JP2004092471A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】EGR制御とVNT制御との安定性を確保でき、且つ加速性及び排ガス特性を向上できること。
【解決手段】ECU8は、エンジン1の運転状態(過渡状態と定常状態)を判定する運転状態判定手段8aと、VNT2のF/B制御に対するF/Bゲインを算出するゲイン算出手段8bとを有している。このゲイン算出手段8bは、過渡時(特に加速時)には、加速性を優先してVNT2の応答が速くなる様に、大きなF/Bゲインを算出し、定常時は、EGR制御とVNT制御との安定性を優先してVNT2の応答を加速時より十分に遅くなる様に、小さなF/Bゲインを算出する。その結果、加速時等の過渡時には、VNT2の応答が速くなり、過給力が高まることで加速性が向上する。また、定常時には、加速時と比較してVNT2の応答が遅くなるため、排圧の急激な変動が無く、EGR制御との干渉を防止できるので、排ガス特性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】ECU8は、エンジン1の運転状態(過渡状態と定常状態)を判定する運転状態判定手段8aと、VNT2のF/B制御に対するF/Bゲインを算出するゲイン算出手段8bとを有している。このゲイン算出手段8bは、過渡時(特に加速時)には、加速性を優先してVNT2の応答が速くなる様に、大きなF/Bゲインを算出し、定常時は、EGR制御とVNT制御との安定性を優先してVNT2の応答を加速時より十分に遅くなる様に、小さなF/Bゲインを算出する。その結果、加速時等の過渡時には、VNT2の応答が速くなり、過給力が高まることで加速性が向上する。また、定常時には、加速時と比較してVNT2の応答が遅くなるため、排圧の急激な変動が無く、EGR制御との干渉を防止できるので、排ガス特性が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、過給圧とEGR量の双方を制御する内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、可変容量型の過給機(VNTと呼ぶ)を有するエンジンにおいて、排気ガスの一部を吸気系に戻すEGRを実施するものが知られている。
VNTは、翼開度(絞り量)に応じて過給圧を可変するもので、例えば過給圧センサで検出される実際の過給圧が目標過給圧に収束する様に翼開度をフィードバック(F/B)制御するものが知られている。
EGRは、EGR通路の開口割合を調節するEGRバルブを有し、例えばエアフロメータにて計測される実際の吸入空気量が目標吸入空気量に収束する様に、EGRバルブの開度をF/B制御するものが知られている。
【0003】
ここで、EGRの制御は、排気側と吸気側との圧力差を利用して行われるため、EGRバルブの開度が一定であっても、過給圧の変動に伴ってEGR量が変化し、目標値からずれてしまう。これに対し、EGR量を目標値に合わせ込もうとしてEGRバルブが反応すると、VNTの制御量(例えば過給圧)に影響が生じてしまう。この様に、VNTとEGRの両方を制御した場合、双方の制御量が影響し合うため、VNTとEGRの両方を安定して制御することが困難である。
このため、従来では、VNTの過給圧F/B制御を行う場合は、EGR制御を実施していない領域に限られ、一方、EGRの制御領域でVNTを制御する場合は、エンジンの運転条件毎に最適な過給圧を確保できる様、予め設定された絞り量に翼開度を操作するオープン制御が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、VNTをオープン制御した場合、機差や経年変化等によって過給機の翼開度にバラツキが生じると、目標過給圧への収束性が悪化する。
また、エンジンの運転状態が変化する過渡時等に目標過給圧が急激に変化した場合には、吸気圧センサで検出される実過給圧が目標過給圧に素早く到達できないため、十分な加速性と排ガス特性を得られないという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、EGR制御とVNT制御との安定性を確保でき、且つ加速性及び排ガス特性を向上できる内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
