JP2004066215A - 塗布用ローラ、ローラ式塗布装置、曲面対応ローラ式塗布装置および自動塗装装置 - Google Patents

塗布用ローラ、ローラ式塗布装置、曲面対応ローラ式塗布装置および自動塗装装置 Download PDF

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津志 年宏
Akio Hirai
平井 明男
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Abstract

【課題】塗料の無駄を低減し、かつローラ刷毛に塗料を均一に分配することのできるローラ式塗布装置を提供する。
【解決手段】軸中心孔13と軸中心孔13の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔14とを残して中実をなす中実円筒体11と、中実円筒体11の外周に取り付けられるローラ刷毛12と、中実円筒体11の軸中心孔13両端に接続される塗料圧送管24と、中実円筒体11の両端を回転可能に支持するアーム31を備え、これ全体を旋回可能支持機構40と上下動可能支持機構50とで支持するようにした。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗布用ローラの改良、曲面の塗布に対応できるローラ式塗布装置、およびその自動塗装装置に関するもので、特に、ローラ刷毛にポンプ等によって塗料等を供給する態様に適したローラ式塗布装置および自動塗装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ローラ式塗布装置はこれまでもいろいろの分野で用いられてきており、その1つに例えば、自動車製造工場において、完成した自動車を出荷する場合に、自動車の塗膜を雨水,鉄粉,花粉,鳥糞等の汚染から保護し、品質の低下を防ぐ目的で塗膜表面上に保護膜を形成するのにも使用されている。
【0003】
従来公知のローラ式塗布装置は、塗料を蓄えた塗料溜の中でローラを手作業で回転させて塗料をローラに浸透させていたが、これではローラ全体に均一に塗料を付けることが難しくバラツキが生じた。また、数回塗布後に再び塗料をローラに浸透させるという作業が繰り返し行われるので工数がかかり、人件費、作業時間、塗装ブースの延長などの欠点が多かった。
やがて塗料溜の塗料をポンプ等の圧送によりローラまで自動供給する装置が開発された。さらに高粘度化した塗料の塗布にも対応できるような自動供給装置が開発され、その自動供給装置の小型化も開発されてきている。
そしてこの種の最新のローラ式塗布装置としては、本出願人の共願に係る発明のローラ式塗布装置(特開平9−192584号公報)がある。
図13および図14はこのローラ式塗布装置を説明する図で、図13はローラ式塗布装置の斜視図、図14は図13のローラ式塗布装置の分解斜視図である。
図13及び図14において、80はローラ式塗布装置で、これは大きく分けて、ローラ刷毛82と、ローラ支持体85と、ハンドル88とから構成されている。
ローラ刷毛82は塗布面となる自動車の塗膜面上を転動して塗膜面上に塗料を塗布するものであり、このローラ刷毛82を回転自在に支持するローラ支持体85であり、さらにこれを支えてローラ刷毛82に塗料を供給するのがハンドル88である。
【0004】
ハンドル88は、作業者が握るための把持部88aと操作レバー88bとから成り、把持部88aの先端にはクランク状のフレーム本体86が接続されている。
フレーム本体86は剛性を有する金属製、例えばステンレス鋼製の塗料導管となっている。ハンドル88の把持部88aの後端に塗料供給管が接続され、塗料供給管は、把持部88aを握った作業者が移動しながら塗布作業を続けられるように可撓性を有している。操作レバー88bは、塗料供給管から圧送される塗料をフレーム本体86側へ流入及び遮断する働きをする。
【0005】
ローラ支持体85には回転可能にディフューザー83が取り付けられている。
ディフューザー83は図14に示すように、複数のディフューザー単体831〜836を有しており、各ディフューザー単体831〜836は多角形でその各頂部方向に中央部から放射状に伸びる略星形の中空部及び各頂部間の各周辺の中央部に凹状部を具備する略星状の断面を有する柱状形(いわゆる表面に凹凸を備えたレンコンのような形状)であって、各ディフューザー単体831〜836の中空部の頂端が隣接するディフューザー単体831〜836の凹状部と連通するよう複数連接すると共に各ディフューザー単体831〜836の各周辺とローラ82の内周面とによって各塗料貯留室が形成されている。このディフューザー83を覆うのがローラ刷毛82である。
また、ローラ刷毛82は、軸線方向の両端が開放した筒状のローラ82aとこのローラの外周に装着される円筒状の刷毛素体82bとから構成されており、ローラ82aは全周にわたってローラ82aの内外を連通する複数の噴出孔がもうけられている。
【0006】
