JP2004063796A - 平板状角型基板の裏面洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】平板状角型基板の裏面洗浄装置において、基板裏面中央部を清浄に保って裏面端縁部を洗浄し、基板処理の歩留り向上と洗浄液消費量の低減を図る。
【解決手段】基板保持手段2の上面2aに形成された基板Wの縮小近似形凹部20の中央領域が遮蔽板1により遮蔽され、上から見て遮蔽板1の外部かつ凹部内部からなる略リング状の凹部領域である溝部2cが構成される。基板保持手段2を適切な速度で回転し、溝部2cを満たす一定量の洗浄液5を吐出すれば、遠心力及び表面張力により、その洗浄液が溝部2cに停留保持される。基板裏面四周端縁部の汚染物質に洗浄液を静的に接液させて洗浄でき、洗浄液消費量を低減できる。遠心力により、洗浄液が基板裏面中央に浸透するのを防止し、汚染物質溶解後に、洗浄液を基板の外部に飛散させ、基板裏面中央部を清浄に保つ。
【選択図】 図1
【解決手段】基板保持手段2の上面2aに形成された基板Wの縮小近似形凹部20の中央領域が遮蔽板1により遮蔽され、上から見て遮蔽板1の外部かつ凹部内部からなる略リング状の凹部領域である溝部2cが構成される。基板保持手段2を適切な速度で回転し、溝部2cを満たす一定量の洗浄液5を吐出すれば、遠心力及び表面張力により、その洗浄液が溝部2cに停留保持される。基板裏面四周端縁部の汚染物質に洗浄液を静的に接液させて洗浄でき、洗浄液消費量を低減できる。遠心力により、洗浄液が基板裏面中央に浸透するのを防止し、汚染物質溶解後に、洗浄液を基板の外部に飛散させ、基板裏面中央部を清浄に保つ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心力により基板表面上に塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用された、基板裏面四周部の汚染物質を洗浄除去するための、裏面洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、半導体や液晶ディスプレイの製造工程において、シリコンウェーハ、フォトマスク用ガラス角基板、液晶用ガラス角基板等の被処理基板表面上にフォトレジスト膜(感光性樹脂の一例)を形成する工程、及び前記フォトレジスト膜へ所定のパターンを露光後、現像液による化学処理を行い感光部分のフォトレジスト膜を除去する現像処理工程が行われている。この中で、回転塗布法等によるフォトレジスト膜の形成工程及び現像処理工程では、一般に膜厚及び基板面積に対して必要以上の液量の薬液が基板上に滴下される。これは、基板間で処理品質の安定化を図るためであるが、弊害として、基板を回転して基板面内に成膜材料等を均等に広げる際、余剰な薬液が被処理基板の側面から裏面端縁部に廻り込む問題がある。裏面に付着した薬液が乾燥固化して剥離し、次工程に向かう基板表面や次に処理される基板表面に付着すると、重大な欠陥を生じることがある。このため、例えば、基板側面及び表面端縁部の余分なフォトレジスト膜については、成膜処理後、同一処理装置内で、薬液の主溶媒を洗浄液として用いた溶解除去法等による端面剥離(EBR:Edge Bead Remover)処理が実施される。また、裏面側に廻り込み、付着したレジストについては、従来、前記端面剥離処理時に基板側面及び表面端縁部と同様に溶解除去する手法や、回転塗布装置における基板保持手段の中心部に備えられた、洗浄液吐出ノズルから洗浄液を吐出しながら基板を回転し、基板裏面を洗浄する手法等が知られている。
【0003】
例えば、一般的なEBRとして知られている手法では、図7(a)に示されるように、洗浄ノズル12の略コの字形状の凹部が被処理基板Wの端縁部上面、側面、及び裏面に近接するように配される。被処理基板Wと洗浄ノズル12の凹部間に形成される間隙に洗浄液5が満たされることにより、基板端縁部上面、側面、及び裏面の余分なレジスト膜7aが、レジストの主溶媒による静的溶解というレジスト材料の化学反応性により溶解除去される。
【0004】
また、裏面側のレジスト処理としては、図8(a)〜(c)に示されるように、洗浄液吐出ノズル部40を基板保持手段2の中央に設けたものが知られている。この図に示される3つの例は、基板保持手段2の中心軸(回転軸)に空けられた貫通穴に洗浄液吐出ノズル3を挿通し、ノズル3の頂部に洗浄液吐出ノズル部40を設けたものである。それぞれ、中心軸下方から洗浄液5が導入され、被処理基板Wの裏面中央周辺又は裏面端部において、洗浄液吐出口4から被処理基板W裏面に向けて洗浄液5が吐出される。このとき、洗浄液5の吐出と共に被処理基板Wが基板保持手段2に保持されて回転することにより、被処理基板Wの裏面がほぼ全面に亘って、洗浄液5に動的に接液し、基板裏面のレジスト膜7a又は汚染物質が洗浄除去される(例えば、特開平04−066159号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のEBRによる従来手法では、基板裏面端縁部のごく限られた領域(幅)の洗浄しかできない問題点がある。例えば、レジスト材料が基板裏面へ廻り込む幅は、材料の物性(表面張力、粘性係数等)やレジスト膜形成の条件により様々に変化するが、その都度、基板裏面の接液幅を変えることは、非常に困難である。