JP2004077712A - 撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】補正範囲を常に有効に活用できるように補正手段を駆動する撮影装置を提供すること。
【解決手段】撮影レンズ2内の撮影光学系と、この撮影光学系を通過した被写体を受光する撮像手段4と、当該撮像手段4の振れを検出する振れ検出手段5と、この振れ検出手段5より検出される振れ検出情報に基づき前記撮像手段4上の画像振れを補正する補正手段7と、前記振れ検出手段5により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報により前記補正手段7の補正動作開始位置を決定する予測演算手段(演算部10)と、この予測演算手段(演算部10)により決定された前記補正動作開始位置から前記補正手段7を駆動制御する制御手段(補正手段駆動手段12)を基本的な構成として備えている。また、露光直前の振れを検出する露光前振れ検出手段8を有し、前記予測演算手段(演算部10)により決定された予測振れ情報と、前記露光前振れ検出手段8で検出された露光前振れ情報に基づき、露光開始を制御する露光制御手段13を有する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、手振れによる画像ぶれを補正する様にした例えばデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の手ぶれによる画像ぶれを補正するようにした撮影装置としては、例えば、特開平2−100019号公報,特開平5−100279号公報,特開平7−56205号公報に開示されたようなものが知られている。
【0003】
この特開平2−100019号公報によれば振れ補正手段の補正開始位置を決定するための情報は露光直前の振れ速度のみである。また、振れ補正手段としてはレンズシフト方式限定である。
【0004】
特開平5−100279号公報によれば、振れ補正手段の補正開始位置を決定するための情報はレリーズ信号発生以前の所定期間における振れ速度の最大値および最小値だけである。また、振れ補正手段としてはレンズシフト方式限定である。
【0005】
また、この種の露光開始制御方法としては、特開平7−56205号公報によれば、補正動作開始位置センタリングのために、レリーズ動作から露光を開始するまで時間がかかるために、センタリングが必要ない場合、例えば振れ補正手段の駆動方向が駆動範囲の中央に向かう場合はセンタリングなしで露光を開始することで、レリーズから露光までの時間を短縮するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、手振れは一方向への線形的なものではなく、周波数が10Hz以下の様々な振幅の振動が複雑に重なり合った状態であり、レリーズ信号発生直前の振れ速度だけで手振れを予測することはできない。また、レリーズ信号発生以前の所定期間の手振れ情報による予測は、過去における所定期間の手振れ軌跡からの予測であり、露光後の振れを予測するのに十分な精度があるとはいえない。
【0007】
また、振れ検出手段より検出された所定の時間間隔分の振れ検出情報をメモリに記憶する記憶手段を設けて、このメモリに記憶された振れ検出情報に基づき予測振れ情報を算出し、その予測振れ情報にだけ基づいて撮影手段の振れ補正開始位置を決定する様にすることも考えられる。
【0008】
しかし、補正手段の補正開始位置は振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報より決定されるが、不適切な補正開始位置である場合、補正範囲を狭める方向へ補正開始位置を駆動することになり、補正手段が補正範囲を逸脱する確率が増え、結果、手振れによる撮影の失敗を助長することになる。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題点を改善し、補正範囲を常に有効に活用できるように補正手段を駆動する撮影装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1の発明は、撮影光学系と、この撮影光学系を通過した被写体を受光する撮影手段と、当該撮影手段の振れを検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段より検出される振れ検出情報に基づき前記撮影手段上の画像振れを補正する補正手段と、前記振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報により前記補正手段の補正動作開始位置を決定する予測演算手段と、この予測演算手段により決定された前記補正動作開始位置から前記補正手段を駆動制御する制御手段を備える撮影装置において、露光直前の振れを検出する露光前振れ検出手段を有し、前記予測演算手段により決定された予測振れ情報と、前記露光前振れ検出手段で検出された露光前振れ情報に基づき、露光開始を制御する露光制御手段を有することを特徴とする撮影装置。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の撮影装置において、前記露光前振れ検出手段により検出される露光前振れ情報の振れの大きさの絶対値が下限値以下の露光禁止条件の場合、露光開始を禁止することを特徴とする。
