JP2004050466A - 印刷装置 - Google Patents

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JP2004050466A
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Yuji Uosaki
魚崎 雄二
Tetsuya Ogawa
小川 徹也
Tatsuo Matsuda
松田 達夫
Tsuneo Imai
今井 庸夫
Seisaku Yano
矢野 精作
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Ricoh Printing Systems Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Printing Solutions Inc
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Abstract

【課題】印刷制御装置とプリンタエンジンとからなる印刷装置において、印刷データ異常による白紙印刷を検出して印刷抜けを防止し、白紙印刷が発生した場合に白紙印刷となった印刷用紙の除去を容易にして操作性を向上させる。また、障害発生部位の切り分けを容易にする。
【解決手段】プリンタエンジンに、印刷制御装置から受信した印刷データが、ある印刷単位で白紙印刷となるデータであることを検出する手段を設け、印刷制御装置から印刷単位での白紙印刷をエラーとするコマンドが発行されたとき、前記印刷単位での白紙印刷が検出された場合には、その印刷単位での印刷をエラーとして扱う。また、ページ単位に裁断された用紙を使用して排出するとき、白紙印刷の場合に指定された排紙部に排紙するように動作させる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置に係り、例えば、ページプリンタに用いて好適であって、印刷データの異常を原因として発生する白紙印刷による印刷抜けを防止し、障害部位の切り分けを容易におこなうことのできる印刷障害対応機能を備えた印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式印刷装置、すなわち、レーザプリンタは、印刷装置の主流として、大型コンピュータからパーソナルコンピュータの周辺装置として、広く使われるようになっている。
【0003】
ここでは、図9ないし図11を用いて従来技術に係るレーザプリンタの構成について説明する。
図9は、第一の従来技術に係るレーザプリンタの制御系のブロック図である。図10は、第二の従来技術に係るレーザプリンタの制御系のブロック図である。
図11は、第三の従来技術に係るレーザプリンタの制御系のブロック図である。
【0004】
先ず、図9を用いて第一の従来技術に係るレーザプリンタについて説明する。
【0005】
第一の従来技術では、印刷制御装置からプリンタエンジンに印刷データを8ビットのパラレルデータとして転送する。
【0006】
この第一の従来技術のレーザプリンタは、印刷制御装置14とプリンタエンジン1とからなり、インターフェース信号のチェックや印刷データのパリティチェックをおこなう機能を備え、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常を原因として発生する印刷抜け防止をおこなうものである。
【0007】
なお、本明細書中で、正極性の信号をオンにした状態とはハイレベルのことであり、正極性の信号をオフにした状態とはローレベルのことである。逆に、負極性の信号をオンにした状態とはローレベルのことであり、負極性の信号をオフにした状態とはハイレベルのことである。
【0008】
以下では、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に送られる信号は、「C」から始まることにし、逆に、プリンタエンジン1から印刷制御装置14に送られる信号は、「D」から始まることにする。また、正極性の信号には、末尾に「−P」を付け、負極性の信号には、末尾に「−N」を付けることにする。
【0009】
図9に示されるように、マスタCPU2には印刷制御装置14からハードウエアリセットをかけるためのリセット信号が送られて、この信号を使用して印刷制御装置14はプリンタエンジン1の制御を初期状態に戻すことができる。
【0010】
また、マスタCPU2と印刷制御装置14とはシリアルインターフェースでコマンドとデータのやり取りをおこなっており、マスタCPU2は、印刷制御装置14から受信するコマンドaに対してステータスaを返信する。
【0011】
印刷制御装置14から受信するコマンドaには、片面印刷または両面印刷といった印刷モードや、どの給紙部から印刷用紙をピックしてどの排紙部に排出するかといったピックデータや、印刷用紙のピックを指示したり、プリンタエンジンのステータス情報を読み出すコマンド等があり、これらのコマンドにより印刷制御装置14は、プリンタエンジン1を制御している。
【0012】
マスタCPU2から印刷制御装置14に送られるDSRR−N信号は、プリンタエンジン1のステータス情報の読出しを印刷制御装置14に対して要求する負極性の信号である。また、マスタCPU2から印刷制御装置14に送られるDNRD−P信号は、プリンタエンジン1が印刷制御装置14に応答できないことを示す正極性の信号である。さらに、マスタCPU2に印刷制御装置14から送られてくるCPAGE−N信号は、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号であり、この信号がオンになると、マスタCPU2は、印刷用紙の搬送と印刷データの転送開始やレーザのドライブ開始の同期を取る処理をおこなって印写プロセスを実行に移すことになる。
【0013】
マスタCPU2は、以上のような印刷制御装置14とのインターフェース制御の他に、プリンタエンジン1の全体制御、感光体ドラム(図示せず)や帯電器(図示せず)や現像機(図示せず)といった印写関係の制御、定着機(図示せず)の温度制御、コンテナスタッカ13とのインターフェース制御等をおこなっている。
【0014】
また、マスタCPU2とスレーブCPU3とは、シリアルインターフェースでコマンドとデータのやり取りをおこなっており、スレーブCPU3は、マスタCPU2から受信するコマンドbに対してステータスbを返信する。スレーブCPU3は、プリンタエンジン1内部の印刷用紙の搬送や排紙部や給紙部およびプリンタエンジン1に接続される外部給紙装置(図示せず)を制御しており、マスタCPU2はスレーブCPU3に対してコマンドを送信することによってプリンタエンジン1内の印刷用紙の搬送や給排紙を間接的に制御している。
【0015】
同様にマスタCPU2とコンテナスタッカ13とは、シリアルインターフェースでコマンドとデータのやり取りをおこなっており、コンテナスタッカ13は、マスタCPU2から受信するコマンドcに対してステータスcを返信する。マスタCPU2は、コンテナスタッカ13に対してコマンドを送信することによってコンテナスタッカ13の排紙部の制御を間接的におこなっている。
【0016】
エンジン制御ブロック4は、プリンタエンジン1の制御に関するタイマ、印写ドライバ5とのインターフェース制御、搬送ドライバ6とのインターフェース制御、給紙ドライバ7とのインターフェース制御、光学制御ブロック8とのインターフェース制御およびプリンタエンジン1に接続される外部給紙装置とのインターフェース制御をおこなっており、マスタCPU2とはマスタCPUバスで、スレーブCPU3とはスレーブCPUバスで接続されている。また、マスタCPUバスはエンジン制御ブロック4で中継され、OC(Optical Control)バスとして光学制御ブロック8に接続されている。
【0017】
光学制御ブロック8は、印刷制御装置14と印刷データ転送に関する制御信号および印刷データのやり取りをおこない、BD(Beam Detect)センサ12から入力されるBD信号をタイミングの基準にしてレーザドライバ11を制御し、感光体ドラムに静電潜像を形成したり、マスタCPU2がセットするデータをもとにミラーモータドライバ10を制御している。BDセンサ12は、水平方向の書出し位置の基準となるタイミングを決めるためのセンサである。
【0018】
マスタCPU2から光学制御ブロック8に送られるDTPSa−N信号は、片面印刷および両面印刷の場合の第一面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号であり、DTPDa−N信号は、両面印刷の第二面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号である。
【0019】
光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られるDTPSb−N信号は、マスタCPU2が送信する上記のDTPSa−N信号を光学制御ブロック8内部で加工した負極性の信号であり、印刷制御装置14に片面印刷および両面印刷の場合の第一面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する。同様に、DTPDb−N信号は、マスタCPU2が送信する上記のDTPDa−N信号を光学制御ブロック8内部で加工した負極性の信号であり、印刷制御装置14に両面印刷の第二面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する。
【0020】
また、光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られるCPAGE−N信号は、前述したように印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号であり、光学制御ブロック8は、DTPSb−N信号またはDTPDb−N信号に応答してCPAGE−N信号がオンになると、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号の状態に関わらず、DTPSb−N信号またはDTPDb−N信号をオフにする。
【0021】
また、光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られるDHSYNC−N信号は、印刷領域の水平方向1ライン分の印刷データの転送開始を要求する負極性の信号である。光学制御ブロック8は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、印刷制御装置14に対してDHSYNC−N信号を送信し、感光体ドラムに静電潜像を形成するシーケンスを開始する。すなわち、マスタCPU2は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオフするタイミングを制御して印刷用紙の搬送とレーザのドライブ開始との同期を取っている。また、光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られるCHD−N信号は、印刷領域の水平方向1ライン分の印刷データの転送期間であることを示す負極性の信号である。
【0022】
印刷制御装置14は、DHSYNC−N信号がオンになったことを検出するとCHD−N信号をオンにして、印刷データの転送を開始する。また、光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD[7:0]は、8ビット単位で転送されるパラレルの印刷データである。
【0023】
