JP2004092617A - スロットル制御装置の製造方法 - Google Patents

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Hiroki Shimada
島田 広樹
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Abstract

【課題】固定用ボルトまたは締結用ネジ等のスクリューを廃止することで、部品点数および組立工数を削減することのできる内燃機関のスロットル制御装置を提供する。
【解決手段】予め製造したスロットルボディ6のボア部8内に、溶融状態の耐熱性樹脂材(溶融樹脂)を注入して、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5を樹脂モールド成形し、且つ軸状部5の樹脂成形部21内に補強材22をインサート成形することにより、固定用ボルトまたは締結用ネジ等のスクリューを廃止することができるので、スロットルボディ6のボア部8内へのスクリューの脱落を防止することができる。また、軸状部5への第1、第2板状部3、4の組み立てを廃止することができるので、部品点数および組立工数を削減することができ、低コスト化を図ることができる。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される内燃機関のスロットル制御装置に関するもので、特に車両乗員の操作量に応じてモータを駆動して、スロットルボディに回転自在に支持されたスロットルバルブの開度を制御する内燃機関のスロットル制御装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両乗員によるアクセルペダルの踏込量に応じてモータを駆動して、スロットルバルブの開度を所定の開度に制御するようにした内燃機関のスロットル制御装置が知られている。このようなスロットル制御装置においては、例えばアクセルペダルの踏込量に対応するアクセル開度を検出するアクセル開度センサからの信号に応じてモータに電流を流し、モータの回転出力をスロットルバルブのシャフト部に伝えることで、スロットルバルブが開閉されて、内燃機関に吸入される吸入空気量を制御するように構成されている。ここで、上記のような内燃機関のスロットル制御装置は、内燃機関のインテークマニホールドに連結されるスロットルボディと、このスロットルボディの円管状ボア部内において吸入空気量を制御する略円板状のスロットルバルブと、ボールベアリングとドライベアリングを介してボア部の軸受保持部の内周に回転自在に支持された略円形軸状のバルブシャフトとを備えている。
【0003】
そして、予めアルミニウムダイカスト等によって一体的に形成されたスロットルボディのボア部の軸受保持部の内周にドライベアリングを圧入固定し、次に、バルブシャフトの外周にボールベアリングを圧入固定し、次に、ボア部の軸受保持部の内周に、一端部にボールベアリングを保持したバルブシャフトを圧入固定してスロットルボディにバルブシャフトを組み付けるようにしている。その後に、スロットルバルブをドライベアリング、ボールベアリングおよびバルブシャフトの径方向外方からバルブシャフトに形成された一文字形状のバルブ貫通孔に差し込んだ後に、固定用ボルトまたは締結用ネジ等のスクリューを用いてバルブシャフトにスロットルバルブを締め付け固定することで、組み立てられている。
また、型成形された弁ハウジング内でスロットルバルブのディスク部を型成形するようにしたスロットル制御装置もある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−141540号公報(第3−6頁、図1−図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のスロットル制御装置においては、バルブシャフトをボールベアリングを介してスロットルボディの軸受保持部に組み込んだ後に、スロットルバルブをバルブシャフトに組み込まなければばらない。また、スロットルバルブとバルブシャフトとは別体部品で形成されており、スロットルバルブとバルブシャフトとの組み立てにスクリューが必要となる。これらによって、部品点数および組立工数が多く、コストアップとなるという問題が生じる。また、型成形された弁ハウジング内でスロットルバルブのディスク部を型成形するようにしたスロットル制御装置の場合には、スロットルバルブのシャフト部やディスク部が補強材や補強リブ等により補強されていないので、耐久性に劣るという問題点があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明の目的は、耐久性に優れ、固定用ボルトまたは締結用ネジ等のスクリューを廃止することで、部品点数および組立工数を削減することのできるスロットル制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、第1工程で、先ず、予めスロットルボディを製造し、次に、第2工程で、スロットルボディのボア部内に、溶融状態の第2樹脂材を注入して、スロットルバルブの板状部および軸状部を樹脂モールド成形し、且つ板状部または軸状部に補強材を一体的に設けることにより、固定用ボルトまたは締結用ネジ等のスクリューを廃止することができるので、スロットルボディのボア部内へのスクリューの脱落を防止することができる。また、軸状部への板状部の組み立てを廃止することができるので、耐久性に優れ、部品点数および組立工数を削減することができ、低コスト化を図ることができる。
【0008】
