JP2004087139A - アース用端子金具 - Google Patents

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櫻井 利一
Masayasu Fujii
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Abstract

【課題】板厚を薄くした場合であっても、端子本体と電線圧着部の間の連結部の強度が十分確保可能となるアース用端子金具を提供する。
【解決手段】アース用端子金具10は、所定形状に打ち抜いた金属板材からなり、略平板状の端子本体13と、この端子本体13の外周縁から延出する略平板状の連結部16と、この連結部16の延出端から更に延出する電線圧着部17とを備えて構成されている。このように構成されるアース用端子金具10の連結部16には第1の補強板20及び第2の補強板26を重ね合わせた形態の補強手段が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アース用端子金具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アース用端子金具として、図10に示すものがある。これは、所定形状に打ち抜いた所定厚さの金属板材を曲げ加工してなり、平板状の端子本体101と、端子本体101の外周縁より延出する延出部の先端側に形成された電線圧着部102が設けられている。そして、この端子本体101と電線圧着部102の間を連結部105が連結している。電線圧着部102は、端子本体101に連なる底壁103の両側縁から一対のカシメ部104を立ち上げたオープンバレルと称される形状をなし、底壁103に電線(図示せず)を載置し、その電線を包み込むようにカシメ部104を塑性変形させることにより、電線圧着部102に電線が圧着される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ワイヤーハーネスにおいて電線の小径化が要望されているが、アース用端子金具に圧着される電線もその例外ではない。ところが、上記のような電線圧着部102を備えたアース用端子金具では、電線を小径化した場合にアース用端子金具特有の不具合が生じる。それは、電線圧着部102のカシメ部104はその板厚が厚くなるほど曲げ難くなることから、圧着可能な電線の最小線径はカシメ部104の板厚によって制約を受ける、という事情によるものであって、カシメ部104の板厚に対して電線の径が細くなり過ぎると、電線に対するカシメ部104の固着力が低下し、ひいては、アース用端子金具と電線の接触信頼性低下を招くことになる。
【0004】
そこで、細い電線に対応させるためには、カシメ部104の板厚、即ちアース用端子金具全体の板厚を薄くすればよいのであるが、板厚を薄くすることはアース用端子金具の強度低下を意味する。そのため、アース用端子金具が通常はハウジング内に収容されずに剥き出しのままで取り扱われる、ということを考慮すると、板厚を薄くした場合には、アース用端子金具が他の部材によって容易に変形や折損を来すことが懸念される。特に、当該アース端子金具の取付先に固定される端子本体101と電線圧着部102の間を連結する連結部105は、応力が集中しやすく、変形・折損が生じやすい。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、板厚を薄くした場合であっても、端子本体と電線圧着部の間の連結部の強度が十分確保可能となるアース用端子金具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、所定形状に打ち抜いた金属板材からなり、略平板状の端子本体と、この端子本体の外周縁から延出する略平板状の連結部と、この連結部の延出端から更に延出する電線圧着部とを備えたアース用端子金具において、前記連結部に、補強板を重ね合わせた形態の補強手段が設けられたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、略平板状の端子本体部と、この端子本体部の外周縁から表面側へその端子本体部の板厚と略同寸法だけ立ち上がる係止部とを備えた他のアース用端子金具に対して組付け可能とされ、前記端子本体が、前記補強板に対して一枚板状に連なる積層板を重ね合わせた積層形態とすることで前記組付先の端子本体部の板厚と同一厚さとされ、この積層形態の端子本体には、その外周縁から表面側へ前記組付先の係止部と同寸法だけ立ち上がる係止片が形成され、前記他のアース用端子金具との組付け状態では、前記組付先の端子本体部を前記端子本体の表面と前記係止片との間で挟む形態、又は前記組付先の端子本体部の表面と前記組付先の係止部との間で前記端子本体が挟まれる形態とされるところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記補強板が、前記連結部の側縁から折返し状に延出された形態とされているところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記連結部に、その側縁に沿って立ち上がる側壁部が形成されているところに特徴を有する。
