JP2004081542A - 洗濯乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】温風供給装置16の吸気口17を覆う吸気口カバー32を着脱可能に具えることにより、温風供給装置16が機外の空気を吸入するときに塵埃の付着する吸気口17の周縁部と吸気口カバー32の内面とが、吸気口カバー32を外すことで露出するから、その露出した状態にて、それら塵埃の付着した部分の掃除が容易に、そして充分にできるようになる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トップカバーに温風供給装置を有する洗濯乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、洗濯物の洗濯と脱水とができるだけでなく、乾燥までできる洗濯乾燥機が供されている。この洗濯乾燥機においては、洗濯物の洗濯と脱水に供する槽が乾燥まで供するようになっており、その槽の内部には、乾燥時、温風供給装置によって温風が供給されるようになっている。
特開2000−279681公報にはそのものが記載されており、特にそれの図3に記載されたものにおいて、温風供給装置は、上述の槽を収容した外箱の上部に装着されたトップカバーに配設されている。
【0003】
そして、このものおいては、温風供給装置が背部に吸気口を有し、その吸気口から機外の空気を吸入して温風を生成し、この温風を前記槽の内部に供給するようになっている。
しかして、このものの場合、上記吸気口からは温風供給装置内に雨水が浸入するおそれがあり、そのほか、異物の侵入を受けるおそれがある。このため、その吸気口は、トップカバーと一体又はそれに別途装着するカバーによって覆うようにするのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のものにおいて、温風供給装置が吸気口から機外の空気を吸入するとき、空気中に舞う塵埃をも吸引する。このため、吸気口の周縁部や、これを覆ったカバーの内面には、吸引された塵埃が付着し、それが重なって堆積する。そして、その堆積した塵埃が、時として、温風供給装置に吸入されて温風と共に吹き出されることにより乾燥中の洗濯物を汚すことが考えられる。
【0005】
このため、その塵埃の付着する吸気口の周縁部や吸気口を覆ったカバーの内面は、時折掃除をしてやる必要があるが、上記構成のものでは、それをカバーと吸気口との間の狭い隙間に雑巾等を持った手を差し入れて行うしかなく、作業が困難であると共に、充分な掃除ができないという問題点を有していた。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、塵埃の付着する部分の掃除が容易に、そして充分にできる洗濯乾燥機を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の洗濯乾燥機は、洗濯物の洗濯と脱水及び乾燥に供する槽を収容する外箱の上部にトップカバーを具え、このトップカバーに、機外から吸気口を通じ吸気して温風を生成し該温風を前記槽の内部に供給する温風供給装置を配設したものにおいて、前記温風供給装置の吸気口を覆う吸気口カバーを着脱可能に具えたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0008】
このものによれば、温風供給装置が吸気口から機外の空気を吸入するとき、空気中に舞う塵埃は、吸気口の周縁部と、該吸気口を覆った吸気口カバーの内面とに付着するが、その塵埃の付着した部分は、いずれも、吸気口カバーを外すことで露出するものであり、その露出した状態にて、それら塵埃の付着した部分の掃除が容易に、そして充分にできる。
【0009】
この場合、吸気口カバーの内方には、除塵フィルタが存すると良い(請求項2の発明)。
このものでは、空気中に舞う塵埃が温風供給装置に吸入されることが除塵フィルタにより阻止される。それにより、除塵フィルタに塵埃が付着するが、この除塵フィルタも、吸気口カバーを外すことで露出するから、その露出した状態にて、前記吸気口の周縁部や吸気口カバーの内面と共に該除塵フィルタの掃除が容易に、そして充分にできる。
【0010】
又、上記除塵フィルタは着脱可能であると良い(請求項3の発明)。
このものでは、除塵フィルタを取外すことで、それの掃除が、又、吸気口カバーの内面の掃除が、一層容易に、そして一層充分にできる。
【0011】
更に、除塵フィルタは、吸気口カバーにセルフヒンジによって開閉可能に設けられていると良い(請求項4の発明)。
