JP2004083904A - 二酸化チタン顔料及びその製造方法並びにそれを用いた樹脂組成物 - Google Patents

二酸化チタン顔料及びその製造方法並びにそれを用いた樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】隠ペイ性の優れたアナターゼ型二酸化チタン顔料及びその製造方法並びにそれを用いた樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】本発明の二酸化チタン顔料は、アナターゼ型結晶を98〜100%の範囲で含み、0.2〜0.4μmの範囲の平均粒子径を有し、白色度がアマニ油カラーのL値で95〜97の範囲にあることを特徴とする。
【効果】本発明の二酸化チタン顔料はアナターゼ型特有の特性、例えば青味色調等の光学的特性、低い硬度等の物理的特性を有し、しかも、従来のアナターゼ型酸化チタン顔料には無い高隠ペイ性を有する。
【選択図】なし

Description

 本発明は、隠ペイ性に優れたアナターゼ型二酸化チタン顔料及びその製造方法並びにそれを用いた樹脂組成物に関する。
 二酸化チタンは白色顔料として塗料、インキ、プラスチックス、紙等の広い分野で使用されており、現在、市販されているものは、結晶形によりアナターゼ型とルチル型とに大きく分類される。アナターゼ型はルチル型と比較して、短波長の光の反射率が高い(青味の色調を呈する)、紫外部の光の吸収が小さい、硬度が低い、誘電率が低い、比重が小さい等の特徴を有するが、一方でルチル型より可視光の屈折率が小さく、隠ペイ性が低いという顔料の基本的な性質で劣るので、アナターゼ型の特徴が十分に利用されていない。ところで、高隠ペイ性が求められる樹脂組成物で用いられる顔料濃度は、例えば、塗料、インキ等であれば、通常、二酸化チタン顔料が樹脂成分1重量部に対し0.5重量部以上、プラスチックス等であれば、通常、0.05重量部以上である。市販のアナターゼ型二酸化チタン顔料は平均粒子径が0.1〜0.18μmの範囲にあり、アナターゼ型二酸化チタン顔料の隠ペイ性が低い原因は、前述のように可視光の屈折率が低いというアナターゼ型の基本特性にもよるが、理論上、最も優れた隠ペイ性が得られる最適粒子径に対し、粒子径が小さ過ぎるという点にもある。
 平均粒子径が0.2μm以上のアナターゼ型二酸化チタン顔料の製造方法として、例えば、含水酸化チタン中のTiOに対し、KO換算で0.2〜0.6重量%の範囲に相当するカリウム酸化物と、P換算で0.15〜0.55重量%の範囲に相当するリン酸化物とを焼成処理剤として含水酸化チタンに加え、好ましくは更にAl換算で0.2重量%以上のアルミニウム化合物を加えて、460℃から1020℃にまで一定の時間を掛け徐々に温度を上げながら加熱焼成する方法が知られている(特許文献1参照)。また、含水酸化チタン中のTiOに対し、Al換算で0.1〜0.5重量%の範囲に相当するアルミニウム化合物、KO換算で0.1〜0.7重量%の範囲に相当するカリウム化合物、及び、P換算で0.2〜1重量%の範囲に相当するリン化合物を焼成処理剤として含水酸化チタンに加え、少なくとも1000℃以上の温度で加熱焼成する方法も知られている(特許文献2参照)。
特開平8−225324号公報(第1頁) 特開平9−188518号公報(第1頁)
 しかしながら、前記特許文献1記載の方法では、白色顔料としては十分な白色度が得られず、前記特許文献2記載の方法では、加熱焼成温度が高く、加熱焼成中にアナターゼ型結晶の一部がルチル型に転位するので、得られた顔料には2〜8重量%程度のルチル型二酸化チタンが含まれ、アナターゼ型の特徴が得られ難く、また粒子間の焼結も生じ易く、分散性の優れた二酸化チタン顔料が得られ難い。本発明は、以上に述べた従来技術の問題点を克服し、隠ペイ性の優れたアナターゼ型二酸化チタン顔料及びその製造方法並びにそれを用いた樹脂組成物を提供するものである。
 本発明者らは、これらの問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、焼成処理剤としてアルミニウム化合物、カリウム化合物、リン化合物を用い、これらの添加量及びカリウム化合物とリン化合物の添加比率を特定範囲にすると、1000℃未満の焼成温度で、粒子径が大きく白色度が優れたアナターゼ型の二酸化チタン顔料が得られることを見出た。また、得られた二酸化チタン顔料は樹脂組成物に用いると、優れた隠ペイ性を示し、しかもルチル型にはないアナターゼ型の特性を有することを見出し、本発明を完成した。
 すなわち、本発明は、(1)アナターゼ型結晶を98〜100%の範囲で含み、0.2〜0.4μmの範囲の平均粒子径を有し、白色度がアマニ油カラーのL値で95〜97の範囲にあることを特徴とする二酸化チタン顔料、(2)含水酸化チタンを加熱焼成するアナターゼ型二酸化チタン顔料の製造方法において、焼成処理剤として含水酸化チタン中のTiOに対しAl換算で0.02〜0.2重量%の範囲に相当するアルミニウム化合物、KO換算で0.2〜1重量%、P換算で0.02〜0.5重量%の範囲に相当し、且つKO/Pが1.5/1〜10/1の範囲にあるカリウム化合物及びリン酸化合物を用い、800℃以上1000℃未満の温度で加熱焼成することを特徴とする二酸化チタン顔料の製造方法、(3)前記二酸化チタン顔料を用いた樹脂組成物である。
 本発明の二酸化チタン顔料はアナターゼ型特有の特性、例えば青味色調等の光学的特性、低い硬度等の物理的特性を有し、しかも、従来のアナターゼ型酸化チタン顔料には無い高隠ペイ性を有するので各種の樹脂組成物に、中でも塗料用樹脂、インキ用樹脂、プラスチックス用樹脂を配合した樹脂組成物に有用である。
 本発明は二酸化チタン顔料であって、アナターゼ型結晶を98〜100%の範囲で含み、0.2〜0.4μmの範囲の平均粒子径を有し、白色度がアマニ油カラーのL値で95〜97の範囲にあることを特徴とする。本発明では平均粒子径を高隠ペイ性が求められる樹脂組成物に用いられる顔料濃度(例えば、塗料、インキであれば、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料が0.5重量部以上、プラスチックスであれば、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料が0.05重量部以上)に最も適した前記範囲にすることで、本来、屈折率の低いアナターゼ型二酸化チタンに、優れた隠ペイ性を付与している。本発明の二酸化チタン顔料においては、アマニ油カラーによるL値で表して、95〜97の範囲の白色度を有している。また、加工時に剪断力が働き難いプラスチックスのような分野では、塗料やインキと比較して、高顔料濃度になる程、二酸化チタン顔料を分散させ難いが、本発明の二酸化チタン顔料は粒子径が大きく、表面エネルギーが小さいので、分散性に優れている。