【0010】
請求項5の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記連結部に、その側縁に沿って立ち上げられた側壁部が形成され、この側壁部と前記補強板とが、前記連結部の側縁に沿って並び且つ互いに連なる構成をなすところに特徴を有する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載のものにおいて、前記電線圧着部が、前記連結部に連なる底板の側縁からカシメ片が立ち上がる形態にてバレル状に形成されてなり、そのカシメ片と前記側壁部とが、前記連結部の側縁に沿って並び且つ互いに連なる構成をなすところに特徴を有する。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6に記載のものにおいて、前記連結部に、この連結部の延出方向に沿って細長く延びるリブ状補強部が叩き出しにより形成されているところに特徴を有する。
【0013】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1のような構成とすることにより、板厚を薄くして曲げ加工を行いやすい構成とした場合であっても、変形・折損が生じやすい部分の強度が十分確保可能となる。即ち、薄い板材により電線圧着部等の曲げ加工を容易に行えるようにする一方、強度が必要な端子本体と電極圧着部の間の連結部については補強板を重ね合わせた形態とすることにより十分な強度が確保される構成となり、部分毎に適した板厚を設定することが可能となる。
【0014】
<請求項2の発明>
請求項2の構成によれば、本願のアース用端子同士が積層して組付け可能であり、さらに本願のアース用端子金具と他のアース用端子金具とが上下自在に積層して組み付け可能となる。また、このような構成とすると、本願のアース用端子金具に対し、その本願の端子本体の厚さとほぼ同じ厚さを有する一枚板の端子本体部を有する端子金具が互いに組付け可能となり、異なる厚さの板材にて形成されるような複数種のアース用端子金具の組合せが可能となるのである。より具体的には、例えば太い電線を対象とする端子金具については厚い板材によってカシメ付ける構成とし、一方、細い電線を対象とする場合には薄い板材を用いてカシメ付け、かつその構成を請求項2のようにすれば、端子本体の厚さを、厚い板材からなるアース用端子金具の端子本体部と同じくすることができ、それらが互いに組合せ可能となる。
【0015】
<請求項3の発明>
請求項3のような構成とすれば、補強板が連結部と一体に形成されることとなるため補強が特に必要な連結部に対し、別部材を設けたり、複雑な構成を採らずとも効果的に補強することができる。
【0016】
<請求項4の発明>
請求項4のように、補強手段とともに側壁部を設けるようにすれば、上記補強手段だけでなく他の補強構成がなされることとなるため一層補強効果が高まる。
【0017】
<請求項5の発明>
請求項5のように側壁部と補強板が延出方向に並び連なる構成とすれば、それら側壁部と補強板の間の境界における局所的な強度低下がなく十分な強度が確保され、応力が集中しやすい境界部分であっても変形や折損を効果的に防止することができる。
【0018】
<請求項6の発明>
請求項6のように、電線圧着部のカシメ片と側壁部とが連なるように形成すれば、それらの間が連続的に補強できる構成となり、境界部分を強度高く構成できる。
【0019】
<請求項7の発明>
請求項7のように、延出方向に沿って叩き出しによるリブ状補強部を設けるようにすれば、補強手段による補強効果を簡易な加工方法にて一層高めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図7によって説明する。
まず、本発明の第1実施形態にかかるアース用端子金具10の各部について説明する。
