JP2004060531A - 車両用エンジンのブリーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気系を排気系の熱から遮断すると共に、デッドスペースの有効利用を図った車両用エンジンのブリーザ装置を提供するにある。
【解決手段】クランクケース21と、その上面に配置されたシリンダブロック22、シリンダヘッド23およびヘッドカバー24等から構成されたシリンダアッセンブリ25とを有するエンジン16を車体フレーム12に搭載し、シリンダアッセンブリ25の後方にエンジン吸気系26(29,30,31)を、エンジン16の一側方にエンジン排気系27(33)をそれぞれ配置した車両11において、ブリーザタンク36をシリンダアッセンブリ25の後方且つクランクケース21上方の、エンジン吸気系26(29,30,31)とエンジン排気系27(33)との間に独立的に設けると共に、このブリーザタンク36とエンジン16およびエンジン吸気系26(29,30,31)とを接続するブリーザ配管37,38,39を設けたものである。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用エンジンのブリーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンは、シリンダボア内で発生する圧力を伴ったガスがピストンとシリンダボアとの間の隙間を通って微量づつクランクケース内に漏出している。また、クランクケース内のガスの圧力は、ピストンの摺動に伴い絶えず変動するので、クランクケースが密封状態であるとクランクケース内のガス、いわゆるブローバイガスの圧力がピストンの動きを妨げることになる。よってクランクケース内のブローバイガスを外部に逃がすと共に、ブローバイガス中に混入している噴霧状のオイル分を分離するための手段、すなわちブリーザ装置を設ける必要がある。
【0003】
ブローバイガス中に混入している噴霧状のオイル分を分離するためにはある一定の容積を確保したブリーザ室が必要となる。しかしながら、コンパクト化を開発目標の一つとしている小型車両用のエンジンにとってはそのレイアウト上エンジン内に十分な容積のブリーザ室を確保することが困難であり、よってブリーザタンクをエンジン外に別途設けることにより十分な容積のブリーザ室を確保するようにしたものがある。
【0004】
ブリーザタンクの一般的な配置例としては、図10および図11に示すように、エンジン1のクランクケース2およびシリンダヘッド3と、吸気系を構成するエアクリーナ4およびこのエアクリーナ4からシリンダヘッド3後方のキャブレタ5に向かって延びるアウトレットチューブ6と、エンジン1の一側に配設された排気系を構成するエキゾーストパイプ7とによって囲まれた空間にブリーザタンク8を配置したものがある。
【0005】
なお、最近ではブローバイガスをエアクリーナ4に還流して再燃焼させることにより大気の汚染を防止するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般にアウトレットチューブは組付性の向上を図るために弾性材料で形成されており、耐熱性に劣る場合がある。一方、エキゾーストパイプはその内部を高温の排気ガスが通過するため、外表面が高温になる。
【0007】
これらの結果、アウトレットチューブとエキゾーストパイプとは離間して配置されることになり、車両の幅が増加すると共に、アウトレットチューブとエキゾーストパイプとの間がデッドスペースになる。
【0008】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、吸気系を排気系の熱から遮断すると共に、デッドスペースの有効利用を図った車両用エンジンのブリーザ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る車両用エンジンのブリーザ装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、クランクケースと、その上面に配置されたシリンダブロック、シリンダヘッドおよびヘッドカバー等から構成されたシリンダアッセンブリとを有するエンジンを車体フレームに搭載し、上記シリンダアッセンブリの後方にエンジン吸気系を、上記エンジンの一側方にエンジン排気系をそれぞれ配置した車両において、ブリーザタンクを上記シリンダアッセンブリの後方且つ上記クランクケース上方の、上記エンジン吸気系と上記エンジン排気系との間に独立的に設けると共に、このブリーザタンクと上記エンジンおよび上記エンジン吸気系とを接続するブリーザ配管を設けたものである。