このようにして形成されたローラ式塗布装置80の使用は、先ず、ハンドル88の把持部88aを持ってローラ刷毛82を塗布面に接触させて操作レバー88bを操作すると、圧送される塗料が把持部88aを介してフレーム本体86、ローラ支持体85、さらにローラシャフト81の塗料供給孔を経てディフューザー83内の塗料留まり内に圧送され、各ディフューザー単体831〜836の中空部の頂端端部と隣接するディフューザー単体831〜836の凹状部とによって形成される開口部より各ディフューザー単体831〜836の各周辺とローラ82の内周面とによって形成される各塗料貯留室に分散導入される。各塗料貯留室に分散導入された塗料は噴出孔を通ってローラ82aの外周に噴出し、刷毛素体82bに浸透する。塗料がローラ刷毛82の刷毛素体82bに充分浸透した状態で作業者がローラ刷毛82を塗膜表面上に押し付けて塗膜表面上に沿ってローラ刷毛82を転がすことによって刷毛素体82bに浸透している塗料が塗布される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したローラ式塗布装置80によると、簡素な構成にかかわらず高粘度の塗料であっても塗布時、ローラ刷毛82は塗布面に対して滑ることなく円滑に転動し、ローラ刷毛82の回転が停止することなく、均一な厚さの塗料塗布が可能になり、また取付部と摺動部の間から塗料が流出することがなくなり、ローラ式塗布装置80から塗料タレによる塗装対象である自動車車体の汚れ、作業環境の悪化を招くことなく、塗料の歩留まり低下を回避できる等の効果があった。
【0008】
ところが、他方で次のような欠点があることに本出願人は気がついた。
(1)ディフューザー83には、塗膜面上に塗料を均一な厚さに塗布するため、星形の中空部や塗料貯留室に常に十分な塗料を含浸させておく必要があり、したがって作業終了後においても、ディフューザー83内に相当量の塗料が滞留した状態になり、塗料が無駄になってしまうばかりでなく、その塗料が流れ出て周囲を汚す虞があり、また洗浄するにもその手間が多くかかった。
(2)また、このローラ式塗布装置では、ドラムの軸心にローラシャフト81を挿嵌させており、部品点数が多くなり、またにローラシャフト81を洗浄する手間がかかった。
(3)さらに、このローラ式塗布装置では、一方端からのみ塗料を供給しているため、その先端部に十分な圧力の塗料が行き渡らなくなり、ローラ全体に均一に塗料を塗布することが困難であった。
(4)そして、このローラ式塗布装置では、一方端でのみローラを支持する片持ち支持であるため、ローラの全体に均一に力をかけるようにするには熟練を必要とし、素人には使い勝手がよくなかった。
また、この塗布装置を使用して塗布した際に、ローラ部の左右の塗装膜厚の差が大きくなるため、膜厚が十分に確保できない。このため十分に膜厚が確保されていない塗装面については重ね塗りが必要となり、その重ね塗りによる均一塗装を行うことは難しかった。
【0009】
一方、ローラの両端から塗料を圧送供給し、かつローラを両持ち支持するローラ式塗布装置自体はすでに特開昭57−75170号公報で公知である。
図15はそのローラ式塗布装置を示す平面図(ただし、ローラは想像線)である。図において、101は塗料供給管、102はローラ本体、103はローラコア、104は塗料吐出口、105は中空L型継ぎ手、106は中継パイプ、107はボール、108はハンドル兼塗料供給管、109は仕切板である。
ハンドル兼塗料供給管108を通って到来した塗料は左右の中継パイプ106に別れ、それぞれ中空L型継ぎ手105を介して塗料供給管101の中に入り、塗料吐出口104からローラコア103を経て、ローラ本体102に行き、均一に塗布されるものである。
このローラ式塗布装置は、垂直な壁などを塗る際ローラ本体102を垂直に立てて床と平行に転がして塗布するようなとき特に有効であり、その場合、ボール107が下方の中継パイプ106の入り口を閉止するので、上方の中継パイプ106からのみ塗料供給管101へ入り、仕切板109まで達し仕切板109から上方の塗料吐出口104を通ってローラへ向けて出ていく。一方、下方の中継パイプ106からは塗料は供給されないが、塗料は重力でローラ本体102の下方側へ流れるので、ローラ本体102を垂直に立てて塗っても結果的に上下均一に塗布できるというものである。
ところがこのローラ式塗布装置にも次のような欠点があった。
(1)ローラコア103についての詳しい説明がないことから、従来より知られている多数の流路、あるいはスポンジ体のような構造を有するものであると考えられ、したがってローラ内に相当量の塗料が滞留状態になるので、特開平9−192584号公報記載のローラ式塗布装置が有する上記欠点(1)と同じである。
(2)このローラ式塗布装置はドラムの軸心に塗料供給管101を挿嵌させており、この点で特開平9−192584号公報記載のローラ式塗布装置が有する上記欠点(2)と同じである。
(3)このローラ式塗布装置は中央に仕切板109が設けられており、ローラの両端から塗料を圧送供給するものであるとはいえ、仕切板109を中心に左右の塗料の圧力に差があっても、その圧力差は仕切板109で仕切られて平衡化されず、したがって仕切板109を中心に左右から塗布される塗料の厚みに差が生じてしまうこととなる。また、仕切板109で仕切られているため、一方端からのみ塗料を供給しているのと同じ現象が生じ、塗料供給管101の奥の仕切板側までに十分な圧力の塗料が行き渡らなくなり、均一に塗料を塗布することが困難である。
このように、単に、ローラの両端から塗料を圧送供給し、かつローラを両持ち支持する特開昭57−75170号公報記載のローラ式塗布装置では上記欠点は解決されなかった。
【0010】