本発明は、過給機の翼開度及びEGR装置のバルブ開度を制御する内燃機関の制御装置であって、実際の吸入空気量と目標吸入空気量との偏差に応じてEGR装置のバルブ開度をフィードバック制御するEGR制御手段と、実際の過給圧と目標過給圧との偏差に応じて過給機の翼開度をフィードバック制御する過給機制御手段と、内燃機関の運転状態が過渡状態か定常状態かを判定する運転状態判定手段とを備え、過給機制御手段は、内燃機関の運転状態が過渡状態と判定された場合と定常状態と判定された場合とで、それぞれの運転状態に応じたフィードバックゲインを使用することを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、内燃機関の運転状態が過渡状態の時(特に加速時)は、加速性を優先して、VNTの応答を速くするフィードバックゲインを使用し、定常状態の時は、EGR制御とVNT制御との安定性を優先して、VNTの応答を加速時より遅くするフィードバックゲインを使用することができる。
これにより、加速時の加速性が向上し、且つ定常時には制御の安定性が確保されて排ガス特性が向上する。
【0007】
(請求項2の発明)
請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
過給機制御手段は、内燃機関の運転状態に応じたフィードバックゲインを算出するゲイン算出手段を有し、その算出されるフィードバックゲインは、過渡状態の時より定常状態の時の方が小さい値であることを特徴とする。
これにより、加速時等の過渡時には、VNTの応答が速くなり、過給力が高まることで加速性が向上する。また、定常時にはVNTの応答が遅くなるため、排圧の急激な変動が無く、EGR制御との干渉を防止できる。
【0008】
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
運転状態判定手段は、実際の過給圧と目標過給圧との偏差が所定値以上の時に過渡状態と判定することを特徴とする。
フィードバック制御量は、目標値との偏差によって決定されるため、その偏差の大きさによって過渡状態か定常状態かを判定することができる。
【0009】
(請求項4の発明)
請求項3に記載した内燃機関の制御装置において、
運転状態判定手段にて使用される所定値は、過給機及び吸気圧センサの機差や経年変化等により生じる過給圧のバラツキ量を考慮して決定されることを特徴とする。
過給機や吸気圧センサのバラツキにより生じる目標値との偏差以内に判定値(所定値)を設定すると、上記バラツキによる目標値とのずれを解消できなくなり、制御性が悪化する。そのため、バラツキ量に応じて判定値をスライドさせることにより、誤った判定を行う可能性を除去できる。
【0010】
(請求項5の発明)
請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
運転状態判定手段は、目標過給圧の変化量が所定値以上の時に過渡状態と判定することを特徴とする。
この場合、目標過給圧の変化量だけで運転状態を判定できるので、判定ロジックを簡易化できる。
【0011】
また、実過給圧(吸気圧センサの検出値)と目標過給圧との偏差によって運転状態を判定すると、吸気圧センサに入り込むノイズ等により実過給圧と目標過給圧との偏差が振動した時に、フィードバック制御の切替えが煩雑に行われる可能性がある。これに対し、目標過給圧の変化量だけで運転状態を判定すれば、フィードバック制御の切替えが煩雑に行われることを防止できる。
【0012】
(請求項6の発明)
請求項2に記載した内燃機関の制御装置において、
ゲイン算出手段は、内燃機関の回転数や噴射量等の運転条件に応じてベースゲインを算出するベースゲイン算出手段と、内燃機関の運転状態(過渡状態と定常状態)に応じてモードゲインを算出するモードゲイン算出手段とを有し、ベースゲインをモードゲインで補正してフィードバックゲインを算出することを特徴とする。
この場合、内燃機関の運転状態(過渡状態と定常状態)に係わらず、回転数や噴射量等の運転条件に応じてベースゲインを求めているので、ゲインを設定する際の適合工数を大幅に低減でき、且つメモリ容量を低減できる効果がある。
【0013】
(請求項7の発明)
請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
吸入空気量に相関するパラメータとは、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つであることを特徴とする。
【0014】
(請求項8の発明)
請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
過給圧に相関するパラメータとは、吸入空気量、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は内燃機関の制御系統を示す制御概略図である。
本実施例の内燃機関(エンジン1と呼ぶ)は、可変容量型の過給機(VNT2と呼ぶ)とEGR装置(下述する)とを備える。
エンジン1には、図1に示す様に、シリンダヘッドにインジェクタ3が取り付けられ、図示しないコモンレールに蓄圧された高圧燃料がインジェクタ3から燃焼室1aに噴射される。
【0016】
VNT2は、エンジン1の排気通路4に設けられる排気タービン2Aと、吸気通路5に設けられるコンプレッサ2Bとで構成され、翼開度(絞り量)に応じて過給圧を可変する。
