JP2004037391A - 干渉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】反射率の低い試料についてもS/N比の高い干渉信号を得ることができる干渉装置を提供することを目的とする。
【解決手段】空中光路内の温度、湿度、気圧等の要因のうち、湿度が干渉信号のS/N比に影響を与えるとの検討結果から、光源1からの光を分割し、試料面からの戻り光である信号光と参照光との干渉を生じさせる干渉装置であって、光が空中を伝播する空中光路の水蒸気を減少させる水蒸気低減手段を備える干渉装置を提案することによって、反射率の低い試料についてもS/N比の高い干渉信号を得ることができる干渉装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】空中光路内の温度、湿度、気圧等の要因のうち、湿度が干渉信号のS/N比に影響を与えるとの検討結果から、光源1からの光を分割し、試料面からの戻り光である信号光と参照光との干渉を生じさせる干渉装置であって、光が空中を伝播する空中光路の水蒸気を減少させる水蒸気低減手段を備える干渉装置を提案することによって、反射率の低い試料についてもS/N比の高い干渉信号を得ることができる干渉装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体内部の観察に用いられる干渉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、生体や物体の内部構造を解析する手法として、低コヒーレンス光を用いた干渉装置がある。この干渉装置は、信号光路と参照光路とを有し、信号光路と参照光路との光路長が、コヒーレンス長内で一致したときだけ干渉信号が得られるものである。この干渉装置では、信号光路と参照光路の光路長を一致させるために、参照光路には、参照ミラーが配置されている。この方法によれば、参照ミラーの移動距離に対応する光学的な深さにおける反射光のみが干渉信号として観察される。したがって、この方法を用いることにより、試料の光軸方向における一断面を観察することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、生体等は光の反射率が低いため、S/N比(S/N比:Signal to Noise Ratio)の高い干渉信号を得ることができないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、S/N比の高い干渉信号を得ることができる干渉装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、光源からの光を分割し、試料面からの戻り光である信号光と参照光との干渉を生じさせる干渉装置であって、光が空中を伝播する空中光路の水蒸気を減少させる水蒸気低減手段を備える干渉装置を提案している。
本願発明者は、低コヒーレンス干渉装置を使って、生体等を観察するにあたって、様々な検討を行った。その結果、光路内の温度、湿度、気圧等の要因のうち、湿度が干渉信号のS/N比に与える影響が大きいことを見出した。このことに基づいて、上記構成を採用したのである。よって、本発明によれば、干渉装置に空中光路の水蒸気を減少させる手段を設けたので、特に水蒸気に起因する干渉信号の低ノイズ化を図ることができる。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、前記空中光路内の媒質を乾燥気体に置換する手段である干渉装置を提案している。
この発明によれば、空中光路内の媒質を乾燥気体に置換することとしたことから、空中光路内の水蒸気を減少させ、水蒸気量をある一定の範囲にすることができる。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、除湿器である干渉装置を提案している。
この発明によれば、水蒸気低減手段として、除湿器を用いることとしたことから、水蒸気を減少させ、かつ、これらの空中光路内の水蒸気量を正確に管理することができる。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、除湿材である干渉装置を提案している。
この発明によれば、水蒸気低減手段として、除湿材を用いることとしたことから、簡易な方法で、空中光路内の水蒸気量を減少させることができる。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を吸引する真空ポンプとを備える干渉装置を提案している。
この発明によれば、空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、容器内部を真空ポンプにより真空引きすることとしたので、水蒸気を減少させ、かつ、これらの空中光路内の水蒸気量をある一定の範囲にすることができる。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、信号光の光路に備えられている干渉装置を提案している。
この発明によれば、特に、干渉信号のS/N比に影響を及ぼす信号光路内の水蒸気を減少させることとしたため、より効果的に、干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0011】
請求項7に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、少なくとも最も長い空中光路に備えられている干渉装置を提案している。
この発明によれば、信号光路および参照光路を構成する複数の空中光路のうち、少なくとも水蒸気による影響を受けやすい最も長い空中光路の水蒸気を減少させることとしたので、効率よく、干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る干渉装置について図1から図3を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るヘテロダイン検出を用いた干渉装置の構成を示す図である。
本発明の第1の実施形態に係る干渉装置は、特に、生体等、試料の反射率が5%以下であるものの内部観察に適用される干渉装置を想定している。図から、本発明の第1の実施形態に係る干渉装置は、光源1と、光ファイバ2と、光カプラ3、4と、偏光コントローラー7a、7b、7c、7dと、光変調手段8a,8bと、サーキュレーター9a、9bと、参照ミラー10と、参照ミラー移動手段11と、ガルバノスキャナー12と、瞳投影レンズ13と、対物レンズ14と、試料15と、空気導入口16と、空気導入口用バルブ17と、空気排出口18と、空気排出口用バルブ19と、湿度計20と、走査光学系移動用ステージ21と、光検出器22と、信号処理回路23と、コンピュータ24と、表示装置25と、箱型部材26とから構成されている。
【0013】
光源1には、干渉作用を利用して所望の信号を得るため、低コヒーレンス光源が用いられており、本実施形態においては、波長1310nmのSLD(SLD:Super Luminescence Diode)を使用している。光ファイバ2は、内部に導入された光を内面反射して光を伝播する役割を果たし、光源1から射出された光を各光学素子に導くために使用される。本実施形態においては、シングルモードファイバが使用されている。
【0014】
