JP2004044359A - エレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法 - Google Patents

エレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法 Download PDF

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鮫島 誠
Teruyuki Mori
森 輝幸
Shintaro Nakanishi
中西 信太郎
Akira Hatagoshi
波多腰 明
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Abstract

【課題】エレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法において、簡単な構造で保持セグメントを高精度に位置決め可能とすることで構造の簡素化、装置の小型化、低コスト化を図ると共に組付作業性の向上を図る。
【解決手段】超音波センサ41〜44を揺動させながら把持セグメントSH 及び既設セグメントSF までの距離を測定し、その回動角度θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 と測定距離L1 ,L2 ,L3 ,L4 に基づいて段差演算部52が各セグメントSF ,SH の垂直高さH1 ,H2 を演算し、両者の差から段差を算出すると共に、隙間演算部53が各セグメントSF ,SH の隙間S1 ,S2 を演算して両者の和から隙間を算出し、制御装置20はこの段差H及び隙間Sが減少するようにエレクタ装置11を駆動制御して把持セグメントSH を所定の位置に移動する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内に搬入されたセグメントなどの覆工部材をトンネル壁面に沿って既に組付けられた覆工部材に対して組み付けるエレクタ装置の制御装置及び覆工部材の組付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド掘削機は、円筒形状をなす掘削機本体の前部に駆動回転可能なカッタヘッドが回転自在に装着され、このカッタヘッドに多数のカッタビットが取付けられる一方、後部に掘削機本体を前進させる複数のシールドジャッキが装着されると共に、セグメントを組み立てるエレクタ装置が装着されて構成されている。従って、カッタヘッドを回転しながらシールドジャッキを伸長させると、既設セグメントからの掘削反力を得て掘削機本体が前進し、多数のカッタビットが前方の地盤を掘削する一方、エレクタ装置がセグメントをリング状に組み立てトンネルを形成する。
【0003】
このようなトンネル掘削作業において、エレクタ装置は既設トンネル内に搬入されたセグメントを把持し、既設トンネルの内壁面の所定の位置まで移動し、既設セグメントに対して適正位置に位置決めし、両者をボルト等によって結合している。この場合、エレクタ装置は把持セグメントを所定の組付位置に高精度に位置決めする必要があり、近接センサやカメラなどを用いて把持セグメントと既設セグメントとの位置関係を常時検出してエレクタ装置を駆動制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、把持セグメントと既設セグメントとの位置関係を常時検出する場合、把持セグメント用の近接センサと既設セグメント用の近接センサが必要となり、構造が複雑になると共に装置が大型化してしまい、製造コストが増加してしまうという問題がある。また、把持セグメントを所定の位置に位置決めする場合、把持セグメントと既設セグメントとのトンネル径方向の段差、並びにトンネル周方向及び長さ方向の隙間を検出する必要があり、この場合であっても多数のセンサが必要となり、構造の複雑化、装置の大型化、高コスト化を招いてしまう。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するものであって、簡単な構造で保持セグメントを高精度に位置決め可能とすることで構造の簡素化、装置の小型化、低コスト化を図ると共に組付作業性の向上を図ったエレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明のエレクタ制御装置は、トンネル壁面に組付けられた既設の覆工部材に対して、トンネル内に搬入された覆工部材を保持して組み付けるエレクタ装置において、前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間で移動自在に支持されて所定の位置から該保持覆工部材及び該既設覆工部材までの距離をそれぞれ測定する距離測定手段と、該距離測定手段の測定結果に基づいて前記既設覆工部材と前記保持覆工部材との段差を算出する段差演算手段と、前記距離測定手段の測定結果に基づいて前記既設覆工部材と前記保持覆工部材との隙間を算出する隙間演算手段と、前記段差演算手段が算出した段差及び前記隙間演算手段が算出した隙間に基づいて前記エレクタ装置を駆動制御する制御手段とを具えたことを特徴とするものである。
【0007】
この場合、距離測定手段は、超音波センサやレーザセンサなどを適用すればよく、エレクタ装置のサポート部材の周辺部に複数装着することは好ましく、具体的には、サポート部材にブラケットを取付け、このブラケットにセンサを揺動自在あるいは移動自在に支持することが好ましい。
【0008】
請求項2の発明のエレクタ制御装置では、前記距離測定手段は、前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間でその隣接方向に沿って揺動自在に支持され、該支持位置から前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離をそれぞれ測定することを特徴としている。
【0009】
請求項3の発明のエレクタ制御装置では、前記段差演算手段は、前記距離測定手段が測定した支持位置から前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離と前記距離測定手段の揺動角度とに基づいて所定の高さから該既設覆工部材及び該保持覆工部材までの垂直高さを算出し、該保持覆工部材と該既設覆工部材との垂直高さの差から前記段差を算出することを特徴としている。
【0010】
請求項4の発明のエレクタ制御装置では、前記隙間演算手段は、前記距離測定手段が測定した支持位置から前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離と前記距離測定手段の揺動角度とに基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隙間を算出することを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明のエレクタ制御装置では、前記距離測定手段が前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間を走査したときの測定距離に基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出するエッジ位置検出手段を設け、前記段差演算手段は、該エッジ位置検出手段の検出結果に基づいて所定の高さから該既設覆工部材及び該保持覆工部材までの垂直高さを算出し、該保持覆工部材と該既設覆工部材との垂直高さの差から前記段差を算出することを特徴としている。
【0012】
請求項6の発明のエレクタ制御装置では、前記距離測定手段が前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間を移動するときの測定距離に基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出するエッジ位置検出手段を設け、前記隙間演算手段は、該エッジ位置検出手段の検出結果に基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隙間を算出することを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明のエレクタ制御装置では、前記覆工部材の内周端部にコーキング溝が形成され、前記エッジ位置検出手段は該コーキング溝の内側のエッジ位置を検出し、該コーキング溝の溝幅を考慮して前記覆工部材のエッジ位置を検出することを特徴としている。
