JP2004035710A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原料を混練押出機に供給する際に架橋現象を発生せず、詰まりが無く円滑に供給でき、耐衝撃性、難燃性、且つ燃焼時における滴下防止効果に優れた難燃性熱可塑性樹脂組成物を製造できる方法を提供する。
【解決手段】特定の平均粒径を有するフッ素系樹脂粉末(A)、熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)を、それぞれ特定比率で混合し、次いで、当該混合物と熱可塑性樹脂(C)と難燃剤(D)とを、それぞれ特定比率で、押出機で溶融混練する工程を有する、難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造工程で原料を円滑に供給でき、且つ滴下燃焼防止効果に優れた難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】
ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂等の難燃性樹脂組成物は、一般に電気、電子部品、OA機器のハウジング、エンクロージャー、シャーシなどに幅広く使用されており、中でもポリスチレン系樹脂やポリカーボネート系樹脂からなる難燃性樹脂組成物はコンピュータ用モニターテレビ、ノートブックパソコン等のハウジングに良く使われている。
【0003】
これらの樹脂において、難燃性を付与するために、従来は、例えばテトラブロムビスフェノールAのようなハロゲン系難燃剤またはりん酸エステル系難燃剤を添加しているが、これらの難燃剤を添加した樹脂組成物は一般に高温燃焼時において滴下燃焼が生じ易く、米国Underwriters Laboratories規制による燃焼試験(UL−94)のV−Oの規格を達成することが難しい。この試験では、試験片がUL燃焼試験の過程で滴下しないことが実用上重要であり、火災時における延焼を防ぐためにも、樹脂の滴下燃焼防止は重要な課題である。
【0004】
こうした要請を受けて、熱可塑性樹脂においては燃焼時における樹脂の滴下を防ぐ目的で滴下防止剤を添加している。米国特許第3,005,795号に記載されているように、ガラス繊維強化樹脂の中にフッ素系樹脂のような滴下防止剤を添加して予期の効果を達成することができる。一方特開昭59−64651号公報に、ポリカーボネート樹脂とスチレン系樹脂及び難燃剤の中にポリテトラフルオロエチレン樹脂(以下はPTFE樹脂と称す)を添加することによって樹脂の滴下が改善されることが記載されている。当該組成物が燃焼時に滴下防止機能を発現するのは、PTFE樹脂が混練装置で混練されるとフィブリル構造(繊維状)を生じ、そのフィブリル構造が加熱時に収縮現象を起こし、高温燃焼時における樹脂の滴下を防止するためと言われている。しかし、この手法の欠点は、PTFE樹脂粉末の仕込み段階においてフィブリル構造を生じて架橋現象を引き起こしやすく、原料をスムーズにフィードすることができず(混練押出機にフィードする時に供給ホッパーが詰まる)、組成物の配合比率が大きくばらつく原因となり、その結果、要求される難燃性レベルを満足できないことが多いことである。
【0005】
上記のPTFE樹脂粉末を混練押出機にフィードする時に供給ホッパーが詰まることを改善するために、米国特許第4,810,739号および米国第5,061,746号には、ポリカーボネートとスチレン系樹脂アロイと難燃剤からなる樹脂組成物中にPTFE固形分が60重量%含まれる水性分散液を添加すると、高温燃焼における樹脂の滴下防止性能が改良され、表面外観も優れることが記載されている。しかし、PTFE水性分散液の添加に当たっては、長時間運転においてフィード装置のポンプ、バルブ、ホッパーなどに詰りが生じやすく、連続的に定量フィードするのが難しく、製造上不都合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、原料を混練押出機に供給する際に架橋現象を発生せず、詰まりが無く円滑に供給でき、耐衝撃性、難燃性、且つ燃焼時における滴下防止効果に優れた難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、下記の工程からなる難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法を見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、平均粒径が60〜2,000μmであるフッ素系樹脂粉末(A)0.01〜10重量部、熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)〔熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)を、以下、粉末成分(B)という〕0.02〜20重量部を混合し、次いで、当該混合物と熱可塑性樹脂(C)100重量部と難燃剤(D)0.1〜40重量部とを押出機で溶融混練する工程を有する、難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。
【0009】
上記製造方法により、樹脂組成物が溶融押出し時にフィブリル架橋現象の発生を防ぎ、得られた樹脂組成物は難燃性に優れ、且つ燃焼時に樹脂の滴下を防ぐことに優れることを確認した本発明をなすに至った。
