JP2004080088A - 撮像装置 - Google Patents

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Koichi Yoshikawa
吉川 功一
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Abstract

【課題】複数の撮像手段から広い範囲の画像を得ることができ、かつ水中において充分な解像度と画質を有する画像を撮影することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】広範囲の被写体を分割した複数の各分割被写部をそれぞれ個別に複数の撮像手段によって撮影し、各撮像手段からの映像情報を入力した処理手段によって1つの映像に張り合わせ処理する構成であり、撮像手段を覆って透明防水部材10が設けられ、撮像手段の各NP点が1つのNP点を中心とした所定の半径領域内にあるように配置され、この所定の半径領域に、防水部材10の球面形状の部分の球面の中心が略一致している撮像装置を構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全天(全方位)等の広い範囲を撮像することができる撮像装置に係わり、特に水中における撮影を行う場合に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、多数のビデオカメラを1つの筐体に収納して、全方位或いは全周を同時に撮影するカメラが種々開発されている。
【0003】
その方法の1つとして、例えば多角錐状に配置されたミラーを用いて、撮像視点を仮想的に一致させることにより複数カメラ間で発生するパララックス(視差)を解消する方法が提案されている。
【0004】
上述した多角錐状に配置されたミラーを用いた構成の撮像装置の一例の概略構成図を図9に示す。
この撮像装置は、多角錐状、この場合は8角錐状に配置された8枚の平面ミラー54と、各平面ミラー54に対向してそれぞれ1個ずつ配置されたカメラ51とを備えて成る。図9では、このうち撮像装置の中心線を通る鉛直面にある2枚の平面ミラー54及び2個のカメラ51が示されている。
各カメラ51にはレンズ52及び撮像素子53が設けられ、撮像素子53やその他の部品が収納された図示しないカメラ本体にレンズ52が取り付けられてカメラ51が構成される。
【0005】
この撮像装置において、画角最上部の画角端光線56A、画角最下部の画角端光線56B、レンズ光軸57上を通過する光線は、ミラー54で反射してレンズ52に入射し、撮像素子53上に結像する。
【0006】
そして、複数のカメラ51において、平面ミラー54による仮想的な視点中心55を略一致させることにより、パララックスを抑制することができる。これにより、複数のカメラ51による画像を貼り合わせて、全方位或いは全周等の広い範囲の画像が得られる。
【0007】
また、レンズ光軸57を通る光線の平面ミラー54への入射角度が45度となっているため、レンズ光軸57を通る光線は水平に平面ミラー54へ入射し、平面ミラー54で反射されて鉛直方向に向かってレンズ52に入射するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図9の構成の撮像装置を水中で使用する場合には、カメラ51のある部分に水が浸入しないように、図10に示すように撮像装置全体を覆って、透明防水部材60が設けられる。
例えば図10では、撮像装置の構成に合わせて、ミラー54の八角錐よりも一回り大きい八角柱状に透明防水部材60が設けられる。
【0009】
この撮像装置を使用して、陸上つまり空気中で撮影を行う場合は、設計通り各カメラ51の撮像視点は仮想的に一致する。
【0010】
一方、この撮像装置を使用して、水中で撮影を行う場合における透明防水部材を通った入射光の光線状態をミラー54を省いて模式的に図11に示す。図11に示すように、透明防水部材60の左側(外側)は屈折率1.33の水、右側(内側)は屈折率1の空気であり、透明防水部材60は平面であるため、下記のスネルの法則に従い、透明防水部材60を境として光線が内側に折れ曲がる。
N×sinθ=N´×sinθ´
(N及びθは入射側の媒質の屈折率及び入射角度、N´及びθ´は出射側の媒質の屈折率及び出射角度を示す)
尚、図11において、透明防水部材60の厚さは充分薄いものとして便宜上無視している。
【0011】
このとき、各カメラ51により撮影される画像の撮像範囲を、空気中で撮影した場合と比較して図12に示す。
図12Aは空気中で撮影した場合、図12Bは水中で撮影した場合の撮像範囲をそれぞれ示している。