 アナターゼ型結晶の含有量が前記範囲より低いと、アナターゼ型二酸化チタンが有する青味の色調、紫外部吸収能、硬度等の特徴が発現し難くなる。平均粒子径が前記範囲より小さいと所望の効果が得られないばかりでなく、表面エネルギーが大きくなり、分散性も低下する。前記範囲より平均粒子径を大きくしても、更なる隠ペイ性の向上は認められず、むしろ、アナターゼ型の特徴の一つである短波長の光の反射率が低下し、黄味色調を呈するようになる。より好ましい平均粒子径の範囲は、0.2〜0.3μmである。中でも、粒度分布の幅が狭ければ、所望の効果が得られ易く、本発明では、0.2〜0.4μmの範囲の粒子径を有する粒子を、重量基準で50〜100%、好ましくは60〜100%の範囲で含むものが特に好ましい。尚、本発明では、X線回折によりルチル型結晶の含有量(R(%))を求め、100−R(%)をアナターゼ型の含有量とする。また、平均粒子径は電子顕微鏡法により測定した、一次粒子の累積50%粒子径であり、一次粒子とは、通常の工業的に用いられる機械的方法では、ほとんど崩壊することのない最小単位の粒子を言う。
 本発明の二酸化チタン顔料は、表面が被覆されていなくても良いが、アナターゼ型二酸化チタンは光触媒活性が高く、耐光性や耐候性が低いので、少なくとも何らかの無機化合物で被覆されているのが好ましい。また、二酸化チタン顔料は親水性を有するので、樹脂成分との高度な親和性を付与するためには、更に有機化合物で被覆するのが好ましい。
 本発明の二酸化チタン顔料の表面被覆に用いることのできる無機化合物としては、アルミニウム化合物、ケイ素化合物、ジルコニウム化合物、スズ化合物、チタニウム化合物、アンチモン化合物等が挙げられ、これらを1種被覆することも、2種以上の被覆を積層したり、2種以上の無機化合物を混合して被覆する等して、組み合せて用いることもできる。これらの無機化合物が酸化物、水酸化物、水和酸化物、リン酸塩から選ばれる少なくとも1種であれば、更に好ましい。無機化合物の被覆層は、被覆処理工程におけるpH、温度等の処理条件を制御することにより、被覆層を多孔質にしたり、緻密なものにできることが知られており、本発明では、このような被覆層の性状も、特に制限されない。それぞれの無機化合物の被覆量は、用いる樹脂組成物の用途や、無機化合物の種類にもよるが、概ね0.05〜15重量%の範囲である。より好ましい範囲は、塗料組成物やインキ組成物に用いる二酸化チタン顔料の場合は0.1〜15重量%、プラスチックス組成物の場合は0.05〜5重量%の範囲である。尚、前記の被覆量は、酸化物、水酸化物、水和酸化物の場合は、酸化物基準(例えば、アルミニウムの水和酸化物はAlとして)で、リン酸塩の場合はリン酸塩基準(例えば、リン酸アルミニウムはAlPOとして)で表している。
 表面被覆に用いる好ましい無機化合物は、ケイ素、ジルコニウム、スズ、アンチモンの化合物、望ましくはそれらの水和酸化物である。ケイ素の水和酸化物は耐候性の観点では、緻密な状態で被覆するのが好ましい。アルミニウム、チタニウムの水和酸化物は、樹脂成分との親和性を向上させたり、製造工程における脱水、乾燥、粉砕等の操作性を改良する効果が知られており、少なくとも二酸化チタン顔料の最外殻には、アルミニウムの水和酸化物を被覆するのが好ましい。
 本発明の二酸化チタン顔料の表面被覆に用いることのできる有機化合物としては、多価アルコール、アルカノールアミンまたはその誘導体、有機ケイ素化合物、高級脂肪酸またはその金属塩等が挙げられる。具体的には、例えば、多価アルコールとしてはトリメチロールエタン、トリプロパノールエタン、ペンタエリスリトール等が、アルカノールアミンとしてはトリエチルアミン等が、有機ケイ素化合物としてはジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等のポリシロキサン類や、ヘキシルトリメトキシシラン等のアルキルシラン類、及び、アミノシラン、ビニルシラン、フェニルシラン等のシランカップリング剤等のオルガノシラン類等が、高級脂肪酸としてはステアリン酸等が、高級脂肪酸の金属塩としてはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。これらは1種被覆することも、2種以上を組合せて被覆することもできる。これら有機化合物の種類、その組合せ、被覆順序等も、目的に応じて選択できる。有機化合物の総被覆量は、好ましくは0.01〜5重量%の範囲であり、更に好ましい範囲は0.05〜2重量%である。
 表面被覆組成の具体的な一例として、Al換算で1〜5重量%、好ましくは1〜4重量%の範囲のアルミニウムの水和酸化物が被覆されたものが挙げられる。このものは、分散性が優れているので、高光沢を求められる塗料に適している。アナターゼ型は光触媒活性が高いので、耐候性を求められる塗料には、前記のアルミニウムの水和酸化物の被覆層を第二層(外層)とし、その内部の第一層(二酸化チタン顔料の表面)として、SiO換算で1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲のケイ素の水和酸化物の緻密層を、被覆したものが適している。あるいは、ケイ素の水和酸化物に替えて、ZrO換算で0.05〜5重量%、好ましく0.05〜2重量%の範囲のジルコニウムの水和酸化物を被覆しても良く、更にSnO換算で0.05〜5重量%、好ましく0.05〜2重量%の範囲のスズの水和酸化物を、前記のジルコニウムの水和酸化物の被覆層と積層させても良い。前記の無機化合物を被覆した二酸化チタン顔料に、0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の多価アルコール、好ましくはトリメチロールエタンまたはトリメチロールプロパンを被覆すると、更に塗料用樹脂成分との親和性が高くなり、好ましい。
 別の一例として、SiO換算で2〜10重量%、好ましくは2〜6重量%の範囲のケイ素の水和酸化物が、第一層(内層)として被覆され、Al換算で1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲のアルミニウムの水和酸化物が、第二層(外層)として被覆されたものが挙げられる。このものは、インキ用二酸化チタン顔料として、特に裏刷りグラビアインキ用やフレキソインキ用として隠ペイ性が高く、印刷適性にも優れている。ケイ素の水和酸化物の被覆は緻密な被覆層とするか、多孔質の被覆層とするか、あるいは緻密層と多孔質層を積層するかは、前記の被覆量の範囲内で選択できる。フレキソインキ用としては、ケイ素及びアルミニウムの水和酸化物が前記範囲で被覆されているものの中で、総被覆量を5〜15重量%の範囲にするのが特に好ましい。あるいは、ケイ素の水和酸化物を被覆せず、アルミニウムの水和酸化物のみをAl換算で5〜15重量%、好ましくは5〜10重量%の範囲の被覆したものも、フレキソインキに用いることができる。ケイ素化合物に替えて、TiO換算で0.1〜5重量%、好ましく0.1〜2重量%の範囲のチタニウムの水和酸化物が、第一層(内層)として被覆されると、光沢が高くなり、表刷りグラビアインキに適したものとなる。前記の被覆を行った二酸化チタン顔料に、0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の多価アルコール、好ましくはトリメチロールエタンまたはトリメチロールプロパンを被覆すると、インキ樹脂成分との親和性が高くなり、更に好ましい。