また、スロットルバルブの板状部と軸状部とを第2樹脂材で一体成形することにより、スロットルバルブの板状部が軸状部に対してずれる現象がなくなり、スロットルバルブとスロットルボディのボア部とのかじりが生じ難くなる。これにより、スロットルバルブの板状部がボア部内において全閉位置から動かされる際に、スロットルバルブの板状部がボア部の内壁面に干渉することなく、スムーズな動作を確保できるので、スロットルバルブの制御性を向上することができる。また、スロットルバルブの板状部と軸状部とを第2樹脂材で一体成形することにより、スロットルバルブの板状部と軸状部との組み立てずれを防止することができる。これにより、スロットルバルブの軸状部の少なくとも一端部に例えば回転角度検出装置に対向してマグネットを設置するものの場合、回転角度検出装置によってスロットルバルブの回転角度を精度良く検出することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、樹脂モールド成形時に、スロットルバルブの板状部を、スロットルボディのボア部の内周面に沿って樹脂成形することにより、スロットルバルブの板状部の外周とスロットルボディのボア部の内周との形状が略同一形状になるため、スロットルバルブの板状部の外周形状およびスロットルボディのボア部の内周形状が完全な円形状とならなくても、スロットルバルブの板状部がボア部内において全閉位置に位置する際の気密性を充分に確保することができる。また、スロットルボディのボア部の内部にスロットルバルブを樹脂成形した後に、スロットルバルブの板状部および軸状部が成形収縮するため、スロットルボディのボア部とスロットルバルブの板状部および軸状部との間にクリアランスを確保することができる。また、請求項3に記載の発明によれば、第1、第2シャフト貫通穴のいずれか少なくとも一方のシャフト貫通穴を、樹脂モールド成形時に溶融状態の第2樹脂材を注入するためのゲートとして使用することが望ましい。
【0010】
請求項4に記載の発明によれば、第1工程で、先ず、予めスロットルバルブを製造し、次に、第2工程で、スロットルバルブの外周に、溶融状態の第1樹脂材を注入して、スロットルボディの管状ボア部を樹脂モールド成形し、且つスロットルバルブの板状部または軸状部に補強材を一体的に設けることにより、固定用ボルトまたは締結用ネジ等のスクリューを廃止することができるので、スロットルボディのボア部内へのスクリューの脱落を防止することができる。また、軸状部への板状部の組み立てを廃止することができるので、耐久性に優れ、部品点数および組立工数を削減することができ、低コスト化を図ることができる。
【0011】
請求項5に記載の発明によれば、樹脂モールド成形時に、スロットルボディのボア部を、スロットルバルブの板状部の外周部に沿って樹脂成形することにより、スロットルバルブの板状部の外周とスロットルボディのボア部の内周との形状が略同一形状になるため、スロットルバルブの板状部の外周形状およびスロットルボディのボア部の内周形状が完全な円形状とならなくても、スロットルバルブの板状部がボア部内において全閉位置に位置する際の気密性を充分に確保することができる。
【0012】
請求項6に記載の発明によれば、スロットルバルブの軸状部にその軸状部を補強するための補強材を一体的に設けている。そして、管状ボア部を有するスロットルボディを樹脂一体成形する第1樹脂材、あるいは軸状部および板状部を有するスロットルバルブを樹脂一体成形する第2樹脂材に、フッ素樹脂を主成分とする潤滑材を配合することにより、スロットルバルブの表面およびその周辺のスロットルボディのボア部の内壁面に吸入空気中の水分が氷結する現象を防止できる。また、スロットルバルブの表面およびその周辺のスロットルボディのボア部の内壁面に燃料等の酸化物や炭化物の堆積を防止できる。それによって、スロットルバルブの板状部がボア部内において全閉位置から動かされる際に、スロットルバルブがデポジットやアイシングに邪魔されることなく、スムーズな動作を確保できるので、スロットルバルブの制御性を向上することができる。
【0013】
請求項7に記載の発明によれば、スロットルバルブの軸状部にその軸状部を補強するための補強材を一体的に設けている。そして、スロットルバルブの板状部の第1、第2貫通穴近傍に、軸方向に対して略直交する方向に直線部または平面部を設けるか、あるいはスロットルボディのボア部の第1、第2貫通穴近傍に、軸方向に対して略直交する方向に直線部または平面部を設けたことにより、スロットルボディのボア部とスロットルバルブの板状部とのかじりを防止することができる。
【0014】
請求項8に記載の発明によれば、スロットルバルブの軸状部にその軸状部を補強するための補強材を一体的に設けている。そして、軸状部および板状部を有するスロットルバルブを樹脂一体成形する第2樹脂材を、管状ボア部を有するスロットルボディを樹脂一体成形する第1樹脂材に比べて吸水による寸法変化率を小さくしたことにより、スロットルボディのボア部とスロットルバルブの板状部とのかじりを防止することができ、且つスロットルバルブの板状部がスロットルボディのボア部内において全閉位置に位置する際の気密性の変化を小さくすることができる。
【0015】
請求項9に記載の発明によれば、スロットルバルブの軸状部にその軸状部を補強するための補強材を一体的に設けている。そして、補強材を、その第1貫通穴または第2貫通穴の近傍の少なくとも一端部で、スロットルバルブの軸状部の外周面に露出させることにより、スロットルバルブの軸状部の摩耗を低減させることができる。これにより、補強材の少なくとも一端部とボア部との間に装着されるドライベアリング等の軸受部品を廃止することができるので、部品点数および組立工数を削減することができ、低コスト化を図ることができる。
また、補強材を、その第1貫通穴または第2貫通穴の近傍の少なくとも一端部で、スロットルバルブの軸状部の外周面に露出させることにより、補強材の少なくとも一端部で、例えばバルブギヤまたは減速ギヤまたはロータコアを形成する回転体とのかしめ固定または圧入固定が可能となる。また、ボールベアリング等の軸受部品が圧入でき、例えば金属製の補強材と金属製のボールベアリングの内輪との線膨張係数の差が小さくなり、温度変化による圧入力の変化を小さくすることができる。
【0016】
請求項10に記載の発明によれば、スロットルボディのボア部の外周とギヤボックスとを連結する接続部を補強するための補強リブを、スロットルボディのボア部の側方に設けている。そして、スロットルバルブの板状部の全閉位置を避けるように、しかもスロットルボディのボア部よりも肉厚が薄くなるように補強リブを設けることにより、スロットルボディのボア部のソリを抑制することができるので、スロットルボディのボア部の内径寸法精度を向上することができる。また、請求項11に記載の発明によれば、スロットルバルブの板状部に、整流リブを設けたことにより、その整流リブによってスロットルボディのボア部内を流れる吸入空気を整流する整流機能と、スロットルバルブの板状部を補強する補強機能とを兼ねることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態の構成]
図1および図2は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は内燃機関のスロットル制御装置の全体構成を示した図である。
【0018】
