JP2004050487A - 液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

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高橋 哲司
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Abstract

【課題】流路形成基板と封止基板とを高精度且つ容易に位置決めして接合することができる液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】複数の流路形成基板10が形成される流路形成基板用ウェハ110の流路形成基板10となる領域以外に流路形成基板用ウェハ110を貫通する位置決め孔130を形成する工程と、流路形成基板用ウェハ110上に振動板を介して圧電素子300を形成する工程と、複数の封止基板30が形成される封止基板用ウェハ150に予め形成された位置決め孔160と流路形成基板用ウェハ110に形成された位置決め孔130とに位置決めピン170を挿入して流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150とを位置決めした状態で接合する工程と、流路形成基板用ウェハ110に圧力発生室12を形成する工程と、流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150との接合体を所定の大きさに分割する工程とを有することにより、流路形成基板10と封止基板30とを高精度に位置決めして接合することができる。
【選択図】   図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板の表面に圧電素子を形成して、圧電素子の変位により液滴を吐出させる液体噴射ヘッドの製造方法に関し、特に、液滴としてインクを吐出させるインクジェット式記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。
【0003】
前者は圧電素子の端面を振動板に当接させることにより圧力発生室の容積を変化させることができて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】
これに対して後者は、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難であるという問題がある。
【0005】
一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消すべく、特開平5−286131号公報に見られるように、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案されている。
【0006】
これによれば圧電素子を振動板に貼付ける作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、かつ簡便な手法で圧電素子を高密度に作り付けることができるばかりでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能になるという利点がある。
【0007】
また、後者の場合、圧電素子が大気中の水分等により破壊される虞があるため、圧電素子を所定の空間内に密封することが好ましい。このため、流路形成基板の圧電素子側の面に圧電素子を密封可能な空間である圧電素子保持部を有する封止基板を接着剤等により接合した構造が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような流路形成基板と封止基板を接合する際に、位置ズレが生じてしまい両者を高精度に位置決めできないという問題がある。
【0009】
すなわち、流路形成基板は、例えば、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板用ウェハに複数個一体的に形成され、同様に、封止基板も封止基板用ウェハに複数個一体的に形成される。そして、これら流路形成基板用ウェハと封止基板用ウェハとを高精度に位置決めして接合後、その接合体を所定の大きさに分割する。また、このような流路形成基板用ウェハと封止基板用ウェハとは、一般的に接着剤等によって接合され、接合の際に加圧が必要となる。この加圧により位置ズレが生じ、結果的に各流路形成基板と封止基板とに位置ズレが生じてしまう。
【0010】
なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけでなく、勿論、インク以外の液体を吐出する他の液体噴射ヘッドにおいても、同様に存在する。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑み、流路形成基板と封止基板とを高精度且つ容易に位置決めして接合することができる液体噴射ヘッドの製造方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、液体を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に振動板を介して設けられる圧電素子とを具備すると共に、前記流路形成基板に接合されて前記圧電素子に対向する領域に当該圧電素子を密封可能な空間である圧電素子保持部を有する封止基板を具備する液体噴射ヘッドの製造方法において、複数の流路形成基板が形成される流路形成基板用ウェハの前記流路形成基板となる領域以外に当該流路形成基板用ウェハを貫通する位置決め孔を形成する工程と、前記流路形成基板用ウェハ上に前記振動板を介して前記圧電素子を形成する工程と、複数の封止基板が形成される封止基板用ウェハに予め形成された位置決め孔と前記流路形成基板用ウェハに形成された位置決め孔とに位置決めピンを挿入して前記流路形成基板用ウェハと前記封止基板用ウェハとを位置決めした状態で接合する工程と、前記流路形成基板用ウェハに前記圧力発生室を形成する工程と、前記流路形成基板用ウェハと前記封止基板用ウェハとの接合体を所定の大きさに分割する工程とを有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0013】
