは、小歯車と大歯車とを噛み合わせてハウジングを接合した後に、軸受部材がハウジングに固定され、該軸受部材が小歯車を軸支する。このため、ハウジングの分割位置を任意の位置に設定でき、設計の自由度が向上する。
請求項4記載の発明に係る減速機付モータは、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の減速機付モータにおいて、前記小歯車は、前記回転軸に対し着脱可能である、ことを特徴としている。
請求項4記載の減速機付モータでは、小歯車が電気モータの回転軸に対し着脱可能であるため、小歯車と大歯車とが噛み合わされた状態で、回転軸と小歯車とを結合することができる。すなわち、小歯車は、回転軸(電気モータ)と分離された状態で(例えば、小歯車を直接保持して)、ハウジング内への挿入及び大歯車への噛み合わせを行うことができ、組付性が一層向上する。特に、本構成の減速機付モータは、例えば、自動組付装置によって自動的に組み付けられる場合に好適である。
請求項5記載の発明に係る減速機付モータは、請求項4記載の減速機付モータにおいて、前記回転軸及び前記小歯車の何れか一方の軸線方向端部から突設され、非円形断面を有する嵌合突部と、前記回転軸及び前記小歯車の他方の軸線方向端部に設けられ、前記嵌合突部が嵌合可能な嵌合孔と、を備えたことを特徴としている。
請求項5記載の減速機付モータでは、回転軸と小歯車との互いの軸線方向に沿う相対移動によって、嵌合突部が嵌合孔に嵌合して回転軸と小歯車とが結合する。嵌合突部は非円形断面であるため、単に嵌合部に嵌合させることで、結合された回転軸と小歯車とが確実に一体に回転する。なお、嵌合突部及び嵌合孔は、単体として非円形断面に形成されても良く、複数設けられた部分が全体として非円形断面を構成しても良い。
さらに、上記目的を達成するために請求項6記載の発明に係る減速機付モータは、ヨーク内の電機子に一体回転可能に連結された回転軸を有する電気モータと、前記回転軸と一体回転可能な小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、前記大歯車を収容した状態で前記小歯車をその軸線方向に沿って挿入可能に形成され、該小歯車と大歯車との噛み合い状態で前記ヨークに固定されるハウジングと、を備えている。
請求項6記載の減速機付モータでは、ハウジング内に収容される歯車対を構成する小歯車が電気モータの回転軸に一体回転可能とされており、この小歯車には大歯車が噛み合わされている。小歯車と大歯車とは、互いの軸線方向が交差するか食い違っており(平行ではなく)、電気モータの回転を交差軸間または食い違い軸間で減速しつつ伝達する。
ここで、ハウジングが大歯車を収容した状態で小歯車をその軸線方向に沿って挿入可能とされている(例えば、歯車対として鼓型ウォームギヤを採用した構成では、ハウジングは、鼓型ウォームホイールの歯先と鼓型ウォーム側周壁との最小間隔が該鼓型ウォームの最大径よりも大きく形成されている)ため、小歯車を大歯車に干渉させることなくハウジング内に挿入できる。
このため、上記の如く大歯車との非噛合状態でハウジング内に挿入された(非噛合位置に位置する)小歯車を、その軸線に直交する方向に移動して大歯車に噛み合わせる(噛合位置に移動させる)ことができる。そして、ハウジングが電気モータのヨークに固定されると、該電気モータの回転軸と一体回転可能な小歯車は大歯車との噛み合い状態が維持される。
以上により、例えば小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対を備えた構成であっても、該歯車対をハウジング内において容易に噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が向上する。
なお、請求項6記載の歯車対は、小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対に限られず、例えば円筒ウォームギヤ(円筒ウォームと円筒ウォームホイールの組合せ)であっても良い。
このように、請求項6記載の減速機付モータでは、それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、組付性が良好である。
請求項7記載の発明に係る減速機付モータは、請求項6記載の減速機付モータにおいて、前記小歯車は、前記ヨーク内に配置される軸受部材によって回転可能に軸支される、ことを特徴としている。
請求項7記載の減速機付モータでは、小歯車がヨーク内に配置された軸受部材によって回転可能に軸支されている。これにより、小歯車は、軸支持状態で電気モータ(回転軸)と共に、軸線方向に移動してハウジングに挿入し、軸線方向に直交する方向に移動して大歯車に噛み合わせることができる。また、回転軸と小歯車とが別体の場合には、歯車対を噛み合わせた後にハウジングをヨークに固定する動作に伴って小歯車を軸受部材によって軸支することも可能である。
すなわち、請求項6記載の減速機付モータでは、例えば請求項1に記載された軸受部材によって歯車対の噛み合い状態を維持しつつ小歯車を回転可能に軸支しても良いが、本請求項7記載の減速機付モータでは、少なくとも回転軸側において軸支された小歯車を大歯車に噛み合わせる場合には、該噛み合わせ後の小歯車の位置決め(上記軸支のための噛み合い状態の維持)が不要または容易で組付性が一層良好となる。また、ハウジングをヨークに固定する動作に伴って小歯車を軸受部材によって軸支する場合には、組付工数が削減される。
本構成は、特に、小歯車を回転軸側のみに設けられた軸受部材によって軸支する場合に好適である。
請求項8記載の発明に係る減速機付モータは、請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の減速機付モータにおいて、前記歯車対は、鼓型ウォームギヤ、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかである、ことを特徴としている。
請求項8記載の減速機付モータでは、小歯車と大歯車とが互いに交差または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対として、鼓型ウォームギヤ、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかを採用している。これらの歯車対では、小歯車及び大歯車の何れか一方をその軸線方向に(適宜回転させつつ)移動することによっては、該小歯車と大歯車とを噛み合わせることが困難または不能であるため、請求項1乃至請求項7に係る構成が好適に適用される。
請求項9記載の発明に係る減速機付モータは、請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の減速機付モータにおいて、前記歯車対は、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかであり、前記小歯車を前記大歯車の軸線よりも前記回転軸側において該大歯車に噛合わせ、かつ該小歯車の前記回転軸とは反対側には該小歯車を軸支する軸受部材を備えない、ことを特徴としている。
請求項9記載の減速機付モータでは、歯車対として、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかを採用しており、これらの歯車対では、小歯車と大歯車との噛合部位が、大歯車の軸線(小歯車の軸線方向と該軸線方向に直交する大歯車の径方向との交点)よりも回転軸側に位置している。
このため、該電気モータの回転軸とは反対側には小歯車を回転可能に軸支する軸受部材を設けなくても、小歯車と大歯車との適正な噛み合いを阻害せず、構造が簡単となる。すなわち、本減速機付モータでは、部品点数及び組付工数が削減される。
また、上記の如き噛み合い位置の関係では、小歯車の回転軸とは反対側に軸受部材を設ける場合は該軸受が大歯車(に接続される出力軸等)と干渉しないための配置等の制約(例えば小歯車の回転軸とは反対側に延びる軸部を長くすることを含む)が大きいが、該軸受部材を設けないことで上記制約がなくなり設計の自由度が向上する。
上記目的を達成するために請求項10記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車をそれぞれの軸線方向に沿って挿入させて収容するハウジングと、前記ハウジングに固定され、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材と、を備えた減速機付モータの製造方法であって、前記ハウジングに前記大歯車を収容した状態で、該ハウジングに前記小歯車を軸線方向に沿って挿入する挿入工程と、前記ハウジング内に収容した前記小歯車を、前記軸線方向に直交する方向に移動させて、前記大歯車に噛み合わせる噛合工程と、前記ハウジングに前記軸受部材を取り付けて、該軸受部材によって前記大歯車に噛み合わされた前記小歯車を軸支する軸支持工程と、を含むことを特徴としている。
請求項10記載の減速機付モータの製造方法では、大歯車をその軸線方向に沿ってハウジングに収容し(かつ必要に応じて軸支し)、この状態から挿入工程において、小歯車をその軸線方向に沿ってハウジングに収容する。次いで、噛合工程において、ハウジング内に収容された小歯車をその軸線方向に直交する方向に移動し、該ハウジング内に収容されている大歯車に噛み合わせる。
さらに、軸支持工程において、ハウジングとは別体である軸受部材をハウジングに取り付け、該軸受部材によって大歯車に噛み合っている小歯車を回転可能に軸支する。
ここで、本減速機付モータの製造方法では、小歯車及び大歯車をそれぞれハウジング内に収容する動作と、該小歯車と大歯車とを噛み合わせる動作(小歯車の大歯車に対する相対移動)と、小歯車を軸支する動作(小歯車の軸受部材に対する相対移動)とを別個の動作としているため、減速機付モータを構成する歯車対が、例えば小歯車と大歯車とを何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない構成であっても、該歯車対を容易に噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が向上する。
なお、請求項10記載の歯車対は、小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対に限られず、例えば円筒ウォームギヤ(円筒ウォームと円筒ウォームホイールの組合せ)であっても良い。
このように、請求項10記載の減速機付モータの製造方法では、それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が良好である。
また、上記目的を達成するために請求項11記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車を収容するハウジングと、を備えた減速機付モータの製造方法であって、前記ハウジングは、前記大歯車の前記小歯車との噛み合わせ部分を露出させつつ分割可能な第1ハウジングと第2ハウジングとを組み合わせて構成されており、前記第1ハウジングと第2ハウジングとが分割されると共に該第1ハウジング及び第2ハウジングの何れか一方に前記大歯車が収容された状態で、前記小歯車を軸線方向に直交する方向に移動させて前記大歯車に噛み合わせる噛合工程と、前記噛合工程を行いながら、または前記噛合工程の後に、前記第1ハウジングと第2ハウジングとを接合するハウジング接合工程と、を含むことを特徴としている。
請求項11記載の減速機付モータの製造方法では、ハウジングが第1ハウジングと第2ハウジングとに分割された状態で、第1ハウジング及び第2ハウジングの何れか一方に収容された大歯車における小歯車との噛合わせ部分が露出されている。この状態から噛合工程において、小歯車を軸線に直交する方向へ移動させて大歯車の上記露出されている部分の歯に噛合わせる。
例えば、上記第1ハウジング及び第2ハウジングの他方に小歯車が収容される構成の場合には、該第1ハウジングと第2ハウジングとを、小歯車を他方のハウジングと共に軸線に直交する方向へ移動して大歯車に噛み合わせながら、接合する。すなわち、噛合工程を行いながらハウジング接合工程が行われる。
一方、例えば、第1ハウジングと第2ハウジングとを接合してハウジング内に小歯車を収容する構成の場合には、上記小歯車と大歯車とを噛み合わせた後、第1ハウジングと第2ハウジングとを接合してハウジング内に小歯車を収容する。すなわち、噛合い工程の後にハウジング接合工程が行われる。
ここで、ハウジングは、第1ハウジングと第2ハウジングとに分割され上記大歯車の噛合部分を露出させた状態で該大歯車に小歯車を噛み合わせるため、該噛み合わせを阻害することがなく、減速機付モータを構成する歯車対が、例えば小歯車と大歯車とを何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない構成であっても、該歯車対を容易に噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が向上する。
また、接合状態のハウジング内において小歯車をその軸線に直交する方向に移動させる(小歯車を大歯車との非噛み合い位置に移動させるスペースが)必要がないため、ハウジングの小型化を図ることも可能である。
なお、請求項11記載の歯車対は、小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対に限られず、例えば円筒ウォームギヤ(円筒ウォームと円筒ウォームホイールの組合せ)であっても良い。また、ハウジング接合工程は、第1ハウジングと第2ハウジングとを小歯車の軸線に直交する方向(小歯車と大歯車との噛み合わせ方向)に相対移動させて接合する工程とすることが望ましい。
このように、請求項11記載の減速機付モータの製造方法では、それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が良好である。
請求項12記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、請求項11記載の減速機付モータの製造方法において、前記減速機付モータは、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材を備えており、前記軸受部材を前記接合されたハウジングに取り付けて、前記大歯車に噛み合わされた前記小歯車を該軸受部材に軸支させる軸支持工程を含む、ことを特徴としている。