図3に示すように、本実施形態に係るアース用端子金具10は、所定形状に打ち抜いた金属板材を曲げ加工したものであり、平板状をなすとともに中心に円形のボルト孔12が貫通して形成された略平板状の端子本体13と、その端子本体13の外周縁から延出する略平板状の連結部16と、この連結部16の延出端からさらに延出するオープンバレル状の電線圧着部17との3つの構成要素に大別される。なお、本実施形態において、端子本体13に対し連結部16が延出する側を後方側(図3の左方側)、これとは反対側を前方側(図3の右方側)としており、端子本体13の主表面と平行な面方向においてその前後方向と直交する方向をこのアース用端子金具10の幅方向としている。さらに、表側とは、アース用端子金具10において電線が載置される側(図3の平面図に示される側)のことであり、裏側はこれとは反対側を指す。
【0021】
まず、端子本体13について説明すると、図3のような平板形状をなす端子本体13は、図7のような形状をなす金属板材を折り返すようにして第2の補強板26に対して一枚板状に連なる積層板を重ね合わせた積層形態とされる。即ち、図7のような一枚板からなる金属板材を、積層側部分50Aと被積層側部分50Bの間の折り返し線(破線)に沿って折り返すことにより、積層側部分50Aが、端子本体13の上板13A及び第2の補強板26をなすよう積層され、端子本体13が上板13A及び下板13Bの2枚重ね構造をなすこととなる。
【0022】
さらに、図3に示すように、端子本体13は、ボルト孔12と同心の略円形をなす環状部19と、この環状部19の外周縁から前方へ面一状に突出する回転規制部14とからなる。回転規制片14には、別のアース用端子金具に形成された回転規制孔に挿入して当該アース用端子金具10の回転を規制するための回転規制片14Aと、別のアース用端子金具に形成された回転規制片を挿入して回転を規制するための回転規制孔14Bがそれぞれ形成されている。
【0023】
そして、図3及び図4に示すように、環状部19の外周縁における右前部と左後部には、夫々、表側へ逆L字形に立ち上がる係止片15が、ボルト孔12を挟んで径方向に対向する配置で形成されている。本実施例では、係止片15は、端子本体13の上板13Aより立ち上がる形態をなす立ち上がり部分と、下板13Bより立ち上がる形態をなす立ち上がり部分とが重なる積層構造をなしている。そして、径方向で対向する形態で2つ設けられた係止片15において、各々の下板13Bからの立ち上がり部分が、その対向方向に上板13A及びその上板13Aからの立ち上がり部分を挟む構成をなしており、下板13Bに対する上板13Aの面方向(端子本体13の表面と平行方向)への相対移動を拘束している。
【0024】
さらに、その立ち上がる係止片15の端部は内側(図3においてボルト孔12の中心へ向かう側)へ屈曲する形態をなしており、下板13Bから立ち上がる部分が内側に屈曲することにより、その屈曲部が下板13Bとの間で上板13Aからの立ち上がり部分を挟みこみ、上板13Aの上下方向(端子本体13の表面と直交する方向)の相対移動を規制することとなる。このように、下板13Bに対する上板13Aの面方向の移動、及び上下方向の移動が拘束され、上板13A及び下板13Bが積層構造をとりつつ互いに一体化されている。なお、このような回転規制部14、係止片15については、図7のような金属板材を折り返して上板13A、下板13Bの2枚重ね構造をなす端子本体13を形成した後に、それに所定の加工を施して形成することができる。
【0025】
図3及び図4に示すように、電線圧着部17は、その底板17Cを連結部16に対してほぼ面一状に連続させるとともに、その底板17Cの左右両側縁部から一対のカシメ片17A、17Bを立ち上げた形態で連成されている。そのカシメ片は、電線W(図5参照)における金属線材部分をカシメ付ける一対のカシメ片17Aと、樹脂被覆部分をカシメ付ける一対のカシメ片17Bがそれぞれ形成されている。そして、図5に示すように、その底板17Cに載置された電線Wに対して包み込むようにそれらカシメ片17A,17Bを塑性変形させつつカシメ付けることにより、電線Wが電線圧着部17に圧着接続される。これにより、カシメ片17Aと底板17Cが電線Wの金属線材部分と密着し、これらが導通可能となる。
【0026】
次に図3及び図4を参照して連結部16について説明する。
