JP2004040247A - 画像処理装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像データ中に含まれる目立ちやすいノイズを、画像情報の劣化を抑制しつつ、効果的に除去することができる画像処理装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】ノイズを含む画像データが入力端子100から入力される。次いで、ノイズが除去された後の画像データを出力する時の出力条件に基づいて、ノイズの除去処理に用いられる所定のパラメータがパラメータ決定部103で決定される。出力条件の一例は、画像データの出力時の解像度に関する情報である。そして、このパラメータを用いて画像データに含まれるノイズが個別ノイズ除去部104で除去され、ノイズが除去された後の画像データが出力端子105から出力される。
【選択図】 図1A

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本来の信号成分には含まれないノイズ成分が重畳された画像データから視覚的にノイズ部分を除去することができる画像処理装置及びその制御方法並びにコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、本来の信号成分には含まれないノイズ成分が重畳されたデジタル画像からノイズ成分を除去する研究が行われている。対象となるノイズの特性も発生原因毎に多種多様に分類され、それぞれの特性に合わせたノイズ除去方法が提案されている。
【0003】
例えば、デジタルカメラやイメージスキャナ等の画像入力機器を想定した場合、固体撮像素子等の入力デバイス特性や撮影モード又は撮影シーン等の入力条件に依存するもの等の光電変換したアナログ原信号に既に重畳されているノイズと、A/D変換器を介してデジタル信号に変換された後に、各種デジタル信号処理を経る過程により重畳されるノイズとに大別することができる。
【0004】
前者(アナログ信号に重畳されているノイズ)の例としては、周囲の画像信号とは無相関に突出した値が発生するインパルス系のノイズや、固体撮像素子の暗電流によるノイズ等が挙げられる。また後者(デジタル信号処理において重畳されるノイズ)の例としては、ガンマ補正、感度向上を図るためのゲイン補正等の各種補正処理において、ノイズ成分が特定濃度や特定色等の強調をすることによって、信号成分と同時にノイズ成分が増幅され、ノイズレベルが増加する例がある。
【0005】
また、デジタル信号処理におけるノイズの重畳による画像劣化として、JPEGアルゴリズムを用いた符号化時において、2次元画像情報が複数のブロック状に切り出され、ブロック単位に直交変換や量子化が行われるために、復号された画像において、各ブロックの境界で段差が発生するブロック歪みが生じる例が挙げられる。
【0006】
ところで、上述した各種ノイズも含めて、特に画質を劣化させている要因に挙げられているのは、デジタルカメラ等で撮影された画像に顕著に見られる低周波帯域に発生するノイズ(以下、「低周波ノイズ」と称す。)である。この低周波ノイズは、固体撮像素子であるCCDやCMOSセンサの感度に起因する場合がある。また、信号レベルの低い暗部や影になる部分等での撮影シーンでは、S/N比が悪いにも関わらず信号成分を持ち上げるゲイン補正が行われることによって低周波ノイズが強調される場合もある。
【0007】
さらに、個体撮像素子の素子感度は、撮像素子のチップ面積に依存するため、小面積で画素数を多く配置したデジタルカメラでは、結果的に単位画素当たりの光量が少なくなってしまい、感度が減少して低周波ノイズが発生することが多い。例えば、低周波ノイズは、一面が青空等の濃淡変化がほとんどない部分(以下、「平坦部」と称す。)に数画素から10数画素に渡って擬似的なまだら状のテクスチャとして視認される場合が多い。また、デジタルカメラによっては、偽色を発生させる場合もある。
【0008】
一般に、従来から提案されているノイズ除去方法は、メディアンフィルタ(以下「MF」と略す。)を用いる方法と低周波帯域のみを通過させるローパスフィルタ(以下「LPF」と略す。)を用いる方法とが主流である。
【0009】
MFを用いたノイズ除去方法は、インパルス系のノイズに対しては注目画素及びその近傍の画素の画素値の中から中間値となる画素値を抽出し、その抽出値を注目画素値に置換する方法である。また、LPFを用いたノイズ除去方法は、インパルス系のノイズや前述したブロック歪等に効果があり、注目画素及びその近傍の画素の画素値を利用して加重平均を算出し、算出した加重平均値を注目画素値として置き換える方法である。
【0010】
一方、低周波ノイズに効果のある方法として、注目画素周辺の画素から確率的に選択した画素値を注目画素値と置き換える方法(以下、「ノイズ分散方法」と略す。)が提案されている。
【0011】
従来、画像情報中に重畳したノイズを除去するための処理においては、上述したようなノイズ除去処理による効果と、それによって発生する弊害との双方のバランスを取りながら、十分な効果が認められ、かつ、弊害の程度が許容される範囲に収まるように処理が行われている。
【0012】
一方、デジタル画像情報をディスプレイに表示する場合、アプリケーションソフト等を使用することにより表示する時点で様々な解像度に変更することが可能である。また、プリンタを使用して印刷を行う場合にも、拡大印刷や縮小印刷を行うことが可能である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画像情報に重畳したノイズの除去による弊害が視覚的に認知されるか否かは、画像情報の解像度に大きく依存する。例えば、LPFの弊害の特徴としては画像のボケが発生する点が挙げられるが、この画像のボケの発生程度を決定する一つの要素としてウィンドウサイズが挙げられる。ところが、ウィンドウサイズが固定された場合、画素数に対するウィンドウサイズの広さは一意に決定されるものの、実際に参照される際の広さは画素数と解像度によって決定されてしまう。そのため、画像情報の解像度によっては、LPFの弊害であるボケが視覚的に検知されてしまう場合がある。
【0014】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、画像データ中に含まれる目立ちやすいノイズを、画像情報の劣化を抑制しつつ、効果的に除去することができる画像処理装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、ノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手段と、所定のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記ノイズを除去するノイズ除去手段と、前記出力条件に基づいて前記パラメータを決定するパラメータ決定手段と、前記ノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る画像処理装置は、前記ノイズ除去手段が、前記ノイズを含む画像データに対し所定のウィンドウ領域を設定して、該ウィンドウ領域を参照することにより前記ノイズを除去し、前記パラメータ決定手段が、前記ウィンドウ領域の大きさを指定するためのパラメータを決定することを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明に係る画像処理装置は、前記ノイズ除去手段が、ローパスフィルタを用いて前記ウィンドウ領域内の各画素に対して積和演算を行って前記ノイズを除去することを特徴とする。
【0018】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記パラメータ決定手段が、前記積和演算において使用される各画素に対する重み係数を決定することを特徴とする。
【0019】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記ノイズ除去手段が、メディアンフィルタを用いて前記ノイズを除去することを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記ノイズ除去手段が、前記ウィンドウ領域内の任意の画素を確率的に選択する選択手段と、選択された前記画素の画素値と注目画素の画素値に基づいて新たな画素値を決定する画素値決定手段と、前記新たな画素値を前記注目画素の画素値と置換する置換手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記パラメータ決定手段が、前記選択手段における画素の選択基準を決定することを特徴とする。
【0022】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記パラメータ決定手段が、前記画素値決定手段における決定基準を決定することを特徴とする。
【0023】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、第1のノイズと第2のノイズとからなるノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手段と、所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第1のノイズを除去する第1のノイズ除去手段と、所定の第2のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第2のノイズを除去する第2のノイズ除去手段と、前記第1、及び第2のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、前記ノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0024】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記第2のノイズが、前記第1のノイズ除去手段における前記第1のノイズの除去処理を妨げるノイズであって、前記第2のノイズ除去手段による前記第2のノイズの除去処理は、前記第1のノイズ除去手段による前記第1のノイズの除去処理よりも前に行われることを特徴とする。
【0025】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、ノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、前記画像データを出力する際の出力条件を入力する入力手段と、所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記ノイズを除去する第1のノイズ除去手段と、該第1のノイズ除去手段による前記ノイズの除去処理により新たに生じたノイズを所定の第3のパラメータを用いて除去する第3のノイズ除去手段と、前記第1、及び第3のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、前記第1のノイズ除去手段及び前記第3のノイズ除去手段によって前記ノイズ及び前記新たに生じたノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0026】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記第1のノイズ除去手段による前記ノイズの除去処理は、前記第3のノイズ除去手段による前記新たに生じたノイズの除去処理前に行われることを特徴とする。
