JP2004088232A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Atsushi Kitagawara
北川原 淳志
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Abstract

【課題】複数種類のメディアに対して連続して画像を形成する際にもプロセス速度を変更することなく、また不具合が発生することなく画像を形成可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】OHP合紙モードの場合、制御部4は、画像形成部3に対してOHPへの画像形成に最適なプロセス速度及び各種パラメータを設定しておく。OHPに画像を形成する際には、制御部4は画像処理部2に対してOHPに最適な画像が形成されるようなパラメータを設定して画像処理を行わせ、画像形成部3でOHPに画像を形成させる。普通紙に画像を形成する際には、制御部4は画像処理部2に対して濃度を低下させるようなパラメータを設定して画像処理を行わせ、画像形成部3で普通紙に画像を形成させる。普通紙では定着エネルギーが過多となるが、濃度を低下させることにより画質欠陥を低減させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、FAX及びその複合機などにおける画像を形成する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より電子写真方式の画像形成装置が広く利用されており、画像を形成する媒体についても、各種の用紙や、用紙以外にもOHPフィルムなど、様々なメディアが利用可能となっている。このような各種のメディアに画像を形成する場合、それぞれのメディアの特性によって、最適な画像形成時の条件が異なる。例えば、OHPフィルムに画像を形成する場合には、一般に用いられている普通紙に比べてより大きな定着エネルギーを与えないと最適な画質が得られない。
【0003】
例えば特開2001−331065号公報に記載されているように、画像を形成するメディアに合わせてプロセス速度を変えて、与えるエネルギー量を変更することが考えられている。また、プロセス速度の変更に伴ってLED露光量やガンマ特性を変更し、良好な画質を得ている。
【0004】
しかし、このようにプロセス速度を変化させるためには、各部の機構的な設定に時間が必要となる。特に、画像を形成するメディアが変更される場合には、その切替時に時間が必要となり、全体としての生産性が低下するという問題がある。
【0005】
例えば、異なるトレイに普通紙、OHPを準備し、同じ画像を普通紙及びOHPに形成するというOHP合紙機能がある。この機能を利用する場合、普通紙とOHPに連続して画像を形成することになるが、普通紙に画像を形成した後及びOHPに画像を形成した後に、プロセス速度を変更するための時間を必要とする。そのため、全体としての画像形成速度が低下してしまうという問題が生じることになる。
【0006】
また、生産性を確保するために同じプロセス速度で画像を形成した場合、例えばOHPなどの定着に高エネルギーを必要とする場合と同じパラメータで普通紙に画像を形成すると、過剰の定着エネルギーが与えられ、画像欠陥が発生する。また記録済のメディア同士で接着が発生したり、定着器にストレスとなって故障や寿命低下の原因になるという問題もある。逆に、普通紙などの定着に低いエネルギーしか必要としない場合と同じパラメータでOHPに画像を形成すると、定着不良によってやはり画像欠陥を生じることになる。
【0007】
定着器の温度を変更することによってエネルギー量を制御することも可能であるが、温度の制御には時間を要するため、必要とするエネルギー量が異なるメディアに対して画像を形成する場合には、定着温度の変更のために全体としての画像形成速度は低下する。また、定着器の温度を高く設定することは、やはり定着器に対するストレスとなり、故障や寿命低下の原因となる。
【0008】
