JP2004040031A - 表面実装型発光ダイオード - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂の硬化に伴う重量減少が少なく、信頼性を向上でき、樹脂表面形状の安定を図ることができる表面実装型発光ダイオードの提供。
【解決手段】カチオン硬化エポキシ樹脂を用いてチップおよびワイヤを封止して成ることを特徴とする表面実装型発光ダイオード。
【選択図】 図なし
【解決手段】カチオン硬化エポキシ樹脂を用いてチップおよびワイヤを封止して成ることを特徴とする表面実装型発光ダイオード。
【選択図】 図なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、短波長(青色、紫〜紫外)発光素子を用いた表面実装型発光ダイオードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の発光ダイオードとしては、現在、図1および図2に示す構造のものが市販されている。図1に示すものは、チップLEDと呼ばれ、また図2に示すものは、白色チップLEDと呼ばれており、いずれもリードフレーム1A,1Bで保持されるプリント基板2A,2B上に所望のチップ(素子)3A,3Bを、Auワイヤ4A,4Bを介して載置し、之等のチップ3A,3B、Auワイヤ4A,4Bを、図1のチップLEDの場合は、透明エポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Aにより、また図2の白色チップLEDの場合は、蛍光体を分散させたエポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Bを被覆封止させて構成し、ランプハウス6A,6B内にカップ状に設けて形成してある。
【0003】
そして、これらの樹脂封止構成体5A,5Bのうち、エポキシ樹脂の場合は、酸無水物硬化系であり、つぎの構造式で示すビスフェノールAグリシジルエーテル(11)もしくは脂環式エポキシ(12)及びメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(13)を主成分としている。
【0004】
【化1】
【0005】
このようにLED用エポキシ樹脂は、酸無水物硬化系が一般的である。そして砲弾型LEDのように厚みのあるレンズ成形や、樹脂基板上にトランスファー成形によってレンズを形成するような場合には酸無水物硬化が適している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、白色チップLEDのように蛍光体を分散させた樹脂を薄く素子上面に形成するような場合、エポキシ樹脂の酸無水物硬化では酸無水物の蒸発が著しく、樹脂硬化後に樹脂部分の体積が大幅に減少する。
【0007】
さらに、酸無水物の蒸発によって、樹脂の強度や耐熱性が設計値より低くなるため、樹脂クラック、変色が発生し、LEDとしての信頼性が大きく低下する。
【0008】
こうした問題を解決するために、従来例で示したようにエポキシ樹脂の代わりにシリコーン樹脂を使用する方法もある。しかし、シリコーン樹脂はエポキシ樹脂と比較して屈折率が低く、素子との密着性が低いため、LED素子からの光取り出し効率が低下し、明るいLEDを得るためには難点が多い。さらに、シリコーン樹脂はエポキシ樹脂と比較して強度が低く、表面に埃が付着しやすい問題がある。また、自動実装機を用いてLEDを基板上に実装する場合、シリコーン樹脂が柔らかく、強度が低いため自動実装できる形状が限定されると言う問題もある。
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、樹脂の硬化に伴う重量減少が少なく、信頼性を向上でき、樹脂表面形状の安定を図ることができる表面実装型発光ダイオードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明においては、下記の(1)項ないし(4)項のいずれかに示す表面実装型発光ダイオードを提供することにより、前記目的を達成しようとするものである。
【0011】
(1)カチオン硬化エポキシ樹脂を用いてチップおよびワイヤを封止して成ることを特徴とする表面実装型発光ダイオード。
【0012】
(2)前記エポキシ樹脂の硬化剤が、ヘキサフルオロアンチモンイオンをカウンターアニオンとする芳香族オニウム塩および脂肪族オニウム塩のいずれかあるいは混合物であり、組成物100重量部に対し、硬化剤が0.05〜3.0重量部含有することを特徴とする前記(1)記載の表面実装型発光ダイオード。
【0013】
