JP2004042171A - 両面研磨方法と両面研磨装置 - Google Patents

両面研磨方法と両面研磨装置 Download PDF

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Nobuko Nakamura
中村 信子
Takayuki Masunaga
益永 孝幸
Hiromichi Isogai
磯貝 宏道
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Abstract

【課題】ウエハ等の被加工物の外周部に縁だれ生じさず、かつ、平坦度の高い加工の行える両面研磨方法と両面研磨装置を提供すること。
【解決手段】研磨する際に被加工物9を、この被加工物9と径方向に離間し、かつ、この被加工物9の仕上がり厚さよりも厚い肉厚部8a〜8dが間隔Gを介して間歇的な円周状に形成されている環状体8A〜8Eで取り囲み加工する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウエハ等を平坦度が高く縁だれが生じないように加工する両面研磨方法と両面研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ(以下、単にウエハと言う)は種々のデバイス用基板として使用されており、一般に両面研磨装置等により鏡面ウエハ加工が施されデバイスメーカーに供給される。
【0003】
両面研磨装置の一例は、図11に両面研磨装置の研磨部の平面図を、図12にそのA−A断面の断面図を示している。両面研磨装置の研磨部は、中心軸41を中心として回転可能に、円盤状の上側研磨定盤42と円盤状の下側研磨定盤43とが対面して設けられている。上側研磨定盤42には研磨布44a、下側研磨定盤43には研磨布44bがそれぞれ貼付され、両研磨布44a、44bの間に、円盤状の複数のキャリアプレート45が挟み込まれて配置されている。キャリアプレート45は外周歯車で、また、それぞれのキャリアプレート45には、それぞれに孔46が穿孔されており、被加工物であるウエハ48が孔46に挿入されている。中心軸41にはキャリアプレート45の外周に設けられたギアと噛合するサンギア49が設けられ、キャリアプレート45の外側には、キャリアプレート45の外周に設けられたギアと噛合するインターナルギア51が設けられている。
【0004】
これらの構成により、インターナルギア51が不図示の駆動装置により中心軸41を中心として回転すると、キャリアプレート45が自転しながら中心軸41を中心として公転する。上側研磨定盤42と下側研磨定盤43は、両研磨布44a、44bがキャリアプレート45の孔46に挿入されているウエハ48と摺動するに伴い、中心軸41を中心として回転する。その際に研磨液(不図示)が供給されてウエハ48が研磨される。
【0005】
なお、特開平5−l69365号公報には、ウエハの平坦度を向上させる目的、キャリアプレートにウエハ挿入用の孔の他に中子挿入用の孔を設けて、ウエハの仕上げ寸法の厚さのアルミナ焼結板の中子を挿入して、ウエハの厚さと平坦度を向上させる技術が開示されている。
【0006】
また、本出願人らは、特願2001−203450号として、図13(a)に平面図を、図13(b)にA−A断面図を示したように、ウエハ48の外周を囲むように、ウエハ48の仕上り後の厚さよりも厚い肉厚部として環状体等の枠体50を配置して、両面研磨する技術を出願している。なお、図13(a)および(b)においては、図11および図12と同一部分には同一符号を付して、その個々の説明を省略している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の両面研磨方法による研磨や、特開平5−l69365号公報に開示されている研磨技術では、研磨の際に、ウエハ外周において研磨布は急激に押し込まれるため、粘弾性の影響によりウエハの外周部における圧力が高くなる。そのため、ウエハの外周部に高くなった圧力により、図14に示すようにウエハ48の外周部に縁だれが発生して、それを抑制することができない。