例えば特許第2670061号公報では、OHP用モードを設け、通常の用紙よりもトナー量を増加させるように画像処理パラメータを変更することによって、画質向上を図っている。また、特許第2759967号公報では、反射と透過プロジェクタに最適な投影画像を再現するために、OHP用モードを2種類準備し、最大濃度レベルやガンマ補正を変化させることによって2種類のOHPにおいて最適な画質を得ようとする技術が記載されている。これらの文献では、通常の用紙を利用する場合とOHPを利用する場合の定着エネルギーについては記載が無く、同じ条件で画像を形成しているものと考えられる。しかし、上述のようにメディアに応じて最適なエネルギー量は異なっており、特にトナー量を増加させたり、濃度を濃くした場合には、必要なエネルギー量は増加する。従って、OHPに画像を形成する際に濃度を濃くしたりトナー量を多くするのみでは、定着不良による画質の低下を招く恐れがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、複数種類のメディアに対して連続して画像を形成する際にもプロセス速度を変更することなく、また不具合が発生することなく画像を形成可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数種類のメディアに画像を形成する際に、画像を形成する複数種類のメディアのうち、画質を優先するメディアの種類に合わせて画像形成手段におけるプロセス速度及び画像処理時のパラメータの設定を行って、当該種類のメディアに対して最適な画像を形成させる。それとともに、当該種類以外のメディアに対しては、濃度が低下するように画像処理パラメータを設定して形成すべき画像を処理し、画像形成手段においてそのままのプロセス速度で画像を形成させる。このように本発明では、異なる種類のメディアに画像を形成する場合でもプロセス速度を変更しないので、生産性を向上させることができる。それとともに、最適なメディア以外では濃度を低下させる処理を施すので、例えばエネルギー過多となるメディアについては濃度の低下によって現出する画質欠陥を抑え、また例えばエネルギー不足となるメディアについても濃度の低下によって必要とするエネルギー量を抑えて画質の低下を抑えることができる。従って、全体としていずれのメディアにおいても極端な画質の低下を抑えて画像を形成することが可能である。
【0011】
なお、濃度を低下させる処理は、例えば階調調整時のパラメータを変更したり、あるいは、スクリーン処理時のパラメータを変更することによって行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は画像入力部、2は画像処理部、3は画像形成部、4は制御部、5はプリント処理部、6はLAN、7はFAX通信部、8は公衆回線である。図1に示す例では、複写機能とともにプリンタとしての機能やファクシミリ機能などを搭載した複合機の場合について、その画像形成部分の構成を示している。複写機能では、画像入力部1で読み取った画像を画像処理部2で処理した後、画像形成部3においてメディア上に形成する。また、LAN6を介して送られてくるプリント記述言語(PDL)等で記述された画像データを受け取り、プリント処理部5において各種の処理や描画処理を行った後、画像形成部3において画像を形成する。さらに、公衆回線8を通じてFAX通信部7で受信したファクシミリ画像について、プリント処理部5で各種の処理を行った後、画像形成部3において形成する。制御部4は、画像入力部1、画像処理部2、画像形成部3、あるいはさらにプリント処理部5、FAX通信部7等を制御し、上述の機能を実現している。もちろん、上述の機能のうち少なくとも1つを有していればよく、機能に対応する構成を備えていればよい。また、他の機能を備えていてもよい。
【0013】
画像入力部1は、原稿上の画像を読み取る。図2は、画像入力部の一例を示す概略構成図である。図中、11は原稿、12はプラテン、13は原稿押さえ、14は光源、15は電源、16はミラー、17はレンズ、18はCCDである。図2ではフラットベッド型の画像入力部の構成を示している。透明ガラスなどで構成されるプラテン12上に原稿11が載置され、プラテン12と原稿押さえ13によって原稿11が挟持される。原稿押さえ13の原稿11と対向する面は例えば白色になっており、原稿11の背景となる。電源15から光源14に電力が供給され、光源14が発光して原稿11のプラテン13と対向する読取面を照明する。原稿11の読取面からの反射光は、ミラー16によりその光路がCCD18へと向けられ、レンズ17を介してCCD18などの光電変換素子に入射し、電気信号に変換されて出力される。なお、ミラー16は1枚に限られず、複数設けられることもある。また、ミラー16やレンズ17を設けずにCCD18によって原稿11からの反射光を直接受光したり、さらにポリゴンミラーを用いる構成など、各種の公知の構成が採用される。図2ではフラットベッド型のスキャナを例示したが、自動搬送(ADF)型のスキャナやそれらを兼用するスキャナ、さらにはデジタルカメラなどのようなスチル型など、画像を入力する機構は任意である。