【0027】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、第1のノイズと第2のノイズとからなるノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手段と、所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第1のノイズを除去する第1のノイズ除去手段と、前記画像データに含まれるノイズであって、前記第1のノイズ除去手段における前記第1のノイズの除去処理を妨げる第2のノイズを所定の第2のパラメータを用いて除去する第2のノイズ除去手段と、前記第1のノイズ除去手段による前記ノイズの除去処理により新たに生じたノイズを所定の第3のパラメータを用いて除去する第3のノイズ除去手段と、前記第1、及び第2、及び第3のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、前記ノイズ及び前記新たに生じたノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0028】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記出力条件が、前記画像データの出力時の解像度に関する情報であることを特徴とする。
【0029】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記出力条件が、前記画像データの出力時の拡大率に関する情報であることを特徴とする。
【0030】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記出力条件が、前記画像データの出力時における画素数であることを特徴とする。
【0031】
さらにまた、本発明に係る画像処理装置は、前記ノイズの除去が、画像データ中に含まれる該ノイズの視覚的な軽減であることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による画像処理装置について説明する。
【0033】
<第1の実施形態>
図1Aは、本発明の一実施形態によるノイズ除去処理を行う画像処理装置要部の構成を示すブロック図である。図1Aにおいて、符号100はカラー画像情報の入力端子、符号102は不図示の画像表示部或いは印刷部等による画像情報の出力時における解像度情報の入力端子を示す。入力端子100は、ラインバッファ101に接続しており、ラインバッファ101は入力された画像情報をライン単位で格納、保持する。また、入力端子102はパラメータ決定部103に接続しており、パラメータ決定部103は入力された解像度情報に基づいて、後述の個別ノイズ除去部104で利用されるパラメータを決定する。
【0034】
上記ラインバッファ101及びパラメータ決定部103は個別ノイズ除去部104に接続している。個別ノイズ除去部104は、MF、LPF及びノイズ分散方法等によるノイズ除去処理を行う。個別ノイズ除去部104はさらに出力端子105に接続しており、出力端子105からはノイズ除去処理が行われた画像情報が出力される。
【0035】
一方、図1Bは、図1Aにその要部が示された画像処理装置をノイズ除去装置として実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。図1Bにおいて、符号110は、CPU111、ROM112及びRAM113等から構成される制御部である。制御部110では、CPU111がROM112に保持された制御プログラムに従って、上述した各構成の動作及び処理を行わせるような制御をする。尚、RAM113は、CPU111の作業領域として使用される。
【0036】
図2は、本発明に係る画像処理装置の動作手順の概要を説明するためのフローチャートである。尚、入力された画像情報サイズは、水平画素数をWidth、垂直画素数をHeightとする。まず、パラメータの初期化が行われ、垂直方向の処理アドレスを指し示す変数iが0に初期化される(ステップS200)。また、同様にして、水平方向の処理アドレスを指し示す変数jが0に初期化される(ステップS201)。
【0037】
次に、入力端子102から入力された解像度情報に基づいて、パラメータ決定部103では、ウィンドウ内の画素に対してノイズ除去処理を行う際に使用する後述のパラメータを決定する(ステップS202)。そして、個別ノイズ除去部104では、後述のMF、LPF、ノイズ分散方法等のノイズ除去処理によって画像情報中に重畳されたノイズが視覚的に軽減される(ステップS203)。尚、ノイズ除去処理はステップS202によって決定されたパラメータに基づいて行われる。
【0038】
次いで、水平方向のアドレスを1画素分カウントアップする(ステップS204)。そして、水平画素がWidth画素分になるまで注目画素を1画素ずつ走査しながら一連の処理が繰り返される(ステップS205)。同様にして、垂直方向のアドレスが1画素分カウントアップされる(ステップS206)。そして、垂直画素がHeight画素分になるまで処理が繰り返される(ステップS207)。
【0039】
すなわち、本発明に係る画像処理処理は、ノイズを含む画像データが入力端子100から入力される。次いで、ノイズが除去された後の画像データを出力する時の出力条件に基づいて、ノイズの除去処理に用いられる所定のパラメータがパラメータ決定部103で決定される。そして、このパラメータを用いて画像データに含まれるノイズが個別ノイズ除去部104で除去され、ノイズが除去された後の画像データが出力端子105から出力される。
【0040】
ここで、図1に示される個別ノイズ除去部104の細部構成について説明する。図3は、LPFを利用したノイズ除去処理を行う個別ノイズ除去部104の細部構成を示すブロック図である。図3において、符号300は入力端子を示し、ラインバッファ101に格納された画像情報が入力される。また、符号301は、パラメータ決定部103において決定された後述のウィンドウ部302で使用されるパラメータの入力端子である。入力端子300及び入力端子301はウィンドウ部302に接続している。ウィンドウ部302は、数ライン分のラインバッファ101からの画像情報を入力することにより、注目画素を中心とした2次元方向の参照画素ウィンドウを形成することが可能になる。
【0041】
一方、符号303は、パラメータ決定部103において決定された後述のフィルタリング積和演算部304で使用されるパラメータの入力端子である。ウィンドウ部302及び入力端子303はフィルタリング積和演算部304に接続している。フィルタリング積和演算部304は、ウィンドウを形成している各画素と入力端子303から入力されたパラメータを利用して加重平均を算出し、算出した加重平均を注目画素値と置き換える。
【0042】
図4は、図3に示された構成の個別ノイズ除去部104の動作手順を説明するためのフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、破線で囲まれた範囲は、図2に示されたフローチャート中の対象領域処理用パラメータ決定処理(ステップS202)及びノイズ除去処理(ステップS203)をそれぞれ示しており、図2のフローチャートにおける前後のステップは省略している。
【0043】
まず、パラメータ決定部103では、入力端子102より入力された解像度情報に基づいて、演算対象範囲(AreaWidth,AreaHeight)が決定される(ステップS400)。次いで、入力端子102より入力された解像度情報に基づいて、演算対象範囲内の画素値を利用して加重平均を算出する際に使用する重みA(x,y)を決定する(ステップS401)。
【0044】
そして、個別ノイズ除去部104では、初期化が行われ、演算対象範囲内の各画素値I( j+jj− AreaWidth /2, i+ii− AreaHeight /2)と、重みA(jj,ii)との積和演算値の累積加算値を保持する変数SumR、SumG、SumBが0に初期化される(ステップS402)。尚、AreaWidth /2、或いは、AreaHeight /2 が割り切れない場合は、演算結果を超えない範囲での最大の整数値に切り下げた値を採用するものとする。
【0045】
次いで、パラメータの初期化が行われ、演算対象範囲内における垂直方向の処理アドレスを示す変数iiが0に初期化される(ステップS403)。また、同様にして、演算対象範囲内における水平方向の処理アドレスを示す変数jjが0に初期化される(ステップS404)。
【0046】
次いで、演算対象範囲内の各画素値I( j+jj− AreaWidth /2, i+ii− AreaHeight /2 )と、重みA(jj,ii)との積和演算値の累積加算値が色毎に算出される(ステップS405)。そして、演算対象範囲内の水平方向のアドレスを1画素分カウントアップする(ステップS406)。また、水平方向のカウント値がAreaWidthになるまで演算対象範囲内の画素を1画素ずつ走査しながら一連の処理を繰り返す(ステップS407)。同様にして、演算対象範囲内の垂直方向のアドレスを1画素分カウントアップし(ステップS408)、垂直方向のカウント値がAreaHeightになるまで繰り返す(ステップS409)。
【0047】
上述した処理の後、演算対象範囲内の画素値を利用した積和演算の結果SumR、SumG、SumB を、重みの総和ΣyΣxA(x,y) で割ることにより演算対象範囲内の加重平均値を算出し、加重平均値を新たな注目画素値Fr( j, i )、Fg( j, i )、Fb( j, i ) として置換する(ステップS410)。なお、Σa f(a) は全てのaに関するf(a)の総和を表す。
【0048】
尚、ステップS400及びステップS401で決定されるパラメータは、RGBカラー画像においてはR、G、Bの各色毎に異なる値であってもよい。その場合、ステップS402からステップS410に至って示される加重平均算出処理は、各色毎に個別の演算対象範囲に対して、個別の重みを利用した加重平均算出処理を行うようにする。
【0049】
すなわち、本発明に係る画像処理装置では、個別ノイズ除去部104が、ノイズを含む画像データに対し所定のウィンドウ領域を設定して、当該ウィンドウ領域に含まれるノイズを除去し、パラメータ決定部103が、ウィンドウ領域の大きさを指定するためのパラメータを決定する。
【0050】
また、本実施形態では、使用する画像情報としてRGBを例に挙げて説明をしたが、JPEG等で使用されている輝度色差成分、或いは、プリンタ等でインク色として使用されているCMYK等の補色系の色成分に対して行ってもよい。
【0051】
すなわち、本発明に係る画像処理装置では、パラメータ決定部103が積和演算において使用される各画素に対する重み係数を決定することを特徴とする。
【0052】
図5は、パラメータ決定部103において各パラメータを決定する際の詳細な動作手順を示すフローチャートである。図5のフローチャートでは、入力端子102より入力される解像度情報に応じて、処理の切り替えを行っている。
【0053】
すなわち、入力端子102より入力された解像度において、図2に示されるステップS203で行われるノイズ除去処理の弊害が視覚的に目立つ解像度であるか否かを判定する(ステップS500)。その結果、視覚的に目立つ解像度である場合(Yes)、弊害を抑制するパラメータを設定して図5に示す処理フローを終了する(ステップS501)。一方、ステップS500で弊害が視覚的に目立たない解像度であると判定された場合(No)、ノイズ除去効果の高いパラメータを設定して図5に示す処理フローを終了する(ステップS502)。なお、図5では予め定められた1つの解像度に関してのみ切り替えを行う例を示しているが、解像度に応じて段階的にパラメータを変更するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0054】
