JP2004072666A - 無線システムおよび無線機 - Google Patents

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Yoshikuni Ito
伊藤 佳邦
Katsuhiro Asano
浅野 勝洋
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Abstract

【課題】相手の送受信装置の受信に際し、基準となるBERおよびCNRを確保し、できるだけ少ない送信電力で送信できる無線システムを提供する。
【解決手段】送受信装置10,20は適応変調方式を用い、伝送路減衰量計算部17,27は、相手からの送信信号を等化器14、24が処理して出力する等化誤差電力に基づき受信CNRを推定し、推定した受信CNRおよび復号部15,25が抽出する送信電力情報から伝送路減衰量を計算する。送信レベル決定部18,28は、計算された伝送路減衰量と自局の送信変調方式とから、その変調方式の所要CNRを満足させる最低電力値をもつ送信レベルを決定する。この決定に基づいて、送信部11,21とレベル調整部12,22とは、送信レベルを送信信号の無線フレームの制御情報シンボルに挿入し、かつ、送信信号をそのレベルに調整して送信させる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は無線システムおよび無線機に関し、特に、無線伝送路を介して、相手の送受信装置と無線通信を行うために適応変調方式を用いた無線システムおよび無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6(a)は、この種のTDD(Time Division Duplex)を用いた無線通信システムを説明するための図、図6(b)は、図6(a)で示される移動局から基地局への上り回線ULの信号と、基地局から移動局への下り回線DLの信号とが交互に同じ伝送路を通過することを説明するための図、図7は、図6の無線通信システムにおいて適用される適応変調方式を説明するための図である。図6(a)に示される無線通信システムにおいては、移動局80から基地局90への上り回線ULの信号と、基地局90から移動局80への下り回線DLの信号とは、同じ周波数の信号である。上り下りの信号は、周波数は同じであるが、図6(b)に示されるように、下り信号は時刻t11〜t12に、上り信号は時刻t12〜t13に、というように異なる時刻に同じ伝送路を通過(可逆性)するように構成されている。
【0003】
図6に示される無線通信システムにおいて、伝送効率を向上させるために、上述の可逆性に基づいて、受信信号から伝送路状況を推定し、推定した結果に応じて変調多値数を変化させる適応変調方式が提案されている(電子情報通信学会技術報告 RCS94−64 「シンボルレート、変調多値数可変適応変調方式の伝送特性解析」松岡 他(1994−9)。この場合、受信信号から測定した搬送波対雑音比(CNR=Carrier to Noise Power Ratio)等を用いて、次の送信タイミングにおける伝送路の状況を推定し、その推定結果に基づいて基準となるビット誤り率(BER=Bit Error Rate)を満足し、かつ、最大伝送速度を獲得することができる変調多値数(例えば、BPSK,QPSK,16QAM,64QAM等)を決定して送信を行う。
【0004】
図6のTDD通信において適用された適応変調方式について図7を参照して説明する。時刻t0〜t1のように伝送路状況が良好であって閾値L2以上の場合には、変調方式として伝送速度の高い16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を用い、時刻t1〜t2のように伝送路状況が悪くなって閾値L1以上閾値L2未満になった場合には、伝送速度の低いQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)に切り替え、時刻t2〜t3のように、さらに伝伝送路状況が悪くなって閾値L1未満になった場合には、さらに伝送速度の低いBPSK(Binary Phase Shift Keying)に切り替える。しかし、その後、時刻t3〜t4のように伝送路状況が良好になって閾値L1以上閾値L2未満になった場合には、変調方式をQPSKに戻し、時刻t4以降のように、さらに伝送路状況が良好になって閾値L2以上になった場合には、16QAMに戻す。