JP2004073975A - 粘着テープの製造方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】支持体に水分散型の粘着剤を精度よく塗工する粘着テープの製造方法およびその装置を提供する。
【解決手段】水分散型の粘着剤3が溜めらたれた給液槽7をケース11で略気密状態となるように覆う。その内部の湿度が湿度計13により検出され、その実測値と予め設定された湿度の基準値とが制御部15で比較されて変化量が求められる。この求まる変化量に応じて加湿器14からケース11内に蒸気を送り込む。したがって、略気密状態にある内部は湿度が一定に保たれ、給液槽7内の粘着剤3の液面から水分が蒸発するのを防止することができ、乾燥皮膜の発生による粘着層への固形物の混入を解消することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】水分散型の粘着剤3が溜めらたれた給液槽7をケース11で略気密状態となるように覆う。その内部の湿度が湿度計13により検出され、その実測値と予め設定された湿度の基準値とが制御部15で比較されて変化量が求められる。この求まる変化量に応じて加湿器14からケース11内に蒸気を送り込む。したがって、略気密状態にある内部は湿度が一定に保たれ、給液槽7内の粘着剤3の液面から水分が蒸発するのを防止することができ、乾燥皮膜の発生による粘着層への固形物の混入を解消することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着テープの製造方法およびその装置に関するものであって、特に、シール状、フィルム状の支持体の表面に粘着剤を精度よく塗工する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用している溶剤型粘着剤は、有機溶剤中で合成あるいは溶解されているため、塗工時の溶剤の揮発が環境的に問題となっており、近年、水媒体中に粘着剤粒子を分散または乳化させた水分散型の粘着剤への利用転換が図られている。
【0003】
水分散型の粘着剤を利用した粘着テープの製造方法としては、次のような形態がとられている。例えば、フィルム状などの支持体の上に水分散型の粘着剤を適宜の厚さに塗工し、塗工後の支持体に乾燥処理を施してから粘着テープを得る直接塗工式の粘着テープの製造方法が知られている。
【0004】
具体的には、図4に示すように、支持体供給ロール2から粘着剤塗工部4であるロールコータに向けて支持体1が供給される。粘着剤塗工部4では、給液槽7にある水分散型の粘着剤3がコーティングロール8により搬送され、支持体1の表面に粘着剤3を塗工する。粘着剤3が塗工された支持体1は、乾燥部5を通過させられ余分な溶剤が乾燥除去される。乾燥処理後の支持体1をロールに巻き取ることによってロール状の粘着テープが製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の粘着テープの製造装置は次のような問題がある。
すなわち、従来のコンマコータなど給液槽が大気開放された粘着剤塗工部を備えた装置の場合、長時間にわたって粘着剤の塗工を行なうと粘着剤から水分が大気中に蒸発して粘着剤粒子が融着し、液面に乾燥皮膜が発生する。この乾燥皮膜が粘着剤に沈降するなどして粘着剤中に混入し、そのまま支持体に塗工される。
【0006】
したがって、製造される粘着テープの粘着層には乾燥皮膜が固形物として混入し、被着体に対する粘着テープの接触面積が小さくなるといった特性不良や外観不良を発生させるといった問題がある。
【0007】
なお、この乾燥皮膜の発生を防止するために、図5に示すように、給液槽7内の中央付近からポンプPで粘着剤を汲み上げ、この汲み上げた粘着剤を再度給液槽7の側壁近くから戻して対流循環させる手段をとっている。この場合、粘着剤を循環させる過程で空気が巻き込まれて多数の気泡が粘着剤中に混入する。
【0008】
この気泡の混入した粘着剤を支持体に塗工し、乾燥処理を施すと気泡が発泡して粘着面に凹凸が発生する。したがって、被着体に対する粘着テープの接触面積が小さくなるといった特性不良や外観不良が発生するといった問題もある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、支持体に粘着剤を精度よく塗工する粘着テープの製造方法およびその装置を提供することを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、液溜部に溜められた水分散型の粘着剤を支持体に塗工し、この粘着剤が塗工された支持体を乾燥処理して粘着層を得る粘着テープの製造方法において、
前記液溜部を略気密状態にするとともに、その内部の雰囲気中の湿度を制御しながら水分散型の粘着剤を支持体に塗工することを特徴とするものである。
【0011】
(作用・効果)請求項1に記載の発明によれば、液溜部を略気密状態にし、その内部の雰囲気中の湿度が制御される。したがって、水分散型の粘着剤からの水分の蒸発をなくし、粘着剤粒子の融着による乾燥皮膜の発生が防止される、結果、粘着剤を支持体に塗工したときに乾燥皮膜である固形物の混入によって発生していた粘着剤の特性不良および外観不良を解消することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、支持体供給手段と、供給される支持体に水分散型の粘着剤を塗工する粘着剤塗工手段と、前記水分散型の粘着剤が塗工された支持体を乾燥処理する乾燥手段とを備えた粘着テープの製造装置において、
前記粘着剤塗工手段は、水分散型の粘着剤を供給するための液溜部と、
前記液溜部から供給される水分散型の粘着剤を支持体に塗工するロールと、
前記液溜部を覆って略気密状態にする気密手段と、
前記気密手段により略気密状態にある雰囲気中の湿度を検出する湿度検出手段と、
前記気密手段により略気密状態にある内部を加湿する加湿手段と、
前記湿度検出手段により検出された結果に基づいて略気密状態にある雰囲気中の湿度を調節するように前記加湿手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
