JP2004074603A - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 Download PDF

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Takaaki Miyamoto
宮本 孝章
Osamu Tateishi
立石 修
Shogo Ono
小野 章吾
Minoru Kono
河野 稔
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Abstract

【課題】本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法に関し、例えばインクジェット方式によるプリンタに適用して、保護層の損傷を防止して、信頼性の劣化を有効に回避することができるようにする。
【解決手段】本発明は、保護層と耐キャビテーション層との間に、耐キャビテーション層の膜応力を緩和する応力緩和層を形成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関し、例えばインクジェット方式によるプリンタに適用することができる。本発明は、保護層と耐キャビテーション層との間に、耐キャビテーション層の膜応力を緩和する応力緩和層を形成することにより、保護層の損傷を防止して、信頼性の劣化を有効に回避することができるようにする。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像処理等の分野において、ハードコピーのカラー化に対するニーズが高まってきている。このニーズに対して、従来、昇華型熱転写方式、溶融熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式及び熱現像銀塩方式等のカラーコピー方式が提案されている。
【0003】
これらの方式のうちインクジェット方式は、液体吐出ヘッドであるプリンタヘッドに設けられたノズルから記録液(インク)の液滴を飛翔させ、記録対象に付着してドットを形成するものであり、簡易な構成により高画質の画像を出力することができる。このインクジェット方式は、ノズルからインク液滴を飛翔させる方法の相違により、静電引力方式、連続振動発生方式(ピエゾ方式)及びサーマル方式に分類される。
【0004】
これらの方式のうちサーマル方式は、インクの局所的な加熱により気泡を発生し、この気泡によりインクをノズルから押し出して印刷対象に飛翔させる方式であり、簡易な構成によりカラー画像を印刷することができるようになされている。
【0005】
このようなサーマル方式によるプリンタヘッドは、インクを加熱する発熱素子が発熱素子を駆動するロジック集積回路による駆動回路等と共に一体に半導体基板上に搭載される。これによりこの種のプリンタヘッドにおいては、発熱素子を高密度に配置して確実に駆動できるようになされている。
【0006】
すなわちこのサーマル方式のプリンタにおいて、高画質の印刷結果を得るためには、発熱素子を高密度で配置する必要がある。具体的に、例えば600〔DPI〕相当の印刷結果を得るためには、発熱素子を42.333〔μm〕間隔で配置することが必要になるが、このように高密度で配置した発熱素子に個別の駆動素子を配置することは極めて困難である。これによりプリンタヘッドでは、半導体基板上にスイッチングトランジスタ等を作成して集積回路技術により対応する発熱素子を接続し、さらには同様に半導体基板上に作成した駆動回路により各スイッチングトランジスタを駆動することにより、簡易かつ確実に各発熱素子を駆動できるようになされている。
【0007】
またサーマル方式によるプリンタにおいては、発熱素子による加熱によりインクに気泡が発生し、ノズルからインクが飛び出すと、この気泡が消滅する。これにより発砲、消砲を繰り返す毎にキャビテーションによる機械的な衝撃を受ける。さらにプリンタは、発熱素子の発熱による温度上昇と温度下降とが、短時間〔数μ秒〕で繰り返され、これにより温度による大きなストレスを受ける。
【0008】
このためプリンタヘッドは、タンタル、窒化タンタル、タンタルアルミ等により発熱素子が形成され、この発熱素子上に窒化シリコン、炭化シリコン等による第1の保護層が形成され、この保護層により耐熱性、絶縁性が向上され、また発熱素子とインクとの直接の接触を防止するようになされている。さらにこの保護層の上層に、タンタル等により第2の保護層として機能する耐キャビティーション層が形成され、この耐キャビテーション層によりキャビテーションによる機械的な衝撃を緩和するようになされている。
【0009】