そして、このローラ式塗布装置も含めて従来公知のローラ式塗布装置は自動化が行われていなかった。平らな平面での塗布でさえローラを使って手で塗布されており、自動化はされていなかった。まして、塗布面が曲面である対象物に使用される場合には、特にローラ刷毛を塗布面に均一に当接させることが難しいため自動化はいっそう困難と考えられていた。
【0011】
そして塗料の自動塗布はもっぱらスプレー(噴霧)塗装が採用されていた。
ところがスプレー式によると、ノズルから飛散した塗料はパターンの外周部がダストとなってしまい、均一塗布はできず、しかもこのダスト部分の剥離作業は手で行うことになり、結構やっかいな作業となっていた。このようにスプレー式の自動塗装装置があることはあったが、不完全なものであった。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、塗料の無駄を低減し、かつローラ刷毛に塗料を均一に分配することのできる塗布用ローラを提供し、このローラを用いて曲面のある塗布面でも均一に塗布ができる曲面対応のローラ式塗布装置を提供し、および究極にはこの曲面対応のローラ式塗布装置を用いて曲面のある塗布面でも均一に自動塗装ができるローラ式自動塗装装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の塗布用ローラの発明は、軸中心を貫通する軸中心孔と該軸中心孔の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔とを残して中実をなす中実円筒体と、該中実円筒体の外周に取り付けられるローラ刷毛とから構成されることを特徴とする。
この発明によれば、中実円筒体内の塗料の占有容積が少なく、また従来装置のようなローラシャフトを必要としないため、作業終了後における塗料の残量が少なく、塗料の無駄も少なくなり、手入れも簡単で、部品点数も少なくできる。
【0014】
請求項2記載の塗布用ローラの発明によれば、軸中心を貫通する軸中心孔と該軸中心孔の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔とを残して中実をなす中実円筒体および該中実円筒体の外周に取り付けられるローラ刷毛とから構成される複数個の分割ローラ刷毛組立体と、該分割ローラ刷毛組立体同士を引き合う弾性体と、前記すべての分割ローラ刷毛組立体の軸中心孔を貫通する柔軟性チューブと、から構成され、前記柔軟性チューブに開けられた孔と前記放射孔とを一致させたことを特徴とする。
この発明によれば、請求項1記載の発明と同じく、中実円筒体内の塗料の占有容積が少なく、また従来装置のようなローラシャフトを必要としないため、作業終了後における塗料の残量が少なく、塗料の無駄も少なくなり、手入れも簡単で、部品点数も少なくできるという効果もちろんのこと、その他に局部的な凹凸形状の曲面に対しても追従できるので、凹凸形状の曲面に対しても綺麗に塗布をすることができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の塗布用ローラにおいて、前記中実円筒体の表面に前記放射孔の出口につながる周方向の溝を有することを特徴とする。
この発明によれば、放射孔から出た塗料は周方向の溝を通って速やかに周方向に広がるので、結果的に塗料がローラ全面に均一に広がるので、均一塗布に寄与することとなる。
【0016】
請求項4記載のローラ式塗布装置の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の塗布用ローラと、該塗布用ローラの前記中実円筒体の前記軸中心孔両端に接続される塗料圧送管と、前記塗布用ローラを前記塗布用ローラの両端で回転可能に支持するアーム部とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、塗料が塗布用ローラの両端から供給され、かつ両端で支持されるため、軸中心を貫通する軸中心孔全体にわたって液圧が均一となり、また塗布用ローラに加わる押圧力が均一となるので、ローラ全体に塗料を均一に分配できることとなる。
【0017】
請求項5記載の曲面対応ローラ式塗布装置の発明は、塗布用ローラと、該塗布用ローラの両端から内部へ塗料を圧送する塗料圧送管と、該塗布用ローラを回転可能に該塗布用ローラの両端で支持するアーム部と、該アーム部を前記塗布用ローラの軸を含む垂直面と平行な面で旋回可能に支持する旋回可能支持機構と、該アーム部を上下方向に移動可能に支持する上下可能支持機構とを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、旋回可能支持機構によってローラ刷毛が塗布面に倣って変位するため、斑のない塗布ができ、上下可能支持機構によってローラ刷毛を一定の圧で塗布面に当接させることができるので、均一な厚みの塗布が行える。
【0018】
請求項6記載の曲面対応ローラ式塗布装置の発明は、請求項5記載の塗布用ローラとして請求項1〜3のいずれか1項記載の塗布用ローラを使用したことを特徴とする。
請求項5記載の曲面対応ローラ式塗布装置を用いれば、アーム部がローラの軸を含む垂直面で旋回かつ上下方向にも移動可能となるので、そこに用いられる塗布用ローラの種類には特に縛られないが、この発明によれば、ここに請求項1〜3のいずれか1項記載の塗布用ローラを使用すれば、塗料の残量が少なく、塗料の無駄も少なくなり、手入れも簡単で、塗料がローラ全面に均一に広がることとなるので、一層均一化が進み、使い勝手がよくなる。
