JP2004078454A - 購買時点広告制作方法 - Google Patents
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- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
【課題】従来の販売員による接客技術を置き換え可能な購買時点広告を提供するとともに、その使用方法を各店舗ごとにアドバイスする。
【解決手段】商品マスターデータベース、POP選択テーブル、文字数定義テーブル及びPOPデータベースを備えるPOP制作支援サーバと、前記サーバにアクセスしてPOPを制作する店舗端末とを用いてPOPを制作するための方法である。商品マスターデータベースの内容を更新するステップと、更新された商品についてPOP選択テーブル及び文字数定義テーブルの規則に従ってPOPを制作するステップと、制作されたPOPをPOPデータベースに格納するステップと、POPデータベースに格納されたPOPの少なくとも一部を読み出し、POP選択テーブル及び文字数定義テーブルの規則に従って読み出されたPOPを修正するステップと、POPデータベースを検索してこれに格納された所望のPOPを読み出すステップと、検索されたPOPを印刷するステップとを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】商品マスターデータベース、POP選択テーブル、文字数定義テーブル及びPOPデータベースを備えるPOP制作支援サーバと、前記サーバにアクセスしてPOPを制作する店舗端末とを用いてPOPを制作するための方法である。商品マスターデータベースの内容を更新するステップと、更新された商品についてPOP選択テーブル及び文字数定義テーブルの規則に従ってPOPを制作するステップと、制作されたPOPをPOPデータベースに格納するステップと、POPデータベースに格納されたPOPの少なくとも一部を読み出し、POP選択テーブル及び文字数定義テーブルの規則に従って読み出されたPOPを修正するステップと、POPデータベースを検索してこれに格納された所望のPOPを読み出すステップと、検索されたPOPを印刷するステップとを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、店頭に置かれたり商品に付けられたりする広告を制作・印刷するための購買時点広告印刷方法及び購買時点広告制作支援サーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小売業、例えばファッション分野などの高付加価値の商品を扱う小売業における販売は、店頭で販売員が顧客のニーズを探りながら適切なアドバイスを行うことで、顧客の購買率を高めている。
これに対して、いわゆるコンビニエンスストアのように販売員がおらず商品の選択を顧客に委ねる販売形態がある。この販売形態を高付加価値の商品を扱う小売業の販売に適用することが検討されている(店舗運営方法に接客販売を必要としない当該形態(オペレーション)を以下の説明において「バリュー・コンビニエンス」と記す)。
【0003】
バリュー・コンビニエンスとコンビニエンスストアの販売形態では大きな相違点がある。すなわち、コンビニエンスストアは差別化されていない商品(コモディティ)を扱っているのに対し、バリュー・コンビニエンスはたとえ日用品を中心とした品揃えであるとしても、従来の購入目的に例えばファッション性という高付加価値をもたせた商品を販売している。すなわち扱う商品が、一般の日用品の購買決定よりも価格ファクターの重要度が低く、購買決定に関しては商品の機能性やファッション性が高いもの、すなわち高付加価値の商品である。高付加価値の商品を販売するには顧客に適切なアドバイスを提供する必要があり、そのために販売員を必要としていた。しかし、バリュー・コンビニエンスでは販売員がいないため、その販売効果を高めるためには、従来の販売員による接客技術に置き換わる手法が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る課題を解決するためになされたもので、従来の販売員による接客技術を置き換え可能な購買時点広告であって、従来、人的属性に頼っていた販売力をシステム的に解決するために、ベストあるいは推奨の購買時点広告をシステム的に提供することのできる購買時点広告印刷方法及び購買時点広告制作支援サーバを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る購買時点広告印刷方法は、商品マスターデータベース、購買時点広告選択テーブル、文字数定義テーブル及び購買時点広告データベースを備える購買時点広告制作支援サーバと、前記サーバにアクセスして購買時点広告を制作する店舗端末と、前記サーバと前記端末を接続する通信回線とを備えるシステムを用いて購買時点広告を制作するための方法であって、
前記商品マスターデータベースの内容を更新するステップと、
更新された商品について前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って購買時点広告を制作するステップと、
制作された前記購買時点広告を前記購買時点広告データベースに格納するステップと、
前記購買時点広告データベースに格納された購買時点広告の少なくとも一部を読み出し、前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って読み出された前記購買時点広告を修正するステップと、
前記購買時点広告データベースを検索してこれに格納された所望の購買時点広告を読み出すステップと、
検索された購買時点広告を印刷するステップとを備えるものである。
【0006】
購買時点広告選択テーブルの規則とは、ポップ広告(POP:point of purchase advertising。以下、「POP」と記す)の大きさや用途に関するものである。大きさでいえばSサイズ,Mサイズ,Lサイズ、帯状のもの、用途でいえばプライス用、インフォメーション用である。そしてそれぞれについて、どのような商品に適するか、設置場所はどこが好ましいか、サイズに応じた視認性、表示内容なども予め定められている。例えば、ある商品(あるいは商品のカテゴリ)を選択すると、購買時点広告選択テーブルの規則により、当該商品に対して適する大きさ・用途のPOPを容易に選択することができる。
POPとは購買時点広告のことである。例えば、商品の陳列棚に商品に隣接して置かれたキャッチフレーズや、商品に貼り付けられた印刷物である。つまりPOPとは店頭に置いたり商品に付けたりして、顧客に最も近い場所で、ダイレクトにアプローチできる広告ツールのことである。
文字数定義テーブルの規則とは、例えば図3に示すようなものである。商品のカテゴリごとに複数の大きさ(S,M,L)が定義され、それぞれについて表示されるべきメーカー名、商品名、商品説明、金額等の項目の文字数及び行数が定義されている。POPに印刷される各項目はこれらの文字数及び行数の範囲内でなければならない。
【0007】
さらに、広告制作会社のコンピュータに対して購買時点広告の印刷を指示する命令を送信するステップを備えてもよい。
【0008】
さらに、
前記店舗端末から商品及び/又は購買時点広告ごとの売上情報を受けるステップと、
前記売上情報を分析し、当該商品に対する購買時点広告の有効性を判定するステップと、
購買時点広告の有効性に関する分析結果を前記店舗端末に通知するステップとを備えてもよい。
【0009】
さらに、
前記店舗端末から購買時点広告に対する投票の情報を受けるステップと、
前記購買時点広告に対する投票の情報を集計するステップと、
前記購買時点広告に関する集計結果を前記店舗端末に通知するステップとを備えてもよい。
【0010】
さらに、前記分析結果又は前記集計結果に基づき、前記購買時点広告データベースに格納された購買時点広告の一部に推奨表示を付加するステップを備えてもよい。
【0011】
前記推奨表示を付加するステップは、購買時点広告を作成中の店舗を識別するステップと、当該店舗と顧客条件が類似する店舗を検索するステップと、類似店舗が使用している購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることが好ましい。顧客条件とは、例えば立地をひとつの要素として影響される顧客の違いに関する条件である。
【0012】
前記推奨表示を付加するステップは、棚割を含む商品の展示状況の情報を受けるステップと、当該展示状況が類似する店舗を検索するステップと、類似店舗が使用している購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることが好ましい。
【0013】
前記推奨表示を付加するステップは、店舗の周辺のイベント情報を受けるステップと、当該商品に関する知識ベースを検索するステップと、当該イベント情報に対応する購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることが好ましい。
【0014】
この発明に係る購買時点広告制作支援サーバは、商品の情報を格納する商品マスターデータベースと、前記商品に対応して購買時点広告の大きさ、定義、内容、設置場所、視認性、頻度及び外注可能に関する情報の一部又は全部を格納する購買時点広告選択テーブルと、購買時点広告の前記情報に対応してその内容の文字数の制限情報を格納する文字数定義テーブルと、制作された購買時点広告の情報を格納する購買時点広告データベースと、前記商品マスターデータベースから任意の商品を抽出し、当該商品の購買時点広告を前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って制作し、制作した購買時点広告を前記購買時点広告データベースに登録する登録処理部と、を備えるものである。
【0015】
好ましくは、前記登録処理部は、商品のカテゴリ及び広告の大きさの情報を受け、これらに基づき前記購買時点広告選択テーブルを検索して入力すべき商品名、価格及び/又は商品説明を入力するための画面を表示し、前記価格及び/又は商品説明の入力を受け、前記文字数定義テーブルの規則に従って文字数をチェックし、その後、制作した購買時点広告を前記購買時点広告データベースに登録する。
【0016】
さらに、各店舗からの売上報告に基づき購買時点広告と売上の関係を分析する購買時点広告−売上分析部と、前記購買時点広告−売上分析部の分析結果を記憶するとともに、本部あるいは店舗へフィードバックするための購買時点広告−売上分析データベースとを備えてもよい。
【0017】
さらに、各店舗からの投票を受けてこれを集計するとともに、寄せられたコメントをデータベースに格納する投票集計処理部と、前記投票集計処理部の集計結果を記憶するとともに、本部あるいは店舗へ通知する購買時点広告−投票・コメントデータベースとを備えてもよい。
【0018】
さらに、前記分析結果又は前記集計結果に基づき、好ましい購買時点広告に推奨情報を付加する推奨情報付加部と、前記推奨情報付加部から推奨情報を受けて前記購買時点広告データベースに登録されている購買時点広告に対して属性情報を付加する推奨情報記憶部と、を備えてもよい。
【0019】
さらに、各店舗からの売上報告に基づき購買時点広告と売上の関係を分析して前記購買時点広告の効果を分析する購買時点広告効果分析部を備えてもよい。前記購買時点広告効果分析部は、分析しようとする商品の購買時点広告を前記購買時点広告データベースから抽出し、抽出された購買時点広告が複数であるとき、当該購買時点広告ごとの当該商品の売上の情報を得て、当該購買時点広告の内容と当該商品の売上の相関を求めることにより、当該商品について購買時点広告の内容の効果を分析する。
【0020】
前記購買時点広告効果分析部は、最も売上の多い購買時点広告と最も売上の少ない購買時点広告に関してその内容を比較し、前者の購買時点広告にあり、後者の購買時点広告にないものが効果的であったと判定し、購買時点広告の内容が同じであるとき、その順序を比較することにより文章の並びによる効果の違いを判定するようにしてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明は、販売員が存在しないバリュー・コンビニエンスにおいて従来の販売員による接客技術を置きかえるためのいわゆるPOPの制作・印刷に関するものである。しかも、従来販売員の人的属性に頼っていた販売力をこの発明の実施の形態に係るシステムで分析することにより、従来店頭で販売員が五感でキャッチするものを当該システムでキャッチし、POPを適時に効果的に打ち出すものである。このような目的として、POPをデータ分析から検証された効果的な販売促進手法を店舗で行っている例は現時点で見当たらない。
【0022】
POPとは、前述したように、購買時点広告のことである。POPとは店頭に置いたり商品に付けたりして、顧客に最も近い場所で、ダイレクトにアプローチできる広告ツールのことである。
【0023】
しかし、本発明の実施の形態におけるPOPは従来のものとその性格が大きく異なる。例えば作成の際に次のような点に留意する必要がある。
・接客技術の代替とするためには、個店ごとの顧客ニーズ特性や季節・天候等のオケージョンニーズを踏まえたものであることが必要になる。
・そのため、POPの掲示期間は品目毎に適時変化を加える必要性がある。
・POPで伝える内容も品目ごとに異なる。しかも、品目毎でも一定ではなく、顧客にとって魅力ある内容を伝達しなければならない。(例えば、ミネラルウォーターであっても商品毎においしさ・痩身効果・体質改善効果・パッケージがおしゃれ、などPRポイントが異なるものである)
・どのようなPOPを選択するかは、本部に蓄積された店舗毎の顧客購買動向分析データにより決定されることが好ましい。
・前述のような商品特性により、使用するPOPの形態を判断するとともに、商品を展示する棚割も同時に組み替えしたうえでPOPの使用形態を決定すべきである。棚割は販売に与える影響が大きい。どのような棚割で商品を打ち出すかは顧客のアイキャッチに影響を与える。
【0024】
商品の販売形態・展示場所等は店舗ごとに異なるので、POPの大きさ・内容等は店舗ごとに定める必要がある。同じ商品であっても複数のPOPを準備して印刷・カット・配送する必要がある。POPの特徴として他にも、来客層に合わせて店舗ごとにキャッチコピーなどの内容を変える必要がある。したがって、POPを各店舗ごとに用意する必要がある。
【0025】
以上の点に適合するシステム/方法を具体例に基づき説明する。
【0026】
発明の実施の形態1.
