JP2004042548A - インクジェット記録方法および記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】異なるノズル29から、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インク12を所定の時間ずらして吐出し記録媒体13上にドットを記録する場合を前提とする。記録媒体13上に吐出した紫外線硬化型インク12のドットにそれぞれの吐出タイミングに合わせて紫外線照射装置18から紫外線を照射して増粘させ隣接するドットが互いに混合しない程度にプレ硬化させ、その後、さらに紫外線照射装置19から紫外線を照射して本硬化させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インクを吐出して記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録方法および記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体インクをインクジェット記録ヘッドのノズルから吐出することにより画像を記録するインクジェット記録装置のインクとしては、水性インク、油性インク、溶剤インクおよび紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インク等が使用されている。これらの各種インクは、定着メカニズムの違いから、それぞれに適した記録媒体が選ばれ、異なるアプリケーションで用いられている。
【0003】
水性インクや油性インクは一般的にインクを吸収する吸収性のある記録媒体に用いられ、その定着メカニズムは個々に異なる。水性インクの場合には、溶媒の蒸発と記録媒体への浸透の両方に支配される。また、油性インクの場合には、記録媒体への浸透が支配的である。つまり、水性インクや油性インクでは、インクを吸収しない非吸収性の記録媒体、たとえば、OHP等のプラスチックフイルムに対しては、定着性はよくない。
【0004】
そこで、非吸収性の記録媒体に対しては、これまで溶剤インクが多く用いられてきたが、その定着メカニズムは溶剤の蒸発が支配的であり、発生した揮発性有機化合物を回収するシステムが必要となる。また、溶剤インクは揮発性が高く、インクジェット記録ヘッドに形成されたノズルで溶剤の蒸発乾燥による目詰まりの発生頻度が高く、しばしば不吐出が発生し、スピットやパージといったメンテナンスを頻繁に行う必要がある。
【0005】
また、紫外線硬化型インクの定着メカニズムは光硬化反応、すなわち紫外線硬化反応であって、紫外線によって光重合開始剤が反応性モノマーやオリゴマーと反応し、高分子化されるので非吸収性の記録媒体に対しても確実な定着が得られる。また、これらの反応は、非常に短時間で行われ、揮発性有機溶剤を発生させることもない。さらに、揮発性が非常に低く、溶剤インクで問題となるノズルでの蒸発乾燥による目詰まりも非常に少ない。このように優れた定着メカニズム、低揮発性とインクの低粘度化により非吸収性の記録媒体に対して紫外線硬化型インクを利用したインクジェット方式の記録装置が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、異なるノズルから時間的にタイミングをずらして紫外線硬化型インクを吐出し記録媒体上の隣接するところに記録した場合に問題が生じる。例えば、モノクロのドットを記録する場合に、図6の(a)に示すように、先ず、1列目のドットn11、n12を記録媒体1に着弾し、続いて、所定時間後に、図6の(b)に示すように、2列目のドットn21、n22を記録媒体1に着弾させると、それぞれのドットn11、n12、n21、n22は硬化されていないので、図6の(c)に示すように、例えば、上側ではドットn11がドットn21に引き寄せられ、下側ではドットn22がドットn12に引き寄せられるというような現象が生じ、最終的に硬化したドットは、図6の(d)に黒丸で示すように、ドットn11がドットn21に合体したようなドットn31と、ドットn22がドットn12に合体したようなドットn32になってしまう。
【0007】
