JP2004047786A - 照明光学装置,露光装置および露光方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光量損失を良好に抑えつつ照明均一性を確保可能な照明光学装置,該照明光学装置を備えた露光装置および該照明光学装置を用いた露光方法を提供すること。
【解決手段】光源1からの光束は,光束変換手段である回折光学素子4により,リレーレンズ5を介してフライアイレンズ6の入射面に所定の強度パターンを発生する。フライアイレンズ6の入射面には,光軸に近づくに従い光強度が増加する領域を有する光強度分布が形成される。リレーレンズ5の焦点位置は,フライアイレンズ6の入射面よりウエハ側に位置するようデフォーカスして設定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】光源1からの光束は,光束変換手段である回折光学素子4により,リレーレンズ5を介してフライアイレンズ6の入射面に所定の強度パターンを発生する。フライアイレンズ6の入射面には,光軸に近づくに従い光強度が増加する領域を有する光強度分布が形成される。リレーレンズ5の焦点位置は,フライアイレンズ6の入射面よりウエハ側に位置するようデフォーカスして設定されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,照明光学装置並びに該照明光学装置を備えた露光装置および該照明光学装置を用いた露光方法に係り,特に半導体素子,液晶表示素子,撮像素子,CCD素子,薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスをフォトリソグラフィ工程で製造する際に用いられるのに好適な照明光学装置,該照明光学装置を備えた露光装置および該照明光学装置を用いた露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の典型的な露光装置においては,光源から射出された光束がフライアイレンズに入射し,その後側焦点面に多数の光源像からなる二次光源を形成する。二次光源からの光束は,フライアイレンズの後側焦点面の近傍に配置された開口絞りを介して制限された後,コンデンサレンズに入射する。開口絞りは,所望の照明条件(露光条件)に応じて,二次光源の形状または大きさを所望の形状または大きさに制限する。
【0003】
コンデンサレンズにより集光された光束は,所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクのパターンを透過した光は,投影光学系を介してウエハ上に結像する。こうして,ウエハ上には,マスクパターンが投影露光(転写)される。なお,マスクに形成されたパターンは高集積化されており,この微細パターンをウエハ上に正確に転写するにはウエハ上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。
【0004】
近年においては,フライアイレンズの射出側に配置された開口絞り(以下,σ絞りという)の開口部(光透過部)の大きさを変化させることにより,フライアイレンズにより形成される二次光源の大きさを変化させて,照明のコヒーレンシィσ(σ値=開口絞り径/投影光学系の瞳径,あるいはσ値=照明光学系の射出側開口数/投影光学系の入射側開口数)を変化させる技術が注目されている。また,σ絞りの開口部の形状を輪帯状や四つ穴状(すなわち4極状)に設定することにより,フライアイレンズにより形成される二次光源の形状を輪帯状や4極状に制限して,投影光学系の焦点深度や解像力を向上させる技術が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように,従来技術では,瞳での光分布形状を制御するため,フライアイレンズにより形成された比較的大きな二次光源からの光束をσ絞りによって制限している。そのため,光量損失が発生していた。特に,従来技術における輪帯変形照明や4極変形照明では,二次光源からの光束の相当部分がσ絞りで遮蔽され,照明(露光)に寄与することがない。このようなσ絞りにおける光量損失により,マスクおよびウエハ上での照度が低下し,露光装置としてのスループットも低下するという不都合があった。また,単にσ絞りを取り外しただけでは,光量損失は解消されるが,照明均一性が低減するという問題が発生する。
【0006】
本発明は,前述の課題に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,光量損失を良好に抑えつつ照明均一性を確保可能な照明光学装置,該照明光学装置を備えた露光装置および該照明光学装置を用いた露光方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明の第1発明は,被照射面を照明するための照明光学装置であって,光源からの光束に基づいて実質的な面光源を形成するオプティカルインテグレータを備え,前記照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も前記被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータの入射面内において,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されていることを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0008】
かかる構成によれば,σ絞りを用いない場合でも,最終オプティカルインテグレータ射出後の照明ムラを改善し,被照射面において照明均一性を確保できる。σ絞りが不要になるため,光量損失を良好に抑制できる。
【0009】
第1発明の好ましい態様においては,前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記光源からの光束の光強度分布を変換し,前記最終オプティカルインテグレータの入射面内において前記所定領域を形成する光束変換手段を含む。その際に,前記光束変換手段は,複数のオプティカルインテグレータの組み合わせからなるように構成してもよく,前記複数のオプティカルインテグレータは回折型光学素子および波面分割型インテグレータを含むように構成してもよい。
【0010】
また,前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記オプティカルインテグレータの入射面と所定距離だけ間隔を隔てた所定位置に照野を形成し,前記最終オプティカルインテグレータの入射面内において前記所定領域を形成する導光手段を含むように構成してもよい。
【0011】
本発明の第2発明によれば,被照射面を照明するための照明光学装置であって,光源からの光束に基づいて実質的な面光源を形成するオプティカルインテグレータと,前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記光源からの光束の光強度分布を変換する光束変換手段と,前記光束変換手段と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記オプティカルインテグレータの入射面と所定距離だけ間隔を隔てた所定位置に照野を形成する導光手段と,を備え,前記照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も前記被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータの入射面内において,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されていることを特徴とする照明光学装置が提供される。
【0012】
かかる構成によれば,σ絞りを用いない場合でも,最終オプティカルインテグレータ射出後の照明ムラを改善し,被照射面において照明均一性を確保できる。σ絞りが不要になるため,光量損失を良好に抑制できる。
【0013】
第2発明の好ましい態様においては,前記光束変換手段は,複数のオプティカルインテグレータの組み合わせからなり,前記複数のオプティカルインテグレータは回折型光学素子および波面分割型インテグレータを含む。また,前記最終オプティカルインテグレータの射出面における光強度分布の均一性を高めるように前記光束変換手段が形成する光強度分布を最適化することが好ましい。
【0014】
第2発明の好ましい態様においては,前記最終オプティカルインテグレータが多数の光学要素から構成される場合は,前記所定距離は前記光学要素の焦点距離とほぼ等しいか,あるいは,前記所定距離は前記光学要素の焦点距離以上であり,前記所定領域の長さは前記光学要素の有効径長の0.5倍以上である。また,前記所定面は前記オプティカルインテグレータの入射面よりも被照射面側に位置することが好ましい。
【0015】
本発明の第3発明によれば,マスク上に形成された所定のパターンを感光性基板へ転写する露光装置において,上記記載の照明光学装置を用いて前記被照射面に設定された前記マスクを照明することを特徴とする露光装置が提供される。
かかる構成によれば,良好な照明条件で露光可能な露光装置を提供できる。
【0016】
本発明の第4発明によれば,マスク上に形成された所定のパターンを感光性基板に転写する露光方法において,上記記載の照明光学装置を用いて前記被照射面に設定された前記マスクを照明し,前記マスク上の前記所定のパターンを前記感光性基板に転写することを特徴とする露光方法が提供される。かかる構成によれば,良好な照明条件でパターンを露光できるので,良好なデバイスを製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下,図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付すことにより,重複説明を省略する。図1は,本発明の第1の実施の形態に係る照明光学装置を備えた露光装置の構成図である。