【0014】
画像処理部2は、画像入力部1で読み取った画像に対して各種の画像処理を施し、画像形成部3に対して出力する。図3は、画像処理部の一構成例を示すブロック図である。図中、21は入力側色補正処理部、22は文字写真分離処理部、23は画像圧縮部、24はメモリ、25は画像伸張部、26は出力側色補正処理部、27はγ補正部、28はスクリーン処理部、31はOHP用パラメータ、32は普通紙用パラメータである。画像処理部2において行う画像処理としては任意であるが、ここでは色補正処理、文字写真分離処理、γ補正処理、スクリーン処理などを行う例を示している。また、中間で一旦圧縮して記憶し、画像形成時に再び伸張する例を示している。もちろんこのような構成に限られるものではないが、後述するように画像処理部2では、複数種類のメディアに応じたパラメータによって画像処理を行うことができる。
【0015】
入力側色補正処理部21は、画像入力部1で入力された画像に対して、画像入力部1の特性に応じた色補正処理を行う。また、画像入力部1における色空間(例えばRGB色空間など)から、内部で処理を行うための色空間(例えばL* * * 均等色空間など)への色空間変換も行うようにしてもよい。文字写真分離処理部22では、画像中の文字領域や写真領域など、画素や領域の特性を判定する。画像圧縮部23では、画像と文字写真分離処理部22から出力される領域判定結果とを圧縮処理し、メモリ24に格納する。
【0016】
メモリ24に格納された画像は、画像形成部3において画像を形成するタイミングに従って読み出され、画像伸張部25において伸張処理される。出力側色補正処理部26では、画像形成部3の特性に応じた補正処理を行うとともに、内部の処理のために用いていた色空間(例えばL* * * 均等色空間など)から画像形成部3において用いる色区間(例えばYMCK色空間など)への変換処理などを行う。さらに、各色成分毎に、γ補正部27において階調補正処理を施し、スクリーン処理部28でスクリーン処理を行った後、画像を画像形成部3へ出力する。
【0017】
この出力側色補正処理部26、γ補正部27、スクリーン処理部28における処理は、文字写真分離処理部22における判定結果によってパラメータを変更して1枚の画像中でも各部の特性に応じた処理を施し、画質を向上させる。また、画像形成部3において画像を形成するメディアの種類に応じてパラメータを変更する。特に本発明では、異なる種類のメディアに連続して画像を形成する際に、いずれの種類のメディアに形成する画質を優先させるかに応じて、それぞれのメディアの種類毎のパラメータを保持し、それぞれのメディアの種類毎にパラメータを切り替えて処理を行い、画像形成部3に対して画像を出力する。図3においては画像形成部3において用いるメディアとして、普通紙とOHPを想定し、それぞれ、普通紙用パラメータ32とOHP用パラメータ31を設けている。以降の説明では、OHPと普通紙に連続して画像を形成する際に、OHPへ形成する画像の画質を優先して画像形成を行う場合のOHP用のパラメータと普通紙用のパラメータであるものとする。この場合、普通紙用パラメータ32は、画像の濃度を低下させるように処理を行うパラメータである。
【0018】
画像形成部3は、画像処理部2から出力される画像を受け取ってメディア上に画像を形成する。図4は、画像形成部の一例を示す概略構成図である。図中、41は帯電部、42はレーザ駆動部、43は現像部、44は感光体、45は転写ロール、46は定着部、47はメディアである。この例では、転写ロール45にメディア47を巻回して4回転させ、カラー画像を形成する構成を示している。
【0019】
