JP2004071965A - 水上用太陽電池モジュールおよび水上用太陽電池電源装置ならびに水上用太陽電池モジュールの使用方法 - Google Patents
水上用太陽電池モジュールおよび水上用太陽電池電源装置ならびに水上用太陽電池モジュールの使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】水上用太陽電池モジュールは、水上に浮かべるための外装体10と外装体10の上側に配置された太陽電池パネル1とを備える。好ましくは、外装体10は上側が開口した箱型の形状を有する。さらに好ましくは、外装体10は、下側の面に外装体10の内側に向かって窪んだ凹部14を含み、凹部14は、底部が水没することを避けるような深さを有する。上記の水上用太陽電池モジュールの内部に蓄電池などを配置して、水上用太陽電池電源装置とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水上用太陽電池モジュールおよび水上用太陽電池電源装置に関するものである。特に、設置が容易で必要に応じた電力を供給でき、長期間の使用に耐えうる水上用太陽電池モジュールおよび水上用太陽電池電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この明細書においては、太陽電池パネルが枠体などに取付けられ、電力を発生することができる一体化された装置を「太陽電池モジュール」といい、太陽電池パネルの他に蓄電池などの安定に電力を供給するための機器が取付けられ、独立電源として電力を供給することができる装置を「太陽電池電源装置」という。従来の技術におけるほとんどの太陽電池電源装置は、建屋の屋根の上や壁面などの地上にある構築物に設置されて使用されてきた。海上や河口などに設置される太陽電池電源装置は限られた使用方法がなされている。すなわち、配電線による電源の供給が困難な場所において、水質浄化設備、照明設備、噴水設備、港湾内設備などのために用いられている。たとえば、海上において養殖漁業の照明灯や港湾内の灯浮標の電源として使用されている。この場合、太陽電池電源装置は負荷機器への電力供給機として、水上や水中や水底に設置される。供給される電力が重要である場合には、安定した電力の供給ができるように、水上に台船式プラットフォームを浮かべて、その上に鉄骨などで組んだ架台を構築し、その上に太陽電池パネルなどを取付けて、水上用太陽電池電源装置としていた。ほとんどの場合は、直径1m、長さ2m程度の発泡スチロール製の浮体(以下、水上で浮力を得るために用いられ、形状によらず浮力を有しているものを「浮体」という。)を複数個用意して、浮体をロープでくくり縛ったものを浮体部とする。浮体部の上に鉄骨を筏状に組んで架台とし、この架台の上に太陽電池パネルを取りつけて使用している。
【0003】
このように使用される水上用太陽電池電源装置は一部の用途に限られてきた。消費電力が大きな設備のための水上用太陽電池電源装置は、付属機器や設置費用なども含めると非常に高価なものとなるために、重要な水上設備にのみ使用されている。よって、民間などで実用化されているのは、消費電力の小さい装置などに限られている。その他の水上用太陽電池電源装置は実験的にのみ用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術による水上用太陽電池電源装置には以下の問題があった。浮体に使われる発泡スチロールなどの発泡樹脂は、ビニルシートなどで包んで使用される場合や外周表面が保護されずそのままで使用される場合がある。発泡樹脂がそのままで使用されているものは、太陽光に含まれる紫外線による劣化や風波による表面劣化のために、いずれ一部の発泡樹脂が脱落する。脱落した発泡樹脂は、水面や海面に漂流してゴミ公害を引き起こしている。ビニルシートなどで包んで使用する場合であっても、長期間にわたって使用すると、船舶の接触や自然劣化によってシートが破れ、発泡樹脂が露出して一部が脱落することがあった。
【0005】
予算的に許される場合は、非常に高価な金属製または樹脂製の専用中空体を準備し、その中に発泡樹脂を充填してフロートを製作する。このフロートの上に筏状の架台を製作して使用していた。架台は、溶融亜鉛仕上を行なった鉄骨やステンレス製の部材が用いられている。このような鋼構造物である架台は相当の重量物であるため、人力のみで取り扱うのは困難で、水上への設置の際にはクレーン車などを用いないと設置作業ができなかった。
【0006】
太陽電池モジュール自体も、常時、淡水や海水に浸される環境下で使用できるというような、長期に渡り防水機能を持続できる高品質なものがなかった。さらに、設置される水域には農薬や消毒液などの薬剤成分が含まれている場合があり、太陽電池パネルが薬剤成分で腐食する恐れがある。現在の市販されている太陽電池パネルは耐腐食性を有しているか否かが不明確で、水上用太陽電池モジュールに使用できるか否かの判断は困難であった。このため、国内および国外でも専用の浮体やフロートなどは製作されていなかった。
【0007】
太陽電池による電源装置以外の電源装置に着目しても、水上での電源確保は困難である。ガソリン式およびディーゼル式発電機は、騒音や汚染などによる漁業への影響がある上に、水上での燃料補給が必要であり多大な労力を伴う。太陽電池を伴なわず蓄電池のみを含み、水上に浮かせておく電源装置もあるが、充電を行なった蓄電池を作業船で運んで交換する必要があり、蓄電池は重くて交換作業には多大な労力が必要である。
【0008】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、水上に直接浮かべることができて、ユーザの必要とする電力に応じて発電が可能であり、短時間で容易に設置可能な水上用太陽電池モジュールおよび水上用太陽電池電源装置ならびに水上用太陽電池モジュールの使用方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づく水上用太陽電池モジュールは、水上に浮かべるための外装体と、上記外装体の上側に配置された太陽電池パネルとを備える。好ましくは、上記外装体は上側が開口した箱型の形状を有する。この構成を採用することにより、太陽電池パネルを常時、水上に配置しておくことができ、水上用の発電機とすることができる。
【0010】
上記発明において好ましくは、上記外装体は、下側(裏側)の面に上記外装体の内側に向かって窪んだ凹部を含み、上記凹部は、上記凹部の底部が水没することを避けるような深さを有する。上記外装体の下側の面に上記窪み部を形成することにより、上記外装体において双胴型となる部分を形成することができて、水上に浮かべた際の水平方向の揺れに対する安定性を向上させることができる。上記凹部の深さは、安定性を向上させるために、上記凹部が完全に水没しないような十分な深さを有することが好ましい。
【0011】
上記発明において好ましくは、上記外装体は、AAS樹脂、AES樹脂または変性PPO樹脂のうち、いずれかを含む材料で形成される。この構成を採用することにより、耐腐食性の強い上記外装体とすることができて、20年〜30年の水上への長期設置も可能にすることができる。
【0012】
