JP2004050329A - 弓型形状磁石の加工方法および加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】減失体積を可能なまで低減できる弓型形状磁石の製造方法を提供する。また、その製造方法に最適な製造装置を提供する。
【解決手段】磁石素材を固定支持する台座と、複数箇所を平行に切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段と、前記台座と切断手段とを近接/離間可能とする駆動手段と、を具備する弓型形状磁石の加工装置であって、前記磁石素材に対して前記切削用ワイヤーの切り込んで行く方向が弧状になるように、台座および/または切断手段が前記切削用ワイヤーを複数並べる方向に平行移動可能とした機構を持たせたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】磁石素材を固定支持する台座と、複数箇所を平行に切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段と、前記台座と切断手段とを近接/離間可能とする駆動手段と、を具備する弓型形状磁石の加工装置であって、前記磁石素材に対して前記切削用ワイヤーの切り込んで行く方向が弧状になるように、台座および/または切断手段が前記切削用ワイヤーを複数並べる方向に平行移動可能とした機構を持たせたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁石、特に希土類焼結磁石の加工方法及び加工装置に関する。より詳細には、ダイヤモンド砥粒等の微細砥粒を固着させた切削用ワイヤーを用いて希土類焼結磁石を弧状に切断・加工する方法とそれに好適な加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
希土類燒結磁石や希土類インゴットなどの希土類合金は通常最終成形品に近い形状に成形・焼結され、その後精密な加工が施される。希土類焼結磁石磁粉の金型成形の場合、金型キャビティ内で磁粉を一律に磁化方向をそろえながら圧縮成形する必要がある。だが、プレス成形機の構造上、キャビティのプレス方向に高い磁場をかけながら成形すること(縦磁場成形)は困難である。よって高性能品においてはプレス方向に対して垂直方向に磁場を印加しつつプレス成形(横磁場成形)する必要がある。しかしVCM用などの薄物扁平形状の磁石の場合、プレス方向の成形体寸法がプレス面積に対して長くなる。このため、プレス方向の位置により成形体の密度が変わり、磁石のすべての部分で一律な磁気特性を得ることが難しい。よって薄物扁平形状を製造するには、まず大型の成形体を製造して成形体密度が略均一化させ、この大型成形体の焼結体を所要寸法に切断して薄物扁平品とする対策が取られている。
【0003】
大型磁石を切断する方法として、特開2000−195738号、特開平8−126953号等に開示される様に細いワイヤーを用い、これによりインゴットや希土類磁石を切断することが開示されている。これらのワイヤー切断加工の一番のメリットは通常の切削工具よりも切削粉の発生が少なく、滅失体積が低減できることである。しかしながらこの方法は切削スピードが遅くて生産性に難が有り、人件費・加工費の高い国内においては適用し難い。このような問題から国内においては特開2001−150344号に見られるように、円形金属薄板の外周上にダイヤモンドなどの微細砥粒を固着させ、この円板を所定のピッチで複数枚ならべ、希土類合金を通過させることにより切断させる方法が行われている。
【0004】
近年車両用やエアコン用のモータに高性能化・省電力化がさらに求められ、高性能の磁石を適用してブラシレスモータを組み込むことが頻繁に行われてきている。このような流れからモータ用磁石として図11に示すような弓型形状の需要が高まってきた。最終製品において、切断された面が平面であることを求められている製品の場合には問題無いが、例えば図11に示された弓型形状磁石(アークセグメント磁石)のように、2面が円弧状の曲面になることを要求される製品の場合、切断工程のみで製品の最終形状まで仕上げることはできない。そこで、円形金属薄板のカッターにて切断した後に、弧状形状を外周部にもつ研磨用砥石をもちいて、被加工物の面を弧状の曲面に仕上げ研磨する工程が必要になる。この時、製品にならない滅失部分が大量に発生する。ここで、滅失量の理解を容易にするために、アークセグメント形状の製品を作るためのブロック素材の必要最小体積をA、図11に示されたような、切断後に曲面を有する弓型形状製品の体積をBとした時、下記式1
(式1)
単重率(%)=(A/B)x100
で表せる単重率を定義する。この式から、例えば素材が無加工のまま製品になるのであれば、単重率は100%となるので、単重率の値が100%に近いほど、素材の滅失量は少ないことになる。一例として、周方向幅50mm、内外周間の厚さ15mmの図11に示されたような弓型形状磁石について、曲面を規定する円弧のうち、半径の大きい方を外側円弧、小さい方を内側円弧と呼ぶことにする。この時、内側円弧の開き角度を、90、45、22.5、15、10°と変化させた時の単重率の変化をしらべると、表1のようになる。