【0018】
パルス発光光源1からの紫外光束はビーム整形光学系2によって所定の大きさ及び所定の形状の断面を有する光束になるようビーム整形される。その後,光束は振動ミラー3によって反射された後,回折光学素子4に入射する。一般に,回折光学素子は,ガラス基板に露光光(照明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され,入射ビームを所望の角度に回折する作用を有し,光束変換手段としての機能を有する。
【0019】
回折光学素子4は導光手段としてのリレーレンズ5を介してフライアイレンズ6の入射面に所定の強度パターンを発生する。ここでは,回折光学素子4は,照明光路に対して挿脱自在に構成され,複数種類の回折光学素子40と切り換え可能に構成されている。図1では,複数種類の回折光学素子をまとめて回折光学素子40として表している。回折光学素子4を通常円形照明用とし,回折光学素子40を,輪帯や4極等の変形照明用とすれば,これらの回折光学素子を切り替えることにより,フライアイレンズ6近傍に円形,輪帯,4極等の通常照明や変形照明に対応した強度分布を発生させることが可能になる。これらの複数の回折光学素子は,回転可能なターレット上に支持されてターレットの回転により切り換えるようにしてもよく,あるいはカセット内に配置して切り換えるようにしてもよい。制御系16からの指令に基づいて動作する駆動系18により,これらの回折光学素子の切り換えが行われる。
【0020】
本実施の形態では,リレーレンズ5の焦点位置は図1に示すように,フライアイレンズ6の入射面よりウエハ側に位置している。すなわち,デフォーカスして設定している。また,フライアイレンズ6の入射面内における光強度分布は一様ではなく,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されるよう設計されている。この構成については後で詳述する。
【0021】
フライアイレンズ6は,本照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータである。フライアイレンズ6は,波面分割型のオプティカルインテグレータであり,正の屈折力を有する多数のレンズエレメントを稠密に且つ縦横配列することによって構成されている。したがって,フライアイレンズ6に入射した光束は,多数のレンズエレメントにより二次元的に分割され,これにより面光源を形成する二次光源像が形成される。また,フライアイレンズ6の中央部分には0次光を遮断するための遮蔽部が設けられている。図1では,図面表記の都合上,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの数を実際よりも減じて図示している。なお,従来使用していたσ絞りは配置していないので,瞳における光強度分布は回折光学素子4の発散特性によって決定される。
【0022】
フライアイレンズ6からの光はリレーレンズ7を透過した後,可動ブラインド8上に導かれる。可動ブラインド8はマスク11とウエハ13の走査と同期して走査される走査型視野絞りであり,走査を通じた全体の露光領域を規定する。可動ブラインド8の像はコンデンサレンズ9a,9bによってマスク11上に結像される。コンデンサレンズ9a,9bの間には光路を折り返すためのミラー10が配置されている。コンデンサレンズ9a,9bを透過した光によって被照射面としてのマスク11が重畳的に均一に照明され,マスク11上に描画されている回路パターンに回折光が発生し,投影レンズ12を介してレジストを塗布したウエハ13上に回路パターンの像が結像される。この配置において,露光を通じて可動ブラインド8,マスク11,ウエハ13を同期して走査し,マスク11上の所定の領域がウエハ13上に走査露光される。
【0023】
次に,本照明光学装置における照明均一性の原理について図2を参照しながら説明する。図2(a)は,上記装置の要部である回折光学素子4からフライアイレンズ6までの構成を示す。本装置では,最終オプティカルインテグレータであるフライアイレンズ6の入射面に生成される光強度分布を制御することによって照明均一性を向上する。本実施の形態では,光強度分布の制御は,光束変換手段である回折光学素子4の発散特性を所定のものに設定することと,リレーレンズ5の焦点面をフライアイレンズ6の入射面からデフォーカスすることによって行われる。
【0024】
図2(a)において,SAはフライアイレンズ6の入射面であり,SBはリレーレンズ5の焦点面である。図2(a)に示すように,リレーレンズ5の焦点面SBは,フライアイレンズ6の入射面SAより距離defだけウエハ側にデフォーカスした位置に設定されている。距離defはフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離と同じに設定することが望ましい。このように距離defを設定することにより,フライアイレンズ6の射出面での光強度分布を良好にすることができる。
【0025】
図3は,距離defをフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離と同じにした場合のフライアイレンズ6の射出面での光強度分布のシミュレーション結果である。図3では2次光源の形状がきれいな円形になっていることがわかる。
【0026】
図2(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布を示す図である。図2(b)において,縦軸のrは光軸AXを中心として光軸AXに垂直な面における半径方向の位置であり,横軸Iは位置rにおける光強度Iである。図2(b)に実線で示される光強度IBは,光源からの光束が回折光学素子4により変換され,リレーレンズ5を透過した後,リレーレンズ5の焦点面SBに形成する光強度を示す。光強度IBは,周辺部近傍に光軸AXに近づくに従い光強度が増加する領域を有し,この領域では縦軸および横軸に対して傾斜した略直線を示す。光強度IBは,光軸AX近傍でほぼ一定であり,縦軸に対して平行な略直線を示す。したがって,光強度IBと縦軸により形成される図形は図2(b)に示すように略台形状となる。以後,光強度が光軸AXに近づくに従い増加する領域を傾斜部と呼ぶ。また,光強度IBにおける傾斜部のr方向の幅をwbとする。
【0027】
図2(a)および図2(b)に,光強度IAとしてフライアイレンズ6の入射面SAにおける光強度を点線で示す。光強度IAは,リレーレンズ5の焦点面SBにおける光強度IBをフライアイレンズ6の入射面SAにデフォーカスしたものと考えられる。光強度IAと縦軸により形成される図形もまた,図2(a)および図2(b)に示すように略台形状となるが,光強度IAの傾斜部のr方向の幅waは,上述のデフォーカスのために光強度IBの傾斜部の幅wbよりも大きい。光強度IAにおける光軸AX近傍の光強度がほぼ一定の位置rは,光強度IBのものとほぼ同じである。
【0028】
幅waは,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの有効径φfの0.5〜1倍となるように設定すると,以下に述べる理由により照明均一性が格段に向上する。フライアイレンズとコンデンサレンズとを用いて,フライアイレンズに入射する光束を波面分割して被照射面を重畳的に照明する際に,フライアイレンズの最周縁のレンズエレメントにおいては,その入射面の一部しか照明されないことがある。この一部しか照明されないレンズエレメントからの光束は,被照射面上の一部にしか到達せず(全部が照明されたレンズエレメントからの光束は被照射面上の全部に到達),被照射面上での照度ムラに寄与する。ここで,フライアイレンズに入射する光束の断面方向での光強度分布を台形状とし,その傾斜部の幅をフライアイレンズのレンズエレメントの0.5倍以上とすることにより,フライアイレンズの最周縁のレンズエレメントから被照射面へ向かう光束の被照射面上での照度ムラへの寄与の度合いを小さくすることができ,ひいては照明均一性を向上できる。
【0029】
図2(b)に示すように,光強度IAの傾斜部の幅waは,光強度IBの傾斜部の幅wbと,これらの差分wdとの和として考えられる。差分wdは,デフォーカスにより発生するものであるから,次式により幾何学的に求めることができる。
wd=tan(φi/f)・def
ここで,φiは回折光学素子4への有効入射径であり,fはリレーレンズ5の焦点距離であり,defは前述のようにデフォーカス量である。ただし,リレーレンズ5はfsinθ型を想定している。リレーレンズ5が他の型の場合も幾何学的にwdを求めることができる。
【0030】
よって,フライアイレンズ6の入射面SAにおける傾斜部の幅waは
で与えられる。通常はφiはあまり大きくとれず,また,fをあまり小さくできないため,デフォーカスに起因する上式の第2項はフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの有効径φfより小さくなる。そこで光学系を設計するときは,この不足分を回折光学素子4による幅wbで補い,合計の幅waがφfの0.5〜1倍となるように設計する。なお,フライアイレンズを構成するレンズエレメントが長方形の場合には,長辺をφfとして上記原理を適用すればよい。
【0031】
上記構成によれば,σ絞りを用いない場合でも,被照射面上での照度ムラを軽減することができ,ひいては照明均一性を向上できる。また,σ絞りが不要になるため,従来発生していた光量損失を抑制でき,高い光効率での照明が可能になる。