上記発明において好ましくは、上記太陽電池パネルの下側(裏側)に外部と連通する冷却用空間を有する。さらに好ましくは、上記外装体の上側にパネル取付体を備え、上記パネル取付体は、上記太陽電池パネルを支持するための突出したパネル支持部を含み、上記太陽電池パネルと上記パネル取付体とに挟まれた空間で上記冷却用空間が形成される。この構成を採用することにより、上記冷却用空間に侵入する空気や水によって、上記太陽電池パネルの下側の面が冷却され、太陽電池パネルの温度上昇にともなう発電効率の低下を抑制することができる。
【0013】
上記発明において好ましくは、上記外装体の上側に配置されたパネル取付体と、上記パネル取付体に着脱可能に接合されたパネル固定材とを備え、上記パネル取付体は、上記太陽電池パネルを支持するためのパネル支持部を含み、上記パネル固定材と上記パネル支持部とに挟持されて上記太陽電池パネルが固定される。さらに好ましくは、上記パネル固定材は、プッシュリベットによって上記パネル取付体に接合される。上記太陽電池パネルを上記パネル支持部と上記パネル固定材で挟持するこの構成を採用することにより、上記パネル固定材を取り外すのみで、上記太陽電池パネルを取り外すことができて、点検や修理などのメンテナンスが容易となる。さらに、上記パネル固定材を上記プッシュリベットで固定すれば、上記パネル固定材の取り外しも容易に行なえる。
【0014】
上記発明において好ましくは、上記外装体を浮かべたときに、水面に占める面積は1m2以上であって、上記外装体の浮力は1470N以上(150kgf以上)の大きさを有する。この構成を採用することにより、上記水上用太陽電池モジュールの上に人が乗ることができる面積と人が乗っても沈没しない浮力が確保され、上記水上用太陽電池モジュールを水上に浮かべた状態で上記水上用太陽電池モジュールの上に人が乗って作業を行なうことができる。
【0015】
上記発明において好ましくは、外部との電気的な接続のための出力ケーブルを備え、上記出力ケーブルは先端に防水コネクタを含み、上記防水コネクタは耐候性チューブによって被覆されている。この構成を採用することにより、複数台の上記水上用太陽電池モジュール同士の電気的な接続や、地上にある設備との電気的な接続を行なうことができる。また、上記出力ケーブルの接続部に多重の防水機能を持たせることができる。
【0016】
上記発明において好ましくは、上記外装体の上側に取付けられるパネル取付体と、上記外装体の内側に充填される発泡樹脂とを備え、上記外装体と上記パネル取付体と上記発泡樹脂とを合わせた総重量は20kg以下である。換言すると、上記水上用太陽電池モジュールの浮体部のみの重さは20kg以下である。この構成を採用することにより、作業員一人でも構成部品の運搬や設置を行なうことが可能になる。また、山岳地帯などの運搬車が容易に出入りできない場所においても、人力で構成部品を運搬して、上記水上用太陽電池モジュールを設置することができる。
【0017】
上記発明において好ましくは、上記外装体の内側の少なくとも一部に発泡樹脂が充填される。この構成を採用することにより、上記外装体が損傷しても、上記発泡樹脂によって浮力を確保することが可能になり、上記水上用太陽電池モジュールの沈没を防止することができる。
【0018】
上記発明において好ましくは、上記発泡樹脂は、リサイクル可能な高発泡樹脂を含む。この構成を採用することにより、上記水上用太陽電池モジュールが用済み処分となった際にもリサイクルが可能であり、廃棄の際の焼却などに伴う公害の原因になることを防止することができる。
【0019】
上記発明において好ましくは、上記外装体は、蓄電池を収容することができる大きさを有する蓄電池収容部を含む。この構成を採用することにより、上記蓄電池を上記水上用太陽電池モジュールに装備することができて、水上用太陽電池電源装置として用いることができる。また、上記蓄電池の代わりに直流を交流に変換するDC/ACインバータなどを装備することもできる。
【0020】
上記発明において好ましくは、2以上の上記蓄電池収容部を含む。さらに好ましくは、上記2以上の上記蓄電池収容部のうち、一の蓄電池収容部と他の蓄電池収容部とは、上記外装体内で対称な位置に配置されている。この構成を採用することにより、上記水上用太陽電池モジュールを水上に浮かべた際の水平方向の安定性が向上する。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記蓄電池収容部は、底部を有し、上記底部に冷却水の供給孔を有する。この構成を採用することにより、上記供給孔から水が侵入して上記蓄電池を冷却し、上記蓄電池の温度上昇に伴う上記蓄電池の性能低下を防止することができる。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記蓄電池収容部の上部には、プッシュリベットによって固定されている蓋を含む。この構成を採用することにより、上記蓄電池の点検など、上記蓄電池収容部の蓋を空ける際にも容易に開放することができる。
【0023】
上記発明において好ましくは、上記蓄電池は横長の形状であって、上記蓄電池は長手方向に平行になるように取り付けられた取っ手を備え、上記取っ手は編みロープが被覆された軟質パイプを含む。この構成を採用することにより、上記蓄電池を持ち上げたときの上記蓄電池のバランスや上記取っ手の感触が良く、上記蓄電池を上記水上用太陽電池モジュールに出し入れする際の作業性を向上させることができる。
【0024】
上記発明において好ましくは、上記蓄電池収容部にDC/ACインバータが配置される。この構成を採用することにより、上記太陽電池モジュールを交流電力発生機として使用することができる。また、他の上記太陽電池モジュールで発生した直流電力を交流電力に変換することができる。
【0025】
上記発明において好ましくは、上記外装体の外側の側面に、ロープをつなぐことができる連結部を含む。この構成を採用することにより、複数の上記水上用太陽電池モジュールを連結することができて、個々の上記水上用太陽電池モジュールが漂流することを防止できる。
【0026】
上記発明において好ましくは、上記外装体は、上側が開口した箱型の形状を備え、上記外装体の外周面を取囲むように上記連結部を有する。この構成を採用することにより、外周のいずれの辺においても、他の上記水上用太陽電池モジュールとの連結が可能である。
【0027】
上記発明において好ましくは、上記連結部は、平行な2辺のうち長い方の辺が上記外装体に接続された台形の形状を有する。上記連結部の付け根には比較的大きな力が働くが、この構成を採用することにより、上記連結部の付け根が破損することを防止することができる。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明に基づく水上用太陽電池モジュール群は、上述の水上用太陽電池モジュールが複数台連結される。好ましくは、ビニロンロープを用いることによって上記水上用太陽電池モジュールが連結される。この構成を採用することにより、複数台の上記水上用太陽電池モジュールを強固に連結することができ、上記水上用太陽電池モジュール群を形成することができる。
【0029】
上記発明において好ましくは、上記水上用太陽電池モジュール群の全体が略正方形になるように配置され、互いに接続された複数の上記水上用太陽電池モジュールを備える。さらに好ましくは、上記水上用太陽電池モジュール群の全体の外周においては、隣り合う上記水上用太陽電池モジュール同士をロープで繋ぐ構成を有する。上記水上用太陽電池モジュールを連結する際、上から見た上記水上用太陽電池モジュール群の外周が略正方形になるように連結する。この構成を採用することにより、さまざまな方向からの波風に対しても、上記水上用太陽電池モジュール群の水平方向の安定性を確保することができる。