図12A及び図12Bを比較してわかるように、水中で撮影した場合には、光線が図11に示したように透明防水部材60を境として折れ曲がることにより、その分だけ画角が狭くなる。このため、隣り合うカメラの撮像範囲71と72、72と73、73と74がつながらなくなる可能性がある。
【0012】
また、透明防水部材60を境として光線が内側に折れ曲がることにより、空気中で撮影した場合と比較して、カメラ51のレンズの視点中心が後方にずれる。
このため、空気中で撮影した場合には無視できる程度に小さかったパララックスが大きくなってしまうことから、複数のカメラ51で撮影した画像をつなげる際に不都合を生じるおそれもある。
【0013】
このように、複数のカメラを備えた撮像装置を使用して、水中で撮影を行う場合には、カメラを覆って透明防水部材を配置することが多いため、上述したような問題が生じる。
【0014】
上述した問題の解決のために、本発明においては、複数の撮像手段から広い範囲の画像を得ることができ、かつ水中において充分な解像度と画質を有する画像を撮影することができる撮像装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の撮像装置は、広範囲の被写体を分割した複数の各分割被写部をそれぞれ個別に複数の撮像手段によって撮影し、この各撮像手段からの映像情報を入力した処理手段によって1つの映像に張り合わせ処理するものであって、撮像手段がレンズ及びこのレンズを通過した光線を検知する撮像素子を備え、複数の撮像手段全体を覆って外部からの水の浸入を防止する防水部材が設けられ、この防水部材は、少なくとも撮像手段への入射光が通過する部分が透明な材料から成ると共に球面形状とされ、撮像手段のレンズの開口絞りの中心を通る主光線中、ガウス領域に位置する主光線を選択し、この選択された主光線の物空間における直線成分を延長して光軸と交わる点をNP点と定義したときに、複数の撮像手段の各NP点が1つのNP点を中心とした所定の半径領域内にあるように撮像手段が配置され、防水部材の球面形状の部分は、球面の中心が所定の半径領域に略一致しているものである。
【0016】
ここでNP点とは、本願の発明者らが光学系の基本的な考えに基づいて、複数の画像をつなぎ合わせた場合に生じるパララックスを如何に減少させることができるかを多くの実験を積み重ねた結果として検出されたもので、図3に示すように、物体で反射した光が等価凸レンズ300を介して撮像部301に像を結ぶ状態の場合で説明する。
【0017】
即ち等価凸レンズ300は、複数のレンズ302〜308によって構成され、開口絞り309がレンズ304とレンズ305の間に設けられている。
尚、図3中321は鏡胴を示し、322はカメラ(撮像手段)を示す。
【0018】
そして、開口絞り309の中心を通る無数の主光線のうち、光軸310に最も近い領域、つまり収差が最も小さいガウス領域を通る主光線311を選択する。
この主光線311のうちの物空間312における直線部分を延長して光軸310と交わる点をNP点(ノンパララックス点)313として設定したものである。
【0019】
上述の本発明の撮像装置の構成によれば、複数の撮像手段全体を覆って外部からの水の浸入を防止する防水部材が設けられているため、撮像手段に直接水がかかることなく、水中で撮像装置を使用することができる。
また、防水部材は少なくとも上記撮像手段への入射光が通過する部分が透明な材料から成るため、入射光が防水部材で遮られることなく、透明な材料を通して撮像手段へ入射する。
そして、複数の撮像手段の各NP点が、1つのNP点を中心とした所定の半径領域内にあるように撮像手段を配置させたことにより、各撮像手段の間のパララックスをなくすことが可能になる。
さらに、防水部材の撮像手段への入射光が通過する部分が球面形状であり、この球面形状の部分は、球面の中心がNP点のある所定の半径領域に略一致していることにより、水中で撮像装置を使用する際にも、撮像手段へ入射する光は球面をほぼ垂直に通過するため、球面の前後で屈折によりずれることがない。これにより、球面において、撮像手段の画角や収差が変化することがない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、広範囲の被写体を分割した複数の各分割被写部をそれぞれ個別に複数の撮像手段によって撮影し、この各撮像手段からの映像情報を入力した処理手段によって1つの映像に張り合わせ処理する撮像装置であって、撮像手段がレンズ及びこのレンズを通過した光線を検知する撮像素子を備え、複数の撮像手段全体を覆って外部からの水の浸入を防止する防水部材が設けられ、この防水部材は、少なくとも撮像手段への入射光が通過する部分が透明な材料から成ると共に球面形状とされ、撮像手段のレンズの開口絞りの中心を通る主光線中、ガウス領域に位置する主光線を選択し、この選択された主光線の物空間における直線成分を延長して光軸と交わる点をNP点と定義したときに、複数の撮像手段の各NP点が1つのNP点を中心とした所定の半径領域内にあるように撮像手段が配置され、防水部材の球面形状の部分は、球面の中心が所定の半径領域に略一致している撮像装置である。