(作用・効果)請求項2に記載の発明によれば、液溜部が気密手段により略気密にされた状態でその雰囲気中の湿度が湿度検出手段により検出される。この検出結果に基づいて制御手段が加湿手段を操作して略気密状態にある液溜部の雰囲気中の湿度を制御する。したがって、請求項1の方法を好適に実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
本実施例に係る粘着テープの製造装置の概略構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明に係る粘着テープの製造装置の一例を示した概略側面図、図2は粘着剤塗工部の要部構成を示した斜視図である。
【0015】
本実施例に係る粘着テープの製造装置は、図1に示すように、シート状,テープ状あるいはフィルム状などの支持体1を繰り出し供給する支持体供給手段である支持体供給ロール2と、この支持体供給ロール2から繰り出された支持体1の表面に水分散型の粘着剤3を所定の厚さに塗工する粘着剤塗工部4と、支持体1に塗工された水分散型の粘着剤3の不要な溶剤を乾燥除去する乾燥部5と、乾燥処理された支持体1を巻取り回収する回収部6とから構成されている。以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0016】
支持体1は、テープとして必要な強度を有すれば特に限定されない。例えば、紙類(和紙、クラフト紙など)、布類(綿、スフ、化学繊維、不織布など)、プラスチック類(セロハン、ポリプロピレン、エチレン、プロピレン共重合体・ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アセテート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリルなど)の多孔質体や、金箔、あるいはこれらのプラスチックラミネート体などを用いることができる。また、ゴム状の弾性を有するポリマーから成るフィルムや発泡体を用いることもできる。
【0017】
また、支持体1の厚みは用いる材料や用途、目的に応じて適宜に決定される。例えば、本実施例では、厚みを200μm以下に設定している。
【0018】
さらに、支持体1には、下塗り処理、目止め処理、コロナ処理、背面処理など種々の処理を施したものを使用することができる。
【0019】
粘着剤塗工部4は、支持体1の幅方向に所定幅で、所定厚さとなるように支持体1の表面に水分散型の粘着剤3を塗工するためのものである。この粘着剤塗工部4は、水分散型の粘着剤3を給液するための給液槽7と、支持体1の表面に所定の幅で粘着剤3を塗工するように、表面に所定幅の粘着剤3を付着させて搬送するコーティングロール8と、このコーティングロール8に付着した粘着剤3の厚みを制御するコンマロール9と、支持体1をコーティングロール8とで把持して搬送するバックアップロール10とを備えている。なお、粘着剤塗工部4は、本発明の粘着剤塗工手段に、給液槽7は液溜部にそれぞれ相当する。
【0020】
給液槽7は、溜められている粘着剤3が外気に直接に触れることなく略気密状態を保つためにケース11により覆われている。具体的にケース11は、図1および図2に示すように、コーティングロール8とコンマロール9側が開口した箱型である。その各側壁は、ケース開口面が両ロール8,9の曲面に沿って近接するように形成されている。このケース11が近接する距離は、各側壁が両ロール8,9の回転駆動を妨げない程度に設定されている。なお、ケース11は、本発明の気密手段に相当する。
【0021】
粘着剤塗工部4の構成としては、上述したコンマコータに限定されるものではなく、ロールコータ、リバースコータ、キスコータ、グラビアコータなどの粘着剤塗工部4が開放される形態の塗工方式などを用いることもできる。
【0022】
また、ケース11には、図1に示すように、粘着剤供給部12と、湿度計13と、加湿器14とレベルゲージLが設けられており、これらの動作などが制御部15によりコントロールされている。なお、湿度計13は本発明の湿度検出手段に、加湿器14は加湿手段に、制御部15は制御手段にそれぞれ相当する。
【0023】
粘着剤供給部12は、給液槽7に粘着剤3を供給するためのものであり、その供給量および供給タイミングは制御部15により調節される。例えば、図1に示すように、給液槽7にレベルゲージLを設けて給液槽7内の粘着剤3の液面高さを逐次検出し、検出結果に基づいて液面高を一定に保つように粘着剤3を継続的に供給してもよい。また、液面が所定の高さまで降下したときに粘着剤3を供給するようにしてもよい。
【0024】
湿度計13は、ケース11内部の湿度を検出し、その結果を制御部15へと送るようになっている。なお、湿度の検出のタイミングは特に限定されず、任意に設定可能である。
【0025】
加湿器14は、ケース11の内部に蒸気を送り込むためのものである。蒸気の送り込みは、制御部15により調節される。具体的には、粘着剤3ごとに応じてケース11内部の湿度(基準値)が予め制御部15に設定され、この基準値と湿度計13から適時に検出される湿度(実測値)とを比較し、求まる変化量に応じてケース11内の湿度が基準値となるように加湿器14からケース11内に蒸気が供給される。ケース11内は、相対湿度に基づいて制御するようにしてもよい。
【0026】
本実施例では給液槽7の湿度を70%以上になるように設定しているが、好ましくは80%以上である。70%以下になると、水分散型の粘着剤から水分の蒸発が始まり、粘着剤粒子の融着が起こる。つまり、乾燥皮膜である固形物が発生し、この固形物が支持体1に塗工され、粘着テープの外観および特性不良を招くことになる。
【0027】
なお、本実施例に用いられる水分散型の粘着剤3としては、例えば、アクリル系、天然ゴム系、合成ゴム系、或いはこれらの混合物系粘着剤を適宜に乳化剤や分散剤を用いて水中分散させたものを用いることができる。
【0028】
アクリル系の水分散型の粘着剤としては、主モノマーである(メタ)アクリル酸エステルにエマルジョン粒子の安定化、粘着剤層の支持体1への密着性の向上、また被着体への初期接着性の向上などを目的として、官能基含有ビニル系モノマーを併用し、これに適宜に乳化剤および重合開始剤などを用いてエマルジョン重合させたものを用いることができる。
【0029】