すなわち図8は、この種のプリンタヘッドにおける発熱素子近傍の構成を示す断面図である。プリンタヘッド1は、半導体素子が作成されてなる半導体基板2上に絶縁層(SiO )等が積層された後、タンタル等により発熱素子3が形成される。さらに窒化シリコン(Si N )による保護層4が積層された後、アルミニューム等により配線パターン(AI配線)5が形成される。プリンタヘッド1は、この配線パターン5により半導体基板2上に形成されてなる半導体等に発熱素子3が接続され、さらに窒化シリコン(Si N )による保護層6が積層され、この上層に、タンタルによる耐キャビテーション層7が形成される。プリンタヘッド1は、続いて所定部材を配置することにより、インク液室、インク流路及びノズルが作成される。
【0010】
プリンタヘッド1は、このようにして作成されたインク流路によりインク液室にインクが導かれた後、半導体素子の駆動により発熱素子3が発熱し、インク液室のインクを局所的に加熱する。プリンタヘッド1は、この加熱により、このインク液室に気泡を発生してインク液室の圧力を増大させ、ノズルよりインクを押し出して印刷対象に飛翔させるようになされている。
【0011】
従来、プリンタヘッド1においては、このような耐キャビテーション層7にβ−タンタルが適用される。すなわちβ−タンタルにおいては、結晶構造が正方晶(:tetragonal )により形成され、発熱素子3の発熱時において、インク中の含有物との間で化学反応を起こし難く、これにより酸化され難いことが知られている(IS&T 9th International congress on advance in non−impact printing techonologies,October4−8,1993 Yokohama)。これによりプリンタヘッド1においては、耐キャビテーション層7の酸化による熱伝導率の低下を防止し、発熱素子3からインクへの熱伝導率が使用により変化しないようになされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこのプリンタヘッド1においては、β−タンタルによる耐キャビテーション層7が1.0×1010〜2.0×1010〔dyns/cm 〕の高い圧縮応力を有することにより、耐キャビテーション層7の下層である保護層6に強い圧縮応力が加わり、著しい場合には保護層6を損傷する問題がある。
【0013】
すなわちプリンタヘッド1においては、図8において矢印Aにより部分的に拡大して示すように、保護層6に強い圧縮応力が加わるとクラックBが発生する場合があり、この場合クラックBよりインクが浸入して発熱素子3をインクより完全に隔離することが困難になる。その結果、配線パターン5、発熱素子3がインクにより腐食し、ついにはインクを介して配線パターン5が短絡し、また発熱素子3が断線して信頼性が低下する。
【0014】
このような構成に係るプリンタヘッド1においては、このような保護層6の損傷を防止する1つの方法として、保護層6の厚みを厚くする方法が考えられるが、保護層6の厚みを厚くすると、その分、インク液室への熱伝導率が低下することにより、インクを吐出するために必要な熱エネルギーが増大し、これにより消費電力が増大する欠点がある。因みに、従来のプリンタヘッド1においては、少ない消費電力により発熱素子3を駆動してインク液滴を安定に飛び出させるように保護層6が厚さ0.2〜0.6〔μm〕により作成され、また耐キャビテーション層7が厚さ0.2〔μm〕程度に作成されるようになされている。
【0015】
またこの問題を解決する1つの方法として耐キャビテーション層7の圧縮応力を低減することが考えられ、特開平06−297713号公報においては、耐キャビテーション層が厚さ0.7〜2.0〔μm〕のとき、圧縮応力を1.0×10 〜1.0×1010〔dyns/cm 〕に設定することにより、この種の問題を解決する方法が提案されている。しかしながら、スパッタリング法により耐キャビテーション層を形成する場合、スパッタリングパワー、圧力、キャリアガスの流量等の条件を可変しても耐キャビテーション層の応力は、ほとんど変化せず、これによりこれら耐キャビテーション層の作成条件の設定によっては耐キャビテーション層の圧縮応力を小さくすることが困難な欠点がある。
【0016】
これに対して特開2001−105596号公報においては、耐キャビテーション層をTa−Fe−Ni−Cr合金層により形成する方法が提案されている。しかしながらこの方法においては、圧縮応力を低減することができるものの、耐キャビテーション層の主成分材料が鉄(Fe)であり、半導体においては、この鉄成分がゲート酸化膜中に混入するとゲート酸化膜の耐圧が著しく劣化する等の問題が発生し、実用上、半導体製造工程によりプリンタヘッドを作成することが困難である。
【0017】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、保護層の損傷を防止して、信頼性の劣化を有効に回避することができる液体吐出ヘッド及び液体吐出装置を提案しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、発熱素子の駆動により、液室に保持した液体を加熱して所定のノズルより液体の液滴を飛び出させる液体吐出ヘッドに適用して、発熱素子の液室側であって、液体より発熱素子を絶縁する第1の保護層と、第1の保護層の液室側であって、液体に接して発熱素子への機械的な衝撃を緩和する第2の保護層とを備え、第1の保護層と第2の保護層との間に、第2の保護層の膜応力を緩和する応力緩和層が形成されてなるようにする。
