JP2004071019A - ディスク再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】直径が異なる2種類のディスクの何れをも、ターンテーブルに載置させる装置を、簡素な構成で提供する。
【解決手段】シャーシ2上には、駆動ギア8と、駆動ギア8に噛合するラック42と駆動ギア8の回転を規制する爪片43とを有しディスク周縁部に接して爪片43が駆動ギア8から離れるように互いに逆向きに移動させられる一対のスライド体4、40と、スライド体40に操作される検出スイッチSWを具えている。スライド体4、40は、大径ディスク又はディスク中心を仮想線L上に置いた小径ディスクD2が前面開口10より挿入された場合は、駆動ギア8の回動を許す向きに移動するとともに、検出スイッチSWを操作して搬送ローラ7、7を回転させる。ディスク中心が仮想線Lから外れて小径ディスクD2が前面開口10より挿入された場合は、一方のスライド体4しか移動せず、他方のスライド体40の爪片43が駆動ギア8の回転を規制した状態を保つ。
【選択図】 図6
【解決手段】シャーシ2上には、駆動ギア8と、駆動ギア8に噛合するラック42と駆動ギア8の回転を規制する爪片43とを有しディスク周縁部に接して爪片43が駆動ギア8から離れるように互いに逆向きに移動させられる一対のスライド体4、40と、スライド体40に操作される検出スイッチSWを具えている。スライド体4、40は、大径ディスク又はディスク中心を仮想線L上に置いた小径ディスクD2が前面開口10より挿入された場合は、駆動ギア8の回動を許す向きに移動するとともに、検出スイッチSWを操作して搬送ローラ7、7を回転させる。ディスク中心が仮想線Lから外れて小径ディスクD2が前面開口10より挿入された場合は、一方のスライド体4しか移動せず、他方のスライド体40の爪片43が駆動ギア8の回転を規制した状態を保つ。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直径の大きさが異なる2種類のディスクが選択的に再生されるディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
直径の大きさが異なる2種類のディスク、具体的には直径8cmのディスクと、直径12cmのディスクが選択的に再生されるディスク再生装置として、図7及び図8に示すものが開示されている(特開平5−159430号参照)。図7は従来の装置の断面平面図、図8は図7の左側面図である。以下の記載では、直径12cmのディスクを大径ディスク、直径8cmのディスクを小径ディスクと呼ぶ。
これは車載用ディスク再生装置に関するものであり、キャビネット(1)の前面開口(10)の幅は、大径のディスクが稍余裕を持って通過できる幅に形成されている。キャビネット(1)内には、一対の搬送ローラ(7)(7)が互いに接近離間可能に横向きに設けられて、キャビネット(1)の前面開口(10)から挿入されたディスクを挟持して、キャビネット(1)内部に引き込み、又はディスクをキャビネット(1)内から前面開口(10)に押し出す。搬送ローラ(7)(7)の奥部には、ターンテーブル(3)が昇降可能に配備される。ターンテーブル(3)の奥部には、左右何れかに偏って挿入された小径ディスクD2を左右何れかの向きに押して、小径ディスクD2をターンテーブル(3)に載置させる位置決めピン(35)(35)が設けられている。
大径ディスクD1はその中心が、ターンテーブル(3)の中心を通ってディスク挿入方向に沿う仮想線L上に配備されて、前面開口(10)に挿入される。
【0003】
搬送ローラ(7)(7)と前面開口(10)との間には、3つのセンサ(SE1)(SE2)(SE3)が設けられ、各センサはディスク移行路の下方に配備された発光部(37)と、ディスク移行路の上方に配備された受光部(38)から構成される。受光部(38)は制御回路(9)に繋がり、該制御回路(9)は位置決めピン(35)(35)を移動させる位置決めピン駆動部(36)に繋がる。
図7に一点鎖線で示すように、大径ディスクD1が前面開口(10)から挿入されると、先ずセンサ(SE2)の発光部(37)からの光が遮られ、次に残り2つのセンサ(SE1)(SE3)の発光部(37)からの光がともに遮られ、大径ディスクD1が挿入されたことが判る。図7に点線で示すように、小径ディスクD2が挿入されると、先ずセンサ(SE2)の発光部(37)からの光が遮られ、次にセンサ(SE1)又はセンサ(SE3)の何れかの発光部(37)からの光が遮られ、小径ディスクD2が挿入されたことが判る。
小径ディスクD2が、前面開口(10)の左右何れかに偏って挿入されると、制御回路(9)はセンサ(SE1)(SE2)(SE3)からの信号により、小径ディスクD2が左右何れに偏って挿入されたかを判別して、位置決めピン駆動部(36)にその旨を伝える。位置決めピン駆動部(36)は、位置決めピン(35)(35)を左右何れかに動かして、小径ディスクD2の左右位置を補正して、ターンテーブル(3)に載置する。ターンテーブル(3)に載置された大径ディスクD1又は小径ディスクD2は、ピックアップ(図示せず)により再生される。このようにして、小径ディスクD2は仮想線Lに対し左右にずれて前面開口(10)に挿入されても、正しくターンテーブル(3)に載置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7及び図8に示す従来の構成では、センサ(SE1)(SE2)(SE3)、位置決めピン(35)及び位置決めピン駆動部(36)が必要で、構成が複雑であり、且つ複数のセンサ(SE1)(SE2)(SE3)を使用するから、コスト上昇を招来していた。出願人は、簡素な構成で、直径が異なる2種類のディスクの何れをも、ターンテーブル(3)に載置させることにより、コスト低減を図った。
本発明の目的は、直径が異なる2種類のディスクの何れをも、ターンテーブル(3)に載置させる装置を、簡素な構成で提供することにある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
キャビネット(1)の前面開口(10)の幅は、大径ディスクD1が稍余裕を持って通過可能に形成されている。大径ディスクD1はその中心が、ターンテーブル(3)の中心を通ってディスク挿入方向に沿う仮想線L上に配備されて前面開口(10)に挿入される。
