JP2004067979A - メタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法 - Google Patents

メタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004067979A
JP2004067979A JP2002263367A JP2002263367A JP2004067979A JP 2004067979 A JP2004067979 A JP 2004067979A JP 2002263367 A JP2002263367 A JP 2002263367A JP 2002263367 A JP2002263367 A JP 2002263367A JP 2004067979 A JP2004067979 A JP 2004067979A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methanol
reactor
methane
reaction
rich gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002263367A
Other languages
English (en)
Inventor
Kokichi Uematsu
上松 宏吉
Seiichi Abe
安部 成一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FC TEKKU KK
Marubeni Corp
Original Assignee
FC TEKKU KK
Marubeni Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FC TEKKU KK, Marubeni Corp filed Critical FC TEKKU KK
Priority to JP2002263367A priority Critical patent/JP2004067979A/ja
Publication of JP2004067979A publication Critical patent/JP2004067979A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Abstract

【課題】従来は、メタノールからメタンリッチガスを生成する実用的なプロセスは知られてなく、また、1つの容器で改質反応とメタネーション反応を同時に起こさせる反応器は存在しなかった。
【解決手段】本来2つの反応器を必要とする吸熱反応である改質反応と発熱反応であるメタネーション反応を適切なプロセス条件を設定することで、1つの反応器内で同時に行わせ、かつ、反応の暴走や温度の異常上昇を起こすことなく安定な反応を継続させるようにしたシンプルな反応器を使って、メタノールからメタンリッチガスを安定に、かつ、安価に生成するシステムとした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタノールを改質し、メタンリッチガスを生成する装置及び方法に関するもので、改質ガス又はメタンリッチガスを燃料または原料として利用するエネルギー変換装置、化学プラント等の分野で主として利用される。
【従来の技術】
従来はメタノールから直接メタンリッチガスを生成する実用的プロセスは一般に知られていない。従って、類似の技術として図2に従来型のナフサからメタンリッチガスを生成する装置を示す。これとの比較によって、本発明のポイントを明確にする。
先ず、ナフサ改質装置では、ナフサAをナフサ蒸発器1で気化した後、脱硫器2で水素化脱硫し、脱硫されたナフサは、排熱回収ボイラ3で発生した水蒸気と混合されて改質器4に送られる。改質器では燃焼ガス等の加熱源によって加熱されながら、触媒のもとで、ナフサと水蒸気が反応し、メタン(CH),水素(H),一酸化炭素(CO),二酸化炭素(CO),水蒸気(HO)を含む改質ガスに変換される。これらのガスはメタネーション反応器7によって、ニッケル触媒Niの存在下で、改質ガスよりさらにメタン濃度の高いメタンリッチガスFに変換される。この場合、メタネーション反応は発熱反応であるため、冷却が必要となる。従来のメタネーション反応器の概念図を図3に示す。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来のナフサからメタンリッチガスを作るプロセスでは、改質器によって生成されたガスをメタネーション反応器でNi系触媒によってメタン濃度を増加させていた。このメタネーション反応は大きな発熱反応で、適切な冷却をしないと、反応が暴走したり、温度が上がり過ぎて触媒を劣化させたりする心配があり、反応器の設計が大変難しいものであった。反応が急速に起こり、温度が上昇して、触媒にダメージを与えることのないように、メタネーション反応を制御することが重要である。
【0003】
【課題を解決するための手段】
,CO,CO,HO等のガスからメタンを生成させるメタネーション反応は著しい発熱反応であるが、メタノールを水蒸気と反応させる改質反応は吸熱反応である。従って、改質反応だけの時は反応器は外部からの加熱が必要であり、メタネーション反応だけの時は反応器は冷却が必要となる。しかし、気化したメタノールと水蒸気の混合蒸気を1つの反応器に供給し、そこで、改質反応とメタネーション反応を同時に起こさせれば、反応器内の温度変化は相殺されて、全体として著しい温度上昇は起こらない。しかし、この反応を支配する1つの要因であるS/C(水蒸気、炭素比)は、大きくすれば改質反応は起こりやすくなるが、メタネーション反応が進み難く、小さくすれば改質反応が起こりにくくなり、炭素析出も起こりやすくなる。また、運転温度も反応を支配する重要な因子であると同時に逆に反応によって温度が支配される。従って、反応条件を上手くコントロールすることが、1つの反応器で2つの反応を同時に起こさせるために絶対的に重要な事柄である。