【0019】
請求項7記載のローラ式自動塗装装置の発明は、ロボットのアーム先端に請求項5又は6記載の曲面対応ローラ塗布装置を取りつけた3次元方向に移動可能な3次元移動ロボットと、該3次元移動ロボットを制御するロボット制御装置と、前記曲面対応ローラ塗布装置へ圧送する塗料流量を制御するポンプ制御装置と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、塗料の粘度,膜厚,塗装環境(温度,湿度等)等を勘案してロボット動作(ローラ刷毛の回転数,押付け圧力)および塗料の供給量,送給圧力等を自動的に適宜に設定することができ、より均一なローラ塗装を自動化で行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について図面に基づき詳細に説明する。
(発明の第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の形態に係る塗布用ローラを含む塗布装置を概念的に示した斜視図である。図1において、本発明の第1の形態に係る塗布用ローラはローラ刷毛組立体10の部分である。
そこで、まず本発明の第1の形態に係る塗布用ローラについて説明する。
図2はそのローラ刷毛組立体の軸方向の縦断面図、図3は図2のA−A方向矢視図である。
ローラ刷毛組立体10は、図2および図3に示したように、中実円筒体11と、中実円筒体11の外周に嵌着されるローラ刷毛12とによって構成されている。
中実円筒体11は、合成樹脂又は金属等によって中実に形成されており、ただその軸心に貫設された軸中心孔13と、軸中心孔13の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔14とのみによって塗料供給通路が形成された中実構造となっている。
【0021】
放射孔14は、図3で示すように軸中心孔13を中心に90度おきに1本づつ半径方向へ延び、合計4本で構成されている。放射孔14の本数はここでは4本としているが、もちろん4本に限るものではない。ただし放射孔14の本数を多く形成しないのが本発明の特徴の1つである。本数を多く増やすと、多数の放射孔内に多量の塗料が溜まることとなり、内部に多量の塗料が溜まる従来のローラと作用効果の点で変わらなくなってしまうからである。
具体的には、図4の(a)〜(f)に示すように、2〜8本程度とするのが良い。これ以上本数を増やすと、図4(g)のような従来のローラと同じような作用効果を表すようになり、好ましくない。
【0022】
また、孔の径は使用する塗料の粘度によって決められるものである。
さらに、第1の形態では、放射孔14の各出口に、その出口から周方向に一周する溝15(図5参照)が形成されている。このようにすることにより、放射孔から出た塗料は周方向の溝を通って周方向に広がりやすくなり、塗料が速くローラ全面に均一に広がるので、均一な塗布に寄与することとなる。
この中実円筒体11には、一端にフランジ16が形成され、他端面中心に雌ねじ17が形成されている。
また、ローラ刷毛12は、剛性を有する合成樹脂,金属等によって形成されたドラム18に合成樹脂繊維が接着または植設されている。ドラム18には、その周壁に溝15に合致する多数の孔19が貫設されている。
【0023】
そして、このローラ刷毛組立体10は、中実円筒体11のフランジ16にガスケット20を添設させた状態で、中実円筒体11の他端からローラ刷毛12を嵌着させ、次いで中実円筒体11の他端にガスケット21を介して円板22を係合させ、ボルト23を中実円筒体11の雌ねじ17に螺合させることによって一体化される。
【0024】
図5は図1に示すローラ刷毛組立体10の分解斜視図で、ローラ刷毛組立体10は中実円筒体11とローラ刷毛12で構成され、ローラ刷毛12の端部に円板22を係合させ、ボルト23を中実円筒体11に螺合させることによって一体化される(これらの組み立てについては後述する)。軸心に貫設された軸中心孔13から半径方向に放射状に延びる放射孔14が見られる。そして、放射孔14の各出口でその出口から周方向に溝15が一周している様子が見られる。
【0025】
(発明の第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、塗布用ローラの中実円筒体11の軸中心孔13に塗料を供給する供給の仕方と、中実円筒体11の支持の仕方に関するものである。
従来は図13で説明したように片側供給および片持ち支持であったので、前述の欠点があったが、ここでは、中実円筒体11の軸中心孔13の両端にそれぞれ塗料圧送管24(図1参照)を接続し、かつ塗布用ローラの両端をアーム31で回転可能に支持し、そのアーム31を下部フレーム32で連結して支持体30となすものである。
【0026】
このように中実円筒体11の両端部には塗料圧送管24が接続され、塗料圧送管24の端部はポンプ(図11の73参照)に接続される。このように構成されたローラ刷毛組立体10は、軸中心孔の両端から塗料が供給され、そして軸中心孔13に供給された塗料は、各放射孔14を経て環状の溝15に送られ、該溝を介してローラ刷毛12に分配される。