かかる第1の態様では、流路形成基板と封止基板とを高精度に位置決めして接合することができる。
【0014】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記位置決め孔を少なくとも2箇所に形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0015】
かかる第2の態様では、流路形成基板用ウェハと封止基板用ウェハとが所定の位置に確実に位置決めされる。
【0016】
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記流路形成基板用ウェハが、シリコン単結晶基板からなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0017】
かかる第3の態様では、圧力発生室を高精度に形成できると共に、位置決め孔を高精度に形成できるため、流路形成基板と封止基板とを高精度に位置決めできる。
【0018】
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記流路形成基板用ウェハに前記位置決め孔を形成する工程は、前記流路形成基板用ウェハを熱酸化してその表面に二酸化シリコン膜を形成する工程と、該二酸化シリコン膜をパターニングして前記位置決め孔が形成される領域に開口部を形成する工程と、該開口部から前記流路形成基板用ウェハをエッチングして位置決め孔となる貫通孔を形成する工程と、前記二酸化シリコン膜をエッチングにより除去する工程と、前記流路形成基板用ウェハを再度熱酸化することにより前記貫通孔の内面に保護膜を形成すると共に前記流路形成基板用ウェハの表面に前記振動板を形成する工程とを有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0019】
かかる第4の態様では、流路形成基板用ウェハに位置決め孔を容易且つ高精度に形成でき、且つ振動板も所定の厚さとなる。
【0020】
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記開口部を前記流路形成基板用ウェハの両面にそれぞれ設けることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0021】
かかる第5の態様では、流路形成基板用ウェハを両面側からエッチングすることで、位置決め孔を比較的短時間で形成でき、製造効率が向上する。
【0022】
本発明の第6の態様は、第1又は2の態様において、前記流路形成基板用ウェハが、二酸化シリコンからなる絶縁層の両面に単結晶シリコンからなるシリコン層をそれぞれ有するSOI基板からなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0023】
かかる第6の態様では、圧力発生室を高精度に形成できると共に、位置決め孔を高精度に形成できるため、流路形成基板と封止基板とを高精度に位置決めできる。
【0024】
本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記流路形成基板用ウェハに位置決め孔を形成する工程は、前記流路形成基板用ウェハを熱酸化してその表面に二酸化シリコン膜を形成する工程と、該二酸化シリコン膜をパターニングして前記流路形成基板用ウェハの両面側の前記位置決め孔が形成される領域のそれぞれに開口部を形成する工程と、該開口部から各シリコン層を前記絶縁層に達するまでエッチングして各シリコン層に位置決め孔となる貫通孔を形成する工程と、前記二酸化シリコン膜をエッチングにより除去すると共に前記貫通孔内の絶縁層を除去して各シリコン層に形成された貫通孔を連通させる工程と、前記流路形成基板用ウェハを熱酸化することにより前記貫通孔の内面に保護膜を形成すると共に前記流路形成基板用ウェハの表面に前記振動板を形成する工程とを有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0025】
かかる第7の態様では、位置決め孔を高精度且つ効率的に形成することができ、且つ振動板も所定の厚さとなる。
【0026】
本発明の第8の態様は、第5又は7の態様において、前記流路形成基板用ウェハの両面に、大きさの異なる開口部を形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
【0027】
かかる第8の態様では、流路形成基板用ウェハの一方面側に設けられる開口部のみを高精度に位置決めすればよいため、製造効率が向上する。
【0028】
【発明の実施形態】
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及び断面図である。
【0030】
図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる。流路形成基板10としては、通常、150〜300μm程度の厚さのものが用いられ、望ましくは180〜280μm程度、より望ましくは220μm程度の厚さのものが好適である。これは、隣接する圧力発生室12間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。
【0031】
