JP2004077079A - 熱交換器、その製造方法、熱交換器用ヘッダータンクのチューブ接続構造及び冷凍システム - Google Patents
熱交換器、その製造方法、熱交換器用ヘッダータンクのチューブ接続構造及び冷凍システム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】十分な耐圧性及び熱交換性能が得られるCO2 冷媒用ガスクーラー等の熱交換器を提供する。
【解決手段】本発明は、一対のヘッダータンク10a、10b間に、複数の熱交換チューブ30が併設される熱交換器を対象とする。ヘッダータンク10a、10bが、長さ方向に一体形成された仕切壁15を有し、その仕切壁15によりタンク内がタンク部11〜14に仕切られ、所定の仕切壁15に冷媒ターン用連通孔17が形成される。ヘッダータンク10a、10bの各タンク部ごとに、熱交換チューブ30の複数の冷媒流通路35が区分けされて複数のパスP1〜P4が形成される。一方のヘッダータンク10aの第1タンク部11に流入された冷媒が、各パスP1〜P4を後方から前方に向かって順に通過して、他方のヘッダータンク10bの第4タンク部14に流入される。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、一対のヘッダータンク10a、10b間に、複数の熱交換チューブ30が併設される熱交換器を対象とする。ヘッダータンク10a、10bが、長さ方向に一体形成された仕切壁15を有し、その仕切壁15によりタンク内がタンク部11〜14に仕切られ、所定の仕切壁15に冷媒ターン用連通孔17が形成される。ヘッダータンク10a、10bの各タンク部ごとに、熱交換チューブ30の複数の冷媒流通路35が区分けされて複数のパスP1〜P4が形成される。一方のヘッダータンク10aの第1タンク部11に流入された冷媒が、各パスP1〜P4を後方から前方に向かって順に通過して、他方のヘッダータンク10bの第4タンク部14に流入される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、CO2 冷媒用の冷凍サイクルを有する自動車用エアコン、家庭用エアコン、電子機器用冷却器等に採用される熱交換器等に関する。
【0002】
【従来の技術】
空調機器用の冷媒として用いられるフロン系冷媒は、オゾン破壊物質、温暖化物質であることから、脱フロン化の空調技術として、自然界に存在する二酸化炭素(CO2 )を冷媒として用いる冷凍サイクルが注目を集めている。
【0003】
まずフロン系冷媒の冷凍サイクルでは、高圧回路側の凝縮器による冷却(放熱)過程において、冷媒は気液混相状態となるため、凝縮経路のほぼ全域が、冷媒の凝縮温度に維持される。このため、冷却用空気の導入方向に対し垂直な面に沿って凝縮経路を蛇行状に配置して、凝縮経路全域に一定温度の冷却用空気を導入するようにした、いわゆるクロスフロータイプの熱交換器を採用することによって、凝縮経路全域において、冷却用空気との温度差を十分に確保でき、高い熱交換効率を得ることができる。
【0004】
これに対し、CO2 冷媒用冷凍サイクルでは、高圧回路側の放熱過程において、CO2 冷媒は相変化の伴わない超臨界状態で作動するため、冷媒温度は、放熱経路の入口側から出口側に向かうに従って次第に低下していくようになる。ところが、上記のクロスフロータイプの熱交換器は、放熱経路の全域において、一定温度の冷却用空気が導入されるものであるため、このクロスフロータイプの熱交換器を、CO2 冷媒用冷凍サイクルのガスクーラー(放熱器)として採用した場合、冷媒と冷却用空気との温度差が、放熱経路の入口付近では大きくなり、出口付近では小さくなる等、放熱経路上で不均一となり、高い熱交換効率を得ることが困難になる。
【0005】
そこで、CO2 冷媒用のガスクーラーとして、放熱経路を冷却用空気の導入方向に対し逆行させつつ蛇行状に配置して、放熱経路の入口側よりも出口側における冷却用空気の温度を低くするようにした、いわゆるカウンターフロータイプの熱交換器を採用することによって、放熱経路全域において、冷却用空気との温度差を十分に確保でき、熱交換効率を向上させることができる。
【0006】
従来、このカウンターフロータイプの熱交換器としては、例えば、実開昭57−66389号や特開平10−288476号に開示されている。
【0007】
この熱交換器は、上下方向に沿う一対のヘッダータンク間に、両端を両ヘッダータンクに連通接続する複数の熱交換チューブが、上下方向に沿って並列に配置されている。熱交換チューブは、幅方向が広い扁平形状を有しており、各チューブ内には、長さ方向に延びる複数の冷媒流通路が幅方向(前後方向)に並列に配置されている。更に一方のヘッダータンク内には、長さ方向(上下方向)に沿って仕切板が取り付けられ、その仕切板によりヘッダータンク内部が前後に仕切られて、その後半部が各熱交換チューブの後半側の冷媒流通路に連通されるとともに、前半部が各熱交換チューブの前半側の冷媒流通路に連通されている。
【0008】
そして、一方のヘッダータンク内における後半部に流入された冷媒が、各熱交換チューブの後半側の冷媒流通路(第1のパス)を通過して、他方のヘッダータンク内に流入されるとともに、その冷媒が、各熱交換チューブの前半側の冷媒流通路(第2のパス)を通過して、一方のヘッダータンクの前半部に導入されて流出される。こうして冷媒が第1及び第2のパスをこの順に通過する一方、熱交換器の前面側から導入される冷却用空気は、第2及び第1のパスをこの順に通過し、その空気との間で上記冷媒が熱交換されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、CO2 冷媒用冷凍サイクルにおいては、高圧回路側での冷媒作動圧力が、フロン系冷媒に比べて10倍程度も高く高圧になるため、上記従来ののようにヘッダータンク内に仕切板を取り付けた熱交換器においては、仕切板の取付強度や位置精度が不十分となり、良好な耐圧性を確保することができず、仕切板の接合部における気密性が低下する。特に、扁平な熱交換チューブに設けられた複数の冷媒流通路を区分けして複数のパスを形成するような擬似カウンターフロータイプの熱交換器においては、仕切板と熱交換チューブ端部との接合部における気密性を十分に確保することが困難となり、冷媒が、隣接する他の流路に流入して混合されてしまい、熱交換性能が低下するという問題が発生する。
【0010】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、十分な耐圧性を得ることができ、冷媒の気密漏れを防止できて、熱交換性能の向上を図ることができる熱交換器、その製造方法、熱交換器用ヘッダータンクのチューブ接続構造及び冷凍システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本第1発明の熱交換器は、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器であって、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が幅方向に区分けされて、幅方向に並列に配置される複数のパスが形成され、一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入されるよう構成されてなるものを要旨としている。
【0012】
本第1発明の熱交換器においては、冷媒を冷却用空気の導入方向に対し蛇行状に逆行せさるという、カウンターフロータイプの冷媒回路を有するものであるため、全パスにおいて、CO2 等の冷媒と冷却用空気との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができる。
【0013】
しかも、仕切壁をヘッダータンクに一体形成するものであるため、特に仕切壁部分の気密性を十分に確保でき、十分な耐久性を得ることができるとともに、気密漏れによる冷媒混合を確実に防止することができる。
【0014】
本第1発明においては、前記ヘッダータンクが、押出成形や引抜成形による一体成形品により形成されてなる構成、又は前記熱交換チューブが、押出成形や引抜成形による一体成形品により形成されてなる構成を採用するのが好ましい。
【0015】
すなわちこの構成を採用する場合、耐圧性を一層向上させることができる上、量産に適した押出成形や引抜成形を用いることにより、生産効率を向上させることができる。
【0016】
また本第1発明においては、前記ヘッダータンクの内側面に、前記タンク部に連通する複数のチューブ接続孔がヘッダータンク長さ方向に沿って所定の間隔おきに形成され、前記複数のチューブ接続孔に、前記複数の熱交換チューブの端部における対応する冷媒流通路がそれぞれ挿通されてなる構成を採用するのが良い。
【0017】
すなわちこの構成を採用する場合、熱交換チューブ端部をヘッダータンクに安定状態にろう付け接合することができ、その接合部における接合不良等を確実に防止することができる。
【0018】
更に本第1発明においては、前記熱交換チューブの端部に、前記仕切壁に対応して切欠部が形成され、その切欠部内に前記仕切壁が嵌め込まれた状態で、前記熱交換チューブの端部が前記チューブ接続孔に挿通配置されてなる構成を採用するのが望ましい。
【0019】
すなわちこの構成を採用する場合、チューブ端部の切欠部が仕切壁に係合することにより、チューブ端部の差込方向及びその直交方向の位置決めを正確に図ることができ、チューブの差込作業を簡単に行えるとともに、チューブのヘッダータンクに対する接合領域を十分に確保することができ、安定した接合状態を得ることができ、接合不良等をより確実に防止することができる。
【0020】
また本第1発明においては、前記熱交換チューブにおける前記切欠部に対応する領域が、前記冷媒流通路が存在しない非流通路領域として形成されるとともに、前記切欠部に対応しない領域が、前記冷媒流通路が存在する流通路領域として形成されてなる構成を採用するのが、一層好ましい。
【0021】
すなわちこの構成を採用する場合、熱交換チューブの流通路内に切欠部が形成される等の不具合を有効に防止することができる。
【0022】
更に本第1発明においては、前記他方のヘッダータンクの仕切壁における冷媒ターン用連通孔が、そのヘッダータンクの内側面に設けられた切削孔により構成されてなるものを採用するのが、一層望ましい。
【0023】
すなわちこの場合には、ヘッダータンクの内側面側に切削加工を施すという簡単な作業で、冷媒ターン用連通孔を確実に形成することができる。
【0024】
また本第1発明においては、前記ヘッダータンクの内側面に、接合プレートが接合配置され、前記接合プレートに、その長さ方向に沿って所定の間隔おきに複数のチューブ挿通孔が形成され、前記複数のチューブ挿通孔に、前記複数の熱交換チューブの端部が挿通されて、前記ヘッダータンクに連通接続されてなる構成を採用するのが、より一層好ましい。
【0025】
すなわちこの構成を採用する場合には、タンク自体の剛性を向上させることができ、熱交換器全体の耐久性を、一段と向上させることができる上更に、ヘッダータンク内側面に設けられた冷媒ターン用連通孔の閉塞処理等を簡単かつ確実に行うことができる。
【0026】
また本第1発明は、上記したように、耐圧性に優れる上、カウンターフロー方式の熱交換器を特定するものであるため、CO2 冷媒用の熱交換器として、特に好適に採用することができる。
【0027】
すなわち本第1発明は、冷媒として、CO2 冷媒が用いられてなる構成を採用するのが良い。
【0028】
一方、本第2発明は、上記第1発明の熱交換器を製造するための製造プロセスの一態様を特定するものである。
【0029】