【0014】
請求項8の発明のエレクタ制御装置では、前記エッジ位置検出手段は、前記距離測定手段が検出した測定距離の変化量に基づいて前記エッジ位置を検出することを特徴としている。
【0015】
請求項9の発明のエレクタ制御装置では、前記エッジ位置検出手段は、前記距離測定手段が前記覆工部材の内面に沿って測定した複数の測定データに基づいて生成した近似直線と、前記距離測定手段が前記覆工部材の端面に沿って測定した複数の測定データに基づいて生成した近似直線との交点を前記エッジ位置と特定することを特徴としている。
【0016】
請求項10の発明のエレクタ制御装置では、前記エッジ位置検出手段は、前記距離測定手段が前記覆工部材の内面に沿って測定した複数の測定データの移動平均に基づいて生成した近似直線と、前記距離測定手段が前記覆工部材の端面に沿って測定した複数の測定データを補間し、該複数の測定データ及び補間データを移動平均して前記近似直線を生成することを特徴としている。
【0017】
請求項11の発明のエレクタ制御装置では、前記距離測定手段が前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材に対応した検査治具上を走査したときに検出した最短測定距離位置に基づいて該距離測定手段の基準位置と設定し、前記隙間演算手段は、該基準位置から前記保持覆工部材の端部までの距離と、該基準位置から前記既設覆工部材の端部までの距離とに基づいて該保持覆工部材と該既設覆工部材との隙間を算出することを特徴としている。
【0018】
請求項12の発明のエレクタ制御装置では、前記距離測定手段の揺動方向に応じて前記基準位置を設定することを特徴としている。
【0019】
請求項13の発明のエレクタ制御装置では、前記距離測定手段が前記検査治具上を走査したときに検出した測定距離データあるいは該測定距離データから生成した移動平均処理データまたは二次回帰曲線における最短測定距離位置を前記距離測定手段の基準位置に設定することを特徴としている。
【0020】
請求項14の発明のエレクタ制御装置では、前記距離測定手段が前記検査治具上を走査したときに検出した測定距離データあるいは該測定距離データから生成した移動平均処理データまたは二次回帰曲線における最短測定距離位置を設定し、該最短測定距離位置の測定距離データあるいは移動平均処理データに所定距離加算した位置の中間点を前記距離測定手段の基準位置に設定することを特徴としている。
【0021】
また、請求項15の発明の覆工部材の組付方法は、トンネル内に搬入された覆工部材を保持してトンネルの壁面に組付けられた既設覆工部材に対して組み付ける覆工部材の組付方法であって、距離センサを前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隣接方向に沿って揺動しながら前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離をそれぞれ測定し、該距離測定データと前記距離センサの揺動角度データとに基づいて前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材の垂直高さをそれぞれ算出して各垂直高さの差から段差を算出すると共に、前記距離測定データと前記距離センサの揺動角度データとに基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隙間を算出し、前記段差及び前記隙間が減少するように前記保持覆工部材を移動して組み付けることを特徴とするものである。
【0022】
請求項16の発明の覆工部材の組付方法では、前記距離センサが前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間を走査したときの測定距離データに基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出し、該エッジ位置の外側での各測定距離データから前記段差を算出する一方、該エッジ位置の間隔から前記隙間を算出することを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0024】
図1に本発明の第1実施形態に係るエレクタ制御装置のブロック構成、図2に第1実施形態のエレクタ制御装置における超音波センサの距離検出方法を表す説明、図3に第1実施形態のエレクタ制御装置による超音波センサの揺動角度に対する検出距離を表すグラフ、図4にエレクタ装置の概略、図5にエレクタ装置の正面視、図6にエレクタ装置の側面視を示す。
【0025】
第1実施形態のトンネル掘削機において、図示しないが、掘削機本体は円筒形状をなし、前部に円盤形状のカッタヘッドが回転自在に装着され、駆動モータによって回転駆動可能となっており、前面部に多数のカッタビットが取付けられている。そして、この掘削機本体の後部に複数本のシールドジャッキが周方向に沿って並設されると共に、セグメントSH を既設トンネルの内壁面に組み付けるエレクタ装置が装着されている。
【0026】
図4乃至図6に示すように、このエレクタ装置11は掘削機本体12の後部に設けられており、このエレクタ装置11はシールドジャッキ13によって前進した掘削機本体12と既設セグメントSF との間の空所に新しいセグメントSH を組み付けるものである。
【0027】
即ち、掘削機本体12の後部に設けられた支持リング14には旋回リング15が回転自在に支持され、この旋回リング15は複数の油圧モータ16によって回転可能となっている。この旋回リング15の外周部には昇降台17がガイドロッド18により既設トンネルの径方向となるZ軸方法に沿って昇降自在に支持され、昇降ジャッキ19によって昇降可能となっている。そして、この昇降台17の左右には制御装置20や油圧ユニット21が設置されると共に、上部にはカウンタウエイト22が取付けられている。
【0028】
この昇降台17には既設トンネルの長手方向となるX軸方向に沿って第1移動体23が移動自在に支持され、移動ジャッキ24によって移動可能となっている。この第1移動体23には既設トンネルの周方向となるY軸方向に沿って第2移動体25が移動自在に支持され、移動ジャッキ26によって移動可能となっている。この第2移動体25には回転筒27が回転自在に支持され、この回転筒27の下部にはサポート部材としてのセグメントサポート28が揺動自在に支持されている。そして、第2移動体25と回転筒27との間にはセグメントサポート28をZ軸回りに揺動させる左右一対のヨーイングジャッキ29が架設されている。また、回転筒27とセグメントサポート28との間にはこのセグメントサポート28をX軸回りに揺動させる左右一対のローリングジャッキ30が架設され、回転筒27とセグメントサポート28との間にはこのセグメントサポート28をY軸回りに揺動させる左右一対のピッチングジャッキ31が架設されている。
【0029】
そして、セグメントサポート28には既設トンネル内に搬入されたセグメントSH を把持するセグメント把持機構32が装着されている。このセグメント把持機構32はセグメントSH の中心部に固定されたボルト33を係止部34が把持し、把持ジャッキ35を収縮してセグメントSH をセグメントサポート28に押し付けることで、このセグメントSH を把持できるようになっている。また、このセグメントサポート28にはセグメントSF ,SH 同志を連結固定するための締結機36が装着されている。
【0030】
従って、把持機構32がセグメントSH を把持した状態で、昇降ジャッキ19を伸縮すると把持セグメントSH をZ軸方向に移動でき、移動ジャッキ24を伸縮すると把持セグメントSH をX軸方向に移動でき、移動ジャッキ26を伸縮すると把持セグメントSH をY軸方向に移動できる。また、ローリングジャッキ30を伸縮すると把持セグメントSH をX軸回りに揺動でき、ピッチングジャッキ31を伸縮すると把持セグメントSH をY軸回りに揺動でき、ヨーイングジャッキ29を伸縮すると把持セグメントSH をZ軸回りに揺動できる。