【0021】
また本発明は、上記撮像装置において、各撮像手段のNP点が撮像素子より後方に設定されている構成とする。
【0022】
また本発明は、上記撮像装置において、撮像手段に対向して撮像手段が設けられ、各撮像手段はミラーにより反射された画像を撮影する構成とする。
【0023】
また本発明は、上記撮像装置において、各撮像手段のNP点がレンズと撮像素子との間に設定されている構成とする。
【0024】
図1は、本発明の一実施の形態として、撮像装置の概略構成図を示す。
この撮像装置は、多角錐状、この場合は8角錐状に配置された8枚の平面ミラー3と、各平面ミラー3に対向してそれぞれ1個ずつ配置されたカメラ2とを備えて成る。図1では、このうち撮像装置の中心線を通る鉛直面にある2枚の平面ミラー3及び2個のカメラ2が示されている。
各カメラ2には、それぞれ同一構成である撮像素子1及び図示しないレンズが設けられて構成され、各カメラ2が撮像する画角もほぼ同一となっている。
【0025】
入射光線は、平面ミラー3で反射されてカメラ2のレンズに入射して、撮像素子1上に結像する。
この撮像装置において、画角最上部の画角端光線4、画角最下部の画角端光線5、レンズ光軸上を通過する光線は、ミラー3で反射してレンズに入射し、撮像素子1上に結像する。
そして、複数のカメラ2において、平面ミラー3による仮想的な視点中心をそれぞれ中心点6に略一致させることにより、パララックス(視差)を抑制することができる。これにより、複数のカメラ2が撮影した画像を張り合わせて、全周等の広い範囲の画像が得られる。
【0026】
また、レンズの光軸を通る光線即ち物空間(図示せず)における光軸を通る光線の平面ミラー3への入射角度は45度となっている。物空間における光軸を通る光線は、水平に平面ミラー3に入射し、平面ミラー3で反射されて鉛直方向Vに向かってカメラ2のレンズに入射するようになっている。
【0027】
本実施の形態の撮像装置では、特に撮像装置全体を覆って、球面形状を有する透明防水シールド10が設けられている。この透明防水シールド10は、ガラスやプラスチック等の透明な材料から成る薄板状の部材より構成されており、カメラ2に直接水が触れないようにしている。
【0028】
また、本実施の形態の撮像装置では、8つのカメラ2のそれぞれにおける前述したNP点が、1つのNP点を中心とした所定の半径領域内(図1の中心点6付近の領域になる)にあるように、8つのカメラ2が配置される。
さらに、透明防水シールド10の球面の中心が、この所定の半径領域に略一致した構成とされる。
【0029】
尚、カメラ2及びミラー3は、図示しない固定部材により、透明防水シールド10の球面形状でない底面部10Bに固定され、透明防水シールド10の球面に対する相対位置が安定するように構成される。
【0030】
ここで、本発明の全方位カメラを水中で使用する場合を図2により説明する。図2は図1に示した撮像装置における入射光の光線経路をミラー3を省いて模式的に表している。
透明防水シールド10の左側は水、右側は空気である。画角最上部の画角端光線4、画角最下部の画角端光線5、その中間の光線11,12,13を含む全ての光線は透明防水シールド10に対してほぼ垂直に通過する。ゆえに、水→空気という屈折率の異なる媒質を通過しても、陸上つまり空気→空気という屈折率の同じ媒質を通過するのと同様に、撮像素子1に達する光線がずれることがない。そのため、透明防水シールド10の内側と外側とで画角や収差が変化することがない。
【0031】
上述の本実施の形態の撮像装置によれば、8つのカメラ2のそれぞれにおけるNP点が、1つのNP点を中心とした所定の半径領域内にあるように、8つのカメラ2が配置されていることにより、陸上即ち空気中で撮影した場合に、各カメラで撮影される画像のパララックスをなくすことができ、8つのカメラ2で水平方向の全方位(全周)を撮影することが可能になる。
また、8つのカメラ2及び平面ミラー3の全体を、透明防水シールド10が覆っているため、水中で撮影した場合に、カメラ2に水がかかることがない。
【0032】