流路形成基板10の一方の面は開口面となり、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ1〜2μmの弾性膜50が形成されている。
【0032】
一方、流路形成基板10の開口面には、シリコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより、複数の隔壁により区画された圧力発生室12が幅方向に並設され、その長手方向外側には連通部13が形成され、各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれインク供給路14を介して連通されている。なお、この連通部13は、後述する封止基板30のリザーバ部32に連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する。
【0033】
ここで、異方性エッチングは、シリコン単結晶基板のエッチングレートの違いを利用して行われる。例えば、本実施形態では、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)面と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われる。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
【0034】
本実施形態では、各圧力発生室12の長辺を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板10をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングすることにより形成されている。
ここで、弾性膜50は、シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵される量がきわめて小さい。また各圧力発生室12の一端に連通する各インク供給路14は、圧力発生室12より浅く形成されており、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。すなわち、インク供給路14は、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチング(ハーフエッチング)することにより形成されている。なお、ハーフエッチングは、エッチング時間の調整により行われる。
【0035】
このような圧力発生室12等が形成される流路形成基板10の厚さは、圧力発生室12を配設する密度に合わせて最適な厚さを選択することが好ましい。例えば、1インチ当たり180個(180dpi)程度に圧力発生室12を配置する場合には、流路形成基板10の厚さは、180〜280μm程度、より望ましくは、220μm程度とするのが好適である。また、例えば、360dpi程度と比較的高密度に圧力発生室12を配置する場合には、流路形成基板10の厚さは、100μm以下とするのが好ましい。これは、隣接する圧力発生室12間の隔壁11の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。
【0036】
なお、このような流路形成基板10は、図3に示すように、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板用ウェハ110に複数個が一体的に形成される。そして、詳しくは後述するが、流路形成基板用ウェハ110と後述する封止基板用ウェハとを接合後、その接合体を所定の大きさに分割する。
【0037】
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側で連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。なお、ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.1〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10−6/℃]であるガラスセラミックス、又は不錆鋼などからなる。なお、このノズルプレート20は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。また、ノズルプレート20は、流路形成基板10と熱膨張係数が略同一の材料で形成するようにしてもよい。この場合には、流路形成基板10とノズルプレート20との熱による変形が略同一となるため、熱硬化性の接着剤等を用いて容易に接合することができる。
【0038】
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側の弾性膜50の上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70、及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。
【0039】
なお、このような各圧電素子300の上電極膜80には、例えば、金(Au)等からなるリード電極90がそれぞれ接続されている。このリード電極90は、各圧電素子300の長手方向端部近傍から圧力発生室12の外側までそれぞれ延設され、例えば、ワイヤボンディング等により図示しない駆動IC等と接続される。
【0040】
また、流路形成基板10の圧電素子300側には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態でその空間を密封可能な圧電素子保持部31を有する封止基板30が、例えば、熱硬化性の接着剤等によって接合され、圧電素子300はこの圧電素子保持部31内に密封されている。これにより、圧電素子300は外部環境と遮断されるため、大気中の水分等による圧電素子300の破壊を防止することができる。