また、ロール刷毛組立体10をアーム31,31に回転可能に支持し、かつ中実円筒体11の軸中心孔13に塗料圧送管24を接続する構造は、公知の適宜な構造を採用すればよい。
このようにこの実施の形態によれば、塗料が塗布用ローラの両端から供給され、かつ両端で支持されるため、軸中心を貫通する軸中心孔全体にわたって液圧が均一となり、また塗布用ローラに加わる押圧力が均一となるので、ローラ全体に塗料を均一に分配できることとなる。
【0027】
(発明の第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態に係る塗布装置は、図1において、ローラ刷毛組立体10を支持する支持体30を図の矢印方向Aに旋回させる旋回可能支持機構40と、矢印方向Bに上下させる上下可能支持機構50を備えて成るものである。
【0028】
支持体30は2本のアーム31,31とそれらのアームに差し渡された下部フレーム32とを備え、そして2本のアーム31,31はそれらの間にローラ刷毛組立体10を回転自在に支持している。そして支持体30は旋回可能支持機構40に取り付けられ、かつ旋回可能支持機構40は上下動可能支持機構50に取り付けられている。
旋回可能支持機構40は、下部フレーム32の上面にローラ刷毛組立体10の軸と平行に板41を延設し、この板を中間フレーム33にピン42によって回動自在に連結したものである。
【0029】
図6は旋回可能支持機構40の動作を説明する概略図で、(a)はローラが平らな面を転動する状態、(b)は図で右上がりの曲面を転動する状態、(c)は図で左上がりの曲面を転動する状態をそれぞれ示している。
図6(a)では平らな面をローラ刷毛組立体10が転動するので、中間フレーム33はピン42を中心に水平状態になっている。
(b)ではローラ刷毛組立体10が右上がりの曲面にさしかかると、中間フレーム33がピン42を中心に回転するので、中間フレーム33は水平状態を保ちながらも下方のローラ刷毛組立体10は右上がりの曲面に沿って転動することができる。
(c)ではローラ刷毛組立体10が左上がりの曲面にさしかかると、中間フレーム33がピン42を中心に(b)とは逆方向に回転するので、同じく中間フレーム33は水平状態を保ちながらも下方のローラ刷毛組立体10は左上がりの曲面に沿って転動することができる。
また、塗料圧送管24は一部が可撓性材料で形成されかつ余裕の長さを備えているため、ローラ刷毛組立体10が旋回してもそれに追従することができる。
【0030】
第3の実施の形態によれば、さらに支持体30は上下動可能支持機構50を備えている。図7はこの上下動可能支持機構50を示している。
図7において、上下動可能支持機構50は、自由端に上部フレーム34を一体的に支持した2本のアーム51,51をピン52によって中間フレーム33の基台33aに揺動可能に支持するとともに、それらのアーム51,51をばね(ここでは、捻りコイルばね)53によって上方へ付勢したものである。
この上下動可能支持機構50では、ばね53の付勢力を調整するための調整ねじ54を備えており、該ねじをばね53の一端部に当接させている。
また、この上下動可能支持機構50では、図示していない角度規制手段によって、アーム51の最大開き角度を約20〜60度に設定されている。この約20〜60度の範囲が支持体30が上下動するのに無理なく行うことができる数値であることも実験により判明した。
同じく、塗布用ローラ10の両端を回転可能に支持するアーム31も水平面に対して約20〜60度に設定するとよいことも実験により判明した。
また、ローラの加重は0.6〜1.5kgf(5.7〜14.7N)の範囲が良い。この範囲よりも押圧力が弱いとローラの転がり性が低下し、曲面に応じた形状の傾きが低下する。逆に、この範囲よりも押圧力が強いと塗布面(自動車塗装の場合、ボディ)の変形をきたし、ローラの転がり性が低下し、またローラ端部側の塗布面が厚膜化する。
ローラの加重は調整ネジ54を調整して、開き角度を大きくすることにより大きくすることができ、一方、開き角度を小さくすることにより小さくすることができる。
【0031】
なお、上記した上下動可能支持機構50は、上記実施の形態の態様ばかりでなく、例えばパンタグラフ機構等を採用することもできることはもちろんである。
【0032】
図8は上下可能支持機構50の動作を説明する概略図で、凹凸のある塗布面を転動する場合の(a)は低い面を転動する状態、(b)は高い面を転動する状態をそれぞれ示している。
図8(a)では低い面をローラ刷毛組立体10が転動するので、上下可能支持機構50はそのアーム51、51の開き角度が大きい状態になって、ローラ刷毛組立体10は下方へ達することができる。一方、(b)では高い面をローラ刷毛組立体10が転動するので、上下可能支持機構50はそのアーム51、51の開き角度が狭い状態になり、したがってローラ刷毛組立体10は高い面に退却することができる。
【0033】
このように、第3の実施の形態によれば、支持体30を図1の矢印方向Aに旋回させる旋回可能支持機構40と、矢印方向Bに上下させる上下可能支持機構50を備えて成るものであるため、上下かつ左右に傾斜のある曲面に対しても常にローラ刷毛組立体10を真上から押圧させることができるようになり、均一な塗布が可能となる。
【0034】