シャーシ(2)上には、駆動ギア(8)と、駆動ギア(8)に噛合するラック(42)と駆動ギア(8)の回転を規制する爪片(43)とディスク周縁部に接するピン(41)を有して、ディスクの挿入により爪片(43)が駆動ギア(8)から離れるように互いに逆向きに移動させられる一対のスライド体(4)(40)と、少なくとも一方のスライド体(40)に操作される検出スイッチ(SW)を具え、両スライド体(4)(40)のピン(41)(41)間隔は、ディスクが挿入されない待機状態にて、小径ディスクD2の直径よりも小さく形成されている。
スライド体(4)(40)は、大径ディスクD1又はディスク中心を仮想線L上に置いた小径ディスクD2が前面開口(10)より挿入された場合は、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から離れる向きに移動して、駆動ギア(8)の回動を許すとともに、検出スイッチ(SW)を操作して搬送ローラ(7)(7)を回転させる第1の動作と、
ディスク中心が仮想線Lから外れて小径ディスクD2が前面開口(10)より挿入された場合は、少なくとも一方のスライド体(40)の爪片(43)が駆動ギア(8)の回転を規制した状態を保ち、小径ディスクD2の挿入を規制する第2の動作を行う。
【0006】
【作用及び効果】
大径ディスクD1が挿入された場合
キャビネット(1)の前面開口(10)の幅は、大径ディスクD1が稍余裕を持って通過可能に形成されており、大径ディスクD1の中心はターンテーブル(3)の中心を通る仮想線L上に配備される。両スライド体(4)(40)はディスク周縁部に押されて移動し、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。
少なくとも一方のスライド体(40)が検出スイッチ(SW)を操作して搬送ローラ(7)(7)を回転させ、ピン(41)(41)間を通過した大径ディスクD1を引き込む。
小径ディスクD2が中心を仮想線L上に置いて挿入された場合
両スライド体(4)(40)はディスク周縁部に押されて移動し、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。
少なくとも一方のスライド体(40)が検出スイッチ(SW)を操作して搬送ローラ(7)(7)を回転させ、小径ディスクD2を引き込む。
小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入された場合
ディスク周縁部は何れか一方のスライド体(4)しか押さず、他方のスライド体(40)の爪片(43)は駆動ギア(8)の回転を規制した状態を保つ。駆動ギア(8)が回転しないから、駆動ギア(8)に噛合したスライド体(4)(40)も移動しない。スライド体(4)(40)のピン(41)(41)は、ディスク周縁部に接しているから、小径ディスクD2が更にキャビネット(1)内に挿入されることは規制される。これにより、使用者には小径ディスクD2を誤った位置から挿入したことが判る。
上記構成では、大径ディスクD1と小径ディスクD2の何れをも、正しくターンテーブル(3)に装着させるのに、複数のセンサ等が不要であり、従来に比して構成が簡素となる。従って、装置を製造するコストも低減できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。
図1は、キャビネット(1)の断面平面図であり、図2は、図1の左側面図である。キャビネット(1)の前面開口(10)の左右幅は、大径ディスクD1が稍余裕を持って通過できる幅に形成されており、大径ディスクD1はその中心が、ターンテーブル(3)の中心を通ってディスク挿入方向に沿う仮想線L上に配備されて前面開口(10)に挿入される。
キャビネット(1)内には、一対の搬送ローラ(7)(7)が横向きに設けられて、キャビネット(1)の前面開口(10)から挿入されたディスクを挟持して、キャビネット(1)内部に引き込み、又はディスクをキャビネット(1)内から前面開口(10)に押し出す。搬送ローラ(7)(7)はモータ(M)駆動され、該モータ(M)は制御回路(9)に繋がる。また、搬送ローラ(7)(7)は、互いに接近離間可能に設けられているが、搬送ローラ(7)(7)を接近離間させる構成は、出願人が特許2902886号にて開示している。
ターンテーブル(3)は、搬送ローラ(7)(7)の奥部にて昇降可能に配備され、該ターンテーブル(3)の上方には、クランパ(30)が昇降可能に配備される。ターンテーブル(3)とクランパ(30)とによってディスクを回転可能に挟持する。ターンテーブル(3)とクランパ(30)を昇降させる構成は、出願人が以前特許2557730号で開示している。
【0008】
キャビネット(1)の底面に対向したシャーシ(2)上には、第1スライド体(4)と第2スライド体(40)が左右移動可能に設けられて、後記の如く両スライド体(4)(40)は互いに逆向きに移動する。第1スライド体(4)は引張りバネ(44)によって右向きに付勢されている。
シャーシ(2)上にて両スライド体(4)(40)間には、駆動ギア(8)が仮想線L上に設けられている。スライド体(4)(40)及び駆動ギア(8)は、搬送ローラ(7)(7)に対して、前面開口(10)側に設けられている。後記の如く、スライド体(4)(40)によって挿入を規制された小径ディスクD2は、搬送ローラ(7)(7)にまで運ばれない。駆動ギア(8)及び両スライド体(4)(40)は、ディスク移行路の下方に位置して、ディスクの挿入を妨げない。
各スライド体(4)(40)は、駆動ギア(8)に噛合するラック(42)と、駆動ギア(8)の歯面に嵌まる爪片(43)と、ディスク周縁部に接する第1ピン(41)を具え、互いのラック(42)(42)が駆動ギア(8)を挟んで対向している。ディスクが挿入されない待機状態で、爪片(43)は駆動ギア(8)の歯面に嵌まって、駆動ギア(8)の回転を規制している。また、両スライド体(4)(40)の第1ピン(41)(41)の間隔は、小径ディスクD2の直径よりも小さく形成されている。