本実施形態の内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)のスロットル制御装置は、アクチュエータを構成するモータ1と、このモータ1の回転速度を所定の減速比に減速する減速装置(後述する)と、この減速装置を介してモータ1に回転駆動されるスロットルバルブ2と、このスロットルバルブ2の軸状部(バルブシャフト、シャフト部)5をボールベアリング(軸受部品)9を介して回転自在に支持するスロットルボディ6と、このスロットルボディ6の開口側を閉塞するセンサカバー7と、車両乗員による操作量(アクセルペダルの踏込量)に応じてモータ1を駆動して、スロットルバルブ2の開度を所定の開度に制御することで、エンジンの回転速度をコントロールするエンジン制御装置(エンジンコントロールユニット:以下ECUと呼ぶ)とを備えている。なお、インテークマニホールドには、スロットルボディ6内に形成される吸気通路とエンジンの各気筒の燃焼室内とを連通する吸気通路が形成されている。
【0019】
ここで、ECUには、車両乗員によるアクセルペダルの踏込量を電気信号(アクセル開度信号)に変換し、ECUへどれだけアクセルペダルが踏み込まれているかを出力するアクセル開度センサ(図示せず)が接続されている。また、スロットル制御装置は、スロットルバルブ2の開度を電気信号(スロットル開度信号)に変換し、ECUへどれだけスロットルバルブ2が開いているかを出力するスロットルポジションセンサ(図示せず)を有している。
【0020】
そして、本実施形態のECUは、スロットルポジションセンサからのスロットル開度信号とアクセル開度センサからのアクセル開度信号との偏差がなくなるようにモータ1に対して比例積分微分制御(PID制御)によるフィードバック制御を行なうように構成されている。なお、センサカバー7は、スロットルポジションセンサの各外部接続端子間、およびモータ1への給電端子間を電気的に絶縁する樹脂材(例えばPBT等の熱可塑性樹脂)よりなり、スロットルポジションセンサを保持固定する凹状のセンサ固定部11を有している。
【0021】
モータ1は、モータハウジング内に複数個の永久磁石、アーマチャコア、アーマチャコイル等を有する駆動源である。減速装置は、モータ1の出力軸12の外周に固定されたピニオンギヤ13と、このピニオンギヤ13と噛み合って回転する中間減速ギヤ14と、この中間減速ギヤ14と噛み合って回転する回転体(ロータコア)15とを有している。その中間減速ギヤ14は、金属材または樹脂材により一体的に形成されており、回転中心を成す支持軸16の外周に回転自在に嵌め合わされている。そして、中間減速ギヤ14には、ピニオンギヤ13に噛み合う大径ギヤ14a、および回転体15の減速ギヤ15aに噛み合う小径ギヤ14bが設けられている。また、支持軸16の軸方向の一端部は、スロットルボディ6の外壁面に形成された凹状部に圧入固定されている。ここで、ピニオンギヤ13および中間減速ギヤ14は、モータ1の回転出力を回転体15の減速ギヤ15aに伝達する回転出力伝達手段である。
【0022】
回転体15は、金属材により所定の略円環形状に形成されたバルブギヤである。この回転体15の円筒状部分の外周には、中間減速ギヤ14の小径ギヤ14bに噛み合う減速ギヤ15aが形成されており、その回転体15の円筒状部分の内周には、スロットルポジションセンサの外周面と対向するように永久磁石(図示せず)が接着剤等を用いて固定されている。また、回転体15は、その中心部に貫通孔が形成されており、その貫通孔内を後記する補強材(芯がね)22の図示右端部が貫通し、その後に補強材22の図示右端部(後記する減速ギヤ固定部25)をかしめることで軸状部5の図示右端部に固定されている。また、回転体15の円環状部分の図示左端面とスロットルボディ6のボア部8の外壁面(図示右端面)との間には、スロットルバルブ2およびその軸状部5をエンジンがアイドル回転速度の時の初期位置に戻すためのコイル状のリターンスプリング17が装着されている。
【0023】
スロットルバルブ2は、エンジンに吸入される吸入空気量をコントロールするバタフライ形の回転弁である。そして、スロットルバルブ2は、耐熱性樹脂材により略半円板形状に一体成形された第1、第2板状部3、4と、スロットルボディ6に回転自在に支持されて、外周面に同一平面上に位置するように第1、第2板状部3、4を保持固定する軸状部5とから構成されている。そして、スロットルバルブ2の軸状部5は、耐熱性樹脂材により一体成形された円筒形状の樹脂成形部21、およびこの樹脂成形部21を補強するための補強材(金属製芯材)22を有している。
【0024】
なお、第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21を樹脂一体成形するための耐熱性樹脂材(第2樹脂材)には、例えばポリフェニレンスルフィド(PPS)またはポリブチレンテレフタレート(PBT)等の熱可塑性樹脂が使用されている。そして、第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21を樹脂一体成形するための耐熱性樹脂材には、デポジットやアイシングを防止する目的で、例えばフッ素樹脂(PTTE,FEP,ETFE,PUDF,PCTEF)等の潤滑材が配合されている。
【0025】
また、スロットルバルブ2の第2樹脂成形品、すなわち、第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21を樹脂一体成形するための耐熱性樹脂材(第2樹脂材)は、ガラス繊維で補強したPBTを用いることが望ましく、更に、後記するスロットルボディ6の第1樹脂成形品を樹脂一体成形するための耐熱性樹脂材(第1樹脂材)よりも吸水による寸法変化率が小さい耐熱性樹脂材、例えばガラス繊維の配合率を第1樹脂材よりも20%〜40%程度多くしたPBTを用いることが望ましい。
【0026】
その樹脂成形部21には、第1、第2板状部3、4を保持固定するためのバルブ保持部、およびスロットルボディ6の第1、第2軸受部31、32の内周に回転自在に支持される第1、第2被支持部が設けられている。また、補強材22は、ステンレス鋼等の鉄系金属材により略丸棒形状に形成されており、樹脂成形部21にインサート成形されて樹脂成形部21に一体化されている。その補強材22は、樹脂成形部21の軸心を軸方向に貫通する径小部、この径小部よりも図示左端側に設けられて、径小部よりも外径の大きい径大部、および径小部よりも図示右端側に設けられて、径小部よりも外径の大きい径大部を有している。
【0027】