光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD_CLKは、印刷データの転送クロックであり、光学制御ブロック8は、このCVD_CLKの立上りエッジでCVD[7:0]を取り込む。
【0024】
光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD_PTYは、CVD[7:0]のパリティビットであり、光学制御ブロック8はCVD[7:0]を取り込む際にパリティチェックをおこなって印刷データの通信異常を検出する。
【0025】
パリティチェックの結果、印刷データに異常がない場合には受信した印刷データを順次レーザのドライブ信号に展開し、BDセンサ12から入力されるBD信号を基準にしてレーザドライバ11に送信する。なお、1ドット分のレーザの発光時間を規定するビデオクロックは、光学制御ブロック8内部の発振器で生成している。
【0026】
また、マスタCPU2は、光学制御ブロック8のステータスレジスタ(図示せず)を定期的にチェックしており、印刷データにパリティエラーが発生したことを示すビットがオンになっていた場合やCHD−N信号またはCVD_CLKに異常があったことを示すビットがオンになっていた場合には、プリンタエンジン1のステータス情報を格納しているDDテーブル(図示せず)に所定の値をセットする。そして、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求すると共に、レーザのドライブを停止するように光学制御ブロック8の設定を変更し、スレーブCPU3に印刷中の印刷用紙の搬送をストップするコマンドを発行する。
【0027】
このとき、印刷データにパリティエラーが発生したり、CHD−N信号またはCVD_CLKに異常が発生した場合でも、正常に印刷が終了している印刷用紙は、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0028】
次に、図10を用いて第二の従来技術に係るレーザプリンタについて説明する。
【0029】
第二の従来技術では、印刷制御装置からプリンタエンジンに印刷データを転送クロックに同期したシリアルデータとして転送する。
【0030】
この第二の従来技術のレーザプリンタも第一の従来技術と同様に、印刷制御装置14とプリンタエンジン1とからなり、インターフェース信号のチェックや印刷データの伝送線の接続チェックをおこなう機能を備え、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常を原因として発生する印刷抜け防止をおこなうものである。
【0031】
各ブロックを結ぶ制御信号および各ブロックの機能の多くは前述の第一の従来技術と同様なので、主に異なったもののみを説明する。
【0032】
マスタCPU2に印刷制御装置14から送られてくるCPF−N信号は、印刷開始を印刷制御装置14からプリンタエンジン1に知らせる負極性の信号であり、プリンタエンジン1は、この信号がオフになるタイミングを基準にして印写プロセスを実行に移す。
【0033】
マスタCPU2から印刷制御装置14に送られるDTPSa−N信号は、片面印刷および両面印刷の場合の第一面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号であり、DTPDa−N信号は両面印刷の第二面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号である。本従来技術の構成ではこれらの印刷データ転送シーケンスの開始を要求する信号は、光学制御ブロック8を介さずに送られてくる。
【0034】
光学制御ブロック8は、印刷制御装置14と印刷領域の水平方向の同期信号および印刷データのやり取りをおこない、BDセンサ12から入力されるBD信号をタイミングの基準にしてレーザドライバ11を制御し、感光体ドラム(図示せず)に静電潜像を形成したり、マスタCPU2がセットするデータをもとにミラーモータドライバ10を制御している。
【0035】
光学制御ブロック8にマスタCPU2から送られてくるPAGE−N信号は、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号であり、光学制御ブロック8は、PAGE−N信号がオンになると、感光体ドラムに静電潜像を形成するシーケンスを開始する。
【0036】
光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られるDBD−N信号は、印刷領域の水平方向の同期を取るための負極性の信号であり、BDセンサ12の出力をもとに、光学制御ブロック8で生成される。印刷制御装置14は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、CPF−N信号をオフにした後、DBD−N信号を基準にして印刷データの転送を開始する。
【0037】
光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD−Pは、シリアルで転送される印刷データである。光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD_CLKは、印刷データの転送クロックであり、光学制御ブロック8は、CVD_CLKの立上りエッジでCVD−Pを取り込む。そして、光学制御ブロック8は、受信した印刷データを順次レーザのドライブ信号に展開し、CVD_CLKに同期してレーザドライバ11に送信する。すなわち、本従来技術の構成では印刷データの転送クロックが1ドット分のレーザの発光時間を規定するビデオクロックとなる。
【0038】
また、マスタCPU2は、光学制御ブロック8のステータスレジスタ(図示せず)を定期的にチェックしており、DBD−N信号やCVD−PおよびCVD_CLKに異常があったことを示すビットがオンになっていた場合には、プリンタエンジン1のステータス情報を格納しているDDテーブル(図示せず)に所定の値をセットする。そして、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求すると共に、レーザのドライブを停止するように光学制御ブロック8の設定を変更し、スレーブCPU3に印刷中の印刷用紙の搬送をストップするコマンドを送信する。なお、このようにDBD−N信号やCVD−PおよびCVD_CLKに異常が発生した場合でも、正常に印刷が終了している印刷用紙は、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0039】
次に、図11を用いて第三の従来技術に係るレーザプリンタについて説明する。
【0040】
第三の従来技術では、印刷制御装置がレーザのオン・オフを制御するビデオ信号をプリンタエンジンに供給する。これは、印刷データをプリンタエンジン側でレーザのドライバ信号に展開しないで印刷するため、そのデータをレーザのオン・オフを直接制御できるビデオ信号として印刷制御装置からプリンタエンジンに転送するものである。
【0041】
この第三の従来技術も第一および第二の従来技術と同様に、印刷制御装置14とプリンタエンジン1とからなり、インターフェース信号のチェックやビデオ信号の伝送線の接続チェックをおこなう機能を備え、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常を原因として発生する印刷抜け防止をおこなうものである。
【0042】
各ブロックを結ぶ制御信号および各ブロックの機能の多くは前述の第二の従来技術と同様なので、主に異なったもののみを説明する。
【0043】
光学制御ブロック8は、印刷制御装置14と印刷領域の水平方向の同期信号やレーザのオン・オフを制御するビデオ信号のやり取りをおこなってレーザドライバ11を制御し、感光体ドラム(図示せず)に静電潜像を形成したり、マスタCPU2がセットするデータをもとにミラーモータドライバ10を制御している。
【0044】
光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られてくるDBD−N信号は、印刷領域の水平方向の同期を取るための負極性の信号であり、BDセンサ12の出力をもとに、光学制御ブロック8で生成される。印刷制御装置14は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、CPF−N信号をオフにした後、DBD−N信号を基準にしてレーザのオン・オフを制御するビデオ信号CVIDEO−Pを送信する。
【0045】
光学制御ブロック8は、CVIDEO−Pの波形整形を行なった上で順次レーザのドライブ信号としてレーザドライバ11に送信する。すなわち、本従来技術の構成では、CVIDEO−Pのオン時間で1ドット分のレーザの発光時間を規定している。
【0046】
また、マスタCPU2は、光学制御ブロック8のステータスレジスタ(図示せず)を定期的にチェックしており、DBD−N信号およびCVIDEO−Pに異常があったことを示すビットがオンになっていた場合には、プリンタエンジン1のステータス情報を格納しているDDテーブル(図示せず)に所定の値をセットする。そして、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求すると共に、レーザのドライブを停止するように光学制御ブロック8の設定を変更し、スレーブCPU3に印刷中の印刷用紙の搬送をストップするコマンドを送信する。なお、このようにDBD−N信号およびCVIDEO−Pに異常が発生した場合でも、正常に印刷が終了している印刷用紙については、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】
上記第一ないし第三の従来技術に係るレーザプリンタは、いずれもインターフェース信号のチェックや印刷データのパリティチェック、もしくは、印刷データの伝送線の接続チェックをおこなう機能を備えていて、印刷時に異常が検出されたときには、印刷を中止するようになっている。しかしながら、各信号のタイミングが正しく、かつ、印刷データとしても有効な条件で印刷結果が白紙印刷となる印刷データをプリンタエンジンが受け取れば、プリンタエンジンは正常な印刷として白紙印刷をおこなってしまう。
【0048】
印刷物によっては、白紙のページが挿入されている場合もあるが、例えば、ホストと印刷制御装置との間のコマンドやデータの転送に障害が発生したり、印刷制御装置とプリンタエンジンとの間の印刷データの転送に障害が発生したり、印刷制御装置に障害が発生した結果、本来何らかの文字や画像が印刷されるべきものが白紙印刷となってしまってもプリンタエンジンは正常動作という認識であるため、エラーとして印刷制御装置に報告されず、白紙印刷により印刷抜けとなってしまう。このような場合には、印刷装置のオペレータや印刷物の所有者が印刷物をチェックすることによって印刷抜けを発見することになるが、このチェックと白紙印刷となった印刷用紙の除去は、印刷物の量によっては大変な作業量となる。また、印刷制御装置が保持できる印刷データは一般に数ページ程度のため、この時点では既に印刷データが失われてしまって適切なリカバリ処理がおこなわれないため、印刷物として保持しようとした情報が失われてしまったり、印刷業のように印刷物そのものが製品となるような場合、印刷抜けにより製品価値が失われてしまうという問題点があった。
【0049】