図9は曲面に対応可能なローラで図2に示したローラ刷毛組立体の変形例である。(a)は平らな面、(b)は凹凸形状の面を塗装する場合のそれぞれ断面図である。図10は5個の分割ローラから成るローラ刷毛組立体の外観図で、(a)は定常時、(b)は分割ローラ同士を離間させた状態、(c)は図(b)の一部拡大図である。
図9に示したように、ローラ刷毛組立体60は、分割中実円筒体61と分割中実円筒体61の外周に嵌着されるローラ刷毛62とから成る分割ローラ60aの複数個と、隣接分割ローラ60a同士に牽引力を与える引っ張りバネ61bと、複数個の隣接分割ローラ60aの軸中心孔を貫通する柔軟性チューブ65と、から構成されている。
分割中実円筒体61は、合成樹脂又は金属等によって中実に形成されており、ただその軸心に貫設された軸中心孔63と、軸中心孔63の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔64とによって塗料供給通路が形成された中実構造となっており、両側面部に環状凹部61aが設けられ、この凹部61aに引っ張りバネ61bが取り付けられ隣接する分割ローラ60aとの間で通常は互いに引っ張り合っているが、図10(c)の拡大図から判るように、外力を加えると、分割ローラ60a同士は離間することもできる。
放射孔64は図3で示すように軸中心孔63を中心に90度おきに1本づつ半径方向へ延び、合計4本で構成されている。もちろん4本に限るものではないし、また孔の径も使用する塗料の粘度等によって自由に決められるものである。
各軸中心孔63および各引っ張りバネ61bの内部を柔軟性のある1本のテフロンチューブ65が貫通している。各軸中心孔63内ではテフロンチューブ65がテフロンチューブ65に開けられた孔と中心孔63から延びる放射孔64とが一致するようにして各軸中心孔63に密着取付されている。
このようにすることにより、塗料が各分割ローラ60aの放射孔64内にスムーズに供給されると共に、引っ張りバネ61bを塗料で汚すこともおきなくなる。
【0035】
放射孔64の各出口には、その出口から周方向に一周する溝が形成されているので、放射孔64から出た塗料は周方向の溝を通って周方向に広がりやすくなり、塗料が速くローラ全面に均一に広がるので、均一な塗布に寄与することとなる。
最外側の分割中実円筒体61には、外周にフランジ66aが形成され内周に雌ねじ66bが形成された円板66が設けられている。
また、ローラ刷毛62は、剛性を有する合成樹脂,金属等によって形成されたドラム68に合成樹脂繊維が接着または植設されている。ドラム68には、その周壁に溝に合致する多数の孔が貫設されている。
【0036】
そして、このローラ刷毛組立体60は、分割中実円筒体61のフランジ66aにガスケット61cを添設させた状態で、分割中実円筒体61の他端からローラ刷毛62を嵌着させ、次いで分割中実円筒体61の他端にガスケット61cを介して円板66を係合させ、ボルト69を分割中実円筒体61の雌ねじ66bに螺合させ、引っ張りバネ61bで互いに引っ張り合うことによって、一体化される。
【0037】
平らな面の塗装は図9および図10の(a)のように、各分割ローラ60aは同一軸線上に並んで回転し、両端から塗料を供給しながら塗装をする。この場合は図2の場合と同じである。
次に、凹凸形状の面を塗装する場合は、引っ張りバネ61bの引っ張り力に対して直角な方向の摩擦力に抗してかつ柔軟性のあるテフロンチューブ65によって図9(b)のように、各分割ローラ60aが凹凸に応じた形状に沿うよう互いにずれるので、凹凸形状の面に沿って塗装することが可能となる。
【0038】
図2のローラ刷毛組立体10に代えて、図9の分割形のローラ刷毛組立体60を用いて前記第2および第3の実施の形態を実施すれば、さらに効果が増すことはいうまでもない。
【0039】
(発明の第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について図11および図12に基づいて説明する。第4の実施の形態は自動塗装に関するもので、第3の実施の形態に係る曲面対応ローラ式塗布装置をロボットアームの先端に設置して成るものである。
図11は自動塗装装置を示す概略構成図、図12は図11の中央制御装置のブロック図である。
図11において、70は自動塗装装置、71は塗布用ロボット、72は塗布用ロボット71の可動部先端に装着された曲面対応ローラ式塗布装置、73は塗料圧送用ポンプ、731はポンプ制御装置、74はロボット本体で、ここでは多関節型でティ−チングプレイバック方式のロボットを用いている。またロボット本体74は動作可能に連結された可動部(ロボットアーム)741を具備し、ロボット制御装置742によりロボット動作を制御される。ロボット制御装置742は中央制御装置75からの制御指令を受けてロボット本体74のロボット動作を制御する。76は塗装環境の温度を感知する温度センサ、77は塗装環境の湿度を感知する湿度センサである。温度センサ76および湿度センサ77の検出信号は中央制御装置75へ送られる。
【0040】
図12において、75は中央制御装置で、ここには、受信した温度/湿度データの処理、RAM内のデータの解読、ポンプ制御およびロボット制御等自動塗装装置全体のシステムを制御するCPU750と、環境の温度・湿度・塗料の種類や粘度・塗料圧送用ポンプ圧・塗料圧等についてのデータを記憶するRAM751と、CPU750の演算処理手順を記憶するROM752と、現在の動作状況やキーボード入力値等を表示する表示装置753と、データを入力・変更するキーボード754と、外部機器との信号授受を行うインタフェース755を備えている。なお、外部機器としては、塗装環境の温度を感知する温度センサ76、塗装環境の湿度を感知する湿度センサ77、ポンプ制御装置731、ロボット制御装置742がある。