なお、これらの2つの径大部の外径は、樹脂成形部21の外径と略等しい。そして、それらの径大部の表面は、軸状部5の外周面まで露出している。また、図示右側の径大部には、ボールベアリング9を介してスロットルボディ6に回転自在に支持される第2被支持部が設けられ、また、図示右側の径大部の図示右側端面には、回転体15の減速ギヤ15aをかしめにより固定する減速ギヤ固定部25が設けられている。
【0028】
スロットルボディ6は、耐熱性樹脂材により一体成形されており、エンジンのインテークマニホールドに連通するエンジン吸気管の一部を構成すると共に、スロットルバルブ2を回転自在に保持する装置である。このスロットルボディ6は、エンジンへの吸気管とインテークマニホールドとの間に気密的に連結される円管状のボア部8を有している。このボア部8の内部には、エンジンへの吸入空気が流れる、略円形状の吸気通路が形成されている。
【0029】
スロットルボディ6のボア部8には、スロットルバルブ2の軸状部5の第1、第2被支持部を回転自在に支持するための円筒状の第1、第2軸受部31、32、およびスロットルバルブ2の軸状部5の第2被支持部をボールベアリング9を介して回転自在に支持するための円筒状の軸受保持部33が設けられている。なお、第1、第2軸受部31、32内には、スロットルバルブ2の軸状部5の両端部がそれぞれ貫通する丸穴形状の第1、第2シャフト貫通穴41、42が形成されている。また、第1軸受部31の図示左端部には、その第1軸受部31の開口部を塞ぐためのプラグ34が装着されている。
【0030】
そして、スロットルボディ6のボア部8の側方には、減速ギヤ15aを有する回転体15を回転自在に収容するための容器形状のギヤボックス部35が耐熱性樹脂材により一体成形されている。そのギヤボックス部35の開口側には、電気絶縁性に優れる樹脂材(例えばガラス繊維で補強したPBT等の熱可塑性樹脂)よりなるセンサカバー7が取り付けられており、ギヤボックス部35とセンサカバー7との間に形成される内部空間内に、上記の減速装置を構成する各ギヤが回転自在に収容される。
【0031】
また、スロットルボディ6のボア部8の外周には、エンジンのインテークマニホールドの結合端面に締結ボルト等の締結部材を用いて結合される複数のエンジン結合部(エンジン被取付部、エンジン装着部)36が半径方向に延びるように耐熱性樹脂材により一体成形されている。これらのエンジン結合部36は、ボア部8の外壁から半径方向外方に突出しており、上記の締結ボルト等の締結部材が挿通する挿通孔36aが形成されている。
【0032】
また、スロットルボディ6のボア部8の側方で、且つギヤボックス部35の図示下方には、モータ1を固定するモータ固定部37が耐熱性樹脂材により一体成形されている。このモータ固定部37は、内部にモータ1を収容保持する有底筒状のモータケース52、このモータケース52の開口側を閉塞するモータカバー53、およびモータ1の耐振性を向上させるための防振材料54、55等を有している。ここで、モータカバー53は、鉄系の金属材により一体的に形成されている。
【0033】
なお、スロットルボディ6の第1、第2軸受部31、32、ボア部8、軸受保持部33、ギヤボックス部35、エンジン結合部36およびモータ固定部37(モータケース52)等の第1樹脂成形品(第1樹脂成形部)51を樹脂一体成形するための耐熱性樹脂材(第1樹脂材)には、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21と同様に、例えばポリフェニレンスルフィド(PPS)またはガラス繊維で補強したポリブチレンテレフタレート(PBT)等の熱可塑性樹脂が使用されている。なお、第1樹脂成形部51を樹脂一体成形する耐熱性樹脂材に、例えばフッ素樹脂(PTTE,FEP,ETFE,PUDF,PCTEF)等の潤滑材を配合しても良い。また、防振材料54、55は、スロットルボディ6の耐熱性樹脂材に一体化が可能で、且つ弾性変形が可能な耐熱性弾性材よりなる。
【0034】
[第1実施形態の製造方法]
次に、本実施形態のスロットルボディ6、スロットルバルブ2およびその軸状部5の製造方法を図1および図2に基づいて簡単に説明する。ここで、図2はスロットルボディ6、スロットルバルブ2およびその軸状部5の成形方法を示した図である。
【0035】
先ず、例えば吸気通路を形成する抜き型、第1、第2シャフト貫通穴41、42を形成する抜き型を含む樹脂成形型によって形成されるキャビティ内に、加熱されて溶融状態の耐熱性樹脂材(例えばPPSまたはPBT等の第1樹脂材)を1つまたは2つ以上のゲートから注入し、樹脂成形型のキャビティ内に耐熱性樹脂材を充填する。そして、樹脂成形型内に充填された耐熱性樹脂材を取り出し、冷却して硬化(固化)させると、あるいは樹脂成形型内で耐熱性樹脂材を冷却して硬化(固化)させると、ボア部8、第1、第2軸受部31、32、軸受保持部33、ギヤボックス部35、エンジン結合部36およびモータ固定部37を有する第1樹脂成形部51が樹脂モールド成形される。
【0036】
次に、図示右側からボールベアリング9の外輪の外周をスロットルボディ6の軸受保持部33の内周に熱圧入して、スロットルボディ6の軸受保持部33の内周にボールベアリング9を取り付ける。次に、スロットルボディ6の軸受保持部33に一体化したボールベアリング9の内輪の内周に補強材22の第2被支持部の外周が嵌合するように、補強材22をボールベアリング9の内周に圧入固定することにより、スロットルボディ6にボールベアリング9および補強材22を組み付ける。
【0037】
次に、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21を形成する抜き型を含む樹脂成形型によって形成されるキャビティ内に、ボールベアリング9、スロットルボディ6および補強材22を入れた後に、加熱されて溶融状態の耐熱性樹脂材(例えばPPSまたはPBT等の第2樹脂材)を、成形型として使用されるスロットルボディ6の第1、第2シャフト貫通穴41、42およびボア部8内にボア部8の軸方向に設けられたゲート、あるいはゲートとして使用される第1シャフト貫通穴41または第2シャフト貫通穴42から注入する。
【0038】
このとき、樹脂成形型の抜き型とスロットルボディ6および補強材22との隙間内に、溶融状態の耐熱性樹脂材が流し込まれて充填される。そして、樹脂成形型のキャビティ内より第2樹脂成形品を取り出し、冷却して硬化(固化)させると、あるいは樹脂成形型内で耐熱性樹脂材を冷却して硬化(固化)させると、予め樹脂成形されたスロットルボディ6のボア部8内に、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21が樹脂モールド成形される。このとき、金属製の補強材22は、スロットルバルブ2の軸状部5の樹脂成形部21にインサート成形される(図2参照)。