【0032】
次に,図4を参照しながら,本発明の第2の実施の形態に係る露光装置について説明する。図4(a)は,本実施の形態の要部である回折光学素子4からフライアイレンズ6までの構成を示す図であり,図4(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布図であり,図4は第1の実施の形態の図2に相当するものである。本実施の形態は,回折光学素子の発散特性と,リレーレンズ5の焦点面のデフォーカス量が第1の実施の形態と異なる。以下,この点に注目して説明を行い,第1の実施の形態と同様の構成については重複説明を省略する。
【0033】
本実施の形態における回折光学素子4は,第1の実施の形態の回折光学素子4とは異なる発散特性を有する。この回折光学素子4により,リレーレンズ5の焦点面SBに形成される光強度IBは,図4(b)に実線で示すように,傾斜部が無い。光強度IBと縦軸により形成される図形は略矩形状となる。すなわち,本実施の形態では,wb=0である。
【0034】
また,フライアイレンズ6の入射面SAに対するリレーレンズ5の焦点面SBのデフォーカス量defは,図2(a)に示す第1の実施の形態の場合の量より大きい。本実施の形態では,デフォーカス量defは,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離以上大きくとっており,すなわち,前述のwdがレンズエレメントの有効径φfと等しくなるまで,デフォーカス量defを大きくしている。
【0035】
上記構成により得られるフライアイレンズ6の入射面SAでの光強度IAは,図4(a)および図4(b)に点線で示すように傾斜部を有する台形状の分布を有し,図2(b)のものと同様となる。よって,本実施の形態においても,第1の実施の形態と同様に照明均一性を向上し,光量損失を抑制することができる。
【0036】
なお,本実施の形態では,デフォーカス量defがフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離以上大きいため,2次光源の強度分布の均一性,特にその歪具合が若干低下することがある。そこで,この均一性を補正するように,あらかじめ回折光学素子の発散特性を設定しておくことが好ましい。これは,光学シミュレーションによって瞳の強度分布計算を行い,回折光学素子の最適な発散特性を求めることにより行うことができる。
【0037】
図5は,本実施の形態におけるフライアイレンズ6の射出面での光強度分布のシミュレーション結果である。図5に示す例では2次光源は±45°方向がへこむような形状になる。そこで,±45°方向が膨らむようなファーフィールドパターンを形成するように回折光学素子の発散特性を設定しておけば,この2次光源の歪みを補正することが可能になる。
【0038】
上記第1の実施の形態および第2の実施の形態は,EP1014196A2号の図43に示される照明光学装置に適用することができる。但し,上記第1の実施の形態または第2の実施の形態をEP1014196A2号の図43に適用した場合には,照明開口絞り1009は不要となる。なお,EP1014196A2号の図43に示される照明光学装置に本件実施例を適用した場合,凹円錐プリズム1005B及び凸円錐プリズム1005Cに代えて,或いは加えて,凹V溝プリズム及び凸V溝プリズムを配置しても良い。ここで,凹V溝プリズムは光軸直交方向に稜線を有するように配置された2つの平面状の屈折面を有し,これら2つの平面状屈折面が下流側に凹面を向けるように形成されている。凸V溝プリズムは凹V溝プリズムの稜線と平行な方向に稜線を有するように配置された2つの平面状の屈折面を有し,これら2つの平面状屈折面が上流側(光源側)に凸面を向けるように形成されている。
【0039】
なお,これら2つのV溝プリズムのうちの少なくとも一方は光軸に沿って移動可能に構成され,凹V溝プリズムの凹状屈折面と凸V溝プリズムの凸状屈折面との間隔が可変となっている。また,円錐プリズムの対1005及びV溝プリズムの対が照明光路中に配置される構成において,さらにV溝プリズムの対を設けても良い。この場合,2組目のV溝プリズムの対の稜線は,1組目のV溝プリズムの対の稜線と直交する。また,このような円錐プリズムの対1005及び2組のV溝プリズムの対が配置される構成か,円錐プリズムの対1005を省略する構成も可能である。
【0040】
次に,本発明の第3の実施の形態に係る露光装置について,図6を参照しながら説明する。図6は,本発明の第3の実施の形態に係る照明光学装置を備えた露光装置の構成図である。光源1から射出された光束はビーム整形光学系2,振動ミラー3を経由した後,回折光学素子4に入射する。本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に,回折光学素子4と複数種類の回折光学素子40が切り替え可能かつ光路に対して挿脱自在に構成されている。切り換えは,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系22により行われる。
【0041】
回折光学素子4を透過した光束はアフォーカルズームレンズ35に入射する。アフォーカルズームレンズ35は,回折光学素子4の回折面と後述するマイクロレンズアレイ36の入射面とを光学的にほぼ共役な関係に維持し,且つアフォーカル系(無焦点光学系)を維持しながら,所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができるように構成されている。アフォーカルズームレンズ35の倍率変化は,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系23により行われる。
【0042】
アフォーカルズームレンズ35から射出された平行光束はマイクロレンズアレイ36に入射する。マイクロレンズアレイ36は波面分割型のオプティカルインテグレータであり,正の屈折力を有する多数のレンズエレメントを稠密に且つ縦横配列することによって構成されている。一般に,マイクロレンズアレイは,たとえば平行平面ガラス板にエッチング処理を施して微小レンズ群を形成することによって構成される。
【0043】
ここで,マイクロレンズアレイを構成する各レンズエレメントは,フライアイレンズを構成する各レンズエレメントよりも微小である。また,マイクロレンズアレイは,互いに隔絶されたレンズエレメントからなるフライアイレンズとは異なり,多数のレンズエレメントが互いに隔絶されることなく一体的に形成されている。しかしながら,正屈折力を有するレンズ要素が縦横に配置されている点でマイクロレンズアレイはフライアイレンズと同じである。したがって,マイクロレンズアレイ36に入射した光束は,多数のレンズエレメントにより二次元的に分割され,各レンズエレメントの後側焦点面にはそれぞれ1つの光源が形成される。このように,マイクロレンズアレイ36は,光源1からの光束に基づいて多数の光源からなる第1多数光源を形成するための第1オプティカルインテグレータを構成している。なお,図6では,図面表記の都合上,マイクロレンズアレイ36とフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの数を実際よりも減じて図示している。
【0044】
なお,マイクロレンズアレイ36は,照明光路に対して挿脱自在に構成され,且つレンズエレメントの焦点距離がマイクロレンズアレイ36とは異なる複数種類のマイクロレンズアレイ360と切り換え可能に構成されている。図6では,複数種類のマイクロレンズアレイをまとめてマイクロレンズアレイ360として表している。マイクロレンズアレイ6とマイクロレンズアレイ360との間の切り換えは,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系24により行われる。
【0045】
マイクロレンズアレイ36の後側焦点面に形成された多数の光源からの光束は,ズームレンズ37を介して,フライアイレンズ6を重畳的に照明する。ズームレンズ37は,所定の範囲で焦点距離を連続的に変化させることのできるリレー光学系である。フライアイレンズ6の入射面に形成される照野の大きさは,ズームレンズ37の焦点距離に依存して変化する。なお,ズームレンズ37の焦点距離の変化は,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系25により行われる。
【0046】
フライアイレンズ6は,第2オプティカルインテグレータとして機能し,本照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータである。フライアイレンズ6からの光は,コンデンサー光学系38の集光作用を受けた後,折り返し用のミラー10で反射された後,マスク11を照明する。マスク11,投影レンズ12,ウエハ13の構成,動作に関しては図1に示すものと同様であるため,重複説明を省略する。なお,本実施の形態においても,従来使用していたσ絞りは配置していない。
【0047】
上記構成において,回折光学素子4の特性を所定のものに設定することによって,ズームレンズ37の射出側に形成される光強度分布を所望のものに設定できる。ズームレンズ37の射出側に形成される光強度分布は,特開2002−57081号公報に開示されているように,回折光学素子4とマイクロレンズアレイ36のコンボリューションにより形成されるものとなり,フライアイレンズ6の入射面に所定の強度パターンを発生する。
【0048】