(3)前記エポキシ樹脂は、水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテル、脂環式エポキシ、オキセタン誘導体のいずれかもしくはその混合物であることを特徴とする前記(1)記載の表面実装型発光ダイオード。
【0014】
(4)前記エポキシ樹脂は、組成物100重量部に対し、0.01〜1.0重量部の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤のいずれかもしくはその混合物を含むものであることを特徴とする前記(1)記載の表面実装型発光ダイオード。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、表面実装型発光ダイオードにおいて、従来用いられていた樹脂に代えて、カチオン硬化エポキシ樹脂を用いて封止したことを特徴とする。
【0016】
すなわち、従来例を示す図1,図2の構成の発光ダイオードにあって、樹脂封止構成体である処の透明エポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Aや蛍光体を分散させたエポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Bの樹脂素材に代えて、カチオン硬化エポキシ樹脂を用いたものであるので、之等従来例の図1,図2の構成をそのまま本発明の実施例の構成として利用する。
【0017】
そして、エポキシ樹脂混合物としては、つぎの構造式を含めて、各種エポキシ樹脂混合物を用い、かつ熱/光によるカチオン重合によって硬化する系であることを特徴とする。
【0018】
【化2】
【0019】
また、酸化防止剤は、つぎの構造式で示すリン系酸化防止剤(27)、フェノール系酸化防止剤(28)などを用いることができる。
【0020】
【化3】
【0021】
さらに硬化触媒すなわち、カチオン重合触媒としては、つぎの構造式で示す脂肪族オニウム塩(29),(30)、芳香族オニウム塩(31),(32)などが適する。なお、これらの塩は、いずれもヘキサフルオロアンチモンイオン
がカウンターアニオンである。
【0022】
【化4】
【0023】
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0024】
(実施例1)
まず、実施例1として、以下の成分及び条件で表面実装型発光ダイオードを製造した。
【0025】
脂環式エポキシ(12) 50重量部
脂環式エポキシ(22) 35重量部
エチレングリコール 15重量部
酸化防止剤(28) 0.5重量部
カチオン硬化触媒(29) 0.15重量部
硬化条件 90℃0.5時間+130℃2時間
【0026】
(実施例2)
次に、実施例2として、以下の成分及び条件で表面実装型発光ダイオードを製造した。
【0027】
水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテル(21) 90重量部
脂環式エポキシ(12) 10重量部
酸化防止剤(28) 0.5重量部
カチオン硬化触媒(29) 0.15重量部
硬化条件 100℃1時間+130℃2時間
【0028】
上記実施例(1),(2)におけるカチオン硬化触媒は、配合するエポキシ樹脂の種類と配合比を変化させることにより、組成樹脂100重量部に対し、0.05から3.0重量部までの範囲で配合量を可変できる。さらに実施例(1),(2)に示すエポキシ樹脂に代えて異なる種類のものをそれぞれ単独または複数混合して実施できることは勿論である。なお、前記カチオン硬化触媒の数値範囲については、下限値以下では濃度が低すぎて樹脂の硬化が起こらないし、また上限値を越えると樹脂が着色するなどの不都合が生じるために数値を限定してある。
【0029】
また、上記実施例(1),(2)に配合される酸化防止剤0.5重量部に加えて、紫外線吸収剤,光安定剤などの添加物のいずれかの選択的な混合物としているが、その量は、樹脂組成物100重量部に対して0.01〜1.0重量部が好ましい。この数値限定は、下限値より小さいと配合の目的が達成されず、また上限値を越えると高濃度となり樹脂の特性(膨張度合い、強度など)が変化するためである。
【0030】
(従来例および実施例の比較)
異なるエポキシ樹脂の酸無水物硬化及びカチオン硬化について、表面実装用チップLEDリードフレームを使用し、カップ部分(深さ0.4mm、直径0.5mm)に樹脂注入し、硬化前後の重量変化を測定した結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
以上の結果より、酸無水物硬化ではエポキシモノマー種類や配合比にかかわらず、酸無水物蒸発に起因する著しい重量減少が確認された。
【0033】