【0005】
【表1】
【0006】
この結果からわかる通り、カッターにて切断し、次の曲面研磨の工程で、大量の滅失部分を発生させるため、結果として、被加工物のうち最終製品となる部分の体積は減少し、単重率は低下する。特に、内側円弧開き角度が大きい場合、または、内側円弧半径が小さい場合に、表1からわかる通り、滅失量が増大する。従って、曲面研磨工程の追加による加工コスト増加、滅失体積の増加による被加工物素材利用の無駄の両方の理由により、大量生産時に製品の大幅なコスト増加が発生していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、減失体積を可能なまで低減できる弓型形状磁石の製造方法を提供するものである。また、その製造方法に最適な製造装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、切削方向を切削途中でも適宜変更可能な切削用ワイヤーを弓型形状磁石の切断として用いたものである。この技術を適合することで切削性の問題によるコスト増加よりも単重率を向上させるコスト低減の方が上回り、安価に磁石を製造できることを確認したものである。つまり、本発明は弓型形状磁石の加工方法において、希土類磁石用合金を粉砕・成形・焼結後、必要により熱処理を行い磁石素材を作製し、平行に複数箇所を切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段により、前記磁石素材を弓型形状に切削することを特徴とするものである。
【0009】
ワイヤーを走行させて切断を行う加工装置(以後これをワイヤーソーと呼ぶ)において、磁石素材(被切断物)を固定する台座が上下に直線的に移動するのではなく、図2などに示すように、上下(Z軸)方向および水平(Y軸)方向に移動可能な構造を持ち、これら2軸の移動量を同期させることにより、台座の移動する軌跡が、台座に固定された被切断物の切断面が持つのと同じ軌跡を描くように移動する機能を有し、この機能を備えたワイヤーソーにより切断を行う方法を採用できる。また、この台座の移動時に描く軌跡の形状は、台座の移動を案内する、扇形の案内部品の弧形状を変更することにより、自由に変えることができる。このような方法により切断された被切断物は、切断面がすでに曲面に仕上がっているため、研磨により曲面を形成する次工程を必要としない。
【0010】
よって本発明の弓型形状磁石の加工装置は、磁石素材を固定支持する台座と、複数箇所を平行に切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段と、前記台座と切断手段とを近接/離間可能とする駆動手段と、を具備する弓型形状磁石の加工装置であって、前記磁石素材に対して前記切削用ワイヤーの切り込んで行く方向が弧状になるように、台座および/または切断手段が前記切削用ワイヤーを複数並べる方向に平行移動可能とした機構を持たせたことを特徴とするものである。また、前記平行移動の位置決めにリニアモーターを用いてもよい。
【0011】
具体的な弓型形状に切削する手段として、前記加工装置は、前記台座の平行移動する方向に突出して設けられたガイドと、前記ガイドが接触移動するよう設けられた磁石の切断形状と同形の側面部を有する案内板とを具備し、前記ガイドが前記案内板の側面部に沿って平行移動しながら磁石素材を切削可能にする手段を採用できる。また、前記ガイドは一方のみが伸縮自在であり、対向する案内板の双方をガイドで押し付けながら移動させたり、他にも、前記案内板は一方が平坦面、他方が磁石の切断形状と同形の側面部を有する案内板を具備し、平坦面を有する案内板側のガイドは伸縮自在であり、反対側のガイドは伸縮せず、対向する案内板の双方をガイドで押し付けながら移動してもよい。
【0012】
本発明における弓型形状磁石は図11で示すように、パンチ方向の寸法をH、薄肉の厚さをWとすると、H/Wは3以上、さらには5以上であることが好ましい。あまりにもH/Wが大きいと単体成形の方がコスト的に有利である。また、H/Wが15以下、さらには10以下であることが好ましい。あまりにも薄いと横磁場成形で単体成形したもののほうがコスト・磁気特性が良好となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による希土類磁石や希土類化合物をワイヤーソーにより切断し、一部に曲面を有する製品を製造する方法の実施形態を説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その他相対的配置等は特に特定的な記載が無い限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、たんなる説明例に過ぎない。
【0014】
(実施例1)