このものでは、除塵フィルタを開くことで、それの掃除並びに吸気口カバーの内面の掃除がしやすくなり、もって、それらの掃除が一層容易に、そして一層充分にできる。又、この場合、除塵フィルタは開いても、吸気口カバーとセルフヒンジによって一体であるから、除塵フィルタを紛失することがない。
【0012】
そのほか、吸気口カバーは、吸気口と同方向に指向する外気吸込口を、吸気口から偏倚する位置に有すると良い(請求項5の発明)。
このものでは、機外の空気が吸気口カバーの外気吸込口から屈曲して吸気口に吸入されるもので、吸気口と外気吸込口とが重なり合っていないので、雨水の浸入、異物の侵入もそれによって避けられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例につき、図1ないし図4を参照して説明する。
まず、図2に示す外箱1の内部には、槽2を配設している。この槽2は、外槽2aと内槽2bの二重槽から成るもので、それらは共に有底の円筒形を成している。これに対して、外箱1は下面に開口部3を有する直方体状を成しており、この外箱1の上部から吊下した複数本の吊り棒4aを主体とする支持機構4により外槽2aを、ひいては槽2の全体をその軸心線が上下方向となる縦軸状に、そして揺動可能に支持している。
【0014】
内槽2bは外槽2aの内部に回転可能に配設しており、この内槽2bの内下部には、撹拌体5を回転可能に配設し、この撹拌体5と内槽2bとを選択的に回転駆動する一般にモータを主体とする駆動装置6(詳しくは図示せず)を、外槽2aの外下方部に配設している。
一方、内槽2bの上縁部には回転バランサ7を取付けており、又、外槽2aの上縁部にはリング状の槽カバー8を取付けていて、この槽カバー8に、内蓋9を後側(図中左側)でヒンジ10により上下に開閉可 能に枢着している。
【0015】
内蓋9には、例えば複数の横長スリットから成る通気孔11を形成しており、その裏側には、通気孔11の全部を覆うフィルタ12を取付けている。このフィルタ12は、図示しない洗濯物(衣類)から散出するリント(糸屑)を捕獲する例えば目の細かい網や繊維等から成っている。
そして、前記外箱1上にはトップカバー13を装着しており、このトップカバー13には、上記内蓋9、ひいては内槽2b内に臨む洗濯物出入口14を形成すると共に、該出入口14を開閉する、この場合、2つ折り構造の蓋15を枢着している。
【0016】
又、このトップカバー13の後部には、温風供給装置16を配設している。この温風供給装置16は、詳細には、図3にも示すように、背部に吸気口17を有するケーシング18と、このケーシング18に収容した例えばシロッコファンから成る送風羽根19、及びこの送風羽根19をケーシング20外より回転駆動するモータ20から成る送風機21と、この送風機21のケーシング18に図2に示すように連通させて該送風機21の前方に配設したヒータケース22、ヒータケース22内に配設したヒータ23、及びヒータケース22から前記槽カバー8の後部に形成した温風吹込口24を接続した例えば蛇腹状の接続ホース25から成っている。
【0017】
このような温風供給装置16、特には吸気口17に対して、トップカバー13の後下縁部中、吸気口17の後方に位置する部分には、外気吸込口26を形成している。なお、図3において、27はトップカバー13後部の温風供給装置16を配設した部分の側方に形成した、蓋スイッチなど他部品を取付けるための取付部を示している。
【0018】
そして又、トップカバー13の後部には、図4に示すように、上記温風供給装置16及び取付部27等を覆うバックカバー28を装着している。このバックカバー28は、給水ホース差込口29を有すると共に、特に前記温風供給装置16の後方に位置する部分に前記外気吸込口26を露出させる矩形の凹部30を有し、更に、この凹部30中、前記吸気口17の後方に位置する部分には、該吸気口17と重なり合って連通する連通口31を有している。
【0019】
バックカバー28には又、吸気口カバー32を装着している。この吸気口カバー32は、詳細には図1に示すように、凹部30を覆うことで、上記連通口31及び温風供給装置16の吸気口17をバックカバー28と面一に覆うものであり、最上部の内側に形成したリブ33を、凹部30の連通口31より上方の部分に形成したリブ受け34に載せ、その他の部分を図示しない爪等の係合手段にてバックカバー28に係合させることにより、着脱可能に取付けている。
なお、35は吸気口カバー32にこれの取外し用に形成した手懸け部を示している。
【0020】