【0030】
上記目的を達成するため、本発明に基づく水上用太陽電池電源装置は、上述の水上用太陽電池モジュールを備える。上述の水上用太陽電池モジュールを備え、蓄電池などを付加することにより、独立した水上用太陽電池電源装置を提供することができる。
【0031】
上記発明において好ましくは、接続された複数台の上記水上用太陽電池モジュールを備える。この構成を採用することにより、供給電力量を大きくしたり、供給する電圧を変更したりすることができる。
【0032】
上記目的を達成するため、本発明に基づく水上用太陽電池モジュールの使用方法は、水上に浮かべるための外装体と、上記外装体の上側に配置された太陽電池パネルとを備える水上用太陽電池モジュールの使用方法であって、上記水上用太陽電池モジュールを複数台接続し、地上に設置されたパワーコンディショナを介して、配電線に接続して電力を供給する。この方法を採用することにより、湖上や海上などに、上記水上用太陽電池モジュールを複数台設置して電力供給に寄与することができる。また、夏季においては、電力需要が大きくなる時間帯において上記水上用太陽電池モジュールの発電量も大きくなり、電力需要量の増減に応じた発電を行なうことができる。
【0033】
上記目的を達成するため、本発明に基づく水上用太陽電池モジュールの使用方法は、水上に浮かべるための外装体と、上記外装体の上側に配置された太陽電池パネルとを備える水上用太陽電池モジュールの使用方法であって、上記水上用太陽電池モジュールの上面に配置された板状部材に乗って作業を行なう。この方法を採用することにより、上記水上用太陽電池モジュールの設置の際にも作業船などは不要で、上記水上用太陽電池モジュールの上に作業員が乗って他の上記水上用太陽電池モジュールの設置を行なうことができる。また、修理や点検なども上記水上用太陽電池モジュールの上面に乗って行なうことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について説明する。実施の形態1および2においては本発明に基づく水上用太陽電池モジュールについて、実施の形態3においては水上用太陽電池電源装置について、実施の形態4においては複数の水上用太陽電池モジュールを連結した水上用太陽電池モジュール群について、実施の形態5においては本発明の基づく水上用太陽電池モジュールの使用方法について例示する。
【0035】
(実施の形態1)
図1〜図5を参照して本発明に基づく実施の形態1に係る水上用太陽電池モジュールについて説明する。
【0036】
図1(a)は本発明に基づく水上用太陽電池モジュールの平面図であり、図1(b)は正面図である。水上用太陽電池モジュールの浮体は、一部が水没して浮力を発生させる外装体10と太陽電池パネル1を取付けるためのパネル取付体17とから構成される。蓄電池などの機器は、外装体10の内部に配置される。
【0037】
太陽電池パネル1はパネル取付体17に装着されている。パネル取付体17の上部にはパネル取付体17の主表面から突出するようにパネル支持部18が形成されている。太陽電池パネル1はパネル支持部18とパネル固定材2とによって挟持されている。パネル固定材2の取りつけには、着脱可能なワンタッチ型のプッシュリベット3を採用している。この構成を採用することによって、容易にパネル固定材2を取り外すことができる。よって、太陽電池パネル1も容易に取り外すことができて、運用開始から約10年後であっても水上での蓄電池交換や太陽電池パネルの点検などのメンテナンス作業を短時間で行なうことができる。
【0038】
上面から見たパネル取付体17の形状は略四角形であり、本実施の形態においては上面の面積は約1.5m2である。本実施の形態においては、出力が80〜100Wで重量が7〜8kgの太陽電池パネル1を2枚備えている。太陽電池の発電効率はワット当りのシステム価格に大きく影響してくることから、本実施の形態においては、比較的発電効率の良い単結晶シリコン系または多結晶シリコン系の太陽電池パネルを使用している。効率は低いが薄膜となるアモルファスシリコン系の太陽電池パネルを採用してもよい。シリコン結晶は割れ易いため、太陽電池パネル1は、強化ガラスと透明樹脂とを用いて太陽電池セルを耐候性フィルムでラミネート封止した構造としている。本実施の形態においては、白板強化ガラスに透明なEVA(エチレン・ビニル・アセテート)樹脂を緩衝材として併用し、耐候性フィルムによってラミネートを施した太陽電池パネル1を採用している。耐候性フィルムには、耐薬品性の高いPPS(ポリ・フェニレン・サルファイド)フィルムを含む素材を用いた三層構造のフィルムを採用している。この三層フィルムは耐腐食性を有するために、清水のみならず汚水が含まれる水上においても長期間の使用が可能となる。
【0039】
図2は外装体10とパネル取付体17とが結合された状態の上面図である。蓄電池収容部13の上部に取付けられるべき蓋は取り外した状態である。図2に示すようにパネル支持部18はパネル取付体17の外周に沿うように取付けられ、閉じた形状を有しておらず、空気取入口19が形成されている。太陽電池パネル1の下側とパネル取付体17の主表面との間には、隙間が設けられており冷却用空間となる。空気取入口19を通して冷却用空間に、周囲の空気または水が入り込むことによって、太陽電池パネル1の下側が冷却される。図2においては矢印41に示すように冷却用空間の一の側壁となるパネル取付体17の上面に沿って空気や水が通過する。この冷却作用によって、夏季などの太陽電池パネル1の温度が上昇する環境下においても、温度上昇を抑制して電気出力や電圧の低下を防止することができる。本実施の形態においては蓄電池を収容するための蓄電池収容部13が2つ形成されている。蓄電池収容部13の上側は開口されるように、パネル取付体17の上面には蓄電池収容部13の形状に対応した2つの開口部が形成されている。図2においては図示を省略しているが、水上に浮かべる際には、この開口部は板状の蓋で覆われプッシュリベットで固定される。
【0040】
太陽電池によって得られた電力は、図1に示すように出力ケーブル4を介して外部に電力が供給される。ケーブルの接続部は、防水コネクタ5が耐候性チューブ6によって保護される。防水コネクタ5を接続した後に、耐候性チューブ6で接続部が被覆される。本実施の形態においての耐候性チューブ6には、自動収縮するワンタッチ式の耐候性チューブ6(西日本電線株式会社製)を採用している。このチューブは、エチレンプロピレンゴム製で、はじめ2分割式のコア(分割可能に結合された2つの短いパイプ)の表面に広げられた状態で配置されている。事前に通しておいた2分割式のコアを防水コネクタ5の部分に移動させる。その後、2つのコアを出力ケーブル4に沿って反対方向に切離すと耐候性チューブ6もそれに伴って延びて防水コネクタ5および出力ケーブル4に密着する。コアを完全に引き抜いた後にコアを取り去って被覆が完了する。防水機能は耐候性チューブ6自身が有する収縮力で密閉性を保持することによって行なわれる。一般的な収縮チューブは熱水をかけて収縮させるなどの熱源を必要とするが、このチューブを採用することによって、熱水などを準備する必要が無く、容易に被覆を行なうことができる。耐候性チューブ6の内部には予めシリコーングリースが塗布されている。耐候性チューブ6は防水コネクタ5と出力ケーブル4の外被と密着するため、シリコーングリースと耐候性チューブ6との二重シール構造で長期間の防水機能が確保される。