すなわち本第2発明の熱交換器の製造方法は、内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、長さ方向(上下方向)に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成された一対のヘッダータンクを準備する工程と、幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられた複数の熱交換チューブを準備する工程と、前記一対のヘッダータンク間に、前記複数の熱交換チューブをヘッダータンク長さ方向に沿って並列状に配置した状態で、各熱交換チューブの両端を両ヘッダータンクに連通接続することにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路を前後に区分けして、前後方向に並列に配置される複数のパスを形成する工程と、一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入される冷媒回路を有する熱交換器を製造するものを要旨としている。
【0030】
また本第2発明においては、前記ヘッダータンクは、その内側面に、前記熱交換チューブの端部を連通接続するための複数のチューブ接続孔と、前記冷媒ターン用連通孔とを有し、前記チューブ接続孔と前記冷媒ターン用連通孔とを切削加工により同時に形成する構成を採用するのが好ましい。
【0031】
すなわちこの構成を採用する場合、加工工程数を削減でき、生産効率を向上させることができる。
【0032】
本第3発明は、上記第1発明の熱交換器の中でも特にCO2 冷媒用に好適な熱交換器を特定するものである。
【0033】
すなわち本第3発明は、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(前後方向)に沿って並列に配置される熱交換器であって、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された3本の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる第1ないし第4のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられ、一方のヘッダータンクにおける第2及び第3のタンク部間の仕切壁と、他方のヘッダータンクにおける第1及び第2のタンク部間の仕切壁と、他方のヘッダーにおける第3及び第4のタンク部間の仕切壁に、その両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔がそれぞれ形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が前後に区分けされて、幅方向に並列に配置される第1ないし第4のパスが形成され、一方のヘッダータンクにおける第1のタンク部に流入された冷媒が、第1ないし第4のパスを順次通って、前記一方のヘッダータンクにおける第4のタンク部に導かれるよう構成されてなるものを要旨としている。
【0034】
本第4発明は、上記第1発明の熱交換器の一主要部であるヘッダータンクのチューブ接続構造を特定するものである。
【0035】
すなわち本第4発明は、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器におけるヘッダータンクのチューブ接続構造であって、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、前記ヘッダータンクの一側面に、前記タンク部に連通するチューブ接続孔が形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記ヘッダータンクのチューブ接続孔に、前記熱交換チューブの端部における対応する冷媒流通路が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が幅方向に区分けされて、区分けされた冷媒流通路ごとに冷媒が独立状態で流通するよう構成されてなるものを要旨としている。
【0036】
本第4発明においては、上記第1発明と同様に、前記熱交換チューブの端部に、前記仕切壁に対応して切欠部が形成され、その切欠部内に前記仕切壁が嵌め込まれた状態で、前記熱交換チューブの端部が前記チューブ接続孔に挿通配置されてなる構成、又は、前記熱交換チューブにおける前記切欠部に対応する領域が、前記冷媒流通路が存在しない非流通路領域として形成されるとともに、前記切欠部に対応しない領域が、前記冷媒流通路が存在する流通路領域として形成されてなる構成を採用するのが望ましい。
【0037】
本第5発明は、上記第1発明の熱交換器を用いた冷凍システムを特定するものである。
【0038】
すなわち本第5発明は、圧縮機によって圧縮された冷媒がガスクーラーによって冷却されて、減圧器により減圧された後、冷却器を通って加熱されて、前記圧縮機に戻る冷凍サイクルを有する冷凍システムであって、前記ガスクーラーが、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器により構成され、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が前後に区分けされて、幅方向に並列に配置される複数のパスが形成され、一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入されるよう構成されてなるものを要旨としている。
【0039】
本第5発明は、特に、CO2 冷媒用の冷凍システムに好適に採用することができる。
【0040】
すなわち本第5発明は、冷媒として、CO2 冷媒が用いられる構成を採用するのが好ましい。
【0041】
なお、本発明において、「上下方向」や「前後方向」は、重力方向を基準にして規定したものではなく、説明の便宜上、空気導入方向を「前後方向」として規定したものである。つまり、本発明の熱交換器等は、その設置方向等が特定されるものではなく、例えば本発明の熱交換器等は、ヘッダータンクの長さ方向を、重力方向に対し、垂直方向は言うまでもなく、水平方向や、斜め方向等、いずれの方向に設定するようにしても良い。
【0042】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施形態である熱交換器が適用されたガスクーラーを示す斜視図、図2はそのガスクーラーにおける一方側ヘッダータンク周辺を分解して示す斜視図である。両図に示すように、この熱交換器は、CO2 を冷媒とする冷凍サイクルに採用されるものであって、上下方向に沿う左右一対の扁平なヘッダータンク(10a)(10b)と、両ヘッダータンク(10a)(10b)間に、両端を両ヘッダータンク(10a)(10b)に連通接続され、ヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に複数配置される扁平な熱交換チューブ(30)と、上下に隣合う熱交換チューブ(30)間にそれぞれ配置されるコルゲートフィン(40)とを基本的な構成要素として備えている。
【0043】
図1ないし図4に示すように、ヘッダータンク(10a)(10b)は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)等の金属の一体成形品をもって構成されており、長さ方向に延びる第1ないし第4の4本のタンク部(11)〜(14)が形成されるとともに、タンク部(11)〜(14)の各間には、仕切壁(15)がそれぞれ形成され、各仕切壁(15)によって隣合うタンク部間が気密状に仕切られている。
【0044】
更にヘッダータンク(10a)(10b)の内側面側には、各タンク部(11)〜(14)に対応して、長さ方向(上下方向)に沿って所定の間隔おきに複数のチューブ接続孔(16)が形成されている。各チューブ接続孔(16)は、幅方向に長い長孔形状を有し、それぞれ対応するタンク部(11)〜(14)に連通されている。
【0045】
一方側ヘッダータンク(10a)の内側面側における上下に隣合うチューブ接続孔(16)間には、第2及び第3のタンク部(12)(13)間に対応する領域が切削加工されることにより、両タンク部(12)(13)間の仕切壁(15)が切り欠かれて、冷媒ターン用連通孔(17)が形成されている。そして、この冷媒ターン用連通孔(17)によって、第2及び第3のタンク部(12)(13)間が連通されて、第2のタンク部(12)から第3のタンク部(13)に流通されるよう構成されている。
【0046】
更に一方側ヘッダータンク(10a)の後面側における上下方向中間位置には、第1タンク部(11)に連通する冷媒流入口(1)が形成されるとともに、前面側における上下方向中間位置には、第4タンク部(14)に連通する冷媒流出口(2)が形成されている。
【0047】
また他方側ヘッダータンク(10b)の内側面側における上下に隣合うチューブ接続孔(16)間には、第1及び第2のタンク部(11)(12)間と、第3及び第4のタンク部(13)(14)間とに対応する領域が切削加工されることにより、第1及び第2のタンク部(11)(12)間の仕切壁(15)と、第3及び第4のタンク部(13)(14)間の仕切壁(15)とが切り欠かれ、冷媒ターン用連通孔(17)(17)が形成されている。そして、この冷媒ターン用連通孔(17)(17)によって、第1及び第2のタンク部(11)(12)間と、第3及び第4のタンク部(13)(14)間とが連通されて、冷媒が第1のタンク部(11)から第2のタンク部(12)に流通されるとともに、第3のタンク部(13)から第4のタンク部(14)に流通されるよう構成されている。
【0048】
図1及び図2に示すように、両ヘッダータンク(10a)(10b)の内面側における上下両端部は、幅方向(前後方向)に沿って切削加工されることにより、全タンク部(11)〜(14)を幅方向に横断するように閉塞用切欠部(18)がそれぞれ形成されている。更に各切込部(18)内には、閉塞プレート(19)がそれぞれ適合状態に挿入されてろう付け固定されており、各閉塞プレート(19)により両ヘッダータンク(10a)(10b)における各タンク部(11)〜(14)の上下両端部が気密状に閉塞されている。
【0049】
図1ないし図4に示すように、両ヘッダータンク(10a)(10b)の各内側面には、冷媒ターン用連通孔(17)を閉塞するようにして、接合プレート(20)がろう付けにより接合一体化されている。この接合プレート(20)には、ヘッダータンク(10a)(10b)の各チューブ接続孔(16)に対応して、長さ方向(上下方向)に沿って所定の間隔おきに複数のチューブ挿通孔(21)が形成されている。
【0050】
ここで本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)は、押出成形ないしは引抜成形を利用して形成されるものである。
【0051】
すなわち、押出成形ないしは引抜成形によって、タンク部(11)〜(14)を有するタンク中間製品を製作した後、そのタンク中間製品に対し、切削加工を施して、チューブ接続孔(16)、冷媒ターン用連通孔(17)及び閉塞用切欠部(18)を形成して、ヘッダータンク(10a)(10b)を得るものである。このように押出成形等を利用して、ヘッダータンク(10a)(10b)に仕切壁(15)を一体に形成することにより、仕切壁(15)部分の気密性を向上させることができ、十分な耐圧性を得ることができるものである。
【0052】
なお、本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)に対する切削加工、すなわち、チューブ接続孔(16)を形成するための切削加工、冷媒ターン用連通孔(17)を形成するための切削加工、及び閉塞用切欠部(18)を形成するための切削加工を、同時に行うことにより、加工工程数を削減することができ、製造効率を向上させるようにしている。
【0053】
更に本実施形態においては、上記の切削加工を施した後、ヘッダータンク(10a)(10b)における内側面に、すなわち接合プレート(20)との接合面に、フライス加工を施して平滑面に形成して、凹凸部を消失させておくのが良い。このようにヘッダータンク内側面を平滑面に形成することにより、そこに接合一体化される接合プレート(20)との接合面積を大きく確保できる上、接合度合(密着度合)も良好になり、接合強度を向上させることができて、耐圧性をより一層向上させることができる。