この結果、ドットにおいて濃淡の差が生じ、モトルと呼ばれる斑模様の記録が行われ画質低下を招くという問題があった。また、カラーのドットを記録する場合に、1列目と2列目とで異なる色のドットを着弾すると、1列目と2列目のドットの境界面でインクが混ざり合う、いわゆるブリードが発生し、画質低下を招くという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために為されたもので、紫外線硬化型インクを使用して記録を行うものにおいて、モトルやブリードの発生を防止することで画質低下を防止できるインクジェット記録方法および記録装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、異なるノズルから、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インクを、所定の時間ずらして吐出し記録媒体上にドットを記録する場合を前提とする。記録媒体上に吐出した紫外線硬化型インクのドットにそれぞれの吐出タイミングに合わせて紫外線を照射して増粘させ隣接するドットが互いに混合しない程度にプレ硬化させ、その後、さらに紫外線を照射して本硬化させる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、インクジェット記録装置を示す概略断面図である。このインクジェット記録装置11に使用する紫外線硬化型インク12は、紫外線を照射することにより硬化する特性を有する。
【0011】
紫外線硬化型インク12としては、例えば、色材として顔料もしくは染料等を1〜3wt%、環状構造を有するラジカル重合系のアクリルモノマーを50〜70wt%、ラジカル重合系の脂肪族ウレタンアクリレート系オリゴマーを10〜20wt%、3官能のアクリレート系オリゴマーを10〜20wt%、ラジカル系光重合開始剤を3〜5wt%、有機高分子分散在を0.5〜3wt%、混合したものを使用している。
【0012】
前記インクジェット記録装置11は、装置内下方に配置した記録媒体13をセットした給紙部14と、この給紙部14から前記記録媒体13を給送する給送手段15と、この給送手段15から給送される記録媒体13を搬送する媒体搬送手段16とを設けている。
【0013】
また、前記インクジェット記録装置11は、装置内中央部に配置し前記媒体搬送手段16で搬送された記録媒体13に紫外線硬化型インク12を吐出させるカラーインクジェット記録ヘッド機構17と、このカラーインクジェット記録ヘッド機構17により記録媒体13に着弾した紫外線硬化型インク12に紫外線を照射しプレ硬化させるプレ硬化手段としての紫外線照射装置18と、この紫外線照射装置18によりプレ硬化した紫外線硬化型インク12に対してさらに紫外線を照射して本硬化させる本硬化手段としての紫外線照射装置19と、この紫外線照射装置19により本硬化した記録媒体13を排出する排出部20とを設けている。
【0014】
前記給送手段15は、給紙部14にセットされた記録媒体13を分離ローラ21により最上位から1枚ずつ分離し、2対の給紙ローラ22a,22b,22c,22dで媒体搬送手段16へと給送するようになっている。
【0015】
前記媒体搬送手段16は、ステッピングモータ23により駆動する駆動ローラ24と従動ローラ25とに媒体搬送ベルト26を掛け渡して搬送路を形成している。前記搬送ベルト26の内側には、テンションローラ27を複数設け、搬送ベルト26の弛みをとるとともに所定の張力を維持するようになっている。
【0016】
また、前記記録媒体13を従動ローラ25と搬送ローラ28とで挟み込み媒体搬送ベルト26に吸着させた状態で図中矢印方向に搬送し、前記カラーインクジェット記録ヘッド機構17の対向位置を通過させ、さらに、前記排出部20を構成する排出ローラ20a,20b,20c,20dによって排出紙収容部20fに排出するようになっている。
【0017】
前記カラーインクジェット記録ヘッド機構17は、媒体搬送ベルト26の上方に配置され、記録媒体13の搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の紫外線硬化型インク12を収納するインクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dを備えている。
【0018】
このインクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dは、記録媒体13の搬送方向と交差する方向に、記録媒体13の幅全体を充分にカバーできる幅に亙って多数の微細な液体吐出口、すなわち、ノズル29を配列したライン型ヘッドであり、各色の紫外線硬化型インク12をノズル29から吐出するようになっている。前記各インクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dはノズル29からインク12を吐出させるのに、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体からなる圧力発生手段を使用している。
【0019】
前記紫外線照射装置18は、各インクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dのそばの下流側にそれぞれ前記媒体搬送手段16に対向して設置され、前記記録媒体13の幅全体に紫外線を照射して紫外線硬化型インク12をプレ硬化できるようになっている。前記紫外線照射装置18は、例えば、高圧水銀灯あるいはエキシマランプ等の紫外線(UV)ランプを設け、この紫外線ランプにより紫外線を照射するようになっている。