また、プリンタエンジンに白紙印刷データを検出する機能が無いため、プリンタエンジンの故障で白紙印刷となってしまったのか、印刷制御装置の故障で白紙印刷となってしまったのか、ホストと印刷制御装置との間のコマンドやデータの転送に障害が発生して白紙印刷となってしまったのか、印刷制御装置とプリンタエンジンとの間の印刷データの転送に障害が発生して白紙印刷となってしまったのかといったことを切り分けることができず、障害の原因調査や修復に長い時間を要するという問題点があった。
【0050】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常に起因する白紙印刷を検出して印刷抜けを防止すると共に、白紙印刷となった印刷用紙の除去を容易におこなうことのできる操作性の良い印刷装置を提供することにある。また、白紙印刷が発生した場合に、障害発生部位の切り分けを容易にする印刷装置を提供することにある。
【0051】
【課題を解決するための手段】
本発明の印刷装置では、プリンタエンジンに、前記印刷制御装置から受信した印刷データが、ページなどの印刷単位で白紙印刷となるデータであることを検出する手段を有し、印刷制御装置からページなどの印刷単位での白紙印刷をエラーとするコマンドが発行されたとき、ページなどの印刷単位での白紙印刷が検出された場合には、その印刷単位での印刷をエラーとして扱うようする。
【0052】
また、排紙装置に複数の排紙部を設け、ページ単位に裁断された用紙を使用するときには、印刷制御装置は、エラーとなる白紙印刷の排紙部とは異なるように正常印刷の排紙部を指定するコマンドをプリンタエンジンに発行して、前記プリンタエンジンは、正常印刷の場合にはその正常印刷の排紙部に排紙し、白紙印刷の場合にはその白紙印刷の排紙部に排紙するように動作し、かつ、印刷単位での白紙印刷が検出された場合には、印刷制御装置にエラー発生を報告するようにする。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図9を用いて本発明に係る各実施形態を説明する。
【0054】
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る第一の実施形態を、図1ないし図4を用いて説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る印刷装置の制御系のブロック図である。
【0055】
本実施形態の制御系の構成は、第一の従来技術に対応するものであり、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に印刷データを8ビットのパラレルデータとして転送する。
【0056】
本実施形態の印刷装置は、印刷用紙の搬送や印刷をおこなうプリンタエンジン1と、ホストより受信したコマンドやデータをもとに、そのプリンタエンジン1を制御するコマンドを送信したり印刷データを生成する印刷制御装置14とからなる。また、プリンタエンジン1外部排紙装置であるコンテナスタッカ13が接続されている。
【0057】
プリンタエンジン1は、マスタCPU2およびスレーブCPU3、エンジン制御ブロック4、印写ドライバ5、搬送ドライバ6、給紙ドライバ7、光学制御ブロック8、白紙データ検出ブロック9、ミラーモータドライバ10、レーザドライバ11、BDセンサ12から構成されている。
【0058】
マスタCPU2およびスレーブCPU3は、プリンタエンジン1の制御をおこなっており、マスタCPU2は、印刷制御装置14とのインタフェース制御、プリンタエンジン1全体の制御を担当し、スレーブCPU3は、印刷用紙の搬送に関する制御を担当している。
【0059】
エンジン制御ブロック4は、印写ドライバ5、搬送ドライバ6、給紙ドライバ7で駆動されるプリンタエンジン1の機構部を制御する部分である。印写ドライバ5は、プリンタエンジン1の印写関係のモータやファンやセンサ類を駆動する回路である。搬送ドライバ6は、プリンタエンジン1の搬送関係のモータやファンやセンサ類を駆動する回路である。給紙ドライバ7は、プリンタエンジン1の給紙部のモータやセンサ類を駆動する回路である。
【0060】
光学制御ブロック8は、プリンタエンジン1の光学部を制御する部分である。白紙データ検出ブロック9は、本発明の特徴的な部分であり、印刷データが印刷単位で白紙印刷データとなることを検出する部分である。
【0061】
ミラーモータドライバ10は、プリンタエンジン1の光学部に実装されたミラーモータを駆動する回路である。レーザドライバ11は、プリンタエンジン1の光学部に実装されたレーザを駆動する回路である。BDセンサ12は、水平方向の書出し位置の基準となるタイミングを決めるためにプリンタエンジン1の光学部に実装されているセンサである。
【0062】
次に、各ブロックでやり取りされる制御信号および各ブロックの機能について説明する。
【0063】
図1に示されるように、マスタCPU2には印刷制御装置14からハードウエアリセットをかけるためのリセット信号が送られて、この信号を使用して印刷制御装置14はプリンタエンジン1の制御を初期状態に戻すことができる。
【0064】
また、マスタCPU2と印刷制御装置14とはシリアルインターフェースでコマンドとデータのやり取りをおこなっており、マスタCPU2は、印刷制御装置14から受信するコマンドaに対してステータスaを返信する。
【0065】
印刷制御装置14から受信するコマンドaには、片面印刷または両面印刷といった印刷モードや、どの給紙部から印刷用紙をピックしてどの排紙部に排出するかといったピックデータや、印刷用紙のピックを指示したり、プリンタエンジンのステータス情報を読み出すコマンド等があり、これらのコマンドにより印刷制御装置14は、プリンタエンジン1を制御している。
【0066】
また、本発明に特徴的なコマンドとしては、白紙エラー検出イネーブルコマンド、白紙エラー検出イネーブルコマンドは、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に送られてくる印刷データの印刷単位が白紙であったときに、それをエラーとして扱うか否かを指定するコマンドである。このコマンドの指定の有無を使い分けることにより、白紙印刷をおこなうことと、白紙印刷をエラーとするのことを適宜切り替える。さらに、排紙部が複数あるときに、排紙部を指定するコマンドに本発明の特徴的な使用方法として、エラーとして扱う白紙印刷となった印刷用紙とそれ以外の印刷用紙を異なる排紙部に指定する方法がある。これにより、白紙印刷となった印刷用紙と、それ以外の印刷用紙に対して、排紙部の振り分けをおこなうことができる。
【0067】
マスタCPU2から印刷制御装置14に送られるDSRR−N信号は、プリンタエンジン1のステータス情報の読出しを印刷制御装置14に対して要求する負極性の信号である。また、マスタCPU2から印刷制御装置14に送られるDNRD−P信号は、プリンタエンジン1が印刷制御装置14に応答できないことを示す正極性の信号である。さらに、マスタCPU2に印刷制御装置14から送られてくるCPAGE−N信号は、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号であり、この信号がオンになると、マスタCPU2は、印刷用紙の搬送と印刷データの転送開始やレーザのドライブ開始の同期を取る処理をおこなって印写プロセスを実行に移すことになる。
【0068】
マスタCPU2は、以上のような印刷制御装置14とのインターフェース制御の他に、プリンタエンジン1の全体制御、感光体ドラム(図示せず)や帯電器(図示せず)や現像機(図示せず)といった印写関係の制御、定着機(図示せず)の温度制御、コンテナスタッカ13とのインターフェース制御等をおこなっている。
【0069】
また、マスタCPU2とスレーブCPU3とは、シリアルインターフェースでコマンドとデータのやり取りをおこなっており、スレーブCPU3は、マスタCPU2から受信するコマンドbに対してステータスbを返信する。スレーブCPU3は、プリンタエンジン1内部の印刷用紙の搬送や排紙部や給紙部およびプリンタエンジン1に接続される外部給紙装置(図示せず)を制御しており、マスタCPU2はスレーブCPU3に対してコマンドを送信することによってプリンタエンジン1内の印刷用紙の搬送や給排紙を間接的に制御している。
【0070】
同様にマスタCPU2とコンテナスタッカ13とは、シリアルインターフェースでコマンドとデータのやり取りをおこなっており、コンテナスタッカ13は、マスタCPU2から受信するコマンドcに対してステータスcを返信する。マスタCPU2は、コンテナスタッカ13に対してコマンドを送信することによってコンテナスタッカ13の排紙部の制御を間接的におこなっている。
【0071】
エンジン制御ブロック4は、プリンタエンジン1の制御に関するタイマ、印写ドライバ5とのインターフェース制御、搬送ドライバ6とのインターフェース制御、給紙ドライバ7とのインターフェース制御、光学制御ブロック8とのインターフェース制御およびプリンタエンジン1に接続される外部給紙装置とのインターフェース制御をおこなっており、マスタCPU2とはマスタCPUバスで、スレーブCPU3とはスレーブCPUバスで接続されている。また、マスタCPUバスはエンジン制御ブロック4で中継され、OCバスとして光学制御ブロック8に接続されている。
【0072】
光学制御ブロック8は、印刷制御装置14と印刷データ転送に関する制御信号および印刷データのやり取りをおこない、BD(Beam Detect)センサ12から入力されるBD信号をタイミングの基準にしてレーザドライバ11を制御し、感光体ドラムに静電潜像を形成したり、マスタCPU2がセットするデータをもとにミラーモータドライバ10を制御している。BDセンサ12は、水平方向の書出し位置の基準となるタイミングを決めるためのセンサである。
【0073】
マスタCPU2から光学制御ブロック8に送られるDTPSa−N信号は、片面印刷および両面印刷の場合の第一面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号であり、DTPDa−N信号は、両面印刷の第二面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号である。
【0074】
光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られるDTPSb−N信号は、マスタCPU2が送信する上記のDTPSa−N信号を光学制御ブロック8内部で加工した負極性の信号であり、印刷制御装置14に片面印刷および両面印刷の場合の第一面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する。同様に、DTPDb−N信号は、マスタCPU2が送信する上記のDTPDa−N信号を光学制御ブロック8内部で加工した負極性の信号であり、印刷制御装置14に両面印刷の第二面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する。
【0075】
また、光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られるCPAGE−N信号は、前述したように印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号であり、光学制御ブロック8は、DTPSb−N信号またはDTPDb−N信号に応答してCPAGE−N信号がオンになると、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号の状態に関わらず、DTPSb−N信号またはDTPDb−N信号をオフにする。
【0076】