請求項12記載の減速機付モータの製造方法では、請求項11のハウジング接合工程の後、軸支持工程において、ハウジングとは別体である軸受部材を上記接合されたハウジングに取り付け、該軸受部材によって大歯車に噛み合っている小歯車を回転可能に軸支させる。
このため、この製造方法によって製造される減速機付モータでは、ハウジングの分割位置を任意の位置とすることができ、設計の自由度が向上する。
請求項13記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、請求項10乃至請求項12の何れか1項記載の減速機付モータの製造方法において、前記減速機付モータは、前記小歯車が前記回転軸に対し着脱可能であり、前記大歯車に噛み合わされた前記小歯車に、前記回転軸を結合する結合工程を含む、ことを特徴としている。
請求項13記載の減速機付モータの製造方法では、少なくとも請求項10または請求項11の噛合工程の後(好ましくは、請求項10若しくは請求項12の軸支持工程、または請求項11のハウジング接合工程の後)、小歯車が大歯車に噛み合わされている状態で、結合工程において該小歯車と回転軸とを結合する。
これにより、上記噛合い工程では、回転軸(電気モータ)と分離された状態の小歯車を(例えば、直接保持して)大歯車に噛み合わせることができ、組付性が一層向上する。
請求項14記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、請求項13記載の減速機付モータの製造方法において、前記減速機付モータは、前記回転軸及び小歯車の何れか一方の軸線方向端部から突設され非円形断面を有する嵌合突部と、前記回転軸及び前記小歯車の他方の軸線方向端部に設けられ前記嵌合突部が嵌合可能な嵌合孔とを備えており、前記結合工程では、前記回転軸と前記小歯車とを互いの軸線方向に相対移動して、前記嵌合突起と嵌合孔とを嵌合させ前記小歯車に前記回転軸を結合しつつ、前記ヨークと前記ハウジングとを連結する、ことを特徴としている。
請求項14記載の減速機付モータの製造方法では、上記結合工程において、小歯車と回転軸(電気モータ)とを互いに軸線方向へ相対移動させる。すると、嵌合突部が嵌合孔に嵌合して小歯車と回転軸とが結合され、かつ上記相対移動によってヨークがハウジングに連結される。
このように、単に回転軸と小歯車とを上記相対移動させる動作によって、非円形断面の嵌合突部が嵌合孔に嵌合して該回転軸と小歯車とを一体回転可能に結合すると共に、電気モータのヨークとハウジングとを連結することができ、減速機付モータの組付工数の削減を図ることができる。
請求項15記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、請求項11記載の減速機付モータの製造方法において、前記第1ハウジング及び第2ハウジングのうち前記大歯車を軸支する方のハウジングを治具に保持し、該保持状態で前記噛合工程及び前記ハウジング接合工程を行なう、ことを特徴としている。
請求項15記載の減速機付モータの製造方法では、噛合工程を行なう前に、第1ハウジング及び第2ハウジングのうち前記大歯車を軸支する方のハウジングを治具に保持する。この保持の前または後であって噛合工程を行なう前に上記ハウジングに大歯車を軸支しておき、この状態から噛合工程及びハウジング接合工程を行なう。これにより、噛合工程を行なう際には小歯車を噛み合わせる大歯車が一方のハウジングを介して治具に保持されており、噛合工程を精度良く行なうことができる。また、ハウジング接合工程を行なう際には一方のハウジングが治具に保持されており、該一方のハウジングに対する他方のハウジングの接合すなわちハウジング接合工程を精度良く行なうことができる。
なお、第1ハウジング及び第2ハウジングのうち前記大歯車を軸支する方のハウジングを治具に保持した状態で、請求項12記載の軸支持工程、または、請求項13若しくは請求項14記載の結合工程を行なうようして減速機付モータの組付け精度を一層向上させることも可能である。
さらに、上記目的を達成するために請求項16記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、ヨーク内の電機子に一体回転可能に連結された回転軸を有する電気モータと、前記回転軸と一体回転可能な小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車を収容するハウジングと、を備えた減速機付モータの製造方法であって、前記ハウジングに前記大歯車を収容した状態で、該ハウジングに前記小歯車を軸線方向に沿って挿入する挿入工程と、前記ハウジング内に収容した前記小歯車を、前記軸線方向に直交する方向に移動させて前記大歯車に噛み合わせる噛合工程と、を含むことを特徴としている。
請求項16記載の減速機付モータの製造方法では、大歯車をハウジングに収容し(かつ必要に応じて軸支し)、この状態から挿入工程において、小歯車をその軸線方向に沿ってハウジングに収容する。次いで、噛合工程において、ハウジング内に収容された小歯車をその軸線方向に直交する方向に移動し、該ハウジング内に収容されている大歯車に噛み合わせる。
ここで、本減速機付モータの製造方法では、小歯車及び大歯車をそれぞれハウジング内に収容する動作と、該小歯車と大歯車とを噛み合わせる動作(小歯車の大歯車に対する相対移動)とを別個の動作としているため、減速機付モータを構成する歯車対が、例えば小歯車と大歯車とを何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない構成であっても、該歯車対を容易に噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が向上する。
なお、請求項16記載の歯車対は、小歯車と大歯車とが何れか一方の軸線方向の移動によって噛み合わせることができない歯車対に限られず、例えば円筒ウォームギヤ(円筒ウォームと円筒ウォームホイールの組合せ)であっても良い。
このように、請求項16記載の減速機付モータの製造方法では、それぞれハウジング内に収容される小歯車と大歯車とを小歯車の軸線方向に直交する方向への相対移動によって互いに噛み合わせることができ、減速機付モータの組付性が良好である。
請求項17記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、請求項16記載の減速機付モータの製造方法において、前記減速機付モータは、前記ヨークに固定され前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材を備えており、前記挿入工程よりも前に行われ、前記軸受部材によって前記小歯車を回転可能に軸支する軸支持工程を含む、ことを特徴としている。
請求項17記載の減速機付モータの製造方法では、小歯車をハウジングに挿入する挿入工程よりも前に、小歯車を電気モータのヨーク内に固定される軸受部材によって回転可能に軸支する(軸受部材を介してヨークに対し回転可能に軸支する)。そして、この小歯車を電気モータと共にその軸線方向に移動することで上記挿入工程を行ない、その後、小歯車を電気モータと共にその軸線方向と直交する方向に移動することで上記噛合工程を行う。
すなわち、請求項16記載の減速機付モータの製造方法では、例えば請求項10に記載された軸支持工程によって歯車対の噛み合い状態を維持しつつ小歯車を回転可能に軸支しても良いが、本請求項17記載の減速機付モータの製造方法では、少なくとも回転軸側において軸支された小歯車を大歯車に噛み合わせるため、該噛み合わせ後の小歯車の位置決め(上記軸支のための噛み合い状態の維持)が不要または容易で減速機付モータの組付性が一層良好である。本方法は、特に、小歯車を回転軸側のみに設けられた軸受部材によって軸支する構成の減速機付モータを製造する場合に好適である。
請求項18記載の発明に係る減速機付モータの製造方法は、請求項10乃至請求項17の何れか1項記載の減速機付モータの製造方法において、前記減速機付モータを構成する前記歯車対は、鼓型ウォームギヤ、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかである、ことを特徴としている。
請求項18記載の減速機付モータの製造方法では、減速機付モータを構成し小歯車と大歯車とが互いに交差または食い違う軸線間で回転を伝達する歯車対として、鼓型ウォームギヤ、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかを採用している。これらの歯車対では、、小歯車及び大歯車の何れか一方をその軸線方向に(適宜回転させつつ)移動することによっては、該小歯車と大歯車とを噛み合わせることが困難または不能であるため、請求項10乃至請求項17に係る製造方法が好適に適用される。
本発明の第1の実施の形態に係る減速機付モータ10について、図1乃至図5に基づいて説明する。
図1には減速機付モータ10の概略全体構成が側面断面図にて示されており、図2には減速機付モータ10の部品分解図が示されている。これらの図に示される如く、減速機付モータ10は、電気モータとしてのモータ部10Aと、該モータ部10Aに連結するギヤ部10Bとによって構成されている。
モータ部10Aはヨーク12を備えており、このヨーク12は、ギヤ部10B側の端部が開口部12Aとされており、その内部に電機子としてのアーマチャ14を収容している。また、ヨーク12の開口部12Aの外側には、アーマチャ14の軸線に対する直交面に沿ってギヤ部10B連結用のフランジ部12Bが延設されている。
このヨーク12内では回転軸としてのアーマチャシャフト16がアーマチャ14の軸線方向両側において軸支されている。具体的には、アーマチャシャフト16は、そのギヤ部10Bとは反対側の一端部がラジアル軸受18によって軸支されると共に、他端部側におけるヨーク12内に位置する部分がラジアル軸受20によって軸支されており、アーマチャ14と一体の回転自在とされている。
また、アーマチャシャフト16の上記一端部は、ヨーク12に固定されたスラスト受けプレート22との間に配設されたスラストボール24によって、スラスト荷重が支持されるようになっている。
このアーマチャシャフト16の上記他端部(先端部)は、開口部12Aから、ヨーク12に連結されギヤ部10Bを構成するハウジングとしてのギヤハウジング26内へ突出している。アーマチャシャフト16のギヤハウジング26へ突出した先端部は、軸線方向直角断面視で非円形形状(本実施の形態では、矩形状)の嵌合突部16Aとされており(図2(B)参照)、後述する鼓型ウォーム軸38の嵌合孔38Dに嵌合するようになっている。嵌合凸部16Aの幅方向(断面視長手方向)両端部は、アーマチャシャフト16と同軸的な円弧状に形成されても良い。
一方、ギヤ部10Bでは、ギヤハウジング26内に減速機としての食い違い軸歯車である鼓型ウォームギヤ28が収容されている。図3にも示される如く、鼓型ウォームギヤ28は、小歯車としての鼓型ウォーム30と、該鼓型ウォーム30に噛み合い可能な大歯車としての鼓型ウォームホイール32とで構成されている。
鼓型ウォーム30は、その軸線に直交する方向から見て鼓型ウォームホイール32の外周に略対応して湾曲した外周部に歯30Aが形成されており、この歯30Aは鼓型ウォーム30の軸線廻りの略円弧状に形成されている。一方、鼓型ウォームホイール32の外周部に形成された歯32Aも、鼓型ウォーム30の軸線廻りの円弧状に形成されている。
このように鼓型ウォーム30の長手方向両端部が中央部よりも大径であるため、鼓型ウォームギヤ28は、鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32とを噛み合わせる際には、図4(A)に示される如く鼓型ウォーム30をその軸線方向(矢印A方向)に移動し、図4(B)に示される如く該軸線方向における鼓型ウォーム30の軸線方向中央部(最小径部)と鼓型ウォームホイール32の回転中心との位置を一致させた(非噛合位置に位置させた)状態で、該軸線方向に直交する方向すなわち鼓型ウォームホイールの径方向(矢印B方向)に沿って鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32とを相対的に近接させて、図4(C)に示される如く噛合位置に位置させる必要がある。
なお、本第1の実施の形態における鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32との具体的な噛み合わせ方法については後述する。また、上記矢印A方向及び矢印B方向は、図5に示される矢印A方向及び矢印B方向にそれぞれ対応している。
以上説明した鼓型ウォームギヤ28を収容するギヤハウジング26は、主に鼓型ウォーム30を収容するウォーム収容部34と、主に鼓型ウォームホイール32を収容するホイール収容部36とを有し、樹脂成形によって全体として一体に形成されている。
ウォーム収容部34は、長手方向の両端にそれぞれ開口部34A、34Bを有する略筒状に形成され、この長手方向はギヤハウジング26がヨーク12に連結された状態でアーマチャシャフト16の軸線方向と一致するようになっている。このウォーム収容部34は、開口部34A側の長手方向端部に設けられたフランジ部34Cにおいて、ボルト等の締結手段によってヨーク12のフランジ部12Bと連結(接合)される構成である。そして、ウォーム収容部34は、その一端側の開口部34Aからアーマチャシャフト16の嵌合突部16Aが挿入されるようになっている。
一方、ホイール収容部36は、有底短円筒状(略カップ状)に形成され、軸線方向一端部(底部とは反対側)に形成された開口部36Aを有している。このホイール収容部36の軸線方向は、その内部に収容した鼓型ウォームホイール32の軸線方向と一致するようになっている。
そして、ギヤハウジング26では、ウォーム収容部34とホイール収容部36とが、互いの径方向端部において内部空間を連設しており、該連設部分において鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32とが噛み合う構成である。
以上説明したギヤハウジング26には、鼓型ウォーム30及び鼓型ウォームホイール32が、それぞれの軸線方向に沿って挿入されて収容されるようになっている。具体的には、鼓型ウォームホイール32は、その軸線方向に沿って開口部36Aからホイール収容部36内に挿入され、該ホイール収容部36の内部に設けられた図示しない軸支持部によってその軸線廻りの回転自在に軸支されつつ、該ホイール収容部36内に収容される構成である。
一方、鼓型ウォーム30は、鼓型ウォーム軸38の長手方向略中央部に同軸的かつ一体に形成されており、該鼓型ウォーム軸38がその軸線方向に沿って開口部34Aからウォーム収容部34内に挿入されることで、該ウォーム収容部34内に収容される構成である。