あらかじめ、帯電部41によって初期電位に帯電された感光体44に、画像処理部2から出力される画像により駆動されるレーザ駆動部42からのレーザ光が照射され、感光体44上に静電潜像パターンが形成される。その後、現像部43から感光体44上にトナーが供給され、形成された静電潜像パターンが現像される。一方、図示しないメディア搬送機構によってメディア47が給送されて転写ロール45上に保持される。そして、転写ロール45と感光体44との接点において、感光体44からメディア47へ静電力によってトナーが転写される。このようにしてメディア47上に1色分のトナーによる画像が形成される。このような工程を、現像部43において供給するトナーの色を替えながら、例えばY、M、C、Kの各色のトナーについて1回ずつ、計4回繰り返し、メディア47上に4層のトナーによる画像を形成する。その後、メディア47は転写ロール45から剥離され、定着部46においてトナーを加熱し、溶融させてメディア47上にトナーを定着させる。このようにしてカラー画像が形成されたメディア47が排出される。
【0020】
図5は、画像形成部の別の例を示す概略構成図である。図中、図4と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。また、同様の構成が複数存在するものについては添字を付してある。48は現像部、49は転写ベルトである。この例では、画像を形成する機構をトナー色数だけ並べた構成を示しており、高速にカラー画像を形成することができる。このような構成はタンデム型と呼ばれている。
【0021】
例えばトナー色としてY、M、C、Kの4色を用いる場合、Y、M、C、Kのそれぞれに対応した感光体44とそれに付随する帯電部41,光源42,現像部48を設けている。それぞれの色のトナーによって感光体44上にトナーによる画像が形成されるまでの動作は、上述の図4に示した例と同様である。この例の場合には、現像部48はそれぞれが1色のみのトナーを保持しており、トナーの切り替えなどは行わない。一方、図示しないメディア搬送機構によってメディア47が給送されて転写ベルト49上を搬送されてゆくと、順次、感光体44との接点において、トナーが転写されてゆく。従って転写ベルト49によってメディア47が1回搬送されるだけで、この例では4色のトナーによる画像がメディア47上に形成されることになる。最後に定着部46において加熱され、トナーが溶融してメディア47上に定着する。
【0022】
このほかにも、例えば中間転写体を設けた構成など、種々の構成を適用することが可能である。なお、ここでは画像形成部3には、複数種類のメディアを装填することが可能であり、メディア搬送機構では、これらのメディアを選択して搬送することができるものとする。
【0023】
制御部4は、この例では画像入力部1、画像処理部2、画像形成部3、あるいはさらにプリント処理部5やFAX通信部7の制御を行い、各種の機能を実現する。特に、画像形成部3において画像形成に用いるメディアの種類に応じた画像処理部2及び画像形成部3のパラメータ設定を行う。さらに、複数種類のメディアに連続して画像を形成する際に、画質を優先するメディアの種類に合わせて画像形成部3に対するプロセス速度を設定し、画像処理部2に対しても当該種類のメディアに画像を形成する際には、その種類において最適な画像が形成されるようにパラメータを設定する。その他の種類のメディアに対して画像を形成する際には、画像の濃度が低下するように、画像処理部2に対してパラメータを設定する。例えばOHPと普通紙に交互に画像を形成してゆく場合であって、OHPの画質を優先する場合では、画像形成部3に対しては、OHPへの画像形成に最適なプロセス速度を設定して、OHP及び普通紙への画像形成を行わせる。それとともに、画像処理部2に対しては、OHPに画像を形成する際には図3に示したOHP用パラメータ31を設定し、普通紙に画像を形成する際には図3に示した普通紙用パラメータ32を設定する。普通紙用パラメータ32は、通常よりも濃度を低下させるように設定されたパラメータであり、これによって画像処理部2から画像形成部3に渡される画像は濃度が薄くなり、OHPへの画像形成時に適用するプロセス速度を維持し、高エネルギー量による画像形成を行っても、後述のようにその影響を抑えることができる。
【0024】