さらに、一般的な酸無水物硬化のエポキシ樹脂では、ガラス転位点を境に樹脂の膨張係数が大きく変化し、このとき、LEDの金線切断などの問題が起こりやすいことから、LEDの使用環境よりもガラス転位点を高くする必要があり、樹脂に対して高いガラス転位点が求められていた。
【0034】
しかし、カチオン硬化樹脂ではガラス転位点前後の膨張係数変化が小さく、温度変化を伴う環境下における断線不良が低減できる。
【0035】
これに対し、従来の酸無水物硬化のエポキシ樹脂では、酸無水物の蒸発によって樹脂体積が大きく減少し、カップ部分に完全に注入しても、加熱硬化後大きく引けてしまうという問題があった。これは、形状の問題だけでなく、LEDの配光にも影響を及ぼす。
【0036】
また、酸無水物が選択的に蒸発するため、樹脂硬化物中の酸無水物とエポキシとの比率が変化する。耐候性の低下,樹脂率の変化といった予測した樹脂性質が得られないだけでなく、LEDの信頼性も低下する。
【0037】
しかし、この実施例のカチオン硬化樹脂では硬化後の体積収縮が低く、設計通りの配光を得ることが出来る。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、樹脂の硬化に伴う重量減少が少なく、信頼性を向上でき、樹脂表面形状の安定を図ることができる表面実装型発光ダイオードを提供することができる。
【0039】
しかも、本発明は短波長(青色,紫から紫外)発光素子を用いたLEDの封止樹脂を始め、これに蛍光体を用いた白色LED等の封止樹脂、さらには蛍光体分散材料などその用途は広範である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のチップLEDと呼ばれる発光ダイオードを示す断面拡大説明図
【図2】従来例の白色チップLEDと呼ばれる発光ダイオードを示す断面拡大説明図
【符号の説明】
1A,1B リードフレーム
2A,2B プリント基板
3A,3B チップ(素子)
4A,4B Auワイヤ
5A 透明エポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂
5B 蛍光体を分散させたエポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂
6A,6B ランプハウス
【発明の属する技術分野】
本発明は、短波長(青色、紫〜紫外)発光素子を用いた表面実装型発光ダイオードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の発光ダイオードとしては、現在、図1および図2に示す構造のものが市販されている。図1に示すものは、チップLEDと呼ばれ、また図2に示すものは、白色チップLEDと呼ばれており、いずれもリードフレーム1A,1Bで保持されるプリント基板2A,2B上に所望のチップ(素子)3A,3Bを、Auワイヤ4A,4Bを介して載置し、之等のチップ3A,3B、Auワイヤ4A,4Bを、図1のチップLEDの場合は、透明エポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Aにより、また図2の白色チップLEDの場合は、蛍光体を分散させたエポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Bを被覆封止させて構成し、ランプハウス6A,6B内にカップ状に設けて形成してある。
【0003】
そして、これらの樹脂封止構成体5A,5Bのうち、エポキシ樹脂の場合は、酸無水物硬化系であり、つぎの構造式で示すビスフェノールAグリシジルエーテル(11)もしくは脂環式エポキシ(12)及びメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(13)を主成分としている。
【0004】
【化1】
【0005】
このようにLED用エポキシ樹脂は、酸無水物硬化系が一般的である。そして砲弾型LEDのように厚みのあるレンズ成形や、樹脂基板上にトランスファー成形によってレンズを形成するような場合には酸無水物硬化が適している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、白色チップLEDのように蛍光体を分散させた樹脂を薄く素子上面に形成するような場合、エポキシ樹脂の酸無水物硬化では酸無水物の蒸発が著しく、樹脂硬化後に樹脂部分の体積が大幅に減少する。
【0007】
さらに、酸無水物の蒸発によって、樹脂の強度や耐熱性が設計値より低くなるため、樹脂クラック、変色が発生し、LEDとしての信頼性が大きく低下する。
【0008】
こうした問題を解決するために、従来例で示したようにエポキシ樹脂の代わりにシリコーン樹脂を使用する方法もある。しかし、シリコーン樹脂はエポキシ樹脂と比較して屈折率が低く、素子との密着性が低いため、LED素子からの光取り出し効率が低下し、明るいLEDを得るためには難点が多い。さらに、シリコーン樹脂はエポキシ樹脂と比較して強度が低く、表面に埃が付着しやすい問題がある。また、自動実装機を用いてLEDを基板上に実装する場合、シリコーン樹脂が柔らかく、強度が低いため自動実装できる形状が限定されると言う問題もある。