【0031】
また、セグメントサポート28は外周部から4つのブラケット37〜40が外方に延設され、各ブラケット37〜40に超音波センサ(距離測定手段)41〜44がそれぞれ揺動自在に装着されている。超音波センサ41,42はセグメントサポート28からトンネル長手方向の後方に延設されたブラケット37,38の先端部に、把持セグメントSH と既設セグメントSF との間でその隣接するトンネル長手方向に沿って揺動自在となるように支持軸45,46により支持され、この支持位置から把持セグメントSH 及び既設セグメントSF の内面までの距離をそれぞれ連続して測定することができる。また、超音波センサ43,44はセグメントサポート28からトンネル径方向に延設されたブラケット39,40の先端部に、把持セグメントSH と既設セグメントSF との間でその隣接するトンネル径手方向に沿って揺動自在となるように支持軸47,48により支持され、この支持位置から把持セグメントSH 及び既設セグメントSF の内面までの距離をそれぞれ連続して測定することができる。
【0032】
そして、図1に示すように、各超音波センサ41〜44は駆動部49により所定角度範囲内を往復回動であり、検出部50によりその回動角度が連続的に検出されている。また、各超音波センサ41〜44は演算処理装置51に接続され、検出部50の検出結果及び超音波センサ41〜44の測定結果がこの演算処理装置51に入力する。この演算処理装置51は、検出部50の検出結果及び超音波センサ41〜44の測定結果に基づいて把持セグメントSH と既設セグメントSF との段差を算出する段差演算部52と、把持セグメントSH と既設セグメントSF との隙間を算出する隙間演算部53とを有しており、各演算結果を制御装置20に出力し、この制御装置20は段差及び隙間に基づいて各ジャッキ19,24,26,29,30,31を駆動制御し、把持セグメントSH を既設セグメントSF に適正に密着した位置に移動する。
【0033】
ここで、演算処理装置51による把持セグメントSH と既設セグメントSF との段差及び隙間の演算方法について説明する。図1乃至図3に示すように、例えば、超音波センサ41の場合、エレクタ装置11のセグメントサポート28は把持セグメントSH を把持しており、このセグメントサポート28からブラケット38を介して超音波センサ41が取付けられている。この超音波センサ41は駆動部49により所定の角度範囲を往復回動しており、予め設定された基準角度(位置)0からの回動角度θと距離Lが連続して演算処理装置51に入力する。つまり、超音波センサ41の回動角度θとセグメントSH ,SF までの距離Lと関係は、図3のグラフに表すものとなる。この図3のグラフからわかるように、超音波センサ41からの超音波がセグメントSH ,SF に反射して受信した場合は、L1 ,L2 ,L3 ,L4 と検出できるものの、把持セグメントSH と既設セグメントSF との間では無限大となっている。
【0034】
演算処理装置51の段差演算部52は、超音波センサ41の回動角度θ1 の範囲で検出した既設セグメントSF までの距離L1 に基づいて、下記数式(1)により超音波センサ41の取付高さから既設セグメントSF の内面までの垂直高さH1 を算出する。また、段差演算部52は、超音波センサ41の回動角度θ2 の範囲で検出した把持セグメントSH の内面までの距離L2 に基づいて、下記数式(2)により超音波センサ41の取付高さから把持セグメントSH の内面までの垂直高さH2 を算出する。
1 =Lcosθ1        ・・・(1)
2 =Lcosθ2        ・・・(2)
そして、既設セグメントSF の垂直高さH1 と把持セグメントSH の垂直高さH2 との差から下記数式(3)により段差Hを算出する。
H=H−H         ・・・(3)
【0035】
一方、隙間演算部53は、超音波センサ41の回動角度θ3 の範囲で検出した既設セグメントSF までの距離L3 に基づいて、下記数式(4)により超音波センサ41の取付位置から既設セグメントSF の端面までの隙間S1 を算出する。また、段差演算部52は、超音波センサ41の回動角度θ4 の範囲で検出した把持セグメントSH の端面までの距離L4 に基づいて、下記数式(5)により超音波センサ41の位置から把持セグメントSH の内面までの隙間S2 を算出する。
1 =Lsinθ3        ・・・(4)
2 =Lsinθ4        ・・・(5)
そして、既設セグメントSF の隙間S1 と把持セグメントSH の隙間S2 との和から下記数式(6)により隙間Sを算出する。
S=S1 +S2          ・・・(6)
【0036】
なお、段差演算部52は、超音波センサ41の回動角度θ1 ,θ2 の範囲で各セグメントSH ,SF までの距離L1 ,L2 に基づいて垂直高さH1 ,H2 を算出したが、検出するタイミングは回動角度θ1 −θ3 ,θ2 −θ4 の範囲であればよい。一方、隙間演算部53は、図3のグラフに基づいて検出距離が無限大となる回動角度θ3 ,θ4 の範囲で距離L3 ,L4 を用いる必要がある。
【0037】
ここで、第1実施形態のエレクタ制御装置によるセグメントの組付方法について詳細に説明する。
【0038】
図1、図4乃至図6に示すように、まず、トンネル内にセグメントSH が搬入されてエレクタ装置11のセグメント把持機構32がこれを把持すると、制御装置20はエレクタ装置11を駆動制御し、把持セグメントSH を予め設定された粗組付位置に移動する。次に、制御装置20はエレクタ装置11を駆動制御し、この把持セグメントSH の精位置決めを行うが、この場合、制御装置20は超音波センサ41〜44の測定結果に基づいてエレクタ装置11を駆動制御する。
【0039】
即ち、検出部50の検出結果(回動角度θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 )と超音波センサ41〜44の測定結果(距離L1 ,L2 ,L3 ,L4 )が演算処理装置51に入力すると、この演算処理装置51では、前述した演算方法により、段差演算部52が既設セグメントSF の垂直高さH1 と把持セグメントSH の垂直高さH2 を演算して両者の差から段差Hを算出すると共に、隙間演算部53が既設セグメントSF の隙間S1 と把持セグメントSH の隙間S2 を演算して両者の和から隙間Sを算出する。制御装置20はこの段差H及び隙間Sに基づいて、つまり、段差H及び隙間Sが減少して0となるようにエレクタ装置11を駆動制御し、把持セグメントSH を所定の位置に移動して締結機36によってボルト締結する。
【0040】
この作業の繰り返しによりセグメントSH をリング状に組み立てることで、所定長さのトンネルを構築することができる。
【0041】
このように第1実施形態のエレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法にあっては、エレクタ装置11のセグメントサポート28に4つの超音波センサ41〜44を揺動自在に装着し、この超音波センサ41〜44を揺動させながら把持セグメントSH 及び既設セグメントSF までの距離を連続して測定し、検出部50の検出結果(回動角度θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 )と超音波センサ41〜44の測定結果(距離L1 ,L2 ,L3 ,L4 )に基づいて段差演算部52が既設セグメントSF の垂直高さH1 と把持セグメントSH の垂直高さH2 を演算して両者の差から段差Hを算出すると共に、隙間演算部53が既設セグメントSF の隙間S1 と把持セグメントSH の隙間S2 を演算して両者の和から隙間Sを算出し、制御装置20はこの段差H及び隙間Sが減少するようにエレクタ装置11を駆動制御して把持セグメントSH を所定の位置に移動している。
【0042】
従って、少なくとも4つの超音波センサ41〜44で把持セグメントSH と既設セグメントSF との段差H及び隙間Sを求めることができ、簡単な構造で把持セグメントSH を高精度に位置決め可能とすることで構造の簡素化、装置の小型化、低コスト化を図ると共に、セグメント組付作業性の向上を図ることができる。
