JP2004077097A - 冷凍機及び内燃機関装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エジェクタを稼動させるに十分な加熱蒸気が無いときであっても、冷凍能力を発揮させる。
【解決手段】蓄冷材を蓄熱器12内に充填する。これにより、エンジン1を長時間停止した後のコールドスタート時や渋滞時にエンジン1を停止させるエコラン運転時等の冷凍機用エジェクタ13を稼動させるに十分な加熱蒸気が無いときであっても、蓄冷材に蓄えられた冷熱により冷凍能力を発揮させることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒の蒸発作用により冷熱を発生させるとともに、熱エネルギの供給を受けて稼動する冷凍機に関するもので、車両用冷凍機に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
車両用空調装置や冷凍車では、内燃機関(エンジン)等の駆動源にて圧縮機を駆動して蒸気圧縮式冷凍機を稼動させて冷凍能力を発生させている。
【0003】
しかし、このような蒸気圧縮式冷凍機では、圧縮機を必要とし、かつ、圧縮機の消費動力は、当然ながら蒸気圧縮式冷凍機で発生する冷凍能力より大きい。
【0004】
そこで、発明者は、冷媒の蒸発作用により冷熱を発生させるとともに、熱エネルギの供給を受けて稼動する冷凍機を検討したが、この検討品では、以下に述べる問題が発生した。
【0005】
すなわち、この検討品は、冷媒を蒸発させる蓄熱器と、熱エネルギの供給を受けて蒸気を発生させる蒸気発生器と、蒸気発生器にて生成された蒸気をノズルにて加速して蓄熱器内の蒸気等のガスを吸引するエジェクタと、エジェクタを流出した冷媒を冷却する放熱器とからなるもので、供給された熱エネルギにて蒸気を生成してエジェクタポンプを作動させて蓄熱器内の圧力を低下させ、冷媒を連続的に蒸発させて冷凍能力を発生させるものである。
【0006】
しかし、この検討品は、供給された熱エネルギにて蒸気を生成してエジェクタポンプを作動させるので、エジェクタを稼動させるに十分な蒸気が生成されるまで実質的に冷凍機を稼動させることができず、起動初期段階においては、冷凍能力を発揮させることができなかった。
【0007】
因みに、エジェクタとは、JIS Z 8126 番号2.1.2.3等に記載されているように、ノズルから吹き出す高速流体の巻き込み作用によって流体輸送を行う運動量輸送式ポンプである。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規な冷凍機を提供し、第2には、エジェクタを稼動させるに十分な蒸気が無いときであっても、冷凍能力を発揮させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、冷媒の蒸発作用により冷熱を発生させる冷凍機であって、冷媒を蒸発させる蓄熱器(12)と、熱エネルギの供給を受けて蒸気を発生させる蒸気発生器(11)と、蒸気発生器(11)にて生成された蒸気を加速するノズルを有し、蓄熱器(12)内のガスを吸引するエジェクタ(13)と、エジェクタ(13)を流出した冷媒を冷却する放熱器(14)とを備え、蓄熱器(12)内の空間には、冷媒の蒸発時に発生する冷熱を蓄える蓄冷材が充填されていることを特徴とする。
【0010】
これにより、エジェクタを稼動させるに十分な蒸気が無いときであっても、冷凍能力を発揮させることができ得る。
【0011】
請求項2に記載の発明では、放熱器(14)側と蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路、及びエジェクタ(13)と蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路を開閉する連絡弁(18a、18b)を有することを特徴とする。
【0012】