このため、図7(b)に示されるように、被処理基板Wの側面のレジスト7cは除去されるが、洗浄ノズル12の凹部から外れた場所のレジスト7bが残留することがある。このような溶け残り(レジスト7b)が発生した場合、これを除去する後工程がないため、裏面洗浄不良により製品の歩留りが下がる問題もある。また、上記の基板裏面中央に設けた洗浄液吐出ノズル40を用いる方法は、基板裏面のほぼ全面に洗浄液を動的に接液させて洗浄するため、処理中終始、洗浄液を吐出する必要があり、洗浄液の消費量が膨大になる問題点がある。また、被処理基板Wの裏面中央部に向かって洗浄液5を吐出する場合、基板裏面中央部に吐出された洗浄液に作用する遠心力が小さいため、洗浄液の吐出停止後も洗浄液が液滴状に基板裏面に付着して残り、これが乾燥すると液滴跡が形成されるため、却って裏面を汚染する問題がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解消するものであって、フォトマスク用ガラス角基板、液晶用ガラス角基板等の平板状角形の被処理基板の裏面四周端縁部に廻り込んで付着する塗布剤や、処理液溶質成分等の基板汚染物質を、基板裏面中央部を清浄に保ち、基板裏面四周端縁部の汚染物質を溶解・洗浄除去し、基板処理工程における歩留りを向上させると共に、洗浄液消費量を大幅に低減させる平板状角基板の裏面洗浄装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の課題を達成するために、請求項1の発明は、平板状角型基板を水平に保持して回転する基板保持手段が処理容器内に備えられ、この基板保持手段に保持した基板上に滴下した液状物質を遠心力により基板表面上に広げて塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用され、前記基板処理時に前記液状物質が前記基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質を洗浄除去する裏面洗浄装置において、前記基板保持手段の上面に、前記基板の略縮小近似形の凹部が形成されると共に前記基板保持手段の中心に貫通孔が形成され、前記基板保持手段により保持された基板の下面と前記凹部の底面とに挟まれる空間に位置し、前記凹部の底面に対し間隙をおいて該底面に固定された略円形の遮蔽板と、前記貫通孔に挿通して前記遮蔽板の直下に配置した略円筒形状の洗浄液吐出ノズルとを備え、前記洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口から吐出した洗浄液が前記基板保持手段により保持されて回転する基板の裏面四周部に接液して洗浄するものである。
【0008】
上記構成の平板状角型基板の裏面洗浄装置においては、基板保持手段上面に形成された凹部の中央部領域が遮蔽板により遮蔽され、上から見て遮蔽板の外部かつ凹部内部からなる略リング状の凹部領域である溝部が構成されるので、基板保持手段を適切な回転速度で回転し、遮蔽板の直下に配置された洗浄液吐出ノズルから上方に向かって、前記リング状の溝部を満たす一定量の洗浄液を吐出すれば、遠心力及び表面張力により、その洗浄液を溝部に停留保持することができる。このように、洗浄液を停留保持して、遮蔽板より露出した基板裏面の四周端縁部に洗浄液を静的に接液させることができるので、必要最少の洗浄液により効率的に、基板裏面における汚染物質を溶け残しなく洗浄除去することができ、洗浄液消費量の大幅な低減が可能である。また、停留保持された洗浄液に作用する遠心力により、洗浄液が基板裏面と遮蔽板上面との間隙を内側に向かって浸透しないように防止することができ、さらに、汚染物質溶解後に、基板保持手段と基板とを高速回転して停留洗浄液に動的な遠心力を付加して洗浄液を基板の外部方向に飛散除去できるので、もともと清浄な基板裏面中央部を汚染することがない。基板裏面中央部を清浄にたもつと共に、基板裏面四周端縁部の汚染物質のみを確実に溶解・洗浄して除去するので、基板処理工程での歩留りを向上させることができる。
【0009】
請求項2の発明は、平板状角型基板を水平に保持して回転する基板保持手段が処理容器内に備えられ、この基板保持手段に保持した基板上に滴下した液状物質を遠心力により基板表面上に広げて塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用され、前記基板処理時に前記液状物質が前記基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質を洗浄除去する裏面洗浄装置において、前記基板保持手段の上面に、前記基板の略縮小近似形の凹部が形成されると共に前記基板保持手段の中心に貫通孔が形成され、洗浄液吐出口を側面に有した略円盤形状の洗浄液吐出ノズルが、前記基板保持手段により保持された基板の下面と前記凹部の底面とに挟まれる空間に、前記基板保持手段と中心軸を一致して配設され、前記洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口から吐出した洗浄液が前記基板保持手段により保持されて回転する基板の裏面四周部に接液して洗浄するものである。