【0008】
また、特願2001−203450号の出願による技術では、ウエハの外周を囲むように、ウエハの仕上り後の厚さよりも厚いリング状等の枠体による研磨布加圧手段を用いていため、研磨布加圧手段のコストが高くなる。また、研磨加工によるウエハの縁ダレは低減するが、スラリーが研磨布加圧手段内へ自由に出入りできないため、図15に示すようにウエハ48の全体が両面の凹形状に変化する場合が発生する。
【0009】
本発明はこれらの事情にもとづいてなされたもので、ウエハ等の被加工物の外周部に縁だれ生じさず、かつ、平坦度の高い加工の行える両面研磨方法と両面研磨装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の手段によれば、キャリアプレートに保持された被加工物を、第一の研磨定盤に貼設された第一の研磨布と第二の研磨定盤に貼設された第二の研磨布との間に配置し、前記両研磨定盤を相対的に回転させて該被加工物の両面を研磨する両面研磨方法において、
前記被加工物を、この被加工物の仕上がり厚さよりも厚い肉厚部が間隔を介して円周状に配置された研磨布加圧手段の内周に装着する工程を有することを特徴とする両面研磨方法である。
【0011】
また請求項2による発明の手段によれば、被加工物を保持して回転するキャリアプレートと、前記キャリアプレートを間に対向して配置され、対向面にそれぞれ研磨布が貼付されて相対的に回転する第一の研磨定盤と第二の研磨定盤を具えた両面研磨装置において、
前記被加工物を取り囲む位置にこの被加工物の仕上がり厚さよりも厚い複数の厚肉部を間隔を介して円周状に配置した研磨布加圧手段を有することを特徴とする両面研磨装置である。
【0012】
また請求項3による発明の手段によれば、前記研磨布加圧手段は、複数の円弧状体であることを特徴とする両面研磨装置である。
【0013】
また請求項4による発明の手段によれば、前記研磨布加圧手段は、複数の矩形状体であることを特徴とする両面研磨装置である。
【0014】
また請求項5による発明の手段によれば、前記研磨布加圧手段は、前記キャリアプレートに設けられた孔に嵌入された肉厚部材により形成されていることを特徴とする両面研磨装置である。
【0015】
また請求項6による発明の手段によれば、前記研磨布加圧手段は、前記キャリアプレートの所定個所に粘着テープを貼付して形成されていることを特徴とする両面研磨装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図lは、本実施形態での両面研磨装置の研磨部の断面模式図、図2は、本実施形態の両面研磨装置の研磨部の構成を回転軸方向から見たときの配置状態を示す模式図である。
【0018】
図1に示す両面研磨装置の研磨部は、中心軸1を中心として回転可能に設けられた円盤状の上側研磨定盤(第一の研磨定盤)2および下側研磨定盤(第二の研磨定盤)3とが、互いの研磨面を対向させるよう配置されている。第一の研磨定盤2および第二の研磨定盤3の各々の研磨面には、それぞれ第一の研磨布4aおよび第二の研磨布4bが所定の張力を有するように張設されている。両研磨布4a、4bは、例えば多孔質のフッ素樹脂などから構成されている。両研磨布4a、4bが互いの研磨面により被加工物を挟持可能なよう、第一の研磨定盤2は中心軸lの軸方向に往復動可能に配置されている。
【0019】
また、図2に示すように、中心軸1を取り囲むように、厚さ0.7mmの円盤に成形されたエポキシ樹脂製のキャリアプレート5が、等間隔で5枚配置されている。キャリアプレート5の厚さは、被加工物(ウエハ)の仕上がり寸法0.75mmよりも薄い厚さに設定されている。キャリアプレート5の外周面には歯車(不図示)が形成されている。この歯単と噛合するように、中心軸1にサンギア6が設けられるとともに、インターナルギア7が第一の研磨定盤2および第二の研磨定盤3を取り囲むよう配置されている。
【0020】