【0012】
更に、請求項3の発明は、請求項1に記載の撮影装置において、前記露光前振れ検出手段により検出される露光前振れ情報の振れ方向が、前記予測演算手段による予測振れ方向と逆となる露光禁止条件の場合、露光開始を禁止することを特徴とする撮影装置。
【0013】
更に、請求項4の発明は、請求項1に記載の撮影装置において、前記露光前振れ検出手段により検出される露光前振れ情報の振れの大きさと前記予測演算手段による予測振れの大きさの違いが、振れ基準値以上となる露光禁止条件の場合、露光開始を禁止することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項2、3、4に記載の撮影装置において、一旦露光を禁止した後、所定の時間経過後に前記予測演算手段により決定された予測振れ情報と前記露光前振れ検出手段で検出された振れ情報から、前記露光禁止条件が外れたと判断された場合、露光を開始することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1において、1は撮影装置としてのデジタルカメラのカメラボディ(撮影装置本体)、2はカメラボディ1の正面側に設けられた撮影光学系としての撮影レンズ、3はカメラボディ1の上面1aに設けられたレリーズボタン(シャッターボタン)である。このレリーズボタン3は、2段押し式になっている。そして、レリーズボタン3が半押しの時には撮影に必要な情報の取り込みの信号が図示しないスイッチから出力され、レリーズボタン3が全押しの時には撮影指示信号が図示しないスイッチから出力されるようになっている。また、カメラボディ1内には、図2に示した撮像手段(撮影手段)4が内蔵されている。この撮像手段には、例えばCCD等の二次元固体撮像素子が用いられる。
【0016】
尚、図1において、カメラボディ1の上面1aが水平に配設されていると仮定して、撮影レンズ2の光軸(Z軸)と直交し且つ左右に延びるX軸及び撮影レンズ2の光軸と直交し且つ上下に延びるY軸を取った場合、Y軸を中心とするカメラボディ1の水平回転がヨー方向回転となり、X軸を中心とするカメラボディ1の前後回転がピッチ方向回転となる。
【0017】
図2は、撮像手段4のカメラボディ1のピッチ方向及びヨー方向の結像面での振れ量遷移例を示したものである。手振れは或中心線をもって変動するわけではなく、一般には或特定の方向へ偏った変動を示す。そして、時間t1から時間t2の露光時間(露光期間)Tにおいて、図2に示したようなピッチ方向とヨー方向の振れがあると、手振れの影響がでるので、好ましくない。
【0018】
このような振れの特徴を考慮して、本実施の形態では、基本的には、補正手段を用いて撮影手段の像振れを補正する上で、振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報より補正手段の補正動作開始位置を決定して、その補正動作開始位置から補正手段を駆動し制御させるが、この場合、予測が外れると却って補正範囲を狭める方向の補正動作開始位置から補正手段を駆動することになる。よって、振れ補正手段の補正動作開始位置の妥当性を露光前振れ検出手段から検出された露光直前の振れ情報から判断して振れ補正手段の補正動作開始位置の妥当性が確認できない場合は、露光開始を制御する露光制御手段により露光開始を禁止して、誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始し、補正範囲を逸脱することを防ぐようにしたものである。
【0019】
尚、一旦露光を禁止した後、所定の時間後に再度振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報より振れ補正手段の補正動作開始位置を決定して、振れ補正手段の補正動作開始位置の妥当性を露光前振れ検出手段から検出された露光直前の振れ情報から判断してその妥当性が確認できた場合、露光制御手段により露光を開始してもよい。
【0020】
また、上述のカメラボディ1内には、図3に示したように、図1の撮影装置であるカメラのカメラボディ1の振れを検出する振れ検出手段5が内蔵されている。この振れ検出手段5は、例えばジャイロセンサ等の物理センサと周辺回路とにより構成される。
【0021】
更に、カメラボディ1内には、振れ検出手段5からの振れ情報を所定回数だけ連続して順次記憶すると共に所定回数記憶後は振れ情報の記憶を順次新しいものに更新する記憶手段6と、撮像手段4における結像画上の画像の振れを補正する振れ補正手段7と、露光直前の振れ情報を検出する露光前振れ検出手段8が内蔵されている。この露光前振れ検出手段8は、振れ検出手段5と同様にジャイロセンサ等の物理センサと周辺回路とにより構成されるが、振れ検出手段5と共用であってもなんら問題はない。
【0022】
また、図3において、9はカメラボディ1内に内蔵されたマイコン(マイクロコンピュータ)等の制御回路(制御手段)である。この制御回路9は、予測演算手段としての演算部(CPU即ち中央演算処理装置を有する演算制御回路)10と、演算部10による演算結果を一時的に記憶するRAM等の記憶手段11を有する。