発明の実施の形態1に係るシステム/方法について、図1〜図12を参照して説明する。
【0027】
1.全体説明
図1はシステムにおける処理手順の全体を示すフローチャートである。図中の点線の部分はこのシステムにより直接行われない人為的作業を示す。このシステムは、本部の管理下にあるPOP制作支援サーバ(その詳細は後述する)及び発注システムと、これらとインターネット/イントラネット等の通信ネットワークで結ばれた店舗や制作会社の端末装置とを備える。POPとはポップ広告(pointof purchase advertising:購買時点広告)のことである。商品の陳列棚に商品に隣接して置かれたキャッチフレーズや、商品に貼り付けられた「値下げ!」などの印刷物である。POPとは店頭に置いたり商品に付けたりして、顧客に最も近い場所で、ダイレクトにアプローチできる広告ツールのことである。
【0028】
図1において、POPの印刷を本部、店舗、制作会社のいずれかで行うことができる。本部、制作会社で印刷された場合は配送作業が発生する。以下、図1の各ステップについて説明する。
【0029】
S1:仕入先から買いつけ商品を決めたとき商品それぞれについてマスター登録を行う。具体的には、当該商品のJANコードを決めて登録するとともに、これを発注システムに登録する。
【0030】
S2:各店舗に対して当該商品の案内を通知する。これは電子メールでもFAXや郵便などでもよい。
【0031】
S3:発注システムの商品マスターに基づいてPOP制作支援サーバの商品マスターデータベースを更新する。このマスター更新処理は定期的に行われ、発注システムとPOP制作支援サーバとでマスターは同じものに保守される。
【0032】
S4:当該商品のPOPを登録する。登録されたPOPは店舗で印刷したり、制作会社へ印刷を発注することができる。本部は商品・ブランドイメージに沿ってPOPのマスターを登録する。各店舗は登録されたもの(大きさ、内容、値引き等)から好ましいものを選択してPOPを作成する。詳細は後述する。
【0033】
S5:店舗の端末からPOP制作支援サーバにアクセスしてある商品のPOPが登録されているかどうか検索する。登録されていなければ当該POPを登録したり、登録されているPOPを修正したりできる。
【0034】
S6:本部においてPOP制作支援サーバでデータ検索を行い、印刷すべきPOPを抽出して印刷を実行する。
【0035】
S7:外注制作指示のあるPOPを検索し、抽出されたPOPのデータを制作会社へ送る。
【0036】
S8〜S10:POPを印刷する。
【0037】
S11、S12:印刷したPOPを店舗へ配送する。
【0038】
S13:本部において商品の仮発注書を取引先へFAXする。
【0039】
S14:本部において発注システムに当該商品の発注登録を行う。
【0040】
S15:発注システムは取引先に対して本発注を行う。
【0041】
S16:取引先から店舗に商品が納品される。
【0042】
S17:店舗に商品及びPOPが到着し、これらを店頭にセットアップする。
【0043】
このシステム/方法によれば、店舗は自分に合った所望のPOPを選択できるとともに自店舗でPOPを直接印刷し、例えば汚損・破損したPOPを容易に補充できる。他方、本部はPOP制作支援サーバのコンテンツを管理することによりPOP制作に関して一定のコントロールを行うことができるとともに、POPの発注・配送の手間を大幅に省くことができる。
【0044】
今までは社外で版下まで作成し、印刷会社に版下を渡して印刷・カットしていた。カットしたものを店舗に配送した。本システム/方法は従来のやり方を簡素化するためのものである。本システム/方法によれば、本部のほうでPOPの雛型を用意しておき、そのデータを印刷会社に送信し、印刷・カットし、配送することができる。これらの操作はWEB上で可能である。店舗でも印刷できるので、汚損・破損したPOPを店舗側で簡単に補充することができる。POPを全部店舗側で印刷・カットして用意することもできる。
【0045】
2.POP制作支援サーバの構成
図2はPOP制作支援サーバの機能ブロック図である。POP制作支援サーバは、キーボードやマウス等の入力部1、液晶表示装置等の表示部2、直接図示しないが中央処理部(CPU)及び主記憶装置(メモリ)、ハードディスク、フレキシブルディスクドライブやCD−RWドライブ等の外部記憶装置、LANボードやモデム等の通信装置を備える。当該サーバにはプリンタ3が接続され、POPを印刷することができる。
【0046】
図2において、一部図示しているが、各処理部は入力部(又はクライアント)から必要なデータを受け、処理結果等を表示部に表示する(又はクライアントに送信する)。図示されていない処理部も、入力・表示を省略しているだけで、必要に応じてデータの送受信を行う。クライアントから各種処理をサーバに行わせる場合、サーバはクライアントからの各種要求を受け、処理を行うとともに処理結果をクライアントへ送信する。
【0047】
図2の各構成要素について説明する。
【0048】
商品マスターデータベース11は店舗で扱う商品のリストを格納するもので、JANコードを基本としてカテゴリー名・ユニット名・アイテム名・仕入先名・コスメBRなどのデータを商品ごとに格納している。
【0049】
POP選択テーブル12はPOPとして使用可能なものの情報(大きさ、定義、内容、設置場所、視認性、その他(使用頻度が高い、外注可能))を格納する。これらの情報は商品に対応しているので、テーブル12を用いることにより特定の商品について好ましいPOPの条件を複数提示し、店舗側で所望のものを選択することができる。POPのテンプレートの中身を店舗ごとに変えたり、一定の自由度を持たせることができる。これにより店舗責任者の意向を反映させることができる。
【0050】
文字数定義テーブル13は、POPの種類(例えば商品のカテゴリとPOPの大きさ)に対応して最大の文字数を格納している。その例を図3に示す。この例において、商品のカテゴリ(生活雑貨・食品、コスメ)及びPOPのサイズ(S,M,L)に対応して商品名・商品説明・金額の制限文字数が定められている。
POP選択テーブル12及び/又は文字数定義テーブル13の内容を本部で設定することにより、店舗にある程度の自由度を与えつつ、ブランドイメージを統一することができる。
【0051】
POPデータベース14は登録されたPOPを格納する。データベース14ではPOP番号(POPID)ごとに商品カテゴリ、コスメBR、商品名、価格、商品説明、POPサイズなどの情報を格納している。ひとつの商品に対して複数のPOPを登録することができる。POPの構成要素は、(1)商品名・価格、(2)文章(短)(産地、効用など)、(3)文章(長)(セールスコピーなど)、(4)ビジュアル(色、写真、イラストなど)であり、POPデータベースはこれらのデータを記憶する。
【0052】
推奨情報テーブル14aは商品及び/又はPOPに関する推奨情報を記憶する。例えば、ある商品について推奨されるPOPの情報(大きさ・内容など)、店舗の立地状況に応じて推奨されるPOPの情報、顧客層に応じて推奨されるPOPの情報、「XX地域では大きなPOPが好まれています」等の他店舗の情報、本部が推奨するPOPの情報、お祭り等のイベントなどの外部要因に応じて推奨されるPOPの情報、などの情報が予め記憶されている。
【0053】
HOME表示部21は、POPサンプルのレイアウトやサイズサンプルの表示を行う。この例を図4に示す。図4において、最上段の「ハイピッチディープクレンジング」と最下段の「¥90,000」は前記(1)商品名・価格であり、2段目の「クレンジング」は前記(2)文章(短)であり、その下の「頑固なメイク・・・素早く落とす。」は前記(3)文章(長)である。図4において(4)ビジュアル(色、写真、イラストなど)は省略されているが、商品の写真、当該商品を使用している有名人の写真、使い方のイラストなどを追加することができる。
【0054】
マスター検索更新処理部22は、図5に示すように、商品のカテゴリー名・ユニット名・アイテム名・仕入先・コスメBRをキーとして商品マスターデータベース11を検索し、その結果を出力する。さらに、商品マスターデータベース11のファイルを更新及び/又は追加することができる。
【0055】
登録処理部23は商品ごとにPOPを制作(選択)しこれを登録する。登録のやり方として(1)単一登録と(2)一括登録がある。
(1)単一登録
まず最初にJANコードを入力し、データベース14に問い合わせる。既に該当するJANコードが入力されていればこれを表示し、未入力であれば「入力されたデータはありません」と表示する。既に入力済みであれば登録されているサイズ以外のサイズを選択する。未入力であればデフォルトでMサイズが選択される。
(2)一括登録
過去に作成済みのコメントのインポート用メニューである。所定形式(テキスト形式など)で作成されたファイルを読み込んでWebに表示し、データベース14に一括登録する。
【0056】
修正処理部24は、データベース14から入力済みの商品説明等をJANコードを検索キーとして呼び出して表示し、ここで商品説明やメーカー名、価格等を修正する。
【0057】
削除処理部25は、データベース14から入力済みの商品説明等をJANコードを検索キーとして呼び出して表示し、その一部又は全部を削除する。ひとつのJANコード(商品)について複数の登録があるとき一覧表示される。
【0058】
検索処理部26は(1)JAN検索と(2)カテゴリー検索が可能である。
(1)JAN検索
データベース14から入力済みの商品説明等をJANコードを検索キーとして呼び出して表示し、その一部又は全部を印刷する。
(2)カテゴリー検索
