JP2004050451A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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葭原 明
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Abstract

【課題】記録媒体への付与インク量に応じた熱量を加えることができるインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】熱を加えると溶融する表面封止材を塗布された記録媒体2へ記録した後、対峙する二個のゴムローラ4,5で前記記録媒体を挟む込み押圧して表面封止材を溶かす。この時、記録媒体に打ち込まれたインク量を打ち込みインク量検出回路13が検出し、その打ち込みインク量に応じて、前記二個のゴムローラ4,5の表面温度を温度制御回路16が調節し、打ち込みインク量が多いときは表面温度をより高温にして記録媒体2の表面封止材が十分に溶融するようにしたインクジェット記録装置。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関し、詳しくは記録物を加熱処理する熱処理機構を備えたインクジェット記録装置及びこのインクジェット記録装置を用いたインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録装置の記録対象は文書だけでなく、写真など多種多様となっている。ところが、写真などのカラー印刷は、長期の保存で受ける紫外線、ガス、水分等が原因で起きる退色劣化が問題となる。そこでこの退色劣化を防ぐ方法の一つとして、記録媒体表面に熱で変化する表面封止材を塗布し、これに記録するというものが用いられている。記録媒体にインクを吐出した後、加熱すると表面封止材が溶け、その後自然冷却で表面封止材が硬化し鏡面状になる。このように、表面封止材が鏡面状になって記録媒体表面を覆うことで、画像の退色劣化を防ぐとともに、光沢に富んだ状態にすることができる。
【0003】
従来、この表面封止材を有する記録媒体への記録は次のようにして行われていた。記録ヘッドが記録媒体へインクを吐出した後、加熱された2つのゴムローラで記録媒体を挟んで加熱し、表面封止材を溶融させる。このゴムローラを通過した記録媒体は、自然冷却によって表面封止材を硬化させていた。
【0004】
このような記録媒体への熱処理において、表面封止材への加熱温度や、ゴムローラの回転速度といった熱処理条件はあらかじめ決められた所定値であった。つまり、記録媒体に打ち込まれるインク量にかかわらず、常に一定の温度で加熱し、一定の速度でゴムローラを回転させていた。さらにこの熱処理条件は、両面記録のときも片面記録のときと同じであった。また、記録溶媒の気化を促進する送風機構が設けられている場合、その送風機構は打ち込むインク量に関係なく常に駆動されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の表面封止材を有する記録媒体へ記録する記録装置には次のような問題があった。
【0006】
記録媒体へ打ち込まれたインク中の溶媒が蒸発する際に気化熱を要する。そして、この気化熱は打ち込まれるインク量が多いほどより多くなる。
【0007】
図3は記録媒体に打ち込まれたインク量と記録後の経過時間との関係を示すグラフである。
【0008】
線aは、記録ヘッドに具えられた3色のインクのうち1色のみを100%打ち込んだ場合、つまり1色のみのベタ印字を行った場合の変化を示し、線bは、2色をそれぞれ100%打ち込んだ場合の変化を示し、線cは、3色全てを100%打ち込んだ場合の変化を示す。インクは記録後の時間とともに溶媒が蒸発していき、記録媒体上の重さは減少していく。しかしながら、特に初期においては、記録媒体上に存在する溶媒量、すなわち蒸発すべき成分の量は、記録媒体に打ち込まれたインク量によって大きく異なり、インク量が多いほど溶媒量は多くなる。したがって、ゴムローラから供給される熱量のうち、溶媒の気化熱に奪われる量は打ち込まれたインク量の多少によって大きく差異が生じることとなる。
【0009】
ところが、従来のインクジェット記録装置は、記録媒体への打ち込みインク量の多少にかかわらず、常に一定の温度で加熱しているので、記録媒体への供給熱量も一定である。したがって、打ち込みインク量が多い場合には、供給熱量のうち溶媒の気化熱に奪われる部分が多くなり、記録媒体自体へ加わる熱量が不足するため、表面封止材が熱変成不足になりやすい。
【0010】
また、両面記録の場合は片面記録に比べて記録媒体に打ち込まれるインク量が大幅に増大するにもかかわらず、片面記録と同じ温度で加熱している。よって、打ち込みインク量が多い場合と同様の理由で記録媒体自体へ加わる熱量が大幅に不足し、さらに表面封止材が熱変成不足になりやすい。
【0011】