そこで,ズームレンズ37の後側焦点位置に図2(b)に示す光強度IBと同様の略台形状,あるいは図4(b)に示す光強度IBと同様の略矩形状の光強度分布を形成するよう回折光学素子4の特性を設定する。そして,ズームレンズ37の焦点位置を,フライアイレンズ6の入射面よりウエハ側にデフォーカスして設定する。このような構成により,前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様に,フライアイレンズ6の入射面内における光強度IAの傾斜部のr方向の幅waが,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの有効径φfの0.5倍以上となるようにする。
【0049】
上記構成により,前述の実施の形態と同様に,照明均一性を向上し,光量損失を抑制することができる。
【0050】
次に,第4の実施の形態について説明する。上記の第3の実施の形態のように,マイクロレンズアレイと回折光学素子との協動によりフライアイレンズの入射面に所定の光強度分布を形成しようとする場合には,マイクロレンズアレイを構成する多数のレンズ面の開口に起因する回折作用によって,上記所定の光強度分布のエッジがぼけることがある。本実施の形態は,このぼけの分まで考慮して回折光学素子の発散特性を,上記所定の光強度分布のエッジが所望のぼけ方となるように設定したものである。この場合には,例えば第2フライアイレンズの射出面に形成される2次光源の光強度分布をシミュレーションにより求め,このシミュレーションされた2次光源の光強度分布が均一或いは所望の分布となるように,回折光学素子の発散特性を変更すれば良い。
【0051】
本実施の形態においても,第3の実施の形態と同様の効果が得られ,さらに照明光の強度分布の最適化を図ることができる。
【0052】
上記第3の実施の形態および第4の実施の形態は,特開2001−85293号公報の図1に示される照明光学装置に適用することができる。この装置の構成は,図6に示す第3の実施の形態および第4の実施の形態において,回折光学素子4とマイクロレンズアレイ36の逆転配置したものである。この場合には,特開2001−85293号公報の図1におけるマイクロレンズアレイ4,40と回折光学素子6,60,61とによって,ズームレンズ7の後側焦点位置に台形状光量分布を形成し,フライアイレンズ8の入射面をズームレンズ7の後側焦点位置よりもズームレンズ7側に設定して台形状の光量分布のエッジを,フライアイレンズ8を構成するレンズエレメントの大きさの0.5倍以上ぼかす。但し,上記第3の実施の形態および第4の実施の形態を特開2001−85293号公報の図1に適用した場合は,照明開口絞り9(9a,9b)は不要となる。
【0053】
上記第1〜第4の実施の形態では,オプティカルインテグレータとして波面分割型インテグレータであるフライアイレンズ6を用いているが,その代わりに内面反射型のロッド型インテグレータを用いることもできる。図7にこの場合の要部構成図を示す。図7に示すインプットレンズ50とロッド型インテグレータ52の組み合わせが,図1のフライアイレンズ6とリレーレンズ7の組み合わせと等価であり置換可能である。
【0054】
図7において,面SCはロッド型インテグレータ52の射出面SDをインプットレンズ50を介して逆方向に光線追跡したときに射出面SDが結像する位置である。なお,図7は,簡単のため,ロッド型インテグレータ52端面での屈折作用を無視した概念図を示す。面SCには,それぞれがロッド型インテグレータ52の射出面SDと共役な複数の領域が存在する。すなわち,ロッド型インテグレータ52に入射する光束は,これらの複数の領域ごとに分割され,ロッド型インテグレータ52の射出面SDにおいてこれらの複数の領域からの光が重畳する。この複数の領域のそれぞれを分割単位として,この分割単位をフライアイレンズを構成するレンズエレメントと同様に考えることができる。
【0055】
リレーレンズ5(図7では不図示)の後側焦点位置からのディフォーカス量と面SCでの光強度分布の傾斜部の幅との関係は,シミュレーションにより求めることができる。そこで,面SCでの光強度分布の傾斜部の幅が面SCでの分割単位の0.5〜1倍となるように,リレーレンズ5の後側焦点位置と面SCを設定すればよい。
【0056】
よって,最終オプティカルインテグレータとして内面反射型のロッド型インテグレータを用いた場合でも,前述の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0057】
上記例では通常円形照明の場合について説明したが,輪帯,4極照明等の変形照明の場合についても,本発明は適用可能である。図8は,変形照明の場合の一例を示し,図2(a)に対応するものである。図8にフライアイレンズ6の入射面に形成される光強度分布IAを点線で示す。この場合も上記例と同様の原理を用い,周辺近傍の傾斜部の幅を最適化することにより,同様の効果が得られる。
【0058】
上記実施の形態において,回折光学素子4の発散特性はコンピュータシミュレーションによって厳密な回折計算を行い,光強度IBの傾斜部の幅wbを最適化することが望ましい。上記例では光強度IAの形状を概略台形状としたが,必ずしも来れに限定するものではなく,照明均一性,瞳での光強度分布均一性,テレセントリック性等が最適になるように定めることが望ましい。
【0059】
上記実施の形態において,光源1から回折光学素子4までの間に光遅延光学系を挿入する構成を採用することができる。また,フライアイレンズ6の代わりにエッチングによって微小レンズをインテグレートしたマイクロレンズアレイを使用してもよい。
【0060】
上記実施の形態におけるパルス光光源としてはKrFレーザ,ArFレーザ,F2レーザを使用できる。光源としては,DUV(Deep Ultra Violet)固体レーザを用いてもよい。i線等のランプを光源とする露光装置にも本発明は適用可能である。また,スキャン型ではない露光装置についても本発明は適用可能である。
【0061】
以上,添付図面を参照しながら本発明にかかる好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0062】
【発明の効果】
以上,詳細に説明したように本発明によれば,光量損失を良好に抑えつつ照明均一性を確保可能な照明光学装置を提供できる。また,本発明の別の観点によれば,良好な照明均一性とともに高い光効率で露光可能であり,スループットの向上が可能な露光装置および露光方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る露光装置の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る照明均一性の原理について説明する図であり,図2(a)は,回折光学素子からフライアイレンズまでの構成図であり,図2(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るフライアイレンズの射出面での光強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る照明均一性の原理について説明する図であり,図4(a)は,回折光学素子からフライアイレンズまでの構成図であり,図4(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るフライアイレンズの射出面での光強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る露光装置の構成図である。
【図7】ロッド型インテグレータを用いた場合の要部構成図である。
【図8】変形照明の場合の要部構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2 ビーム整形光学
3 振動ミラー
4,40 回折光学素子
5 リレーレンズ
6 フライアイレンズ
7 リレーレンズ
8 可動ブラインド
9a,9b コンデンサレンズ
10 ミラー
11 マスク
12 投影レンズ
13 ウエハ
16,20 制御系
18,22,23,24,25 駆動系
35 アフォーカルズームレンズ
36,360 マイクロレンズアレイ
37 ズームレンズ
38 コンデンサー光学系
50 インプットレンズ
52 ロッド型インテグレータ
【発明の属する技術分野】
本発明は,照明光学装置並びに該照明光学装置を備えた露光装置および該照明光学装置を用いた露光方法に係り,特に半導体素子,液晶表示素子,撮像素子,CCD素子,薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスをフォトリソグラフィ工程で製造する際に用いられるのに好適な照明光学装置,該照明光学装置を備えた露光装置および該照明光学装置を用いた露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の典型的な露光装置においては,光源から射出された光束がフライアイレンズに入射し,その後側焦点面に多数の光源像からなる二次光源を形成する。二次光源からの光束は,フライアイレンズの後側焦点面の近傍に配置された開口絞りを介して制限された後,コンデンサレンズに入射する。開口絞りは,所望の照明条件(露光条件)に応じて,二次光源の形状または大きさを所望の形状または大きさに制限する。
【0003】
コンデンサレンズにより集光された光束は,所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクのパターンを透過した光は,投影光学系を介してウエハ上に結像する。こうして,ウエハ上には,マスクパターンが投影露光(転写)される。なお,マスクに形成されたパターンは高集積化されており,この微細パターンをウエハ上に正確に転写するにはウエハ上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。
【0004】
