JP2004071695A - 導電性シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、絶縁性フィルムと導電層とが十分な密着性を有し、以って絶縁性フィルムと導電層が剥離することがなくかつ導電層の厚みが適度なものとなりパターンのファイン化が可能な導電性シートを提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の導電性シートは、絶縁性フィルムの少なくとも一方の面に導電層が形成されている導電性シートであって、該絶縁性フィルムがフィラーを含有しているか、またはその少なくとも一方の表面にフィラーを含有する層が形成されており、そのフィラーをエッチング処理により除去することによってその表面が粗化処理され、その粗化処理されている表面に導電層が形成されていることを特徴としている。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性シートに関する。より詳細には、半導体用基板や電気、電子部品用回路基板あるいは各種パッケージングに好適に用いることができる導電性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より半導体用基板等に用いられている導電性シートは、絶縁性フィルム上に導電層が設けられた構成となっている。該導電層は、通常、絶縁性フィルムの表面をスパッタリング加工して下地層を形成し、その上に銅等の導電性金属を電気めっき等により付着させて形成されている。
【0003】
しかしながら、このような下地層は絶縁性フィルムとの間でその密着性に欠け、このため下地層ならびに導電層が絶縁性フィルムから剥離するという問題があった。この問題を解消するべく、絶縁性フィルムの表面をブラストやローラで処理することにより粗化させることによって下地層や導電層の密着性を向上させることが試みられているが、十分な密着性が得られるには至っていない。一方、導電層を形成させるのに金属箔を用い、前記と同様の着想の下、この金属箔の表面を粗化させて絶縁性フィルムと貼り合わせる試みもなされているが、この方法によれば金属箔の粗化を粗くすることにより密着性は得られるものの、導電層(金属箔)自体の厚さが分厚くなり過ぎるところが生じるためパターンのファイン化が困難となる。
【0004】
したがって、絶縁性フィルムと導電層との間で十分な密着性を有し、かつパターンのファイン化が可能な導電性シートは未だ得られていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであってその目的とするところは、絶縁性フィルムと導電層とが十分な密着性を有しており、以って絶縁性フィルムと導電層が剥離することがなくかつ導電層の厚みが適度なものとなりパターンのファイン化が可能な導電性シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の問題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、従来の方法で粗化処理された表面状態はその凹部がV字上の形状(すなわち、谷部において底方向にかけて窄まるような形状)となる傾向にあり、このため十分なアンカー効果が発現されず以って密着性が得られないのではないかとの知見が得られ、この知見に基づきさらに研究を重ねることによりついに本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明の導電性シートは、絶縁性フィルムの少なくとも一方の面に導電層が形成されている導電性シートであって、該絶縁性フィルムがフィラーを含有しているか、またはその少なくとも一方の表面にフィラーを含有する層が形成されており、そのフィラーをエッチング処理により除去することによってその表面が粗化処理され、その粗化処理されている表面に導電層が形成されていることを特徴としている。このような構成としたことにより粗化処理された絶縁性フィルムの表面凹部は、フィラーの除去により形成されることとなることから、その形状はほぼフィラー自体の形状を呈することとなり、このため従来のように該凹部の底方向にかけて窄まるような形状となることを防止し得る。したがって、このように粗化処理された表面において優れたアンカー効果が示されることから絶縁性フィルムと導電層とが十分に密着し、以ってこれら両層が剥離するのを有効に防止し得るとともに深くまで粗化処理する必要もないことから導電層の厚みを適度なものとすることができパターンのファイン化が可能な導電性シートを得ることに成功したものである。
【0008】
また、本発明の導電性シートは、絶縁性フィルムの粗化処理されている表面に下地層が形成され、その上に導電層が形成されたものとすることができる。