【0019】
また請求項3の発明においては、請求項1の構成において、応力緩和層は、タンタルの結晶粒界にアルミニュームを有するタンタルとアルミニュームとによる合金、又はα−タンタルにより形成され、第2の保護層は、β−タンタルにより形成されてなるようにする。
【0020】
また請求項4の発明においては、液体吐出ヘッドより飛び出す液滴を対象物に付着させる液体吐出装置に適用して、液体吐出ヘッドは、発熱素子の駆動により、液室に保持した液体を加熱して所定のノズルより液滴を飛び出させ、発熱素子の液室側であって、液体より発熱素子を絶縁する第1の保護層と、第1の保護層の液室側であって、液体に接して発熱素子への機械的な衝撃を緩和する第2の保護層とを備え、第1の保護層と第2の保護層との間に、第2の保護層の膜応力を緩和する応力緩和層が形成されてなるようにする。
【0021】
請求項1の構成によれば、発熱素子の駆動により、液室に保持した液体を加熱して所定のノズルより液体の液滴を飛び出させる液体吐出ヘッドに適用することにより、例えばこの液滴がインク液滴、各種染料の液滴、保護層形成用の液滴等である液体吐出ヘッド、この液滴が試薬等であるマイクロディスペンサー、各種測定装置、各種試験装置、この液滴がエッチングより部材を保護する薬剤であるパターン描画装置等に適用することができる。請求項1の構成によれば、発熱素子の液室側であって、液体より発熱素子を絶縁する第1の保護層と、第1の保護層の液室側であって、液体に接して発熱素子への機械的な衝撃を緩和する第2の保護層とを備え、第1の保護層と第2の保護層との間に、第2の保護層の膜応力を緩和する応力緩和層が形成されてなることにより、第2の保護層における膜応力を応力緩和層により緩和し、これにより第2の保護層のみを作成する場合に比して、第1の保護層に加わる圧縮応力を低減することができる。これにより第1の保護層の損傷を防止して、信頼性の劣化を有効に回避することができる。
【0022】
また請求項3の構成によれば、β−タンタルによる第2の保護層の膜応力に対して、α−タンタルによる応力緩和層においては、正対する方向である引っ張り応力を有し、タンタルの結晶粒界にアルミニュームを有するタンタルとアルミニュームとによる合金による応力緩和層においては、同一方向の1桁低い圧縮応力を有することにより、第2の保護層から第1の保護層に加わる圧縮応力を打ち消して緩和し、又は吸収して緩和することができる。これにより保護層の損傷を防止して、信頼性の劣化を有効に回避することができる。
【0023】
これにより請求項4の構成によれば、保護層の損傷を防止して、信頼性の劣化を有効に回避することができる液体吐出装置を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳述する。
【0025】
(1)第1の実施の形態
(1−1)実施の形態の構成
図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタに適用されるプリンタヘッドを示す断面図である。プリンタヘッド11は、発熱素子12の上層にシリコン窒化膜による保護層13、14が形成された後、耐キャビテーション層15の膜応力を緩和する応力緩和層16が形成され、この応力緩和層16の上層にβ−タンタルによる耐キャビテーション層15が形成される。
【0026】
すなわち図2(A)に示すように、プリンタヘッド11は、ウエハによるP型シリコン基板17が洗浄された後、シリコン窒化膜(Si N )が堆積される。続いてプリンタヘッド11は、リソグラフィー工程、リアクティブエッチング工程によりシリコン基板17が処理され、これによりトランジスタを形成する所定領域以外の領域よりシリコン窒化膜が取り除かれる。これらによりプリンタヘッド11には、シリコン基板17上のトランジスタを形成する領域にシリコン窒化膜が形成される。
【0027】
続いてプリンタヘッド11は、熱酸化工程によりシリコン窒化膜が除去されている領域に熱シリコン酸化膜が形成され、この熱シリコン酸化膜によりトランジスタを分離するための素子分離領域(LOCOS: Local Oxidation Of Silicon )18が膜厚500〔nm〕により形成される。なおこの素子分離領域18は、その後の処理により最終的に膜厚260〔nm〕に形成される。さらに続いてプリンタヘッド11は、シリコン基板17が洗浄された後、トランジスタ形成領域にタングステンシリサイド/ポリシリコン/熱酸化膜構造のゲートが作成される。さらにソース・ドレイン領域を形成するためのイオン注入工程、酸化工程によりシリコン基板17が処理され、MOS(Metal−Oxide−Semiconductor )型によるトランジスタ19、20等が作成される。なおここでスイッチングトランジスタ19は、25〔V〕程度の耐圧を有するMOS型ドライバートランジスタであり、発熱素子の駆動に供するものである。これに対してスイッチングトランジスタ20は、このドライバートランジスタを制御する集積回路を構成するトランジスタであり、5〔V〕の電圧により動作するものである。なおこの実施の形態においては、ゲート/ドレイン間に低濃度の拡散層が形成され、その部分で加速される電子の電解を緩和することで耐圧を確保してドライバートランジスタ19が形成されるようになされている。