このような熱変成不足を防ぐべく、打ち込みインク量が多いときに合わせて加熱温度を高温に設定すると、逆に打ち込みインク量が少ないものに対しては記録媒体へ加わる熱量が過剰となり、記録媒体が黄変する等の障害が発生することとなる。また、ゴムローラの回転速度を遅くして加熱時間を長くすることにより、記録媒体に加わる熱量を多くすると、スループットが遅くなってしまう。さらに打ち込みインク量が少ない場合は、記録媒体が必要以上に脱水されてしまうので、記録媒体ベースが過剰な加熱により硬化あるいは黄変してしまう。
等の障害が発生することとなる。
【0012】
さらに、記録ヘッドとゴムローラとの間に温風ヒータを設け、記録媒体上の溶媒の蒸発を促進させるものもある。しかしながら、打ち込みインク量の少ない記録媒体の場合、ゴムローラからの加熱だけで十分であるので温風ヒータでの乾燥は必要なく、電力の浪費になる。
【0013】
本発明は上記従来の問題を鑑みてなされたもので、記録媒体への付与インク量に応じた熱量を加えることができるインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェット記録装置は、熱を加えると溶融し、溶融後冷却されると鏡面状に変化する表面封止材を塗布された記録媒体へインクが吐出された後、該記録媒体へ加熱を行う加熱手段を有するインクジェット記録装置において、前記記録媒体への付与インク量を測定する付与インク量測定手段を具え、前記加熱手段は、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量に応じて、前記記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とする。
【0015】
本発明のインクジェット記録方法は、熱を加えると溶融し、溶融後冷却されると鏡面状に変化する表面封止材を塗布された記録媒体へインクが吐出された後、該記録媒体へ加熱を行う加熱工程を有するインクジェット記録方法において、前記記録媒体への付与インク量を測定する付与インク量測定工程を具え、前記加熱工程は、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量に応じて、前記記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とする。
【0016】
以上の構成によれば、記録媒体への付与インク量を検出し、その付与インク量に応じて記録媒体へ付与する熱量を調節することで、常に適切な熱量を記録媒体に加えることができ、十分に表面封止材を熱変成させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、以下に図面を参照して説明する。
【0018】
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態であるインクジェット記録装置を示す構成図である。
【0019】
インクジェット記録装置は、記録媒体2へインクを吐出し記録を行う記録ヘッド1と、記録された記録媒体2に対して熱風を送る温風ヒータ3と、記録媒体2を矢印p方向へ移動させる上ゴムローラ4、下ゴムローラ5と、上ゴムローラ4を加熱する上ハロゲンランプ6と、下ゴムローラ5を加熱する下ハロゲンランプ7とを具えている。上ゴムローラ4と下ゴムローラ5とは平行に対向しており、これら2つのゴムローラで記録媒体2を挟み込み押圧する。この2つのゴムローラで形成される押圧部をニップ8とする。また、上ゴムローラ5の表面温度を検出する測定する温度センサ9と、下ゴムローラの表面温度を測定する温度センサ10とが設けられている。
【0020】
記録ヘッド1は、複数の吐出口が記録媒体2に対峙するように配列されており、各吐出口に対応して発熱ヒータが設けられている。この発熱ヒータが発熱し、インクに気泡を発生させ、この気泡の生成圧力によって所定量のインクが吐出口より吐出される。なお、本実施形態は上述のバブルジェット(登録商標)方式によりインクを吐出するものとしたが、本発明はこれに限らず、ピエゾ方式などいかなる方式であってもよい。
【0021】
記録媒体2の表面には表面封止材が塗布されている。この表面封止材は熱を加えると溶融し、溶融後冷めて硬化すると鏡面状に変化し、記録画像を封止するとともに光沢に富む状態にする。記録ヘッド1で記録後、加熱された上ゴムローラ4と下ゴムローラ5とで記録面を押圧することにより、前述の表面封止材が溶ける。さらにゴムローラの回転によって矢印p方向に移動し自然冷却されると鏡面状に硬化することになる。
【0022】
さらに上記各機構を駆動制御する次の回路が設けられている。主演算回路11は操作者の指示に従い、各部の制御を行う。ヘッド駆動回路12は、主演算回路11からの記録情報を記録ヘッド1の駆動信号に変換し、記録ヘッド1とさらに打ち込みインク量検出回路13へ送る。打ち込みインク量検出回路13は、ヘッド駆動回路12から送られてきた駆動信号から吐出ドット数をカウントし、記録媒体2へ打ち込まれるインク量を算出する。そして算出したインク量を温風ヒータ制御回路14と温度制御回路16とモーター制御回路17とに送る。温風ヒータ制御回路14は、打ち込みインク量検出回路13から送られてきたインク量をもとに温風ヒータ3を駆動あるいは停止させる。温度検出回路15は、温度センサ10を用いて上下ゴムローラ4,5の表面温度を検出し、検出した温度を温度制御回路16へ送る。温度制御回路16は、温度検出回路15から送られてきた上下ゴムローラ4,5の表面温度と、打ち込みインク量検出回路13からのインク量とをもとにして上下ハロゲンランプ6,7の点灯/消灯を制御する。モーター制御回路17は、打ち込みインク量検出回路13から送られてきたインク量に応じて上下ゴムローラを回転させるモータ18の駆動を制御する。