上述のとおり、反応器内では全体としては著しい温度上昇は起こらないが、メタネーション反応が触媒層のある部分で急速に起こり、触媒の温度が上がり過ぎないように、活性のある触媒層と活性のないアルミナボール等の層を交互に充填し、少量の反応が起こった後、冷却するという操作を繰り返すような触媒配置、または活性のある触媒層と活性のないアルミナボール等の層を混合した触媒配置としている。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、メタノールを改質し、メタンリッチガスを生成するシステムフロー図を示す。生成したメタンリッチガスを内部改質型のMCFC(溶融炭酸塩型燃料電池)のアノードに供給し、カソードの排気を水蒸気過熱器および排熱回収ボイラの熱源として利用する場合で、本発明の一応用例を示しているが、MCFC以外の部分は他の目的にも使用できること、カソード排気は燃焼ガスであり、特殊性のあるものではないことから、MCFCの部分の説明は基本的に省略し、メタノールの改質及びメタンリッチガスを生成する方法及び装置について、以下記述する。
メタノールタンク8に貯蔵されているメタノールGはメタノールポンプ9によって昇圧され、流量調節弁10によって流量を制御された後、メタノール気液分離器12に供給される。液体メタノールはメタノール気液分離器の下部からメタノール循環ポンプ13により、流量調節弁14経由シェルアンドチューブ型の反応器26のチューブ側に供給され、反応熱によりメタノールが気化される。次いで、気化したメタノールと過熱された水蒸気を混合する。水蒸気はカソード排気Jを熱源として排熱回収ボイラ22によって発生し、過熱器23によって過熱されたもので、流量調節弁24によって予め設定されたS/Cとなるよう供給される。メタノール蒸気と水蒸気の混合蒸気は反応器26に供給される。ここで、供給されたガスはニッケル系触媒によって、反応器内で改質反応とメタネーション反応を同時に起こし、メタンリッチガスFが生成される。生成されたメタンリッチガスを、圧力調節弁27で減圧して、MCFCのアノードに供給する。
また、部分的温度上昇を防ぐことを目的とした触媒と活性のないアルミナボールの充填形態を図4に示す。触媒25とアルミナボール26を交互に充填した状態を(A)に、また触媒25とアルミナボール26を混合して充填した状態を(B)に示す。
また、図5にメタノールからメタンリッチガスを生成するシステムの好ましい運転条件を示す。反応器の運転条件は、圧力が300〜600kPa、温度を300〜400℃、水蒸気/炭素比を0.5〜1.0とする。この条件は、1つの反応器内で、改質反応とメタネーション反応を同時に起こさせるための条件である。一方、排熱回収ボイラの運転条件は、運転圧力を0.5〜1MPaとし、200〜350℃の過熱蒸気を発生させる。
【0005】
【発明の効果】
上述した本発明のメタノールからメタンリッチガスを生成するシステムは以下の特徴を有している。
(1)従来、メタノールから改質ガス又はメタンリッチガスを生成する実用的なシステムは知られていなかった。一方、燃料電池発電設備のようにクリーンな分散電源の場合、多くのものが天然ガスを燃料として設計されていた。しかし、天然ガスの供給が得られない地域も多く、普及の障害となっていた。本発明によって、天然ガスの供給が得られない地域であっても、クリーンな分散電源の設置が可能となった。更に、メタノールは入手が容易で、安価であり、貯蔵ができることから、災害時等、緊急時においても対応が可能となる。これによって、クリーンな分散電源が普及すれば、環境改善効果も大きい。
(2)従来、ナフサなどの液体炭化水素からメタンリッチガスを生成するには、改質反応とメタネーション反応をそれぞれ別々に行わせていた。この方が、より確実に目的を達成できるが、反応器が2つになること、改質反応は吸熱反応であり、外部からの加熱が必要となる。一方、メタネーションは発熱反応で、冷却が必要となることから、全体として反応器が大変高価になる。本発明では、改質反応とメタネーション反応を1つの反応器で同時に行わせることから、反応器が1つとなるため、設備が安価になるばかりでなく、吸熱と発熱が相殺し合うことで、大量のメタネーションが起こっているにも拘わらず、温度の異常な上昇が起こらず、装置を安全に運転することができる。この実施のためには、2つの反応条件を同時に満足させる必要があることから、限られた運転条件のもとで反応させる必要がある。
(3)さらに、反応器とメタノール気化器を一体化したことにより、経済性が一層向上する。
(4)反応器のシェル側を触媒層にする。すなわち原料(メタノール蒸気および水蒸気)を流すことにより、起動時に外側から触媒層の予熱がし易くなり、起動時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、メタノールからメタンリッチガスを生成するシステムのフロー図
【図2】従来型のナフサからメタンリッチガスを生成する装置のシステムフロー図
【図3】従来型のメタネーション反応器の概念図
【図4】触媒とアルミナボールの充填形態
【図5】本発明の、メタノールからメタンリッチガスを生成するシステムの好ましい運転条件を示す図
【符号の説明】
1 ナフサ蒸発器
2 ナフサ脱硫器
3 排熱回収ボイラ
4 改質器
7 メタネーション反応器
8 メタノールタンク
9 メタノール供給ポンプ
10 流量調節弁
11 リストリクションオリフィス
12 メタノール気液分離器
13 メタノール循環ポンプ
14 流量調節弁
15 リストリクションオリフィス
16 水処理装置
17 処理水タンク
18 給水ポンプ
19 流量調節弁
20 リストリクションオリフィス
21 気水分離ドラム
22 排熱回収ボイラ
23 水蒸気過熱器
24 流量調節弁
25 圧力調節弁
26 反応器
27 減圧弁
28 触媒
29 アルミナボール
30 Ni系触媒層
31 伝熱管
A ナフサ(液体)
A’ ナフサ(気体)
B 給水
B’ 処理水
B” 水蒸気
C 改質ガス
F メタンリッチガス
G メタノール(液体)
G’メタノール(気体)
J カソード排気ガス
L ボイラ水
Ni ニッケル触媒
CW 冷却水
MCFC 溶融炭酸塩型燃料電池