【0023】
この演算部10には、振れ検出手段5が接続されていると共に、記憶手段6が接続されている。また、演算部10には、露光前振れ検出手段8が接続されている。更に、演算部10は、記憶手段11及び補正手段駆動手段(制御手段)12を介して振れ補正手段7に接続されている。また、演算部10は、露光制御手段13を介して撮像手段4が接続されている。
[作用]
次に、この様な構成のデジタルカメラの制御回路9の制御動作を説明する。
【0024】
この様なデジタルカメラの電源がONさせられると、振れ検出手段5で検出された振れ検出情報が記憶手段6に順次短い時間で入力されると共に、露光前触れ検出手段8からの露光前触れ検出信号が演算部10に入力される。この際、振れ検出手段5で検出された振れ検出情報は、記憶手段6の図示しないメモリに所定時間毎に所定回数連続して順次記憶され、所定回数記憶後は順次新しいものに更新される。即ち、演算手段10は、振れ検出手段5により順次検出される振れ検出情報を記憶手段6のメモリ(図示せず)に所定回数記憶した後、記憶手段6に記憶された振れ検出情報を古いものから順に書き換え更新することにより、最新の情報を記憶手段6に所定量(所定数)記憶させる。
【0025】
しかも、制御回路9の演算部10は、振れ検出手段5から得られる少なくとも1つ以上の振れ検出情報に基づく所定の演算を行って、予測振れ情報を算出し、この予測振れ情報を振れ補正量として記憶部11に記憶させる。
【0026】
この様な状態において制御回路9の演算部10は、レリーズボタン3からの撮影指示信号を受信した際に、記憶部11に記憶させた予測振れ情報を基に、振れ補正手段7の補正動作開始位置を算出し決定する。しかも、演算部10は、レリーズボタン3からの撮影指示信号を受信したとき、撮像手段4の露光直前に、露光前振れ検出手段8から得られる振れ情報と、記憶部11に記憶した予測振れ情報に基づいて、既に算出し決定している振れ補正手段7の補正開始位置の妥当性を所定の演算で判断する。
【0027】
そして、演算部10は、補正開始位置が妥当と判断した場合、振れ補正手段7を補正開始位置へ駆動して、露光制御手段13による露光を開始させると共に、記憶部11に記憶させた振れ補正量に応じて補正手段駆動手段12を作動制御して、補正手段駆動手段12により振れ補正手段7を駆動制御する。この際、振れ補正手段7は、撮像手段4が振れると予測される方向と反対方向に且つ振れ補正量(撮像手段4が振れると予測される方向への撮像手段4の予測振れ量と同じ振れ補正量)だけ撮像手段4を移動制御(駆動制御)する。
【0028】
この後、演算部10は、露光制御手段13を作動制御して、撮像手段4の露光をさせ、撮影を行わせる。
【0029】
一方、演算部10は、露光前振れ検出手段8からの振れ情報と、予測振れ情報に基づいて、既に算出し決定している振れ補正手段7の補正開始位置が妥当でないと判断した場合、露光制御手段13による撮像手段4の露光を禁止させる。
【0030】
この様に、基本的には、振れ検出手段5により検出される振れ検出情報に基づき演算部10により予測振れ情報を算出してその予測振れを打ち消すような振れ補正手段7の補正動作開始位置を決定し、露光直前の露光前振れ検出手段8により検出される振れ情報により振れ補正手段7の補正動作開始位置の妥当性を判断し、その判断に従って露光開始手段15により露光開始を制御することにより、誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始することで、補正範囲を逸脱することを防ぐことができるようになる。よって、補正効果が高く、手振れ等による撮影の失敗を減少させることができる。
【0031】
【実施例】
次に、図3に対応するより実際的な構成例を図4に基づいて説明する。
[構成]
上述のカメラボディ1内には、図4に示したような撮影レンズ(撮影光学系)2を通過した被写体像を受光して画像情報に変換する撮像手段4が設けられている。
【0032】
この撮像手段4は、撮像制御基板41と、この撮像制御基板41に設けられた(搭載された)撮像手段としてのCCD等の二次元個体撮像素子42を有する。この撮像制御基板41は、二次元個体撮像素子42の多数の画素を走査して、映像信号を二次元個体撮像素子42から取り出すようになっている。この二次元個体撮像素子42の制御のための撮像制御基板41の構成には、周知の構成が採用できるので、その詳細な説明は省略する。
【0033】
また、振れ検出手段5は、ヨー方向の振れ量を検出するジャイロセンサ等の物理量センサ50yと、ピッチ方向の振れ量を検出するジャイロセンサ等の物理量センサ50pと、各々の物理センサ50y,50pの検出出力の増幅やフィルタ処理等を施す振れ検出センサ回路51を備えている。
【0034】
しかも、記憶手段6には、物理センサ50y,50pからの振れ検出情報(検出情報)を所定回数分連続して記憶するメモリが設けられている。この記憶手段6は、例えば所定回数分連続して記憶するメモリを有する。このメモリには、物理センサ50y,50pからの振れ検出情報(検出情報)を所定回数分連続して記憶するためのアドレスm1、m2,m3・・・mi(i=1,2,3,・・・n)が割り当てられている。