また、図3に平面図を示すように、キャリアプレート5には、開口10が形成されている。この開口10は、キャリアプレート5の中心から偏心した位置に配置されている。開口10には、研磨加工の際に被加工物であるウエハ9が嵌入される。また、開口10の8mm外側には、開口10と同心状に円周方向に10mm程度の間隔Gで、幅が5mmの、例えば6個の分割した円弧状の長孔11が間隔Gを介して間歇的に円周状に孔設されている。
【0021】
なお、長孔11は6個を設けたが、複数個であれば6個に限定されず、任意の個数を随時選択することができる。また、各長孔11は同一の平面断面積でも、平面断面積を異ならして配置してもよい。
【0022】
また、この長孔11は、円弧状の長孔11に限らず、図4に示したように、矩形状の長孔11aを設けることもできる。その場合は、また、開口10の外側にはこの開口10の接線と平行に10mm〜20mm離間して、円周方向に最も近接した間隔Gが10mm程度の寸法で、例えば6個の矩形の長孔11aを間隔Gを介して間歇的に円周状に孔設すればよい。なお、矩形の長孔11aは6個を設けたが、複数個であれば6個に限定されず、任意の個数を随時選択することができる。また、各長孔11aは同一の平面断面積にして正多角形状に配置しても、平面断面積を異ならして、非正多角形状に配置してもよい。
【0023】
各長孔11、11aにはそれぞれ肉厚部として、フッ素樹脂製の肉厚部材である研磨布加圧手段部材8aが嵌入されて環状体の研磨布加圧手段8を形成している。各研磨布加圧手段部材8aの厚さはキャリアプレート5および被加工物の仕上がり寸法よりも厚くなるようにそれぞれ設定されている。従って、キャリアプレート5の各研磨布加圧手段部材8a間の10mm程度の間隔Gは、研磨布加圧手段部材8aよりも厚さが薄いため、研磨加工の際にこの間隔Gからスラリー(不図示)の流入・流出が円滑に行われる。なお、図4に示したように、矩形状の長孔11を設けた場合は、研磨布加圧手段部材8aの形状は直方体状のものを用い、それにより略環状体の研磨布加圧手段8を形成している。
【0024】
図5(a)〜(d)は、キャリアプレート5に形成された長孔11、11aと研磨布加圧手段部材8a〜8dとの嵌め合いの形態を示す断面図である。図5(a)に示すように、側面が垂直に形成されている研磨布加圧手段部材8aは、キャリアプレート5に孔設されている側面が垂直な長孔11、11aに差し込まれて嵌め込まれている。図5(b)および(c)で示したものは、長孔11、11aの壁面とそれに対応する研磨布加圧手段部材8b、8cの側面に対応する凹凸形状12a、12bを形成し、それらを嵌合させることにより研磨布加圧手段部材8b、8cの脱落を防止を強化している。また、図5(d)に示したものは、長孔11、11aの壁面とそれに対応する研磨布加圧手段部材8dの側面に対応する段部12cを設け、かつ、互いを接着することにより脱落を防止している。
【0025】
また、キャリアプレート5の材質は、耐摩耗性が高い樹脂で少なくとも歯車部材として機能する程度に硬質であれば、例えば、フッ素樹脂、超高分子量ポリエチレン等を用いることができる。また、樹脂材料のほかにもセラミックス材料や金属材料なども使用可能である。さらに、研磨布加圧手段8の材質は、上記キャリアプレート5の材質と同様に、フッ素樹脂、超高分子量ポリエチレンや、セラミックス材料、金属材料なども使用可能である。
【0026】
次に、上述のように構成されている両面研磨装置による両面研磨加工について、以下に説明する。
【0027】
まず、キャリアプレート5を、キャリアプレート5の外周面に刻設された歯車がサンギア6およびインターナルギア7に対して噛み合わされるように、各々が等間隔となるよう、第二の研磨定盤3に張設された第二の研磨布4b上に配置する。配置されたキャリアプレート5の開口10に研磨布加圧手段部材8aおよびウエハ9を配置する。第一の研磨布4aが張設された第一の研磨定盤2を中心軸1方向に移動させ、ウエハ9を両研磨布4a、4bによって挟持させて固定、または、所定の圧力を加えるよう保持する。
【0028】