EGR装置は、排気通路4から吸気通路5に排気ガスの一部(EGRガス)を戻すための装置であり、排気通路4と吸気通路5とを連通するEGR通路6と、このEGR通路6の開口割合を調節するEGRバルブ7とを有し、このEGRバルブ7の開度に応じて排気通路4から吸気通路5に還流する排気ガス量(EGR量)を可変する。
【0017】
EGR通路6は、排気タービン2Aより上流側で排気通路4に接続され、コンプレッサ2Bより下流側で吸気通路5に接続されている。
EGRバルブ7は、例えばソレノイドを内蔵するリニア電磁弁であり、ECU8より出力されるバルブリフト指令値に応じてリフトすることにより、EGR通路6の開口割合を調節する。このEGRバルブ7には、バルブリフト量(EGR操作量)を検出するリフト量センサが取り付けられ、検出したバルブリフト量を電気信号に変換してECU8に出力する。
【0018】
吸気通路5には、最上流部に吸入空気を濾過するエアクリーナ(図示しない)が設置され、コンプレッサ2Bの上流側に吸入空気量を計測するエアフロメータ9が設けられている。また、コンプレッサ2Bの下流側には、吸気スロットル10が配置され、更に吸気スロットル10の下流側には、吸気通路5内の吸気圧を検出する吸気圧センサ11が設けられている。なお、吸気圧センサ11は、吸気スロットル10の上流に配置しても良い。
【0019】
上記のエアフロメータ9及び吸気圧センサ11で検出される各情報は、それぞれECU8に出力される。
ECU8は、マイクロコンピュータを主体として構成される電子制御装置であり、図1に示す様に、エンジン1の運転状態(過渡状態と定常状態)を判定する運転状態判定手段8aと、エンジン1の運転状態に応じてVNT2のF/B制御に対するF/Bゲインを算出するゲイン算出手段8b(図3参照)、このゲイン算出手段8bにて算出されたF/Bゲインに基づいてVNT2の翼開度を制御するVNT制御手段8c(過渡時のVNT制御回路と定常時のVNT制御回路)、及びEGR装置のバルブ開度(EGRバルブ7の開度)を制御するEGR制御手段(図示しない)等を有している。
【0020】
次に、本実施例の制御内容について説明する。
図2はVNT2の翼開度を算出するECU8の処理手順を示すフローチャートである。
Step100 …吸気圧センサ11にて検出される実過給圧と目標過給圧とを読み込み、両者の偏差ΔPimを算出する。なお、目標過給圧は、エンジン1の運転条件(例えば回転数Ne と噴射量Q)に応じて、予めマップ8d(図1参照)に記憶されている。
【0021】
Step200 …エンジン1の運転条件からVNT2のベース翼開度VNTbase を読み込む。このベース翼開度VNTbase は、予め回転数Ne 及び噴射量Qに適合して定められ、マップ8e(図1参照)に記憶されている。
Step300 …運転状態判定手段8aにてエンジン1の運転状態を判定する。ここでは、Step100 で算出した偏差ΔPimの絶対値を判定値(所定値)と比較して判定する。なお、図中にも示す様に、判定値にヒステリシスを持たせることにより、F/B制御の切替えが煩雑に行われることを防止でき、制御の安定性を図ることができる。
【0022】
Step400 (Step300 で定常状態と判定された時)…ゲイン算出手段8bにて定常時のF/BゲインKpを算出する。ここでは、図3に示す様に、エンジン1の運転条件(例えば回転数Ne と噴射量Q)に応じて求められるベースゲインKp base を定常時のモードゲインK nor で補正してF/BゲインKpを算出する。
ベースゲインKp base は、運転状態(過渡状態と定常状態)に係わらず共通であり、予め回転数Ne と噴射量Qとに適合して定められ、ベースゲイン算出マップ8fに記憶されている。
定常時のモードゲインK nor は、ΔPimに適合して定められ、モードゲイン算出マップ8gに記憶されている。
【0023】
Step500 (Step300 で過渡状態と判定された時)…過渡時のF/BゲインKp accを算出する。ここでは、定常時の場合(Step400 )と同様に、ベースゲインKpbase を過渡時のモードゲインK acc で補正してF/BゲインKpを算出する。
過渡時のモードゲインK acc は、ΔPimに適合して定められ、モードゲイン算出マップ8hに記憶されている。ここで、過渡時のモードゲインK acc は、定常時のモードゲインK nor の2.5倍以上が適当である。
Step600 …Step400 またはStep500 で算出したF/BゲインKpを基にF/B量を算出する。
Step700 …VNT2の翼開度を算出する。ここでは、エンジン1の運転条件毎に設定されたベース翼開度VNTbase にStep600 で算出したF/B量を加算してVNT2の翼開度を求める。
【0024】
(本実施例の効果)