【発明の実施の形態】
【0010】
本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、フッ素系樹脂粉末の水分含量は3重量%以下であり、具体例としてはポリテトラフルオルエチレン樹脂が挙げられる。上記フッ素系樹脂粉末(A)の平均粒径は60〜2,000μmであり、好ましくは70〜1,000μmである。60μm以上であると、押出過程で原料を供給する時に架橋現象が生じにくくなり、押出機のホッパーに原料を詰まることが低減される。また、平均粒径が2000μm未満であると、樹脂組成物中のフッ素系樹脂(A)の分散が均一となり、滴下燃焼防止の目的が十分に達成できる。上記フッ素系樹脂粉末(A)の添加量は熱可塑性樹脂(C)100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.02〜3重量部、さらに好ましくは0.05〜1.0重量部である。フッ素系樹脂粉末(A)の添加量が0.01重量部以上であると、難燃性改善効果に優れ、一方10重量部以下であると、成形品の表面外観が良好となる。
【0011】
本発明の熱可塑性樹脂粉末(B)としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカルボキシル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられるが、特に好ましいのはビニル系樹脂とポリカーボネート系樹脂である。上記樹脂は単独または2種以上の混合使用ができる。具体的なビニル系樹脂としては、スチレン、α−メチルスチレン、p‐メチルスチレン、o−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレンなどの芳香族ビニル系モノマー、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのシアン化ビニル系モノマー、無水マレイン酸などのα,β−不飽和カルボン酸、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系モノマー、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有のモノマー、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー、酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのカルボン酸ビニル系モノマー、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエンなどのジエン系モノマーなどから得られるポリビニル系樹脂が挙げられる。上記モノマーは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。上記の中に、芳香族ビニル系モノマーおよびアクリルニトリル系モノマーが特に好ましく、例えばスチレン−アクリルニトリル樹脂が挙げられる。
【0012】
ポリカーボネート系樹脂粉末は、周知の単独ポリカーボネートまたはコポリカーボネートからなるものであり、例えば界面重縮合法のような従来公知の方法で製造することができる。上記重縮合法は特許文献、例えば米国特許第2,964,974号、2,970,137号、2,999,835号、3,999,846号、3,028,365号、3,153,008号、3,187,065号、3,215,668号、3,258,414号および5,010,162号に記載されている。ポリカーボネートとしては、種々のポリマー、例えば2価フェノール化合物とホスゲンとの反応(ホスゲン法)、または2価フェノール化合物と炭酸ジエステルとの反応(エステル交換法)により得られるポリカーボネートが使用される。2価フェノール化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパンなどの置換基を有していてもよいビス(ヒドロキシアリール)アルカン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンなどの置換基を有していてもよいビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン;4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシドなどのジヒドロキシジアリールスルホキシド;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジアリールスルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ケトンなどのジヒドロキシジアリールケトン;1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)ベンゼン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)ベンゼン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、フェノールフタレインなどが例示される。これらの2価フェノール化合物は単独でまたは2種以上を組合せて使用できる。