このように伝送路状況に応じて使用する変調方式を切り替えることにより、伝送路状況によって発生する誤りを低減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した無線通信システムにおいては、伝送路状況に応じて変調方式を切り替えて通信を行うので誤り率を低減できるが、他の無線回線への電波干渉を低減したり、消費電力を低く押さえるためには、所要の伝送品質を確保しつつ、できるだけ少ない送信電力を使用するように電力制御を行なわなければならないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、受信に際し、基準となるビット誤り率(BER)および搬送波対雑音比(CNR)を確保しつつ、できるだけ少ない送信電力を使用するように電力制御を行うことができる無線システムおよび無線機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために、本発明に係る無線システムは、無線伝送路を介して、相手の送受信装置と無線通信を行うために適応変調方式を用いた無線システムにおいて、相手の送受信装置から受信した信号に等化処理を加えて等化誤差電力を出力し、相手の無線通信装置から受信した信号に復号化処理を加えて無線フレームに挿入されている送信電力情報を抽出し、出力された等化誤差電力から受信CNRを推定するとともに、推定した受信CNRおよび抽出された送信電力情報から伝送路減衰量を計算し、計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、その変調方式の所要CNRを満足させる電力値をもつ送信レベルを決定するようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明は、無線伝送路を介して、相手の送受信装置と無線通信を行うために適応変調方式を用いた無線機において、相手の無線通信装置から受信した信号に等化処理を加えて等化誤差電力を出力する等化器と、相手の無線通信装置から受信した信号に復号化処理を加えて無線フレームに挿入されている送信電力情報を抽出する復号部と、等化器が出力した等化誤差電力から受信CNRを推定するとともに、推定した受信CNRおよび復号部が抽出した送信電力情報から伝送路減衰量を計算する伝送路減衰量計算部と、計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、その変調方式の所要CNRを満足させる電力値をもつ送信レベルを決定する送信レベル決定部とを有することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の無線機においては、前記送信レベル決定部の決定情報に基づいて送信電力値を変更することを特徴とするものである。
【0010】
なお、実施の形態においては、無線伝送路を介して、相手の送受信装置と無線通信を行うために適応変調方式を用いた無線通信方法において、相手の送受信装置から受信した信号に等化処理を加えて等化誤差電力を出力し、相手の無線通信装置から受信した信号に復号化処理を加えて無線フレームに挿入されている送信電力情報を抽出し、出力された等化誤差電力から受信CNRを推定するとともに、推定した受信CNRおよび抽出された送信電力情報から伝送路減衰量を計算し、計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、その変調方式の所要CNRを満足させる最低電力値をもつ送信レベルを決定し、決定された送信レベルを送信信号の無線フレームの制御情報シンボルに挿入して送信信号を生成し、生成された送信信号の送信レベルを先に決定した送信レベルに調整して送信する無線通信装置が開示されている。
【0011】
このような構成によれば、相手の送受信装置から送信されてくる信号から得られる等化誤差電力によって推定される受信CNRと、相手の送受信装置からの送信信号に含まれる送信電力情報とから伝送路減衰量が計算される。計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、自局で用いる変調方式の相手側における受信所要CNRを満足させる最低電力値をもつ送信レベルを決定し、決定された送信レベルを送信信号の無線フレームの制御情報シンボルに挿入して送信信号を生成し、生成された送信信号の送信レベルを先に決定された送信レベルに調整して送信させる。したがって、相手の送受信装置でも同様に、伝送路減衰量が計算され、相手の送受信装置で用いる変調方式に対応して必要最低電力値をもつ送信レベルを決定することができる。
【0012】