 更に別の一例として、Al換算で0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜2重量%の範囲のアルミニウムの水和酸化物が被覆されたものが挙げられる。このものをプラスチックス用二酸化チタン顔料として用いると、光触媒活性がある程度抑制され、また、アルミニウムの水和酸化物に由来する水分の保有量も少ないので、高温度での加工に適している。あるいは、アルミニウム化合物に替えて、リン酸アルミニウム水和物をAlPO換算で0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%の範囲で被覆すると、更に耐光性が向上する。このような無機化合物を被覆した二酸化チタン顔料に、さらに0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の有機化合物を被覆すると、樹脂成分との親和性が高くなるので、より好ましい。好ましい有機化合物としてはトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール、ポリシロキサン類、アルキルシラン類、アミノシラン等の有機ケイ素化合物、ステアリン酸等の高級脂肪酸が挙げられる。有機ケイ素化合物、高級脂肪酸は、二酸化チタンの表面を疎水性にするので、樹脂成分との高度な親和性が得られるばかりでなく、吸湿水分量が著しく抑制される。更には、プラスチックスに配合されるBHT等のフェノール系酸化防止剤の変色を防止する効果も有する。
 次いで、本発明は焼成処理剤の存在下、含水酸化チタンを加熱焼成するアナターゼ型二酸化チタン顔料の製造方法であって、焼成処理剤として含水酸化チタン中のTiOに対しAl換算で0.02〜0.2重量%未満の範囲に相当するアルミニウム化合物、KO換算で0.2〜1重量%、P換算で0.02〜0.5重量%未満の範囲に相当し、且つKO/Pが1.5/1〜10/1の範囲にあるカリウム化合物及びリン酸化合物を用い、800℃以上1000℃未満の温度で加熱焼成することを特徴とする。カリウム化合物とリン酸化合物には相乗的に作用して生成する粒子の形状を整える効果があり、アルミニウム化合物には加熱焼成時に二酸化チタンが還元されて白色度が低下する現象を抑制する働きをすると考えられる。このため、高温度下で焼き込んで粒子径を大きくするには、前記範囲の量のカリウム化合物、リン酸化合物、アルミニウム化合物を必要とする。一方、リン酸化合物は添加量が多くなり過ぎると、粒子成長を阻害すると推測され、大粒子を得るためにはより高温度での加熱焼成が必要になるが、アナターゼ型結晶は高温度でルチル型に転位し易い性質を有するので、ルチル型の生成を抑えられない。しかし、本発明ではカリウム化合物とリン酸化合物との添加比率を前記範囲とすることで、1000℃未満の温度でも粒子成長させることができ、実質的にアナターゼ型結晶を有し、粒子径が大きく、白色度が優れた所望の二酸化チタン顔料が得られると考えられる。
 アルミニウム化合物、カリウム化合物、リン酸化合物の好ましい範囲は、それぞれ0.05〜0.2重量%未満、0.2〜0.5重量%、0.02〜0.2重量%であり、カリウム化合物とリン酸化合物の好ましい比率の範囲は2/1〜10/1である。本発明ではアルミニウム化合物としては酸化アルミニウム、塩化アルミニウム等を、カリウム化合物としては水酸化カリウム、塩化カリウム等を、リン酸化合物としてはオルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸及びそれらの塩等を用いることができる。これら焼成処理剤の添加方法は、例えば、含水酸化チタンを水等の分散媒に分散させ、前記焼成処理剤を添加、混合する等特に制限は無い。
 上記焼成処理剤の存在下で含水酸化チタンを加熱焼成して平均粒子径が0.2〜0.4μmのアナターゼ型二酸化チタン顔料を得る。本発明で用いる含水酸化チタンはアナターゼ型構造を有し、所謂硫酸法と呼ばれる二酸化チタン顔料の製造方法によって得ることができる。例えば、イルミナイト鉱、チタンスラグ等のチタン含有鉱石を必要に応じて粉砕し、硫酸で溶解させながらチタン成分と硫酸とを反応させて、硫酸チタニル(TiOSO4)を生成させ、静置分級、濾過した後、硫酸チタニルを加熱加水分解すると所望の含水酸化チタンが得られる。あるいは、予め調整した核晶の存在下で、前記硫酸チタニルを加熱加水分解させる方法も適用できる。核晶は、例えば、含水酸化チタンを熟成させることで得られる。用いる含水酸化チタンの粒子径は0.001〜0.01μmが好ましい。また、含水酸化チタンに含まれる硫酸根はSO換算で多くとも0.1重量%であることが望ましい。硫酸根が0.1重量%より多く含まれると、加熱焼成により得られるアナターゼ型二酸化チタンの白色度が低下してしまい、顔料としては使用に適さなくなる。加熱焼成の温度は、800〜980℃の範囲が更に好ましい。加熱焼成には、ロータリーキルン、トンネルキルン等公知の機器を用いることができる。
 所望の粒子径の二酸化チタン粒子が得られた後は、公知の方法により、湿式粉砕、脱水・洗浄、乾燥、乾式粉砕してもよい。また、それぞれの工程の間で無機化合物、有機化合物の被覆処理を適宜行ってもよい。湿式粉砕には縦型サンドミル、横型サンドミル等が、乾燥にはバンド式ヒーター、バッチ式ヒーター等が、乾式粉砕にはハンマーミル、ピンミル等の衝撃粉砕機、解砕機等の摩砕粉砕機、ジェットミル、スネイルミル等の気流粉砕機、噴霧乾燥機等の機器を用いることができる。
 無機化合物の被覆は、二酸化チタン粒子を水等の媒液に分散させスラリーにした後、好ましくは更に湿式粉砕した後、目的とする無機化合物の塩の溶液を添加し、酸性化合物または塩基性化合物を添加したり、無機化合物の塩と酸性化合物または塩基性化合物とを同時に添加する等して中和反応させて無機化合物を二酸化チタン粒子の表面に沈着させることにより行える。本発明で用いることのできる無機化合物の塩としては、例えば、アルミニウム化合物の塩であればアルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等が、ケイ素化合物の塩であればケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が、ジルコニウム化合物の塩であれば塩化ジルコニウム等が、スズ化合物の塩であれば塩化スズ等が、チタニウム化合物の塩であれば塩化チタン、硫酸チタン等が挙げられる。また、酸性化合物としては、例えば、硫酸、塩酸等の無機酸、酢酸等の有機酸が、塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物あるいは炭酸化物、アンモニア等のアンモニウム化合物、アミン類等を用いることができる。