次に、両研磨布4a、4b間に研磨液を供給しながら、サンギア6およびインターナルギア7を、それぞれ独立に駆動する駆動装置によって転動させる。このとき.各々の回転数は適宜設定することができる。これによって、キャリアプレート5は両研磨布4a、4b間を自転すると共に、中心軸1を中心として相対的に公転する。ウエハ9は、キャリアプレート5の自転軸に対して偏心して回転し、かつ、両研磨布4a、4bとの摺動抵抗によってキャリアプレート5の開口10中で回転し、かつ、中心軸1を中心として相対的に公転する。これにより、両研磨布4a、4bに対して摺動が生じて研磨が進行する。研磨液としては、メカノケミカル反応を期待する場合は、例えば炭酸バリウム(BaC0)のアルカリ水溶液に研磨剤を混濁させて用いることが出来る。もちろん、スラリーを用いずに行ったり、純水のみを用いたりすることなども可能であり、加工に応じて適宜変更可能である。
【0029】
さて、図6に模式説明図を示すように、両研磨布4a、4bに対して両定盤2、3から圧力が加えられると、両研磨布4a、4bはウエハ9により強制変位を受ける。研磨布加圧手段部材8aが存在しない揚合には、ウエハ9の外周において研磨布4は急激に押し込まれるため粘弾性の影響によりウエハ9の外周での応力(Ps)が増大し、ウエハ9に当たっている間は応力(Pe)がほぼ一定になり、ウエハから開放されると応力は消滅する。つまり、ウエハ9の外周で応力が大きくなるため、ウエハ9の外周に縁だれが発生する。
【0030】
これに対して、図5(a)〜(d)に示したように、ウエハ9の外側に研磨布加圧手段8a〜8dを設けた場合は、両研磨布4a、4bに対して両定盤2、3から圧力が加えられると、両研磨布4a、4bはウエハ9及び研磨布加圧手段8a〜8dにより強制変位を受ける。それにより、両研磨布4a、4bはウエハ9を加圧する前に研磨布加圧手段部材8a〜8dを加圧する。その際に研磨布4は研磨布加圧手段部材8a〜8dから圧力を受けて押し込まれて粘弾性変形する。押し込まれて粘弾性変形した研磨布4は研磨布加圧手段部材8a〜8dとウエハ9との間において加圧から解放されると、弾性変形分はすぐに回復するが、粘弾性分はすぐには回復しない。この状態でウエハ9に接触し始めると、粘弾性変形が残留しているため、ウエハ9の外周での応力増大を低減することができて縁だれを低減することができる。その結果、研磨加工により、ウエハ9の仕上がり寸法が0.75mmで、縁だれが生じない両面が鏡面のウエハ9が得られる。
【0031】
次に、キャリアプレート5と研磨布加圧手段8との組み合わせの実施例について説明する。なお、各実施例において、ウエハの厚さは0.75mm、キャリアの厚さは0.7mm、研磨布加圧手段部材8a〜8dの厚さは0.8mmとしている。
【0032】
(実施例1)
図7(a)に平面図を示すように、一体型の研磨布加圧手段8Aを用いた構成である。キャリアプレートの開口10に、ウエハ9とその外側に一体型のフッ素樹脂製の研磨布加圧手段8Aを配置し、ウエハ9を研磨布加圧手段8Aの内周面によって保持し、研磨布加圧手段8Aの外周面がキャリアプレート5に対して密着して嵌入されている。図7(b)にA−A断面図を示すように、一体型の研磨布加圧手段8Aは、全体は同心状の段差を有したリングであり、研磨布加圧手段8Aの内周側段部13aは、幅が8mmで厚さはウエハ9の仕上がり寸法よりも薄く、外周側段部13bの厚さは、ウエハ9の仕上がり寸法よりも厚くなるようにそれぞれ設定されている。また、外周側段部13bは、円周方向に10mm程度の間隔Gで、幅が5mmの6個の分割した円弧状部によって形成されている。なお、外周段部13bは6個に限定されず、複数個であれば任意の個数を選定することができる。また、各外周段段部13bは円弧の長さを同じに形成しても、異なって形成してもよい。
【0033】
この場合、各外周側段部13bの間をスラリーが流出入できるため、ウエハ9に加工熱がこもることがなく、ウエハ9の変形を防止できる。
【0034】
(実施例2)
