JP2004050637A - インクジェットヘッド用基板、インクジェットヘッド及び該インクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット記録装置に用いられるインクジェットヘッド用基板において、基板温度検出素子であるダイオードセンサの静電破壊を防止する。
【解決手段】ダイオードセンサ26と、ダイオードセンサ26用の入出力パッド22との間に、保護素子を電気的に接続する。保護素子としては、保護ダイオード32が好ましく使用される。
【選択図】 図3
【解決手段】ダイオードセンサ26と、ダイオードセンサ26用の入出力パッド22との間に、保護素子を電気的に接続する。保護素子としては、保護ダイオード32が好ましく使用される。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吐出口よりインク液滴を吐出させることにより記録を行うインクジェットヘッドに用いられるインクジェットヘッド用基板と、このようなインクジェットヘッド用基板を有するインクジェットヘッドと、このようなインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吐出口からインク液滴を吐出、飛翔させることによって被記録媒体(多くの場合は紙)上に記録を行うインクジェット記録方法が知られている。このインクジェット記録方法は、ノンインパクト型の記録方法であって、騒音が少ないこと、普通紙に直接記録できること、多色のインクを用いることによりカラー画像記録が容易にできることなどの特長を有し、近年、急速に普及しつつある。中でも、記録信号に応じて熱エネルギーをインクに加えこのインクを発泡させ、このときの作用力によって吐出口からインクを吐出、飛翔させる記録方式が知られている。この方式は、高密度マルチノズル化が容易であり、高解像度、高速度のものを容易に得ることができるという利点を有している。
【0003】
この記録方式のために用いられるインクジェットヘッドでは、多くの場合、インクを吐出するための吐出口が多数設けられ、吐出口ごとに設けられた吐出口に連通する液流路、各液流路に安定してインクを供給するための共通した液室が設けられている。このインクジェットヘッドは、ヒータにドライバを介して通電することによって発生する熱エネルギーを利用して、液流路を介して送られてきたインクを吐出口より吐出して記録を行うものである。
【0004】
このようなインクジェットヘッドは、例えば、インクジェットヘッド用基板に、液流路や液室、吐出口などが形成された天板とを組み合わされることによって、構成される。インクジェットヘッド用基板には、インクを吐出するための熱エネルギーを発生するヒータ(発熱体)と、このヒータを駆動するためのドライバと、ドライバの制御を行うロジック回路と、基板温度を検出するための基板温度検出素子と、インクジェットヘッドやインクジェット記録装置と電気的に接続するためのパッド部と、などから構成されている。ヒータは、吐出口の個数に見合うだけ形成されており、したがって、ドライバも吐出口の数に見合って形成されている。こうしたインクジェットヘッド用基板は、半導体装置製造技術に基づき、シリコン半導体基板によってモノリシックに形成される。特にインクジェットヘッド用基板の場合、インクジェットヘッドにおける吐出口からのインク液滴の吐出特性と基板温度とが密接に関係するため、基板温度の検出は重要な役割を占めている。
【0005】
そこで、インクジェットヘッド用基体に設けられる基板温度検出素子としては、半導体製造技術によってシリコン基板上に形成できるとともに、正確な温度測定を行えるものとして、ダイオードセンサが利用されている。ダイオードセンサによれば、半導体ダイオードの順方向電圧の温度特性に基づいて、インクジェット記録装置の動作時などにおけるインクジェットヘッド用基板の温度が検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、インクジェットヘッド用基板では、ドライバ回路、ロジック回路などの集積化が進んでいるが、このようなインクジェットヘッド用基板が組み込まれたインクジェットヘッドは、ユーザによって交換されることを前提としており、交換時などにユーザが直接触れることができるようになっている。そのため、ユーザによる取扱い時などに静電放電が発生したとき、その静電気による電流がインクジェットヘッドのパッド部や配線を介してインクジェットヘッド用基板に印加し、インクジェットヘッド用基板のうちの静電気に弱い部分が破壊され、素子破壊に至る、という問題点が生じている。中でも、基板温度を検出するためのダイオードセンサなどの基板温度検出素子が、静電破壊に対して弱いという問題点がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、静電破壊に対する耐量が向上したインクジェットヘッド用基板と、そのようなインクジェットヘッド用基板を有するインクジェットヘッドと、そのようなインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置とを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、インクジェットヘッド用基板に設けられる基板温度検出素子に対して保護素子を電気的に接続することにより、静電破壊に対する耐量を向上させている。
【0009】
