JP2004088520A - 携帯無線機及びそれに用いるパワーアンプVcc制御方法並びにそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御部4はD/Aコンバータ5によってAGCアンプ6のゲインを調整し、パワーアンプ7の出力電力を可変出力する。制御部4はD/Aコンバータ3によって、バッテリ1の入力電圧に対するD/Dコンバータ2の出力電圧を制御する。A/Dコンバータ9はD/Dコンバータ2の出力電圧をモニタし、制御部4へフィードバックする。制御部4はフィードバックされた出力電圧が設定している電圧に対して異なる場合に、設定している出力電圧とフィードバックされた電圧とが同じになるようにD/Aコンバータ3への制御信号に対してオフセットを掛ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯無線機及びそれに用いるパワーアンプVcc制御方法並びにそのプログラムに関し、特に携帯無線機におけるパワーアンプVcc制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のVcc制御方法においては、図3に示すように、D/Dコンバータ2周辺の抵抗値(R1,R2,R3,R4)と、D/Dコンバータ2のフィードバック電圧(Vfb)及び制御電圧(Vcont)とのばらつきによって、パワーアンプ7の電源となるD/Dコンバータ2の出力電圧Voutのばらつきが大きくなる。
【0003】
ここで、D/Dコンバータ2の入力電流をIin、D/Dコンバータ2の入力電流をIin、D/Dコンバータ2の入力電圧をVin、D/Dコンバータの効率をηとすると、
Iin=(Vout/Vin)・(1/η)・Iout ・・・(1)
Vout=[(Vfb/R4)−((Vcont−Vfb)/R3)]・[(R1・R2)/(R1+R2)]+Vfb・・・(2)
という式が成り立つ。
【0004】
例えば、抵抗値R1,R2,R3,R4、フィードバック電圧Vfb、制御電圧Vcontがすべて±5%ばらついた時[Vout(min)の場合、R1,R2,Vfb=−5%、R3,R4,Vcont=+5%となり、Vout(max)の場合、R1,R2,Vfb=+5%、R3,R4,Vcont=−5%となる]、電源Voutの電圧によって、多少の変動はあるものの、上記の(2)式を参考に計算すると、プラス側とマイナス側とに各々15〜20%前後、出力電圧Voutが大きくばらつく計算になる。
【0005】
この場合には出力電圧Voutのばらつきが大きいため、パワーアンプ7のゲイン特性及び歪み特性に影響を与えることが懸念される。例えば、マイナス側に出力電圧Voutがばらついた場合、所望しているパワーアンプ7の特性と比較すると、歪み特性の劣化及びゲイン低下が懸念され、プラス側に出力電圧Voutがばらついた場合、ゲインの増大が懸念される。このため、パワーアンプ7の出力にAPC(Auto Power Control)回路(出力電力を一定に保つ回路)を内蔵しない場合、パワーアンプ7の大きなゲイン変動によって出力電力が安定しない。
【0006】
また、D/Dコンバータ2の周辺回路のばらつきが大きく、パワーアンプ7の電源供給をバイパス回路(図示せず)に切替えた瞬間のパワーアンプ7に印可される電圧と、D/Dコンバータ2で供給していた切替える直前の電圧との電位差が大きい場合、瞬時的にパワーアンプ7の電源に不連続な電圧を印可することになり、パワーアンプ7の特性劣化及び瞬時的な出力電力の変動が生じることとなり、無線特性の劣化の要因となる。
【0007】
このため、従来のVcc制御方法では、Vcc制御を行う際、図4に示すようなパワーアンプ7の出力側に検波回路11を配置し、出力電力が安定するように、検波された電圧をA/Dコンバータ12でフィードバックするAPC回路を内蔵しており、制御信号#1を用いてD/Aコンバータ5にオフセットを加え、AGC(Auto Gain Control)アンプ6で電力調整を実施し、パワーアンプ7の出力電力を一定に保つようにしている。
【0008】
従来のVcc制御方法としては、上記の技術以外に、送信電力の肯定に係わらず電源が常に低電力損失となるように、電力増幅手段に印加される電源電圧を制御するために、増幅時に電力損失が生じる送信電力である場合に電源電圧をDC/DCコンバータで低く変換してから電力増幅手段に印加し、増幅時に電力損失が一定以上生じない送信電力である場合に電源電圧を電力増幅手段に直接印加する技術もある(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−320288号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のVcc制御方法では、Vcc制御を行う際、パワーアンプの出力にAPC回路を内蔵しない場合、パワーアンプの大きなゲイン変動によって出力電力が安定せず、APC回路を内蔵すると回路規模が大きくなるという問題がある。この問題は特許文献1記載の技術を用いても解決できない。