また、実施の形態においては、無線伝送路を介して、相手の送受信装置と無線通信を行うために適応変調方式を用いた送受信装置において、相手の無線通信装置から受信した信号に等化処理を加えて等化誤差電力を出力する等化器と、相手の無線通信装置から受信した信号に復号化処理を加えて無線フレームに挿入されている送信電力情報を抽出する復号部と、等化器が出力した等化誤差電力から受信CNRを推定するとともに、推定した受信CNRおよび復号部が抽出した送信電力情報から伝送路減衰量を計算する伝送路減衰量計算部と、計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、その変調方式の所要CNRを満足させる最低電力値をもつ送信レベルを決定する送信レベル決定部と、決定された送信レベルを送信信号の無線フレームの制御情報シンボルに挿入して送信信号を生成する送信部と、生成された送信信号の送信レベルを送信レベル決定部により決定された送信レベルに調整して送信する送信レベル調整部とを有する無線機が開示されており、このような構成によれば、入手容易な構成要素および制御プログラムの変更で前記方法の機能を充分に発揮することができる。
【0013】
さらに、実施の形態において、前記無線通信はTDDで行われ、伝送路の状況に応じて変調多値数を変化させる適応変調方式を採用しており、前記送信レベル決定部は、前記最低電力値をもつ送信レベルに若干のマージンを加えたものを最終的な送信レベルとする。このことにより、等化器等の処理による誤差があっても所要CNRを満足するように送信レベルの制御を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の送受信装置の実施の形態を使用した無線システム(無線通信システム)を示すブロック図、図2は、図1の送受信装置の送信信号における無線フレームを示す図、図3は、図1の伝送路減衰量計算部が等化誤差電力から受信CNRを求めるために使用されるグラフ、図4は、図1の無線通信システムにおいて、一方の送受信装置が用いる変調方式が1024QAMであって、他方の送受信装置が用いる変調方式が16QAMである場合の送信レベル決定プロセスを説明するための図、図5は、図1の無線通信システムにおいて、一方の送受信装置が用いる変調方式が1024QAMであって、他方の送受信装置が用いる変調方式が256QAMである場合の送信レベル決定プロセスを説明するための図である。
【0015】
図1の無線通信システム100は、同様な機能を有する第1,第2の無線機(送受信装置)10,20から構成されている。第1の送受信装置10は、送信部11と、レベル調整部12と、共用器13と、等化器14および復号部15を含む受信部16と、伝送路減衰量計算部17と、送信レベル決定部18とを有し、第2の送受信装置20は、送信部21と、レベル調整部22と、共用器23と、等化器24および復号部25を含む受信部26と、伝送路減衰量計算部27と、送信レベル決定部28とを有する。第1,第2の送受信装置10,20はTDD通信を行うとともに、以下に説明するように、それぞれが適応変調および送信電力制御を行うものとする。
【0016】
送信部11,21は、決定された送信レベルを無線フレーム(図2参照)の制御情報シンボルに挿入して送信信号を生成する。レベル調整部12,22は、決定された送信レベルに基づいて送信信号のレベルを調整する。共用器13,23は、送受信アンテナを含み、レベル調整部12,22からの送信信号を伝送路を介して対向側(相手側)の送受信装置に送信するとともに、対向側からの送信信号を受信する。受信部16,26の等化器14,24は、受信した信号を等化処理し、等化誤差電力を求める。受信部16,26の復号部15,25は、受信した信号を復号化し、制御情報シンボルに挿入された送信レベル情報を抽出する。伝送路減衰量計算部17,27は、等化誤差電力から受信CNR(Carrier to Noise Power Ratio)を推定し、その受信CNR推定値と送信レベル情報とから伝送路減衰量を計算する。送信レベル決定部18,28は、自局が送信に用いる変調方式に対する所要BERと、伝送路減衰量計算部17,27が計算した伝送路減衰量とから自局の送信レベルを決定する。
【0017】
上述した送受信装置10,20の動作についてさらに詳しく説明する。第1,第2の送受信装置10,20の間で送受信される信号は、図2に示されるように、制御情報シンボルCSとデータシンボルDSとを有する無線フレームFFに構成されている。制御情報シンボルCSには、フレーム同期を行うとともに等化器のトレーニングシンボルとして用いられるユニークワードシンボル(UWシンボル)と、現在送信している変調方式を対向側の受信部に通知するための変調方式情報シンボル(MODシンボル)と、現在送信している信号の送信レベルを対向側の受信部に通知するための送信レベル情報シンボル(TPCシンボル)とが含まれている。