図3及び図4に示すように、連結部16は端子本体13と電線圧着部17の間に形成されており、端子本体13の下板13Bより面一状に延びる形態として形成され、かつその連結部16の後方側には電線圧着部17の底板17Cが面一状に延びる形態をなしている。これら面一状に形成される下板13B、連結部16、及び底板17Cは、一体的な一枚板として形成されている。そして、図3の平面図に示すように、連結部16は、端子本体13における環状部19の径よりその幅が狭くなるように形成されている。さらに具体的に述べると、端子本体13において連結部16近傍には、環状部19から連結部16に至るまでの移行部13Cが後方側へ向かうにつれ幅が漸次狭くなるように形成され、その移行部13Cのさらに後方側に、連結部16が連続して形成されるようになっている。そして、連結部16はその幅が一定幅をなす定幅部16Aと、この定幅部16Aに隣接し、定幅部16Aより電線圧着部17側(後方側)に向かうにつれ幅が狭くなる幅減少部16Bが形成されており、その幅減少部16Bの後方側に電線圧着部17が配置される。このように、連結部16は、端子本体13の環状部19の径よりその幅が狭くなるように形成され、上記のように下板13Bより面一状に延びているので変形・折損を来たすことが懸念されるが、この連結部16には補強板20,26を重ね合わせた形態の補強手段が設けられている。
【0027】
この補強手段は、連結部16の左右両側縁から折返し状に延出された形態をなす第1の補強板20と、端子本体13の上板13Aから連結部16の上部に重ね合わされ、且つ第1の補強板20と連結部16の間で挟まれるように延出された第2の補強板26とからなる。この第2の補強板26は図7に示すような積層側部分50Aにおいて上板13Aから延出する形態にて形成されるものであり、積層側部分50Aの折り返しにより連結部16の位置に配置され、その後に、第1の補強板20が第2の補強板26の上部に重なるように折り返され、図3に示す配置構成をなすこととなる。そして、図3のように、第1の補強板20は連結部16における定幅部16Aの前半部分において左右両側縁より折り返される形態をなし、この第1の補強板20により押さえ付けられることにより、第2の補強板26の連結部16からの離間が規制されて、連結部16の表面の上部に第2の補強板26が安定的に固定される。なお、この例では、第1の補強板20は定幅部16Aの前半部において、その定幅部16Aの前後方向のほぼ半分の範囲にわたり形成されているため、応力の集中しやすい連結部16の基端部の強度を効果的に高めている。なお、第1の補強板20の形成領域についてはこれに限定されず、定幅部16Aの前後方向の大部分にわたる領域、或いは全体にわたって第1の補強板20を形成することもできる。また、定幅部16Aにおける前後方向中間位置、或いは後方側に形成することも可能である。
【0028】
そして、連結部16には、その左右両側縁に沿って立ち上がる側壁部22が形成されている。この側壁部22は、連結部16の表面よりほぼ垂直に立ち上がるように形成されており、図4に示すように、この側壁部22は、上端縁が連結部16の表面に対しほぼ水平にとなる水平部22Aと、この水平部22Aに対し連続的に隣接し、連結部16の表面と上端縁の距離が前方に向かうについて漸次減少するよう傾斜する傾斜部22Bが設けられている。そして、この水平部22Aの上端縁は、第2の補強板26の上面よりも上部に位置するように立ち上がり高さが設定されている。他方、傾斜部22Bは、前方に向かうにつれ立ち上がり高さが低くなっており、その傾斜部22Bの前端縁における側壁部22の上端縁は、第2の補強板20の上面とほぼ同じ高さとなるように設定されている。そして、傾斜部22Bの前端縁に隣接して第1の補強板20が設けられる形態をなしている。また、図3に示すように、水平部22Aは、前後方向において、定幅部16Aの後方寄りの位置から、定幅部16Aと幅減少部16Bの双方に跨る形態にて形成され、さらに、幅減少部16Bの全体にわたり、かつ電線圧着部17の位置に達するまでの範囲にて形成される。さらに、傾斜部22Bは、前後方向において、定幅部16Aのほぼ中間領域に形成されており、定幅部16Aのほぼ中央位置、又は中央よりわずかに前方側に寄った位置から、定幅部16Aの後方寄りの位置までの範囲にて形成されている。
【0029】
さらに、図3に示すように、本実施形態においては、側壁部22が形成される領域の前後方向の長さが、第1の補強板20が形成される領域の前後方向の長さよりも大きくなるように設定されている。なお、側壁部22の領域設定に付いてはこれに限定されず、その前後方向において第1の補強板20の方が長くなるようにしてもよく、ほぼ同程度としてもよい。
【0030】