【0010】
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記ブリーザタンクの上記エンジン吸気系に面した側面を上記エンジン吸気系の外表面形状に沿って曲成する一方、上記ブリーザタンクの内部を複数の隔壁によって互いに連通可能な複数のブリーザ室に区画すると共に、各ブリーザ室にそれぞれ上記ブリーザ配管接続用のユニオンを分散配置したものである。
【0011】
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記ブリーザタンクを上記クランクケースの直上に配置すると共に、上記ブリーザタンク直下の上記クランクケース内上部にブリーザ室を設けてこのブリーザ室と上記ブリーザタンクとをブリーザ配管によって接続したものである。
【0012】
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記ブリーザ配管をそれらの全長が長くなるよう、曲げて配索すると共に、上記ブリーザ配管を、上記エンジン吸気系および上記エンジン排気系を含めた上記エンジン全体よりも高い位置に配索したものである。
【0013】
そして、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記エンジン吸気系を構成するエアクリーナはその上部に上方に向かって斜め前方に延出された吸気ダクトを備え、この吸気ダクトの上端に吸気口が形成されると共に、上記ブリーザタンクを平面視で上記吸気口と並設させ、この吸気口と上記エンジン排気系との間且つ上記エンジン排気系の上方に配置したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、この発明を適用した車両としての鞍乗型不整地走行用車両の一例を示す左側面図である。図1に示すように、この鞍乗型不整地走行用車両11は車体フレーム12を有する。車体フレーム12の上部は一体または別体の車体カバー13で覆われる。
【0016】
車体カバー13の上部前寄り内部には燃料タンク14が設けられ、その後方に鞍乗型の運転シート15が設けられる。また、車体フレーム12の中央下部、燃料タンク14の下方にはエンジン16が搭載される。
【0017】
車体フレーム12のエンジン16前方には左右一対の幅広低圧タイヤ付前輪17が配置され、これらの前輪17は図示しない前輪懸架装置により車体フレーム12に上下方向に揺動自在に支持される。また、燃料タンク14の前方には前輪操舵装置を構成するステアリングハンドル18が設けられ、前輪17はステアリングハンドル18により左右に操舵される。
【0018】
一方、車体フレーム12のエンジン16後方左右には駆動輪である一対の幅広低圧タイヤ付後輪19が配置され、これらの後輪19は車体フレーム12に図示しない後輪懸架装置により上下方向に揺動自在に支持される。
【0019】
車体カバー13の両側部には前後輪17,19を覆うフェンダ20が配置される。車体カバー13の前側部には前輪17を覆うように左右一対のフロントフェンダ20Fが、そして後側部には後輪19を覆うように左右一対のリヤフェンダ20Rがそれぞれ車体カバー13と一体または一体的に形成される。
【0020】
車体フレーム12に搭載されるエンジン16は例えば4サイクル単気筒エンジンであり、クランクケース21と、その上面前方にやや前傾状態で配置されたシリンダブロック22、シリンダヘッド23およびヘッドカバー24等から構成されたシリンダアッセンブリ25とを有する。
【0021】
シリンダアッセンブリ25の後方、運転シート15の下方且つクランクケース21の上方にはエンジン吸気系26が配置される。また、エンジン16の一側方、本実施形態においては右側にはエンジン排気系27が配置される。
【0022】
図2は、エンジン16およびその周辺の拡大右側面図である。また、図3はエンジン吸気系26および排気系27の平面配置図である。図1〜図3に示すように、エンジン吸気系26はシリンダヘッド23の後部に接続されるキャブレタ28と、キャブレタ28後方の運転シート15下方に配置されたエアクリーナ29とを備える。また、キャブレタ28の後面とエアクリーナ29の前面とは可撓性を有する弾性体から形成されたアウトレットチューブ30によって接続される。さらに、エアクリーナ29の上部にはアウトレットチューブ30の上方に向かって斜め前方に延出された吸気ダクト31を備え、この吸気ダクト31の上端に吸気口32が形成される。
【0023】