カテゴリー名・ユニット名・アイテム名・仕入先・コスメBRで検索する。入力された条件の論理積(AND)により検索される。検索結果に対して任意のレコードを印刷することができる。
【0059】
印刷処理部27は検索されかつ指定されたレコード(POP)を印刷する。サーバに接続されているプリンタ3で印刷したり、印刷情報を店舗のクライアントに送ってそこで印刷することもできる。
【0060】
外注制作指示部28は検索されかつ指定されたレコード(POP)を所定の外注制作会社へ送るとともに、印刷・カット・配送等の指示を送る。
【0061】
3.POP制作支援サーバの主要な動作
POP制作支援サーバの動作の中心はPOPを制作してPOPデータベース14に蓄積する点にある。図6はPOP制作支援サーバの登録処理動作のフローチャートである。以下、図6を参照して当該動作を説明する。
【0062】
S100:図9の画面において、JANコードを入力して確認ボタンをクリックすることにより登録済みかどうか問い合わせる。
【0063】
S101:登録済みであれば(YES)ステップS102に進み、登録済みでなければ(NO)ステップS105に進む。
【0064】
S102:登録済みの商品について他のPOPを制作することができる。具体的にはPOPのサイズを変更することができる。サイズ変更であれば(YES)ステップS103、S104に進み、そうでなければ処理を終了する。なお、サイズの変更は一例であり、POPのほかの要素、例えば色や商品説明の変更もできるようにしてもよい。
【0065】
S103:予め用意されたサイズ(S,M,L)のうち、選択されていないサイズを選択する。
【0066】
S104:選択したPOPをデータベースに登録する。なお、サイズ以外にも例えば色や商品説明も登録できるようにしてもよい。
【0067】
S105:初めて登録する商品の場合、図10の画面が表示される。ここでPOPカテゴリーとサイズを選択する。選択したら登録ボタンをクリックする。
【0068】
S106:当該商品がデータベースに登録される。
【0069】
S107、S108:すると図11の画面が表示されるので、商品名(1)(2)、価格、商品説明(1)(2)を入力する。
【0070】
S109:修正が必要であればS107、S108のステップを繰り返す。
【0071】
S110:入力終了したときは字数チェックボタンをクリックし、字数チェックを行う。字数チェックは文字数定義テーブル13を参照することにより実行される。
【0072】
S111:問題なければプレビューボタンをクリックし、図12のプレビュー画面を表示させる。
【0073】
S112:表示された内容を登録するときは登録ボタンをクリックする。
【0074】
S113:新たなPOPがデータベースに登録される。
【0075】
以上の動作は登録処理に関するものであったが、修正処理についても同様である。修正処理において、図6のS107〜S113の処理が行われる。
【0076】
本システム/方法によればそれぞれの店舗に対応してPOPを簡単に手配できるとともに、その大きさ・内容等を予め定められた範囲内において選択・変更することができる。
【0077】
4.POP制作支援サーバの推奨情報の表示処理
【0078】
4.1 図6の手順においてPOPを作成する際に、どのようなサイズや商品説明等を選択すべきか参考にするための推奨情報を表示することが好ましい。例えば、ある商品を選択したときに、どの大きさが好ましいか、どのような説明内容が好ましいか、本部で推奨している説明の例や他の店舗で採用されている説明の例などを表示するとよい。その手順を図7(a)に示す。
【0079】
S120:商品に対応する既登録のPOPを読み出す、及び/又は当該POPの属性情報・推奨情報を読み出す。
既登録のPOPがあればそれを参考までに表示する。これとともに/これに代えて当該POPに関して推奨情報テーブル14aに格納されている推奨情報及び/又は属性情報(どの店舗で使用されているか、その評判はどうかなど)を読み出す。
【0080】
S121:設定メニューにおいて項目ごとに属性情報・推奨情報を表示する。
例えばサイズを選択するときに「推奨されるサイズはXXです」といった表示がされたり、説明を入力するときに「XXという説明が公表です」「XX産であることを強調してください」「有名人が使っています」「効用・値段の順に説明するとわかりやすいです」などの表示がなされる。
【0081】
S122:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
例えばサイズを選択するときのドロップダウンメニューにおいて、最も推奨されるものをトップにもってくるようにする。
【0082】
4.2 前述のようにバリュー・コンビニエンスにおいてPOPは販売員の代わりをするものであり顧客に対して商品を訴求するものであるが、当然ながら店舗の立地条件や来客層が異なれば同じ商品を売るにも訴求内容も変わる。例えば、都市の駅前の店舗であればサラリーマン・OL向けの訴求内容とすべきであるし、大学近くの店舗であれば学生向けの訴求内容とすべきである。このようなことを考慮した手順を図7(b)に示す。
【0083】
S130:POPを作成しようとしている店舗を識別
例えば、ログイン時のIDなどにより当該店舗を識別する。
【0084】
S131:当該店舗と立地条件が類似する店舗を検索する。
店舗とその立地条件を一覧にしたテーブルを予め用意しておき、このテーブルを検索することにより立地条件が類似するひとつ又は複数の店舗を検索する。
【0085】
S132:類似店舗が使用しているPOPとその属性情報・推奨情報を検索して表示する。
POPデータベース14を検索して類似店舗が当該商品に使用しているPOPのデータを読み出し、それに付随する属性情報・推奨情報を表示する。あるいは推奨情報テーブル14aを検索する。
【0086】
S133:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
例えば、東京駅前の店舗である商品について特定の訴求内容・POPを使用したら売上が上がったとき、大阪駅前店が当該商品についてPOPを作成しようとして本システムにアクセスした場合、東京のPOPを推奨度1番として画面に表示する(コメント「東京では売れています」を併せて表示してもよい)。同時に、本部がPOPのひな型をつくるときにその結果をフィードバックする(例、大きなPOPの方が効果あり)。
【0087】
4.3 店舗の面積、特に商品の展示スペースが異なれば同じ商品を売るにも訴求内容も変わる。典型的には、棚割(棚の面積大小)に応じて大小POPを用意することが望ましい。売れている店舗では棚が大きいから大きなPOPを用いるべきである)。このようなことを考慮した手順を図8(a)に示す。
【0088】
S140:商品の展示状況(棚の広さなど)の情報を受ける。
店舗側のクライアントから当該商品を展示するためのスペース・棚割に関する情報を受ける。
【0089】
S141:当該商品に関する展示状況が類似する店舗を検索する。
店舗ごとに商品とその展示状況を一覧にしたテーブルを予め用意しておき、このテーブルを検索することにより展示状況が類似するひとつ又は複数の店舗を検索する。
【0090】
S142:類似店舗が使用しているPOPとその属性情報・推奨情報を検索して表示する。
【0091】
S143:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
【0092】
4.4 店舗の周辺で行われる祭り等のイベントの有無によって同じ商品を売るにも訴求内容も変わる。このようなことを考慮した手順を図8(b)に示す。
【0093】
S150:店舗の周辺のイベント情報を受ける。
店舗側のクライアントから祭り等のイベントの日時、その内容、規模、人出等の情報を受ける。
【0094】
S151:当該商品に関する知識ベースを検索する。
知識ベースには、商品ごとにイベントの影響(例えば、イベントごとに売上が増える/減る、人出が多いと売れる/売れない、など)のルールが予め格納されれている。
【0095】
S152:当該イベント情報に対応するPOPの属性情報・推奨情報を検索して表示する。
イベント(祭り)等の外部要因に適する好ましいPOPをアドバイスする。
【0096】
S153:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
【0097】
本システム/方法によれば、POP選択テーブル12及び/又は文字数定義テーブル13にブランドイメージを統一するためのPOPのデザインや内容及びその制限を予め格納しておくことによりPOPを統一するとともに、好ましいPOPを提供することができる。商品の販売形態・展示場所等が店舗ごとに異なる場合であっても、POPの大きさ・内容等を店舗により選択・変更可能とすることにより、同じ商品について複数のPOPを用意することができる。店舗ごとの来客層の違いや、店舗ごとのセールなどのイベントの開催の有無・時期が異なる場合でも問題はなくなる。
【0098】
本システムを通じて各店舗がPOPに関する情報を共有することができるので各店舗は成績のよい店舗のやり方を参考にできるので、店舗での売上増を期待できる。本システムによれば、多数の店舗を全国に展開している場合でも各店舗のイメージを統一することができるのみならず、各店舗でナレッジシェアリングが可能になるのである。すなわち、本システムは、人的属性に頼ることなく、ベストあるいは推奨のPOPがシステム的に定義可能であるとともに、その推奨されたものを、より店舗の特性に応じて、店舗の人間がカスタマイズできる柔軟性を備えるのである。
【0099】
発明の実施の形態2.