近年においては,フライアイレンズの射出側に配置された開口絞り(以下,σ絞りという)の開口部(光透過部)の大きさを変化させることにより,フライアイレンズにより形成される二次光源の大きさを変化させて,照明のコヒーレンシィσ(σ値=開口絞り径/投影光学系の瞳径,あるいはσ値=照明光学系の射出側開口数/投影光学系の入射側開口数)を変化させる技術が注目されている。また,σ絞りの開口部の形状を輪帯状や四つ穴状(すなわち4極状)に設定することにより,フライアイレンズにより形成される二次光源の形状を輪帯状や4極状に制限して,投影光学系の焦点深度や解像力を向上させる技術が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように,従来技術では,瞳での光分布形状を制御するため,フライアイレンズにより形成された比較的大きな二次光源からの光束をσ絞りによって制限している。そのため,光量損失が発生していた。特に,従来技術における輪帯変形照明や4極変形照明では,二次光源からの光束の相当部分がσ絞りで遮蔽され,照明(露光)に寄与することがない。このようなσ絞りにおける光量損失により,マスクおよびウエハ上での照度が低下し,露光装置としてのスループットも低下するという不都合があった。また,単にσ絞りを取り外しただけでは,光量損失は解消されるが,照明均一性が低減するという問題が発生する。
【0006】
本発明は,前述の課題に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,光量損失を良好に抑えつつ照明均一性を確保可能な照明光学装置,該照明光学装置を備えた露光装置および該照明光学装置を用いた露光方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明の第1発明は,被照射面を照明するための照明光学装置であって,光源からの光束に基づいて実質的な面光源を形成するオプティカルインテグレータを備え,前記照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も前記被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータの入射面内において,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されていることを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0008】
かかる構成によれば,σ絞りを用いない場合でも,最終オプティカルインテグレータ射出後の照明ムラを改善し,被照射面において照明均一性を確保できる。σ絞りが不要になるため,光量損失を良好に抑制できる。
【0009】
第1発明の好ましい態様においては,前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記光源からの光束の光強度分布を変換し,前記最終オプティカルインテグレータの入射面内において前記所定領域を形成する光束変換手段を含む。その際に,前記光束変換手段は,複数のオプティカルインテグレータの組み合わせからなるように構成してもよく,前記複数のオプティカルインテグレータは回折型光学素子および波面分割型インテグレータを含むように構成してもよい。
【0010】
また,前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記オプティカルインテグレータの入射面と所定距離だけ間隔を隔てた所定位置に照野を形成し,前記最終オプティカルインテグレータの入射面内において前記所定領域を形成する導光手段を含むように構成してもよい。
【0011】
本発明の第2発明によれば,被照射面を照明するための照明光学装置であって,光源からの光束に基づいて実質的な面光源を形成するオプティカルインテグレータと,前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記光源からの光束の光強度分布を変換する光束変換手段と,前記光束変換手段と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記オプティカルインテグレータの入射面と所定距離だけ間隔を隔てた所定位置に照野を形成する導光手段と,を備え,前記照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も前記被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータの入射面内において,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されていることを特徴とする照明光学装置が提供される。
【0012】
かかる構成によれば,σ絞りを用いない場合でも,最終オプティカルインテグレータ射出後の照明ムラを改善し,被照射面において照明均一性を確保できる。σ絞りが不要になるため,光量損失を良好に抑制できる。
【0013】
第2発明の好ましい態様においては,前記光束変換手段は,複数のオプティカルインテグレータの組み合わせからなり,前記複数のオプティカルインテグレータは回折型光学素子および波面分割型インテグレータを含む。また,前記最終オプティカルインテグレータの射出面における光強度分布の均一性を高めるように前記光束変換手段が形成する光強度分布を最適化することが好ましい。
【0014】
第2発明の好ましい態様においては,前記最終オプティカルインテグレータが多数の光学要素から構成される場合は,前記所定距離は前記光学要素の焦点距離とほぼ等しいか,あるいは,前記所定距離は前記光学要素の焦点距離以上であり,前記所定領域の長さは前記光学要素の有効径長の0.5倍以上である。また,前記所定面は前記オプティカルインテグレータの入射面よりも被照射面側に位置することが好ましい。
【0015】
本発明の第3発明によれば,マスク上に形成された所定のパターンを感光性基板へ転写する露光装置において,上記記載の照明光学装置を用いて前記被照射面に設定された前記マスクを照明することを特徴とする露光装置が提供される。
かかる構成によれば,良好な照明条件で露光可能な露光装置を提供できる。
【0016】
本発明の第4発明によれば,マスク上に形成された所定のパターンを感光性基板に転写する露光方法において,上記記載の照明光学装置を用いて前記被照射面に設定された前記マスクを照明し,前記マスク上の前記所定のパターンを前記感光性基板に転写することを特徴とする露光方法が提供される。かかる構成によれば,良好な照明条件でパターンを露光できるので,良好なデバイスを製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下,図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付すことにより,重複説明を省略する。図1は,本発明の第1の実施の形態に係る照明光学装置を備えた露光装置の構成図である。
【0018】
パルス発光光源1からの紫外光束はビーム整形光学系2によって所定の大きさ及び所定の形状の断面を有する光束になるようビーム整形される。その後,光束は振動ミラー3によって反射された後,回折光学素子4に入射する。一般に,回折光学素子は,ガラス基板に露光光(照明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され,入射ビームを所望の角度に回折する作用を有し,光束変換手段としての機能を有する。
【0019】
回折光学素子4は導光手段としてのリレーレンズ5を介してフライアイレンズ6の入射面に所定の強度パターンを発生する。ここでは,回折光学素子4は,照明光路に対して挿脱自在に構成され,複数種類の回折光学素子40と切り換え可能に構成されている。図1では,複数種類の回折光学素子をまとめて回折光学素子40として表している。回折光学素子4を通常円形照明用とし,回折光学素子40を,輪帯や4極等の変形照明用とすれば,これらの回折光学素子を切り替えることにより,フライアイレンズ6近傍に円形,輪帯,4極等の通常照明や変形照明に対応した強度分布を発生させることが可能になる。これらの複数の回折光学素子は,回転可能なターレット上に支持されてターレットの回転により切り換えるようにしてもよく,あるいはカセット内に配置して切り換えるようにしてもよい。制御系16からの指令に基づいて動作する駆動系18により,これらの回折光学素子の切り換えが行われる。
【0020】
本実施の形態では,リレーレンズ5の焦点位置は図1に示すように,フライアイレンズ6の入射面よりウエハ側に位置している。すなわち,デフォーカスして設定している。また,フライアイレンズ6の入射面内における光強度分布は一様ではなく,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されるよう設計されている。この構成については後で詳述する。
【0021】
フライアイレンズ6は,本照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータである。フライアイレンズ6は,波面分割型のオプティカルインテグレータであり,正の屈折力を有する多数のレンズエレメントを稠密に且つ縦横配列することによって構成されている。したがって,フライアイレンズ6に入射した光束は,多数のレンズエレメントにより二次元的に分割され,これにより面光源を形成する二次光源像が形成される。また,フライアイレンズ6の中央部分には0次光を遮断するための遮蔽部が設けられている。図1では,図面表記の都合上,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの数を実際よりも減じて図示している。なお,従来使用していたσ絞りは配置していないので,瞳における光強度分布は回折光学素子4の発散特性によって決定される。