【0035】
更に、振れ補正手段7は、撮像制御基板41の上縁部をカメラボディ1内にヨー方向に回転可能に支持する弾性体(ヨー方向支持部材)71yと、撮像制御基板41の左側縁部をカメラボディ1内にピッチ方向に回転可能に支持する弾性体(ピッチ方向支持部材)71pと、撮像制御基板41の下縁部をヨー方向に回転制御するヨー方向振れ補正装置7yと、撮像制御基板41の右側縁部をピッチ方向に回転制御するピッチ方向振れ補正装置7pを備えている。
【0036】
この振れ補正装置7y,7pは、カメラボディ1内の図示しない位置に保持されている。また、この振れ補正装置7y,7pは、圧電素子と、この圧電素子の厚さ変化を機械的に拡大する変位拡大機構を備える。この変位拡大機構にはテコの原理が用いられる。
【0037】
また、露光前振れ検出手段8は、振れ検出手段5と同様の構成を有する。即ち、露光前振れ検出手段8は、ヨー方向の振れ量を検出するジャイロセンサ等の物理量センサ80yと、ピッチ方向の振れ量を検出するジャイロセンサ等の物理量センサ80pと、各々の物理センサ80y,80pの検出出力の増幅やフィルタ処理等を施す露前振れ検出センサ回路81を備えている。
【0038】
また、露光制御手段13は、制御回路9の演算部(中央演算処理装置)9の演算結果に基づき、撮像制御基盤41を制御することで、露光の開始・禁止を制御する様になっている。
[作用]
次に、この様な構成のデジタルカメラの制御回路9の手振れ補正制御動作を説明する。
(1)手振れ補正制御
このような構成において、本実例の場合の制御回路(演算制御回路)9による撮影手順は、図5に示すようなフローチャートに従い行われる。
【0039】
デジタルカメラの図示しない電源スイッチをONさせると、制御回路(演算制御回路)9による制御動作がスタートする。
【0040】
ステップS1では、基本的にカメラボディ1の振れ状態を検出してステップS2に移行する。即ち、ステップS1では、振れ検出手段5の物理センサ50yがカメラボディ1のヨー方向の振れを検出して、この物理センサ50yからヨー方向の振れ検出情報信号を出力すると共に、物理センサ50pがカメラボディ1のピッチ方向の振れを検出して、この物理センサ50pからピッチ方向の振れ検出信号を出力して、ステップS2に移行する。
【0041】
このステップS2では、振れ検出手段5で検出された振れ検出情報、即ち物理センサ50yからのヨー方向の振れ検出情報信号及び物理センサ50pからのピッチ方向の振れ検出情報信号が記憶手段6に入力されて、ヨー方向の振れ検出情報及びピッチ方向の振れ検出情報が記憶手段6のメモリのアドレスmi(i=1,2,3,・・・n)のm1に記憶され、ステップS3に移行する。
【0042】
ステップS3では、レリーズボタン3が押されて、レリーズボタン3のON信号(撮影指示信号)が入力されたかが判断され、押されていれば撮影指示があったとしてステップS4に移行し、押されていなければ撮影指示がなかったとしてステップS1に戻ってループする。このループ中は、振れ検出手段5で検出された振れ検出情報が記憶手段6のメモリのアドレスmiに順に記憶される。そして、振れ検出手段5で検出された振れ検出情報が記憶手段6のメモリのアドレスmiの全てに記憶された場合には、記憶手段6のメモリのアドレスmiに記憶された振れ検出情報はi=1からi=nまで順に更新される。
【0043】
ステップS4では、レリーズボタン3がステップS4で押されて撮影指示があったので、振れ検出手段5により検出されて記憶手段6のメモリのアドレスm1〜miに記憶された振れ検出情報が予測振れ情報を得るのに必要な所定量であるか否か、即ちi=nであるか否かが判断(確認)される。そして、記憶手段6のメモリのアドレスm1〜miに記憶された振れ検出情報が予測振れ情報を得るのに必要な所定量(即ちi=n)であればステップS5に移行し、記憶手段6のメモリのアドレスm1〜miに記憶された振れ検出情報が予測振れ情報を得るのに必要な所定量(即ち所定回数=i=n)でなければステップS1に戻ってループする。
【0044】
従って、演算部10は、記憶手段6に記憶された所定回数(多数)の段階的に連続する振れ検出情報に基づいて振れ方向や振れの大きさを予測可能となる。この予測はnを多くするほど正確となる。
【0045】
ステップS5では、演算部10が記憶手段6アドレスm1〜miに記憶された振れ情報を取り込んで、ステップS6に移行する。
【0046】
ステップS6では、最小二乗法や高次の回帰線算出などにより記憶手段6のメモリのアドレスm1〜miに記憶された振れ情報を演算処理して、振れデータを近似的に求めて、予測振れ情報を算出する。この場合、物理センサ50yからのヨー方向の振れ検出情報信号及び物理センサ50pからのピッチ方向の振れ検出情報信号から得られて、記憶手段6に記憶されたヨー方向の振れ検出情報及びピッチ方向の振れ検出情報から、ヨー方向の予測振れ情報及びピッチ方向の予測振れ情報を求める。しかも、このステップ6では、算出したヨー方向の予測振れ情報及びピッチ方向の予測振れ情報に基づいて補正手段7のヨー方向及びピッチ方向の補正動作開始位置を決定し、ステップS7に移行する。