第2スライド体(40)の右方には、回路基板(15)が設けられ、該回路基板(15)上に第2スライド体(40)に押し込まれる検出スイッチ(SW)が設けられている。検出スイッチ(SW)は制御回路(9)に繋がり、該検出スイッチ(SW)が押し込まれると、制御回路(9)は搬送ローラ(7)(7)を当接させるとともに、モータ(M)に通電して搬送ローラ(7)(7)を回転させる。ディスクが前面開口(10)から引き込まれ、又はディスクがターンテーブル(3)から排出される。
【0009】
シャーシ(2)上にて搬送ローラ(7)(7)の奥部には、ロックレバー(5)が回動自在に設けられ、該ロックレバー(5)は反時計方向にバネ(51)付勢されている。ロックレバー(5)の一端部には、ディスク周縁部に接する第2ピン(50)が設けられ、ディスクの周縁部が第2ピン(50)を押すと、ロックレバー(5)が回動する。シャーシ(2)上にてロックレバー(5)の奥部には、第1、第2の保持レバー(6)(60)が設けられ、第1保持レバー(6)の周縁にはロックレバー(5)の端部(5a)が嵌まる第1凹部(62)、第2凹部(63)が開設されている。待機状態ではロックレバー(5)の端部(5a)が第1凹部(62)の端面に接し、第1保持レバー(6)の時計方向の回動を規制している。
各保持レバー(6)(60)の一端部には、ディスク周縁部に接する第3ピン(61)が設けられ、第1保持レバー(6)の他端部には長孔(64)が開設され、第2保持レバー(60)の他端部には該長孔(64)に嵌まる嵌合ピン(65)が設けられている。第1保持レバー(6)が回動すると、第2保持レバー(60)が連動して回動する。待機状態では、長孔(64)及び嵌合ピン(65)は、両保持レバー(6)(60)の中心に対して、キャビネット(1)の奥側に位置している。
一方の保持レバー(60)の側方には、検知レバー(96)を回動自在に設けたディスク検知機構(95)が設けられている。検知レバー(96)の先端部がディスク周縁に接して、ディスクがターンテーブル(3)にまでローディングされたことを検知すると、クランパ(30)がターンテーブル(3)に合わさって、ディスクがチャッキングされる。
【0010】
(具体的動作)
キャビネット(1)の前面開口(10)は、大径ディスクD1の直径に対して稍余裕ある幅に開設されているから、大径ディスクD1は左右ガタが規制された状態で、キャビネット(1)内に挿入される。従って、大径ディスクD1の中心は、仮想線L上に位置して、ターンテーブル(3)に載置される。しかし、小径ディスクD2は前面開口(10)に対して左右ガタがあるから、必ずしも仮想線L上にディスク中心が位置するとは限らない。本例は、小径ディスクD2の中心が、仮想線Lからずれてキャビネット(1)内に挿入せんとしたときに、該小径ディスクD2を奥に引き込むことを防ぐ点に特徴がある。
【0011】
大径ディスクが挿入されたとき
図3(a)、(b)及び図4は、キャビネット(1)の断面平面図であり、大径ディスクD1を挿入する状態を示す。大径ディスクD1が前面開口(10)から挿入されると、図3(a)に示すように、大径ディスクD1の周縁部は、両スライド体(4)(40)の第1ピン(41)(41)を側方に押す。第1スライド体(4)は引張りバネ(44)に抗して左方に、第2スライド体(40)は右方に移動し、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。両スライド体(4)(40)が移動して第1ピン(41)(41)の間隔が広くなって、大径ディスクD1のキャビネット(1)内への挿入を許す。
第2スライド体(40)は、検出スイッチ(SW)を押す。制御回路(9)は搬送ローラ(7)(7)を当接させるとともに、モータ(M)に通電して搬送ローラ(7)(7)を回転させる。大径ディスクD1は前面開口(10)からキャビネット(1)の奥部に引き込まれる。
【0012】
図3(b)に示すように、大径ディスクD1の周縁部は、ロックレバー(5)の第2ピン(50)をバネ(51)付勢に抗して時計方向に回動させる。ロックレバー(5)の端部は、第1保持レバー(6)の第1凹部(62)から外れ、第1保持レバー(6)の回動を許す。
大径ディスクD1が更に引き込まれると、ディスク周縁部は両保持レバー(6)(60)の第3ピン(61)(61)を押して、両保持レバー(6)(60)を互いに逆向きに回動させる。第3ピン(61)(61)の間隔が広がり、大径ディスクD1の挿入を許す。
図4に示すように、大径ディスクD1の中心とターンテーブル(3)の中心が重なるまで、大径ディスクD1が搬送されると、両保持レバー(6)(60)の長孔(64)及び嵌合ピン(65)は、両保持レバー(6)(60)の中心に対して手前に配備される。ロックレバー(5)の第2ピン(50)がディスク周縁部から離れると、引張りバネ(51)によりロックレバー(5)は戻される。ロックレバー(5)の端部(5a)は、第2凹部(63)に嵌まって、両保持レバー(6)(60)の不用意な回動を防ぐ。これにより、大径ディスクD1は、ターンテーブル(3)上に載置された状態が保たれる。
ディスク検知機構(95)の検知レバー(96)が大径ディスクD1の周縁に接して、大径ディスクD1がローディングされたことを検知すると、クランパ(30)がターンテーブル(3)に重なって、大径ディスクD1がチャッキングされる。搬送ローラ(7)(7)が互いに離間して、大径ディスクD1の回転を許す。
第1スライド体(4)は、引張りバネ(44)によって戻され、駆動ギア(8)の回転により第2スライド体(40)も戻される。爪片(43)(43)が駆動ギア(8)に嵌まる。
大径ディスクD1を排出するときは、搬送ローラ(7)(7)にてディスクを挟持し、搬送ローラ(7)(7)をディスク挿入時とは反対方向に回転させる。
【0013】
小径ディスクD2が中心を仮想線L上に置いて挿入された場合
図5(a)、(b)は、キャビネット(1)の断面平面図であり、小径ディスクD2の中心を仮想線L上に置いて挿入する状態を示す。大径ディスクD1を挿入するときと同様に、小径ディスクD2の周縁部は、両スライド体(4)(40)の第1ピン(41)(41)を側方に押す。第1スライド体(4)、第2スライド体(40)は互いに逆向きに移動して、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。両スライド体(4)(40)の移動によって、第1ピン(41)(41)の間隔が広くなって、大径ディスクD1のキャビネット(1)内への挿入を許す。