また、光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られるDHSYNC−N信号は、印刷領域の水平方向1ライン分の印刷データの転送開始を要求する負極性の信号である。光学制御ブロック8は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、印刷制御装置14に対してDHSYNC−N信号を送信し、感光体ドラムに静電潜像を形成するシーケンスを開始する。すなわち、マスタCPU2は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオフするタイミングを制御して印刷用紙の搬送とレーザのドライブ開始との同期を取っている。また、光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られるCHD−N信号は、印刷領域の水平方向1ライン分の印刷データの転送期間であることを示す負極性の信号である。
【0077】
印刷制御装置14は、DHSYNC−N信号がオンになったことを検出するとCHD−N信号をオンにして、印刷データの転送を開始する。また、光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD[7:0]は、8ビット単位で転送されるパラレルの印刷データである。
【0078】
光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD_CLKは、印刷データの転送クロックであり、光学制御ブロック8は、このCVD_CLKの立上りエッジでCVD[7:0]を取り込む。
【0079】
光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD_PTYは、CVD[7:0]のパリティビットであり、光学制御ブロック8は、CVD[7:0]を取り込む際にパリティチェックをおこなって印刷データの異常を検出する。
【0080】
本発明の印刷装置は、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に送られてくる印刷データに対して、白紙データ検出ブロック9により白紙データの検出処理をおこなう。すなわち、白紙データ検出ブロック9は、印刷制御装置14からCVD_CLKに同期して転送されるパラレルの印刷データのCVD[7:0]に対し、1ページ分の印刷データが白紙印刷データであるか否かを検査している。また、白紙データ検出ブロック9からOCバスに送られる検出ビットは、白紙印刷データを検出したことを示す信号であり、特定のアドレスを割付けることにより、ソフトウエアで白紙データ検出ブロック9が白紙印刷データを検出したか否かを確認できるようにしている。また、白紙データ検出ブロック9には、光学制御ブロック8からDHSYNC−N信号が送られてきて、この信号が白紙データ検出ブロック9内部で生成される検出ビットおよび印刷データチェック回路のセルフリセット信号に使用されている。
【0081】
次に、本実施形態の印刷時のプリンタエンジン1と印刷制御装置14との間の制御信号と印刷データのやり取りと白紙印刷検出時の処理について、より詳細に説明する。
【0082】
先ず、印刷制御装置14は、印刷に先だって、プリンタエンジン1のステータス情報を取得するためにセンススタートコマンドおよび取得したいステータス情報が格納されているDDテーブル(図示せず)のアドレスを順次送信し、プリンタエンジン1は、印刷制御装置14の指定するアドレスに対応したDDテーブルのデータを返信する。必要なステータス情報を取得し終えると、印刷制御装置14はセンスエンドコマンドをプリンタエンジン1に送信し、ステータス情報の取得を終了する。
【0083】
印刷制御装置14は、取得したプリンタエンジン1のステータス情報に問題が無ければ、マスタCPU2にアクティベイトコマンドを送信し、プリンタエンジン1を待機状態から印刷可能状態に移行させる。プリンタエンジン1が印刷可能状態になると、マスタCPU2は、DSRR−N信号(ステータス情報の読出し要求)をオンにして、印刷制御装置14にステータス情報取得を要求する。印刷制御装置14は、センススタートコマンドおよびセンスエンドコマンドを使用してプリンタエンジン1のステータス情報を取得する。また、片面印刷をおこなう場合には、シンプレックスコマンドを、両面印刷をおこなう場合には、デュープレックスコマンドを送信して印刷モードを切替える。
【0084】
次に、印刷制御装置14は使用する給紙部の選択、使用する排紙部の選択、排出する印刷用紙のオフセットモードの選択、印刷用紙サイズの選択、水平方向の印字位置のオフセット量といった印刷に必要な情報をピックデータコマンドでマスタCPU2に送信する。
【0085】
次に、印刷制御装置14は、ピックコマンドを送信し、プリンタエンジン1に印刷をスタートさせる。マスタCPU2は、給紙部からピックした印刷用紙が印刷領域の垂直方向の印刷位置合わせのための待機位置まで到達し、感光体ドラムの基準点が所定の位置に来たときに、片面印刷または両面印刷の第一ページの印刷時にはDTPSa−N信号(第一面印刷データ転送シーケンス開始要求)をオンにし、両面印刷の第二面の印刷時には、DTPDa−N信号(第二面印刷データ転送シーケンス開始要求)をオンにする。そして、光学制御ブロック8は、マスタCPU2から入力されるDTPSa−N信号またはDTPDa−N信号に応じて印刷制御装置14に送信するDTPSb−N信号またはDTPDb−N信号をオンにする。
【0086】
印刷制御装置14は、印刷データの転送準備ができるとCPAGE−N信号(垂直方向印刷領域)をオンにする。
【0087】
光学制御ブロック8は、CPAGE−N信号がオンになると、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号の状態に関わらず、DTPSb−N信号またはDTPDb−N信号をオフにする。
【0088】
マスタCPU2は、感光体ドラムの基準点が印刷用紙搬送との同期位置に来たときに、CPAGE−N信号がオンになっていることを検出すると、スレーブCPU3にレジストスタートコマンドを送信して印刷用紙の搬送をスタートさせ、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオフにする。
【0089】
光学制御ブロック8は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフしたタイミングを基準にして、印刷制御装置14との間で印刷データの転送シーケンスに入る。
【0090】
本実施形態における印刷データの転送シーケンスは、まず、光学制御ブロック8がDHSYNC−N信号(水平方向印刷データ転送開始要求)をオンにし、印刷制御装置14は、DHSYNC−N信号がオンになったことを検出するとCHD−N信号(水平方向印刷データ転送期間)をオンにし、CVD_CLK(印刷データ転送クロック)に同期して、CVD[7:0](印刷データ)とCVD_PTY(パリティビット)を送信する。
【0091】
水平方向1ライン分の印刷データを転送し終えると印刷制御装置14はCHD−N信号をオフにする。光学制御ブロック8は、CHD−N信号がオフになってから規定時間内に、CPAGE−N信号がオフにならない場合には、印刷データの転送が継続すると判断し、再度DHSYNC−N信号をオンにし、印刷制御装置14に対して印刷データ転送を要求する。
【0092】
また、CPAGE−N信号がオンになってからDHSYNC−N信号が最初にオンになったときに、白紙データ検出ブロック9は、検出ビットおよび印刷データチェック回路をリセットするための検出リセット信号を内部で生成してセルフリセットをおこなう。そして、順次転送されてくるCVD[7:0]を確認し、1ページ分の印刷データが白紙印刷データとなる場合はCPAGE−N信号がオフするときに、白紙データの検出ビットをオンにする。
【0093】
また、光学制御ブロック8は、CVD[7:0]を受信する際にパリティチェックをおこなって印刷データの通信異常を検出するが、印刷データに異常がない場合には、受信した印刷データを順次レーザのドライブ信号に展開し、BDセンサ12から入力されるBD信号を基準にしてレーザドライバ11に送信する。なお、本実実施形態では、1ドット分のレーザの発光時間を規定するビデオクロックは、光学制御ブロック8内部の発振器で生成している。
【0094】
光学制御ブロック8は、印刷制御装置14から受信するCHD−N信号がオフになってから規定時間内にCPAGE−N信号がオフになった場合に、1ページ分の印刷データの転送が終了したものと判断し、DHSYNC−N信号の送信を停止する。
【0095】
また、マスタCPU2は、光学制御ブロック8のステータスレジスタ(図示せず)を定期的にチェックしており、CVD[7:0]のパリティエラーが発生したことを示すビットがオンになっていた場合やCHD−N信号またはCVD_CLKに異常があったことを示すビットがオンになっていた場合には、DDテーブルに所定の値をセットし、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求する。そして、レーザのドライブを停止するように光学制御ブロック8の設定を変更し、スレーブCPU3に印刷中の印刷用紙の搬送をストップするコマンドを送信する。なお、印刷データにパリティエラーが発生したり、CHD−N信号またはCVD_CLKに異常が発生した場合でも、正常に印刷が終了している印刷用紙は、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0096】
白紙印刷のエラー検出をおこないたいときには、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に、白紙エラー検出イネーブルコマンドを発行しておく必要がある。プリンタエンジン1は、白紙エラー検出イネーブルコマンドを受信すると、DDテーブルの白紙エラー検出イネーブルビットをオンにする。白紙エラー検出イネーブルコマンドを受信して白紙エラー検出がイネーブルになっていた場合に、マスタCPU2は、CPAGE−N信号がオフになったことを検出したときに、白紙データ検出ブロック9の検出ビットを参照し、検出ビットがオンになっていればDDテーブルに所定の値をセットし、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求する。そして、白紙印刷となった印刷用紙を正常印刷の場合とは異なる排紙部に排出するために、スレーブCPU3にトレイ排出コマンドを送信する。本実施形態では、白紙印刷となった印刷用紙は、プリンタエンジン1上部にあるサンプルトレイに排出する制御を行っている。
【0097】
また、正常に印刷が終っている印刷用紙は、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0098】
サンプルトレイは、テストプリントで印刷サンプルを採取したり、プリンタの設定等のデータを印刷したりする場合に使用する小容量の排紙部である。正常な印刷が行われた印刷用紙を排出するために、排紙部を指定するコマンドで、サンプルトレイを選択することもできるが、通常、サンプルトレイ以外の排紙部を選択し、白紙印刷となった印刷用紙と正常な印刷の場合に対して、排紙部の振り分けをおこなっている。なお、白紙印刷となった印刷用紙が排紙される排紙部と正常な印刷の場合に排紙される排紙部を個別に選択して、それらを振り分ける方法を取ってもよい。
【0099】
また、マスタCPU2は、CPAGE−N信号がオフになったことを検出したときに、これまで受信したピックコマンドに残りがあって印刷を停止するような異常が発生していない場合には、所定のタイミングでDTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオンにして次の印刷用紙の印刷を開始する。