(メタ)アクリル酸エステルとしては、広範囲の種類の単量体、または単量体混合物を用いることができる。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
【0030】
これらの(メタ)アクリル酸エステルは、全単量体混合物の60〜99重量%で用いることが好ましい。60重量%より少ないと粘着特性が損なわれる恐れがある。
【0031】
また、官能基含有ビニル系モノマーは、全単量体混合物の40重量%以下の範囲で、各モノマーの種類に応じて適宜にその使用量を設定する。良好な感圧接着性を得るためには、得られるポリマーのガラス転移点が、通常−20℃以下になるように、その使用量を決めるのが好ましい。
【0032】
(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な官能基含有ビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、などの官能性モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの多官能性モノマー、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0033】
また、本実施例に用いられる天然ゴム系および合成ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴムラテックス系、スチレン−ブタジエンラテックス系などが挙げられる。
【0034】
本実施例に用いられる乳化剤としては、一般に使用されるアニオン系やノンアニオン系乳化剤を用いることができる。アニオン系乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが用いられる。また。例えば、プロペニル基などを導入したラジカル重合性の乳化剤を用いてもよい。
【0035】
ノンアニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
【0036】
上記アニオンあるいはノンアニオン系乳化剤は、単量体の種類によって1種類または2種類以上を用いることができる。
【0037】
なお、本実施例において、上記乳化剤は、単量体混合物100重量部に対し、0.1〜5.0重量部の範囲で用いる。好ましくは、0.4〜3.0重量部の範囲で用いる。このように、乳化剤の使用量の範囲を設定することにより、耐水性や接着性に優れた水分散型の粘着剤を得ることができる。
【0038】
本実施例に用いる重合開始剤には、一般に使用されるアゾ系、過硫酸塩、過酸化物系、および過硫酸塩、過酸化物と還元剤を組み合わせたレドックス開始剤などがある。例えば、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせや過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムなどの組み合わせなどを挙げることができる。また、これら重合開始剤は1種類または2種類以上を用いることができる。
【0039】
本実施例において、重合開始剤は、単量体混合物100重量部に対して、0.02〜0.5重量部の範囲で用いる。好ましくは、0.08〜0.3重量部の範囲で用いる。重合開始剤が0.02重量部より少ないと重合開始剤としての効果を得づらく、0.5重量部より多いと分子量が低下する傾向があり、粘着剤としての特性不良が発生する。
【0040】
本実施例において、アクリルポリマーの分子量を調節するために連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、1−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパーノールなどが挙げられる。また、連鎖移動剤は、その目的・用途に応じて1種類または2種類以上が用いられる。
【0041】
本実施例に用いられる水分散型の粘着剤3には、必要に応じて各種添加剤が配合される。添加剤としては、例えば、架橋材、剥離調整剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化材、充填剤、顔料、染料、老化防止剤などが配合される。
【0042】
また、水分散型の粘着剤のポリマーの粒子径は、機械的安定性、塗布性が良好なものであればよく、0.1〜3.0μmであり、好ましくは0.2〜1.0μmに調整される。粒子径が0.1μmよりも小さい場合は水分散型の粘着剤の粘度が上昇しすぎる。逆に、粒子径が3.0μmより大きい場合は粒子間の融着性の低下により凝集力も低下する。
【0043】
水分散型の粘着剤3の固形分濃度は、特に限定されないが、塗工後の乾燥時間を短縮するために、40〜60重量%であることが好ましい。
【0044】
粘着剤乾燥後に得られる組成物の厚みは特に限定はなく、1mmを超える厚さにすることもできるが、一般に500μmである。好ましくは3〜300μm程度あり、さらに好ましくは5〜200μmである。
【0045】
図1に戻り、乾燥部5は、支持体1に塗工された粘着剤3から不要な溶剤を乾燥除去するためのものである。乾燥部5としては、例えば、乾燥炉などが挙げられる。乾燥部5は、本発明の乾燥手段に相当する。
【0046】
回収部6は、乾燥処理が施され、ガイドローラ16群を介して搬送されてくる粘着テープとなった支持体1をロールに巻取り回収するためのものである。この回収部6は、巻きズレを防ぐために巻取り補正装置を配設するのが望ましい。なお、回収部6は、本発明の回収手段に相当する。
【0047】
次に上記のように構成された実施例装置により、粘着テープを製造する製造工程について、以下に説明する。
【0048】
先ず、使用する粘着剤に応じた湿度の基準値などを初期設定する。その後、支持体1がコーティングロール8とバックアップロール10との連動駆動により把持されながら支持体供給ロール2から繰り出される。
【0049】
粘着剤塗工部4に移動してきた支持体1は、その表面にコーティングロール8の表面に付着して搬送されてきた粘着剤3が塗工される。
【0050】
表面に粘着剤3が塗工された支持体1は乾燥部5の中を通過し、その過程で粘着剤3に含まれる不要な溶剤が乾燥除去される。