【0054】
接合プレート(20)は、例えばカレンダー成形、押出成形、引抜成形等を利用して作製することができる。すなわち、これらの成形によって、アルミニウム(その合金を含む)等の金属からなる平板状の中間品を製作した後、その平板中間品に切削加工や孔明け加工を施してチューブ挿通孔(21)を形成し、これにより接合プレート(20)を得ることができる。
【0055】
なお言うまでもなく、本発明において、ヘッダータンク(10a)(10b)や接合プレート(20)の加工方法は、上記のものに限定されるものではない。
【0056】
図2ないし図5に示すように、熱交換チューブ(30)は、アルミニウム(その合金を含む)等の金属からなる押出成形品や引抜成形品により構成され、扁平な断面形状を有している。熱交換チューブ(30)には、その長さ方向に連続して延び、矩形状のチューブ孔からなる複数の冷媒流通路(35)がチューブ幅方向に並列配置に形成されている。
【0057】
冷媒流通路(35)は、ヘッダータンク(10a)(10b)の第1ないし第4のタンク部(11)〜(14)にそれぞれ対応して、チューブ幅方向に4つの流通路群に区分けされて形成されており、その4つの流通路群の各冷媒流通路(35)が後方から順に第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)として構成されている。
【0058】
更に熱交換チューブ(30)の両端部における冷媒流通路(35)が形成されていない領域(非流通路領域)、つまり隣合うパス(P1)〜(P4)間の領域には、切欠部(36)がぞれぞれ形成されている。そしてこの切欠部(36)が、上記接合プレート(20)における前後方向(幅方向)に隣合うチューブ挿通孔(21)間の領域に適合状態に外嵌されて、ヘッダータンク(10a)(10b)の仕切壁(15)に適合状態に外嵌される。これにより、熱交換チューブ(30)の両端部における冷媒流通路(35)が形成された領域(流通路領域)、つまり各パス(P1)〜(P4)が形成された領域が、接合プレート(20)のチューブ挿通孔(21)に挿通されて、ヘッダータンク(10a)(10b)のチューブ接続孔(16)に挿通配置される。
【0059】
こうして、複数の熱交換チューブ(30)の両端部が上下方向に沿う一対のヘッダータンク(10a)(10b)に接合プレート(20)を介してそれぞれ連通接続されて、一対のヘッダータンク(10a)(10b)間に、複数の熱交換チューブ(30)が、上下方向に沿って所定の間隔おきに並列に配置され、その状態で所要部分がろう付けにより接合一体化される。
【0060】
これにより、複数の熱交換チューブ(30)の第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)が、一対のヘッダータンク(10a)(10b)間に、後方から順に面状に並列に配置される。
【0061】
また複数の熱交換チューブ(30)の各間には、アルミニウム(その合金を含む)等の金属からなるコルゲートフィン(40)が配置され、その状態で、これらの所要部分がろう付けにより接合一体化される。
【0062】
更に一方側ヘッダータンク(10a)の冷媒流入口(1)には、冷媒流入管(51)の一端が連通接続されるとともに、冷媒流出口(2)には、ジョイント管(52a)を介して冷媒流出管(52)が連通接続されて、ろう付け等により接合一体化される。
【0063】
以上の構成による本実施形態のガスクーラーにおいて、各構成部材は、上記したようにアルミニウム又はその合金、更には少なくとも片面にろう材が積層されたアルミニウムブレージングシート等からなり、これらの構成部品を、必要に応じて、ろう材を介して所定のガスクーラー形状に組み付けて仮固定する。こうして仮固定された仮組製品を炉中にて一括ろう付けすることにより、全体を連結一体化するものである。
【0064】
もっとも、本発明においては、熱交換器を組み付けるに際し、部分的にろう付けを行って組み付けたり、あるいは部分的なろう付けと、一括ろう付けとを併用して組み付けるようにしても良く、どのような組付方法を用いても良い。
【0065】
以上のように構成されたガスクーラーは、圧縮機、減圧膨張器及び冷却器と共に、CO2 冷媒用の冷凍サイクルを構成し、カーエアコン用等の冷凍システムが形成されるものである。この冷凍システムにおいては、圧縮機の出口側が上記ガスクーラーの冷媒流入管(51)に接続されるとともに、冷媒流出管(52)が減圧膨張器の入口側に接続されるものである。
【0066】
この冷凍システムにおいて、圧縮機により圧縮されたCO2 冷媒は、上記冷媒流入管(51)を介して、ガスクーラーの一方側ヘッダータンク(10a)における第1のタンク部(11)に導入される。
【0067】
第1のタンク部(11)に導入された冷媒は、第1のパス(P1)を通過して、他方側ヘッダータンク(10b)における第1のタンク部(11)に導入されて、冷媒ターン用連通孔(17)を通って、同ヘッダータンク(10b)内の第2のタンク部(12)に導入される。
【0068】
他方側ヘッダータンク(10b)の第2のタンク部(12)に導入された冷媒は、第2のパス(P2)を通過して、一方側ヘッダータンク(10a)における第2のタンク部(12)に導入され、更に冷媒ターン用連通孔(17)を通って同ヘッダータンク(10a)の第3のタンク部(13)に導入される。
【0069】
一方側ヘッダータンク(10a)の第3のタンク部(13)に導入された冷媒は、第3のパス(P3)を通過して、他方側ヘッダータンク(10b)における第3のタンク部(13)に導入され、更に冷媒ターン用連通孔(17)を通って同ヘッダータンク(10b)の第4のタンク部(14)に導入される。
【0070】
他方側ヘッダータンク(10b)の第4のタンク部(14)に導入された冷媒は、第4のパス(P4)を通過して、一方側ヘッダータンク(10a)における第4のタンク部(13)に導入され、冷媒流出管(52)を通って流出される。
【0071】
このように冷媒は、第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)を順に流通しつつ、ガスクーラーの前面側から取り込まれる冷却用空気(A)との間で熱交換することにより、次第に冷却されるものである。
【0072】
ここで、冷却用空気(A)は、ガスクーラーの前面側から取り込まれ、第4ないし第1のパス(P4)〜(P1)をこの順に通過して、各パス内の冷媒を冷却して空気自身の温度を次第に上昇させて後面側から排出される一方、冷媒は、後面側から第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)をこの順に通過して、冷媒自身の温度を次第に低下させていく。つまり、ガスクーラーに流入直後の高温の冷媒は、排出直前の比較的高温の空気(A)と熱交換するとともに、流出直前の低音の冷媒は、導入直後の低音の空気(A)と熱交換するものであるため、冷媒は、いずれのパス(P1)〜(P4)においても、空気(A)との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができ、良好な熱交換性能を得ることができる。
【0073】
一方、こうして冷却された冷媒は、減圧膨張器により減圧膨張されて冷却された後、冷却器によって、車内の空気を冷却するとともに、冷媒自身は加熱されて、上記圧縮機に戻るものである。
【0074】
以上のように、本実施形態のガスクーラーによれば、冷媒を冷却用空気(A)の導入方向に対し蛇行状に逆行せさるという、カウンターフロータイプの冷媒回路を有するものであるため、冷媒の冷却開始から冷却終了までの全ての経路において、冷却用空気(A)との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができ、良好な熱交換性能を得ることができる。
【0075】
また本実施形態のガスクーラーは、ヘッダータンク(10a)(10b)を押出成形等による一体成形品により構成し、仕切壁(15)を一体に形成するものであるため、仕切壁(15)部分の気密性を十分に確保することができ、十分な耐圧性を得ることができるとともに、仕切壁(15)部分での気密漏れによる冷媒の混合等を防止でき、良好な熱交換性能を確実に得ることができる。
【0076】
更に熱交換チューブ(30)を押出成形等による一体成形品により構成しているため、熱交換チューブ(30)においても十分な耐圧性を得ることができる。
【0077】
またヘッダータンク(10a)(10b)や熱交換チューブ(30)を量産性に優れた押出成形等により形成するものであるため、生産効率を向上させることができる。
【0078】
また本実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部を、ヘッダータンク(10a)(10b)に差し込んで接合するものであるため、安定状態にろう付け接合することができ、接合不良等を防止しつつ、耐圧性をより向上させることができる。
【0079】
更に本実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部に切欠部(36)を形成し、その切欠部(36)をヘッダータンク(10a)(10b)における仕切壁(15)に係合して接合固定するものであるため、この係合によりチューブ端部の差込方向及びその直交方向の位置決めを正確に図ることができ、チューブ(30)の差込作業を簡単に行えるとともに、チューブ(30)のヘッダータンク(10a)(10b)に対する接合領域を十分に確保することができ、安定した接合状態を得ることができ、接合不良等を確実に防止しつつ、一層耐圧性を向上させることができる。
【0080】
また本実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部切欠部(36)を、冷媒流通路(35)が存在しない非流通路領域に形成するものであるため、切欠部(36)が流通路(35)部分に形成される等の不具合を確実に防止することができる。
【0081】
更に本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)の内側面側を切削加工して、隣合うタンク部間を連通する冷媒ターン用連通孔(17)を形成するものであるため、この連通孔(17)を形成を簡単に行うことができる。
【0082】
しかも本実施形態においては、連通孔(17)の形成を、チューブ接続孔(16)の形成や、閉塞用切込部(18)の形成と、同一の切削工程で同時に行うものであるため、加工工程数の削減により、より一層効率良く孔明け加工を施すことができ、生産効率を一段と向上させることができる。
【0083】
また本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)をその内側面に接合プレート(20)を接合固定して補強するものであるため、より一層耐圧性を向上させることができる。
【0084】
更に接合プレート(20)を接合することにより、ヘッダータンク(10a)の連通孔(17)を密閉状態に閉塞するものであるため、連通孔の密閉作業も不要となり、一層効率良く製造することができる。
【0085】
なお、上記実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部に切欠部(36)を形成して、その切欠部(36)を、接合プレート(20)のチューブ挿通孔間や、ヘッダータンク(10a)(10b)の仕切壁(15)に係合するようにしているが、本発明はそれだけに限られることはない。
【0086】
例えば図6ないし図8に示すように、熱交換チューブ(30)の端部における非流通路領域に突出部(36)が形成される一方、接合プレート(20)に、幅方向に連続して延びるチューブ挿通孔(21)が形成されるとともに、ヘッダータンク(10a)(10b)の内側面側に、幅方向に連続して延び、かつ4つのタンク部(11)〜(14)にそれぞれ連通するチューブ接続孔(16)が形成される。更にそのチューブ接続孔(16)に対応して、ヘッダータンク(10a)(10b)の仕切壁(15)を切り込むように貫通孔(16a)が形成される。そして、熱交換チューブ(30)の端部(36)を、接合プレート(20)のチューブ挿通孔(21)及びヘッダータンク(10a)(10b)のチューブ接続孔(16)にそれぞれ挿通するとともに、チューブ端部の突出部(36)を、貫通孔(16a)に適合状態に挿通して、所要部分をろう付けして接合一体化するものである。