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、樹脂の硬化に伴う重量減少が少なく、信頼性を向上でき、樹脂表面形状の安定を図ることができる表面実装型発光ダイオードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明においては、下記の(1)項ないし(4)項のいずれかに示す表面実装型発光ダイオードを提供することにより、前記目的を達成しようとするものである。
【0011】
(1)カチオン硬化エポキシ樹脂を用いてチップおよびワイヤを封止して成ることを特徴とする表面実装型発光ダイオード。
【0012】
(2)前記エポキシ樹脂の硬化剤が、ヘキサフルオロアンチモンイオンをカウンターアニオンとする芳香族オニウム塩および脂肪族オニウム塩のいずれかあるいは混合物であり、組成物100重量部に対し、硬化剤が0.05〜3.0重量部含有することを特徴とする前記(1)記載の表面実装型発光ダイオード。
【0013】
(3)前記エポキシ樹脂は、水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテル、脂環式エポキシ、オキセタン誘導体のいずれかもしくはその混合物であることを特徴とする前記(1)記載の表面実装型発光ダイオード。
【0014】
(4)前記エポキシ樹脂は、組成物100重量部に対し、0.01〜1.0重量部の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤のいずれかもしくはその混合物を含むものであることを特徴とする前記(1)記載の表面実装型発光ダイオード。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、表面実装型発光ダイオードにおいて、従来用いられていた樹脂に代えて、カチオン硬化エポキシ樹脂を用いて封止したことを特徴とする。
【0016】
すなわち、従来例を示す図1,図2の構成の発光ダイオードにあって、樹脂封止構成体である処の透明エポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Aや蛍光体を分散させたエポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂5Bの樹脂素材に代えて、カチオン硬化エポキシ樹脂を用いたものであるので、之等従来例の図1,図2の構成をそのまま本発明の実施例の構成として利用する。
【0017】
そして、エポキシ樹脂混合物としては、つぎの構造式を含めて、各種エポキシ樹脂混合物を用い、かつ熱/光によるカチオン重合によって硬化する系であることを特徴とする。
【0018】
【化2】
【0019】
また、酸化防止剤は、つぎの構造式で示すリン系酸化防止剤(27)、フェノール系酸化防止剤(28)などを用いることができる。
【0020】
【化3】
【0021】
さらに硬化触媒すなわち、カチオン重合触媒としては、つぎの構造式で示す脂肪族オニウム塩(29),(30)、芳香族オニウム塩(31),(32)などが適する。なお、これらの塩は、いずれもヘキサフルオロアンチモンイオン
がカウンターアニオンである。
【0022】
【化4】
【0023】
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0024】
(実施例1)
まず、実施例1として、以下の成分及び条件で表面実装型発光ダイオードを製造した。
【0025】
脂環式エポキシ(12) 50重量部
脂環式エポキシ(22) 35重量部
エチレングリコール 15重量部
酸化防止剤(28) 0.5重量部
カチオン硬化触媒(29) 0.15重量部
硬化条件 90℃0.5時間+130℃2時間
【0026】
(実施例2)
次に、実施例2として、以下の成分及び条件で表面実装型発光ダイオードを製造した。
【0027】
水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテル(21) 90重量部
脂環式エポキシ(12) 10重量部
酸化防止剤(28) 0.5重量部
カチオン硬化触媒(29) 0.15重量部
硬化条件 100℃1時間+130℃2時間
【0028】