すなわち本発明のインクジェットヘッド用基板は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録装置において使用され、インクを吐出するための複数のヒータと、複数のヒータを駆動するための複数のドライバと、複数のドライバを制御するためのロジック回路と、記録装置本体とロジック回路との間での信号の受け渡しを行う入出力用パッドと、基板温度を検出するための基板温度検出素子とが同一基板上に形成されたインクジェットヘッド用基板において、基板温度検出素子と、基板温度検出素子用の入出力パッドとの間に保護素子が設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明のインクジェットヘッドは、上述した本発明のインクジェットヘッド用基板と、インクジェットヘッド用基板に組み合わされヒータに関連する液路およびこの液路の一端をなすインク吐出口を形成するための部材と、を備え、インクジェット記録装置に着脱可能であることを特徴とする。
【0011】
本発明のインクジェット記録装置は、本発明のインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドに対しプリント媒体を相対搬送するための手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
なお、ここでの「基板上」とは、単に素子基体の上を指し示すだけでなく、素子基体の表面、表面近傍の素子基体内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(built−in)」とは、別体の各素子を単に基体上に配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子基体上に一体的に形成、製造することを示すものである。
【0014】
図1は、本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板を示す平面図である。
【0015】
このインクジェットヘッド用基板21は、シリコン半導体基板などに半導体装製造技術を用いて形成される(作りこまれている)ものであり、図示したものでは、略矩形状を有し、中央部に、長手方向に延びる貫通孔としてインク供給口20が形成されている。インク供給口20の両側に沿って、複数のヒータ24が設けられている。このヒータ24は、インク供給口20を介してこのインクジェットヘッド用基板21の紙面裏面側から供給されてきた液体(インク)を加熱して発泡させ、ヒータ24に対面して設けられている吐出口(図1には不図示)からインク液滴を吐出させるためのものである。ヒータ24をはさんでインク供給口20の反対側には、ドライバ部25が設けられている。ドライバ部25は、それぞれのヒータ24を駆動するためのドライバなどを含んでいる。ドライバは、典型的には、ヒータ24ごとに設けられ、スイッチ用のトランジスタなどからなっている。さらに、インクジェットヘッド用基板21には、ロジック回路部23と、記録装置本体部側から電源と信号とをこのインクジェットヘッド用基板に供給するためのパッド部とが設けられている。パッド部は、複数のパッド22を含んでおり、ワイヤーボンディングなど電気的接続手段を用いることにより基板外に配線を引き回し、インクジェットヘッド、インクジェット記録装置と電気的に接続させるためのものである。ロジック回路部23は、パッド22を介して記録装置本体側から信号が与えられた際に、その信号に基づいて、ドライバ部25内の各トランジスタのオン/オフを制御するロジック回路を含んでいる。さらに、このインクジェットヘッド用基板21には、ダイオードセンサである温度センサ26が設けられており、インクを吐出する際の基板温度を装置本体側からモニタできるようにしている。
【0016】
このようなインクジェットヘッド用基板21を有するインクジェットヘッドでは、パッド22を介してインクジェットヘッド用基板21に信号が入力したときに、ロジック回路部23内のロジック回路が、ドライバ部25内のトランジスタすなわちドライバをオン/オフすることにより制御を行う。そして、トランジスタがオンした部分のヒータ24が通電することによりヒータ24が温められ、ヒータ24上のインク(液体)が加熱され、インク内に急速に泡が発生することにより吐出口からインクが飛ばされる。
【0017】
次に、本実施形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサについて説明する。
【0018】
図2は、一般的なダイオードセンサ11をそのまま入出力パッドから結線した場合の等価回路図である。従来、温度検出用のダイオードセンサ11は、1対の入力パッドに対してダイオードセンサ11のアノードとカソードとをそれぞれ結線するという、非常にシンプルな結線で使用されていた。この場合、インクジェットヘッドに静電放電が加わると、インクジェットヘッドのコンタクト部からインクジェットヘッド用基板21のパッド22を通じて、インクジェットヘッド用基板21内に静電放電による大電流iが流れる。ここで流れ込んできた大電流iは、全て、ダイオードセンサ素子自体に印加され、結果として素子破壊に至ってしまうことがある。
【0019】