【0009】
また、本発明の導電性シートは、その絶縁性フィルムとして長尺の連続状のものを用いることにより極めて生産性に優れたものとすることができる。
【0010】
一方、本発明の導電性シートは、それ自体がフィラーを含有しているか、またはその少なくとも一方の表面にフィラーを含有する層が形成されている絶縁性フィルムに対して、エッチング処理によりフィラーを除去することによって該絶縁性フィルムの表面を粗化処理する工程と、該粗化処理された絶縁性フィルムの表面に対して導電層を形成する工程と、を有することを特徴とする製造方法により製造することができる。
【0011】
また、上記製造方法は、該粗化処理された絶縁性フィルムの表面に対して下地層を形成する工程を有し、さらに該下地層の上に導電層を形成する工程を有するものとすることができる。
【0012】
また、上記製造方法は、その絶縁性フィルムとして長尺の連続状のものを用いることにより極めて生産性に優れたものとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の導電性シートについて、以下さらに説明する。
【0014】
<絶縁性フィルム>
本発明の導電性シートの基材フィルムとして用いられる絶縁性フィルムとしては、後述の粗化処理用のフィラーが包含されていることを除き、この種の用途に用いることができる従来公知のものであれば特に限定なくいかなるものも用いることができる。その一例を挙げると、たとえばポリイミド、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、PEN、液晶ポリマー、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等のフィルムを挙げることができる。これらの中でも特に柔軟性に優れ高性能化の可能なポリイミドやガラス繊維強化エポキシ樹脂からなるフィルムを用いることが好ましい。なお、ここでいうフィルムとは、その厚みが10〜200μm、好ましくは25〜130μm程度のものが好適であり、またその形状についてはシート状のものである限り枚葉の形態のものであってもロールのような長尺の連続状の形態のものであっても差し支えない。本発明においては、特にその製造における加工効率の観点からロールのような長尺の連続状のものを用いることが好適である。なお、このような絶縁性フィルムとしては、予め各種の穴加工、例えばビアホール加工、アライメントホール加工、送りピッチホール加工等が施されているものを用いることができる。このような穴加工が施された絶縁性フィルムを用いれば、後述の導電層の形成と穴埋め加工を実質的に同時に行なうことができ生産効率の向上を図ることができるため好ましい。
【0015】
<導電層>
上記絶縁性フィルムの少なくとも一方の面に形成される導電層としては、この種の導電層として従来公知のものであれば特に限定なくいかなるものも用いることができる。その一例を挙げると、たとえば導電性を示す各種金属をめっきやスパッタリングすることにより形成したものやこれらの金属からなる箔を接着や熱プレスすることにより形成したもの、あるいはこれらの金属をはじめとしてその他カーボンブラック等のような導電性物質を含んでなる導電性インクを塗布することにより形成したものなどを挙げることができる。これらの中でも加工効率や絶縁性フィルムとの良好な密着性等を考慮すると導電性を示す各種金属をめっきにより形成したものが特に好ましい。該絶縁性フィルムの表面凹部に充填されるのに特に有利であり、また該フィルムが穴加工されている場合にもそのホールの充填に有利となるからである。なお、上記の金属としては、銅、銀、金、ニッケル、クロム、亜鉛、パラジウム、スズまたはこれらの金属の一種以上を含んでなる合金等を挙げることができる。また、めっきとしては無電解めっきまたは電気めっきのいずれであっても差し支えないが、めっき液の組成やめっき条件は該絶縁性フィルムの表面凹部の充填のことを考慮して適宜選択することが好ましい。たとえば、めっき液の組成としては適宜金属塩の濃度を調節し、通常金属塩の濃度を10〜600g/l程度の条件のものを選択することが好ましい。また、めっき条件としては、pH、浴温、電流密度等を適宜調節し、通常pH1〜13、浴温10〜70℃、電流密度0.1〜50A/dmの条件のものを選択することが好ましい。また、当該導電層の厚みは、3〜130μm、好ましくは8〜20μmとすることが好適である。3μm未満の場合には十分な導電効果を得ることができず、また130μmを超えても導電効果に大差なく却って経済的に不利となるだけでなくパターンのファイン化が困難となるからである。
【0016】
<下地層>