プリント処理部5は、上述のようにLAN6を介して送られてくるプリント記述言語(PDL)等で記述された画像データを受け取り、プリント処理部5において各種の処理や描画処理を行った後、画像形成部3において画像を形成する。このとき、画像処理部2が例えば図3に示すような構成である場合には、スクリーン処理部28やγ補正部27、出力側色補正処理部26についてはプリント処理部5からの出力に対しても処理を施してから画像形成部3へ画像を渡すように構成することもできる。さらに、画像圧縮部23,メモリ24,画像伸張部25についてもプリント処理部5から出力される画像についても共用することができる。また、FAX通信部7で公衆回線8を通じて受信したファクシミリ画像についても、同様にしてプリント処理部5を通じて画像形成することができる。
【0025】
次に、本発明の実施の一形態における動作の一例について説明する。ここでは一例として、OHPと普通紙に交互に画像を形成するOHP合紙モードにおける動作について説明することとする。普通紙とOHPとでは、物性が大きく異なり、画像を形成する際の条件も異なるため、上述のように画像処理部2に対するパラメータや、画像形成部3に対するプロセス速度及び各種パラメータをそれぞれのメディアに応じて変更する。しかしながら、OHPと普通紙を交互にプリントするOHP合紙モードでは、それぞれのメディア毎にプロセス速度を変更したのでは生産性が大幅に低下する。従って、画質を優先するメディア、この場合、OHPに最適な画質が得られるように、画像形成部3に対してプロセス速度を設定し、また必要なパラメータの設定を行い、画像を形成する。
【0026】
図6は、メディアの種類における網点面積率と定着に必要なエネルギーの関係の一例を示すグラフである。図中、太い実線はOHP等のように高いエネルギーが必要なメディアの場合を示し、破線は普通紙等のように低いエネルギーで十分なメディアの場合を示している。定着に必要となるエネルギー量は、そのメディア上に付着させる単位面積あたりのトナー量(ここでは網点面積率)に従って増大する。そのため、濃度が高くなればより高いエネルギーが必要となる。図6では、高いエネルギーが必要なメディアでは、網点面積率が100%、いわゆるベタの場合にエネルギー量E2が必要である。しかし、低いエネルギーで十分なメディアの場合には、網点面積率が100%の場合でもエネルギー量E1しか必要としない。通常は、網点面積率が100%でも画質欠陥が生じないように、必要とする最大エネルギー量あるいはその近傍のエネルギーがメディアに与えられるように制御する。
【0027】
上述のように高いエネルギー量が必要なメディアに合わせてプロセス速度やパラメータの設定を行った場合、メディアにはエネルギー量E2が与えられる。そのまま普通紙などの低いエネルギーで十分なメディアに対して画像を形成すると、エネルギー量(E2−E1)が過剰なエネルギーとして与えられることになる。そのため、エネルギー量の過多によって著しく画質が低下してしまう。また、他のメディア(例えば先行して画像形成されたOHPなど)と接着してしまったり、あるいは定着器にストレスとなって故障の原因となったり、寿命低下の原因になる場合もある。
【0028】
図7は、メディアに与えるエネルギー量と画質欠陥の関係の一例の説明図である。図中の実線は濃度が濃い場合を示し、破線は濃度が薄い場合を示している。形成する画像の濃度が濃い場合には、最適なエネルギー量よりも多くのエネルギーを与えた場合、そのために発生する画質欠陥も甚大となる。これに対して、形成する画像の濃度が薄い場合、最適なエネルギー量よりも多くのエネルギーを与えた場合でも、発生する画質欠陥は濃度が濃い場合よりも少なくて済む。
【0029】
このように、最適なエネルギー量よりも多くのエネルギーを与えた場合、その画質は画像の濃度が高いほど劣化が激しくなる。そのため、上述のように低いエネルギー量で十分なメディアに対して高いエネルギーを与えて画像を形成する場合、濃度を薄くすることによって画質欠陥を少なく抑えることができる。
【0030】
逆に最適なエネルギー量よりも少ないエネルギーしか与えられない場合には、定着不良などによって、やはり画質欠陥が生じる。その場合にも図7に示すように、濃度が濃いほど画質欠陥は甚大となる。しかしこの場合にも、画像の濃度を低減すれば、画質欠陥を少なく抑えることが可能である。また図6にも示したように、画像の濃度を低くして網点面積率を低下させれば、必要とされる最適なエネルギー量も低くなる。そのため、少ないエネルギーでも最適なエネルギー量に近づき、画質の劣化を抑えることができる。
【0031】