そこで本発明のインクジェットヘッド用基板21では、図3に示すように、ダイオードセンサ26のアノード側とカソード側にそれぞれ保護素子として保護ダイオード32を設けている。保護ダイオード32は、ダイオードセンサ26のアノードと電源線の間、アノードとグラウンドの間、カソードと電源線の間、及びカソードとグラウンドとの間にそれぞれ設けられている。この場合、インクジェットヘッド用基板における電源が正電源であるとして、グラウンドに接続している保護ダイオードについては、その保護ダイオードのアノードがグラウンドに接続するようにし、電源線に接続している保護ダイオードについてはその保護ダイオードのカソードが電源線に接続するようにしている。
【0020】
このように構成することによって、放電によりダイオードセンサ26に流入する電荷は積極的に外部に分散して逃がされることとなる。すなわち静電気による大電流iは、ダイオードセンサ26に印加されることなく、グラウンドや電源線に流れることになる。その結果、この基板温度検出素子(ダイオードセンサ)の静電気に対する耐量が向上する。
【0021】
このインクジェットヘッド用基板21には上述のようにロジック回路部23が設けられているが、ここで用いる保護素子としての保護ダイオード32は、ロジック回路部23内のロジック回路に接続されている保護ダイオードと同サイズのものを用いることが好ましい。インクジェットヘッド用基板におけるロジック回路は、一般にCMOS回路であって、通常、この種の保護ダイオードを備えている。
【0022】
また、図4に示すように、入力パッド22の近傍に保護ダイオード32を配置すると、さらに静電気に対する耐量がアップする。保護ダイオードの配置は入力パッド22の近傍であることが望ましいが、配置上の観点等から入力パッドとダイオードセンサとの間の配線の中間位置よりもパッド側であればよい。
【0023】
具体的には、図2に示す状態では、接触放電(放電抵抗330Ω、放電コンデンサ150pF)において静電気印加電圧2kVで発生していたダイオードセンサ素子破壊事象が、図4の形態を用いることによって、4kV以上の印加電圧でないと発生しなかった。
【0024】
しかしながら、保護素子を設けることによってダイオードセンサ自体の耐量があがっても、保護素子までに至る配線幅(図5のa、d部)が細ければ、印加電圧による瞬間的大電流iにより、入力素子から保護素子32に至るまでの区間で配線断線が発生し、結果として、ダイオードセンサ26が断線状態となってしまうことも考えられる。そこで、図5に示すように、保護素子32からダイオードセンサ26までの配線幅よりも、入力パッド22から保護素子32までの配線幅を太くすることにより、グラウンド、電源に分散して逃げる前の大電流にも耐えうる構成にすることが考えられる。このように構成することにより、静電気に対するさらなる耐量アップを達成することができる。
【0025】
ところで、インクジェットヘッド用基板21は上述したように半導体装置製造技術を用いて製造され、ロジック回路部23やドライバ部25は、実質的には半導体集積回路と同等の構造を有している。そのため、インクジェットヘッド用基板21では、多層配線構造が用いられている。ここで、入力パッド22から保護素子32に到る配線に対して交差する配線層がある場合、その交差部分で段差が形成される。このような段差を静電放電による大電流iが通過すると、配線交差部の段差での配線段切れを起こすこともあり得る。そこで、図6に示すように、パッド22から保護素子32までに至る配線部分には、配線交差による段差がないようにすることが好ましく、このように構成することによって、静電放電に対する耐量をさらに一層向上することが可能になる。
【0026】
次に、上述したようなインクジェットヘッド用基板21を用いる本発明のインクジェットヘッドの概略構成について、図7を用いて説明する。上述したように、この実施の形態では、インク供給口20の両側にヒータ24が配設されているが、図7では、説明の簡単のため、インク供給口20の片側のヒータ24およびそれに対応する吐出口40のみが表示されている。
【0027】
インクジェットヘッド用基板21上には、上述したように、電気信号を受けることで熱を発生し、その熱によって発生する気泡によって吐出口40からインクを吐出するためのヒータ24が複数個、列状に配されている。ヒータ24に対向する位置に設けられた吐出口40へインクを供給するための流路41がそれぞれの吐出口40に対応して設けられている。これらの吐出口40はオリフィスプレート101に形成されている。オリフィスプレート101を前述のインクジェットヘッド用基板21に接続することで、インク供給口20に連通し各流路41にインクを供給する共通液室が設けられる。
【0028】
また、図8はこのインクジェットヘッドの一例の外観を示している。TABテープ200上に、インクジェットヘッド用基板21との電気接続部201が設けられ、TABテープ200の一端側に記録装置との接続に用いられるコンタクトパッド部204が形成されている。本発明のインクジェットヘッド用基板21は、オリフィスプレート101の下側にあり、インクジェットヘッド用基板21にドライフィルムなどで流路41を形成した後、オリフィスプレート101を張り付け、それをTABテープ200が貼り付けてあるインクタンク203に貼り付ける。その後、ボンディングを行い、TABテープ200の電気接続部201を封止材によって封止してインクジェットヘッドが完成する。
【0029】
このインクジェットヘッドは取り外しが可能であることから、人の手などに触れうることがある。よって、そのことからもコンタクトパッド部204から静電放電が印加される可能性があると言える。もしコンタクトパッド部に静電が印加されたとすると、印加された静電気はTABテープ200を介してインクジェットヘッド用基板21まで放電されることになる。