【0087】
この熱交換器(ガスクーラー)においても、上記と同様に、熱交換チューブ(30)とヘッダータンク(10a)(10b)とを安定した状態に接合することができ、十分な耐圧性を得ることができる。
【0088】
また上記実施形態においては、4つのパス(P1)〜(P4)を有する4パスタイプのガスクーラーを例に挙げて説明したが、本発明はそれだけに限られず、2つ以上のパスを有する熱交換器であれば適用することができる。
【0089】
【実施例】
<実施例1>
図9に示すように、上記実施形態と同様に、冷却用空気(A)の導入方向に対し平行な面内において、空気(A)の導入方向に対し下流側から上流側に向かって第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)が順に蛇行状に形成された4パスのカウンターフロー式のCO2 冷媒用ガスクーラー(図1参照)を作製した。
【0090】
<実施例2>
図10に示すように、冷却用空気(A)の導入方向に対し平行な面内において、空気(A)の導入方向に対し下流側から上流側に向かって第1及び第2のパス(P1)(P2)が順に蛇行状に形成された2パスのカウンターフロー式のCO2 冷媒用ガスクーラーを作製した。
【0091】
<比較例>
図11に示すように、冷却用空気(A)の導入方向に対し直交する平面内において、上方から下方に向かって第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)が順に蛇行状に形成された4パスのクロスフロー(マルチフロー)式のCO2 冷媒用ガスクーラーを作製した。
【0092】
これらのガスクーラーを冷凍システムにおいて作動させて、各ガスクーラーにおける冷媒流れ方向位置(冷媒経路中の冷媒入口からの距離L)と、冷媒温度及び冷却用空気の温度(T)とをそれぞれ測定した。その結果を図12のグラフに示す。
【0093】
なお同グラフにおいて、黒塗り四角印は実施例1の冷媒温度、白抜き四角印は実施例1の冷却用空気温度、黒塗り三角印は実施例2の冷媒温度、白抜き三角印は実施例2の空気冷却用温度、黒塗り丸印は比較例1の冷媒温度、白抜き丸印は比較例1の冷却用空気温度を示す。
【0094】
同グラフから明らかなように、実施例1、2のガスクーラーにおいては、冷媒経路を進むに従って次第に温度が低下していく冷媒と、冷却用空気との温度差を冷媒経路全域(全パス)において十分に確保でき、冷媒を効率良く冷却することができた。
【0095】
これに対し、比較例のガスクーラーでは、冷媒経路上において冷媒と冷却用空気との温度差にばらつきが認められ、特に冷媒出口付近において、冷媒と冷却用空気との温度差が小さくなり、冷媒を効率良く冷却することが困難であった。
【0096】
また実施例1、2のガスクーラーでは、ヘッダータンク内における仕切板部分や、ヘッダータンクと熱交換チューブとの接合部分において、ガス漏れ等が一切認められず、冷媒の混合等は全く認められなかった
【0097】
【発明の効果】
以上のように、本第1発明の熱交換器によれば、ヘッダータンクに長さ方向に沿って仕切壁が設けられて、熱交換チューブの複数の冷媒流通路を複数のパスに区分けするようにした擬似カウンターフロータイプのものであるため、全パスにおいて、CO2 等の冷媒と冷却用空気との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換できて、良好な熱交換性能を得ることができる。しかも仕切壁をヘッダータンクに一体形成するものであるため、特に仕切壁部分の気密性を十分に確保でき、十分な耐久性を得ることができるとともに、気密漏れによる冷媒混合を防止でき、良好な熱交換性能を得ることができる。
【0098】
本第1発明において、ヘッダータンクや熱交換チューブを押出成形等による一体成形品により構成する場合には、耐圧性を一層向上させることができるという利点がある。
【0099】
更に本第1発明において、ヘッダータンクのチューブ接続孔に、熱交換チューブの端部を連通接続する場合には、熱交換チューブ端部をヘッダータンクに安定状態にろう付け接合することができ、接合不良等を防止しつつ、耐圧性をより向上させることができるという利点がある。
【0100】
また本第1発明において、熱交換チューブの端部に切欠部を形成し、その切欠部をヘッダータンクの仕切壁に外嵌して係合する場合には、その係合によりチューブ端部の差込方向及びその直交方向の位置決めを正確に図ることができ、チューブの差込作業を簡単に行えるとともに、チューブのヘッダータンクに対する接合領域を十分に確保することができ、安定した接合状態を得ることができ、接合不良等を確実に防止しつつ、より一層耐圧性を向上させることができるという利点がある。
【0101】
更に本第1発明において、熱交換チューブにおける切欠部を、冷媒流通路が存在しない非流通路領域に形成する場合には、切欠部が流通路部分に形成される等の不具合を確実に防止することができるという利点がある。
【0102】
更に本第1発明においては、冷媒ターン用連通孔を、ヘッダータンクの内側面に設けられた切削孔により構成する場合には、タンク内側面側に切削加工を施すだけで簡単に、連通孔を形成することができるという利点がある。
【0103】
また本第1発明において、前記ヘッダータンクの内側面に接合プレートを設ける場合には、接合プレートによって補強されて、タンク自体の剛性を向上させることができ、熱交換器全体の耐久性を、一段と向上させることができるという利点がある。
【0104】
本第2発明は、上記第1発明の熱交換器を製造するための製造プロセスの一態様を特定するものであるため、上記と同様の効果を有する熱交換器を製造することができる。
【0105】
本第2発明において、チューブ接続孔と前記冷媒ターン用連通孔とを切削加工により同時に形成する場合には、加工工程数を削減でき、より一層、生産効率を一段と向上させることができるという利点がある。
【0106】
本第3発明は、上記第1発明の熱交換器の中でも特にCO2 冷媒用に好適な熱交換器を特定するものであるため、上記の効果を確実に得ることができる。
【0107】
本第4発明は、上記第1発明の熱交換器の一主要部であるヘッダータンクのチューブ接続構造を特定するものであるため、上記同様の効果を得ることができる。
【0108】
本第5発明は、上記第1発明の熱交換器を用いた冷凍システムを特定するものであるため、上記と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である熱交換器が適用されたCO2 冷媒用ガスクーラーを示す斜視図である。
【図2】実施形態のガスクーラーにおける一方側ヘッダータンク周辺を分解して示す斜視図である。
【図3】実施形態のガスクーラーを分解して示す水平断面図である。
【図4】実施形態のガスクーラーを組付状態で示す水平断面図である。
【図5】実施形態のガスクーラーに適用された熱交換チューブの端部を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は端面図である。
【図6】この発明の変形例であるガスクーラーのヘッダータンク周辺を分解して示す水平断面図である。
【図7】上記変形例のガスクーラーのヘッダータンク周辺を組付状態で示す水平断面図である。
【図8】上記変形例のガスクーラーに適用された熱交換チューブの端部を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は端面図である。
【図9】この発明に関連した実施例1のガスクーラーの冷媒流れを模式的に示す冷媒回路図である。
【図10】この発明に関連した実施例2のガスクーラーの冷媒流れを模式的に示す冷媒回路図である。
【図11】この発明の要旨を逸脱する比較例のガスクーラーの冷媒流れを模式的に示す冷媒回路図である。
【図12】実施例のガスクーラーにおける冷媒流れ方向位置と冷媒温度及び冷却用空気温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10a、10b…ヘッダータンク
11〜14…タンク部
15…仕切壁
16…チューブ接続孔
17…冷媒ターン用連通孔
20…接合プレート
21…チューブ挿通孔
30…熱交換チューブ
35…冷媒流通路
36…切欠部
P1〜P4…パス
【発明の属する技術分野】
この発明は、CO2 冷媒用の冷凍サイクルを有する自動車用エアコン、家庭用エアコン、電子機器用冷却器等に採用される熱交換器等に関する。
【0002】
【従来の技術】
空調機器用の冷媒として用いられるフロン系冷媒は、オゾン破壊物質、温暖化物質であることから、脱フロン化の空調技術として、自然界に存在する二酸化炭素(CO2 )を冷媒として用いる冷凍サイクルが注目を集めている。
【0003】
まずフロン系冷媒の冷凍サイクルでは、高圧回路側の凝縮器による冷却(放熱)過程において、冷媒は気液混相状態となるため、凝縮経路のほぼ全域が、冷媒の凝縮温度に維持される。このため、冷却用空気の導入方向に対し垂直な面に沿って凝縮経路を蛇行状に配置して、凝縮経路全域に一定温度の冷却用空気を導入するようにした、いわゆるクロスフロータイプの熱交換器を採用することによって、凝縮経路全域において、冷却用空気との温度差を十分に確保でき、高い熱交換効率を得ることができる。
【0004】
これに対し、CO2 冷媒用冷凍サイクルでは、高圧回路側の放熱過程において、CO2 冷媒は相変化の伴わない超臨界状態で作動するため、冷媒温度は、放熱経路の入口側から出口側に向かうに従って次第に低下していくようになる。ところが、上記のクロスフロータイプの熱交換器は、放熱経路の全域において、一定温度の冷却用空気が導入されるものであるため、このクロスフロータイプの熱交換器を、CO2 冷媒用冷凍サイクルのガスクーラー(放熱器)として採用した場合、冷媒と冷却用空気との温度差が、放熱経路の入口付近では大きくなり、出口付近では小さくなる等、放熱経路上で不均一となり、高い熱交換効率を得ることが困難になる。
【0005】
そこで、CO2 冷媒用のガスクーラーとして、放熱経路を冷却用空気の導入方向に対し逆行させつつ蛇行状に配置して、放熱経路の入口側よりも出口側における冷却用空気の温度を低くするようにした、いわゆるカウンターフロータイプの熱交換器を採用することによって、放熱経路全域において、冷却用空気との温度差を十分に確保でき、熱交換効率を向上させることができる。
【0006】
従来、このカウンターフロータイプの熱交換器としては、例えば、実開昭57−66389号や特開平10−288476号に開示されている。
【0007】
この熱交換器は、上下方向に沿う一対のヘッダータンク間に、両端を両ヘッダータンクに連通接続する複数の熱交換チューブが、上下方向に沿って並列に配置されている。熱交換チューブは、幅方向が広い扁平形状を有しており、各チューブ内には、長さ方向に延びる複数の冷媒流通路が幅方向(前後方向)に並列に配置されている。更に一方のヘッダータンク内には、長さ方向(上下方向)に沿って仕切板が取り付けられ、その仕切板によりヘッダータンク内部が前後に仕切られて、その後半部が各熱交換チューブの後半側の冷媒流通路に連通されるとともに、前半部が各熱交換チューブの前半側の冷媒流通路に連通されている。
【0008】