光カプラ3、4は、入射した光を分割し(2つの方向に分岐させ)、あるいは、複数の入射光を合波する役割を有する。本実施形態においては、光カプラ3は、光源1から射出された光を信号側と参照側に分割する役割を有する。また、光カプラ4は、信号光路5および参照光路6からの戻り光である信号光と参照光とを合波して、光検出器22に導く役割を有する。偏光コントローラー7a、7b、7c、7dは、干渉信号を強めるため、信号光路5および参照光路6に向う光線や信号光路5および参照光路6からの戻り光の偏光方向を調整する役割を有する。本実施形態においては、偏光コントローラー7a、7b、7c、7dは、光ファイバをループさせた素子であり、これにねじれを与えながら、光検出器22の出力を観察して偏光方向の調整を行う。
【0015】
光変調手段8a、8bは、信号光路5および参照光路6に向う光線の周波数を互いにシフトさせ、ヘテロダイン検出のための変調を与える役割を有する。これにより、後述する信号処理回路23等での干渉信号の電気的な処理を容易にすることができる。本実施形態においては、音響光学素子AOD(AOD:Acousto−Optical Deflector)が使用されている。サーキュレーター9a,9bは、光に対し方向性を有する素子であり、ハーフミラーと同様な働きをする。ただし、光の透過と反射の点で、ハーフミラーより優れた特性を有している。参照ミラー10は、干渉光学系において、リファレンス信号である参照光を創出するために用いられる。また、参照ミラー移動手段11は、参照ミラー10を光路内で光軸方向に移動させる役割を有する。参照ミラー10からの戻り光と試料15からの戻り光は、光カプラ4で合波され、その結果、干渉信号が得られる。
【0016】
ガルバノスキャナー12は、近接して配置された2個のガルバノミラーを駆動して、試料15を2次元(XY軸)に走査するために用いられる。瞳投影レンズ13は、2つのガルバノミラーの近傍に、対物レンズ14の瞳を投影するためのレンズ群である。また、対物レンズ14は、試料面15を拡大する役割を有する。空気排出口18は、本実施形態において、光路内の水蒸気を含んだ空気を排出し、これに代わって、乾燥空気を導入する際に、空気導入口16が用いられる。そして、空気の排出、導入は、これらに備えられたバルブ17,19を後述するコンピュータ24により制御する。
【0017】
湿度計20は、サーキュレーター9bに接続された光ファイバ2の射出端から対物レンズ14までのいわゆる走査光学系の光路内の湿度を管理するために用いられる。そして、この値に基づいて、コンピュータ24が、空気導入口16および空気排出口18に設けられたバルブ17,19をコントロールする。走査光学系移動用ステージ21は、上記走査光学系をZ方向に移動させるための機構であり、これにより、上述のガルバノスキャナー12と併せて三次元(XYZ方向)の走査が可能となる。
【0018】
光検出器22は、信号光路5(試料15)および参照光路6(参照ミラー10)からの戻り光から得られる干渉信号の光強度を検出して、これを電気信号に変換するフォトダイオード等の素子である。信号処理回路23は、光検出器22から入力された電気信号を演算処理し、これを画像データに変換する役割を有する。コンピュータ24は、信号処理回路23からの信号を入力し、所定の手順に従って、これを表示装置25に出力する。表示装置25は、コンピュータ24からの画像データをモニター上に表示する。なお、コンピュータ24は、上述したように、これ以外にも、本干渉装置のシステム全体の制御も行う。
【0019】
本実施形態における干渉装置は、これを構成する空中光路のうち、ガルバノスキャナー12から対物レンズ14までの間を、箱型部材26に収めて密封している。これは、この間における光路長が最も長く、光強度の微弱な光が空中光路を伝播しているからである。そして、箱型部材26に設けられた空気排出口18により、水蒸気を含んだ内部の空気を排出するとともに、空気導入口16から乾燥空気を送り込んで、内部の湿度を減少させる構造となっている。また、箱型部材26内部には、湿度計20や電子式湿度センサー等の湿度計測手段が設けられている。
【0020】
次に、本実施形態の作用について説明する。
光源1から発せられた光は、光カプラ3によって分割され、それぞれ信号光路5または参照光路6に光ファイバ2を介して導かれる。信号光路5に入った光は、偏光コントローラー7bにより、偏光方向の調整が行われた後、光変調手段8bにおいて、周波数変調され、サーキュレーター9bを通って走査光学系に入る。走査光学系内のガルバノスキャナー12に入射した光は、ガルバノスキャナー12内の2つのガルバノミラーで反射されて、瞳投影レンズ13に入射する。入射した光は、瞳投影レンズ13を構成する複数のレンズ群を通過した後、対物レンズ14により集光されて試料面15に到達する。
【0021】
試料面15で反射した光(以下、信号光という)は、上述の光路を逆方向に辿り、サーキュレーター9b内に入射する。サーキュレーター9b内で、信号光は、その方向を変えて、偏光コントローラー7dに入射する。偏光コントローラー7dにおいては、光路を伝播している間に、変化してしまった偏光方向が補正されて、光カプラ4へと入射する。一方、光カプラ3によって分光され、光ファイバ2により参照光路6へと導かれた光は、信号光路5へ入射した光と同様に、偏光コントローラー7a、光変調手段8aおよびサーキュレーター9aを介して、参照ミラー10に到達する。参照ミラー10は、参照ミラー移動手段11により、光軸方向に移動可能に保持されており、参照ミラーを移動して光路長を変化させることにより、参照光路の光路長を変化させることができる。参照ミラー10で反射された光(以下、参照光という)は、サーキュレーター9aに入射し、ここで、進行方向を変えて偏光コントローラー7cに入射した後、偏光方向の補正がなされて、光カプラ4に入射する。
【0022】
光カプラ4に入射した信号光と参照光は、光カプラ4内で合波されて干渉信号が生成される。干渉信号は光検出器22に入射して、ここで、その光の強度が電気信号に変換され、信号処理回路23に入力される。信号処理回路23では、入力された電気信号が演算処理され、電気信号が画像データに変換されてコンピュータ24に入力される。コンピュータ24は、所定の手順に従って、これらの画像データを表示装置25に出力し、画像情報が表示装置25のモニターに表示される。
【0023】
なお、本実施形態において、試料15のZ方向の断面情報を得る場合には、まず、参照光路6側を動作させない状態で、走査光学系移動用ステージ21を動作させて、試料面15にピント合わせを行い、この位置をZ方向の原点とする。次に、参照ミラー10を参照ミラー移動手段11により動かして、試料面15の特定個所における干渉信号を検出し、その他の個所についても、ガルバノミラーを走査させながら順次干渉信号を検出を行う。試料面15の各ポイントでの干渉信号が得られると、再び、走査光学系移動用ステージ21を駆動して走査光学系をZ方向に移動し、上記と同様の走査を行い、試料面15のZ方向の断面情報を取得する。
【0024】
また、本実施形態においては、光が微弱で、光路長が最も長い空中光路を箱型部材26で密閉している。そして、この部材26に空気導入口16および空気排出口18、さらに、空気の導入、排出を調整するバルブ17,19と湿度計20を設けている。この結果、湿度計20の値をコンピュータ24で監視して、必要に応じて、空気導入口用バルブ17または空気排出口用バルブ19を操作して、水蒸気を含む空気を排出し、または、乾燥空気を導入することにより、箱型部材26内部を一定の湿度に保つことができる。
【0025】