次に、解像度とノイズ除去処理の効果と弊害に関して説明する。
【0055】
図6は、デジタルカメラにより撮影した画像において発生するノイズとLPF処理結果との関係を示す図である。図6(a)は、画像情報中に重畳されているノイズの例を示している。符号600で示される斜線で表示された画素の領域はノイズ成分を含む画素であり、数画素から十数画素の連続した固まりとして画像中に存在している。また、符号601で示される白色画素の領域は、ノイズ成分以外の領域を示す。
【0056】
図6(b)はLPF処理の処理範囲を示しており、符号602及び符号603で示される2つの太枠内の領域は、それぞれ符号604で示さる画素を注目画素とするLPFの処理範囲を示す。尚、符号602は5画素×5画素ウィンドウ、符号603は9画素×9画素ウィンドウを示している。
【0057】
図6(c)は、図6(a)に示されるノイズを含む画像に対して、符号602で示される5画素×5画素ウィンドウを処理範囲とするLPF処理を行った処理結果の画像の様子を示す。図6(c)において、符号605で表示される斜線の領域はノイズ成分が減衰した領域を示す。また、符号606で示される領域は、本来ノイズ成分がない領域であったにも関わらす、LPF処理によってノイズ成分が拡散された領域である。
【0058】
また、符号607で示される領域は、ウィンドウサイズがノイズの範囲に比べて十分でなかったために処理の効果が少ない領域を示す。符号607で示される領域では、LPFの処理はノイズの範囲の中で行われるため、ノイズ成分内での加重平均を求めてしまい、ノイズ成分を減衰させる効果が少ない。一方、符号605で示される領域では、加重平均の算出の際に本来ノイズ成分がない領域601の画素値を利用して加重平均を算出している領域であるため、ノイズ成分が減衰される。
【0059】
図6(d)は、図6(a)のノイズを含む画像に対して、符号603で示される9画素×9画素ウィンドウを処理範囲とするLPF処理を行った処理結果の画像の様子を示す。図6(d)では、ノイズの範囲に比べてLPFの処理範囲が十分広いため、図6(c)とは異なり処理の効果が少ない領域が存在しない。図6(a)〜(d)に示されるように、処理範囲を大きくとることでノイズ除去の効果を向上させることが可能となる。
【0060】
すなわち、本発明に係る画像処理装置は、個別ノイズ除去部104が、ローパスフィルタを用いてウィンドウ領域内の各画素に対して積和演算を行ってノイズを除去することを特徴とする。
【0061】
図7は、画像情報中に存在するエッジ部とLPF処理結果との関係を示す図である。図7(a)は、画像情報中に存在するエッジ部の例を示した図であり、符号700は低濃度領域、符号701は高濃度領域を示す。また、処理ウィンドウは、図6(b)における符号602及び符号603で示されるサイズのウィンドウを用いて説明する。
【0062】
図7(b)は、図7(a)の画像に対して、符号602で示される5画素×5画素ウィンドウを処理範囲とするLPF処理を行った処理結果の画像の様子を示す。ここで、符号702は、処理以前は低濃度領域700に属していた領域が、LPF処理の結果、高濃度領域の画素値が拡散し、濃度が上昇した領域を示す。また、符号703は、処理以前は高濃度領域701に属していた領域が、LPF処理の結果、画素値が拡散し、濃度が低下した領域を示す。
【0063】
図7(c)は、図7(a)の画像に対して、符号603で示される9画素×9画素ウィンドウを処理範囲とするLPF処理を行った処理結果の画像の様子を示す。図7(c)では、図7(b)に比べて画素値が拡散した領域702及び領域703の範囲が広がっている。符号702或いは符号703に示す領域は、ボケとして視覚的に認識されるようになる。そのため、符号702或いは符号703で示される領域が狭いほうが、視覚的に検知される弊害が少なくなる。
【0064】
図8は、LPF処理の加重平均算出時に使用される重みと処理結果の関係を示す図である。図8(a)は、基画像の画像状態を示している。図8(a)において、符号800で示される画素値255の画素領域は画像中の突出領域を示しており、符号801で示される画素値0の領域は非突出領域を示している。図8(b)は、図8(a)の太枠で囲まれた1ラインを横軸にとった画素値の推移を示すグラフであり、縦軸は各画素の画素値である。
【0065】
図8(c)は、LPF処理の加重平均算出時に使用される重みの第1の例であり、注目画素の重みが大きい場合の例である。図8(d)は、図8(a)の画像情報に対し、図8(c)で表現される重みを用いてLPF処理を行った結果の画像状態を示す。図8(e)は、図8(d)の太枠で囲まれた1ラインを横軸にとった画素値の推移を示すグラフである。
【0066】
一方、図8(f)は、LPF処理の加重平均算出時に使用される重みの第2の例であり、注目画素の重みが小さい場合の例である。図8(g)は、図8(a)の画像情報に対し、図8(f)で表現される重みを用いてLPF処理を行った結果の画像状態を示す。図8(h)は、図8(g)の太枠で囲まれた1ラインを横軸にとった画素値の推移を示すグラフである。
【0067】
2種類のLPF処理の結果である図8(e)及び図8(h)について比較すると、図8(e)では、突出領域の隣接画素の画素値が若干上昇している一方で、突出領域の画素値が若干減少している。しかし、突出領域近傍で最も突出している部分の幅は基画像と同様にw1であり、画像信号の劣化が少ない。そのため、図8(b)の突出領域が画像情報であった場合、比較的弊害が少ないといえる。一方、図8(h)では、突出領域の隣接画素の画素値が大きく増加している一方で、突出領域の画素値が大きく減少している。また、突出領域近傍で最も突出している部分の幅は、基画像とは異なるw2になっており、処理の効果が大きく現れている。
【0068】
以上、図6、図7及び図8を用いて、LPF処理における処理範囲及び重みに対するノイズ除去効果及び弊害に関して説明した。ところで、処理後の弊害に対する視覚的な目立ちやすさは、表示或いは印刷等の出力時における解像度によって異なる。
【0069】
図6における符号606、図7における符号702或いは符号703で示されるような領域は、出力解像度があまり高くない場合には、視覚的にボケと認識される可能性がある。一方で、出力解像度が十分に高い場合には、これらのボケ領域は視覚的に検出しにくくなるため弊害は目立ちにくくなる。そのため、ノイズ軽減効果が高いパラメータを使用した際に発生する弊害として、例えば、図7(c)において発生しているボケ領域の領域702或いは領域703が視覚的に検出困難である出力解像度の場合には、図6(d)に示すようにノイズ除去効果の高い広範囲に渡って処理を行うウィンドウ603に相当するパラメータを設定するとよい。また、領域702或いは領域703が視覚的にボケとして検出されてしまうような出力解像度の場合には、ノイズ除去の弊害を少なくするように処理範囲の狭くしたウィンドウ602に相当するパラメータを設定すると良い。
【0070】
また、図8(a)に示す突出領域800がノイズであるとすると、出力解像度が十分に高解像度であった場合、ノイズ領域が広がったw2の範囲であっても視覚的に検出されにくくなる。従って、画素値が上昇する範囲が広がることよりも、最大突出画素値の減衰量が大きくなる図8(h)に示されるような結果が望ましい。そのため、出力解像度が高解像度であった場合には、重みパラメータとして突出部の減衰量が大きくなるような図8(f)の例に示されるようなパラメータを選択すると良い。また、出力解像度が低解像度であった場合、画素値の上昇が大きい範囲が図8(h)のように広がってしまうと、ノイズ除去結果が返って視覚的に目立つ可能性がある。このような場合、画素値の上昇範囲が狭くなるような図8(c)の例に示されるようなパラメータを選択すると良い。
【0071】
尚、本実施形態においては、変更すべきパラメータとして、処理範囲と重みを示したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、解像度に対するパラメータの決定基準は、画像情報の出力手段の特性に応じて決定すると良い。
【0072】
以上説明したように、本発明では、出力解像度に応じてノイズ除去処理の際に発生する弊害の視覚的な目立ちやすさを判定することができる。その結果、ノイズ除去処理の弊害を抑えつつ、効率的にノイズ除去処理を行うことが可能になる。
【0073】
<第2の実施形態>
上述した本発明の第1の実施形態においては、LPF処理を用いたノイズ除去処理を行う際に、出力解像度に応じて処理パラメータを変更することにより、弊害を抑制しつつ、効率的にノイズ除去処理を行う例を示した。
【0074】
本実施形態においては、他のノイズ除去方法を利用した際に、出力解像度に応じて処理パラメータを変更することにより、ノイズ除去処理を効果的に行う例を示す。尚、上述した第1の実施形態と同様の事項に関しては説明を省略する。
【0075】
図9は、ノイズ分散方法を利用したノイズ除去処理を行う個別ノイズ除去部104の細部構成を示すブロック図である。図9において、符号900は、パラメータ決定部103において決定された後述の画素値選択部901で使用されるパラメータの入力端子である。画素値選択部901は、乱数発生部902において発生させた疑似乱数及び入力端子900より入力されたパラメータに基づいて、ウィンドウを形成している各画素から任意の画素を選択する。
【0076】
また、符号903は、パラメータ決定部103において決定された後述の画素値決定部904で使用されるパラメータの入力端子である。画素値決定部904は、ウィンドウ部302の注目画素及び画素値選択部901において選択された選択画素及び入力端子903より入力されたパラメータに基づいて、新たな注目画素の値を決定する。
【0077】
図10は、図9に示す構成を利用した場合の個別ノイズ除去部104の動作手順を説明するためのフローチャートである。図10において、破線で囲まれた範囲は、図2に示されるフローチャートの対象領域処理用パラメータ決定処理(ステップS202)及びノイズ除去処理(ステップS203)をそれぞれ示しており、図2における前後のステップは省略する。
【0078】
まず、パラメータ決定部103は、入力端子102より入力された解像度情報に基づいて、ウィンドウサイズ(AreaWidth,AreaHeight)を決定する(ステップS1000)。次いで、入力端子102より入力された解像度情報に基づいて、後述する各種閾値Thr、Thg、Thbを決定する(ステップS1001)。
【0079】
個別ノイズ除去部104では、乱数を発生させ(ステップS1002)、発生した乱数及び入力端子102より入力された解像度情報に基づき、注目画素からの水平、垂直の相対位置であるa、bの値を決定する(ステップS1003)。尚、a、bの値の決定は、乱数を各々発生させても良いし、一度の乱数発生にて2変数を求めても良い。また、a、bの値はステップS1000において決定したウィンドウサイズを超えないようにする。例えば、ウィンドウサイズが注目画素を中心とした9画素×9画素と仮定すると、a、bの値はそれぞれ、−4≦a≦4、−4≦b≦4の範囲に収まるように、発生させた乱数から剰余計算を用いて設定する。
【0080】
そして、決定したa、bの値及びステップS1001において決定した閾値を用いて、以下の比較を行う(ステップS1004)。
【0081】
| Ir( j, i ) − Ir( j+b, j+a ) | < Thr  かつ
| Ig( j, i ) − Ig( j+b, j+a ) | < Thg  かつ
| Ib( j, i ) − Ib( j+b, j+a ) | < Thb  であるか否か?
