JP2004046777A - 画像処理装置及びそれに用いる画像処理方法並びにそのプログラム - Google Patents

画像処理装置及びそれに用いる画像処理方法並びにそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】DEMデータに含まれるノイズの影響を受けにくく、また欠損領域に起因する違和感の少ない、より自然なオルソ画像が得られる画像処理装置を提供する。
【解決手段】ステレオ処理手段11は複数の画像データに対してステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する。DEM平滑化手段12はステレオ処理手段11によって得られたDEMデータbに平滑化フィルタを適用して平滑化DEMデータcを生成する。オルソ化手段13はDEM平滑化手段12によって平滑化された平滑化DEMデータcを用いて画像の正射変換を行い、オルソ画像dを生成する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置及びそれに用いる画像処理方法並びにそのプログラムに関し、特にステレオ画像からの3 次元データ生成及び正射影変換に用いる画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディジタル写真測量や地図作成作業等においては、地上に設置したカメラから得られるステレオ画像、あるいは衛星や航空機から撮影される画像を基に3次元データ[以下、DEM(Digital Elevation Map)データとする]をステレオマッチングによって生成し、それを用いて画像を正射変換してオルソ画像を生成し、図面化等に応用する方法が広く行われている。
【0003】
ここで、オルソ画像とは、通常のカメラの場合、図11(a)に示すように、中心投影のために傾いて撮影される対象を、図11(b)に示すように、所定の面に対して正射影して得られる画像のことであり、複数の画像を連結して広範囲の対象を把握し、図面等を作成するためには不可欠な画像である。
【0004】
上記の手法を応用した例としては、地上でのディジタル画像計測を行う際に上記の手法を用いる技術がある(例えば、特許文献1,2参照)。また、上記の技術を航空写真や衛星画像に応用したシステム例としは、航空写真や衛星画像をステレオマッチングして正射変換する技術がある(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
図12は従来の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。この図12に示すように、従来の画像処理装置5は複数の画像に対してステレオマッチング処理を行ってDEMデータを抽出するステレオ処理手段11と、DEMデータを用いて画像を正射変換するオルソ化手段13とを備えている。
【0006】
上記のような構成を持つ画像処理装置5では、図13に示すような動作が行われている。すなわち、複数の写真から得られる画像データがステレオ処理手段11に与えられ、従来のシステムと同様に、ステレオマッチングを行うことによって自動的にDEMデータを抽出する(図13ステップS41)。
【0007】
これによって得られるDEMデータは画像データとともに、オルソ化手段13に与えられ、DEM情報と標定された撮影角度情報とに基づいて画像内の画素を移動させることによってオルソ画像が生成される(図13ステップS42)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−182059号公報(第3〜7頁、図1,2)
【特許文献2】
特開平11−351865号公報(第4,5頁、図1)
【特許文献3】
特開2000−348160号公報(第2,3頁、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のオルソ画像生成手法では、ステレオマッチングによって得られたDEMデータに、対応点のミスマッチングによって生じた誤差が含まれており、正射変換の際に誤ったDEMデータを持つ画素が誤った位置に移されてしまうため、上記の方法によって生成されたオルソ画像の画質が低いという問題がある。
【0010】
また、従来のオルソ画像生成手法では、市街地を撮影した航空画像等、画像中の撮影対象が不連続な形状を多く含む場合、ビル等によって隠れた道路等の隠蔽領域で画素が撮像されていないため、オルソ画像中に対応する画素を移すことができず、図14に示すように、隠蔽領域に画素の欠損した抜け領域が生じるので、上記の方法によって生成されたオルソ画像に画素が欠損した領域を多く含むこととなり、不自然な画像になるという問題がある。
【0011】
従来のオルソ画像生成手法では、上述したような問題があるため、作図やCG(Computer Graphics)生成に活用することができ、より自然なオルソ画像が得られる処理方法が望まれている。
【0012】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、DEMデータに含まれるノイズの影響を受けにくく、また欠損領域に起因する違和感の少ない、より自然なオルソ画像を得ることができる画像処理装置及びそれに用いる画像処理方法並びにそのプログラム画像処理装置及びそれに用いるオルソ画像自動整形方法並びにそのプログラムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像処理装置は、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理装置であって、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステレオ処理手段と、前記ステレオ処理手段で抽出された前記3次元データに平滑化フィルタを適用して前記3次元データのノイズを除去して平滑化するDEM平滑化手段と、前記DEM平滑化手段で平滑化された3次元データを用いて前記画像を正射変換するオルソ化手段とを備えている。
【0014】
本発明による他の画像処理装置は、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理装置であって、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステレオ処理手段と、前記3次元データを用いて前記画像を正射変換するオルソ化手段と、前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する射影変換手段と、前記オルソ化手段で得られたオルソ画像と前記射影変換手段で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成する画像合成手段とを備えている。