【0039】
そして、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21の成形収縮により、スロットルボディ6の第1、第2軸受部31、32の内周と軸状部5の樹脂成形部21の第1、第2被支持部の外周との間に所定のクリアランスが形成され、また、スロットルボディ6のボア部8の内周とスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の外周との間に所定のクリアランスが形成されるため、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21が、スロットルボディ6の第1、第2軸受部31、32およびボールベアリング9に回転自在に支持されることになる(図2参照)。次に、スロットルボディ6のモータケース52内にモータ1を取り付ける。次に、モータカバー53をモータケース52の開口側に取り付ける。
【0040】
[第1実施形態の作用]
次に、本実施形態のスロットル制御装置の作用を図1に基づいて簡単に説明する。
【0041】
運転者がアクセルペダルを踏み込むと、アクセル開度センサよりアクセル開度信号がECUに入力される。そして、ECUによってスロットルバルブ2が所定の開度となるようにモータ1が通電されて、モータ1の出力軸12が回転する。そして、出力軸12が回転することによりピニオンギヤ13が回転して中間減速ギヤ14の大径ギヤ14aに回転出力が伝達される。そして、大径ギヤ14aの回転に伴って小径ギヤ14bが支持軸16を中心にして回転すると、小径ギヤ14bと噛み合う減速ギヤ15aを有する回転体15が回転する。これにより、回転体15がスロットルバルブ2の軸状部5を中心にして回転するので、軸状部5が所定の回転角度だけ回転し、スロットルボディ6のボア部8内、すなわち、エンジンへの吸気通路内においてスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4が所定の回転角度に保持される。
【0042】
[第1実施形態の効果]
以上のように、本実施形態のスロットル制御装置においては、予め製造したスロットルボディ6のボア部8内に、溶融状態の第2樹脂材(溶融樹脂)を注入して、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5を樹脂モールド成形し、且つ軸状部5の樹脂成形部21内に補強材22をインサート成形することにより、固定用ボルトまたは締結用ネジ等のスクリューを廃止することができるので、スロットルボディ6のボア部8内へのスクリューの脱落を防止することができる。また、軸状部5への第1、第2板状部3、4の組み立てを廃止することができるので、耐久性に優れ、部品点数および組立工数を削減することができ、低コスト化を図ることができる。
【0043】
また、スロットルボディ6のボア部8の内部にスロットルバルブ2を樹脂成形した後に、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5が成形収縮するため、スロットルボディ6のボア部8とスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5との間にクリアランスを確保することができる。また、スロットルバルブ2の軸状部5の補強材22の図示左端部を、すなわち、樹脂材ではなく金属材を軸状部5の外周面に露出させることによって、スロットルボディ6のボア部8の第1軸受部31(第1シャフト貫通穴41)の内周に回転自在に支持される、スロットルバルブ2の軸状部5の第1被支持部の摩耗を低減することができる。このため、従来では必要であったドライベアリングを廃止することができるので、ボア部8へのドライベアリングの組み立てを廃止することができる。これにより、部品点数および組立工数を削減することができ、低コスト化を図ることができる。また、スロットルバルブ2の軸状部5の外周面に補強材22の径大部を露出させることにより、スロットルバルブ2の軸状部5の補強材22の図示右端部に設けられた減速ギヤ固定部25にて回転体15とのかしめ固定が可能となる。
【0044】
また、樹脂モールド成形時に、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4を、スロットルボディ6のボア部8の内周面に沿って樹脂成形することにより、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の外周とスロットルボディ6のボア部8の内周との形状が略同一形状になるため、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の外周形状およびスロットルボディ6のボア部8の内周形状が完全な円形状(真円形状)とならなくても、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4がスロットルボディ6のボア部8内において全閉位置に位置する際の気密性(スロットルバルブ2の全閉状態でのシール性)を充分に確保することができる。
【0045】
また、スロットルバルブ2を樹脂一体成形する耐熱性樹脂である第2樹脂材を、スロットルボディ6の第1樹脂成形部51を樹脂一体成形する耐熱性樹脂である第1樹脂材に比べて吸水による寸法変化率を小さくしている。例えばガラス繊維の配合率を第1樹脂材よりも20%〜40%程度多くしたPBTを採用したことにより、スロットルボディ6のボア部8とスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5とのかじりを防止することができ、且つスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4がスロットルボディ6のボア部8内において全閉位置に位置する際の気密性を充分に確保することができる。
【0046】