そして、一方のヘッダータンク内における後半部に流入された冷媒が、各熱交換チューブの後半側の冷媒流通路(第1のパス)を通過して、他方のヘッダータンク内に流入されるとともに、その冷媒が、各熱交換チューブの前半側の冷媒流通路(第2のパス)を通過して、一方のヘッダータンクの前半部に導入されて流出される。こうして冷媒が第1及び第2のパスをこの順に通過する一方、熱交換器の前面側から導入される冷却用空気は、第2及び第1のパスをこの順に通過し、その空気との間で上記冷媒が熱交換されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、CO2 冷媒用冷凍サイクルにおいては、高圧回路側での冷媒作動圧力が、フロン系冷媒に比べて10倍程度も高く高圧になるため、上記従来ののようにヘッダータンク内に仕切板を取り付けた熱交換器においては、仕切板の取付強度や位置精度が不十分となり、良好な耐圧性を確保することができず、仕切板の接合部における気密性が低下する。特に、扁平な熱交換チューブに設けられた複数の冷媒流通路を区分けして複数のパスを形成するような擬似カウンターフロータイプの熱交換器においては、仕切板と熱交換チューブ端部との接合部における気密性を十分に確保することが困難となり、冷媒が、隣接する他の流路に流入して混合されてしまい、熱交換性能が低下するという問題が発生する。
【0010】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、十分な耐圧性を得ることができ、冷媒の気密漏れを防止できて、熱交換性能の向上を図ることができる熱交換器、その製造方法、熱交換器用ヘッダータンクのチューブ接続構造及び冷凍システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本第1発明の熱交換器は、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器であって、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が幅方向に区分けされて、幅方向に並列に配置される複数のパスが形成され、一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入されるよう構成されてなるものを要旨としている。
【0012】
本第1発明の熱交換器においては、冷媒を冷却用空気の導入方向に対し蛇行状に逆行せさるという、カウンターフロータイプの冷媒回路を有するものであるため、全パスにおいて、CO2 等の冷媒と冷却用空気との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができる。
【0013】
しかも、仕切壁をヘッダータンクに一体形成するものであるため、特に仕切壁部分の気密性を十分に確保でき、十分な耐久性を得ることができるとともに、気密漏れによる冷媒混合を確実に防止することができる。
【0014】
本第1発明においては、前記ヘッダータンクが、押出成形や引抜成形による一体成形品により形成されてなる構成、又は前記熱交換チューブが、押出成形や引抜成形による一体成形品により形成されてなる構成を採用するのが好ましい。
【0015】
すなわちこの構成を採用する場合、耐圧性を一層向上させることができる上、量産に適した押出成形や引抜成形を用いることにより、生産効率を向上させることができる。
【0016】
また本第1発明においては、前記ヘッダータンクの内側面に、前記タンク部に連通する複数のチューブ接続孔がヘッダータンク長さ方向に沿って所定の間隔おきに形成され、前記複数のチューブ接続孔に、前記複数の熱交換チューブの端部における対応する冷媒流通路がそれぞれ挿通されてなる構成を採用するのが良い。
【0017】
すなわちこの構成を採用する場合、熱交換チューブ端部をヘッダータンクに安定状態にろう付け接合することができ、その接合部における接合不良等を確実に防止することができる。
【0018】
更に本第1発明においては、前記熱交換チューブの端部に、前記仕切壁に対応して切欠部が形成され、その切欠部内に前記仕切壁が嵌め込まれた状態で、前記熱交換チューブの端部が前記チューブ接続孔に挿通配置されてなる構成を採用するのが望ましい。
【0019】
すなわちこの構成を採用する場合、チューブ端部の切欠部が仕切壁に係合することにより、チューブ端部の差込方向及びその直交方向の位置決めを正確に図ることができ、チューブの差込作業を簡単に行えるとともに、チューブのヘッダータンクに対する接合領域を十分に確保することができ、安定した接合状態を得ることができ、接合不良等をより確実に防止することができる。
【0020】
また本第1発明においては、前記熱交換チューブにおける前記切欠部に対応する領域が、前記冷媒流通路が存在しない非流通路領域として形成されるとともに、前記切欠部に対応しない領域が、前記冷媒流通路が存在する流通路領域として形成されてなる構成を採用するのが、一層好ましい。
【0021】
すなわちこの構成を採用する場合、熱交換チューブの流通路内に切欠部が形成される等の不具合を有効に防止することができる。
【0022】
更に本第1発明においては、前記他方のヘッダータンクの仕切壁における冷媒ターン用連通孔が、そのヘッダータンクの内側面に設けられた切削孔により構成されてなるものを採用するのが、一層望ましい。
【0023】
すなわちこの場合には、ヘッダータンクの内側面側に切削加工を施すという簡単な作業で、冷媒ターン用連通孔を確実に形成することができる。
【0024】
また本第1発明においては、前記ヘッダータンクの内側面に、接合プレートが接合配置され、前記接合プレートに、その長さ方向に沿って所定の間隔おきに複数のチューブ挿通孔が形成され、前記複数のチューブ挿通孔に、前記複数の熱交換チューブの端部が挿通されて、前記ヘッダータンクに連通接続されてなる構成を採用するのが、より一層好ましい。
【0025】
すなわちこの構成を採用する場合には、タンク自体の剛性を向上させることができ、熱交換器全体の耐久性を、一段と向上させることができる上更に、ヘッダータンク内側面に設けられた冷媒ターン用連通孔の閉塞処理等を簡単かつ確実に行うことができる。
【0026】
また本第1発明は、上記したように、耐圧性に優れる上、カウンターフロー方式の熱交換器を特定するものであるため、CO2 冷媒用の熱交換器として、特に好適に採用することができる。
【0027】
すなわち本第1発明は、冷媒として、CO2 冷媒が用いられてなる構成を採用するのが良い。
【0028】
一方、本第2発明は、上記第1発明の熱交換器を製造するための製造プロセスの一態様を特定するものである。
【0029】
すなわち本第2発明の熱交換器の製造方法は、内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、長さ方向(上下方向)に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成された一対のヘッダータンクを準備する工程と、幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられた複数の熱交換チューブを準備する工程と、前記一対のヘッダータンク間に、前記複数の熱交換チューブをヘッダータンク長さ方向に沿って並列状に配置した状態で、各熱交換チューブの両端を両ヘッダータンクに連通接続することにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路を前後に区分けして、前後方向に並列に配置される複数のパスを形成する工程と、一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入される冷媒回路を有する熱交換器を製造するものを要旨としている。
【0030】
また本第2発明においては、前記ヘッダータンクは、その内側面に、前記熱交換チューブの端部を連通接続するための複数のチューブ接続孔と、前記冷媒ターン用連通孔とを有し、前記チューブ接続孔と前記冷媒ターン用連通孔とを切削加工により同時に形成する構成を採用するのが好ましい。
【0031】
すなわちこの構成を採用する場合、加工工程数を削減でき、生産効率を向上させることができる。
【0032】
本第3発明は、上記第1発明の熱交換器の中でも特にCO2 冷媒用に好適な熱交換器を特定するものである。
【0033】
すなわち本第3発明は、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(前後方向)に沿って並列に配置される熱交換器であって、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された3本の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる第1ないし第4のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられ、一方のヘッダータンクにおける第2及び第3のタンク部間の仕切壁と、他方のヘッダータンクにおける第1及び第2のタンク部間の仕切壁と、他方のヘッダーにおける第3及び第4のタンク部間の仕切壁に、その両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔がそれぞれ形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が前後に区分けされて、幅方向に並列に配置される第1ないし第4のパスが形成され、一方のヘッダータンクにおける第1のタンク部に流入された冷媒が、第1ないし第4のパスを順次通って、前記一方のヘッダータンクにおける第4のタンク部に導かれるよう構成されてなるものを要旨としている。
【0034】
本第4発明は、上記第1発明の熱交換器の一主要部であるヘッダータンクのチューブ接続構造を特定するものである。
【0035】
すなわち本第4発明は、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器におけるヘッダータンクのチューブ接続構造であって、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、前記ヘッダータンクの一側面に、前記タンク部に連通するチューブ接続孔が形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記ヘッダータンクのチューブ接続孔に、前記熱交換チューブの端部における対応する冷媒流通路が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が幅方向に区分けされて、区分けされた冷媒流通路ごとに冷媒が独立状態で流通するよう構成されてなるものを要旨としている。
【0036】
本第4発明においては、上記第1発明と同様に、前記熱交換チューブの端部に、前記仕切壁に対応して切欠部が形成され、その切欠部内に前記仕切壁が嵌め込まれた状態で、前記熱交換チューブの端部が前記チューブ接続孔に挿通配置されてなる構成、又は、前記熱交換チューブにおける前記切欠部に対応する領域が、前記冷媒流通路が存在しない非流通路領域として形成されるとともに、前記切欠部に対応しない領域が、前記冷媒流通路が存在する流通路領域として形成されてなる構成を採用するのが望ましい。
【0037】
本第5発明は、上記第1発明の熱交換器を用いた冷凍システムを特定するものである。
【0038】
すなわち本第5発明は、圧縮機によって圧縮された冷媒がガスクーラーによって冷却されて、減圧器により減圧された後、冷却器を通って加熱されて、前記圧縮機に戻る冷凍サイクルを有する冷凍システムであって、前記ガスクーラーが、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器により構成され、前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成され、前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が前後に区分けされて、幅方向に並列に配置される複数のパスが形成され、一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入されるよう構成されてなるものを要旨としている。
【0039】
本第5発明は、特に、CO2 冷媒用の冷凍システムに好適に採用することができる。