【0015】
本発明による画像処理方法は、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法であって、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステップと、その抽出された前記3次元データに平滑化フィルタを適用して前記3次元データのノイズを除去して平滑化するステップと、平滑化された3次元データを用いて前記画像を正射変換するステップとを備えている。
【0016】
本発明による他の画像処理方法は、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法であって、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステップと、前記3次元データを用いて前記画像を正射変換するステップと、前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換するステップと、前記画像の正射変換で得られたオルソ画像と前記射影変換で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成するステップとを備えている。
【0017】
本発明による画像処理方法のプログラムは、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法のプログラムであって、コンピュータに、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出する処理と、その抽出された前記3次元データに平滑化フィルタを適用して前記3次元データのノイズを除去して平滑化する処理と、平滑化された3次元データを用いて前記画像を正射変換する処理とを実行させている。
【0018】
本発明による他の画像処理方法のプログラムは、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法のプログラムであって、コンピュータに、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出する処理と、前記3次元データを用いて前記画像を正射変換する処理と、前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する処理と、前記画像の正射変換で得られたオルソ画像と前記射影変換で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成する処理とを実行させている。
【0019】
すなわち、本発明の画像処理装置は、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データ[以下、DEM(Digital Elevation Map)データとする]を抽出するステレオ処理手段と、DEMデータに平滑化フィルタを適用してノイズを除去するDEM平滑化手段と、DEMデータを用いて画像を正射変換するオルソ化手段と、画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する射影変換手段と、射影変換画像とオルソ画像とを合成して補間オルソ画像を生成する画像合成手段とを備えている。
【0020】
本発明の画像処理装置では上記のような構成とすることで、複数の画像に対してステレオマッチング処理を自動的に行い、得られた視差情報による画像中の各点における高さ情報、すなわちDEMデータを抽出し、平滑化フィルタを適用してDEMデータ中のノイズを除去した後、画像を平滑化したDEMデータを用いて正射変換してオルソ画像を生成し、さらに画像を正射投影面と平行な面に対して射影変換した射影変換画像と合成し、欠損した画素を補間した補間オルソ画像を生成するよう動作している。
【0021】
これによって、本発明の画像処理装置では、DEMデータ中のノイズを低減してオルソ化に利用し、また隠蔽による画素の欠損領域を射影変換画像で補間することで、ノイズによる画質低下や欠損領域による違和感の少ない、より自然なオルソ画像を生成することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、画像処理装置1は複数の画像(航空画像データa)に対してステレオマッチング処理を行って3次元データ[以下、DEM(Digital ElevationMap)データとする]bを抽出するステレオ処理手段11と、抽出されたDEMデータbに平滑化フィルタ(図示せず)を適用してノイズを除去するDEM平滑化手段12と、平滑化DEMデータcを用いて画像(航空画像データa)を正射変換するオルソ化手段13と、画像処理装置1の各手段を実現するためのプログラムを格納する記録媒体14とから構成されている。
【0023】
上記の画像処理装置1の各手段はそれぞれ概略、次のように動作する。つまり、画像処理装置1を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで、以下の処理が行われる。
【0024】
まず、ステレオ処理手段11は複数の画像データ(航空画像データa)に対してステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する。DEM平滑化手段12はステレオ処理手段11によって得られたDEMデータbに平滑化フィルタを適用して平滑化DEMデータcを生成する。
【0025】
オルソ化手段13はDEM平滑化手段12によって平滑化された平滑化DEMデータcを用いて画像(航空画像データa)の正射変換を行い、オルソ画像dを生成する。ここで、オルソ画像とは、上述したように、通常のカメラの場合、図11(a)に示すように、中心投影のため傾いて撮影される対象を、図11(b)に示すように、所定の面に対して正射影して得られる画像のことであり、複数の画像を連結して広範囲の対象を把握し、図面等を作成するためには不可欠な画像である。
【0026】
図2は本発明の第1の実施例による画像処理装置1の動作を示すフローチャートである。これら図1及び図2を参照して本発明の第1の実施例による画像処理装置1の動作について説明する。尚、図2に示す処理は画像処理装置1を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで実現される。
【0027】