そして、ウォーム収容部34は、ホイール収容部36に収容され軸支された鼓型ウォームホイール32外周部(歯32Aの歯先)との間における、その長手方向と直交する鼓型ウォームホイール32の径方向における間隔Cが、鼓型ウォーム30の最大径Dよりも大きくなるように寸法が設定されている(図2参照)。
これにより、ウォーム収容部34では、その連設されたホイール収容部36に鼓型ウォームホイール32が収容され軸支された状態で、上記鼓型ウォーム軸38(鼓型ウォーム30)のその軸線方向に沿った挿入を許容する構成である。そして、この構成によって、鼓型ウォーム30は、ウォーム収容部34内において、その軸線に直交する方向への移動が可能とされている。換言すれば、鼓型ウォーム30は、ウォーム収容部34内において、図4(B)に対応する鼓型ウォームホイール32との噛合位置(図1参照)と、図4(C)に対応する非噛合位置(図2参照)とを取り得るようになっている。
また、鼓型ウォーム軸38には、長手方向の両端部にそれぞれ段状に縮径された軸支持部38A、38Bが形成されている。さらに、鼓型ウォーム軸38の長手方向一端部には、後述するスラストボール52保持用のセンタ孔38Cが設けられている。センタ孔38Cは、その径がスラストボール52の径に対応しており、その深さがスラストボール52の半径よりも大きく直径よりも小さく設定されている。
さらにまた、鼓型ウォーム軸38の長手方向他端部には、嵌合孔38Dが設けられている。嵌合孔38Dは、その軸線方向視における形状(内縁形状)がアーマチャシャフト16の嵌合突部16Aに対応して矩形状に形成されており、該嵌合突部16Aが嵌合するようになっている。
そして、この嵌合孔38Dの軸線方向視における形状(嵌合突部16Aの断面形状)が非円形であることによって、嵌合孔38Dに嵌合突部16Aが嵌合した状態では、アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38(鼓型ウォーム30)とが同軸的かつ一体に回転可能に結合される構成である。
以上説明した鼓型ウォーム軸38は、その軸支持部38A、38Bにおいてラジアル軸受40、42によって回転自在に軸支されるようになっている。ラジアル軸受40は、ギヤハウジング26とは別体である軸受ホルダ44に保持されるようになっている。
軸受ホルダ44は、外径がウォーム収容部34の開口部34Aの内径に対応すると共に内径がラジアル軸受40の外径に対応した略短円筒状に形成されている。また、軸受ホルダ44の軸線方向一端部からは、ヨーク12の開口部12Aの開口形状に略対応したフランジ部44Aが径方向外側に延設されている。
この軸受ホルダ44は、フランジ部44Aを除く部分を開口部34Aからウォーム収容部34に挿入(嵌合)すると共に、フランジ部44Aを開口部12Aからヨーク12内に挿入し、該ヨーク12(内に固定されたブラシケース等の部品)とギヤハウジング26との間に挟持されるようになっている。この軸受ホルダ44の内側に嵌合して保持されたラジアル軸受40が、鼓型ウォーム軸38の軸支持部38Aを回転自在に軸支するようになっている。
なお、開口部34Aは、ウォーム収容部34の内部よりも若干拡径されて段部を形成しており、この段部には軸受ホルダ44の端面が係合する構成である。また、この状態でラジアル軸受40は、鼓型ウォーム軸38の軸支持部38Aの軸線方向端部である段部に係合するようになっている。
一方、ラジアル軸受42は、ギヤハウジング26とは別体である軸受ホルダ46に保持されるようになっている。軸受ホルダ46は、内径がベアリング42の外径に対応した略短円筒状に形成されており、軸線方向一端部から径方向外側に延設されたフランジ部46Aと、軸線方向他端部から径方向内側に延設された軸受係合部46Bとを有している。
この軸受ホルダ46は、フランジ部46Aにおいてギヤハウジング26の開口部34B廻りの部分にボルトやビス止め等の締結手段によって固定される構成である。この軸受ホルダ46の内側に嵌合すると共に軸受係合部46Bに係合した保持されたラジアル軸受40が、鼓型ウォーム軸38の軸支持部38Bを回転自在に軸支するようになっている。
以上説明した軸受ホルダ44及び軸受ホルダ46(またはラジアル軸受40を保持した軸受ホルダ44、及びラジアル軸受42を保持した軸受ホルダ46)が、それぞれ本発明における「軸受部材」を構成する。
また、軸受ホルダ46には、スラストカバー部48が一体に形成されている。スラストカバー部48は、両端開口の略円筒状に形成され、その内部が軸受ホルダ46の内部と連通されている。これにより、軸受ホルダ46はスラストカバー部48を通じて外部と連通されている。このスラストカバー部48の内部における軸受ホルダ46側の端部には、スラスト受けプレート50が圧入等によって固着されている。
スラスト受けプレート50は、鼓型ウォーム軸38のセンタ孔38Cに一部が挿入されたスラストボール52の転動を許容しつつ、該スラストボール52と接するようになっている。すなわち、スラスト受けプレート50は、スラストボール52を介して鼓型ウォーム軸38のスラスト荷重を支持する構成である。
また、減速機付モータ10は、出力軸54を備えている。出力軸54は、直接的または間接的(さらなる減速ギヤや過負荷吸収用のクッション部材等を介して)に鼓型ウォームホイール32に回転の伝達可能に接続または固定されている。この出力軸54は、本第1の実施の形態では、ホイール収容部36の開口部36Aを閉塞するカバープレート56の透孔58から外部に突出している。なお、出力軸54は、ホイール収容部36の底部に設けられた透孔から外部に突出しても良い。
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
上記構成の減速機付モータ10では、モータ部10Aが起動されアーマチャシャフト16(アーマチャ14)が回転されると、この回転がギヤ部10Bの鼓型ウォーム30に伝達される。鼓型ウォーム30が回転すると、これに噛合う鼓型ウォームホイール32が回転し、該回転が出力軸54を介して負荷側システム(例えばパワーウインドレギュレータやサンルーフ等の図示しない駆動系)に伝達される。
この減速機付モータ10では、減速機として鼓型ウォームギヤ28を採用しているため、歯面の接触面積が大きく、モータ部10Aの発生するトルクがロスなく負荷側システムへ伝達される(大出力を得ることができる)。
この減速機付モータ10の製造(組付)方法について、自動組付装置の製造ライン上での組付過程を示す図5を用いて説明する。
図5に示される如く、製造ラインのパレット60上では、ギヤハウジング26が位置決め状態で保持されている。このギヤハウジング26のホイール収容部36には、鼓型ウォームホイール32が、その軸線方向に沿って開口部36Aから挿入され、回転自在に軸支された状態で収容されている。
この状態で、ギヤハウジング26のウォーム収容部34に、鼓型ウォーム30が形成された鼓型ウォーム軸38を収容する。具体的には、先ず、ウォーム収容部34の外側における上記非噛合位置から鼓型ウォーム軸38の軸線方向(矢印A方向)にずれた位置(図4(A)に対応する位置)で、自動組付装置の第1ロッド62が、その先端を鼓型ウォーム軸38の嵌合孔38Dに嵌合させて該鼓型ウォーム軸38を保持する。
そして、鼓型ウォーム軸38を保持した第1ロッド62を、パレット60に対し鼓型ウォーム軸38の軸線方向に略沿って移動する。すると、鼓型ウォーム軸38は、開口部34Aからギヤハウジング26のウォーム収容部34に挿入される。この工程が本発明における挿入工程に相当する。本第1の実施の形態では、この挿入工程の前に、鼓型ウォーム軸38の軸支持部38Aにラジアル軸受40が取り付けられている。
鼓型ウォーム軸38が、図5に想像線にて示される非噛合位置までウォーム収容部34に挿入されると(挿入工程の終了後)、自動組付装置は、該鼓型ウォーム軸38の軸支部38Bにラジアル軸受42を取り付けると共にセンタ孔38Cに第2ロッド64を嵌合させる。これにより、鼓型ウォーム軸38(すなわち鼓型ウォーム30)は、非噛合位置において正確に心出しが為される。
すなわち、該鼓型ウォーム30の軸線方向中央部(最小径部)における該軸線と直交する方向が、鼓型ウォームホイール32の径方向と一致し(鼓型ウォームホイール32の回転中心を通り)、図4(B)に対応する状態となる。
そして、鼓型ウォーム軸38を保持した第1ロッド62及び第2ロッド64が、パレット60に対し鼓型ウォーム軸38の軸線に直交する方向(矢印B方向)へ移動する。これにより、鼓型ウォーム軸38に形成された鼓型ウォーム30は、鼓型ウォームホイール32と適正に噛み合わされる。すなわち、鼓型ウォーム30が図5に実線にて示される噛合位置へ至る。この工程が本発明における噛合工程に相当する。なお、歯30Aの歯先と歯32Aの歯先とが干渉する場合には、矩形状(非円形)の嵌合孔38Dに嵌合する第1ロッド62(すなわち、鼓型ウォーム30)を適宜回転させても良い。
次いで(噛合工程の終了後)、第1ロッド62及び第2ロッド64が鼓型ウォーム軸38を保持した状態を維持しつつ、ギヤハウジング26に軸受ホルダ44、46を取り付ける。具体的には、自動組付装置は、軸受ホルダ44を、第1ロッド62を挿通させた状態で矢印A方向に移動してギヤハウジング26の開口部34Aに嵌合させる。この嵌合動作に伴って、軸受ホルダ44は、鼓型ウォーム軸38の軸支持部38Aに取り付けられているラジアル軸受40に嵌合する。
また、この自動組付装置は、軸受ホルダ46(スラストカバー部48)を、第2ロッド64を挿通させた状態で矢印Aとは反対方向に移動し、該軸受ホルダ46のフランジ部46Aをギヤハウジング26の開口部34B側に端面に突き当てて接合する。この突き当て動作に伴って、軸受ホルダ46は、鼓型ウォーム軸38の軸支持部38Bに取り付けられているラジアル軸受42に嵌合する。
以上により、鼓型ウォーム軸38は、鼓型ウォーム30が鼓型ウォームホイール32に適正に噛合わされた状態で、回転自在に軸支される。すなわち、噛合い工程終了後における以上の工程が本発明における軸支持工程に相当する。なお、ラジアル軸受40、42を上記した軸支持工程の前に鼓型ウォーム軸38に取り付けておく方法に代えて、ラジアル軸受40、42をそれぞれ軸受ホルダ44、46に予め保持しておき、これらの軸受ホルダ44、46をギヤハウジング26に組み付ける動作に伴ってラジアル軸受40、42を鼓型ウォーム軸38の軸支持部38A、38Bに嵌合するようにしても良い。
鼓型ウォーム軸38が回転自在に軸支されると(軸支持工程の終了後)、自動組付装置は、第1ロッド62及び第2ロッド64をそれぞれ嵌合孔38D、センタ孔38Cから抜き出す。そして、センタ孔38C内にスラストボール52を挿入した状態で、スラストカバー部48にスラスト受けプレート50を圧入等によって固着する。
また軸支持工程の終了後、鼓型ウォーム軸38には、モータ部10Aのアーマチャシャフト16が結合される。具体的には、自動組付装置は、ヨーク12の開口部12Aからアーマチャシャフト16の嵌合突部16Aが突出しているモータ部10Aを、アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38とを同軸とした状態で、ギヤハウジング26を保持しているパレット60に対し矢印A方向に移動させる。
すると、アーマチャシャフト16の嵌合突部16Aが鼓型ウォーム軸38の嵌合孔38Dに入り込んで嵌合し、該アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38とが同軸的かつ一体回転可能に結合される。この工程が本発明における結合工程に相当する。
そして、上記モータ部10Aの矢印A方向への移動(アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38との結合)に伴って、ヨーク12のフランジ部12Bが、ギヤハウジング26を構成するウォーム収容部34のフランジ部34Cに突き当たり、該フランジ部12B、34Cにおいてヨーク12とギヤハウジング26とがボルト等により連結(接合)される。
また、ヨーク12とギヤハウジング26との連結によって、これらの間に軸受ホルダ44のフランジ部44Aが挟持され、該軸受ホルダ44がギヤハウジング26に対し固定される。
以上説明したアーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38との結合に伴ってヨーク12とギヤハウジング26とを連結する工程も、本発明における結合工程に含まれる。なお、この結合工程に相当する工程は、スラストカバー部48にスラスト受けプレート50を取り付ける工程よりも前に行われても良いが、この場合、上記結合工程に相当する工程は、鼓型ウォーム軸38のセンタ孔38Cに第2ロッド64が嵌合した状態で行われることが望ましい。
さらに、自動組付装置は、ギヤハウジング26を構成するホイール収容部36にカバープレート56を取り付け、開口部36Aを閉塞する。この工程は、ホイール収容部36内に鼓型ウォームホイール32を収容した(軸支した)後であれば、如何なるタイミングで行われても良い。
以上により、減速機付モータ10の組付(製造)が完了する。
ここで、ギヤハウジング26のウォーム収容部34は、上記の通り鼓型ウォームホイール32との間隔Cが鼓型ウォーム30の最大径Dよりも大きく設定されているため、ホイール収容部36内に鼓型ウォームホイール32を収容した状態で、鼓型ウォーム30が同軸的に形成された鼓型ウォーム軸38を、鼓型ウォーム30(の歯30A)と鼓型ウォームホイール32(の歯32A)とを干渉させることなく、その軸線方向に沿って挿入することができる。すなわち、上記挿入工程を実現して鼓型ウォームを上記非噛合位置に位置させることができる。
また、鼓型ウォームホイール32と噛み合わされた鼓型ウォーム軸38を回転可能に軸支するためのラジアル軸受40、42を保持する軸受ホルダ44、46がギヤハウジング26とは別体であるため、該軸受ホルダ44、46がギヤハウジング26に取り付けられていない状態では、鼓型ウォーム軸38のその軸線と交差する方向への移動が許容されている。
すなわち、上記の如く非噛合位置に位置する鼓型ウォーム30(鼓型ウォーム軸38)を、その軸線に直交する方向に移動して鼓型ウォームホイールと噛み合わせる(噛合位置に移動させる)ことができる。すなわち、上記噛合工程を実現することができる。
そして、鼓型ウォーム軸38は、その鼓型ウォーム30の上記噛合位置への移動後に、軸受ホルダ44、46がそれぞれ該鼓型ウォーム軸38の軸線方向(矢印A方向)に沿ってギヤハウジング26に取り付けられることで、該軸受ホルダ44、46にそれぞれ保持されたラジアル軸受40、42によって適切に軸支される。