又、前記トップカバー13の前部には、図2に示すように、制御装置36を内設しており、この制御装置36は、例えばマイクロコンピュータを主体に構成したもので、洗濯乾燥機の運転を次に述べるように制御する制御手段として機能するようになっている。
【0021】
すなわち、洗濯時には、図示しない洗濯物を収容した内槽2b内から外槽2a内に図示しない給水装置により洗濯水を供給して溜め、この状態で、撹拌体5を回転させることにより、洗濯物を洗濯水と共に撹拌して洗濯(洗い、すすぎ)を行う。なお、周知のように、洗いは水に洗剤を含んで実行し、すすぎは水に洗剤を含まずに実行する。
次に、脱水時では、内槽2bを回転させることにより、該内槽2b内の洗濯物の水分を、遠心力で、例えば内槽2bの周側部に有した多数の通孔(図示せず)から振り切って、図示しない排水弁及び排水ホースを通じ機外に排出する。
【0022】
そして、乾燥時には、例えば内槽2bと撹拌体5とを交互に回転させつつ、温風供給装置16を作動させる。温風供給装置16の作動は、送風機21における送風羽根19の回転と、ヒータ23の発熱であり、送風羽根19はその回転により、図2に矢印で示すごとく、機外の空気をトップカバー13の外気吸込口26から吸気口カバー32内、バックカバー28の連通口31、及び温風供給装置16の吸気口17を順に通じてケーシング18内に吸入し、そこからヒータケース22内に送入する。このヒータケース22内に送入された空気は、そこで発熱中のヒータ23により加熱されて温風化され、すなわち、温風が生成される。
【0023】
そして、生成された温風は、接続ホース25を通って温風吹込口24から外槽2a内に吹き込み供給され、更に内槽2b内に吹き込み供給される。このとき、内槽2b内では、該内槽2bと撹拌体5の回転により洗濯物が撹拌されており、かくして、内槽2b内に供給された温風は内槽2b内の洗濯物と効率良く接触し、洗濯物の水分を蒸発させる。
【0024】
そして、その洗濯物から蒸発した水分を含んだ温風が、その後、内槽2bの周側部の前記通孔や内槽2bの上端開口から出て、フィルタ12を通り、更に、内蓋9の通気孔11から外槽2aと外箱1との間を通り、外箱1の下面の開口部3から外部に排出される。これを所定時間続けることにより、洗濯物を乾燥させる。
【0025】
しかして、このように乾燥運転が行われるとき、機外の空気中に舞う塵埃は、機外空気が温風供給装置16に吸入されることに伴い、該温風供給装置16の吸気口17の周縁部及びバックカバー28の連通口31の周縁部と、それらを覆った吸気口カバー32の内面とに付着する。
【0026】
これに対して、本構成のものでは、吸気口カバー32を着脱可能に具えており、この吸気口カバー32を外すことで、塵埃の付着した部分は、いずれも露出する。この露出した状態で、それら塵埃の付着した部分の掃除が、従来のカバーと吸気口との間の狭い隙間に雑巾等を持った手を差し入れて行うような困難なく容易に、そして充分にできる。
【0027】
以上に対して、図5ないし図8は本発明の第2ないし第4実施例を示すもので、それぞれ、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
【0028】
[第2実施例]
図5に示す第2実施例においては、吸気口カバー32の内方に除塵フィルタ41を設けている。詳細には、この場合、吸気口カバー32の内面の上部と下部とに形成したリブ42,43に、除塵フィルタ41の上部の挟み部44と、下部の挟み部45とを嵌着することにより、除塵フィルタ41を吸気口カバー32に着脱可能に取付けているが、これに代わって、バックカバー28の連通口31、又は温風供給装置16の吸気口17に着脱可能に取付けるようにしても良い。
【0029】
このものでは、空気中に舞う塵埃が温風供給装置16に吸入されることが、除塵フィルタ41により阻止される。それにより、除塵フィルタ41に塵埃が付着するが、この除塵フィルタ41も、吸気口カバー32を外すことで露出するから、その露出した状態にて、前記温風供給装置16の吸気口17の周縁部及びバックカバー28の連通口31の周縁部、並びに吸気口カバー32の内面と共に、該除塵フィルタ41の掃除が容易に、そして充分にできる。
【0030】
しかも、この場合、除塵フィルタ41は着脱可能であり、除塵フィルタ41を取外すことで、それの掃除が、又、吸気口カバー32の内面の掃除が、一層容易に、そして一層充分にできる。
【0031】
[第3実施例]