まず、ステレオ処理手段11は複数の画像(航空画像データa)に対して自動的にステレオマッチング処理を行い、DEMデータを抽出する(図2ステップS1)。ここで用いるステレオマッチング処理には特に制限がなく、例えば、特開平3−167678号公報に開示された方法で実現することができる。
【0028】
次に、DEM平滑化手段12は、上記のステレオ処理手段11によって得られたDEMデータbに対して平滑化フィルタを適用し、平滑化DEMデータcを生成する(図2ステップS2)。ここで用いる平滑化フィルタはノイズを軽減する効果を持つフィルタであれば、特に制限はなく、例えば、メディアンフィルタ、多値モルフォロジカルフィルタ等を用いてもよい。また、それらのフィルタを複数組合せて適用することも可能である。
【0029】
オルソ化手段13は上記のDEM平滑化手段12によって平滑化された平滑化DEMデータcを用い、画像(航空画像データa)をある基準面に対して正射変換し、オルソ画像dを作成する(図2中のステップS3)。この時の正射投影面は、例えば、衛星画像や航空写真を用いる場合であれば、地上面に平行な面となるが、用途によって任意の面を定めて正射変換することができる。
【0030】
上述したように、本実施例では、平滑化したDEMデータをオルソ化処理に用いる構成とすることで、元々のDEMデータbに含まれるノイズの影響を軽減したオルソ画像dを生成することができる。
【0031】
図3は本発明の第2の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。図3において、本発明の第2の実施例はDEM平滑化手段12を省き、射影変換手段21と画像合成手段22と追加した以外は図1に示す本発明の第1の実施例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第1の実施例と同様である。
【0032】
すなわち、画像処理装置2は複数の画像(航空画像データa)に対してステレオマッチング処理を行ってDEMデータbを抽出するステレオ処理手段11と、その抽出されたDEMデータbを用いて画像(航空画像データa)を正射変換するオルソ化手段13と、画像(航空画像データa)を正射投影面に対する回転角にしたがって射影変換する射影変換手段21と、射影変換画像(射影変換航空画像e)とオルソ画像dとを合成し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する画像合成手段22と、画像処理装置2の各手段を実現するためのプログラムを格納する記録媒体14とから構成されている。
【0033】
上記の画像処理装置2の各手段はそれぞれ概略、次のように動作する。つまり、画像処理装置2を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで、以下の処理が行われる。
【0034】
ステレオ処理手段11は、上述したように、複数の画像データ(航空画像データa)に対してステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する。オルソ化手段13は上記のステレオ処理手段11によって得られたDEMデータaを用いて画像(航空画像データa)を正射変換する。
【0035】
射影変換手段21は画像(航空画像データa)を標定計算によって得られた正射投影面への回転角にしたがって射影変換する。画像合成手段22は上記のオルソ化手段13によって得られたオルソ画像dと、上記の射影変換手段21によって変換された画像(射影変換航空画像e)とを重ね合わせて補間し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する。
【0036】
図4は本発明の第2の実施例による画像処理装置2の動作を示すフローチャートである。これら図3及び図4を参照して本発明の第2の実施例による画像処理装置2の動作について説明する。尚、図4に示す処理は画像処理装置2を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで実現される。
【0037】
まず、ステレオ処理手段11は複数の画像(航空画像データa)に対して自動的にステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する(図4ステップS11)。ここで用いるステレオマッチング処理には特に制限はなく、例えば、特開平3−167678号公報に開示された方法で実現することができる。
【0038】
次に、オルソ化手段13は上記のステレオ処理手段11によって得られたDEMデータbを用いて、画像(航空画像データa)をある基準面に対して正射変換し、オルソ画像dを作成する(図4ステップS12)。この時の正射投影面は、例えば、衛星画像や航空写真を用いる場合であれば、地上面に平行な面となるが、用途によって任意の面を定めて正射変換することができる。
【0039】
射影変換手段21は上記のステレオ処理手段11で用いた複数の画像(航空画像データa)のうちのいずれかの画像を、正射投影面への回転角にしたがって射影変換した画像(射影変換航空画像e)を生成する(図4ステップS13)。これは画像を平面で近似し、視点を固定したまま正射投影面に再投影する操作である。その際に用いる画像はステレオ処理手段11で用いた画像(航空画像データa)のうちの任意の画像を用いて良いが、正射投影面に対する回転角が小さい画像の方が望ましい。
【0040】
最後に、画像合成手段22はオルソ化手段13において得られたオルソ画像d及び射影変換変換手段21において得られた射影変換航空画像eを重ね合わせて補間し、補間オルソ画像fを生成する(図4ステップS14)。具体的には、オルソ画像d中に値が得られない抜け領域の画素に対し、対応する位置の射影変換航空画像eの画素を用いて補間する処理を行う。
【0041】
上述したように、本実施例では、画像(航空画像データa)を正射投影面に対する回転角に合せて射影変換し、その画像(射影変換航空画像e)の対応領域の画素をオルソ画像dの欠損領域において代用する構成としているため、オルソ画像dの抜け領域を補間することができ、その結果、オルソ画像dをCG等に応用する際、抜け領域によって発生していた違和感を減少させることができる。
【0042】
図5は本発明の第3の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。図5において、本発明の第3の実施例はDEM平滑化手段12を追加した以外は図3に示す本発明の第2の実施例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第2の実施例と同様である。
【0043】