【0041】
外装体10の外周部には、連結部11を備えている。連結部にはロープなどが通せるように連結口が空けられており、連結部強化部材12によって連結口が補強されている。この連結口を利用して、たとえばロープなどによって複数の水上用太陽電池モジュールの連結口同士を結び、複数台の水上用太陽電池モジュールを連結することができる。本実施の形態においては、連結部11はパネル取付体17の略長方形の外周を取囲むように形成されている。すなわち外周である4辺全てに連結部11が形成されており、4辺のうち任意の方向に他の水上用太陽電池モジュールを連結することが可能である。本実施の形態における水上用太陽電池モジュールは、要求される電気出力や設置面積に応じて、任意の個数の連結が可能である。連結部11の形状は台形の形状を有している。強度を上げるために水上用太陽電池モジュール30の内側方向にある辺が平行な2辺のうち長い方の辺となるように形成されている。このような連結部とすることにより、複数台を連結した際に連結部11にかかる水平方向の伸縮の力や波の衝撃による垂直方向の力を効率良く連結部11全体で吸収することができる。また、連結部11を複数個有しておりそれぞれ櫛型に配置されている。この構成を採用することにより、複数の箇所において水上用太陽電池モジュール30同士の連結が行なえ、連結の強度を上げることができる。また、連結部11にかかる力を分散して吸収することができる。
【0042】
上述のように、連結部強化部材12は複数の水上用太陽電池モジュール30を連結する際、ロープなどを通すための連結口を形成する。連結部強化部材12はこの穴を補強して強度と耐磨耗性を向上させる。連結部強化部材12の内側が金属で形成されているものを採用すると、連結に使用するロープの滑りが良く、複数の水上用太陽電池モジュールを連結する際の作業性も向上する。連結部強化部材12としては、アルミ合金製またはステンレス製のハトメ状部材が好適である。本実施の形態においては、片側が鍔状に広がったステンレス製のハトメを、先端が円錐状の金型とプレス機械を用いて圧力成型した連結部強化部材12が採用されている。連結部強化部材12は、連結口を形成するのみばかりでなく、外装体10とパネル取付体17とを接合させる役割も担っている。
【0043】
図3は外装体10の下面(裏面)図である。図1(b)と図3とを参照して、外装体10の中央部には内側に窪むように凹部14が形成されている。凹部14は四角形の形状を有し、凹部14を形成している領域における外装体10の断面は双胴型になっている。水上用太陽電池モジュールは、外装体10の一部が水没して浮力を得るが、凹部14の底面(底部)は水没せずに空中に存在する。このような凹部14を外装体10の下側の面に形成することによって、大きな波浪があった場合や水上用太陽電池モジュールに乗って作業を行なう際にも、水上用太陽電池モジュールの水平方向の安定性を確保することができる。
【0044】
水上用太陽電池モジュールを浮かべた領域では、水面が水上用太陽電池モジュールに覆われて空気と触れることはない。水面からの酸素溶解が必要な地域においては不都合である。しかし、本実施の形態にかかる水上用太陽電池モジュールは、中央の凹部14の底面が空中にある状態で浮いていることから、水上用太陽電池モジュールを設置することによる水面においての酸素溶解の妨げを最小限に抑えることができる。たとえば、水が滞留している湿地帯などで水上用太陽電池モジュールを使用する場合、水質維持の観点から好気性微生物の生存が必要であり、生存のために酸素が水面から溶解する必要がある。本実施の形態における水上用太陽電池モジュールを使用することにより、水面を覆う面積は最小限に抑えられ、凹部14の領域における水面からも酸素が溶解する。また、別の観点からは、本装置は水面に設置されると遮光の効果がある。有害な植物プランクトンが異常増殖している地域においては、遮光によって有害な植物プランクトンの光合成を抑えて増殖を抑制することができる。特に、春から秋にかけての植物プランクトンの増殖を抑制することができる。
【0045】
本実施の形態においての外装体10は、熱可塑性シート状の耐候性樹脂板を材料にして、安価な真空成型法で成型されている。パネル取付体17も同様の材料と方法とで形成される。外装体10とパネル取付体17とは超音波熱融着法で複数箇所が接着されて一体化されている。この方法を採用することによって、製造時の価格を下げることができる。材料には、AAS樹脂(アクリロニトリル・アクリル酸エステル・スチレン共重合体)やAES樹脂(アクリロニトリル・エチレン・スチレン共重合体)、変性PPO樹脂(ポリ・フェニレン・オキサイド樹脂)が好適である。これらの材料は、耐候性および強度がともに優れていることから屋外の太陽光下で20年〜30年の長期間の使用にも耐えることができる。
【0046】
図4に図2におけるIV−IV線に関する外装体10の矢視断面図を、図5に図2におけるV−V線に関する外装体10の矢視断面図をそれぞれ示す。外装体10は箱型になって上面が開口している形状を有していて、凹部14が形成されている外装体10の断面は双胴型となっている。外装体10の内側には、高発泡樹脂15が充填されている。通常、水上用太陽電池モジュールの浮力は外装体10の形状で得ているが、高発泡樹脂15も水上用太陽電池モジュールを浮遊させておくに十分な浮力を有する。仮に船舶の衝突、流木などの大型漂流物の衝突、想定外の大きな波などによって、外装体10が損傷しても沈没しない構造となっている。また、空洞であった外装体10の内側に高発泡樹脂15を充填することによって、外装体10の強度が強くなる特長を有する。高発泡樹脂15には、さまざまな材料が使用できるが、100%リサイクルやリユースが可能である高発泡樹脂が好ましい。リサイクル可能な高発泡樹脂としては発泡ポリスチレンや発泡ポリスチレン・アクリロニトリル共重合体などが好適である。また、外装体10と一体化させるために、熱可塑性の高発泡樹脂であることが好ましい。本実施の形態においては、外装体10の内部にメタクリル系モノマによる発泡性ポリメタクリレート共重合体が充填されている。2つの蓄電池収容部13を覆わないように、外装体10とパネル取付体17とで挟まれる空間全体に高発泡樹脂15が充填されている。本実施の形態においては、1つの水上用太陽電池モジュールに2つの蓄電池収容部13が備えられ、それぞれの底部には外界に貫通する供給孔16が形成されている。供給孔16については実施の形態3において説明する。
【0047】
このような構成を有する本実施の形態における水上用太陽電池モジュールについて、外装体10、パネル取付体17および高発泡樹脂15の総重量は20kg以下であり、パネル取付体17上面の大きさは約1.5m2である。よって、クレーンなどの重機を使用しなくても、作業者1名のみで搬入や着水が可能である。設置場所は交通の便のよい海などに限られず、道路がない区域や急な傾斜面に接する水域、湿地帯などであっても、人力のみで容易に搬入や設置が可能である。水上に浮かべた際の浮力は1470N(150kgf)以上有しており、作業者が2人同時に乗っても沈没することはない浮力を有する。よって、太陽電池パネルの点検や修理などのメンテナンスも、水上に浮かべたまま水上用太陽電池モジュールの上に乗って行なうことができる。