図8(a)に平面図を示すように、分割型の研磨布加圧手段8Bを用いた構成である。キャリアプレートの開口10に、ウエハ9とその外側に一体型のフッ素樹脂製の6個の分割型の研磨布加圧手段部材8B〜8Bを配置し、ウエハ9を研磨布加圧手段部材8B〜8Bの内周面によって保持し、研磨布加圧手段部材8abの外周面がキャリアプレート5に対して密着して嵌入されている。図8(b)にA−A断面図を示すように、分割型の研磨布加圧手段部材8B〜8Bは、それぞれが円弧状の段差を有したリングの一部分であり、研磨布加圧手段部材8B〜8Bの内周側段部13aは、幅が8mmで厚さはウエハ9の仕上がり寸法よりも薄く、外周側段部13bの厚さはキャリアプレート5およびウエハ9の仕上がり寸法よりも厚くなるようにそれぞれ設定されている。また、各研磨布加圧手段部材8B〜8Bは、円周方向に10mm程度の間隔Gを設けて、全体がウエハ9を取り囲んでリング状になるように配置されている。なお、研磨布加圧手段部材8B〜8Bは6個に限定されず、複数個であれば任意の個数を選定することができる。また、各研磨布加圧手段部材8B〜8Bの円弧の長さを同じに形成しても、異なって形成してもよい。
【0035】
この場合、研磨布加圧手段部材8B〜8Bが分割され形成されているため、一つ一つの研磨布加圧手段部材8B〜8Bの部材が小さくなり、研磨布加圧手段部材8B〜8Bの加工コストを低減することが可能である。また、各研磨布加圧手段部材8B〜8Bの間をスラリーが流出入できるため、ウエハ9に加工熱がこもることがなく、ウエハの変形を防止できる。
【0036】
(実施例3)
図9に平面図を示すように、分割型の研磨布加圧手段8Cを用いた構成の変形例である。キャリアプレート5には、開口10が形成されている。この開口10は、キャリアプレート5の中心から偏心した位置に配置されている。開口10には、被加工物であるウエハ9が嵌入されている。また、開口10の外側にはこの開口10の接線と平行に、円周方向に10mm〜20mm離間して10mm程度の間隔Gで、6個の矩形の長孔11aが孔設されている。各長孔11aにはそれぞれフッ素樹脂製の研磨布加圧手段部材8C〜8Cが嵌入されている。各研磨布加圧手段部材8C〜8Cの厚さはキャリアプレート5およびウエハ9の仕上がり寸法よりも厚くなるようにそれぞれ設定されている。従って、各研磨布加圧手段部材8C〜8C間の10mm程度の間隔Gは、研磨布加圧手段部材8C〜8Cよりも厚さが薄いため、研磨加工の際にこの間隔Gからスラリーの流入・流出が円滑に行われる。
【0037】
この場合、各研磨布加圧手段部材8C〜8Cの形状が円弧状ではなく直線状の加工部材を用いているため、各研磨布加圧手段部材8C〜8Cの加工コストは円弧状の研磨布加圧手段部材8B〜8Bを用いた場合よりも抑制することが可能になる。
【0038】
(実施例4)
図10(a)および(b)に断面図を示すように、キャリアプレート5の所定位置に粘着テープ15を貼付することにより研磨布加圧手段8D、8Eを形成している。図10(a)の場合は、キャリアプレート5の両面の平面上に粘着テープ15を貼付して研磨布加圧手段部材8Dを形成しているが、図10(b)の場合は、キャリアプレート5の両面の所定位置に溝加工を施し、溝16の中に粘着テープ15を貼付して研磨布加圧手段部材8Eを形成している。この場合は、粘着テープ15のエッジがキャリアプレート5の表面から出ないため、両研磨布4a、4bと接触したときの耐剥離性が向上する利点がある。
【0039】
なお、粘着テープ15の貼付位置や形状は、上述の各実施例で示した平面図と同様である。
【0040】
以上に説明した各実施例では、研磨布加圧手段部材8aの平面形状を矩形状や円弧状に形成したが、それ以外のどのような形状の研磨布加圧手段部材8aでもウエハ9の周囲部に同様に配置すれば、研磨加工の際のウエハ9の縁ダレを低減する効果がある。
【0041】
上述のように、本発明によれば、研磨加工の際のウエハ等の被加工物の縁ダレは大幅に低減される。
【0042】
また、研磨布加圧手段にスラリーが流入・流出できる溝を形成しているので、研磨加工時に発生する被加工物の熱のこもりを防止できて、被加工物である
ウエハ全体が凹形状になることを防止することができる。それにより、高平坦度のウエハを得ることができる。
【0043】
また、研磨布加圧手段を分割して形成した場合は、研磨布加圧手段のコストを低減することが可能である。