【0051】
乾燥処理が施された支持体1は、ガイドロール16群を介して回収部6に搬送され、ロール17に巻き取り回収される。
【0052】
上記動作が実行されている間、粘着剤塗工部4のケース11内の湿度が湿度計13により逐次に検出されて制御部15に送られる。制御部15は、検出結果に基づいて求まるケース11内の湿度と、予め設定入力された基準値とを比較し、求まる変化量に応じて、ケース11内の湿度が一定となるように加湿器14からの蒸気の供給を調節する。
【0053】
また、レベルゲージLからの検出結果が制御部15に送られる。制御部15は、検出結果に基づいて給液槽7の液面高さが一定となるように粘着剤供給部12から給液槽7に供給する粘着剤3の供給量を制御している。
【0054】
以下に、図1および図2に示した実施例装置を用いて得られた粘着テープの具体例と、図4および図5に示す従来装置を用いて得られた粘着テープの比較例とを示す。
【0055】
<具体例>
本具体例では、図1に示す粘着テープの製造装置を用いて粘着テープを製造する実験を行なった。なお、粘着テープを製造する各種設定条件は以下の通りである。
【0056】
水分散型のアクリル系粘着剤3を給液槽7に溜め、ケース11内の湿度が85±5%になるように制御した。この状態で厚さ50μmのポリエステルの支持体1を塗工速度15m/分で搬送させながら、コンマコータで厚みが100μmとなるように粘着剤3を支持体1の表面に塗工し、1000mの粘着テープを製造した。なお、本具体例では、粘着テープを製造する過程で、給液槽7の粘着剤3の液面状態が目視できるように透明のケース11を使用した。
【0057】
なお、水分散型の粘着剤(溶液)は次のようにして得たものである。温度計、アンカー型攪拌翼(翼幅が100mmのもの)、窒素導入管、および還流冷却管を備えた反応器(攪拌機)に、イオン交換水40重量部を入れ、攪拌しながら1時間窒素置換させた。置換後、開始剤として過硫酸カリウムを0.1重量部加え、反応器内を70℃まで温度を上げ、その後に、アクリル酸ブチルを97重量部、アクリル酸を3重量部、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製品「ニューコール293」)を0.5重量部、水を35重量部で乳化したものを3時間かけて滴下し、乳化重合処理し、反応後に10%のアンモニア水で中和して固形分量54重量%、平均粒子径400nmの水分散型のアクリル系粘着剤を得た。
【0058】
<比較例>
本比較例では、図4に示すように、図1の粘着剤塗工部4のケース11を取り除き、給液槽7を大気開放した状態である。なお、大気中の平均湿度が50%である状態で水分散型のアクリル系粘着剤3を支持体1に塗工した。それ以外につていは、上述の具体例と同一条件で実験を行なった。
【0059】
実験の結果、本具体例では、粘着テープを製造する過程で、給液槽7の液面には、乾燥皮膜が一切発生しなかった。したがって、製造された粘着テープの粘着層を目視により確認したところ、乾燥皮膜の固形物の混入は一切みられず、特性および外観不良は起こらなかった。
【0060】
比較例においては、製造過程で約1時間経過した時点から給液槽7内の液面に乾燥皮膜が発生し始めた。製造終了後に粘着テープの粘着層を目視したところ、乾燥皮膜の固形物の混入が見られた。特に固形物の混入のひどい箇所では、ライン状に粘着剤3が塗工されない状態となっていた。したがって、製造された粘着テープは、外観および特性不良となった。
【0061】
以上のように、本実施例では、給液槽7をケース11で覆って略気密状態にするとともに、その内部の雰囲気中の湿度を制御することにより、給液槽7内の粘着剤3の液面から水分の蒸発を防止することができる。したがって、大気開放による液面での乾燥皮膜の発生を防止できるので、粘着剤3を支持体1に塗工するときに乾燥皮膜の固形物が粘着層に混入することもない、結果、固形物の混入による特性不良および外観不良を解消することができる。
【0062】
本発明は上述した実施例のものに限らず、次のように変形実施することもできる。
【0063】
(1)上記実施例では、給液槽7を略気密状態に保つためにケース11を用いていたが、この形態に限定されるものではなく、給液槽7内を略気密状態に保ち、その内部の湿度または相対湿度を制御できる構成であればよい。例えば、給液槽7に蓋材を設け、給液槽7内部自体を気密状態にするようにしてもよいし、粘着剤塗工部4全体をケースで覆って略気密状態にし、その内部の雰囲気中の湿度を制御するようにしてもよい。
【0064】
(2)上記実施例では、粘着剤供給部12から給液槽7に粘着剤3を追加供給するように構成していたが、その構成に加えて粘着剤3を給液槽7内で対流循環するように構成してもよい。
【0065】
(3)上記実施例では、コーティングロール8とバックアップロール10とにより支持体1を把持して搬送していたが、図3に示すように、バックアップロールを有さずにコーティングロール8に支持体1を通して搬送するようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、大気開放された液溜部を略気密状態にし、その内部の雰囲気中の湿度を制御することにより、粘着剤からの水分の蒸発を抑制でき、液面に発生する乾燥皮膜を防止するこができる。その結果、粘着剤を塗工して支持体の表面に形成された粘着層に乾燥皮膜の固形物の混入を無くすこができ、被着体に対する接触面積が小さくなる特性不良および外観不良を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る粘着テープ製造装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】粘着剤塗工部の要部構成を示した斜視図である。
【図3】変形例装置の概略構成を示す側面図である。
【図4】従来の粘着テープ製造装置の概略構成を示す側面図である。
【図5】従来装置の粘着剤塗工部の要部構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 … 支持体
2 … 支持体供給ロール
4 … 粘着剤塗工部
5 … 乾燥部
6 … 回収部
7 … 給液槽
11 … ケース
13 … 湿度計