第2スライド体(40)は、検出スイッチ(SW)を押す。制御回路(9)は搬送ローラ(7)(7)を当接させるとともに、モータ(M)に通電して搬送ローラ(7)(7)を回転させる。小径ディスクD2は前面開口(10)からキャビネット(1)の奥部に引き込まれる。大径ディスクD1のときと同様に、両スライド体(4)(40)が元の位置に戻る。
【0014】
図5(b)に示すように、小径ディスクD2の周縁部が保持レバー(6)(60)の第3ピン(61)(61)に接するときに、小径ディスクD2の中心とターンテーブル(3)の中心が重なる。大径ディスクD1が搬送されるときと異なり、ロックレバー(5)は回動せず、従って、保持レバー(6)(60)も回動しない。
ディスク検知機構(95)の検知レバー(96)が小径ディスクD2の周縁に接して、小径ディスクD2がローディングされたことを検知すると、クランパ(30)がターンテーブル(3)に重なって、小径ディスクD2がチャッキングされる。
【0015】
小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入された場合
図6(a)、(b)は、キャビネット(1)の断面平面図であり、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入される状態を示す。
図6(a)に示すように、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから左側に外れて挿入されると、小径ディスクD2の周縁部は、第1スライド体(4)の第1ピン(41)を左向きに押し、第1スライド体(4)の爪片(43)は駆動ギア(8)から外れる。しかし、小径ディスクD2の周縁部は、第2スライド体(40)の第1ピン(41)に接しないから、第2スライド体(40)は移動せず、第2スライド体(40)の爪片(43)は駆動ギア(8)に噛み合ったままである。従って、駆動ギア(8)は回転できない。第1スライド体(4)は、ラック(42)と駆動ギア(8)が噛み合ったまま、それ以上移動できないから、第1スライド体(4)と第2スライド体(40)の第1ピン(41)(41)の間隔が広くならない。小径ディスクD2は搬送ローラ(7)(7)に達せず、キャビネット(1)への挿入が規制される。これにより、小径ディスクD2がターンテーブル(3)に載置されない虞れが防止される。
【0016】
また、図6(b)に示すように、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから右側に外れて挿入されると、小径ディスクD2の周縁部は、第2スライド体(40)の第1ピン(41)を右向きに押し、第2スライド体(40)は検出スイッチ(SW)を押し込むとともに、第2スライド体(40)の爪片(43)は駆動ギア(8)から外れる。しかし、小径ディスクD2の周縁部は、第1スライド体(4)の第1ピン(41)に接しないから、第1スライド体(4)は移動せず、第1スライド体(4)の爪片(43)は駆動ギア(8)に噛み合ったままである。従って、駆動ギア(8)は回転できない。第2スライド体(40)は、ラック(42)と駆動ギア(8)が噛み合ったまま、それ以上移動できないから、第1スライド体(4)と第2スライド体(40)の第1ピン(41)(41)の間隔が広くならない。小径ディスクD2はキャビネット(1)への挿入が規制される。これにより、小径ディスクD2がターンテーブル(3)に載置されない虞れが防止される。
【0017】
本例にあっては、大径ディスクD1と小径ディスクD2の何れをも、正しくターンテーブル(3)に装着させるのに、複数のセンサ等が不要であり、従来に比して構成が簡素となる。従って、装置を製造するコストも低減できる。
【0018】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
例えば、駆動ギア(8)は電気的又は機械的に搬送ローラ(7)(7)に繋がっていてもよい。この場合、駆動ギア(8)内に駆動ギア(8)の回転を検出するセンサが設けられ、該センサから駆動ギア(8)が回転している旨の信号を制御回路(9)が検出したときのみ搬送ローラ(7)(7)を回転させる等が考えられる。これにより、駆動ギア(8)が回転しないと、搬送ローラ(7)(7)は回転できない構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャビネットの断面平面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】(a)、(b)は、キャビネットの断面平面図であり、大径ディスクD1を挿入する状態を示す。
【図4】キャビネットの断面平面図であり、大径ディスクD1を挿入する状態を示す。
【図5】(a)、(b)は、キャビネットの断面平面図であり、小径ディスクD2の中心を仮想線L上に置いて挿入する状態を示す。
【図6】(a)、(b)は、キャビネットの断面平面図であり、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入される状態を示す。
【図7】従来の装置のキャビネットの断面平面図である。
【図8】図7の左側面図である。
【符号の説明】
(1) キャビネット
(3) ターンテーブル
(4) 第1スライド体
(7) 搬送ローラ
(8) 駆動ギア
(10) 前面開口
(40) 第2スライド体
(42) ラック
(43) 爪片
【発明の属する技術分野】
本発明は、直径の大きさが異なる2種類のディスクが選択的に再生されるディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
直径の大きさが異なる2種類のディスク、具体的には直径8cmのディスクと、直径12cmのディスクが選択的に再生されるディスク再生装置として、図7及び図8に示すものが開示されている(特開平5−159430号参照)。図7は従来の装置の断面平面図、図8は図7の左側面図である。以下の記載では、直径12cmのディスクを大径ディスク、直径8cmのディスクを小径ディスクと呼ぶ。