図1に本実施例のワイヤーソーの切断に直接関係する部分の概略の斜視図を示す。この図で、1a、1b、1cは切削用ワイヤー(以下、ワイヤーと簡略)1dを所定の張力で張り、かつワイヤー間のピッチを一定に保つための表面にワイヤー案内用溝が設けられたローラーである。案内用溝の深さは、使用するワイヤーの線径により変化するが、ワイヤー径0.1mmから0.8mmの時、溝深さは0.2mmから1mmの範囲である。ワイヤーの材質はピアノ線を芯材とし、その外周に、ダイヤモンド、カーボランダム、アルミナ等の硬質材料からなる砥粒を固着させたものや、ワイヤーが被切断物に入る直前にスラリー状の砥粒をワイヤーに噴霧し、砥粒をワイヤーに付着させたものを使用した。この砥粒の粒度は#900〜#9000の範囲のものを使用した。本実施例では、ワイヤー径0.18mm、溝深さ0.4mmとし、ワイヤーの走行速度は8〜400m/分の範囲とした。また、図9に示すように、ワイヤーの張力制御装置13a,13bを、ローラー1aにワイヤーが巻き取られる前、および、ローラー1bからワイヤーが離れた直後に設けた。
【0015】
ローラーの材質には、ウレタンやエボナイト、またはデルリンを用いた。本実施例ではローラーを3本使用しているが、1a,1bの2本のみで、切断の機能を満たす構造の切断機でもよく、その場合でも、台座の垂直移動距離を考慮し、ローラーの直径を大きくすることにより、本発明で述べた移動を行う台座の装着は可能である。2は被切断物であり、この材質は、NdFeB、SmCoなどの希土類磁石を用いたが、希土類元素を含む合金、シリコンなどの多結晶、単結晶インゴット、AlNiCo磁石などに適用できるのももちろんである。
【0016】
切断時には、この被切断物2が、ガイドローラー1a、1b間に張られたワイヤーへ向かって下降することにより切断が行われる。3は2の被切断物を取り付けるための台座であり、加工装置に固着された部分3aと、前記3aに摺動可能である3bからなる。ここで、説明の簡便化のため図1に方向を示す座標系を決める。すなわち、ワイヤーの走行方向をx軸方向、被切断物の下降方向をz軸方向、これらに垂直な、ガイドローラー1aの軸に平行な方向をy軸方向と定める。ここで、台座3のうち、3aは被切断物の反対側の面が固定されていて、z軸方向にしか移動することはできない。一方、3bはこの中に3cで示された逆三角形の溝が切られており、機械的ガタ防止と滑らかな走行のため、3aと3bの間にベアリングが装着されている。従って台座3bのみは、3aに対してY軸方向に移動することが可能である。ワイヤー1dは、1本のワイヤーが1a,1b、1c間を通常10〜520周の範囲で周回している。本実施例では120周を採用した。
【0017】
図2は図1の構造を持つワイヤーソーを、x軸方向に見た時の側面図である。台座3bはその両端で、ワイヤーの走行方向と直角の位置に小型のガイドローラーを備えている。これらのガイドローラーは片側をスプリング4cで曲線のガイド5aと5bに強く押し付けられている。5aと5b上に形成された曲線の側面部(ガイド)部分5aa,5bbは被切断物を切断したあとで形成される切断面の弧形状と一致している。今、6のボールねじまたはリードスクリューにより台座3aが0.1mm〜0.8mm/分の速度で下降すると、3bも伴って下降する。しかし同時に両側面をガイドローラー4a,4bで強く拘束されているため、3aの下降に伴い、3bはY軸方向へ移動する。ガイドローラー4a,4bが曲面5aa,5bbの丁度中央にくると、Y軸方向への3bの移動は停止する。3aがさらにz軸方向に下降すると、台座3bは、こんどはY軸方向を先ほどとは逆向きに移動開始する。そして被切断物の切断工程が完了すると、被切断物2には平行に張られたワイヤー1Dの本数だけ切断溝が形成され、切断された面の形状は、曲線5aa,5bbと同じ曲線の断面を持つ曲面となる。切断後に台座3は、再び上昇する。そのとき台座3bは案内板5a,5bにより再度案内されることにより、ワイヤー1dは切断によりすでに形成された溝部内を再度通過することによりもと来た道をもどり、被切断物の下の面に到達し、最後に被切断物から離れる。その後、被切断物2は台座3aからとりはずされ、次の工程へ進む。
【0018】
(実施例2)
図3は図2と異なり、被切断物2がワイヤーの下部に配置され、被切断物を固定した台座3bが台座の昇降機構6により上昇することにより、切断が行われる。台座が上昇すると台座の上半分である3bは、台座の下半分である3aに設けられたベアリング付きガイドにより、ワイヤーの走行方向と直角方向にスライドできる機構が設けられているため、ガイドローラー4a、4bの案内により、図上で向かって左向きに移動する。もちろんガイドローラーはあらかじめ固定台座8に取り付けられた弧状ガイド5A、5Bに案内されて移動する。ガイドローラー4a、4bはばね機構4cにより、弧状ガイド5a,5bに強く押しつけられているため、がたやゆるみは生じない。弧状ガイドの位置は、被切断物の上面がワイヤーに触れたときに、ガイドローラーが弧状ガイドの下端に位置するような配置となっている。
【0019】
(実施例3)
ガイドの弧形状をかえることにより、種種の曲面を被切断物の切断面上に形成することができる。図4はその一例をしめしたもので、弧形状が4aでは被切断物の中央に対して対称な形状であるが、4bでは非対称な形状である。また、図5に示すように、切断面の形状を弧状ではなく、台形形状とすることもできる。ただし、この場合には、角部は切断中にワイヤーがここでひっかかり、切断することを防止するために、R0.3mm以上の曲線状の切断形状としなければならない。