すなわち、画像処理装置3は複数の画像(航空画像データa)に対してステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出するステレオ処理手段11と、DEMデータbに平滑化フィルタを適用してノイズを除去するDEM平滑化手段12と、平滑化DEMデータcを用いて画像(航空画像データa)を正射変換するオルソ化手段13と、画像(航空画像データa)を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する射影変換手段21と、射影変換航空画像eとオルソ画像dとを合成し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する画像合成手段22と、画像処理装置2の各手段を実現するためのプログラムを格納する記録媒体14とから構成されている。
【0044】
上記の画像処理装置3の各手段はそれぞれ概略、次のように動作する。つまり、画像処理装置3を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで、以下の処理が行われる。
【0045】
ステレオ処理手段11は複数の画像データ(航空画像データa)に対してステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する。DEM平滑化手段12は上記のステレオ処理手段11によって得られたDEMデータbに平滑化フィルタを適用し、平滑化DEMデータcを生成する。
【0046】
オルソ化手段13は上記のDEM平滑化手段12によって平滑化された平滑化DEMデータcを用いて画像(航空画像データa)を正射変換し、オルソ画像dを作成する。
【0047】
射影変換手段21は画像(航空画像データa)を、標定された正射投影面への回転角にしたがって射影変換する。画像合成手段22は上記のオルソ化手段13によって得られたオルソ画像dと、上記の射影変換手段21によって変換された画像(射影変換航空画像e)とを重ね合わせて補間し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する。
【0048】
図6は本発明の第3の実施例による画像処理装置3の動作を示すフローチャートである。これら図5及び図6を参照して本発明の第3の実施例による画像処理装置3の動作について説明する。尚、図6に示す処理は画像処理装置3を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで実現される。
【0049】
まず、ステレオ処理手段11は複数の画像(航空画像データa)に対して自動的にステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する(図6ステップS21)。ここで用いるステレオマッチング処理には、特に制限はなく、例えば、特開平3−167678号公報に開示された方法で実現することができる。
【0050】
次に、DEM平滑化手段12は上記のステレオ処理手段11によって得られたDEMデータbに対し、平滑化フィルタを適用して平滑化DEMデータcを作成する(図6ステップS22)。ここで用いる平滑化フィルタはノイズを軽減する効果を持つフィルタであれば、特に制限はなく、例えば、メディアンフィルタ、多値モルフォロジカルフィルタ等を用いてよい。また、それらのフィルタを複数組合せて適用することも可能である。
【0051】
オルソ化手段13は上記のDEM平滑化手段12によって平滑化された平滑化DEMデータcを用いて、画像(航空画像データa)をある基準面に対して正射変換し、オルソ画像dを作成する(図6ステップS23)。この時の正射投影面は、例えば、衛星画像や航空写真を用いる場合であれば、地上面に平行な面となるが、用途によって任意の面を定めて正射変換することができる。
【0052】
続いて、射影変換手段21は上記のステレオ処理手段11で用られた複数の画像(航空画像データa)のうちのいずれかの画像を、正射投影面への回転角にしたがって射影変換した画像(射影変換航空画像e)を生成する(図6ステップS24)。これは画像を平面で近似し、視点を固定したまま正射投影面に再投影する操作である。この際に用いる画像は、ステレオ処理手段11で用いた画像(航空画像データa)のうちの任意の画像を用いて良いが、正射投影面に対する回転角が小さい画像の方が望ましい。
【0053】
最後に、画像合成手段22は上記のオルソ化手段13において得られたオルソ画像d及び上記の射影変換変換手段21において得られた射影変換航空画像eを重ね合わせて補間し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する(図6ステップS25)。具体的には、オルソ画像d中に値が得られない抜け領域の画素に対し、対応する位置の射影変換航空画像eの画素を用いて補間する処理を行う。
【0054】
上述したように、本実施例では平滑化された平滑化DEMデータcをオルソ化処理に用いる構成としているので、元々のDEMデータbに含まれるノイズの影響を軽減したオルソ画像dを生成することができる。
【0055】
また、本実施例では、画像(航空画像データa)を正射投影面に対する回転角に合せて射影変換し、その画像(射影変換航空画像e)の対応領域の画素をオルソ画像dの欠損領域において代用する構成としているので、オルソ画像dの抜け領域を補間することができ、その結果、オルソ画像dをCG等に応用する際、抜け領域によって発生していた違和感を減少させることができる。
【0056】
図7は本発明の第4の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。図7において、本発明の第4の実施例はステレオペア設定手段42を追加した以外は図5に示す本発明の第3の実施例と同様の構成となっており、同一構成要素には同一符号を付してある。また、同一構成要素の動作は本発明の第3の実施例と同様である。
【0057】
すなわち、画像処理装置4は複数の画像(航空画像データa)の中から対になる画像を選択するステレオペア設定手段42と、オルソ画像dを生成するオルソ画像生成手段41と、画像(航空画像データa)を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する射影変換手段21と、射影変換航空画像eとオルソ画像dとを合成し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する画像合成手段22と、画像処理装置2の各手段を実現するためのプログラムを格納する記録媒体14とから構成されている。
【0058】