【0043】
なお、上述した実施形態にあっては、セグメントサポート28に4つの超音波センサ41〜44を揺動自在に装着したが、その数は4つに限るものではなく、セグメントの大きさや形状に応じて適宜設定すればよい。また、距離測定手段として超音波センサ41〜44を用いたが、レーザセンサ等であってもよい。更に、超音波センサ41〜44を隣接する把持セグメントSH と既設セグメントSF との間で揺動自在としたが、ガイドレールに沿ってスライド自在に支持してもよく、この場合には、把持セグメントSH と既設セグメントSF との段差H及び隙間Sを求める演算方法が容易となる。
【0044】
図7に本発明の第2実施形態に係るエレクタ制御装置のブロック構成、図8に第2実施形態のエレクタ制御装置におけるレーザセンサの距離検出方法を表す説明、図9に第2実施形態のエレクタ制御装置による段差と隙間の演算方法のフローチャート、図10に第2実施形態のエレクタ制御装置によるレーザセンサによる走査方法を表す説明、図11に本発明の第3実施形態に係るエレクタ制御装置による段差と隙間の演算方法を表すフローチャート、図12に第3実施形態のエレクタ制御装置によるエッジ検出方法を表す説明、図13に第4実施形態に係るエレクタ制御装置のブロック構成、図14に第4実施形態のエレクタ制御装置によるレーザセンサの基準角度の設定方法を表すグラフ、図15に第5実施形態に係るエレクタ制御装置によるレーザセンサの基準角度の設定方法を表すグラフ、図16に第6実施形態に係るエレクタ制御装置によるレーザセンサの基準角度の設定方法を表すグラフを示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0045】
第2実施形態のエレクタ制御装置において、図7及び図8に示すように、図示しないエレクタ装置のセグメントサポートには複数のレーザセンサ(距離測定手段)61がそれぞれ支持軸62により揺動自在に装着されている。各レーザセンサ61は、この支持位置から把持セグメントSH 及び既設セグメントSF の内面までの距離をその揺動角度に応じてそれぞれ連続して測定することができ、回動角度θi と距離Li が演算処理装置63に入力するようになっている。
【0046】
この演算処理装置63は、レーザセンサ61の回動角度θi とセグメントSH ,SF までの距離Li を取り込むデータ取込部64と、この回動角度θi 及び距離Li に基づいて各セグメントSH ,SF の表面までの垂直距離Ha と基準位置から各セグメントSH ,SF の端面までの水平距離Sa を算出するセグメント表面計測部65と、この垂直距離Ha と水平距離Sa とに基づいてセグメントSH ,SF のエッジを検出して各セグメントSH ,SF の垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を算出するエッジ検出演算部66と、各セグメントSH ,SF の垂直距離Ha1,Ha2に基づいてその段差を算出する段差演算部67と、各セグメントSH ,SF の水平距離Sa1,Sa2に基づいてその隙間を算出する隙間演算部68とを有している。そして、この演算処理装置63は、各演算結果を制御装置20に出力し、この制御装置20は段差H及び隙間Sに基づいてエレクタ装置を制御し、把持セグメントSH を既設セグメントSF に適正に密着した位置に移動する。
【0047】
以下、演算処理装置63による把持セグメントSH と既設セグメントSF との段差H及び隙間Sの演算方法について、図9のフローチャートを用いて説明する。レーザセンサ61は、前述したように、所定の角度範囲を往復回動しながら、基準角度(位置)位置0からの回動角度θi と距離Li を連続して計測して演算処理装置63に出力している。なお、レーザセンサ61による計測長は、レーザ端部から対象までであるが、回転中心からレーザ端までの既知長さを計測長に加えて距離Li としている。図9に示すフローチャートのステップT1にて、演算処理装置63のデータ取込部64が、レーザセンサ61からこの回動角度θi 及び距離Li を取り込む。ステップT2では、セグメント表面計測部65がこの回動角度θi 及び距離Li に基づいて各セグメントSH ,SF までの垂直距離Ha 及び水平距離Sa を算出する。なお、この算出方法は、前述した第1実施形態(数式1、2、4、5)と同様の方法を用いればよい。そして、ステップT3〜6にて、エッジ検出演算部66がこの垂直距離Ha と水平距離Sa に基づいてセグメントSH ,SF のエッジを検出して各セグメントSH ,SF の垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を算出する。
【0048】
ここで、セグメントSH ,SF におけるエッジの検出方法について説明する。図8に示すように、セグメントSH ,SF は内周側の四方の端部にコーキング溝dH ,dF が形成されており、セグメントSH ,SF の内周面とコーキング溝dH ,dF との段部をエッジEH ,EF とし、レーザセンサ61はこのエッジEH ,EF を検出し、エッジEH ,EF の位置で各セグメントSH ,SF の垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を検出している。なお、コーキング溝dH ,dF の幅は設計段階で把握しており、セグメントSH ,SF の隙間Sがコーキング溝dH +dF になったとき、セグメントSH ,SF の隙間Sが0となったものと判断している。
【0049】
レーザセンサ61から得られるデータ(点データ)を時系列的に並べると、図10(a)に示すように、一方方向(矢印A)に回動しながら所定時間間隔でセグメントSH ,SF までの距離Li を測定している。エッジ検出演算では、データ数N=5(5以外でもよい。)で第1バッファk(k−1、k−2・・)を構成しており、第1バッファkにおける先頭データをHai、最後尾のデータをHanとする。そして、レーザセンサ61がA方向に回動しながらセグメントSH ,SF までの距離Li を測定すると、その測定結果は、図10(b)に示すグラフとなる。このとき、各バッファ単位で先頭データHaiと最後尾データHanとの偏差ΔHaiを算出(ステップT3)しており、この偏差ΔHai(Hai−Han)が所定値ΔEh より大きいかどうかを判定(ステップT4)している。つまり、バッファkの先頭データHaiと最後尾データHanとの偏差ΔHaiが所定値ΔEh より大きくなったら、先頭データHaiの検出位置がエッジEH を越えたものと判定し、このときの先頭データHaiから所定値ΔEh を減算した値をセグメントSH の垂直距離Ha1としている。同様に、このときの先頭データSaiから所定値ΔEs を減算した値をセグメントSH の水平距離Sa1としている(ステップT5)。
【0050】
一方、図10(a)に示すように、レーザセンサ61がB方向に回動しながらセグメントSH ,SF までの距離Li を測定すると、その測定結果は、図10(c)に示すグラフとなる。このとき、前述と同様に、先頭データHaiと最後尾データHanとの偏差ΔHaiが所定値ΔEs より大きくなったら、先頭データHaiの検出位置がエッジEF を越えたものと判定し、このときの先頭データHaiから所定値ΔEh を減算した値をセグメントSF の垂直距離Ha2としている。同様に、このときの先頭データSaiから所定値ΔEs を減算した値をセグメントSF の水平距離Sa2としている(ステップT6)。
【0051】
そして、ステップT7にて、段差演算部67は、レーザセンサ61の支持位置から把持セグメントSH までの垂直距離Ha1と既設セグメントSF の垂直距離Ha2とから下記数式(7)に基づいて段差Hを算出する。
H=Ha1−Ha2        ・・・(7)
また、ステップT8にて、隙間演算部68は、基準位置0から把持セグメントSH までの水平距離Sa1と既設セグメントSF までの水平距離Sa2とから下記数式(8)に基づいて隙間Sを算出する。
S=|Sa1−Sa2|      ・・・(8)
なお、この水平距離Sa1,Sa2は、レーザセンサ61の走査方向Aを正(+)とした場合、走査方向Bは負(−)となる。
【0052】