【0041】
次にこの自動塗装装置70の動作の説明をする。
今、塗装しようとする対象の塗装条件(例えばどの塗料を用いていかなる膜厚の塗装をするか)をキーボードから入力する。一方、温度センサ76、湿度センサ77からは検出信号が中央制御装置75に送られる。そこで中央制御装置75では塗装条件および各センサからの検出信号に基づいて、塗装条件を満たすためのポンプからの最適塗料吐出量、塗布用ローラの最適圧力・移動速度などを演算し、それぞれの制御指令がポンプ制御装置731およびロボット制御装置741に与えられる。ポンプ制御装置731はこれにしたがってポンプ73を制御して塗料の圧送量を調整し、また、ロボット制御装置741はこれにしたがってロボット本体74を制御してローラの押圧力および移動速度を調整する。
【0042】
なお、塗料の粘性によっては、塗布用ローラ表面に供給された塗料は重力で塗布用ローラの下方に移るため、塗布開始にあたって予め別の接触表面でこの塗布用ローラを数回往復移動させて、下方に集まった塗料を均一にならす均し運動を行うようにするとよい。
【0043】
このようにすることにより、ロボット本体74の可動部741の移動により、その先端に設けられた曲面対応ローラ式塗布装置72も移動する。このとき塗布面に凹凸があっても、本発明による曲面対応ローラ式塗布装置72が塗布面の凹凸に追随するので膜厚の均一な塗布がなされる。
以上のように、この実施の形態によれば、従来の自動スプレー式と比べてはるかに膜厚の均一な塗布が可能となる。
また、ローラの通過箇所しか塗布しないので、従来のスプレー式のようなダストが全く生じなくなる。
また、ロボット本体74は塗布面の凹凸状況をいちいち認識してその可動部741を塗布面の凹凸状況に合わせて上下させる必要もなく、ただ水平に進むだけでよいので、制御が著しく簡単化される効果もある。
また、同じことは塗布面が左右方向に勾配をもつ曲面に対しても言え、ただ水平に進むだけでよいので、制御が著しく簡単化される効果がある。
【0044】
以上のように、本発明によれば、ローラ塗装を手作業で行う必要がなくなり、したがって、ローラ全体に均一に塗料を付けることできるのでバラツキが生じなくなり、数回塗布後で再び塗料をローラに浸透させるという作業の繰り返えしがなくなり、したがって人件費削減、作業時間短縮、塗装ブースの短縮などの点で有利となる。
また、本発明のローラ式塗布装置および自動塗装装置は、従来からローラ塗装されている被塗物に特に限定なしに使用することができる。具体的には、車両関係、建設関係、船舶関係、家具関係、道路関係等に適用できる。
車両関係で、自動車ボディを対象とする場合は、フード、ルーフ、トランクに限らず、垂直面のバンパー、フェンダー、ドア等に対しても保護材料または耐スリキズ材料を用い、適用することができる。
また、本発明で使用される塗料は、従来から公知のローラ塗装が行われている塗料を特に限定なしに使用することができる。具体的には、水性塗料、有機溶剤塗料等が挙げられる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の塗布用ローラによれば、中実円筒体内の塗料の占有容積が少なく、また従来装置のようなローラシャフトを必要としないため、作業終了後における塗料の残量が少なく、塗料の無駄も少なくなり、手入れも簡単で、部品点数も少なくできる。
請求項2記載の塗布用ローラの発明によれば、されに局部的な凹凸形状の曲面に対しても追従できるので、凹凸形状の曲面に対しても綺麗に塗布をすることができる。
請求項3記載の発明によれば、放射孔から出た塗料は周方向の溝を通って速やかに周方向に広がるので、結果的に塗料がローラ全面に均一に広がるので、均一塗布に寄与することとなる。
【0046】
請求項4記載のローラ式塗布装置の発明によれば、塗料が塗布用ローラの両端から供給され、かつ両端で支持されるため、軸中心を貫通する軸中心孔全体にわたって液圧が均一となり、また塗布用ローラに加わる押圧力が均一となるので、ローラ全体に塗料を均一に分配できることとなる。
【0047】
請求項5記載の曲面対応ローラ式塗布装置の発明によれば、旋回可能支持機構によってローラ刷毛が塗布面に倣って変位するため、斑のない塗布ができ、上下可能支持機構によってローラ刷毛を一定の圧力で塗布面に当接させることができるので、均一な厚みの塗布が行える。
請求項6記載の曲面対応ローラ式塗布装置の発明によれば、請求項1又は2記載の塗布用ローラを使用するため塗料の残量が少なく、塗料の無駄も少なくなり、手入れも簡単で、塗料がローラ全面に均一に広がることとなるので、一層均一化が進み、使い勝手がよくなる。
【0048】
請求項7記載のローラ式自動塗装装置の発明によれば、塗料の粘度,膜厚,塗装環境(温度,湿度等)等を勘案してロボット動作(ローラ刷毛の回転数,押付け圧力)および塗料の供給量,送給圧力等を自動的に適宜に設定することができ、曲面の塗装面であっても均一なローラ塗装を自動化で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態に係る塗布用ローラを含む塗布装置を概念的に示した斜視図である。