ここで、Ir( j, i )は、座標 ( j, i )に位置する注目画素のR成分の画素値、Ig( j, i )は同様にG成分の画素値、Ib( j, i )は同様にB成分の画素値を示す。また、Thr、Thg、Thb は、それぞれステップS1001において決定されたR、G、Bの閾値を示す。また、|x| は、x の絶対値を示している。
【0082】
すなわち、ステップS1004では、ウィンドウ内で任意に選択した選択画素値と注目画素値との差分の絶対値が、RGBの3成分とも閾値よりも小になるか否かを判断している。そして、ステップS1004の比較結果が正である場合(Yes)、選択画素値を新たな注目画素値として置換する(ステップS1005)。一方、ステップS1004の比較結果が否の場合(No)、新たな注目画素値は古い注目画素値のままとする(ステップS1006)。すなわち、置換は行われない。
【0083】
尚、ステップS1000及びステップS1001で決定されるパラメータは、RGBカラー画像においてはR、G、Bの各色毎に異なる値を決定してもよい。その場合、ステップS1004からステップS1006に示したノイズ分散処理は、各色毎に個別の演算対象範囲に対して、個別の閾値を利用した処理を行うようにする。
【0084】
また、本実施形態では、画像情報はRGBを例に挙げて説明をしたが、JPEG等で使用されている輝度色差成分、或いはプリンタ等でインク色として使用されているCMYK等の補色系の色成分に対して行ってもよい。また、前述した第1の実施形態と同様に、ステップS202における各パラメータの決定についての動作手順は図5に示すフローチャートと同様であり、入力端子102より入力された解像度情報に応じて、処理の切り替えを行う。
【0085】
次に、解像度とノイズ除去処理の効果と弊害に関して説明する。
【0086】
図11は、図6(a)に示したデジタルカメラにより撮影した画像において発生するノイズとノイズ分散処理の結果との関係を示す図である。また、処理ウィンドウは図6(b)に示した領域602及び領域603で示されるサイズのウィンドウを用いて説明する。
【0087】
図11(a)は、図6(a)の画像に対して、領域602で示される5画素×5画素ウィンドウを処理範囲とするノイズ分散処理を行った処理結果の画像の様子を示す。
【0088】
図11(a)において、符号1100は、処理以前は非ノイズ領域601に属していた画素であるが、ノイズ分散処理の結果、ノイズ領域の画素値が分散された画素を示す。符号1101は、処理以前はノイズ領域600に属していた画素であるが、ノイズ分散処理の結果ノイズ領域が分散され、非ノイズ領域601の画素値と置き換えられた画素である。
【0089】
図11(a)では、ノイズ領域600の大きさに比べて処理領域が小さいため、ノイズ領域600の中央部分は、画素の置き換え処理がノイズ領域600内で行われてしまい、ノイズ除去効果が十分に得られていない。
【0090】
一方、図11(b)は、図6(a)の画像に対して、領域603で示される9画素×9画素ウィンドウを処理範囲とするノイズ分散処理を行った処理結果の画像の様子を示す。図11(b)では、ノイズ領域600の大きさに対して、十分な処理領域を用いて処理を行っている。そのため、ノイズ領域600の中央部分まで画素値の置き換えが行われており、視覚的に検知しやすい固まり状のノイズが分散しているため、ノイズ除去の効果が得られている。
【0091】
図12は、図7(a)において示した画像情報中に存在するエッジ部と、ノイズ分散処理の結果との関係を示す図である。また、処理ウィンドウは図6(b)に示した符号602及び符号603で示されるサイズのウィンドウを用いて説明する。図12(a)は、図7(a)の画像に対して、符号602で示される5画素×5画素ウィンドウを処理範囲とするノイズ分散処理を行った処理結果の画像の様子を示す。
【0092】
図12(a)において、符号1200は、処理以前は低濃度領域700に属していた画素が、処理の結果、高濃度領域701の画素値が分散された画素を示す。また、符号1201は、処理以前は高濃度領域701に属していた画素が、処理の結果、低濃度領域700の画素値が分散された画素を示す。
【0093】
図12(a)では、処理ウィンドウが比較的小さいため、図7(a)に示される画像領域中のエッジ近傍でのみ画素が分散されている。一方、図12(b)は、図7(a)の画像に対して、符号603で示される9画素×9画素ウィンドウを処理範囲とするノイズ分散処理を行った処理結果の画像の様子を示す。
【0094】
図12(b)では処理ウィンドウサイズが大きいため、図7(a)に示される画像領域中のエッジから離れた場所の画素に対しても、エッジ境界を越えて画素が分散している。エッジ境界の画素が広範囲に分散してしまうと、輪郭が崩れ、画質劣化につながる。図7のような画像エッジ部においては、図12(b)に示すように、処理範囲が大きくなると処理の弊害が視覚的に目立つようになる。
【0095】
図13は、ノイズ分散処理時に使用される閾値と処理結果の関係を示す図である。図13(a)は、基画像の画像状態を示している。図8(a)において、符号1300は、数画素の固まりで周囲の領域とは画素値が異なる画像領域である。また、符号1301は、領域1300の周囲の画素であり、例として、画素値20で示している領域である。符号1302は、同様に領域1300の周囲の画素であり、例として、画素値15で示している領域である。
【0096】
図13(b)は、図13(a)の太枠で囲まれた1ラインを横軸にとった画素値の推移を示すグラフであり、縦軸は各画素の画素値である。また、図13(c)は、ノイズ分散処理時に使用される画素値入れ替え条件を示す式の例である。図13(c)に示す式においては、閾値が8となっており、注目画素と選択された画素の画素値の差の絶対値が8以下であれば画素値の置換を行うことを示している。
【0097】
図13(d)は図13(c)に示す式に基づいて、基画像である図13(a)に対してノイズ分散処理を行った結果である。図13(d)では、図13(a)において画像領域1300及び画像領域1301内に属する画素の間では、画素値の差の絶対値が8以下となるため、画素値の置換が行われる。一方、画像領域1300及び画像領域1302内に属する画素の間では、画素値の差の絶対値が10となるため、画素値の置換は行われない。
【0098】
図13(e)は、図13(d)中の太線で囲まれた1ラインを横軸にとった画素値の推移を示すグラフである。また、図13(f)は、ノイズ分散処理時に使用される画素値入れ替え条件を示す他の式の例である。図13(f)では、図13(c)と比べて閾値が12になっている点が異なる。
【0099】
図13(g)は、図13(f)の式に基づいて、基画像である図13(a)に対してノイズ分散処理を行った結果である。図13(g)では、図13(a)において画像領域1300及び画像領域1301内に属する画素の間では、画素値の差の絶対値が8以下となるだけでなく、画像領域1300及び画像領域1302内に属する画素の間でも画素値の差の絶対値が10となり、画素値の差の絶対値が閾値より小さくなるため画素値の置換は行われる。
【0100】
また、図13(h)は、図13(g)中の太線で囲まれた1ラインを横軸にとった画素値の推移を示すグラフである。2種類のノイズ分散処理の結果である図13(e)及び図13(h)を比較すると、図13(e)では、グラフ左側の画素では画素値の置換が行われているのに対し、グラフ右側の画素では画素値の置換が行われていない。すなわち、グラフ右側と同様の条件である画像領域1300及び画像領域1302付近での基画像の形状は変更されていない。ここで、画像領域1300が画像情報であった場合、ノイズ除去処理結果の画像情報は変更が少ないことが望ましい。図13(d)或いは図13(e)に示す例の場合、画像領域1300は完全には崩れておらず、弊害を抑えているといえる。
【0101】
一方、図13(h)では、横軸の位置に関わらず画素値の置換が行われており、画像領域1300の形状が崩れている。そのため、画像領域1300がノイズ成分であった場合、処理の効果が見られる。
【0102】
以上、図11、図12及び図13を用いて、ノイズ分散処理における処理範囲及び閾値に対するノイズ除去効果及び弊害に関して説明した。ここで、前述した第1の実施形態で述べたように、上述したノイズの強度及び処理後の弊害に対する視覚的な目立ちやすさは、出力時の解像度によって異なる。そのため、弊害が視覚的に目立ちにくくなるような高解像度の出力解像度であった場合は、前述のように処理対象範囲を広げる、或いは画素値の選択確率をウィンドウ内の外側の画素ほど高くする、或いは閾値を高くとる等といったパラメータを設定することにより、ノイズ除去効果を高めることが可能になる。
【0103】
また、出力解像度が低解像度であった場合には、処理対象範囲を狭める、或いはウィンドウ内での画素値の選択確率を注目画素に近い画素ほど高くする、或いは閾値を低くとる等といったパラメータを設定することにより、ノイズ除去処理による弊害が視覚的に検知されやすくなるのを抑えることが可能になる。
【0104】
尚、本実施形態においては、変更すべきパラメータとして、処理範囲と閾値を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、解像度に対するパラメータの決定基準は、画像情報の出力手段の特性に応じて決定すると良い。
【0105】
以上説明したように本発明では、出力解像度に応じてノイズ除去処理の際に発生する弊害の視覚的な目立ちやすさを判定することができる。その結果、ノイズ除去処理の弊害を抑えつつ、効率的にノイズ除去処理を行うことが可能になる。
【0106】
<第3の実施形態>
前述した第1の実施形態においては、LPFにおけるノイズ除去処理の際に、処理対象範囲及び加重平均算出時に使用する重みを、出力解像度に依存するノイズ除去処理の弊害の目立ちやすさに基づいて決定することにより、効果が高く、かつ、弊害の少ないノイズ除去処理を実現する例を示した。
【0107】
ここで、前述した第1及び第2の実施形態において示したケース以外にも、本発明は適応可能である。例えば、代表的なノイズ除去処理方法として前述したMFにも適応可能である。MFを用いた方法は、処理対象範囲内の全画素値の中から中間の画素値を選択して、注目画素の画素値として置き換える方法であり、特に周囲の画素との相関が極めて低いスポット状のノイズに対して特に有効である。尚、本実施形態においても、前述した項目と同様の項目に関しては、同様の符号を付し、それらの説明は省略する。