 多価アルコール、アルカノールアミンまたはその誘導体、ポリシロキサン類、高級脂肪酸またはその金属塩等のように、二酸化チタン粒子の表面と結合しないか、結合力の弱い有機化合物を被覆する場合は、二酸化チタン粒子を乾式粉砕後にヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機を用いて二酸化チタン粒子と有機化合物とを混合して被覆したり、あるいは、乾式粉砕機中に二酸化チタン粒子と有機化合物を添加して、粉砕と混合・被覆処理を同時に行う、所謂乾式処理を適用するのが好ましい。気流粉砕機を用いて粉砕と被覆処理を同時に行う方法は、均一に被覆され易く、処理能力も高いので、工業的に好ましい。オルガノシラン類のように、二酸化チタン粒子の表面と反応し強く結合する有機化合物を被覆する場合は、湿式粉砕後あるいは無機化合物の被覆処理後の二酸化チタンスラリーに有機化合物を添加し被覆する、所謂湿式処理を適用することもできる。また、ステアリン酸ソーダ等の高級脂肪酸塩を、二酸化チタンスラリー中で中和反応させ、高級脂肪酸の被覆層を形成させる方法も用いることができる。
 更に、本発明は前記二酸化チタン顔料と樹脂成分とを含む樹脂組成物である。本発明の樹脂組成物は、前記二酸化チタン顔料を含むことで、従来のアナターゼ型酸化チタンが有する光学的特性、物理的特性に加えて高隠ペイ性も付与される。また、本発明は、前記二酸化チタン顔料を高濃度で配合することができ、樹脂成分の種類を選択することにより、塗料、紙、繊維等の各種用途に有用な樹脂組成物とすることができる。中でも塗料用樹脂組成物、インキ用樹脂組成物、プラスチックス用樹脂組成物として有用である。具体的な顔料濃度は用途によって異なるが、例えば、塗料用樹脂組成物やインキ用樹脂組成物であれば、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料0.5〜10重量部が、プラスチックス用樹脂組成物であれば、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料0.05〜2重量部が、好ましい。本発明には、前記二酸化チタン顔料及び樹脂成分以外に、溶剤、添加剤、充填剤等が含まれていてもよい。
 塗料用樹脂を含む本発明の樹脂組成物は、隠ペイ性が高いばかりでなく、青味色調を求められる分野では、短波長の光の反射率が高いというアナターゼ型の特性により、有色顔料・染料、蛍光増白剤等で調色する必要が無いので、鮮やかな色調の白色が得られる。塗料用樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いると、アナターゼ型二酸化チタンは、可視部に近接した波長の紫外線を吸収し難いので、ルチル型のような硬化阻害が生じ難くなる。塗料用樹脂を含む本発明の樹脂組成物は、金属、木材、プラスチックス、コンクリート等広範囲の基材の塗装に用いることができるが、特に屋内用の部材の塗装に適している。塗装方法はハケ塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、ディップ塗装、静電塗装等公知の方法を適用でき、特に制限を受けない。
 樹脂成分が塗料用樹脂である本発明の樹脂組成物に含まれる二酸化チタン顔料として、Al換算で1〜5重量%、好ましくは1〜4重量%の範囲のアルミニウムの水和酸化物が被覆されている二酸化チタン顔料を用いると、光沢の優れた塗膜の得られる樹脂組成物となる。また、前記のアルミニウムの水和酸化物の被覆層を第二層(外層)とし、その内部の第一層(二酸化チタン顔料の表面)として、SiO換算で1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲のケイ素の水和酸化物の緻密層が被覆されていると、耐候性に優れた塗膜の得られる樹脂組成物になる。あるいは、ケイ素の水和酸化物に替えて、ZrO換算で0.05〜5重量%、好ましく0.05〜2重量%の範囲のジルコニウムの水和酸化物を被覆しても良く、更にSnO換算で0.05〜5重量%、好ましく0.05〜2重量%の範囲のスズの水和酸化物を、前記のジルコニウムの水和酸化物の被覆層と積層させても良い。更に、0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の多価アルコール、好ましくはトリメチロールエタンまたはトリメチロールプロパンで被覆されていると、樹脂成分との親和性が高くなり、塗料の生産性が向上するばかりでなく、より光沢の優れた塗膜を提供できる。
 塗料用樹脂成分は、例えば、アルキド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノ系樹脂、フッ素系樹脂、変成シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂等が挙げられ、適宜選択できる。これらの塗料用樹脂成分は、有機溶剤溶解型、水溶型、エマルジョン型等特に制限は無く、硬化方式も加熱硬化型、常温硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等制限は受けない。本発明の塗料用樹脂を含む樹脂組成物には、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類等の有機溶剤、水またはそれらの混合溶剤が、溶媒として含まれていても良く、溶媒は樹脂成分との適性に応じて選択する。その他にも、目的に応じて有機顔料、無機顔料、染料等の着色剤、増量剤、界面活性剤、可塑剤、硬化助剤、ドライヤー、消泡剤、増粘剤、乳化剤、フロー調整剤、皮張り防止剤、色分れ防止剤、紫外線吸収剤、防カビ剤等の各種添加剤、充填剤等が含まれていても良い。あるいは、硬化剤、硬化助剤、硬化性樹脂成分を別に硬化液とし、塗装時に塗料に混合して用いる二液性塗料とすることもできる。紫外線硬化型樹脂を含む樹脂組成物には、更に光重合開始剤、光増感剤等を添加するのが好ましい。
 本発明の樹脂組成物は、樹脂成分として塗料用樹脂を用いる場合には、前記二酸化チタン顔料と塗料用樹脂成分とに、必要に応じて各種溶媒を添加し、サンドミル、ディスパー、ボールミル、ペイントシェイカー、2本ロールミル、3本ロールミル等の分散機を用いて分散させることにより得られる。前記の各種添加剤、充填剤は分散時に加えることも、分散後の塗料に加えることもできる。
 インキ用樹脂を含む本発明の樹脂組成物を、特に、裏刷り、表刷り等のグラビア印刷用インキに用いると、硬度が低いというアナターゼ型二酸化チタンの特性により、ドクターブレードの磨耗が抑制され、版カブリ、ドクター筋等の印刷欠陥が生じ難く、且つ、隠ペイ性が優れたものとなる。また、近年、印刷の高速化や、環境負荷の低い水溶性インキ、ノントルエン型インキ、紫外線硬化型インキへの移行が求められており、これらの技術では乾燥速度を速くすることがポイントになっている。現在、一つの解決方法として、塗膜の膜厚を薄くする方向で検討が進められているが、薄膜にすると従来と同等の隠ペイ性が得られず、隠ペイ性を上げるために顔料濃度を高くするとドクターブレードが摩耗し易くなる。本発明は前記のようにドクターブレードの磨耗が抑制されるので、高顔料濃度化が容易となる。更に、フレキソ印刷でもドクターブレードを用いる印刷方法が普及しており、この分野でも磨耗したドクターブレードの交換による生産性の低下が問題になっているが、本発明を用いるとドクターブレードの交換間隔を長くできる。インキ用樹脂を含む本発明の樹脂組成物は、前記のグラビア印刷、フレキソ印刷以外の凹版印刷、凸版印刷、平版印刷、孔版印刷に用いる各種印刷インキにも有用であり、印刷する基材は、プラスチックス・フィルム、紙、金属箔等特に制限を受けない。更に、本発明は最終的な印刷インキとしてばかりでなく、調色用インキ、カラーチップ等の中間品にも適用される。