ここで、オルソ画像生成手段41は複数の画像(航空画像データa)に対してステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出するステレオ処理手段11と、その抽出されたDEMデータbに平滑化フィルタを適用してノイズを除去するDEM平滑化手段12と、平滑化された平滑化DEMデータcを用いて画像(航空画像データa)を正射変換するオルソ化手段13とから構成されている。
【0059】
上記の画像処理装置4の各手段はそれぞれ概略、次のように動作する。つまり、画像処理装置4を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで、以下の処理が行われる。
【0060】
ステレオペア設定手段42は同一地点を撮影した3枚以上の画像データ群から、うち2枚を選択して得られるステレオ画像対を複数決定し、処理単位とする。ステレオ処理手段11は上記のステレオペア設定手段42によって与えられる各ステレオ画像対に対してステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する。
【0061】
DEM平滑化手段12は上記のステレオ処理手段11によって得られたDEMデータbに平滑化フィルタを適用して平滑化する。オルソ化手段13は上記のDEM平滑化手段12によって平滑化された平滑化DEMデータcを用いて画像(航空画像データa)を正射変換する。
【0062】
射影変換手段21は画像(航空画像データa)を、標定された正射投影面への回転角にしたがって射影変換する。画像合成手段22は上記のオルソ化手段13によって得られた各オルソ画像dと、上記の射影変換手段21によって変換された画像(射影変換航空画像e)とを重ね合わせて補間し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する。
【0063】
図8は本発明の第4の実施例による画像処理装置4の動作を示すフローチャートである。これら図7及び図8を参照して本発明の第4の実施例による画像処理装置4の動作について説明する。尚、図8に示す処理は画像処理装置4を主に構成するコンピュータが記録媒体14のプログラムを実行することで実現される。
【0064】
まず、ステレオペア設定手段42は同一地点を撮影した3枚以上の画像データ群から、うち2枚を選択して得られるステレオ画像対を複数決定し、処理単位とする(図8ステップS31)。例えば、4枚の画像を得た場合、これらのうちある2枚で一組、残りの2枚でもう一組のステレオ画像対を設定する。選べる組合せは全部で6通り存在するが、必ずしもこれらを全てステレオ画像対として設定する必要はなく、隠蔽領域を減らすために全ての画像が使われるよう、ステレオ画像対を複数定めればよい。
【0065】
次に、ステレオ処理手段11は上記のステレオペア設定手段42によって設定された各ステレオ画像対についてステレオマッチング処理を行い、DEMデータbを抽出する(図8ステップS32)。ここで用いるステレオマッチング処理には、特に制限はなく、例えば、特開平3−167678号公報に開示された方法で実現することができる。
【0066】
続いて、DEM平滑化手段12は上記のステレオ処理手段11によって得られた各DEMデータbに対し、平滑化フィルタを適用して平滑化処理を行う(図8ステップS33)。ここで用いる平滑化フィルタはノイズを軽減する効果を持つフィルタであれば、特に制限はなく、例えば、メディアンフィルタ、多値モルフォロジカルフィルタ等を用いてよい。また、それらのフィルタを複数組合せて適用することも可能である。
【0067】
オルソ化手段13は上記のDEM平滑化手段12によって平滑化された各DEMデータ(平滑化DEMデータc)を用いて、画像(航空画像データa)をある基準面に対して正射変換し、オルソ画像dを作成する(図8ステップS34)。この時の正射投影面は、例えば、衛星画像や航空写真を用いる場合であれば、地上面に平行な面となるが、用途によって任意の面を定めて正射変換することができる。
【0068】
射影変換手段21は上記のステレオ処理手段11で用いた複数の画像(航空画像データa)のうちのいずれかの画像を正射投影面への回転角にしたがって射影変換した画像(射影変換航空画像e)を生成する(図8ステップS35)。これは画像(航空画像データa)を平面で近似し、視点を固定したまま正射投影面に再投影する操作である。その際に用いる画像は、ステレオ処理手段11で用いた画像のうちの任意の画像を用いて良いが、正射投影面に対する回転角が小さい画像の方が望ましい。
【0069】
最後に、画像合成手段22は上記のオルソ化手段13において得られた各オルソ画像d及び上記の射影変換変換手段21において得られた射影変換航空画像eを重ね合わせて補間し、欠損した画素が補間された補間オルソ画像fを生成する(図8ステップS36)。具体的には、オルソ画像d中に値が得られない抜け領域の画素に対し、他のオルソ画像中の対応画素を用いて補間する。この処理で残った抜け領域の画素に対しては、射影変換画像中の対応する画素を用いて補間する処理を行う。
【0070】
尚、上述した本発明の第4の実施例では、複数のステレオペアに対する処理をステレオ処理手段11、DEM平滑化手段12、オルソ化手段13において繰り返し行っているが、例えば上記のオルソ画像生成手段41を複数設け、複数のステレオペアについての処理を並列に行わせることも可能である。
【0071】
上述したように、本実施例では、平滑化した平滑化DEMデータcをオルソ化処理に用いているため、元々のDEMデータに含まれるノイズの影響を軽減したオルソ画像を生成することができる。
【0072】
また、本実施例では、視線方向の異なる複数のステレオペアからオルソ画像を相互補完して生成し、加えて画像を正射投影面に対する回転角に合せて射影変換し、その画像の対応領域の画素をオルソ画像の欠損領域において代用しているので、オルソ画像の抜け領域を補間することができ、その結果、オルソ画像をCG等に応用する際、抜け領域によって発生していた違和感を減少させることが可能となる。
【0073】
尚、本発明は、上述した本発明の第1〜第4の実施例各々に限定されるものではなく、様々な条件での実施が可能である。例えば、対象となる画像は航空写真や衛星画像に限定されるものではなく、地上あるいは室内においてステレオ撮影を行った画像に対しても適用が可能である。また画像は2台のカメラを使用して撮影しても、単眼カメラを2度用いて撮影したものでもよく、画像データについても、ディジタルカメラで直接撮影したもの、あるいはアナログ写真をスキャンしたデータであっても実施可能である。
【0074】