【0108】
図14は、第3の実施形態による個別ノイズ除去部104の構成を示す要部ブロック図である。図14では、パラメータ決定部103により決定された処理対象範囲中の全画素の画素値に関して、中間値取得部1400において中間値を取得した後、当該中間値を新たな注目画素の画素値として置換する。
【0109】
図15は、図14に示す個別ノイズ除去部104の動作手順を説明するためのフローチャートであり、図2に示されるフローチャート中のステップS202及びステップS203に相当する部分である。
【0110】
まず、入力端子102から入力された解像度情報に基づいて、中間画素値を検索する範囲が決定される(ステップS1500)。そして、ステップS1500において決定された検索範囲内に存在する画素の画素値から、中間値PR_mid、PG_mid、PB_midが取得される(ステップS1501)。さらに、ステップS1501で取得した中間値PR_mid、PG_mid、PB_midを、注目画素の新しい画素値FR( j,i )、FG( j, i )、FB( j, i )に設定し(ステップS1502)、図15のフローを終了して次の処理に移る。
【0111】
尚、ステップS1500で決定されるパラメータは、RGBカラー画像においてはR、G、Bの各色毎に異なる値を決定してもよい。その場合、ステップS1501及びステップS1502に示した処理は、各色毎に個別の演算対象範囲に対して、個別の閾値を利用した処理を行う。
【0112】
また、本実施形態では、画像情報はRGBを例に挙げて説明をしたが、JPEG等で使用されている輝度色差成分、或いは、プリンタ等でインク色として使用されているCMYK等の補色系の色成分に対して行ってもよい。また、前述した第1の実施形態と同様に、ステップS202中の各パラメータの決定において、その動作手順は図5に示すフローチャートと同様であり、入力端子102から入力される解像度情報に応じて、処理の切り替えを行う。
【0113】
また、MFはノイズが多く、しかも処理対象範囲が狭い場合には処理対象エリア内の中間画素値が、本来の処理対象領域付近の中間画素値近傍の画素値に比べ、ノイズ方向に移動した画素値が選択される場合がある。一方で、処理対象範囲が広い場合には、処理対象領域中にエッジが入り込み、所望の中間値を得られなくなる場合がある。MFにおける、このような場合の弊害はLPFの弊害と類似しており、ボケとして視覚的に認識される。
【0114】
そのため、LPFの場合と同様に、入力された出力解像度下においてボケが視覚的に目立つか否かによりパラメータを決定すると良い。入力された出力解像度情報に基づいて、弊害が視覚的に目立ちにくい高解像度であった場合には処理対象範囲を広げる一方、ノイズ除去処理による弊害が目立つ低解像度であった場合には処理対象範囲を狭くすることにより、ノイズ除去効果が高く、かつ、弊害の少ないノイズ除去処理が実現できる。
【0115】
また、MFは注目画素値が近傍の画素の画素値と比較して突出している場合にのみ処理を行うようにする方法がある。この場合、注目画素値の画素値が突出しているか否かを判定する際の閾値を、出力解像度に応じて変化させるようにしてもよい。更に、注目画素が突出した画素値を有する場合にのみMFを行うようにする適応処理の実行を、出力解像度に応じて変更するようにしてもよい。
【0116】
すなわち、本発明に係る画像処理装置は、中間値取得部1400が、メディアンフィルタを用いてノイズを除去することを特徴とする。
【0117】
<第4の実施形態>
前述した第1、第2及び第3の実施形態においては、ノイズ除去処理における有効な手法に対して、ノイズ除去処理の弊害の目立ちやすさが表示或いは印刷等の出力時の解像度に応じて異なることを利用して、ノイズ軽減処理の効果、及び弊害が所望の結果になるように各種処理パラメータを制御する例について述べた。
【0118】
本実施形態では、ノイズ除去処理の特徴に基づいて、前述したノイズ除去処理を組み合わせることにより、更に効果の高いノイズ軽減処理を行う例について述べる。
【0119】
図16は、第4の実施形態における画像処理装置の要部の構成を示すブロック図である。図4において、符号1600は画像情報を入力する入力端子を示しており、ノイズ成分が重畳された画像信号が入力される。また、符号1601は該画像情報を出力する際の解像度情報を入力する入力端子を示す。さらに、前段補助ノイズ除去部1602では、後述する主ノイズ除去部1603のノイズ除去効果を高めるためのノイズ除去処理を行う。そして、主ノイズ除去部1603は、本実施形態において中心となるノイズ除去処理を行う部分である。一方、符号1604は出力端子を示し、ノイズ除去処理が行われた画像信号が出力される。
【0120】
図16において、前段補助ノイズ除去部1602及び主ノイズ除去部1603は、それぞれ前述した図1に示す構成要素から成り立っており、個別ノイズ除去部104に対しては、前述した第1、第2及び第3の実施形態の要部ブロック図である図3、図9或いは図14のいずれかを組み合わせることで実現される。
【0121】
本実施形態では特に、前段補助ノイズ除去部1602として第3の実施形態において述べたMFを適用し、主ノイズ除去部1603として第2の実施形態において述べたノイズ分散方法を適用した例について述べる。尚、図16に示される装置の動作手順を示すフローチャートは、前述の第3及び第2の実施形態における要部ブロック図のフローを直列につないだものであるため、ここでは説明を省略する。
【0122】
すなわち、本発明に係る画像処理装置では、主ノイズと補助ノイズとからなるノイズを含む画像データが入力端子1600から入力される。また、画像データに含まれる主ノイズが主ノイズ除去部で除去される。一方、画像データに含まれる補助ノイズは前段補助ノイズ除去部1602で除去される。そして、ノイズが除去された後の画像データが出力端子1604から出力される。
【0123】
また、本発明に係る画像処理装置は、補助ノイズが、主ノイズ除去部1603における主ノイズの除去処理を妨げるノイズであって、前段補助ノイズ除去部1602による補助ノイズの除去処理は、主ノイズ1603による主ノイズの除去処理よりも前に行われることを特徴とする。
【0124】
図17は、本実施形態によるノイズ除去の効果を説明するための概要図である。図17(a)は、ノイズ成分が重畳された画像情報であり、異なる2つのノイズが重畳されている。まず、符号1700は、周囲の画素値に比べ、画素値が高い、或いは低い画素の固まりが、複数画素連なって視覚的に目立つノイズを示す。そして、符号1701は、周囲の画素とは相関の低い画素値を有するスポット状のノイズを示す。デジタルカメラ等により入力した画像には、複数のノイズが混ざり合って重畳している場合が多い。本実施形態で述べる前記2つのノイズは、デジタルカメラで撮影した画像情報に対して重畳しているノイズの代表的なものに相当する。
【0125】
図17(b)は、図17(a)の画像に対して、主ノイズ除去部1603で行うノイズ分散方法を適応した処理結果である。前述した第2の実施形態で述べたように、ノイズ分散方法では注目画素の画素値と選択された画素の画素値との差の絶対値が大きい場合には、注目画素の画素値は置換されない。スポット状ノイズは周囲の画素値との相関が低いため、周囲の画素値とは極端に異なる画素値を有していることがある。図17(a)のようにスポット状ノイズ1701が多数存在している場合には、ノイズ分散方法では画素値の置換が行われる確率が低下する。その結果、図17(b)に示すように、ノイズ分散方法では除去可能な固まり状のノイズ1700が十分に除去できない可能性がある。
【0126】
図17(c)は、図17(a)の画像に対して、前段補助ノイズ除去部1602で行うMFを適応した処理結果である。尚、本実施形態のMFでは、注目画素の画素値が周囲の画素の画素値とは十分に異なる場合にのみMF処理を実行するようにしているものとする。図17(c)では、スポット状のノイズ1701がMF処理により除去され、固まり状のノイズ1700のみが残っている。
【0127】
図17(d)は、図17(c)に対して更にノイズ分散方法を適用した結果である。図17(d)では、スポット状ノイズ1701が除去されている上に、固まり状のノイズ1700も分散されており、有効なノイズ除去が行われている。
【0128】
尚、本実施形態においては、前段補助ノイズ除去部1602として、第3の実施形態で述べたMFを適応した例について述べたが、第1の実施形態で述べたLPFであっても同様にスポット状のノイズを除去する効果がある。そのため、前段補助ノイズ除去部1602として、LPFを適応しても同様の効果を得ることが可能である。
【0129】
前述したとおり、ノイズ軽減処理による弊害の目立ち具合は、出力解像度に依存する。そこで、複数のノイズ除去処理が行われる場合には、入力された出力解像度下において各ノイズ除去処理による弊害の目立ち具合に応じて、ノイズ処理毎に処理パラメータを切り替えるとよい。また、特に弊害が目立つ等の場合には、前段補助ノイズ除去部1602、或いは主ノイズ除去部1603において、処理の実行を停止するようにパラメータを決定してもよい。
【0130】
本実施形態においては、主ノイズ除去部1603としてノイズ分散方法によるノイズ除去を適用し、前段補助ノイズ除去部1602としてLPF或いはMFを適用した例を挙げた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、事前に他のノイズ除去方法によりノイズ除去を行うことにより、効果が向上し或いは弊害が抑制されるようなノイズ除去方法の組み合わせに対して有効である。また、本実施形態では、前段補助ノイズ除去処理は1つである例を示したが、多数のノイズが重畳されている場合、各ノイズに対して補助ノイズ除去処理を行ってもよく、その場合は複数の前段補助ノイズ除去処理を行ってもよい。
【0131】
本発明により、複数の異なるノイズ成分が重畳した画像情報に対してノイズ除去処理を行う際に、各ノイズに対する除去方法のパラメータを出力時の解像度に応じて変更することにより、弊害を抑制しつつ各ノイズを効果的に除去することが可能になる。また、複数のノイズ除去方法を組み合わせることにより、複数の異なるノイズ成分が重畳した画像情報から効果的にノイズを除去することが可能になる。
【0132】