これは車載用ディスク再生装置に関するものであり、キャビネット(1)の前面開口(10)の幅は、大径のディスクが稍余裕を持って通過できる幅に形成されている。キャビネット(1)内には、一対の搬送ローラ(7)(7)が互いに接近離間可能に横向きに設けられて、キャビネット(1)の前面開口(10)から挿入されたディスクを挟持して、キャビネット(1)内部に引き込み、又はディスクをキャビネット(1)内から前面開口(10)に押し出す。搬送ローラ(7)(7)の奥部には、ターンテーブル(3)が昇降可能に配備される。ターンテーブル(3)の奥部には、左右何れかに偏って挿入された小径ディスクD2を左右何れかの向きに押して、小径ディスクD2をターンテーブル(3)に載置させる位置決めピン(35)(35)が設けられている。
大径ディスクD1はその中心が、ターンテーブル(3)の中心を通ってディスク挿入方向に沿う仮想線L上に配備されて、前面開口(10)に挿入される。
【0003】
搬送ローラ(7)(7)と前面開口(10)との間には、3つのセンサ(SE1)(SE2)(SE3)が設けられ、各センサはディスク移行路の下方に配備された発光部(37)と、ディスク移行路の上方に配備された受光部(38)から構成される。受光部(38)は制御回路(9)に繋がり、該制御回路(9)は位置決めピン(35)(35)を移動させる位置決めピン駆動部(36)に繋がる。
図7に一点鎖線で示すように、大径ディスクD1が前面開口(10)から挿入されると、先ずセンサ(SE2)の発光部(37)からの光が遮られ、次に残り2つのセンサ(SE1)(SE3)の発光部(37)からの光がともに遮られ、大径ディスクD1が挿入されたことが判る。図7に点線で示すように、小径ディスクD2が挿入されると、先ずセンサ(SE2)の発光部(37)からの光が遮られ、次にセンサ(SE1)又はセンサ(SE3)の何れかの発光部(37)からの光が遮られ、小径ディスクD2が挿入されたことが判る。
小径ディスクD2が、前面開口(10)の左右何れかに偏って挿入されると、制御回路(9)はセンサ(SE1)(SE2)(SE3)からの信号により、小径ディスクD2が左右何れに偏って挿入されたかを判別して、位置決めピン駆動部(36)にその旨を伝える。位置決めピン駆動部(36)は、位置決めピン(35)(35)を左右何れかに動かして、小径ディスクD2の左右位置を補正して、ターンテーブル(3)に載置する。ターンテーブル(3)に載置された大径ディスクD1又は小径ディスクD2は、ピックアップ(図示せず)により再生される。このようにして、小径ディスクD2は仮想線Lに対し左右にずれて前面開口(10)に挿入されても、正しくターンテーブル(3)に載置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図7及び図8に示す従来の構成では、センサ(SE1)(SE2)(SE3)、位置決めピン(35)及び位置決めピン駆動部(36)が必要で、構成が複雑であり、且つ複数のセンサ(SE1)(SE2)(SE3)を使用するから、コスト上昇を招来していた。出願人は、簡素な構成で、直径が異なる2種類のディスクの何れをも、ターンテーブル(3)に載置させることにより、コスト低減を図った。
本発明の目的は、直径が異なる2種類のディスクの何れをも、ターンテーブル(3)に載置させる装置を、簡素な構成で提供することにある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
キャビネット(1)の前面開口(10)の幅は、大径ディスクD1が稍余裕を持って通過可能に形成されている。大径ディスクD1はその中心が、ターンテーブル(3)の中心を通ってディスク挿入方向に沿う仮想線L上に配備されて前面開口(10)に挿入される。
シャーシ(2)上には、駆動ギア(8)と、駆動ギア(8)に噛合するラック(42)と駆動ギア(8)の回転を規制する爪片(43)とディスク周縁部に接するピン(41)を有して、ディスクの挿入により爪片(43)が駆動ギア(8)から離れるように互いに逆向きに移動させられる一対のスライド体(4)(40)と、少なくとも一方のスライド体(40)に操作される検出スイッチ(SW)を具え、両スライド体(4)(40)のピン(41)(41)間隔は、ディスクが挿入されない待機状態にて、小径ディスクD2の直径よりも小さく形成されている。
スライド体(4)(40)は、大径ディスクD1又はディスク中心を仮想線L上に置いた小径ディスクD2が前面開口(10)より挿入された場合は、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から離れる向きに移動して、駆動ギア(8)の回動を許すとともに、検出スイッチ(SW)を操作して搬送ローラ(7)(7)を回転させる第1の動作と、
ディスク中心が仮想線Lから外れて小径ディスクD2が前面開口(10)より挿入された場合は、少なくとも一方のスライド体(40)の爪片(43)が駆動ギア(8)の回転を規制した状態を保ち、小径ディスクD2の挿入を規制する第2の動作を行う。
【0006】
【作用及び効果】
大径ディスクD1が挿入された場合
キャビネット(1)の前面開口(10)の幅は、大径ディスクD1が稍余裕を持って通過可能に形成されており、大径ディスクD1の中心はターンテーブル(3)の中心を通る仮想線L上に配備される。両スライド体(4)(40)はディスク周縁部に押されて移動し、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。
少なくとも一方のスライド体(40)が検出スイッチ(SW)を操作して搬送ローラ(7)(7)を回転させ、ピン(41)(41)間を通過した大径ディスクD1を引き込む。
小径ディスクD2が中心を仮想線L上に置いて挿入された場合
両スライド体(4)(40)はディスク周縁部に押されて移動し、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。
少なくとも一方のスライド体(40)が検出スイッチ(SW)を操作して搬送ローラ(7)(7)を回転させ、小径ディスクD2を引き込む。
小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入された場合
ディスク周縁部は何れか一方のスライド体(4)しか押さず、他方のスライド体(40)の爪片(43)は駆動ギア(8)の回転を規制した状態を保つ。駆動ギア(8)が回転しないから、駆動ギア(8)に噛合したスライド体(4)(40)も移動しない。スライド体(4)(40)のピン(41)(41)は、ディスク周縁部に接しているから、小径ディスクD2が更にキャビネット(1)内に挿入されることは規制される。これにより、使用者には小径ディスクD2を誤った位置から挿入したことが判る。