【0047】
ステップS7では、演算部10が露光前振れ検出手段8から露光直前の振れ情報を取り込んで、ステップS8に移行する。尚、露光前振れ検出手段8は必ずしも必要ではない。例えば、レリーズボタン3が全押しされて撮影指示信号が演算部10に入力されたとき、演算部10が物理センサ50y, 50pから取り込んだ振れ検出信号を露光直前の振れ情報とすることもできる。
【0048】
このステップS8では、ステップS6で既に予測振れ情報により決定している補正手段7の補正動作開始位置の妥当性を、ステップS7で得られた露光直前の振れ情報に基づいて判断する。そして、予測振れ情報から算出された振れ補正手段7の補正動作開始位置の妥当性が確認された場合にはステップS9に移行し、予測振れ情報から算出された振れ補正手段7の補正開始位置が妥当でないと判断された場合には、露光制御手段12による露光制御を禁止するために、ステップS11に移行する。
【0049】
ステップS9では、振れ補正手段7のヨー方向振れ補正装置7y及びピッチ方向振れ補正装置7pを補正手段駆動手段12により作動制御して、撮像制御基板41及び二次元固体撮像素子42を補正動作開始位置へ移動させ、ステップS10に移行る。
【0050】
即ち、ステップ9では、先ず、ステップS6で求めたヨー方向の補正開始位置に基づいて補正手段駆動手段12によりヨー方向振れ補正装置7yの圧電素子(図示せず)に所定の電圧を印加して、この圧電素子の厚さを変化させることにより、この圧電素子の厚さ変化に基づく変化量をヨー方向振れ補正装置7yのテコの原理を応用した機械的な変位拡大機構を介して撮像制御基板41に伝達させて、撮像制御基板41をヨー方向の補正動作開始位置へ移動(回転)させる。
【0051】
次に、ステップ9では、ステップS6で求めたピッチ方向の補正開始位置に基づいて補正手段駆動手段12によりピッチ方向振れ補正装置7pの圧電素子(図示せず)に所定の電圧を印加して、この圧電素子の厚さを変化させることにより、この圧電素子の厚さ変化に基づく変化量をピッチ方向振れ補正装置7pのテコの原理を応用した機械的な変位拡大機構を介して撮像制御基板41に伝達させて、撮像制御基板41のピッチ方向の補正動作開始位置へ移動(回転)させる。尚、撮像制御基板41のヨー方向の補正動作開始位置へ移動制御及びピッチ方向への補正開始位置への移動制御の順序は逆でも良い。
【0052】
そして、これらの撮像制御基板41のヨー方向及びピッチ方向への補正開始位置への制御が行われた後ステップS10に移行する。
【0053】
ステップS10では、振れ検出手段5(物理センサ50y, 50p)からの振れ検出情報を基に補正手段駆動手段12を作動制御して、補正手段駆動手段12により振れ補正手段7のヨー方向振れ補正装置7y及びピッチ方向振れ補正装置7pを駆動することにより、補正動作開始位置を可動中心として撮像制御基板41をヨー方向及びピッチ方向に振れ補正を行なう。
【0054】
即ち、ステップS6で求めたヨー方向の予測振れ情報に基づいて補正手段駆動手段12によりヨー方向振れ補正装置7yの圧電素子(図示せず)に印加する電圧を制御して、この圧電素子の厚さを変化させることにより、この圧電素子の厚さ変化に基づく変化量をヨー方向振れ補正装置7yのテコの原理を応用した機械的な変位拡大機構を介して撮像制御基板41に伝達させて、撮像制御基板41をヨー方向の補正動作開始位置からヨー方向への予測振れ方向とは逆方向へ移動制御(回転制御)させる。この際の移動制御(回転制御)量は、ヨー方向への予測振れ量と同じになる。
【0055】
一方、これと同時に、ステップS6で求めたピッチ向の予測振れ情報に基づいて補正手段駆動手段12によりピッチ方向振れ補正装置7pの圧電素子(図示せず)に所定の電圧を印加して、この圧電素子の厚さを変化させることにより、この圧電素子の厚さ変化に基づく変化量をピッチ方向振れ補正装置7pのテコの原理を応用した機械的な変位拡大機構を介して撮像制御基板41に伝達させて、撮像制御基板41をピッチ方向の補正動作開始位置からピッチ方向への予測振れ方向とは逆方向へ移動制御(回転制御)させる。この際の移動制御(回転制御)量は、ピッチ方向への予測振れ量と同じになる。
【0056】
尚、この様な制御に際して、撮像制御基板41のヨー方向の補正動作開始位置へ移動制御及びピッチ方向への移動制御の順序は逆でも良いが、撮像制御基板41のヨー方向の補正動作開始位置へ移動制御及びピッチ方向への移動制御を時分割して交互に行うことにより、より正確な制御を行うようにすることもできる。
【0057】
そして、これらの撮像制御基板41のヨー方向及びピッチ方向への移動制御(回転制御)が行われた後、露光制御手段13により撮像制御基板41を作動制御して、撮像制御基板41により二次元固体撮像素子42の露光制御を行わせ、撮影レンズ2を介して二次元固体撮像素子42に結像される被写体像の撮影を実行させ、ステップS11に移行する。尚、この様な露光制御により得られた画像は、図示しない回路を介して図示しないフレームメモリに記憶される。
【0058】