【0010】
上記構成の平板状角型基板の裏面洗浄装置においては、基板保持手段を適切な回転速度で回転し、略円盤形状の洗浄液吐出ノズル(以下、円盤形状ノズル)の側面の洗浄液吐出口から、基板保持手段上面に形成された凹部と前記円盤形状ノズルとから構成された略リング形状の溝部を満たす一定量の洗浄液を吐出すれば、遠心力及び表面張力により、その洗浄液を溝部に停留保持することができる。このように、洗浄液を停留保持して、上から見て円盤形状ノズルの外形より外にある基板裏面の四周端縁部に静的に接液させることができるので、必要最少の洗浄液により効率的に、基板裏面における汚染物質を溶け残しなく洗浄除去することができ、洗浄液消費量の大幅な低減が可能である。また、停留保持された洗浄液に作用する遠心力により、洗浄液が基板裏面と円盤形状ノズルとの間隙を内側に向かって浸透しないように防止することができ、さらに、汚染物質溶解後に、基板保持手段と基板とを高速回転して停留洗浄液に動的な遠心力を付加して洗浄液を基板の外部方向に飛散除去できるので、もともと清浄な基板裏面中央部を汚染することがない。基板裏面中央部を清浄にたもつと共に、基板裏面四周端縁部の汚染物質のみを確実に溶解・洗浄して除去するので、基板処理工程での歩留りを向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る平板状角型基板の裏面洗浄装置について、図1乃至図4を参照して説明する。図面中の共通する部材には同一符号を付して重複説明を省略する。裏面洗浄装置は、図1に示されるように、基板処理装置100の中央に、ベアリングBで回転自在に支持された基板保持手段2に適用して構成されている。基板処理装置100は、略軸対称の構造をしており、整流筒10、上部処理容器8、下部処理容器9、及び排気/廃液口11を備え、前記の基板保持手段2は、基板保持手段下部21を介して、図示しない回転駆動機構に接続され、例えば矢印Rの方向に回転される。また、図2(a)に示されるように、基板保持手段2の上面にある複数の位置決めピン6が、平板状角型基板(以下、基板)Wの4隅を支えて回転時にこれを保持する。この基板保持手段2に保持された基板W上にフォトレジスト又は現像液等の液状物質が滴下されると共に、遠心力により基板表面上に広げられることにより、レジスト塗布処理又は現像化学処理等が基板表面に施される。このような基板処理装置による基板処理時に、前記液状物質が基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質が、基板保持手段2に適用した裏面洗浄装置により、洗浄除去される。
【0012】
裏面洗浄装置は、図2(b)(c)に示されるように、基板Wの裏面中央に洗浄液5が当たるのを防止する円盤形状の遮蔽板1を備えている。遮蔽板1は、基板Wの裏面(下面)と基板保持手段2の上面2aに形成された凹部20の底面2bとが成す空間に納まっている。また、遮蔽板1は、凹部20の底面2bに対して所定の隙間を付して、遮蔽板取付ねじ1aにより底面2bに固定されている。従って、この遮蔽板1は基板保持手段2と共に回転する。凹部20は、図2(a)、図3、及び図4に示されるように、基板Wを縮小した外形形状(略縮小近似形)をしており、また、例えば図2(b)に示されるように、この凹部20は、基板保持手段2の中心部ほど深くなり、基板保持手段2の中心軸上に形成された貫通孔につながっている。この貫通孔には、中心軸を一致して略円筒形状の洗浄液吐出ノズル3が挿通配置され、洗浄液吐出ノズル3の底部は、基板処理装置100の固定部に固定されると共に、図示しない洗浄液供給部に接続されている。従って、この洗浄液吐出ノズル3は回転しない。洗浄液吐出ノズル3の上部には、前記遮蔽板1の直下にあって、斜め上方に向かって洗浄液吐出口4が複数設けられている。裏面洗浄装置の稼働時には、洗浄液吐出口4から吐出される洗浄液は、遮蔽板1の下面と凹部20の底面2bとのなす間隙を通って、吐出圧及び遠心力により外方へと導かれる。なお、遮蔽板1の平面形状は、角型の被処理基板の縮小相似形状を呈してもよく、また、基板保持手段2の上面2aに設けられる凹部20の平面形状は、被処理基板の縮小近似形に固執する必要はなく、例えば図4に示されるように、主旨を逸脱しない範囲で、複数の曲線で構成される異形状を呈しても良い。
【0013】
次に、基板処理装置100を用いた基板処理(回転塗布)、及び裏面洗浄装置を用いて行われる裏面洗浄処理について、前述の図1を参照して、説明する。まず、整流筒10が図示されない昇降手段により上昇し、ロボットハンド等(図示なし)により、基板Wが上部処理容器8上面に形成された開口を通して搬入され、基板保持手段2に中心軸を一致させて載置される。ここで、基板Wは、基板保持手段2に同期して回転するように、位置決めピン6により保持される。次に、基板保持手段2が静止した状態で、図示されない薬液供給手段により、塗布液が基板W上面中心部に滴下される。薬液供給手段が基板W上方より退避後、整流筒10が下降して上部処理容器8上面に載置されると、基板保持手段2が所定の回転速度で、図示されない電動機及びその動力を出力軸に伝達する機構によって回転し、遠心力の作用により塗布処理が行なわれる。一般に、塗布薬液を基板W上に滴下する際、仕上がり塗布膜厚及び基板面積から計算される量以上の薬液が供給される。これは、基板間における処理品質の安定化を図る目的によるが、余剰薬液が基板Wの側面から、裏面に廻り込む原因となっている。