従って、制御装置20はこの段差H及び隙間Sに基づいてエレクタ装置11を駆動制御し、把持セグメントSH を所定の位置に移動して組み付ける。
【0053】
このように第2実施形態のエレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法にあっては、エレクタ装置11に複数のレーザセンサ61を揺動自在に装着し、このレーザセンサ61を揺動させながら、把持セグメントSH 及び既設セグメントSF のエッジEH ,EF の位置を検出し、このエッジEH ,EF の位置に対して各セグメントSH ,SF までの垂直距離Ha1,Ha2を演算してその段差Hを算出すると共に、エッジEH ,EF の位置に対して各セグメントSH ,SF までの水平距離Sa1,Sa2を演算してその隙間Sを算出している。
【0054】
従って、把持セグメントSH 及び既設セグメントSF のエッジEH ,EF の位置に対して、この把持セグメントSH と既設セグメントSF との段差H及び隙間Sを求めることとなり、処理方法を簡素化することができ、データの高速処理を可能とすることができ、セグメント組付作業性の向上を図ることができる。
【0055】
第3実施形態のエレクタ制御装置は、基本的な構成が第2実施形態のエレクタ制御装置とほぼ同様であるために説明は省略し、セグメントのエッジ検出方法が異なるために制御方法のみ説明する。図11のフローチャートに示すように、ステップT1にて、レーザセンサ61の回動角度θi 及び距離Li を取り込み、ステップT2にて、この回動角度θi 及び距離Li に基づいて各セグメントSH ,SF までの垂直距離Ha 及び水平距離Sa を算出する。そして、ステップT3にて、各バッファ単位で先頭データHaiと最後尾データHanとの偏差ΔHaiを算出し、ステップT4にて、この偏差ΔHai(Hai−Han)が所定値ΔEh より大きいかどうかを判定する。ここで、バッファkの先頭データHaiと最後尾データHanとの偏差ΔHaiが所定値ΔEh より大きかったら、先頭データHaiの検出位置がエッジEH を越えたものと判定し、ステップT11に移行する。
【0056】
ステップT11〜T17では、図12(a)に示すように、レーザセンサ61が検出した回動角度θi 及び距離Li に基づいて算出した垂直距離Ha 及び水平距離Sa をこのグラフのように表し、セグメントSH ,SF の内面に沿ったデータの近似直線YH1,YF1と端面に沿ったデータの近似直線YH2,YF2との交点をエッジEH ,EF と特定し、前述の実施形態と同様に、このエッジEH ,EF の位置に対して各セグメントSH ,SF までの垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を演算し、段差H及び隙間Sを算出している。なお、ここでは、セグメントSH ,SF の表面粗さ等に影響されずに安定した近似直線YH1,YF1を得るために、移動平均したデータに基づいて垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を演算する。
【0057】
即ち、ステップT11では、セグメントSH ,SF の内面に沿ったバッファ(k−1)、(k−2)(図10参照)の近似直線YH1,YF1を下記直線式(9)(10)として求める。バッファkのデータは先頭と最後尾との垂直距離に偏差ΔHa1があるため、ここでは、バッファ(k−1)、(k−2)を用いる。
H1=a1 X+b1       ・・・(9)
F1=c1 X+d1       ・・・(10)
【0058】
ステップT12では、各セグメントSH ,SF にてその表面の平均高さ(距離)Hav(k−1)から所定深さdHまでの生データ(移動平均前のデータ)を抽出し、ステップT13で抽出データに対して補間データを生成すると共に、移動平均処理を行い、ステップT14で移動平均処理したデータ中の最大勾配αm,βmを求め、ステップT15でセグメントSH ,SF の端面に沿った近似直線YH2,YF2を下記直線式(11)(12)として求める。
H2=αmX+b2       ・・・(11)
F2=βmX+d2       ・・・(12)
【0059】
即ち、図12(b)に示すように、レーザセンサ61が検出した回動角度θi 及び距離Li に基づいて算出した垂直距離Ha 及び水平距離Sa のグラフは実線となり、上記距離を移動平均した値をグラフで表すと破線のようになる。エッジ付近では、データ数が少なくなるためのこのようになる。そこで、実線グラフに対して補間してデータを2倍とした後に移動平均処理すると一点鎖線のグラフとなり、より実線に近づくことがわかる。この移動平均処理したデータの中から、図12(c)に示すように、最大勾配αm,βmとなる近似直線YH2,YF2を求める。すると、図12(b)に示すように、この近似直線YH2,YF2は、垂直距離Ha 及び水平距離Sa のグラフに対して補間しないで移動平均処理して求めた近似直線YH0,YF0よりも生データに近似した精度の高いものとなる。そして、ステップT16では、セグメントSH ,SF の内面に沿ったデータの近似直線YH1,YF1と、端面に沿ったデータの近似直線YH2,YF2との交点をそれぞれエッジEH ,EF と特定し、このエッジEH ,EF の位置に対して各セグメントSH ,SF までの垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を演算し、段差H及び隙間Sを算出する。
【0060】
その後、ステップT7にて、レーザセンサ61の支持位置から把持セグメントSH までの垂直距離Ha1と既設セグメントSF の垂直距離Ha2とから段差Hを算出し、ステップT8にて、基準位置0から把持セグメントSH までの水平距離Sa1と既設セグメントSF までの水平距離Sa2とから隙間Sを算出する。そして、制御装置20はこの段差H及び隙間Sに基づいてエレクタ装置11を駆動制御し、把持セグメントSH を所定の位置に移動組み付ける。
【0061】
このように第3実施形態のエレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法にあっては、把持セグメントSH 及び既設セグメントSF のエッジEH ,EF の位置を特定するとき、検出バッファがエッジEH ,EF を越える手前の移動平均データに基づいて設定した近似直線YH1,YF1と、検出バッファがエッジEH ,EF を越えた後の生データを補間、移動平均処理してから設定した近似直線YH2,YF2との交点をそれぞれエッジEH ,EF と特定し、このエッジEH ,EF の位置に対して各セグメントSH ,SF までの垂直距離Ha1,Ha2を演算してその段差Hを算出すると共に、エッジEH ,EF の位置に対して各セグメントSH ,SF までの水平距離Sa1,Sa2を演算してその隙間Sを算出している。
【0062】
従って、測定データを平均化(平滑化)して滑らかなデータとした上で、近似直線YH1,YF1と近似直線YH2,YF2とを求め、その交点から把持セグメントSH 及び既設セグメントSF のエッジEH ,EF の位置設定したので、エッジEH ,EF の検出精度を向上し、セグメント組付作業性の向上を図ることができる。
【0063】
第4実施形態のエレクタ制御装置は、基本的な構成が第2実施形態のエレクタ制御装置とほぼ同様であり、レーザセンサ61が測定したデータの処理方法のみ相違している。即ち、図13に示すように、演算処理装置71は、回動角度θi と距離Li を取り込むデータ取込部64と、レーザセンサ61の揺動方向を特定するレーザセンサの揺動方向選別部72と、レーザセンサ61の揺動方向における基準角度(位置)0を格納する較正処理部73と、回動角度θi と距離Li と基準角度0に基づいて各セグメントSH ,SF の垂直距離Ha と水平距離Sa を算出するセグメント表面計測部65と、セグメントSH ,SF のエッジを検出して垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を算出するエッジ検出演算部66と、段差Hを算出する段差演算部67と、隙間Sを算出する隙間演算部68とを有している。
【0064】
