JP2004058538A - 成形用金型 - Google Patents

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松田 興市
Masaji Ito
井藤 正司
Yoshihiro Ogata
尾形 義弘
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MUTOO SEIKO KK
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Abstract

【課題】入れ子内の温調媒体流路とキャビティの各部位との間の距離がキャビティの全域で略同じである成形用金型を提供する。
【解決手段】キャビティ3内面の一部を成す成形面210を有し、該成形面210とその反対面211との間の厚みが各部位で略一様となるように形成された第1ブロック21と、第1ブロック21の反対面211に密着され得る形状に形成された追従面221を有する第2ブロック22とを有し、第1ブロック21の反対面211と第2ブロック22の追従面221の少なくとも一方に温調媒体流路用の溝23を形成した後に両面を密着させて接着した成形用金型。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2個以上の金型体(例:入れ子)を閉じる(型閉じする)ことによって構成されるキャビティ(成形空間)に、溶融ポリマーを入れて固化させることにより成形品を得る、成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形により樹脂成形品を得る技術では、良好な外観の成形品を短いサイクルタイムで得るために、金型の成形面を加熱した後に冷却する、繰り返し制御が行われている。即ち、溶融樹脂の射出に先立って成形面を加熱することで良好な転写性を得るとともに、転写後に速やかに冷却することで固化を促進して取り出しまでの時間を短縮している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
外観不良(ヒケ、ソリ、ウエルド等)の無い成形品を得るためには、金型成形面を目標温度まで加熱/冷却する時に、場所的な温度分布が生じないように一様に加熱/冷却することが必要である。
また、短いサイクルタイムで成形品を得るためには、金型成形面の加熱/冷却を、十分速やかに行うことが必要である。
【0004】
しかし、従来の金型では、金型成形面の加熱/冷却を、場所的な温度分布が生じないように、且つ、十分速やかに行うことは、困難であった。
その理由を、図6を参照して説明する。
【0005】
図6(a)は、従来の射出成形用金型の主要部の縦断面を示す。
図示の金型では、入れ子10,20により構成されるキャビティ30内に溶融樹脂を射出した後に、温調媒体流路203に冷却水を流し冷却して、成形品を取り出す。温調媒体流路203とキャビティ30の各部位の間の距離は、図示のように、最も短い部位ではT2、最も長い部位ではT1である。このように大きな差異があるため、冷却時の温度低下の速度が部位毎にばらつき、その結果、成形面を一様な温度に冷却することが困難となる。
【0006】
上記では、冷却について説明したが、加熱時にも略同様の問題が生ずる。例えば、温調媒体流路203に加熱媒体を流して加熱を行うのであれば、上記と全く同じ問題が生ずる。また、入れ子の外側(型板等)に設けたヒータ等で加熱を行い、加熱の度合いを冷却との関係に於いて調整するのであれば、上記で冷却に関して述べた問題が、間接的ではあるが影響を及ぼすことになる。
【0007】
上記の問題を解決するためには、温調媒体流路203をキャビティ30に沿うように設けて、温調媒体流路203とキャビティ30の各部位の間の距離が、キャビティ30の全域で略一様となるようにすればよい。
しかし、従来の金型では、温調媒体流路203をキャビティ30に沿うように設けることはできない。その理由は、温調媒体流路203を、入れ子20にドリルで穿孔することにより形成していることにある。即ち、ドリルでは非直線状に穿孔することは不可能であるため、複雑な形状のキャビティに沿って穿孔することはできず、このため、温調媒体流路203をキャビティ30に沿うように設けることはできないのである。