続いて、具体例を用いて本発明の実施例の動作について説明する。この説明ではステレオ航空写真から地上面に平行なオルソ画像を、上記の本発明の第3の実施例にしたがって生成する場合について述べる。
【0075】
ステレオ航空写真は連続して航空機から撮影された画像の重複部分をステレオ画像と見なして扱われ、まずスキャナを用いてディジタルデータ化される。続いて、撮影時のカメラパラメータを決定するため、標定作業が行われる。通常、鉛直に近い方向で撮影した航空写真でも、航空機の姿勢変化等の影響によって、撮影時にカメラパラメータを把握するのは難しいため、通常左右の画像中で共通に映っている対象の、それぞれの画像中における座標値を読取り、この対応点の座標対を用いて左右画像間のカメラ回転角等のパラメータを標定する。ここで用いる標定方法には、特に制限はなく、例えば、図化ソフトによって算出される値を使用しても良い。
【0076】
カメラパラメータの標定が行われた後、図9に示すように、左右の画像を必要に応じて共通平行面に再投影する。これは平行化と呼ばれる操作であり、平行化を行った後の左右画像中の同一対象は同一走査線上にくることになる。
【0077】
また、平行化を行った左右の画像に対し、ステレオ処理手段11において、自動的にステレオマッチング処理を行い、左右の画像間の対応を求めて密な視差画像を生成する。ここで用いるステレオマッチング処理には、特に制限はなく、例えば、特開平3−167678号公報に開示された方法で実現することができる。
【0078】
視差画像が得られたならば、標定されたカメラパラメータと組合せて各画素に対応する3次元座標系での位置を計算し、DEMデータを抽出する。得られたDEMデータはステレオマッチング処理時に対応付けを誤った画素等の影響によって、結果として不連続な3次元座標を持つスパイク状の孤立点をノイズとして多く含むこととなる。
【0079】
これら孤立点の影響を除くため、DEM平滑化手段12において、上記のステレオ処理手段11によって得られたDEMデータに対し、平滑化フィルタを適用して平滑化処理を行う。ここで用いる平滑化フィルタはノイズを軽減する効果を持つフィルタであれば、特に制限はないが、例えば、対象画素を中心とする小領域における画素値のメディアンを代表値として置換するメディアンフィルタを用いれば、実際の形状に依存するエッジを維持しつつ、上記のような孤立した雑音を効率的に除去することができる。
【0080】
その他、小領域に対する最大値フィルタと最小値フィルタとを組合せて構成される多値モルフォロジカルフィルタ等も、上記と同様の効果が期待できる。このようなフィルタを複数組合せて適用することも可能である。
【0081】
続いて、上記のDEM平滑化手段12によって平滑化され、ノイズが除去された平滑化DEMデータ及び標定されているカメラパラメータを用いて、オルソ化手段13によって元となる航空画像の地上面に対する正射影変換を行い、オルソ画像を作成する。
【0082】
具体的には、まずDEMデータ中の全ての点における3次元座標を地上面に投影した場合の地上座標系(例えば、平面直角座標系)での平面座標と、元の画像中の座標との対応を求める。次に、求めた対応にしたがって、元となる航空画像の画素を地表面に対応する画像に補間しながら写像する。
【0083】
さらに、射影変換手段21において、航空画像データを地表面に平行な面に射影変換によって再投影する作業が行われる。上述したように、航空写真撮影時のカメラの光軸は地上面に対して完全に鉛直ではなく、地表を斜めから撮影しているため、オルソ画像との重ね合わせは難しい。このため、航空画像に射影変換を適用して、カメラ中心位置を変えず、地上に平行な投影面に再投影する操作を適用する。この操作によって完全な鉛直写真に相当する画像を生成することができる。
【0084】
射影変換の具体的な方法は、撮影時のカメラパラメータのうち、地上面に対するカメラ座標系の回転角と、焦点距離とを用いて、例えば、特開平8−567号公報に開示された方法によって行うことができる。
【0085】
最後に、画像合成手段22は上記のオルソ化手段13によって生成されたオルソ画像と、上記の射影変換手段21によって生成された射影変換画像とを合成し、補間オルソ画像を生成する処理を行う。具体的には、オルソ画像と射影変換画像とを重ね合わせた後、隠蔽の影響によって値が得られていないオルソ画像中の抜け領域の画素について、対応する位置の射影変換画像の画素を引用し、補間する処理を行うことで補間オルソ画像を生成する。
【0086】
この際に画素を引用する元となる画像は、左右の射影変換画像のうち、対象となる位置に主点が近い位置に存在する画像、すなわち対象点になるべく正対する方を用いる。こうすることによって、平面近似のため倒れこんで写る建物壁面が隠蔽領域に使用されてしまう場合を減少させ、画質を向上させることができる。
【0087】
また、引用の際に境界部あるいは引用部をぼかすことによって、発生するエッジの影響を抑え、より違和感の少ない補間オルソ画像を生成することもできる。
【0088】
次に、上記第4の実施の形態の実施例に従って、4枚のステレオ航空写真から地上面に平行なオルソ画像を生成する場合の具体例を説明する。
【0089】
4枚のステレオ航空写真は、例えば、図10に示すように、2つの隣接する撮影コース#1,#2間の重なりを大きくとって撮影を行い、同一地点を撮影している画像対をそれぞれのコースから1組ずつ選択することによって得ることができる。しかしながら、撮影方法はこれに限られるものではなく、個別に撮影して得られた4枚の画像#1〜#4を用いても良い。得られた航空写真群は、まずスキャナを用いてディジタルデータ化される。
【0090】
次に、ステレオペア設定手段42において、ディジタルデータ化された4枚のステレオ航空写真からステレオペアを設定する。画像に付加されるメタデータ等を参照し、同じ撮影コース内の画像2枚をそれぞれ組合せて2組のステレオペアを得る。しかしながら、ペアの設定方法はこれに限るものではなく、4枚の画像#1〜#4全てを用いるならば、異なるコース間で画像対を設定しても良い。また、各画像#1〜#4を複数回使用して、最大6組のステレオペアを生成しても構わない。
【0091】
設定された各ステレオペアについて、本発明の第3の実施例と同様に、撮影時のカメラパラメータを決定する標定作業、平行化、ステレオマッチング処理、DEMデータの抽出、DEMデータの平滑化が行われる。
【0092】
続いて、上記のDEM平滑化手段12によって平滑化し、ノイズを除去された平滑化DEMデータ及び標定されているカメラパラメータを用いて、オルソ化手段13によって各航空写真毎に元となる航空画像の地上面に対する正射影変換を行い、オルソ画像を作成する。
【0093】