【0020】
(実施例4)
また図6、7に示すように被切断物の一方の面と、それと対抗する面の曲率が異なるように切断する場合を説明する。この場合には、まず、片方の面のみをある曲率Aで弧状に切断し、次にガイド板の形状を異なった曲率Bに変更した後、反対側の面を切断することにより、達成することができる。まず図6に示された被切断物のように、被切断物の片方の面を図中点線で示された弧状に切断する。このとき得られた切断面は、曲率Aで切断されている。次にその被切断物をとりはずしたのち、ガイド板5a,5bを異なった曲率Bのものに変更し、再度被切断物を装着してこのガイド板を用いて切断を行う。この結果、被切断物は図7に点線と実線で示す様に、2種類の異なった曲率の切断面で切断される。
【0021】
(実施例5)
上記の実施例では、被切断物を固定する台座がガイドローラーと案内板により、Y軸方向の台座3bの移動量を機械的に制御する方式が開示されてきた。しかし、台座3bの案内は、この方式だけではなく、NC旋盤に用いられる、コンピュータ制御により行われる場合がある。この方式を図8に示す。この図では、台座3bは側面に設けられたボールねじ9bとそれを回転させるステッピングモータ9Aにより、Y軸方向に移動する。台座3bの移動量はステッピングモータの回転角度を精密に制御するモーターコントローラ11により制御され、このコントローラはコンピュータ12内のプログラムにより指令を受ける。同様の移動量制御がZ軸方向の移動量を制御するために、ボールねじ10B,ステッピングモータ10A,モーターコントローラ11、コンピュータ12によりおこなわれる。コンピュータ12において、適切なプログラミングを行うことにより、Z軸、Y軸方向の台座の移動量が決められ、その結果、台座3bの描く軌跡は、上記実施例で述べたと同様の弧状となる。台座に機械的ガタがあると走行中のワイヤーに余計な張力がかかり、ワイヤーが切断する。これを防止するため、台座の位置決め精度は0.0005mm〜0.01mmの範囲内で行った。この方式は、例えば製品の試作などのように、少量多種の製品を切断により製作する場合には、上記の機械的なガイドの方法に比べて、台座3bの弧状軌跡をプログラムの変更のみでいろいろに変更できるため、段取り時間の短縮を図ることができ、製作コスト低減に効果的である。
【0022】
今までの説明では、被切断物は単体のブロックか、あるいは小型のブロックを複数接着して大型のブロックとした物を用いてきた。しかし、被切断物の形状はこれに限るものではない。すなわち、図10に示す様に、円柱形状のものを切断機に装着し、片端面または両端面を弧状に切断することもできる。これにより、薄肉扁平形状の弓型磁石を目的の曲面形状に切断することが可能となる。
【0023】
ワイヤーソーにより切断面を曲面とした場合、切断時の滅失量は、(ワイヤーの線径+切断しろ)となるため、例えば図11の大きさのNdFeB系弓型形状の永久磁石の場合、線径0.18mm、切断しろ0.02mmとすると、単重率は98%となり、従来の研磨を併用した工程(表1の場合)に比べ、滅失量が格段に低減できることが確認された。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、ワイヤーソーにより弓型形状磁石を磁石素材から切出すので、弧状面が最終加工表面となり、従来必要であった切断後の研磨工程を省略させることができ、材料滅失量の大幅な低減と加工工程時間の大幅な短縮が可能である。このため、大量生産における加工コストの大幅な低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工装置の一部を示す図である。
【図2】本発明の加工装置の全体を示す模式図である。
【図3】本発明の別の加工装置の全体を示す模式図である。
【図4】磁石素材の切断面を示す図である。
【図5】磁石素材の別の切断面を示す図である。
【図6】磁石素材の別の切断面を示す図である。
【図7】磁石素材の別の切断面を示す図である。
【図8】本発明の別の加工装置の全体を示す模式図である。
【図9】本発明の加工装置の一部を示す図である。
【図10】本発明の加工装置で加工した被処理物の形態である。
【図11】本発明による弓型形状磁石の一例である。
【符号の説明】
1a,b,c ローラー
1d ワイヤー
2 磁石素材
3 台座
4 ガイド
5 案内板
7 弓型形状磁石
9a、10a ステッピングモータ
9b、10b ボールねじ
11 モータコントローラ
12 コンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁石、特に希土類焼結磁石の加工方法及び加工装置に関する。より詳細には、ダイヤモンド砥粒等の微細砥粒を固着させた切削用ワイヤーを用いて希土類焼結磁石を弧状に切断・加工する方法とそれに好適な加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