【0030】
図9は、本発明のインクジェットヘッドが適用されるインクジェット記録装置IJRAの概観図である。
【0031】
駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011、5009を介して回転するリードスクリュー5005のら線溝5004に対して係合するキャリッジHCは、インクジェットヘッドが着脱自在に搭載されるものであって、ピン(不図示)を有し、矢印a、b方向に往復移動される。5002は紙押え板であり、キャリッジ移動方向にわたって、典型的には紙であるプリント媒体をプリント媒体搬送手段であるプラテン5000に対して押圧する。5007、5008はフォトカプラでキャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うためのホームポジション検知手段である。5016はインクジェットヘッドの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段でキャップ内開口5023を介してインクジェットヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらは支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることはいうまでもない。また、5012は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0032】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきたときにリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本例には何れも適用できる。上述における各構成は単独でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明にとって好ましい構成例を示している。
【0033】
なお、本装置にはインクジェットヘッド(インクジェットヘッド用基板)に対して発熱体を駆動するための駆動信号やその他の信号を供給するための信号供給手段を備えている。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明は、温度検出用ダイオードセンサと入力パッドの間に保護素子を電気的に接続することにより、基板サイズを大きくせずに静電破壊に対する耐量を向上させることができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板の構成を示す平面図である。
【図2】一般的なダイオードセンサの回路図とその静電放電による破壊モードを示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサを示す等価回路図である。
【図4】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサの他の例を示す等価回路図である。
【図5】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサの他の例を示す等価回路図である。
【図6】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサの他の例を示す等価回路図である。
【図7】図1に示したインクジェットヘッド用基板を用いたインクジェットヘッドの概略構成図である。
【図8】図7に示すインクジェットヘッドの外観図である。
【図9】図7に示したインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
21 インクジェットヘッド用基板
22 パッド
23 ロジック回路部
24 ヒータ
25 ドライバ部
26 ダイオードセンサ
32 保護ダイオード
40 吐出口
101 オリフィスプレート
200 TABテープ
201 電気接続部
203 インクタンク
204 コンタクトパッド部
【発明の属する技術分野】
本発明は、吐出口よりインク液滴を吐出させることにより記録を行うインクジェットヘッドに用いられるインクジェットヘッド用基板と、このようなインクジェットヘッド用基板を有するインクジェットヘッドと、このようなインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吐出口からインク液滴を吐出、飛翔させることによって被記録媒体(多くの場合は紙)上に記録を行うインクジェット記録方法が知られている。このインクジェット記録方法は、ノンインパクト型の記録方法であって、騒音が少ないこと、普通紙に直接記録できること、多色のインクを用いることによりカラー画像記録が容易にできることなどの特長を有し、近年、急速に普及しつつある。中でも、記録信号に応じて熱エネルギーをインクに加えこのインクを発泡させ、このときの作用力によって吐出口からインクを吐出、飛翔させる記録方式が知られている。この方式は、高密度マルチノズル化が容易であり、高解像度、高速度のものを容易に得ることができるという利点を有している。
【0003】