【0028】
このようにしてシリコン基板17上に、半導体素子であるトランジスタ19、20が作成されると、プリンタヘッド11は、続いてCVD(Chemical Vapor Deposition )法によりリンが添加されたシリコン酸化膜であるPSG(Phosphorus Silicate Glass )膜、ボロンとリンが添加されたシリコン酸化膜であるBPSG(Boron Phosphorus Silicate Glass)膜21が順次膜厚100〔nm〕、500〔nm〕により作成され、これにより全体として膜厚が600〔nm〕による1層目の層間絶縁膜が作成される。
【0029】
続いてフォトリソグラフィー工程の後、C F /CO/O /Ar系ガスを用いたリアクティブイオンエッチング法によりシリコン半導体拡散層(ソース・ドレイン)上にコンタクトホール22が作成される。
【0030】
さらにプリンタヘッド11は、希フッ酸により洗浄された後、スパッタリング法により、膜厚30〔nm〕によるチタン、膜厚70〔nm〕による窒化チタンバリアメタル、膜厚30〔nm〕によるチタン、シリコンを1〔at%〕添加したアルミニューム、または銅を0.5〔at%〕添加したアルミニュームが膜厚500〔nm〕により順次堆積される。続いてプリンタヘッド11は、反射防止膜である窒化チタンが膜厚25〔nm〕により堆積され、これらにより配線パターン材料が成膜される。さらに続いてプリンタヘッド11は、フォトリソグラフィー工程、ドライエッチング工程により、成膜された配線パターン材料が選択的に除去され、1層目の配線パターン23が作成される。プリンタヘッド11は、このようにして作成された1層目の配線パターン23により、駆動回路を構成するMOS型トランジスタ20を接続してロジック集積回路が形成される。
【0031】
続いてプリンタヘッド11は、TEOS(テトラエトキシシラン:Si(OC H ) )を原料ガスとしたCVD法により層間絶縁膜であるシリコン酸化膜が堆積される。続いてプリンタヘッド11は、SOG(Spin On Glass )を含む塗布型シリコン酸化膜の塗布とエッチバックとにより、シリコン酸化膜が平坦化され、これらの工程が2回繰り返されて1層目の配線パターン23と続く2層目の配線パターンとの層間絶縁膜24が膜厚440〔nm〕のシリコン酸化膜により形成される。
【0032】
続いて図2(B)に示すように、プリンタヘッド11は、スパッタリング法によりタンタル膜が堆積され、これによりシリコン基板17上に抵抗体膜が形成される。さらに続いてフォトリゾグラフィー工程、BCl /Cl ガスを用いたドライエッチング工程により、余剰なタンタル膜が除去され、発熱素子12が作成される。なおこの実施の形態においては、膜厚83〔nm〕によるタンタル膜が堆積され、また折り返し形状により発熱素子12が形成され、これにより発熱素子12の抵抗値が100〔Ω〕となるようになされている。なお発熱素子12においては、正方形形状により形成することも可能であり、この場合は、膜厚50〔nm〕によるタンタル膜を堆積して同一の大きさにより形成することにより抵抗値は40〔Ω〕となる。
【0033】
続いて図3(C)に示すように、プリンタヘッド11は、CVD法により膜厚300〔nm〕によるシリコン窒化膜が堆積され、発熱素子12の保護層13が形成される。続いて図3(D)に示すように、フォトリゾグラフィー工程、CHF /CF /Arガスを用いたドライエッチング工程により、所定箇所のシリコン窒化膜が除去され、これにより発熱素子12を配線パターンに接続する部位が露出される。さらにCHF /CF /Arガスを用いたドライエッチング工程により、層間絶縁膜24に開口を形成してビアホール25が作成される。
【0034】
さらに図4(E)に示すように、プリンタヘッド11は、スパッタリング法により、膜厚200〔nm〕によるチタン、シリコンを1〔at%〕添加したアルミニューム、または銅を0.5〔at%〕添加したアルミニュームが膜厚600〔nm〕により順次堆積される。続いてプリンタヘッド11は、膜厚25〔nm〕による窒化酸化チタンが堆積され、これにより反射防止膜が形成される。これらによりプリンタヘッド11は、配線パターン材料26が成膜される。
【0035】