発明の実施の形態2に係るシステム/方法を図13及び図14に示す。この発明の実施の形態2はPOPと売上の関係を分析し、それをフィードバックすることにより売上の増大に貢献できるものである。
【0100】
図13のフローチャートは図1と同様ものであり、これらの図において共通の符号は同じ処理を意味する。図13においてS18〜S30の処理が追加されている。
【0101】
S18〜S21は、POPと売上の関係の分析し、その結果をフィードバックするためのものである。各店舗から売上報告を受け(S18)、それを本部へリアルタイムに送る(S19)とともに、店舗ごとのPOPの種類と売上の関係などに関して集計・分析を行い(S20)、その結果を各店舗にフィードバックする。例えば、売上が上がった(あるいは下がった)のはサイズによるのか、POPの種類によるのか、をデータに基づき店舗にアドバイスする。
【0102】
S22及びS23はPOPの一覧を提示するためのものである。POP一覧要求を受けると、POP制作支援サーバはPOPデータベース14の内容を一覧形式で出力する(S23)。この際、前述のように所定の条件に合うものの一覧を出力することができる。
【0103】
S24〜S30は店舗による投票・コメントを受け付け、これを集計し、その結果をフィードバックするためのものである。評価の高いPOPを容易に知ることができ、全店舗のPOPのレベルの向上が期待できる。POP一覧の各POPの一部又は全部について投票・コメントを送る(S24)。これを集計し(S25)、各POPの得票数及びコメントを通知する(S26、S27)。この結果を受けて各店舗はPOPを制作あるいは選択するとともに、本部はPOPに関する指示を出す(S28)。例えば、使用を推奨するPOPを知らせる(S29)とともに、推奨するPOPをデータベースに登録する(S30)。
【0104】
図14は発明の実施の形態2に係るサーバの機能ブロック図である。この図は図2と同様のものであり、これらの図において共通の符号は同じ機能を意味する。図14において符号15〜31の機能が追加されている。
【0105】
推奨情報15はPOPデータベース14に追加されたもので、POPデータベース14に登録されているPOPに対して属性情報(例えば、ある商品についてこのPOPを使用することが望ましい、あるPOPと別のPOPを組み合わせることが望ましい、この商品にはこのPOPを使用しないこと、など)を付加するものである。
【0106】
POP−売上分析データベース16は、POP−売上分析部29の分析結果を記憶し、本部あるいは店舗へフィードバックするためのものである。
【0107】
POP−投票・コメントデータベース17は、投票集計処理部30の集計結果を記憶し、本部あるいは店舗へ通知するためのものである。
【0108】
POP−売上分析部29は、各店舗からの売上報告に基づきPOPと売上の関係を分析する。例えば、ある商品に店舗AではPOP−Aを使用し、店舗BではPOP−Bを使用した場合において、店舗A、B間での売上の差異を分析する。この場合、店舗ごとの来客数、店舗面積などの影響を軽減するために補正を行い、POPの差異のみによる売上の影響を評価することが望ましい。
【0109】
投票集計処理部30は、各店舗からの投票を受けてこれを集計するとともに、寄せられたコメントをデータベース17に格納する。
【0110】
推奨情報付加部31は本部の指示により好ましいPOPに推奨情報を付加する。
【0111】
POP効果分析部29aは売上に対するPOPの効果を分析し、その結果を推奨情報テーブル15に格納する。推奨情報の利用方法は発明の実施の形態で説明した。推奨情報は本部でリアルタイムでモニタすることもできる。
【0112】
POP効果の分析とは例えば次のようなものである。
同じ商品について複数のPOP(A−POPとB−POP)があるときこれらの売上を比較する。A−POPでの売上>B−POPでの売上 であればA−POPが好ましいと判定できる。さらに詳しくPOPの内容が売上にどのような影響を与えているかを判定できる。例えば、ある商品について、POPにおける文章の効果(どの文章・言葉が顧客に対して訴求するか)、ビジュアルの効果(どのビジュアルが顧客に対して訴求するか)、価格と効用のどちらを強調(大きく表示)したら売上が伸びるか、選択された文章の並びによる効果の違い(値段、効用の順序か、それとも効用、値段の順番か。「有名人も使っている」というようなコピーが効果的か)、などを分析することができる。この分析のためにPOPの内容を分類しそれぞれにカテゴリーコードを付し、このコードに基づいて分類することが考えられる。
【0113】
POPは、(1)商品名・価格、(2)文章(短)(産地、効用など)、(3)文章(長)、(4)ビジュアル(色、写真、イラストなど)という構成要素からなるが、POP効果分析部29aによれば、ある商品についてどのようなPOPが適するか、特に上記(3)(4)の適否を判定できる。いわば、POPの効果を定量分析することが可能である。従来、販売員ごとに売上が異なっていたが、それがどのような要因によるのか(商品説明が上手なのか、容姿が人目をひくからなのか)分析することは困難であった。しかし、POPによればその効果を客観的に分析することができるのである。
【0114】
図15にPOP効果分析部29aの処理フローチャートを示す。
S160:分析しようとする商品を選択する。
S161:当該商品のPOPをPOPデータベース14から抽出する。
S162:当該商品について複数のPOPが登録されていた場合は処理を続行するが、ひとつのPOPのみが登録されていた場合は処理を終了する。
S163:POPごとの当該商品の売上の情報を得る。
S164:POPの内容と当該商品の売上の相関を得る。
S165:当該商品についてPOPの内容の効果を分析する。
【0115】
例えば次のような分析を行う。
・POPを売上の多い順に並べ、その情報を推奨情報テーブル15に格納する。
・最も売上の多いPOPと最も売上の少ないPOPに関して、その内容を比較する。前者のPOPにあり、後者のPOPにないものが効果的であったと推定できる。これにより、効果的な文章、効果的なビジュアル(ビジュアルの必要性も含む)、価格と効用の訴求効果を判定できる。内容が同じであるとき、その順序も比較する。これにより選択された文章の並びによる効果の違いを判定できる。
・分析の際に店舗の立地条件・来客数・顧客層による売上変動を補正することが好ましい。
【0116】
この発明の実施の形態2によれば、POPの評価を行い、それを各店舗にフィードバックでき、商品の売上増大を図ることができる。
【0117】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0118】
また、本明細書において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物理的手段により実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1のシステムにおける処理手順の全体を示すフローチャートである。
【図2】発明の実施の形態1に係るPOP制作支援サーバの機能ブロック図である。
【図3】発明の実施の形態に係る文字数定義テーブルの規則の例を示す。
【図4】発明の実施の形態に係るHOME画面の例を示す。
【図5】発明の実施の形態に係る検索処理画面の例を示す。
【図6】発明の実施の形態に係るPOP制作支援サーバの動作フローチャートである。
【図7】発明の実施の形態に係るPOP制作支援サーバの属性情報・推奨情報の処理フローチャートである。
【図8】発明の実施の形態に係るPOP制作支援サーバの属性情報・推奨情報の他の処理フローチャートである。
【図9】発明の実施の形態に係る登録確認画面の例を示す。
【図10】発明の実施の形態に係る登録確認結果の画面の例を示す。
【図11】発明の実施の形態に係るPOP登録画面の例を示す。
【図12】発明の実施の形態に係るプレビュー画面の例を示す。
【図13】発明の実施の形態2のシステムにおける処理手順の全体を示すフローチャートである。
【図14】発明の実施の形態2に係るPOP制作支援サーバの機能ブロック図である。
【図15】発明の実施の形態2に係るPOP制作支援サーバのPOP効果分析部の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 入力部
2 表示部
3 プリンタ
11 商品マスターデータベース
12 POP選択テーブル
13 文字数定義テーブル
14 POPデータベース
14a 推奨情報テーブル
15 推奨情報記憶部
16 POP−売上分析データベース
17 POP投票・コメントデータベース
21 HOME表示部
22 マスター検索更新処理部
23 登録処理部
24 修正処理部
25 削除処理部
26 検索処理部
27 印刷処理部
28 外注制作指示部
29 POP−売上分析部
29a POP効果分析部
30 投票集計処理部
31 推奨情報付加部
【発明の属する技術分野】
この発明は、店頭に置かれたり商品に付けられたりする広告を制作・印刷するための購買時点広告印刷方法及び購買時点広告制作支援サーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小売業、例えばファッション分野などの高付加価値の商品を扱う小売業における販売は、店頭で販売員が顧客のニーズを探りながら適切なアドバイスを行うことで、顧客の購買率を高めている。
これに対して、いわゆるコンビニエンスストアのように販売員がおらず商品の選択を顧客に委ねる販売形態がある。この販売形態を高付加価値の商品を扱う小売業の販売に適用することが検討されている(店舗運営方法に接客販売を必要としない当該形態(オペレーション)を以下の説明において「バリュー・コンビニエンス」と記す)。
【0003】