【0011】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、APC回路を内蔵しない回路でも、出力電力が安定してVcc制御をすることができ、回路規模を小さくすることができる携帯無線機及びそれに用いるパワーアンプVcc制御方法並びにそのプログラムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による携帯無線機は、バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機であって、前記DC/DCコンバータの出力電圧をモニタするモニタ手段と、前記モニタ手段の検出結果に応じて前記D/Dコンバータの出力電圧を制御する制御手段とを備えている。
【0013】
本発明による他の携帯無線機は、バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機であって、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高い時に前記DC/DCコンバータをバイパスして前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給するバイパス回路を備えている。
【0014】
本発明によるパワーアンプVcc制御方法は、バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法であって、前記DC/DCコンバータの出力電圧をモニタするステップと、そのモニタ結果に応じて前記D/Dコンバータの出力電圧を制御するステップとを備えている。
【0015】
本発明による他のパワーアンプVcc制御方法は、バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法であって、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いか否かを判定するステップと、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いと判定された時にバイパス回路によって前記DC/DCコンバータをバイパスさせて前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給させるステップとを備えている。
【0016】
本発明によるパワーアンプVcc制御方法のプログラムは、バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法のプログラムであって、コンピュータに、前記DC/DCコンバータの出力電圧をモニタする処理と、そのモニタ結果に応じて前記D/Dコンバータの出力電圧を制御する処理とを実行させている。
【0017】
本発明による他のパワーアンプVcc制御方法のプログラムは、バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法のプログラムであって、コンピュータに、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いか否かを判定する処理と、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いと判定された時にバイパス回路によって前記DC/DCコンバータをバイパスさせて前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給させる処理とを実行させている。
【0018】
すなわち、本発明の携帯無線機(装置全般、携帯電話機を含む)は、内部にパワーアンプを有し、パワーアンプが電源電圧を下限として1V程度まで可変しても動作可能な特徴を有し、パワーアンプの入力電力に応じて電源電圧を可変するD/D(DC/DC)コンバータ及びD/Dコンバータの出力電圧を制御するD/A(ディジタル/アナログ)コンバータを内部に有している。
【0019】
また、本発明の携帯無線機は、パワーアンプ入力電力が高い時の歪みを軽減する手段として、D/Dコンバータで生じる電圧降下を回避するバイパス回路を内部に有し、バイパス回路がD/Dコンバータを経由せず、パワーアンプに電源を供給し、歪みを改善している。
【0020】