さらに、透明防水シールド10は、カメラ2に入射する光が通過する部分が球面形状であり、かつ球面の中心が1つのNP点を中心とした所定の半径領域に略一致していることにより、透明防水シールド10を通過して平面ミラー3で反射されてカメラ2に入射する光は、透明防水シールド10の球面に対してほぼ垂直で通過する。これにより、水中で使用した場合でも、カメラ2に入射する光は透明防水シールド10の前後で、ほとんど屈折や収差が発生せず、光線がずれることがないため、その結果NP点の位置が空気中で撮影した場合と変化することがなく、パララックスをなくすことができる。
従って、パララックスをなくし、かつ上下左右360度全方位の水中映像、或いは円筒全方位を含む広範囲の水中映像を撮影することが可能になる。
【0033】
また、各カメラ2において高い解像度で撮像することにより、広い範囲を高い解像度で撮影することが可能になる。
従って、水中において高品位な撮影が可能となる。
さらに、全く同じ構成で陸上と水中の撮影が可能であるため、水面上から水中に潜っていく撮影等、陸上と水中をシームレスに連続して撮影することも可能である。
【0034】
次に、撮像装置を構成する単位の撮像部の一形態の概略構成図を図4に示す。
この撮像部(撮像手段)は、複数のレンズから成る撮像レンズ群21と、開口絞り22と、撮像素子23と、信号処理部24とを有してなり、撮像レンズ群21及び開口絞り22が鏡筒(鏡胴)25内に収納されて構成されている。
【0035】
そして、撮像レンズ群21のうち、物空間側(被写体側)にある前玉のレンズ群28が凸レンズ作用(収束作用)を有し、複数のレンズを組み合わせて、テレフォト型(望遠型)の光学系を構成している。
これにより、NP点26を撮像素子23より後方に位置させることができる。
【0036】
さらに、前玉のレンズ28aの外周部とNP点26とを直線27A,27Bで結んだ空間内に鏡筒(鏡胴)25及び信号処理部24が収まるように設計することにより、この空間内にビデオカメラを配置することが可能となる。
【0037】
従って、図4に示した撮像部を、それぞれのNP点26を略一致させるように複数配置させることにより、撮像素子23及び信号処理部分24が他のカメラの光路を遮ることがなくなり、上下左右全方位360度の映像をパララックスなしで撮影することが可能になる。
【0038】
そして、本発明の他の実施の形態として、図4に示した撮像部を、それぞれのNP点26を略一致させるように複数配置させた構成の撮像装置の一形態を、図5に示す。
図5に示す撮像装置は、前玉のレンズ28の外周が五角形となっているテレフォト型の光学系を組み立てて、正12面体とした場合を示す。
この撮像装置は、正12面体の12面のうち、底面は支柱29の取り付けや各カメラの信号線(図示せず)の引き出しに用い、残りの11面の各面に1個ずつ合計11個の光学系(図4参照)を配置して構成されている。
【0039】
さらに、支柱29以外の部分を、球面形状の透明防水シールド30が覆っており、この透明防水シールド30の球面の中心がNP点に略一致するように構成される。
【0040】
この構成から明らかなように、多面体上に光学系を配置することにより、ほとんど全天球を撮像するカメラシステムが構成できる。
【0041】
尚、多面体としては図5に示した正12面体に限らず、正6面体(立方体)や正20面体でもよい。
また、多面体は正多面体が設計しやすいが、光学系の設計により、必ずしも正多面体でなくともよい。
【0042】
上述の本実施の形態の構成によれば、複数(11個)の撮像部のNP点26を略一致させることにより、各撮像部の画像のパララックスをなくすことができる。
また、複数(11個)の撮像部により、広い範囲即ちほぼ全方位を撮像することが可能になる。
【0043】
また、本実施の形態の構成によれば、球面形状を有する透明防水シールド30により複数の撮像部の全体が覆われており、その球面の中心が複数の撮像部のNP点に略一致していることにより、水中で使用した場合でも、透明防水シールド30の前後でほとんど屈折や収差を発生せず、光線がずれることがなく、NP点26の位置が空気中で撮影した場合とほとんど変化しない。
従って、空気中においても、水中においても、パララックスをなくし、かつ全方位を撮影することができる。
【0044】
また、複数の撮像部により撮像領域を分担して撮像するため、各カメラにおいて高い解像度で撮像することにより、広い範囲を高い解像度で撮像することが可能になる。
【0045】
尚、上述の実施の形態では、ほぼ全方位にわたり球面形状の防水部材(透明防水シールド30)に覆われた構成を示したが、本発明では少なくとも撮像する領域に対応する部分の防水部材が球面形状であればよく、必ずしも全方位にわたって球面形状である必要はない。
【0046】
次に、撮像装置を構成する単位の撮像部の他の形態の概略構成図を図6に示す。