一方、エンジン排気系27はエキゾーストパイプ33とマフラ34とを備える。エキゾーストパイプ33はその上流端がシリンダヘッド23の前部に接続され、一旦斜め前方下部に向かって延設された後、後方に向かって折曲され、エンジン16の右側面を後方に向かって略水平に延設される。そして、エキゾーストパイプ33の下流端にはマフラ34が接続される。さらに、エキゾーストパイプ33は吸気系26より下方に配設される。
【0024】
ところで、この車両11に搭載されるエンジン16にはブリーザ装置35が設けられる。ブリーザ装置35は、エンジン16内で発生してクランクケース21内に溜まる圧力を伴ったブローバイガスを外部に逃がすと共に、ブローバイガス中に混入している噴霧状のオイル分を分離するための手段であり、主にブリーザタンク36と、このブリーザタンク36に接続される複数本のブリーザ配管37,38,39とを有する。
【0025】
図4は、図3のIV−IV線に沿う断面図であり、エンジン吸気系26および排気系27とブリーザタンク36との位置関係を示す図である。また、図5はブリーザ装置35の拡大右側面図である。さらに、図6はブリーザタンク36の右側面図、図7は同正面図、図8は同平面図、そして図9は図6のIX−IX線に沿う断面図である。
【0026】
図2〜図9に示すように、ブリーザタンク36は中空の上下方向に長い箱形状を有し、シリンダアッセンブリ25の後方且つクランクケース21上方の、エンジン吸気系26を構成するアウトレットチューブ30とエンジン排気系27構成するエキゾーストパイプ33との間に配置される。また、ブリーザタンク36は平面視で吸気ダクト31の吸気口32と並設される。
【0027】
ブリーザタンク36のアウトレットチューブ30に面した側面はアウトレットチューブ30の外表面形状に沿って曲成され、ブリーザタンク36の一部、本実施形態においてはブリーザタンク36の上部がアウトレットチューブ30の上方に回り込み、平面視でブリーザタンク36とアウトレットチューブ30とが重なり合うように構成される。なお、図4において二点鎖線で示すように、ブリーザタンク36の下部をアウトレットチューブ30の下方に回り込むようにしてもよい。
【0028】
また、ブリーザタンク36の内部は複数の隔壁40によって互いに連通可能な複数のブリーザ室41〜44に区画される。ブリーザタンク36の上前部には第一ブリーザ室41が設けられ、ブリーザタンク36の正面にはこの第一ブリーザ室41に連通する第一ガス入口45が穿設されると共に、この第一ガス入口45にブリーザ配管接続用の第一ユニオン47が設けられる。
【0029】
一方、ブリーザタンク36の下部には第二ブリーザ室が設けられ、ブリーザタンク36の底面にはこの第二ブリーザ室に連通する第二ガス入口46が穿設されると共に、この第二ガス入口46にブリーザ配管接続用の第二ユニオン48が設けられる。
【0030】
他方、ブリーザタンク36の上後部には第三ブリーザ室43が設けられ、ブリーザタンク36の右側面にはこの第三ブリーザ室43に連通するガス出口51が穿設されると共に、このガス出口51にブリーザ配管接続用の第三ユニオン49が設けられ、この第三ユニオン49は前方に向かって延びる。
【0031】
エンジン16のヘッドカバー24内には図示しない第四ブリーザ室が設けられ、この第四ブリーザ室にクランクケース21内に溜まったブローバイガスの一部が導かれると共に、この第四ブリーザ室とブリーザタンク36内の第一ブリーザ室41とはブリーザ配管である第一ブリーザパイプ37によって接続され、連通される。
【0032】
また、エンジン16のクランクケース21内上部、好ましくはブリーザタンク36の直下には第五ブリーザ室44が設けられ、この第五ブリーザ室44にクランクケース21内に溜まったブローバイガスが導かれると共に、この第五ブリーザ室44とブリーザタンク36内の第二ブリーザ室42とはブリーザ配管である第二ブリーザパイプ38によって接続され、連通される。
【0033】
さらに、エアクリーナ29の前面には容積室52がエアクリーナ29と一体に形成され、この容積室52の前面にブリーザ配管接続用の第四ユニオン50がアウトレットチューブ30に隣接して並設されると共に、この容積室52とブリーザタンク36内の第三ブリーザ室43とはブリーザ配管である第三ブリーザパイプ39によって接続され、連通される。
【0034】
さらにまた、例えば図9に示すように、ブリーザタンク36内のブリーザ室41〜43にはブローバイガス中のオイル分を効率よく分離するための図示しない綿状または網状の金属を挟持して所定位置に保持するための略円錐形状を有する複数のピン53が並列に立設される。