【0041】
また、封止基板30には、リザーバ100の少なくとも一部を構成するリザーバ部32が設けられている。このリザーバ部32は、本実施形態では、封止基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の並設方向に亘って形成されており、上述したように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
【0042】
さらに、このリザーバ部32と圧電素子保持部31との間には、封止基板30を厚さ方向に貫通する貫通部33が設けられている。そして、圧電素子300から引き出されたリード電極90は、この貫通部33に対向する領域まで延設され、この貫通部33を介してワイヤボンディング等により図示しない駆動ICと接続される。
【0043】
なお、この封止基板30は、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料で形成することが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料であるシリコン単結晶基板を用いて形成した。
【0044】
また、このように圧電素子保持部31内に圧電素子300を確実に密封し、且つリザーバ部32と連通部13とを良好に連通させるためには、これら流路形成基板10と封止基板30とを高精度に位置決めした状態で接合する必要があるが、後述する本発明の製造方法によれば、比較的容易に両者を高精度に位置決めした状態で接合することが可能である。
【0045】
なお、封止基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっており、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
【0046】
このようなインクジェット式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない駆動回路からの記録信号に従い、外部配線を介して圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
【0047】
ここで、本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造方法について図4〜7を参照して説明する。なお、図4、図6及び図7は、圧力発生室の長手方向の断面図であり、図5は、流路形成基板用ウェハの概略斜視図である。
【0048】
まず、図4(a)に示すように、シリコン単結晶基板からなり複数の流路形成基板10となる流路形成基板用ウェハ110を約1100℃の拡散炉で熱酸化することによりその表面に二酸化シリコン膜120を全面に亘って形成する。
【0049】
次に、図4(b)に示すように、二酸化シリコン膜120をパターニングして、流路形成基板10となる領域以外の所定位置に開口部121を形成する。例えば、本実施形態では、流路形成基板用ウェハ110の両面側の所定位置に、同一の大きさの開口部121をそれぞれ形成している。
【0050】
なお、この開口部121が形成された二酸化シリコン膜120は、後述する封止基板用ウェハとの位置決めに用いられる位置決め孔を形成するためのマスクとして用いられる。
【0051】
次に、図4(c)に示すように、二酸化シリコン膜120をマスクとして、各開口部121から流路形成基板用ウェハ110を異方性エッチングすることにより、この流路形成基板用ウェハ110を貫通させて位置決め孔となる貫通孔111を形成する。本実施形態では、流路形成基板用ウェハ110の両面側にそれぞれ開口部121を設けているため、流路形成基板用ウェハ110が両面側からエッチングされる。したがって、比較的短時間で貫通孔111を形成することができる。
【0052】
次に、図4(d)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の表面の二酸化シリコン膜120をエッチング等により完全に除去する。そして、流路形成基板用ウェハ110を再び熱酸化することにより、図4(e)に示すように、貫通孔111の内面に保護膜125を形成し、後述する位置決めピンの外径と略同一の内径を有する位置決め孔130とすると共に、流路形成基板用ウェハ110の表面に弾性膜50となる二酸化シリコン膜140を形成する。なお、このように位置決め孔130(貫通孔111)を形成するためのマスクとなる二酸化シリコン膜120を一旦除去し、再度熱酸化することで二酸化シリコン膜140を形成することにより、弾性膜50の厚さが常に一定となる。
【0053】
ここで、このような位置決め孔130は、図5に示すように、流路形成基板用ウェハ110の流路形成基板10となる領域以外に設けられる。また、位置決め孔130の数は、特に限定されないが、少なくとも2箇所に形成することが好ましい。
【0054】
次に、図6(a)に示すように、スパッタリング法で下電極膜60を弾性膜50の全面に形成後、下電極膜60をパターニングして全体パターンを形成する。この下電極膜60の材料としては、白金(Pt)等が好適である。これは、スパッタリング法やゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体層70は、成膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわち、下電極膜60の材料は、このような高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、特に、圧電体層70としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いた場合には、酸化鉛の拡散による導電性の変化が少ないことが望ましく、これらの理由から白金が好適である。