この撮像部(撮像手段)は、凹面鏡40と、凹レンズ31と、開口絞り35と、撮像素子32と、信号処理部33とを有して構成されている。
そして、外部からの光を凹面鏡40で反射させて凹レンズ31に入射させるようにしている。
【0047】
この撮像部の構成によれば、凹面鏡40により外部からの光が反射されると共に収束されるので、この凹面鏡40は凸レンズ作用(収束作用)を有している。従って、凹面鏡40と凹レンズ31他の屈折光学系とによって、テレフォト型(望遠型)の光学系を構成することができ、NP点36を凹面鏡40より後ろに位置させることが可能になる。
この構成により、1つの撮像装置が占有する空間は、凹面鏡40の外周部と、NP点36を結んだ空間内、つまり直線34a,34bの内側の空間になる。
【0048】
そして、この図6に示す撮像部がNP点36を略一致するように複数配置されることにより、撮像素子32及び信号処理部分33が他のカメラの光路を遮ることなく、上下左右全方位360度の映像をパララックスなしで撮影することができる。
【0049】
本発明のさらに他の実施の形態として、図6に示した撮像部を、それぞれのNP点36を略一致させるように複数配置させた構成の撮像装置の一形態を図7に示す。
図7に示す撮像装置は、正五角形の凹面鏡41と屈折光学系43(レンズ)を有するテレフォト型の光学系を組み立てて、正12面体とした場合を示す。
この撮像装置は、正12面体の12面のうち、底面は支柱46の取り付けや各カメラの信号線(図示せず)の引き出しに用い、残りの11面の各面に1個ずつ合計11個の光学系(図6参照)を配置して構成されている。図中42は屈折光学系43を支えるステー、44はビデオカメラ45を支えるステーである。
【0050】
さらに、支柱46以外の部分を、球面形状の透明防水シールド47が覆っており、この透明防水シールド47の球面の中心がNP点に略一致するように構成される。
【0051】
この構成から明らかなように、多面体上に光学系を配置することにより、ほとんど全天球を撮像するカメラシステムが構成できる。
【0052】
尚、多面体としては図7に示した正12面体に限らず、正6面体(立方体)や正20面体でもよい。
また、多面体は正多面体が設計しやすいが、光学系の設計により、必ずしも正多面体でなくともよい。
【0053】
上述の本実施の形態によれば、先の実施の形態と同様に、複数(11個)の撮像部のNP点36を略一致させることにより、各撮像部の画像のパララックスをなくすことができ、かつ広い範囲、即ちほぼ全方位を撮像することが可能になる。
従って、パララックスをなくし、かつ全方位を撮影することができる。
また、複数(11個)の撮像部により、広い範囲即ちほぼ全方位を撮像することが可能になる。
【0054】
また、本実施の形態の構成によれば、球面形状を有する透明防水シールド47により複数の撮像部の全体が覆われており、その球面の中心が複数の撮像部のNP点に略一致していることにより、水中で使用した場合でも、透明防水シールド47の前後でほとんど屈折や収差を発生せず、光線がずれることがなく、NP点36の位置が空気中で撮影した場合とほとんど変化しない。
従って、空気中においても、水中においても、パララックスをなくし、かつ全方位を撮影することができる。
【0055】
また、複数の撮像部により撮像領域を分担して撮像するため、各カメラにおいて高い解像度で撮像することにより、広い範囲を高い解像度で撮像することが可能になる。
【0056】
また、本実施の形態では、撮像素子32及び信号処理部33を多面体の内部に設けず多面体の外部に配置しているため、多面体の大きさの制約が緩和され、多面体の小型化を図ることができる。
【0057】
上述の各実施の形態では、NP点を略一致させた各撮像部により、多面体を構成して、ほぼ全天の撮像を行う構成を示したが、その他の構成にも本発明を適用することができる。
【0058】
例えば全天のうち一部例えば前方の半球領域をNP点を略一致させた複数の撮像部により撮像する構成としてもよい。また、さらに他の方向はNP点の位置が異なる撮像部により撮像するように組み合わせてもよい。
【0059】
また、例えば、各撮像部を水平面に配置して、水平方向の帯状の領域を360度撮像するように構成してもよい。
【0060】
上述の各実施の形態では、各カメラや撮像部において、NP点が撮像素子より後方に設定されている構成としたが、本発明では、例えば図3に示したようにNP点がレンズと撮像素子との間に設定されている構成としてもよい。
【0061】
このような構成の一形態を図8に示す。
図8では、前玉レンズ101、レンズ群を有する鏡筒102、撮像素子103とから成る第1の撮像部と、前玉104、レンズ群を有する鏡筒105、撮像素子106とから成る第2の撮像部とが設けられている。