【0008】
本発明は、温調媒体流路をキャビティに沿うように設けることにより、温調媒体流路とキャビティの各部位の間の距離をキャビティの全域で略同じくした成形用金型を提供することを目的とする。
また、本発明は、温調媒体流路とキャビティの各部位の間の熱的な距離(定義は後述)を、キャビティの全域で略同じくした成形用金型を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成を、下記[1]〜[4]に記す。
【0010】
[1]第1の構成:
理解を容易にするために図1内の符号を用いて第1の構成を記述するが、第1の構成が図1の構成に限定されることを意味するものではない。
2以上の金型体(1/2)を閉じて構成されるキャビティ(3)に溶融ポリマーを入れて固化させることにより成形品を得る成形用金型であって、
前記金型体(1/2)の少なくとも1つは、
前記キャビティ(3)内面の一部を成す成形面(110/210)を有し、該成形面(110/210)とその反対面(111/211)との間の厚み(t)が各部位で略一様となるように形成された第1ブロック(11/21)と、
前記第1ブロック(11/21)の反対面(111/211)に密着され得るように該反対面(111/211)に追従する形状に形成された追従面(121/221)を有する第2ブロック(12/22)と、
を有し、前記第1ブロック(11/21)の反対面(111/211)と前記第2ブロック(12/22)の追従面(121/221)の少なくとも一方に温調媒体流路用の溝(13/23)を形成した後に両面(反対面(111/211)と追従面(121/221))を密着させて接着して成る、
ことを特徴とする成形用金型。
【0011】
キャビティを構成する金型体は、通常は2個(例:上型と下型,可動型と固定型)であるが、目的とする成形品形状によっては3個以上の場合もあり得る。金型体は、一般には入れ子であるが、入れ子に限定されない。可動盤側や固定盤側の型板に直に成形面が形成されている場合は、該型板が金型体に該当する。
【0012】
ポリマーとしては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、天然ゴム、合成ゴム等を挙げることができる。即ち、加熱/冷却を一様且つ速やかに行うことが良好な成形品を得る上で意味のある材料であれば、本発明の金型を用いた成形の対象として挙げることができる。
上記の熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂(例えばポリスチレン、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等)、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブテン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリメチルメタクリレート、飽和ポリエステル樹脂(例えばポリ乳酸のようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとジカルボン酸の縮合物等)、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー等の1種または2種以上の混合物を挙げることができる。
【0013】
キャビティに溶融ポリマーを入れる手法は任意である。換言すれば、本発明の金型を用いる成形法は特に限定されない。各種の成形法に於いて本発明の金型を用いることができる。例えば、射出成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、押出成形法、真空成形法、等に用いることができる。
【0014】
温調媒体としては、例えば、冷却水を挙げることができるが、冷却水に限定されない。冷却空気、冷却ガス、冷却オイル等でもよい。また、温調媒体が、加熱空気、加熱蒸気、過熱蒸気、熱水等の加熱媒体であってもよい。