Claims (5)

  1. 縦型のシェルアンドチューブ熱交換器のシェル側にNi系触媒を充填し、触媒充填部に水蒸気とメタノール蒸気の混合蒸気を流入し、メタノールの改質およびメタネーション反応を同時に起こさせ、また、チューブ側の底部より液体メタノールを供給し、メタノールがチューブ内を上昇する過程で、メタノールの気化によってこれらの反応熱の一部を除去することを特徴とする反応器、すなわちメタノールの気化、改質およびメタネーションを同時に行う反応器を用いてメタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法。
  2. 排ガス等の排熱源によって加熱されて発生する過熱水蒸気と、反応器の反応熱により気化されたメタノール蒸気とを混合した後、ニッケル触媒が充填された反応器にその高温混合蒸気を導入し、メタノールからメタンリッチガスを製造する請求項1の装置及び方法。
  3. 急速なメタネーション反応によって、ガス温度が部分的に急速に上昇することを防ぐために、触媒と触媒活性のないアルミナボール等を混合して充填することを特徴とする反応器を用いてメタノールからメタンリッチガスを製造する請求項1の装置及び方法。
  4. 触媒層と触媒活性のないアルミナボール等の層を交互に形成させることを特徴とする反応器を用いてメタノールからメタンリッチガスを製造する請求項1の装置及び方法。
  5. 反応器の運転条件を、圧力を300〜600kPa、温度を300〜400℃、水蒸気/炭素比をモル比で0.5〜1.0とし、メタノールの改質反応とメタネーション反応を同時平行的に行わせることにより、メタノールから直接メタンリッチガスを生成する請求項1の装置及び方法。
JP2002263367A 2002-08-07 2002-08-07 メタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法 Pending JP2004067979A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263367A JP2004067979A (ja) 2002-08-07 2002-08-07 メタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263367A JP2004067979A (ja) 2002-08-07 2002-08-07 メタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004067979A true JP2004067979A (ja) 2004-03-04