【図2】図1に示したローラ刷毛組立体の軸方向の縦断面図である。
【図3】図2のA−A方向矢視図である。
【図4】放射孔の本数を本発明により少なく抑えた例で、(a)〜(f)はそれぞれ2〜8本を示し、(g)は従来のローラを表している。
【図5】図1に示すローラ刷毛組立体10の分解斜視図である。
【図6】図5の旋回可能支持機構40の動作を説明する概略図で、(a)はローラが平らな面を転動する状態、(b)は図で右上がりの曲面を転動する状態、(c)は図で左上がりの曲面を転動する状態をそれぞれ示している。
【図7】第3の実施の形態に係る上下動可能支持機構50を示している。
【図8】図7の上下可能支持機構50の動作を説明する概略図で、(a)は低い面を転動する状態、(b)は高い面を転動する状態をそれぞれ示している。
【図9】図2のローラ刷毛組立体の変形例で、(a)は平らな面、(b)は凹凸形状の面を塗装する場合のそれぞれ断面図である。
【図10】5個の分割ローラから成るローラ刷毛組立体の外観図で、(a)は定常時、(b)は分割ローラ同士を離間させた状態、(c)は図(b)の一部拡大図である。
【図11】第4の実施の形態に係る自動塗装装置を示す概略構成図である。
【図12】図11の中央制御装置のブロック図である。
【図13】公知のローラ式塗布装置の斜視図である。
【図14】図13のローラ式塗布装置の分解斜視図である。
【図15】両端圧送・両持ち支持の公知のローラ式塗布装置を示す平面図である。
【符号の説明】
10   ローラ刷毛組立体
11   中実円筒体
12   ローラ刷毛
13   軸中心孔
14   放射孔
15   溝
16   フランジ
17   雌ねじ
18   ドラム
19   孔
20,21   ガスケット
22   円板
23   ボルト
24   塗料圧送管
30   支持体
31   アーム
32   下部フレーム
33   中間フレーム
33a 中間フレーム基台
34   上部フレーム
40   旋回可能支持機構
41   板
42   ピン
50   上下動可能支持機構
51   アーム
52   ピン
53   ばね
54   調整ねじ
60   ローラ刷毛組立体
61   分割中実円筒体
61a  分割ローラ
61b  引っ張りバネ
61c  ガスケット
62   ローラ刷毛
63   軸中心孔
64   放射孔
65   テフロンチューブ
66   円板
66a  フランジ
66b  雌ねじ
68   ドラム
69   ボルト
70 自動塗装装置、
71 塗布用ロボット
72 曲面対応ローラ式塗布装置
73 塗料圧送用ポンプ
731 ポンプ制御装置
74 ロボット本体
741 可動部
742 ロボット制御装置
75 中央制御装置
750 CPU
751 RAM
752 ROM
753 表示装置
754 キーボード
755 インタフェース
76 温度センサ
77 湿度センサ
A   塗布面

Claims (7)

  1. 軸中心を貫通する軸中心孔と該軸中心孔の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔とを残して中実をなす中実円筒体と、該中実円筒体の外周に取り付けられるローラ刷毛とから構成されることを特徴とする塗布用ローラ。
  2. 軸中心を貫通する軸中心孔と該軸中心孔の複数箇所から半径方向に放射状に延びる放射孔とを残して中実をなす中実円筒体および該中実円筒体の外周に取り付けられるローラ刷毛とから構成される複数個の分割ローラ刷毛組立体と、該分割ローラ刷毛組立体同士を引き合う弾性体と、前記すべての分割ローラ刷毛組立体の軸中心孔を貫通する柔軟性チューブと、から構成され、前記柔軟性チューブに開けられた孔と前記放射孔とを一致させたことを特徴とする塗布用ローラ。
  3. 前記中実円筒体の表面に前記放射孔の出口につながる周方向の溝を有することを特徴とする請求項1又は2記載の塗布用ローラ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の塗布用ローラと、該塗布用ローラの前記中実円筒体の前記軸中心孔両端に接続される塗料圧送管と、前記塗布用ローラを前記塗布用ローラの両端で回転可能に支持するアーム部とを備えたことを特徴とするローラ式塗布装置。
  5. 塗布用ローラと、該塗布用ローラの両端から内部へ塗料を圧送する塗料圧送管と、該塗布用ローラを回転可能に該塗布用ローラの両端で支持するアーム部と、該アーム部を前記塗布用ローラの軸を含む垂直面と平行な面で旋回可能に支持する旋回可能支持機構と、該アーム部を上下方向に移動可能に支持する上下可能支持機構とを備えていることを特徴とする曲面対応ローラ式塗布装置。
  6. 請求項5記載の塗布用ローラとして請求項1〜3のいずれか1項記載の塗布用ローラを使用したことを特徴とする曲面対応ローラ式塗布装置。
  7. ロボットのアーム先端に請求項5又は6記載の曲面対応ローラ塗布装置を取りつけた3次元方向に移動可能な3次元移動ロボットと、該3次元移動ロボットを制御するロボット制御装置と、前記曲面対応ローラ塗布装置へ圧送する塗料流量を制御するポンプ制御装置と、を備えたことを特徴とするローラ式自動塗装装置。
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