続いて図4(F)に示すように、フォトリソグラフィー工程、BCl /Cl ガスを用いたドライエッチング工程により、成膜した配線パターン材料26が選択的に除去され、2層目の配線パターン27が作成される。プリンタヘッド11は、この2層目の配線パターン27により、電源用の配線パターン、アース用の配線パターンが作成され、またドライバートランジスタ19を発熱素子12に接続する配線パターンが作成される。なお発熱素子12の上層に取り残されたシリコン窒化膜13にあっては、この配線パターン作成の際のエッチング工程において、発熱素子12の保護層として機能する。
【0036】
続いて図5(G)に示すように、プリンタヘッド11は、CVD法によりインク保護層、絶縁層として機能するシリコン窒化膜14が膜厚400〔nm〕により堆積される。さらに熱処理炉において、4%の水素を添加した窒素ガスの雰囲気中で、又は100%の窒素ガス雰囲気中で、400度、60分間の熱処理が実施される。これによりプリンタヘッド11は、トランジスタ19、20の動作が安定化され、さらに1層目の配線パターン23と2層目の配線パターン27との接続が安定化されてコンタクト抵抗が低減される。
【0037】
続いてプリンタヘッド11は、直流マグネトロンスパッタリング装置のスパッタ成膜チェンバーに搭載された後、アルゴンガス雰囲気中、又はアルゴン及び窒素による混合ガス雰囲気中で所定のターゲットにより直流スパッタリング処理され、これにより応力緩和層16の材料膜が膜厚66.6〔nm〕により堆積される。
【0038】
この実施の形態では、このスパッタリング処理において、ターゲットにタンタルが適用され、所定の条件によりスパッタリング処理され、これにより体心立方晶(bcc: body−centered−cubic)によるα−タンタル膜が応力緩和層16の材料膜として形成されるようになされている。
【0039】
具体的にこの実施の形態においては、膜厚5〜20〔nm〕によるチタンを堆積した後、β−タンタルを成膜する条件である成膜温度200〔℃〕、スパッタリングパワー1〜4〔kW〕、流量25〔sccm〕によるアルゴンガス雰囲気中でスパッタリング処理し、これによりチタン膜の上層にα−タンタルによる応力緩和層16の材料膜を作成した。このようにして順次成膜した場合、チタン膜においては、六方晶により形成され、主に(0001)方向に配向する。この(0001)配向におけるチタン膜の格子定数は、2.890〔Å〕であり、(110)配向におけるα−タンタル膜の格子定数2.876〔Å〕と非常に近い値である。これによりこの上層にβ−タンタルを成膜する条件でタンタル膜を成膜しても、下層のチタン膜により(110)方向に配向するようにタンタルが導かれて成膜し、α−タンタル膜が形成されるようになされている。なおこのようにしてチタン膜を10〔nm〕、タンタル膜を100〔nm〕により作成したプリンタヘッドをX線回折法により解析したところ、図7に示すように、α−タンタルの結晶粒(α−Ta(110)、α−Ta(220))の回折ピークを観察することができ、これによりα−タンタル膜の成膜を確認することができた。ここでSi(004)、Si(λ/2)は、シリコン基板17の材料であるシリコンの回折ピークである。
【0040】
このようにして発熱素子12の上層に保護層13、14、応力緩和層16の材料膜が順次作成されると、プリンタヘッド11は、続いて同一のスパッタリング装置において、又は異なるスパッタリング装置のスパッタ成膜チェンバーに搭載されて、タンタルをターゲットに使用して、β−タンタルを成膜する条件である成膜温度200〔℃〕、スパッタリングパワー1〜4〔kW〕、流量25〔sccm〕によるアルゴンガス雰囲気中でスパッタリング処理され、これによりβ−タンタルによる耐キャビテーション層15の材料膜が膜厚133.4〔nm〕により堆積される。
【0041】
この実施の形態では、このスパッタリング処理において、β−タンタルによる耐キャビテーション層15の材料膜が少なくとも膜厚100〔nm〕堆積されるようになされ、これによりインク中の含有物との間で起こる化学反応を防止して酸化による熱伝導率の低下を防止するようになされている。
【0042】
続いてプリンタヘッド11は、フォトレジスト処理、BCl /Cl ガスを用いたドライエッチング処理により、これらの材料膜が所定形状によりエッチング処理され、これにより図6(H)に示すように、応力緩和層16及び耐キャビテーション層15が形成される。
【0043】
これによりこの実施の形態では、キャビテーションによる機械的な衝撃を緩和する保護層として、α−タンタルによる応力緩和層16とβ−タンタルによる耐キャビテーション層15とが1:2の膜厚の比率で全体として膜厚200〔nm〕により形成される。ここでこのようにして形成された応力緩和層16及び耐キャビテーション層15の膜応力を測定したところ、5.29×10 〔dyns/cm 〕の圧縮応力であった。これに対して通常のβ−タンタルにより形成された膜厚200〔nm〕による耐キャビテーション層の膜応力を測定したところ、1.34×1010〔dyns/cm 〕の圧縮応力であり、またα−タンタルを膜厚200〔nm〕により成膜して膜応力を測定したところ、4.25×10 〔dyns/cm 〕の引っ張り応力であった。ここで引っ張り応力は、応力の作用する方向が圧縮応力と正対する方向に作用する応力である。