14 … 加湿器
15 … 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着テープの製造方法およびその装置に関するものであって、特に、シール状、フィルム状の支持体の表面に粘着剤を精度よく塗工する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用している溶剤型粘着剤は、有機溶剤中で合成あるいは溶解されているため、塗工時の溶剤の揮発が環境的に問題となっており、近年、水媒体中に粘着剤粒子を分散または乳化させた水分散型の粘着剤への利用転換が図られている。
【0003】
水分散型の粘着剤を利用した粘着テープの製造方法としては、次のような形態がとられている。例えば、フィルム状などの支持体の上に水分散型の粘着剤を適宜の厚さに塗工し、塗工後の支持体に乾燥処理を施してから粘着テープを得る直接塗工式の粘着テープの製造方法が知られている。
【0004】
具体的には、図4に示すように、支持体供給ロール2から粘着剤塗工部4であるロールコータに向けて支持体1が供給される。粘着剤塗工部4では、給液槽7にある水分散型の粘着剤3がコーティングロール8により搬送され、支持体1の表面に粘着剤3を塗工する。粘着剤3が塗工された支持体1は、乾燥部5を通過させられ余分な溶剤が乾燥除去される。乾燥処理後の支持体1をロールに巻き取ることによってロール状の粘着テープが製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の粘着テープの製造装置は次のような問題がある。
すなわち、従来のコンマコータなど給液槽が大気開放された粘着剤塗工部を備えた装置の場合、長時間にわたって粘着剤の塗工を行なうと粘着剤から水分が大気中に蒸発して粘着剤粒子が融着し、液面に乾燥皮膜が発生する。この乾燥皮膜が粘着剤に沈降するなどして粘着剤中に混入し、そのまま支持体に塗工される。
【0006】
したがって、製造される粘着テープの粘着層には乾燥皮膜が固形物として混入し、被着体に対する粘着テープの接触面積が小さくなるといった特性不良や外観不良を発生させるといった問題がある。
【0007】
なお、この乾燥皮膜の発生を防止するために、図5に示すように、給液槽7内の中央付近からポンプPで粘着剤を汲み上げ、この汲み上げた粘着剤を再度給液槽7の側壁近くから戻して対流循環させる手段をとっている。この場合、粘着剤を循環させる過程で空気が巻き込まれて多数の気泡が粘着剤中に混入する。
【0008】
この気泡の混入した粘着剤を支持体に塗工し、乾燥処理を施すと気泡が発泡して粘着面に凹凸が発生する。したがって、被着体に対する粘着テープの接触面積が小さくなるといった特性不良や外観不良が発生するといった問題もある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、支持体に粘着剤を精度よく塗工する粘着テープの製造方法およびその装置を提供することを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、液溜部に溜められた水分散型の粘着剤を支持体に塗工し、この粘着剤が塗工された支持体を乾燥処理して粘着層を得る粘着テープの製造方法において、
前記液溜部を略気密状態にするとともに、その内部の雰囲気中の湿度を制御しながら水分散型の粘着剤を支持体に塗工することを特徴とするものである。
【0011】
(作用・効果)請求項1に記載の発明によれば、液溜部を略気密状態にし、その内部の雰囲気中の湿度が制御される。したがって、水分散型の粘着剤からの水分の蒸発をなくし、粘着剤粒子の融着による乾燥皮膜の発生が防止される、結果、粘着剤を支持体に塗工したときに乾燥皮膜である固形物の混入によって発生していた粘着剤の特性不良および外観不良を解消することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、支持体供給手段と、供給される支持体に水分散型の粘着剤を塗工する粘着剤塗工手段と、前記水分散型の粘着剤が塗工された支持体を乾燥処理する乾燥手段とを備えた粘着テープの製造装置において、
前記粘着剤塗工手段は、水分散型の粘着剤を供給するための液溜部と、
前記液溜部から供給される水分散型の粘着剤を支持体に塗工するロールと、
前記液溜部を覆って略気密状態にする気密手段と、
前記気密手段により略気密状態にある雰囲気中の湿度を検出する湿度検出手段と、
前記気密手段により略気密状態にある内部を加湿する加湿手段と、
前記湿度検出手段により検出された結果に基づいて略気密状態にある雰囲気中の湿度を調節するように前記加湿手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
(作用・効果)請求項2に記載の発明によれば、液溜部が気密手段により略気密にされた状態でその雰囲気中の湿度が湿度検出手段により検出される。この検出結果に基づいて制御手段が加湿手段を操作して略気密状態にある液溜部の雰囲気中の湿度を制御する。したがって、請求項1の方法を好適に実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
本実施例に係る粘着テープの製造装置の概略構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明に係る粘着テープの製造装置の一例を示した概略側面図、図2は粘着剤塗工部の要部構成を示した斜視図である。
【0015】
本実施例に係る粘着テープの製造装置は、図1に示すように、シート状,テープ状あるいはフィルム状などの支持体1を繰り出し供給する支持体供給手段である支持体供給ロール2と、この支持体供給ロール2から繰り出された支持体1の表面に水分散型の粘着剤3を所定の厚さに塗工する粘着剤塗工部4と、支持体1に塗工された水分散型の粘着剤3の不要な溶剤を乾燥除去する乾燥部5と、乾燥処理された支持体1を巻取り回収する回収部6とから構成されている。以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0016】