さらに、実験結果によれば、走査光学系内の水蒸気を減少させることにより、複数の空中光路ごとの各光路内の温度および湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に各光路長(m)を乗じた値の和を、周囲の環境温度および湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に干渉装置を構成する空中光路長の総和(m)を乗じた値の1/2以下とすれば、S/N比の高い干渉信号が得られる。また、同様の実験データによれば、走査光学系内の水蒸気を減少させることにより、複数の空中光路ごとの各光路内の温度および湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量に各光路長(m)を乗じた値の和を7.22[g・m]以下とすれば、S/N比の高い干渉信号が得られるという実験結果もある。図2(a)、(b)、(c)は、湿度を変化させた場合の干渉信号と参照ミラーステージ位置との関係を表したものであるが、これからも、湿度を減少させると、主信号である干渉信号の近傍にあったノイズ光成分が減少してくる様子がわかる。このことから、コンピュータ24により、走査光学系の水蒸気量を適切にコントロールすれば、効果的に干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0026】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る干渉装置の構成を示す図である。
本発明の第1の実施形態に係る干渉装置は、特に、金属加工面のように、信号光が微弱な測定対象の移動距離を算出するレーザー測長計を想定している。図から、本発明の第2の実施形態に係る干渉装置は、レーザー光源27と、プリズム28と、参照ミラー10と、試料15と、試料移動手段29と、光検出器22と、測長回路30と、容器31と、定盤32と、除湿器33とから構成されている。なお、図1と同一の符号を付した部分は、同一の要素を示すものであるため、詳細な説明は省略する。
【0027】
レーザー光源27は、レーザー測長器の用途から、本実施形態においては、波長650nmの半導体レーザーが用いられている。プリズム28は、光カプラと同様に、光の分割、合波を行う素子である。試料移動手段29は、観測試料15を光軸方向に移動するための機構である。本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、参照ミラー10を固定し、試料15の光軸方向の移動に対応する干渉信号を検出するような構成となっている。測長回路30は、検出された干渉信号から長さを演算する回路である。容器31は、干渉装置を密閉するために用いられ、定盤32は、干渉装置を水平に保つために用いられている。また、除湿器33は、容器31に密閉された干渉装置内の水蒸気量を減少させるための装置である。
【0028】
次に、本実施形態の作用について説明する。
レーザー光源27から射出された光は、プリズム28によって分割されて、一方は、参照ミラー10へ、もう一方は、試料15へと進む。試料15へ進んだ光は、試料移動手段29により移動する試料15で反射した後、再び、プリズム28へ入射する。プリズム28内では、参照ミラー10で反射した光と、試料15で反射した光が合波され干渉信号となって、光検出器22に入射する。光検出器22では、入射した光線を光の強度として検出し、これを電気信号に変換して、測長回路30に出力する。測長回路30では、入力された電気信号を演算処理し、これを長さに変換して、試料15の移動距離を算出する。
【0029】
なお、本実施形態に係る干渉装置は、定盤32上に設置されている。そして、装置全体を容器31で覆った上に、容器31内部の空気の湿度を低減するために、除湿器33が設けられている。これにより、本実施形態に係る装置においては、光路全体の水蒸気量を除湿器33により低減できる。そのため、特に、金属加工面の測定等、試料15からの反射光が微弱なものであっても、干渉信号のS/N比を改善して精密な測定が期待できる。
【0030】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明の実施形態においては、低コヒーレンス光源としてSLDを例示して説明したが、これに代えて、LED等を用いてもよい。また、光源の波長についても、検察部位に応じて、異なる波長を用いてもよい。例えば、面分解能を優先する観察においては、840nm付近の波長を、生体内部の到達深さを優先する観察の場合は、1550nm付近の波長を選択するのが好ましい。
【0031】
本発明の実施形態においては、光ファイバの種別をシングルモードとして説明したが、これに代えて、マルチモードファイバを用いてもよい。一般に、マルチモードファイバを用いると、複数のモードがファイバ内に発生するという問題があるが、シングルモードファイバに比べると、コア径が大きく、結合効率が高くなるという利点がある。
【0032】
また、本発明の実施形態においては、光路内の水蒸気を低減させる手段として、光路を容器で覆い、水蒸気を含んだ空気を排出し、容器内部に乾燥空気を導入する方法について説明をしたが、これに限らず、他の手段を用いてもよい。例えば、光路を覆った容器の中にシリカゲルやゼオライト等の除湿材を置き、容器を密封してもよい。また、光路を覆った容器に真空ポンプを接続して、容器内を真空排気してもよい。さらに、真空排気後、容器の排気口を閉じて、真空排気系を取り外してもよい。またさらに、本発明の実施形態においては、信号光路の一部分に水蒸気を低減させる手段を適用したが、これに加えて、参照光路に同様の手段を適用させてもよい。これによれば、さらなる低ノイズ化が期待できる。
【0033】
また、本発明の実施形態においては、XY方向の走査手段として、2個のガルバノミラーを近接して配置したが、これに限らず、2個のガルバノミラーを瞳投影レンズを介して配置してもよい。この場合、走査光学系の全長がさらに長くなるが水蒸気を低減させる効果は、さらに大きくなる。さらに、上記に代えて、2軸で駆動が可能なガルバノミラーを1個用いる構成としてもよい。
【0034】
また、本発明の実施形態においては、2個のガルバノミラーと対物レンズとの間に瞳投影レンズを配置する構成について説明したが、瞳投影レンズを配置しない構成としてもよい。この場合、対物レンズの瞳位置とガルバノミラーの位置とをほぼ一致させる必要があり、対物レンズの設計、製作の難易度が上がるものの、走査光学系の光路長が短くなるという利点があり、ノイズを低減することができる。
【0035】
また、本発明の実施形態においては、光変調手段を信号光路および参照光路の両方に配置する場合について説明したが、これを片側にのみ配置する構成としてもよい。これにより、光学素子を削減できることから、コストの削減や光の効率向上および空中光路が減少するため、ノイズ低減の効果が生ずる。また、本発明の実施形態においては、XYZ方向の走査について説明したが、これに代えて、XZ方向の走査としてもよい。これによれば、短時間に試料の断面についての情報を得ることができる。
【0036】
また、本発明の実施形態においては、光路内の水蒸気を低減することにより、干渉信号のS/N比を改善する手法について説明したが、これに加えて、光路内の空気の温度制御を行うシステムとしてもよい。これによれば、更なるS/N比の向上を達成できるという効果がある。
【0037】
また、本発明の実施形態においては、装置を覆う容器と除湿器を連結し、これにより、容器内部の水蒸気を減少させる手法について説明したが、これに限らず、干渉装置を設置した部屋全体に対して除湿器を用いて、その部屋内部の水蒸気を減少させるようにしてもよい。これによれば、大型の物体や移動範囲の大きい物体の変位を測る場合にも、干渉信号のS/N比を向上させつつ、測定を行うことができる。