この記録方式のために用いられるインクジェットヘッドでは、多くの場合、インクを吐出するための吐出口が多数設けられ、吐出口ごとに設けられた吐出口に連通する液流路、各液流路に安定してインクを供給するための共通した液室が設けられている。このインクジェットヘッドは、ヒータにドライバを介して通電することによって発生する熱エネルギーを利用して、液流路を介して送られてきたインクを吐出口より吐出して記録を行うものである。
【0004】
このようなインクジェットヘッドは、例えば、インクジェットヘッド用基板に、液流路や液室、吐出口などが形成された天板とを組み合わされることによって、構成される。インクジェットヘッド用基板には、インクを吐出するための熱エネルギーを発生するヒータ(発熱体)と、このヒータを駆動するためのドライバと、ドライバの制御を行うロジック回路と、基板温度を検出するための基板温度検出素子と、インクジェットヘッドやインクジェット記録装置と電気的に接続するためのパッド部と、などから構成されている。ヒータは、吐出口の個数に見合うだけ形成されており、したがって、ドライバも吐出口の数に見合って形成されている。こうしたインクジェットヘッド用基板は、半導体装置製造技術に基づき、シリコン半導体基板によってモノリシックに形成される。特にインクジェットヘッド用基板の場合、インクジェットヘッドにおける吐出口からのインク液滴の吐出特性と基板温度とが密接に関係するため、基板温度の検出は重要な役割を占めている。
【0005】
そこで、インクジェットヘッド用基体に設けられる基板温度検出素子としては、半導体製造技術によってシリコン基板上に形成できるとともに、正確な温度測定を行えるものとして、ダイオードセンサが利用されている。ダイオードセンサによれば、半導体ダイオードの順方向電圧の温度特性に基づいて、インクジェット記録装置の動作時などにおけるインクジェットヘッド用基板の温度が検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、インクジェットヘッド用基板では、ドライバ回路、ロジック回路などの集積化が進んでいるが、このようなインクジェットヘッド用基板が組み込まれたインクジェットヘッドは、ユーザによって交換されることを前提としており、交換時などにユーザが直接触れることができるようになっている。そのため、ユーザによる取扱い時などに静電放電が発生したとき、その静電気による電流がインクジェットヘッドのパッド部や配線を介してインクジェットヘッド用基板に印加し、インクジェットヘッド用基板のうちの静電気に弱い部分が破壊され、素子破壊に至る、という問題点が生じている。中でも、基板温度を検出するためのダイオードセンサなどの基板温度検出素子が、静電破壊に対して弱いという問題点がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、静電破壊に対する耐量が向上したインクジェットヘッド用基板と、そのようなインクジェットヘッド用基板を有するインクジェットヘッドと、そのようなインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置とを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、インクジェットヘッド用基板に設けられる基板温度検出素子に対して保護素子を電気的に接続することにより、静電破壊に対する耐量を向上させている。
【0009】
すなわち本発明のインクジェットヘッド用基板は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録装置において使用され、インクを吐出するための複数のヒータと、複数のヒータを駆動するための複数のドライバと、複数のドライバを制御するためのロジック回路と、記録装置本体とロジック回路との間での信号の受け渡しを行う入出力用パッドと、基板温度を検出するための基板温度検出素子とが同一基板上に形成されたインクジェットヘッド用基板において、基板温度検出素子と、基板温度検出素子用の入出力パッドとの間に保護素子が設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明のインクジェットヘッドは、上述した本発明のインクジェットヘッド用基板と、インクジェットヘッド用基板に組み合わされヒータに関連する液路およびこの液路の一端をなすインク吐出口を形成するための部材と、を備え、インクジェット記録装置に着脱可能であることを特徴とする。
【0011】
本発明のインクジェット記録装置は、本発明のインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドに対しプリント媒体を相対搬送するための手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
なお、ここでの「基板上」とは、単に素子基体の上を指し示すだけでなく、素子基体の表面、表面近傍の素子基体内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(built−in)」とは、別体の各素子を単に基体上に配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子基体上に一体的に形成、製造することを示すものである。
【0014】
図1は、本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板を示す平面図である。
【0015】