【0048】
これらの構成を備える水上用太陽電池モジュールは、JIS C8917に準じて捩りを加える試験を行なっており、太陽電池パネルのシリコン結晶や外装体などに異常がないことを確認している。
【0049】
(実施の形態2)
図9〜図11を参照して本発明に基づく実施の形態2に係る水上用太陽電池モジュールを説明する。図9は本実施の形態に係る水上用太陽電池モジュールの外装体10とパネル取付体17とを結合した上面図であり、図10が下面図である。蓄電池収容部13の蓋は省略してある。外装体10は上部が開口した箱型の形状をしていること、パネル支持部18で太陽電池パネルを支持すること、および、蓄電池収容部13が2個形成されていることなどは実施の形態1と同様である。以下に実施の形態1と異なる構成について説明する。図9に示すように、実施の形態1と比較して、外装体10における蓄電池収容部13の占める割合が大きい。大型の蓄電池を収容するときや、逆に外装体10を小さくするときにはこのような配置が必要である。外装体10の下面(裏面)には、凹部を有することが好ましいが、実施の形態1に示したように、凹部14を外装体10の中央部に配置すると非常に小さな凹部となる。本実施の形態においては、図10に示すように外装体10の側面に接するように凹部14が形成されている。このような配置にしても、外装体10の一部において双胴型の形状を形成することができ、水上での安定性を確保することができる。また、連結部11には接続口を2つ有するものが含まれている。この構成を採用することにより、複数台の水上用太陽電池モジュールを連結する際に実施の形態1よりさらに強い結合力を有することができる。
【0050】
本実施の形態においては、実施の形態1と同様に太陽電池パネルを2枚取付けることができる。以下に太陽電池パネルの固定方法と、冷却用空間とについて詳細に説明する。図11に太陽電池パネル1をパネル取付体17に取付けた状態を説明する部分断面図を示す。太陽電池パネル1はパネル取付体17の主表面から突出した階段状のパネル支持部18によって支えられている。パネル支持部18は図9に示すように、太陽電池パネル1の外周の一部分を複数のパネル支持部18で支えることができるように形成されている。この構成を採用することにより、1m程度の大きな波が太陽電池パネル1に直撃した場合にも、その衝撃を複数のパネル支持部18で分散して吸収することができる。また、パネル支持部18の切れ目から、任意の方向に出力ケーブルを取り出せる構造としている。よって隣接する複数台の水上用太陽電池モジュールとの直並列接続を容易に行なうことができる。階段状となっているパネル支持部18の最上面にはパネル固定材2が接合されている。パネル固定材2とパネル支持部18の一平面とによって、太陽電池パネル1が挟持されている。パネル支持部18はリベット方式で固定することができるプッシュリベット3によって固定されている。本実施の形態においては、金属性のプッシュリベット3を用いており、金属の他にも耐候性樹脂性のプッシュリベットが好適である。本実施の形態におけるプッシュリベット3は、取り付けのみではなく、取り外しも容易に行なえるものを採用している。よって、水上で太陽電池パネル1の点検を行なう際には、パネル固定材2を取り外して容易に太陽電池パネル1を取り外すことができる。パネル固定材2としては、太陽電池パネル1の各辺と同等の長さを有する部材でもよいし、パネル支持部18の長さに対応させた比較的短いパネル固定材2を複数個採用しても良い。
【0051】
図11に示すように階段状となっているパネル支持部18の中段に太陽電池パネル1が固定されている。太陽電池パネル1の大部分は空中に浮いている構成を有しており、太陽電池パネル1の下側の面とパネル取付体17の主表面との間には冷却用空間20が形成される。この空間を空気もしくは波などによる水が侵入して太陽電池パネル1の裏側が冷却される。この作用によって、太陽電池パネル1の温度上昇による発電効率の低下を抑制することができる。図9に示すように、パネル取付体17はパネル支持部18の切り欠き部である空気取入口19を有しており、冷却用空間20は外部と連通している。複数の空気取入口19が空気または水の出入り口となり、太陽電池パネルの下側を冷却することができる。
【0052】
(実施の形態3)
実施の形態3においては、実施の形態1に係る水上用太陽電池モジュールを用いた水上用太陽電池電源装置について例示する。
【0053】
実施の形態1における水上用太陽電池モジュールは、外装体内部の蓄電池収容部に蓄電池を配置することによって、独立電源とすることができる。図2に示すように蓄電池収容部13は、外装体10の側面に近接するように配置される。さらに、外装体10の中心に対して対称となるように2つの蓄電池収納部13の位置を定めている。蓄電池収容部13の位置に関しては、複数台の蓄電池を収容できるように外装体10の中央部に一括して配置してもよいが、分割した方が蓄電池を入れ易いなどの作業時安定性に優れる。また、重量物が分散して配置されることによって、水上に設置したときの波に対する水平方向の安定性も優れている。外装体10の強度の観点からも、蓄電池収容部13を分割して配置した方が強くなり、蓄電池収容部13は外装体10の中央部に配置するより分割して配置する方が好ましい。
【0054】
2つの蓄電池収容部13にそれぞれ蓄電池25を配置して、水上に浮かべた時の図4および図5に対応する部分断面図を図6および図7に示す。蓄電池収容部13の底部には供給孔16が穿設されている。水上に浮かべた際に供給孔16を通って蓄電池収容部13に水が侵入する。しかし、外装体10の一部が水没しても、外装体10の下面に形成される凹部14の底部は、図7に示すように水面40より上方に存在している。換言すれば、凹部14の底部は水没しない。このような深さを有する凹部14を採用することによって、水上用太陽電池モジュールは水平方向の安定性が向上する。蓄電池25については一部が水没して冷却される。たとえば蓄電池25として鉛蓄電池を使用すると、温度上昇に伴って自己放電が増大する。しかし、蓄電池25の温度が上昇する条件下においても、浸水した水による冷却によって蓄電池25の温度上昇を抑制することができる。特に、蓄電池25の充電時や夏季の使用時などの蓄電池25の温度が上昇する条件下においても、自己放電の増大などを抑制することができる。寒冷地の水域において使用する場合には蓄電池25の温度上昇は問題とならず、供給孔16に栓を取りつけて、防水シール材などで密閉することよって、水が入らないようにすることも可能である。外装体10のうち、水没するのは蓄電池収容部13のみであり、外装体10の形状によって十分な浮力は確保されている。
【0055】
雨や波浪などによって冷却用空間に侵入した海水や汽水などの水は、空気取入口から排出されるか、もしくは蓄電池収容部13に集まる。供給孔16と外装体10の浮力の作用によって、蓄電池収容部13に溜まる水の高さは一定の高さ以上にならない。よって蓄電池収容部13に多くの水が流入しても、供給孔16から排出される。このように供給孔16は、外部から侵入してきた水を排出する役目も兼ねている。
【0056】