 樹脂成分がインキ用樹脂である本発明の樹脂組成物に含まれる二酸化チタン顔料として、第一層(内層)にSiO換算で2〜10重量%、好ましくは2〜5重量%の範囲のケイ素の水和酸化物の被覆層を有し、更に第二層(外層)にAl換算で1〜10重量%、好ましくは1〜6重量%の範囲のアルミニウムの水和酸化物の被覆層を有する二酸化チタン顔料を用いると、隠ペイ性が高く、印刷適性にも優れ、裏刷りグラビア印刷やフレキソ印刷に適した樹脂組成物となる。ケイ素の水和酸化物の被覆層は、緻密層、多孔質層、緻密層と多孔質層との積層等、適宜選択できる。フレキソインキには、ケイ素及びアルミニウムの水和酸化物が、総被覆量として5〜15重量%の範囲で被覆した二酸化チタン顔料を用いるのが特に好ましい。あるいは、ケイ素の水和酸化物を被覆せず、アルミニウムの水和酸化物のみをAl換算で5〜15重量%、好ましくは5〜10重量%の範囲の被覆した二酸化チタン顔料も、フレキソインキに用いることができる。ケイ素化合物に替えて、TiO換算で0.1〜5重量%、好ましく0.1〜2重量%の範囲のチタニウムの水和酸化物が、第一層(内層)として被覆された二酸化チタン顔料を用いると、光沢が高く、表刷りグラビア印刷に適したものとなる。0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の多価アルコール、好ましくはトリメチロールエタンまたはトリメチロールプロパンで被覆された二酸化チタン顔料を用いると、顔料と樹脂成分との親和性が高くなり、表面平滑性や光沢に優れたインキ塗膜を形成できる樹脂組成物となる。
 用いるインキ用樹脂成分は、印刷方法、印刷する基材の種類等によって適宜選択でき、例えば、ウレタン系樹脂、塩酢ビ系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、マレイン酸系樹脂、環化ゴム系樹脂、硝化綿、ロジン等を用いることができる。これらのインキ用樹脂成分は、有機溶剤溶解型、水溶型、エマルジョン型等特に制限は無く、硬化方式も常温硬化型、加熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等制限は受けない。本発明のインキ用樹脂を含む樹脂組成物には、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類等の有機溶剤、水またはそれらの混合溶剤が、溶媒として含まれていても良く、溶媒は樹脂成分との適性に応じて選択できる。その他にも、使用場面に応じて有機顔料、無機顔料、染料等の着色剤、増量剤、界面活性剤、帯電防止剤、可塑剤、硬化助剤、消泡剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤等の各種添加剤、充填剤等が含まれていても良い。
 本発明の樹脂組成物は、樹脂成分としてインキ用樹脂を用いる場合には、前記二酸化チタン顔料とインキ用樹脂成分とに、必要に応じて各種溶媒を添加し、サンドミル、アトライター、ディスパー、ボールミル、ペイントシェイカー、2本ロールミル、3本ロールミル等の分散機を用いて分散させることにより得られる。あるいは、前記顔料と樹脂成分とを練肉し、チップ化することもできる。前記の各種添加剤、充填剤は分散時に加えることも、分散後のインキに加えることもできる。
 プラスチック用樹脂を含む本発明の樹脂組成物を、特に、耐水紙等のラミネート加工品に用いると、短波長の光の反射率が高いというアナターゼ型二酸化チタンの特性により、独特の青味色調を付与することができ、しかも、隠ペイ性が優れたものとなる。このため、顔料濃度を低くすることができ、レーシング、ピンホールのような表面欠陥がほとんどない組成物が得られる。また、プラスチック用樹脂を含む本発明の樹脂組成物は射出成形品、押出成形品、インフレーション加工品、カレンダー加工品等の用途にも有用であり、ラミネート加工品に限定されるものではない。更に、本発明は最終的な成形品としてばかりでなく、カラーペレット、マスターバッチ(カラーコンセントレーション)等の中間品にも適用される。
 樹脂成分がプラスチックス用樹脂である本発明の樹脂組成物に含まれる二酸化チタン顔料として、Al換算で0.05〜2重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%の範囲のアルミニウムの水和酸化物で被覆されている二酸化チタン顔料を用いると、耐光性が優れ、また、無機化合物に由来する水分の保有量も少ないので、高温度での加工に適したものとなる。アルミニウム化合物に替えて、リン酸アルミニウム水和物をAlPO換算で0.1〜2重量%、好ましくは0.5〜2重量%の範囲で被覆した二酸化チタン顔料を用いると、耐光性がより優れた組成物となる。更に、0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%の範囲の多価アルコール、好ましくはトリメチロールエタンまたはトリメチロールプロパン、有機ケイ素化合物、好ましくはポリシロキサン類またはオルガノシラン類、高級脂肪酸、好ましくはステアリン酸から選ばれる少なくとも1種で被覆されている二酸化チタン顔料を用いると、樹脂成分との親和性が高くなり、二酸化チタン顔料の分散不良粒子がほとんど生じない表面外観の優れた組成物が得られる。少なくとも有機ケイ素化合物または高級脂肪酸で被覆されている二酸化チタン顔料を用いると、二酸化チタンの表面が疎水性になるので、吸湿水分量が著しく抑制され、プラスチックスに配合されるBHT等のフェノール系酸化防止剤の変色も抑制されるので、より好ましい組成物が得られる。
 プラスチックス用樹脂成分は、加工方法等によって適宜選択でき、例えば、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、芳香族系樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロース樹脂、ポリ乳酸樹脂等の熱硬化型樹脂や、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱可塑型樹脂を用いることができ、特に制限は無い。本発明のプラスチックス樹脂を含む樹脂組成物には、前記二酸化チタン顔料とプラスチックス用樹脂成分の他にも、目的に応じて有機顔料、無機顔料、染料等の着色剤、増量剤、界面活性剤、可塑剤、滑剤・安定剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、難燃剤、増白剤、殺菌剤、補強材等の各種添加剤、充填剤等が含まれていても良い。