これにより、蓄熱器(12)に蓄えられた冷熱を蒸気発生器(11)や放熱器(14)からなる冷媒回路側に放出されてしまうことを防止でき得るので、冷凍機を停止した後であっても、確実に冷凍能力を得ることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、放熱器(14)側と蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路、及びエジェクタ(13)と蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路を開閉する連絡弁(18a、18b)を有し、熱エネルギの供給が停止したときには、連絡弁(18a、18b)を閉じて蓄冷材にて冷凍能力を発生させることを特徴とする。
【0014】
これにより、蓄熱器(12)に蓄えられた冷熱を蒸気発生器(11)や放熱器(14)からなる冷媒回路側に放出されてしまうことを防止しながら、エジェクタを稼動させるに十分な蒸気が無いときであっても、冷凍能力を発揮させることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明では、蓄熱器(12)にて冷却された媒体が循環する冷却回路を有し、連絡弁(18a、18b)を開いて蓄熱器(12)内で冷媒を蒸発させて媒体を冷却する第1冷却モードと、連絡弁(18a、18b)を閉じて蓄冷材に蓄えられた冷熱により媒体を冷却する第2冷却モードとを備えることを特徴とするものである。
【0016】
請求項5に記載の発明では、蓄熱器(12)は、断熱部材により覆われていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍機(11、12、13、14)を有し、冷凍機(11、12、13、14)に内燃機関(1)にて発生する廃熱を供給することを特徴とする。
【0018】
これにより、内燃機関(1)の廃熱量が小さく、エジェクタを稼動させるに十分な蒸気が無いときであっても、冷凍能力を発揮させることができる。
【0019】
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍機(11、12、13、14)と、内燃機関(1)内を循環する冷却液にて回収された内燃機関(1)の廃熱を冷凍機(11、12、13、14)に供給する第1廃熱供給手段(11)と、内燃機関(1)から排出される排気から内燃機関(1)で発生した廃熱を冷凍機(11、12、13、14)に供給する第2廃熱供給手段(5、11)とを有することを特徴とするものである。
【0020】
請求項8に記載の発明では、冷却液の温度が所定温度以下のときには、第2廃熱供給手段(5、11)にて廃熱を冷凍機(11、12、13、14)に供給し、冷却液の温度が所定温度より高いときには、第1廃熱供給手段(11)にて廃熱を冷凍機(11、12、13、14)に供給することを特徴とする。
【0021】
これにより、冷凍機(11、12、13、14)に高温の廃熱を早期に供給することができるので、早期に冷凍機(11、12、13、14)を稼動させることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明では、冷媒を蒸発させる蓄熱器(12)と、熱エネルギの供給を受けて蒸気を発生させる蒸気発生器(11)と、蒸気発生器(11)にて生成された蒸気を加速するノズルを有し、蓄熱器(12)内のガスを吸引するエジェクタ(13)と、エジェクタ(13)を流出した冷媒を冷却する放熱器(14)と、放熱器(14)と蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路を開閉する連絡弁(18a、18b)と、請求項2に記載の冷凍機(11、12、13、14)とを備え、蓄熱器(12)内の空間には、冷媒の蒸発時に発生する冷熱を蓄える蓄冷材が充填され、さらに、内燃機関(1)内を循環する冷却液の温度が所定温度より高いときには、連絡弁(18a、18b)を閉じることを特徴とする。
【0023】
これにより、内燃機関(1)の冷却能力を冷凍機(11、12、13、14)にて補完することができる。
【0024】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明を車両用空調装置(車両用冷房装置)に適用したもので、図1は本実施形態に係る車両用空調装置の模式図である。
【0026】