本実施の形態においては、蓄電池25には制御弁型の長寿命の鉛蓄電池を採用している。通常のシールド鉛蓄電池では放電深さ80%の充放電を繰返すと、300〜600サイクルで寿命に達するが、制御弁型の長寿命の鉛蓄電池では2000〜4000サイクルの充放電が可能である。よって、蓄電池25の取替え期間を長くすることができる。また、必要とされる負荷に対して十分に大きな容量を有する蓄電池を採用することによって、夜間や雨天などの天候不良時にも安定した電力を供給することができる。なお、蓄電池の種類や容量により、独立電源としての性能、耐用年数および市場価格は大きく変化する。
【0057】
蓄電池の形状および取っ手の形状や材質は、現地での組込みや蓄電池の点検、交換などの作業性に大きく影響する。本実施の形態においては、図8に示すように、蓄電池25には横長型のものを採用して、取っ手26は蓄電池25を上部から見た場合の長辺と平行な方向(矢印42の方向)に取り付けている。この構成を採用することによって、蓄電池を持ち上げた際のバランスが保ちやすくなる。また、取っ手26には、軟質パイプ(着色ビニルパイプなど)と編みロープとを組み合わせのものを採用している。この構成を採用することによって、滑りにくく、手への感触が良好であり持ち易い特長を有する。蓄電池収納部の蓋の固定には、着脱可能なワンタッチ型のプッシュリベットを採用しており(図示せず)、運用開始から約10年後であっても、水上での蓄電池交換や点検などのメンテナンスを短時間で容易に行なうことができる。
【0058】
本実施の形態に係る水上用太陽電池電源装置を用いることによって、水上に太陽電池パネルを設置するための水底からの立ち上げ構造材や、水上に太陽電池パネルを浮かせる際に基礎とするフロートなどを準備する必要がなく、容易に水上に太陽電池電源装置を設置することが可能になる。
【0059】
本実施の形態における水上用太陽電池モジュールには、2台の蓄電池を装備することができる。たとえば12V用長寿命蓄電池2台を装備することによって、12Vまたは24Vのいずれかの電圧でも電力を供給することができる。接続する機器の消費電力が大きい場合は、複数台の水上用太陽電池モジュールを連結して大容量を達成する。交流が必要な場合は、たとえば、蓄電池収納部に防水型のDC/ACインバータを配置した本モジュールを一台追加して、交流用太陽電池電源装置とすることが可能である。水上用太陽電池モジュールから太陽電池パネルを取り除いて、蓄電池収容用のモジュールとして用いることも可能である。このように複数台の水上用太陽電池モジュールを用いることが可能であり、以下の実施の形態4において、複数台の水上用太陽電池モジュールを連結した水上用太陽電池モジュール群について説明する。
【0060】
(実施の形態4)
図12は実施の形態1に係る水上用太陽電池モジュール30を4台連結した水上用太陽電池モジュール群31の平面図である。それぞれの水上用太陽電池モジュール30は互いに重なり合わないように、また、水上用太陽電池モジュール群31の外周が正方形に近い形状となるように配置されることが好ましい。たとえば、水上用太陽電池モジュール30を1列に連結すると、連結方向を軸とする回転方向の安定性が劣って、波浪時に横転する可能性がある。よって、水上用太陽電池モジュール群31の外周は正方形に近い形状になるようにすることが好ましい。この構成を採用することによって、さまざまな方向からの波に対しても横転を防止することができる。さらに、水上用太陽電池モジュール群31の外周をロープなどで環状に繋ぐことが好ましく、この構成を採用することにより、複数の水上用太陽電池モジュールが一体化して、船舶の接近などによる高波の衝撃を緩和することができる。
【0061】
本実施の形態においては、複数の水上用太陽電池モジュール30の連結方法として、連結部11の連結口をロープ7で縛り合わせ連結する方法を採用している。連結用のロープ7としては、波浪時にも隣り合う水上用太陽電池モジュール30が衝突しないように、張力を保持したまま接続できるロープが好ましい。本実施の形態においては、たとえばビニロンで組編みされ、ロープに張力を与えておくことができる機能を有するロープ状の緊結材を採用している。ロープ状の緊結材は多少の衝撃を吸収する機能も有しており好適である。また、耐候性に優れ、摩擦に対する強度も十分であることが好ましく、さらに波浪時などに生じる連結部11のねじれや収縮を、ある程度吸収できるロープ状の緊結材であることが好ましい。本実施の形態においては、漁業界において古くから実績のある直径が7〜8mmの特殊編みビニロンロープを採用している。このロープ状の緊結材を用いることによって、20年間の連続使用にも耐えることができる。ロープ状の緊結材として、カーボン入りのビニロンロープを採用すると更に耐用年数を上げることも可能である。
【0062】
隣り合う水上用太陽電池モジュールの接続をロープで行なう場合の接続方法を詳細に例示した図を図13に示す。それぞれ連結部強化部材12の上下2方向から、ロープ7を2本通して、隣り合う他の水上用太陽電池モジュールの連結部強化部材12に渡す。このとき、途中で2本のロープ7が互いに交差するように配置して、それぞれの連結部強化部材12を固定する。ロープ7がローブ状の緊結材である場合、太陽光による劣化を防止するために連結部11に太陽光を遮断する遮光板をとりつけてもよい。本実施の形態においては、台形状である連結部11は十分な間隔をあけて形成されており、隣り合う他の水上用太陽電池モジュール30の連結部11とは、一定の間隔を空けてロープ7で接続固定されている。さらにロープ7はある程度の張力をもって接続されている。この構成を採用することによって、隣り合う水上用太陽電池モジュール30は、接触することも離れることもなく、ほぼ一定の間隔を確保した状態を維持することができる。この構成を採用することによって、波浪があった際にも隣り合う水上用太陽電池モジュール30同士が衝突して損傷することを回避できる。
【0063】
水上での波風などに起因する漂流に対しては、たとえば、水底まで十分な余裕のある長さの緊結用ロープとアンカーとを繋いだものを連結部に数本繋いで、アンカーを沈めておけば、アンカーの機能によって水上用太陽電池電源装置の漂流を防止することができる。また、水面の高さが変化してもその高さに追従できるように、緊結用ロープの長さを設定することで、河川の増水などに対してもロープの長さの調整は不要である。
【0064】
このような接続方法で水上用太陽電池モジュールを無限台数接続することが可能である。蓄電池収容部13に蓄電池を収容するほかに、DC/ACインバータや電源供給のためのコントロールパネルなどを収容した水上用太陽電池モジュールを備えた水上用太陽電池電源装置とすることができる。供給できる電力量の調整は蓄電池の容量と数を変更することによって行ない、出力電圧の調整は各太陽電池モジュールに備えられた蓄電池の接続方法を変更するなどして行なうことができる。
【0065】
上述の水上用太陽電池モジュールの連結方法については、水上用太陽電池モジュールに蓄電池などを配置して水上用太陽電池電源装置として用いる場合や、水上用太陽電池モジュール群を形成して、発生した電気を出力ケーブルで地上に導き、地上に設置した電力を安定して供給するのための蓄電池やコントロールパネルを介して電源装置とする場合にも共通の方法である。
【0066】
(実施の形態5)