【0015】
[2]第2の構成:
理解を容易にするために図1及び図2内の符号を用いて第2の構成を記述するが、第2の構成が図1等の構成に限定されることを意味するものではない。
前記[1]に於いて、
前記温調媒体流路用の溝(23)に沿ってシール剤用の溝(24)を形成し、該シール剤用の溝(24)に液状接着剤を充填した後に前記第1ブロック(21)の反対面(211)と前記第2ブロック(22)の追従面(221)を密着させることで前記の接着を行う、
ことを特徴とする成形用金型。
【0016】
液状接着剤としては、例えば、液状ガスケット、二液性無溶剤型合成ゴム系弾性接着剤、シアノアクリレート系瞬間接着剤、一液型エポキシ系接着剤、二液型エポキシ系接着剤、ホットメルト型EAVケン化特殊樹脂系接着剤、ポリエステル系ホットメルト接着剤、二液型変性シリコーン系瞬間弾性接着剤、二液性変性アクリル系接着剤、一液性加熱硬化型ジルコニア・シリカ系無機接着剤、一液性加熱硬化型アルミナ系無機接着剤、一液性加熱硬化型シリカ系無機接着剤、無溶剤加熱硬化型エポキシ系接着剤、溶剤型エポキシ系接着剤、二液硬化型ウレタン系接着剤、一液硬化型ウレタン系接着剤、溶剤型ウレタン系接着剤、熱硬化型変性ナイロン系接着剤、無溶剤系一液湿気硬化型シリル基含有特殊ポリマー系接着剤、紫外線硬化性アクリル系接着剤、紫外線硬化性加熱硬化性アクリル系接着剤、紫外線硬化性湿気硬化性アクリル系接着剤、紫外線硬化性嫌気硬化性アクリル系接着剤、紫外線硬化性プライマー硬化性アクリル系接着剤、シリコーンダンパー剤(一液硬化型シリコーンゲル,二液加熱硬化型シリコーンゲル,紫外線硬化型シリコーンゲル)、一液無溶剤型嫌気性封着剤、一液無溶剤型UV硬化付与嫌気性封着剤、一液合成ゴム系接着剤、等を挙げることができる。
前記液状ガスケットとしては、比重1.00〜2.50で、例えば、主成分が変性アルキッド樹脂,繊維素エステル樹脂,合成ゴム,金属コロイドである一液性溶剤型、主成分が脂肪酸変性フェノール樹脂,変性エステル樹脂である一液性無溶剤型、主成分が水性アクリル系樹脂である一液性水性型、主成分がアクリル系樹脂である一液性嫌気性型、主成分がシリコーン系(脱アセトン),変性シリコーン系(脱アセトン),シリコーン系(脱オキシム)である一液性無溶剤型、等を挙げることができる。
【0017】
[3]第3の構成:
理解を容易にするために図5内の符号を用いて第3の構成を記述するが、第3の構成が図5の構成に限定されることを意味するものではない。
2以上の金型体(5/6)を閉じて構成されるキャビティ(7)に溶融樹脂を入れて固化させることにより成形品を得る樹脂成形用金型であって、
前記金型体(5/6)の少なくとも1つ(6)は、
前記キャビティ(7)内面の一部を成す成形面(610)を有し、該成形面(610)とその反対面(611)との間の熱的厚み(t0,t1)が各部位で略一様となるように且つ該反対面(611)が平坦面を成すように形成された第1ブロック(61(=6101・6102))と、
前記第1ブロック(61)の反対面(611)に密着され得るように該反対面(611)に追従する平坦面形状に形成された追従面(621)を有し、該追従面(621)から一定深さの部位に温調媒体流路(630)が形成された第2ブロック(62)と、
を有し、前記第1ブロック(61)の反対面(611)と前記第2ブロック(62)の追従面(621)とを密着させて接合して成る、
ことを特徴とする成形用金型。
【0018】
熱的厚みが各部位で略一様となるとは、厚み方向の熱伝導性が、成形面内(その反対面内)の各部位で略一様となることをいう。例えば、一方の面と他方の面の間の距離が部位毎に異なっていたとしても、一方の面から他方の面へ単位断面積当たり且つ単位時間当たりに伝導される熱量が各部位で略同等であれば、各部位の熱的厚みは略同等であると定義する。
【0019】
[4]第4の構成:
理解を容易にするために図1及び図5内の符号を用いて第4の構成を記述するが、第4の構成が図1等の構成に限定されることを意味するものではない。
前記[1]〜[3]の何れかに於いて、
前記金型体(1/2/5/6)は入れ子である、