レーザセンサ61は所定角度範囲を往復回動しながら、予め設定された基準角度0からの回動角度θi に対する距離Li を連続して測定している。ところが、このレーザセンサ61の取付位置がずれていた場合やレーザの光軸がずれている場合、レーザセンサ61の回動方向(時計回り方向、反時計回り方向)によって基準角度0がずれてしまい、回動角度θi と距離Li を高精度に測定できない虞がある。そこで、本実施形態では、レーザセンサ61の取付後に各回動方向に対する基準角度0を設定し、取付後の基準角度0に応じてレーザセンサ61が回動角度θi と距離Li を検出するようにしている。
【0065】
この場合、レーザセンサ61によりセグメントSH ,SF に対して回動角度θi に対する距離Li の実測定を行う前に、セグメントSH ,SF の位置にレーザセンサ61の取付治具に水平な治具を設置し、レーザセンサ61を所定角度範囲内で往復回動しながら、回動角度θi に対する距離Li を測定し、各回動方向における基準角度(位置を)0を設定する。図14に表すグラフは、レーザセンサ61を一方向に回動したときの回動角度θi に対する距離Li を測定し、この測定データを移動平均処理したデータである。このグラフにて、最低距離Li がレーザセンサ61の基準角度0、つまり、レーザセンサ61のレーザ照射方向と治具表面とが直角に交差する位置である。ところが、レーザセンサ61の測定誤差等を考慮し、最低距離Li に所定距離δを加算した位置を基準角度設定距離Li0とし、処理データと基準角度設定距離Li0とが交差する2点の角度θ1 ,θ2 に基づいて下記数式(13)によりレーザセンサ61の回動角度θm を基準角度0に設定する。
θm =(θ1 +θ2 )/2   ・・・(13)
【0066】
この治具を用いたレーザセンサ61の基準角度0の設定を、レーザセンサ61の時計回り方向及び反時計回り方向について行い、各回動方向の基準角度0を設定する。そして、各回動方向の基準角度0を較正処理部73を格納しておく。
【0067】
このようにレーザセンサ61の時計回り方向及び反時計回り方向における基準角度0が設定されると、実際にエレクタ制御装置を作動し、演算処理装置71による処理を行う、即ち、図13に示すように、データ取込部64がレーザセンサ61の回動角度θi 及び距離Li を取り込むと、レーザセンサの揺動方向選別部72はレーザセンサ61の回動方向を特定し、較正処理部73はレーザセンサ61の回動方向に応じた基準角度(位置)0を表面計測部65に出力する。セグメント表面計測部65は基準角度0、回動角度θi 、距離Li に基づいて各セグメントSH ,SF までの垂直距離Ha 及び水平距離Sa を算出し、エッジ検出演算部66はこの垂直距離Ha と水平距離Sa に基づいてセグメントSH ,SF のエッジを検出して各セグメントSH ,SF の垂直距離Ha1,Ha2と水平距離Sa1,Sa2を算出する。そして、段差演算部67は、レーザセンサ61の支持位置から把持セグメントSH までの垂直距離Ha1と既設セグメントSF の垂直距離Ha2とから段差Hを算出する。一方、隙間演算部68は、基準位置0から把持セグメントSH までの水平距離Sa1と既設セグメントSF までの水平距離Sa2と隙間Sを算出する。制御装置20はこの段差H及び隙間Sに基づいてエレクタ装置11を駆動制御し、把持セグメントSH を所定の位置に移動して組み付ける。
【0068】
このように第4実施形態のエレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法にあっては、レーザセンサ61によりセグメントSH ,SF に対する回動角度θi と距離Li の実測定を行う前に、治具を用いてレーザセンサ61の往復回動方向における基準角度(位置を)0をそれぞれ設定し、レーザセンサ61により各基準角度0を用いてセグメントSH ,SF における回動角度θi 及び距離Li の測定を行うようにしている。
【0069】
従って、レーザセンサ61の取付誤差やレーザセンサ61の回動方向に拘らず、回動角度θi と距離Li を高精度に測定することができ、セグメントSH ,SF の段差H及び隙間Sの検出精度を向上し、セグメント組付作業精度の向上を図ることができる。
【0070】
第5実施形態及び第6実施形態のエレクタ制御装置は、上述した第4実施形態のエレクタ制御装置におけるレーザセンサ61により基準角度0の設定方法を改良したものであり、その他の構成はほぼ同様であり、説明は省略する。
【0071】
第5実施形態のエレクタ制御装置において、図15に表すグラフは、レーザセンサ61を一方向に回動したときの回動角度θi に対する距離Li を測定した実測定データと、この実測定データに基づいて求めた二次回帰曲線(y=ax2 −bx+c)のデータである。この二次回帰曲線のグラフにて、最低距離Li に対するレーザセンサ61の回動角度θm を基準角度0に設定する。
【0072】
第6実施形態のエレクタ制御装置において、図16に表すグラフは、レーザセンサ61を一方向に回動したときの回動角度θi に対する距離Li を測定した実測定データである。この実測定データのグラフにて、最低距離Li に所定距離δ加算した位置を基準角度設定距離Li0とし、実測定データと基準角度設定距離Li0とが交差する2点の角度θ1 ,θ2 間に存在する角度データの平均値をレーザセンサ61の回動角度θm を基準角度0に設定する。
【0073】
このようにレーザセンサ61による実測定データ、移動平均処理データなどを用い、また、基準角度設定距離Li0を設定することで、回動角度θi に対する距離Li を高精度に測定することができ、セグメントSH ,SF の段差H及び隙間Sの検出精度を向上することができる。
【0074】
なお、本発明のエレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法について、複数の実施形態を用いて説明したが、各実施形態を単独で構成するだけでなく、複数組み合わせて構成してもよい。
【0075】
また、上述した各実施形態では、本発明のエレクタ制御装置及び覆工部材の組付方法をシールド掘削機に適用して説明したが、トンネルボーリングに適用してもよく、覆工部材として適用したセグメントSに代えて鋼材などで形成した支保であってもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明のエレクタ制御装置によれば、所定の位置から保持覆工部材及び既設覆工部材までの距離をそれぞれ測定する距離測定手段を保持覆工部材と既設覆工部材との間で移動自在に支持し、距離測定手段の測定結果に基づいて各覆工部材の段差を算出する段差演算手段と、距離測定手段の測定結果に基づいて各覆工部材の隙間を算出する隙間演算手段とを設け、制御手段は段差演算手段が算出した段差及び隙間演算手段が算出した隙間に基づいてエレクタ装置を駆動制御するので、距離測定手段だけで保持覆工部材と既設覆工部材との段差及び隙間を求めることができ、簡単な構造で保持覆工部材を高精度に位置決め可能とすることで構造の簡素化、装置の小型化、低コスト化を図ると共に、覆工部材の組付作業性の向上を図ることができる。
【0077】
請求項2の発明のエレクタ制御装置によれば、距離測定手段は、保持覆工部材と既設覆工部材との間でその隣接方向に沿って揺動自在に支持され、支持位置から各覆工部材までの距離をそれぞれ測定するので、たくさんの測定手段を扶養して構造の簡素化を図ることができる。
【0078】
請求項3の発明のエレクタ制御装置によれば、段差演算手段は、距離測定手段が測定した支持位置から各覆工部材までの距離と距離測定手段の揺動角度とに基づいて所定の高さから既設覆工部材及び保持覆工部材までの垂直高さを算出し、保持覆工部材と既設覆工部材との垂直高さの差から段差を算出するので、簡単な構造で保持覆工部材を高精度に位置決め可能とすることで、構造の簡素化、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0079】
請求項4の発明のエレクタ制御装置によれば、隙間演算手段は、距離測定手段が測定した支持位置から各覆工部材までの距離と距離測定手段の揺動角度とに基づいて保持覆工部材と既設覆工部材との隙間を算出するので、簡単な構造で保持覆工部材を高精度に位置決め可能とすることで、構造の簡素化、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0080】