具体的には、まずDEMデータ中の全ての点における3次元座標を地上面に投影した場合の、地上座標系(例えば、平面直角座標系)での平面座標と、元の画像中の座標の対応を求める。次に、求めた対応にしたがって、元となる航空画像の画素を地表面に対応する画像に補間しながら写像する。
【0094】
さらに、射影変換手段21において、各ステレオペアの航空画像データを地表面に平行な面に射影変換によって再投影する作業が行われる。上述したように、航空写真撮影時のカメラの光軸は地上面に対して完全に鉛直ではなく、地表を斜めから撮影しているため、オルソ画像との重ね合わせは難しい。このため、航空画像に射影変換を適用し、カメラ中心位置を変えず、地上に平行な投影面に再投影する操作を適用する。この操作によって完全な鉛直写真に相当する画像を生成することができる。
【0095】
射影変換の具体的な方法は、撮影時のカメラパラメータのうちの地上面に対するカメラ座標系の回転角と焦点距離とを用いて、例えば特開平8−567号公報に記載されているような方法によってこれを行える。
【0096】
最後に、画像合成手段22において、上記のオルソ化手段13によって生成された各オルソ画像と、上記射影変換手段21によって生成された各射影変換画像とを合成し、補間オルソ画像を生成する処理を行う。
【0097】
具体的には、各オルソ画像と各射影変換画像を重ね合わせた後、まず複数のオルソ画像を画素を相互補間する形で合成する。すなわち、あるオルソ画像についてのみ画素が得られている点についてはその値を用い、複数のオルソ画像で値が得られている場合には、そのうちの対象となる位置に主点が近い位置に存在する画像、つまりその画素をなるべく正対して撮影している画像中の画素値を用いて合成する。
【0098】
さらに、隠蔽の影響によって値が得られていないオルソ画像中の抜け領域の画素については、対応する位置の射影変換画像の画素を引用し、補間する処理を行うことで補間オルソ画像を生成する。この際に画素を引用する元となる画像は、複数の射影変換画像のうち、対象となる位置に主点が近い位置に存在する画像、すなわち対象点になるべく正対する方を用いる。これによって、平面近似のために倒れこんで写る建物壁面が隠蔽領域に使用されてしまう場合を減少させ、画質を向上させることができる。また、引用の際に境界部あるいは引用部をぼかすことによって、発生するエッジの影響を抑え、より違和感の少ない補間オルソ画像を生成することもできる。
【0099】
このように、本発明は、平滑化したDEMデータをオルソ化処理に用いることによって、元のDEMデータに含まれるノイズを軽減することができ、ノイズのためにオルソ画像の画質が低下するのを防ぐことができるので、ノイズの少ない自然なオルソ画像を生成することができる。
【0100】
また、本発明は、画像を正射投影面に対する回転角に合せて射影変換し、その画像の対応領域の画素をオルソ画像の欠損領域において代用することによって、オルソ画像の抜け領域を補間することができるので、抜け領域による違和感の少ないオルソ画像を生成することができる。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像処理装置は、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理装置において、ステレオマッチング処理によって3次元データを抽出し、その抽出された3次元データに平滑化フィルタを適用して3次元データのノイズを除去して平滑化し、この平滑化された3次元データを用いて画像を正射変換することによって、3次元データに含まれるノイズの影響を受けにくく、また欠損領域に起因する違和感の少ない、より自然なオルソ画像を得ることができるという効果が得られる。
【0102】
また、本発明の他の画像処理装置は、複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理装置において、ステレオマッチング処理によって3次元データを抽出し、この3次元データを用いて画像を正射変換し、画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換し、画像の正射変換で得られたオルソ画像と射影変換で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成することによって、3次元データに含まれるノイズの影響を受けにくく、また欠損領域に起因する違和感の少ない、より自然なオルソ画像を得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例による画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施例による画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施例による画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第4の実施例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施例による画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明のステレオ撮影幾何を示す模式図である。
【図10】本発明の実施例における4方向からの航空写真撮影例を示す模式図である。
【図11】(a),(b)は中心投影画像と正射画像との違いを示す模式図である。
【図12】従来例による画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図13】従来例による画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図14】オルソ画像における抜け領域の発生を示す模式図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 画像処理装置
11 ステレオ処理手段
12 DEM平滑化手段
13 オルソ化手段
14 記録媒体
21 射影変換手段
22 画像合成手段
41 オルソ画像生成手段
42 ステレオペア設定手段

Claims (13)