 本発明の樹脂組成物は、樹脂成分としてプラスチック用樹脂を用いる場合には前記二酸化チタン顔料とプラスチックス用樹脂成分とに、必要に応じて上記の添加剤、充填剤を添加し、一軸または二軸エクストルーダー等の押出成形機、カレンダーロール等のロール成形機、バンバリーミキサー等の加圧ミキサー等を用いた公知の方法で分散させることで得られる。あるいは、押出成形機や加圧ミキサーを用いてペレット化した後、射出成形機または上記の各種成形機により成形しても良い。
 以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
1.二酸化チタン顔料及びその製造方法に係わる実施例
実施例1
(1)二酸化チタン粒子の調製
 含水酸化チタン中のTiOに対し、Al換算で0.1重量%に相当する硫酸アルミニウム、KO換算で0.3重量%に相当する水酸化カリウム及びP換算で0.15重量%に相当するオルトリン酸を焼成処理剤として含水酸化チタン(粒子径0.005μm)に添加し、電気炉を用いて960℃の温度で1時間加熱焼成して、アナターゼ型二酸化チタン粒子を得た。得られた二酸化チタン粒子をTiO濃度が300g/リットルの水性スラリーとし、水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.5として分散させた後、サンドミルで粉砕し、静置分級を行った。
(2)表面処理
 分級後のスラリーを1000ミリリットル分取し、温度を60℃に保持しながら、攪拌下で、硫酸を添加してpHを9に調整した後、アルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして150g/リットル)40ミリリットルと硫酸とを、pHを8〜9に維持するよう20分間かけて添加した。次いで、硫酸でpHを7に調整した後30分間熟成した。熟成後、吸引濾過器で濾過、水洗し、120℃で20時間乾燥した後、ジェットミルで粉砕して、平均粒子径が0.25μmで、酸化アルミニウム水和物をAl換算で2重量%被覆した本発明の二酸化チタン顔料(試料A)を得た。試料Aに含まれる硫酸根はSO換算で0.03重量%であった。
実施例2
 酸化アルミニウム水和物の被覆量をAl換算で0.5重量%とした以外は実施例1と同様にして本発明の二酸化チタン顔料(試料B)を得た。
実施例3
 含水酸化チタン中のTiOに対し、水酸化カリウムの添加量を、KO換算で0.32重量%に、オルトリン酸の添加量を、P換算で0.08重量%にし、930℃で1時間加熱焼成したこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径が0.3μmの本発明の二酸化チタン顔料(試料C)を得た。
実施例4
 含水酸化チタン中のTiOに対し、水酸化カリウムの添加量をKO換算で0.36重量%に、オルトリン酸の添加量をP換算で0.04重量%にし、920℃で1時間加熱焼成したこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径が0.3μmの本発明の二酸化チタン顔料(試料D)を得た。
実施例5
 実施例1で得た分級後スラリーを1000ミリリットル分取し、温度を80℃に保持しながら、撹拌下で、ケイ酸ナトリウム水溶液(SiOとして150g/リットル)120ミリリットルを60分間かけて添加し、硫酸で120分間かけてpHを5に調整した後、60分間熟成した。次に、水酸化ナトリウム水溶液でpHを9に調整した後、アルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして150g/リットル)60ミリリットルと硫酸とを、pHを8〜9に維持するよう30分間かけて添加し、硫酸でpHを7に調整した後、60分間熟成した。熟成後、実施例1と同様に水洗、乾燥、粉砕して、平均粒子径が0.25μmで、第一層に酸化ケイ素水和物をSiO換算で6重量%被覆し、最外層に酸化アルミニウム水和物をAl換算で3重量%被覆した本発明の二酸化チタン顔料(試料E)を得た。
実施例6
 実施例1で得た分級後スラリーを1000ミリリットル分取し、温度を70℃に保持しながら、撹拌下で、硫酸を添加してpHを3に調整した後、ケイ酸ナトリウム水溶液(SiOとして150g/リットル)60ミリリットルを20分間かけて添加し、硫酸で10分間かけてpHを5に調整した後、30分間熟成した。次に、水酸化ナトリウム水溶液でpHを9に調整した後、アルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして150g/リットル)60ミリリットルと硫酸とを、pHを8〜9に維持するよう30分間かけて添加し、硫酸でpHを7に調整した後、30分間熟成した。熟成後、実施例1と同様に水洗、乾燥、粉砕して、平均粒子径が0.25μmで、第一層に酸化ケイ素水和物をSiO換算で3重量%被覆し、最外層に酸化アルミニウム水和物をAl換算で3重量%被覆した本発明の二酸化チタン顔料(試料F)を得た。
実施例7
 実施例1で得た分級後スラリーを1000ミリリットル分取し、温度を60℃に保持しながら、撹拌下で、ケイ酸ナトリウム水溶液(SiOとして150g/リットル)80ミリリットルを60分間かけて添加し、30分間熟成した。次に、アルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして150g/リットル)80ミリリットルを40分間かけて添加し、硫酸で30分間かけてpHを7に調整した後、60分間熟成した。熟成後、実施例1と同様に水洗、乾燥、粉砕して、平均粒子径が0.25μmで、酸化ケイ素水和物をSiO換算で4重量%、酸化アルミニウム水和物をAl換算で4重量%混合被覆した本発明の二酸化チタン顔料(試料G)を得た。
比較例1
 含水酸化チタン中のTiOに対し、硫酸アルミニウムの添加量を0.05重量%、水酸化カリウムの添加量を0.4重量%、オルトリン酸の添加量を0.4重量%とし、920℃で1時間加熱焼成したこと以外は実施例1と同様にして比較試料の二酸化チタン顔料(試料H)を得た。この二酸化チタン顔料の平均粒子径は0.16μmであった。
比較例2
 980℃で1時間加熱焼成したこと以外は比較例1と同様にして比較試料の二酸化チタン顔料(試料I)を得た。この二酸化チタン顔料の平均粒子径は0.25μmであった。
比較例3
 含水酸化チタン中のTiOに対し、硫酸アルミニウムの添加量を0.1重量%、水酸化カリウムの添加量を0.4重量%、オルトリン酸の添加量を0.8重量%とし、1010℃で1時間加熱焼成したこと以外は実施例1と同様にして比較試料の二酸化チタン顔料(試料J)を得た。この二酸化チタン顔料の平均粒子径は0.25μmであった。
比較例4
 含水酸化チタン中のTiOに対し、硫酸アルミニウムの添加量を0.1重量%、水酸化カリウムの添加量を0.3重量%、オルトリン酸の添加量を0.45重量%とし、1040℃で1時間加熱焼成したこと以外は実施例1と同様にして比較試料の二酸化チタン顔料(試料K)を得た。この二酸化チタン顔料の平均粒子径は0.3μmであった。