すなわち、減速機付モータ10及びその製造方法では、ギヤハウジング26の上記間隔Cが最大径Dよりも大きく、かつ該ギヤハウジング26と軸受ホルダ44、46とが別体であることによって、鼓型ウォームホイール32が収容されたギヤハウジング26に鼓型ウォーム軸38を挿入する動作と、鼓型ウォームホイール32に鼓型ウォーム30を噛合わせる動作と、該噛み合わせ後に鼓型ウォーム軸38を回転可能に軸支する動作とをそれぞれ別個の動作としている。
このため、単に鼓型ウォーム30及び鼓型ウォームホイール32の何れか一方を軸線方向に移動させつつ噛み合わせることが不能な鼓型ウォームギヤ28を採用しても、ギヤハウジング26内において図4(A)乃至図4(C)に相当する工程を行って該鼓型ウォームギヤ28を容易かつ確実に噛み合わせることができ、該鼓型ウォームギヤ28を備えた減速機付モータ10の組付性が向上する。
特に、上記各動作が、互いに直交する矢印A方向または矢印B方向への各部品等の移動によって実現されるため、パレット60や第1ロッド62等を備えた自動組付装置による減速機付モータ10の組付性が良好である。また、自動組付装置の構成(機能)も簡素化される。
このように、本第1の実施の形態に係る減速機付モータ10、及び減速機付モータ10の製造方法では、それぞれギヤハウジング26内に収容される鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32とを、該ギヤハウジング26内において鼓型ウォーム30をその軸線方向に直交する方向へ(非噛合位置から噛合位置へ)移動することよって互いに噛み合わせることができ、組付性が良好である。
また、本減速機付モータ10及びその製造方法では、モータ部10Aのアーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38とが互いの軸線方向に沿う相対移動によって結合可能であり、鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32とが噛み合わされた状態で、アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38とを結合するため、鼓型ウォーム軸38は、アーマチャシャフト16と分離された状態でギヤハウジング26内への挿入及び鼓型ウォームホイール32への噛み合わせを行うことができ、組付性が向上する。
特に、アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38とが鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32との噛み合い後に結合されるため、上記自動組付装置では、第1ロッド62、または第1ロッド62及び第2ロッド64によって、アーマチャシャフト16と分離されている鼓型ウォーム軸38を直接保持しつつ、上記挿入工程、噛合工程、軸支持工程を行うことができ、自動組付工程における組付性が特に良好である。
そして、アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38とは、互いに軸線方向から見て矩形状(キー形状)の嵌合突部16Aと嵌合孔38Dとが嵌合することで結合されるため、単にこれらを嵌合する簡単な構造及び簡単な動作によって、アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38とが同軸的かつ一体回転可能に結合される。なお、嵌合突部16Aの先端や嵌合孔38Dの開口端をテーパ状に形成して互いを誘い込む構成としても良い。
また特に、例えば後述するコーン型ウォーム94と比較して、モータ部10Aから遠い位置で鼓型ウォームホイール32に噛合う鼓型ウォーム30が形成された鼓型ウォーム軸38は、比較的長く形成されているが、ギヤハウジング26のウォーム収容部34の両端が開口しているため、上記挿入工程、噛合工程においては、第1ロッド62及び第2ロッド64によって正確に保持される。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る減速機付モータ70について、図6及び図7に基づいて説明する。なお、上記第1の実施の形態と基本的に同一の部品及び部分については、上記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図6には減速機付モータ70の概略全体構成が側面断面図にて示されており、図7には減速機付モータ70の部品分解図が示されている。これらの図に示される如く、減速機付モータ70は、モータ部10Aを備える点で上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10と共通するが、そのギヤ部70Aが、鼓型ウォームギヤ28に代えて鼓型ウォームギヤとしての半鼓型ウォームギヤ72を備えている点で、上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10とは異なる。
半鼓型ウォームギヤ72は、鼓型ウォームホイール32と、該鼓型ウォームホイール32に噛み合う小歯車としての半鼓型ウォーム74とで構成されている。半鼓型ウォーム74は、その軸線方向一端側(本第2の実施の形態では、アーマチャシャフト16側)から他端側にかけて連続的に外径が縮小されるように、その軸線に直交する方向から見て鼓型ウォームホイール32の外周に略対応して湾曲して形成されている。
そして、このように形成された半鼓型ウォーム74の外周部には歯74Aが形成されており、この歯74Aは半鼓型ウォーム74の軸線廻りの略円弧状に形成されている。この半鼓型ウォーム74は、その軸線方向の移動によって鼓型ウォームホイール32と噛み合わせることは困難であり、鼓型ウォーム30と同様に、図4に示される工程を経て鼓型ウォームホイール32と噛み合う構成である。
この半鼓型ウォーム74は、半鼓型ウォーム軸76の軸線方向中間部に一体に形成されており、その最も小径とされた先端面(上記他端側の端面)がその軸線に直交する鼓型ウォームホイール32の中心線に略一致するように配置されるようになっている。この半鼓型ウォーム軸76は、軸支持部38A、38B、センタ孔38C、嵌合孔38Dを備えている。
以上説明した半鼓型ウォームギヤ72は、ギヤ部70Aを構成するハウジングとしてのギヤハウジング78に収容されるようになっている。ギヤハウジング78は、ホイール収容部36とウォーム収容部80とを有し、樹脂成形によって全体として一体に形成されている。
ウォーム収容部80は、長手方向の両端にそれぞれ開口部80A、80Bを有する略筒状に形成されており、この長手方向は、開口部80A側の長手方向端部においてボルト等の締結手段によってヨーク12に連結された状態でアーマチャシャフト16の軸線方向と一致するようになっている。そして、ウォーム収容部80は、この一端側の開口部80Aからアーマチャシャフト16の嵌合突部16Aが入り込むようになっている。
このウォーム収容部80は、図7に示される如く、ホイール収容部36に収容され軸支された鼓型ウォームホイール32の軸線(厚み)方向中央部における歯32Aの歯先32B(図3も参照)との間における、その長手方向と直交する鼓型ウォームホイール32の径方向における間隔Cが、半鼓型ウォーム74の最小の直径d(歯74Aの歯先円の直径)よりも大きくなるように寸法が設定されている。
これにより、ウォーム収容部80では、その連設されたホイール収容部36に鼓型ウォームホイール32が収容され軸支された状態で、開口部80Aからの、上記半鼓型ウォーム軸76(半鼓型ウォーム74)のその軸線方向に沿った挿入を許容する構成である。そして、この構成によって、半鼓型ウォーム74は、ウォーム収容部80内において、その軸線に直交する方向への移動が可能とされている。換言すれば、半鼓型ウォーム74は、ウォーム収容部80内において、図4(B)に対応する鼓型ウォームホイール32との噛合位置(図6参照)と、図4(C)に対応する非噛合位置(図7参照)とを取り得るようになっている。
なお、開口部80Aから半鼓型ウォーム軸76がその軸線方向に沿って挿入されるウォーム収容部80は、該半鼓型ウォーム軸76が鼓型ウォームホイール32との非噛合位置に達しても、半鼓型ウォーム74の最大径Dの部分が間隔Cの部分まで至らないため、該間隔Cは上記最大径Dよりも小さく設定されている。但し、ウォーム収容部80の開口部80A側部分は、上記半鼓型ウォーム74の最大径Dの部分を非噛合状態で挿入可能とするために拡径されている(該開口部80A側部分以外のウォーム収容部80が縮径すなわち小型化されている)。
半鼓型ウォーム軸76は、ウォーム収容部80に挿入されて収容され、かつその半鼓型ウォーム74が鼓型ウォームホイール32に噛み合わされた状態で、ウォーム収容部80の軸線方向両端部に取り付けられる軸受ホルダ44、46に保持されたラジアル軸受40、42によって回転可能に軸支される構成である。
減速機付モータ70の他の構成は、基本的に減速機付モータ10の対応する構成と同様である。そして、減速機付モータ70は、減速機付モータ10と全く同様の製造方法によって組み付けられる。
本第2の実施の形態に係る減速機付モータ70、及び該減速機付モータ70の製造方法によっても、上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10及びその製造方法と全く同様の効果が得られる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る減速機付モータ90について、図8乃至図10に基づいて説明する。なお、上記第1の実施の形態と基本的に同一の部品及び部分については、上記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図8には減速機付モータ90の概略全体構成が側面断面図にて示されており、図9には減速機付モータ90の部品分解図が示されている。これらの図に示される如く、減速機付モータ90は、モータ部10Aを備える点で上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10と共通するが、そのギヤ部90Aが、鼓型ウォームギヤ28に代えてコーン型ウォームギヤ92を備えている点で、上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10とは異なる。
コーン型ウォームギヤ92は、鼓型ウォームホイール32と、該鼓型ウォームホイール32に噛み合う小歯車としてのコーン型ウォーム94とで構成されている。コーン型ウォーム94は、その軸線方向一端側(本第3の実施の形態では、アーマチャシャフト16側)から他端側にかけて連続的に外径が縮小されるように、その軸線に直交する方向から見て鼓型ウォームホイール32の外周に略対応して湾曲して形成されている。
そして、このように形成されたコーン型ウォーム94の外周部には歯94Aが形成されており、この歯94Aはコーン型ウォーム94の軸線廻りの略円弧状に形成されている。このコーン型ウォーム94は、その軸線方向の移動によって鼓型ウォームホイール32と噛み合わせることは困難であり、鼓型ウォーム30と同様に、図4に示される工程を経て鼓型ウォームホイール32と噛み合う構成である。
この噛み合い中心は、コーン型ウォーム94の軸線に直交する鼓型ウォームホイール32の径方向(図8に示す中心線L)よりもアーマチャシャフト16側に位置しており、本第3の実施の形態に係るコーン型ウォームギヤ92では、コーン型ウォーム94の先端(最小径部分)が中心線Lよりもアーマチャシャフト16側に位置した状態で、該コーン型ウォーム94と鼓型ウォームホイール32とが噛み合うようになっている。
このコーン型ウォーム94は、コーン型ウォーム軸96のアーマチャシャフト16とは反対側の軸線方向端部に一体に形成されている。このコーン型ウォーム軸96は、そのアーマチャシャフト16側の端部が軸支持部96Aとされているが、軸支持部38A等のように段付形状とはされていない。
また、コーン型ウォーム軸96の軸支持部96Aとは反対側の端部は、コーン型ウォーム94であり、軸支持部38Bに対応する軸支持部は設けられていない。すなわち、コーン型ウォーム軸96は、そのアーマチャシャフト16側に配置される1つのラジアル軸受40のみによって回転可能に軸支される構成である。
このコーン型ウォーム軸96は、コーン型ウォーム94の先端部(小径側)に設けられたセンタ孔38Cと、軸支持部96A側の端部に設けられた嵌合孔38Dを備えている。そして、上記の通りコーン型ウォーム軸96が1つのラジアル軸受40によって軸支されるため、嵌合孔38Dは、負荷の作用するコーン型ウォームの内部にまで至っており、アーマチャシャフト16の嵌合突部16Aは、嵌合孔38Dの略最奥部まで入り込んで嵌合するようになっている。
以上説明したコーン型ウォームギヤ92は、ギヤ部90Aを構成するハウジングとしてのギヤハウジング98に収容されるようになっている。ギヤハウジング98は、ホイール収容部36とウォーム収容部100とを有し、樹脂成形によって全体として一体に形成されている。
ウォーム収容部100は、コーン型ウォーム94の外形に略対応して略擂鉢状に形成され、軸線方向のヨーク12側端部に開口部100Aが設けられている。このウォーム収容部100は、その軸線方向がヨーク12との連結状態でアーマチャシャフト16の軸線方向と一致するようになっている。そして、ウォーム収容部100には、開口部100Aからアーマチャシャフト16の嵌合突部16A(の先端部)が入り込むようになっている。
このウォーム収容部100は、上記の通り略擂鉢状に形成されて、その連設されたホイール収容部36に鼓型ウォームホイール32が収容され軸支された状態で、コーン型ウォーム軸96(コーン型ウォーム94)のその軸線方向に沿った挿入を許容するようになっている。また、この構成によって、コーン型ウォーム軸96は、ウォーム収容部100内において、その軸線に直交する方向への移動が可能とされている。換言すれば、コーン型ウォーム軸96は、ウォーム収容部100内において、図4(B)に対応する鼓型ウォームホイール32との噛合位置(図8参照)と、図4(C)に対応する非噛合位置(図9参照)とを取り得るようになっている。
コーン型ウォーム軸96は、ウォーム収容部100に挿入されて収容され、かつそのコーン型ウォーム94が鼓型ウォームホイール32に噛み合わされた状態で、ラジアル軸受40によって回転可能に軸支されるようになっている。このラジアル軸受40は、ウォーム収容部100の開口部100A側端部に取り付けられる軸受ホルダ102に保持される構成である。