実施の形態5においては、実施の形態1で例示した水上用太陽電池モジュールの使用方法について説明する。
【0067】
本発明に基づく水上用太陽電池モジュールは、配置する空間がある限り、台数に上限なく水上用太陽電池モジュールを連結することが可能である。水上に多くの水上用太陽電池モジュールを設置して発電を行ない、電力会社の送電線に繋いで電力を供給することが可能である。この場合、電力系統に接続するための直流から交流への変換、過電圧の防止、系統周波数との周波数調整などの機能を備えるパワーコンディショナを介して送電線に接続する。この方法を採用することによって、灌漑用池、水量調整池、湖などの遊休水面を利用して発電を行なうことができる。また、天候状態に依存する消費電力に応じた発電を行なうことができる。例えば、夏場においては冷房の電力需要によって、晴れの日に消費電力量が多くなる。太陽電池も晴れの日には発電量が多くなる。一方で1日の消費電力量の推移に着目すると昼間が最も消費電力量が多く、太陽電池の出力も昼間に最大となる。このように本発明に基づく発電システムを構築した場合、自然に電力需要に追従するような発電を行なうことができる。
【0068】
その他にも、水質浄化装置や噴水などの各種装置へのクリーンな電源として、港湾内、河川、湖沼、湿地帯、干潟、溜池などの比較的静水状態にある水上や湿地帯に設置することができる。また、これまで秋季から翌年の春季にかけて、使用されることがなかった学校や自治体の屋外プールに設置することができる。この場合、水上用太陽電池電源装置を電源とするプールの貯水の浄化を常時行なって、火災や地震などの天災に備える緊急用水とすることができる。
【0069】
実施の形態1で例示した水上用太陽電池モジュールは、上面の面積は約1.5m2であり、浮力は1470N(150kgf)以上有している。よって、水上用太陽電池パネルを水面浮かべてその上に人が乗っても沈没しない。さらに外装体と高発泡樹脂とパネル取付体とをあわせた重量は20kg以下であり(以下、外装体と高発泡樹脂とパネル取付体とを一体化したものを「太陽電池浮体」という。)、一人でも容易に運搬することができる。以下に少数の作業員で複数台の水上用太陽電池モジュールや水上用太陽電池電源装置を水面に設置する方法を詳細に説明する。
【0070】
まず、始めに太陽電池浮体を運搬して岸辺に浮かべる。太陽電池浮体の重量は20kg以下であるので、一人でも運搬が可能である。次に、太陽電池浮体の上面に配置する2枚の太陽電池パネルを搬入する。太陽電池パネルの重量は1枚7〜8kgであるので作業員一人で運搬可能である。太陽電池浮体に太陽電池パネルを取り付けて、パネル固定材をプッシュリベットにて固定する。プッシュリベットはワンタッチ式のものを採用しておくと取りつけが容易である。太陽電池パネル取りつけの際には、必要に応じて太陽電池浮体に蓄電池を備え付けたり、DC/ACインバータを備え付けたりする。一台の設置が完了したら、太陽電池パネルの上面にベニア板などの建築用コンパネ材などを置いてその上に人が乗って次の水上用太陽電池モジュールの搬入を行なうことができる。2台目の搬入と組立て後にロープ状の緊結材などを用いて、それぞれの連結部を繋いで連結する。3台目以降の設置に関しては同様の作業を繰返す。それぞれの水上用太陽電池モジュールなどの電気的な接続が必要になるが、1台の設置の度に接続を行なってもよいし、全ての水上用太陽電池モジュールの搬入と連結とが完了した後に電気的な接続を行なっても良い。このように、多数の作業員を必要とせず、一人の作業員で設置を行なうことも可能である。また、水上に設置のための作業船なども不用である。
【0071】
実施の形態1に係る水上用太陽電池モジュールの浮力は1470N(150kgf)以上あるので、一の水上用太陽電池モジュールの上面に2人の作業員が乗って作業することも可能である。太陽電池浮体は双胴型であって水上に浮かべたときの水平方向のバランスもよい。蓄電池を備える場合においても、外装体の外周部に沿うようにして、重量物である蓄電池を配置するために、浮体の重力バランスもよく、安定に浮遊した状態で作業を行なうことができる。
【0072】
工場から設置される現地までの運搬容積の効率を重視する場合には、別梱包で外装体や太陽電池パネルなどを運搬して、現地において組立てることが好ましい。組立てに関しても上述の様に容易に行なえる。設置のための作業船を準備する場合は、太陽電池パネルを太陽電池浮体に予め工場で取付けておき、水上での組立ては行なわずに、水上に浮かべて複数の水上用太陽電池モジュール同士の連結と電気的な接続のみを行なってもよい。以上の説明においては実施の形態1に係る水上用太陽電池モジュールについて述べたが、実施の形態2に係る水上用太陽電池モジュールについても同様の使用方法が可能である。
【0073】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、太陽電池パネルを外装体に備えることによって、水上に直接浮かべることができる水上用太陽電池モジュールを提供することができる。また、水上用太陽電池モジュールを複数台連結することによって、ユーザが必要な電力に応じた発電を行なうことができる。水上用太陽電池モジュールに蓄電池などを配置して水上用太陽電池電源装置を構築することができるが可能である。さらに、作業員一人で水上用太陽電池モジュールの設置が行なえる大きさと重さであるために、多くの作業員を必要とせず、短時間で容易に設置が可能である。その他、湖などの遊休地に水上用太陽電池モジュール群を配置して、地上の送電線に電力の供給を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態1における水上用太陽電池モジュールを示した図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態1における水上用太陽電池モジュールから太陽電池パネルを取り外した平面図である。
【図3】本発明に基づく実施の形態1における水上用太陽電池モジュールの下面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線に関する矢視断面図である。
【図5】図2におけるV−V線に関する矢視断面図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態1における水上用太陽電池モジュールに蓄電池を配置して、水上に浮かべた状態を説明する一の部分断面図である。
【図7】本発明に基づく実施の形態1における水上用太陽電池モジュールに蓄電池を配置して、水上に浮かべた状態を説明する他の部分断面図である。
【図8】本発明に基づく水上用太陽電池モジュールに配置される蓄電池の斜視図である。
【図9】本発明に基づく実施の形態2における水上用太陽電池モジュールから太陽電池パネルを取り外した平面図である。
【図10】本発明に基づく実施の形態2における水上用太陽電池モジュールの下面図である。
【図11】本発明に基づく実施の形態2における水上用太陽電池モジュールの周辺部における部分断面図である。
【図12】本発明に基づく実施の形態4における水上用太陽電池モジュール群を説明する図である。