そして、図4のようにこの側壁部22と第1の補強板20の折り返し部とは、連結部16の側縁に沿って並び且つ互いに連なる構成をなしている。さらに、電線圧着部17におけるカシメ片17Aと側壁部22とが、連結部16の側縁に沿って並び且つ互いに連なる構成をなしている(具体的には、水平部22Aとカシメ片17Aとが連なる形態をなす)。このように、補強板20,26、側壁部22、及びカシメ片17Aが連なる構成をなすことにより、連結部16と電線圧着部17の底板17Cにおいて、これらの境界部分の局所的な応力集中を防止できるため、境界部分が折れ曲がったり、磨耗するようなことがなく、衝撃、負荷等に強い構成となる。また、図3に示すように、左右両側壁部22と第1の補強板20は、第2の補強板26の幅方向への移動を規制する効果をも有している。
【0031】
次に、図1及び図2を参照し、アース用端子金具10が組付け可能な他のアース用端子金具(組付先端子金具30)、及びこれらの組付け構成について説明する。
図1の斜視図、及び図2の平面図に示すように、ここではアース用端子金具10と、組付先となる他のアース用端子金具30(以下、組付先端子金具30ともいう)が同一種の部品である場合について例示しており、換言すれば同一形状の2つのアース用端子金具10を積層させて互いに組付けた構成が図1及び図2の形態であると言える。したがって、組付先端子金具30は上述したアース用端子金具10と同様に、略平板状の端子本体部33(端子本体13に相当する部分)と、この端子本体部33の外周縁から表面側へその端子本体部33の板厚と略同寸法だけ立ち上がる係止部45(係止片15に相当する部分)とを備えて構成されている。なお、本発明に係るアース用端子金具の端子本体及び係止片と区別するため、他のアース用端子金具については端子本体部及び係止部と称することとする。
【0032】
この組付け形態では、アース用端子金具10における端子本体13の裏面がの組付先端子金具30の表面に密着しており、この組付先端子金具30が図示しないアース用取付部材に対して密着することにより、これらアース用端子金具10、30及びアース用取付部材が電気的に接続されることとなる。なお、アース用取付部材は、例えば導電性部材(金属板材等)に雌ねじ孔が形成される形態をなすものであり、アース用端子金具10のボルト孔12にボルトを貫通させ、このボルトをその雌ネジ孔に螺合させることにより、アース用端子金具10がアース用取付部材に対して固定できることとなる。
【0033】
そして、両アース用端子金具10,30を組み付ける際には、ボルト孔12,32同士が整合するように組付先端子金具30の上板33の上にアース用端子金具10の端子本体13を重ね、そのアース用端子金具10を平面視時計回り方向に相対回転させることにより、その被係止部23(図3及び図4も参照)を組付先端子金具30の端子本体部33と係止部45との間に潜り込ませるとともに、組付先端子金具30の回転規制片34Aをアース用端子金具10の回転規制孔14Bに係止させる。これにより、両アース用端子金具10,30が上下方向への離間を不能に、且つ回転方向の相対遊動を規制された状態で組み付けられる。
【0034】
この状態では、図1に示すように、ボルト孔12,32同士が整合して両孔12,32にボルトを貫通させることができるようになっている。また、電線圧着部17,37同士は周方向にずれて互いに干渉しないようになっている。このように組み付けた両アース用端子金具10,30は、図示しないボルトによってアース用取付部材(図示略)に固定されることとなる。
【0035】
次に、図6の説明図を参照し、端子本体の厚さ及び係止片15、係止部45の立ち上がり高さ等について説明する。
図6(a)は係止部45と端子本体13の組付け形態を概念的に示す説明図であり、端子本体13は、その全体厚さTb(即ち、上板13Aと下板13Bの合計厚さ)が、端子本体部30の表面と係止部45の間の間隔Saとほぼ同じようになるように設定されている。このように厚さ設定されることにより、組付先端子本体部30の表面と組付先の係止部45との間で端子本体13の周縁部が挟まれる形態をなし、端子本体13の上下方向の相対移動が拘束される。なお、アース用端子金具10と組付先端子金具30は同形状であるため、図6(b)のように、組付先の端子本体部33を端子本体13の表面と係止片15との間で挟むような双方逆の積層形態も可能であり、本願のアース用端子金具同士が積層して上下自在に組付け可能となっている。
【0036】
さらに、図6(c)のように、端子本体13の表面と係止片15との間隔Sbとほぼ同じ厚さTcの一枚板材からなる端子本体部63を備える肉厚アース用端子金具60をアース用端子金具10に対して組付けることも可能である。本実施形態においては、図6(c)に示すように、端子本体13と係止片15との間隔Sbを、アース用端子金具30よりも板厚の厚い肉厚アース用端子金具60の板厚寸法に合わせて設定してある。なお、この肉厚アース用端子金具60は、アース用端子金具10又はアース用端子金具30の板厚Ta(図6(a)参照)の2倍の板厚をなし、かつ積層構造をなさないものであるが、端子本体部、係止部、電線圧着部などはこれらアース用端子金具10、30と同様に形成することができる。