このインクジェットヘッド用基板21は、シリコン半導体基板などに半導体装製造技術を用いて形成される(作りこまれている)ものであり、図示したものでは、略矩形状を有し、中央部に、長手方向に延びる貫通孔としてインク供給口20が形成されている。インク供給口20の両側に沿って、複数のヒータ24が設けられている。このヒータ24は、インク供給口20を介してこのインクジェットヘッド用基板21の紙面裏面側から供給されてきた液体(インク)を加熱して発泡させ、ヒータ24に対面して設けられている吐出口(図1には不図示)からインク液滴を吐出させるためのものである。ヒータ24をはさんでインク供給口20の反対側には、ドライバ部25が設けられている。ドライバ部25は、それぞれのヒータ24を駆動するためのドライバなどを含んでいる。ドライバは、典型的には、ヒータ24ごとに設けられ、スイッチ用のトランジスタなどからなっている。さらに、インクジェットヘッド用基板21には、ロジック回路部23と、記録装置本体部側から電源と信号とをこのインクジェットヘッド用基板に供給するためのパッド部とが設けられている。パッド部は、複数のパッド22を含んでおり、ワイヤーボンディングなど電気的接続手段を用いることにより基板外に配線を引き回し、インクジェットヘッド、インクジェット記録装置と電気的に接続させるためのものである。ロジック回路部23は、パッド22を介して記録装置本体側から信号が与えられた際に、その信号に基づいて、ドライバ部25内の各トランジスタのオン/オフを制御するロジック回路を含んでいる。さらに、このインクジェットヘッド用基板21には、ダイオードセンサである温度センサ26が設けられており、インクを吐出する際の基板温度を装置本体側からモニタできるようにしている。
【0016】
このようなインクジェットヘッド用基板21を有するインクジェットヘッドでは、パッド22を介してインクジェットヘッド用基板21に信号が入力したときに、ロジック回路部23内のロジック回路が、ドライバ部25内のトランジスタすなわちドライバをオン/オフすることにより制御を行う。そして、トランジスタがオンした部分のヒータ24が通電することによりヒータ24が温められ、ヒータ24上のインク(液体)が加熱され、インク内に急速に泡が発生することにより吐出口からインクが飛ばされる。
【0017】
次に、本実施形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサについて説明する。
【0018】
図2は、一般的なダイオードセンサ11をそのまま入出力パッドから結線した場合の等価回路図である。従来、温度検出用のダイオードセンサ11は、1対の入力パッドに対してダイオードセンサ11のアノードとカソードとをそれぞれ結線するという、非常にシンプルな結線で使用されていた。この場合、インクジェットヘッドに静電放電が加わると、インクジェットヘッドのコンタクト部からインクジェットヘッド用基板21のパッド22を通じて、インクジェットヘッド用基板21内に静電放電による大電流iが流れる。ここで流れ込んできた大電流iは、全て、ダイオードセンサ素子自体に印加され、結果として素子破壊に至ってしまうことがある。
【0019】
そこで本発明のインクジェットヘッド用基板21では、図3に示すように、ダイオードセンサ26のアノード側とカソード側にそれぞれ保護素子として保護ダイオード32を設けている。保護ダイオード32は、ダイオードセンサ26のアノードと電源線の間、アノードとグラウンドの間、カソードと電源線の間、及びカソードとグラウンドとの間にそれぞれ設けられている。この場合、インクジェットヘッド用基板における電源が正電源であるとして、グラウンドに接続している保護ダイオードについては、その保護ダイオードのアノードがグラウンドに接続するようにし、電源線に接続している保護ダイオードについてはその保護ダイオードのカソードが電源線に接続するようにしている。
【0020】
このように構成することによって、放電によりダイオードセンサ26に流入する電荷は積極的に外部に分散して逃がされることとなる。すなわち静電気による大電流iは、ダイオードセンサ26に印加されることなく、グラウンドや電源線に流れることになる。その結果、この基板温度検出素子(ダイオードセンサ)の静電気に対する耐量が向上する。
【0021】
このインクジェットヘッド用基板21には上述のようにロジック回路部23が設けられているが、ここで用いる保護素子としての保護ダイオード32は、ロジック回路部23内のロジック回路に接続されている保護ダイオードと同サイズのものを用いることが好ましい。インクジェットヘッド用基板におけるロジック回路は、一般にCMOS回路であって、通常、この種の保護ダイオードを備えている。
【0022】
また、図4に示すように、入力パッド22の近傍に保護ダイオード32を配置すると、さらに静電気に対する耐量がアップする。保護ダイオードの配置は入力パッド22の近傍であることが望ましいが、配置上の観点等から入力パッドとダイオードセンサとの間の配線の中間位置よりもパッド側であればよい。
【0023】
具体的には、図2に示す状態では、接触放電(放電抵抗330Ω、放電コンデンサ150pF)において静電気印加電圧2kVで発生していたダイオードセンサ素子破壊事象が、図4の形態を用いることによって、4kV以上の印加電圧でないと発生しなかった。
【0024】