<第5の実施形態>
前述した第4の実施形態においては、主ノイズ除去処理以前に、主ノイズ除去処理の効果を高めるための補助ノイズ除去処理を行う例を示した。そこで、本実施形態では、主ノイズ除去処理の結果発生する弊害を更に抑えるために、主ノイズ除去処理の実行以後に、弊害を抑制するための後段補助ノイズ除去処理を組み合わせて実行する例を示す。
【0133】
図18は、本発明の第5の実施形態による画像処理装置の要部の構成を示すブロック図である。図5において、符号1800は画像情報を入力する入力端子を示し、ノイズ成分が重畳された画像信号が入力される。また、符号1801は、当該画像情報を出力する際の解像度情報を入力する入力端子を示す。一方、主ノイズ除去部1802では、本実施形態において中心となるノイズ除去処理が行われる。また、後段補助ノイズ除去部1803は、主ノイズ除去部1802による処理の結果発生した弊害を抑制する処理を行う。また、符号1804は出力端子を示し、ノイズ除去処理が行われた画像信号が出力される。
【0134】
図18において、主ノイズ除去部1802及び後段補助ノイズ除去部1803は、それぞれ前述した図1の構成から成り立っており、個別ノイズ除去部104に対しては、前述した第1、第2及び第3の実施形態の要部ブロック図である図3、図9或いは図14のいずれかを組み合わせることで実現される。そして、本実施形態では、特に、主ノイズ除去部1802として第2の実施形態において述べたノイズ分散方法を適用し、後段補助ノイズ除去部1803として第1の実施形態において述べたLPFを適用する。尚、図18に示す装置の動作手順を示すフローチャートは、前述した第1及び第2の実施形態における要部ブロック図のフローを直列につないだものであり、その説明は省略する。
【0135】
すなわち、本発明に係る画像処理装置は、入力端子1800からノイズを含む画像データが入力される。次いで、画像データに含まれるノイズが主ノイズ除去部1802で除去され、主ノイズ除去部1802によるノイズの除去処理により新たに生じたノイズが後段補助ノイズ除去部1803で除去される。そして、主ノイズ除去部1802及び後段補助ノイズ除去部1803によってノイズ及び新たに生じたノイズが除去された後の画像データが出力端子1804から出力される。
【0136】
また、本発明に係る画像処理装置は、主ノイズ除去部1802によるノイズの除去処理は、後段補助ノイズ除去部1803による新たに生じたノイズの除去処理前に行われることを特徴とする。
【0137】
図19は、本実施形態におけるノイズ除去処理による効果を説明するための図である。図19(a)は、ノイズ成分が重畳された画像情報である。符号1900は、周囲の画素に比べ、画素値が高い画素が固まり状に存在することにより視覚的に目立つ固まり状ノイズ領域を示す。また、符号1901は、図19(a)において、固まり状ノイズ領域1900以外の非ノイズ領域を示す。
【0138】
図19(b)は、図19(a)の画像情報に対して、主ノイズ除去部1802であるノイズ分散方法を行った処理結果である。符号1902は、ノイズ成分の画素値が残存、或いは分散されたノイズ成分画素を示す。また、符号1903は、非ノイズ成分の画素値が残存、或いは分散された非ノイズ成分画素を示す。図19(b)では、固まり状ノイズが分散され、ノイズ成分が視覚的には目立ちにくくなっており、一定のノイズ除去効果が得られているといえる。
【0139】
しかし、ノイズ処理の効果を高めるため、主ノイズ除去部1802に用いているノイズ分散方法の画素値を決定する閾値を高めに設定すると、ざらつき感が目立つ場合がある。また、近年、アプリケーションソフト、或いはプリンタドライバ等において、色調補正処理や彩度アップ処理といった画素値を変更する画像処理が行われる場合がある。ノイズ除去処理を主ノイズ除去部1802のみが行った場合は、図19(b)の画像が出力されることになる。図19(b)の画像に対して前記画素値を変更する画像処理が行われる場合、処理の結果ノイズ成分画素1902と非ノイズ成分画素1903との差が大きくなり、画像全体にざらつき感が発生する場合がある。
【0140】
図19(c)は、図19(b)の画像に対して、更に後段補助ノイズ除去部1803でLPF処理を行った結果の図である。図19(c)では、図19(b)の画像に比べて、ノイズ成分画素1902及び非ノイズ成分画素1903の画素値の差が少なく、滑らかな画像になっている。そのため、図19(c)の画像に対して前記画素値を変更する画像処理が行われても、ざらつき感の発生は抑制される。
【0141】
前述したざらつき感は、表示或いは印刷時の解像度によっては視覚的に認識しやすくなる可能性がある。そこで、出力解像度に応じて、ざらつき感が視覚的に目立つ場合、後段補助ノイズ除去部1803の処理が強く行われるようにパラメータを決定することにより、主ノイズ除去部1802による弊害を抑制することが可能になる。また、後段補助ノイズ除去部1803において弊害を強く抑制する処理を行うパラメータを設定した場合には、ノイズ分散方法の画素値置換を決定する閾値を高めに設定し、置換が起こりやすいようにする等により、ノイズ除去効果を高めることも可能になる。
【0142】
一方、ざらつき感が視覚的に目立ちにくい出力解像度の場合には、後段補助ノイズ除去部1803の処理は弱く行われるようにパラメータを決定することにより、ノイズ除去処理全体の弊害を抑制することが可能になる。また、ノイズ成分画素1902及び非ノイズ成分画素1903の画素値の差が十分に少ない、或いは、視覚的に目立たないような出力解像度であった場合には、後段補助ノイズ除去部1803の処理を停止するようにパラメータを決定してもよい。また、ノイズそのものが目立ちにくい場合には、主ノイズ除去部1802の処理が弱く行われる、若しくは、処理を停止させるようにパラメータを決定してもよい。
【0143】
尚、本実施形態においては、後段補助ノイズ除去部1803として、第1の実施形態で述べたLPFを適応した例を述べたが、第3の実施形態で述べたMFであっても同様にスポット状のノイズを除去する効果がある。そのため、後段補助ノイズ除去部1803として、LPFを適応しても同様の効果を得ることが可能である。
【0144】
また、本実施形態においては、主ノイズ除去部1802としてノイズ分散方法によるノイズ除去を、後段補助ノイズ除去部1803としてLPF或いはMFを適用する例を挙げた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、弊害が発生するノイズ除去方法と、該弊害を抑制する他のノイズ除去方法の様々な組み合わせに対して有効である。また、後段補助ノイズ除去処理は1つである例を示したが、複数の異なる特性を持った弊害が発生する場合には、複数の後段補助ノイズ除去処理を使用してもよい。
【0145】
本発明により、ノイズ成分が重畳した画像情報に対してノイズ除去処理を行う際に、複数のノイズ除去方法を組み合わせることにより、ノイズ除去処理により発生する弊害を更に抑制することが可能になる。
【0146】
<第6の実施形態>
前述の第4の実施形態においては、主ノイズ除去処理の以前に前段補助ノイズ除去処理を行うことにより、主ノイズ除去処理の効果を高める例を示した。また、第5の実施形態においては、主ノイズ除去処理の以後に後段補助ノイズ除去処理を行うことにより、主ノイズ除去処理の弊害を抑制する例を示した。一方、第4及び第5の実施形態で述べた複数のノイズ除去方法の組み合わせを複数用いて使用することにより双方の効果を同時に得ることが可能になる。そこで、本実施形態では、第4及び第5の実施形態で述べたノイズ除去方法の組み合わせを、更に組み合わせる例を示す。
【0147】
図20は、本発明の第6の実施形態に係る画像処理装置の要部の構成を示すブロック図である。図20において、符号2000は画像情報を入力する入力端子を示し、ノイズ成分が重畳された画像信号が入力される。また、符号2001は、画像情報の出力時における解像度情報を入力する入力端子を示す。ここで、前段補助ノイズ除去部2002は、後述する主ノイズ除去部2003のノイズ除去効果を高めるためのノイズ除去処理を行う。また、主ノイズ除去部2003は、本実施形態において中心となるノイズ除去処理を行う。そして、後段補助ノイズ除去部2004は、主ノイズ除去部2003による処理の結果発生した弊害を抑制する処理を行う。一方、符号2005は出力端子を示し、ノイズ除去処理が行われた画像信号が出力される。
【0148】
図20には、図16及び図18の組み合わせによるブロック図が示されており、この装置の処理手順を示すフローは、図16及び図18の処理フローを主ノイズ除去部2003の処理を同一処理であるとみなして直列に動作させて行うことで実現される。
【0149】
また、本実施形態の処理は、前述の第4及び第5の実施形態の組み合わせであり、双方の効果を同時に得ることが可能になる。つまり、本発明により、主ノイズ除去処理の効果を高めつつ、更に、主ノイズ除去処理により発生する弊害を抑えることが可能になる。
【0150】
すなわち、本発明に係る画像処理装置では、主ノイズと補助ノイズとからなるノイズを含む画像データが入力端子2000から入力される。次いで、ノイズが除去された後の画像データを出力する時の出力条件に基づいて、ノイズの除去処理に用いられる所定のパラメータを用いて画像データに含まれる主ノイズが主ノイズ除去部2003で除去される。また、これに先立って、画像データに含まれるノイズであって、主ノイズ除去部2003における主ノイズの除去処理を妨げる補助ノイズが前段補助ノイズ除去部2002で除去される。さらに、主ノイズ除去部2003によるノイズの除去処理により新たに生じたノイズが後段補助ノイズ除去部2004で除去される。そして、ノイズ及び新たに生じたノイズが除去された後の画像データが出力端子2005から出力される。
【0151】
<第7の実施形態>
前述の第1〜第6の実施形態においては、画像情報を出力する際の解像度に基づいてパラメータを決定する例を示した。すなわち、本発明に係る画像処理装置では、前述の出力条件が、画像データの出力時の解像度に関する情報であることを特徴とする。前述のとおり、デジタルカメラにより撮影された画像情報の単位画素が実際に表示される大きさは、前述の解像度に基づいて判定することができる。そして、入力された画像データからノイズを除去することによって、画像データ中のノイズの視覚的な軽減を図った。すなわち、本発明では、ノイズの除去が、画像データ中に含まれるノイズの視覚的な軽減であることを特徴とする。