支持体1は、テープとして必要な強度を有すれば特に限定されない。例えば、紙類(和紙、クラフト紙など)、布類(綿、スフ、化学繊維、不織布など)、プラスチック類(セロハン、ポリプロピレン、エチレン、プロピレン共重合体・ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、アセテート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリルなど)の多孔質体や、金箔、あるいはこれらのプラスチックラミネート体などを用いることができる。また、ゴム状の弾性を有するポリマーから成るフィルムや発泡体を用いることもできる。
【0017】
また、支持体1の厚みは用いる材料や用途、目的に応じて適宜に決定される。例えば、本実施例では、厚みを200μm以下に設定している。
【0018】
さらに、支持体1には、下塗り処理、目止め処理、コロナ処理、背面処理など種々の処理を施したものを使用することができる。
【0019】
粘着剤塗工部4は、支持体1の幅方向に所定幅で、所定厚さとなるように支持体1の表面に水分散型の粘着剤3を塗工するためのものである。この粘着剤塗工部4は、水分散型の粘着剤3を給液するための給液槽7と、支持体1の表面に所定の幅で粘着剤3を塗工するように、表面に所定幅の粘着剤3を付着させて搬送するコーティングロール8と、このコーティングロール8に付着した粘着剤3の厚みを制御するコンマロール9と、支持体1をコーティングロール8とで把持して搬送するバックアップロール10とを備えている。なお、粘着剤塗工部4は、本発明の粘着剤塗工手段に、給液槽7は液溜部にそれぞれ相当する。
【0020】
給液槽7は、溜められている粘着剤3が外気に直接に触れることなく略気密状態を保つためにケース11により覆われている。具体的にケース11は、図1および図2に示すように、コーティングロール8とコンマロール9側が開口した箱型である。その各側壁は、ケース開口面が両ロール8,9の曲面に沿って近接するように形成されている。このケース11が近接する距離は、各側壁が両ロール8,9の回転駆動を妨げない程度に設定されている。なお、ケース11は、本発明の気密手段に相当する。
【0021】
粘着剤塗工部4の構成としては、上述したコンマコータに限定されるものではなく、ロールコータ、リバースコータ、キスコータ、グラビアコータなどの粘着剤塗工部4が開放される形態の塗工方式などを用いることもできる。
【0022】
また、ケース11には、図1に示すように、粘着剤供給部12と、湿度計13と、加湿器14とレベルゲージLが設けられており、これらの動作などが制御部15によりコントロールされている。なお、湿度計13は本発明の湿度検出手段に、加湿器14は加湿手段に、制御部15は制御手段にそれぞれ相当する。
【0023】
粘着剤供給部12は、給液槽7に粘着剤3を供給するためのものであり、その供給量および供給タイミングは制御部15により調節される。例えば、図1に示すように、給液槽7にレベルゲージLを設けて給液槽7内の粘着剤3の液面高さを逐次検出し、検出結果に基づいて液面高を一定に保つように粘着剤3を継続的に供給してもよい。また、液面が所定の高さまで降下したときに粘着剤3を供給するようにしてもよい。
【0024】
湿度計13は、ケース11内部の湿度を検出し、その結果を制御部15へと送るようになっている。なお、湿度の検出のタイミングは特に限定されず、任意に設定可能である。
【0025】
加湿器14は、ケース11の内部に蒸気を送り込むためのものである。蒸気の送り込みは、制御部15により調節される。具体的には、粘着剤3ごとに応じてケース11内部の湿度(基準値)が予め制御部15に設定され、この基準値と湿度計13から適時に検出される湿度(実測値)とを比較し、求まる変化量に応じてケース11内の湿度が基準値となるように加湿器14からケース11内に蒸気が供給される。ケース11内は、相対湿度に基づいて制御するようにしてもよい。
【0026】
本実施例では給液槽7の湿度を70%以上になるように設定しているが、好ましくは80%以上である。70%以下になると、水分散型の粘着剤から水分の蒸発が始まり、粘着剤粒子の融着が起こる。つまり、乾燥皮膜である固形物が発生し、この固形物が支持体1に塗工され、粘着テープの外観および特性不良を招くことになる。
【0027】
なお、本実施例に用いられる水分散型の粘着剤3としては、例えば、アクリル系、天然ゴム系、合成ゴム系、或いはこれらの混合物系粘着剤を適宜に乳化剤や分散剤を用いて水中分散させたものを用いることができる。
【0028】
アクリル系の水分散型の粘着剤としては、主モノマーである(メタ)アクリル酸エステルにエマルジョン粒子の安定化、粘着剤層の支持体1への密着性の向上、また被着体への初期接着性の向上などを目的として、官能基含有ビニル系モノマーを併用し、これに適宜に乳化剤および重合開始剤などを用いてエマルジョン重合させたものを用いることができる。
【0029】
(メタ)アクリル酸エステルとしては、広範囲の種類の単量体、または単量体混合物を用いることができる。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
【0030】
これらの(メタ)アクリル酸エステルは、全単量体混合物の60〜99重量%で用いることが好ましい。60重量%より少ないと粘着特性が損なわれる恐れがある。
【0031】
また、官能基含有ビニル系モノマーは、全単量体混合物の40重量%以下の範囲で、各モノマーの種類に応じて適宜にその使用量を設定する。良好な感圧接着性を得るためには、得られるポリマーのガラス転移点が、通常−20℃以下になるように、その使用量を決めるのが好ましい。
【0032】
(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な官能基含有ビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、などの官能性モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの多官能性モノマー、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0033】
また、本実施例に用いられる天然ゴム系および合成ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴムラテックス系、スチレン−ブタジエンラテックス系などが挙げられる。