【0100】
印刷制御装置14がドーマントコマンドを送信してプリンタエンジン1を待機状態にするまで、以上のような動作を繰返して印刷をおこなう。
【0101】
上記のように、プリンタエンジン1は印刷制御装置14から受信する印刷データの異常を原因とする白紙印刷をエラーとして報告するので、印刷制御装置14は白紙印刷エラーのリカバリ処理をおこなうことができ、印刷物として保持しようとした情報が失われてしまうことを防止できる。また、白紙印刷エラー検出の実行は、白紙エラー検出イネーブルコマンドによって切替えることができるので、白紙のページを故意に混在させることも可能になる。
【0102】
また、白紙印刷となった印刷用紙を正常に印刷が終了している印刷用紙と異なる排紙部に排出することによって、オペレータが白紙印刷となった印刷用紙を取り除く必要がなくなり、操作性を向上させることができる。
【0103】
また、従来技術では、印刷のエラー処理として、用紙ジャムのように印刷用紙をプリンタエンジン1内に停止させた場合、オペレータの作業負荷が増加し、かつ、印刷用紙を取り除くためにプリンタエンジン1のカバーや定着機を開けたりすることによって定着機の温度が低下して、リカバリ処理や印刷再開までの時間が増加することになる。しかしながら、本実施形態の白紙印刷のエラー処理をおこなうと、このような処理をおこなう必要がなくなるので、操作性や作業効率が改善される。
【0104】
さらに、本実施形態を適用することにより、白紙印刷をエラーとするコマンドをプリンタエンジン1が受け取った後で、プリンタエンジン1が印刷制御装置14から受信する印刷データの異常を原因とする白紙印刷を検出した場合には、印刷制御装置14の障害、プリンタエンジン1が印刷制御装置14から受信する印刷データの異常を検出せずに白紙印刷となった場合には、プリンタエンジン1の障害というように障害発生部位の切り分けが容易になる。
【0105】
次に、図2を用いて本発明の白紙印刷データ検出時のエラー処理について説明する。
図2は、白紙印刷データ検出時のエラー処理を示すフローチャートである。
【0106】
この白紙印刷データ検出時の処理は、プリンタエンジン1のマスタCPU2がおこなうものである。
【0107】
先ず、マスタCPU2は、印刷スタート処理としてモータ類や高圧電源等をオンにしたり、スレーブCPU3に適切なコマンドを送信して、プリンタエンジン1を印刷可能状態にする(S01)。ここで、白紙印刷の検出をするための前提として、印刷制御装置14から白紙エラー検出イネーブルコマンドが送られてくるものとする。
【0108】
マスタCPU2は、印刷制御装置14からピックコマンドを受信すると(S02)、受信したピックコマンドの総数である印刷残ページカウンタに1を加算して(S03)、規定のタイミングでDTPSa−N信号(第一面印刷データ転送シーケンス開始要求)またはDTPDa−N信号(第二面印刷データ転送シーケンス開始要求)をオンにする(S04)。なお、ピックコマンドは印刷動作中でも受け付けているので、この場合も印刷残ページカウンタに1を加算する(図示せず)。
【0109】
次に、規定のタイミングになるとCPAGE−N信号(垂直方向印刷領域)がオンになったか否かをチェックし(S05)、オンになっていれば印刷残ページカウンタから1を減算し(S06)、スレーブCPU3にレジストスタートコマンドを送信する(S07)。そして、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオフにする(S08)。マスタCPU2は、印刷中はCPAGE−N信号を監視しており、CPAGE−N信号がオフになったことを検出したときに、DDテーブルの白紙エラー検出イネーブルビットを参照してオンになっていた場合には、白紙データのエラー検出をおこなう場合であるので(S10)、白紙データ検出ブロック9の検出ビットを参照する。そして、その検出ビットがオンになってる場合には(S11)、以下の白紙印刷データ検出時のエラー処理をおこなう。
【0110】
すなわち、スレーブCPU3にトレイ排出コマンドを送信し(S13)、DDテーブルに所定の値をセットし(S14)、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求した後(S15)、印刷終了処理に移行する(S16)。
【0111】
CPAGE−N信号がオフしたことを検出したときに、白紙データ検出ブロック9の検出ビットがオンになっていない場合や白紙エラー検出がディスエーブルの場合は、印刷残ページカウンタをチェックして(S12)、0でない場合にはDTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオンにする処理(S04)に戻り、カウンタが0であった場合は印刷終了処理(S16)に移行する。
【0112】
次に、図3を用いて本発明の第一の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成と動作を説明する。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成図である。
【0113】
本実施形態は、印刷制御装置14とプリンタエンジン1との印刷データの転送をパラレルデータとしてやり取りするものであった。
【0114】
本実施形態の白紙データ検出ブロックの回路は、図3に示されるように印刷制御装置14から受信した8ビットのパラレルの印刷データであるCVD[7:0]を白紙印刷データか否かを検査する印刷データチェック回路21、CPAGE−N信号がオフになるタイミングで印刷データの検査結果を取込んで保持するエラービット保持回路22、印刷データチェック回路21およびエラービット保持回路22を規定のタイミングでリセットするためのセルフリセット回路23からなる。
【0115】
以下、これらの回路の動作について説明する。
【0116】
印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示すCPAGE−N信号および印刷データ転送要求信号であるDHSYNC−N信号は、負極性の信号で、オン状態はローレベルである。CVD[7:0]の各ビットは、ローレベルで黒を表し、ハイレベルで白を表す。
【0117】
セルフリセット回路23のD形フリップフロップのC端子は、トリガ端子で立上りエッジトリガであり、DHSYNC−N信号が入力されている。また、CLR端子にハイレベルの信号を入力することによってD形フリップフロップは、トリガ端子の入力に非同期でクリアされる。D端子は、データ入力端子で、電源電圧レベルすなわち、ハイレベルに固定されている。セルフリセット回路23の出力は、正極性のRST−P信号であり、CPAGE−N信号がオンであり、かつ、ページの最初のDHSYNC−N信号がオンになっている間だけオンになる。DHSYNC−N信号の極性を反転した信号が、RST−P信号となるが、CPAGE−N信号がオンになっている間しかRST−P信号がオンにならないようにするために、CPAGE−N信号の極性を反転した信号と論理積を取っている。
【0118】
また、CPAGE−N信号がオンになっている間に印刷領域の垂直方向のデータ量に応じて、DHSYNC−N信号は何度かオンになるが、最初のDHSYNC−N信号がオフになるタイミングで、D形フリップフロップの出力がハイレベルになり、このD形フリップフロップの出力の極性を反転した信号と論理積を取ることにより、以後、CPAGE−N信号がオフになり、D形フリップフロップがクリアされるまで、RST−P信号の出力をディスエーブルにしている。
【0119】
印刷データチェック回路21のD形フリップフロップのC端子は、トリガ端子で立上りエッジトリガであり、印刷データCVD[7:0]の転送クロックCVD_CLKが入力されている。また、PRE端子にハイレベルの信号を入力することによって、D形フリップフロップは、トリガ端子の入力に非同期でプリセットされる。D端子はデータ入力端子で、印刷データのチェック結果が入力されている。
【0120】
印刷データチェック回路21の出力は、正極性のBLANK−P信号であり、1ページ中に印刷制御装置から受信したCVD[7:0]が全て白を表すデータであった場合はオン状態を維持し、1ビットでも黒を表すデータがあった場合はオフ状態となる。印刷データチェック回路21のD形フリップフロップは、RST−P信号でプリセットされるので、BLANK−P信号の初期値はハイレベルとなる。このBLANK−P信号は、最終のチェック結果を表すと共に、チェック中は1転送クロック前のチェック結果を表す。したがって、このBLANK−P信号とCVD[7:0]の各ビットであるCVD0からCVD7までの論理積をとることにより、1ページ中に印刷制御装置から受信したCVD[7:0]が全て白、すなわちデータ転送期間中にCVD0からCVD7の全てが常にハイレベルであった場合には、印刷データのチェック結果は白紙印刷データを表すハイレベルになり、1ビットでも黒、すなわち、データ転送期間中にCVD0からCVD7の内、少なくとも1ビットが1度でもローレベルであった場合には、印刷データのチェック結果は白紙印刷データ以外を表すローレベルになる。これを転送クロックCVD_CLKの立上りエッジでD形フリップフロップに取込み保持することにより、データ転送期間終了後もRST−P信号をオンにするまでチェック結果が保持される。
【0121】
エラービット保持回路22のD形フリップフロップのC端子は、トリガ端子で立上りエッジトリガであり、CPAGE−N信号が入力されている。また、CLR端子にハイレベルの信号を入力することによってD形フリップフロップは、トリガ端子の入力に非同期でリセットされる。D端子は、データ入力端子で、BLANK−P信号が入力されている。BLANK−P信号は、白紙以外の印刷データを検出するまで白紙印刷データ表すハイレベルであるため、エラービット保持回路22は、ページ全体のチェック結果だけを表すように、1ページ分の印刷データ転送の終了を示すCPAGE−N信号がオフになるタイミングでBLANK−P信号を取込んで、RST−P信号がオンになるまで保持する構成としている。エラービット保持回路22の出力信号は正極性のBP_DET−P信号であり、この信号をCPUのデータバスに送り、特定のアドレスを割付けることにより、ソフトウエアでBP_DET−Pすなわち、白紙印刷データの検出ビットを確認できるようにしている。
【0122】
以上のような回路を構成することにより、印刷制御装置とプリンタエンジンとの間で印刷データを8ビットのパラレルデータとして転送する第一の実施形態の方式において、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常に起因する白紙印刷を容易に検出することができる。
【0123】
次に、図4を用いて本発明に係る印刷装置を実現する装置構成を説明する。
図4は、本発明に係る印刷装置の斜視図である。
【0124】
この例では、あらかじめ所定の大きさに裁断した用紙を使用するカット紙レーザプリンタの場合を示している。この印刷装置は、図5に示されるように、プリンタエンジン1、プリンタエンジン1の一部である給紙部a15、給紙部b16、給紙部c17、排紙部a18、プリンタエンジン1とは別筐体となっている印刷制御装置14、外部排紙装置であるコンテナスタッカ13、コンテナスタッカ13の一部である排紙部b19、排紙部c20からなる。
【0125】