【図13】本発明に基づく実施の形態4における水上用太陽電池モジュールの連結部同士をロープで結合する方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 太陽電池パネル、2 パネル固定材、3 プッシュリベット、4 出力ケーブル、5 防水コネクタ、6 耐候性チューブ、7 ロープ、10 外装体、11 連結部、12 連結部強化部材、13 蓄電池収容部、14 凹部、15高発泡樹脂、16 供給孔、17 パネル取付体、18 パネル支持部、19空気取入口、20 冷却用空間、25 蓄電池、26 取っ手、30 水上用太陽電池モジュール、31 水上用太陽電池モジュール群、40 水面、41,42 矢印。
Claims (31)
- 水上に浮かべるための外装体と、
前記外装体の上側に配置された太陽電池パネルと
を備える、水上用太陽電池モジュール。 - 前記外装体は、上側が開口した箱型の形状を有する、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記外装体は、下側の面に前記外装体の内側に向かって窪んだ凹部を含み、
前記凹部は、前記凹部の底部が水没することを避けるような深さを有する、請求項2に記載の水上用太陽電池モジュール。 - 前記外装体は、AAS樹脂、AES樹脂または変性PPO樹脂のうち、いずれかを含む材料で形成された、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記太陽電池パネルの下側に外部と連通する冷却用空間を有する、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記外装体の上側にパネル取付体を備え、
前記パネル取付体は、前記太陽電池パネルを支持するための突出したパネル支持部を含み、
前記太陽電池パネルと前記パネル取付体とに挟まれた空間で前記冷却用空間が形成された、請求項5に記載の水上用太陽電池モジュール。 - 前記外装体の上側に配置されたパネル取付体と、
前記パネル取付体に着脱可能に接合されたパネル固定材と
を備え、前記パネル取付体は、
前記太陽電池パネルを支持するためのパネル支持部を含み、
前記パネル固定材と前記パネル支持部とに挟持されて前記太陽電池パネルが固定された、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。 - 前記パネル固定材は、プッシュリベットによって前記パネル取付体に接合された、請求項7に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記外装体を浮かべたときに、水面に占める面積は1m2以上であって、前記外装体の浮力は1470N以上の大きさを有する、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 外部との電気的な接続のための出力ケーブルを備え、
前記出力ケーブルは先端に防水コネクタを含み、
前記防水コネクタは耐候性チューブによって被覆されている、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。 - 前記外装体の上側に取付けられるパネル取付体と、
前記外装体の内側に充填される発泡樹脂と
を備え、前記外装体と前記パネル取付体と前記発泡樹脂とを合わせた総重量は20kg以下である、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。 - 前記外装体の内側の少なくとも一部に発泡樹脂が充填された、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記発泡樹脂は、リサイクル可能な高発泡樹脂を含む、請求項12に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記外装体は、蓄電池を収容することができる大きさを有する蓄電池収容部を含む、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 2以上の前記蓄電池収容部を含む、請求項14に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記2以上の前記蓄電池収容部のうち、一の蓄電池収容部と他の蓄電池収容部とは、前記外装体内で対称な位置に配置されている、請求項15に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記蓄電池収容部は、底部を有し、前記底部に冷却水の供給孔を有する、請求項14に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記蓄電池収容部の上部には、プッシュリベットによって固定されている蓋を含む、請求項14に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記蓄電池は横長の形状であって、
前記蓄電池は長手方向に平行になるように取り付けられた取っ手を備え、
前記取っ手は編みロープが被覆された軟質パイプを含む、請求項14に記載の水上用太陽電池モジュール。 - 前記蓄電池収容部にDC/ACインバータが配置された、請求項14に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記外装体の外側の側面に、ロープをつなぐことができる連結部を含む、請求項1に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 前記外装体は、上側が開口した箱型の形状を備え、
前記外装体の外周面を取囲むように前記連結部を有する、請求項21に記載の水上用太陽電池モジュール。 - 前記連結部は、平行な2辺のうち長い方の辺が前記外装体に接続された台形の形状を有する、請求項21に記載の水上用太陽電池モジュール。
- 請求項21に記載の水上用太陽電池モジュールが複数台連結された水上用太陽電池モジュール群。
- ビニロンロープを用いることによって前記水上用太陽電池モジュールが連結された、請求項24に記載の水上用太陽電池モジュール群。
- 前記水上用太陽電池モジュール群の全体が略正方形になるように配置され、互いに接続された複数の前記水上用太陽電池モジュールを備える、請求項24に記載の水上用太陽電池モジュール群。
- 前記水上用太陽電池モジュール群の全体の外周において、隣り合う前記水上用太陽電池モジュール同士をロープでつないだ、請求項26に記載の水上用太陽電池モジュール群。
- 請求項1に記載の水上用太陽電池モジュールを備えた、水上用太陽電池電源装置。
- 接続された複数台の前記水上用太陽電池モジュールを備えた、請求項28に記載の水上用太陽電池電源装置。
- 水上に浮かべるための外装体と、
前記外装体の上側に配置された太陽電池パネルと
を備える、水上用太陽電池モジュールの使用方法であって、
前記水上用太陽電池モジュールを複数台接続し、地上に設置されたパワーコンディショナを介して、送電線に接続して電力を供給する、水上用太陽電池モジュールの使用方法。 - 水上に浮かべるための外装体と、
前記外装体の上側に配置された太陽電池パネルと
を備える、水上用太陽電池モジュールの使用方法であって、
前記水上用太陽電池モジュールの上面に配置された板状部材に乗って作業を行なう、水上用太陽電池モジュールの使用方法。
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