【0013】
好ましい2価フェノール化合物には、耐熱性の高い芳香族ポリカーボネートを形成するビスフェノール類、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ジヒドロキシジフェニルスルホン、ジヒドロキシジフェニルケトンなどのが含まれる。特に好ましいフェノール化合物には、ビスフェノールA型芳香族ポリカーボネートを形成する2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(すなわちビスフェノールA)が挙げられる。
【0014】
本発明の粉状化合物(B)は、滑剤、離型剤、難燃剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、酸化防止剤、導電剤、着色剤、充填剤、補強剤および難燃助剤などから選ばれる粉状の剤を構成するものである。酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、トリスノニルフェニルホスファイト、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]オルトクレゾール、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、チオジローレルジプロピオネート、チオジステアリルジプロピオネート、トリエチレングリコールビス−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、1,1’−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンが挙げられる。
【0015】
代表的な滑剤としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸、エチレンビスステアリルアミド、メチレンビスステアリルアマイド、パルミチルアマイド、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸パルミチル、ポリプロピレングリコールモノステアレート、n−ベヘン酸、ステアリン酸、ポリエチレンワックス、モンタンワックス(montan
wax)などが挙げられる。
【0016】
本発明に使われる難燃剤としては、リン系難燃剤とハロゲン系難燃剤がある。リン系難燃剤は芳香族リン酸エステルモノマーおよびその縮合体が好ましく、使用上に当ってそれぞれの混合物を採用することもある。芳香族リン酸エステル縮合体は下記のような構造を持つものを使用できる。
【0017】
【化1】
Figure 2004035710
【0018】
上記式中、R、Rは同一または異なるアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、R、Rは水素原子もしくは低級アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)をそれぞれ表わす。Yは−CH−、−C(CH−、−S−、−SO−、−CO−、−O−または−N=N−である。kは0または1、mは0〜4の整数、nは0〜5の整数、をそれぞれ表わし、混合物におけるnの平均値は0.5〜4である。
【0019】
本発明に使用できる芳香族リン酸エステルモノマーの具体例としては、トリフェニルホスフェート、トリベンジルホスフェート、トリ(ジメチル)フェニルホスフェート、ベンジルジフェニルホスフェート、トリ(2,6−ジメチル)フェニルホスフェート、ジ(2,6−ジメチルフェニル)フェニルホスフェート、(2,6−ジベンジル)ジフェニルホスフェートなどおよびこれらの混合物が挙げられる。
【0020】
ハロゲン系難燃剤の具体例としては以下のものがある。
(1)臭素を含むリン酸エステル:例えばトリス(トリブロムネオベンジル)ホスフェートなど。
(2)臭化シクロ脂肪族:例えばヘキサブロムシクロドデシルなど。
(3)ハロゲン化フェノール類:例えばテトラブロムビスフェノールA(以下はTBBAと称す)。
(4)テトラブロムビスフェノールAの誘導体:例えばテトラブロムビスフェノールAビス(2,3−ジブロムプロピルエーテル)など。
(5)臭化エポキシ低分子重合物:例えば臭化フェノール類とクロロエポキシプロパンとの低分子重合物など。
(6)臭化ジフェニルエーテル類:例えばデカブロムジフェニルエーテルなど。
【0021】
本発明に使用できる難燃性助剤としては、三酸化二アンチモン、五酸化二アンチモンなどがある。帯電防止剤としては、三級アンモニウム塩類、四級アンモニウム塩類の低分子化合物、ポリアミドポリエーテル、または3−クロロ−1,2−エポキシプロパン重合体等の永久帯電防止剤が挙げられる。充填剤としては、炭酸カルシウム、カーボンブラック、ウオラストナイト珪土、雲母が挙げられる。補強剤としてはガラス繊維、カーボン繊維、各種ウイスカー(Whisker)類、着色剤としては二酸化チタン、酸化鉄、石墨、フタロシアニン染料などが用いられる。
【0022】
本発明では、粉末成分(B)に該当する物質をフッ素系樹脂粉末(A)と混合する工程〔工程(I)〕以外の工程で添加してもよいが、粉末成分(B)の配合量は、フッ素系樹脂粉末(A)との混合〔工程(I)〕に用いた成分のみで計算するものとする。
【0023】