バリュー・コンビニエンスとコンビニエンスストアの販売形態では大きな相違点がある。すなわち、コンビニエンスストアは差別化されていない商品(コモディティ)を扱っているのに対し、バリュー・コンビニエンスはたとえ日用品を中心とした品揃えであるとしても、従来の購入目的に例えばファッション性という高付加価値をもたせた商品を販売している。すなわち扱う商品が、一般の日用品の購買決定よりも価格ファクターの重要度が低く、購買決定に関しては商品の機能性やファッション性が高いもの、すなわち高付加価値の商品である。高付加価値の商品を販売するには顧客に適切なアドバイスを提供する必要があり、そのために販売員を必要としていた。しかし、バリュー・コンビニエンスでは販売員がいないため、その販売効果を高めるためには、従来の販売員による接客技術に置き換わる手法が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る課題を解決するためになされたもので、従来の販売員による接客技術を置き換え可能な購買時点広告であって、従来、人的属性に頼っていた販売力をシステム的に解決するために、ベストあるいは推奨の購買時点広告をシステム的に提供することのできる購買時点広告印刷方法及び購買時点広告制作支援サーバを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る購買時点広告印刷方法は、商品マスターデータベース、購買時点広告選択テーブル、文字数定義テーブル及び購買時点広告データベースを備える購買時点広告制作支援サーバと、前記サーバにアクセスして購買時点広告を制作する店舗端末と、前記サーバと前記端末を接続する通信回線とを備えるシステムを用いて購買時点広告を制作するための方法であって、
前記商品マスターデータベースの内容を更新するステップと、
更新された商品について前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って購買時点広告を制作するステップと、
制作された前記購買時点広告を前記購買時点広告データベースに格納するステップと、
前記購買時点広告データベースに格納された購買時点広告の少なくとも一部を読み出し、前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って読み出された前記購買時点広告を修正するステップと、
前記購買時点広告データベースを検索してこれに格納された所望の購買時点広告を読み出すステップと、
検索された購買時点広告を印刷するステップとを備えるものである。
【0006】
購買時点広告選択テーブルの規則とは、ポップ広告(POP:point of purchase advertising。以下、「POP」と記す)の大きさや用途に関するものである。大きさでいえばSサイズ,Mサイズ,Lサイズ、帯状のもの、用途でいえばプライス用、インフォメーション用である。そしてそれぞれについて、どのような商品に適するか、設置場所はどこが好ましいか、サイズに応じた視認性、表示内容なども予め定められている。例えば、ある商品(あるいは商品のカテゴリ)を選択すると、購買時点広告選択テーブルの規則により、当該商品に対して適する大きさ・用途のPOPを容易に選択することができる。
POPとは購買時点広告のことである。例えば、商品の陳列棚に商品に隣接して置かれたキャッチフレーズや、商品に貼り付けられた印刷物である。つまりPOPとは店頭に置いたり商品に付けたりして、顧客に最も近い場所で、ダイレクトにアプローチできる広告ツールのことである。
文字数定義テーブルの規則とは、例えば図3に示すようなものである。商品のカテゴリごとに複数の大きさ(S,M,L)が定義され、それぞれについて表示されるべきメーカー名、商品名、商品説明、金額等の項目の文字数及び行数が定義されている。POPに印刷される各項目はこれらの文字数及び行数の範囲内でなければならない。
【0007】
さらに、広告制作会社のコンピュータに対して購買時点広告の印刷を指示する命令を送信するステップを備えてもよい。
【0008】
さらに、
前記店舗端末から商品及び/又は購買時点広告ごとの売上情報を受けるステップと、
前記売上情報を分析し、当該商品に対する購買時点広告の有効性を判定するステップと、
購買時点広告の有効性に関する分析結果を前記店舗端末に通知するステップとを備えてもよい。
【0009】
さらに、
前記店舗端末から購買時点広告に対する投票の情報を受けるステップと、
前記購買時点広告に対する投票の情報を集計するステップと、
前記購買時点広告に関する集計結果を前記店舗端末に通知するステップとを備えてもよい。
【0010】
さらに、前記分析結果又は前記集計結果に基づき、前記購買時点広告データベースに格納された購買時点広告の一部に推奨表示を付加するステップを備えてもよい。
【0011】
前記推奨表示を付加するステップは、購買時点広告を作成中の店舗を識別するステップと、当該店舗と顧客条件が類似する店舗を検索するステップと、類似店舗が使用している購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることが好ましい。顧客条件とは、例えば立地をひとつの要素として影響される顧客の違いに関する条件である。
【0012】
前記推奨表示を付加するステップは、棚割を含む商品の展示状況の情報を受けるステップと、当該展示状況が類似する店舗を検索するステップと、類似店舗が使用している購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることが好ましい。
【0013】
前記推奨表示を付加するステップは、店舗の周辺のイベント情報を受けるステップと、当該商品に関する知識ベースを検索するステップと、当該イベント情報に対応する購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることが好ましい。
【0014】
この発明に係る購買時点広告制作支援サーバは、商品の情報を格納する商品マスターデータベースと、前記商品に対応して購買時点広告の大きさ、定義、内容、設置場所、視認性、頻度及び外注可能に関する情報の一部又は全部を格納する購買時点広告選択テーブルと、購買時点広告の前記情報に対応してその内容の文字数の制限情報を格納する文字数定義テーブルと、制作された購買時点広告の情報を格納する購買時点広告データベースと、前記商品マスターデータベースから任意の商品を抽出し、当該商品の購買時点広告を前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って制作し、制作した購買時点広告を前記購買時点広告データベースに登録する登録処理部と、を備えるものである。
【0015】
好ましくは、前記登録処理部は、商品のカテゴリ及び広告の大きさの情報を受け、これらに基づき前記購買時点広告選択テーブルを検索して入力すべき商品名、価格及び/又は商品説明を入力するための画面を表示し、前記価格及び/又は商品説明の入力を受け、前記文字数定義テーブルの規則に従って文字数をチェックし、その後、制作した購買時点広告を前記購買時点広告データベースに登録する。
【0016】
さらに、各店舗からの売上報告に基づき購買時点広告と売上の関係を分析する購買時点広告−売上分析部と、前記購買時点広告−売上分析部の分析結果を記憶するとともに、本部あるいは店舗へフィードバックするための購買時点広告−売上分析データベースとを備えてもよい。
【0017】
さらに、各店舗からの投票を受けてこれを集計するとともに、寄せられたコメントをデータベースに格納する投票集計処理部と、前記投票集計処理部の集計結果を記憶するとともに、本部あるいは店舗へ通知する購買時点広告−投票・コメントデータベースとを備えてもよい。
【0018】
さらに、前記分析結果又は前記集計結果に基づき、好ましい購買時点広告に推奨情報を付加する推奨情報付加部と、前記推奨情報付加部から推奨情報を受けて前記購買時点広告データベースに登録されている購買時点広告に対して属性情報を付加する推奨情報記憶部と、を備えてもよい。
【0019】
さらに、各店舗からの売上報告に基づき購買時点広告と売上の関係を分析して前記購買時点広告の効果を分析する購買時点広告効果分析部を備えてもよい。前記購買時点広告効果分析部は、分析しようとする商品の購買時点広告を前記購買時点広告データベースから抽出し、抽出された購買時点広告が複数であるとき、当該購買時点広告ごとの当該商品の売上の情報を得て、当該購買時点広告の内容と当該商品の売上の相関を求めることにより、当該商品について購買時点広告の内容の効果を分析する。
【0020】
前記購買時点広告効果分析部は、最も売上の多い購買時点広告と最も売上の少ない購買時点広告に関してその内容を比較し、前者の購買時点広告にあり、後者の購買時点広告にないものが効果的であったと判定し、購買時点広告の内容が同じであるとき、その順序を比較することにより文章の並びによる効果の違いを判定するようにしてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明は、販売員が存在しないバリュー・コンビニエンスにおいて従来の販売員による接客技術を置きかえるためのいわゆるPOPの制作・印刷に関するものである。しかも、従来販売員の人的属性に頼っていた販売力をこの発明の実施の形態に係るシステムで分析することにより、従来店頭で販売員が五感でキャッチするものを当該システムでキャッチし、POPを適時に効果的に打ち出すものである。このような目的として、POPをデータ分析から検証された効果的な販売促進手法を店舗で行っている例は現時点で見当たらない。
【0022】
POPとは、前述したように、購買時点広告のことである。POPとは店頭に置いたり商品に付けたりして、顧客に最も近い場所で、ダイレクトにアプローチできる広告ツールのことである。
【0023】
しかし、本発明の実施の形態におけるPOPは従来のものとその性格が大きく異なる。例えば作成の際に次のような点に留意する必要がある。
・接客技術の代替とするためには、個店ごとの顧客ニーズ特性や季節・天候等のオケージョンニーズを踏まえたものであることが必要になる。
・そのため、POPの掲示期間は品目毎に適時変化を加える必要性がある。
・POPで伝える内容も品目ごとに異なる。しかも、品目毎でも一定ではなく、顧客にとって魅力ある内容を伝達しなければならない。(例えば、ミネラルウォーターであっても商品毎においしさ・痩身効果・体質改善効果・パッケージがおしゃれ、などPRポイントが異なるものである)
・どのようなPOPを選択するかは、本部に蓄積された店舗毎の顧客購買動向分析データにより決定されることが好ましい。
・前述のような商品特性により、使用するPOPの形態を判断するとともに、商品を展示する棚割も同時に組み替えしたうえでPOPの使用形態を決定すべきである。棚割は販売に与える影響が大きい。どのような棚割で商品を打ち出すかは顧客のアイキャッチに影響を与える。
【0024】
商品の販売形態・展示場所等は店舗ごとに異なるので、POPの大きさ・内容等は店舗ごとに定める必要がある。同じ商品であっても複数のPOPを準備して印刷・カット・配送する必要がある。POPの特徴として他にも、来客層に合わせて店舗ごとにキャッチコピーなどの内容を変える必要がある。したがって、POPを各店舗ごとに用意する必要がある。
【0025】
以上の点に適合するシステム/方法を具体例に基づき説明する。
【0026】
発明の実施の形態1.