請求項5の発明のエレクタ制御装置によれば、距離測定手段が保持覆工部材と既設覆工部材との間を走査したときの測定距離に基づいて保持覆工部材と既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出するエッジ位置検出手段を設け、段差演算手段がエッジ位置に基づいて所定の高さから既設覆工部材及び保持覆工部材までの垂直高さを算出し、保持覆工部材と既設覆工部材との垂直高さの差から段差を算出するので、各覆工部材のエッジ位置に対して両者の段差を求めることとなり、処理方法を簡素化することができると共に、データの高速処理を可能とすることができ、セグメント組付作業性の向上を図ることができる。
【0081】
請求項6の発明のエレクタ制御装置によれば、距離測定手段が保持覆工部材と既設覆工部材との間を移動するときの測定距離に基づいて保持覆工部材と既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出するエッジ位置検出手段を設け、隙間演算手段はエッジ位置に基づいて保持覆工部材と既設覆工部材との隙間を算出するので、各覆工部材のエッジ位置に対して両者の隙間を求めることとなり、処理方法を簡素化することができると共に、データの高速処理を可能とすることができ、セグメント組付作業性の向上を図ることができる。
【0082】
請求項7の発明のエレクタ制御装置によれば、覆工部材の内周端部にコーキング溝が形成され、エッジ位置検出手段はコーキング溝の内側のエッジ位置を検出し、コーキング溝の溝幅を考慮して覆工部材のエッジ位置を検出するので、覆工部材のエッジ位置から各覆工部材の隙間を適正に検出することができる。
【0083】
請求項8の発明のエレクタ制御装置によれば、エッジ位置検出手段は、距離測定手段が検出した測定距離の変化量に基づいてエッジ位置を検出するので、エッジ位置を簡単で且つ高精度に検出することができる。
【0084】
請求項9の発明のエレクタ制御装置によれば、エッジ位置検出手段は、距離測定手段が覆工部材の内面に沿って測定した複数の測定データに基づいて生成した近似直線と、距離測定手段が覆工部材の端面に沿って測定した複数の測定データに基づいて生成した近似直線との交点をエッジ位置と特定するので、測定データを平均化(平滑化)して滑らかなデータとした上で、各近似直線の交点から覆工部材を位置設定したので、エッジ位置の検出精度を向上し、セグメント組付作業性の向上を図ることができる。
【0085】
請求項10の発明のエレクタ制御装置によれば、エッジ位置検出手段は、距離測定手段が覆工部材の内面に沿って測定した複数の測定データの移動平均に基づいて生成した近似直線と、距離測定手段が覆工部材の端面に沿って測定した複数の測定データを補間し、複数の測定データ及び補間データを移動平均して近似直線を生成するので、近似直線を測定データに精度良く近似した直線とすることができ、エッジ位置の検出精度を向上することができる。
【0086】
請求項11の発明のエレクタ制御装置によれば、距離測定手段が保持覆工部材及び既設覆工部材に対応した検査治具上を走査したときに検出した最短測定距離位置に基づいて距離測定手段の基準位置と設定し、隙間演算手段は、基準位置から保持覆工部材の端部までの距離と、基準位置から既設覆工部材の端部までの距離とに基づいて保持覆工部材と既設覆工部材との隙間を算出するので、距離測定手段の回動角度と距離を高精度に測定することができ、覆工部材の段差及び隙間の検出精度を向上し、セグメント組付作業精度の向上を図ることができる。
【0087】
請求項12の発明のエレクタ制御装置によれば、距離測定手段の揺動方向に応じて基準位置を設定するので、距離測定手段の回動方向に拘らず、回動角度と距離を高精度に測定することができる。
【0088】
請求項13の発明のエレクタ制御装置によれば、距離測定手段が検査治具上を走査したときに検出した測定距離データあるいは測定距離データから生成した移動平均処理データまたは二次回帰曲線における最短測定距離位置を距離測定手段の基準位置に設定するので、距離測定手段の回動角度に対する距離を高精度に測定することができ、覆工部材の段差及び隙間の検出精度を向上することができる。
【0089】
請求項14の発明のエレクタ制御装置によれば、距離測定手段が検査治具上を走査したときに検出した測定距離データあるいは測定距離データから生成した移動平均処理データまたは二次回帰曲線における最短測定距離位置を設定し、最短測定距離位置の測定距離データあるいは移動平均処理データに所定距離加算した位置の中間点を距離測定手段の基準位置に設定するので、距離測定手段の回動角度に対する距離を高精度に測定することができ、覆工部材の段差及び隙間の検出精度を向上することができる。
【0090】
また、請求項15の発明の覆工部材の組付方法によれば、距離センサを保持覆工部材と既設覆工部材との隣接方向に沿って揺動しながら各覆工部材までの距離をそれぞれ測定し、距離測定結果と距離センサの揺動角度とに基づいて各覆工部材の垂直高さをそれぞれ算出して各垂直高さの差から段差を算出すると共に、各覆工部材の隙間を算出し、段差及び隙間が減少するように保持覆工部材を移動して組み付けるようにしたので、距離測定手段だけで各覆工部材の段差及び隙間を求めることができ、短時間で容易に保持覆工部材を高精度に位置決めすることができ、覆工部材の組付作業性の向上を図ることができる。
【0091】
請求項16の発明の覆工部材の組付方法によれば、距離センサが保持覆工部材と既設覆工部材との間を走査したときの測定距離データに基づいて保持覆工部材と既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出し、このエッジ位置の外側での各測定距離データから段差を算出する一方、エッジ位置の間隔から隙間を算出するようにしたので、各覆工部材のエッジ位置に対して両者の隙間を求めることとなり、処理方法を簡素化することができると共に、データの高速処理を可能とすることができ、セグメント組付作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエレクタ制御装置のブロック構成図である。
【図2】第1実施形態のエレクタ制御装置における超音波センサの距離検出方法を表す説明図である。
【図3】第1実施形態のエレクタ制御装置による超音波センサの揺動角度に対する検出距離を表すグラフである。
【図4】エレクタ装置の概略図である。
【図5】エレクタ装置の正面図である。
【図6】エレクタ装置の側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るエレクタ制御装置のブロック構成図である。
【図8】第2実施形態のエレクタ制御装置におけるレーザセンサの距離検出方法を表す説明図である。
【図9】第2実施形態のエレクタ制御装置による段差と隙間の演算方法のフローチャートである。
【図10】第2実施形態のエレクタ制御装置によるレーザセンサによる走査方法を表す説明図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係るエレクタ制御装置による段差と隙間の演算方法を表すフローチャートである。
【図12】第3実施形態のエレクタ制御装置によるエッジ検出方法を表す説明図である。
【図13】第4実施形態に係るエレクタ制御装置のブロック構成図である。
【図14】第4実施形態のエレクタ制御装置によるレーザセンサの基準角度の設定方法を表すグラフである。
【図15】第5実施形態に係るエレクタ制御装置によるレーザセンサの基準角度の設定方法を表すグラフである。
【図16】第6実施形態に係るエレクタ制御装置によるレーザセンサの基準角度の設定方法を表すグラフである。
【符号の説明】
11 エレクタ装置
12 掘削機本体
13 シールドジャッキ
15 旋回リング
16 油圧モータ
17 昇降台
19 昇降ジャッキ
20 制御装置
24 移動ジャッキ
28 セグメントサポート
32 セグメント把持機構
41,42,43,44 超音波センサ(距離測定手段)
49 駆動部
50 検出部
51,63,71 演算処理装置
52,67 段差演算部
53,68 隙間演算部