【0014】
続いて、上記の塗布処理終了後、低速で基板保持手段2、従って被処理基板Wを回転させつつ、洗浄液吐出ノズル3上部に形成された吐出口4より、前記塗布薬液の主溶媒から構成される洗浄液5を定量吐出する。吐出口4より吐出された洗浄液5は、吐出圧及び、遠心力の作用により、遮蔽板1の下面と基板保持手段2の凹部底面2bとによって形成される間隙を通して中心から遠ざかる方向に送液され、凹部20の一部かつ遮蔽板1の外部として定義される溝部2cに達し、略リング形状に停留保持される。この状態で、洗浄液5は、凹部20の底面2bから臨んで遮蔽板1により遮蔽されずに露出して見える基板Wの裏面四周端縁部に、静的に接液しており、基板裏面に廻り込んだ塗布剤が効率的に溶解除去される。また、洗浄液には、基板W及び基板保持手段2の回転による遠心力が半径方向外方に作用しているため、基板W裏面と遮蔽板1上面との間隙において、中心方向へ洗浄液が浸透し、清浄な基板裏面に接液することが防止される。洗浄液に遠心力が作用することは、溝部2cにおいて洗浄液の液面を盛り上げ、その液面を保持する効果を生む。その結果、基板Wの下面と遮蔽板1の上面の間隔を極端に狭くする必要がなくなるため、この間に毛細管現象による洗浄液の進入が防止でき、また、装置構成における機械公差にゆとりを持たすことができる。
【0015】
続いて、裏面の塗布剤が溶解除去された後、低速回転していた基板保持手段2の回転を高速回転に移行させて、前記停留保持されている洗浄液に作用する遠心力を大きくし、塗布剤溶質成分が含まれる処理済み洗浄液を基板保持手段2から振り切らせる。この際、処理済洗浄液がミスト状に飛散するので、下部処理容器9に配される排気/廃液口11を通して処理容器外に排出する。続いて、基板保持手段2の回転を止め、基板Wを基板処理装置100から搬出して、基板の回転塗布処理及び裏面洗浄処理が終了する。
【0016】
次に、本発明の他の実施形態に係る平板状角型基板の裏面洗浄装置について、図5及び図6を参照して説明する。これらの図に示される裏面洗浄装置は、上述の裏面洗浄装置における略円筒形状の洗浄液吐出ノズル3が、前記の遮蔽板1と一体となって略円盤形状の洗浄液吐出ノズル3を構成したものである。洗浄液吐出ノズル3の上部にある円盤形状部分の側面に、やや上方に向っている複数の洗浄液吐出口4を有している。裏面洗浄処理時に、洗浄液吐出口4から吐出された洗浄液が、吐出圧及び、遠心力の作用により、基板W裏面において、少なくとも洗浄液吐出ノズル3の円盤形状部分の直径以上の領域に接液し、基板裏面へ廻り込んだ塗布剤が溶解除去される。この場合、洗浄液吐出ノズル3及びその上部の円盤形状部分は、基板保持手段2が回転する時も回転せずに静止している。この実施形態の裏面洗浄装置を用いた裏面洗浄処理は、上記同様であり、説明は省略する。
【0017】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、洗浄液吐出ノズルは、基板の回転時に回転するようにしてもよい。また、図5及び図6で示した洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口は、円盤形状部分の側面に限らず側面周辺にあってもよい。本発明の裏面洗浄装置を適用する平板状角型基板は、四角形に限らず、多角形でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による平板状角型基板の裏面洗浄装置を適用した回転塗布装置の側方断面図。
【図2】(a)は同上装置のA1−A1線矢視平面図、(b)は前図のB1−B1線断面図、(c)は同B2−O−B2線断面図。
【図3】同上装置を構成する基板保持手段の外観斜視図。
【図4】同基板保持手段の他の例を示す外観斜視構成図。
【図5】本発明の他の実施形態による平板状角型基板の裏面洗浄装置。
【図6】同上装置を構成する基板保持手段の外観斜視図。
【図7】(a)は従来の裏面洗浄装置の形態を示す側方断面図、(b)は同従来装置による洗浄結果を説明する基板断面図。
【図8】(a)は従来の裏面洗浄装置の側方断面図、(b)は従来の他の裏面洗浄装置の側方断面図、(c)は同装置に用いられる洗浄液吐出ノズル部の斜視図、(d)は従来のさらに他の裏面洗浄装置の側方断面図、(e)は同装置に用いられる洗浄液吐出ノズル部の斜視図。
【符号の説明】
W 被処理基板(基板)
1 遮蔽板
2 基板保持手段
3 洗浄液吐出ノズル
4 洗浄液吐出口
5 洗浄液
7a 塗布膜