【0022】
フライアイレンズ6からの光はリレーレンズ7を透過した後,可動ブラインド8上に導かれる。可動ブラインド8はマスク11とウエハ13の走査と同期して走査される走査型視野絞りであり,走査を通じた全体の露光領域を規定する。可動ブラインド8の像はコンデンサレンズ9a,9bによってマスク11上に結像される。コンデンサレンズ9a,9bの間には光路を折り返すためのミラー10が配置されている。コンデンサレンズ9a,9bを透過した光によって被照射面としてのマスク11が重畳的に均一に照明され,マスク11上に描画されている回路パターンに回折光が発生し,投影レンズ12を介してレジストを塗布したウエハ13上に回路パターンの像が結像される。この配置において,露光を通じて可動ブラインド8,マスク11,ウエハ13を同期して走査し,マスク11上の所定の領域がウエハ13上に走査露光される。
【0023】
次に,本照明光学装置における照明均一性の原理について図2を参照しながら説明する。図2(a)は,上記装置の要部である回折光学素子4からフライアイレンズ6までの構成を示す。本装置では,最終オプティカルインテグレータであるフライアイレンズ6の入射面に生成される光強度分布を制御することによって照明均一性を向上する。本実施の形態では,光強度分布の制御は,光束変換手段である回折光学素子4の発散特性を所定のものに設定することと,リレーレンズ5の焦点面をフライアイレンズ6の入射面からデフォーカスすることによって行われる。
【0024】
図2(a)において,SAはフライアイレンズ6の入射面であり,SBはリレーレンズ5の焦点面である。図2(a)に示すように,リレーレンズ5の焦点面SBは,フライアイレンズ6の入射面SAより距離defだけウエハ側にデフォーカスした位置に設定されている。距離defはフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離と同じに設定することが望ましい。このように距離defを設定することにより,フライアイレンズ6の射出面での光強度分布を良好にすることができる。
【0025】
図3は,距離defをフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離と同じにした場合のフライアイレンズ6の射出面での光強度分布のシミュレーション結果である。図3では2次光源の形状がきれいな円形になっていることがわかる。
【0026】
図2(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布を示す図である。図2(b)において,縦軸のrは光軸AXを中心として光軸AXに垂直な面における半径方向の位置であり,横軸Iは位置rにおける光強度Iである。図2(b)に実線で示される光強度IBは,光源からの光束が回折光学素子4により変換され,リレーレンズ5を透過した後,リレーレンズ5の焦点面SBに形成する光強度を示す。光強度IBは,周辺部近傍に光軸AXに近づくに従い光強度が増加する領域を有し,この領域では縦軸および横軸に対して傾斜した略直線を示す。光強度IBは,光軸AX近傍でほぼ一定であり,縦軸に対して平行な略直線を示す。したがって,光強度IBと縦軸により形成される図形は図2(b)に示すように略台形状となる。以後,光強度が光軸AXに近づくに従い増加する領域を傾斜部と呼ぶ。また,光強度IBにおける傾斜部のr方向の幅をwbとする。
【0027】
図2(a)および図2(b)に,光強度IAとしてフライアイレンズ6の入射面SAにおける光強度を点線で示す。光強度IAは,リレーレンズ5の焦点面SBにおける光強度IBをフライアイレンズ6の入射面SAにデフォーカスしたものと考えられる。光強度IAと縦軸により形成される図形もまた,図2(a)および図2(b)に示すように略台形状となるが,光強度IAの傾斜部のr方向の幅waは,上述のデフォーカスのために光強度IBの傾斜部の幅wbよりも大きい。光強度IAにおける光軸AX近傍の光強度がほぼ一定の位置rは,光強度IBのものとほぼ同じである。
【0028】
幅waは,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの有効径φfの0.5〜1倍となるように設定すると,以下に述べる理由により照明均一性が格段に向上する。フライアイレンズとコンデンサレンズとを用いて,フライアイレンズに入射する光束を波面分割して被照射面を重畳的に照明する際に,フライアイレンズの最周縁のレンズエレメントにおいては,その入射面の一部しか照明されないことがある。この一部しか照明されないレンズエレメントからの光束は,被照射面上の一部にしか到達せず(全部が照明されたレンズエレメントからの光束は被照射面上の全部に到達),被照射面上での照度ムラに寄与する。ここで,フライアイレンズに入射する光束の断面方向での光強度分布を台形状とし,その傾斜部の幅をフライアイレンズのレンズエレメントの0.5倍以上とすることにより,フライアイレンズの最周縁のレンズエレメントから被照射面へ向かう光束の被照射面上での照度ムラへの寄与の度合いを小さくすることができ,ひいては照明均一性を向上できる。
【0029】
図2(b)に示すように,光強度IAの傾斜部の幅waは,光強度IBの傾斜部の幅wbと,これらの差分wdとの和として考えられる。差分wdは,デフォーカスにより発生するものであるから,次式により幾何学的に求めることができる。
wd=tan(φi/f)・def
ここで,φiは回折光学素子4への有効入射径であり,fはリレーレンズ5の焦点距離であり,defは前述のようにデフォーカス量である。ただし,リレーレンズ5はfsinθ型を想定している。リレーレンズ5が他の型の場合も幾何学的にwdを求めることができる。
【0030】
よって,フライアイレンズ6の入射面SAにおける傾斜部の幅waは
で与えられる。通常はφiはあまり大きくとれず,また,fをあまり小さくできないため,デフォーカスに起因する上式の第2項はフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの有効径φfより小さくなる。そこで光学系を設計するときは,この不足分を回折光学素子4による幅wbで補い,合計の幅waがφfの0.5〜1倍となるように設計する。なお,フライアイレンズを構成するレンズエレメントが長方形の場合には,長辺をφfとして上記原理を適用すればよい。
【0031】
上記構成によれば,σ絞りを用いない場合でも,被照射面上での照度ムラを軽減することができ,ひいては照明均一性を向上できる。また,σ絞りが不要になるため,従来発生していた光量損失を抑制でき,高い光効率での照明が可能になる。
【0032】
次に,図4を参照しながら,本発明の第2の実施の形態に係る露光装置について説明する。図4(a)は,本実施の形態の要部である回折光学素子4からフライアイレンズ6までの構成を示す図であり,図4(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布図であり,図4は第1の実施の形態の図2に相当するものである。本実施の形態は,回折光学素子の発散特性と,リレーレンズ5の焦点面のデフォーカス量が第1の実施の形態と異なる。以下,この点に注目して説明を行い,第1の実施の形態と同様の構成については重複説明を省略する。
【0033】
本実施の形態における回折光学素子4は,第1の実施の形態の回折光学素子4とは異なる発散特性を有する。この回折光学素子4により,リレーレンズ5の焦点面SBに形成される光強度IBは,図4(b)に実線で示すように,傾斜部が無い。光強度IBと縦軸により形成される図形は略矩形状となる。すなわち,本実施の形態では,wb=0である。
【0034】
また,フライアイレンズ6の入射面SAに対するリレーレンズ5の焦点面SBのデフォーカス量defは,図2(a)に示す第1の実施の形態の場合の量より大きい。本実施の形態では,デフォーカス量defは,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離以上大きくとっており,すなわち,前述のwdがレンズエレメントの有効径φfと等しくなるまで,デフォーカス量defを大きくしている。
【0035】
上記構成により得られるフライアイレンズ6の入射面SAでの光強度IAは,図4(a)および図4(b)に点線で示すように傾斜部を有する台形状の分布を有し,図2(b)のものと同様となる。よって,本実施の形態においても,第1の実施の形態と同様に照明均一性を向上し,光量損失を抑制することができる。
【0036】
なお,本実施の形態では,デフォーカス量defがフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの焦点距離以上大きいため,2次光源の強度分布の均一性,特にその歪具合が若干低下することがある。そこで,この均一性を補正するように,あらかじめ回折光学素子の発散特性を設定しておくことが好ましい。これは,光学シミュレーションによって瞳の強度分布計算を行い,回折光学素子の最適な発散特性を求めることにより行うことができる。
【0037】
図5は,本実施の形態におけるフライアイレンズ6の射出面での光強度分布のシミュレーション結果である。図5に示す例では2次光源は±45°方向がへこむような形状になる。そこで,±45°方向が膨らむようなファーフィールドパターンを形成するように回折光学素子の発散特性を設定しておけば,この2次光源の歪みを補正することが可能になる。
【0038】