本実施例では、エンジン1の運転状態が過渡状態の時と定常状態の時とで異なるF/Bゲインを用いてVNT2の翼開度をF/B制御している。具体的には、過渡時(特に加速時)には、加速性を優先してVNT2の応答が速くなる様に、大きなF/Bゲインを使用し、定常時は、EGR制御とVNT制御との安定性を優先してVNT2の応答を加速時より遅くなる様に、小さなF/Bゲインを使用している。その結果、加速時等の過渡時には、VNT2の応答が速くなり、過給力が高まることで加速性が向上する。また、定常時には、加速時と比較してVNT2の応答が遅くなるため、排圧の急激な変動が無く、EGR制御との干渉を防止できるので、排ガス特性が向上する。
【0025】
実施例に記載したゲイン算出手段8bでは、エンジン1の運転条件毎に設定されるベースゲインと、エンジン1の運転状態(定常状態と過渡状態)に応じて設定されるモードゲインとでF/Bゲインを算出しているので、定常時と過渡時とで、それぞれエンジン1の運転条件毎にF/Bゲインを適合させてマップに記憶させる場合と比較して、ゲインを設定する際の適合工数を大幅に低減でき、且つメモリ容量を低減できる効果がある。
【0026】
(変形例)
上記の実施例では、F/Bゲインとして1つの操作量についてのみ記載したが、例えばPID・F/Bを行う場合には、P項、I項、D項それぞれの量に対しても同様にゲインを算出してF/B量を決定しても良い。
上述した運転状態判定手段8aでは、実過給圧と目標過給圧との偏差ΔPimを判定値と比較して運転状態を判定しているが、ΔPim以外にも、アクセル信号や目標過給圧の変化量及び方向などを用いて判定することも可能である。
【0027】
また、運転状態判定手段8aにて使用される判定値(所定値)は、VNT2及び吸気圧センサ11の機差や経年変化等により生じる過給圧のバラツキ量を考慮して決定しても良い。すなわち、VNT2や吸気圧センサ11のバラツキにより生じる目標値との偏差以内に判定値(所定値)を設定すると、上記バラツキによる目標値とのずれを解消できなくなり、制御性が悪化する。そのため、バラツキ量に応じて判定値をスライドさせることより、誤った判定を行う可能性を除去できる。
上記の実施例では、VNT2を過給圧に基づいてF/B制御しているが、過給圧以外にも、過給圧に相関する吸入空気量、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つを使用することも可能である。
【0028】
上述したゲイン算出手段8bでは、図3に示す様に、エンジン1の運転条件毎に設定されるベースゲインを記憶したマップ8fと、エンジン1の運転状態(定常状態と過渡状態)に応じて設定されるモードゲインを記憶したマップ8g、8hとを使用しているが、例えば図4に示す様に、定常時と過渡時とで、それぞれエンジン1の運転条件(回転数Ne と噴射量Q)に適合して求めたF/Bゲインをマップ8i、8jに記憶させ、運転状態に応じてマップ8i、8jを切替えても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの制御系統を示す制御概略図である。
【図2】ECUの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】F/Bゲインの算出方法を示す説明図である。
【図4】F/Bゲインの別の算出方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
2 VNT(可変容量型の過給機)
5 吸気通路
6 EGR通路(EGR装置)
7 EGRバルブ(EGR装置)
8 ECU(制御装置)
8a 運転状態判定手段
8c VNT制御手段(過給機制御手段)
8e ベースゲイン算出マップ(ベースゲイン算出手段)
8f 定常時のモードゲイン算出マップ(モードゲイン算出手段)
8g 過渡時のモードゲイン算出マップ(モードゲイン算出手段)
9 エアフロメータ(空気量計測手段)
11 吸気圧センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、過給圧とEGR量の双方を制御する内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、可変容量型の過給機(VNTと呼ぶ)を有するエンジンにおいて、排気ガスの一部を吸気系に戻すEGRを実施するものが知られている。
VNTは、翼開度(絞り量)に応じて過給圧を可変するもので、例えば過給圧センサで検出される実際の過給圧が目標過給圧に収束する様に翼開度をフィードバック(F/B)制御するものが知られている。
EGRは、EGR通路の開口割合を調節するEGRバルブを有し、例えばエアフロメータにて計測される実際の吸入空気量が目標吸入空気量に収束する様に、EGRバルブの開度をF/B制御するものが知られている。
【0003】