本発明の粉末成分(B)の外観は粉状で、混練押出機に円滑に供給するためには水分3重量%以下が好ましい。上記粉末成分(B)の粒径は、好ましくは1500μm以下、より好ましくは1000μm以下である。粒径が1500μm以下であると溶融混練において原料フィードはよりスムースとなり、架橋発生による詰まり現象はない。
【0024】
本発明の粉末成分(B)の添加量は、熱可塑性樹脂(C)100重量部に対して、合計で0.02〜20重量部で、好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。粉末成分(B)の添加量が0.02重量部以上であると難燃性が良好となり、UL‐94のV−Oレベルを達成できる。一方、20重量部以下であると混合プロセスへの負荷が低減される。
【0025】
本発明の粉状フッ素系樹脂(A)と粉状成分(B)との含有量の比率(即ち(A)/〔(B)+(B)〕については、好ましくは0.05〜20重量%/80〜99.95重量%で、特に好ましくは0.05〜10重量%/90〜99.95重量%である。(A)/〔(B)+(B)〕の比率が0.05〜20重量%/80〜99.95重量%の場合、混練押出機へのフィードはよりスムースに進められ、架橋による詰まり現象は見られず、得られた樹脂組成物の難燃性が良くUL−94V−Oレベルを達成できる。(A)と粉状成分(B)との両方を予め上述比率範囲で混合機で混合させ、熱可塑性樹脂(C)100重量部、および難燃剤(D)0.1〜40重量部と一緒に押出し機で押出し混練を行い、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物を製造できる。
【0026】
本発明の熱可塑性樹脂(C)は、熱可塑性樹脂(B)と組成(単量体の種類、モル比、分子量等)が同じでも異なっていてもよく、熱可塑性樹脂(C)は顆粒状、粉末状などの形状に特に制限がない。本発明においては、熱可塑性樹脂(C)として、ゴム変性スチレン系樹脂および/またはポリカーボネート系樹脂が好ましい。
【0027】
ゴム変性スチレン系樹脂としては、例えばスチレン系−ジエン系ゴム−アクリロニトリル系グラフト共重合物が挙げられる。その製法としてゴム状重合体存在下において共重合モノマー混合物をグラフト重合させる方法が挙げられる。通常、硬質スチレン系共重合物のグラフト重合は、重合温度、重合開始剤の種類、ゴム状重合体の物理的化学的性質(ゴム膨潤度、ゴムの共重合成分、含有量など)、粒子の大きさ、モノマー添加の速度、モノマーとゴムの予めでの浸透程度、連鎖移動剤、乳化剤の用量および種類、などの要因により影響を受ける。
【0028】
上記重合反応としては、乳化重合、懸濁重合、塊状または溶液重合、あるいはこれらを組合わせた方法が用いられる。これらはバッチ式、連続式、セミバッチ式、いずれも可能である。これらの中で、乳化重合および溶液重合が好ましい。
【0029】
本発明の難燃剤(D)は粉状化合物(B)として用いる難燃剤と種類が同じものでも異なるものであってもよいが、形状は粉状に限らず顆粒状などでも良い。熱可塑性樹脂(C)100重量部に対して、上記難燃剤(D)の含有量は0.1〜40重量部であり、この比率が0.1重量部以上であると難燃性が良好となり、一方、40重量部以下であると樹脂組成物の物性が良好となる。
【0030】
本発明において溶融混練押出しを行う時に三酸化二アンチモン、五酸化二アンチモンなどの難燃助剤を加えることもできる。また、難燃性スチレン系樹脂組成物には必要に応じて紫外線吸収剤、紫外線安定剤、静電防止剤、充填剤、強化剤、着色剤、熱安定剤、熱変色防止剤、カップリング剤、および他の添加剤を添加することがある。これらは粒径によっては、フッ素系樹脂粉末(A)と混合する粉状化合物(B)として用いることもできる。
【0031】
本発明の製造方法の一例を挙げれば、まず粉状フッ素系樹脂(A)と粉状成分(B)を予め混合して、重量式スクリューフィーダーで押出機へ送る。また、熱可塑性樹脂(C)および難燃剤(D)も同様に重量式スクリューフィーダーで仕込む。そして二台のスクリューフィーダーは一定の比率で押出機へ供給し混練を行う。
【0032】
粉状フッ素系樹脂(A)と粉状成分(B)を予め混合する方式について特に制限が無いが、粉状フッ素系樹脂(A)を均一に分散させれば良い。分散するには混合設備として、例えばヘンシェルミキサー、ミクロスピードミキサーなどの高速攪拌ミキサー、またはスーパーミキサー、スーパーフローター、V型ブレンダーなどの一般の混合機が挙げられるが、好ましくは高速攪拌混合機である。本発明に使う混練押出機としては、単軸押出機、二軸押出機など1個または2個以上の排気口を付けた押出機で良い。本発明においては必要に応じて押出機に適切な脱ガス助剤を加えて残留溶剤および他の揮発成分の脱出に使う。上記押出機の温度は一般に180℃〜360℃間に設定する。
【0033】
【実施例】
<評価項目>
以下の実施例及び比較例で評価した項目及びその方法を以下に示す。結果を表1に示す。
【0034】
(1)耐衝撃強度
1/8インチの切削ノッチ付きテストピースを用いてASTM D−256に準じてアイゾッド(IZOD)衝撃強度(単位:kg‐cm/cm)測定した。
【0035】
(2)難燃性
米国Underwriter Laboratory(UL)に準じてUL94垂直燃焼測定を行った。評価には厚さ1/16インチの樹脂試験片を用いた。ここで、V−Oは測定中に火種が滴下せず燃焼秒数が規定に達したことを表す。火種滴下現象があった場合はV−2で表す。