印刷制御装置14の上部は、プリンタエンジン1とコンテナスタッカ13を結ぶ用紙搬送パスとなっており、この用紙搬送パスの機構部の制御は、コンテナスタッカ13の制御基板でおこなっている。
【0126】
この印刷装置で、例えば、給紙部a15から印刷用紙をピックして排紙部b19に排出するような印刷において、白紙エラー検出がイネーブルで白紙印刷データを検出したとする場合のエラー処理について説明する。
【0127】
印刷を始める前に、あらかじめ印刷制御装置14からプリンタエンジン1に対し、給紙部a15から印刷用紙をピックして排紙部b19に排出するようにピックデータが与えられている。そして、給紙部a15からピックされた印刷用紙は、プリンタエンジン1内部で印刷され、印刷制御装置14の上部にある用紙搬送パスを通ってコンテナスタッカ13の搬送パスに入り、排紙部b19に排出される。
【0128】
正常な場合には、この動作を繰返すわけであるが、何らかの障害でプリンタエンジン1が印刷制御装置14から受信する1ページ分の印刷データが白紙印刷データとなった場合には、プリンタエンジン1は白紙印刷となった印刷用紙を排紙部a18に排出し、この白紙印刷となった印刷用紙よりも後でピックした印刷用紙はプリンタエンジン1内部に停止させる。また、白紙印刷となった印刷用紙よりも前にピックして正常に印刷が終了している印刷用紙は通常通り排紙部b19に排出される。
【0129】
〔実施形態2〕
以下、本発明に係る第二の実施形態を、図5および図6を用いて説明する。
図5は、本発明の第二の実施形態に係る印刷装置の制御系のブロック図である。
【0130】
本実施形態の制御系の構成は、第二の従来技術に対応するものであり、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に印刷データを転送クロックに同期したシリアルデータとして転送する。
【0131】
本実施形態では、第一の実施形態と異なった点に重点をおいて説明することにする。
【0132】
本実施形態の印刷装置も、第一の実施形態と同様に印刷用紙の搬送や印刷をおこなうプリンタエンジン1と、ホストより受信したコマンドやデータをもとに、そのプリンタエンジン1を制御するコマンドを送信したり印刷データを生成する印刷制御装置14とからなる。また、プリンタエンジン1外部排紙装置であるコンテナスタッカ13が接続されている。
【0133】
プリンタエンジン1は、マスタCPU2およびスレーブCPU3、エンジン制御ブロック4、印写ドライバ5、搬送ドライバ6、給紙ドライバ7、光学制御ブロック8、白紙データ検出ブロック9、ミラーモータドライバ10、レーザドライバ11、BDセンサ12から構成されているのも第一の実施形態と同様であり、各ブロックの機能についても同様である。
【0134】
次に、各ブロックでやり取りされる制御信号および各ブロックの機能について第一の実施形態と異なるところを説明する。
【0135】
マスタCPU2に印刷制御装置14から送られてくるCPF−N信号は、印刷開始を印刷制御装置14からプリンタエンジン1に知らせる負極性の信号であり、プリンタエンジン1は、この信号がオフになるタイミングを基準にして印写プロセスを実行に移す。
【0136】
マスタCPU2から印刷制御装置14に送られるDTPSa−N信号は、片面印刷および両面印刷の場合の第一面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号であり、DTPDa−N信号は両面印刷の第二面の印刷データ転送シーケンスの開始を要求する負極性の信号である。本実施形態の構成ではこれらの印刷データ転送シーケンスの開始を要求する信号は、光学制御ブロック8を介さずに送られてくる。
【0137】
光学制御ブロック8は、印刷制御装置14と印刷領域の水平方向の同期信号および印刷データのやり取りをおこない、BDセンサ12から入力されるBD信号をタイミングの基準にしてレーザドライバ11を制御し、感光体ドラム(図示せず)に静電潜像を形成したり、マスタCPU2がセットするデータをもとにミラーモータドライバ10を制御している。
【0138】
光学制御ブロック8にマスタCPU2から送られてくるPAGE−N信号は、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号であり、光学制御ブロック8は、PAGE−N信号がオンになると、感光体ドラムに静電潜像を形成するシーケンスを開始する。
【0139】
光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られるDBD−N信号は、印刷領域の水平方向の同期を取るための負極性の信号であり、BDセンサ12の出力をもとに、光学制御ブロック8で生成される。印刷制御装置14は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、CPF−N信号をオフにした後、DBD−N信号を基準にして印刷データの転送を開始する。
【0140】
光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD−Pは、シリアルで転送される印刷データである。光学制御ブロック8に印刷制御装置14から送られてくるCVD_CLKは、印刷データの転送クロックであり、光学制御ブロック8は、CVD_CLKの立上りエッジでCVD−Pを取り込む。
【0141】
本発明の印刷装置は、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に送られてくる印刷データに対して、白紙データ検出ブロック9により白紙データの検出処理をおこなうものであった。本実施形態では、白紙データ検出ブロックは9は、印刷制御装置14からCVD_CLKに同期して転送されるシリアルの印刷データのCVD−Pに対し、1ページ分のCVD−Pが白紙印刷データであるか否かを検査している。また、マスタCPU2から白紙データ検出ブロック9に印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示すPAGE−N信号が送られるようになっており、白紙データ検出ブロック9は、この信号がオンになっている期間のみCVD−Pが白紙印刷データであるか否かの検査をおこなう。また、白紙データ検出ブロック9には、光学制御ブロック8から光学制御ブロック8内部で使用しているシステムクロックであるSYS_CLKが送られてくるようになっており、白紙データ検出ブロック9内部で生成する検出ビットおよび印刷データチェック回路のセルフリセット信号に使用されている。
【0142】
次に、本実施形態の印刷時のプリンタエンジン1と印刷制御装置14との間の制御信号と印刷データのやり取りと白紙印刷検出時の処理について、第一の実施形態との相違点を中心にして、より詳細に説明する。
【0143】
本実施形態の場合、マスタCPU2が送信したDTPSa−N信号(第一面印刷データ転送シーケンス開始要求)またはDTPDa−N信号(第二面印刷データ転送シーケンス開始要求)に応答して、印刷制御装置14がCPF−N信号(印刷開始)をオンにすると、マスタCPU2は、感光体ドラムの基準点が印刷用紙搬送との同期位置に来たとき、このCPF−N信号がオンになっていることを検出した場合に、スレーブCPU3にレジストスタートコマンドを送信して印刷用紙の搬送をスタートさせる。そして、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオフにし、PAGE−N信号をオンにする。
【0144】
印刷制御装置14は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、CPF−N信号をオフにした後、次のDBD−N信号(水平方向の同期)を基準にして、光学制御ブロック8に印刷データの転送を開始する。光学制御ブロック8は、PAGE−N信号がオンになると、DBD−N信号を基準にして、印刷制御装置14との間で印刷データの転送シーケンスおよびレーザのドライブシーケンスに入る。なお、印刷制御装置14から光学制御ブロック8に対しておこなわれる印刷データの転送は、DBD−N信号をタイミングの基準として印刷領域の水平方向1ライン分毎に、CVD_CLK(印刷データ転送クロック)に同期してCVD−P(印刷データ)を送信することによりおこなわれる。
【0145】
また、白紙データ検出ブロック9は、PAGE−N信号がオンになると、PAGE−N信号をSYS_CLKに同期化した上で、この信号からSYS_CLKの1周期分の検出リセット信号を内部で生成して、検出ビットおよび印刷データチェック回路のセルフリセットをおこなう。そして、順次転送されてくるCVD−Pを確認し、1ページ分の印刷データが白紙印刷データとなる場合は検出ビットをオンにする。
【0146】
また、光学制御ブロック8は受信した印刷データを順次レーザのドライブ信号に展開し、CVD_CLKに同期してレーザドライバ11に送信する。すなわち、本実施例では印刷データの転送クロックが1ドット分のレーザの発光時間を規定するビデオクロックとなる。
【0147】
マスタCPU2は、PAGE−N信号をオンにしてから印刷用紙の用紙搬送方向の長さで規定される時間経過後、PAGE−N信号をオフにして印刷データの転送シーケンスを終了させる。
【0148】
また、マスタCPU2は、光学制御ブロック8のステータスレジスタ(図示せず)を定期的にチェックしており、DBD−N信号やCVD−PおよびCVD_CLKに異常があったことを示すビットがオンになっていた場合には、DDテーブル(図示せず)に所定の値をセットし、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求する。そして、レーザのドライブを停止するように光学制御ブロック8の設定を変更し、スレーブCPU3に印刷中の印刷用紙の搬送をストップするコマンドを送信する。なお、DBD−N信号やCVD−PおよびCVD_CLKに異常が発生した場合でも、正常に印刷が終了している印刷用紙は、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0149】
白紙印刷のエラー検出をおこないたいときには、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に、白紙エラー検出イネーブルコマンドを発行しておく必要がある。プリンタエンジン1は、白紙エラー検出イネーブルコマンドを受信すると、DDテーブルの白紙エラー検出イネーブルビットをオンにする。白紙エラー検出イネーブルコマンドを受信して白紙エラー検出がイネーブルになっていた場合に、マスタCPU2はPAGE−N信号をオフにしたときに、白紙データ検出ブロック9の検出ビットを参照し、検出ビットがオンになっていればDDテーブルに所定の値をセットし、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求する。そして、白紙印刷となった印刷用紙を正常印刷の場合とは異なる排紙部に排出するために、スレーブCPU3にトレイ排出コマンドを送信する。白紙印刷となった印刷用紙を排出するための排紙部は、第一の実施形態と同様にプリンタエンジン1上部にあるサンプルトレイである。
【0150】
また、正常に印刷が終っている印刷用紙は、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0151】
また、マスタCPU2は、PAGE−N信号をオフにしたときに、これまで受信したピックコマンドに残りがあって印刷を停止するような異常が発生していない場合には、所定のタイミングでDTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオンにして次の印刷用紙の印刷を開始する。