【0040】
すなわち本第5発明は、冷媒として、CO2 冷媒が用いられる構成を採用するのが好ましい。
【0041】
なお、本発明において、「上下方向」や「前後方向」は、重力方向を基準にして規定したものではなく、説明の便宜上、空気導入方向を「前後方向」として規定したものである。つまり、本発明の熱交換器等は、その設置方向等が特定されるものではなく、例えば本発明の熱交換器等は、ヘッダータンクの長さ方向を、重力方向に対し、垂直方向は言うまでもなく、水平方向や、斜め方向等、いずれの方向に設定するようにしても良い。
【0042】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施形態である熱交換器が適用されたガスクーラーを示す斜視図、図2はそのガスクーラーにおける一方側ヘッダータンク周辺を分解して示す斜視図である。両図に示すように、この熱交換器は、CO2 を冷媒とする冷凍サイクルに採用されるものであって、上下方向に沿う左右一対の扁平なヘッダータンク(10a)(10b)と、両ヘッダータンク(10a)(10b)間に、両端を両ヘッダータンク(10a)(10b)に連通接続され、ヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に複数配置される扁平な熱交換チューブ(30)と、上下に隣合う熱交換チューブ(30)間にそれぞれ配置されるコルゲートフィン(40)とを基本的な構成要素として備えている。
【0043】
図1ないし図4に示すように、ヘッダータンク(10a)(10b)は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)等の金属の一体成形品をもって構成されており、長さ方向に延びる第1ないし第4の4本のタンク部(11)〜(14)が形成されるとともに、タンク部(11)〜(14)の各間には、仕切壁(15)がそれぞれ形成され、各仕切壁(15)によって隣合うタンク部間が気密状に仕切られている。
【0044】
更にヘッダータンク(10a)(10b)の内側面側には、各タンク部(11)〜(14)に対応して、長さ方向(上下方向)に沿って所定の間隔おきに複数のチューブ接続孔(16)が形成されている。各チューブ接続孔(16)は、幅方向に長い長孔形状を有し、それぞれ対応するタンク部(11)〜(14)に連通されている。
【0045】
一方側ヘッダータンク(10a)の内側面側における上下に隣合うチューブ接続孔(16)間には、第2及び第3のタンク部(12)(13)間に対応する領域が切削加工されることにより、両タンク部(12)(13)間の仕切壁(15)が切り欠かれて、冷媒ターン用連通孔(17)が形成されている。そして、この冷媒ターン用連通孔(17)によって、第2及び第3のタンク部(12)(13)間が連通されて、第2のタンク部(12)から第3のタンク部(13)に流通されるよう構成されている。
【0046】
更に一方側ヘッダータンク(10a)の後面側における上下方向中間位置には、第1タンク部(11)に連通する冷媒流入口(1)が形成されるとともに、前面側における上下方向中間位置には、第4タンク部(14)に連通する冷媒流出口(2)が形成されている。
【0047】
また他方側ヘッダータンク(10b)の内側面側における上下に隣合うチューブ接続孔(16)間には、第1及び第2のタンク部(11)(12)間と、第3及び第4のタンク部(13)(14)間とに対応する領域が切削加工されることにより、第1及び第2のタンク部(11)(12)間の仕切壁(15)と、第3及び第4のタンク部(13)(14)間の仕切壁(15)とが切り欠かれ、冷媒ターン用連通孔(17)(17)が形成されている。そして、この冷媒ターン用連通孔(17)(17)によって、第1及び第2のタンク部(11)(12)間と、第3及び第4のタンク部(13)(14)間とが連通されて、冷媒が第1のタンク部(11)から第2のタンク部(12)に流通されるとともに、第3のタンク部(13)から第4のタンク部(14)に流通されるよう構成されている。
【0048】
図1及び図2に示すように、両ヘッダータンク(10a)(10b)の内面側における上下両端部は、幅方向(前後方向)に沿って切削加工されることにより、全タンク部(11)〜(14)を幅方向に横断するように閉塞用切欠部(18)がそれぞれ形成されている。更に各切込部(18)内には、閉塞プレート(19)がそれぞれ適合状態に挿入されてろう付け固定されており、各閉塞プレート(19)により両ヘッダータンク(10a)(10b)における各タンク部(11)〜(14)の上下両端部が気密状に閉塞されている。
【0049】
図1ないし図4に示すように、両ヘッダータンク(10a)(10b)の各内側面には、冷媒ターン用連通孔(17)を閉塞するようにして、接合プレート(20)がろう付けにより接合一体化されている。この接合プレート(20)には、ヘッダータンク(10a)(10b)の各チューブ接続孔(16)に対応して、長さ方向(上下方向)に沿って所定の間隔おきに複数のチューブ挿通孔(21)が形成されている。
【0050】
ここで本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)は、押出成形ないしは引抜成形を利用して形成されるものである。
【0051】
すなわち、押出成形ないしは引抜成形によって、タンク部(11)〜(14)を有するタンク中間製品を製作した後、そのタンク中間製品に対し、切削加工を施して、チューブ接続孔(16)、冷媒ターン用連通孔(17)及び閉塞用切欠部(18)を形成して、ヘッダータンク(10a)(10b)を得るものである。このように押出成形等を利用して、ヘッダータンク(10a)(10b)に仕切壁(15)を一体に形成することにより、仕切壁(15)部分の気密性を向上させることができ、十分な耐圧性を得ることができるものである。
【0052】
なお、本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)に対する切削加工、すなわち、チューブ接続孔(16)を形成するための切削加工、冷媒ターン用連通孔(17)を形成するための切削加工、及び閉塞用切欠部(18)を形成するための切削加工を、同時に行うことにより、加工工程数を削減することができ、製造効率を向上させるようにしている。
【0053】
更に本実施形態においては、上記の切削加工を施した後、ヘッダータンク(10a)(10b)における内側面に、すなわち接合プレート(20)との接合面に、フライス加工を施して平滑面に形成して、凹凸部を消失させておくのが良い。このようにヘッダータンク内側面を平滑面に形成することにより、そこに接合一体化される接合プレート(20)との接合面積を大きく確保できる上、接合度合(密着度合)も良好になり、接合強度を向上させることができて、耐圧性をより一層向上させることができる。
【0054】
接合プレート(20)は、例えばカレンダー成形、押出成形、引抜成形等を利用して作製することができる。すなわち、これらの成形によって、アルミニウム(その合金を含む)等の金属からなる平板状の中間品を製作した後、その平板中間品に切削加工や孔明け加工を施してチューブ挿通孔(21)を形成し、これにより接合プレート(20)を得ることができる。
【0055】
なお言うまでもなく、本発明において、ヘッダータンク(10a)(10b)や接合プレート(20)の加工方法は、上記のものに限定されるものではない。
【0056】
図2ないし図5に示すように、熱交換チューブ(30)は、アルミニウム(その合金を含む)等の金属からなる押出成形品や引抜成形品により構成され、扁平な断面形状を有している。熱交換チューブ(30)には、その長さ方向に連続して延び、矩形状のチューブ孔からなる複数の冷媒流通路(35)がチューブ幅方向に並列配置に形成されている。
【0057】
冷媒流通路(35)は、ヘッダータンク(10a)(10b)の第1ないし第4のタンク部(11)〜(14)にそれぞれ対応して、チューブ幅方向に4つの流通路群に区分けされて形成されており、その4つの流通路群の各冷媒流通路(35)が後方から順に第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)として構成されている。
【0058】
更に熱交換チューブ(30)の両端部における冷媒流通路(35)が形成されていない領域(非流通路領域)、つまり隣合うパス(P1)〜(P4)間の領域には、切欠部(36)がぞれぞれ形成されている。そしてこの切欠部(36)が、上記接合プレート(20)における前後方向(幅方向)に隣合うチューブ挿通孔(21)間の領域に適合状態に外嵌されて、ヘッダータンク(10a)(10b)の仕切壁(15)に適合状態に外嵌される。これにより、熱交換チューブ(30)の両端部における冷媒流通路(35)が形成された領域(流通路領域)、つまり各パス(P1)〜(P4)が形成された領域が、接合プレート(20)のチューブ挿通孔(21)に挿通されて、ヘッダータンク(10a)(10b)のチューブ接続孔(16)に挿通配置される。
【0059】
こうして、複数の熱交換チューブ(30)の両端部が上下方向に沿う一対のヘッダータンク(10a)(10b)に接合プレート(20)を介してそれぞれ連通接続されて、一対のヘッダータンク(10a)(10b)間に、複数の熱交換チューブ(30)が、上下方向に沿って所定の間隔おきに並列に配置され、その状態で所要部分がろう付けにより接合一体化される。
【0060】
これにより、複数の熱交換チューブ(30)の第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)が、一対のヘッダータンク(10a)(10b)間に、後方から順に面状に並列に配置される。
【0061】
また複数の熱交換チューブ(30)の各間には、アルミニウム(その合金を含む)等の金属からなるコルゲートフィン(40)が配置され、その状態で、これらの所要部分がろう付けにより接合一体化される。
【0062】
更に一方側ヘッダータンク(10a)の冷媒流入口(1)には、冷媒流入管(51)の一端が連通接続されるとともに、冷媒流出口(2)には、ジョイント管(52a)を介して冷媒流出管(52)が連通接続されて、ろう付け等により接合一体化される。
【0063】
以上の構成による本実施形態のガスクーラーにおいて、各構成部材は、上記したようにアルミニウム又はその合金、更には少なくとも片面にろう材が積層されたアルミニウムブレージングシート等からなり、これらの構成部品を、必要に応じて、ろう材を介して所定のガスクーラー形状に組み付けて仮固定する。こうして仮固定された仮組製品を炉中にて一括ろう付けすることにより、全体を連結一体化するものである。
【0064】
もっとも、本発明においては、熱交換器を組み付けるに際し、部分的にろう付けを行って組み付けたり、あるいは部分的なろう付けと、一括ろう付けとを併用して組み付けるようにしても良く、どのような組付方法を用いても良い。
【0065】
以上のように構成されたガスクーラーは、圧縮機、減圧膨張器及び冷却器と共に、CO2 冷媒用の冷凍サイクルを構成し、カーエアコン用等の冷凍システムが形成されるものである。この冷凍システムにおいては、圧縮機の出口側が上記ガスクーラーの冷媒流入管(51)に接続されるとともに、冷媒流出管(52)が減圧膨張器の入口側に接続されるものである。
【0066】
この冷凍システムにおいて、圧縮機により圧縮されたCO2 冷媒は、上記冷媒流入管(51)を介して、ガスクーラーの一方側ヘッダータンク(10a)における第1のタンク部(11)に導入される。
【0067】
第1のタンク部(11)に導入された冷媒は、第1のパス(P1)を通過して、他方側ヘッダータンク(10b)における第1のタンク部(11)に導入されて、冷媒ターン用連通孔(17)を通って、同ヘッダータンク(10b)内の第2のタンク部(12)に導入される。
【0068】
他方側ヘッダータンク(10b)の第2のタンク部(12)に導入された冷媒は、第2のパス(P2)を通過して、一方側ヘッダータンク(10a)における第2のタンク部(12)に導入され、更に冷媒ターン用連通孔(17)を通って同ヘッダータンク(10a)の第3のタンク部(13)に導入される。