上記第1の実施の形態および第2の実施の形態は,EP1014196A2号の図43に示される照明光学装置に適用することができる。但し,上記第1の実施の形態または第2の実施の形態をEP1014196A2号の図43に適用した場合には,照明開口絞り1009は不要となる。なお,EP1014196A2号の図43に示される照明光学装置に本件実施例を適用した場合,凹円錐プリズム1005B及び凸円錐プリズム1005Cに代えて,或いは加えて,凹V溝プリズム及び凸V溝プリズムを配置しても良い。ここで,凹V溝プリズムは光軸直交方向に稜線を有するように配置された2つの平面状の屈折面を有し,これら2つの平面状屈折面が下流側に凹面を向けるように形成されている。凸V溝プリズムは凹V溝プリズムの稜線と平行な方向に稜線を有するように配置された2つの平面状の屈折面を有し,これら2つの平面状屈折面が上流側(光源側)に凸面を向けるように形成されている。
【0039】
なお,これら2つのV溝プリズムのうちの少なくとも一方は光軸に沿って移動可能に構成され,凹V溝プリズムの凹状屈折面と凸V溝プリズムの凸状屈折面との間隔が可変となっている。また,円錐プリズムの対1005及びV溝プリズムの対が照明光路中に配置される構成において,さらにV溝プリズムの対を設けても良い。この場合,2組目のV溝プリズムの対の稜線は,1組目のV溝プリズムの対の稜線と直交する。また,このような円錐プリズムの対1005及び2組のV溝プリズムの対が配置される構成か,円錐プリズムの対1005を省略する構成も可能である。
【0040】
次に,本発明の第3の実施の形態に係る露光装置について,図6を参照しながら説明する。図6は,本発明の第3の実施の形態に係る照明光学装置を備えた露光装置の構成図である。光源1から射出された光束はビーム整形光学系2,振動ミラー3を経由した後,回折光学素子4に入射する。本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に,回折光学素子4と複数種類の回折光学素子40が切り替え可能かつ光路に対して挿脱自在に構成されている。切り換えは,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系22により行われる。
【0041】
回折光学素子4を透過した光束はアフォーカルズームレンズ35に入射する。アフォーカルズームレンズ35は,回折光学素子4の回折面と後述するマイクロレンズアレイ36の入射面とを光学的にほぼ共役な関係に維持し,且つアフォーカル系(無焦点光学系)を維持しながら,所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができるように構成されている。アフォーカルズームレンズ35の倍率変化は,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系23により行われる。
【0042】
アフォーカルズームレンズ35から射出された平行光束はマイクロレンズアレイ36に入射する。マイクロレンズアレイ36は波面分割型のオプティカルインテグレータであり,正の屈折力を有する多数のレンズエレメントを稠密に且つ縦横配列することによって構成されている。一般に,マイクロレンズアレイは,たとえば平行平面ガラス板にエッチング処理を施して微小レンズ群を形成することによって構成される。
【0043】
ここで,マイクロレンズアレイを構成する各レンズエレメントは,フライアイレンズを構成する各レンズエレメントよりも微小である。また,マイクロレンズアレイは,互いに隔絶されたレンズエレメントからなるフライアイレンズとは異なり,多数のレンズエレメントが互いに隔絶されることなく一体的に形成されている。しかしながら,正屈折力を有するレンズ要素が縦横に配置されている点でマイクロレンズアレイはフライアイレンズと同じである。したがって,マイクロレンズアレイ36に入射した光束は,多数のレンズエレメントにより二次元的に分割され,各レンズエレメントの後側焦点面にはそれぞれ1つの光源が形成される。このように,マイクロレンズアレイ36は,光源1からの光束に基づいて多数の光源からなる第1多数光源を形成するための第1オプティカルインテグレータを構成している。なお,図6では,図面表記の都合上,マイクロレンズアレイ36とフライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの数を実際よりも減じて図示している。
【0044】
なお,マイクロレンズアレイ36は,照明光路に対して挿脱自在に構成され,且つレンズエレメントの焦点距離がマイクロレンズアレイ36とは異なる複数種類のマイクロレンズアレイ360と切り換え可能に構成されている。図6では,複数種類のマイクロレンズアレイをまとめてマイクロレンズアレイ360として表している。マイクロレンズアレイ6とマイクロレンズアレイ360との間の切り換えは,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系24により行われる。
【0045】
マイクロレンズアレイ36の後側焦点面に形成された多数の光源からの光束は,ズームレンズ37を介して,フライアイレンズ6を重畳的に照明する。ズームレンズ37は,所定の範囲で焦点距離を連続的に変化させることのできるリレー光学系である。フライアイレンズ6の入射面に形成される照野の大きさは,ズームレンズ37の焦点距離に依存して変化する。なお,ズームレンズ37の焦点距離の変化は,制御系20からの指令に基づいて動作する駆動系25により行われる。
【0046】
フライアイレンズ6は,第2オプティカルインテグレータとして機能し,本照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータである。フライアイレンズ6からの光は,コンデンサー光学系38の集光作用を受けた後,折り返し用のミラー10で反射された後,マスク11を照明する。マスク11,投影レンズ12,ウエハ13の構成,動作に関しては図1に示すものと同様であるため,重複説明を省略する。なお,本実施の形態においても,従来使用していたσ絞りは配置していない。
【0047】
上記構成において,回折光学素子4の特性を所定のものに設定することによって,ズームレンズ37の射出側に形成される光強度分布を所望のものに設定できる。ズームレンズ37の射出側に形成される光強度分布は,特開2002−57081号公報に開示されているように,回折光学素子4とマイクロレンズアレイ36のコンボリューションにより形成されるものとなり,フライアイレンズ6の入射面に所定の強度パターンを発生する。
【0048】
そこで,ズームレンズ37の後側焦点位置に図2(b)に示す光強度IBと同様の略台形状,あるいは図4(b)に示す光強度IBと同様の略矩形状の光強度分布を形成するよう回折光学素子4の特性を設定する。そして,ズームレンズ37の焦点位置を,フライアイレンズ6の入射面よりウエハ側にデフォーカスして設定する。このような構成により,前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態と同様に,フライアイレンズ6の入射面内における光強度IAの傾斜部のr方向の幅waが,フライアイレンズ6を構成するレンズエレメントの有効径φfの0.5倍以上となるようにする。
【0049】
上記構成により,前述の実施の形態と同様に,照明均一性を向上し,光量損失を抑制することができる。
【0050】
次に,第4の実施の形態について説明する。上記の第3の実施の形態のように,マイクロレンズアレイと回折光学素子との協動によりフライアイレンズの入射面に所定の光強度分布を形成しようとする場合には,マイクロレンズアレイを構成する多数のレンズ面の開口に起因する回折作用によって,上記所定の光強度分布のエッジがぼけることがある。本実施の形態は,このぼけの分まで考慮して回折光学素子の発散特性を,上記所定の光強度分布のエッジが所望のぼけ方となるように設定したものである。この場合には,例えば第2フライアイレンズの射出面に形成される2次光源の光強度分布をシミュレーションにより求め,このシミュレーションされた2次光源の光強度分布が均一或いは所望の分布となるように,回折光学素子の発散特性を変更すれば良い。
【0051】
本実施の形態においても,第3の実施の形態と同様の効果が得られ,さらに照明光の強度分布の最適化を図ることができる。
【0052】
上記第3の実施の形態および第4の実施の形態は,特開2001−85293号公報の図1に示される照明光学装置に適用することができる。この装置の構成は,図6に示す第3の実施の形態および第4の実施の形態において,回折光学素子4とマイクロレンズアレイ36の逆転配置したものである。この場合には,特開2001−85293号公報の図1におけるマイクロレンズアレイ4,40と回折光学素子6,60,61とによって,ズームレンズ7の後側焦点位置に台形状光量分布を形成し,フライアイレンズ8の入射面をズームレンズ7の後側焦点位置よりもズームレンズ7側に設定して台形状の光量分布のエッジを,フライアイレンズ8を構成するレンズエレメントの大きさの0.5倍以上ぼかす。但し,上記第3の実施の形態および第4の実施の形態を特開2001−85293号公報の図1に適用した場合は,照明開口絞り9(9a,9b)は不要となる。
【0053】
上記第1〜第4の実施の形態では,オプティカルインテグレータとして波面分割型インテグレータであるフライアイレンズ6を用いているが,その代わりに内面反射型のロッド型インテグレータを用いることもできる。図7にこの場合の要部構成図を示す。図7に示すインプットレンズ50とロッド型インテグレータ52の組み合わせが,図1のフライアイレンズ6とリレーレンズ7の組み合わせと等価であり置換可能である。
【0054】