【0152】
通常、出力時の画像サイズは、入力画像の画素数、及び、解像度が決定されて初めて確定する。しかし、解像度が予め固定されている場合には、入力画像に対する拡大率により画像サイズを決定することが可能となる。アプリケーションソフトにおける表示では拡大率表示が多く採用されているのみならず、複写機、或いはプリンタ等でも出力サイズの決定には拡大率が使用されている。前述のように、画像サイズを決定する際に拡大率を使用しているものは数多くあり、このような場合には、前述した第1〜第6の実施形態において説明した構成は、拡大率に基づいてパラメータを決定するようにするとよい。すなわち、本発明に係る画像処理装置では、前述の前記出力条件が、画像データの出力時の拡大率に関する情報であることを特徴とする。
【0153】
更に、全画面表示、或いは用紙前面印字などといった、出力時の解像度及び出力時における画像の画素数が既知、若しくは予想可能な場合には、入力画像の画素数に基づいてパラメータを決定しても良い。すなわち、本発明に係る画像処理装置では、前述の出力条件が、画像データの出力時における画素数であることを特徴とする。
【0154】
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
【0155】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0156】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0157】
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0158】
以上述べたように、本発明によれば、出力時の解像度によるノイズ除去処理の弊害の目立ちやすさに基づいてノイズ除去処理パラメータを制御することが可能になる。その結果、ノイズが重畳された画像信号中から、画像情報の劣化を抑制しつつ、目立ちやすいノイズを効果的に除去することが可能になる。
【0159】
また、本発明により、複数のノイズ除去処理を組み合わせて使用する際に、出力解像度によるノイズの目立ちやすさに基づいてノイズ除去処理パラメータを制御することにより、更に効果的にノイズ除去処理を行うことが可能になる。
【0160】
さらに、本発明により、複数のノイズ除去処理を組み合わせて使用する際に、出力解像度によるノイズの目立ちやすさに基づいてノイズ除去処理パラメータを制御することにより、ノイズ除去処理により発生する弊害を効果的に抑制することが可能になる。
【0161】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、画像データ中に含まれる目立ちやすいノイズを、画像情報の劣化を抑制しつつ、効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の第1の実施形態によるノイズ除去処理を行う画像処理装置要部の構成を示すブロック図である。
【図1B】図1Aにその要部が示された画像処理装置をノイズ除去装置として実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像処理装置の動作手順の概要を説明するためのフローチャートである。
【図3】LPFを利用したノイズ除去処理を行う個別ノイズ除去部104の細部構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示された構成の個別ノイズ除去部104の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】パラメータ決定部103において各パラメータを決定する際の詳細な動作手順を示すフローチャートである。
【図6】デジタルカメラにより撮影した画像において発生するノイズとLPF処理結果との関係を示す図である。
【図7】画像情報中に存在するエッジ部とLPF処理結果との関係を示す図である。
【図8】LPF処理の加重平均算出時に使用される重みと処理結果の関係を示す図である。
【図9】ノイズ分散方法を利用したノイズ除去処理を行う個別ノイズ除去部104の細部構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示す構成を利用した場合の個別ノイズ除去部104の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図11】図6(a)に示したデジタルカメラにより撮影した画像において発生するノイズとノイズ分散処理の結果との関係を示す図である。
【図12】図7(a)において示した画像情報中に存在するエッジ部と、ノイズ分散処理の結果との関係を示す図である。
【図13】ノイズ分散処理時に使用される閾値と処理結果の関係を示す図である。
【図14】第3の実施形態による個別ノイズ除去部104の構成を示す要部ブロック図である。
【図15】図14に示す個別ノイズ除去部104の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【図16】第4の実施形態における画像処理装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図17】第4の実施形態によるノイズ除去の効果を説明するための概要図である。
【図18】本発明の第5の実施形態による画像処理装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図19】第5の実施形態におけるノイズ除去処理による効果を説明するための図である。
【図20】本発明の第6の実施形態に係る画像処理装置の要部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100、102、1600、1800、2000 入力端子
103 パラメータ決定部
104 個別ノイズ除去部
105、1604、1804、2005 出力端子
1400 中間値取得部
1602、2002 前段補助ノイズ除去部
1603、1802、2003 主ノイズ除去部
1803、2004 後段補助ノイズ除去部

Claims (36)

  1. ノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手段と、
    所定のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記ノイズを除去するノイズ除去手段と、
    前記出力条件に基づいて前記パラメータを決定するパラメータ決定手段と、
    前記ノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記ノイズ除去手段が、前記ノイズを含む画像データに対し所定のウィンドウ領域を設定して、該ウィンドウ領域を参照することにより前記ノイズを除去し、
    前記パラメータ決定手段が、前記ウィンドウ領域の大きさを指定するためのパラメータを決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記ノイズ除去手段が、ローパスフィルタを用いて前記ウィンドウ領域内の各画素に対して積和演算を行って前記ノイズを除去することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記パラメータ決定手段が、前記積和演算において使用される各画素に対する重み係数を決定することを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記ノイズ除去手段が、メディアンフィルタを用いて前記ノイズを除去することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  6. 前記ノイズ除去手段が、
    前記ウィンドウ領域内の任意の画素を確率的に選択する選択手段と、
    選択された前記画素の画素値と注目画素の画素値に基づいて新たな画素値を決定する画素値決定手段と、
    前記新たな画素値を前記注目画素の画素値と置換する置換手段と
    を備えることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  7. 前記パラメータ決定手段は、前記選択手段における画素の選択基準を決定することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記パラメータ決定手段は、前記画素値決定手段における決定基準を決定することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  9. 第1のノイズと第2のノイズとからなるノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手段と、
    所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第1のノイズを除去する第1のノイズ除去手段と、
    所定の第2のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第2のノイズを除去する第2のノイズ除去手段と、
    前記出力条件に基づいて前記第1及び第2のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、
    前記ノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  10. 前記第2のノイズが、前記第1のノイズ除去手段における前記第1のノイズの除去処理を妨げるノイズであって、
    前記第2のノイズ除去手段による前記第2のノイズの除去処理は、前記第1のノイズ除去手段による前記第1のノイズの除去処理よりも前に行われることを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
  11. ノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手段と、
    所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記ノイズを除去する第1のノイズ除去手段と、