【0069】
一方側ヘッダータンク(10a)の第3のタンク部(13)に導入された冷媒は、第3のパス(P3)を通過して、他方側ヘッダータンク(10b)における第3のタンク部(13)に導入され、更に冷媒ターン用連通孔(17)を通って同ヘッダータンク(10b)の第4のタンク部(14)に導入される。
【0070】
他方側ヘッダータンク(10b)の第4のタンク部(14)に導入された冷媒は、第4のパス(P4)を通過して、一方側ヘッダータンク(10a)における第4のタンク部(13)に導入され、冷媒流出管(52)を通って流出される。
【0071】
このように冷媒は、第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)を順に流通しつつ、ガスクーラーの前面側から取り込まれる冷却用空気(A)との間で熱交換することにより、次第に冷却されるものである。
【0072】
ここで、冷却用空気(A)は、ガスクーラーの前面側から取り込まれ、第4ないし第1のパス(P4)〜(P1)をこの順に通過して、各パス内の冷媒を冷却して空気自身の温度を次第に上昇させて後面側から排出される一方、冷媒は、後面側から第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)をこの順に通過して、冷媒自身の温度を次第に低下させていく。つまり、ガスクーラーに流入直後の高温の冷媒は、排出直前の比較的高温の空気(A)と熱交換するとともに、流出直前の低音の冷媒は、導入直後の低音の空気(A)と熱交換するものであるため、冷媒は、いずれのパス(P1)〜(P4)においても、空気(A)との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができ、良好な熱交換性能を得ることができる。
【0073】
一方、こうして冷却された冷媒は、減圧膨張器により減圧膨張されて冷却された後、冷却器によって、車内の空気を冷却するとともに、冷媒自身は加熱されて、上記圧縮機に戻るものである。
【0074】
以上のように、本実施形態のガスクーラーによれば、冷媒を冷却用空気(A)の導入方向に対し蛇行状に逆行せさるという、カウンターフロータイプの冷媒回路を有するものであるため、冷媒の冷却開始から冷却終了までの全ての経路において、冷却用空気(A)との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換することができ、良好な熱交換性能を得ることができる。
【0075】
また本実施形態のガスクーラーは、ヘッダータンク(10a)(10b)を押出成形等による一体成形品により構成し、仕切壁(15)を一体に形成するものであるため、仕切壁(15)部分の気密性を十分に確保することができ、十分な耐圧性を得ることができるとともに、仕切壁(15)部分での気密漏れによる冷媒の混合等を防止でき、良好な熱交換性能を確実に得ることができる。
【0076】
更に熱交換チューブ(30)を押出成形等による一体成形品により構成しているため、熱交換チューブ(30)においても十分な耐圧性を得ることができる。
【0077】
またヘッダータンク(10a)(10b)や熱交換チューブ(30)を量産性に優れた押出成形等により形成するものであるため、生産効率を向上させることができる。
【0078】
また本実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部を、ヘッダータンク(10a)(10b)に差し込んで接合するものであるため、安定状態にろう付け接合することができ、接合不良等を防止しつつ、耐圧性をより向上させることができる。
【0079】
更に本実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部に切欠部(36)を形成し、その切欠部(36)をヘッダータンク(10a)(10b)における仕切壁(15)に係合して接合固定するものであるため、この係合によりチューブ端部の差込方向及びその直交方向の位置決めを正確に図ることができ、チューブ(30)の差込作業を簡単に行えるとともに、チューブ(30)のヘッダータンク(10a)(10b)に対する接合領域を十分に確保することができ、安定した接合状態を得ることができ、接合不良等を確実に防止しつつ、一層耐圧性を向上させることができる。
【0080】
また本実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部切欠部(36)を、冷媒流通路(35)が存在しない非流通路領域に形成するものであるため、切欠部(36)が流通路(35)部分に形成される等の不具合を確実に防止することができる。
【0081】
更に本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)の内側面側を切削加工して、隣合うタンク部間を連通する冷媒ターン用連通孔(17)を形成するものであるため、この連通孔(17)を形成を簡単に行うことができる。
【0082】
しかも本実施形態においては、連通孔(17)の形成を、チューブ接続孔(16)の形成や、閉塞用切込部(18)の形成と、同一の切削工程で同時に行うものであるため、加工工程数の削減により、より一層効率良く孔明け加工を施すことができ、生産効率を一段と向上させることができる。
【0083】
また本実施形態においては、ヘッダータンク(10a)(10b)をその内側面に接合プレート(20)を接合固定して補強するものであるため、より一層耐圧性を向上させることができる。
【0084】
更に接合プレート(20)を接合することにより、ヘッダータンク(10a)の連通孔(17)を密閉状態に閉塞するものであるため、連通孔の密閉作業も不要となり、一層効率良く製造することができる。
【0085】
なお、上記実施形態においては、熱交換チューブ(30)の端部に切欠部(36)を形成して、その切欠部(36)を、接合プレート(20)のチューブ挿通孔間や、ヘッダータンク(10a)(10b)の仕切壁(15)に係合するようにしているが、本発明はそれだけに限られることはない。
【0086】
例えば図6ないし図8に示すように、熱交換チューブ(30)の端部における非流通路領域に突出部(36)が形成される一方、接合プレート(20)に、幅方向に連続して延びるチューブ挿通孔(21)が形成されるとともに、ヘッダータンク(10a)(10b)の内側面側に、幅方向に連続して延び、かつ4つのタンク部(11)〜(14)にそれぞれ連通するチューブ接続孔(16)が形成される。更にそのチューブ接続孔(16)に対応して、ヘッダータンク(10a)(10b)の仕切壁(15)を切り込むように貫通孔(16a)が形成される。そして、熱交換チューブ(30)の端部(36)を、接合プレート(20)のチューブ挿通孔(21)及びヘッダータンク(10a)(10b)のチューブ接続孔(16)にそれぞれ挿通するとともに、チューブ端部の突出部(36)を、貫通孔(16a)に適合状態に挿通して、所要部分をろう付けして接合一体化するものである。
【0087】
この熱交換器(ガスクーラー)においても、上記と同様に、熱交換チューブ(30)とヘッダータンク(10a)(10b)とを安定した状態に接合することができ、十分な耐圧性を得ることができる。
【0088】
また上記実施形態においては、4つのパス(P1)〜(P4)を有する4パスタイプのガスクーラーを例に挙げて説明したが、本発明はそれだけに限られず、2つ以上のパスを有する熱交換器であれば適用することができる。
【0089】
【実施例】
<実施例1>
図9に示すように、上記実施形態と同様に、冷却用空気(A)の導入方向に対し平行な面内において、空気(A)の導入方向に対し下流側から上流側に向かって第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)が順に蛇行状に形成された4パスのカウンターフロー式のCO2 冷媒用ガスクーラー(図1参照)を作製した。
【0090】
<実施例2>
図10に示すように、冷却用空気(A)の導入方向に対し平行な面内において、空気(A)の導入方向に対し下流側から上流側に向かって第1及び第2のパス(P1)(P2)が順に蛇行状に形成された2パスのカウンターフロー式のCO2 冷媒用ガスクーラーを作製した。
【0091】
<比較例>
図11に示すように、冷却用空気(A)の導入方向に対し直交する平面内において、上方から下方に向かって第1ないし第4のパス(P1)〜(P4)が順に蛇行状に形成された4パスのクロスフロー(マルチフロー)式のCO2 冷媒用ガスクーラーを作製した。
【0092】
これらのガスクーラーを冷凍システムにおいて作動させて、各ガスクーラーにおける冷媒流れ方向位置(冷媒経路中の冷媒入口からの距離L)と、冷媒温度及び冷却用空気の温度(T)とをそれぞれ測定した。その結果を図12のグラフに示す。
【0093】
なお同グラフにおいて、黒塗り四角印は実施例1の冷媒温度、白抜き四角印は実施例1の冷却用空気温度、黒塗り三角印は実施例2の冷媒温度、白抜き三角印は実施例2の空気冷却用温度、黒塗り丸印は比較例1の冷媒温度、白抜き丸印は比較例1の冷却用空気温度を示す。
【0094】
同グラフから明らかなように、実施例1、2のガスクーラーにおいては、冷媒経路を進むに従って次第に温度が低下していく冷媒と、冷却用空気との温度差を冷媒経路全域(全パス)において十分に確保でき、冷媒を効率良く冷却することができた。
【0095】
これに対し、比較例のガスクーラーでは、冷媒経路上において冷媒と冷却用空気との温度差にばらつきが認められ、特に冷媒出口付近において、冷媒と冷却用空気との温度差が小さくなり、冷媒を効率良く冷却することが困難であった。
【0096】
また実施例1、2のガスクーラーでは、ヘッダータンク内における仕切板部分や、ヘッダータンクと熱交換チューブとの接合部分において、ガス漏れ等が一切認められず、冷媒の混合等は全く認められなかった
【0097】
【発明の効果】
以上のように、本第1発明の熱交換器によれば、ヘッダータンクに長さ方向に沿って仕切壁が設けられて、熱交換チューブの複数の冷媒流通路を複数のパスに区分けするようにした擬似カウンターフロータイプのものであるため、全パスにおいて、CO2 等の冷媒と冷却用空気との間で適度な温度差を確保することができ、効率良く熱交換できて、良好な熱交換性能を得ることができる。しかも仕切壁をヘッダータンクに一体形成するものであるため、特に仕切壁部分の気密性を十分に確保でき、十分な耐久性を得ることができるとともに、気密漏れによる冷媒混合を防止でき、良好な熱交換性能を得ることができる。
【0098】
本第1発明において、ヘッダータンクや熱交換チューブを押出成形等による一体成形品により構成する場合には、耐圧性を一層向上させることができるという利点がある。
【0099】
更に本第1発明において、ヘッダータンクのチューブ接続孔に、熱交換チューブの端部を連通接続する場合には、熱交換チューブ端部をヘッダータンクに安定状態にろう付け接合することができ、接合不良等を防止しつつ、耐圧性をより向上させることができるという利点がある。
【0100】
また本第1発明において、熱交換チューブの端部に切欠部を形成し、その切欠部をヘッダータンクの仕切壁に外嵌して係合する場合には、その係合によりチューブ端部の差込方向及びその直交方向の位置決めを正確に図ることができ、チューブの差込作業を簡単に行えるとともに、チューブのヘッダータンクに対する接合領域を十分に確保することができ、安定した接合状態を得ることができ、接合不良等を確実に防止しつつ、より一層耐圧性を向上させることができるという利点がある。
【0101】
更に本第1発明において、熱交換チューブにおける切欠部を、冷媒流通路が存在しない非流通路領域に形成する場合には、切欠部が流通路部分に形成される等の不具合を確実に防止することができるという利点がある。
【0102】
更に本第1発明においては、冷媒ターン用連通孔を、ヘッダータンクの内側面に設けられた切削孔により構成する場合には、タンク内側面側に切削加工を施すだけで簡単に、連通孔を形成することができるという利点がある。