エンジン1は走行用動力を発生する内燃機関であり、ラジエータ2はエンジン1内を循環してエンジン1で発生した廃熱を回収してエンジン1を冷却する冷却水と空気とを熱交換して冷却水を冷却する冷却器であり、サーモスタット3はラジエータ2に流す冷却水量を調節する流量調整弁である。
【0027】
なお、本実施形態では、サーモスタット3として、所定温度の融点を有するワックス材の体積変化を利用して冷却水量を調節する周知のものを採用している。
【0028】
また、ポンプ4はエンジン1から動力を得て冷却水を循環させるポンプ手段でり、廃熱回収器5はエンジン1から流出した排気(燃焼ガス)とエンジン1から流出した冷却水とを熱交換して排気から廃熱を回収するものであり、排気切替弁6は、廃熱回収器5から流出する排気を排気管7のうち触媒8より排気流れ上流側に放出する場合と触媒8より排気流れ下流側に放出する場合とを切り換える弁である。
【0029】
なお、排気管7はエンジン1から排出される排気を導く管であり、触媒8は排気の酸化還元反応を促進して排気を浄化を促すものである。
【0030】
排気用エジェクタ9は、排気管7のうち触媒8より排気流れ下流側から排気を吸引して廃熱回収器5に排気を供給するポンプであり、この排気用エジェクタ9は、電動式のエアポンプ10から供給された空気圧を動力として稼動する。
【0031】
また、蒸気発生器11は、サーモスタット3を流出してラジエータ2に流入する前の冷却水から熱エネルギの供給を受けて過熱蒸気を生成する加熱器であり、蓄熱器12は、冷媒の蒸発時に発生する冷熱を蓄える蓄冷材が内部に充填された容器である。
【0032】
そして、蓄熱器12は、グラスウールや樹脂等の熱伝導率の小さい材質からなる断熱材又は魔法瓶等のような真空二重構造の断熱部材12aにより覆われて高い断熱性が確保されている。
【0033】
なお、冷媒は蓄冷材より沸点及び凝固点が低くものがよく、本実施形態では、冷媒をフロンとし、蓄冷材を水又は特開2000−111284号公報に記載されているような水和物スラリーとしている。
【0034】
冷凍機用エジェクタ13は、蒸気発生器11にて生成された過熱蒸気をノズルにて加速し、ノズルから吹き出す高速流体の巻き込み作用によって蓄熱器12内の蒸気冷媒を吸引するポンプで、構造的には、排気用エジェクタ9と同一のものである。
【0035】
凝縮器14は冷凍機用エジェクタ13から流出した冷媒を冷却する放熱器であり、レシーバ15は凝縮器14から流出した冷媒を液相冷媒と気相冷媒とに分離して液相冷媒を余剰冷媒として蓄えるとともに、液相冷媒を蒸気発生器11側及び蓄熱器12側に供給する受液器である。
【0036】
なお、ポンプ16は蒸気発生器11に冷媒を供給するもので、このポンプ16は蒸気発生器11にて生成された過熱蒸気がレシーバ15側に逆流しない程度の圧力で冷媒を蒸気発生器11に供給する。
【0037】
ノズル17はレシーバ15から蓄熱器12に供給された液相冷媒を蓄熱器12内で霧状に噴射する噴霧手段であり、このノズル17は冷凍機用エジェクタ13のポンプ作用により冷媒を噴霧する。
【0038】
第1連絡弁18aは凝縮器14側と蓄熱器12とを繋ぐ冷媒通路を開閉する開閉弁であり、第2連絡弁18bは冷凍機用エジェクタ13と蓄熱器12とを繋ぐ冷媒通路を開閉する開閉弁である。
【0039】
また、熱交換器19は室内に吹き出す空気と蓄熱器12にて冷却された媒体とを熱交換させて室内に吹き出す空気を冷却する冷却器であり、ポンプ20は媒体を熱交換器19及び蓄熱器12等からなる冷却回路19aに熱媒体を循環させるものである。
【0040】
なお、本実施形態では、冷却回路19a内を循環させる媒体として蒸気発生器11や凝縮器14等からなる冷媒回路を循環する冷媒と同一の流体を採用している。つまり、蓄熱器12内に残存する冷媒のうち液相冷媒が媒体として冷却回路19a内を循環させられる。
【0041】
次に、本実施形態に係る冷凍機(空調装置)の作動を述べる。
【0042】
1.基本作動
蒸気発生器11にて生成された過熱蒸気が冷凍機用エジェクタ13に供給されると、蓄熱器12内の気相成分が冷凍機用エジェクタ13に吸引されるため、蓄熱器12内の圧力が低下し、蓄熱器12内に噴霧された液滴冷媒が熱交換器19から流出した熱媒体及び蓄冷材から熱を奪って蒸発する。このため、蓄熱器12内の空間は、その内圧に相当する飽和蒸気温度となって媒体及び畜冷材を冷却し続け、蓄冷材はシャーベット状となる。