【0018】
例えば、送受信装置10の受信部16の等化器14は、トレーニングシンボルであるUWシンボルを用いてLMS(Least Mean Square)アルゴリズム等の適応アルゴリズムにより、適応フィルタ係数を制御して伝送路歪を除去する。このとき、等化器14において理想受信波形と等化器出力との誤差の電力値(以下、等化誤差電力と記す)が得られる。この等化誤差電力は、図3に示されるように、受信CNRと比例関係となっている。このことから、等化誤差電力に基づいて受信CNRを推定(以下、受信CNR推定値と記す)することが可能である。なお、図3が示すのは、タップ数10、タップ更新アルゴリズムにLMSアルゴリズムを用いたときの計算機シミュレーションの結果である。
【0019】
等化器14において、伝送路歪みが除去された受信信号は、復号部15に入力され復号化が行われる。すなわち、復号部15では、制御情報シンボルCSに含まれるMODシンボルの復号化を行い、受信した信号の変調方式を特定する。特定した変調方式に基づいて、データシンボルDSの復号化を行う。また、TPCシンボルを復号化することにより、対向側の送受信装置20の送信部21から送信された送信レベル情報を検出する。検出した送信レベル情報と、等化器による等化誤差電力に基づく受信CNR推定値(図3参照)とから、天候等により影響を受ける伝送路での減衰量(以下、伝送路減衰量と記す)を伝送路減衰量計算部17で計算する。伝送量減衰量は、設置時に決定される送信電力制御を行わない送受信装置20の送信レベル(以下、基準送信レベルと記す)を基準とすることにより、復号化した送信レベル情報から、伝送路での減衰が無い場合の理想受信CNRが予測でき、その予測された理想受信CNRと、等化誤差電力から求めた受信CNR推定値との差から計算することができる。
【0020】
各変調方式の受信所要CNRと基準送信レベルは、装置を設置する際の回線設計値から決まり、基準となるBER(Bit Error Rate)を満足する受信CNRと、その受信CNRとなる対向側の送信レベルとして決定される。また、ここでの説明では前記受信所要CNRのうち送信レベル決定の基準とするもの(以下の例では1024QAMの所要CNR)を基準受信CNRとする。例えば、変調方式を1024QAM、基準となるBERを10−6で設置することを前提とした場合を図4を用いて説明する。なお、図4に示す各変調方式のBER特性は、理論値をプロットしたものであるが、実際には使用する装置の特性をもとに制御するものとする。
【0021】
図4から1024QAMの受信所要CNRは、約38dBと分かるので、設置時に受信CNRが38dBとなるように送受信装置20の送信レベルを調整し、そのときの送信レベルを基準送信レベルとし、38dBを基準受信CNRとする。本発明に係わる無線通信システムは、TDD(Time Division Duplex)を用いることを前提としているため、送受信に用いる無線伝送路は共通であり、また、その伝送路の環境の変動は緩やかであることを前提としているため対向する両受信装置10,20における受信条件(受信レベル等)はほぼ等しいものと考える。なお、FDD(Frequency Division Duplex)等の復信方式による場合でも対向する無線局間で回線品質情報を制御情報シンボルに挿入する等の方法によって伝送すれば伝送路減衰量の推定は可能である。
【0022】
伝送路減衰量が求められたら、送信レベル決定部18が送信レベルを決定する。すなわち、送信所要CNRは、図4に示されるように、目的の変調方式が基準となるBER(所要BER)を満足するCNRであるから、予めその値(あるいは、図4のようなグラフ)をメモリ等に格納しておけばよい。次に、伝送路減衰量と所要CNRとから自局の送信レベルを決定する。基準送信レベルと基準受信CNRとの関係から、送信所要CNRに対応した送信レベルが仮決定され、さらに伝送路減衰量から伝送路の減衰量が分かっているので、その値を仮決定した送信レベルに加えて送信レベルを決定する。
【0023】
送信レベルを決定した後、送信レベル決定部18から送信部11とレベル調整部12とに送信レベルが通知される。送信部11は、無線フレームFFの制御情報シンボルCSのTPCシンボルとして、決定された送信レベル値、あるいは、基準送信レベルとの相対値(基準送信レベルからどの程度レベルを上下させたかを示す値)を書き込み、無線フレームを送信する。レベル調整部12は、送信部11からの送信出力を、送信レベル決定部18によって決定された送信レベルに調整し、共用器13を介して送受信装置20に向けて送信する。ここでは、送受信装置20からの情報によって送受信装置10が送信レベルを決定するプロセスを説明したが、送受信装置20も送受信装置10からの情報によって同様のプロセスを経て自局の送信レベルを決定する。