本発明においては、必要に応じ上記絶縁性フィルムと導電層との間に下地層を形成することができる。該下地層は、前記絶縁性フィルムと前記導電層との組み合わせにより、またあるいは必要とされる導電層の厚さ等によりその絶縁性フィルム上に直接導電層を形成することが困難な場合に必要とされるものであって、電気的手段によって導電層を形成する際にいわばその電極としての作用を奏するものである。このような下地層は、たとえば前述の各種金属やその合金を無電解めっき、スパッタリング、蒸着等させたり、導電性カーボンによるカーボン処理をすることにより形成することができ、またあるいは前記導電性インクにおいて導電性物質を含まない組成のインクやレジストを塗布することにより絶縁性フィルムの粗化処理された表面上に形成することができる。これらの中でも、粗化処理された表面を均一に被覆するためには、特にめっきおよびスパッタリングを採用することが好ましい。通常、この下地層の厚みは、0.05〜2μm、好ましくは0.5〜1μmとすることが好適である。その厚みが0.05μm未満の場合には、導電層を形成させるための効果が十分に発揮されなくなる場合がある一方、2μmを超える厚みで形成させても得られる効果に大差なく却って経済的に不利となるからである。
【0017】
<粗化処理>
本発明の絶縁性フィルムは、その表面が粗化処理されていることを特徴としている。該粗化処理は、フィラーをエッチング処理にて除去することにより行なわれるものであることから、該絶縁性フィルムとしてはフィラーを包含していることが必要となる。該フィラーの包含の形態としては、絶縁性フィルム自体がフィラーを含有しているか、あるいは絶縁性フィルムの表面にフィラーを含有する層を形成させたものとすることができる。
【0018】
ここで、絶縁性フィルム自体にフィラーを含有させる方法としては、フィルムを構成する樹脂とフィラーとを混合させた状態でフィルム状に成形する方法を挙げることができる。一方、その表面にフィラーを含有する層を形成する方法としては、その絶縁性フィルムの表面が溶融軟化状態となっているかあるいは未架橋状態にある場合にフィラーを押しつけることによってその表面にフィラーを担持させることにより該層を形成する方法を挙げることができる。また、フィラーを分散させたペーストを絶縁性フィルムの表面に塗布することにより該層を形成することもでき、その形成方法は特に限定されるものではない。本発明の導電性シートに高周波特性がより要求されるような場合には、フィラーの含有量が比較的少量となる当該フィラーを含有する層を形成する方法を採用することが好ましい。なお、上記ペーストに含まれる樹脂成分としては、絶縁性フィルムを構成する樹脂成分と同じものを使用することが好ましい。
【0019】
一方、上記で使用されるフィラーとしては、非電気伝導性でありかつエッチングにより除去することができるものである限り特に限定することなく使用することができる。非電気伝導性であることが要求されるのは、エッチングされずにフィルムに残存した場合であってもそのフィルムの絶縁性を保証するためである。このようなフィラーを例示すると、例えば炭酸カルシウム、塩化マグネシウム、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、二酸化チタン等を挙げることができる。なお、このようなフィラーの粒子径としては、平均粒子径(以下、単に粒子径と記す)が0.05〜10μm、好ましくは0.5〜3μmのものを選択するのが好適である。このような範囲内にある粒子径のものを用いることにより、粗化の凹凸状態を自由にコントロールすることができる。なお、粒子径が0.05μm未満の場合には、エッチング処理されて除去された場合に生じる凹部が微小過ぎて十分なアンカー効果が得られなくなる一方、逆に10μmを超える場合には粗化処理そのものが粗くなり、それにともなって導電層自体の厚さが分厚くなり過ぎてパターンのファイン化が困難となるため好ましくない。
【0020】
そして、以上のようなフィラーを包含した絶縁性フィルムを粗化処理する方法としては、フィラーをエッチング処理により除去する方法を採用することができ、これによりフィラーが除去された部分を凹部(谷部)とする粗化処理された表面が得られる。かかるエッチング処理としては、各種溶剤によりフィラーを溶解除去する方法が挙げられる。このような溶剤としては、フッ化物系、クロム酸/硫酸系の溶剤をはじめ、有機酸や無機酸、あるいは有機塩基や無機塩基等を挙げることができる。
【0021】
<導電性シートの製造方法>
図1〜4を参照しつつ、本発明の導電性シートの製造方法について説明する。
【0022】
本発明の導電性シートは、絶縁性フィルム101、201の一方の面(図1)あるいは両面(図2)に導電層103、203を形成したものであり、該導電層は該絶縁性フィルムの粗化処理された表面102、202上に形成されることを特徴としている。