【0037】
さらには、図6(d)に示すような、図6(c)とは逆の形態、即ち肉厚アース用端子金具60の端子本体部63と係止片65の間に端子本体13が挟まれるようにアース用端子金具10を組付けるようにしてもよい。なお、アース用端子金具10の板厚Taは、電線圧着部17においてカシメ片17Aが細い電線Wに対して確実に密着して接触信頼性を確保するために、肉厚アース用端子金具60の板厚Tc、即ち端子本体部63と係止片65との間の間隔Scよりも薄くしてある。そこで、その寸法差を埋めるために、金属板材を2枚重ねに構成して端子本体13の全体厚さを間隔Scに相当する2倍厚の寸法に設定している。これにより、共通のアース用端子金具10に対して、板厚の異なる2つのアース用端子金具(アース用端子金具30と肉厚アース用端子金具60)の双方を組み付けることが出来るようになっている。従って、本願のアース用端子金具と他のアース用端子金具とを上下自在に積層して組み付け可能となる。
【0038】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を図8によって説明する。
第2実施形態は、連結部16において、この連結部16の延出方向に沿って細長く延びるリブ状補強部47が叩き出しにより形成されているところが第1実施形態と異なる。なお、その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。図8では、第2の補強板26に対し叩き出しにより表側に凸となるリブ状補強部47を形成した例について示している。そして、このリブ状補強部47の両側に第1の補強板20が配置される構成をなしている。なお、リブ状補強部47については、このような形態に限らず、連結部16にのみ加工を施してもよく、第2の補強板26及び連結部16の双方に共に加工を施すようにしてもよい。
【0039】
さらに、図8では表側に凸となるリブ状補強部の例を示したが、裏側に凸となるような叩き出しを行うようにしても良く、第1の補強板20に加工を施し、これにリブ状補強部を形成するといったことも可能である。また、リブ状補強部を端子本体部13まで延長させるように形成してもよい。いずれにしても、このようなリブ状補強部を設けることにより、連結部16に対する補強効果が一層高まり、変形、折損に極めて強い構造を実現できることとなる。
【0040】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)図1及び図2の例では、図9(a)のように2つの補強板(第1の補強板20及び第2の補強板26)を用いる構成を例示したが、いずれか片方のみの構成でもよい。即ち、図9(b)のように第1の補強板20のみを連結部16の表面上に重ね合わせるようにしてもよく、第1の補強板20を設けずに第2の補強板26のみを連結部16の表面上に積層させるようにしてもよい。
(2)また、第1の補強板20の形状に付いては、図9(a)及び(b)のように、第1の補強板20が平板状に折り返されて、その平板状をなす第1の補強板20が、第2の補強板26又は連結部16の表面に密着して積層される構成について示したが、図9(c)のように、補強板20が所定の曲率で屈曲し、内側へ曲げ返されるような構成でも良い。また図9(d)のように、連結部16と補強板20のなす角度が所定角度の鋭角となるように第1の補強板20を曲げ返すようにしてもよい。またこれらの例に限らず、連結部16と第1の補強板20が上下方向に密着して、或いは所定の空間を介して重なり合う構成であればよい。
(3)上記の例では、第1の補強板を表側に折り返すようにしたが、裏側へ折り返すようにしてもよい。
(4)上記の例では第2の補強板を表側に積層させるようにしたが裏側でもよい。例えば、図7に示す積層側部分50Aを裏側に折り返すようにしてもよい。
(5)上記の例では、図7に示す積層側部分50Aを折り返す積層形態を例示したが、この積層側部分50Aと同様の形状をなす別部材を端子本体13の表側又は裏側に重ね合わせるように配置してもよい。
(6)上記の例では、2つのアース用端子金具を組み付ける場合について説明したが、本発明は、3つ以上のアース用端子金具を順次に重ねて組み付ける場合にも適用することができる。この場合、図6に示すような板厚の異なる2種類のアース用端子金具同士を任意に組み合わせることができ、また、それらのアース用端子金具を重ねる順序も任意に設定することができる。