【0043】
したがって、エンジン1を始動した直後やエンジン1が停止しているとき等の冷凍機用エジェクタ13を稼動させるに十分な蒸気が無いときであっても、蓄冷材に蓄えられた冷熱により冷凍能力を発揮させる。そこで、以下、冷凍機用エジェクタ13にて蓄熱器12内のガスを吸引しながら媒体を冷却する冷却モードを第1冷却モードと呼ぶ。
【0044】
一方、冷凍機用エジェクタ13から流出した冷媒は、冷凍機用エジェクタ13により昇圧された状態で凝縮器14に流入し、大気にて冷却されて凝縮してレシーバ15に流入する。
【0045】
2.蒸気生成停止時
エンジン1が停止して蒸気発生器11に廃熱の供給が停止したとき、又は冷却水の温度が所定温度以下のときには、第1、2連絡弁18a、18bを閉じる。
【0046】
なお、冷却水の温度はエンジン1側に設けられた水温センサの検出温度であり、所定温度とは、冷凍機用エジェクタ13を稼動させるに十分な蒸気を生成することができない温度を言う。
【0047】
そして、蒸気の生成が停止している場合に冷凍能力を発揮させるときには、ポンプ20を稼動させて蓄冷材に蓄えられた冷熱により媒体を冷却する。なお、以下、この冷却モードを第2冷却モードと呼ぶ。
【0048】
3.廃熱回収モード
冷却水温度が前記所定温度以上であって、冷凍機用エジェクタ13を稼動させるに十分な蒸気を生成することができるときには、ポンプ10を停止し、エンジン1から流出した冷却水とエンジン1の排気とを熱交換することなく、冷却水を蒸気発生器11に供給する。
【0049】
なお、上記作動説明から明らかなように、本実施形態では、蒸気発生器11が「特許請求の範囲」に記載された第1廃熱回収手段として機能し、以下、蒸気発生器11のみにて廃熱を回収する廃熱回収モードを通常回収モードと呼ぶ。
【0050】
また、エンジン1が稼動している場合であって、冷却水温度が前記所定温度未満のときには、エアポンプ10を稼動させてエンジン1の排気を廃熱回収器5に導き、サーモスタット3に流入する前、つまり蒸気発生器11に流入する前の冷却水を加熱するとともに、加熱を終えた排気を含むエアポンプ10にて送風された空気を触媒8の上流側に放出する。
【0051】
したがって、エンジン1の廃熱のうち冷却水に直接的に与えられた熱量及び排気に与えられた熱量の両者を冷却水に与えることができるので、サーモスタット3が早期に開き、蒸気発生器11に高温の冷却水を早期に供給することができる。
【0052】
つまり、本実施形態では、蒸気発生器11及び廃熱回収器5が「特許請求の範囲」に記載された第2廃熱回収手段として機能し、以下、蒸気発生器11及び廃熱回収器5にて廃熱を回収する廃熱回収モードを低温時回収モードと呼ぶ。
【0053】
なお、冷却水温度が前記所定温度以上となり、サーモスタット3が開いて十分な量の廃熱が蒸気発生器11のみにて回収することができるようになったときには、加熱を終えた排気を含むエアポンプ10にて送風された空気を触媒8の下流側に放出した後、エアポンプ10を停止して通常回収モードに移行する。
【0054】
4.ラジエータ補完モード
このモードは、外気温度が高い場合やエンジン負荷が大きく発熱量が大きいとき等のようにラジエータ2の冷却能力が不足するときに実行されるモードである。
【0055】
具体的には、冷却水温度が前記所定温度より高い所定温度以上となったときに、第1、2連絡弁18a、18bを閉じた状態でポンプ16を稼動させて、蒸気発生器11にて冷媒を蒸発させて冷却水から吸熱して冷却水を冷却し、蒸発した冷媒を凝縮器14にて冷却凝縮させるものである。
【0056】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0057】
本実施形態では、蓄冷材を蓄熱器12内に充填しているので、エンジン1を長時間停止した後のコールドスタート時や渋滞時にエンジン1を停止させるエコラン運転時等であっても冷凍能力を発揮させることができる。
【0058】