【0055】
次に、図6(b)に示すように、圧電体層70を成膜する。この圧電体層70は、結晶が配向していることが好ましい。例えば、本実施形態では、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて形成することにより、結晶が配向している圧電体層70を得ることができる。圧電体層70の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好適である。なお、この圧電体層70の成膜方法は、特に限定されず、例えば、スパッタリング法で形成してもよい。
【0056】
さらに、ゾル−ゲル法又はスパッタリング法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前駆体膜を形成後、アルカリ水溶液中での高圧処理法にて低温で結晶成長させる方法を用いてもよい。
【0057】
何れにしても、このように成膜された圧電体層70は、バルクの圧電体とは異なり結晶が優先配向しており、且つ本実施形態では、圧電体層70は、結晶が柱状に形成されている。なお、優先配向とは、結晶の配向方向が無秩序ではなく、特定の結晶面がほぼ一定の方向に向いている状態をいう。また、結晶が柱状の薄膜とは、略円柱体の結晶が中心軸を厚さ方向に略一致させた状態で面方向に亘って集合して薄膜を形成している状態をいう。勿論、優先配向した粒状の結晶で形成された薄膜であってもよい。なお、このように薄膜工程で製造された圧電体層70の厚さは、一般的に0.2〜5μmである。
【0058】
次に、図6(c)に示すように、上電極膜80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料であればよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、白金をスパッタリングにより成膜している。
【0059】
次に、図6(d)に示すように、圧電体層70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電素子300のパターニングを行う。
【0060】
次に、図7(a)に示すように、リード電極90を形成する。具体的には、例えば、金(Au)等からなる導電層を流路形成基板10の全面に亘って形成後、この導電層を圧電素子300毎にパターニングすることにより、リード電極90とする。
【0061】
以上が膜形成プロセスである。このようにして膜形成を行った後、流路形成基板用ウェハ110の圧電素子300側に、複数の封止基板30となる封止基板用ウェハ150を、例えば、熱硬化性の接着剤によって接合する。
【0062】
ここで、封止基板用ウェハ150は、流路形成基板用ウェハ110と同様に、シリコン単結晶基板からなり、例えば、異方性エッチングによって圧電素子保持部31、リザーバ部32等が予め形成されている。また、封止基板用ウェハ150には、流路形成基板用ウェハ110の位置決め孔130に対応する位置に流路形成基板用ウェハ110と同様、位置決め孔160が予め形成されている。なお、この位置決め孔160の内面には、流路形成基板用ウェハ110の位置決め孔130と同様に、二酸化シリコン等からなる保護膜155が設けられていることが好ましい。
【0063】
そして、図7(b)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の位置決め孔130と封止基板用ウェハ150の位置決め孔160とに位置決めピン170を挿入することにより両者を位置決めし、この状態で両者を加圧・加熱する。これにより、流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150とを加圧しても、位置ズレ等の発生が防止されるため、両者を高精度に位置決めした状態で接合することができる。
【0064】
また、本実施形態では、位置決め孔130の内面に保護膜125が形成されているため、位置決め孔130に位置決めピン170を挿入する際に、欠け等が発生するのを防止でき、流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150とを常に良好に位置決めすることができる。
【0065】
次に、図7(c)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の圧電素子300とは反対側の面に設けられている二酸化シリコン膜140を所定形状にパターニングし、この二酸化シリコン膜140をマスクとして流路形成基板用ウェハ110をアルカリ溶液によって異方性エッチングすることにより、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14を形成する。
【0066】
そして、その後は、図1及び図2に示すように、流路形成基板用ウェハ110の封止基板用ウェハ150とは反対側の面にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、封止基板用ウェハ150にコンプライアンス基板40を接合し、これらの接合体を図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10に分割することによって、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドが製造される。
【0067】