このように、エネルギー量が過多あるいは過少の場合には、画像の濃度を低減させることによって、そのまま画像を形成する場合よりも画質の劣化を抑えることができる。本発明では、このような現象に基づき、複数種類のメディアに連続して画像を形成する際には、画質を優先する種類のメディアにおいて最適な画像が形成されるように、画像形成部3に対するプロセス速度の設定及び各種パラメータを設定しておき、その種類のメディアに画像を形成する際にはそのメディアに最適な画像が形成される画像処理部2に対するパラメータを設定して、画像を形成する。また、そのほかの種類のメディアに画像を形成する際には、画像処理部2に対して濃度が低下するようなパラメータを設定して画像を処理させ、画像形成部3のプロセス速度や定着温度などはそのままで画像を形成する。
【0032】
画質を優先する種類のメディア以外のメディアでは、定着時のエネルギーが過多になったり、あるいは過少となるが、上述のように濃度を低く抑えることによって画質欠陥を低減させることができる。また、この時のプロセス速度の低下はなく、異なる種類のメディアを連続して使用する場合でも全体としての生産性を損なうことがない。
【0033】
例えば上述のようにOHP合紙モードで画像形成を行う場合には、通常はOHPのいて最適な画像が形成されるように、画像形成部3に対するプロセス速度及び各種パラメータの設定を行う。そして、OHPに画像を形成する際には画像処理部2にOHP用パラメータ31を設定してOHPに対して最適な画像が形成されるように画像処理を施し、画像形成部3で画像を形成する。また、普通紙に画像を形成する際には、画像の濃度が薄くなるような普通紙用パラメータ32を画像処理部2に設定し、OHPに形成した同じ画像について濃度が薄くなるように画像処理を施した後、画像形成部3で画像を形成する。この場合、普通紙に形成される画像は濃度が薄いが、OHP合紙モードではOHPに形成した画像を確認する目的で普通紙に形成された画像を利用する場合が多く、濃度が薄くてもある程度の画質が保てれば実用上は問題ない場合がほとんどである。逆にそのままの濃度で画像を形成し、例えばOHPと普通紙が接着されるなどの不具合が発生することの方がユーザークレームの対象となりやすく、このような不具合を回避できる効果は大きい。
【0034】
特に画像形成部3の構成が図5に示したようなタンデム型の場合、転写ベルト49上に複数のメディアを搬送させてスピードを向上させている場合が多い。このような場合、OHP合紙モードではOHPと普通紙が連続して搬送されることになる。このような状況では、プロセス速度の変更は無理であり、プロセス速度を変更するためにはメディアを1枚ずつ搬送して画像を形成するように変更しなければならない。しかしそれでは画像形成の速度は遅くなってしまう。また、プロセス速度を一定として、定着部46の温度を変化させることも考えられるが、OHPと普通紙が連続して搬送されるような状況では、定着部46の温度をそれぞれのメディアに追従させることができない。本発明では、プロセス速度や定着部46の温度を変更しないでOHP及び普通紙に画像を形成するので、タンデム型の画像形成部3を利用した場合でも、その画像形成速度を低下させることなく、それぞれのメディアに画像を形成することができる。
【0035】
なお、濃度の低減は、例えば図6におけるE1/E2程度の濃度範囲に減少させておけばよい。このような濃度の低減は、例えば図3に示したγ補正部27に対するパラメータを調整することによって行うことができる。あるいは、スクリーン処理部28において画像濃度に対応する網点を形成する際に、その網点面積率を低減させることによっても濃度の調整を行うことができる。さらに、出力側色補正処理部26で色調整及び色空間の変換を行う際に、濃度の調整についても行うことができる。これらのいずれか1つ以上の方法によって濃度の低減を行うことができる。
【0036】
図8は、本発明の実施の一形態におけるOHP合紙モードによる複写を行う場合の動作の一例を示すフローチャートである。図示しない操作部などからOHP合紙モードが指定され、複写の開始が指示されると、まずS61において、画像入力部1で原稿上の画像を読み取り、図3に示した入力側色補正処理部21や文字写真分離処理部22による入力側の画像処理を施した後、S62において画像圧縮部23で画像を圧縮してメモリ24に一旦格納する。その後、あるいは画像の入力と並行して、S63において、OHP用パラメータ31及び普通紙用パラメータ32を用意するとともに、画像形成部3に対してOHPへの画像形成に最適なプロセス速度及び各種のパラメータを設定する。