【0103】
また本第1発明において、前記ヘッダータンクの内側面に接合プレートを設ける場合には、接合プレートによって補強されて、タンク自体の剛性を向上させることができ、熱交換器全体の耐久性を、一段と向上させることができるという利点がある。
【0104】
本第2発明は、上記第1発明の熱交換器を製造するための製造プロセスの一態様を特定するものであるため、上記と同様の効果を有する熱交換器を製造することができる。
【0105】
本第2発明において、チューブ接続孔と前記冷媒ターン用連通孔とを切削加工により同時に形成する場合には、加工工程数を削減でき、より一層、生産効率を一段と向上させることができるという利点がある。
【0106】
本第3発明は、上記第1発明の熱交換器の中でも特にCO2 冷媒用に好適な熱交換器を特定するものであるため、上記の効果を確実に得ることができる。
【0107】
本第4発明は、上記第1発明の熱交換器の一主要部であるヘッダータンクのチューブ接続構造を特定するものであるため、上記同様の効果を得ることができる。
【0108】
本第5発明は、上記第1発明の熱交換器を用いた冷凍システムを特定するものであるため、上記と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である熱交換器が適用されたCO2 冷媒用ガスクーラーを示す斜視図である。
【図2】実施形態のガスクーラーにおける一方側ヘッダータンク周辺を分解して示す斜視図である。
【図3】実施形態のガスクーラーを分解して示す水平断面図である。
【図4】実施形態のガスクーラーを組付状態で示す水平断面図である。
【図5】実施形態のガスクーラーに適用された熱交換チューブの端部を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は端面図である。
【図6】この発明の変形例であるガスクーラーのヘッダータンク周辺を分解して示す水平断面図である。
【図7】上記変形例のガスクーラーのヘッダータンク周辺を組付状態で示す水平断面図である。
【図8】上記変形例のガスクーラーに適用された熱交換チューブの端部を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は端面図である。
【図9】この発明に関連した実施例1のガスクーラーの冷媒流れを模式的に示す冷媒回路図である。
【図10】この発明に関連した実施例2のガスクーラーの冷媒流れを模式的に示す冷媒回路図である。
【図11】この発明の要旨を逸脱する比較例のガスクーラーの冷媒流れを模式的に示す冷媒回路図である。
【図12】実施例のガスクーラーにおける冷媒流れ方向位置と冷媒温度及び冷却用空気温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10a、10b…ヘッダータンク
11〜14…タンク部
15…仕切壁
16…チューブ接続孔
17…冷媒ターン用連通孔
20…接合プレート
21…チューブ挿通孔
30…熱交換チューブ
35…冷媒流通路
36…切欠部
P1〜P4…パス
Claims (17)
- 一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器であって、
前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成され、
前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、
前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が幅方向に区分けされて、幅方向に並列に配置される複数のパスが形成され、
一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入されるよう構成されてなることを特徴とする熱交換器。 - 前記ヘッダータンクが、押出成形や引抜成形による一体成形品により形成されてなる請求項1記載の熱交換器。
- 前記熱交換チューブが、押出成形や引抜成形による一体成形品により形成されてなる請求項1又は2記載の熱交換器。
- 前記ヘッダータンクの内側面に、前記タンク部に連通する複数のチューブ接続孔がヘッダータンク長さ方向に沿って所定の間隔おきに形成され、
前記複数のチューブ接続孔に、前記複数の熱交換チューブの端部における対応する冷媒流通路がそれぞれ連通接続されてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器。 - 前記熱交換チューブの端部に、前記仕切壁に対応して切欠部が形成され、その切欠部内に前記仕切壁が嵌め込まれた状態で、前記熱交換チューブの端部が前記チューブ接続孔に挿通配置されてなる請求項4記載の熱交換器。
- 前記熱交換チューブにおける前記切欠部に対応する領域が、前記冷媒流通路が存在しない非流通路領域として形成されるとともに、前記切欠部に対応しない領域が、前記冷媒流通路が存在する流通路領域として形成されてなる請求項5記載の熱交換器。
- 前記他方のヘッダータンクの仕切壁における冷媒ターン用連通孔が、そのヘッダータンクの内側面に設けられた切削孔により構成されてなる請求項1ないし6のいずれかに記載の熱交換器。
- 前記ヘッダータンクの内側面に、接合プレートが接合配置され、
前記接合プレートに、その長さ方向に沿って所定の間隔おきに複数のチューブ挿通孔が形成され、
前記複数のチューブ挿通孔に、前記複数の熱交換チューブの端部が挿通されて、前記ヘッダータンクに連通接続されてなる請求項1ないし7のいずれかに記載の熱交換器。 - 冷媒として、CO2 冷媒が用いられてなる請求項1ないし8のいずれかに記載の熱交換器。
- 内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、長さ方向(上下方向)に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成された一対のヘッダータンクを準備する工程と、
幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられた複数の熱交換チューブを準備する工程と、
前記一対のヘッダータンク間に、前記複数の熱交換チューブをヘッダータンク長さ方向に沿って並列状に配置した状態で、各熱交換チューブの両端を両ヘッダータンクに連通接続することにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路を前後に区分けして、前後方向に並列に配置される複数のパスを形成する工程と、
一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入される冷媒回路を有する熱交換器を製造するものとした熱交換器の製造方法。 - 前記ヘッダータンクは、その内側面に、前記熱交換チューブの端部を連通接続するための複数のチューブ接続孔と、前記冷媒ターン用連通孔とを有し、
前記チューブ接続孔と前記冷媒ターン用連通孔とを切削加工により同時に形成するものとした請求項10記載の熱交換器の製造方法。 - 一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(前後方向)に沿って並列に配置される熱交換器であって、
前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された3本の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる第1ないし第4のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられ、一方のヘッダータンクにおける第2及び第3のタンク部間の仕切壁と、他方のヘッダータンクにおける第1及び第2のタンク部間の仕切壁と、他方のヘッダーにおける第3及び第4のタンク部間の仕切壁に、その両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔がそれぞれ形成され、
前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、
前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が前後に区分けされて、幅方向に並列に配置される第1ないし第4のパスが形成され、
一方のヘッダータンクにおける第1のタンク部に流入された冷媒が、第1ないし第4のパスを順次通って、前記一方のヘッダータンクにおける第4のタンク部に導かれるよう構成されてなることを特徴とする熱交換器。 - 一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器におけるヘッダータンクのチューブ接続構造であって、
前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、前記ヘッダータンクの一側面に、前記タンク部に連通するチューブ接続孔が形成され、
前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、
前記ヘッダータンクのチューブ接続孔に、前記熱交換チューブの端部における対応する冷媒流通路が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が幅方向に区分けされて、区分けされた冷媒流通路ごとに冷媒が独立状態で流通するよう構成されてなることを特徴とする熱交換器用ヘッダータンクのチューブ接続構造。 - 前記熱交換チューブの端部に、前記仕切壁に対応して切欠部が形成され、その切欠部内に前記仕切壁が嵌め込まれた状態で、前記熱交換チューブの端部が前記チューブ接続孔に挿通配置されてなる請求項13記載の熱交換器用ヘッダータンクのチューブ接続構造。
- 前記熱交換チューブにおける前記切欠部に対応する領域が、前記冷媒流通路が存在しない非流通路領域として形成されるとともに、前記切欠部に対応しない領域が、前記冷媒流通路が存在する流通路領域として形成されてなる請求項14記載の熱交換器用ヘッダータンクのチューブ接続構造。
- 圧縮機によって圧縮された冷媒がガスクーラーによって冷却されて、減圧器により減圧された後、冷却器を通って加熱されて、前記圧縮機に戻る冷凍サイクルを有する冷凍システムであって、
前記ガスクーラーが、一対のヘッダータンク間に、複数の熱交換チューブがヘッダータンク長さ方向(上下方向)に沿って並列に配置される熱交換器により構成され、
前記ヘッダータンクが、その内部に長さ方向に沿って一体形成された1本以上の仕切壁を有し、その仕切壁によって仕切られて、前記ヘッダータンクの内部に、長さ方向に延びる複数のタンク部が幅方向(前後方向)に並列に設けられるとともに、所定の仕切壁にその両側のタンク部間を連通するための冷媒ターン用連通孔が形成され、
前記熱交換チューブが、その幅方向(前後方向)の寸法が、高さ方向の寸法よりも大きい扁平な形状を有し、チューブ長さ方向に沿って延びる複数の冷媒流通路が幅方向に並列に設けられ、
前記一対のヘッダータンクに、前記複数の熱交換チューブの両端が連通接続されることにより、前記ヘッダータンクの各タンク部ごとに、各熱交換チューブの冷媒流通路が前後に区分けされて、幅方向に並列に配置される複数のパスが形成され、
一方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入された冷媒が、1番目のパスを通って、他方のヘッダータンクにおける1番目のタンク部に流入されるとともに、その冷媒が前記冷媒ターン用連通孔を介して2番目のタンク部に流入され、その冷媒が、2番目のパスを通って、前記一方のヘッダータンクにおける2番目のタンク部に流入されるよう構成されてなることを特徴とする冷凍システム。 - 冷媒として、CO2 冷媒が用いられる請求項16記載の冷凍システム。
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