発明の実施の形態1に係るシステム/方法について、図1〜図12を参照して説明する。
【0027】
1.全体説明
図1はシステムにおける処理手順の全体を示すフローチャートである。図中の点線の部分はこのシステムにより直接行われない人為的作業を示す。このシステムは、本部の管理下にあるPOP制作支援サーバ(その詳細は後述する)及び発注システムと、これらとインターネット/イントラネット等の通信ネットワークで結ばれた店舗や制作会社の端末装置とを備える。POPとはポップ広告(pointof purchase advertising:購買時点広告)のことである。商品の陳列棚に商品に隣接して置かれたキャッチフレーズや、商品に貼り付けられた「値下げ!」などの印刷物である。POPとは店頭に置いたり商品に付けたりして、顧客に最も近い場所で、ダイレクトにアプローチできる広告ツールのことである。
【0028】
図1において、POPの印刷を本部、店舗、制作会社のいずれかで行うことができる。本部、制作会社で印刷された場合は配送作業が発生する。以下、図1の各ステップについて説明する。
【0029】
S1:仕入先から買いつけ商品を決めたとき商品それぞれについてマスター登録を行う。具体的には、当該商品のJANコードを決めて登録するとともに、これを発注システムに登録する。
【0030】
S2:各店舗に対して当該商品の案内を通知する。これは電子メールでもFAXや郵便などでもよい。
【0031】
S3:発注システムの商品マスターに基づいてPOP制作支援サーバの商品マスターデータベースを更新する。このマスター更新処理は定期的に行われ、発注システムとPOP制作支援サーバとでマスターは同じものに保守される。
【0032】
S4:当該商品のPOPを登録する。登録されたPOPは店舗で印刷したり、制作会社へ印刷を発注することができる。本部は商品・ブランドイメージに沿ってPOPのマスターを登録する。各店舗は登録されたもの(大きさ、内容、値引き等)から好ましいものを選択してPOPを作成する。詳細は後述する。
【0033】
S5:店舗の端末からPOP制作支援サーバにアクセスしてある商品のPOPが登録されているかどうか検索する。登録されていなければ当該POPを登録したり、登録されているPOPを修正したりできる。
【0034】
S6:本部においてPOP制作支援サーバでデータ検索を行い、印刷すべきPOPを抽出して印刷を実行する。
【0035】
S7:外注制作指示のあるPOPを検索し、抽出されたPOPのデータを制作会社へ送る。
【0036】
S8〜S10:POPを印刷する。
【0037】
S11、S12:印刷したPOPを店舗へ配送する。
【0038】
S13:本部において商品の仮発注書を取引先へFAXする。
【0039】
S14:本部において発注システムに当該商品の発注登録を行う。
【0040】
S15:発注システムは取引先に対して本発注を行う。
【0041】
S16:取引先から店舗に商品が納品される。
【0042】
S17:店舗に商品及びPOPが到着し、これらを店頭にセットアップする。
【0043】
このシステム/方法によれば、店舗は自分に合った所望のPOPを選択できるとともに自店舗でPOPを直接印刷し、例えば汚損・破損したPOPを容易に補充できる。他方、本部はPOP制作支援サーバのコンテンツを管理することによりPOP制作に関して一定のコントロールを行うことができるとともに、POPの発注・配送の手間を大幅に省くことができる。
【0044】
今までは社外で版下まで作成し、印刷会社に版下を渡して印刷・カットしていた。カットしたものを店舗に配送した。本システム/方法は従来のやり方を簡素化するためのものである。本システム/方法によれば、本部のほうでPOPの雛型を用意しておき、そのデータを印刷会社に送信し、印刷・カットし、配送することができる。これらの操作はWEB上で可能である。店舗でも印刷できるので、汚損・破損したPOPを店舗側で簡単に補充することができる。POPを全部店舗側で印刷・カットして用意することもできる。
【0045】
2.POP制作支援サーバの構成
図2はPOP制作支援サーバの機能ブロック図である。POP制作支援サーバは、キーボードやマウス等の入力部1、液晶表示装置等の表示部2、直接図示しないが中央処理部(CPU)及び主記憶装置(メモリ)、ハードディスク、フレキシブルディスクドライブやCD−RWドライブ等の外部記憶装置、LANボードやモデム等の通信装置を備える。当該サーバにはプリンタ3が接続され、POPを印刷することができる。
【0046】
図2において、一部図示しているが、各処理部は入力部(又はクライアント)から必要なデータを受け、処理結果等を表示部に表示する(又はクライアントに送信する)。図示されていない処理部も、入力・表示を省略しているだけで、必要に応じてデータの送受信を行う。クライアントから各種処理をサーバに行わせる場合、サーバはクライアントからの各種要求を受け、処理を行うとともに処理結果をクライアントへ送信する。
【0047】
図2の各構成要素について説明する。
【0048】
商品マスターデータベース11は店舗で扱う商品のリストを格納するもので、JANコードを基本としてカテゴリー名・ユニット名・アイテム名・仕入先名・コスメBRなどのデータを商品ごとに格納している。
【0049】
POP選択テーブル12はPOPとして使用可能なものの情報(大きさ、定義、内容、設置場所、視認性、その他(使用頻度が高い、外注可能))を格納する。これらの情報は商品に対応しているので、テーブル12を用いることにより特定の商品について好ましいPOPの条件を複数提示し、店舗側で所望のものを選択することができる。POPのテンプレートの中身を店舗ごとに変えたり、一定の自由度を持たせることができる。これにより店舗責任者の意向を反映させることができる。
【0050】
文字数定義テーブル13は、POPの種類(例えば商品のカテゴリとPOPの大きさ)に対応して最大の文字数を格納している。その例を図3に示す。この例において、商品のカテゴリ(生活雑貨・食品、コスメ)及びPOPのサイズ(S,M,L)に対応して商品名・商品説明・金額の制限文字数が定められている。
POP選択テーブル12及び/又は文字数定義テーブル13の内容を本部で設定することにより、店舗にある程度の自由度を与えつつ、ブランドイメージを統一することができる。
【0051】
POPデータベース14は登録されたPOPを格納する。データベース14ではPOP番号(POPID)ごとに商品カテゴリ、コスメBR、商品名、価格、商品説明、POPサイズなどの情報を格納している。ひとつの商品に対して複数のPOPを登録することができる。POPの構成要素は、(1)商品名・価格、(2)文章(短)(産地、効用など)、(3)文章(長)(セールスコピーなど)、(4)ビジュアル(色、写真、イラストなど)であり、POPデータベースはこれらのデータを記憶する。
【0052】
推奨情報テーブル14aは商品及び/又はPOPに関する推奨情報を記憶する。例えば、ある商品について推奨されるPOPの情報(大きさ・内容など)、店舗の立地状況に応じて推奨されるPOPの情報、顧客層に応じて推奨されるPOPの情報、「XX地域では大きなPOPが好まれています」等の他店舗の情報、本部が推奨するPOPの情報、お祭り等のイベントなどの外部要因に応じて推奨されるPOPの情報、などの情報が予め記憶されている。
【0053】
HOME表示部21は、POPサンプルのレイアウトやサイズサンプルの表示を行う。この例を図4に示す。図4において、最上段の「ハイピッチディープクレンジング」と最下段の「¥90,000」は前記(1)商品名・価格であり、2段目の「クレンジング」は前記(2)文章(短)であり、その下の「頑固なメイク・・・素早く落とす。」は前記(3)文章(長)である。図4において(4)ビジュアル(色、写真、イラストなど)は省略されているが、商品の写真、当該商品を使用している有名人の写真、使い方のイラストなどを追加することができる。
【0054】
マスター検索更新処理部22は、図5に示すように、商品のカテゴリー名・ユニット名・アイテム名・仕入先・コスメBRをキーとして商品マスターデータベース11を検索し、その結果を出力する。さらに、商品マスターデータベース11のファイルを更新及び/又は追加することができる。
【0055】
登録処理部23は商品ごとにPOPを制作(選択)しこれを登録する。登録のやり方として(1)単一登録と(2)一括登録がある。
(1)単一登録
まず最初にJANコードを入力し、データベース14に問い合わせる。既に該当するJANコードが入力されていればこれを表示し、未入力であれば「入力されたデータはありません」と表示する。既に入力済みであれば登録されているサイズ以外のサイズを選択する。未入力であればデフォルトでMサイズが選択される。
(2)一括登録
過去に作成済みのコメントのインポート用メニューである。所定形式(テキスト形式など)で作成されたファイルを読み込んでWebに表示し、データベース14に一括登録する。
【0056】
修正処理部24は、データベース14から入力済みの商品説明等をJANコードを検索キーとして呼び出して表示し、ここで商品説明やメーカー名、価格等を修正する。
【0057】
削除処理部25は、データベース14から入力済みの商品説明等をJANコードを検索キーとして呼び出して表示し、その一部又は全部を削除する。ひとつのJANコード(商品)について複数の登録があるとき一覧表示される。
【0058】
検索処理部26は(1)JAN検索と(2)カテゴリー検索が可能である。
(1)JAN検索
データベース14から入力済みの商品説明等をJANコードを検索キーとして呼び出して表示し、その一部又は全部を印刷する。
(2)カテゴリー検索
カテゴリー名・ユニット名・アイテム名・仕入先・コスメBRで検索する。入力された条件の論理積(AND)により検索される。検索結果に対して任意のレコードを印刷することができる。
【0059】
印刷処理部27は検索されかつ指定されたレコード(POP)を印刷する。サーバに接続されているプリンタ3で印刷したり、印刷情報を店舗のクライアントに送ってそこで印刷することもできる。
【0060】
外注制作指示部28は検索されかつ指定されたレコード(POP)を所定の外注制作会社へ送るとともに、印刷・カット・配送等の指示を送る。
【0061】
3.POP制作支援サーバの主要な動作
POP制作支援サーバの動作の中心はPOPを制作してPOPデータベース14に蓄積する点にある。図6はPOP制作支援サーバの登録処理動作のフローチャートである。以下、図6を参照して当該動作を説明する。
【0062】
S100:図9の画面において、JANコードを入力して確認ボタンをクリックすることにより登録済みかどうか問い合わせる。
【0063】
S101:登録済みであれば(YES)ステップS102に進み、登録済みでなければ(NO)ステップS105に進む。
【0064】
S102:登録済みの商品について他のPOPを制作することができる。具体的にはPOPのサイズを変更することができる。サイズ変更であれば(YES)ステップS103、S104に進み、そうでなければ処理を終了する。なお、サイズの変更は一例であり、POPのほかの要素、例えば色や商品説明の変更もできるようにしてもよい。
【0065】
S103:予め用意されたサイズ(S,M,L)のうち、選択されていないサイズを選択する。
【0066】
S104:選択したPOPをデータベースに登録する。なお、サイズ以外にも例えば色や商品説明も登録できるようにしてもよい。
【0067】
S105:初めて登録する商品の場合、図10の画面が表示される。ここでPOPカテゴリーとサイズを選択する。選択したら登録ボタンをクリックする。
【0068】
S106:当該商品がデータベースに登録される。
【0069】
S107、S108:すると図11の画面が表示されるので、商品名(1)(2)、価格、商品説明(1)(2)を入力する。
【0070】
S109:修正が必要であればS107、S108のステップを繰り返す。
【0071】
S110:入力終了したときは字数チェックボタンをクリックし、字数チェックを行う。字数チェックは文字数定義テーブル13を参照することにより実行される。
【0072】
S111:問題なければプレビューボタンをクリックし、図12のプレビュー画面を表示させる。