【0020】
前記紫外線照射装置18がプレ硬化するための紫外線照射量は、前記各インクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dから記録媒体13上に吐出されたドットが隣り合った場合(例えば、インクジェット記録ヘッド17aからのドットとインクジェット記録ヘッド17bからのドットが隣り合った場合)にドット同士が混ざり合わない程度に増粘させる光量に調整されている。
【0021】
図2の(a)及び(b)は2種類の紫外線硬化型インクに対する、紫外線の積算光量と重合度(インクの固まり具合)との関係を示すグラフで、(a)のインクの場合は積算光量が50mJ/cm2のとき重合度が40%程度になり、(b)のインクの場合は積算光量が50mJ/cm2のとき重合度が60%程度になっている。この程度の重合度はプレ硬化として適している。従って、前記紫外線照射装置18がプレ硬化するための紫外線照射量は、例えば、積算光量が50mJ/cm2程度になるように調整される。
【0022】
前記紫外線照射装置19は、前記媒体搬送ベルト26の下流側最後端、すなわち、前記ブラックのインクジェット記録ヘッド17dの下流側に設置された紫外線照射装置18のさらに下流側に設置され、前記記録媒体13の幅全体に紫外線を照射して紫外線硬化型インク12を本硬化できるようになっている。前記紫外線照射装置19も紫外線照射装置18と同様に、例えば、高圧水銀灯あるいはエキシマランプ等の紫外線(UV)ランプを設け、この紫外線ランプにより紫外線を照射するようになっている。
【0023】
次に、本実施の形態の動作について述べる。
まず、画像処理手段(図示しない)により記録のための画像処理が開始され、記録のためのデータが各インクジェット記録ヘッド17a〜17dに供給される。一方、所定のタイミングで給紙部14にセットされた記録媒体13が分離ローラ21によって1枚ずつ分離され、給紙ローラ22a,22b,22c,22dにより媒体搬送手段16に給送される。そして、記録媒体13は、従動ローラ25と搬送ローラ28とにより媒体搬送ベルト26上に吸着され、各インクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dとの対向位置へ搬送される。
【0024】
先ず、イエローのインクジェット記録ヘッド17aが動作し、ノズル29から紫外線硬化型インク12を吐出し記録媒体13にドットを着弾させる。このドットはすぐ下流側にある紫外線照射装置18によって紫外線が照射されプレ硬化されて増粘される。
【0025】
続いて、マゼンタのインクジェット記録ヘッド17bが動作し、ノズル29から紫外線硬化型インク12を吐出し記録媒体13にドットを着弾させる。このドットはすぐ下流側にある紫外線照射装置18によって紫外線が照射されプレ硬化されて増粘される。
【0026】
続いて、シアンのインクジェット記録ヘッド17cが動作し、ノズル29から紫外線硬化型インク12を吐出し記録媒体13にドットを着弾させる。このドットはすぐ下流側にある紫外線照射装置18によって紫外線が照射されプレ硬化されて増粘される。
【0027】
最後に、ブラック印字があれば、ブラックのインクジェット記録ヘッド17dが動作し、ノズル29から紫外線硬化型インク12を吐出し記録媒体13にドットを着弾させる。このドットはすぐ下流側にある紫外線照射装置18によって紫外線が照射されプレ硬化されて増粘される。
【0028】
そして、記録媒体13に記録されプレ硬化されたドットは最終的には紫外線照射装置19によって本硬化される。本硬化が終了した記録媒体13は排出ローラ20a,20b,20c,20dによって排出紙収容部20fに排出される。
【0029】
このように、各インクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dから記録媒体13に吐出された紫外線硬化型インク12のドットは直ぐに紫外線照射装置18によってプレ硬化され増粘されるので、例えば、図3の(a)に示すように、イエローのインクジェット記録ヘッド17aで1列目のドットn11,n12を記録し、続いて、図3の(b)に示すように、マゼンタのインクジェット記録ヘッド17bで2列目のドットn21,n22を記録したとき、1列目のドットn11,n12は図中黒丸として示すようにプレ硬化されているので2列目のドットn21,n22に引き寄せられることはない。
【0030】
従って、図3の(c)に示すように、1列目のイエローのドットn11,n12と2列目のマゼンタのドットn21,n22はインクが混ざり合うことはない。すなわち、ブリードの発生が防止され画質低下が防止される。そして、紫外線硬化型インクの硬化樹脂が本来持っている耐光性、耐擦過性、耐水性に優れた画像を記録することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