【0037】
少なくとも1ページ分以上の画像がメモリ24に蓄積された後、S64において、画像形成部3においてOHPを給送するとともに1ページ目の画像をメモリから読み出し、画像伸張部25で伸張しながら、OHP用パラメータ31を用いて出力側色補正処理部26、γ補正部27、スクリーン処理部28が出力側の画像処理を施した後、画像形成部3に対して画像を出力し、OHPへの画像の形成を行う。
【0038】
またS65において、画像形成部3では普通紙を給送し、同じく1ページ目の画像をメモリから読み出し、画像伸張部25で伸張しながら、今度は濃度が低減する普通紙用パラメータ32を用いて出力側色補正処理部26、γ補正部27、スクリーン処理部28が出力側の画像処理を施した後、画像形成部3に対して画像を出力し、普通紙への画像の形成を行う。
【0039】
このような処理をNページ分行い、S66、S67で最終ページの画像についてOHP及び普通紙に形成し、一連のOHP合紙モードによる複写の処理を終了する。
【0040】
図9は、本発明の実施の一形態におけるOHP合紙モードによるプリント処理を行う場合の動作の一例を示すフローチャートである。外部から画像データを送ってプリント処理を行わせる場合には、まず、外部の画像データの送り元となるコンピュータなどにおいて、画像データの指定とOHP合紙モードの設定、及びプリント指示が行われる。
【0041】
プリント指示が行われると、S71において、外部のコンピュータなどから指示された画像データが例えばLAN6などを経由してプリント処理部5に転送される。プリント処理部5では、S72において各種の画像処理を施し、また画像データを解析して描画処理を行い、イメージデータを生成する。さらに、S73において、複写時と同様にOHP用の画像処理パラメータと、画像濃度を低減させる普通紙用の画像処理パラメータを用意し、S74において、S72で描画した1ページ分の画像に対してOHP用の画像処理パラメータを用いて画像処理を施した画像と、普通紙用の画像処理パラメータを用いて画像処理を施した画像を生成し、S75において両者を圧縮してメモリに一旦格納しておく。その後、あるいはこれらの処理と並行して、S76において、画像形成部3に対してOHPへの画像形成に最適なプロセス速度及び各種のパラメータを設定する。
【0042】
少なくとも1ページ分以上の画像がメモリ24に蓄積された後、S77において、画像形成部3においてOHPを給送するとともに1ページ目のOHP用の画像をメモリから読み出し、伸張しながら画像形成部3に対して画像を出力し、OHPへの画像の形成を行う。またS78において、画像形成部3では普通紙を給送し、同じく1ページ目の普通紙用の画像をメモリから読み出し、伸張しながら画像形成部3に対して画像を出力し、普通紙への画像の形成を行う。
【0043】
このような処理をNページ分行い、S79、S80で最終ページの画像についてOHP及び普通紙に形成し、一連のOHP合紙モードによるプリント処理を終了する。
【0044】
このようにして、複写の場合にも、プリント処理の場合にも、OHP合紙モードにおいてプロセス速度を低下させることなく、またそのときの普通紙へ形成された画像欠陥を抑えて、OHP及び普通紙への画像形成を行うことができる。なお、例えば全体の画像形成に要する時間は長くなってもよいから、OHPに形成される画像も、普通紙に形成される画像も、ともに良好な画質を必要とする場合にも対応するため、上述のように高速な画像形成のモードと、画質を優先させるモードを切り替えることができるように構成してもよい。
【0045】
また、上述の説明では具体例として主にOHP合紙モードについて説明した。しかし本発明はこれに限られるものではなく、画像形成部3において特性の異なる種類のメディアに画像を形成する場合に適用可能である。例えば、厚紙表紙、本文、写真などを一度に画像形成するダイレクト製本モード等に対しても有用である。さらに、上述の説明ではカラー画像を形成する場合について説明しているが、例えば白黒の画像を形成する場合についても同様に構成することが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、特性の異なる種類のメディアに対して連続して画像を形成する場合においても、プロセス速度を変更せずに画像を形成することができるので、高速な画像形成が可能である。またこのとき、画質を優先する種類のメディア以外については、形成する画像の濃度を低下させて画像形成を行うことによって、画像欠陥の発生を低減することができ、例えばメディア同士の接着や画像出力部、特に定着器などの故障や寿命の短縮を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】画像入力部の一例を示す概略構成図である。