また、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4と軸状部5とを第2樹脂材で一体成形することにより、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4が軸状部5に対してずれる現象がなくなり、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4とスロットルボディ6のボア部8とのかじりが生じ難くなる。これにより、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4がスロットルボディ6のボア部8内において全閉位置から動かされる際に、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4がボア部8の内壁面に干渉することなく、スムーズな動作を確保できるので、スロットルバルブ2の制御性を向上することができる。
【0047】
また、ボア部8を有するスロットルボディ6を樹脂一体成形する耐熱性樹脂である第1樹脂材、あるいは軸状部5および第1、第2板状部3、4を有するスロットルバルブ2を樹脂一体成形する耐熱性樹脂である第2樹脂材に、フッ素樹脂を主成分とする潤滑材を配合することにより、スロットルバルブ2の表面およびその周辺のスロットルボディ6のボア部8の内壁面に吸入空気中の水分が氷結する現象(アイシング)を防止できる。また、スロットルバルブ2の表面およびその周辺のスロットルボディ6のボア部8の内壁面に燃料等の酸化物や炭化物(デポジット)の堆積を防止できる。それによって、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4がスロットルボディ6のボア部8内において全閉位置から動かされる際に、スロットルバルブ2がデポジットやアイシングに邪魔されることなく、スムーズな動作を確保できるので、スロットルバルブ2の制御性を向上することができる。
【0048】
したがって、減速装置を介してモータ1の回転出力を安定してスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5に伝えることができるので、スロットルバルブ2の開度が目標開度となり、エンジンの吸入空気量が所望の値となる。したがって、スロットル制御装置によるスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の開度の制御性を向上することができるので、アクセルペダルの踏込量に対応したエンジン回転速度を得ることができる。
【0049】
また、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4と軸状部5とを第2樹脂材で一体成形することにより、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4と軸状部5との組み立てずれを防止することができる。これにより、スロットルバルブ2の軸状部5の補強材22の図示右端部に設けられた減速ギヤ固定部25にかしめ固定される回転体15の円筒状部分の内周に、スロットルポジションセンサの外周面と対向するように永久磁石を接着剤等を用いて固定するものの場合、スロットルポジションセンサによってスロットルバルブ2の回転角度(スロットル開度)を精度良く検出することができる。
【0050】
[第2実施形態]
図3は本発明の第2実施形態を示すもので、スロットルボディのエンジン結合部を示した図である。
【0051】
本実施形態では、耐熱性樹脂材よりなるスロットルボディ6の第1樹脂成形部51と金属板よりなる複数のエンジン結合部36と略円筒形状の防振材料55とを別体で設け、エンジンのインテークマニホールドの結合端面に取り付けるようにしている。なお、スロットルボディ6のボア部8内には、エンジンのインテークマニホールド内の吸気通路に連通する吸気通路30が形成されている。
【0052】
本実施形態のスロットルバルブ2の軸状部5は、耐熱性樹脂材よりなる円筒形状の樹脂成形部21内に、鉄系の金属材よりなる補強材22をインサート成形している。なお、樹脂成形部21は、図示左端部まで外周面に露出するように補強材22の径小部の外周に樹脂一体成形されている。このため、樹脂成形部21の両端部には、スロットルボディ6の第1、第2軸受部31、32の内周に回転自在に支持される第1、第2被支持部が設けられる。また、補強材22は、樹脂成形部21の軸心を軸方向に貫通する径小部、およびこの径小部よりも図示右端側に設けられて、径小部よりも外径の大きい径大部を有している。
【0053】
そして、径小部の図示左端面は、スロットルバルブ2の軸状部5の図示左端面で露出しており、また、径大部の表面は、スロットルバルブ2の軸状部5の外周面まで露出している。また、径大部には、ボールベアリング9を介してスロットルボディ6に回転自在に支持される第2被支持部が設けられ、また、径大部の図示右側端面には、回転体15の減速ギヤ15aをかしめにより固定する減速ギヤ固定部25が設けられている。なお、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21を、スロットルボディ6のボア部8内でモールド成形する際に、第1シャフト貫通穴41を、加熱されて溶融状態の耐熱性樹脂材(例えばPPSまたはPBT等の第2樹脂材)を注入するためのゲートとして使用することができる。
【0054】
[第3実施形態]
図4および図5は本発明の第3実施形態を示すもので、図4はスロットルボディのボア部とモータ固定部を示した図で、図5はスロットルバルブを示した図である。
【0055】
本実施形態では、スロットルバルブ2の軸状部5の樹脂成形部21の樹脂成形時に、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4が全閉位置に位置するように樹脂モールド成形される。これにより、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の外周形状が、スロットルボディ6のボア部8の内周面形状と略同一の形状となり、樹脂成形後のスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の成形収縮によって、スロットルボディ6のボア部8とスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5との間にクリアランスを確保することができる。
【0056】