【0023】
該粗化処理は、前述の通り絶縁性フイルム自体に含まれるフィラー104、204をエッチング処理により除去したり,あるいは絶縁性フィルム301、401の一方の面(図3)あるいは両方の面(図4)に形成されたフィラーを含有する層305、405に含まれるフィラー304、404をエッチング処理により除去することにより行なわれる。また、該導電層の形成方法は、前述の通りめっき等各種の方法で形成することができ、また必要に応じ下地層を形成した上に該導電層を形成することもできる。
【0024】
このような製造方法において、絶縁性フィルムとして長尺の連続状のものを用いれば、該粗化処理や導電層の形成を連続工程として実行することができ、その生産効率の向上を図ることができるため好ましい。また、予め穴加工が施されている絶縁性フィルムを用いる場合には、導電層の形成と穴埋め加工を同時に行なうことができるため、更なる生産効率の向上を図ることができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
<実施例1>
絶縁性フィルムとして炭酸カルシウム(粒子径1.5μm)を85質量%含有したポリイミドフィルム(厚さ50μmであって全長100mのもの)を用い、この絶縁性フィルムをクロム酸/硫酸系の溶剤(クロム酸と硫酸とを質量比1:1で配合したもの)でエッチング処理することにより炭酸カルシウムを除去し、その表面を粗化処理した。
【0027】
続いて、該粗化処理された表面に対してスルーホール用無電解銅めっき液(OPC−750無電解銅M(商品名)、OKUNO CHEMICAL社製)を用いて室温、pH12.9の条件下で無電解めっき処理を施すことによって銅からなる厚さ0.5〜1μmの下地層を形成させた。次いで、この下地層が形成されている面に対して硫酸銅めっき液(硫酸銅100g/l、硫酸140g/l、塩素50ppmその他添加剤からなるもの)を用いて温度28〜30℃、電流密度3〜4A/dm、空気攪拌の条件下で電気めっき処理を施すことによって銅からなる導電層(厚さ8μm)を形成することにより図2に示した本発明の導電性シートを製造した(ただし、図2では下地層を省略してある)。
【0028】
このようにして得られた図2の導電性シートは、絶縁性フィルム201と導電層203とが密着性に優れ一切剥離することがなく、また導電層の厚みが適度のものとなりパターンのファイン化も可能であるため、この導電性シートの導電層を任意のファイン化された回路パターンにエッチングした後、個々のパターンごとにカッティングすることにより半導体用基板や電気、電子部品用回路基板あるいは各種パッケージング等に好適に用いることができた。
【0029】
<実施例2>
絶縁性フィルムとして、左右両端にドリルを用いて2.0mmのアライメントホールを開孔形成したガラス繊維強化エポキシ樹脂(厚さ50μmであって全長100mのもの)を用い、その表裏両面に対して炭酸カルシウム(粒子径2.0μm)を85質量%含有したエポキシ樹脂ペーストを、その厚さが2〜5μmとなるように塗布した後乾燥させ、その後クロム酸/硫酸系の溶剤(クロム酸と硫酸とを質量比1:1で配合したもの)でエッチング処理することにより炭酸カルシウムを除去し、その表裏両面を粗化処理した絶縁性フィルムを得た。
【0030】
上記で得られた絶縁性フィルムの一方の表面に対してスルーホール用無電解銅めっき液(OPC−750無電解銅M(商品名)、OKUNO CHEMICAL社製)を用いて室温、pH12.9の条件下で無電解めっき処理を施すことによって銅からなる厚さ0.5〜1μmの下地層を形成させた。次いで、この下地層が形成されている面に対して硫酸銅めっき液(硫酸銅110g/l、硫酸150g/l、塩素50ppmその他添加剤からなるもの)を用いて温度28〜30℃、電流密度3〜4A/dm、空気攪拌の条件下で電気めっき処理を施すことによって銅からなる厚さ9μmの導電層を形成した。
【0031】
続いて、該絶縁性フィルムの導電層が形成されていない方の表面に対してCOレーザを照射して粗化処理されたガラス繊維強化エポキシ樹脂フィルム部分のみが物理的に貫通されるように内径が50μmのビアホールを、上記アライメントホールを基準として所定の位置に開孔させた。
【0032】
続いて、このビアホールが開孔されている方の表面に対して上記と同じスルーホール用無電解銅めっき液(OPC−750無電解銅M(商品名)、OKUNOCHEMICAL社製)を用いて室温、pH12.9の条件下で無電解めっき処理を施すことによって銅からなる厚さ0.5〜1μmの下地層を形成させた。次いで、この下地層が形成されている面に対して硫酸銅めっき液(硫酸銅90g/l、硫酸130g/l、塩素50ppmその他添加剤からなるもの)を用いて温度28〜30℃、電流密度3〜4A/dm、空気攪拌の条件下で電気めっき処理を施すことによって銅からなる導電層(厚さ8μm)を形成するとともにこの銅によりビアホールの内部全てを充填させることにより図4に示した本発明の導電性シートを製造した(ただし、図4では下地層および各ホールを省略してある)。