本発明の特徴としては、装置内部に出力電力を一定に保つAPC(Auto Power Control)回路を内蔵せず、D/Dコンバータが周辺回路の抵抗及びコイルの直流成分、出力電圧を制御するD/Aコンバータのばらつきによって、D/Dコンバータの出力電圧で大きな電圧ばらつきが生じるのを軽減するような制御を実現することで、パワーアンプに印可する電源電圧のばらつきを軽減し、パワーアンプの特性を最大限に生かせる細かな電源電圧設定を実現することが可能となる。
【0021】
上記のように、本発明のパワーアンプVcc制御方法では、APC回路を内蔵しない場合でも、パワーアンプの電源電圧のばらつきを軽減するように制御することで、パワーアンプの出力電力を安定にし、かつ歪み特性の劣化も改善し、パワーアンプの電源供給をバイパス回路に切替えた際の電位差を軽減し、瞬時的な出力電力の変動も改善する。
【0022】
すなわち、本発明のパワーアンプVcc制御方法では、パワーアンプの電源となるD/Dコンバータ出力の電圧をA/D(アナログ/ディジタル)コンバータでモニタし、所望としている電圧から大きく電圧がばらついている場合に、ばらつき量〓Vを電圧制御信号(Vcont)にオフセットするように変換して制御することで、パワーアンプに印可される電圧のばらつきを削減することが可能になり、パワーアンプのゲイン特性を一定に保つことが可能になるため、APC回路を内蔵しない回路でも、出力電力が安定してVcc制御をすることが可能となり、回路規模を小さくすることが可能となる。
【0023】
また、本発明のパワーアンプVcc制御方法では、D/Dコンバータの出力電圧を精度良く、細かく管理することが可能となるため、パワーアンプの電源電圧を歪み特性が許容可能な最大限まで低下させ、電流効率を改善するため、D/Dコンバータを使用したVcc制御によるバッテリから流れる電流の削減効果を最大限に生かせることが可能となる。
【0024】
例えば、パワーアンプの入力電力が低く、D/Dコンバータの出力電圧Voutを入力電圧Vinに対して1/3にしてもパワーアンプの歪み特性に対する影響が少ない場合、D/Dコンバータの効率ηを80%程度で想定し、上記の(1)式を参考に計算すると、バッテリからD/Dコンバータに流れる電流(Iin)がパワーアンプに流れる電流(Iout)の42%程度となる。
【0025】
さらに、本発明のパワーアンプVcc制御方法では、D/Dコンバータのばらつきが削減されるため、D/Dコンバータ自体のオン抵抗分だけが、バイパス回路に切替えた際の電位差となり、オン抵抗分として見える電位差が小さいため、パワーアンプの歪み対策として、電源供給をバイパス回路に切替えた際の電位差を軽減し、瞬時的な出力電力の変動を改善することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例によるVcc制御回路の構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例によるVcc制御回路は、従来のAPC(Auto Power Control)回路を内蔵せず、パワーアンプ7とAGC(Auto Gain Control)アンプ6を内部に有し、パワーアンプ7の出力電圧を可変制御する機能を有する制御部4を有している。制御部4は記録媒体10に格納されたコンピュータで実行可能なプログラムを実行することで各部の制御を行う。
【0027】
本実施例によるVcc制御回路では制御部4が制御信号#1を用いて、D/A(ディジタル/アナログ)コンバータ5によってAGCアンプ6のゲインを調整し、パワーアンプ7の出力電力を可変出力する。この時、パワーアンプ7の出力電力に対して、歪み特性が劣化しないように、パワーアンプ7の電源電圧を可変制御するために、本実施例によるVcc制御回路では降圧タイプのD/D(DC/DC)コンバータ2を有している。制御部4は制御信号#2を用いてD/Aコンバータ3によって、バッテリ1の入力電圧に対するD/Dコンバータ2の出力電圧を制御する。
【0028】
この場合、バッテリ1の入力電圧に対して、降圧タイプのD/Dコンバータ2の出力電圧はバッテリ1の入力電圧以下で可変することで、上記の(1)式に示すように、D/Dコンバータ2の入力電流Iin及び出力電流Ioutの関係が成立し、D/Dコンバータ2の効率ηが高く、出力電圧Voutが低い程、バッテリ1から流れ出る電流(入力電流Iin)が低減され、バッテリ1の省エネルギ化が図れる。
【0029】
また、図3に示すように、D/Dコンバータ2周辺の回路構成において、出力電圧Voutがフィードバック電圧Vfbによって可変するようなD/Dコンバータ2の回路を構成している場合には、抵抗R1,R2,R3,R4のばらつき及びD/Dコンバータ2の個体ばらつきによるフィードバック電圧Vfbのばらつきと、出力電圧Voutを制御するD/Aコンバータ3の出力電圧(制御電圧Vcont)のばらつきによってD/Dコンバータ2の出力電圧Voutのばらつきが生じる。