上記構成では、大径ディスクD1と小径ディスクD2の何れをも、正しくターンテーブル(3)に装着させるのに、複数のセンサ等が不要であり、従来に比して構成が簡素となる。従って、装置を製造するコストも低減できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。
図1は、キャビネット(1)の断面平面図であり、図2は、図1の左側面図である。キャビネット(1)の前面開口(10)の左右幅は、大径ディスクD1が稍余裕を持って通過できる幅に形成されており、大径ディスクD1はその中心が、ターンテーブル(3)の中心を通ってディスク挿入方向に沿う仮想線L上に配備されて前面開口(10)に挿入される。
キャビネット(1)内には、一対の搬送ローラ(7)(7)が横向きに設けられて、キャビネット(1)の前面開口(10)から挿入されたディスクを挟持して、キャビネット(1)内部に引き込み、又はディスクをキャビネット(1)内から前面開口(10)に押し出す。搬送ローラ(7)(7)はモータ(M)駆動され、該モータ(M)は制御回路(9)に繋がる。また、搬送ローラ(7)(7)は、互いに接近離間可能に設けられているが、搬送ローラ(7)(7)を接近離間させる構成は、出願人が特許2902886号にて開示している。
ターンテーブル(3)は、搬送ローラ(7)(7)の奥部にて昇降可能に配備され、該ターンテーブル(3)の上方には、クランパ(30)が昇降可能に配備される。ターンテーブル(3)とクランパ(30)とによってディスクを回転可能に挟持する。ターンテーブル(3)とクランパ(30)を昇降させる構成は、出願人が以前特許2557730号で開示している。
【0008】
キャビネット(1)の底面に対向したシャーシ(2)上には、第1スライド体(4)と第2スライド体(40)が左右移動可能に設けられて、後記の如く両スライド体(4)(40)は互いに逆向きに移動する。第1スライド体(4)は引張りバネ(44)によって右向きに付勢されている。
シャーシ(2)上にて両スライド体(4)(40)間には、駆動ギア(8)が仮想線L上に設けられている。スライド体(4)(40)及び駆動ギア(8)は、搬送ローラ(7)(7)に対して、前面開口(10)側に設けられている。後記の如く、スライド体(4)(40)によって挿入を規制された小径ディスクD2は、搬送ローラ(7)(7)にまで運ばれない。駆動ギア(8)及び両スライド体(4)(40)は、ディスク移行路の下方に位置して、ディスクの挿入を妨げない。
各スライド体(4)(40)は、駆動ギア(8)に噛合するラック(42)と、駆動ギア(8)の歯面に嵌まる爪片(43)と、ディスク周縁部に接する第1ピン(41)を具え、互いのラック(42)(42)が駆動ギア(8)を挟んで対向している。ディスクが挿入されない待機状態で、爪片(43)は駆動ギア(8)の歯面に嵌まって、駆動ギア(8)の回転を規制している。また、両スライド体(4)(40)の第1ピン(41)(41)の間隔は、小径ディスクD2の直径よりも小さく形成されている。
第2スライド体(40)の右方には、回路基板(15)が設けられ、該回路基板(15)上に第2スライド体(40)に押し込まれる検出スイッチ(SW)が設けられている。検出スイッチ(SW)は制御回路(9)に繋がり、該検出スイッチ(SW)が押し込まれると、制御回路(9)は搬送ローラ(7)(7)を当接させるとともに、モータ(M)に通電して搬送ローラ(7)(7)を回転させる。ディスクが前面開口(10)から引き込まれ、又はディスクがターンテーブル(3)から排出される。
【0009】
シャーシ(2)上にて搬送ローラ(7)(7)の奥部には、ロックレバー(5)が回動自在に設けられ、該ロックレバー(5)は反時計方向にバネ(51)付勢されている。ロックレバー(5)の一端部には、ディスク周縁部に接する第2ピン(50)が設けられ、ディスクの周縁部が第2ピン(50)を押すと、ロックレバー(5)が回動する。シャーシ(2)上にてロックレバー(5)の奥部には、第1、第2の保持レバー(6)(60)が設けられ、第1保持レバー(6)の周縁にはロックレバー(5)の端部(5a)が嵌まる第1凹部(62)、第2凹部(63)が開設されている。待機状態ではロックレバー(5)の端部(5a)が第1凹部(62)の端面に接し、第1保持レバー(6)の時計方向の回動を規制している。
各保持レバー(6)(60)の一端部には、ディスク周縁部に接する第3ピン(61)が設けられ、第1保持レバー(6)の他端部には長孔(64)が開設され、第2保持レバー(60)の他端部には該長孔(64)に嵌まる嵌合ピン(65)が設けられている。第1保持レバー(6)が回動すると、第2保持レバー(60)が連動して回動する。待機状態では、長孔(64)及び嵌合ピン(65)は、両保持レバー(6)(60)の中心に対して、キャビネット(1)の奥側に位置している。
一方の保持レバー(60)の側方には、検知レバー(96)を回動自在に設けたディスク検知機構(95)が設けられている。検知レバー(96)の先端部がディスク周縁に接して、ディスクがターンテーブル(3)にまでローディングされたことを検知すると、クランパ(30)がターンテーブル(3)に合わさって、ディスクがチャッキングされる。
【0010】
(具体的動作)
キャビネット(1)の前面開口(10)は、大径ディスクD1の直径に対して稍余裕ある幅に開設されているから、大径ディスクD1は左右ガタが規制された状態で、キャビネット(1)内に挿入される。従って、大径ディスクD1の中心は、仮想線L上に位置して、ターンテーブル(3)に載置される。しかし、小径ディスクD2は前面開口(10)に対して左右ガタがあるから、必ずしも仮想線L上にディスク中心が位置するとは限らない。本例は、小径ディスクD2の中心が、仮想線Lからずれてキャビネット(1)内に挿入せんとしたときに、該小径ディスクD2を奥に引き込むことを防ぐ点に特徴がある。
【0011】
大径ディスクが挿入されたとき