また、蓄冷材に蓄えられた冷熱により冷凍能力を発揮させるので、蒸気発生器11に供給することができる廃熱量が変動して蓄熱器12での冷媒蒸発量及び蒸発温度(蒸発圧力)が変動しも、蓄冷材がこれらの変動を吸収するバッファとして機能する。したがって、安定的に冷凍能力(冷熱)を供給することができる。
【0059】
また、コールドスタート時には、蓄冷材に蓄熱された冷熱により冷凍能力を出力するので、エンジン1で発生した熱が冷凍機に奪われてしまうことを防止でき、エンジン1の暖機運転時間が増大してしまうことを抑制できる。延いては、早期に、エンジン1の廃熱にて冷凍機を稼動させることができる。
【0060】
蒸気の生成が停止している場合には、第1、2連絡弁18a、18bを閉じるので、蓄熱器12に蓄えられた冷熱が、蒸気発生器11や凝縮器14等からなる冷媒回路側に放出されてしまうことを防止できる。延いては、長時間に亘ってエンジン1を停止した後であっても、確実に冷凍能力を得ることができる。
【0061】
また、低温時回収モードにおいては、エンジン1の廃熱のうち冷却水に直接的に与えられた熱量及び排気に与えられた熱量の両者を冷却水に与えることができるので、蒸気発生器11に高温の冷却水を早期に供給することができる。
【0062】
また、低温時回収モード時には、加熱を終えた排気を含むエアポンプ10にて送風された空気を触媒8の上流側に放出するので、エアポンプ10にて送風された空気を二次空気として触媒8に供給することができ、炭化水素や一酸化炭素の酸化を促進して排気浄化効率を向上させることができる。
【0063】
また、冷却水温度が所定温度以上となったときには、ラジエータ補完モードを行うので、ラジエータ2の小型化を図ることができる。
【0064】
なお、ラジエータ補完モードを実行しなくても、冷凍機を稼動させれば、凝縮器14を介してエンジン1の廃熱を大気中に放出することができるので、ラジエータ2の冷却能力が不足した場合によらず、ラジエータ2の冷却能力を補完することができる。
【0065】
(第2実施形態)
本実施形態は、蓄熱器12に熱交換器19の機能を兼ね備えさせたものである。なお、本実施形態では、蓄冷材を蓄熱器12の下方側から吸引して冷媒と同様にノズル17から蓄熱器12内に噴霧することにより蓄冷材と冷媒との接触面積を増大させて蓄冷材の畜冷量を高めている。
【0066】
なお、蓄熱器12の容積、つまり蓄冷材と冷媒との接触面積が十分に大きいときには、蓄冷材の噴霧、つまりポンプ20を廃止してもよい。
【0067】
これにより、熱交換器19を廃止することができるので、冷凍機の小型化を図ることができる。
【0068】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、エンジン1の廃熱を利用する車両用の冷凍機であったが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、例えば廃熱を利用する冷凍機であればその適用はなんでもよい。したがって、エンジン1の吸気やバッテリ等を冷却する冷凍機にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る冷凍機の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る冷凍機の模式図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…ラジエータ、3…サーモスタット、11…蒸気発生器、
12…蓄熱器、13…冷凍機用エジェクタ、14…凝縮器、
15…レシーバ、17…ノズル。

Claims (9)

  1. 冷媒の蒸発作用により冷熱を発生させる冷凍機であって、
    冷媒を蒸発させる蓄熱器(12)と、
    熱エネルギの供給を受けて蒸気を発生させる蒸気発生器(11)と、
    前記蒸気発生器(11)にて生成された蒸気を加速するノズルを有し、前記蓄熱器(12)内のガスを吸引するエジェクタ(13)と、
    前記エジェクタ(13)を流出した冷媒を冷却する放熱器(14)とを備え、
    前記蓄熱器(12)内の空間には、冷媒の蒸発時に発生する冷熱を蓄える蓄冷材が充填されていることを特徴とする冷凍機。