【0152】
次に、図6を用いて本発明の第二の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成と動作を説明する。
図6は、本発明の第二の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成図である。
【0153】
本実施形態は、印刷制御装置14とプリンタエンジン1との印刷データの転送をシリアルデータとしてやり取りするものであった。
【0154】
本実施形態の白紙データ検出ブロックの回路は、図6に示されるように印刷制御装置14から受信したシリアルの印刷データであるCVD−Pを白紙印刷データか否かを検査する印刷データチェック回路21、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示すPAGE−N信号がオフになるタイミングで印刷データの検査結果を取込んで保持するエラービット保持回路22、印刷データチェック回路21およびエラービット保持回路22を規定のタイミングでリセットするためのセルフリセット回路23、1システムクロック分のリセット信号を生成するためにシステムクロックに非同期のPAGE−N信号をシステムクロックに同期させるための同期化回路24からなる。
【0155】
以下、これらの回路の動作について説明する。
【0156】
PAGE−N信号は、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号で、オン状態はローレベルである。CVD−Pは、印刷データでハイレベルで黒を表し、ローレベルで白を表す。
【0157】
同期化回路24のD形フリップフロップのC端子は、トリガ端子で立上りエッジトリガであり、光学制御ブロックで使用しているシステムクロックであるSYS_CLKが入力されている。また、D端子は、データ入力端子であり、PAGE−N信号が入力されている。PAGE−N信号はSYS_CLKに非同期であるため、PAGE−N信号が変化するタイミングによっては、同期化回路24の初段のD形フリップフロップのセットアップまたはホールド時間の規定を満たすことができず、初段のD形フリップフロップの出力が一時的に不定状態になる場合があるが、一般に、セットアップまたはホールド時間程度経過すれば、ハイまたはローレベルに確定する。PAGE−N信号の変化の周期はSYS_CLKの周期に比べて十分に長いので、初段のD形フリップフロップの次のトリガの立上りエッジには、PAGE−N信号は、ハイまたはローレベルになっており、初段のD形フリップフロップの出力が不定状態になることはない。したがって、次段のD形フリップフロップがD端子の状態を取込むタイミングでは、初段のD形フリップフロップの出力は、ハイまたはローレベルに確定しており、SYS_CLKに同期化したPAGE−N信号が次段のD形フリップフロップの出力として得られる。初段のD形フリップフロップのトリガ端子にはSYS_CLKの極性を反転して入力し、次段のD形フリップフロップのトリガ端子にはSYS_CLKをそのまま入力しているが、これはSYS_CLKに同期化したPAGE−N信号のPAGE−N信号に対する遅延を最小にするためである。
【0158】
セルフリセット回路23のD形フリップフロップのC端子は、トリガ端子で立上りエッジトリガであり、SYS_CLKが入力されている。また、D端子は、データ入力端子で、SYS_CLKに同期化したPAGE−N信号が入力されている。セルフリセット回路23の出力は、正極性のRST−P信号であり、SYS_CLKに同期化したPAGE−N信号がオンになったときに、SYS_CLKの1周期分だけオンになる。SYS_CLKに同期化したPAGE−N信号を、SYS_CLKの1周期分だけ遅延させた信号とSYS_CLKに同期化したPAGE−N信号の極性を反転させた信号との論理積をとることにより、SYS_CLKの1周期分のRST−P信号を生成することができる。
【0159】
印刷データチェック回路21のD形フリップフロップのC端子は、トリガ端子で立上りエッジトリガであり、CVD−Pの転送クロックCVD_CLKが入力されている。また、PRE端子にハイレベルの信号を入力することによってD形フリップフロップは、トリガ端子の入力に非同期でプリセットされる。また、CE端子は、クロックイネーブル端子であり、ハイレベルを入力した場合には、D形フリップフロップはトリガ端子に入力したCVD_CLKの立上りエッジトリガでD端子の状態を取込み、ローレベルを入力した場合にはD形フリップフロップは、トリガ端子に入力したCVD_CLKが変化してもD端子の状態を取込まずに以前の状態を保持する。本実施形態では、印刷領域の印刷データ転送期間のみCVD−Pのチェックをおこなうように、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示すPAGE−N信号の極性を反転して入力しているが、もっと範囲を限定するために、印刷用紙の水平方向の印刷領域を示す条件を追加しても良い。D端子は、データ入力端子で、印刷データのチェック結果が入力されている。印刷データチェック回路21の出力は正極性のBLANK−P信号であり、1ページ中に印刷制御装置から受信したCVD−Pが全て白を表すデータであった場合はオン状態を維持し、1度でも黒を表すデータがあった場合はオフ状態になる。印刷データチェック回路21のD形フリップフロップは、RST−Pでプリセットされるので、BLANK−Pの初期値はハイレベルとなる。このBLANK−Pは最終のチェック結果を表すと共に、チェック中は1転送クロック前のチェック結果を表す。したがって、このBLANK−PとCVD−Pの極性を反転した信号の論理積をとることにより、1ページ中に印刷制御装置から受信したCVD−Pが全て白、すなわちデータ転送期間中にCVD−Pが常にローレベルであった場合、印刷データのチェック結果は白紙を表すハイレベルになり、1ビットでも黒、すなわちデータ転送期間中にCVD−Pが一度でもハイレベルであった場合、印刷データのチェック結果は、白紙以外を表すローレベルになる。これをCVD_CLKの立上りエッジでD形フリップフロップに取込み保持することにより、データ転送期間終了後もRST−Pがオンになるまでチェック結果が保持される。
【0160】
エラービット保持回路22は、第一の実施形態のCPAGE−N信号をPAGE−N信号に読み替えて説明される。
【0161】
以上のような回路を構成することにより、印刷制御装置とプリンタエンジンとの間で印刷データを転送クロックに同期したシリアルデータとして転送する第二の実施形態の方式において、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常に起因する白紙印刷を容易に検出することができる。
【0162】
〔実施形態3〕
以下、本発明に係る第三の実施形態を、図7および図8を用いて説明する。
図7は、本発明の第三の実施形態に係る印刷装置の制御系のブロック図である。
【0163】
本実施形態の制御系の構成は、第三の従来技術に対応するものであり、印刷制御装置がレーザのオン・オフを制御するビデオ信号をプリンタエンジンに供給する。これは、印刷データをプリンタエンジン側でレーザのドライブ信号に展開しないで印刷するため、そのデータをレーザのオン・オフを直接制御できるビデオ信号として印刷制御装置からプリンタエンジンに転送するものであった。
【0164】
本実施形態では、第一の実施形態および第二の実施形態と異なった点に重点をおいて説明することにする。
【0165】
本実施形態の印刷装置も、第一の実施形態および第二の実施形態と同様に印刷用紙の搬送や印刷をおこなうプリンタエンジン1と、ホストより受信したコマンドやデータをもとに、そのプリンタエンジン1を制御するコマンドを送信したり印刷データを生成する印刷制御装置14とからなる。また、プリンタエンジン1外部排紙装置であるコンテナスタッカ13が接続されている。
【0166】
プリンタエンジン1は、マスタCPU2およびスレーブCPU3、エンジン制御ブロック4、印写ドライバ5、搬送ドライバ6、給紙ドライバ7、光学制御ブロック8、白紙データ検出ブロック9、ミラーモータドライバ10、レーザドライバ11、BDセンサ12から構成されているのも第一の実施形態および第二の実施形態と同様であり、各ブロックの機能についても同様である。
【0167】
次に、各ブロックでやり取りされる制御信号および各ブロックの機能について第一の実施形態および第二の実施形態と異なるところを説明する。
【0168】
光学制御ブロック8は、印刷制御装置14と印刷領域の水平方向の同期信号やレーザのオン・オフを制御するビデオ信号のやり取りをおこなってレーザドライバ11を制御し、感光体ドラム(図示せず)に静電潜像を形成したり、マスタCPU2がセットするデータをもとにミラーモータドライバ10を制御している。
【0169】
光学制御ブロック8から印刷制御装置14に送られてくるDBD−N信号は、印刷領域の水平方向の同期を取るための負極性の信号であり、BDセンサ12の出力をもとに、光学制御ブロック8で生成される。印刷制御装置14は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、CPF−N信号をオフにした後、DBD−N信号を基準にしてレーザのオン・オフを制御するビデオ信号CVIDEO−Pを送信する。
【0170】
本発明の印刷装置は、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に送られてくる印刷データに対して、白紙データ検出ブロック9により白紙データの検出処理をおこなうものであった。本実施形態では、白紙データ検出ブロックは9は、印刷制御装置14が送信するCVIDEO−Pに対し、1ページ分のCVIDEO−Pが白紙印刷データであるか否かを検査している。また、マスタCPU2から白紙データ検出ブロック9に印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示すPAGE−N信号が送られてきて、白紙データ検出ブロック9は、この信号がオンになっている期間のみCVIDEO−Pが白紙印刷データであるか否かの検査をおこなう。また、白紙データ検出ブロック9には、光学制御ブロック8から光学制御ブロック8内部で使用しているシステムクロックであるSYS_CLKが送られてくるようになっており、白紙データ検出ブロック9内部で生成する検出ビットおよび印刷データチェック回路のセルフリセット信号に使用されている。
【0171】
次に、本実施形態の印刷時のプリンタエンジン1と印刷制御装置14との間の制御信号と印刷データのやり取りと白紙印刷検出時の処理について、第一の実施形態および第二の実施形態との相違点を中心にして、より詳細に説明する。
【0172】
本実施形態の場合、マスタCPU2が送信したDTPSa−N信号(第一面印刷データ転送シーケンス開始要求)またはDTPDa−N信号(第二面印刷データ転送シーケンス開始要求)に応答して、印刷制御装置14がCPF−N信号(印刷開始)をオンにすると、マスタCPU2は、感光体ドラムの基準点が印刷用紙搬送との同期位置に来たとき、このCPF−N信号がオンになっていることを検出した場合に、スレーブCPU3にレジストスタートコマンドを送信して印刷用紙の搬送をスタートさせる。そして、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオフにし、PAGE−N信号(垂直方向印刷領域)をオンにする。印刷制御装置14は、DTPSa−N信号またはDTPDa−N信号がオフになったことを検出すると、CPF−N信号をオフした後、次のDBD−N信号(水平方向同期)を基準にして光学制御ブロック8にCVIDEO−P(印刷データ)の送信を開始する。