軸受ホルダ102は、ウォーム収容部100の最大外径に略対応した外径を有する略短円筒状に形成されている。また、軸受ホルダ102の軸線方向一端部からは、フランジ部102Aが径方向外側に延設されると共に軸受係合部102Bが径方向内側に延設されている。
また、軸受ホルダ102の軸線方向他端部側には、ウォーム収容部100の開口部100Aの形状に略対応した嵌合部102Cが、その外周面に沿って軸線方向に延設されている。嵌合部102Cは、軸受ホルダ102のホイール収容部36側端部を除く略全周に亘り設けられ、その先端にはウォーム収容部100の開口部100A側端部近傍における内周面に対応して湾曲した当接面102Dが形成されている。
この軸受ホルダ102は、嵌合部102Cを開口部100Aからウォーム収容部100に挿入して当接面102Dをウォーム収容部100内周面に当接させ、図示しない係合手段(例えば、軸受ホルダ102に設けられた係合爪と、ウォーム収容部100に設けられた係合凹部)等によって、該ウォーム収容部100に固定される構成である。この状態では、コーン型ウォーム軸96は、その軸支持部96Aにおいて、軸受ホルダ102に同軸的に嵌合されると共に軸受係合部102Bに係合したラジアル軸受40によって回転自在に軸支されている。この軸受ホルダ102(またはラジアル軸受40を保持した軸受ホルダ102)が本発明における軸受部材を構成する。
さらに、軸受ホルダ102のフランジ部102Aには、ヨーク12のフランジ部12Bがボルト等の締結手段によって連結されるようになっている。すなわち、本第3の実施の形態では、ヨーク12とギヤハウジング98とが軸受ホルダ102を介して連結される構成である。そして、この状態で、アーマチャシャフト16の嵌合突部16Aがコーン型ウォーム軸96の嵌合孔38Dに嵌合し、該アーマチャシャフト16とコーン型ウォーム軸96とが同軸的かつ一体に回転する構成である。
一方、ウォーム収容部100(ギヤハウジング98)の開口部100Aと反対側には、両端開口の略円筒状に形成されたスラスト保持部104が一体に形成されている。このスラスト保持部104は、その内部がウォーム収容部100の内部と連通されており、ウォーム収容部100はスラスト保持部104を通じて外部と連通されている。
そして、スラスト保持部104には、スラスト受けプレート50が圧入等によって固着され、該スラスト受けプレート50は、センタ孔38C内に配置されたスラストボール52を介してコーン型ウォーム軸96のスラスト荷重を支持する構成である。
減速機付モータ90の他の構成は、基本的に減速機付モータ10の対応する構成と同様である。この減速機付モータ90の製造(組付)方法について、自動組付装置の製造ライン上での組付過程を示す図10を用いて説明する。
図10に示される如く、自動組付装置のパレット60にはギヤハウジング98が位置決め状態で保持されており、このギヤハウジング98のホイール収容部36には、鼓型ウォームホイール32が、その軸線方向に沿って開口部36Aから挿入され、回転自在に軸支された状態で収容されている。
この状態で、ギヤハウジング26のウォーム収容部100に、コーン型ウォーム94が形成されたコーン型ウォーム軸96を収容する。具体的には、先ず、ウォーム収容部100の外側における上記非噛合位置から鼓型ウォーム軸38の軸線方向(矢印A方向)にずれた位置(図4(A)に対応する位置)で、自動組付装置の第1ロッド62と、スラスト保持部104及びウォーム収容部100を貫通した第2ロッド64とが、それぞれの先端をコーン型ウォーム軸96の嵌合孔38D、センタ孔38Cに嵌合させて該コーン型ウォーム軸96を保持する。
これにより、コーン型ウォーム94の軸線方向がウォーム収容部100への挿入方向(矢印A方向)と一致する。すなわち、コーン型ウォーム94の軸線方向が上記鼓型ウォームホイール32の中心線Lと直交している。
そして、コーン型ウォーム軸96を保持した第1ロッド62及び第2ロッド64を、パレット60に対しコーン型ウォーム軸96の軸線方向(矢印A方向)に略沿って移動する。すると、コーン型ウォーム軸96は、開口部100Aからギヤハウジング98のウォーム収容部100に挿入される。この工程が本発明における挿入工程に相当する。本第3の実施の形態では、この挿入工程の前に、コーン型ウォーム軸96の軸支持部96Aにラジアル軸受40が取り付けられている。なお、この挿入工程後に、センタ孔38C第2ロッド64を嵌合しても良い。
コーン型ウォーム軸96が、図10に想像線にて示される非噛合位置までウォーム収容部100に挿入されると(挿入工程の終了後)、自動組付装置は、コーン型ウォーム軸96を保持している第1ロッド62及び第2ロッド64を、パレット60に対しコーン型ウォーム軸96の軸線に直交する方向(矢印B方向)へ移動する。
これにより、コーン型ウォーム軸96に形成されたコーン型ウォーム94は、鼓型ウォームホイール32と適正に噛み合わされる。すなわち、コーン型ウォーム94が図10に実線にて示される噛合位置へ至る。この工程が本発明における噛合工程に相当する。なお、歯94Aの歯先と歯32Aの歯先とが干渉する場合には、嵌合孔38Dに嵌合する第1ロッド62(すなわち、コーン型ウォーム94)を適宜回転させても良い。
次いで(噛合工程の終了後)、第1ロッド62及び第2ロッド64がコーン型ウォーム軸96を保持した状態を維持しつつ、ギヤハウジング98に軸受ホルダ102を取り付ける。具体的には、自動組付装置は、軸受ホルダ102を、第1ロッド62を挿通させた状態で矢印A方向に移動する。この移動動作に伴って、軸受ホルダ102は、嵌合部102Cがウォーム収容部100に入り込み当接面102Dをウォーム収容部100内面に当接させる。また、この移動動作に伴って、軸受ホルダ102は、コーン型ウォーム軸96の軸支持部96Aに取り付けられているラジアル軸受40に嵌合すると共に、上記係合手段が係合してギヤハウジング98のウォーム収容部100に固定される。
これにより、コーン型ウォーム軸96は、コーン型ウォーム94が鼓型ウォームホイール32に適正に噛合わされた状態で、回転自在に軸支される。すなわち、この工程が本発明における軸支持工程に相当する。なお、ラジアル軸受40を上記した軸支持工程の前にコーン型ウォーム軸96に取り付けておく方法に代えて、ラジアル軸受40を軸受ホルダ102に予め保持しておき、この軸受ホルダ102をギヤハウジング98に組み付ける動作に伴ってラジアル軸受40をコーン型ウォーム軸96の軸支持部96Aに嵌合するようにしても良い。
コーン型ウォーム軸96が回転自在に軸支されると(軸支持工程の終了後)、自動組付装置は、第1ロッド62及び第2ロッド64をそれぞれ嵌合孔38D、センタ孔38Cから抜き出す。そして、センタ孔38C内にスラストボール52を挿入した状態で、スラスト保持部104にスラスト受けプレート50を固着する。
また軸支持工程の終了後、コーン型ウォーム軸96には、モータ部10Aのアーマチャシャフト16が結合される。具体的には、自動組付装置は、ヨーク12の開口部12Aからアーマチャシャフト16の嵌合突部16Aが突出しているモータ部10Aを、アーマチャシャフト16とコーン型ウォーム軸96とを同軸とした状態で、ギヤハウジング98を保持しているパレット60に対し矢印A方向に移動させる。
すると、アーマチャシャフト16の嵌合突部16Aがコーン型ウォーム軸96の嵌合孔38Dに入り込み、該アーマチャシャフト16とコーン型ウォーム軸96とが同軸的かつ一体回転可能に結合される。この工程が本発明における結合工程に相当する。
そして、上記モータ部10Aの矢印A方向への移動(アーマチャシャフト16とコーン型ウォーム軸96との結合)に伴って、ヨーク12のフランジ部12Bが、ギヤハウジング98に取り付けられた軸受ホルダ102のフランジ部102Aに突き当たり、該フランジ部12B、102Aにおいてヨーク12と軸受ホルダ102(を介してギヤハウジング98)とがボルト等により連結される。
以上説明したアーマチャシャフト16とコーン型ウォーム軸96との結合に伴ってヨーク12と軸受ホルダ102(を介してギヤハウジング98)とを連結する工程も、本発明における結合工程に含まれる。なお、この結合工程に相当する工程は、スラスト保持部104にスラスト受けプレート50を固着する工程よりも前に行われても良い。
さらに、自動組付装置は、ギヤハウジング98を構成するホイール収容部36にカバープレート56を取り付け、開口部36Aを閉塞する。この工程は、ホイール収容部36内に鼓型ウォームホイール32を収容した(軸支した)後であれば、如何なるタイミングで行われても良い。
以上により、減速機付モータ90の組付(製造)が完了する。
このように、本第3の実施の形態に係る減速機付モータ90によっても、ギハウジング98がその内部でコーン型ウォーム94の上記非噛合位置と噛合位置との間の移動を許容し、かつ該ギヤハウジング98と軸受ホルダ102が別体であるため、上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10と全く同様の効果が得られる。
また、この減速機付モータ90は、上記ギヤハウジング98及び軸受ホルダ102の構成によって、減速機付モータ10と同様に、挿入工程と噛合工程と組付工程とを有する好ましい製造方法で組み付けることができ、該減速機付モータ90の製造方法によっても、上記減速機付モータ10の製造方法と全く同様の効果を得ることができる。
このように、本第3の実施の形態に係る減速機付モータ90、及び減速機付モータ90の製造方法では、それぞれギヤハウジング98内に収容されるコーン型ウォーム94と鼓型ウォームホイール32とを、該ギヤハウジング98内においてコーン型ウォーム94をその軸線方向に直交する方向へ移動することよって互いに噛み合わせることができ、組付性が良好である。また、減速機付モータ90及びその製造方法では、コーン型ウォーム軸96とアーマチャシャフト16とが互いの軸線方向に沿う相対移動によって結合可能であることに基づく効果については、減速機付モータ10及びその製造方法と全く同様の効果が得られる。
さらに、減速機付モータ90では、コーン型ウォーム94を採用し、該コーン型ウォーム94はその先端を中心線Lよりもアーマチャシャフト16側に位置させて鼓型ウォームホイール32と噛合うため、1つのラジアル軸受40によって適正に支持される。このため、ギヤハウジング98におけるモータ部10Aと反対側にはラジアル軸受及び軸受ホルダ(ラジアル軸受42、軸受ホルダ46に相当する部品)を設ける必要がなく、減速機付モータ90は構造が簡単である。
すなわち、減速機付モータ90では、ギヤハウジング98内でコーン型ウォームギヤ92を噛合わせる機能を維持しつつ、部品点数及び組付工数が削減され、低コスト化も可能となる。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る減速機付モータ110について、図11に基づいて説明する。なお、上記第1の実施の形態と基本的に同一の部品及び部分については、上記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図11には、減速機付モータ110の分解斜視図が示されている。この図に示される如く、減速機付モータ110は、モータ部10A及び鼓型ウォームギヤ28を備える点で上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10と共通する。一方、減速機付モータ110は、そのギヤ部110Aを構成するギヤハウジング112が、互いに別体である第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116とを組み合わせて構成されている点で、上記第1の実施の形態に係る減速機付モータ10とは異なる。
ギヤハウジング112は、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116との接合状態では、ウォーム収容部34とホイール収容部36とを備えている。そして、ウォーム収容部34が、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116との接合によって構成されるようになっている。
具体的には、第1ギヤハウジング114は、ホイール収容部36とウォーム収容半体部118とを有し、樹脂成形によって全体として一体に形成されている。ウォーム収容半体部118は、ウォーム収容部34を、その長手方向中心線を通り鼓型ウォームギヤ28の噛み合わせ方向(図4(B)に示す矢印B方向)に直交する面に沿って分割した如く形成されており、ウォーム収容部34のホイール収容部36側の略半分を構成している。
一方、第2ギヤハウジング116は、ウォーム収容部34のウォーム収容半体部118とは反対側の残余の略半分を構成している。すなわち、第2ギヤハウジング116とウォーム収容半体部118とが接合されてウォーム収容部34を構成する。なお、第2ギヤハウジング116は、第1ギヤハウジング114と同種の樹脂材料を用いた樹脂成形によって形成されている。
このギヤハウジング112は、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116との分割状態で、ホイール収容部36内に鼓型ウォームホイール32が収容されると、ウォーム収容半体部118の第2ギヤハウジング116側開口部118Aから、該鼓型ウォームホイール32における鼓型ウォーム30との噛合わせ部分(に位置する歯32A)を露出させるようになっている。また、ウォーム収容半体部118における第2ギヤハウジング116との接合面からは、複数(本第4の実施の形態では2つ)のピン117が突設されており、第2ギヤハウジング116には、ウォーム収容半体部118との接合状態で各ピン117がそれぞれ挿入されるピン孔119が設けられている。ピン117は、それぞれウォーム収容半体部118の長手方向両端近傍の開口部118Aを挟む互いに反対側に設けられている。
また、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116とが接合されたギヤハウジング112には、ギヤハウジング26と同様に、それぞれ軸受ホルダ44、46が取り付けられるようになっている。
減速機付モータ110の他の構成は、基本的に減速機付モータ10の対応する構成と同様である。次いで、この減速機付モータ110の製造(組付)方法について説明する。
上記構成の減速機付モータ110を組み付けるにあたっては、先ず、鼓型ウォームホイール32を、その軸線方向に沿って、第1ギヤハウジング114のホイール収容部36に挿入して収容し、該ホイール収容部36内において軸支する。この状態では、ウォーム収容半体部118の開口部118Aから、鼓型ウォームホイール32の鼓型ウォーム30と噛み合わされるべき部分が露出されている。