上記実施例(1),(2)におけるカチオン硬化触媒は、配合するエポキシ樹脂の種類と配合比を変化させることにより、組成樹脂100重量部に対し、0.05から3.0重量部までの範囲で配合量を可変できる。さらに実施例(1),(2)に示すエポキシ樹脂に代えて異なる種類のものをそれぞれ単独または複数混合して実施できることは勿論である。なお、前記カチオン硬化触媒の数値範囲については、下限値以下では濃度が低すぎて樹脂の硬化が起こらないし、また上限値を越えると樹脂が着色するなどの不都合が生じるために数値を限定してある。
【0029】
また、上記実施例(1),(2)に配合される酸化防止剤0.5重量部に加えて、紫外線吸収剤,光安定剤などの添加物のいずれかの選択的な混合物としているが、その量は、樹脂組成物100重量部に対して0.01〜1.0重量部が好ましい。この数値限定は、下限値より小さいと配合の目的が達成されず、また上限値を越えると高濃度となり樹脂の特性(膨張度合い、強度など)が変化するためである。
【0030】
(従来例および実施例の比較)
異なるエポキシ樹脂の酸無水物硬化及びカチオン硬化について、表面実装用チップLEDリードフレームを使用し、カップ部分(深さ0.4mm、直径0.5mm)に樹脂注入し、硬化前後の重量変化を測定した結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
以上の結果より、酸無水物硬化ではエポキシモノマー種類や配合比にかかわらず、酸無水物蒸発に起因する著しい重量減少が確認された。
【0033】
さらに、一般的な酸無水物硬化のエポキシ樹脂では、ガラス転位点を境に樹脂の膨張係数が大きく変化し、このとき、LEDの金線切断などの問題が起こりやすいことから、LEDの使用環境よりもガラス転位点を高くする必要があり、樹脂に対して高いガラス転位点が求められていた。
【0034】
しかし、カチオン硬化樹脂ではガラス転位点前後の膨張係数変化が小さく、温度変化を伴う環境下における断線不良が低減できる。
【0035】
これに対し、従来の酸無水物硬化のエポキシ樹脂では、酸無水物の蒸発によって樹脂体積が大きく減少し、カップ部分に完全に注入しても、加熱硬化後大きく引けてしまうという問題があった。これは、形状の問題だけでなく、LEDの配光にも影響を及ぼす。
【0036】
また、酸無水物が選択的に蒸発するため、樹脂硬化物中の酸無水物とエポキシとの比率が変化する。耐候性の低下,樹脂率の変化といった予測した樹脂性質が得られないだけでなく、LEDの信頼性も低下する。
【0037】
しかし、この実施例のカチオン硬化樹脂では硬化後の体積収縮が低く、設計通りの配光を得ることが出来る。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、樹脂の硬化に伴う重量減少が少なく、信頼性を向上でき、樹脂表面形状の安定を図ることができる表面実装型発光ダイオードを提供することができる。
【0039】
しかも、本発明は短波長(青色,紫から紫外)発光素子を用いたLEDの封止樹脂を始め、これに蛍光体を用いた白色LED等の封止樹脂、さらには蛍光体分散材料などその用途は広範である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のチップLEDと呼ばれる発光ダイオードを示す断面拡大説明図
【図2】従来例の白色チップLEDと呼ばれる発光ダイオードを示す断面拡大説明図
【符号の説明】
1A,1B リードフレーム
2A,2B プリント基板
3A,3B チップ(素子)
4A,4B Auワイヤ
5A 透明エポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂
5B 蛍光体を分散させたエポキシ樹脂もしくはシリコーン樹脂
6A,6B ランプハウス
Claims (4)
- カチオン硬化エポキシ樹脂を用いてチップおよびワイヤを封止して成ることを特徴とする表面実装型発光ダイオード。
- 前記エポキシ樹脂の硬化剤が、ヘキサフルオロアンチモンイオンをカウンターアニオンとする芳香族オニウム塩および脂肪族オニウム塩のいずれかあるいは混合物であり、組成物100重量部に対し、硬化剤が0.05〜3.0重量部含有することを特徴とする請求項1記載の表面実装型発光ダイオード。
- 前記エポキシ樹脂は、水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテル、脂環式エポキシ、オキセタン誘導体のいずれかもしくはその混合物であることを特徴とする請求項1記載の表面実装型発光ダイオード。
- 前記エポキシ樹脂は、組成物100重量部に対し、0.01〜1.0重量部の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤のいずれかもしくはその混合物を含むものであることを特徴とする請求項1記載の表面実装型発光ダイオード。
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