希土類燒結磁石や希土類インゴットなどの希土類合金は通常最終成形品に近い形状に成形・焼結され、その後精密な加工が施される。希土類焼結磁石磁粉の金型成形の場合、金型キャビティ内で磁粉を一律に磁化方向をそろえながら圧縮成形する必要がある。だが、プレス成形機の構造上、キャビティのプレス方向に高い磁場をかけながら成形すること(縦磁場成形)は困難である。よって高性能品においてはプレス方向に対して垂直方向に磁場を印加しつつプレス成形(横磁場成形)する必要がある。しかしVCM用などの薄物扁平形状の磁石の場合、プレス方向の成形体寸法がプレス面積に対して長くなる。このため、プレス方向の位置により成形体の密度が変わり、磁石のすべての部分で一律な磁気特性を得ることが難しい。よって薄物扁平形状を製造するには、まず大型の成形体を製造して成形体密度が略均一化させ、この大型成形体の焼結体を所要寸法に切断して薄物扁平品とする対策が取られている。
【0003】
大型磁石を切断する方法として、特開2000−195738号、特開平8−126953号等に開示される様に細いワイヤーを用い、これによりインゴットや希土類磁石を切断することが開示されている。これらのワイヤー切断加工の一番のメリットは通常の切削工具よりも切削粉の発生が少なく、滅失体積が低減できることである。しかしながらこの方法は切削スピードが遅くて生産性に難が有り、人件費・加工費の高い国内においては適用し難い。このような問題から国内においては特開2001−150344号に見られるように、円形金属薄板の外周上にダイヤモンドなどの微細砥粒を固着させ、この円板を所定のピッチで複数枚ならべ、希土類合金を通過させることにより切断させる方法が行われている。
【0004】
近年車両用やエアコン用のモータに高性能化・省電力化がさらに求められ、高性能の磁石を適用してブラシレスモータを組み込むことが頻繁に行われてきている。このような流れからモータ用磁石として図11に示すような弓型形状の需要が高まってきた。最終製品において、切断された面が平面であることを求められている製品の場合には問題無いが、例えば図11に示された弓型形状磁石(アークセグメント磁石)のように、2面が円弧状の曲面になることを要求される製品の場合、切断工程のみで製品の最終形状まで仕上げることはできない。そこで、円形金属薄板のカッターにて切断した後に、弧状形状を外周部にもつ研磨用砥石をもちいて、被加工物の面を弧状の曲面に仕上げ研磨する工程が必要になる。この時、製品にならない滅失部分が大量に発生する。ここで、滅失量の理解を容易にするために、アークセグメント形状の製品を作るためのブロック素材の必要最小体積をA、図11に示されたような、切断後に曲面を有する弓型形状製品の体積をBとした時、下記式1
(式1)
単重率(%)=(A/B)x100
で表せる単重率を定義する。この式から、例えば素材が無加工のまま製品になるのであれば、単重率は100%となるので、単重率の値が100%に近いほど、素材の滅失量は少ないことになる。一例として、周方向幅50mm、内外周間の厚さ15mmの図11に示されたような弓型形状磁石について、曲面を規定する円弧のうち、半径の大きい方を外側円弧、小さい方を内側円弧と呼ぶことにする。この時、内側円弧の開き角度を、90、45、22.5、15、10°と変化させた時の単重率の変化をしらべると、表1のようになる。
【0005】
【表1】
【0006】
この結果からわかる通り、カッターにて切断し、次の曲面研磨の工程で、大量の滅失部分を発生させるため、結果として、被加工物のうち最終製品となる部分の体積は減少し、単重率は低下する。特に、内側円弧開き角度が大きい場合、または、内側円弧半径が小さい場合に、表1からわかる通り、滅失量が増大する。従って、曲面研磨工程の追加による加工コスト増加、滅失体積の増加による被加工物素材利用の無駄の両方の理由により、大量生産時に製品の大幅なコスト増加が発生していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、減失体積を可能なまで低減できる弓型形状磁石の製造方法を提供するものである。また、その製造方法に最適な製造装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、切削方向を切削途中でも適宜変更可能な切削用ワイヤーを弓型形状磁石の切断として用いたものである。この技術を適合することで切削性の問題によるコスト増加よりも単重率を向上させるコスト低減の方が上回り、安価に磁石を製造できることを確認したものである。つまり、本発明は弓型形状磁石の加工方法において、希土類磁石用合金を粉砕・成形・焼結後、必要により熱処理を行い磁石素材を作製し、平行に複数箇所を切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段により、前記磁石素材を弓型形状に切削することを特徴とするものである。
【0009】
ワイヤーを走行させて切断を行う加工装置(以後これをワイヤーソーと呼ぶ)において、磁石素材(被切断物)を固定する台座が上下に直線的に移動するのではなく、図2などに示すように、上下(Z軸)方向および水平(Y軸)方向に移動可能な構造を持ち、これら2軸の移動量を同期させることにより、台座の移動する軌跡が、台座に固定された被切断物の切断面が持つのと同じ軌跡を描くように移動する機能を有し、この機能を備えたワイヤーソーにより切断を行う方法を採用できる。また、この台座の移動時に描く軌跡の形状は、台座の移動を案内する、扇形の案内部品の弧形状を変更することにより、自由に変えることができる。このような方法により切断された被切断物は、切断面がすでに曲面に仕上がっているため、研磨により曲面を形成する次工程を必要としない。