ことを特徴とする成形用金型。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を射出成形用の金型として具体化した各実施の形態(第1の実施の形態,第1の実施の形態の変形,第2の実施の形態)を、順に説明する。
【0021】
(1)第1の実施の形態(図1〜図3):
第1の実施の形態は、前記[1]の構成に対応する。
図1は第1の実施の形態の射出成形用金型の主要部(キャビティ3の付近)を模式的に示す縦断面図、図2は図1内の可動入れ子2の第2ブロック22を上面視で示す図、図3は可動入れ子2の第1ブロック21と第2ブロック22の接着部付近(温調媒体流路用の溝23及びシール剤用の溝24)を模式的に示す断面図である。なお、図1では、ランナやゲート等は、本発明の要旨に直接的には影響しないため、図示を省略している。
【0022】
図示のように、第1の実施の形態の金型は、固定盤側型板100に支持された固定入れ子1と、可動盤側型板200に支持された可動入れ子2とを有する。なお、Pは金型の分割面である。
固定盤側型板100には、電気ヒータ(シーズヒータ)1001が、固定入れ子1の外面を囲むように設けられている。同様に、可動盤側型板200には、電気ヒータ(シーズヒータ)2001が、可動入れ子2の外面を囲むように設けられている。
【0023】
可動入れ子2は、キャビティ3の成形面の一部を形作る側の第1ブロック21と、キャビティ3から離れた側の第2ブロック22から成る。
【0024】
第1ブロック21は、キャビティ3の内面(成形面)の一部を構成する成形面210を有する。第1ブロック21は、成形面210と、その反対側の面である反対面211との間の厚みtが、成形面210上の各部位で略一様となるように形成されている。この厚みtは、例えば、1〜30mm程度である。
【0025】
第2ブロック22は、背後(図1で下側)を可動盤側型板200により支持されている。第2ブロック22の前面側(図1で上側)は、前記[1]の構成で記述した「追従面221」である。即ち、第1ブロック21の反対面211に密着され得るように該反対面211に追従する形状に形成された面である。この追従面221の形状は、該追従面221を、第1ブロック21の反対面211と合わせ放電加工することで実現されている。
【0026】
第1ブロック21の反対面211と第2ブロック22の追従面221の少なくとも一方には、二つの面を密着させて接着する前に、温調媒体流路用の溝と液状接着剤用の溝(シール剤用の溝)とが切削形成される。図2に、第2ブロック22の追従面221上に切削形成した、温調媒体流路用の溝23と、該温調媒体流路用の溝23の両側に沿って形成した液状接着剤用の溝(シール剤用の溝)24を示す。図示のように、溝23と溝24は、押出ピン孔25を避けるように複雑な曲線を描いて切削形成されている。露出した面上に溝を切削する加工であるため、このような複雑な曲線状の加工でも容易に行うことができる。また、押出ピン孔25を避けるように切削加工できるため、押出ピン孔25を最適な位置に配置できる。これらの溝23と溝24は、図3に示すように、第1ブロック21の反対面211と第2ブロック22の追従面221とを密着させて接着することにより管路として構成されるのであるが、このような複雑な曲線状の管路を加工することは、ドリルによる穿孔では到底不可能である。なお、押出ピン孔205を最適な位置に配置しようとすると、温調媒体流路203を直線状に加工することができない場合の例を、図6(b)に示す。
【0027】
第1ブロック21の反対面211と、第2ブロック22の追従面221との接着は、図示の例では、シール剤流出防止機能を持つ溝24内に塗布・充填した液状ガスケットにより行っているが、液状ガスケットに代えて他の接着剤を用いてもよい。接着後、第1ブロック21と第2ブロック22から成る合体部材を単一の部材として角出しを行い、さらに、入れ子2を形成するための加工を行う。こうして、キャビティ3に沿うように温調媒体流路23が形成された入れ子2を得る。即ち、温調媒体流路23とキャビティ3の各部位の間の距離がキャビティ3の全域で略同じである入れ子2を得る。