ここで、EGRの制御は、排気側と吸気側との圧力差を利用して行われるため、EGRバルブの開度が一定であっても、過給圧の変動に伴ってEGR量が変化し、目標値からずれてしまう。これに対し、EGR量を目標値に合わせ込もうとしてEGRバルブが反応すると、VNTの制御量(例えば過給圧)に影響が生じてしまう。この様に、VNTとEGRの両方を制御した場合、双方の制御量が影響し合うため、VNTとEGRの両方を安定して制御することが困難である。
このため、従来では、VNTの過給圧F/B制御を行う場合は、EGR制御を実施していない領域に限られ、一方、EGRの制御領域でVNTを制御する場合は、エンジンの運転条件毎に最適な過給圧を確保できる様、予め設定された絞り量に翼開度を操作するオープン制御が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、VNTをオープン制御した場合、機差や経年変化等によって過給機の翼開度にバラツキが生じると、目標過給圧への収束性が悪化する。
また、エンジンの運転状態が変化する過渡時等に目標過給圧が急激に変化した場合には、吸気圧センサで検出される実過給圧が目標過給圧に素早く到達できないため、十分な加速性と排ガス特性を得られないという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、EGR制御とVNT制御との安定性を確保でき、且つ加速性及び排ガス特性を向上できる内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
本発明は、過給機の翼開度及びEGR装置のバルブ開度を制御する内燃機関の制御装置であって、実際の吸入空気量と目標吸入空気量との偏差に応じてEGR装置のバルブ開度をフィードバック制御するEGR制御手段と、実際の過給圧と目標過給圧との偏差に応じて過給機の翼開度をフィードバック制御する過給機制御手段と、内燃機関の運転状態が過渡状態か定常状態かを判定する運転状態判定手段とを備え、過給機制御手段は、内燃機関の運転状態が過渡状態と判定された場合と定常状態と判定された場合とで、それぞれの運転状態に応じたフィードバックゲインを使用することを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、内燃機関の運転状態が過渡状態の時(特に加速時)は、加速性を優先して、VNTの応答を速くするフィードバックゲインを使用し、定常状態の時は、EGR制御とVNT制御との安定性を優先して、VNTの応答を加速時より遅くするフィードバックゲインを使用することができる。
これにより、加速時の加速性が向上し、且つ定常時には制御の安定性が確保されて排ガス特性が向上する。
【0007】
(請求項2の発明)
請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
過給機制御手段は、内燃機関の運転状態に応じたフィードバックゲインを算出するゲイン算出手段を有し、その算出されるフィードバックゲインは、過渡状態の時より定常状態の時の方が小さい値であることを特徴とする。
これにより、加速時等の過渡時には、VNTの応答が速くなり、過給力が高まることで加速性が向上する。また、定常時にはVNTの応答が遅くなるため、排圧の急激な変動が無く、EGR制御との干渉を防止できる。
【0008】
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
運転状態判定手段は、実際の過給圧と目標過給圧との偏差が所定値以上の時に過渡状態と判定することを特徴とする。
フィードバック制御量は、目標値との偏差によって決定されるため、その偏差の大きさによって過渡状態か定常状態かを判定することができる。
【0009】
(請求項4の発明)
請求項3に記載した内燃機関の制御装置において、
運転状態判定手段にて使用される所定値は、過給機及び吸気圧センサの機差や経年変化等により生じる過給圧のバラツキ量を考慮して決定されることを特徴とする。
過給機や吸気圧センサのバラツキにより生じる目標値との偏差以内に判定値(所定値)を設定すると、上記バラツキによる目標値とのずれを解消できなくなり、制御性が悪化する。そのため、バラツキ量に応じて判定値をスライドさせることにより、誤った判定を行う可能性を除去できる。
【0010】
(請求項5の発明)
請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
運転状態判定手段は、目標過給圧の変化量が所定値以上の時に過渡状態と判定することを特徴とする。
この場合、目標過給圧の変化量だけで運転状態を判定できるので、判定ロジックを簡易化できる。
【0011】
また、実過給圧(吸気圧センサの検出値)と目標過給圧との偏差によって運転状態を判定すると、吸気圧センサに入り込むノイズ等により実過給圧と目標過給圧との偏差が振動した時に、フィードバック制御の切替えが煩雑に行われる可能性がある。これに対し、目標過給圧の変化量だけで運転状態を判定すれば、フィードバック制御の切替えが煩雑に行われることを防止できる。