  1. 複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理装置であって、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステレオ処理手段と、前記ステレオ処理手段で抽出された前記3次元データに平滑化フィルタを適用して前記3次元データのノイズを除去して平滑化するDEM平滑化手段と、前記DEM平滑化手段で平滑化された3次元データを用いて前記画像を正射変換するオルソ化手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する射影変換手段と、前記オルソ化手段で得られたオルソ画像と前記射影変換手段で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成する画像合成手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の画像の中から対になる画像を選択するステレオペア設定手段を含み、前記ステレオ処理手段と前記オルソ化手段と前記射影変換手段とが前記ステレオペア設定手段で選択された画像対に対して各々の処理を行うことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理装置であって、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステレオ処理手段と、前記3次元データを用いて前記画像を正射変換するオルソ化手段と、前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する射影変換手段と、前記オルソ化手段で得られたオルソ画像と前記射影変換手段で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成する画像合成手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  5. 前記画像合成手段は、複数のオルソ画像において値の得られていない画素を相互に補間するとともに、重複して値が得られる画素について値を持つ画像のうちの当該点に最も近い撮影主軸を持つオルソ画像を選択して合成し、複数生成されたオルソ画像のいずれにおいても値が得られない画素について当該点に最も近い撮影主軸を持つ射影変換画像から対応する画素を用いて補間することで前記補間オルソ画像を合成することを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 画像処理装置において複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法であって、前記画像処理装置に、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステップと、その抽出された前記3次元データに平滑化フィルタを適用して前記3次元データのノイズを除去して平滑化するステップと、平滑化された3次元データを用いて前記画像を正射変換するステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
  7. 前記画像処理装置に、前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換するステップと、前記画像の正射変換で得られたオルソ画像と前記射影変換で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成するステップとを含むことを特徴とする請求項6記載の画像処理方法。
  8. 前記画像処理装置に、前記複数の画像の中から対になる画像を選択するステップを含み、この選択された画像対に対して前記3次元データの抽出と前記画像の正射変換と前記射影変換とを行うことを特徴とする請求項7記載の画像処理方法。
  9. 画像処理装置において複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法であって、前記画像処理装置に、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出するステップと、前記3次元データを用いて前記画像を正射変換するステップと、前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換するステップと、前記画像の正射変換で得られたオルソ画像と前記射影変換で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成するステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 前記補間オルソ画像を生成するステップは、複数のオルソ画像において値の得られていない画素を相互に補間するとともに、重複して値が得られる画素について値を持つ画像のうちの当該点に最も近い撮影主軸を持つオルソ画像を選択して合成し、複数生成されたオルソ画像のいずれにおいても値が得られない画素について当該点に最も近い撮影主軸を持つ射影変換画像から対応する画素を用いて補間することによって前記補間オルソ画像を合成することを特徴とする請求項9記載の画像処理方法。
  11. 複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法のプログラムであって、コンピュータに、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出する処理と、その抽出された前記3次元データに平滑化フィルタを適用して前記3次元データのノイズを除去して平滑化する処理と、平滑化された3次元データを用いて前記画像を正射変換する処理とを実行させるためのプログラム。
  12. 複数の画像に対してステレオマッチング処理を行って3次元データを生成する画像処理方法のプログラムであって、コンピュータに、前記ステレオマッチング処理によって前記3次元データを抽出する処理と、前記3次元データを用いて前記画像を正射変換する処理と、前記画像を正射投影面に対する標定角にしたがって射影変換する処理と、前記画像の正射変換で得られたオルソ画像と前記射影変換で得られた射影変換画像とを合成して欠損した画素が補間された補間オルソ画像を生成する処理とを実行させるためのプログラム。
  13. 前記コンピュータに、前記補間オルソ画像を生成する処理を実行する際に、複数のオルソ画像において値の得られていない画素を相互に補間するととも、重複して値が得られる画素について値を持つ画像のうちの当該点に最も近い撮影主軸を持つオルソ画像を選択して合成し、複数生成されたオルソ画像のいずれにおいても値が得られない画素について当該点に最も近い撮影主軸を持つ射影変換画像から対応する画素を用いて補間することによって前記補間オルソ画像を合成することを特徴とする請求項12記載のプログラム。
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