なお、上記では、可動入れ子2に即して説明したが、固定入れ子1についても全く同様にして、温調媒体流路13を形成することができる。
【0028】
(2)第1の実施の形態の変形(図4):
図4は第1の実施の形態を変形した射出成形用金型の主要部(キャビティ3の付近)を模式的に示す縦断面図である。図4では「a」を図1内の対応する部材の符号の後に付して、図1の金型の各部材との対応関係を示す。
【0029】
図4の金型は、図1の金型と略同様である。図4の金型が図1の金型と異なる点は、可動入れ子2の第1ブロック21aの周辺部が図1の金型よりも大きく張り出すように延設されており、固定盤側型板200に大面積で接触している点である。第2ブロック22aを鉄(プリハードン鋼)で構成し、第1ブロック21aを鉄より熱伝導率が大きな材料であるベリリウム銅で構成すると、電気ヒータ2001の熱を速やかにキャビティ3の成形面210aに伝えることができるため、冷却時のみならず、加熱時にも、良好な温調(場所的な遅速が無い速やかな加熱)を行うことができる。
【0030】
(3)第2の実施の形態(図5):
第2の実施の形態は、前記[3]の構成に対応する。
図5は第2の実施の形態の射出成形用金型の主要部(キャビティ7の付近)を模式的に示す縦断面図である。図5では、固定入れ子を符号「5」で示し、可動入れ子を符号「6」で示す。
【0031】
図5の金型では、可動入れ子6は、第1ブロック61と第2ブロック62とを接合して構成されている。第1ブロック61は、表面(図6で上側の表面)に成形面610を加工して成るプリハードン鋼製のプレート材6101と、プレート材6101の内部に焼結したベリリウム銅製の内部部材6102から成る。第2ブロック62は、冷却水用の管路630をドリルで穿孔したベリリウム銅製の部材であり、前記内部部材6102内に埋め込み形成されている。なお、冷却水用管路630の曲がり部分(直角部分)は、2つの直線状の管路を交叉するように穿孔した後、不要部分を塞ぐことで構成したものである。
【0032】
図5の金型では、冷却水用管路630とキャビティ7の成形面610との間の距離は、最も短い部分ではt0、最も長い部分ではt1であり、両者の差異は大きい。しかし、上記の距離が長い部分では、その大部分が、熱伝導率が大きいベリリウム銅で構成されているため、熱伝導に関しては、上記の距離が短い部分と大きな差異は無い。換言すれば、冷却水用管路630とキャビティ7の成形面610との間の距離が短い部分と長い部分とで、熱的な厚みは略同等である。このため、冷却水による冷却効果をキャビティ7の成形面610上の各部位で略同等とすることができ、良好な冷却(場所的な遅速が無い速やかな冷却)を行うことができる。また、ヒータ2001による加熱に関しても、第1ブロック61の周辺部が大きく張り出すように延設されており、固定盤側型板200に大面積で接触しているため、電気ヒータ2001の熱を速やかにキャビティ7の成形面610に伝えることができ、良好な加熱(場所的な遅速が無い速やかな加熱)を行うことができる。
【0033】
【発明の効果】
前記[1]の構成は、金型体(例:入れ子)の少なくとも1つが、キャビティ内面の一部を成す成形面を有し該成形面とその反対面との間の厚みが各部位で略一様となるように形成された第1ブロックと、第1ブロックの反対面に密着され得るように該反対面に追従する形状に形成された追従面を有する第2ブロックとを有し、第1ブロックの反対面と第2ブロックの追従面の少なくとも一方に温調媒体流路用の溝を形成した後に両面を密着させて接着して成る成形用金型であるため、温調媒体流路をキャビティに沿うように設けることができ、温調媒体流路とキャビティの各部位の間の距離をキャビティの全域で略同じくした成形用金型を提供することができる。
【0034】