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心力により基板表面上に塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用された、基板裏面四周部の汚染物質を洗浄除去するための、裏面洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、半導体や液晶ディスプレイの製造工程において、シリコンウェーハ、フォトマスク用ガラス角基板、液晶用ガラス角基板等の被処理基板表面上にフォトレジスト膜(感光性樹脂の一例)を形成する工程、及び前記フォトレジスト膜へ所定のパターンを露光後、現像液による化学処理を行い感光部分のフォトレジスト膜を除去する現像処理工程が行われている。この中で、回転塗布法等によるフォトレジスト膜の形成工程及び現像処理工程では、一般に膜厚及び基板面積に対して必要以上の液量の薬液が基板上に滴下される。これは、基板間で処理品質の安定化を図るためであるが、弊害として、基板を回転して基板面内に成膜材料等を均等に広げる際、余剰な薬液が被処理基板の側面から裏面端縁部に廻り込む問題がある。裏面に付着した薬液が乾燥固化して剥離し、次工程に向かう基板表面や次に処理される基板表面に付着すると、重大な欠陥を生じることがある。このため、例えば、基板側面及び表面端縁部の余分なフォトレジスト膜については、成膜処理後、同一処理装置内で、薬液の主溶媒を洗浄液として用いた溶解除去法等による端面剥離(EBR:Edge Bead Remover)処理が実施される。また、裏面側に廻り込み、付着したレジストについては、従来、前記端面剥離処理時に基板側面及び表面端縁部と同様に溶解除去する手法や、回転塗布装置における基板保持手段の中心部に備えられた、洗浄液吐出ノズルから洗浄液を吐出しながら基板を回転し、基板裏面を洗浄する手法等が知られている。
【0003】
例えば、一般的なEBRとして知られている手法では、図7(a)に示されるように、洗浄ノズル12の略コの字形状の凹部が被処理基板Wの端縁部上面、側面、及び裏面に近接するように配される。被処理基板Wと洗浄ノズル12の凹部間に形成される間隙に洗浄液5が満たされることにより、基板端縁部上面、側面、及び裏面の余分なレジスト膜7aが、レジストの主溶媒による静的溶解というレジスト材料の化学反応性により溶解除去される。
【0004】
また、裏面側のレジスト処理としては、図8(a)〜(c)に示されるように、洗浄液吐出ノズル部40を基板保持手段2の中央に設けたものが知られている。この図に示される3つの例は、基板保持手段2の中心軸(回転軸)に空けられた貫通穴に洗浄液吐出ノズル3を挿通し、ノズル3の頂部に洗浄液吐出ノズル部40を設けたものである。それぞれ、中心軸下方から洗浄液5が導入され、被処理基板Wの裏面中央周辺又は裏面端部において、洗浄液吐出口4から被処理基板W裏面に向けて洗浄液5が吐出される。このとき、洗浄液5の吐出と共に被処理基板Wが基板保持手段2に保持されて回転することにより、被処理基板Wの裏面がほぼ全面に亘って、洗浄液5に動的に接液し、基板裏面のレジスト膜7a又は汚染物質が洗浄除去される(例えば、特開平04−066159号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のEBRによる従来手法では、基板裏面端縁部のごく限られた領域(幅)の洗浄しかできない問題点がある。例えば、レジスト材料が基板裏面へ廻り込む幅は、材料の物性(表面張力、粘性係数等)やレジスト膜形成の条件により様々に変化するが、その都度、基板裏面の接液幅を変えることは、非常に困難である。このため、図7(b)に示されるように、被処理基板Wの側面のレジスト7cは除去されるが、洗浄ノズル12の凹部から外れた場所のレジスト7bが残留することがある。このような溶け残り(レジスト7b)が発生した場合、これを除去する後工程がないため、裏面洗浄不良により製品の歩留りが下がる問題もある。また、上記の基板裏面中央に設けた洗浄液吐出ノズル40を用いる方法は、基板裏面のほぼ全面に洗浄液を動的に接液させて洗浄するため、処理中終始、洗浄液を吐出する必要があり、洗浄液の消費量が膨大になる問題点がある。また、被処理基板Wの裏面中央部に向かって洗浄液5を吐出する場合、基板裏面中央部に吐出された洗浄液に作用する遠心力が小さいため、洗浄液の吐出停止後も洗浄液が液滴状に基板裏面に付着して残り、これが乾燥すると液滴跡が形成されるため、却って裏面を汚染する問題がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を解消するものであって、フォトマスク用ガラス角基板、液晶用ガラス角基板等の平板状角形の被処理基板の裏面四周端縁部に廻り込んで付着する塗布剤や、処理液溶質成分等の基板汚染物質を、基板裏面中央部を清浄に保ち、基板裏面四周端縁部の汚染物質を溶解・洗浄除去し、基板処理工程における歩留りを向上させると共に、洗浄液消費量を大幅に低減させる平板状角基板の裏面洗浄装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の課題を達成するために、請求項1の発明は、平板状角型基板を水平に保持して回転する基板保持手段が処理容器内に備えられ、この基板保持手段に保持した基板上に滴下した液状物質を遠心力により基板表面上に広げて塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用され、前記基板処理時に前記液状物質が前記基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質を洗浄除去する裏面洗浄装置において、前記基板保持手段の上面に、前記基板の略縮小近似形の凹部が形成されると共に前記基板保持手段の中心に貫通孔が形成され、前記基板保持手段により保持された基板の下面と前記凹部の底面とに挟まれる空間に位置し、前記凹部の底面に対し間隙をおいて該底面に固定された略円形の遮蔽板と、前記貫通孔に挿通して前記遮蔽板の直下に配置した略円筒形状の洗浄液吐出ノズルとを備え、前記洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口から吐出した洗浄液が前記基板保持手段により保持されて回転する基板の裏面四周部に接液して洗浄するものである。