  2. 前記放熱器(14)側と前記蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路、及び前記エジェクタ(13)と前記蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路を開閉する連絡弁(18a、18b)を有することを特徴とする請求項1に記載の冷凍機。
  3. 前記放熱器(14)側と前記蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路、及び前記エジェクタ(13)と前記蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路を開閉する連絡弁(18a、18b)を有し、
    熱エネルギの供給が停止したときには、前記連絡弁(18a、18b)を閉じて前記蓄冷材にて冷凍能力を発生させることを特徴とする請求項1に記載の冷凍機。
  4. 前記蓄熱器(12)にて冷却された媒体が循環する冷却回路を有し、
    前記連絡弁(18a、18b)を開いて前記蓄熱器(12)内で冷媒を蒸発させて前記媒体を冷却する第1冷却モードと、前記連絡弁(18a、18b)を閉じて前記蓄冷材に蓄えられた冷熱により前記媒体を冷却する第2冷却モードとを備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の冷凍機。
  5. 前記蓄熱器(12)は、断熱部材により覆われていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍機。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍機(11、12、13、14)を有し、
    前記冷凍機(11、12、13、14)に内燃機関(1)にて発生する廃熱を供給することを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷凍機(11、12、13、14)と、
    内燃機関(1)内を循環する冷却液にて回収された前記内燃機関(1)の廃熱を前記冷凍機(11、12、13、14)に供給する第1廃熱供給手段(11)と、
    前記内燃機関(1)から排出される排気から前記内燃機関(1)で発生した廃熱を前記冷凍機(11、12、13、14)に供給する第2廃熱供給手段(5、11)とを有することを特徴とする冷凍装置。
  8. 冷却液の温度が所定温度以下のときには、前記第2廃熱供給手段(5、11)にて廃熱を前記冷凍機(11、12、13、14)に供給し、
    冷却液の温度が所定温度より高いときには、前記第1廃熱供給手段(11)にて廃熱を前記冷凍機(11、12、13、14)に供給することを特徴とする請求項7に記載の冷凍装置。
  9. 冷媒を蒸発させる蓄熱器(12)と、
    熱エネルギの供給を受けて蒸気を発生させる蒸気発生器(11)と、
    前記蒸気発生器(11)にて生成された蒸気を加速するノズルを有し、前記蓄熱器(12)内のガスを吸引するエジェクタ(13)と、
    前記エジェクタ(13)を流出した冷媒を冷却する放熱器(14)と、
    前記放熱器(14)と前記蓄熱器(12)とを繋ぐ冷媒通路を開閉する連絡弁(18a、18b)と、
    請求項2に記載の冷凍機(11、12、13、14)とを備え、
    前記蓄熱器(12)内の空間には、冷媒の蒸発時に発生する冷熱を蓄える蓄冷材が充填され、
    さらに、内燃機関(1)内を循環する冷却液の温度が所定温度より高いときには、前記連絡弁(18a、18b)を閉じることを特徴とする内燃機関装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013189110A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Toyota Industries Corp 車載電池用冷却器
CN104019579A (zh) * 2014-06-10 2014-09-03 中国科学院理化技术研究所 利用余热驱动引射器的混合工质低温制冷循环***

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