【0024】
次に、上述の送信レベル決定のプロセスについて、より具体的な例を説明する。この場合、装置設置時において変調方式を1024QAM、基準受信CNRを38dB、基準送信レベルを0dBmとする。また、送受信装置10は16QAMの送信を行い、送受信装置20は1024QAMの送信を行うものとする。送受信装置20の送信レベル決定部28によって基準送信レベルより5dB(適当なレベルであれば、この値に限定されるわけはない)高い送信レベルが決定される。送信部21において、送信レベル情報として、基準送信レベルとの相対値として+5dBというデータを制御情報シンボルCSに挿入して送信されたとする。この信号を受信した送受信装置10において、等化器14が求めた等化誤差電力が0.045dBだったとすると、伝送路減衰量計算部17は、図3のグラフの矢印で示されるように、受信CNR推定値が30dBであることが分かる。他方、復号部15は、制御情報シンボルCSの復号化を行い、送受信装置20の送信部21が通知してきたTPCシンボルを復号化して送信レベル情報を得て伝送路減衰量計算部17に通知する。
【0025】
伝送路減衰量計算部17は、復号部15から通知された送受信装置20の送信レベルが基準送信レベル+5dBであるとの送信レベル情報に基づき、伝送路での減衰が無い理想受信CNRは43dBであるということが、基準送信レベルと基準受信CNRとの関係から予測される(図4の▲1▼)。しかし、等化器14から通知された等化誤差電力から求めた受信CNR推定値は30dBしかないので、予測された理想受信CNRの43dBとの差から、伝送路減衰量が13dBであることが分かる(図4の▲2▼)。この伝送路減衰量から送受信装置10の送信信号も同じ伝送路を経由することから、送受信装置10が送信する信号は、送受信装置20によって受信される時点で13dB減衰していることが予測されるので、この値が送信レベル決定部18に通知される。
【0026】
次に、送受信装置10が変調方式16QAMで送信する場合、送信レベル決定部18では、図4から分かるように、BER=10−6を満足する送信所要CNRは約21dBなので、送受信装置20の受信CNRが21dB以上になるように送信レベルを決定しなければならない。基準送信レベルが0dBmのときの基準受信CNRは38dBなので送信所要CNR21dBとの差(38dB−21dB=17dB)から送信レベルを基準送信レベルから−17dBとした送信レベル−17dBmで送信すれば、対向する送受信装置20において所要BERを満足する受信CNRが得られることが分かる(図4の▲3▼)。しかし、伝送路で13dB減衰することが分かっているので、これを見越して+13dB送信レベルを上げる必要がある(図4の▲4▼)。したがって、最終的には、送信レベルが基準送信レベルよりも4dB低い−4dBmと決定される(図4の▲5▼)。その後、送信レベル決定部18から送信部11およびレベル調整部12に基準レベルとのレベル差−4dBが通知され、通知された送信レベルで送信が行われる。このような処理により、各変調方式に応じた必要最低限度の送信電力が選定可能となる。
【0027】
さらに、基準受信CNR、基準送信レベル、および、伝送路減衰量が上述の例と同じであるが、送受信装置10が送信に用いる変調方式が256QAMである場合について図5を参照して説明する。送受信装置20からの送信の変調方式は1024QAMであるから、図5の▲1▼および▲2▼で示されるプロセスにおいて、図4の▲1▼および▲2▼で示されると同様に伝送路減衰量が13dBであることが検出される。他方、送受信装置10からの送信の変調方式が256QAMであるので、送信所要CNRは32dB必要であり、そのレベルは、基準送信レベルから6dB(38dB−32dB=6dB)低いことが分かる(図5▲3▼)。送信レベル決定部18は、基準送信レベルから6dB低い−6dBmに伝送路減衰量(13dB)およびマージンαを加算したレベルを送信レベルとする(図5の▲4▼)。そのレベルを基準送信レベルに対応させ、(+7dBm+α)を送信レベルと決定する。この場合、マージンαは、等化器14の等化誤差電力から求められる受信CNRの推定値の誤差を考慮してマージン(数dB)を決めることも考えられる。例えば、α=2dBとして場合、送信レベルは+9dBとなる。