前記[3]の構成は、金型体(例:入れ子)の少なくとも1つが、キャビティ内面の一部を成す成形面を有し該成形面とその反対面との間の熱的厚みが各部位で略一様となるように且つ該反対面が平坦面を成すように形成された第1ブロックと、第1ブロックの反対面に密着され得るように該反対面に追従する平坦面形状に形成された追従面を有し該追従面から一定深さの部位に温調媒体流路が形成された第2ブロックとを有し、第1ブロックの反対面と前記第2ブロックの追従面とを密着させて接合して成る成形用金型であるため、温調媒体流路とキャビティの各部位の間の熱的な距離を、キャビティの全域で略同じくした成形用金型を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前記[1]の構成に対応する第1の実施の形態の射出成形用金型の主要部を模式的に示す縦断面図。切断面位置を図2内にA−A線で示す。
【図2】図1の金型の可動入れ子2の第2ブロック22及び可動盤側型板200を図1内上面視で示す説明図。
【図3】可動入れ子2の第1ブロック21と第2ブロック22の接着部分を模式的に示す断面図。(a)は温調媒体流路用の溝23とシール剤用の溝24を第1ブロック21と第2ブロック22の双方に形成した例、(b)は第2ブロック22のみに形成した例を示す。
【図4】前記[1]の構成に対応する第1の実施の形態の変形例の射出成形用金型の主要部を模式的に示す縦断面図。
【図5】前記[3]の構成に対応する第2の実施の形態の射出成形用金型の主要部を模式的に示す縦断面図。
【図6】従来の射出成形用金型の問題点を示す説明図。(a)は温調媒体流路203とキャビティ30の位置関係に起因する問題点を示し、(b)は温調媒体流路203と押出ピン孔との位置関係に起因する問題点を示す。
【符号の説明】
1 固定入れ子
2 可動入れ子
3 キャビティ
11 固定入れ子1の第1ブロック
12 固定入れ子1の第2ブロック
13 固定入れ子1の温調媒体流路
21 可動入れ子2の第1ブロック
22 可動入れ子2の第2ブロック
23 可動入れ子2の温調媒体流路
24 可動入れ子2に形成されたシール剤用溝
25 可動入れ子2に設けられた押出ピン孔
100 固定盤側型板
110 固定入れ子1が持つ成形面
200 可動盤側型板
210 可動入れ子2が持つ成形面
1001 固定盤側型板100に設けられた電気ヒータ
2001 可動盤側型板200に設けられた電気ヒータ

Claims (4)

  1. 2以上の金型体を閉じて構成されるキャビティに溶融ポリマーを入れて固化させることにより成形品を得る成形用金型であって、
    前記金型体の少なくとも1つは、
    前記キャビティ内面の一部を成す成形面を有し、該成形面とその反対面との間の厚みが各部位で略一様となるように形成された第1ブロックと、
    前記第1ブロックの反対面に密着され得るように該反対面に追従する形状に形成された追従面を有する第2ブロックと、
    を有し、前記第1ブロックの反対面と前記第2ブロックの追従面の少なくとも一方に温調媒体流路用の溝を形成した後に両面を密着させて接着して成る、
    ことを特徴とする成形用金型。
  2. 請求項1に於いて、
    前記温調媒体流路用の溝に沿ってシール剤用の溝を形成し、該シール剤用の溝に液状接着剤を充填した後に前記第1ブロックの反対面と前記第2ブロックの追従面を密着させることで前記の接着を行う、
    ことを特徴とする成形用金型。
  3. 2以上の金型体を閉じて構成されるキャビティに溶融ポリマーを入れて固化させることにより成形品を得る成形用金型であって、
    前記金型体の少なくとも1つは、
    前記キャビティ内面の一部を成す成形面を有し、該成形面とその反対面との間の熱的厚みが各部位で略一様となるように且つ該反対面が平坦面を成すように形成された第1ブロックと、
    前記第1ブロックの反対面に密着され得るように該反対面に追従する平坦面形状に形成された追従面を有し、該追従面から一定深さの部位に温調媒体流路が形成された第2ブロックと、
    を有し、前記第1ブロックの反対面と前記第2ブロックの追従面とを密着させて接合して成る、
    ことを特徴とする成形用金型。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに於いて、
    前記金型体は入れ子である、
    ことを特徴とする成形用金型。
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