【0038】
また、本発明の実施形態においては、干渉装置の例として、マイケルソン型を挙げたが、これに限らず、他の構成、例えば、フィゾー型等であってもよい。また、光源についても、半導体レーザーに限らず、他のレーザー、例えば、ガスレーザー等であってもよい。
【0039】
なお、本発明には、以下のものが含まれる。
[付記]
(付記項1) 光源からの光を分割し、試料面からの戻り光である信号光と参照光との干渉を生じさせる干渉装置であって、光が空中を伝播する空中光路の水蒸気を減少させる水蒸気低減手段を備える干渉装置。
【0040】
(付記項2) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路内の媒質を乾燥気体に置換する手段である付記項1に記載された干渉装置。
【0041】
(付記項3) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、該容器内に乾燥気体を供給する付記項2に記載された干渉装置。
【0042】
(付記項4) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、該容器内に乾燥気体を封入する付記項2に記載された干渉装置。
【0043】
これらの発明によれば、信号光路および参照光路のうち、空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、該容器内に乾燥気体を供給または封入することとしたので、特定の光路内の水蒸気を減少させ、水蒸気量をある一定の範囲にすることができる。
【0044】
(付記項5) 前記水蒸気低減手段が、除湿器である付記項1に記載された干渉装置。
【0045】
(付記項6) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を除湿する除湿器とを備える付記項5に記載された干渉装置。
【0046】
(付記項7) 前記水蒸気低減手段が、干渉装置全体を覆う容器と、該容器内部を除湿する除湿器とを備える付記項5に記載された干渉装置。
【0047】
(付記項8) 前記水蒸気低減手段が、干渉装置を設置した部屋に除湿器を配置して、該部屋全体の水蒸気を減少させる付記項5に記載された干渉装置。
【0048】
これらの発明によれば、空中光路の少なくとも一部または、干渉装置全体あるいは、干渉装置を設置した部屋全体を除湿器により、除湿することとしたので、これらに存在する水蒸気を減少させ、かつ、これらの空中光路内の水蒸気量を正確に管理することができる。
【0049】
(付記項9) 前記水蒸気低減手段が、除湿材である付記項1に記載された干渉装置。
【0050】
(付記項10) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を除湿する除湿材とを備える付記項9に記載された干渉装置。
【0051】
この発明によれば、空中光路のうち、少なくとも一部を容器で覆い、ここに、除湿材を配置することとしたことから、簡易な方法で、光路内の水蒸気量を減少させることができる。
【0052】
(付記項11) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を吸引する真空ポンプとを備える付記項1に記載された干渉装置。
【0053】
(付記項12) 前記水蒸気低減手段が、信号光の光路に備えられている付記項1に記載された干渉装置。
【0054】
(付記項13) 干渉光を電気信号に変換する光検出器を有し、前記信号光の光路のうち、試料から前記光検出器に至るまでの前記空中光路のうち少なくとも一部の水蒸気を減少させる付記項12に記載された干渉装置。
【0055】
この発明によれば、特に、信号が微弱な試料から前記光検出器に至るまでの光路の少なくとも一部について、水蒸気を減少させることとしたため、より効果的に、干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0056】
(付記項14) 参照光の光路のうち、前記空中光路の少なくとも一部の水蒸気を減少させる付記項1に記載された干渉装置。
【0057】
(付記項15) 前記水蒸気低減手段が、少なくとも最も長い空中光路に備えられている付記項1に記載された干渉装置。
【0058】
(付記項16) 複数の空中光路ごとの各光路内の温度、湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に各光路長(m)を乗じた値の和が、周囲の環境温度、湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に光路の全長(m)を乗じた値の1/2以下であるように、前記最も長い空中光路の水蒸気を減少させる付記項15に記載された干渉装置。
【0059】
(付記項17) 複数の空中光路ごとの各光路内の温度、湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に各光路長(m)を乗じた値の和が、7.22(g・m)以下であるように、前記最も長い空中光路の水蒸気を減少させる付記項15に記載された干渉装置。
【0060】
(付記項18) 前記光源が赤外光である付記項1に記載された干渉装置。
【0061】
(付記項19) 光ファイバ光路を有し、前記光源の波長が1310nm近傍である付記項18に記載された干渉装置。
【0062】
(付記項20) 光ファイバ光路を有し、前記光源の波長が1550nm近傍である付記項18に記載された干渉装置。
【0063】
(付記項21) 干渉光学系を有し、該干渉光学系がヘテロダイン干渉光学系である付記項18に記載された干渉装置。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、干渉光学系を構成する空中光路内の水蒸気を減少させる手段を講ずることにより、S/N比の高い干渉信号を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る干渉装置の構成図である。
【図2】本発明に係る光路内の水蒸気量と干渉信号に含まれるノイズの関係を示した図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る干渉装置の構成図である。
【符号の説明】
1・・・光源、2・・・光ファイバ、3,4・・・光カプラ、5・・・信号光路
6・・・参照光路、7a、7b、7c、7d・・・偏光コントローラー、8a、8b・・・光変調手段、9a、9b・・・サーキュレータ、10・・・参照ミラー、11・・・参照ミラー移動手段、12・・・ガルバノスキャナー、13・・・瞳投影レンズ、14・・・対物レンズ、15・・・試料、16・・・空気導入口、17・・・空気導入口用バルブ、18・・・空気排出口、19・・・空気排出口用バルブ、20・・・湿度計、21・・・走査光学系移動用ステージ、22・・・光検出器、23・・・信号処理回路、24・・・コンピュータ、25・・・表示装置、26・・・箱型部材、27・・・レーザー光源、28・・・プリズム、29・・・試料移動手段、30・・・測長回路、31・・・容器、32・・・定盤、33・・・除湿器、