しかしながら、保護素子を設けることによってダイオードセンサ自体の耐量があがっても、保護素子までに至る配線幅(図5のa、d部)が細ければ、印加電圧による瞬間的大電流iにより、入力素子から保護素子32に至るまでの区間で配線断線が発生し、結果として、ダイオードセンサ26が断線状態となってしまうことも考えられる。そこで、図5に示すように、保護素子32からダイオードセンサ26までの配線幅よりも、入力パッド22から保護素子32までの配線幅を太くすることにより、グラウンド、電源に分散して逃げる前の大電流にも耐えうる構成にすることが考えられる。このように構成することにより、静電気に対するさらなる耐量アップを達成することができる。
【0025】
ところで、インクジェットヘッド用基板21は上述したように半導体装置製造技術を用いて製造され、ロジック回路部23やドライバ部25は、実質的には半導体集積回路と同等の構造を有している。そのため、インクジェットヘッド用基板21では、多層配線構造が用いられている。ここで、入力パッド22から保護素子32に到る配線に対して交差する配線層がある場合、その交差部分で段差が形成される。このような段差を静電放電による大電流iが通過すると、配線交差部の段差での配線段切れを起こすこともあり得る。そこで、図6に示すように、パッド22から保護素子32までに至る配線部分には、配線交差による段差がないようにすることが好ましく、このように構成することによって、静電放電に対する耐量をさらに一層向上することが可能になる。
【0026】
次に、上述したようなインクジェットヘッド用基板21を用いる本発明のインクジェットヘッドの概略構成について、図7を用いて説明する。上述したように、この実施の形態では、インク供給口20の両側にヒータ24が配設されているが、図7では、説明の簡単のため、インク供給口20の片側のヒータ24およびそれに対応する吐出口40のみが表示されている。
【0027】
インクジェットヘッド用基板21上には、上述したように、電気信号を受けることで熱を発生し、その熱によって発生する気泡によって吐出口40からインクを吐出するためのヒータ24が複数個、列状に配されている。ヒータ24に対向する位置に設けられた吐出口40へインクを供給するための流路41がそれぞれの吐出口40に対応して設けられている。これらの吐出口40はオリフィスプレート101に形成されている。オリフィスプレート101を前述のインクジェットヘッド用基板21に接続することで、インク供給口20に連通し各流路41にインクを供給する共通液室が設けられる。
【0028】
また、図8はこのインクジェットヘッドの一例の外観を示している。TABテープ200上に、インクジェットヘッド用基板21との電気接続部201が設けられ、TABテープ200の一端側に記録装置との接続に用いられるコンタクトパッド部204が形成されている。本発明のインクジェットヘッド用基板21は、オリフィスプレート101の下側にあり、インクジェットヘッド用基板21にドライフィルムなどで流路41を形成した後、オリフィスプレート101を張り付け、それをTABテープ200が貼り付けてあるインクタンク203に貼り付ける。その後、ボンディングを行い、TABテープ200の電気接続部201を封止材によって封止してインクジェットヘッドが完成する。
【0029】
このインクジェットヘッドは取り外しが可能であることから、人の手などに触れうることがある。よって、そのことからもコンタクトパッド部204から静電放電が印加される可能性があると言える。もしコンタクトパッド部に静電が印加されたとすると、印加された静電気はTABテープ200を介してインクジェットヘッド用基板21まで放電されることになる。
【0030】
図9は、本発明のインクジェットヘッドが適用されるインクジェット記録装置IJRAの概観図である。
【0031】
駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011、5009を介して回転するリードスクリュー5005のら線溝5004に対して係合するキャリッジHCは、インクジェットヘッドが着脱自在に搭載されるものであって、ピン(不図示)を有し、矢印a、b方向に往復移動される。5002は紙押え板であり、キャリッジ移動方向にわたって、典型的には紙であるプリント媒体をプリント媒体搬送手段であるプラテン5000に対して押圧する。5007、5008はフォトカプラでキャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うためのホームポジション検知手段である。5016はインクジェットヘッドの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段でキャップ内開口5023を介してインクジェットヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらは支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることはいうまでもない。また、5012は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0032】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきたときにリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本例には何れも適用できる。上述における各構成は単独でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明にとって好ましい構成例を示している。