【0173】
光学制御ブロック8は、CVIDEO−Pの波形整形をおこなった上で順次レーザのドライブ信号としてレーザドライバ11に送信する。すなわち、本実施形態では、CVIDEO−Pのオン時間で1ドット分のレーザの発光時間を規定している。
【0174】
また、白紙データ検出ブロック9は、PAGE−N信号がオンになると、PAGE−N信号をSYS_CLKに同期化した上で、この信号からSYS_CLKの1周期分の検出リセット信号を内部で生成して、検出ビットおよび印刷データチェック回路のセルフリセットをおこなう。そして、順次送信されてくるCVIDEO−Pを確認し、1ページ分の印刷データが白紙印刷データとなる場合は検出ビットをオンにする。
【0175】
マスタCPU2は、PAGE−N信号をオンにしてから印刷用紙の用紙搬送方向の長さで規定される時間経過後、PAGE−N信号をオフにしてCVIDEO−Pの送信シーケンスが終了したことを白紙データ検出ブロック9に伝える。
【0176】
また、マスタCPU2は、光学制御ブロック8のステータスレジスタ(図示せず)を定期的にチェックしており、DBD−N信号およびCVIDEO−Pに異常があったことを示すビットがオンになっていた場合には、DDテーブル(図示せず)に所定の値をセットし、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求する。そして、レーザのドライブを停止するように光学制御ブロック8の設定を変更し、スレーブCPU3に印刷中の印刷用紙の搬送をストップするコマンドを送信する。なお、DBD−N信号およびCVIDEO−Pに異常が発生した場合でも、正常に印刷が終了している印刷用紙については、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0177】
白紙印刷のエラー検出をおこないたいときには、印刷制御装置14からプリンタエンジン1に、白紙エラー検出イネーブルコマンドを発行しておく必要がある。プリンタエンジン1は、白紙エラー検出イネーブルコマンドを受信すると、DDテーブルの白紙エラー検出イネーブルビットをオンにする。白紙エラー検出イネーブルコマンドを受信して白紙エラー検出がイネーブルになっていた場合に、マスタCPU2は、PAGE−N信号をオフにしたときに、白紙データ検出ブロック9の検出ビットを参照し、検出ビットがオンになっていればDDテーブルに所定の値をセットし、DSRR−N信号をオンにして印刷制御装置14にステータス情報の取得を要求する。白紙印刷となった印刷用紙を正常印刷の場合とは異なる排紙部に排出するために、スレーブCPU3にトレイ排出コマンドを送信する。白紙印刷となった印刷用紙を排出する排紙部は、第一実施形態および第二の実施形態と同様にプリンタエンジン1上部にあるサンプルトレイである。また、正常に印刷が終っている印刷用紙は、選択された排紙部に通常通り排出される。
【0178】
また、マスタCPU2は、PAGE−N信号をオフにしたことを検出したときに、これまで受信したピックコマンドに残りがあって印刷を停止するような異常が発生していない場合は、所定のタイミングでDTPSa−N信号またはDTPDa−N信号をオンにして次の印刷用紙の印刷を開始する。
【0179】
次に、図8を用いて本発明の第三の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成と動作を説明する。
図8は、本発明の第三の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成図である。
【0180】
本実施形態は、印刷制御装置14がレーザのオン・オフを制御するビデオ信号をプリンタエンジンに供給するものであった。
【0181】
本実施形態の白紙データ検出ブロックの回路は、図8に示されるように印刷制御装置14から受信したビデオ信号であるCVIDEO−Pが白紙印刷となるか否かを検査する印刷データチェック回路21、PAGE−N信号がオフになるタイミングで印刷データの検査結果を取込んで保持するエラービット保持回路22、印刷データチェック回路21およびエラービット保持回路22を規定のタイミングでリセットするためのセルフリセット回路23、1システムクロック分のリセット信号を生成するためにシステムクロックに非同期のPAGE−N信号をシステムクロックに同期させるための同期化回路24からなる。
【0182】
以下、これらの回路の動作について説明する。
【0183】
PAGE−N信号は、印刷用紙の垂直方向の印刷領域を示す負極性の信号で、オン状態はローレベルである。CVIDEO−Pはハイレベルで黒を表し、ローレベルで白を表す。
【0184】
同期化回路24、セルフリセット回路23およびエラービット保持回路22は、第二の実施形態の場合と同様である。
【0185】
印刷データチェック回路21のD形フリップフロップのC端子は、トリガ端子で立上りエッジトリガであり、CVIDEO−Pが入力されている。また、PRE端子にハイレベルの信号を入力することによって、D形フリップフロップはトリガ端子の入力に非同期でプリセットされる。また、CE端子にハイレベルを入力した場合には、D形フリップフロップはトリガ端子に入力したCVIDEO−Pの立上りエッジトリガでD端子の状態を取込み、CE端子にローレベルを入力した場合には、D形フリップフロップはトリガ端子に入力したCVIDEO−Pが変化してもD端子の状態を取込まず、以前の状態を保持する。本実施形態では、印刷領域の印刷データ転送期間のみCVIDEO−Pのチェックをおこなうように、PAGE−N信号の極性を反転して入力しているが、もっと範囲を限定するために、印刷用紙の水平方向の印刷領域を示す条件を追加しても良い。D端子はデータ入力端子で、GNDレベルすなわちローレベルに固定されている。
【0186】
印刷データチェック回路21の出力は、正極性のBLANK−P信号であり、1ページ中に印刷制御装置から受信したCVIDEO−Pが常に白を表すローレベルであった場合はオン状態を維持し、1度でも黒を表すハイレベルに変化した場合はその立上りエッジでD端子に入力されているローレベルを取込み、オフ状態となり、CVIDEO−Pの送信期間終了後もRST−Pがオンになるまでチェック結果が保持される。なお、印刷データチェック回路21のD形フリップフロップは、RST−Pでプリセットされるので、BLANK−Pの初期値はハイレベルとなる。
【0187】
以上のような回路を構成することにより、印刷制御装置がレーザのオン・オフを制御するビデオ信号CVIDEO−Pをプリンタエンジンに供給する第三の実施形態の方式において、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常に起因する白紙印刷を容易に検出することができる。
【0188】
【発明の効果】
本発明によれば、プリンタエンジンが印刷制御装置から受信する印刷データの異常に起因する白紙印刷を検出して印刷抜けを防止すると共に、白紙印刷となった印刷用紙の除去を容易におこなうことのできる操作性の良い印刷装置を提供することができる。また、白紙印刷が発生した場合に、障害発生部位の切り分けを容易にする印刷装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る印刷装置の制御系のブロック図である。
【図2】白紙印刷データ検出時のエラー処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第一の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成図である。
【図4】本発明に係る印刷装置の斜視図である。
【図5】本発明の第二の実施形態に係る印刷装置の制御系のブロック図である。
【図6】本発明の第二の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成図である。
【図7】本発明の第三の実施形態に係る印刷装置の制御系のブロック図である。
【図8】本発明の第三の実施形態に係る白紙データ検出ブロックの回路構成図である。
【図9】第一の従来技術に係るレーザプリンタの制御系のブロック図である。
【図10】第二の従来技術に係るレーザプリンタの制御系のブロック図である。
【図11】第三の従来技術に係るレーザプリンタの制御系のブロック図である。
【符号の説明】
1…プリンタエンジン、2…マスタCPU、3…スレーブCPU、4…エンジン制御ブロック、5…印写ドライバ、6…搬送ドライバ、7…給紙ドライバ、8…光学制御ブロック、9…白紙データ検出ブロック、10…ミラーモータドライバ、11…レーザドライバ、12…BDセンサ、13…コンテナスタッカ、14…印刷制御装置、15…給紙部a、16…給紙部b、17…給紙部c、18…排紙部a、19…排紙部b、20…排紙部c、21…印刷データチェック回路、22…エラービット保持回路、23…セルフリセット回路、24…同期化回路。

Claims (5)

  1. 印刷データを生成し、プリンタエンジンにコマンドを発行することにより制御する印刷制御装置と、前記印刷制御装置が発行したコマンドにより制御され、前記印刷制御装置から受信した印刷データを印刷するプリンタエンジンと、印刷データを印刷する用紙を供給するための給紙装置と、前記プリンタエンジンにより印刷処理が終わった用紙を排紙する排紙装置とからなる印刷装置において、
    前記プリンタエンジンは、前記印刷制御装置から受信した印刷データが、ある印刷単位で白紙印刷となるデータであることを検出する白紙印刷検出手段を有し、
    前記印刷制御装置から前記印刷単位での白紙印刷をエラーとするコマンドが発行された後に、
    前記白紙印刷検出手段により、前記印刷単位での白紙印刷が検出されたときには、その印刷単位での印刷をエラーとして扱うことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記排紙装置が複数の排紙部を有し、
    前記印刷単位がページであって、ページ単位に裁断された用紙を使用し、
    前記印刷制御装置は、エラーとなる白紙印刷の排紙部とは異なるように正常印刷の排紙部を指定するコマンドを前記プリンタエンジンに発行して、
    前記プリンタエンジンは、正常印刷の場合にはその正常印刷の排紙部に排紙し、白紙印刷の場合にはその白紙印刷の排紙部に排紙するように動作し、
    かつ、前記印刷単位での白紙印刷が検出された場合には、前記印刷制御装置にエラー発生を報告することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記印刷制御装置から受信する印刷データが、パラレルデータであることを特徴とする請求項1および請求項2記載のいずれかの印刷装置。
  4. 前記印刷制御装置から受信する印刷データが、シリアルデータであることを特徴とする請求項1および請求項2記載のいずれかの印刷装置。
  5. 前記印刷制御装置から受信する印刷データが、印刷のためのレーザのオン・オフを制御するデータであることを特徴とする請求項1および請求項2記載のいずれかの印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013080122A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像形成装置の制御方法及び画像形成装置の制御プログラム

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