ステップS11では、記憶手段6,11に記憶された内容をリセットしてステップS1に戻ってループし、次の撮影に備える。
(2)手振れ補正制御におけるステップS8の補正開始位置の妥当性判断の具体例
図5のフローチャートにおける、ステップS8の振れ補正手段7の補正動作開始位置の妥当性の判断の具体例を、図6のフローチャートと図7の予測振れ量特性線図に基づいて説明する。
【0059】
ここでは、振れ検出手段5により検出される振れ検出情報に基づき演算部10により算出される予測振れ情報を予測振れ速度u、露光前振れ検出手段8により検出される振れ情報を露光前振れ速度vとして説明する。
【0060】
図6において、ステップS7からステップS81に移行すると、ステップS81では露光前振れ速度の絶対値|v|が下限値Aより大きいか否かが判断される。
【0061】
この露光開始直前の振れ速度vの絶対値が下限値A以下のほぼゼロに近い場合には、図7の(a)に示すように露光開始タイミングが振れ方向の変化点である可能性がある。即ち、露光開始直前の振れ速度vの絶対値が下限値A以下のほぼゼロに近い場合には、振れ検出手段5により検出された振れ検出情報に基づいて求められる予測振れ速度uが大きくなる方向へ向かっているのが予測される。このため、撮像制御基板41及び二次元固体撮像素子42が、露光開始後に予測振れ方向とは反対方向へ振れる場合がある。この場合には手振れによる撮影の失敗が考えられる。
【0062】
従って、露光前振れ速度の絶対値|v|が下限値A以下の場合には露光開始を禁止するためにステップS11に移行し、露光前振れ速度の絶対値|v|が下限値Aより大きい場合にはステップS82へ移行する。
【0063】
次に、ステップS82では、予測振れ速度uと露光前振れ速度vとの積が「0」より大きいか否かが判断される。この判断において、振れ速度検出手段8の振れ速度vの方向が、演算部(予測演算手段)10により求められる予測振れ速度uの方向と逆の場合、図7の(b)に示すように撮像制御基板41及び二次元固体撮像素子42が露光開始後に予測振れ速度uとは反対方向へ振れる場合がある。この場合には手振れによる撮影の失敗が考えられる。
【0064】
従って、予測振れ速度uと露光前振れ速度vとの積が「0」より小さい場合、即ちマイナスの場合、撮影失敗がないように露光開始を禁止するためにステップS11に移行し、予測振れ速度uと露光前振れ速度vとの積が「0」より大きい場合、即ちプラスの場合、ステップS83に移行する。
【0065】
そして、ステップS83では、予測振れ速度uと露光前振れ速度vの速度差(u−v)の絶対値が振れ基準値Dより小さいか否かが判断される。
【0066】
この判断を行うのは、振れ速度検出手段8の振れ速度vと前記予測演算手段による予測振れ速度uが同じ方向であっても、その速度差が振れ基準値D以上と大きく異なる場合、例えば予測振れ速度uが大きいのに対して露光直前の振れ速度vが小さい場合、図7の(c)に示すように露光開始後に予測振れ速度とは反対方向へ振れる場合があるからである。また、ステップS83の判断を行うのは、予測振れ速度uが小さいのに対して露光直前の振れ速度vが大きい場合、図7の(d)に示すように露光開始後に予測振れ速度uより大きな振れが発生してしまう場合があるからである。これらの場合においては、予測振れ速度uで決定した補正動作開始位置で補正範囲を逸脱するのを防止しようとしても、補正ストロークが不足するので、露光開始を禁止する様にすると良い。
【0067】
従って、ステップS83では、予測振れ速度uと露光前振れ速度vの速度差(u−v)の絶対値が振れ基準値Dより大きい場合にはステップS11に移行させ、予測振れ速度uと露光前振れ速度vの速度差(u−v)の絶対値が振れ基準値Dより小さい場合にはステップS9に移行させる。
【0068】
尚、上述したステップにおいて、露光禁止のためにステップS11に移行するほか、露光禁止のために露光制御手段12による制御の停止を確認又は実行した上で、ステップS11に移行してもよい。
【0069】
以上説明したような発明の実施の形態によれば、デジタルカメラやデジタルビデオ(デジタルビデオカメラ)等の撮影装置は、撮影レンズ2内の撮影光学系と、この撮影光学系を通過した被写体を受光する撮像手段(撮影手段)4と、当該撮像手段4の振れを検出する振れ検出手段5と、この振れ検出手段5より検出される振れ検出情報に基づき前記撮像手段4上の画像振れを補正する補正手段7と、前記振れ検出手段5により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報により前記補正手段7の補正動作開始位置を決定する予測演算手段(演算部10)と、この予測演算手段(演算部10)により決定された前記補正動作開始位置から前記補正手段7を駆動制御する制御手段(補正手段駆動手段12)を基本的な構成として備えている。
【0070】
そして、この発明の実施の形態によれば、露光直前の振れを検出する露光前振れ検出手段8を有し、前記予測演算手段(演算部10)により決定された予測振れ情報と、前記露光前振れ検出手段8で検出された露光前振れ情報に基づき、露光開始を制御する露光制御手段13を有する。
【0071】