【0073】
S112:表示された内容を登録するときは登録ボタンをクリックする。
【0074】
S113:新たなPOPがデータベースに登録される。
【0075】
以上の動作は登録処理に関するものであったが、修正処理についても同様である。修正処理において、図6のS107〜S113の処理が行われる。
【0076】
本システム/方法によればそれぞれの店舗に対応してPOPを簡単に手配できるとともに、その大きさ・内容等を予め定められた範囲内において選択・変更することができる。
【0077】
4.POP制作支援サーバの推奨情報の表示処理
【0078】
4.1 図6の手順においてPOPを作成する際に、どのようなサイズや商品説明等を選択すべきか参考にするための推奨情報を表示することが好ましい。例えば、ある商品を選択したときに、どの大きさが好ましいか、どのような説明内容が好ましいか、本部で推奨している説明の例や他の店舗で採用されている説明の例などを表示するとよい。その手順を図7(a)に示す。
【0079】
S120:商品に対応する既登録のPOPを読み出す、及び/又は当該POPの属性情報・推奨情報を読み出す。
既登録のPOPがあればそれを参考までに表示する。これとともに/これに代えて当該POPに関して推奨情報テーブル14aに格納されている推奨情報及び/又は属性情報(どの店舗で使用されているか、その評判はどうかなど)を読み出す。
【0080】
S121:設定メニューにおいて項目ごとに属性情報・推奨情報を表示する。
例えばサイズを選択するときに「推奨されるサイズはXXです」といった表示がされたり、説明を入力するときに「XXという説明が公表です」「XX産であることを強調してください」「有名人が使っています」「効用・値段の順に説明するとわかりやすいです」などの表示がなされる。
【0081】
S122:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
例えばサイズを選択するときのドロップダウンメニューにおいて、最も推奨されるものをトップにもってくるようにする。
【0082】
4.2 前述のようにバリュー・コンビニエンスにおいてPOPは販売員の代わりをするものであり顧客に対して商品を訴求するものであるが、当然ながら店舗の立地条件や来客層が異なれば同じ商品を売るにも訴求内容も変わる。例えば、都市の駅前の店舗であればサラリーマン・OL向けの訴求内容とすべきであるし、大学近くの店舗であれば学生向けの訴求内容とすべきである。このようなことを考慮した手順を図7(b)に示す。
【0083】
S130:POPを作成しようとしている店舗を識別
例えば、ログイン時のIDなどにより当該店舗を識別する。
【0084】
S131:当該店舗と立地条件が類似する店舗を検索する。
店舗とその立地条件を一覧にしたテーブルを予め用意しておき、このテーブルを検索することにより立地条件が類似するひとつ又は複数の店舗を検索する。
【0085】
S132:類似店舗が使用しているPOPとその属性情報・推奨情報を検索して表示する。
POPデータベース14を検索して類似店舗が当該商品に使用しているPOPのデータを読み出し、それに付随する属性情報・推奨情報を表示する。あるいは推奨情報テーブル14aを検索する。
【0086】
S133:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
例えば、東京駅前の店舗である商品について特定の訴求内容・POPを使用したら売上が上がったとき、大阪駅前店が当該商品についてPOPを作成しようとして本システムにアクセスした場合、東京のPOPを推奨度1番として画面に表示する(コメント「東京では売れています」を併せて表示してもよい)。同時に、本部がPOPのひな型をつくるときにその結果をフィードバックする(例、大きなPOPの方が効果あり)。
【0087】
4.3 店舗の面積、特に商品の展示スペースが異なれば同じ商品を売るにも訴求内容も変わる。典型的には、棚割(棚の面積大小)に応じて大小POPを用意することが望ましい。売れている店舗では棚が大きいから大きなPOPを用いるべきである)。このようなことを考慮した手順を図8(a)に示す。
【0088】
S140:商品の展示状況(棚の広さなど)の情報を受ける。
店舗側のクライアントから当該商品を展示するためのスペース・棚割に関する情報を受ける。
【0089】
S141:当該商品に関する展示状況が類似する店舗を検索する。
店舗ごとに商品とその展示状況を一覧にしたテーブルを予め用意しておき、このテーブルを検索することにより展示状況が類似するひとつ又は複数の店舗を検索する。
【0090】
S142:類似店舗が使用しているPOPとその属性情報・推奨情報を検索して表示する。
【0091】
S143:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
【0092】
4.4 店舗の周辺で行われる祭り等のイベントの有無によって同じ商品を売るにも訴求内容も変わる。このようなことを考慮した手順を図8(b)に示す。
【0093】
S150:店舗の周辺のイベント情報を受ける。
店舗側のクライアントから祭り等のイベントの日時、その内容、規模、人出等の情報を受ける。
【0094】
S151:当該商品に関する知識ベースを検索する。
知識ベースには、商品ごとにイベントの影響(例えば、イベントごとに売上が増える/減る、人出が多いと売れる/売れない、など)のルールが予め格納されれている。
【0095】
S152:当該イベント情報に対応するPOPの属性情報・推奨情報を検索して表示する。
イベント(祭り)等の外部要因に適する好ましいPOPをアドバイスする。
【0096】
S153:選択可能なPOPの内容(文章・ビジュアル)のメニューを推奨順序で並べ替えて表示する。
【0097】
本システム/方法によれば、POP選択テーブル12及び/又は文字数定義テーブル13にブランドイメージを統一するためのPOPのデザインや内容及びその制限を予め格納しておくことによりPOPを統一するとともに、好ましいPOPを提供することができる。商品の販売形態・展示場所等が店舗ごとに異なる場合であっても、POPの大きさ・内容等を店舗により選択・変更可能とすることにより、同じ商品について複数のPOPを用意することができる。店舗ごとの来客層の違いや、店舗ごとのセールなどのイベントの開催の有無・時期が異なる場合でも問題はなくなる。
【0098】
本システムを通じて各店舗がPOPに関する情報を共有することができるので各店舗は成績のよい店舗のやり方を参考にできるので、店舗での売上増を期待できる。本システムによれば、多数の店舗を全国に展開している場合でも各店舗のイメージを統一することができるのみならず、各店舗でナレッジシェアリングが可能になるのである。すなわち、本システムは、人的属性に頼ることなく、ベストあるいは推奨のPOPがシステム的に定義可能であるとともに、その推奨されたものを、より店舗の特性に応じて、店舗の人間がカスタマイズできる柔軟性を備えるのである。
【0099】
発明の実施の形態2.
発明の実施の形態2に係るシステム/方法を図13及び図14に示す。この発明の実施の形態2はPOPと売上の関係を分析し、それをフィードバックすることにより売上の増大に貢献できるものである。
【0100】
図13のフローチャートは図1と同様ものであり、これらの図において共通の符号は同じ処理を意味する。図13においてS18〜S30の処理が追加されている。
【0101】
S18〜S21は、POPと売上の関係の分析し、その結果をフィードバックするためのものである。各店舗から売上報告を受け(S18)、それを本部へリアルタイムに送る(S19)とともに、店舗ごとのPOPの種類と売上の関係などに関して集計・分析を行い(S20)、その結果を各店舗にフィードバックする。例えば、売上が上がった(あるいは下がった)のはサイズによるのか、POPの種類によるのか、をデータに基づき店舗にアドバイスする。
【0102】
S22及びS23はPOPの一覧を提示するためのものである。POP一覧要求を受けると、POP制作支援サーバはPOPデータベース14の内容を一覧形式で出力する(S23)。この際、前述のように所定の条件に合うものの一覧を出力することができる。
【0103】
S24〜S30は店舗による投票・コメントを受け付け、これを集計し、その結果をフィードバックするためのものである。評価の高いPOPを容易に知ることができ、全店舗のPOPのレベルの向上が期待できる。POP一覧の各POPの一部又は全部について投票・コメントを送る(S24)。これを集計し(S25)、各POPの得票数及びコメントを通知する(S26、S27)。この結果を受けて各店舗はPOPを制作あるいは選択するとともに、本部はPOPに関する指示を出す(S28)。例えば、使用を推奨するPOPを知らせる(S29)とともに、推奨するPOPをデータベースに登録する(S30)。
【0104】
図14は発明の実施の形態2に係るサーバの機能ブロック図である。この図は図2と同様のものであり、これらの図において共通の符号は同じ機能を意味する。図14において符号15〜31の機能が追加されている。
【0105】
推奨情報15はPOPデータベース14に追加されたもので、POPデータベース14に登録されているPOPに対して属性情報(例えば、ある商品についてこのPOPを使用することが望ましい、あるPOPと別のPOPを組み合わせることが望ましい、この商品にはこのPOPを使用しないこと、など)を付加するものである。
【0106】
POP−売上分析データベース16は、POP−売上分析部29の分析結果を記憶し、本部あるいは店舗へフィードバックするためのものである。
【0107】
POP−投票・コメントデータベース17は、投票集計処理部30の集計結果を記憶し、本部あるいは店舗へ通知するためのものである。
【0108】
POP−売上分析部29は、各店舗からの売上報告に基づきPOPと売上の関係を分析する。例えば、ある商品に店舗AではPOP−Aを使用し、店舗BではPOP−Bを使用した場合において、店舗A、B間での売上の差異を分析する。この場合、店舗ごとの来客数、店舗面積などの影響を軽減するために補正を行い、POPの差異のみによる売上の影響を評価することが望ましい。
【0109】
投票集計処理部30は、各店舗からの投票を受けてこれを集計するとともに、寄せられたコメントをデータベース17に格納する。
【0110】
推奨情報付加部31は本部の指示により好ましいPOPに推奨情報を付加する。
【0111】
POP効果分析部29aは売上に対するPOPの効果を分析し、その結果を推奨情報テーブル15に格納する。推奨情報の利用方法は発明の実施の形態で説明した。推奨情報は本部でリアルタイムでモニタすることもできる。
【0112】
POP効果の分析とは例えば次のようなものである。
同じ商品について複数のPOP(A−POPとB−POP)があるときこれらの売上を比較する。A−POPでの売上>B−POPでの売上 であればA−POPが好ましいと判定できる。さらに詳しくPOPの内容が売上にどのような影響を与えているかを判定できる。例えば、ある商品について、POPにおける文章の効果(どの文章・言葉が顧客に対して訴求するか)、ビジュアルの効果(どのビジュアルが顧客に対して訴求するか)、価格と効用のどちらを強調(大きく表示)したら売上が伸びるか、選択された文章の並びによる効果の違い(値段、効用の順序か、それとも効用、値段の順番か。「有名人も使っている」というようなコピーが効果的か)、などを分析することができる。この分析のためにPOPの内容を分類しそれぞれにカテゴリーコードを付し、このコードに基づいて分類することが考えられる。
【0113】
POPは、(1)商品名・価格、(2)文章(短)(産地、効用など)、(3)文章(長)、(4)ビジュアル(色、写真、イラストなど)という構成要素からなるが、POP効果分析部29aによれば、ある商品についてどのようなPOPが適するか、特に上記(3)(4)の適否を判定できる。いわば、POPの効果を定量分析することが可能である。従来、販売員ごとに売上が異なっていたが、それがどのような要因によるのか(商品説明が上手なのか、容姿が人目をひくからなのか)分析することは困難であった。しかし、POPによればその効果を客観的に分析することができるのである。