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体内部の観察に用いられる干渉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、生体や物体の内部構造を解析する手法として、低コヒーレンス光を用いた干渉装置がある。この干渉装置は、信号光路と参照光路とを有し、信号光路と参照光路との光路長が、コヒーレンス長内で一致したときだけ干渉信号が得られるものである。この干渉装置では、信号光路と参照光路の光路長を一致させるために、参照光路には、参照ミラーが配置されている。この方法によれば、参照ミラーの移動距離に対応する光学的な深さにおける反射光のみが干渉信号として観察される。したがって、この方法を用いることにより、試料の光軸方向における一断面を観察することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、生体等は光の反射率が低いため、S/N比(S/N比:Signal to Noise Ratio)の高い干渉信号を得ることができないという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、S/N比の高い干渉信号を得ることができる干渉装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、光源からの光を分割し、試料面からの戻り光である信号光と参照光との干渉を生じさせる干渉装置であって、光が空中を伝播する空中光路の水蒸気を減少させる水蒸気低減手段を備える干渉装置を提案している。
本願発明者は、低コヒーレンス干渉装置を使って、生体等を観察するにあたって、様々な検討を行った。その結果、光路内の温度、湿度、気圧等の要因のうち、湿度が干渉信号のS/N比に与える影響が大きいことを見出した。このことに基づいて、上記構成を採用したのである。よって、本発明によれば、干渉装置に空中光路の水蒸気を減少させる手段を設けたので、特に水蒸気に起因する干渉信号の低ノイズ化を図ることができる。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、前記空中光路内の媒質を乾燥気体に置換する手段である干渉装置を提案している。
この発明によれば、空中光路内の媒質を乾燥気体に置換することとしたことから、空中光路内の水蒸気を減少させ、水蒸気量をある一定の範囲にすることができる。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、除湿器である干渉装置を提案している。
この発明によれば、水蒸気低減手段として、除湿器を用いることとしたことから、水蒸気を減少させ、かつ、これらの空中光路内の水蒸気量を正確に管理することができる。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、除湿材である干渉装置を提案している。
この発明によれば、水蒸気低減手段として、除湿材を用いることとしたことから、簡易な方法で、空中光路内の水蒸気量を減少させることができる。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を吸引する真空ポンプとを備える干渉装置を提案している。
この発明によれば、空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、容器内部を真空ポンプにより真空引きすることとしたので、水蒸気を減少させ、かつ、これらの空中光路内の水蒸気量をある一定の範囲にすることができる。
【0010】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、信号光の光路に備えられている干渉装置を提案している。
この発明によれば、特に、干渉信号のS/N比に影響を及ぼす信号光路内の水蒸気を減少させることとしたため、より効果的に、干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0011】
請求項7に係る発明は、請求項1に記載された干渉装置において、前記水蒸気低減手段が、少なくとも最も長い空中光路に備えられている干渉装置を提案している。
この発明によれば、信号光路および参照光路を構成する複数の空中光路のうち、少なくとも水蒸気による影響を受けやすい最も長い空中光路の水蒸気を減少させることとしたので、効率よく、干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る干渉装置について図1から図3を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るヘテロダイン検出を用いた干渉装置の構成を示す図である。
本発明の第1の実施形態に係る干渉装置は、特に、生体等、試料の反射率が5%以下であるものの内部観察に適用される干渉装置を想定している。図から、本発明の第1の実施形態に係る干渉装置は、光源1と、光ファイバ2と、光カプラ3、4と、偏光コントローラー7a、7b、7c、7dと、光変調手段8a,8bと、サーキュレーター9a、9bと、参照ミラー10と、参照ミラー移動手段11と、ガルバノスキャナー12と、瞳投影レンズ13と、対物レンズ14と、試料15と、空気導入口16と、空気導入口用バルブ17と、空気排出口18と、空気排出口用バルブ19と、湿度計20と、走査光学系移動用ステージ21と、光検出器22と、信号処理回路23と、コンピュータ24と、表示装置25と、箱型部材26とから構成されている。
【0013】
光源1には、干渉作用を利用して所望の信号を得るため、低コヒーレンス光源が用いられており、本実施形態においては、波長1310nmのSLD(SLD:Super Luminescence Diode)を使用している。光ファイバ2は、内部に導入された光を内面反射して光を伝播する役割を果たし、光源1から射出された光を各光学素子に導くために使用される。本実施形態においては、シングルモードファイバが使用されている。
【0014】
光カプラ3、4は、入射した光を分割し(2つの方向に分岐させ)、あるいは、複数の入射光を合波する役割を有する。本実施形態においては、光カプラ3は、光源1から射出された光を信号側と参照側に分割する役割を有する。また、光カプラ4は、信号光路5および参照光路6からの戻り光である信号光と参照光とを合波して、光検出器22に導く役割を有する。偏光コントローラー7a、7b、7c、7dは、干渉信号を強めるため、信号光路5および参照光路6に向う光線や信号光路5および参照光路6からの戻り光の偏光方向を調整する役割を有する。本実施形態においては、偏光コントローラー7a、7b、7c、7dは、光ファイバをループさせた素子であり、これにねじれを与えながら、光検出器22の出力を観察して偏光方向の調整を行う。
【0015】
光変調手段8a、8bは、信号光路5および参照光路6に向う光線の周波数を互いにシフトさせ、ヘテロダイン検出のための変調を与える役割を有する。これにより、後述する信号処理回路23等での干渉信号の電気的な処理を容易にすることができる。本実施形態においては、音響光学素子AOD(AOD:Acousto−Optical Deflector)が使用されている。サーキュレーター9a,9bは、光に対し方向性を有する素子であり、ハーフミラーと同様な働きをする。ただし、光の透過と反射の点で、ハーフミラーより優れた特性を有している。参照ミラー10は、干渉光学系において、リファレンス信号である参照光を創出するために用いられる。また、参照ミラー移動手段11は、参照ミラー10を光路内で光軸方向に移動させる役割を有する。参照ミラー10からの戻り光と試料15からの戻り光は、光カプラ4で合波され、その結果、干渉信号が得られる。