【0012】
(請求項6の発明)
請求項2に記載した内燃機関の制御装置において、
ゲイン算出手段は、内燃機関の回転数や噴射量等の運転条件に応じてベースゲインを算出するベースゲイン算出手段と、内燃機関の運転状態(過渡状態と定常状態)に応じてモードゲインを算出するモードゲイン算出手段とを有し、ベースゲインをモードゲインで補正してフィードバックゲインを算出することを特徴とする。
この場合、内燃機関の運転状態(過渡状態と定常状態)に係わらず、回転数や噴射量等の運転条件に応じてベースゲインを求めているので、ゲインを設定する際の適合工数を大幅に低減でき、且つメモリ容量を低減できる効果がある。
【0013】
(請求項7の発明)
請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
吸入空気量に相関するパラメータとは、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つであることを特徴とする。
【0014】
(請求項8の発明)
請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
過給圧に相関するパラメータとは、吸入空気量、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は内燃機関の制御系統を示す制御概略図である。
本実施例の内燃機関(エンジン1と呼ぶ)は、可変容量型の過給機(VNT2と呼ぶ)とEGR装置(下述する)とを備える。
エンジン1には、図1に示す様に、シリンダヘッドにインジェクタ3が取り付けられ、図示しないコモンレールに蓄圧された高圧燃料がインジェクタ3から燃焼室1aに噴射される。
【0016】
VNT2は、エンジン1の排気通路4に設けられる排気タービン2Aと、吸気通路5に設けられるコンプレッサ2Bとで構成され、翼開度(絞り量)に応じて過給圧を可変する。
EGR装置は、排気通路4から吸気通路5に排気ガスの一部(EGRガス)を戻すための装置であり、排気通路4と吸気通路5とを連通するEGR通路6と、このEGR通路6の開口割合を調節するEGRバルブ7とを有し、このEGRバルブ7の開度に応じて排気通路4から吸気通路5に還流する排気ガス量(EGR量)を可変する。
【0017】
EGR通路6は、排気タービン2Aより上流側で排気通路4に接続され、コンプレッサ2Bより下流側で吸気通路5に接続されている。
EGRバルブ7は、例えばソレノイドを内蔵するリニア電磁弁であり、ECU8より出力されるバルブリフト指令値に応じてリフトすることにより、EGR通路6の開口割合を調節する。このEGRバルブ7には、バルブリフト量(EGR操作量)を検出するリフト量センサが取り付けられ、検出したバルブリフト量を電気信号に変換してECU8に出力する。
【0018】
吸気通路5には、最上流部に吸入空気を濾過するエアクリーナ(図示しない)が設置され、コンプレッサ2Bの上流側に吸入空気量を計測するエアフロメータ9が設けられている。また、コンプレッサ2Bの下流側には、吸気スロットル10が配置され、更に吸気スロットル10の下流側には、吸気通路5内の吸気圧を検出する吸気圧センサ11が設けられている。なお、吸気圧センサ11は、吸気スロットル10の上流に配置しても良い。
【0019】
上記のエアフロメータ9及び吸気圧センサ11で検出される各情報は、それぞれECU8に出力される。
ECU8は、マイクロコンピュータを主体として構成される電子制御装置であり、図1に示す様に、エンジン1の運転状態(過渡状態と定常状態)を判定する運転状態判定手段8aと、エンジン1の運転状態に応じてVNT2のF/B制御に対するF/Bゲインを算出するゲイン算出手段8b(図3参照)、このゲイン算出手段8bにて算出されたF/Bゲインに基づいてVNT2の翼開度を制御するVNT制御手段8c(過渡時のVNT制御回路と定常時のVNT制御回路)、及びEGR装置のバルブ開度(EGRバルブ7の開度)を制御するEGR制御手段(図示しない)等を有している。
【0020】
次に、本実施例の制御内容について説明する。
図2はVNT2の翼開度を算出するECU8の処理手順を示すフローチャートである。
Step100 …吸気圧センサ11にて検出される実過給圧と目標過給圧とを読み込み、両者の偏差ΔPimを算出する。なお、目標過給圧は、エンジン1の運転条件(例えば回転数Ne と噴射量Q)に応じて、予めマップ8d(図1参照)に記憶されている。
【0021】
Step200 …エンジン1の運転条件からVNT2のベース翼開度VNTbase を読み込む。このベース翼開度VNTbase は、予め回転数Ne 及び噴射量Qに適合して定められ、マップ8e(図1参照)に記憶されている。