比較例5
 酸化アルミニウム水和物の被覆量をAl換算で0.5重量%とした以外は比較例1と同様にして比較試料の二酸化チタン顔料(試料L)を得た。
比較例6
 比較例1で得た平均粒子径0.16μmのアナターゼ型二酸化チタン粒子を用い、実施例5と同様に表面処理して比較試料の二酸化チタン顔料(試料M)を得た。
比較例7
 平均粒子径が0.25μmのルチル型二酸化チタン粒子を用い、実施例1と同様に表面処理して比較試料の二酸化チタン顔料(試料N)を得た。
比較例8
 比較例7で用いたルチル型二酸化チタン粒子を用い、実施例6と同様に表面処理して比較試料の二酸化チタン顔料(試料O)を得た。
評価1:白色度(アマニ油カラー)の評価
 実施例1〜7及び比較例1〜8で得られた試料(A〜O)の白色度を、JISK5116に準じた方法により評価を行った。先ず、試料2.0gとアマニ油1.25ミリリットルを、ガラス板上でへらで軽く混合した後、ハンドマラーで50回転練り合わせ、ペーストを調製する。前記ペーストを10ミルのフィルムアプリケーターを用い、ガラス板上に塗布する。塗布したペーストのハンター表色系によるL値を色差計(Z−1001DP型:日本電色工業製)を用いて測定した。結果を表1に示す。L値の高い試料が、白色度が優れている。
評価2:アナターゼ含有量の測定
 実施例1〜7及び比較例1〜8で得られた試料(A〜O)を、アルミセルに表面が平滑になるように充填した後、X線回折装置(RAD−2VC型:リガク製)を用いて、ルチル型結晶の含有量(R(%))を求めた。100−R(%)をアナターゼ型(A型)の含有量とした。結果を表1に示す。
評価3:粒度分布の評価
 実施例1〜7及び比較例1〜8で得られた試料(A〜O)について、電子顕微鏡写真よりパーティクルアナライザー(TGZ3型:カール・ツァイス社製)を用いて、粒子径が0.2〜0.4μmの粒子の粒度分布を測定した。粒度分布は重量基準に基づく。結果を表1に示す。
Figure 2004083904
2.塗料用樹脂を含む樹脂組成物に係わる実施例
実施例8〜11、比較例9〜14
 実施例1〜4及び比較例1〜5、7で得られた試料(A〜D、H〜L、N)を用い、処方1にて容量130ccのガラス製容器に仕込み、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)を用いて20分間分散して分散液を調整した後、処方2にて、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料1重量部、固形分体積濃度46%の樹脂組成物(塗料)を得た。それぞれを実施例8〜11、比較例9〜14(試料a〜j)とする。
Figure 2004083904
Figure 2004083904
評価4:隠ペイ性、白色度、色調の評価
 実施例8〜11及び比較例9〜14の樹脂組成物(塗料)(試料a〜j)を、#30バーコーターを用いて白黒チャート紙上に塗布し、また、#60バーコーターにて白チャート紙上に塗布し、いずれも110℃で40分間焼きつけ、塗膜化した。白黒チャート紙上に塗布した塗膜黒地上の反射率(Y値)、白地上の反射率(Y値)、及び、白チャート紙上に塗布した塗膜のハンター表色系によるL値、b値を、カラーコンピューター(SM−7型:スガ試験機製)を用いて計測した。隠蔽率(C値)は、下式1に従って算出した。結果を表4に示す。C値の高いものが隠ペイ性に優れ、L値の高いものが白色度が高く、b値の小さいものが青味の色調である。本発明の二酸化チタン顔料は、従来のルチル型二酸化チタン顔料とほぼ同等の隠ペイ性、白色度を有し、しかもアナターゼ型特有の青味の色調を有している。
式1:隠蔽率(C)=(Y/Y)×100 (%)
Figure 2004083904
3‐1.インキ用樹脂を含む樹脂組成物(溶剤系グラビアインキ)に係わる実施例
実施例12〜15、比較例15〜18
 実施例1、5〜7の二酸化チタン顔料(試料A、E〜G)を、処方3にて容量130ccのガラス製容器に仕込み、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)を用いて30分間分散して分散液を調整した後、処方4にて、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料4重量部、固形分体積濃度37.5%の、本発明の樹脂組成物(グラビアインキ組成物)を得た。これを実施例12〜15(試料k〜n)とする。また、比較例1、6〜8の二酸化チタン顔料(試料H、M〜O)についても同様にして、グラビアインキ組成物とした。それぞれを比較例15〜18(試料o〜r)とする。
Figure 2004083904
Figure 2004083904
3‐2.インキ用樹脂を含む樹脂組成物(水性フレキソインキ)に係わる実施例
実施例16〜19、比較例19〜22
 実施例1、5〜7の二酸化チタン顔料(試料A、E〜G)を、処方5にて容量130ccのガラス製容器に仕込み、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)を用いて30分間分散して分散液を調整した後、処方6にて、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料6.3重量部、固形分体積濃度54.5%の、本発明の樹脂組成物(水性フレキソインキ組成物)を得た。これを実施例16〜19(試料s〜v)とする。また、比較例1、6〜8の二酸化チタン顔料(試料H、M〜O)についても同様にして、水性フレキソインキ組成物とした。それぞれを比較例19〜22(試料w〜z)とする。
Figure 2004083904
Figure 2004083904
評価5:隠ペイ性評価
 実施例12〜15(試料k〜n)、比較例15〜18(試料o〜r)のグラビアインキ組成物を、実用系の印刷粘度になるように、トルエン/イソプロピルアルコール/メチルエチルケトン=3/2/5の混合溶剤にて、#3ザーンカップ粘度15〜16秒に希釈、調整した。この希釈インキを、#16バーコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、30分間自然乾燥させて塗膜化した。フィルム背面(塗膜の無い面)に黒チャート紙を合わせ、塗膜の反射率(Y値)及びハンター表色系によるb値をカラーコンピューター(SM−7型:スガ試験機製)を用いて測定した。また、実施例16〜19(試料s〜v)、比較例19〜22(試料w〜z)の水性フレキソインキ組成物を、実用系の印刷粘度になるように、純水にて、#4ザーンカップ粘度7〜8秒に希釈、調整した。この希釈インキを、#16バーコーターを用いて段ボール紙上に塗布し、1時間自然乾燥させて塗膜化した。フィルム背面に黒チャート紙を合わせ、塗膜の反射率(Y値)及びハンター表色系によるb値をカラーコンピューター(SM−7型:スガ試験機製)を用いて測定した。その結果を表9に示す。反射率が高いものが隠ペイ性が高く、b値の小さいものが青味色調である。