この構成によれば、振れ補正手段7の補正開始位置は振れ検出手段5により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報より決定されるが、露光開始直前において露光前振れ検出手段8により検出された振れ情報から振れ補正手段7の補正動作開始位置の妥当性を判断し、その結果に基づき露光の開始・禁止を制御することで、誤った補正手段7の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
【0072】
また、この発明の実施の形態によれば、露光前振れ検出手段8により検出される露光前振れ情報の振れの大きさの絶対値が下限値以下の露光禁止条件の場合、露光開始を禁止する様にしている。この構成としたのは、振れ検出手段5により検出される振れ検出情報に基づく予測では明確な方向への振れの大きさが予測されているのに対して、露光開始直前における露光前振れ検出手段8からの振れの大きさが非常に小さい場合には、露光開始前後で振れ遷移の変化点である可能性が高く、露光開始後に予測とは反対方向へ振れる場合があるからである。従って、この場合、露光開始を禁止するものである。この結果、誤った補正手段7の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
【0073】
更に、この発明の実施の形態によれば、前記露光前振れ検出手段8で検出される露光前振れ情報の振れ方向が、前記予測演算手段(演算部10)による予測振れ方向と逆となる露光禁止条件の場合、露光開始を禁止する様にしている。この構成としたのは、露光開始直前における露光前振れ検出手段8により検出される露光前振れ情報の振れの大きさと前記予測演算手段(演算部10)による予測振れの大きさが非常に異なる場合、例えば予測振れが大きいのに対して露光直前の振れが小さい場合、露光開始後に予測とは反対方向へ振れる場合があるからである。また、予測振れ小さいのに対して露光直前の振れ大きい場合、露光開始後に予測より大きな振れが発生してしまう場合があるからである。これらの場合は、露光開始を禁止するものである。この結果、誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
【0074】
更に、この発明の実施の形態によれば、前記露光前振れ検出手段8により検出される露光前振れ情報の振れの大きさと前記予測演算手段(演算部10)による予測振れの大きさの違いが、振れ基準値以上となる露光禁止条件の場合、露光開始を禁止する様にしている。この構成にしたのは、露光開始直前における露光前振れ検出手段8からの振れの大きさと前記予測演算手段(演算部10)による予測振れの大きさが非常に異なる場合、例えば予測振れが大きいのに対して露光直前の振れが小さい場合、露光開始後に予測とは反対方向へ振れる場合があるからである。また、予測振れ小さいのに対して露光直前の振れ大きい場合、露光開始後に予測より大きな振れが発生してしまう場合があるからである。従って、これらの場合は、露光開始を禁止するものである。この結果、誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
【0075】
また、この発明の実施の形態によれば、一旦露光を禁止した後、所定の時間経過後に前記予測演算手段(演算部10)により決定された予測振れ情報と前記露光前振れ検出手段8で検出された振れ情報から、前記露光禁止条件が外れたと判断された場合、露光を開始する様にしている。即ち、一旦露光を禁止した後、露光前振れ検出手段8により検出される露光前振れ情報の振れの大きさの絶対値が下限値より大きくなって、露光禁止条件が外れた場合、露光開始をする様にしている。また、一旦露光を禁止した後、前記露光前振れ検出手段8で検出される露光前振れ情報の振れ方向が、前記予測演算手段(演算部10)による予測振れ方向と同じ方向となって、露光禁止条件から外れた場合、露光開始をする様にしている。更に、一旦露光を禁止した後、前記露光前振れ検出手段8により検出される露光前振れ情報の振れの大きさと前記予測演算手段(演算部10)による予測振れの大きさの違いが、振れ基準値より小さくなって、露光禁止条件から外れた場合、露光開始をする様にしている。この構成によれば、一旦露光を禁止した後でも、再度、所定の時間経過後に前記予測演算手段(演算部10)により決定された予測振れ情報と、前記露光前振れ検出手段8で検出された振れ情報から露光開始・禁止を判断することにより、一度のレリーズで振れ補正精度の良い撮影を行うことができる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、以上説明したように構成したので、振れ補正手段の補正開始位置は振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報より決定されるが、露光開始直前において露光前振れ検出手段により検出された振れ情報から振れ補正手段の補正動作開始位置の妥当性を判断し、その結果に基づき露光の開始・禁止を制御することで、結果、誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