また、スロットルボディ6のボア部8の外壁面(図示右側壁面)の側方には、スロットルボディ6のボア部8の外周とギヤボックス部35またはモータ固定部37(モータケース52)とを連結する接続部61を補強するための補強リブ62が第1樹脂材で一体成形されている。そして、その補強リブ62は、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の全閉位置を避けるように設けられ、且つスロットルボディ6のボア部8よりも肉厚が薄くなるように設けられている。そして、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の全閉位置のボア部8の外壁面には、ボア部8のその他の箇所よりも肉厚が薄くなるように略円形状の溝部63が設けられている。これらの補強リブ62および溝部63により、スロットルボディ6のボア部8のソリを抑制することができるので、スロットルボディ6のボア部8の内径寸法精度を向上できる。したがって、スロットルボディ6のボア部8とスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4とのかじりを防止することができる。さらに、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4がスロットルボディ6のボア部8内において全閉位置に位置する際の気密性を充分に確保することができる。
【0057】
また、本実施形態では、図5に示したように、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の、上記の第1、第2軸受部31、32近傍および第1、第2シャフト貫通穴41、42近傍に、軸方向に対して略直交する方向に直線部または平面部26、27を設けている。また、スロットルボディ6のボア部8の第1、第2軸受部31、32近傍および第1、第2シャフト貫通穴41、42近傍に、軸方向に対して略直交する方向に直線部または平面部(図示せず)を設けている。これにより、スロットルボディ6のボア部8とスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4とのかじりを防止することができる。
【0058】
また、本実施形態では、図4および図5に示したように、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4の片端面または両端面に、整流リブ29を設けたことにより、その整流リブ29によってスロットルボディ6のボア部8内の吸気通路30を流れる吸入空気を整流する整流機能と、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4に金属材等の補強材をインサート成形しなくても、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4を補強する補強機能とを兼ねることができる。
【0059】
[変形例]
本実施形態では、本発明をモータ1によりスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5を回転駆動するようにしたスロットル制御装置に適用した例を説明したが、本発明をアクセルペダルの踏み込み量をワイヤーケーブルやアクセルレバーを介して機械的にスロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5に伝えて、スロットルバルブ2を作動させるようにしたスロットル制御装置に適用しても良い。
【0060】
本実施形態では、スロットルボディ6を構成する第1樹脂成形部51を耐熱性樹脂(第1樹脂材)により一体成形しているが、スロットルボディ6を金属材またはアルミニウムダイカストにより一体的に形成しても良い。また、本実施形態では、スロットルバルブ2の第1、第2板状部3、4および軸状部5の樹脂成形部21を耐熱性樹脂(第2樹脂材)により一体成形し、減速ギヤ15aを有する回転体(バルブギヤ)15を別体部品で設けているが、減速ギヤ15aを有する回転体15を樹脂材により成形することで、スロットルバルブ2の軸状部5の樹脂成形部21に樹脂一体成形しても良い。
【0061】
本実施形態では、スロットルボディ6の円管状ボア部8を、一重管構造としているが、スロットルボディ6の円管状ボア部8を、二重管以上の多重管構造としても良い。例えばスロットルボディ6の円管状ボア部8を、円管形状のボア外管内に円管形状のボア内管を配置し、且つボア外管の軸心に対してボア内管の軸心を天地方向の天側に偏心させた二重管構造に形成しても良く、また、スロットルボディ6の円管状ボア部8を、円管形状のボア外管内に円管形状のボア内管を配置し、且つボア外管の軸心に対してボア内管の軸心を天地方向の地側に偏心させた二重管構造に形成しても良い。また、ボア外管とボア内管とを同心状に配置しても良い。また、二重管構造とした場合には、ボア外管の内周とボア内管の外周とを繋ぐ隔壁を設けて、ボア外管の内周とボア内管の外周との間に、スロットルバルブ2を収容するボア内管内に水分が浸入しないように、ボア外管内に浸入する水分を塞き止めるトラップ溝を設けて、冬季等の寒冷時のスロットルバルブ2の凍結を防止するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関のスロットル制御装置の全体構成を示した断面図である(第1実施形態)。
【図2】スロットルボディ、スロットルバルブおよびその軸状部の成形方法を示した説明図である(第1実施形態)。
【図3】スロットルボディのエンジン結合部を示した断面図である(第2実施形態)。
【図4】スロットルボディのボア部とモータ固定部を示した断面図である(第3実施形態)。
【図5】スロットルバルブを示した断面図である(第3実施形態)。
【符号の説明】
1 モータ
2 スロットルバルブ
3 スロットルバルブの第1板状部
4 スロットルバルブの第2板状部
5 スロットルバルブの軸状部(バルブシャフト、シャフト部)
6 スロットルボディ
7 センサカバー
8 ボア部
9 ボールベアリング(軸受部品)
21 スロットルバルブの軸状部の樹脂成形部
22 スロットルバルブの軸状部の補強材
25 減速ギヤ固定部
26 平面部
27 平面部
29 整流リブ
31 第1軸受部
32 第2軸受部
33 軸受保持部
35 ギヤボックス部
36 エンジン結合部
37 モータ固定部
41 第1シャフト貫通穴(第1貫通穴)
42 第2シャフト貫通穴(第2貫通穴)
51 スロットルボディの第1樹脂成形部
62 補強リブ

Claims (11)