【0008】
上記構成の平板状角型基板の裏面洗浄装置においては、基板保持手段上面に形成された凹部の中央部領域が遮蔽板により遮蔽され、上から見て遮蔽板の外部かつ凹部内部からなる略リング状の凹部領域である溝部が構成されるので、基板保持手段を適切な回転速度で回転し、遮蔽板の直下に配置された洗浄液吐出ノズルから上方に向かって、前記リング状の溝部を満たす一定量の洗浄液を吐出すれば、遠心力及び表面張力により、その洗浄液を溝部に停留保持することができる。このように、洗浄液を停留保持して、遮蔽板より露出した基板裏面の四周端縁部に洗浄液を静的に接液させることができるので、必要最少の洗浄液により効率的に、基板裏面における汚染物質を溶け残しなく洗浄除去することができ、洗浄液消費量の大幅な低減が可能である。また、停留保持された洗浄液に作用する遠心力により、洗浄液が基板裏面と遮蔽板上面との間隙を内側に向かって浸透しないように防止することができ、さらに、汚染物質溶解後に、基板保持手段と基板とを高速回転して停留洗浄液に動的な遠心力を付加して洗浄液を基板の外部方向に飛散除去できるので、もともと清浄な基板裏面中央部を汚染することがない。基板裏面中央部を清浄にたもつと共に、基板裏面四周端縁部の汚染物質のみを確実に溶解・洗浄して除去するので、基板処理工程での歩留りを向上させることができる。
【0009】
請求項2の発明は、平板状角型基板を水平に保持して回転する基板保持手段が処理容器内に備えられ、この基板保持手段に保持した基板上に滴下した液状物質を遠心力により基板表面上に広げて塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用され、前記基板処理時に前記液状物質が前記基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質を洗浄除去する裏面洗浄装置において、前記基板保持手段の上面に、前記基板の略縮小近似形の凹部が形成されると共に前記基板保持手段の中心に貫通孔が形成され、洗浄液吐出口を側面に有した略円盤形状の洗浄液吐出ノズルが、前記基板保持手段により保持された基板の下面と前記凹部の底面とに挟まれる空間に、前記基板保持手段と中心軸を一致して配設され、前記洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口から吐出した洗浄液が前記基板保持手段により保持されて回転する基板の裏面四周部に接液して洗浄するものである。
【0010】
上記構成の平板状角型基板の裏面洗浄装置においては、基板保持手段を適切な回転速度で回転し、略円盤形状の洗浄液吐出ノズル(以下、円盤形状ノズル)の側面の洗浄液吐出口から、基板保持手段上面に形成された凹部と前記円盤形状ノズルとから構成された略リング形状の溝部を満たす一定量の洗浄液を吐出すれば、遠心力及び表面張力により、その洗浄液を溝部に停留保持することができる。このように、洗浄液を停留保持して、上から見て円盤形状ノズルの外形より外にある基板裏面の四周端縁部に静的に接液させることができるので、必要最少の洗浄液により効率的に、基板裏面における汚染物質を溶け残しなく洗浄除去することができ、洗浄液消費量の大幅な低減が可能である。また、停留保持された洗浄液に作用する遠心力により、洗浄液が基板裏面と円盤形状ノズルとの間隙を内側に向かって浸透しないように防止することができ、さらに、汚染物質溶解後に、基板保持手段と基板とを高速回転して停留洗浄液に動的な遠心力を付加して洗浄液を基板の外部方向に飛散除去できるので、もともと清浄な基板裏面中央部を汚染することがない。基板裏面中央部を清浄にたもつと共に、基板裏面四周端縁部の汚染物質のみを確実に溶解・洗浄して除去するので、基板処理工程での歩留りを向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る平板状角型基板の裏面洗浄装置について、図1乃至図4を参照して説明する。図面中の共通する部材には同一符号を付して重複説明を省略する。裏面洗浄装置は、図1に示されるように、基板処理装置100の中央に、ベアリングBで回転自在に支持された基板保持手段2に適用して構成されている。基板処理装置100は、略軸対称の構造をしており、整流筒10、上部処理容器8、下部処理容器9、及び排気/廃液口11を備え、前記の基板保持手段2は、基板保持手段下部21を介して、図示しない回転駆動機構に接続され、例えば矢印Rの方向に回転される。また、図2(a)に示されるように、基板保持手段2の上面にある複数の位置決めピン6が、平板状角型基板(以下、基板)Wの4隅を支えて回転時にこれを保持する。この基板保持手段2に保持された基板W上にフォトレジスト又は現像液等の液状物質が滴下されると共に、遠心力により基板表面上に広げられることにより、レジスト塗布処理又は現像化学処理等が基板表面に施される。このような基板処理装置による基板処理時に、前記液状物質が基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質が、基板保持手段2に適用した裏面洗浄装置により、洗浄除去される。