また、振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づく予測では明確な方向への振れの大きさが予測されているのに対して、露光開始直前における露光前振れ検出手段からの振れの大きさが非常に小さい場合には、露光開始前後で振れ遷移の変化点である可能性が高く、露光開始後に予測とは反対方向へ振れる場合がある。請求項2は、この様な場合に露光開始を禁止するものである。この結果、この様な誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
更に、露光開始直前における露光前振れ検出手段からの振れ方向が、予測演算手段による予測振れ方向と逆の場合、露光開始後に予測振れ方向とは反対方向へ振れる場合がある。請求項2は、この様な場合、露光開始を禁止するものである。この結果、誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
また、露光開始直前における露光前振れ検出手段からの振れの大きさと前記予測演算手段による予測振れの大きさが非常に異なる場合、例えば予測振れが大きいのに対して露光直前の振れが小さい場合、露光開始後に予測とは反対方向へ振れる場合があり、また、予測振れ小さいのに対して露光直前の振れ大きい場合、露光開始後に予測より大きな振れが発生してしまう場合がある。請求項4は、これらの場合、露光開始を禁止するものである。この結果、誤った補正手段の補正動作開始位置から補正動作を開始しさせて補正範囲を逸脱してしまうことを防ぐことができ、手振れによる撮影の失敗を減少させることができる。
更に、請求項5の発明は、一旦露光を禁止した後でも、再度、所定の時間経過後に前記予測演算手段により決定された予測振れ情報と、前記露光前振れ検出手段で検出された振れ情報から露光開始・禁止を判断することにより、一度のレリーズで振れ補正精度の良い撮影を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る撮影装置の一例を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示した撮影装置の手振れの振れ量遷移例を示す振れ特性線図である。
【図3】この発明の実施の形態を示す回路図である。
【図4】この発明の実施例を示す回路図である。
【図5】図4の演算部による手振れ制御による撮影手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】図4のフローチャートのステップS8の具体例を示すフローチャートである。
【図7】(a),(b)は予測振れ情報の振れ速度の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・撮影装置
2・・・撮影レンズ
4・・・撮像手段(撮影手段)
5・・・振れ検出手段
7・・・補正手段
8・・・露光前振れ検出手段
10・・・演算部(予測演算手段)
12・・・補正手段駆動手段(制御手段)
13・・・露光制御手段

Claims (5)

  1. 撮影光学系と、この撮影光学系を通過した被写体を受光する撮影手段と、当該撮影手段の振れを検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段より検出される振れ検出情報に基づき前記撮影手段上の画像振れを補正する補正手段と、
    前記振れ検出手段により検出される振れ検出情報に基づき予測された予測振れ情報により前記補正手段の補正動作開始位置を決定する予測演算手段と、この予測演算手段により決定された前記補正動作開始位置から前記補正手段を駆動制御する制御手段を備える撮影装置において、
    露光直前の振れを検出する露光前振れ検出手段を有し、前記予測演算手段により決定された予測振れ情報と、前記露光前振れ検出手段で検出された露光前振れ情報に基づき、露光開始を制御する露光制御手段を有することを特徴とする撮影装置。
  2. 請求項1に記載の撮影装置において、前記露光前振れ検出手段により検出される露光前振れ情報の振れの大きさの絶対値が下限値以下の露光禁止条件の場合、露光開始を禁止することを特徴とする撮影装置。
  3. 請求項1に記載の撮影装置において、前記露光前振れ検出手段により検出される露光前振れ情報の振れ方向が、前記予測演算手段による予測振れ方向と逆となる露光禁止条件の場合、露光開始を禁止することを特徴とする撮影装置。
  4. 請求項1に記載の撮影装置において、前記露光前振れ検出手段により検出される露光前振れ情報の振れの大きさと前記予測演算手段による予測振れの大きさの違いが、振れ基準値以上となる露光禁止条件の場合、露光開始を禁止することを特徴とする撮影装置。
  5. 請求項2、3、4に記載の撮影装置において、一旦露光を禁止した後、所定の時間経過後に前記予測演算手段により決定された予測振れ情報と前記露光前振れ検出手段で検出された振れ情報から、前記露光禁止条件が外れたと判断された場合、露光を開始することを特徴とする撮影装置。
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