以上説明したように、本発明では、流路形成基板用ウェハ110の流路形成基板10となる領域の外側に位置決め孔130を設け、この位置決め孔130と封止基板用ウェハ150に設けられた位置決め孔160とに位置決めピン170を挿入することで、流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150とを位置決めするようにした。これにより、流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150とを高精度に位置決めした状態で接合することができる。すなわち、各流路形成基板と各封止基板とを高精度に位置決めした状態で接合することができる。
【0068】
また、特に、流路形成基板用ウェハ110の流路形成基板10となる領域の外側に位置決め孔130を設けるようにしているため、流路形成基板上に位置決め孔を形成するためのスペースを確保する必要がなく、ヘッドを大型化することもない。
【0069】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、勿論、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0070】
例えば、本実施形態では、流路形成基板用ウェハ110に位置決め孔となる貫通孔111を形成する際に、流路形成基板用ウェハ110の両面側に同一の大きさの開口部121を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、流路形成基板用ウェハ110の両面側に、それぞれ異なる大きさの開口部を設けるようにしてもよい。
【0071】
具体的には、図8(a)に示すように、流路形成基板用ウェハ110の一方面に所定形状、すなわち、位置決めピン170の外径とほぼ一致する大きさの開口部121Aを形成する。そして、流路形成基板用ウェハ110の他方面側には、この開口部121Aよりも内径の大きい開口部121Bを形成するようにしてもよい。このような開口部121A,121Bを形成した場合、流路形成基板用ウェハ110には、図8(b)に示すように、内径の異なる小径部131と大径部132とで構成される位置決め孔130Aが形成されるが、流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150とを位置決めする際には、小径部131の内面に位置決めピンが当接することで両者は高精度に位置決めされる。
【0072】
このように流路形成基板用ウェハ110の両面側に異なる大きさの開口部121A,121Bを形成するようにすれば、流路形成基板用ウェハ110の一方面の開口部121Aは高精度に位置決めする必要があるが、他方面に設けられる開口部121Bは、一方面側の開口部121Aがこの開口部121Bに対向する位置となるように形成されていればよく、高精度な位置決めが必要ない。すなわち、開口部121Aのみが高精度に位置決めされていれば、開口部121Bが若干ずれた位置に形成された場合でも、流路形成基板用ウェハ110と封止基板用ウェハ150との位置決め精度を低下させることがない。したがって、製造効率を向上することができる。
【0073】
なお、勿論、このような製造方法は、封止基板用ウェハ150に位置決め孔160を形成する場合にも適用できる。
【0074】
さらに、上述の一実施形態では、流路形成基板用ウェハ110としてシリコン単結晶基板を使用したが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、二酸化シリコンからなる絶縁層と、この絶縁層の両面にシリコン単結晶基板からなるシリコン層を有する、いわゆるSOI基板を使用するようにしてもよい。そして、流路形成基板用ウェハとしてSOI基板を使用した場合には、例えば、図9に示すような手順で、位置決め孔130Bを形成する。
【0075】
まず、図9(a)に示すように、絶縁層115とその両面にシリコン層116,117を有する流路形成基板用ウェハ110Aを熱酸化することにより二酸化シリコン膜120Aを形成する。そして、図9(b)に示すように、この二酸化シリコン膜120Aをパターニングすることにより、流路形成基板用ウェハ110Aの両面側のそれぞれに開口部121を形成する。
【0076】
次いで、図9(c)に示すように、二酸化シリコン膜120Aをマスクとして流路形成基板用ウェハ110A、すなわち、各シリコン層116,117を絶縁層115に達するまでエッチングすることにより各シリコン層116,117に貫通孔118A,118Bを形成する。
【0077】
次いで、図9(d)に示すように、流路形成基板用ウェハ110Aの表面の二酸化シリコン膜120Aをエッチングにより除去する。このとき、各貫通孔118A,118B内の絶縁層115が同時に除去され、貫通孔118A,118B同士が連通し、流路形成基板用ウェハ110Aを貫通する貫通孔119となる。
【0078】
次いで、図9(e)に示すように、流路形成基板用ウェハ110Aを再び熱酸化して、貫通孔119の内面に保護膜125を形成し位置決め孔130Bとすると共に、弾性膜50となる二酸化シリコン膜140を形成する。
【0079】
なお、その後は、上述した実施形態と同様の工程で、インクジェット式記録ヘッドを形成する。
【0080】
勿論、このように流路形成基板用ウェハ110AとしてSOI基板を用いた場合でも、上述の実施形態と同様に、封止基板用ウェハ150との位置合わせを高精度に行うことができる。
【0081】