なお、前述した第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し異なる部分について述べる。図4は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置の概略側面図である。
【0032】
第1の実施の形態では、紫外線硬化型インク12をプレ硬化させるプレ硬化手段である紫外線照射装置18を各インクジェット記録ヘッド17a〜17dに対してそれぞれ設置したのに対し、本実施の形態のインクジェット記録装置41は、図4に示すように、プレ硬化手段である紫外線照射装置18をブラックのインクジェット記録ヘッド17dのそばの下流側に1個設け、その紫外線照射装置18のそばの下流側に本硬化手段である紫外線照射装置19を配置している。
【0033】
また、媒体搬送手段16は正逆か移転させる駆動方式とし、ステッピンクモータ23によって駆動ローラ25を正逆回転させ、これにより搬送ベルト26が矢印A方向および反対の矢印B方向に移動できるようになっている。
【0034】
本実施の形態について動作を説明する。
まず、イエローのインクジェット記録ヘッド17aのノズル29からイエローの紫外線硬化型インク12を吐出させて記録媒体13上にドットを記録する。つぎに、記録したドットをプレ硬化させるため媒体搬送ベルト26を矢印A方向に搬送させ記録したドットを紫外線照射装置18の位置に移動し、この紫外線照射装置18から紫外線を照射させてプレ硬化させる。
【0035】
つぎに、駆動ローラ24を逆回転させて、媒体搬送ベルト26を反対方向の矢印B方向に移動させ、記録媒体13を戻してからマゼンタのインクジェット記録ヘッド17bのノズル29からマゼンタの紫外線硬化型インク12を吐出させ記録媒体13にドットを記録する。そして、イエローのときと同様に、A方向に搬送ベルト26を搬送させマゼンタのドットに紫外線照射装置18から紫外線を照射させてプレ硬化させる。
【0036】
これらの動作を繰り返し、記録媒体13に対するドット記録及びそのプレ硬化がすべて終了すると、最後に記録媒体13を紫外線照射装置19まで搬送して紫外線を照射し本硬化させる。
【0037】
従って、この実施の形態においても、ドット記録とプレ硬化が繰り返されるので、隣接したインクが混ざり合うことはない。すなわち、ブリードの発生が防止され画質低下が防止される。さらに、プレ硬化手段である紫外線照射装置18が一つになるので、小型に構成することができる。
【0038】
(第3の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し異なる部分について述べる。図5は、インクジェット記録装置の要部の概略側面図を示す。
【0039】
図5に示すように、本実施の形態のインクジェット記録装置51は、前述した実施の形態の媒体搬送手段16とは異なり、媒体搬送に回転ドラム52を使用したものである。
【0040】
すなわち、記録媒体13を巻き付けた状態で図中矢印方向に回転し搬送する回転ドラム52を設け、この回転ドラム52に対向して、記録媒体13の搬送方向の上流側から下流側に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4本のインクジェット記録ヘッド17a、17b、17c、17dを並べて配置している。
【0041】
そして、最も下流側に配置したブラックのインクジェット記録ヘッド17dのそばの下流側にプレ硬化手段である紫外線照射装置18を配置し、その紫外線照射装置18のさらに下流側に本硬化手段である紫外線照射装置19を配置している。
【0042】
つぎに本実施の形態の動作を説明する。
回転ドラム52は記録媒体13を巻き付けた状態で図中矢印で示す方向に一定速度で回転する。先ず、イエローのインクジェット記録ヘッド17aのノズル29からイエローの紫外線硬化型インク12を吐出し記録媒体13にドットを記録する。そして、この記録したドットを紫外線照射装置18によってプレ硬化させる。
【0043】
つぎに、マゼンタのインクジェット記録ヘッド17bのノズル29からマゼンタの紫外線硬化型インク12を吐出し記録媒体13にドットを記録する。そして、この記録したドットを紫外線照射装置18によってプレ硬化させる。同様に、シアンインクによるドット記録とプレ硬化及びブラックインクによるドット記録とプレ硬化を行い、全てのインクによるドット記録とそのプレ硬化が終了すると、紫外線照射装置19による本硬化を行って印字を終了する。
【0044】