【0036】
(3)押出機の原料投入口における閉塞防止効果
○:供給ホッパで閉塞せず円滑に供給が進むことを表す。
×:供給ホッパで架橋を生じて閉塞を引き起こすことを表す。
【0037】
<原料>
以下の実施例及び比較例で使用した原料を下記に示す。表1中、(A)はフッ素系樹脂粉末(A)、(B)は粉末成分(B)、(C)は熱可塑性樹脂(C)、(D)は難燃剤(D)である。
・A−1:ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末(PTFE粉末)、平均粒径500μm、Dupont社のTEFLON−GCJ
・A−2:ポリテトラフルオロエチレン樹脂乳液(PTFE乳液)、分散粒子の平均粒径が50μm以下のもの。
・B−1:ポリカーボネート樹脂粉末(PC)、粒径1000μm以下。三菱エンジニアリングプラスチック社のユーピロンS−2000F
・B−2:スチレン−アクリルニトリル樹脂粉末(粉状AS)、粒径1000μm以下。奇美実業股分有限公司のKIBISAN PN117を粉砕したもの。
・B−3:スチレン−アクリルニトリル樹脂ペレット(ASペレット)、粒径3mm以上。奇美実業股分有限公司のKIBISAN PN117
・B−4:ポリスチレン樹脂粉末(PS粉末)、粒径1000μm以下。奇美実業股分有限公司のPolyrex PG33を粉砕したもの。
・B−5:ポリスチレン樹脂ペレット(PSペレット)、粒径3mm以上。奇美実業股分有限公司のPolyrex PG33
・B−1:二酸化チタン粉末(TiO粉末)、粒径500μm以下。Dupont社のR103
・B−2:エチレンビスステアリルアミド粉末(EBA粉末)、粒径は1000μm以下
・C−1:ポリカーボネート樹脂ペレット(PCペレット)、三菱エンジニアリングプラスチック社のユーピロンS−3000
・C−2:スチレン−ブタジエン−アクリルニトリルグラフト共重合物ペレット(ABSペレット)、奇美実業股分有限公司のPolylac PA709M
・C−3:ゴム変性ポリスチレン樹脂(HIPSペレット)、奇美実業股分有限公司のPolyrex PH888
・D−1:テトラブロムビスフェノールA難燃剤(TBBA)
・D−2:トリフェニルホスフェート難燃剤(TPP)、Great lakes社製
・D−3:芳香族ポリリン酸エステル難燃剤(BPDP)、大八化学社のCR−741、構造式は下記の通り。
【0038】
【化2】
Figure 2004035710
【0039】
<実施例1>
平均粒径500μmのポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末(A−1)0.3重量部と粒径1000μm以下のポリカーボネート粉末(B−1)3.45重量部を混合機で乾式混合してから重量式スクリューフィーダーで押出機に供給した。一方、ポリカーボネート(C−1)100重量部とトリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)8重量部とを混合機で乾式混合してから重量式スクリューフィーダーで押出機に供給した。上記二基のフィーダーは一定の比率で供給し、押出機のシリンダー温度は210〜240℃に設定した。排気口を付けた2軸式押出機(W&P社製ZSK−25)で混練押出し後、難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0040】
<実施例2>
トリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)を芳香族ポリリン酸エステル難燃剤(D−3)8重量部に変えた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0041】
<実施例3>
粉末成分(B)として粒径が1000μm以下のスチレン−アクリルニトリル樹脂粉末(B−2)を用い、熱可塑性樹脂(C)としてポリカーボネート樹脂(C−1)80重量部とスチレン−ブタジエン−アクリルニトリル共重合物(C−2)20重量部を用い、難燃剤(D)としてトリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)12重量部を用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0042】
<実施例4>
ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末(A−1)を1.0重量部、ポリカーボネート樹脂粉末(B−1)を11.5重量部用い、難燃剤(D)として芳香族ポリリン酸エステル難燃剤(D−3)を10重量部用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0043】
<実施例5>
ポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末(A−1)を0.5重量部用い、ポリカーボネート樹脂粉末(B−1)を5.75重量部用い、難燃剤(D)として芳香族ポリリン酸エステル難燃剤(D−3)を8重量部用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0044】
<実施例6>
ポリカーボネート樹脂粉末(B−1)5.7重量部を使い、難燃剤には芳香族ポリリン酸エステル難燃剤(D−3)を使う以外は、操作条件は<実施例1>と同様にした。