【0033】
このようにして得られた図4の導電性シートは、絶縁性フィルム401と導電層403とが密着性に優れ一切剥離することがなく、また導電層の厚みが適度のものとなりパターンのファイン化も可能であるため、この導電性シートの表裏両面の導電層を任意のファイン化された回路パターンにエッチングした後、個々のパターンごとにカッティングすることにより半導体用基板や電気、電子部品用回路基板あるいは各種パッケージング等に好適に用いることができた。
【0034】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0035】
【発明の効果】
本発明の導電性シートは、その絶縁性フィルムがフィラーを含有しているか、またはその少なくとも一方の表面にフィラーを含有する層が形成されており、そのフィラーをエッチング処理により除去することによってその表面が粗化処理され、その粗化処理されている表面に導電層が形成されていることを特徴とする構成を有しているため、絶縁性フィルムと導電層との密着性が非常に優れたものとなり、以って絶縁性フィルムと導電層とが剥離することがなくかつ導電層の厚みが適度なものとなりパターンのファイン化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィラーを含有する絶縁性フィルムの一方の面に導電層が形成されている導電性シートの概略断面図である。
【図2】フィラーを含有する絶縁性フィルムの両方の面に導電層が形成されている導電性シートの概略断面図である。
【図3】絶縁性フィルムの一方の面にフィラーを含有する層が形成されている導電性シートの概略断面図である。
【図4】絶縁性フィルムの両方の面にフィラーを含有する層が形成されている導電性シートの概略断面図である。
【符号の説明】
101,201,301,401 絶縁性フィルム、102,202,302,402 粗化処理された表面、103,203,303,403 導電層、104,204,304,404 フィラー、305,405 フィラーを含有する層。

Claims (6)

  1. 絶縁性フィルムの少なくとも一方の面に導電層が形成されている導電性シートであって、該絶縁性フィルムがフィラーを含有しているか、またはその少なくとも一方の表面にフィラーを含有する層が形成されており、そのフィラーをエッチング処理により除去することによってその表面が粗化処理され、その粗化処理されている表面に導電層が形成されていることを特徴とする導電性シート。
  2. 絶縁性フィルムの粗化処理されている表面に下地層が形成され、その上に導電層が形成されている請求項1記載の導電性シート。
  3. 絶縁性フィルムが長尺の連続状のものである請求項1または2記載の導電性シート。
  4. それ自体がフィラーを含有しているか、またはその少なくとも一方の表面にフィラーを含有する層が形成されている絶縁性フィルムに対して、エッチング処理によりフィラーを除去することによって該絶縁性フィルムの表面を粗化処理する工程と、
    該粗化処理された絶縁性フィルムの表面に対して導電層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする導電性シートの製造方法。
  5. 該粗化処理された絶縁性フィルムの表面に対して下地層を形成する工程を有し、さらに該下地層の上に導電層を形成する工程を有する請求項4記載の導電性シートの製造方法。
  6. 絶縁性フィルムが長尺の連続状のものである請求項4または5記載の導電性シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007242790A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Hitachi Cable Ltd 半導体装置用両面配線テープキャリアおよびその製造方法
US10101865B2 (en) 2015-01-30 2018-10-16 Fujikura Ltd. Wiring body, wiring board, and touch sensor
JP2019192824A (ja) * 2018-04-26 2019-10-31 株式会社フジクラ 配線板及び回路板

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