図3(a)、(b)及び図4は、キャビネット(1)の断面平面図であり、大径ディスクD1を挿入する状態を示す。大径ディスクD1が前面開口(10)から挿入されると、図3(a)に示すように、大径ディスクD1の周縁部は、両スライド体(4)(40)の第1ピン(41)(41)を側方に押す。第1スライド体(4)は引張りバネ(44)に抗して左方に、第2スライド体(40)は右方に移動し、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。両スライド体(4)(40)が移動して第1ピン(41)(41)の間隔が広くなって、大径ディスクD1のキャビネット(1)内への挿入を許す。
第2スライド体(40)は、検出スイッチ(SW)を押す。制御回路(9)は搬送ローラ(7)(7)を当接させるとともに、モータ(M)に通電して搬送ローラ(7)(7)を回転させる。大径ディスクD1は前面開口(10)からキャビネット(1)の奥部に引き込まれる。
【0012】
図3(b)に示すように、大径ディスクD1の周縁部は、ロックレバー(5)の第2ピン(50)をバネ(51)付勢に抗して時計方向に回動させる。ロックレバー(5)の端部は、第1保持レバー(6)の第1凹部(62)から外れ、第1保持レバー(6)の回動を許す。
大径ディスクD1が更に引き込まれると、ディスク周縁部は両保持レバー(6)(60)の第3ピン(61)(61)を押して、両保持レバー(6)(60)を互いに逆向きに回動させる。第3ピン(61)(61)の間隔が広がり、大径ディスクD1の挿入を許す。
図4に示すように、大径ディスクD1の中心とターンテーブル(3)の中心が重なるまで、大径ディスクD1が搬送されると、両保持レバー(6)(60)の長孔(64)及び嵌合ピン(65)は、両保持レバー(6)(60)の中心に対して手前に配備される。ロックレバー(5)の第2ピン(50)がディスク周縁部から離れると、引張りバネ(51)によりロックレバー(5)は戻される。ロックレバー(5)の端部(5a)は、第2凹部(63)に嵌まって、両保持レバー(6)(60)の不用意な回動を防ぐ。これにより、大径ディスクD1は、ターンテーブル(3)上に載置された状態が保たれる。
ディスク検知機構(95)の検知レバー(96)が大径ディスクD1の周縁に接して、大径ディスクD1がローディングされたことを検知すると、クランパ(30)がターンテーブル(3)に重なって、大径ディスクD1がチャッキングされる。搬送ローラ(7)(7)が互いに離間して、大径ディスクD1の回転を許す。
第1スライド体(4)は、引張りバネ(44)によって戻され、駆動ギア(8)の回転により第2スライド体(40)も戻される。爪片(43)(43)が駆動ギア(8)に嵌まる。
大径ディスクD1を排出するときは、搬送ローラ(7)(7)にてディスクを挟持し、搬送ローラ(7)(7)をディスク挿入時とは反対方向に回転させる。
【0013】
小径ディスクD2が中心を仮想線L上に置いて挿入された場合
図5(a)、(b)は、キャビネット(1)の断面平面図であり、小径ディスクD2の中心を仮想線L上に置いて挿入する状態を示す。大径ディスクD1を挿入するときと同様に、小径ディスクD2の周縁部は、両スライド体(4)(40)の第1ピン(41)(41)を側方に押す。第1スライド体(4)、第2スライド体(40)は互いに逆向きに移動して、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から外れて、駆動ギア(8)の回動を許す。両スライド体(4)(40)の移動によって、第1ピン(41)(41)の間隔が広くなって、大径ディスクD1のキャビネット(1)内への挿入を許す。
第2スライド体(40)は、検出スイッチ(SW)を押す。制御回路(9)は搬送ローラ(7)(7)を当接させるとともに、モータ(M)に通電して搬送ローラ(7)(7)を回転させる。小径ディスクD2は前面開口(10)からキャビネット(1)の奥部に引き込まれる。大径ディスクD1のときと同様に、両スライド体(4)(40)が元の位置に戻る。
【0014】
図5(b)に示すように、小径ディスクD2の周縁部が保持レバー(6)(60)の第3ピン(61)(61)に接するときに、小径ディスクD2の中心とターンテーブル(3)の中心が重なる。大径ディスクD1が搬送されるときと異なり、ロックレバー(5)は回動せず、従って、保持レバー(6)(60)も回動しない。
ディスク検知機構(95)の検知レバー(96)が小径ディスクD2の周縁に接して、小径ディスクD2がローディングされたことを検知すると、クランパ(30)がターンテーブル(3)に重なって、小径ディスクD2がチャッキングされる。
【0015】
小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入された場合
図6(a)、(b)は、キャビネット(1)の断面平面図であり、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入される状態を示す。
図6(a)に示すように、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから左側に外れて挿入されると、小径ディスクD2の周縁部は、第1スライド体(4)の第1ピン(41)を左向きに押し、第1スライド体(4)の爪片(43)は駆動ギア(8)から外れる。しかし、小径ディスクD2の周縁部は、第2スライド体(40)の第1ピン(41)に接しないから、第2スライド体(40)は移動せず、第2スライド体(40)の爪片(43)は駆動ギア(8)に噛み合ったままである。従って、駆動ギア(8)は回転できない。第1スライド体(4)は、ラック(42)と駆動ギア(8)が噛み合ったまま、それ以上移動できないから、第1スライド体(4)と第2スライド体(40)の第1ピン(41)(41)の間隔が広くならない。小径ディスクD2は搬送ローラ(7)(7)に達せず、キャビネット(1)への挿入が規制される。これにより、小径ディスクD2がターンテーブル(3)に載置されない虞れが防止される。
【0016】