この状態で、鼓型ウォーム軸38の軸線方向を第1ギヤハウジング114のウォーム収容半体部118の長手方向に一致させ(図4(A)の状態とし)、かつ該鼓型ウォーム軸38を適宜軸線方向(矢印A方向)に移動して鼓型ウォーム30を非噛合位置(図4(B)に対応する位置)に位置させる。
そして、鼓型ウォーム30を非噛合位置に位置させた鼓型ウォーム軸38を、その軸線に直交する方向(矢印B方向)へ噛合い位置まで移動する。すなわち、鼓型ウォーム30を鼓型ウォームホイール32に噛み合わせる。この工程が本発明における噛合工程に相当する。
次いで、第2ギヤハウジング116を矢印B方向へ移動し、各ピン孔119にピン117を挿入(嵌合)させながら、該第2ギヤハウジング116を第1ギヤハウジング114のウォーム収容半体部118と接合する。これにより、ギヤハウジング112ではウォーム収容部34が構成され、該ウォーム収容部34内に鼓型ウォーム軸38が収容される。この工程が本発明におけるハウジング接合工程に相当する。なお、第2ギヤハウジング116とウォーム収容半体部118とは、ビス止め等の締結手段によって接合状態で固定する。各ピン孔119にピン117を挿入(嵌合)させることで、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116との接合を容易に行なうことができる。
この後は、第1の実施の形態に係る減速機付モータ10の製造方法と同様に、軸受ホルダ44、46をそれぞれギヤハウジング112のウォーム収容部34の両端部に取り付けて鼓型ウォーム軸38を回転可能に軸支する軸支持工程と、該軸支持工程後に該鼓型ウォーム軸38の嵌合孔38Dにアーマチャシャフト16の嵌合突部16Aを嵌合してこれらを結合しつつギヤハウジング112とヨーク12とを連結する結合工程と、適宜のタイミングで行われる他の工程(鼓型ウォーム軸38のセンタ孔38Cにスラストボール52を挿入すると共にスラストカバー部48にスラスト受けプレート50を固着する工程、ホイール収容部36にカバープレート56を取り付ける工程等)が行われ、減速機付モータ110の組付(製造)が完了する。
以上の各工程を行なうに際して治具160を用いることが好ましい。治具160は、平板状に形成された台座162を備えており、台座162からはそれぞれ第1ギヤハウジング114のウォーム収容部36の両側に設けられた保持孔114Aに挿入可能な一対の固定ロッド164が固定されている。また、台座162には、第1ギヤハウジング114に接号された第2ギヤハウジング116の保持用孔116Aに挿入可能な可動ロッド166が設けられている。可動ロッド166は、台座162に支持されつつ長手方向に移動して保持用孔116Aに対し進退可能とされている。さらに、台座162の側端部には、ギヤハウジング112に連結されたヨーク12のフランジ部12Bを外周側から保持可能なヨーク保持部168が設けられている。
治具160を用いて減速機付モータ110を組み付けるにあたっては、先ず、各固定ロッド164を保持孔114Aに挿入して第1ギヤハウジング114を台座162に保持する。この状態から、鼓型ウォームホイール32及びカバープレート56を第1ギヤハウジング114に組み付け、該鼓型ウォームホイール32を第1ギヤハウジング114のホイール収容部36で軸支する。次いで、可動ロッド166を第2ギヤハウジング116に干渉しないように引いた状態で上記噛合工程を行ない、さらに各ピン孔119にピン117が挿入(嵌合)させながら該第2ギヤハウジング116を第1ギヤハウジング114に接合する。すなわち、ハウジング接合工程を行なう。そして、保持孔116Aに可動ロッド166を挿入して第2ギヤハウジング116を台座162に保持する。この状態から、ビス止め等によって第2ギヤハウジング116を第1ギヤハウジング114に固定する。この後、上記軸支持工程及び結合工程を行ない、ヨーク12がヨーク保持部168に保持された状態でフランジ部12B、34Cをボルト等により連結する。そして、上記適宜のタイミングで行われる他の工程を行ない減速機付モータ110の組付(製造)が完了した後、該減速機付モータ110から治具160を取り外す。
ここで、鼓型ウォームギヤ28を収容するギヤハウジング112は、互いに別体である第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116とを組み合わせて構成され、これらの分割状態で第1ギヤハウジング114に収容された鼓型ウォームホイール32がその鼓型ウォーム30との噛み合わせ部分を露出させるため、該鼓型ウォーム30は、ギヤハウジング112の分割状態で、鼓型ウォームホイール32に対する非噛合位置から噛合位置への移動が可能である。
すなわち、ギヤハウジング112は、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116とに分割された状態では、鼓型ウォームギヤ28を噛み合わせる動作を阻害しないため、単に鼓型ウォーム30及び鼓型ウォームホイール32の何れか一方を軸線方向に移動させつつ噛み合わせることが不能な鼓型ウォームギヤ28を採用しても、ギヤハウジング112を分割して図4(A)乃至図4(C)に示される工程を行って容易かつ確実に噛み合わせることができ、該鼓型ウォームギヤ28を備えた減速機付モータ110の組付性が向上する。
特に、上記噛合工程、ハウジング接合工程、軸支持工程、結合工程が、図11に示す矢印A方向または矢印B方向への各部品等の移動によって実現されるため、第1の実施の形態に係る減速機付モータ10の製造方法と同様に、減速機付モータ110をパレット60や第1ロッド62等を備えた自動組付装置によって良好に組み付けることができる。
このように、本第4の実施の形態に係る減速機付モータ110、及び減速機付モータ110の製造方法では、それぞれギヤハウジング112内に収容される鼓型ウォーム30と鼓型ウォームホイール32とを、ギヤハウジング112を分割した状態で鼓型ウォーム30をその軸線方向に直交する方向へ移動することよって互いに噛み合わせることができ、組付性が良好である。
また、減速機付モータ110及びその製造方法では、ギヤハウジング112が、そのウォーム収容部34の内部において、鼓型ウォーム軸38が非噛合位置を取り得るスペースを確保する必要がないため、該ギヤハウジング112を減速機付モータ10のギヤハウジング26と比較して小型化することも可能である。
さらに、減速機付モータ110及びその製造方法では、上記の如く互いに別体である第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116とで構成されるギヤハウジング112に対して、さらに軸受ホルダ44、46が別体とされているため、該軸受ホルダ44、46に保持されたラジアル軸受40、42によって軸支される鼓型ウォーム軸38を収容するウォーム収容部34においてギヤハウジング112を分割した構成を採用することができる。すなわち、精度上の要求により分割することが好ましくない軸受ホルダ44、46をギヤハウジング112と別体とすることで、該ギヤハウジング112は、その分割位置を適宜設定することができ、設計の自由度が向上する。
さらにまた、治具160を用いた減速機付モータ110の製造方法では、第1ギヤハウジング114、第2ギヤハウジング116が組付(製造)過程の各工程で治具160に適宜保持されるため、減速機付モータ110の組付精度の向上が図られる。具体的には、噛合工程では第1ギヤハウジング114を介して治具160に保持された鼓型ウォームホイール32に鼓型ウォーム30を精度良く噛み合わせることができ、ハウジング接合工程では治具160に保持された第1ギヤハウジング114に第2ギヤハウジング116を精度良く組み付けることができ、軸支持工程では治具160に保持されたギヤハウジング112に軸受ホルダ44、46を精度良く組み付けることができ、結合工程では治具160に保持されたギヤハウジング112にヨーク12(モータ部10A)を精度良く組み付けることができる。
なお、減速機付モータ110及びその製造方法では、鼓型ウォーム軸38とアーマチャシャフト16とが互いの軸線方向に沿う相対移動によって結合可能であることに基づく効果については、減速機付モータ10及びその製造方法と全く同様の効果が得られる。
次に、本発明の第5の実施の形態に係る減速機付モータ120について、図12に基づいて説明する。なお、上記第1の実施の形態と基本的に同一の部品及び部分については、上記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図12には、減速機付モータ120の分解斜視図が示されている。この図に示される如く、減速機付モータ120は、そのギヤ部120Aを構成するギヤハウジング122が、互いに別体である第1ギヤハウジング124と第2ギヤハウジング126とを組み合わせて構成されている点で、上記第4の実施の形態に係る減速機付モータ110と共通するが、該ギヤハウジング122の分割位置が減速機付モータ110のギヤハウジング112とは異なる。
ギヤハウジング122は、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116との接合状態では、ウォーム収容部34とホイール収容部36とを備えている。そして、ホイール収容部36が、第1ギヤハウジング124と第2ギヤハウジング126との接合によって構成されるようになっている。
具体的には、第1ギヤハウジング124は、ウォーム収容部34とホイールカバー部128とを有し、樹脂成形によって全体として一体に形成されている。ホイールカバー部128は、ホイール収容部36を、その中央部よりもウォーム収容部34側において、鼓型ウォームギヤ28の噛み合わせ方向(図4(B)に示す矢印B方向)に直交する面に沿って分割した如く形成されており、ホイール収容部36のウォーム収容部34側の一部(半分よりも小さい一部)を構成している。
一方、第2ギヤハウジング126は、ホイール収容部36のホイールカバー部128とは反対側の残余の部分を構成している。すなわち、第2ギヤハウジング126とホイールカバー部128とが接合されてホイール収容部36を構成する。なお、第2ギヤハウジング126は、第1ギヤハウジング124と同種の樹脂材料を用いた樹脂成形によって形成されている。
このギヤハウジング122は、ホイール収容部36において分割されるため、第1ギヤハウジング124と第2ギヤハウジング126との分割状態で、第2ギヤハウジング126に鼓型ウォームホイール32が収容されると、該第2ギヤハウジング126のホイールカバー部128側開口部126Aから、鼓型ウォームホイール32における鼓型ウォーム30との噛合わせ部分(に位置する歯32A)を含むホイールカバー部128側の一部を突出(露出)させる構成である。また、第2ギヤハウジング126におけるホイールカバー部128との接合面からは、複数(本第5の実施の形態では2つ)のピン127が突設されており、ホイールカバー部128には、第2ギヤハウジング126との接合状態で各ピン127がそれぞれ挿入されるピン孔129が設けられている。ピン127は、それぞれ第2ギヤハウジング126の開口部128Aを挟む互いに反対側に設けられている。
また、第1ギヤハウジング124と第2ギヤハウジング126とが接合されたギヤハウジング122には、ギヤハウジング112と同様に、それぞれ軸受ホルダ44、46が取り付けられるようになっている。
減速機付モータ120の他の構成は、基本的に減速機付モータ10、120の対応する構成と同様である。次いで、この減速機付モータ120の製造(組付)方法について説明する。
上記構成の減速機付モータ120を組み付けるにあたっては、先ず、鼓型ウォームホイール32を、第2ギヤハウジング126に挿入(一部収容)して軸支する。この状態では、第2ギヤハウジング126の開口部126Aから、鼓型ウォームホイール32の鼓型ウォーム30と噛み合わされるべき部分を含む位置が突出して露出されている。
一方で、鼓型ウォーム軸38を、その軸線方向(図12に示す矢印A方向)に沿って第1ギヤハウジング124のウォーム収容部34内に挿入して収容する。なお、この工程は、第2ギヤハウジング126へ鼓型ウォームホイール32を挿入する工程よりも先に行われても良い。
この状態から、該鼓型ウォーム軸38を第1ギヤハウジング124と共に適宜に移動し、鼓型ウォーム30を非噛合位置に位置(図4(B)に対応する位置)させる。そして、鼓型ウォーム30を非噛合位置に位置させた鼓型ウォーム軸38を、第1ギヤハウジング124と共に、その軸線に直交する方向(矢印B方向)へ噛合い位置まで移動する。すなわち、鼓型ウォーム30を鼓型ウォームホイール32に噛み合わせる。この工程が本発明における噛合工程に相当する。
この噛合い工程(上記矢印B方向への移動)に伴って、第2ギヤハウジング126は、第1ギヤハウジング124に近接しながら各ピン127をピン孔129に挿入(嵌合)させ、第1ギヤハウジング124に対する接合位置で、該第1ギヤハウジング124のホイールカバー部128に突き当たる。これにより、鼓型ウォームホイール32の開口部126Aから突出した部分がホイールカバー部128に収容される。
すなわち、ギヤハウジング122ではホイールカバー部128と第2ギヤハウジング126とが接合されてホイール収容部36が構成され、該ホイール収容部36内に鼓型ウォームホイール32が収容される。この工程が本発明におけるハウジング接合工程に相当する。このように、減速機付モータ120の製造方法では、噛合工程を行いながら、ギヤハウジング122が接合される。なお、ホイールカバー部128と第2ギヤハウジング126とは、ビス止め等の締結手段によって接合状態で固定する。各ピン孔129にピン127を挿入(嵌合)させることで、第1ギヤハウジング124と第2ギヤハウジング126との接合を容易に行なうことができる。
この後は、第1及び第4の実施の形態に係る減速機付モータ10、110の製造方法と全く同様の工程(説明を省略する)を経て減速機付モータ120の組付(製造)が完了する。なお、この減速機付モータ120を構成するギヤハウジング122は、その第1ギヤハウジング124のウォーム収容部34両端部において、軸受ホルダ44、46(スラストカバー部48)に相当する部分が一体に形成されていても良く、噛み合い工程よりも前に軸受ホルダ44、46を第1ギヤハウジング124に取り付けて軸支持工程を行っても良い。