【0114】
図15にPOP効果分析部29aの処理フローチャートを示す。
S160:分析しようとする商品を選択する。
S161:当該商品のPOPをPOPデータベース14から抽出する。
S162:当該商品について複数のPOPが登録されていた場合は処理を続行するが、ひとつのPOPのみが登録されていた場合は処理を終了する。
S163:POPごとの当該商品の売上の情報を得る。
S164:POPの内容と当該商品の売上の相関を得る。
S165:当該商品についてPOPの内容の効果を分析する。
【0115】
例えば次のような分析を行う。
・POPを売上の多い順に並べ、その情報を推奨情報テーブル15に格納する。
・最も売上の多いPOPと最も売上の少ないPOPに関して、その内容を比較する。前者のPOPにあり、後者のPOPにないものが効果的であったと推定できる。これにより、効果的な文章、効果的なビジュアル(ビジュアルの必要性も含む)、価格と効用の訴求効果を判定できる。内容が同じであるとき、その順序も比較する。これにより選択された文章の並びによる効果の違いを判定できる。
・分析の際に店舗の立地条件・来客数・顧客層による売上変動を補正することが好ましい。
【0116】
この発明の実施の形態2によれば、POPの評価を行い、それを各店舗にフィードバックでき、商品の売上増大を図ることができる。
【0117】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【0118】
また、本明細書において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの手段の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても、若しくは、二つ以上の手段の機能が、一つの物理的手段により実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1のシステムにおける処理手順の全体を示すフローチャートである。
【図2】発明の実施の形態1に係るPOP制作支援サーバの機能ブロック図である。
【図3】発明の実施の形態に係る文字数定義テーブルの規則の例を示す。
【図4】発明の実施の形態に係るHOME画面の例を示す。
【図5】発明の実施の形態に係る検索処理画面の例を示す。
【図6】発明の実施の形態に係るPOP制作支援サーバの動作フローチャートである。
【図7】発明の実施の形態に係るPOP制作支援サーバの属性情報・推奨情報の処理フローチャートである。
【図8】発明の実施の形態に係るPOP制作支援サーバの属性情報・推奨情報の他の処理フローチャートである。
【図9】発明の実施の形態に係る登録確認画面の例を示す。
【図10】発明の実施の形態に係る登録確認結果の画面の例を示す。
【図11】発明の実施の形態に係るPOP登録画面の例を示す。
【図12】発明の実施の形態に係るプレビュー画面の例を示す。
【図13】発明の実施の形態2のシステムにおける処理手順の全体を示すフローチャートである。
【図14】発明の実施の形態2に係るPOP制作支援サーバの機能ブロック図である。
【図15】発明の実施の形態2に係るPOP制作支援サーバのPOP効果分析部の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 入力部
2 表示部
3 プリンタ
11 商品マスターデータベース
12 POP選択テーブル
13 文字数定義テーブル
14 POPデータベース
14a 推奨情報テーブル
15 推奨情報記憶部
16 POP−売上分析データベース
17 POP投票・コメントデータベース
21 HOME表示部
22 マスター検索更新処理部
23 登録処理部
24 修正処理部
25 削除処理部
26 検索処理部
27 印刷処理部
28 外注制作指示部
29 POP−売上分析部
29a POP効果分析部
30 投票集計処理部
31 推奨情報付加部
Claims (15)
- 商品マスターデータベース、購買時点広告選択テーブル、文字数定義テーブル及び購買時点広告データベースを備える購買時点広告制作支援サーバと、前記サーバにアクセスして購買時点広告を制作する店舗端末と、前記サーバと前記端末を接続する通信回線とを備えるシステムを用いて購買時点広告を制作するための方法であって、
前記商品マスターデータベースの内容を更新するステップと、
更新された商品について前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って購買時点広告を制作するステップと、
制作された前記購買時点広告を前記購買時点広告データベースに格納するステップと、
前記購買時点広告データベースに格納された購買時点広告の少なくとも一部を読み出し、前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って読み出された前記購買時点広告を修正するステップと、
前記購買時点広告データベースを検索してこれに格納された所望の購買時点広告を読み出すステップと、
検索された購買時点広告を印刷するステップとを備える購買時点広告印刷方法。 - 広告制作会社のコンピュータに対して購買時点広告の印刷を指示する命令を送信するステップを備えることを特徴とする請求項1記載の購買時点広告印刷方法。
- 前記店舗端末から商品及び/又は購買時点広告ごとの売上情報を受けるステップと、
前記売上情報を分析し、当該商品に対する購買時点広告の有効性を判定するステップと、
購買時点広告の有効性に関する分析結果を前記店舗端末に通知するステップとを備えることを特徴とする請求項1記載の購買時点広告印刷方法。 - 前記店舗端末から購買時点広告に対する投票の情報を受けるステップと、
前記購買時点広告に対する投票の情報を集計するステップと、
前記購買時点広告に関する集計結果を前記店舗端末に通知するステップとを備えることを特徴とする請求項1記載の購買時点広告印刷方法。 - 前記購買時点広告データベースに格納された購買時点広告の一部に推奨表示を付加するステップを備えることを特徴とする請求項1記載の購買時点広告印刷方法。
- 前記推奨表示を付加するステップは、購買時点広告を作成中の店舗を識別するステップと、当該店舗と顧客条件が類似する店舗を検索するステップと、類似店舗が使用している購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることを特徴とする請求項5記載の購買時点広告印刷方法。
- 前記推奨表示を付加するステップは、棚割を含む商品の展示状況の情報を受けるステップと、当該展示状況が類似する店舗を検索するステップと、類似店舗が使用している購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることを特徴とする請求項5記載の購買時点広告印刷方法。
- 前記推奨表示を付加するステップは、店舗の周辺のイベント情報を受けるステップと、当該商品に関する知識ベースを検索するステップと、当該イベント情報に対応する購買時点広告とその属性情報及び/又は推奨情報を検索して表示するステップとを備えることを特徴とする請求項5記載の購買時点広告印刷方法。
- 商品の情報を格納する商品マスターデータベースと、前記商品に対応して購買時点広告の大きさ、定義、内容、設置場所、視認性、頻度及び外注可能に関する情報の一部又は全部を格納する購買時点広告選択テーブルと、購買時点広告の前記情報に対応してその内容の文字数の制限情報を格納する文字数定義テーブルと、制作された購買時点広告の情報を格納する購買時点広告データベースと、前記商品マスターデータベースから任意の商品を抽出し、当該商品の購買時点広告を前記購買時点広告選択テーブル及び前記文字数定義テーブルの規則に従って制作し、制作した購買時点広告を前記購買時点広告データベースに登録する登録処理部と、を備える購買時点広告制作支援サーバ。
- 前記登録処理部は、商品のカテゴリ及び広告の大きさの情報を受け、これらに基づき前記購買時点広告選択テーブルを検索して入力すべき商品名、価格及び/又は商品説明を入力するための画面を表示し、前記価格及び/又は商品説明の入力を受け、前記文字数定義テーブルの規則に従って文字数をチェックし、その後、制作した購買時点広告を前記購買時点広告データベースに登録することを特徴とする請求項9記載の購買時点広告制作支援サーバ。
- 各店舗からの売上報告に基づき購買時点広告と売上の関係を分析する購買時点広告−売上分析部と、前記購買時点広告−売上分析部の分析結果を記憶するとともに、本部あるいは店舗へフィードバックするための購買時点広告−売上分析データベースとを備えることを特徴とする請求項9記載の購買時点広告制作支援サーバ。
- 各店舗からの投票を受けてこれを集計するとともに、寄せられたコメントをデータベースに格納する投票集計処理部と、前記投票集計処理部の集計結果を記憶するとともに、本部あるいは店舗へ通知する購買時点広告−投票・コメントデータベースとを備えることを特徴とする請求項9記載の購買時点広告制作支援サーバ。
- 好ましい購買時点広告に推奨情報を付加する推奨情報付加部と、前記推奨情報付加部から推奨情報を受けて前記購買時点広告データベースに登録されている購買時点広告に対して属性情報を付加する推奨情報記憶部と、を備えることを特徴とする請求項9記載の購買時点広告制作支援サーバ。
- 各店舗からの売上報告に基づき購買時点広告と売上の関係を分析して前記購買時点広告の効果を分析する購買時点広告効果分析部を備え、前記購買時点広告効果分析部は、分析しようとする商品の購買時点広告を前記購買時点広告データベースから抽出し、抽出された購買時点広告が複数であるとき、当該購買時点広告ごとの当該商品の売上の情報を得て、当該購買時点広告の内容と当該商品の売上の相関を求めることにより、当該商品について購買時点広告の内容の効果を分析することを特徴とする請求項9記載の購買時点広告制作支援サーバ。
- 前記購買時点広告効果分析部は、最も売上の多い購買時点広告と最も売上の少ない購買時点広告に関してその内容を比較し、前者の購買時点広告にあり、後者の購買時点広告にないものが効果的であったと判定し、購買時点広告の内容が同じであるとき、その順序を比較することにより文章の並びによる効果の違いを判定することを特徴とする請求項14記載の購買時点広告制作支援サーバ。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013196440A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Casio Comput Co Ltd | Pop広告作成装置、pop広告作成システム及びプログラム |
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JP2017168124A (ja) * | 2017-05-09 | 2017-09-21 | カシオ計算機株式会社 | 売上管理装置、出力制御方法、及びプログラム |
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-
2002
- 2002-08-14 JP JP2002236264A patent/JP2004078454A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013196440A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Casio Comput Co Ltd | Pop広告作成装置、pop広告作成システム及びプログラム |
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JP2021064124A (ja) * | 2019-10-11 | 2021-04-22 | 株式会社寺岡精工 | 印刷処理システム |
JP7394443B2 (ja) | 2019-10-11 | 2023-12-08 | 株式会社寺岡精工 | 印刷処理システム |
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