【0034】
本実施例に用いられる乳化剤としては、一般に使用されるアニオン系やノンアニオン系乳化剤を用いることができる。アニオン系乳化剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが用いられる。また。例えば、プロペニル基などを導入したラジカル重合性の乳化剤を用いてもよい。
【0035】
ノンアニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
【0036】
上記アニオンあるいはノンアニオン系乳化剤は、単量体の種類によって1種類または2種類以上を用いることができる。
【0037】
なお、本実施例において、上記乳化剤は、単量体混合物100重量部に対し、0.1〜5.0重量部の範囲で用いる。好ましくは、0.4〜3.0重量部の範囲で用いる。このように、乳化剤の使用量の範囲を設定することにより、耐水性や接着性に優れた水分散型の粘着剤を得ることができる。
【0038】
本実施例に用いる重合開始剤には、一般に使用されるアゾ系、過硫酸塩、過酸化物系、および過硫酸塩、過酸化物と還元剤を組み合わせたレドックス開始剤などがある。例えば、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせや過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムなどの組み合わせなどを挙げることができる。また、これら重合開始剤は1種類または2種類以上を用いることができる。
【0039】
本実施例において、重合開始剤は、単量体混合物100重量部に対して、0.02〜0.5重量部の範囲で用いる。好ましくは、0.08〜0.3重量部の範囲で用いる。重合開始剤が0.02重量部より少ないと重合開始剤としての効果を得づらく、0.5重量部より多いと分子量が低下する傾向があり、粘着剤としての特性不良が発生する。
【0040】
本実施例において、アクリルポリマーの分子量を調節するために連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、1−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパーノールなどが挙げられる。また、連鎖移動剤は、その目的・用途に応じて1種類または2種類以上が用いられる。
【0041】
本実施例に用いられる水分散型の粘着剤3には、必要に応じて各種添加剤が配合される。添加剤としては、例えば、架橋材、剥離調整剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化材、充填剤、顔料、染料、老化防止剤などが配合される。
【0042】
また、水分散型の粘着剤のポリマーの粒子径は、機械的安定性、塗布性が良好なものであればよく、0.1〜3.0μmであり、好ましくは0.2〜1.0μmに調整される。粒子径が0.1μmよりも小さい場合は水分散型の粘着剤の粘度が上昇しすぎる。逆に、粒子径が3.0μmより大きい場合は粒子間の融着性の低下により凝集力も低下する。
【0043】
水分散型の粘着剤3の固形分濃度は、特に限定されないが、塗工後の乾燥時間を短縮するために、40〜60重量%であることが好ましい。
【0044】
粘着剤乾燥後に得られる組成物の厚みは特に限定はなく、1mmを超える厚さにすることもできるが、一般に500μmである。好ましくは3〜300μm程度あり、さらに好ましくは5〜200μmである。
【0045】
図1に戻り、乾燥部5は、支持体1に塗工された粘着剤3から不要な溶剤を乾燥除去するためのものである。乾燥部5としては、例えば、乾燥炉などが挙げられる。乾燥部5は、本発明の乾燥手段に相当する。
【0046】
回収部6は、乾燥処理が施され、ガイドローラ16群を介して搬送されてくる粘着テープとなった支持体1をロールに巻取り回収するためのものである。この回収部6は、巻きズレを防ぐために巻取り補正装置を配設するのが望ましい。なお、回収部6は、本発明の回収手段に相当する。
【0047】
次に上記のように構成された実施例装置により、粘着テープを製造する製造工程について、以下に説明する。
【0048】
先ず、使用する粘着剤に応じた湿度の基準値などを初期設定する。その後、支持体1がコーティングロール8とバックアップロール10との連動駆動により把持されながら支持体供給ロール2から繰り出される。
【0049】
粘着剤塗工部4に移動してきた支持体1は、その表面にコーティングロール8の表面に付着して搬送されてきた粘着剤3が塗工される。
【0050】
表面に粘着剤3が塗工された支持体1は乾燥部5の中を通過し、その過程で粘着剤3に含まれる不要な溶剤が乾燥除去される。
【0051】
乾燥処理が施された支持体1は、ガイドロール16群を介して回収部6に搬送され、ロール17に巻き取り回収される。
【0052】
上記動作が実行されている間、粘着剤塗工部4のケース11内の湿度が湿度計13により逐次に検出されて制御部15に送られる。制御部15は、検出結果に基づいて求まるケース11内の湿度と、予め設定入力された基準値とを比較し、求まる変化量に応じて、ケース11内の湿度が一定となるように加湿器14からの蒸気の供給を調節する。
【0053】
また、レベルゲージLからの検出結果が制御部15に送られる。制御部15は、検出結果に基づいて給液槽7の液面高さが一定となるように粘着剤供給部12から給液槽7に供給する粘着剤3の供給量を制御している。
【0054】
以下に、図1および図2に示した実施例装置を用いて得られた粘着テープの具体例と、図4および図5に示す従来装置を用いて得られた粘着テープの比較例とを示す。
【0055】
<具体例>
本具体例では、図1に示す粘着テープの製造装置を用いて粘着テープを製造する実験を行なった。なお、粘着テープを製造する各種設定条件は以下の通りである。
【0056】
水分散型のアクリル系粘着剤3を給液槽7に溜め、ケース11内の湿度が85±5%になるように制御した。この状態で厚さ50μmのポリエステルの支持体1を塗工速度15m/分で搬送させながら、コンマコータで厚みが100μmとなるように粘着剤3を支持体1の表面に塗工し、1000mの粘着テープを製造した。なお、本具体例では、粘着テープを製造する過程で、給液槽7の粘着剤3の液面状態が目視できるように透明のケース11を使用した。