    該第1のノイズ除去手段による前記ノイズの除去処理により新たに生じたノイズを所定の第3のパラメータを用いて除去する第3のノイズ除去手段と、
    前記出力条件に基づいて前記第1、及び第3のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、
    前記第1のノイズ除去手段及び前記第3のノイズ除去手段によって前記ノイズ及び前記新たに生じたノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記第1のノイズ除去手段による前記ノイズの除去処理は、前記第3のノイズ除去手段による前記新たに生じたノイズの除去処理前に行われることを特徴とする請求項11記載の画像処理装置。
  13. 第1のノイズと第2のノイズとからなるノイズを含む画像データを入力する画像入力手段と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手段と、
    所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第1のノイズを除去する第1のノイズ除去手段と、
    前記画像データに含まれるノイズであって、前記第1のノイズ除去手段における前記第1のノイズの除去処理を妨げる第2のノイズを所定の第2のパラメータを用いて除去する第2のノイズ除去手段と、
    前記第1のノイズ除去手段による前記ノイズの除去処理により新たに生じたノイズを所定の第3のパラメータを用いて除去する第3のノイズ除去手段と、
    前記ノイズ及び前記新たに生じたノイズが除去された後の画像データを出力する出力手段と、
    前記出力条件に基づいて前記第1、第2及び第3のパラメータを決定するパラメータ決定手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  14. 前記出力条件が、前記画像データの出力時の解像度に関する情報であることを特徴とする請求項1、2又は13に記載の画像処理装置。
  15. 前記出力条件が、前記画像データの出力時の拡大率に関する情報であることを特徴とする請求項1、2又は13に記載の画像処理装置。
  16. 前記出力条件が、前記画像データの出力時における画素数であることを特徴とする請求項1、2又は13に記載の画像処理装置。
  17. 前記ノイズの除去が、画像データ中に含まれる該ノイズの視覚的な軽減であることを特徴とする請求項1から16までのいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. ノイズを含む画像データから該ノイズを除去する画像処理装置の制御方法であって、
    前記画像データを入力する画像入力工程と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力工程と、
    所定のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記ノイズを除去するノイズ除去工程と、
    前記出力条件に基づいて前記パラメータを決定するパラメータ決定工程と、
    前記ノイズが除去された後の画像データを出力する出力工程と
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  19. 前記ノイズ除去工程が、前記ノイズを含む画像データに対し所定のウィンドウ領域を設定して、該ウィンドウ領域を参照することにより前記ノイズを除去し、
    前記パラメータ決定工程が、前記ウィンドウ領域の大きさを指定するためのパラメータを決定する
    ことを特徴とする請求項18記載の画像処理装置の制御方法。
  20. 前記ノイズ除去工程が、ローパスフィルタを用いて前記ウィンドウ領域内の各画素に対して積和演算を行って前記ノイズを除去することを特徴とする請求項19記載の画像処理装置の制御方法。
  21. 前記パラメータ決定工程が、前記積和演算において使用される各画素に対する重み係数を決定することを特徴とする請求項20記載の画像処理装置の制御方法。
  22. 前記ノイズ除去工程が、メディアンフィルタを用いて前記ノイズを除去することを特徴とする請求項19記載の画像処理装置の制御方法。
  23. 前記ノイズ除去工程が、
    前記ウィンドウ領域内の任意の画素を確率的に選択する選択工程と、
    選択された前記画素の画素値と注目画素の画素値に基づいて新たな画素値を決定する画素値決定工程と、
    前記新たな画素値を前記注目画素の画素値と置換する置換工程と
    を有することを特徴とする請求項19記載の画像処理装置の制御方法。
  24. 前記パラメータ決定工程は、前記選択工程における画素の選択基準を決定することを特徴とする請求項23記載の画像処理装置の制御方法。
  25. 前記パラメータ決定工程は、前記画素値決定工程における決定基準を決定することを特徴とする請求項23記載の画像処理装置の制御方法。
  26. 第1のノイズと第2のノイズとからなるノイズを含む画像データを入力する画像入力工程と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力工程と、
    所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第1のノイズを除去する第1のノイズ除去工程と、
    所定の第2のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第2のノイズを除去する第2のノイズ除去工程と、
    前記出力条件に基づいて前記第1、及び第2のパラメータを決定するパラメータ決定工程と、
    前記ノイズが除去された後の画像データを出力する出力工程と
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  27. 前記第2のノイズが、前記第1のノイズ除去工程における前記第1のノイズの除去処理を妨げるノイズであって、
    前記第2のノイズ除去工程による前記第2のノイズの除去処理は、前記第1のノイズ除去工程による前記第1のノイズの除去処理よりも前に行われることを特徴とする請求項26記載の画像処理装置の制御方法。
  28. ノイズを含む画像データを入力する画像入力工程と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力工程と、
    所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記ノイズを除去する第1のノイズ除去工程と、
    該第1のノイズ除去工程による前記ノイズの除去処理により新たに生じたノイズを所定の第3のパラメータを用いて除去する第3のノイズ除去工程と、
    前記出力条件に基づいて前記第1、及び第3のパラメータを決定するパラメータ決定工程と
    前記第1のノイズ除去工程及び前記第3のノイズ除去工程によって前記ノイズ及び前記新たに生じたノイズが除去された後の画像データを出力する出力工程と
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  29. 前記第1のノイズ除去工程による前記ノイズの除去処理は、前記第3のノイズ除去工程による前記新たに生じたノイズの除去処理前に行われることを特徴とする請求項28記載の画像処理装置の制御方法。
  30. 第1のノイズと第2のノイズとからなるノイズを含む画像データから該ノイズを除去する画像処理装置の制御方法であって、
    前記画像データを入力する画像入力工程と、
    前記画像データを出力する際の出力条件を入力する出力条件入力工程と、
    所定の第1のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記第1のノイズを除去する第1のノイズ除去工程と、
    前記画像データに含まれるノイズであって、前記第1のノイズ除去工程における前記第1のノイズの除去処理を妨げる第2のノイズを所定の第2のパラメータを用いて除去する第2のノイズ除去工程と、
    前記第1のノイズ除去工程による前記ノイズの除去処理により新たに生じたノイズを所定の第3のパラメータを用いて除去する第3のノイズ除去工程と、
    前記出力条件に基づいて前記第1、第2及び第3のパラメータを決定するパラメータ決定工程と、
    前記ノイズ及び前記新たに生じたノイズが除去された後の画像データを出力する出力工程と、
    を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  31. 前記出力条件が、前記画像データの出力時の解像度に関する情報であることを特徴とする請求項18、19又は30に記載の画像処理装置の制御方法。
  32. 前記出力条件が、前記画像データの出力時の拡大率に関する情報であることを特徴とする請求項18、19又は30に記載の画像処理装置の制御方法。
  33. 前記出力条件が、前記画像データの出力時における画素数であることを特徴とする請求項18、19又は30に記載の画像処理装置の制御方法。
  34. 前記ノイズの除去が、画像データ中に含まれる該ノイズの視覚的な軽減であることを特徴とする請求項18から33までのいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  35. コンピュータに、ノイズを含む画像データから該ノイズを除去させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記画像データを入力する画像入力手順と、
    前記画像データの出力する際の出力条件を入力する出力条件入力手順と、
    所定のパラメータを用いて前記画像データに含まれる前記ノイズを除去するノイズ除去手順と、
    前記出力条件に基づいて前記パラメータを決定するパラメータ決定手順と、
    前記ノイズが除去された後の画像データを出力する出力手順と
    を実行させるためのコンピュータプログラム。
  36. 請求項35記載のコンピュータプログラムを格納することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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