本第5の実施の形態に係る減速機付モータ120、及び減速機付モータ120の製造方法によっても、上記第4の実施の形態に係る減速機付モータ110及びその製造方法と全く同様の効果が得られる。
また、減速機付モータ120では、ギヤハウジング122がウォーム収容部34において分割されていないため、該ウォーム収容部34がヨーク12や軸受ホルダ44等と強固に固定される(ウォーム収容部34を有する第1ギヤハウジング124のヨーク12や軸受ホルダ44等との固定面積が大きい)。
このため、ギヤハウジング112を採用した場合に懸念される鼓型ウォーム30(鼓型ウォーム軸38)に作用する捩り荷重によるウォーム収容部34の損傷または破壊が、ギヤハウジング122を備えた減速機付モータ120では防止または抑止される。すなわち、減速機付モータ120は、減速機付モータ110よりも高負荷の用途に好適に適用される。また、減速機付モータ110では、第1ギヤハウジング114と第2ギヤハウジング116とを接合しないと(ウォーム収容部34の形成後でなければ)、ギヤハウジング112に対する鼓型ウォーム軸38の軸線方向が定まらないが、減速機付モータ120では、第1ギヤハウジング124(ウォーム収容部34)への挿入によってギヤハウジング122に対する鼓型ウォーム軸38の軸線方向が決まるため、減速機付モータ110と比較して鼓型ウォームホイール32に対する鼓型ウォーム30の噛み合わせ作業が容易である。
また、図示は省略するが、上記第4の実施の形態における治具160を用いて減速機付モータ120を組み付けても良い。この治具160を用いた減速機付モータ120の製造方法では、第1ギヤハウジング124、第2ギヤハウジング126が組付(製造)過程の各工程で治具160に適宜保持されるため、減速機付モータ120の組付精度の向上を図ることができる。なお、減速機付モータ120では、第2ギヤハウジング126に固定ロッド164によって保持される一対の保持孔126Bが設けられると共に第1ギヤハウジング124に可動ロッド166によって保持される保持孔124Aが設けられており、先ず第2ギヤハウジング126を治具160に保持するようになっているが、治具160の使用方法は、基本的に上記第4の実施の形態と同様である。
次に、本発明の第6の実施の形態に係る減速機付モータ130について、図13乃至図16に基づいて説明する。なお、上記第1及び第3の実施の形態と基本的に同一の部品及び部分については、上記第1及び第3の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図13には減速機付モータ130の概略全体構成が側面断面図にて示されており、図14には減速機付モータ130の分解斜視図が示されている。これらの図に示される如く、減速機付モータ130は、電気モータとしてのモータ部130Aと、該モータ部130Aに連結するギヤ部130Bとによって構成されており、コーン型ウォームギヤ92を備える点で上記第3の実施の形態に係る減速機付モータ90と共通するが、軸受ホルダ102を備えない点で減速機付モータ90とは異なる。なお、図14では、鼓型ウォームホイール32は、ギヤハウジング146(後述)内に収容されており、その図示が省略されている。
モータ部130Aは、アーマチャ14を収容するヨーク132を備えている。このヨーク132は、ギヤ部130B側の端部が開口部132Aとされており、該開口部132Aの外側には、アーマチャ14の軸線に対する直交面に沿ってギヤ部130B連結用のフランジ部132Bが延設されている。
また、モータ部130Aは、回転軸としてのアーマチャシャフト134を備えている。アーマチャシャフト134は、そのギヤ部130Bとは反対側の一端部においては、上記各実施の形態に係るアーマチャシャフト16と同様にラジアル軸受18によって回転可能に軸支されている。このアーマチャシャフト134の他端部側には、一端部にコーン型ウォーム94が一体に形成されたコーン型ウォーム軸136が一体回転可能に連結されている。
具体的には、モータ部130A及びコーン型ウォーム軸136の分解斜視図である図15に示される如く、アーマチャシャフト134は、その他端部が嵌合突部134Aとされると共に該嵌合突部134Aの端面にはねじ孔134Bが形成されている。嵌合突部134Aは、嵌合凸部16Aと同様に、軸方向直角断面止で非円形状である矩形状に形成されている(図15参照)。一方、コーン型ウォーム軸136は、センタ孔38Cと、嵌合突部134Aに対応する矩形孔状に形成され該嵌合凸部134Aが嵌合する嵌合孔136Aと、センタ孔38C及び嵌合孔136Aを同軸的に連通する透孔136Bとを有している。
そして、アーマチャシャフト134とコーン型ウォーム軸136とは、嵌合突部134Aを嵌合孔136Aに嵌合した状態で、透孔136Bを貫通してねじ孔134Bにねじ込まれたビス137の頭部をセンタ孔38Cの底部に係合させることで、確実に同軸的かつ一体回転可能に接続(一体化)されている。また、コーン型ウォーム軸136のセンタ孔38Cには、上記ビス137のねじ込み後に、スラストボール52が転動可能に接するプレート148が配置されるようになっている。
なお、本第6の実施の形態では、アーマチャシャフト134(嵌合突部134A)がヨーク132から突出しなくても良いが、上記第3の実施の形態と同様にコーン型ウォーム94の先端側でコーン型ウォーム軸136を回転自在に軸支するラジアル軸受(第1の実施の形態におけるラジアル軸受42に相当する軸受)を備えないため、嵌合突部134A(嵌合孔136A)がコーン型ウォーム94内にまで至っており、結果、アーマチャシャフト134を開口部132Aからヨーク132外に突出させている。また、アーマチャシャフト134とコーン型ウォーム軸136との連結部には、上記各実施の形態と同様に、ねじ孔134B、透孔136B、及びビス137を設けなくても良いことは言うまでもない。
このコーン型ウォーム軸136は、そのコーン型ウォーム94側と反対側(嵌合孔136A側)の部分が軸支持部136Cとされており、ヨーク132内に入り込んで回転可能に軸支される構成である。
具体的には、ヨーク132内におけるアーマチャ14よりも開口部132A側には、ブラシ138を保持するためのブラシホルダを兼ねる軸受ホルダ140が固定されている。軸受ホルダ140は、略円筒状に形成され、ブラシ138よりも開口部132A側においてラジアル軸受142、144を保持する構成である。そして、コーン型ウォーム軸136は、そのヨーク132内に入り込んだ軸支持部136Cにおいて、ラジアル軸受142、144によって回転可能に軸支されるようになっている。
すなわち、アーマチャシャフト134のギヤ部130B側の端部は、ラジアル軸受20に代えて、コーン型ウォーム軸136を介してラジアル軸受142、144に軸支される構成である。このようなアーマチャシャフト134とコーン型ウォーム軸136とが一体化された減速機付モータ130は、例えば、車両のウインドシールドガラスを払拭するためにワイパ装置等に、ワイパモータとして適用される。
一方、ギヤ部130Bは、コーン型ウォームギヤ92を収容するギヤハウジング146を備えている。ギヤハウジング146は、ホイール収容部36と、ウォーム収容部100と、ウォーム収容部100の開口部100A側にヨーク132のフランジ部132Bに対応して設けられたフランジ部146Aとを備えて構成されている。
すなわち、ギヤハウジング146は、コーン型ウォーム軸136(コーン型ウォーム94)のその軸線方向に沿ったウォーム収容部100への挿入、及び、該ウォーム収容部100内におけるコーン型ウォーム94の噛合位置(図13参照)と非噛合位置(図16参照)との間の軸線方向に直交する方向の移動を許容するようになっている。
減速機付モータ130の他の構成は、基本的に減速機付モータ90の対応する構成と同様である。次いで、この減速機付モータ130の製造(組付)方法について説明する。
上記構成の減速機付モータ130を組み付けるにあたっては、先ず、モータ部130Aを組み付ける。具体的には、アーマチャシャフト134の嵌合突部134Aを、ブラシ138がコンミテータ149に接するように、ラジアル軸受142、144が保持された軸受ホルダ140に挿通し、この状態で該嵌合突部134Aをコーン型ウォーム軸136の嵌合孔136Aに圧入等によって強固に嵌合する。
この嵌合動作に伴って、コーン型ウォーム軸136の軸支持部136Cがラジアル軸受142、144に挿入される。この状態で、コーン型ウォーム軸136の透孔136Bを貫通させたビス137をアーマチャシャフト134のねじ孔134Bにねじ込み、センタ孔38Cにプレート148を嵌合する。
これにより、アーマチャシャフト134とコーン型ウォーム軸136とが同軸的かつ一体回転可能に確実に接続される。すなわち、アーマチャ14(コンミテータ149を含む)、アーマチャシャフト134、コーン型ウォーム軸136(プレート148)、ブラシ138、軸受ホルダ140、ラジアル軸受142、144が一体に取り扱い可能なアセンブリとして構成される。
そして、このアセンブリを、予めラジアル軸受18やマグネット等が挿設されたヨーク132内に開口部132Aから挿入し、軸受ホルダ140をヨーク132に対し回転不能に固定する。これにより、コーン型ウォーム軸136がヨーク132に固定されたラジアル軸受142、144(を介してヨーク132)によって軸支される。この工程が本発明における軸支持工程に相当する。
上記挿入に伴って、アーマチャシャフト134の一端部はラジアル軸受18に挿入されて回転可能に軸支される。さらに、ヨーク132のラジアル軸受18側の端部に、アーマチャシャフト134との間にスラストボール24を挟み込むようにスラスト受けプレート22を固定する。なお、スラスト受けプレート22は、上記アセンブリの挿入前に予めヨーク132に固定しても良い。以上により、アーマチャシャフト134にコーン型ウォーム軸136が一体化されたモータ部130Aが構成される。
次いで、図16に示される如く、モータ部130Aを矢印A方向(コーン型ウォーム94の軸線方向)に移動して、コーン型ウォーム軸136のコーン型ウォーム94をギヤハウジング146のウォーム収容部100内に挿入する。この工程が本発明における挿入工程に相当する。
そして、ヨーク132のフランジ部132Bがギヤハウジング146のフランジ部146Aに突き当たると、コーン型ウォーム94は、上記非噛合位置に達すると共に、それ以上のウォーム収容部100への挿入が阻止される。
この状態からモータ部130Aを矢印B方向(コーン型ウォーム94の軸線に直交する噛合位置側を向く方向)に移動し、コーン型ウォーム94を鼓型ウォームホイール32に噛み合わせる。この工程が本発明における噛合工程に相当する。これにより、図13に示されるコーン型ウォームギヤ92の噛合い状態となると共に、ヨーク132とギヤハウジング146とが互いの接合位置に達する。そして、この状態で、フランジ部146Aとフランジ部132Bとをビス止め等によって接合することで、ギヤハウジング146(ギヤ部130B)をヨーク132(モータ部130A)に固定する。
さらに、コーン型ウォーム軸136のセンタ孔38C内にスラストボール52の一部を入り込ませ、スラスト保持部104にスラスト受けプレート50を固定する。なお、本第6の実施の形態では、例えば、矢印A方向が鉛直方向とは反対の上向きである(センタ孔38Cからスラストボール52が脱落しない構成である)場合には、スラスト受けプレート50を、挿入工程よりも前に予めギヤハウジング146に固定していても良い。
以上により、減速機付モータ130の組付(製造)が完了する。
ここで、ギヤハウジング146は、そのホイール収容部36に鼓型ウォームホイール32を収容した状態で、コーン型ウォーム94を、鼓型ウォームホイール32に干渉させることなく矢印A方向に沿ってウォーム収容部100内に非噛合位置まで挿入可能であるため、該ウォーム収容部100内において、コーン型ウォーム94を矢印B方向に噛合位置まで移動して鼓型ウォームホイール32に噛み合わせることができる。すなわち、ウォーム収容部100内で上記噛合工程を行うことで、コーン型ウォームギヤ92を容易かつ確実に噛み合わせることができる。
そして、このコーン型ウォーム94が形成されたコーン型ウォーム軸136が、上記噛合工程(挿入工程)よりも前にアーマチャシャフト134に固定されてモータ部130Aと一体化されているため、上記コーン型ウォームギヤ92の噛み合い後にギヤハウジング146をヨーク132に接合することで、該噛み合い状態が維持される。
すなわち、減速機付モータ130及びその製造方法では、コーン型ウォーム軸136をギヤ部130B側で回転可能に軸支しない構成であることによって、鼓型ウォームホイール32が収容されたギヤハウジング146のウォーム収容部100にコーン型ウォーム軸136を挿入する動作と、該ウォーム収容部100内で鼓型ウォームホイール32にコーン型ウォーム94を噛合わせる動作とをそれぞれ別個の動作としている。
このため、単にコーン型ウォーム94及び鼓型ウォームホイール32の何れか一方を軸線方向に移動させつつ噛み合わせることが困難なコーン型ウォームギヤ92を採用しても、ギヤハウジング146内において図4(A)乃至図4(C)に相当する工程を行ってコーン型ウォームギヤ92を容易かつ確実に噛み合わせることができ、該コーン型ウォームギヤ92を備えた減速機付モータ130の組付性が向上する。
特に、上記各動作が、互いに直交する矢印A方向または矢印B方向への各部品等の移動によって実現されるため、減速機付モータ130の組付性、特に自動組付装置による組付性が良好である。
このように、本第6の実施の形態に係る減速機付モータ130、及び減速機付モータ130の製造方法では、それぞれギヤハウジング146内に収容されるコーン型ウォーム94と鼓型ウォームホイール32とを、該ギヤハウジング146内においてコーン型ウォーム94をその軸線方向に直交する方向へ(非噛合位置から噛合位置へ)移動することよって互いに噛み合わせることができ、組付性が良好である。
また、減速機付モータ130及びその製造方法では、噛合工程よりも前にコーン型ウォーム軸136がラジアル軸受142、144によって回転自在に軸支されるため、コーン型ウォームギヤ92の噛み合い後に、該噛み合い状態をコーン型ウォーム軸136の軸支のために維持する作業(例えば、第1ロッド62等によってコーン型ウォーム軸136を上記噛合位置に保持する工程)が不要となり、その組付性が一層良好である。さらに、軸受ホルダ140がブラシホルダと兼用とされているため、部品点数及び組付工数が削減される。
さらにまた、その先端を中心線Lよりもアーマチャシャフト134側に位置させて鼓型ウォームホイール32と噛合い、該アーマチャシャフト134側のラジアル軸受142、144のみによって適正に支持されるコーン型ウォーム94を備えたことによる効果は、上記第3の実施の形態と全く同様である。