【図3】画像処理部の一構成例を示すブロック図である。
【図4】画像形成部の一例を示す概略構成図である。
【図5】画像形成部の別の例を示す概略構成図である。
【図6】メディアの種類における網点面積率と定着に必要なエネルギーの関係の一例を示すグラフである。
【図7】メディアに与えるエネルギー量と画質欠陥の関係の一例の説明図である。
【図8】本発明の実施の一形態におけるOHP合紙モードによる複写を行う場合の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の一形態におけるOHP合紙モードによるプリント処理を行う場合の動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…画像入力部、2…画像処理部、3…画像形成部、4…制御部、5…プリント処理部、6…LAN、7…FAX通信部、8…公衆回線、11…原稿、12…プラテン、13…原稿押さえ、14…光源、15…電源、16…ミラー、17…レンズ、18…CCD、21…入力側色補正処理部、22…文字写真分離処理部、23…画像圧縮部、24…メモリ、25…画像伸張部、26…出力側色補正処理部、27…γ補正部、28…スクリーン処理部、31…OHP用パラメータ、32…普通紙用パラメータ、41…帯電部、42…レーザ駆動部、43…現像部、44…感光体、45…転写ロール、46…定着部、47…メディア、48…現像部、49…転写ベルト。

Claims (6)

  1. パラメータを変更可能な画像処理手段と、複数のメディアに対して画像を形成可能であるとともにプロセス速度を変更可能な画像形成手段と、前記画像形成手段において複数種類のメディアを用いて画像を形成する際に画質を優先するメディアの種類に合わせて前記画像形成手段に対するプロセス速度及び前記画像処理手段に対するパラメータの設定を行って当該種類のメディアに対して前記画像形成手段に画像を形成させるとともに当該種類以外のメディアに対しては前記画像処理手段に対して濃度が低下するようにパラメータを設定して画像を処理させて前記画像形成手段に画像を形成させる制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像処理手段は階調調整処理を含み、前記制御手段はメディアの種類に応じて前記階調調整処理のためのパラメータを変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像処理手段はスクリーン処理を含み、前記制御手段はメディアの種類に応じて前記スクリーン処理のためのパラメータを変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 画像形成手段において複数種類のメディアに画像を形成する画像形成方法において、前記複数種類のメディアのうち画質を優先するメディアの種類に合わせて前記画像形成手段に対するプロセス速度及び画像処理パラメータの設定を行って当該種類のメディアに対して最適な画像を形成させるとともに、当該種類以外のメディアに対しては濃度が低下するように画像処理パラメータを設定して形成すべき画像を処理し、前記画像形成手段に画像を形成させることを特徴とする画像形成方法。
  5. 前記画像処理パラメータは階調を調整するためのパラメータを含み、メディアの種類に応じて前記階調を調整するためのパラメータを変更することを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 前記画像処理パラメータはスクリーン処理のためのパラメータを含み、メディアの種類に応じて前記スクリーン処理のためのパラメータを変更することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の画像形成方法。
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