Step300 …運転状態判定手段8aにてエンジン1の運転状態を判定する。ここでは、Step100 で算出した偏差ΔPimの絶対値を判定値(所定値)と比較して判定する。なお、図中にも示す様に、判定値にヒステリシスを持たせることにより、F/B制御の切替えが煩雑に行われることを防止でき、制御の安定性を図ることができる。
【0022】
Step400 (Step300 で定常状態と判定された時)…ゲイン算出手段8bにて定常時のF/BゲインKpを算出する。ここでは、図3に示す様に、エンジン1の運転条件(例えば回転数Ne と噴射量Q)に応じて求められるベースゲインKp base を定常時のモードゲインK nor で補正してF/BゲインKpを算出する。
ベースゲインKp base は、運転状態(過渡状態と定常状態)に係わらず共通であり、予め回転数Ne と噴射量Qとに適合して定められ、ベースゲイン算出マップ8fに記憶されている。
定常時のモードゲインK nor は、ΔPimに適合して定められ、モードゲイン算出マップ8gに記憶されている。
【0023】
Step500 (Step300 で過渡状態と判定された時)…過渡時のF/BゲインKp accを算出する。ここでは、定常時の場合(Step400 )と同様に、ベースゲインKpbase を過渡時のモードゲインK acc で補正してF/BゲインKpを算出する。
過渡時のモードゲインK acc は、ΔPimに適合して定められ、モードゲイン算出マップ8hに記憶されている。ここで、過渡時のモードゲインK acc は、定常時のモードゲインK nor の2.5倍以上が適当である。
Step600 …Step400 またはStep500 で算出したF/BゲインKpを基にF/B量を算出する。
Step700 …VNT2の翼開度を算出する。ここでは、エンジン1の運転条件毎に設定されたベース翼開度VNTbase にStep600 で算出したF/B量を加算してVNT2の翼開度を求める。
【0024】
(本実施例の効果)
本実施例では、エンジン1の運転状態が過渡状態の時と定常状態の時とで異なるF/Bゲインを用いてVNT2の翼開度をF/B制御している。具体的には、過渡時(特に加速時)には、加速性を優先してVNT2の応答が速くなる様に、大きなF/Bゲインを使用し、定常時は、EGR制御とVNT制御との安定性を優先してVNT2の応答を加速時より遅くなる様に、小さなF/Bゲインを使用している。その結果、加速時等の過渡時には、VNT2の応答が速くなり、過給力が高まることで加速性が向上する。また、定常時には、加速時と比較してVNT2の応答が遅くなるため、排圧の急激な変動が無く、EGR制御との干渉を防止できるので、排ガス特性が向上する。
【0025】
実施例に記載したゲイン算出手段8bでは、エンジン1の運転条件毎に設定されるベースゲインと、エンジン1の運転状態(定常状態と過渡状態)に応じて設定されるモードゲインとでF/Bゲインを算出しているので、定常時と過渡時とで、それぞれエンジン1の運転条件毎にF/Bゲインを適合させてマップに記憶させる場合と比較して、ゲインを設定する際の適合工数を大幅に低減でき、且つメモリ容量を低減できる効果がある。
【0026】
(変形例)
上記の実施例では、F/Bゲインとして1つの操作量についてのみ記載したが、例えばPID・F/Bを行う場合には、P項、I項、D項それぞれの量に対しても同様にゲインを算出してF/B量を決定しても良い。
上述した運転状態判定手段8aでは、実過給圧と目標過給圧との偏差ΔPimを判定値と比較して運転状態を判定しているが、ΔPim以外にも、アクセル信号や目標過給圧の変化量及び方向などを用いて判定することも可能である。
【0027】
また、運転状態判定手段8aにて使用される判定値(所定値)は、VNT2及び吸気圧センサ11の機差や経年変化等により生じる過給圧のバラツキ量を考慮して決定しても良い。すなわち、VNT2や吸気圧センサ11のバラツキにより生じる目標値との偏差以内に判定値(所定値)を設定すると、上記バラツキによる目標値とのずれを解消できなくなり、制御性が悪化する。そのため、バラツキ量に応じて判定値をスライドさせることより、誤った判定を行う可能性を除去できる。
上記の実施例では、VNT2を過給圧に基づいてF/B制御しているが、過給圧以外にも、過給圧に相関する吸入空気量、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つを使用することも可能である。
【0028】
上述したゲイン算出手段8bでは、図3に示す様に、エンジン1の運転条件毎に設定されるベースゲインを記憶したマップ8fと、エンジン1の運転状態(定常状態と過渡状態)に応じて設定されるモードゲインを記憶したマップ8g、8hとを使用しているが、例えば図4に示す様に、定常時と過渡時とで、それぞれエンジン1の運転条件(回転数Ne と噴射量Q)に適合して求めたF/Bゲインをマップ8i、8jに記憶させ、運転状態に応じてマップ8i、8jを切替えても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの制御系統を示す制御概略図である。