【0023】
ところで、課題にて説明したように、記録媒体へ打ち込まれるインク量によって表面封止材の熱変成に必要な熱量が異なる。以下に、本実施形態での記録媒体への供給熱量の制御を説明する。
【0024】
表面封止材に供給される熱量は、上下ゴムローラ4,5と記録媒体2との温度差および加熱される時間に比例する。したがって、供給熱量を多くするには、上下ゴムローラ4,5の温度を高くするか、あるいは上下ゴムローラ4,5の回転速度を遅くして記録媒体2と上下ゴムローラ4,5とが接している時間を長くするかである。本実施形態では、上下ゴムローラ4,5の回転は一定速度で、温度を変化させる方法を説明する。
【0025】
打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量を受けた温度制御回路16は、予めインク量ごとに設定されている温度しきい値の中から適するものを求める。そして、温度検出回路15が検出した上下ゴムローラ4,5の温度がしきい値に到達していなければ、上下ハロゲンランプ6,7を点灯し、上下ゴムローラ4,5を加熱する。そして、しきい値に到達すれば上下ハロゲンランプ6,7を消灯する。
【0026】
このしきい値はインク量が多いほど、高温に設定されている。したがって、打ち込みインク量が多いほど、上下ゴムローラは高温になり、記録媒体2へ供給される熱量も多くなる。逆に打ち込みインク量が少なければ、しきい値も下がるため、上下ゴムローラはインク量が多いときに比べて低温となり、記録媒体2へ供給される熱量も少なくなる。
【0027】
一方、モータ制御回路17は、打ち込みインク量検出回路13が検出したインク量にかかわらず、記録ヘッド1の駆動に応じて一定の速度で上下ゴムローラ4,5を回転させる。
【0028】
このようにして、記録媒体へ打ち込まれるインク量に応じて上下ゴムローラの温度を調節することにより、常に記録媒体へ最適な熱量を供給することができるため、表面封止材の熱変成不足を防ぐことができる。また、過剰な加熱による黄変も防ぐことができる。
【0029】
(実施形態2)
本実施形態では、上下ゴムローラの温度は一定とし、上下ゴムローラの回転速度を打ち込みインク量の多少に応じて変化させることにより、記録媒体への供給熱量を変化させる。
構成は実施形態1と同様とする。
【0030】
主演算回路11からの記録情報に基づきヘッド駆動回路12が駆動信号を記録ヘッド1及び打ち込みインク量検出回路13へ送る。打ち込みインク量検出回路13は実施形態1と同様の方法にて打ち込みインク量を算出する。
【0031】
打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量を受けたモーター制御回路16は、予めインク量ごとに設定されている回転速度の中から適するものを求める。そして、求めた回転速度で上下ゴムローラ4,5が回転できるようにモータ18を駆動する。
【0032】
上下ゴムローラ4,5の回転速度はインク量が多くなるほど遅くなるように設定されている。したがって、打ち込みインク量が多い場合は、上下ゴムローラ4,5がゆっくりと回転するため、記録媒体2がニップ8に滞留する時間も長くなる。よって、記録媒体2へ供給される熱量も多くなる。
【0033】
このように上下ゴムローラ4,5の回転速度をインク量に応じて制御することにより、記録媒体とゴムローラとの接触時間を増減させて供給熱量を調節する。
【0034】
(実施形態3)
記録媒体に着弾したインクの溶媒が蒸発する際の気化熱によって上下ゴムローラからの熱量が奪われ、表面封止材が熱変成するのに必要な熱量が不足するわけであるから、記録媒体が上下ゴムローラへ通紙される前に溶媒が蒸発していれば良い。したがって、本実施形態では、記録媒体が上下ゴムローラへ通紙される前に記録媒体へ熱風を送る温風ヒータを制御することにより、インク量が増減しても常に確実に溶媒を蒸発させるようにする。
構成は実施形態1と同様とする。
【0035】
主演算回路11からの記録情報に基づきヘッド駆動回路12が駆動信号を記録ヘッド1及び打ち込みインク量検出回路13へ送る。打ち込みインク量検出回路13は実施形態1と同様の方法にて打ち込みインク量を算出する。
【0036】
打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量を受けた温風ヒータ制御回路14は、予めヒータファンの運転/停止を所定のインク量をしきい値として設定しておき、打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量がしきい値に到達していればヒータファンを一定時間運転する。しきい値に到達していなければ停止させたままとする。つまり、記録媒体に打ち込まれたインク量が多い場合は、温風ヒータを駆動させて溶媒の蒸発を促進させる。一方、打ち込まれたインク量が少ない場合は、温風ヒータを運転させないので、無駄に電力を消費することがない。