【0035】
そして、各ブリーザパイプ37,38,39はそれらの全長がなるべく長くなるよう、直線的ではなく曲げて配索される。そしてまた、各ブリーザパイプ37,38,39は、エンジン吸気系26や排気系27を含め、エンジン16全体よりも高い位置に配索される。
【0036】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0037】
クランクケース21内に溜まったブローバイガスは、一部がエンジン16のヘッドカバー24内に設けられた第四ブリーザ室から第一ブリーザパイプ37によってブリーザタンク36内の第一ブリーザ室41内に、残りがエンジン16のクランクケース21内上部に設けられた第五ブリーザ室44から第二ブリーザパイプ38によってブリーザタンク36内の第二ブリーザ室42内にそれぞれ導かれ、ブローバイガス中に混入している噴霧状のオイル分が分離される(気液分離)。
【0038】
気液分離されたブローバイガスのうち、オイル分はブリーザタンク36の底に溜まり、ブリーザタンク36の底面に穿設された第二ガス入口46からクランクケース21の第五ブリーザ室44に戻されると共に、オイル分が分離された後のブローバイガスは第三ブリーザパイプ39を経てエアクリーナ29の前面の容積室52内に導かれ、エアクリーナ29内の新気と共にエンジン16に供給されて再燃焼される。
【0039】
ブリーザ装置35を構成するブリーザタンク36をシリンダアッセンブリ25の後方且つクランクケース21上方の、エンジン吸気系26を構成するアウトレットチューブ30とエンジン排気系27を構成するエキゾーストパイプ33との間に独立的に設けたことにより、ブリーザタンク36が遮熱部材となってエキゾーストパイプ33が発する熱をアウトレットチューブ30に伝え難くする。その結果、エキゾーストパイプ33とアウトレットチューブ30とを従来より接近させて配置でき、車両11の幅を狭めることができる。
【0040】
また、従来アウトレットチューブ30とエキゾーストパイプ33との間はデッドスペースとなっていたので、この位置にブリーザタンク36を配置したことにより、デッドスペースの有効利用ができる。
【0041】
さらに、ブリーザタンク36のアウトレットチューブ30に面した側面をアウトレットチューブ30の外表面形状に沿って曲成し、平面視でブリーザタンク36とアウトレットチューブ30とが重なり合うように構成したことにより、狭いスペースでもブリーザタンク36の容量を十分に確保でき、気液分離性能が向上する。
【0042】
さらにまた、ブリーザタンク36の内部を複数の隔壁40によって互いに連通可能な複数のブリーザ室41〜44に区画すると共に、各ブリーザ室41〜44にそれぞれブリーザ配管接続用のユニオンを分散配置したことにより、気液分離性能が向上すると共に、ブリーザ配管37,38,39の配設が容易になる。
【0043】
また、ブリーザタンク36をクランクケース21の直上に配置すると共に、ブリーザタンク36直下のクランクケース21内上部に第五ブリーザ室44を設けてこの第五ブリーザ室44とブリーザタンク36とを第二ブリーザパイプ38によって接続したことにより、分離されたオイル分のエンジン16への戻りが円滑に行えると共に、第五ブリーザ室44によって予めブローバイガスがある程度気液分離されているため、オイル分がガスと共にエアクリーナ29側に吹き抜けることがない。
【0044】
さらにまた、第五ブリーザ室44とブリーザタンク36とを接続する第二ブリーザパイプ38をその全長がなるべく長くなるよう、直線的ではなく曲げて配索したことにより、さらに気液分離性能が向上する。
【0045】
そして、第二ブリーザパイプ38だけではなく、他のブリーザパイプもそれらの全長がなるべく長くなるよう、直線的ではなく曲げて配索すると共に、各ブリーザパイプ37,38,39を、エンジン吸気系26や排気系27を含め、エンジン16全体よりも高い位置に配索したことにより、ブローバイガス中に混入している噴霧状のオイル分のエアクリーナ29への流出が抑制される。さらに、ブリーザパイプをエキゾーストパイプ33に沿って配索すれば、寒冷時に配管内の水分の凍結が防止される。
【0046】
そしてまた、ブリーザタンク36を平面視で、エアクリーナ29の上部アウトレットチューブ30の上方に向かって斜め前方に延出された吸気ダクト31の上端に形成された吸気口32と並設させたことにより、ブリーザタンク36が遮熱部材となってエキゾーストパイプ33が発生する熱気を吸気口32から吸い込み難くする。その結果、エンジン16の始動不良や出力の低下が防止される。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る車両用エンジンのブリーザ装置によれば、ブリーザタンクが遮熱部材となってエンジン排気系が発する熱をエンジン吸気系に伝え難くするので、エンジン排気系とエンジン吸気系とを従来より接近させて配置でき、車両の幅を狭めることができると共に、デッドスペースの有効利用にもなる。