【図2】ECUの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】F/Bゲインの算出方法を示す説明図である。
【図4】F/Bゲインの別の算出方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
2 VNT(可変容量型の過給機)
5 吸気通路
6 EGR通路(EGR装置)
7 EGRバルブ(EGR装置)
8 ECU(制御装置)
8a 運転状態判定手段
8c VNT制御手段(過給機制御手段)
8e ベースゲイン算出マップ(ベースゲイン算出手段)
8f 定常時のモードゲイン算出マップ(モードゲイン算出手段)
8g 過渡時のモードゲイン算出マップ(モードゲイン算出手段)
9 エアフロメータ(空気量計測手段)
11 吸気圧センサ
Claims (8)
- 翼開度に応じて過給圧を可変する可変容量型の過給機と、
バルブ開度に応じて吸気系に還流する排気ガス量(EGR量)を可変するEGR装置とを備える内燃機関に対し、前記過給機の翼開度及び前記EGR装置のバルブ開度を制御する制御装置であって、
吸気通路内に吸入される空気量を計測する空気量計測手段と、
前記吸気通路内の吸気圧を検出する吸気圧センサと、
実際の吸入空気量(前記空気量計測手段の計測値)と前記内燃機関の運転条件に応じて予め決められている目標吸入空気量との偏差、または前記吸入空気量に相関するパラメータとその目標値との偏差に応じて前記EGR装置のバルブ開度をフィードバック制御するEGR制御手段と、
実際の過給圧(前記吸気圧センサの検出値)と前記内燃機関の運転条件に応じて予め決められている目標過給圧との偏差、または前記過給圧に相関するパラメータとその目標値との偏差に応じて前記過給機の翼開度をフィードバック制御する過給機制御手段と、
前記内燃機関の運転状態が過渡状態か定常状態かを判定する運転状態判定手段とを備え、
前記過給機制御手段は、前記内燃機関の運転状態が過渡状態と判定された場合と定常状態と判定された場合とで、それぞれの運転状態に応じたフィードバックゲインを使用することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
前記過給機制御手段は、前記内燃機関の運転状態に応じたフィードバックゲインを算出するゲイン算出手段を有し、その算出されるフィードバックゲインは、過渡状態の時より定常状態の時の方が小さい値であることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
前記運転状態判定手段は、前記実際の過給圧と目標過給圧との偏差が所定値以上の時に過渡状態と判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項3に記載した内燃機関の制御装置において、
前記運転状態判定手段にて使用される所定値は、前記過給機及び前記吸気圧センサの機差や経年変化等により生じる過給圧のバラツキ量を考慮して決定されることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
前記運転状態判定手段は、前記目標過給圧の変化量が所定値以上の時に過渡状態と判定することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項2に記載した内燃機関の制御装置において、
前記ゲイン算出手段は、
前記内燃機関の回転数や噴射量等の運転条件に応じてベースゲインを算出するベースゲイン算出手段と、
前記内燃機関の運転状態(過渡状態と定常状態)に応じてモードゲインを算出するモードゲイン算出手段とを有し、
前記ベースゲインを前記モードゲインで補正して前記フィードバックゲインを算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
前記吸入空気量に相関するパラメータとは、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つであることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載した内燃機関の制御装置において、
前記過給圧に相関するパラメータとは、吸入空気量、A/F、吸気O2 濃度、排気O2 濃度、EGR率、EGR量の何れか1つであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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