従って、この実施の形態においても、ドット記録とプレ硬化が繰り返されるので、隣接したインクが混ざり合うことはない。すなわち、ブリードの発生が防止され画質低下が防止される。また、プレ硬化手段である紫外線照射装置18が一つになるので、小型に構成することができる。さらに、記録媒体13を回転ドラム52に密着してドット記録を行うので、記録媒体13へのインクの着弾位置が安定し精度の高い画像が記録できる。
【0045】
なお、この回転ドラムを使用したインクジェット記録装置において、例えば、ブラックのインクジェット記録ヘッド17dのみを配置したモノクロのインクジェット記録装置を構成し、回転ドラムが1回転する間にインクジェット記録ヘッド17dを回転ドラムの回転方向と交叉する方向にノズルピッチの1/2ピッチだけずらして同一のラインを印字し、インクジェット記録ヘッド17dのノズルピッチの2倍の解像度で印字を行う方式が知られているが、この方式において前述した実施の形態と同様に紫外線照射装置18によるプレ硬化を行えば、隣接する同一色のインクが互いに引き合うのを防止することができる。従って、隣接するドットが互いに引き合ってドットにズレが生じ、それが濃淡の差となって表われる、いわゆるモトルと呼ばれる斑模様の記録が行われるのを防止することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、紫外線硬化型インクを使用して記録を行うものにおいて、モトルやブリードの発生を防止することで画質低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態を示すインクジェット記録装置の概略断面図である。
【図2】同実施の形態における紫外線硬化型インクに紫外線を照射したときの積算光量と重合度の関係を示すグラフである。
【図3】同実施の形態における紫外線硬化型インクによる記録ドットを示す模式図である。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態を示すインクジェット記録装置の概略側面図である。
【図5】本発明に係る第3の実施の形態を示すインクジェット記録装置の概略側面図である。
【図6】従来の紫外線硬化型インクによる記録ドットの課題を説明するための模式図である。
【符号の説明】
12…紫外線硬化型インク
13…記録媒体
17a、17b、17c、17d…インクジェット記録ヘッド
18…紫外線照射装置(プレ硬化手段)
19…紫外線照射装置(本硬化手段)
29…ノズル
Claims (5)
- 異なるノズルから、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インクを、所定の時間ずらして吐出し記録媒体上にドットを記録する場合に、それぞれのノズルから前記記録媒体上に吐出した紫外線硬化型インクのドットにそれぞれの吐出タイミングに合わせて紫外線を照射し増粘させて隣接するドットが互いに混合しない程度にプレ硬化させ、その後、さらに紫外線を照射して本硬化させることを特徴とするインクジェット記録方法。
- 異なる位置に配置された複数のインクジェット記録ヘッドのノズルから、紫外線を照射させると硬化する紫外線硬化型インクを吐出して記録媒体上にドットを記録する場合に、前記各インクジェット記録ヘッドのノズルから前記記録媒体上に吐出した紫外線硬化型インクのドットにそれぞれの吐出タイミングに合わせて紫外線を照射し増粘させて隣接するドットが互いに混合しない程度にプレ硬化させ、その後、さらに紫外線を照射して本硬化させることを特徴とするインクジェット記録方法。
- 異なる位置に配置された色毎のインクジェット記録ヘッドのノズルから、紫外線を照射すると硬化する該当する色の紫外線硬化型インクを吐出して記録媒体上にドットを記録する場合に、前記各インクジェット記録ヘッドのノズルから前記記録媒体上に吐出した紫外線硬化型インクのドットにそれぞれの吐出タイミングに合わせて紫外線を照射し増粘させて隣接するドットが互いに混合しない程度にプレ硬化させ、その後、さらに紫外線を照射して本硬化させることを特徴とするインクジェット記録方法。
- 色毎にそれぞれ異なる位置に配置され、ノズルから、紫外線を照射すると硬化する該当する色の紫外線硬化型インクを吐出して記録媒体上にドットを記録する複数のインクジェット記録ヘッドと、この各インクジェット記録ヘッドのノズルから前記記録媒体上に吐出した紫外線硬化型インクのドットに対しヘッド毎に紫外線を照射してプレ硬化させるプレ硬化手段と、このプレ硬化手段によりプレ硬化されたドットにさらに紫外線を照射して本硬化させる本硬化手段とを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
- プレ硬化手段は、複数のインクジェット記録ヘッドに対し、個々に設けたことを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
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