【0037】
なお、この温風ヒータの制御は、実施形態1,2と組み合わせて実施してもよい。
【0038】
(実施形態4)
記録媒体の両面に記録を行う「両面記録」の場合、片面のみに記録した場合に比べ、両面同じ程度記録されたなら約2倍の溶媒が記録媒体上に存在することになる。したがって、溶媒の気化熱も2倍になるため、片面記録と同様の加熱処理では表面封止材の熱変成が不十分となる。本実施形態では、両面記録の場合を説明する。
【0039】
図2は、両面記録機能を有するインクジェット記録装置の模式図である。
実施形態1の構成に本実施形態では、両面記録認識回路19と反転機構20とがさらに追加されている。
【0040】
使用者は、両面記録であることと記録情報とを主演算回路11へ入力する。主演算回路11は、使用者が入力した記録情報と両面記録の指示をヘッド駆動回路12へ送る。
【0041】
ヘッド駆動回路12は、主演算回路11からの記録情報に基づき、まず片面(以下「表面」ともいう)分の記録ヘッド1の駆動信号を生成し、この駆動信号を記録ヘッド1と打ち込みインク量検出回路13とへ送る。
【0042】
記録ヘッド1は記録媒体2片面(表面)にインクを吐出して記録を行う。片面分の記録が終了すると、反転機構20は記録媒体2を反転させ、もう一方の面(以下「裏面」ともいう)へ記録が行えるよう、記録ヘッド1の前にセットする。なお、反転機構20の構造は既存のものである。
【0043】
表面の記録が済むと、ヘッド駆動回路12は、裏面の駆動信号を記録ヘッド1と打ち込みインク量検出回路13へ送る。記録ヘッド1は記録媒体2裏面にインクを吐出して記録を行う。
【0044】
一方、打ち込みインク量検出回路13は、ヘッド駆動回路12より送られてきた駆動信号から実施形態1と同様にして記録媒体2の表面へ打ち込まれるインク量を算出する。さらに送られてきた裏面分の駆動信号から裏面に打ち込まれるインク量も算出し、双方を合計して記録媒体2両面に打ち込まれるインク量を算出する。そして、算出した両面分のインク量を両面記録認識回路19へ送る。
【0045】
両面記録認識回路19は、主演算回路11に入力された両面記録指令に基づき、両面記録であることを温風ヒータ制御回路14、温度制御回路16及びモータ制御回路17へ伝える。
【0046】
打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量を受けた温度制御回路16は、予めインク量ごとに設定されている両面記録用の温度しきい値の中から適するものを求める。そして、温度検出回路15が検出した上下ゴムローラ4,5の温度がしきい値に到達していなければ、上下ハロゲンランプ6,7を点灯し、上下ゴムローラ4,5を加熱する。そして、しきい値に到達すれば上下ハロゲンランプ6,7を消灯する。
【0047】
この両面記録用の温度しきい値は、片面記録で設定しているインク量よりもより多いインク量に対するものも設定されている。そして実施形態1と同様にインク量が多いほど、しきい値も高く設定されている。
【0048】
また、打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量を受けたモータ制御回路17は、予めインク量ごとに設定されている両面記録用の回転速度の中から適するものを求める。そして、求めた回転速度で上下ゴムローラ4,5が回転できるようにモータ18を駆動する。
【0049】
この両面記録用の回転速度は、片面記録で設定されているインク量よりもより多いインク量に対しても設定されている。そして実施形態1と同様にインク量が多いほど、回転速度は遅くなり、記録媒体2がより長い時間ニップ8に滞留するようにしている。
【0050】
なお、この上下ゴムローラの温度制御と速度制御はいずれか一方を行う形態であってもよいし、両方を行う形態であってもよい。
【0051】
さらに、打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量を受けた温風ヒータ制御回路14は、予めヒータファンの運転/停止を両面記録用に所定のインク量をしきい値として設定しておき、打ち込みインク量検出回路13が算出したインク量がしきい値に到達していればヒータファンを一定時間運転する。しきい値に到達していなければ停止させたままとする。
【0052】
このように、片面記録に比べて記録媒体2に打ち込まれるインク量が多い両面記録の場合であっても、温風ヒータからの熱風を記録媒体2へ加えることによりインク溶媒の蒸発を促し、表面封止材の熱変成が十分行われるようになる。
【0053】
(その他)
本発明を適用可能なインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明を用いることにより、記録媒体への打ち込みインク量の増減に応じて、記録媒体へ適切な熱量を付与することができるため、打ち込みインク量が多い場合でも表面封止材の熱変成不足による現象の発生を防ぐことができる。