【0045】
<実施例7>
粉末成分(B)としてポリスチレン樹脂粉末(B−4)3.45重量部、熱可塑性樹脂(C)としてゴム変性ポリスチレン樹脂(C−3)100重量部、難燃剤(D)としてテトラブロムビスフェノールA難燃剤(D−1)20重量部を用い、更に三酸化二アンチモン7重量部を用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0046】
<実施例8>
粉末成分(B)としてスチレン−アクリロニトリル樹脂粉末(B−2)3.45重量部、熱可塑性樹脂(C)としてスチレン−ブタジエン−アクリロニトリルグラフト共重合物(C−2)100重量部を用い、難燃剤(D)としてテトラブロムビスフェノールA難燃剤(D−1)20重量部を用い、更に三酸化二アンチモン7重量部を用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0047】
<実施例9>
粉末成分(B)としてポリカーボネート樹脂粉末(B−1)2.45重量部、エチレンジステアリルアミド粉末(B−2)1重量部、難燃剤(D)としてトリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)8重量部を用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0048】
<実施例10>
粉末成分(B)として二酸化チタン粉末(B−1)2.7重量部、熱可塑性樹脂(C)としてポリカーボネート樹脂ペレット(C−1)80重量部、スチレン−ブタジエン−アクリルニトリルグラフト共重合物(C−2)20重量部、および難燃剤(D)としてトリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)12重量部を用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0049】
<実施例11>
粉末成分(B)としてスチレン−アクリルニトリル樹脂粉末(B−2)5.7重量部、熱可塑性樹脂(C)としてスチレン−ブタジエン−アクリルニトリルグラフト共重合物(C−2)100重量部、および三酸化二アンチモン7重量部を用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0050】
<比較例1>
ポリカーボネート(B−1)粉末を使用しない以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0051】
<比較例2>
ポリカーボネート(B−1)粉末を使用しない以外は、実施例2と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0052】
<比較例3>
スチレン−アクリルニトリル樹脂粉末(B−2)を使用しない以外は、実施例3と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0053】
<比較例4>
粒径3mm以上のスチレン−アクリルニトリル樹脂(B−3)ペレット3.45重量部を用いた以外は、実施例3と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0054】
<比較例5>
粒径3mm以上のポリスチレン樹脂ペレット(B−5)3.45重量部を用いた以外は、実施例7と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0055】
<比較例6>
粒径3mm以上のスチレン−アクリルニトリル樹脂(B−3)ペレット3.45重量部を用いた以外は、実施例8と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0056】
<比較例7>
分散粒子の平均粒径が50μm以下のポリテトラフルオロエチレン樹脂乳液(水系)(A−2)0.3重量部を用いた以外は、実施例1と同様に難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0057】
<比較例8>
平均粒径500μmのポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末(A−1)0.3重量部と粒径1000μm以下のポリカーボネート粉末(B−1)3.45重量部とポリカーボネート(C−1)100重量部とトリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)8重量部とを一緒に混合機で乾式混合してから重量式スクリューフィーダーで押出機に供給した。押出機のシリンダー温度は210〜240℃に設定した。排気口を付けた2軸式押出機(W&P社製ZSK−25)で混練押出し後、難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0058】
<比較例9>
平均粒径500μmのポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末(A−1)0.3重量部を重量式スクリューフィーダーで押出機に供給した。一方、ポリカーボネート(C−1)100重量部とトリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)8重量部とを混合機で乾式混合してから重量式スクリューフィーダーで押出機に供給した。上記二基のフィーダーは一定の比率で供給し、押出機のシリンダー温度は210〜240℃に設定した。排気口を付けた2軸式押出機(W&P社製ZSK−25)で混練押出し後、難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0059】