【0016】
ガルバノスキャナー12は、近接して配置された2個のガルバノミラーを駆動して、試料15を2次元(XY軸)に走査するために用いられる。瞳投影レンズ13は、2つのガルバノミラーの近傍に、対物レンズ14の瞳を投影するためのレンズ群である。また、対物レンズ14は、試料面15を拡大する役割を有する。空気排出口18は、本実施形態において、光路内の水蒸気を含んだ空気を排出し、これに代わって、乾燥空気を導入する際に、空気導入口16が用いられる。そして、空気の排出、導入は、これらに備えられたバルブ17,19を後述するコンピュータ24により制御する。
【0017】
湿度計20は、サーキュレーター9bに接続された光ファイバ2の射出端から対物レンズ14までのいわゆる走査光学系の光路内の湿度を管理するために用いられる。そして、この値に基づいて、コンピュータ24が、空気導入口16および空気排出口18に設けられたバルブ17,19をコントロールする。走査光学系移動用ステージ21は、上記走査光学系をZ方向に移動させるための機構であり、これにより、上述のガルバノスキャナー12と併せて三次元(XYZ方向)の走査が可能となる。
【0018】
光検出器22は、信号光路5(試料15)および参照光路6(参照ミラー10)からの戻り光から得られる干渉信号の光強度を検出して、これを電気信号に変換するフォトダイオード等の素子である。信号処理回路23は、光検出器22から入力された電気信号を演算処理し、これを画像データに変換する役割を有する。コンピュータ24は、信号処理回路23からの信号を入力し、所定の手順に従って、これを表示装置25に出力する。表示装置25は、コンピュータ24からの画像データをモニター上に表示する。なお、コンピュータ24は、上述したように、これ以外にも、本干渉装置のシステム全体の制御も行う。
【0019】
本実施形態における干渉装置は、これを構成する空中光路のうち、ガルバノスキャナー12から対物レンズ14までの間を、箱型部材26に収めて密封している。これは、この間における光路長が最も長く、光強度の微弱な光が空中光路を伝播しているからである。そして、箱型部材26に設けられた空気排出口18により、水蒸気を含んだ内部の空気を排出するとともに、空気導入口16から乾燥空気を送り込んで、内部の湿度を減少させる構造となっている。また、箱型部材26内部には、湿度計20や電子式湿度センサー等の湿度計測手段が設けられている。
【0020】
次に、本実施形態の作用について説明する。
光源1から発せられた光は、光カプラ3によって分割され、それぞれ信号光路5または参照光路6に光ファイバ2を介して導かれる。信号光路5に入った光は、偏光コントローラー7bにより、偏光方向の調整が行われた後、光変調手段8bにおいて、周波数変調され、サーキュレーター9bを通って走査光学系に入る。走査光学系内のガルバノスキャナー12に入射した光は、ガルバノスキャナー12内の2つのガルバノミラーで反射されて、瞳投影レンズ13に入射する。入射した光は、瞳投影レンズ13を構成する複数のレンズ群を通過した後、対物レンズ14により集光されて試料面15に到達する。
【0021】
試料面15で反射した光(以下、信号光という)は、上述の光路を逆方向に辿り、サーキュレーター9b内に入射する。サーキュレーター9b内で、信号光は、その方向を変えて、偏光コントローラー7dに入射する。偏光コントローラー7dにおいては、光路を伝播している間に、変化してしまった偏光方向が補正されて、光カプラ4へと入射する。一方、光カプラ3によって分光され、光ファイバ2により参照光路6へと導かれた光は、信号光路5へ入射した光と同様に、偏光コントローラー7a、光変調手段8aおよびサーキュレーター9aを介して、参照ミラー10に到達する。参照ミラー10は、参照ミラー移動手段11により、光軸方向に移動可能に保持されており、参照ミラーを移動して光路長を変化させることにより、参照光路の光路長を変化させることができる。参照ミラー10で反射された光(以下、参照光という)は、サーキュレーター9aに入射し、ここで、進行方向を変えて偏光コントローラー7cに入射した後、偏光方向の補正がなされて、光カプラ4に入射する。
【0022】
光カプラ4に入射した信号光と参照光は、光カプラ4内で合波されて干渉信号が生成される。干渉信号は光検出器22に入射して、ここで、その光の強度が電気信号に変換され、信号処理回路23に入力される。信号処理回路23では、入力された電気信号が演算処理され、電気信号が画像データに変換されてコンピュータ24に入力される。コンピュータ24は、所定の手順に従って、これらの画像データを表示装置25に出力し、画像情報が表示装置25のモニターに表示される。
【0023】
なお、本実施形態において、試料15のZ方向の断面情報を得る場合には、まず、参照光路6側を動作させない状態で、走査光学系移動用ステージ21を動作させて、試料面15にピント合わせを行い、この位置をZ方向の原点とする。次に、参照ミラー10を参照ミラー移動手段11により動かして、試料面15の特定個所における干渉信号を検出し、その他の個所についても、ガルバノミラーを走査させながら順次干渉信号を検出を行う。試料面15の各ポイントでの干渉信号が得られると、再び、走査光学系移動用ステージ21を駆動して走査光学系をZ方向に移動し、上記と同様の走査を行い、試料面15のZ方向の断面情報を取得する。
【0024】
また、本実施形態においては、光が微弱で、光路長が最も長い空中光路を箱型部材26で密閉している。そして、この部材26に空気導入口16および空気排出口18、さらに、空気の導入、排出を調整するバルブ17,19と湿度計20を設けている。この結果、湿度計20の値をコンピュータ24で監視して、必要に応じて、空気導入口用バルブ17または空気排出口用バルブ19を操作して、水蒸気を含む空気を排出し、または、乾燥空気を導入することにより、箱型部材26内部を一定の湿度に保つことができる。
【0025】
さらに、実験結果によれば、走査光学系内の水蒸気を減少させることにより、複数の空中光路ごとの各光路内の温度および湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に各光路長(m)を乗じた値の和を、周囲の環境温度および湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に干渉装置を構成する空中光路長の総和(m)を乗じた値の1/2以下とすれば、S/N比の高い干渉信号が得られる。また、同様の実験データによれば、走査光学系内の水蒸気を減少させることにより、複数の空中光路ごとの各光路内の温度および湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量に各光路長(m)を乗じた値の和を7.22[g・m]以下とすれば、S/N比の高い干渉信号が得られるという実験結果もある。図2(a)、(b)、(c)は、湿度を変化させた場合の干渉信号と参照ミラーステージ位置との関係を表したものであるが、これからも、湿度を減少させると、主信号である干渉信号の近傍にあったノイズ光成分が減少してくる様子がわかる。このことから、コンピュータ24により、走査光学系の水蒸気量を適切にコントロールすれば、効果的に干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0026】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る干渉装置の構成を示す図である。