そして、各撮像部において、NP点が前玉レンズ101,104と撮像素子103,106との間に配置され、かつ1点107にNP点が一致するように配置構成されている。
さらに、全体を覆って透明防水シールド110が設けられている。この透明防水シールド110は、各撮像部への入射光の通過する部分が球面形状となっており、球面の中心がNP点107と略一致するように構成される。これにより、前述した各実施の形態と同様に、空気中においても水中においても共にパララックスのない広範囲の撮影を行うことができる。
尚、図8では2つの撮像部のみを示しているが、多数の撮像部を同様に配置すれば、より広い範囲の撮影を行うことができる。
【0062】
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0063】
【発明の効果】
上述の本発明によれば、複数のカメラを使用する撮像装置において、水中で撮影を行った場合における、画像のつなぎめ部分の欠落及びパララックスの問題を解決することができる。
従って、複数の撮像手段から広い範囲の画像を得ることができ、かつ水中において充分な解像度と画質を有する画像を撮影することができる。
【0064】
また、本発明によれば、同じ構成の撮像装置で、陸上と水中の両方で撮影を行うことが可能となるため、水面上から水中に潜っていく撮影等、陸上と水中をつなぎ目なく連続して撮影することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の撮像装置の概略構成図である。
【図2】図1の撮像装置を水中で使用した場合の入射光の光線状態を模式的に示す図である。
【図3】本発明の撮像装置の原理を説明するための図である。
【図4】撮像装置を構成する撮像部の一形態の概略構成図である。
【図5】図4の撮像部を複数配置させた構成の撮像装置の一形態を示す図である。
【図6】撮像装置を構成する撮像部の他の形態の概略構成図である。
【図7】図6の撮像部を複数配置させた構成の撮像装置の一形態を示す図である。
【図8】NP点をレンズと撮像素子との間に設定した場合の撮像装置の一形態を示す図である。
【図9】ミラーを設けた撮像装置の概略構成図である。
【図10】図9の撮像装置に透明防水部材を設けた構成を示す図である。
【図11】透明防水部材を通った入射光の光線状態を示す図である。
【図12】A、B 図10の各カメラにより撮影される画像の撮像範囲を、空気中で撮影した場合と水中で撮影した場合と比較して示す図である。
【符号の説明】
1,23,32,103,106 撮像素子、2 カメラ、3 平面ミラー、6,26,36,107 NP点、10,30,47,110 透明防水シールド

Claims (4)

  1. 広範囲の被写体を分割した複数の各分割被写部をそれぞれ個別に複数の撮像手段によって撮影し、該各撮像手段からの映像情報を入力した処理手段によって1つの映像に張り合わせ処理する撮像装置であって、
    上記撮像手段が、レンズ及び該レンズを通過した光線を検知する撮像素子を備え、
    上記複数の撮像手段全体を覆って、外部からの水の浸入を防止する防水部材が設けられ、
    上記防水部材は、少なくとも上記撮像手段への入射光が通過する部分が、透明な材料から成ると共に球面形状とされ、
    上記撮像手段の上記レンズの開口絞りの中心を通る主光線中、ガウス領域に位置する主光線を選択し、該選択された主光線の物空間における直線成分を延長して光軸と交わる点をNP点と定義したときに、
    上記複数の撮像手段の各NP点が1つのNP点を中心とした所定の半径領域内にあるように上記撮像手段が配置され、
    上記防水部材の上記球面形状の部分は、球面の中心が上記所定の半径領域に略一致している
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 各上記撮像手段において、上記NP点が上記撮像素子より後方に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 各上記撮像手段に対向してミラーが設けられ、各撮像手段は該ミラーにより反射された画像を撮影することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 各上記撮像手段において、上記NP点が上記レンズと上記撮像素子との間に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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