【0010】
よって本発明の弓型形状磁石の加工装置は、磁石素材を固定支持する台座と、複数箇所を平行に切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段と、前記台座と切断手段とを近接/離間可能とする駆動手段と、を具備する弓型形状磁石の加工装置であって、前記磁石素材に対して前記切削用ワイヤーの切り込んで行く方向が弧状になるように、台座および/または切断手段が前記切削用ワイヤーを複数並べる方向に平行移動可能とした機構を持たせたことを特徴とするものである。また、前記平行移動の位置決めにリニアモーターを用いてもよい。
【0011】
具体的な弓型形状に切削する手段として、前記加工装置は、前記台座の平行移動する方向に突出して設けられたガイドと、前記ガイドが接触移動するよう設けられた磁石の切断形状と同形の側面部を有する案内板とを具備し、前記ガイドが前記案内板の側面部に沿って平行移動しながら磁石素材を切削可能にする手段を採用できる。また、前記ガイドは一方のみが伸縮自在であり、対向する案内板の双方をガイドで押し付けながら移動させたり、他にも、前記案内板は一方が平坦面、他方が磁石の切断形状と同形の側面部を有する案内板を具備し、平坦面を有する案内板側のガイドは伸縮自在であり、反対側のガイドは伸縮せず、対向する案内板の双方をガイドで押し付けながら移動してもよい。
【0012】
本発明における弓型形状磁石は図11で示すように、パンチ方向の寸法をH、薄肉の厚さをWとすると、H/Wは3以上、さらには5以上であることが好ましい。あまりにもH/Wが大きいと単体成形の方がコスト的に有利である。また、H/Wが15以下、さらには10以下であることが好ましい。あまりにも薄いと横磁場成形で単体成形したもののほうがコスト・磁気特性が良好となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による希土類磁石や希土類化合物をワイヤーソーにより切断し、一部に曲面を有する製品を製造する方法の実施形態を説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その他相対的配置等は特に特定的な記載が無い限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、たんなる説明例に過ぎない。
【0014】
(実施例1)
図1に本実施例のワイヤーソーの切断に直接関係する部分の概略の斜視図を示す。この図で、1a、1b、1cは切削用ワイヤー(以下、ワイヤーと簡略)1dを所定の張力で張り、かつワイヤー間のピッチを一定に保つための表面にワイヤー案内用溝が設けられたローラーである。案内用溝の深さは、使用するワイヤーの線径により変化するが、ワイヤー径0.1mmから0.8mmの時、溝深さは0.2mmから1mmの範囲である。ワイヤーの材質はピアノ線を芯材とし、その外周に、ダイヤモンド、カーボランダム、アルミナ等の硬質材料からなる砥粒を固着させたものや、ワイヤーが被切断物に入る直前にスラリー状の砥粒をワイヤーに噴霧し、砥粒をワイヤーに付着させたものを使用した。この砥粒の粒度は#900〜#9000の範囲のものを使用した。本実施例では、ワイヤー径0.18mm、溝深さ0.4mmとし、ワイヤーの走行速度は8〜400m/分の範囲とした。また、図9に示すように、ワイヤーの張力制御装置13a,13bを、ローラー1aにワイヤーが巻き取られる前、および、ローラー1bからワイヤーが離れた直後に設けた。
【0015】
ローラーの材質には、ウレタンやエボナイト、またはデルリンを用いた。本実施例ではローラーを3本使用しているが、1a,1bの2本のみで、切断の機能を満たす構造の切断機でもよく、その場合でも、台座の垂直移動距離を考慮し、ローラーの直径を大きくすることにより、本発明で述べた移動を行う台座の装着は可能である。2は被切断物であり、この材質は、NdFeB、SmCoなどの希土類磁石を用いたが、希土類元素を含む合金、シリコンなどの多結晶、単結晶インゴット、AlNiCo磁石などに適用できるのももちろんである。
【0016】
切断時には、この被切断物2が、ガイドローラー1a、1b間に張られたワイヤーへ向かって下降することにより切断が行われる。3は2の被切断物を取り付けるための台座であり、加工装置に固着された部分3aと、前記3aに摺動可能である3bからなる。ここで、説明の簡便化のため図1に方向を示す座標系を決める。すなわち、ワイヤーの走行方向をx軸方向、被切断物の下降方向をz軸方向、これらに垂直な、ガイドローラー1aの軸に平行な方向をy軸方向と定める。ここで、台座3のうち、3aは被切断物の反対側の面が固定されていて、z軸方向にしか移動することはできない。一方、3bはこの中に3cで示された逆三角形の溝が切られており、機械的ガタ防止と滑らかな走行のため、3aと3bの間にベアリングが装着されている。従って台座3bのみは、3aに対してY軸方向に移動することが可能である。ワイヤー1dは、1本のワイヤーが1a,1b、1c間を通常10〜520周の範囲で周回している。本実施例では120周を採用した。