【0012】
裏面洗浄装置は、図2(b)(c)に示されるように、基板Wの裏面中央に洗浄液5が当たるのを防止する円盤形状の遮蔽板1を備えている。遮蔽板1は、基板Wの裏面(下面)と基板保持手段2の上面2aに形成された凹部20の底面2bとが成す空間に納まっている。また、遮蔽板1は、凹部20の底面2bに対して所定の隙間を付して、遮蔽板取付ねじ1aにより底面2bに固定されている。従って、この遮蔽板1は基板保持手段2と共に回転する。凹部20は、図2(a)、図3、及び図4に示されるように、基板Wを縮小した外形形状(略縮小近似形)をしており、また、例えば図2(b)に示されるように、この凹部20は、基板保持手段2の中心部ほど深くなり、基板保持手段2の中心軸上に形成された貫通孔につながっている。この貫通孔には、中心軸を一致して略円筒形状の洗浄液吐出ノズル3が挿通配置され、洗浄液吐出ノズル3の底部は、基板処理装置100の固定部に固定されると共に、図示しない洗浄液供給部に接続されている。従って、この洗浄液吐出ノズル3は回転しない。洗浄液吐出ノズル3の上部には、前記遮蔽板1の直下にあって、斜め上方に向かって洗浄液吐出口4が複数設けられている。裏面洗浄装置の稼働時には、洗浄液吐出口4から吐出される洗浄液は、遮蔽板1の下面と凹部20の底面2bとのなす間隙を通って、吐出圧及び遠心力により外方へと導かれる。なお、遮蔽板1の平面形状は、角型の被処理基板の縮小相似形状を呈してもよく、また、基板保持手段2の上面2aに設けられる凹部20の平面形状は、被処理基板の縮小近似形に固執する必要はなく、例えば図4に示されるように、主旨を逸脱しない範囲で、複数の曲線で構成される異形状を呈しても良い。
【0013】
次に、基板処理装置100を用いた基板処理(回転塗布)、及び裏面洗浄装置を用いて行われる裏面洗浄処理について、前述の図1を参照して、説明する。まず、整流筒10が図示されない昇降手段により上昇し、ロボットハンド等(図示なし)により、基板Wが上部処理容器8上面に形成された開口を通して搬入され、基板保持手段2に中心軸を一致させて載置される。ここで、基板Wは、基板保持手段2に同期して回転するように、位置決めピン6により保持される。次に、基板保持手段2が静止した状態で、図示されない薬液供給手段により、塗布液が基板W上面中心部に滴下される。薬液供給手段が基板W上方より退避後、整流筒10が下降して上部処理容器8上面に載置されると、基板保持手段2が所定の回転速度で、図示されない電動機及びその動力を出力軸に伝達する機構によって回転し、遠心力の作用により塗布処理が行なわれる。一般に、塗布薬液を基板W上に滴下する際、仕上がり塗布膜厚及び基板面積から計算される量以上の薬液が供給される。これは、基板間における処理品質の安定化を図る目的によるが、余剰薬液が基板Wの側面から、裏面に廻り込む原因となっている。
【0014】
続いて、上記の塗布処理終了後、低速で基板保持手段2、従って被処理基板Wを回転させつつ、洗浄液吐出ノズル3上部に形成された吐出口4より、前記塗布薬液の主溶媒から構成される洗浄液5を定量吐出する。吐出口4より吐出された洗浄液5は、吐出圧及び、遠心力の作用により、遮蔽板1の下面と基板保持手段2の凹部底面2bとによって形成される間隙を通して中心から遠ざかる方向に送液され、凹部20の一部かつ遮蔽板1の外部として定義される溝部2cに達し、略リング形状に停留保持される。この状態で、洗浄液5は、凹部20の底面2bから臨んで遮蔽板1により遮蔽されずに露出して見える基板Wの裏面四周端縁部に、静的に接液しており、基板裏面に廻り込んだ塗布剤が効率的に溶解除去される。また、洗浄液には、基板W及び基板保持手段2の回転による遠心力が半径方向外方に作用しているため、基板W裏面と遮蔽板1上面との間隙において、中心方向へ洗浄液が浸透し、清浄な基板裏面に接液することが防止される。洗浄液に遠心力が作用することは、溝部2cにおいて洗浄液の液面を盛り上げ、その液面を保持する効果を生む。その結果、基板Wの下面と遮蔽板1の上面の間隔を極端に狭くする必要がなくなるため、この間に毛細管現象による洗浄液の進入が防止でき、また、装置構成における機械公差にゆとりを持たすことができる。
【0015】
続いて、裏面の塗布剤が溶解除去された後、低速回転していた基板保持手段2の回転を高速回転に移行させて、前記停留保持されている洗浄液に作用する遠心力を大きくし、塗布剤溶質成分が含まれる処理済み洗浄液を基板保持手段2から振り切らせる。この際、処理済洗浄液がミスト状に飛散するので、下部処理容器9に配される排気/廃液口11を通して処理容器外に排出する。続いて、基板保持手段2の回転を止め、基板Wを基板処理装置100から搬出して、基板の回転塗布処理及び裏面洗浄処理が終了する。
【0016】