61 レーザセンサ(距離測定手段)
64 データ取込部
65 セグメント表面計測部
66 エッジ検出演算部
72 レーザセンサの揺動方向選別部
73 較正処理部
H  把持セグメント(保持覆工部材)
F  既設セグメント(既設覆工部材)

Claims (16)

  1. トンネル壁面に組付けられた既設の覆工部材に対して、トンネル内に搬入された覆工部材を保持して組み付けるエレクタ装置において、前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間で移動自在に支持されて所定の位置から該保持覆工部材及び該既設覆工部材までの距離をそれぞれ測定する距離測定手段と、該距離測定手段の測定結果に基づいて前記既設覆工部材と前記保持覆工部材との段差を算出する段差演算手段と、前記距離測定手段の測定結果に基づいて前記既設覆工部材と前記保持覆工部材との隙間を算出する隙間演算手段と、前記段差演算手段が算出した段差及び前記隙間演算手段が算出した隙間に基づいて前記エレクタ装置を駆動制御する制御手段とを具えたことを特徴とするエレクタ制御装置。
  2. 請求項1記載のエレクタ制御装置において、前記距離測定手段は、前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間でその隣接方向に沿って揺動自在に支持され、該支持位置から前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離をそれぞれ測定することを特徴とするエレクタ制御装置。
  3. 請求項2記載のエレクタ制御装置において、前記段差演算手段は、前記距離測定手段が測定した支持位置から前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離と前記距離測定手段の揺動角度とに基づいて所定の高さから該既設覆工部材及び該保持覆工部材までの垂直高さを算出し、該保持覆工部材と該既設覆工部材との垂直高さの差から前記段差を算出することを特徴とするエレクタ制御装置。
  4. 請求項2記載のエレクタ制御装置において、前記隙間演算手段は、前記距離測定手段が測定した支持位置から前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離と前記距離測定手段の揺動角度とに基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隙間を算出することを特徴とするエレクタ制御装置。
  5. 請求項1記載のエレクタ制御装置において、前記距離測定手段が前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間を走査したときの測定距離に基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出するエッジ位置検出手段を設け、前記段差演算手段は、該エッジ位置検出手段の検出結果に基づいて所定の高さから該既設覆工部材及び該保持覆工部材までの垂直高さを算出し、該保持覆工部材と該既設覆工部材との垂直高さの差から前記段差を算出することを特徴とするエレクタ制御装置。
  6. 請求項5記載のエレクタ制御装置において、前記距離測定手段が前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間を移動するときの測定距離に基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出するエッジ位置検出手段を設け、前記隙間演算手段は、該エッジ位置検出手段の検出結果に基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隙間を算出することを特徴とするエレクタ制御装置。
  7. 請求項6記載のエレクタ制御装置において、前記覆工部材の内周端部にコーキング溝が形成され、前記エッジ位置検出手段は該コーキング溝の内側のエッジ位置を検出し、該コーキング溝の溝幅を考慮して前記覆工部材のエッジ位置を検出することを特徴とするエレクタ制御装置。
  8. 請求項5記載のエレクタ制御装置において、前記エッジ位置検出手段は、前記距離測定手段が検出した測定距離の変化量に基づいて前記エッジ位置を検出することを特徴とするエレクタ制御装置。
  9. 請求項5記載のエレクタ制御装置において、前記エッジ位置検出手段は、前記距離測定手段が前記覆工部材の内面に沿って測定した複数の測定データに基づいて生成した近似直線と、前記距離測定手段が前記覆工部材の端面に沿って測定した複数の測定データに基づいて生成した近似直線との交点を前記エッジ位置と特定することを特徴とするエレクタ制御装置。
  10. 請求項9記載のエレクタ制御装置において、前記エッジ位置検出手段は、前記距離測定手段が前記覆工部材の内面に沿って測定した複数の測定データの移動平均に基づいて生成した近似直線と、前記距離測定手段が前記覆工部材の端面に沿って測定した複数の測定データを補間し、該複数の測定データ及び補間データを移動平均して前記近似直線を生成することを特徴とするエレクタ制御装置。
  11. 請求項2記載のエレクタ制御装置において、前記距離測定手段が前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材に対応した検査治具上を走査したときに検出した最短測定距離位置に基づいて該距離測定手段の基準位置と設定し、前記隙間演算手段は、該基準位置から前記保持覆工部材の端部までの距離と、該基準位置から前記既設覆工部材の端部までの距離とに基づいて該保持覆工部材と該既設覆工部材との隙間を算出することを特徴とするエレクタ制御装置。
  12. 請求項11記載のエレクタ制御装置において、前記距離測定手段の揺動方向に応じて前記基準位置を設定することを特徴とするエレクタ制御装置。
  13. 請求項11記載のエレクタ制御装置において、前記距離測定手段が前記検査治具上を走査したときに検出した測定距離データあるいは該測定距離データから生成した移動平均処理データまたは二次回帰曲線における最短測定距離位置を前記距離測定手段の基準位置に設定することを特徴とするエレクタ制御装置。
  14. 請求項11記載のエレクタ制御装置において、前記距離測定手段が前記検査治具上を走査したときに検出した測定距離データあるいは該測定距離データから生成した移動平均処理データまたは二次回帰曲線における最短測定距離位置を設定し、該最短測定距離位置の測定距離データあるいは移動平均処理データに所定距離加算した位置の中間点を前記距離測定手段の基準位置に設定することを特徴とするエレクタ制御装置。
  15. トンネル内に搬入された覆工部材を保持してトンネルの壁面に組付けられた既設覆工部材に対して組み付ける覆工部材の組付方法であって、距離センサを前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隣接方向に沿って揺動しながら前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材までの距離をそれぞれ測定し、該距離測定データと前記距離センサの揺動角度データとに基づいて前記保持覆工部材及び前記既設覆工部材の垂直高さをそれぞれ算出して各垂直高さの差から段差を算出すると共に、前記距離測定データと前記距離センサの揺動角度データとに基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との隙間を算出し、前記段差及び前記隙間が減少するように前記保持覆工部材を移動して組み付けることを特徴とする覆工部材の組付方法。
  16. 請求項15記載の覆工部材の組付方法において、前記距離センサが前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との間を走査したときの測定距離データに基づいて前記保持覆工部材と前記既設覆工部材との互いに隣接するエッジ位置を検出し、該エッジ位置の外側での各測定距離データから前記段差を算出する一方、該エッジ位置の間隔から前記隙間を算出することを特徴とする覆工部材の組付方法。
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