【0017】
図2は図1の構造を持つワイヤーソーを、x軸方向に見た時の側面図である。台座3bはその両端で、ワイヤーの走行方向と直角の位置に小型のガイドローラーを備えている。これらのガイドローラーは片側をスプリング4cで曲線のガイド5aと5bに強く押し付けられている。5aと5b上に形成された曲線の側面部(ガイド)部分5aa,5bbは被切断物を切断したあとで形成される切断面の弧形状と一致している。今、6のボールねじまたはリードスクリューにより台座3aが0.1mm〜0.8mm/分の速度で下降すると、3bも伴って下降する。しかし同時に両側面をガイドローラー4a,4bで強く拘束されているため、3aの下降に伴い、3bはY軸方向へ移動する。ガイドローラー4a,4bが曲面5aa,5bbの丁度中央にくると、Y軸方向への3bの移動は停止する。3aがさらにz軸方向に下降すると、台座3bは、こんどはY軸方向を先ほどとは逆向きに移動開始する。そして被切断物の切断工程が完了すると、被切断物2には平行に張られたワイヤー1Dの本数だけ切断溝が形成され、切断された面の形状は、曲線5aa,5bbと同じ曲線の断面を持つ曲面となる。切断後に台座3は、再び上昇する。そのとき台座3bは案内板5a,5bにより再度案内されることにより、ワイヤー1dは切断によりすでに形成された溝部内を再度通過することによりもと来た道をもどり、被切断物の下の面に到達し、最後に被切断物から離れる。その後、被切断物2は台座3aからとりはずされ、次の工程へ進む。
【0018】
(実施例2)
図3は図2と異なり、被切断物2がワイヤーの下部に配置され、被切断物を固定した台座3bが台座の昇降機構6により上昇することにより、切断が行われる。台座が上昇すると台座の上半分である3bは、台座の下半分である3aに設けられたベアリング付きガイドにより、ワイヤーの走行方向と直角方向にスライドできる機構が設けられているため、ガイドローラー4a、4bの案内により、図上で向かって左向きに移動する。もちろんガイドローラーはあらかじめ固定台座8に取り付けられた弧状ガイド5A、5Bに案内されて移動する。ガイドローラー4a、4bはばね機構4cにより、弧状ガイド5a,5bに強く押しつけられているため、がたやゆるみは生じない。弧状ガイドの位置は、被切断物の上面がワイヤーに触れたときに、ガイドローラーが弧状ガイドの下端に位置するような配置となっている。
【0019】
(実施例3)
ガイドの弧形状をかえることにより、種種の曲面を被切断物の切断面上に形成することができる。図4はその一例をしめしたもので、弧形状が4aでは被切断物の中央に対して対称な形状であるが、4bでは非対称な形状である。また、図5に示すように、切断面の形状を弧状ではなく、台形形状とすることもできる。ただし、この場合には、角部は切断中にワイヤーがここでひっかかり、切断することを防止するために、R0.3mm以上の曲線状の切断形状としなければならない。
【0020】
(実施例4)
また図6、7に示すように被切断物の一方の面と、それと対抗する面の曲率が異なるように切断する場合を説明する。この場合には、まず、片方の面のみをある曲率Aで弧状に切断し、次にガイド板の形状を異なった曲率Bに変更した後、反対側の面を切断することにより、達成することができる。まず図6に示された被切断物のように、被切断物の片方の面を図中点線で示された弧状に切断する。このとき得られた切断面は、曲率Aで切断されている。次にその被切断物をとりはずしたのち、ガイド板5a,5bを異なった曲率Bのものに変更し、再度被切断物を装着してこのガイド板を用いて切断を行う。この結果、被切断物は図7に点線と実線で示す様に、2種類の異なった曲率の切断面で切断される。
【0021】
(実施例5)
上記の実施例では、被切断物を固定する台座がガイドローラーと案内板により、Y軸方向の台座3bの移動量を機械的に制御する方式が開示されてきた。しかし、台座3bの案内は、この方式だけではなく、NC旋盤に用いられる、コンピュータ制御により行われる場合がある。この方式を図8に示す。この図では、台座3bは側面に設けられたボールねじ9bとそれを回転させるステッピングモータ9Aにより、Y軸方向に移動する。台座3bの移動量はステッピングモータの回転角度を精密に制御するモーターコントローラ11により制御され、このコントローラはコンピュータ12内のプログラムにより指令を受ける。同様の移動量制御がZ軸方向の移動量を制御するために、ボールねじ10B,ステッピングモータ10A,モーターコントローラ11、コンピュータ12によりおこなわれる。コンピュータ12において、適切なプログラミングを行うことにより、Z軸、Y軸方向の台座の移動量が決められ、その結果、台座3bの描く軌跡は、上記実施例で述べたと同様の弧状となる。台座に機械的ガタがあると走行中のワイヤーに余計な張力がかかり、ワイヤーが切断する。これを防止するため、台座の位置決め精度は0.0005mm〜0.01mmの範囲内で行った。この方式は、例えば製品の試作などのように、少量多種の製品を切断により製作する場合には、上記の機械的なガイドの方法に比べて、台座3bの弧状軌跡をプログラムの変更のみでいろいろに変更できるため、段取り時間の短縮を図ることができ、製作コスト低減に効果的である。