評価6:ラミネート後の隠ペイ性評価
 実施例12〜15(試料k〜n)、比較例15〜18(試料o〜r)のグラビアインキ組成物を、実用系の印刷粘度になるように、トルエン/イソプロピルアルコール/メチルエチルケトン=3/2/5の混合溶剤にて、#3ザーンカップ粘度15〜16秒に希釈、調整した。この希釈インキを、#4バーコーターを用いてPETフィルム上に塗布し、30分間自然乾燥させた後、その塗膜上にウレタン樹脂(IB−422、三洋化成製、固形分30重量%)を#16バーコーターで塗布して、その上からOPPフィルムを塗膜に貼り合わせた。得られたフィルムを蛍光灯に透かして、その透過度合いを目視判定し、ラミネート後の隠ペイ性の評価とした。評価基準は以下の通である。
(優)判定○:フィルムの透過度が低い〜判定×:フィルムの透過度が高い(劣)
評価7:金属磨耗性の評価
 評価5で用いた希釈インキ500gを、アブレージョンテスター(ATII型:カール・シュレッダー社製)を用い、50万回転により試験を行った。試験前後の試験板の重量を測定し、減量を金属摩耗性の評価とした。結果を表9に示す。本発明のインキ樹脂組成物は、従来のルチル型二酸化チタン顔料を用いたものとほぼ同等の隠ペイ性を示し、しかもアナターゼ型特有の金属磨耗性に優れている。
Figure 2004083904
4.プラスチックス用樹脂を含む樹脂組成物に係わる実施例
実施例20、比較例23
 実施例2の二酸化チタン顔料(試料B)を処方7の混合物とした。この混合物を、二軸押出機(ラボプラストミル:東洋精機製作所製、L/D=25、D=20mmφ)を用いて、樹脂温度が280℃になるように加熱溶融し、1時間かけて混練して、Tダイにより厚さ50μmのフィルムに成形することで、樹脂成分1重量部に対し二酸化チタン顔料を1重量部含む、本発明の樹脂組成物(プラスチックス樹脂組成物)を得た。これを実施例20(試料a')とする。尚、二軸押出機の押出口には、1450メッシュのスクリーンを装着した。比較例5の二酸化チタン顔料(試料L)についても同様にして、プラスチックス樹脂組成物とした。これを、比較例23(試料b')とする。
Figure 2004083904
評価8:隠ペイ性の評価
 実施例20及び比較例23(試料a'、b')のポリエチレンフィルムを分光光度計(UV−2200A:島津製作所製)を用いて、波長が440nm、540nm、640nmの可視光の透過率(T値)をそれぞれ測定した。結果を表11に示す。T値が小さいものが、隠ぺい性に優れている。
評価9:分散性の評価
 実施例20及び比較例23(試料a'、b')をポリエチレンフィルムに成形した際に、混練前後の押出機の押出口における樹脂圧を測定した。結果を表11に示す。その差(ΔP)が小さいものが、分散性に優れている。本発明のプラスチックス樹脂組成物は、従来のアナターゼ型二酸化チタン顔料を用いたものより隠ペイ性に優れているばかりでなく、分散性にも優れている。
Figure 2004083904
 本発明の二酸化チタン顔料はアナターゼ型特有の特性、例えば青味色調等の光学的特性、低い硬度等の物理的特性を有し、しかも、従来のアナターゼ型酸化チタン顔料には無い高隠ペイ性を有するので各種の樹脂組成物に、中でも塗料用樹脂、インキ用樹脂、プラスチックス用樹脂を配合した樹脂組成物に有用である。

Claims (17)

  1. アナターゼ型結晶を98〜100%の範囲で含み、0.2〜0.4μmの範囲の平均粒子径を有し、白色度がアマニ油カラーのL値で95〜97の範囲にあることを特徴とする二酸化チタン顔料。
  2. 0.2〜0.4μmの範囲の粒子径を有する粒子を重量基準で50〜100%の範囲で含むことを特徴とする請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  3. 硫酸根の含有量がSO換算で多くとも0.1重量%であることを特徴とする請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  4. 無機化合物、有機化合物から選ばれる少なくとも1種で表面を被覆されることを特徴とする請求項1記載の二酸化チタン顔料。
  5. 無機化合物がアルミニウム化合物、ケイ素化合物、ジルコニウム化合物、スズ化合物、チタニウム化合物、アンチモン化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4記載の二酸化チタン顔料。
  6. 無機化合物が酸化物、水和酸化物、水酸化物、リン酸塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5記載の二酸化チタン顔料。
  7. それぞれの無機化合物の被覆量が0.05〜15重量%の範囲にあることを特徴とする請求項6記載の二酸化チタン顔料。
  8. 有機化合物が多価アルコール、アルカノールアミンまたはその誘導体、有機ケイ素化合物、高級脂肪酸またはその金属塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4記載の二酸化チタン顔料。
  9. 有機化合物の総被覆量が0.01〜5重量%の範囲にあることを特徴とする請求項8記載の二酸化チタン顔料。
  10. 焼成処理剤の存在下、含水酸化チタンを加熱焼成するアナターゼ型二酸化チタン顔料の製造方法において、焼成処理剤として含水酸化チタン中のTiOに対しAl換算で0.02〜0.2重量%の範囲に相当するアルミニウム化合物、KO換算で0.2〜1重量%、P換算で0.02〜0.5重量%の範囲に相当し、且つKO/Pが1.5/1〜10/1の範囲にあるカリウム化合物及びリン酸化合物を用い、800℃以上1000℃未満の温度で加熱焼成することを特徴とする二酸化チタン顔料の製造方法。
  11. 粒子径が0.001〜0.01μmである含水酸化チタンを用いることを特徴とする請求項10に記載の二酸化チタン顔料の製造方法。
  12. 二酸化チタン顔料と樹脂成分とを含む樹脂組成物であって、二酸化チタン顔料がアナターゼ型結晶を98〜100%の範囲で含み、0.2〜0.4μmの範囲の平均粒子径を有し、白色度がアマニ油カラーのL値で95〜97の範囲にあることを特徴とする樹脂組成物。
  13. 二酸化チタン顔料が0.2〜0.4μmの範囲の粒子径を有する粒子を重量基準で50〜100%の範囲で含むことを特徴とする請求項12記載の樹脂組成物。
  14. 樹脂成分が塗料用樹脂、インキ用樹脂またはプラスチックス用樹脂であることを特徴とする請求項12記載の樹脂組成物。
  15. 二酸化チタン顔料を塗料用樹脂成分1重量部に対し0.5〜10重量部含むことを特徴とする請求項12記載の樹脂組成物。
  16. 二酸化チタン顔料をインキ用樹脂成分1重量部に対し0.5〜10重量部含むことを特徴とする請求項12記載の樹脂組成物。
  17. 二酸化チタン顔料をプラスチックス用樹脂成分1重量部に対し0.05〜2重量部含むことを特徴とする請求項12記載の樹脂組成物。
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