本発明の第1の実施形態に係る干渉装置は、特に、金属加工面のように、信号光が微弱な測定対象の移動距離を算出するレーザー測長計を想定している。図から、本発明の第2の実施形態に係る干渉装置は、レーザー光源27と、プリズム28と、参照ミラー10と、試料15と、試料移動手段29と、光検出器22と、測長回路30と、容器31と、定盤32と、除湿器33とから構成されている。なお、図1と同一の符号を付した部分は、同一の要素を示すものであるため、詳細な説明は省略する。
【0027】
レーザー光源27は、レーザー測長器の用途から、本実施形態においては、波長650nmの半導体レーザーが用いられている。プリズム28は、光カプラと同様に、光の分割、合波を行う素子である。試料移動手段29は、観測試料15を光軸方向に移動するための機構である。本実施形態においては、第1の実施形態と異なり、参照ミラー10を固定し、試料15の光軸方向の移動に対応する干渉信号を検出するような構成となっている。測長回路30は、検出された干渉信号から長さを演算する回路である。容器31は、干渉装置を密閉するために用いられ、定盤32は、干渉装置を水平に保つために用いられている。また、除湿器33は、容器31に密閉された干渉装置内の水蒸気量を減少させるための装置である。
【0028】
次に、本実施形態の作用について説明する。
レーザー光源27から射出された光は、プリズム28によって分割されて、一方は、参照ミラー10へ、もう一方は、試料15へと進む。試料15へ進んだ光は、試料移動手段29により移動する試料15で反射した後、再び、プリズム28へ入射する。プリズム28内では、参照ミラー10で反射した光と、試料15で反射した光が合波され干渉信号となって、光検出器22に入射する。光検出器22では、入射した光線を光の強度として検出し、これを電気信号に変換して、測長回路30に出力する。測長回路30では、入力された電気信号を演算処理し、これを長さに変換して、試料15の移動距離を算出する。
【0029】
なお、本実施形態に係る干渉装置は、定盤32上に設置されている。そして、装置全体を容器31で覆った上に、容器31内部の空気の湿度を低減するために、除湿器33が設けられている。これにより、本実施形態に係る装置においては、光路全体の水蒸気量を除湿器33により低減できる。そのため、特に、金属加工面の測定等、試料15からの反射光が微弱なものであっても、干渉信号のS/N比を改善して精密な測定が期待できる。
【0030】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明の実施形態においては、低コヒーレンス光源としてSLDを例示して説明したが、これに代えて、LED等を用いてもよい。また、光源の波長についても、検察部位に応じて、異なる波長を用いてもよい。例えば、面分解能を優先する観察においては、840nm付近の波長を、生体内部の到達深さを優先する観察の場合は、1550nm付近の波長を選択するのが好ましい。
【0031】
本発明の実施形態においては、光ファイバの種別をシングルモードとして説明したが、これに代えて、マルチモードファイバを用いてもよい。一般に、マルチモードファイバを用いると、複数のモードがファイバ内に発生するという問題があるが、シングルモードファイバに比べると、コア径が大きく、結合効率が高くなるという利点がある。
【0032】
また、本発明の実施形態においては、光路内の水蒸気を低減させる手段として、光路を容器で覆い、水蒸気を含んだ空気を排出し、容器内部に乾燥空気を導入する方法について説明をしたが、これに限らず、他の手段を用いてもよい。例えば、光路を覆った容器の中にシリカゲルやゼオライト等の除湿材を置き、容器を密封してもよい。また、光路を覆った容器に真空ポンプを接続して、容器内を真空排気してもよい。さらに、真空排気後、容器の排気口を閉じて、真空排気系を取り外してもよい。またさらに、本発明の実施形態においては、信号光路の一部分に水蒸気を低減させる手段を適用したが、これに加えて、参照光路に同様の手段を適用させてもよい。これによれば、さらなる低ノイズ化が期待できる。
【0033】
また、本発明の実施形態においては、XY方向の走査手段として、2個のガルバノミラーを近接して配置したが、これに限らず、2個のガルバノミラーを瞳投影レンズを介して配置してもよい。この場合、走査光学系の全長がさらに長くなるが水蒸気を低減させる効果は、さらに大きくなる。さらに、上記に代えて、2軸で駆動が可能なガルバノミラーを1個用いる構成としてもよい。
【0034】
また、本発明の実施形態においては、2個のガルバノミラーと対物レンズとの間に瞳投影レンズを配置する構成について説明したが、瞳投影レンズを配置しない構成としてもよい。この場合、対物レンズの瞳位置とガルバノミラーの位置とをほぼ一致させる必要があり、対物レンズの設計、製作の難易度が上がるものの、走査光学系の光路長が短くなるという利点があり、ノイズを低減することができる。
【0035】
また、本発明の実施形態においては、光変調手段を信号光路および参照光路の両方に配置する場合について説明したが、これを片側にのみ配置する構成としてもよい。これにより、光学素子を削減できることから、コストの削減や光の効率向上および空中光路が減少するため、ノイズ低減の効果が生ずる。また、本発明の実施形態においては、XYZ方向の走査について説明したが、これに代えて、XZ方向の走査としてもよい。これによれば、短時間に試料の断面についての情報を得ることができる。
【0036】
また、本発明の実施形態においては、光路内の水蒸気を低減することにより、干渉信号のS/N比を改善する手法について説明したが、これに加えて、光路内の空気の温度制御を行うシステムとしてもよい。これによれば、更なるS/N比の向上を達成できるという効果がある。
【0037】
また、本発明の実施形態においては、装置を覆う容器と除湿器を連結し、これにより、容器内部の水蒸気を減少させる手法について説明したが、これに限らず、干渉装置を設置した部屋全体に対して除湿器を用いて、その部屋内部の水蒸気を減少させるようにしてもよい。これによれば、大型の物体や移動範囲の大きい物体の変位を測る場合にも、干渉信号のS/N比を向上させつつ、測定を行うことができる。
【0038】
また、本発明の実施形態においては、干渉装置の例として、マイケルソン型を挙げたが、これに限らず、他の構成、例えば、フィゾー型等であってもよい。また、光源についても、半導体レーザーに限らず、他のレーザー、例えば、ガスレーザー等であってもよい。
【0039】
なお、本発明には、以下のものが含まれる。
[付記]
(付記項1) 光源からの光を分割し、試料面からの戻り光である信号光と参照光との干渉を生じさせる干渉装置であって、光が空中を伝播する空中光路の水蒸気を減少させる水蒸気低減手段を備える干渉装置。
【0040】
(付記項2) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路内の媒質を乾燥気体に置換する手段である付記項1に記載された干渉装置。
【0041】
(付記項3) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、該容器内に乾燥気体を供給する付記項2に記載された干渉装置。
【0042】
(付記項4) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、該容器内に乾燥気体を封入する付記項2に記載された干渉装置。
【0043】
これらの発明によれば、信号光路および参照光路のうち、空中光路の少なくとも一部を容器で覆い、該容器内に乾燥気体を供給または封入することとしたので、特定の光路内の水蒸気を減少させ、水蒸気量をある一定の範囲にすることができる。