【0044】
また、研磨布加圧手段部材8aを粘着テープにより形成して場合は、簡便に研磨布加圧手段を形成することができ、それにより縁ダレがないウエハを得ることが可能である。
【0045】
なお、上述の各実施の形態では、被加工物として半導体ウエハを対象としたが、それらに限らず、両面鏡面研磨の必要な被加工物に適用することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、研磨加工による縁だれは大幅に低減され、かつ、高平坦度の被加工物を加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面研磨装置の研磨部の断面模式図。
【図2】本発明の両面研磨装置の研磨部の構成を回転軸方向から見たときの配置状態を示す模式図。
【図3】キャリアプレート平面図。
【図4】
キャリアプレート平面図。
【図5】(a)〜(d)は、キャリアプレートと研磨布加圧手段との嵌め合いの形態を示す断面図。
【図6】研磨布の粘弾性特性の説明図。
【図7】(a)キャリアプレートと研磨布加圧手段との組み合わせの実施例の説明図、(b)研磨布加圧手段の断面図。
【図8】キャリアプレートと研磨布加圧手段との組み合わせの実施例の説明図。
【図9】キャリアプレートと研磨布加圧手段との組み合わせの実施例の説明図。
【図10】(a)および(b)は、キャリアプレートと研磨布加圧手段との組み合わせの実施例の説明図。
【図11】従来の両面研磨装置の研磨部の平面図。
【図12】従来の両面研磨装置の研磨部のA−A断面の断面図。
【図13】(a)は、従来の両面研磨装置の研磨部の平面図、(b)はそのA−A断面図。
【図14】ウエハの外周部の縁だれの説明図。
【図15】ウエハの凹形状に変化の説明図。
【符号の説明】
2…第一の研磨定盤、3…第二の研磨定盤、4a、4b…研磨布、5…キャリアプレート、8、8A〜8E…研磨布加圧手段、8a〜8d…研磨布加圧手段部材、9…ウエハ(被加工物)、10…開口、11、11a…長孔、15…粘着テープ

Claims (6)

  1. キャリアプレートに保持された被加工物を、第一の研磨定盤に貼設された第一の研磨布と第二の研磨定盤に貼設された第二の研磨布との間に配置し、前記両研磨定盤を相対的に回転させて該被加工物の両面を研磨する両面研磨方法において、
    前記被加工物を、この被加工物の仕上がり厚さよりも厚い肉厚部が間隔を介して円周状に配置された研磨布加圧手段の内周に装着する工程を有することを特徴とする両面研磨方法。
  2. 被加工物を保持して回転するキャリアプレートと、前記キャリアプレートを間に対向して配置され、対向面にそれぞれ研磨布が貼付されて相対的に回転する第一の研磨定盤と第二の研磨定盤を具えた両面研磨装置において、
    前記被加工物を取り囲む位置にこの被加工物の仕上がり厚さよりも厚い複数の厚肉部を間隔を介して円周状に配置した研磨布加圧手段を有することを特徴とする両面研磨装置。
  3. 前記研磨布加圧手段は、複数の円弧状体であることを特徴とする請求項2記載の両面研磨装置。
  4. 前記研磨布加圧手段は、複数の矩形状体であることを特徴とする請求項2記載の両面研磨装置。
  5. 前記研磨布加圧手段は、前記キャリアプレートに設けられた孔に嵌入された肉厚部材により形成されていることを特徴とする請求項2記載の両面研磨装置。
  6. 前記研磨布加圧手段は、前記キャリアプレートの所定個所に粘着テープを貼付して形成されていることを特徴とする請求項2記載の両面研磨装置。
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JP (1) JP2004042171A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012145439A (ja) * 2011-01-12 2012-08-02 Sumco Corp 基板厚み測定装置及び基板厚み測定方法

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