なお、上記各実施の形態には、それぞれ減速機付モータ10、70、90、110、120、130を示したが、本発明はこれに限定されず、各実施の形態における減速機付モータの構成要素の一部または全部を適宜組み合わせた構成とすることもできる。したがって例えば、第4または第5の実施の形態におけるギヤハウジング112、122が半鼓型ウォーム軸76やコーン型ウォーム軸96を収容する構成としても良く、第3の実施の形態におけるコーン型ウォーム軸96が軸線方向の両側においてそれぞれラジアル軸受40、42によって軸支されても良く、第6の実施の形態におけるギヤハウジング146が鼓型ウォームギヤ28や半鼓型ウォームギヤ72を収容すると共に鼓型ウォーム軸38等の先端を軸受ホルダ46に保持されるラジアル軸受42によって回転可能に軸支する構成としても良い。
また、本発明における歯車対は、小歯車と大歯車とが互いの軸線の共通垂線に沿って(平行に)相対移動して噛み合わされる鼓型ウォームギヤ28、半鼓型ウォームギヤ72、コーン型ウォームギヤ92に限定されることはなく、図17に示される如き各種歯車対を備えた構成とすることもできる。
すなわち、本発明における減速機付モータは、歯車対として、図17(A)に示されるすぐばかさ歯車150、図17(B)に示されるまがりばかさ歯車152、図17(C)に示されるハイポイドギヤ154の何れかを採用した構成としても良い。これらの歯車対も、大歯車150A、152A、154Aに小歯車150B、152B、154Bを噛合わせる際には、該小歯車150B等をその軸線方向に沿って非噛合位置から噛合位置へと移動させる。
なお、これらのすぐばかさ歯車150、まがりばかさ歯車152、ハイポイドギヤ154は、かさ歯車に属するものであるため、大歯車150A等に小歯車150B等を噛み合わせる方向は該大歯車150A等の軸線方向と略平行となることを考慮して、該平行方向に沿うように、ギヤハウジング内において小歯車150B等が非噛合位置を取り得るスペース(大歯車150A等の歯に対する位置)、またはギヤハウジングの分割方向を設定する必要がある。
また、小歯車150B等を軸支させるための小歯車軸150C、152C、154Cが大歯車150Aと干渉しないように、減速機付モータ90の如く小歯車軸150C等を回転可能に軸支するラジアル軸受がアーマチャシャフト16側に位置する1つのラジアル軸受40であることが望ましい。交差軸歯車であるすぐばかさ歯車150、まがりばかさ歯車152では、この構成が特に望ましい。
なお、図示は省略するが、本発明に係る減速機付モータが、円筒ウォームギヤのように円筒ウォームを(適宜回転させつつ)軸線方向に移動させて円筒ウォームホイールに噛み合わせることができる他の歯車対を備えて構成されても良いことは言うまでもない。
さらに、上記第1乃至第5の実施の形態では、鼓型ウォーム軸38、半鼓型ウォーム軸76、コーン型ウォーム軸96がそれぞれアーマチャシャフト16と別体である好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、鼓型ウォーム30等がアーマチャシャフト16に一体に形成された構成としても良い。また、アーマチャシャフト16と鼓型ウォーム軸38等を一体回転可能に結合する構成が嵌合突部16Aと嵌合孔38Dとに限定されないことは言うまでもない。さらに、例えば、嵌合突部16Aを鼓型ウォーム軸38等に設けると共に嵌合孔38Dをアーマチャシャフト16に設けても良いことは言うまでもない。また、上記第6の実施の形態においても、コーン型ウォーム軸136(コーン型ウォーム94)がアーマチャシャフト134に一体に形成されても良いことは言うまでもない。すなわち、本発明における回転軸は、鼓型ウォーム軸38等の一部を含んで構成されても良い。
また、上記第4及び第5の実施の形態では、第1ギヤハウジング114、124及び第2ギヤハウジング116、126がそれぞれ樹脂材にて構成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、第1ギヤハウジング114、124及び第2ギヤハウジング116、126を樹脂材以外のハウジング材を用いて構成しても良いことは言うまでもない。さらに、第4及び第5の実施の形態の減速機付モータ110、120を組み付ける際に用いる治具160は、該第4及び第5の実施の形態(図11)に記載された構成(形状)に限定されないことは言うまでもない。
10…減速機付モータ、12…ヨーク、14…アーマチャ(電機子)、16…アーマチャシャフト(回転軸)、26…ギヤハウジング(ハウジング)、28…鼓型ウォームギヤ(歯車対)、30…鼓型ウォーム(小歯車)、32…鼓型ウォームホイール(大歯車)、40・42…ラジアル軸受(軸受部材)、44・46…軸受ホルダ(軸受部材)、70・90・110・120・130…減速機付モータ、72…半鼓型ウォームギヤ(歯車対)、74…半鼓型ウォーム(小歯車)、78…ギヤハウジング(ハウジング)、92…コーン型ウォームギヤ(歯車対)、94…コーン型ウォーム(小歯車)、98…ギヤハウジング(ハウジング)、112…ギヤハウジング(ハウジング)、114…第1ギヤハウジング(第1ハウジング)、116…第2ギヤハウジング(第2ハウジング)、122…ギヤハウジング(ハウジング)、124…第1ギヤハウジング(第1ハウジング)、126…第2ギヤハウジング(第2ハウジング)、132…ヨーク、134…アーマチャシャフト(回転軸)、140…軸受ホルダ(軸受部材)、142・144…ラジアル軸受(軸受部材)、146…ギヤハウジング(ハウジング)、150…すぐばかさ歯車(歯車対)、150A・152A・154A…大歯車、150B・152B・154B…小歯車、152…まがりばかさ歯車(歯車対)、154…ハイポイドギヤ(歯車対)、160…治具
Claims (18)
- ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、
前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、
前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車をそれぞれの軸線方向に沿って挿入させて収容するハウジングと、
前記ハウジングに固定され、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材と、
を備えた減速機付モータであって、
前記ハウジングは、前記大歯車を収容した状態で前記小歯車をその軸線方向に沿って挿入可能とされ、
前記軸受部材は、前記ハウジングとは別体であり、前記小歯車の軸線方向に沿って該ハウジングに取り付けられて前記小歯車を軸支する、
ことを特徴とする減速機付モータ。 - ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、
前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、
前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車を収容するハウジングと、
を備えた減速機付モータであって、
前記ハウジングは、前記大歯車の前記小歯車との噛み合わせ部分を露出させつつ分割可能な第1ハウジングと第2ハウジングとを組み合わせて構成され、該小歯車と大歯車とが噛み合わされた状態で接合される、
ことを特徴とする減速機付モータ。 - 前記ハウジングが接合された状態で該ハウジングに取り付けられ、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材を備えた、ことを特徴とする請求項2記載の減速機付モータ。
- 前記小歯車は、前記回転軸に対し着脱可能である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の減速機付モータ。
- 前記回転軸及び前記小歯車の何れか一方の軸線方向端部から突設され、非円形断面を有する嵌合突部と、
前記回転軸及び前記小歯車の他方の軸線方向端部に設けられ、前記嵌合突部が嵌合可能な嵌合孔と、
を備えたことを特徴とする請求項4記載の減速機付モータ。 - ヨーク内の電機子に一体回転可能に連結された回転軸を有する電気モータと、
前記回転軸と一体回転可能な小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、
前記大歯車を収容した状態で前記小歯車をその軸線方向に沿って挿入可能に形成され、該小歯車と大歯車との噛み合い状態で前記ヨークに固定されるハウジングと、
を備えた減速機付モータ。 - 前記小歯車は、前記ヨーク内に配置される軸受部材によって回転可能に軸支される、ことを特徴とする請求項6記載の減速機付モータ。
- 前記歯車対は、鼓型ウォームギヤ、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかである、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の減速機付モータ。
- 前記歯車対は、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかであり、
前記小歯車を前記大歯車の軸線よりも前記回転軸側において該大歯車に噛合わせ、かつ該小歯車の前記回転軸とは反対側には該小歯車を軸支する軸受部材を備えない、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の減速機付モータ。 - ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、
前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、
前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車をそれぞれの軸線方向に沿って挿入させて収容するハウジングと、
前記ハウジングに固定され、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材と、
を備えた減速機付モータの製造方法であって、
前記ハウジングに前記大歯車を収容した状態で、該ハウジングに前記小歯車を軸線方向に沿って挿入する挿入工程と、
前記ハウジング内に収容した前記小歯車を、前記軸線方向に直交する方向に移動させて前記大歯車に噛み合わせる噛合工程と、
前記ハウジングに前記軸受部材を取り付けて、該軸受部材によって前記大歯車に噛み合わされた前記小歯車を軸支する軸支持工程と、
を含むことを特徴とする減速機付モータの製造方法。 - ヨーク外に突出した回転軸を有する電気モータと、
前記回転軸に一体回転可能に接続された小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、
前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車を収容するハウジングと、
を備えた減速機付モータの製造方法であって、
前記ハウジングは、前記大歯車の前記小歯車との噛み合わせ部分を露出させつつ分割可能な第1ハウジングと第2ハウジングとを組み合わせて構成されており、
前記第1ハウジングと第2ハウジングとが分割されると共に該第1ハウジング及び第2ハウジングの何れか一方に前記大歯車が収容された状態で、前記小歯車を軸線方向に直交する方向に移動させて前記大歯車に噛み合わせる噛合工程と、
前記噛合工程を行いながら、または前記噛合工程の後に、前記第1ハウジングと第2ハウジングとを接合するハウジング接合工程と、
を含むことを特徴とする減速機付モータの製造方法。 - 前記減速機付モータは、前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材を備えており、
前記軸受部材を前記接合されたハウジングに取り付けて、前記大歯車に噛み合わされた前記小歯車を該軸受部材に軸支させる軸支持工程を含む、
ことを特徴とする請求項11記載の減速機付モータの製造方法。 - 前記減速機付モータは、前記小歯車が前記回転軸に対し着脱可能であり、
前記大歯車に噛み合わされた前記小歯車に、前記回転軸を結合する結合工程を含む、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項12の何れか1項記載の減速機付モータの製造方法。 - 前記減速機付モータは、前記回転軸及び小歯車の何れか一方の軸線方向端部から突設され非円形断面を有する嵌合突部と、前記回転軸及び前記小歯車の他方の軸線方向端部に設けられ前記嵌合突部が嵌合可能な嵌合孔とを備えており、
前記結合工程では、前記回転軸と前記小歯車とを互いの軸線方向に相対移動して、前記嵌合突起と嵌合孔とを嵌合させ前記小歯車に前記回転軸を結合しつつ、前記ヨークと前記ハウジングとを連結する、
ことを特徴とする請求項13記載の減速機付モータの製造方法。 - 前記第1ハウジング及び第2ハウジングのうち前記大歯車を軸支する方のハウジングを治具に保持し、該保持状態で前記噛合工程及び前記ハウジング接合工程を行なう、ことを特徴とする請求項11記載の減速機付モータの製造方法。
- ヨーク内の電機子に一体回転可能に連結された回転軸を有する電気モータと、
前記回転軸と一体回転可能な小歯車と、該小歯車に噛み合う大歯車とを有し、前記小歯車と大歯車とが互いに交差する軸間または食い違う軸間で回転を伝達する歯車対と、
前記ヨークに固定され、前記小歯車及び大歯車を収容するハウジングと、
を備えた減速機付モータの製造方法であって、
前記ハウジングに前記大歯車を収容した状態で、該ハウジングに前記小歯車を軸線方向に沿って挿入する挿入工程と、
前記ハウジング内に収容した前記小歯車を、前記軸線方向に直交する方向に移動させて前記大歯車に噛み合わせる噛合工程と、
を含むことを特徴とする減速機付モータの製造方法。 - 前記減速機付モータは、前記ヨークに固定され前記小歯車を回転可能に軸支する軸受部材を備えており、
前記挿入工程よりも前に行なわれ、前記軸受部材によって前記小歯車を回転可能に軸支する軸支持工程を含む、
ことを特徴とする請求項16記載の減速機付モータの製造方法。 - 前記減速機付モータを構成する前記歯車対は、鼓型ウォームギヤ、コーン型ウォームギヤ、すぐばかさ歯車、まがりばかさ歯車、ハイポイドギヤの何れかである、ことを特徴とする請求項10乃至請求項17の何れか1項記載の減速機付モータの製造方法。
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