【0030】
本実施例によるVcc制御回路ではこのD/Dコンバータ2の出力電圧Voutのばらつきを改善するために、D/Dコンバータ2の出力電圧VoutのばらつきをモニタするA/D(アナログ/ディジタル)コンバータ9を有している。A/Dコンバータ9はD/Dコンバータ2の出力電圧をモニタし、制御部4へフィードバックする。この時、制御部4はフィードバックされた出力電圧が、制御部4が設定している電圧に対して異なる場合に、設定している出力電圧とフィードバックされた電圧とが同じになるように制御信号#2に対してオフセットを掛ける機能を有する。
【0031】
これらによって、ばらつきが削減された所望の電源電圧が常時、パワーアンプ7に印可され、電圧ばらつきによるパワーアンプ7のゲイン特性のばらつきを改善することが可能となり、パワーアンプ7の出力電力の安定化を図ることができる。
【0032】
また、本実施例によるVcc制御回路ではパワーアンプ7の出力電力が高く、歪み特性が劣化する改善策として、D/Dコンバータ2のオン抵抗による電圧降下を改善し、パワーアンプ7の電源電圧を改善するバイパス回路を有している。このバイパス回路はバッテリ1からバイパスSW(スイッチ)8によって、バッテリ電圧を直接パワーアンプ7に印可する回路構成をとっている。
【0033】
このバイパス回路はパワーアンプ7の歪み特性が劣化する条件、入力電力が高く、電源電圧となるバッテリ電圧が低い時にのみ動作する回路であり、回路の切替えは制御部4において制御信号#3を用いて実施される。
【0034】
D/Dコンバータ2の出力電圧のばらつきが大きいと、バイパス回路に切替えた時との電位差が大きくなり、切替え時に起こる電圧変動によって、パワーアンプ7の特性劣化(特に、ゲイン特性変動)を引き起こす原因となる。本実施例ではD/Dコンバータ2の出力電圧のばらつきを削減するため、バイパス回路に切替えた時の電圧変動が、「D/Dコンバータ2のオン抵抗×D/Dコンバータ2に流れる電流」であり、この時に生じる電圧降下はD/Dコンバータ2のオン抵抗が低いものであれば、電圧変動が改善され、パワーアンプ7のゲイン特性の劣化を改善することができる。
【0035】
図2は本発明の一実施例によるVcc制御回路のVcc制御動作を示すフローチャートである。これら図1及び図2を参照して本発明の一実施例によるVcc制御回路のVcc制御動作について説明する。尚、図2に示すVcc制御は制御部4が記録媒体10のプログラム(コンピュータによって実行可能なプログラム)を実行することで実現することも可能である。
【0036】
本実施例によるVcc制御回路では送信開始すると同時に、Vcc制御を開始し (図2ステップS1)、制御部4からパワーアンプ7の入力電力となるAGCアンプ6の出力電力の初期設定値を設定し(図2ステップS2)、一定のゲイン特性を持つパワーアンプ7の出力電力を設定する。
【0037】
この時、本実施例によるVcc制御回路ではパワーアンプ7が歪み特性が劣化しないように、予めAGCアンプ6の出力電力に合わせてパワーアンプ7の電源電圧を下げるように、D/Dコンバータ2の出力電圧を制御部4からD/Aコンバータ3を介して制御するように初期値を設定し(図2ステップS3)、D/Dコンバータ2の電源を投入し(図2ステップS4)、パワーアンプ7の電源を投入する。この場合、D/Dコンバータ2は降圧タイプのため、出力電圧がバッテリ電圧より高くなることはない。
【0038】
次に、本実施例によるVcc制御回路ではAGCアンプ6の出力電力及びバッテリ電圧をモニタする(図2ステップS5)。この時、本実施例によるVcc制御回路はAGCアンプ6の出力電圧が高く、バッテリ電圧が低い場合、D/Dコンバータ2の出力電圧が低くなり、パワーアンプ7の歪み特性を劣化させるため、制御部4からバイパスSW8をONしてD/Dコンバータ2をバイパスするようにし(図2ステップS6)、D/Dコンバータ2の電圧降下分を改善して、パワーアンプ7の歪み特性を改善する。
【0039】
一方、本実施例によるVcc制御回路はAGCアンプ6の出力電圧が高く、バッテリ電圧が低い場合以外の時に、D/Dコンバータ2でパワーアンプ7の電源制御を実施することでバッテリ1から流れる電流を軽減し、再度AGCアンプ6の出力電力の設定がある場合(図2ステップS7)、出力電力に見合ったD/Dコンバータ2の出力電圧設定を実施する(図2ステップS8)。
【0040】