次に、本発明の他の実施形態に係る平板状角型基板の裏面洗浄装置について、図5及び図6を参照して説明する。これらの図に示される裏面洗浄装置は、上述の裏面洗浄装置における略円筒形状の洗浄液吐出ノズル3が、前記の遮蔽板1と一体となって略円盤形状の洗浄液吐出ノズル3を構成したものである。洗浄液吐出ノズル3の上部にある円盤形状部分の側面に、やや上方に向っている複数の洗浄液吐出口4を有している。裏面洗浄処理時に、洗浄液吐出口4から吐出された洗浄液が、吐出圧及び、遠心力の作用により、基板W裏面において、少なくとも洗浄液吐出ノズル3の円盤形状部分の直径以上の領域に接液し、基板裏面へ廻り込んだ塗布剤が溶解除去される。この場合、洗浄液吐出ノズル3及びその上部の円盤形状部分は、基板保持手段2が回転する時も回転せずに静止している。この実施形態の裏面洗浄装置を用いた裏面洗浄処理は、上記同様であり、説明は省略する。
【0017】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、洗浄液吐出ノズルは、基板の回転時に回転するようにしてもよい。また、図5及び図6で示した洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口は、円盤形状部分の側面に限らず側面周辺にあってもよい。本発明の裏面洗浄装置を適用する平板状角型基板は、四角形に限らず、多角形でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による平板状角型基板の裏面洗浄装置を適用した回転塗布装置の側方断面図。
【図2】(a)は同上装置のA1−A1線矢視平面図、(b)は前図のB1−B1線断面図、(c)は同B2−O−B2線断面図。
【図3】同上装置を構成する基板保持手段の外観斜視図。
【図4】同基板保持手段の他の例を示す外観斜視構成図。
【図5】本発明の他の実施形態による平板状角型基板の裏面洗浄装置。
【図6】同上装置を構成する基板保持手段の外観斜視図。
【図7】(a)は従来の裏面洗浄装置の形態を示す側方断面図、(b)は同従来装置による洗浄結果を説明する基板断面図。
【図8】(a)は従来の裏面洗浄装置の側方断面図、(b)は従来の他の裏面洗浄装置の側方断面図、(c)は同装置に用いられる洗浄液吐出ノズル部の斜視図、(d)は従来のさらに他の裏面洗浄装置の側方断面図、(e)は同装置に用いられる洗浄液吐出ノズル部の斜視図。
【符号の説明】
W 被処理基板(基板)
1 遮蔽板
2 基板保持手段
3 洗浄液吐出ノズル
4 洗浄液吐出口
5 洗浄液
7a 塗布膜
Claims (2)
- 平板状角型基板を水平に保持して回転する基板保持手段が処理容器内に備えられ、この基板保持手段に保持した基板上に滴下した液状物質を遠心力により基板表面上に広げて塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用され、前記基板処理時に前記液状物質が前記基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質を洗浄除去する裏面洗浄装置において、
前記基板保持手段の上面に、前記基板の略縮小近似形の凹部が形成されると共に前記基板保持手段の中心に貫通孔が形成され、
前記基板保持手段により保持された基板の下面と前記凹部の底面とに挟まれる空間に位置し、前記凹部の底面に対し間隙をおいて該底面に固定された略円形の遮蔽板と、
前記貫通孔に挿通して前記遮蔽板の直下に配置した略円筒形状の洗浄液吐出ノズルとを備え、
前記洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口から吐出した洗浄液が前記基板保持手段により保持されて回転する基板の裏面四周部に接液して洗浄することを特徴とする平板状角型基板の裏面洗浄装置。 - 平板状角型基板を水平に保持して回転する基板保持手段が処理容器内に備えられ、この基板保持手段に保持した基板上に滴下した液状物質を遠心力により基板表面上に広げて塗布処理又は化学処理を施す基板処理装置に適用され、前記基板処理時に前記液状物質が前記基板の裏面四周部に廻り込んで形成した汚染物質を洗浄除去する裏面洗浄装置において、
前記基板保持手段の上面に、前記基板の略縮小近似形の凹部が形成されると共に前記基板保持手段の中心に貫通孔が形成され、
洗浄液吐出口を側面に有した略円盤形状の洗浄液吐出ノズルが、前記基板保持手段により保持された基板の下面と前記凹部の底面とに挟まれる空間に、前記基板保持手段と中心軸を一致して配設され、
前記洗浄液吐出ノズルの洗浄液吐出口から吐出した洗浄液が前記基板保持手段により保持されて回転する基板の裏面四周部に接液して洗浄することを特徴とする平板状角型基板の裏面洗浄装置。
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JP2013038442A (ja) * | 2004-09-30 | 2013-02-21 | Lam Research Corporation | エッジホイール構造 |
CN104588353A (zh) * | 2015-01-15 | 2015-05-06 | 山东大学 | 大尺寸kdp晶体表面磁-射流清洗装置及清洗工艺 |
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