【0048】
また、狭いスペースでもブリーザタンクの容量を十分に確保でき、気液分離性能が向上すると共に、ブリーザ配管の配設が容易になる。
【0049】
さらに、分離されたオイル分のエンジンへの戻りが円滑に行えると共に、エンジンの始動不良や出力の低下が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用エンジンのブリーザ装置の一実施形態を示す車両としての鞍乗型不整地走行用車両の左側面図。
【図2】エンジンおよびその周辺の拡大右側面図。
【図3】エンジン吸気系および排気系の平面配置図。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】ブリーザ装置の拡大右側面図。
【図6】ブリーザタンクの右側面図。
【図7】ブリーザタンクの正面図。
【図8】ブリーザタンクの平面図。
【図9】図6のIX−IX線に沿う断面図。
【図10】従来のブリーザタンクの一般的な配置例を示す車両の部分左側面図。
【図11】図10のXI−XI線に沿う断面図。
【符号の説明】
11 鞍乗型不整地走行用車両
12 車体フレーム
16 エンジン
21 クランクケース
22 シリンダブロック
23 シリンダヘッド
24 ヘッドカバー
25 シリンダアッセンブリ
26 エンジン吸気系
27 エンジン排気系
29 エアクリーナ(エンジン吸気系)
30 アウトレットチューブ(エンジン吸気系)
31 吸気ダクト(エンジン吸気系)
32 吸気ダクトの吸気口
33 エキゾーストパイプ(エンジン排気系)
35 ブリーザ装置
36 ブリーザタンク
37 第一ブリーザパイプ(ブリーザ配管)
38 第二ブリーザパイプ(ブリーザ配管)
39 第三ブリーザパイプ(ブリーザ配管)
40 隔壁
41 第一ブリーザ室
42 第二ブリーザ室
43 第三ブリーザ室
44 第五ブリーザ室
47 ブリーザ配管接続用の第一ユニオン
48 ブリーザ配管接続用の第二ユニオン
49 ブリーザ配管接続用の第三ユニオン
50 ブリーザ配管接続用の第四ユニオン

Claims (5)

  1. クランクケースと、その上面に配置されたシリンダブロック、シリンダヘッドおよびヘッドカバー等から構成されたシリンダアッセンブリとを有するエンジンを車体フレームに搭載し、上記シリンダアッセンブリの後方にエンジン吸気系を、上記エンジンの一側方にエンジン排気系をそれぞれ配置した車両において、ブリーザタンクを上記シリンダアッセンブリの後方且つ上記クランクケース上方の、上記エンジン吸気系と上記エンジン排気系との間に独立的に設けると共に、このブリーザタンクと上記エンジンおよび上記エンジン吸気系とを接続するブリーザ配管を設けたことを特徴とする車両用エンジンのブリーザ装置。
  2. 上記ブリーザタンクの上記エンジン吸気系に面した側面を上記エンジン吸気系の外表面形状に沿って曲成する一方、上記ブリーザタンクの内部を複数の隔壁によって互いに連通可能な複数のブリーザ室に区画すると共に、各ブリーザ室にそれぞれ上記ブリーザ配管接続用のユニオンを分散配置した請求項1記載の車両用エンジンのブリーザ装置。
  3. 上記ブリーザタンクを上記クランクケースの直上に配置すると共に、上記ブリーザタンク直下の上記クランクケース内上部にブリーザ室を設けてこのブリーザ室と上記ブリーザタンクとをブリーザ配管によって接続した請求項1または2記載の車両用エンジンのブリーザ装置。
  4. 上記ブリーザ配管をそれらの全長が長くなるよう、曲げて配索すると共に、上記ブリーザ配管を、上記エンジン吸気系および上記エンジン排気系を含めた上記エンジン全体よりも高い位置に配索した請求項1、2または3記載の車両用エンジンのブリーザ装置。
  5. 上記エンジン吸気系を構成するエアクリーナはその上部に上方に向かって斜め前方に延出された吸気ダクトを備え、この吸気ダクトの上端に吸気口が形成されると共に、上記ブリーザタンクを平面視で上記吸気口と並設させ、この吸気口と上記エンジン排気系との間且つ上記エンジン排気系の上方に配置した請求項1記載の車両用エンジンのブリーザ装置。
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