【0033】
なお、本装置にはインクジェットヘッド(インクジェットヘッド用基板)に対して発熱体を駆動するための駆動信号やその他の信号を供給するための信号供給手段を備えている。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明は、温度検出用ダイオードセンサと入力パッドの間に保護素子を電気的に接続することにより、基板サイズを大きくせずに静電破壊に対する耐量を向上させることができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板の構成を示す平面図である。
【図2】一般的なダイオードセンサの回路図とその静電放電による破壊モードを示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサを示す等価回路図である。
【図4】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサの他の例を示す等価回路図である。
【図5】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサの他の例を示す等価回路図である。
【図6】本発明の実施の一形態のインクジェットヘッド用基板におけるダイオードセンサの他の例を示す等価回路図である。
【図7】図1に示したインクジェットヘッド用基板を用いたインクジェットヘッドの概略構成図である。
【図8】図7に示すインクジェットヘッドの外観図である。
【図9】図7に示したインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録装置の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
21 インクジェットヘッド用基板
22 パッド
23 ロジック回路部
24 ヒータ
25 ドライバ部
26 ダイオードセンサ
32 保護ダイオード
40 吐出口
101 オリフィスプレート
200 TABテープ
201 電気接続部
203 インクタンク
204 コンタクトパッド部
Claims (10)
- 熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録装置において使用され、前記インクを吐出するための複数のヒータと、前記複数のヒータを駆動するための複数のドライバと、前記複数のドライバを制御するためのロジック回路と、記録装置本体と前記ロジック回路との間での信号の受け渡しを行う入出力用パッドと、基板温度を検出するための基板温度検出素子とが同一基板上に形成されたインクジェットヘッド用基板において、
前記基板温度検出素子と、前記基板温度検出素子用の入出力パッドとの間に保護素子が設けられていることを特徴とするインクジェットヘッド用基板。 - 前記保護素子は、前記基板温度検出素子用の入出力パッドと前記基板温度検出素子との間の配線上の中間位置より、前記入出力パッド側に配置することを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットヘッド用基板。
- 前記基板温度検出素子用の入出力パッドから前記保護素子までの配線幅が、前記保護素子から前記基板温度検出素子までの配線幅よりも太いことを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットヘッド用基板。
- 前記保護素子は、前記インクジェットヘッド用基板における他の配線層との配線交差よりも前記基板温度検出素子用の入出力パッド側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットヘッド用基板。
- 前項ロジック回路部にも保護素子を有し、前記基板温度検出素子に接続する保護素子とロジック回路に接続する保護素子とが同サイズであることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットヘッド用基板。
- 前記基板温度検出素子がダイオードセンサであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板。
- 前記保護素子は保護ダイオードであって、前記ダイオードセンサのアノードと電源線との間、前記アノードとグラウンドとの間、前記ダイオードセンサのカソードと前記電源線との間、前記カソードと前記グラウンドとの間にそれぞれ挿入されていることを特徴とする、請求項6に記載のインクジェットヘッド用基板。
- 請求項1乃至7のいずれかに1項に記載のインクジェットヘッド用基板と、該インクジェットヘッド用基板に組み合わされ前記ヒータに関連する液路および該液路の一端をなすインク吐出口を形成するための部材と、を備え、インクジェット記録装置に着脱可能であることを特徴とするインクジェットヘッド。
- 請求項8に記載のインクジェットヘッドと、該インクジェットヘッドに対しプリント媒体を相対搬送するための手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 前記インクジェットヘッドを着脱自在に支持し、前記プリント媒体に対して走査させるためのキャリッジを備えたことを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
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