Family

ID=32024661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002263367A Pending JP2004067979A (ja) 2002-08-07 2002-08-07 メタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004067979A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206396A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 触媒反応の実施方法
JP2006225206A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Tokyo Gas Co Ltd 燃料改質器
JP2008007356A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Kansai Electric Power Co Inc:The ジメチルエーテル改質器
CN114249299A (zh) * 2021-11-09 2022-03-29 浦江思欣通科技有限公司 一种富甲烷气等离子多重整反应催化剂预处理方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206396A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 触媒反応の実施方法
JP2006225206A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Tokyo Gas Co Ltd 燃料改質器
JP2008007356A (ja) * 2006-06-28 2008-01-17 Kansai Electric Power Co Inc:The ジメチルエーテル改質器
CN114249299A (zh) * 2021-11-09 2022-03-29 浦江思欣通科技有限公司 一种富甲烷气等离子多重整反应催化剂预处理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2689689C (en) Integrated fuel processor, fuel cell stack and tail gas oxidizer with carbon dioxide removal
ES2560250T3 (es) Reformado catalítico de vapor con reciclado
US20050232855A1 (en) Reactor with carbon dioxide fixing material
JP2001192201A (ja) 自己酸化内部加熱型改質装置及び方法
AU2002338422A1 (en) Integrated fuel processor, fuel cell stack and tail gas oxidizer with carbon dioxide removal
JP2003327405A (ja) 燃料改質装置及び該燃料改質装置の起動方法
KR101403699B1 (ko) 열교환 장치를 내장한 일산화탄소 선택적 산화반응기 및 연료 개질 시스템
JP2001155756A (ja) 燃料電池用水蒸気改質反応器
JP2003282114A (ja) 燃料電池発電装置の停止方法
KR20150143080A (ko) 열전달 성능이 향상된 연료전지용 개질 반응 시스템
JP2007280797A (ja) 固体酸化物形燃料電池システムとその運転方法
JPH02188405A (ja) 燃料電池の水冷式一酸化炭素転化反応器
US20100176346A1 (en) Process and system for conducting isothermal low-temperature shift reaction using a compact boiler
JP2004067979A (ja) メタノールからメタンリッチガスを製造する装置及び方法
JP2005166283A (ja) 燃料電池用水素製造装置
JP2002208425A (ja) 燃料電池用燃料改質器
US20070033873A1 (en) Hydrogen gas generator
JP2005507137A (ja) 燃料処理システム用の燃料を調製するためのシステムおよび方法
WO2005077822A1 (ja) 燃料改質装置及び該燃料改質装置の起動方法
JP2003277015A (ja) 排熱を熱源として灯油または軽油を改質する装置及び方法
JP4363969B2 (ja) 水素製造装置
JP4868938B2 (ja) 水素製造装置
JP2004182497A (ja) 水素含有ガス製造装置及びその運転方法
JP2003321400A (ja) メタネーション反応器
JP2008543020A (ja) 自熱改質装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Effective date: 20061018

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061018

A521 Written amendment

Effective date: 20061019

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A02 Decision of refusal

Effective date: 20061212

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02