【0044】
すなわちこの実施の形態では、耐キャビテーション層15と保護層13、14との間にα−タンタルによる応力緩和層16が形成され、耐キャビテーション層15における膜応力が応力緩和層16における膜応力により打ち消され、これにより保護層13、14に加わる圧縮応力が緩和される。これによりプリンタヘッド11では、応力緩和層16を介して耐キャビテーション層15から保護層13、14に加わる圧縮応力を通常の耐キャビテーション層15のみを作成する場合に比して2桁低減するようになされている。
【0045】
このようにして応力緩和層16及び耐キャビテーション層15が形成されると、プリンタヘッド11は、図1に示すように、続いてドライフィルム31、オリフィスプレート32が順次積層される。ここで例えばドライフィルム31は、有機系樹脂により構成され、圧着により配置された後、インク液室、インク流路に対応する部位が取り除かれ、その後硬化される。これに対してオリフィスプレート32は、発熱素子12の上に微小なインク吐出口であるノズル34を形成するように所定形状に加工された板状部材であり、接着によりドライフィルム31上に保持される。これによりプリンタヘッド11は、ノズル34、インク液室35、このインク液室35にインクを導くインク流路等が形成されて作成される。
【0046】
プリンタヘッド11は、このようなインク液室35が紙面の奥行き方向に連続するように形成され、これによりラインヘッドを構成するようになされている。
【0047】
(1−2)実施の形態の動作
以上の構成において、プリンタヘッド11は、半導体基板であるP型シリコン基板17に素子分離領域18が作成されて半導体素子であるトランジスタ19、20が作成され、絶縁層21により絶縁されて1層目の配線パターン23が作成される。また続いて絶縁層24、発熱素子12が作成された後、保護層13、2層目の配線パターン27が作成される。さらに保護層14が作成された後、熱処理により配線パターン間、配線パターンと発熱素子等との間の接続が安定化され、応力緩和層16、耐キャビティーション層15、インク液室35、ノズル34が順次形成されて作成される(図1〜図6)。
【0048】
このプリンタは、このようにして作成されたプリンタヘッド11のインク液室35にインクが導かれ、トランジスタ19、20による発熱素子12の駆動により、インク液室35に保持したインクが加熱されて気泡が発生し、この気泡によりインク液室35内の圧力が急激に増大する。プリンタでは、この圧力の増大によりインク液室35のインクがノズル34からインク液滴として飛び出し、このインク液滴が対象物である用紙等に付着する。
【0049】
プリンタでは、このような発熱素子の駆動が間欠的に繰り返され、これにより所望の画像等が対象物に印刷される。またプリンタヘッド11においては、この発熱素子12の間欠的な駆動により、インク液室35内において、気泡の発生、気泡の消滅が繰り返され、これにより機械的な衝撃であるキャビテーションが発生する。プリンタヘッド11では、このキャビテーションによる機械的な衝撃が耐キャビテーション層15及び応力緩和層16により緩和され、これにより耐キャビテーション層15及び応力緩和層16により発熱素子12が保護される。また保護層13、14により発熱素子12へのインクの直接の接触が防止され、これによっても発熱素子12が保護される。
【0050】
しかして発熱素子12においては、このように間欠的な駆動により発熱して、この発熱による熱が保護層13、14、応力緩和層16、耐キャビテーション層15を介してインク液室35のインクに伝搬し、インクの温度上昇によりインク液室35内に気泡が発生する。この実施の形態に係るプリンタヘッド11においては、このような発熱素子12の熱の熱伝導経路である保護層13、14と耐キャビテーション層15との間にα−タンタルによる応力緩和層16が形成されており、α−タンタルにおいては、圧縮応力と正対する方向である引っ張り応力を有することにより、この応力緩和層16がβ−タンタルによる耐キャビテーション層15の膜応力を緩和して下層の保護層13、14に加わる圧縮応力を低減することができる。
【0051】
ここでこのプリンタヘッド11を配線パターン23、27を浸食する溶解液(酢酸−燐酸−硝酸混合液)に浸漬して観察したところ、保護層13、14にクラックが発生している場合においては、この溶解液が保護層13、14に浸入し、配線パターン23、27が溶解されて消失するものの、この実施の形態に係るプリンタヘッド11においては、この溶解液に長時間浸漬しても配線パターン23、27の消失が確認されず、配線パターン23、27までこの溶解液が浸入していないことがわかった。
【0052】
これによりプリンタヘッド11は、保護層13、14とβ−タンタルによる耐キャビテーション層15との間にα−タンタルによる応力緩和層16を形成することにより、保護層13、14の損傷を防止し、信頼性の劣化を有効に回避することができるようになされている。