このように、受信CNR推定値に基づいて、変調方式が変更されても、等化器等に誤差が発生しても、所要CNRを満足するように送信レベルの制御を行うことができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、以上において説明したように構成されているので、相手の送受信装置から送信されてくる信号から得られる等化誤差電力によって推定される受信CNRと、相手の送受信装置からの送信信号に含まれる送信電力情報とから伝送路減衰量が計算される。計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、自局で用いる変調方式の相手側における受信所要CNRを満足させる最低電力値をもつ送信レベルを決定し、決定された送信レベルを送信信号の無線フレームの制御情報シンボルに挿入して送信信号を生成し、生成された送信信号の送信レベルを先に決定された送信レベルに調整して送信させる。したがって、相手の送受信装置でも同様に、伝送路減衰量が計算され、相手の送受信装置で用いる変調方式に対応して必要最低電力値をもつ送信レベルをそれぞれ決定することができる。すなわち、相手の送受信装置における受信に際し、基準となるビット誤り率(BER)および搬送波対雑音比(CNR)を確保しつつ、できるだけ少ない送信電力を使用するように電力制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の送受信装置の実施の形態を使用した無線通信システムを示すブロック図である。
【図2】図2は、図1の送受信装置の送信信号における無線フレームを示す図である。
【図3】図1の伝送路減衰量計算部が等化誤差電力から受信CNRを求めるために使用されるグラフである。
【図4】図1の無線通信システムにおいて、一方の送受信装置が用いる変調方式が1024QAMであって、他方の送受信装置が用いる変調方式が16QAMである場合の送信レベル決定プロセスを説明するための図である。
【図5】図1の無線通信システムにおいて、一方の送受信装置が用いる変調方式が1024QAMであって、他方の送受信装置が用いる変調方式が256QAMである場合の送信レベル決定プロセスを説明するための図である。
【図6】(a)は、TDD(Time Division Duplex)を用いた無線通信システムを説明するための図である。
(b)は、(a)で示される移動局から基地局への上り回線の信号と、基地局から移動局への下り回線の信号とが交互に同じ伝送路を通過することを説明するための図である。
【図7】図6の無線通信システムにおいて適用される適応変調方式を説明するための図である。
【符号の説明】
10,20 送受信装置、11,21 送信部、12,22 レベル調整部、13,23 共用器、14,24 等化器、15,25 復号部、16,26 受信部、17,27 伝送路減衰量計算部、18,28 送信レベル決定部、FF 無線フレーム、CS 制御情報シンボル、DS データシンボル。

Claims (3)

  1. 無線伝送路を介して、相手の送受信装置と無線通信を行うために適応変調方式を用いた無線システムにおいて、
    相手の送受信装置から受信した信号に等化処理を加えて等化誤差電力を出力し、
    相手の無線通信装置から受信した信号に復号化処理を加えて無線フレームに挿入されている送信電力情報を抽出し、
    出力された等化誤差電力から受信CNRを推定するとともに、推定した受信CNRおよび抽出された送信電力情報から伝送路減衰量を計算し、
    計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、その変調方式の所要CNRを満足させる電力値をもつ送信レベルを決定するようにしたことを特徴とする無線システム。
  2. 無線伝送路を介して、相手の送受信装置と無線通信を行うために適応変調方式を用いた無線機において、
    相手の無線通信装置から受信した信号に等化処理を加えて等化誤差電力を出力する等化器と、
    相手の無線通信装置から受信した信号に復号化処理を加えて無線フレームに挿入されている送信電力情報を抽出する復号部と、
    等化器が出力した等化誤差電力から受信CNRを推定するとともに、推定した受信CNRおよび復号部が抽出した送信電力情報から伝送路減衰量を計算する伝送路減衰量計算部と、
    計算された伝送路減衰量と送信変調方式とから、その変調方式の所要CNRを満足させる電力値をもつ送信レベルを決定する送信レベル決定部とを有することを特徴とする無線機。
  3. 請求項2に記載の無線機において、
    前記送信レベル決定部の決定情報に基づいて送信電力値を変更することを特徴とする無線機。
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