【0055】
逆に、打ち込みインク量が少ない場合でも過剰に熱量を付与することがないので、黄変などの現象を防ぐことができる。
【0056】
また、打ち込みインク量の増減に応じて、上下ゴムローラの回転速度を制御するため、打ち込みインク量が少ない場合には、スループットが必要以上に遅くなることを防ぎ、逆に打ち込みインク量が多い場合には熱変成不足になることを防ぐことができる。
【0057】
また、打ち込みインク量の増減に応じて、温風ヒータの運転/停止を制御するため、不必要な温風ヒータの運転を行うことがなく、電力の浪費を防ぐことができる。
【0058】
さらに、両面記録の際は、上下ゴムローラの温度、速度、温風ヒータの運転に関して両面記録用の制御を行うことにより、打ち込みインク量が多い場合でも常に適切な熱量を記録媒体に付与することができ、表面封止材の熱変成を十分に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるインクジェット記録装置の構成図である。
【図2】両面記録に対応したインクジェット記録装置の構成図である。
【図3】記録媒体へ打ち込まれたインク量と該インク中の溶媒の蒸発との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
2 記録媒体
3 温風ヒータ
4 上ゴムローラ
5 下ゴムローラ
6 上ハロゲンランプ
7 下ハロゲンランプ
8 ニップ
9 温度センサ(上側)
10 温度センサ(下側)

Claims (23)

  1. 熱を加えると溶融し、溶融後冷却されると鏡面状に変化する表面封止材を塗布された記録媒体へインクが吐出された後、該記録媒体へ加熱を行う加熱手段を有するインクジェット記録装置において、
    前記記録媒体への付与インク量を測定する付与インク量測定手段を具え、
    前記加熱手段は、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量に応じて、前記記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記加熱手段は、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量が多いほど、前記記録媒体へ付与する熱量を多くすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記加熱手段は、対峙する二個のゴムローラを有し、該二個のゴムローラで前記記録媒体を挟み込み押圧する際、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量に応じて、前記二個のゴムローラの表面温度を調節することで、記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記加熱手段は、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量が多いほど、前記二個のゴムローラの表面温度を高温に調節することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記加熱手段は、対峙する二個のゴムローラを有し、該二個のゴムローラで前記記録媒体を挟み込み押圧する際、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量に応じて、前記二個のゴムローラの回転速度を調節することにより、記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記加熱手段は、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量が多いほど、前記二個のゴムローラの回転速度を低速に調節することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記加熱手段は、前記記録媒体へ熱風を付与する熱風送風手段を具え、
    前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量に応じて、前記熱風送風手段の運転/停止を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記熱風送風手段は、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量が所定のしきい値を超えると一定時間運転することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記熱風送風手段は、前記二個のゴムローラに先んじて前記記録媒体へ熱風を付与することができることを特徴とする請求項7または8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記熱風送風手段は、前記付与インク量測定手段が測定した付与インク量が所定のしきい値未満の場合、前記記録媒体に熱風を付与しない状態で前記二個のゴムローラへ前記記録媒体を送ることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記記録媒体の両面に記録されたか否かを検出する両面記録判別手段を具え、