また、本実施形態では、液体噴射ヘッドとして、印刷媒体に所定の画像や文字を印刷するインクジェット式記録ヘッドを一例として説明したが、勿論、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機噴射ヘッド等、他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、流路形成基板用ウェハの位置決め孔と封止基板用ウェハの位置決め孔とに位置決めピンを挿入することにより両者を位置決めして両者を接合するようにしたので、位置ズレ等の発生がなく両者を常に高精度に位置決めした状態で接合することができる。すなわち、各流路形成基板と封止基板とを容易に、高い精度で位置決めして接合することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの概略を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドを示す平面図及び断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る流路形成基板用ウェハを示す概略斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る流路形成基板用ウェハを示す概略斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程の他の例を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 流路形成基板
12 圧力発生室
13 連通部
14 インク供給路
20 ノズルプレート
21 ノズル開口
30 封止基板
31 圧電素子保持部
32 リザーバ部
50 弾性膜
60 下電極膜
70 圧電体層
80 上電極膜
90 リード電極
110 流路形成基板用ウェハ
111 貫通孔
120 二酸化シリコン膜
125 保護膜
130 位置決め孔
140 二酸化シリコン膜
150 封止基板用ウェハ
160 位置決め孔
170 位置決めピン
300 圧電素子

Claims (8)

  1. 液体を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室が画成される流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に振動板を介して設けられる圧電素子とを具備すると共に、前記流路形成基板に接合されて前記圧電素子に対向する領域に当該圧電素子を密封可能な空間である圧電素子保持部を有する封止基板を具備する液体噴射ヘッドの製造方法において、
    複数の流路形成基板が形成される流路形成基板用ウェハの前記流路形成基板となる領域以外に当該流路形成基板用ウェハを貫通する位置決め孔を形成する工程と、前記流路形成基板用ウェハ上に前記振動板を介して前記圧電素子を形成する工程と、複数の封止基板が形成される封止基板用ウェハに予め形成された位置決め孔と前記流路形成基板用ウェハに形成された位置決め孔とに位置決めピンを挿入して前記流路形成基板用ウェハと前記封止基板用ウェハとを位置決めした状態で接合する工程と、前記流路形成基板用ウェハに前記圧力発生室を形成する工程と、前記流路形成基板用ウェハと前記封止基板用ウェハとの接合体を所定の大きさに分割する工程とを有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 請求項1において、前記位置決め孔を少なくとも2箇所に形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  3. 請求項1又は2において、前記流路形成基板用ウェハが、シリコン単結晶基板からなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 請求項3において、前記流路形成基板用ウェハに前記位置決め孔を形成する工程は、前記流路形成基板用ウェハを熱酸化してその表面に二酸化シリコン膜を形成する工程と、該二酸化シリコン膜をパターニングして前記位置決め孔が形成される領域に開口部を形成する工程と、該開口部から前記流路形成基板用ウェハをエッチングして位置決め孔となる貫通孔を形成する工程と、前記二酸化シリコン膜をエッチングにより除去する工程と、前記流路形成基板用ウェハを再度熱酸化することにより前記貫通孔の内面に保護膜を形成すると共に前記流路形成基板用ウェハの表面に前記振動板を形成する工程とを有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 請求項4において、前記開口部を前記流路形成基板用ウェハの両面にそれぞれ設けることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  6. 請求項1又は2において、前記流路形成基板用ウェハが、二酸化シリコンからなる絶縁層の両面に単結晶シリコンからなるシリコン層をそれぞれ有するSOI基板からなることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  7. 請求項6において、前記流路形成基板用ウェハに位置決め孔を形成する工程は、前記流路形成基板用ウェハを熱酸化してその表面に二酸化シリコン膜を形成する工程と、該二酸化シリコン膜をパターニングして前記流路形成基板用ウェハの両面側の前記位置決め孔が形成される領域のそれぞれに開口部を形成する工程と、該開口部から各シリコン層を前記絶縁層に達するまでエッチングして各シリコン層に位置決め孔となる貫通孔を形成する工程と、前記二酸化シリコン膜をエッチングにより除去すると共に前記貫通孔内の絶縁層を除去して各シリコン層に形成された貫通孔を連通させる工程と、前記流路形成基板用ウェハを熱酸化することにより前記貫通孔の内面に保護膜を形成すると共に前記流路形成基板用ウェハの表面に前記振動板を形成する工程とを有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  8. 請求項5又は7において、前記流路形成基板用ウェハの両面に、大きさの異なる開口部を形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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