<比較例10>
平均粒径500μmのポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末(A−1)0.3重量部とポリカーボネート(C−1)100重量部を混合機で乾式混合してから重量式スクリューフィーダーで押出機に供給した。一方、粒径1000μm以下のポリカーボネート粉末(B−1)3.45重量部とトリフェニルホスフェート難燃剤(D−2)8重量部とを混合機で乾式混合してから重量式スクリューフィーダーで押出機に供給した。上記二基のフィーダーは一定の比率で供給し、押出機のシリンダー温度は210〜240℃に設定した。排気口を付けた2軸式押出機(W&P社製ZSK−25)で混練押出し後、難燃性樹脂組成物ペレットを得た。上記評価の結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
Figure 2004035710
【0061】
比較例1〜3のように、押出し混練プロセスにおいて熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)を添加しないでポリテトラフルオロエチレン樹脂(A)を単独供給する場合は、樹脂の燃焼時に火種滴下現象を生じ、また、UL−94測定方法に従った評価はV−2となった。
一方、比較例4〜6のように、平均粒径の大きい熱可塑性樹脂(B)ペレットを用いると、供給ホッパーでの操作が不順となり詰まりが生じやすくなり、また、比較例4では燃焼時において火種滴下を生じUL−94 V−Oテストに合格をパスできなくなる。
また、比較例7から、分散粒子の平均粒径が50μm以下のポリテトラフルオロエチレン樹脂乳液を用いると、押出し供給を行う時に押出機供給ホッパで詰まりを生じやすくなることが分かる。
また、比較例8、10のように、配合成分の添加順序を変えると、燃焼性も閉塞防止効果も悪くなる。
【0062】
これに対して本発明で規定する要件を満たす実施例1〜11では、押出し混練プロセスにおいて原料の詰まり現象が無く、原料の供給を円滑に進めることができ、且つ難燃性と耐衝撃強度にも優れる難燃性熱可塑性樹脂組成物が得られる。

Claims (8)

  1. 平均粒径が60〜2,000μmであるフッ素系樹脂粉末(A)0.01〜10重量部、熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)0.02〜20重量部を混合し、次いで、当該混合物と熱可塑性樹脂(C)100重量部と難燃剤(D)0.1〜40重量部とを押出機で溶融混練する工程を有する、難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  2. 熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)の粒径が1500μm以下である請求項1記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)の粒径が1000μm以下である請求項1又は2記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  4. フッ素系樹脂粉末(A)の平均粒径が70μm以上1000μm未満である請求項1〜3の何れか1項記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  5. フッ素系樹脂粉末(A)と、熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)の重量比が、(A)/〔(B)+(B)〕=0.05〜20重量%/80〜99.95重量%である請求項1〜4の何れか1項記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  6. フッ素系樹脂粉末(A)と、熱可塑性樹脂粉末(B)および/または粉状化合物(B)の重量比が、(A)/〔(B)+(B)〕=0.05〜10重量%/90〜99.95重量%である請求項1〜5の何れか1項記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  7. 難燃剤(D)が、ハロゲン系難燃剤および/またはリン系難燃剤である請求項1〜6の何れか1項記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
  8. 粉状化合物(B)が、離型剤、難燃剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、酸化防止剤、導電剤、着色剤、充填剤、難燃助剤、滑剤及び改質剤から選ばれる粉状の剤として用いられる請求項1〜7の何れか1項記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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