【0022】
今までの説明では、被切断物は単体のブロックか、あるいは小型のブロックを複数接着して大型のブロックとした物を用いてきた。しかし、被切断物の形状はこれに限るものではない。すなわち、図10に示す様に、円柱形状のものを切断機に装着し、片端面または両端面を弧状に切断することもできる。これにより、薄肉扁平形状の弓型磁石を目的の曲面形状に切断することが可能となる。
【0023】
ワイヤーソーにより切断面を曲面とした場合、切断時の滅失量は、(ワイヤーの線径+切断しろ)となるため、例えば図11の大きさのNdFeB系弓型形状の永久磁石の場合、線径0.18mm、切断しろ0.02mmとすると、単重率は98%となり、従来の研磨を併用した工程(表1の場合)に比べ、滅失量が格段に低減できることが確認された。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、ワイヤーソーにより弓型形状磁石を磁石素材から切出すので、弧状面が最終加工表面となり、従来必要であった切断後の研磨工程を省略させることができ、材料滅失量の大幅な低減と加工工程時間の大幅な短縮が可能である。このため、大量生産における加工コストの大幅な低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工装置の一部を示す図である。
【図2】本発明の加工装置の全体を示す模式図である。
【図3】本発明の別の加工装置の全体を示す模式図である。
【図4】磁石素材の切断面を示す図である。
【図5】磁石素材の別の切断面を示す図である。
【図6】磁石素材の別の切断面を示す図である。
【図7】磁石素材の別の切断面を示す図である。
【図8】本発明の別の加工装置の全体を示す模式図である。
【図9】本発明の加工装置の一部を示す図である。
【図10】本発明の加工装置で加工した被処理物の形態である。
【図11】本発明による弓型形状磁石の一例である。
【符号の説明】
1a,b,c ローラー
1d ワイヤー
2 磁石素材
3 台座
4 ガイド
5 案内板
7 弓型形状磁石
9a、10a ステッピングモータ
9b、10b ボールねじ
11 モータコントローラ
12 コンピュータ
Claims (6)
- 弓型形状磁石の加工方法において、希土類磁石用合金を粉砕・成形・焼結後、必要により熱処理を行い磁石素材を作製し、平行に複数箇所を切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段により、前記磁石素材を弓型形状に切削することを特徴とする弓型形状磁石の加工方法。
- 磁石素材を固定支持する台座と、複数箇所を平行に切削できるように切削用ワイヤーを設置した切断手段と、前記台座と切断手段とを近接/離間可能とする駆動手段と、を具備する弓型形状磁石の加工装置であって、前記磁石素材に対して前記切削用ワイヤーの切り込んで行く方向が弧状になるように、台座および/または切断手段が前記切削用ワイヤーを複数並べる方向に平行移動可能とした機構を持たせたことを特徴とする弓型形状磁石の加工装置。
- 前記平行移動の位置決めにリニアモーターを用いることを特長とした請求項2に記載の弓型形状磁石の加工装置。
- 前記加工装置は、前記台座の平行移動方向に突出して設けられたガイドと、前記ガイドが接触移動するよう設けられた磁石の切断形状と同形の側面部を有する案内板とを具備し、前記ガイドが前記案内板の側面部に沿って平行移動しながら磁石素材を切削可能な請求項2または3に記載の弓型形状磁石の加工装置。
- 前記ガイドは一方のみが伸縮自在であり、対向する案内板の双方をガイドで押し付けながら移動することを特長とする請求項4に記載の弓型形状磁石の加工装置。
- 前記案内板は一方が平坦面、他方が磁石の切断形状と同形の側面部を有する案内板を具備し、平坦面を有する案内板側のガイドは伸縮自在であり、反対側のガイドは伸縮せず、対向する案内板の双方をガイドで押し付けながら移動することを特長とする請求項4に記載の弓型形状磁石の加工装置。
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JP2002209474A JP2004050329A (ja) | 2002-07-18 | 2002-07-18 | 弓型形状磁石の加工方法および加工装置 |
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WO2009104222A1 (ja) * | 2008-02-19 | 2009-08-27 | 信越半導体株式会社 | ワイヤソーおよびワークの切断方法 |
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2002
- 2002-07-18 JP JP2002209474A patent/JP2004050329A/ja active Pending
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