【0044】
(付記項5) 前記水蒸気低減手段が、除湿器である付記項1に記載された干渉装置。
【0045】
(付記項6) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を除湿する除湿器とを備える付記項5に記載された干渉装置。
【0046】
(付記項7) 前記水蒸気低減手段が、干渉装置全体を覆う容器と、該容器内部を除湿する除湿器とを備える付記項5に記載された干渉装置。
【0047】
(付記項8) 前記水蒸気低減手段が、干渉装置を設置した部屋に除湿器を配置して、該部屋全体の水蒸気を減少させる付記項5に記載された干渉装置。
【0048】
これらの発明によれば、空中光路の少なくとも一部または、干渉装置全体あるいは、干渉装置を設置した部屋全体を除湿器により、除湿することとしたので、これらに存在する水蒸気を減少させ、かつ、これらの空中光路内の水蒸気量を正確に管理することができる。
【0049】
(付記項9) 前記水蒸気低減手段が、除湿材である付記項1に記載された干渉装置。
【0050】
(付記項10) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を除湿する除湿材とを備える付記項9に記載された干渉装置。
【0051】
この発明によれば、空中光路のうち、少なくとも一部を容器で覆い、ここに、除湿材を配置することとしたことから、簡易な方法で、光路内の水蒸気量を減少させることができる。
【0052】
(付記項11) 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を吸引する真空ポンプとを備える付記項1に記載された干渉装置。
【0053】
(付記項12) 前記水蒸気低減手段が、信号光の光路に備えられている付記項1に記載された干渉装置。
【0054】
(付記項13) 干渉光を電気信号に変換する光検出器を有し、前記信号光の光路のうち、試料から前記光検出器に至るまでの前記空中光路のうち少なくとも一部の水蒸気を減少させる付記項12に記載された干渉装置。
【0055】
この発明によれば、特に、信号が微弱な試料から前記光検出器に至るまでの光路の少なくとも一部について、水蒸気を減少させることとしたため、より効果的に、干渉信号のS/N比を改善することができる。
【0056】
(付記項14) 参照光の光路のうち、前記空中光路の少なくとも一部の水蒸気を減少させる付記項1に記載された干渉装置。
【0057】
(付記項15) 前記水蒸気低減手段が、少なくとも最も長い空中光路に備えられている付記項1に記載された干渉装置。
【0058】
(付記項16) 複数の空中光路ごとの各光路内の温度、湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に各光路長(m)を乗じた値の和が、周囲の環境温度、湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に光路の全長(m)を乗じた値の1/2以下であるように、前記最も長い空中光路の水蒸気を減少させる付記項15に記載された干渉装置。
【0059】
(付記項17) 複数の空中光路ごとの各光路内の温度、湿度における1立方メートル当たりの水蒸気量(g)に各光路長(m)を乗じた値の和が、7.22(g・m)以下であるように、前記最も長い空中光路の水蒸気を減少させる付記項15に記載された干渉装置。
【0060】
(付記項18) 前記光源が赤外光である付記項1に記載された干渉装置。
【0061】
(付記項19) 光ファイバ光路を有し、前記光源の波長が1310nm近傍である付記項18に記載された干渉装置。
【0062】
(付記項20) 光ファイバ光路を有し、前記光源の波長が1550nm近傍である付記項18に記載された干渉装置。
【0063】
(付記項21) 干渉光学系を有し、該干渉光学系がヘテロダイン干渉光学系である付記項18に記載された干渉装置。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、干渉光学系を構成する空中光路内の水蒸気を減少させる手段を講ずることにより、S/N比の高い干渉信号を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る干渉装置の構成図である。
【図2】本発明に係る光路内の水蒸気量と干渉信号に含まれるノイズの関係を示した図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る干渉装置の構成図である。
【符号の説明】
1・・・光源、2・・・光ファイバ、3,4・・・光カプラ、5・・・信号光路
6・・・参照光路、7a、7b、7c、7d・・・偏光コントローラー、8a、8b・・・光変調手段、9a、9b・・・サーキュレータ、10・・・参照ミラー、11・・・参照ミラー移動手段、12・・・ガルバノスキャナー、13・・・瞳投影レンズ、14・・・対物レンズ、15・・・試料、16・・・空気導入口、17・・・空気導入口用バルブ、18・・・空気排出口、19・・・空気排出口用バルブ、20・・・湿度計、21・・・走査光学系移動用ステージ、22・・・光検出器、23・・・信号処理回路、24・・・コンピュータ、25・・・表示装置、26・・・箱型部材、27・・・レーザー光源、28・・・プリズム、29・・・試料移動手段、30・・・測長回路、31・・・容器、32・・・定盤、33・・・除湿器、
Claims (7)
- 光源からの光を分割し、試料面からの戻り光である信号光と参照光との干渉を生じさせる干渉装置であって、光が空中を伝播する空中光路の水蒸気を減少させる水蒸気低減手段を備える干渉装置。
- 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路内の媒質を乾燥気体に置換する手段である請求項1に記載された干渉装置。
- 前記水蒸気低減手段が、除湿器である請求項1に記載された干渉装置。
- 前記水蒸気低減手段が、除湿材である請求項1に記載された干渉装置。
- 前記水蒸気低減手段が、前記空中光路の少なくとも一部を覆う容器と、該容器内部を吸引する真空ポンプとを備える請求項1に記載された干渉装置。
- 前記水蒸気低減手段が、信号光の光路に備えられている請求項1に記載された干渉装置。
- 前記水蒸気低減手段が、少なくとも最も長い空中光路に備えられている請求項1に記載された干渉装置。
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JP2010117372A (ja) * | 2010-02-24 | 2010-05-27 | Univ Of Tsukuba | 多重化スペクトル干渉光コヒーレンストモグラフィー |
JP2010156544A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Aisin Seiki Co Ltd | テラヘルツ光測定装置 |
JP2013121503A (ja) * | 2012-11-29 | 2013-06-20 | Topcon Corp | 光画像計測装置 |
-
2002
- 2002-07-05 JP JP2002197812A patent/JP2004037391A/ja not_active Withdrawn
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