(7)また、上記の例では、アース用端子金具10と同一形状の2層構造をなす組付先端子金具30と、単層の肉厚端子金具をアース用端子金具10に組付ける構成を例示したが、組付先はこのような構成のものに限らず、他の形状のアース用端子金具に対しても組付け可能である。例えば、端子本体部の全体厚さが、端子本体13と係止片15の間隔Sbと同じ(即ち、端子本体13の厚さと同じ)である3層以上の積層構造をなすアース用端子金具に対して組付けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のアース用端子金具と他のアース用端子金具を組み付けた状態を示す斜視図
【図2】図1の平面図
【図3】第1実施形態のアース用端子金具を例示する平面図
【図4】第1実施形態のアース用端子金具を例示するアース用端子金具の側面図。
【図5】図4において電線を圧着した形態を示す側面図
【図6】第1実施形態のアース用端子金具と他のアース用端子金具を組み付けた状態における係止構造を概念的にあらわす部分拡大図
【図7】曲げ加工を施す前の金属板材を示す図
【図8】第2実施形態のアース用端子金具を例示する平面図
【図9】補強板による補強構造をいくつか例示する説明図
【図10】従来例を示す平面図
【符号の説明】
10…アース用端子金具
13…端子本体
15…係止片
16…連結部
17…電線圧着部
17A…カシメ片
20…第1の補強板
22…側壁部
26…第2の補強板
30…他のアース用端子金具
47…リブ状補強部

Claims (7)

  1. 所定形状に打ち抜いた金属板材からなり、略平板状の端子本体と、この端子本体の外周縁から延出する略平板状の連結部と、この連結部の延出端から更に延出する電線圧着部とを備えたアース用端子金具において、
    前記連結部に、補強板を重ね合わせた形態の補強手段が設けられたことを特徴とするアース用端子金具。
  2. 略平板状の端子本体部と、この端子本体部の外周縁から表面側へその端子本体部の板厚と略同寸法だけ立ち上がる係止部とを備えた他のアース用端子金具に対して組付け可能とされ、
    前記端子本体が、前記補強板に対して一枚板状に連なる積層板を重ね合わせた積層形態とすることで前記組付先の端子本体部の板厚と同一厚さとされ、
    この積層形態の端子本体には、その外周縁から表面側へ前記組付先の係止部と同寸法だけ立ち上がる係止片が形成され、
    前記他のアース用端子金具との組付け状態では、前記組付先の端子本体部を前記端子本体の表面と前記係止片との間で挟む形態、又は前記組付先の端子本体部の表面と前記組付先の係止部との間で前記端子本体が挟まれる形態とされるようになっていることを特徴とする請求項1記載のアース用端子金具。
  3. 前記補強板が、前記連結部の側縁から折返し状に延出された形態とされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアース用端子金具。
  4. 前記連結部には、その側縁に沿って立ち上がる側壁部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアース用端子金具。
  5. 前記連結部には、その側縁に沿って立ち上げられた側壁部が形成され、この側壁部と前記補強板とは、前記連結部の側縁に沿って並び且つ互いに連なる構成をなすことを特徴とする請求項3に記載のアース用端子金具。
  6. 前記電線圧着部は、前記連結部に連なる底板の側縁からカシメ片が立ち上がる形態にてバレル状に形成されてなり、そのカシメ片と前記側壁部とが、前記連結部の側縁に沿って並び且つ互いに連なる構成をなすことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のアース用端子金具。
  7. 前記連結部には、この連結部の延出方向に沿って細長く延びるリブ状補強部が叩き出しにより形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のアース用端子金具。
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JP2012099356A (ja) * 2010-11-02 2012-05-24 Sumitomo Wiring Syst Ltd 端子金具の接続構造

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