【0053】
なおプリンタヘッド11は、直接インクと接する耐キャビテーション層がβ−タンタルにより形成されることにより、インクの含有物との間で起こる化学反応を防止して酸化による熱伝導率の低下を防止することができる。
【0054】
(1−3)実施の形態の効果
以上の構成によれば、第1の保護層である保護層13、14と第2の保護層である耐キャビテーション層15との間に、耐キャビテーション層15の膜応力を緩和する応力緩和層16を形成することにより、耐キャビテーション層15の膜応力を打ち消して緩和することができる。その結果、保護層に加わる圧縮応力を低減して保護層の損傷を防止し、信頼性の劣化を有効に回避することができる。
【0055】
また圧縮応力を有するβ−タンタルにより耐キャビテーション層を形成し、これとは逆に、引っ張り応力を有するα−タンタルにより応力緩和層を形成することにより、耐キャビテーション層における膜応力を応力緩和層における膜応力により打ち消して保護層に加わる圧縮応力を緩和することができ、これにより保護層の損傷を防止することができる。
【0056】
(2)第2の実施の形態
この実施の形態においては、α−タンタルによる応力緩和層16の作成に代えて、タンタルの結晶粒界にアルミニュームを有するタンタルとアルミニュ−ムとによる合金により応力緩和層16を作成する。なおこの実施の形態においては、応力緩和層16の材料が異なる点を除いて、第1の実施の形態に係るプリンタヘッド11と同様に構成される。
【0057】
具体的にタンタルとアルミニュームとを重量比6:4の比率で調整焼結して作製したタンタルアルミ合金ターゲットを適用して、スパッタリングパワー2〔kW〕、流量25〔sccm〕によるアルゴンガス雰囲気中で直流スパッタリング処理し、これによりタンタルとアルミニュ−ムとによる合金により応力緩和層16の材料膜を作成した。ここでタンタルとアルミニュ−ムとによる合金膜は、膜応力がβ−タンタル膜に比して1桁低い3.5×10 〔dyns/cm 〕の圧縮応力である。なおこの応力緩和層16を測定したところ、タンタルの結晶粒界にアルミニュームを15〔at%〕有し、抵抗率が180〔μm−cm〕であった。
【0058】
因みにβ−タンタルによる耐キャビテーション層15に代えて、このタンタルの結晶粒界にアルミニュームを有するタンタルとアルミニュームとによる合金により耐キャビテーション層15を膜厚200〔nm〕により作成してインクの吐出を繰り返したところ、インクを安定して吐出することができ、これにより発熱素子12へのキャビテーションによる機械的な衝撃を緩和できることがわかった。さらに分解して耐キャビテーション層15を観察したところ、インク中の含有物との間で起こる化学反応は確認されず、これによりβ−タンタルと同様に酸化され難いことがわかった。
【0059】
この実施の形態のように、タンタルの結晶粒界にアルミニュームを有するタンタルとアルミニュ−ムとによる合金により応力緩和層16を作成するようにしても、耐キャビテーション層15の膜応力を応力緩和層16の膜応力により吸収して保護層13、14に加わる圧縮応力を緩和することができる。これにより通常の耐キャビテーション層15のみを作成する場合に比して保護層13、14に加わる圧縮応力を1桁低減することができ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0060】
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、応力緩和層と耐キャビテーション層との膜厚を1:2の比率により作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、インクと接する耐キャビテーション層において、少なくとも膜厚を100〔nm〕確保することができれば、必要に応じて種々の比率を広く適用することができる。
【0061】
また上述の第1の実施の形態においては、チタン膜を堆積させた後、α−タンタルによる応力緩和層の材料膜を作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、スパッタリングの条件により、保護層の上層に直接α−タンタルによる応力緩和層の材料膜を作成することも可能である。因みにこのようなスパッタリングの条件は、成膜温度200〔℃〕、スパッタリングパワー2〔kW〕、流量3〔sccm〕による窒素ガス及び流量25〔sccm〕によるアルゴンガス雰囲気中でスパッタリング処理する場合、成膜温度400〜440〔℃〕、スパッタリングパワー1〔kW〕、流量25〔sccm〕によるアルゴンガス雰囲気中でスパッタリング処理する場合等である。
【0062】
また上述の第1の実施の形態においては、α−タンタルにより応力緩和層を作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、耐キャビテーション層の膜応力を打ち消す膜応力を有する材料であれば、種々の材料を応力緩和層の材料に広く適用することができる。