  1. 内部を吸入空気が流れる一重管または二重管以上の管状ボア部、および軸受部品を保持する筒状軸受保持部を有し、第1樹脂材または金属材よりなるスロットルボディと、
    前記ボア部に回転自在に支持される軸状部、およびこの軸状部の外周に保持された板状部を有し、第2樹脂材よりなるスロットルバルブと、
    このスロットルバルブの軸状部または板状部に一体的に設けられて、前記軸状部を補強するための補強材と
    を備えたスロットル制御装置の製造方法において、
    先ず、予め前記スロットルボディを製造する第1工程と、
    次に、前記スロットルボディのボア部内に、溶融状態の前記第2樹脂材を注入して、前記スロットルバルブの板状部および軸状部を樹脂モールド成形する第2工程と
    を備えたことを特徴とするスロットル制御装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載のスロットル制御装置の製造方法において、
    前記樹脂モールド成形時に、前記スロットルバルブの板状部を、前記スロットルボディのボア部の内周面に沿って樹脂成形することを特徴とするスロットル制御装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスロットル制御装置の製造方法において、
    前記スロットルボディのボア部には、前記スロットルバルブの軸状部の両端部をそれぞれ回転自在に支持すると共に、前記軸状部の両端部がそれぞれ貫通する2つの第1、第2シャフト貫通穴が設けられ、
    前記第1、第2シャフト貫通穴のいずれか少なくとも一方のシャフト貫通穴を、前記樹脂モールド成形時に前記第2樹脂材を注入するためのゲートとして使用することを特徴とするスロットル制御装置の製造方法。
  4. 内部を吸入空気が流れる一重管または二重管以上の管状ボア部、および軸受部品を保持する筒状軸受保持部を有し、第1樹脂材よりなるスロットルボディと、前記ボア部に回転自在に支持される軸状部、およびこの軸状部の外周に保持された板状部を有し、第2樹脂材よりなるスロットルバルブと、
    このスロットルバルブの軸状部または板状部に一体的に設けられて、前記軸状部を補強するための補強材と
    を備えたスロットル制御装置の製造方法において、
    先ず、予め前記スロットルバルブを製造する第1工程と、
    次に、前記スロットルバルブの外周に、溶融状態の前記第1樹脂材を注入して、前記スロットルボディのボア部を樹脂モールド成形する第2工程と
    を備えたことを特徴とするスロットル制御装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載のスロットル制御装置の製造方法において、
    前記樹脂モールド成形時に、前記スロットルボディのボア部を、前記スロットルバルブの板状部の外周部に沿って樹脂成形することを特徴とするスロットル制御装置の製造方法。
  6. 内部を吸入空気が流れる管状ボア部を有し、第1樹脂材よりなるスロットルボディと、
    前記ボア部に回転自在に支持される軸状部、およびこの軸状部の外周に保持された板状部を有し、第2樹脂材よりなるスロットルバルブと、
    このスロットルバルブの軸状部に一体的に設けられて、前記軸状部を補強するための補強材と
    を備え、
    前記第1樹脂材または前記第2樹脂材は、フッ素樹脂を主成分とする潤滑材を含有することを特徴とするスロットル制御装置。
  7. 内部を吸入空気が流れる管状ボア部を有し、第1樹脂材よりなるスロットルボディと、
    前記ボア部に回転自在に支持される軸状部、およびこの軸状部の外周に保持された板状部を有し、第2樹脂材よりなるスロットルバルブと、
    このスロットルバルブの軸状部に一体的に設けられて、前記軸状部を補強するための補強材と
    を備え、
    前記スロットルボディのボア部には、前記スロットルバルブの軸状部の両端部をそれぞれ回転自在に支持すると共に、前記軸状部の両端部がそれぞれ貫通する2つの第1、第2貫通穴が設けられ、
    前記スロットルバルブの板状部の前記第1、第2貫通穴近傍には、軸方向に対して略直交する方向に直線部または平面部を有し、あるいは前記ボア部の前記第1、第2貫通穴近傍には、軸方向に対して略直交する方向に直線部または平面部を有していることを特徴とするスロットル制御装置。
  8. 内部を吸入空気が流れる管状ボア部を有し、第1樹脂材よりなるスロットルボディと、
    前記ボア部に回転自在に支持される軸状部、およびこの軸状部の外周に保持された板状部を有し、第2樹脂材よりなるスロットルバルブと、
    このスロットルバルブの軸状部に一体的に設けられて、前記軸状部を補強するための補強材と
    を備え、
    前記第2樹脂材は、前記第1樹脂材に比べて吸水による寸法変化率が小さいことを特徴とするスロットル制御装置。
  9. 請求項6ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載のスロットル制御装置にいて、
    前記スロットルボディのボア部には、前記スロットルバルブの軸状部の両端部をそれぞれ回転自在に支持すると共に、前記軸状部の両端部がそれぞれ貫通する2つの第1、第2貫通穴が設けられ、
    前記補強材は、前記第1貫通穴または前記第2貫通穴の近傍の少なくとも一端部で、前記軸状部の外周面に露出していることを特徴とするスロットル制御装置。
  10. 請求項6ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載のスロットル制御装置にいて、
    回転出力を発生するモータと、このモータの回転速度を減速する減速装置とを備え、
    前記スロットルボディは、前記モータまたは前記減速装置を収容するギヤボックス部、前記ボア部の外周と前記ギヤボックスとを連結する接続部、およびこの接続部を補強するための補強リブを、前記ボア部の側方に有しており、
    前記補強リブは、前記ボア部よりも肉厚が薄くなるように設けられていることを特徴とするスロットル制御装置。
  11. 請求項6ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載のスロットル制御装置にいて、
    前記スロットルバルブの板状部は、前記スロットルボディのボア部内を流れる吸入空気を整流するための整流リブを有していることを特徴とするスロットル制御装置。
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