また、図6(b)に示すように、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから右側に外れて挿入されると、小径ディスクD2の周縁部は、第2スライド体(40)の第1ピン(41)を右向きに押し、第2スライド体(40)は検出スイッチ(SW)を押し込むとともに、第2スライド体(40)の爪片(43)は駆動ギア(8)から外れる。しかし、小径ディスクD2の周縁部は、第1スライド体(4)の第1ピン(41)に接しないから、第1スライド体(4)は移動せず、第1スライド体(4)の爪片(43)は駆動ギア(8)に噛み合ったままである。従って、駆動ギア(8)は回転できない。第2スライド体(40)は、ラック(42)と駆動ギア(8)が噛み合ったまま、それ以上移動できないから、第1スライド体(4)と第2スライド体(40)の第1ピン(41)(41)の間隔が広くならない。小径ディスクD2はキャビネット(1)への挿入が規制される。これにより、小径ディスクD2がターンテーブル(3)に載置されない虞れが防止される。
【0017】
本例にあっては、大径ディスクD1と小径ディスクD2の何れをも、正しくターンテーブル(3)に装着させるのに、複数のセンサ等が不要であり、従来に比して構成が簡素となる。従って、装置を製造するコストも低減できる。
【0018】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
例えば、駆動ギア(8)は電気的又は機械的に搬送ローラ(7)(7)に繋がっていてもよい。この場合、駆動ギア(8)内に駆動ギア(8)の回転を検出するセンサが設けられ、該センサから駆動ギア(8)が回転している旨の信号を制御回路(9)が検出したときのみ搬送ローラ(7)(7)を回転させる等が考えられる。これにより、駆動ギア(8)が回転しないと、搬送ローラ(7)(7)は回転できない構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャビネットの断面平面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】(a)、(b)は、キャビネットの断面平面図であり、大径ディスクD1を挿入する状態を示す。
【図4】キャビネットの断面平面図であり、大径ディスクD1を挿入する状態を示す。
【図5】(a)、(b)は、キャビネットの断面平面図であり、小径ディスクD2の中心を仮想線L上に置いて挿入する状態を示す。
【図6】(a)、(b)は、キャビネットの断面平面図であり、小径ディスクD2の中心が仮想線Lから外れて挿入される状態を示す。
【図7】従来の装置のキャビネットの断面平面図である。
【図8】図7の左側面図である。
【符号の説明】
(1) キャビネット
(3) ターンテーブル
(4) 第1スライド体
(7) 搬送ローラ
(8) 駆動ギア
(10) 前面開口
(40) 第2スライド体
(42) ラック
(43) 爪片
Claims (3)
- キャビネット(1)の前面開口(10)から、直径の大きさが異なる大径ディスクD1と小径ディスクD2が選択的に挿入され、キャビネット(1)内のシャーシ(2)上に両ディスクが載置されるターンテーブル(3)、及びディスクをターンテーブル(3)に対して接近離間させる向きに搬送する搬送ローラ(7)(7)を具え、前面開口(10)の幅は大径ディスクD1が稍余裕を持って通過可能に形成されて、大径ディスクD1はその中心が、ターンテーブル(3)の中心を通ってディスク挿入方向に沿う仮想線L上に配備されて前面開口(10)に挿入されるディスク再生装置に於いて、
シャーシ(2)上には、駆動ギア(8)と、駆動ギア(8)に噛合するラック(42)と駆動ギア(8)の回転を規制する爪片(43)とディスク周縁部に接するピン(41)を有して、ディスクの挿入により爪片(43)が駆動ギア(8)から離れるように互いに逆向きに移動させられる一対のスライド体(4)(40)と、少なくとも一方のスライド体(40)に操作される検出スイッチ(SW)を具え、両スライド体(4)(40)のピン(41)(41)間隔は、ディスクが挿入されない待機状態にて、小径ディスクD2の直径よりも小さく形成され、
スライド体(4)(40)は、大径ディスクD1又はディスク中心を仮想線L上に置いた小径ディスクD2が前面開口(10)より挿入された場合は、爪片(43)(43)が駆動ギア(8)から離れる向きに移動して、駆動ギア(8)の回動を許すとともに、検出スイッチ(SW)を操作して搬送ローラ(7)(7)を回転させる第1の動作と、
ディスク中心が仮想線Lから外れて小径ディスクD2が前面開口(10)より挿入された場合は、少なくとも一方のスライド体(40)の爪片(43)が駆動ギア(8)の回転を規制した状態を保ち、小径ディスクD2の挿入を規制する第2の動作を行うことを特徴とするディスク再生装置。 - キャビネット(1)内にて搬送ローラ(7)(7)の奥部には、挿入されるディスクの周縁部に接して回動するロックレバー(5)、及びロックレバー(5)に接する保持レバー(6)が設けられ、
ディスク中心がターンテーブル(3)の中心に重なった状態にて、保持レバー(6)はディスク周縁部に接するとともに、ロックレバー(5)が保持レバー(6)に接して回動を規制している請求項1に記載のディスク再生装置。 - スライド体(4)(40)及び駆動ギア(8)は、シャーシ(2)上にて搬送ローラ(7)(7)に対して、前面開口(10)側に設けられた請求項1又は2に記載のディスク再生装置。
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Cited By (1)
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US7281255B2 (en) * | 2004-09-08 | 2007-10-09 | Lite-On It Corporation | Disc guiding mechanism |
-
2002
- 2002-08-05 JP JP2002227023A patent/JP2004071019A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
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US7281255B2 (en) * | 2004-09-08 | 2007-10-09 | Lite-On It Corporation | Disc guiding mechanism |
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