【0057】
なお、水分散型の粘着剤(溶液)は次のようにして得たものである。温度計、アンカー型攪拌翼(翼幅が100mmのもの)、窒素導入管、および還流冷却管を備えた反応器(攪拌機)に、イオン交換水40重量部を入れ、攪拌しながら1時間窒素置換させた。置換後、開始剤として過硫酸カリウムを0.1重量部加え、反応器内を70℃まで温度を上げ、その後に、アクリル酸ブチルを97重量部、アクリル酸を3重量部、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウム(日本乳化剤株式会社製品「ニューコール293」)を0.5重量部、水を35重量部で乳化したものを3時間かけて滴下し、乳化重合処理し、反応後に10%のアンモニア水で中和して固形分量54重量%、平均粒子径400nmの水分散型のアクリル系粘着剤を得た。
【0058】
<比較例>
本比較例では、図4に示すように、図1の粘着剤塗工部4のケース11を取り除き、給液槽7を大気開放した状態である。なお、大気中の平均湿度が50%である状態で水分散型のアクリル系粘着剤3を支持体1に塗工した。それ以外につていは、上述の具体例と同一条件で実験を行なった。
【0059】
実験の結果、本具体例では、粘着テープを製造する過程で、給液槽7の液面には、乾燥皮膜が一切発生しなかった。したがって、製造された粘着テープの粘着層を目視により確認したところ、乾燥皮膜の固形物の混入は一切みられず、特性および外観不良は起こらなかった。
【0060】
比較例においては、製造過程で約1時間経過した時点から給液槽7内の液面に乾燥皮膜が発生し始めた。製造終了後に粘着テープの粘着層を目視したところ、乾燥皮膜の固形物の混入が見られた。特に固形物の混入のひどい箇所では、ライン状に粘着剤3が塗工されない状態となっていた。したがって、製造された粘着テープは、外観および特性不良となった。
【0061】
以上のように、本実施例では、給液槽7をケース11で覆って略気密状態にするとともに、その内部の雰囲気中の湿度を制御することにより、給液槽7内の粘着剤3の液面から水分の蒸発を防止することができる。したがって、大気開放による液面での乾燥皮膜の発生を防止できるので、粘着剤3を支持体1に塗工するときに乾燥皮膜の固形物が粘着層に混入することもない、結果、固形物の混入による特性不良および外観不良を解消することができる。
【0062】
本発明は上述した実施例のものに限らず、次のように変形実施することもできる。
【0063】
(1)上記実施例では、給液槽7を略気密状態に保つためにケース11を用いていたが、この形態に限定されるものではなく、給液槽7内を略気密状態に保ち、その内部の湿度または相対湿度を制御できる構成であればよい。例えば、給液槽7に蓋材を設け、給液槽7内部自体を気密状態にするようにしてもよいし、粘着剤塗工部4全体をケースで覆って略気密状態にし、その内部の雰囲気中の湿度を制御するようにしてもよい。
【0064】
(2)上記実施例では、粘着剤供給部12から給液槽7に粘着剤3を追加供給するように構成していたが、その構成に加えて粘着剤3を給液槽7内で対流循環するように構成してもよい。
【0065】
(3)上記実施例では、コーティングロール8とバックアップロール10とにより支持体1を把持して搬送していたが、図3に示すように、バックアップロールを有さずにコーティングロール8に支持体1を通して搬送するようにしてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、大気開放された液溜部を略気密状態にし、その内部の雰囲気中の湿度を制御することにより、粘着剤からの水分の蒸発を抑制でき、液面に発生する乾燥皮膜を防止するこができる。その結果、粘着剤を塗工して支持体の表面に形成された粘着層に乾燥皮膜の固形物の混入を無くすこができ、被着体に対する接触面積が小さくなる特性不良および外観不良を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る粘着テープ製造装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】粘着剤塗工部の要部構成を示した斜視図である。
【図3】変形例装置の概略構成を示す側面図である。
【図4】従来の粘着テープ製造装置の概略構成を示す側面図である。
【図5】従来装置の粘着剤塗工部の要部構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 … 支持体
2 … 支持体供給ロール
4 … 粘着剤塗工部
5 … 乾燥部
6 … 回収部
7 … 給液槽
11 … ケース
13 … 湿度計
14 … 加湿器
15 … 制御部
Claims (2)
- 液溜部に溜められた水分散型の粘着剤を支持体に塗工し、この粘着剤が塗工された支持体を乾燥処理して粘着層を得る粘着テープの製造方法において、
前記液溜部を略気密状態にするとともに、その内部の雰囲気中の湿度を制御しながら水分散型の粘着剤を支持体に塗工することを特徴とする粘着テープの製造方法。 - 支持体供給手段と、供給される支持体に水分散型の粘着剤を塗工する粘着剤塗工手段と、前記水分散型の粘着剤が塗工された支持体を乾燥処理する乾燥手段とを備えた粘着テープの製造装置において、
前記粘着剤塗工手段は、水分散型の粘着剤を供給するための液溜部と、
前記液溜部から供給される水分散型の粘着剤を支持体に塗工するロールと、
前記液溜部を覆って略気密状態にする気密手段と、
前記気密手段により略気密状態にある雰囲気中の湿度を検出する湿度検出手段と、
前記気密手段により略気密状態にある内部を加湿する加湿手段と、
前記湿度検出手段により検出された結果に基づいて略気密状態にある雰囲気中の湿度を調節するように前記加湿手段を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする粘着テープの製造装置。
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