    該両面記録判別手段が両面記録であると判別した場合、前記付与インク量測定手段は、前記記録媒体の両面に付与されたインク量の合計を付与インク量とすることを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出することによって記録を行うインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドは、熱エネルギーによってインク中に気泡を発生させ、該気泡の生成圧力によってインク滴を吐出することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 熱を加えると溶融し、溶融後冷却されると鏡面状に変化する表面封止材を塗布された記録媒体へインクが吐出された後、該記録媒体へ加熱を行う加熱工程を有するインクジェット記録方法において、
    前記記録媒体への付与インク量を測定する付与インク量測定工程を具え、
    前記加熱工程は、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量に応じて、前記記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とするインクジェット記録方法。
  14. 前記加熱工程は、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量が多いほど、前記記録媒体へ付与する熱量を多くすることを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録方法。
  15. 前記加熱工程は、対峙する二個のゴムローラで前記記録媒体を挟み込み押圧する際、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量に応じて、前記二個のゴムローラの表面温度を調節することで、記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とする請求項13または14に記載のインクジェット記録方法。
  16. 前記加熱工程は、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量が多いほど、前記二個のゴムローラの表面温度を高温に調節することを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録方法。
  17. 前記加熱工程は、対峙する二個のゴムローラで前記記録媒体を挟み込み押圧する際、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量に応じて、前記二個のゴムローラの回転速度を調節することにより、記録媒体へ付与する熱量を調節することを特徴とする請求項13または14に記載のインクジェット記録方法。
  18. 前記加熱工程は、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量が多いほど、前記二個のゴムローラの回転速度を低速に調節することを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録方法。
  19. 前記加熱工程は、前記記録媒体へ熱風を付与する熱風送風工程を具え、
    前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量に応じて、前記熱風送風工程での熱風送風を制御することを特徴とする請求項13または14に記載のインクジェット記録方法。
  20. 前記熱風送風工程は、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量が所定のしきい値を超えると一定時間熱風を送風することを特徴とする請求項19に記載のインクジェット記録方法。
  21. 前記熱風送風工程は、前記二個のゴムローラよりも前に前記記録媒体へ熱風を付与することができることを特徴とする請求項19または20に記載のインクジェット記録方法。
  22. 前記熱風送風工程は、前記付与インク量測定工程で測定された付与インク量が所定のしきい値未満の場合、前記記録媒体に熱風を付与しない状態で前記二個のゴムローラへ前記記録媒体を送ることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録方法。
  23. 前記記録媒体の両面に記録されたか否かを検出する両面記録判別工程を具え、
    該両面記録判別工程が両面記録であると判別した場合、前記付与インク量測定工程は、前記記録媒体の両面に付与されたインク量の合計を付与インク量とすることを特徴とする請求項13ないし22のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
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