【0063】
また上述の第2の実施の形態においては、タンタルとアルミニュームとによる合金により応力緩和層を作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、タンタルに代えて、タングステン、窒化チタンにより応力緩和層を作成する場合等広く適用することができる。なおタンタルとこれらの材料による合金により応力緩和層の材料膜を作成する場合においては、ターゲットを個々に使用したコスパッタリング法により作成することも可能である。
【0064】
また上述の実施の形態においては、インク液滴を飛び出させるプリンタヘッドに本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、インクの定着液、インクの希釈液、印刷物の表面保護膜形成用の液体等、各種の液体を液滴として飛び出させるプリンタヘッドに広く適用することができる。
【0065】
また上述の実施の形態においては、本発明をプリンタヘッド及びプリンタに適用してインク液滴を飛び出される場合について述べたが、本発明はこれに限らず、インク液滴に代えて各種染料の液滴、保護層形成用の液滴等であるプリンタヘッド、さらには液滴が試薬等であるマイクロディスペンサー、各種測定装置、各種試験装置、液滴がエッチングより部材を保護する薬剤である各種のパターン描画装置等に広く適用することができる。
【0066】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、保護層と耐キャビテーション層との間に、耐キャビテーション層の膜応力を緩和する応力緩和層を形成することにより、保護層の損傷を防止して、信頼性の劣化を有効に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプリンタに適用されるプリンタヘッドを示す断面図である。
【図2】図1のプリンタヘッドの作成工程の説明に供する断面図である。
【図3】図2の続きを示す断面図である。
【図4】図3の続きを示す断面図である。
【図5】図4の続きを示す断面図である。
【図6】図5の続きを示す断面図である。
【図7】プリンタヘッドをX線回折法により解析した結果を示す特性曲線図である。
【図8】従来のプリンタヘッドを示す断面図である。
【符号の説明】
1、11……プリンタヘッド、2、17……シリコン基板、3、12……発熱素子、4、6、13、14……保護層、7、15……耐キャビティーション層、16……応力緩和層、19、20……トランジスタ、23、27……配線パターン

Claims (4)

  1. 発熱素子の駆動により、液室に保持した液体を加熱して所定のノズルより前記液体の液滴を飛び出させる液体吐出ヘッドにおいて、
    前記発熱素子の前記液室側であって、前記液体より前記発熱素子を絶縁する第1の保護層と、
    前記第1の保護層の前記液室側であって、前記液体に接して前記発熱素子への機械的な衝撃を緩和する第2の保護層とを備え、
    前記第1の保護層と前記第2の保護層との間に、前記第2の保護層の膜応力を緩和する応力緩和層が形成された
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記発熱素子は、
    前記発熱素子を駆動する半導体と一体に所定の基板上に形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記応力緩和層は、
    タンタルの結晶粒界にアルミニュームを有するタンタルとアルミニュームとによる合金、又はα−タンタルにより形成され、
    前記第2の保護層は、
    β−タンタルにより形成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 液体吐出ヘッドより飛び出す液滴を対象物に付着させる液体吐出装置において、
    前記液体吐出ヘッドは、
    発熱素子の駆動により、液室に保持した液体を加熱して所定のノズルより前記液滴を飛び出させ、
    前記発熱素子の前記液室側であって、前記液体より前記発熱素子を絶縁する第1の保護層と、
    前記第1の保護層の前記液室側であって、前記液体に接して前記発熱素子への機械的な衝撃を緩和する第2の保護層とを備え、
    前記第1の保護層と前記第2の保護層との間に、前記第2の保護層の膜応力を緩和する応力緩和層が形成された
    ことを特徴とする液体吐出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007004296A1 (ja) * 2005-07-06 2007-01-11 Fujitsu Limited 誘電体多層膜を含んだ光学素子およびその製造方法

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