本実施例によるVcc制御回路は上記の設定において、送信状態であるかを検出し(図2ステップS9)、送信状態であれば、D/Dコンバータ2の出力電圧を確認し、D/Dコンバータ2の周辺回路のばらつきによる電圧ばらつきをA/Dコンバータ9で検出し、ばらつきが大きく設定値と異なっている時(図2ステップS10)、ばらつきを軽減する方向にD/Dコンバータ2の出力電圧の再設定を実施する(図2ステップS11)。本実施例によるVcc制御回路はばらつきがない場合、あるいは出力電圧のばらつきが軽減された場合、再度、AGCアンプ6の出力電力及びバッテリ電圧の確認を実施し(図2ステップS5)、上述したVcc制御を繰返す。
【0041】
また、本実施例によるVcc制御回路は送信状態の確認において(図2ステップS9)、送信状態が終了していれば、上述したVcc制御を終了する(図2ステップS12)。
【0042】
このように、本実施例では、パワーアンプ7の電源となるD/Dコンバータ2の出力電圧をA/Dコンバータ9でモニタし、所望としている電圧から大きく電圧がばらついている場合に、ばらつき量〓Vを電圧制御信号(Vcont)にオフセットするように変換して制御することで、パワーアンプ7に印可される電圧のばらつきを削減することができ、パワーアンプ7のゲイン特性を一定に保つことができる。よって、本実施例では、APC回路を内蔵しない回路でも、出力電力を安定させてVcc制御をすることができ、回路規模を小さくすることができる。
【0043】
また、本実施例では、D/Dコンバータ2の出力電圧を精度良く、細かく管理することができるため、パワーアンプ7の電源電圧を、歪み特性が許容可能な最大限まで低下させて、電流効率を改善しているため、D/Dコンバータ2を使用したVcc制御によってバッテリ1から流れる電流の削減効果を最大限に生かすことができる。
【0044】
例えば、パワーアンプ7の入力電力が低く、D/Dコンバータ2の出力電圧Voutを入力電圧Vinに対して1/3にしても、パワーアンプ7の歪み特性に対する影響が少ない場合、D/Dコンバータ2の効率ηを80%程度で想定し、上記の(1)式を参考に計算すると、バッテリ1からD/Dコンバータ2に流れる入力電流Iinはパワーアンプ7に流れる出力電流Ioutの42%程度である。
【0045】
さらに、本実施例では、D/Dコンバータ2のばらつきが削減されるため、D/Dコンバータ2自体のオン抵抗分だけが、バイパス回路に切替えた際の電位差となり、オン抵抗分として見える電位差が小さいため、パワーアンプ7の歪み対策として、電源供給をバイパス回路に切替えた際の電位差を軽減し、瞬時的な出力電力の変動を改善することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、パワーアンプの電源となるDC/DCコンバータの出力電圧をA/Dコンバータでモニタし、所望としている電圧から大きく電圧がばらついている場合に、ばらつき量をDC/DCコンバータへの電圧制御信号にオフセットするように変換して制御することによって、APC回路を内蔵しない回路でも、出力電力が安定してVcc制御をすることができ、回路規模を小さくすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるVcc制御回路の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例によるVcc制御回路のVcc制御動作を示すフローチャートである。
【図3】D/Dコンバータ2の周辺回路の構成例を示すブロック図である。
【図4】従来のVcc制御回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 バッテリ
2 D/Dコンバータ
3,5 D/Aコンバータ
4 制御部
6 AGCアンプ
7 パワーアンプ
8 バイパスSW
9 A/Dコンバータ
10 記録媒体
Claims (12)
- バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機であって、前記DC/DCコンバータの出力電圧をモニタするモニタ手段と、前記モニタ手段の検出結果に応じて前記D/Dコンバータの出力電圧を制御する制御手段とを有することを特徴とする携帯無線機。
- 前記パワーアンプは、前記バッテリからの電源電圧を下限として1V程度まで可変しても動作可能としたことを特徴とする請求項1記載の携帯無線機。
- 前記制御手段は、前記DC/DCコンバータの出力電圧が所望としている電圧から大きく電圧がばらついている時にそのばらつき量に基づいて前記DC/DCコンバータの出力電圧を制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の携帯無線機。
- 前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高い時に前記DC/DCコンバータをバイパスして前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給するバイパス回路を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の携帯無線機。
- バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機であって、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高い時に前記DC/DCコンバータをバイパスして前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給するバイパス回路を有することを特徴とする携帯無線機。
- バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法であって、前記DC/DCコンバータの出力電圧をモニタするステップと、そのモニタ結果に応じて前記D/Dコンバータの出力電圧を制御するステップとを有することを特徴とするパワーアンプVcc制御方法。
- 前記パワーアンプは、前記バッテリからの電源電圧を下限として1V程度まで可変しても動作可能としたことを特徴とする請求項6記載のパワーアンプVcc制御方法。
- 前記D/Dコンバータの出力電圧を制御するステップは、前記DC/DCコンバータの出力電圧が所望としている電圧から大きく電圧がばらついている時にそのばらつき量に基づいて前記DC/DCコンバータの出力電圧を制御することを特徴とする請求項6または請求項7記載のパワーアンプVcc制御方法。
- 前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いか否かを判定するステップと、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いと判定された時にバイパス回路によって前記DC/DCコンバータをバイパスさせて前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給させるステップとを含むことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか記載のパワーアンプVcc制御方法。
- バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法であって、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いか否かを判定するステップと、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いと判定された時にバイパス回路によって前記DC/DCコンバータをバイパスさせて前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給させるステップとを有することを特徴とするパワーアンプVcc制御方法。
- バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法のプログラムであって、コンピュータに、前記DC/DCコンバータの出力電圧をモニタする処理と、そのモニタ結果に応じて前記D/Dコンバータの出力電圧を制御する処理とを実行させるためのプログラム。
- バッテリから供給される電源がDC/DCコンバータで可変されてパワーアンプに供給される携帯無線機のパワーアンプVcc制御方法のプログラムであって、コンピュータに、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いか否かを判定する処理と、前記DC/DCコンバータの入力電圧が低くかつ前記パワーアンプの入力電力が高いと判定された時にバイパス回路によって前記DC/DCコンバータをバイパスさせて前記パワーアンプに前記バッテリから直接電源を供給させる処理とを実行させるためのプログラム。
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JP2006246028A (ja) * | 2005-03-03 | 2006-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ポーラ変調送信装置及び無線通信機 |
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2002
- 2002-08-28 JP JP2002247915A patent/JP2004088520A/ja active Pending
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