図6に示す第3実施例においては、除塵フィルタ51を、吸気口カバー32の内方で、セルフヒンジ52により開閉可能に設けている。セルフヒンジ52は、吸気口カバー32の下部で除塵フィルタ51を吸気口カバー32と一体に連ねる薄肉部であり、このセルフヒンジ52で屈伸されることにより、除塵フィルタ51が開閉される。又、この場合、除塵フィルタ51の自由端である上部は、第2実施例のリブ42及び挟み部44と同様のリブ53及び挟み部54にて、除塵フィルタ51を閉じた状態に保持するようになっている。
【0032】
このものでは、除塵フィルタ51を開くことで、それの掃除並びに吸気口カバー32の内面の掃除がしやすくなり、もって、第2実施例同様に、それらの掃除が一層容易に、そして一層充分にできる。又、この場合、除塵フィルタ51は開いても、吸気口カバー32とセルフヒンジ52によって一体であるから、除塵フィルタ51を紛失することがない。
【0033】
[第4実施例]
図7及び図8に示す第4実施例においては、吸気口カバー61に吸気口カバー32より横方向に大きなものを使用し、この吸気口カバー61に、温風供給装置16の吸気口17及びバックカバー28の連通口31と同方向に指向する外気吸込口62を、その吸気口17及び連通口31から偏倚する位置に形成している。特に、この場合、外気吸込口62は、吸気口17及び連通口31と少しも重なり合っていないが、少し重なり合っていても良い。又、この場合、トップカバー13には前述の外気吸込み口26は形成していないが、これも併せて形成していても良い。
【0034】
又、外気吸込口62には除塵フィルタ63を装着しているが、これは装着していなくても良い。更に、バックカバー28の連通口31には、図8に示すようにガード64を設けているが、これも設けていなくても良い。
なお、図7は、トップカバー13及びバックカバー28の背面を、吸気口カバー32を装着した状態で示し、図8は、吸気口カバーを取外した状態で示しており、バックカバー28には、吸気口カバー62の大きさに合わせて、前述の凹部30より横方向に大きな凹部65を形成している。
【0035】
このものでは、機外の空気が吸気口カバー32の外気吸込口62から屈曲して吸気口17に吸入されるもので、吸気口17と外気吸込口62とが重なり合っていないので、雨水の浸入、異物の侵入もそれによって避けられる。
このほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の洗濯乾燥機によれば、塵埃の付着する部分の掃除が容易に、そして充分にできるという著効が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す破断斜視図
【図2】全体の縦断側面図
【図3】トップカバーの、バックカバーを取外した状態の斜視図
【図4】トップカバーの、バックカバー及び吸気口カバーを装着した状態の斜視図
【図5】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図6】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図7】本発明の第4実施例を示すトップカバー及びバックカバーの、吸気口カバーを装着した状態の背面図
【図8】
トップカバー及びバックカバーの、吸気口カバーを取外した状態の背面図
【符号の説明】
1は外箱、2は槽、13はトップカバー、16は温風供給装置、17は吸気口、32は吸気口カバー、41,51は除塵フィルタ、52はセルフヒンジ、61は吸気口カバー、62は外気吸込口を示す。
Claims (5)
- 洗濯物の洗濯と脱水及び乾燥に供する槽を収容する外箱の上部にトップカバーを具え、このトップカバーに、機外から吸気口を通じ吸気して温風を生成し該温風を前記槽の内部に供給する温風供給装置を配設したものにおいて、
前記温風供給装置の吸気口を覆う吸気口カバーを着脱可能に具えたことを特徴とする洗濯乾燥機。 - 吸気口カバーの内方に、除塵フィルタが存することを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
- 除塵フィルタが着脱可能であることを特徴とする請求項2記載の洗濯乾燥機。
- 除塵フィルタが、吸気口カバーにセルフヒンジによって開閉可能に設けられていることを特徴とする請求項2記載の洗濯乾燥機。
- 吸気口カバーが、吸気口と同方向に指向する外気吸込口を、吸気口から偏倚する位置に有することを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
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