図7において,面SCはロッド型インテグレータ52の射出面SDをインプットレンズ50を介して逆方向に光線追跡したときに射出面SDが結像する位置である。なお,図7は,簡単のため,ロッド型インテグレータ52端面での屈折作用を無視した概念図を示す。面SCには,それぞれがロッド型インテグレータ52の射出面SDと共役な複数の領域が存在する。すなわち,ロッド型インテグレータ52に入射する光束は,これらの複数の領域ごとに分割され,ロッド型インテグレータ52の射出面SDにおいてこれらの複数の領域からの光が重畳する。この複数の領域のそれぞれを分割単位として,この分割単位をフライアイレンズを構成するレンズエレメントと同様に考えることができる。
【0055】
リレーレンズ5(図7では不図示)の後側焦点位置からのディフォーカス量と面SCでの光強度分布の傾斜部の幅との関係は,シミュレーションにより求めることができる。そこで,面SCでの光強度分布の傾斜部の幅が面SCでの分割単位の0.5〜1倍となるように,リレーレンズ5の後側焦点位置と面SCを設定すればよい。
【0056】
よって,最終オプティカルインテグレータとして内面反射型のロッド型インテグレータを用いた場合でも,前述の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0057】
上記例では通常円形照明の場合について説明したが,輪帯,4極照明等の変形照明の場合についても,本発明は適用可能である。図8は,変形照明の場合の一例を示し,図2(a)に対応するものである。図8にフライアイレンズ6の入射面に形成される光強度分布IAを点線で示す。この場合も上記例と同様の原理を用い,周辺近傍の傾斜部の幅を最適化することにより,同様の効果が得られる。
【0058】
上記実施の形態において,回折光学素子4の発散特性はコンピュータシミュレーションによって厳密な回折計算を行い,光強度IBの傾斜部の幅wbを最適化することが望ましい。上記例では光強度IAの形状を概略台形状としたが,必ずしも来れに限定するものではなく,照明均一性,瞳での光強度分布均一性,テレセントリック性等が最適になるように定めることが望ましい。
【0059】
上記実施の形態において,光源1から回折光学素子4までの間に光遅延光学系を挿入する構成を採用することができる。また,フライアイレンズ6の代わりにエッチングによって微小レンズをインテグレートしたマイクロレンズアレイを使用してもよい。
【0060】
上記実施の形態におけるパルス光光源としてはKrFレーザ,ArFレーザ,F2レーザを使用できる。光源としては,DUV(Deep Ultra Violet)固体レーザを用いてもよい。i線等のランプを光源とする露光装置にも本発明は適用可能である。また,スキャン型ではない露光装置についても本発明は適用可能である。
【0061】
以上,添付図面を参照しながら本発明にかかる好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0062】
【発明の効果】
以上,詳細に説明したように本発明によれば,光量損失を良好に抑えつつ照明均一性を確保可能な照明光学装置を提供できる。また,本発明の別の観点によれば,良好な照明均一性とともに高い光効率で露光可能であり,スループットの向上が可能な露光装置および露光方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る露光装置の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る照明均一性の原理について説明する図であり,図2(a)は,回折光学素子からフライアイレンズまでの構成図であり,図2(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るフライアイレンズの射出面での光強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る照明均一性の原理について説明する図であり,図4(a)は,回折光学素子からフライアイレンズまでの構成図であり,図4(b)は光軸AXに垂直な面における光強度分布を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るフライアイレンズの射出面での光強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る露光装置の構成図である。
【図7】ロッド型インテグレータを用いた場合の要部構成図である。
【図8】変形照明の場合の要部構成図である。
【符号の説明】
1 光源
2 ビーム整形光学
3 振動ミラー
4,40 回折光学素子
5 リレーレンズ
6 フライアイレンズ
7 リレーレンズ
8 可動ブラインド
9a,9b コンデンサレンズ
10 ミラー
11 マスク
12 投影レンズ
13 ウエハ
16,20 制御系
18,22,23,24,25 駆動系
35 アフォーカルズームレンズ
36,360 マイクロレンズアレイ
37 ズームレンズ
38 コンデンサー光学系
50 インプットレンズ
52 ロッド型インテグレータ
Claims (15)
- 被照射面を照明するための照明光学装置であって,
光源からの光束に基づいて実質的な面光源を形成するオプティカルインテグレータを備え,
前記照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も前記被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータの入射面内において,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されていることを特徴とする照明光学装置。 - 前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記光源からの光束の光強度分布を変換し,前記最終オプティカルインテグレータの入射面内において前記所定領域を形成する光束変換手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
- 前記光束変換手段は,複数のオプティカルインテグレータの組み合わせからなることを特徴とする請求項2に記載の照明光学装置。
- 前記複数のオプティカルインテグレータは回折型光学素子および波面分割型インテグレータを含むことを特徴とする請求項3に記載の照明光学装置。
- 前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記オプティカルインテグレータの入射面と所定距離だけ間隔を隔てた所定位置に照野を形成し,前記最終オプティカルインテグレータの入射面内において前記所定領域を形成する導光手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
- 被照射面を照明するための照明光学装置であって,
光源からの光束に基づいて実質的な面光源を形成するオプティカルインテグレータと,
前記光源と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記光源からの光束の光強度分布を変換する光束変換手段と,
前記光束変換手段と前記最終オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置され,前記オプティカルインテグレータの入射面と所定距離だけ間隔を隔てた所定位置に照野を形成する導光手段と,を備え,
前記照明光学装置が備えるオプティカルインテグレータのうち最も前記被照射面側に配置される最終オプティカルインテグレータの入射面内において,光軸に近づくに従い光強度が増加する所定領域が形成されていることを特徴とする照明光学装置。 - 前記光束変換手段は,複数のオプティカルインテグレータの組み合わせからなることを特徴とする請求項6に記載の照明光学装置。
- 前記複数のオプティカルインテグレータは回折型光学素子および波面分割型インテグレータを含むことを特徴とする請求項7に記載の照明光学装置。
- 前記最終オプティカルインテグレータの射出面における光強度分布の均一性を高めるように前記光束変換手段が形成する光強度分布を最適化したことを特徴とする請求項6から8の何れか一項に記載の照明光学装置。
- 前記最終オプティカルインテグレータが多数の光学要素から構成される場合は,前記所定距離は前記光学要素の焦点距離とほぼ等しいことを特徴とする請求項5から9の何れか一項に記載の照明光学装置。
- 前記最終オプティカルインテグレータが多数の光学要素から構成される場合は,前記所定距離は前記光学要素の焦点距離以上であることを特徴とする請求項5から9の何れか一項に記載の照明光学装置。
- 前記所定面は前記オプティカルインテグレータの入射面よりも被照射面側に位置することを特徴とする請求項5から11の何れか一項に記載の照明光学装置。
- 前記最終オプティカルインテグレータが多数の光学要素から構成される場合は,前記所定領域の長さは前記光学要素の有効径長の0.5倍以上であることを特徴とする請求項1から12の何れか一項に記載の照明光学装置。
- マスク上に形成された所定のパターンを感光性基板へ転写する露光装置において,
請求項1から13の何れか一項に記載の照明光学装置を用いて前記被照射面に設定された前記マスクを照明することを特徴とする露光装置。 - マスク上に形成された所定のパターンを感光性基板に転写する露光方法において,
請求項1から13の何れか一項に記載の照明光学装置を用いて前記被照射面に設定された前記マスクを照明し,前記マスク上の前記所定のパターンを前記感光性基板に転写することを特徴とする露光方法。
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2002
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